JP3790887B2 - プロジェクションボルトの溶接装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
軸部とフランジと溶着用突起からなるプロジェクションボルトを、板状のワークに溶接することがおこなわれている。本発明は、このような溶接の技術分野に属している。
【0002】
【従来の技術】
上述のような技術分野における先行技術としては、特許第2509103号公報があげられる。ここには、プロジェクションボルトの軸部を差し込む受入孔が可動電極に明けられ、可動電極に保持されたプロジェクションボルトは同電極の進出によって鋼板等のワークに溶接されることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】
上述のような先行技術であると、溶接装置自体が定置式であるために、自動車のフロアパネルのような大きなワークの場合には、ワークを移動させなければならず、そのための機構が著しく大規模なものとなり、実用的ではない。そこで、溶接装置自体を移動式にすることが考えられるが、その場合にはプロジェクションボルトを電極に供給する手段に特別な配慮が必要となる。すなわち、溶接装置にプロジェクションボルトの供給装置を取り付けるに当たっては、電極への供給にとって有利な方式を適用しなければならない。また、軸部とフランジと溶着用突起からなるプロジェクションボルトは、的確に保持しなければ良好な溶接品質が得られないこととなる。
【0004】
【問題を解決するための手段とその作用】
本発明は、上述の問題点や要求条件に注目して発案されたもので、請求項1の発明は、軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、ロボット装置に所要箇所へ移動させられる溶接フレームが取り付けられ、この溶接フレームには可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、溶接フレームの下側に配置されたアーム部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、この供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドと、プロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、この駆動手段に結合した基部材が前記駆動手段の側面に固定されて前記アーム部材の横側を上方へ伸びた状態とされている基部材と、この上方に伸びている基部材の上部に溶接された水平方向の基部材とによって構成され、前記水平方向の基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられていることを特徴としている。
【0005】
溶接フレームに取り付けたプロジェクションボルト供給装置から電極の受入孔へ前記軸部を挿入し、その状態でロボット機能により溶接フレームがワークの所定の箇所へ移動して、そこで溶着用突起とワークとが圧着されて通電・溶接がなされる。このように溶接フレームとプロジェクションボルト供給装置とがユニット化されているので、電極へのボルト供給をおこないつつ電極をワークの目的箇所へ移動させて溶接を完了させることができ、したがって、大きなワークを移動させるような設備を設置する必要がなくなる。
【0006】
そして、供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドとプロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、とくに、この駆動手段に結合した基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられているものであるから、駆動手段に結合した基部材が構成上の基礎的部材になって、供給装置が形成されている。したがって、軸部を正しく電極の受入孔へ挿入する最も重要な部品挙動が高精度のもとに達成される。
【0007】
請求項2、請求項3の発明は、駆動手段の結合位置に関するもので、アーム部材の先端部、下側にそれぞれ結合してある。このように結合位置を適宜選定することによって、駆動手段に結合した基部材の位置をも選択できるようにしている。このように駆動手段や基部材の位置を選定することによって、アーム部材とワークとの干渉関係を適正化することができるのである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、駆動手段および進退手段はいずれもエアシリンダで構成されていることを特徴としている。エアシリンダを採用することによって、供給装置に必要な進退運動が簡単にかつ確実に得られる。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかにおいて、供給ロッドはアーム部材に対して2方向に傾斜させてあり、これによって保持ヘッドに保持されたプロジェクションボルトの軸部が受入孔と同軸になった位置で停止すると共に、その停止位置から軸部が受入孔に挿入されることを特徴としている。
【0010】
供給ロッドのための進退手段と軸部を受入孔へ導く駆動手段とが設置されているので、ボルトを両電極間に移動させることと、軸部を受入孔へ挿入させることが確実になされ、この挙動は、とくに、駆動手段に結合した基部材に進退手段が固定されていることによって実現されている。さらに供給ロッドはアーム部材に対して2方向に傾斜させてあるので、電極の後方から両電極間にプロジェクションボルトを移動させることが可能となり、溶接フレームにプロジェクションボルト供給装置をユニット化することがおこないやすくなる。
請求項6の発明は、軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、ロボット装置に所要箇所へ移動させられる溶接フレームが取り付けられ、この溶接フレームには可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、溶接フレームの下側に配置されたアーム部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、この供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドと、プロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、この駆動手段に結合した基部材が水平方向の基部材によって構成され、前記駆動手段はエアシリンダで構成され、前記エアシリンダは前記アーム部材の上側に結合され、基部材はエアシリンダのピストンロッドに結合され、この基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられていることを特徴としている。
このような構成により、駆動手段を構成するエアシリンダが前記下側のアーム部材の上側に結合され、このような結合位置を選定することによって、アーム部材とワークとの干渉関係を適正化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施形態にしたがって、本発明をくわしく説明する。符号1はロボット装置でありここでは同装置の先端部分に相当するアーム2、関節接手3が図示されている。ロボット装置1は一般的に採用されている6軸タイプのものである。関節接手3にはイコライザー4を介して溶接フレーム5が結合してある。溶接フレーム5の形態にはいろいろなものがあるが、ここではCタイプである。なお、Cタイプに代えてXタイプであってもよい。溶接フレーム5の先端部には可動電極6と固定電極7が設置されている。可動電極6は溶接フレーム5に結合したエアシリンダ8によって進退する。このエアシリンダに代えて電動モータを採用してもよい。両電極6、7は同軸位置に設置してあり、いずれか一方にプロジェクションボルトの軸部が挿入される受入孔が明けられている。ここでは、固定電極7に受入孔9が明けられている。
【0012】
鉄製のプロジェクションボルトは符号10で示してあり、軸部11、それと一体の円形のフランジ12、軸部11とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起13から構成されている。なお、この溶着用突起は「いぼ」状のものが3個あるいは4個設置されていてもよい。
【0013】
プロジェクションボルト供給装置は符号14で示されており、この装置は溶接フレーム5の進出方向、すなわち離隔した箇所に待機しているワークの方向(図1では右方)で見て、電極6、7よりも後方側に配置されている。換言すると、溶接フレーム5が進出するときには、電極6、7が最先端の位置になって進出し、供給装置14はその後方に位置しているのである。
【0014】
溶接フレーム5の横方向の部分がアーム部材5aであり、図1では理解しやすくするために、アーム部材5aの一部が二点鎖線で図示してある。アーム部材5aの先端面5bにブラケット15が固定され、それに固定電極7が取り付けてある。符号16はブラケット15を固定するボルトである。
【0015】
ブラケット15に縦板17がボルト18で固定され、その下部に横板19が溶接してある。この横板19に駆動手段20が結合してある。ここでは駆動手段20をエアシリンダで構成してあり、そのピストンロッド21が横板19に結合されている。ピストンロッド21に固定されたピストン22がシリンダ23内に密接にはまり込んでいる。ここではシリンダ23が進退をするもので、その進退方向は電極6、7の軸線と平行な方向である。このようにして、駆動手段20がアーム部材5aの先端部に結合してある。なお、符号24は、エアシリンダ20への空気給排ホ−スである。また、エアシリンダ20の代わりに電動モータを採用してもよい。電動モータを採用するときには、モータの回転を直進運動に変換する機構を介在させる。
【0016】
エアシリンダ20の側面に基部材25がしっかりと固定されている。基部材25は、分厚い鋼板で作られており、ボルト26で固定してある。この基部材25は、図2から明らかなようにアーム部材5aの横側を上方に伸びており、その上部に水平方向の基部材27が溶接してある。この基部材27も厚板鋼板でできている。「基部材」は、後述の供給ロッドを設置する基礎的部材であり、したがって、符号25や27で示した部材を包括的に含んだ部材である。
【0017】
基部材27に傾斜ブラケット28が固定してあり、それに供給ロッド29の進退手段30が固定されている。この進退手段はエアシリンダ30で構成されており、そのピストンロッドが供給ロッド29になっている。供給ロッド29は、横方向に伸びているアーム部材5aに対して2方向に傾斜させてある。この傾斜は、図1の方向で見た傾斜が角度θ1、図2の方向で見た傾斜が角度θ2として設定されている。すなわち、供給ロッド29は、アーム部材5aに対して斜めに交差する状態になっている。供給ロッド29の先端には保持ヘッド31が結合され、ここに保持されたプロジェクションボルトの軸部11が、保持ヘッド31の進出時に受入孔9の軸線と同軸になるように構成されている。
【0018】
保持ヘッド31の軸線は、供給ロッド29の軸線に対して鋭角的に交差している。ヘッド本体32には下向きに開放された円形の凹部33が形成され、ここにフランジ12が収容される。フランジ12には溶着用突起13が一体化されているので、それをも収容するために凹部33にはフランジ12のための大径部33aと溶着用突起13のための小径部33bが形成されている。凹部33の奥にはマグネット(永久磁石)34が埋設され、凹部33に入ったフランジ12を吸引してプロジェクションボルト10を安定した状態で保持している。この時の状態は、図3のようにフランジ12の外周部が大径部33aの底面に密着させられている。
【0019】
空気通路35がヘッド本体32の中央部に明けられ、小径部33bの底面に開口している。空気通路35からの圧縮空気で、マグネット34の吸引力に抗してフランジ12を凹部33から強制的に脱出させて、軸部11を完全に受入孔9へ移行させる。圧縮空気が供給されるタイミングは、軸部11の一部が受入孔9内に入った時である。なお、符号36は空気通路35に接続された空気ホ−ス、符号37は受入孔9の奥に設置されたマグネット(永久磁石)であり、受入孔9内に移行したボルト10を確実に吸引保持している。もし、図3の上下が逆になった状態のときには、マグネット37によるボルト保持が必須となる。
【0020】
供給ロッド29が後退しているときには、凹部33にフランジ12が進入できるようにしておく必要がある。そのために基部材27に支持部材38を下側から固定し、それに部品供給管39が結合され、その端部が復帰した保持ヘッド31(図2の実線図示)に合致している。部品供給管39は支持部材38に明けた部品通路40と供給ホ−ス41を経てパ−ツフィ−ダ42に接続され、空気ホ−ス43からの圧縮空気でプロジェクションボルトは保持ヘッド31まで搬送されてくる。供給ホ−ス41は柔軟な合成樹脂でつくられており、供給装置14の移動に追従できるようになっている。
【0021】
鋼板製のワーク44は、クランプユニット45でしっかりと固定されている。このユニット45は通常のもので、静止部材46に固定された基台47と進退式のクランプ片48との間にワーク44が強くはさまれるタイプである。溶接フレーム5が復帰しているときには、ワーク44は離れた箇所に位置しているのであるが、図1は溶接フレーム5が進出して両電極6、7の間に位置している状態である。
【0022】
イコライザー4は、エアシリンダ8で可動電極6が進出してワーク44に突き当たると、その反力で溶接フレーム5全体が上方へ移行して、固定電極7がワーク44の下面に圧着するものである。そのために、コ字型の枠部材49が溶接フレーム5に固定されると共に関節接手3に固定されている。枠部材49に架設された作動軸50が溶接フレーム5に固定したブラケット51を摺動自在に貫通している。ブラケット51と枠部材49の端部との間に圧縮コイルスプリング52、52が介在させてある。前述の可動電極6の進出による反力が溶接フレーム5に作用すると、片方の圧縮コイルスプリング52が押し縮められてイコライズ作用が果たされる。
【0023】
上述の実施形態の作動を説明する。保持ヘッド31が図1の二点鎖線図示の位置にあるときに、パ−ツフィ−ダ42からプロジェクションボルト10が送られてくる。するとボルトのフランジ12や溶着用突起13が凹部33内に収容されて、軸部11が保持ヘッド31から下方に突出した状態になる。つぎに、供給ロッド29が進出させられて、軸部11が受入孔9と同軸になった位置で供給ロッドの進出は停止する。その後、エアシリンダ20の作用で供給ロッド29全体が移動させられると、軸部11は受入孔9内に進入し、空気通路35からの圧縮空気で軸部11、すなわちプロジェクションボルト10は完全に受入孔9内に入り込む。それから保持ヘッド31が前述とは逆の軌跡を経て元の位置に復帰する。
【0024】
ついで、ロボット装置1の作動で溶接フレーム5が前進すると、溶接フレーム5から離れた位置に待機していたワーク44に両電極6、7が到達する。それから可動電極6が進出すると、イコライザー4が作用して溶着用突起13がワーク44の下面に押しつけられて通電がなされ、溶着が完了する。1個のプロジェクションボルト10が溶接されて可動電極6が後退すると、イコライザー4の作用で溶接フレーム5が移動して、固定電極7とワーク44との間に空間が形成される。この空間に保持ヘッド31を進出させて、再び軸部11を受入孔9に供給して、二つ目のプロジェクションボルト溶接がなされる。すなわち、ワーク44が両電極6、7の間に設置された状態で、次々とプロジェクションボルトの溶接が連続してゆくのである。
【0025】
上述の作動において、駆動手段すなわちエアシリンダ20の出力は、基部材25、27を経由してエアシリンダ30や供給ロッド29に伝えられている。換言すると、プロジェクションボルト供給装置14の構成部材の中に基礎的部材である基部材25、27が中核的に存在させてある。
【0026】
図5は、エアシリンダ20がアーム部材5aの先端部ではなく、同アームの下側に配置されている例である。この場合には、プロジェクションボルト供給装置14を図1よりも左方に設置するときに好都合である。図5のものの横板19と当て板53とが結合ボルト54、54でアーム部材5aを強力に挟み付けていることによって、横板19の固定が図られている。他のピストンロッド21やエアシリンダ20、基部材25、27等は図1、図2の実施形態と同じである。したがって、図5においては、エアシリンダ30や供給ロッド29等の図示は省略してある。
【0027】
図6の場合は、エアシリンダ20がアーム部材5aの下側ではなく、同アームの上側に配置されている例である。この場合には、エアシリンダ20がアーム部材5aから下方に突出しないようにして、ワークとの干渉を避けるのに好都合である。アーム部材5aの側面に分厚い座板55を溶接し、これにL字型のブラケット56をボルト57で固定する。そして、エアシリンダ20はアーム部材5aの上側においてブラケット56に固定されている。ここではエアシリンダ20のシリンダ23が固定され、ピストンロッド21が可動部材とされている。基部材27は、ピストンロッド21に固定され、それにディスタンスピース58を介して傾斜ブラケット28が結合されている。同ブラケット28へのエアシリンダ30の取り付けは、先のものと同じである。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、ロボット装置に所要箇所へ移動させられる溶接フレームが取り付けられ、この溶接フレームには可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、溶接フレームにプロジェクションボルト供給装置を取り付け、この供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドとプロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、この駆動手段に結合した基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられている。
【0029】
溶接フレームに取り付けたプロジェクションボルト供給装置から電極の受入孔へ前記軸部を挿入し、その状態でロボット機能により溶接フレームがワークの所定の箇所へ移動して、そこで溶着用突起とワークとが圧着されて通電・溶接がなされる。このように溶接フレームとプロジェクションボルト供給装置とがユニット化されているので、電極へのボルト供給をおこないつつ電極をワークの目的箇所へ移動させて溶接を完了させることができ、したがって、大きなワークを移動させるような設備を設置する必要がなくなる。
【0030】
そして、供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドとプロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、とくに、この駆動手段に結合した基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられているものであるから、駆動手段に結合した基部材が構成上の基礎的部材になって、供給装置が形成されている。したがって、軸部を正しく電極の受入孔へ挿入する最も重要な部品挙動が高精度のもとに達成される。すなわち、駆動手段には構造的に剛性が高い基部材が結合され、この基部材に供給ロッドの進退手段が設置されているから、保持された軸部は電極受入孔に対して正確な相対位置が維持できるのである。
【0031】
駆動手段の結合位置は、アーム部材の先端部、同アームの下側あるいは上側に選定できる。先端部の場合には、プロジェクションボルト供給装置が溶接フレームの最も先端側に設置されるので、ワークが溶接フレームの奥まで入り込むことができて、大型ワークの場合に好都合となる。すなわち、溶接フレームの懐が大きくできるのである。
【0032】
また、同アームの下側に駆動手段を配置するときには、駆動手段を同アームの先端から離れた箇所に配置し、したがって、プロジェクションボルト供給装置も同アームの先端から遠ざかった箇所に配置されることになる。こうすることによって、プロジェクションボルト供給装置がワークに干渉しにくい状態にすることができる。さらに、駆動手段を同アームの上側に配置するときには、アーム部材から下方に駆動手段が突出しないので、同手段が近隣の部材に干渉することが防止できる。このように結合位置を適宜選定することによって、駆動手段に結合して基部材の位置をも選択できるようにしている。かくして駆動手段や基部材の位置を選定することによって、溶接アームとワークとの干渉関係を適正化することができるのである。
【0033】
駆動手段および進退手段はいずれもエアシリンダで構成されている。エアシリンダを採用することによって、供給装置に必要な進退運動が簡単にかつ確実に得られる。
【0034】
供給ロッドはアーム部材に対して2方向に傾斜させてあり、これによって保持ヘッドに保持されたプロジェクションボルトの軸部が受入孔と同軸になった位置で停止すると共に、その停止位置から軸部が受入孔に挿入される。
【0035】
供給ロッドのための進退手段と軸部を受入孔へ導く駆動手段とが設置されているので、ボルトを両電極間に移動させることと、軸部を受入孔へ挿入させることが確実になされ、この挙動は、とくに、駆動手段に結合した基部材に進退手段が固定されていることによって実現されている。さらに供給ロッドはアーム部材に対して2方向に傾斜させてあるので、電極の後方から両電極間にプロジェクションボルトを移動させることが可能となり、溶接フレームにプロジェクションボルト供給装置をユニット化することがおこないやすくなる。
【0036】
駆動手段がアーム部材の先端部や上下の箇所、すなわち、アーム部材の横側に駆動手段が突出しない状態のもとで、前記2方向傾斜がなされることによって、プロジェクションボルト供給装置がアーム部材に極力近い箇所でコンパクトにまとまる。したがって、ワークとの干渉を避けることが行ないやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す全体的な側面図である。
【図2】 図1のものを右側から見た正面図である。
【図3】 保持ヘッドと受入孔との関係を示す縦断側面図である。
【図4】 プロジェクションボルトの外観を示す側面図である。
【図5】 他の実施形態を示す部分的な正面図である。
【図6】 さらに他の実施形態を示す部分的な正面図である。
【符号の説明】
11 軸部
12 フランジ
13 溶着用突起
10 プロジェクションボルト
44 ワーク
1 ロボット装置
5 溶接フレーム
6 可動電極
7 固定電極
9 受入孔
14 プロジェクションボルト供給装置
29 供給ロッド
31 保持ヘッド
20 駆動手段
25、27 基部材
30 進退手段
5a アーム部材
Claims (6)
- 軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、ロボット装置に所要箇所へ移動させられる溶接フレームが取り付けられ、この溶接フレームには可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、溶接フレームの下側に配置されたアーム部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、この供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドと、プロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、この駆動手段に結合した基部材が前記駆動手段の側面に固定されて前記アーム部材の横側を上方へ伸びた状態とされている基部材と、この上方に伸びている基部材の上部に溶接された水平方向の基部材とによって構成され、前記水平方向の基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
- 請求項1において、駆動手段はアーム部材の先端部に結合してあることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
- 請求項1において、駆動手段はアーム部材の下側に結合してあることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
- 請求項1から請求項3のいずれかにおいて、駆動手段および進退手段はいずれもエアシリンダで構成されていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかにおいて、供給ロッドはアーム部材に対して2方向に傾斜させてあり、これによって保持ヘッドに保持されたプロジェクションボルトの軸部が受入孔と同軸になった位置で停止すると共に、その停止位置から軸部が受入孔に挿入されることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
- 軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、ロボット装置に所要箇所へ移動させられる溶接フレームが取り付けられ、この溶接フレームには可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、溶接フレームの下側に配置されたアーム部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、この供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドと、プロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成され、この駆動手段に結合した基部材が水平方向の基部材によって構成され、前記駆動手段はエアシリンダで構成され、前記エアシリンダは前記アーム部材の上側に結合され、基部材はエアシリンダのピストンロッドに結合され、この基部材に供給ロッドを進退させる進退手段が取り付けられていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
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