JP3616990B2 - プロジェクションボルトの溶接装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
軸部とフランジと溶着用突起からなるプロジェクションボルトを、板状のワークに溶接することがおこなわれている。本発明は、このような溶接の技術分野に属している。
【0002】
【従来の技術】
上述のような技術分野における先行技術としては、特許第2509103号公報があげられる。ここには、プロジェクションボルトの軸部を差し込む受入孔が可動電極に明けられ、可動電極に保持されたプロジェクションボルトは同電極の進出によって鋼板等のワークに溶接されることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】
上述のような先行技術は、プロジェクションボルトを電極の受入孔に挿入するための機構としては、所要の役割を果たしている。しかし、溶接工程の生産性を高めることについては特別な配慮がなされていない。さらに、既存の設備を最小限に改造して、設備の簡素化や設備費用の低減をはかるという面からすると、満足なものではない。とくに、小物の鋼板製ワークにプロジェクションボルトを溶接するようなときには、このような要請事項は非常に重要となる。さらに、両電極間にワークが進入してくるときに、ワークの挙動に支障をきたさないように配慮がなされていなければならない。一方、ワークが両電極間に配置されたままの状態で、ボルトの軸部を電極の受入孔に挿入することが不可能である。
【0004】
【問題を解決するための手段とその作用】
本発明は、上述の問題点や要求条件に注目して発案されたもので、請求項1の発明は、軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、定置式溶接機に設置した複数対の支持アームにそれぞれ可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、このプロジェクションボルト供給装置は、定置式溶接機の支柱の側面に固定したブラケットに軸部を受入孔内へ進入させる駆動手段が取り付けられ、この駆動手段の出力部材にプロジェクションボルト供給用の供給ロッドの進退駆動手段が固定されることにより構成され、他方、ワークはロボット装置に保持されて前記の両電極間に移動させられることを特徴としている。
【0005】
定置式溶接機の静止部材に取り付けたプロジェクションボルト供給装置から電極の各受入孔へ前記軸部を挿入し、その状態でロボット機能により両電極間にワークが進入してきて可動電極が作動すると、溶着用突起とワークとが圧着されて通電・溶接がなされる。両電極やプロジェクションボルト供給装置は複数の対として設置してあるから、一つのワークに対して多点的にボルト溶接が可能となり、生産性を高めるのに有効である。定置式溶接機の溶接ユニット部分を複数化するように改造し、合わせてプロジェクションボルト供給装置を配置すればよいものであるから、既存の設備を活用して、設備費用の低減や設備の簡素化が図れるのである。このように定置式溶接機の静止部材とプロジェクションボルト供給装置とがユニット化されているので、電極へのボルト供給をおこないつつ、進入してくるワークの目的箇所に、プロジェクションボルト溶接を完了させることができる。したがって、既存の定置式溶接機にプロジェクションボルト供給装置を取り付けるだけの簡単な改造で済む。また、ロボット装置は既存のものをそのまま使用するものであるから、この点における経済的な問題は発生しない。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1において、プロジェクションボルト供給装置は支持アームの長手方向で見て電極よりも後方側に配置されていることを特徴としている。こうすることによって、両電極間にワークが進入してくるときに、プロジェクションボルト供給装置が邪魔になったりしない。このことは、支持アームの最先端部分に両電極が配置されているので、ワークはまず最初に両電極間に導かれることとなり、他の部材と干渉することなく円滑に溶接がなされる。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、プロジェクションボルト供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドとプロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成されていることを特徴としている。進退式の供給ロッドが両電極間に突出してきたり、後退したりするので、保持ヘッドに係止されたプロジェクションボルトが両電極の間に首尾よく移行される。とくに、軸部が受入孔と同軸になった位置で供給ロッドの進出を停止させることによって、受入孔への軸部移動が的確になされる。軸部は駆動手段の出力で受入孔に挿入されるので、前記供給ロッドの進出に引き続いて信頼性の高い供給がおこなえる。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3において、駆動手段は定置式溶接機の静止部材に固定され、この駆動手段の出力部材に供給ロッドの進退駆動手段が固定されており、供給ロッドは支持アームに対して2方向に傾斜させてあり、これによって保持ヘッドに保持されたプロジェクションボルトの軸部が受入孔と同軸になった位置で停止すると共に、その停止位置から軸部が受入孔に挿入されることを特徴としている。供給ロッドのための進退駆動手段と軸部を受入孔へ導く駆動手段とが設置されているので、ボルトを両電極間に移動させることと、軸部を受入孔へ挿入させることが確実になされる。この挙動は、とくに、駆動手段の出力部材に進退駆動手段が固定されていることによって実現されている。さらに供給ロッドは支持アームに対して2方向に傾斜させてあるので、電極の後方から両電極間にプロジェクションボルトを移動させることが可能となり、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置をユニット化することが行いやすくなる。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかにおいて、複数対の可動電極、固定電極およびプロジェクションボルト供給装置がワークの中心線の両側に振り分けて配置されていることを特徴としている。このように複数対の溶接ユニットがワーク中心線の両側に対応できるので、各溶接ユニットが同時あるいは交互にワークの両側にボルト溶接がなされ、短時間で多数のボルト溶接が可能となる。
【0010】
請求項6の発明は、軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、定置式溶接機に設置した支持アームにそれぞれ可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、このプロジェクションボルト供給装置は、定置式溶接機の支柱の側面に固定したブラケットに軸部を受入孔内へ進入させる駆動手段が取り付けられ、この駆動手段の出力部材にプロジェクションボルト供給用の供給ロッドの進退駆動手段が固定されることにより構成され、他方、ワークはロボット装置に保持されて前記の両電極間に移動させられるように構成し、しかも、ワークが両電極間に進入した状態のままプロジェクションボルト供給装置によって前記受入孔に軸部が挿入できるようにワークといずれか一方の電極との間隔が設定されていることを特徴としている。
【0011】
したがって、ワークを受入孔のある電極から遠ざけて位置付けるか、あるいはワークを受入孔のない電極に接触させておくことにより、ワークを両電極間に配置させたままでボルト軸部を受入孔に挿入することが可能となり、大きなワークを一々移動させたりせずに、ボルト供給ができる。このようにして溶接効率の向上が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施形態にしたがって、本発明をくわしく説明する。鉄製のプロジェクションボルトは符号1で示してあり、軸部2、それと一体の円形のフランジ3、軸部2とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起4から構成されている。なお、この溶着用突起は「いぼ」状のものが3個あるいは4個設置されていてもよい。
【0013】
符号5は定置式溶接機であり、床6から起立している支柱7に支持アーム8、9が結合されている。各支持アーム8、9にはそれぞれ可動電極10と固定電極11が設置してあり、可動電極10は支持アーム8に取り付けたエアシリンダ12で駆動される。両電極10または11のいずれか一方に受入孔13が明けられていて、ここに軸部2が挿入される。ここでは図3から明らかなように可動電極10に受入孔13が明けられている。なお、エアシリンダ12を電動モータにおき代えることもできる。この場合には、回転運動を直進運動に変換する機構が併用される。
【0014】
プロジェクションボルト供給装置は符号14で示されており、この装置は支持アーム8の長手方向で見て電極よりも後方側に配置されている。すなわち、支持アーム8の先端部に可動電極10が取り付けられ、それよりも後方、つまり図1の右方に供給装置14が配置されている。換言すると、ワークが定置式溶接機5に進入してくるときには、まず最初に両電極10、11の間にワークが入り、このときには供給装置14はワークに対して干渉しないのである。
【0015】
可動電極10、固定電極11、プロジェクションボルト供給装置14の3者が一つの対をなしており、これが複数対の形で定置式溶接機5に設置してある。そのために、支柱7に複数本の支持アーム8、9が設置してあり、それぞれに可動電極10と固定電極11が設置され、各電極の受入孔13に対するプロジェクションボルト供給装置14も複数にわたって配置されている。この実施形態では、図1から明らかなように2組のものが設置してある。
【0016】
支柱7の側面にブラケット15が固定され、それに駆動手段であるエアシリンダ16が取り付けてある。駆動手段の出力部材に相当するピストンロッド17に供給ロッド18の進退駆動手段19が固定されている。この手段19はエアシリンダで構成され、ピストンロッド17とエアシリンダ19は、エアシリンダ19に取り付けた結合ブラケット20を介して一体化されている。エアシリンダ16と19の代わりに電動モータを採用してもよい。電動モータを採用するときには、モータの回転を直進運動に変換する機構を介在させる。駆動手段16は、定置式溶接機の静止部材に取り付けられているもので、ここでは支柱の側面が静止部材とされている。
【0017】
供給ロッド18は、横方向に伸びている支持アーム8に対して2方向に傾斜させてある。この傾斜は、図1の方向で見た傾斜が角度θ1、図2の方向で見た傾斜が角度θ2として設定されている。すなわち、供給ロッド18は、支持アーム8に対して斜めに交差する状態になっている。供給ロッド18の先端には保持ヘッド21が結合され、ここに保持されたプロジェクションボルトの軸部2が、保持ヘッド21の進出時に受入孔13の軸線と同軸になるように構成されている。
【0018】
保持ヘッド21の軸線は、供給ロッド18の軸線に対して鋭角的に交差している。ヘッド本体22には上向きに開放された円形の凹部23が形成され、ここにフランジ3が収容される。フランジ3には溶着用突起4が一体化されているので、それをも収容するために凹部23にはフランジ3のための大径部23aと溶着用突起4のための小径部23bが形成されている。凹部23の奥にはマグネット(永久磁石)24が埋設され、凹部23に入ったフランジ3を吸引してプロジェクションボルト1を安定した状態で保持している。この時の状態は、図3のようにフランジ3の外周部が大径部23aの底面に密着させられている。
【0019】
空気通路25がヘッド本体22の中央部に明けられ、小径部23bの底面に開口している。空気通路25からの圧縮空気で、マグネット24の吸引力に抗してフランジ3を凹部23から強制的に脱出させて、軸部2を完全に受入孔13へ移行させる。圧縮空気が供給されるタイミングは、軸部2の一部が受入孔13内に入った時である。なお、符号26は空気通路25に接続された空気ホース、符号27は受入孔13の奥に設置されたマグネット(永久磁石)であり、受入孔13内に移行したボルト1を確実に吸引保持している。もし、図3の上下が逆になった状態のときでも、マグネット27による安定したボルト保持がなされる。
【0020】
供給ロッド18が後退しているときには、凹部23にフランジ3が進入できるようにしておく必要がある。そのためにブラケット20に支持片28を固定し、それに部品供給管29が結合され、その端部が復帰した保持ヘッド21(図2の二点鎖線図示)に合致している。部品供給管29はパーツフィーダ30に接続され、空気ホース31からの圧縮空気で保持ヘッド21まで搬送されてくる。
【0021】
ロボット装置33は通常の汎用ロボットで、6軸タイプである。関節接手34にエアシリンダ35が結合され、その先端にチャック機構36が取り付けられている。鋼板製のワーク37は、チャック機構36でしっかりと挟み付けられている。ロボット装置33に保持されたワーク37は、図2のように受入孔13を有する電極10から離隔した位置、すなわち、ワーク37が固定電極11に接触しているか、あるいは同電極11との間に僅かな隙間ができる程度の位置に進入させられる。このような位置にワーク37を進入させる理由は、ワーク37が両電極10、11間に進入した状態のままプロジェクションボルト供給装置14によって前記受入孔13に軸部2が挿入できるようにするためである。したがって、ワーク37といずれか一方の電極との間隔が上記軸部2の挿入を可とするように設定されている。
【0022】
上述の実施形態の作動を説明する。保持ヘッド21が図2の二点鎖線図示の位置にあるときに、パーツフィーダ30からプロジェクションボルト1が送られてくる。するとボルトのフランジ3や溶着用突起4が凹部23内に収容されて、軸部2が保持ヘッド21から上方に突出した状態になる。つぎに、供給ロッド18が進出させられて、軸部2が受入孔13と同軸になった位置で供給ロッド18の進出は停止する。その後、エアシリンダ16の作用で供給ロッド18全体が移動させられると、軸部2は受入孔13内に進入し、空気通路25からの圧縮空気で軸部2、すなわちプロジェクションボルト1は完全に受入孔13内に入り込み、マグネット27で吸引保持がなされる。それから保持ヘッド21が前述とは逆の軌跡を経て元の位置に復帰する。
【0023】
ついで、定置式溶接機5から離れた箇所にあったワーク37がチャック機構36でつかまれて、エアシリンダ35等の機能により両電極10、11間に入ってくる。このときには、図2の二点鎖線図示のようにワーク37は固定電極11に接触した位置に停止している。その後、可動電極10が進出してきて溶着用突起4がワーク37に圧接されてから通電がなされ、ワーク37にプロジェクションボルト1が溶接される。このような溶接は、複数対のユニットによってワーク37の中心線Oの両側で同時あるいは交互におこなわれる。また、その後から各受入孔13に次の軸部2が挿入されてロボットが移動すると、ワーク37の位置がずれて次の溶接箇所が電極に対応し、再びボルト溶接がなされる。このようにして複数本の予定されたボルト溶接が完了後すると、ロボット装置33の作動でワーク37が両電極10、11の間から後退させられて、そのワークに対するボルト溶接が完了する。その後、ワーク37全体が次の工程へ移送される。
【0024】
ワーク37が図2のように固定電極11に接触したままであると、ボルト溶接が完了して可動電極10が上方へ後退することによって、保持ヘッド21がボルト1を保持したまま再び進入してきて、軸部2を受入孔13に挿入させて可動電極10に保持させる。すなわち、このような保持ヘッド21による軸部挿入ができるように、ワーク37と可動電極10との間隔が確保されているのである。
【0025】
なお、本発明は、図示の実施形態の上下関係を逆にしても、成立するものである。また、定置式溶接機の静止部材としては支持アームも含まれるので、同アームの側面にプロジェクションボルト供給装置を取り付けてもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、定置式溶接機に設置した複数対の支持アームにそれぞれ可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、他方、ワークはロボット装置に保持されて前記の両電極間に移動させられることを特徴としている。
【0027】
定置式溶接機の静止部材に取り付けたプロジェクションボルト供給装置から電極の各受入孔へ前記軸部を挿入し、その状態でロボット機能により両電極間にワークが進入してきて可動電極が作動すると、溶着用突起とワークとが圧着されて通電・溶接がなされる。両電極やプロジェクションボルト供給装置は複数の対として設置してあるから、一つのワークに対して多点的にボルト溶接が可能となり、生産性を高めるのに有効である。とくに、電極やボルト供給装置が複数対の状態で設置されているから、ワークの複数箇所において同時あるいは交互に溶接が進行し、さらに、ロボット装置によるワークの移動距離も複数対設置の関係で短くなり、したがって、短い溶接時間で多数のプロジェクションボルトが溶接できて、生産性を向上させるのに非常に有利である。
【0028】
定置式溶接機の溶接ユニット部分を複数化するように改造し、合わせてプロジェクションボルト供給装置を配置すればよいものであるから、既存の設備を活用して、設備費用の低減や設備の簡素化が図れるのである。このように定置式溶接機の静止部材とプロジェクションボルト供給装置とがユニット化されているので、電極へのボルト供給をおこないつつ、進入してくるワークの目的箇所に、プロジェクションボルト溶接を完了させることができる。したがって、既存の定置式溶接機にプロジェクションボルト供給装置を取り付けるだけの簡単な改造で済む。また、ロボット装置は既存のものをそのまま使用するものであるから、この点における経済的な問題は発生しない。
【0029】
プロジェクションボルト供給装置は支持アームの長手方向で見て電極よりも後方側に配置されている。こうすることによって、両電極間にワークが進入してくるときに、プロジェクションボルト供給装置が邪魔になったりしない。このことは、支持アームの最先端部分に両電極が配置されているので、ワークはまず最初に両電極間に導かれることとなり、他の部材と干渉することなく円滑に溶接がなされる。このことは、ワークの形状が複雑に屈曲しているよう場合の干渉問題回避にとって、非常に重要である。
【0030】
プロジェクションボルト供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドとプロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成されている。進退式の供給ロッドが両電極間に突出してきたり、後退したりするので、保持ヘッドに係止されたプロジェクションボルトが両電極の間に首尾よく移行される。とくに、軸部が受入孔と同軸になった位置で供給ロッドの進出を停止させることによって、受入孔への軸部移動が的確になされる。軸部は駆動手段の出力で受入孔に挿入されるので、前記供給ロッドの進出に引き続いて信頼性の高い供給がおこなえる。
【0031】
駆動手段は定置式溶接機の静止部材に固定され、この駆動手段の出力部材に供給ロッドの進退駆動手段が固定されており、供給ロッドは支持アームに対して2方向に傾斜させてあり、これによって保持ヘッドに保持されたプロジェクションボルトの軸部が受入孔と同軸になった位置で停止すると共に、その停止位置から軸部が受入孔に挿入される。供給ロッドのための進退駆動手段と軸部を受入孔へ導く駆動手段とが設置されているので、ボルトを両電極間に移動させることと、軸部を受入孔へ挿入させることが確実になされる。この挙動は、とくに、駆動手段の出力部材に進退駆動手段が固定されていることによって実現されている。さらに供給ロッドは支持アームに対して2方向に傾斜させてあるので、電極の後方から両電極間にプロジェクションボルトを移動させることが可能となり、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置をユニット化することがおこないやすくなる。
【0032】
複数対の可動電極、固定電極およびプロジェクションボルト供給装置がワークの中心線の両側に振り分けて配置されている。このように複数対の溶接ユニットがワーク中心線の両側に対応できるので、各溶接ユニットが同時あるいは交互にワークの両側にボルト溶接がなされ、しかも、ロボット装置によるワークの移動距離が短縮されるので、短時間で多数のボルト溶接が可能となる。
【0033】
軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、定置式溶接機に設置した支持アームにそれぞれ可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、他方、ワークはロボット装置に保持されて前記の両電極間に移動させられるように構成し、しかも、ワークが両電極間に進入した状態のままプロジェクションボルト供給装置によって前記受入孔に軸部が挿入できるようにワークといずれか一方の電極との間隔が設定されている。
【0034】
したがって、ワークを受入孔のある電極から遠ざけて位置付けるか、あるいはワークを受入孔のない電極に接触させておくことにより、ワークを両電極間に配置させたままでボルト軸部を受入孔に挿入することが可能となり、大きなワークを一々移動させたりせずに、ボルト供給ができる。このようにして溶接効率の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体的な平面図である。
【図2】図1のものの側面図である。
【図3】保持ヘッドと受入孔との関係を示す縦断側面図である。
【図4】プロジェクションボルトの外観を示す側面図である。
【符号の説明】
2 軸部
3 フランジ
4 溶着用突起
1 プロジェクションボルト
37 ワーク
5 定置式溶接機
8、9 支持アーム
10 可動電極
11 固定電極
13 受入孔
14 プロジェクションボルト供給装置
33 ロボット装置
18 供給ロッド
21 保持ヘッド
16 駆動手段
17 出力部材
19 進退駆動手段

Claims (6)

  1. 軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、定置式溶接機に設置した複数対の支持アームにそれぞれ可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、このプロジェクションボルト供給装置は、定置式溶接機の支柱の側面に固定したブラケットに軸部を受入孔内へ進入させる駆動手段が取り付けられ、この駆動手段の出力部材にプロジェクションボルト供給用の供給ロッドの進退駆動手段が固定されることにより構成され、他方、ワークはロボット装置に保持されて前記の両電極間に移動させられることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
  2. 請求項1において、プロジェクションボルト供給装置は支持アームの長手方向で見て電極よりも後方側に配置されていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
  3. 請求項1または請求項2において、プロジェクションボルト供給装置は進退式の供給ロッドに取り付けた保持ヘッドとプロジェクションボルトの軸部を受入孔に挿入するための駆動手段から構成されていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
  4. 請求項3において、駆動手段は定置式溶接機の静止部材に固定され、この駆動手段の出力部材に供給ロッドの進退駆動手段が固定されており、供給ロッドは支持アームに対して2方向に傾斜させてあり、これによって保持ヘッドに保持されたプロジェクションボルトの軸部が受入孔と同軸になった位置で停止すると共に、その停止位置から軸部が受入孔に挿入されることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかにおいて、複数対の可動電極、固定電極およびプロジェクションボルト供給装置がワークの中心線の両側に振り分けて配置されていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
  6. 軸部とフランジと軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起からなるプロジェクションボルトを板状のワークに溶接するものにおいて、定置式溶接機に設置した支持アームにそれぞれ可動電極と固定電極が設置され、両電極のいずれか一方に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、定置式溶接機の静止部材にプロジェクションボルト供給装置を取り付け、このプロジェクションボルト供給装置は、定置式溶接機の支柱の側面に固定したブラケットに軸部を受入孔内へ進入させる駆動手段が取り付けられ、この駆動手段の出力部材にプロジェクションボルト供給用の供給ロッドの進退駆動手段が固定されることにより構成され、他方、ワークはロボット装置に保持されて前記の両電極間に移動させられるように構成し、しかも、ワークが両電極間に進入した状態のままプロジェクションボルト供給装置によって前記受入孔に軸部が挿入できるようにワークといずれか一方の電極との間隔が設定されていることを特徴とするプロジェクションボルトの溶接装置。
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