JP3774325B2 - 支柱と横棧の継手およびこの継手を備えた接続構造 - Google Patents

支柱と横棧の継手およびこの継手を備えた接続構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、支柱と横棧を水平,垂直の各方向に対して自在に、かつ強固に接続させる継手およびこの継手を備えた接続構造に関し、とりわけ防護柵や建設現場の仮囲い等において好適に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
防護柵などの支柱と横棧を、設置しようとする地形に対応して組み立てて水平および垂直の両方の面内において自在に対応させて斜めに設置する方法に関して実公平4−39285号において開示されており、図12に示す様に支柱に合致させる支柱挟持部91と、ビーム93に連結されるビーム挟持部92とからなるブラケット9の、ビーム挟持部92に形成されたビーム93固定用ボルト94の孔95および支柱90を挟持するためのボルト96の孔97の2対のボルト孔のそれぞれに、各ボルトを介してビーム93の支柱90への取り付けがなされる。また、ブラケットの取付位置決めを行うためにブラケット9の支柱挟持部91に位置決め板98が固定され、この位置決め板98が支柱90に明けた開口99に嵌め込まれてブラケット9の固定がなされる。
【0003】
また、このブラケット9のビーム挟持部92には対向する2片の上下の端部がその先端部を除いて互いに内側に折曲げられた折曲片920が形成されていて、該ビーム挟持部92に固定されたビーム93の端部が突出することがなくビーム挟持部92の内側に収まるようになされている。
【0004】
しかしながら、かかる実公平4−39285号に示されるブラケット9を支柱90に取り付ける際、ブラケット9のビーム挟持部92の上下に折曲片920が形成されているため、このビーム挟持部92の対向する2片を拡げて支柱90に対してブラケット9を支柱90側面から装着するのは不可能で、必ず支柱90の上端部または下端部から挿通させなければならず、したがって支柱90が立設されている場合には作業が煩雑で、あるいは支柱の上端部にすでにキャップが冠着されている場合にはブラケット9の挿通が不可能であるという問題があった。
【0005】
さらに、ブラケット9の支柱挟持部91の取り付け部の内側寸法の製造誤差によって支柱90の外周にピッタリと合致されないのがしばしばであり、支柱90を挟持するための孔97にボルト96が貫通されて固定されるにもかかわらず、取り付け後においてガタツキが発生したり、最悪の場合ビーム93にかかる外力によってブラケット9の支柱挟持部91の位置決め板98が、支柱90に明けられた開口99から外れてブラケット9がズレ落ちるという問題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような問題点を解消して、支柱に対して継手を側面から容易に装着させることができ、また支柱に接続された継手がズレ落ちることなく確実に、かつ強固に固定できるような支柱と横棧の継手およびその接続構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る支柱と横棧の継手およびこの継手を備えた接続構造は以下のように構成される。
すなわち、支柱の外周に周回されるバンド状部と、このバンド状部の両端より平行に突出されて、横棧の端部を挟着する挟着部とからなる継手において、該バンド状部の支柱と対向する裏面側に係止手段が設けられ、バンド状部を支柱に周回させて前記挟着部を横棧に挟着させた際、前記係止手段が支柱側面部に係止されて支柱と横棧との接続がなされる支柱と横棧の継手であって、バンド状部に設けられた前記係止手段が、バンド状部に突設した複数の圧接部として形成されると共に前記圧接部はこのバンド状部が支柱の外周に沿って周回された際に支柱の横棧側の半円周側面側において支柱と当接されるような位置に形成されており、継手の挟着部を横棧の端部に挟着させた際に、該複数の圧接部が支柱の横棧側の半円周側面に強圧接されて、支柱と横棧との接続がなされることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、継手のバンド状部のほぼ中央部分において該バンド状部の他の部分と曲げ剛性の異なる変異部が設けられて、バンド状部の両端より平行に突出された挟着部の間隔を拡幅した際に該変異部を中心としてバンド状部の他の部分を変形させることなく、バンド状部の拡開を可能にする継手を構成するものである。
【0010】
さらにまた、継手の支柱と対向するバンド状部の裏面側に凸部が形成されて、一方支柱の側面に前記凸部に対応して凹部または孔部が形成され、継手の挟着部を横棧に挟着させた際、バンド状部に形成された凸部が支柱側面の凹部あるいは支柱側面の孔部のいずれかと係着され、継手が支柱との接続部分でズレを起こすことなく、支柱と横棧との確実な接続が維持される継手を構成するものである。
【0011】
そしてまた、支柱の断面外周方向に沿った複数の凹部または凹溝が支柱の長さ方向に間隔をおいて複数段形成され、これらの複数の凹部のいずれかまたは凹溝のいずれかに継手のバンド状部の支柱と対向する裏面側に形成された凸部が係着され、横棧が支柱の周りに可動な状態で支柱と横棧が接続されることによって、継手と横棧との接続部における垂直面での可動性と併せて支柱と横棧とが水平面,垂直面の両方向に自在の角度を以て接続可能になされた、支柱と横棧との接続構造を構成するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る実施形態の例について、各図面を参照しながら詳述する。
図1は支柱と横棧の継手の構成の参考例を表す図面、図2〜図4は、本発明実施形態例の支柱と横棧の継手の構成を表す図面であり、図5〜図8は、本発明を適用して設置される防護柵の実施形態の例を表す図面、および防護柵の支柱と横棧の作動を説明する図面である。
【0013】
図1においては、継手2の平行に突出された挟着部4を拡げてバンド状部3を支柱1の側面から周回させるように装着させて、挟着部4を再び平行に戻しつつキャップボルト85によってキャップ84が冠着させられた横棧10の端部が、挟着ボルト83を介して接続される様子を表している。そして、継手2のバンド状部3を支柱1の側面から押し当てて挟着部4を平行に戻して挟着ボルト83を緊締する際に、図1(c)に表すようにバンド状部3の支柱1と対向する裏面側に設けられた係止手段が、バンド状部3の縁部に形成された係止部5として形成されて支柱1の側面部に開穿された孔部82に係止されるようになされている。したがって、この係止部5が支柱1の側面の孔部82に係止された上で継手2と横棧10の端部とが接続されているので、横棧10に大きな力が加わった際にも継手2は支柱1の孔部82の位置からズレることがなく、支柱1と横棧10とが強固に接続される。
【0014】
なお、継手2は鋼材やステンレススチールの板材をプレス加工で製作するのが強度上もコスト上も好適で、前記バンド状部3の係止部5は図1(a)に表したようにバンド状部3の縁部から折曲されて形成されるのが製造上容易であるが、バンド状部3の中央にプレス成形による切起しによって形成されていてもよい。また、図1の実施形態例では支柱中心線上の側面2箇所に開穿された孔部82に対しそれぞれ係止部5が係止されるようになされているため、継手2を支柱1に安定して接続できて好適であるが、例えば支柱1に対して横棧10が延設される方向と正反対側の継手のバンド状部の1箇所に係止部が形成されて、これに対応する支柱側面の1箇所の孔部に係止部が係止されて支柱1と継手2とが接続されていても強度的には十分である。
【0015】
次に図2には、上述の図1の場合と同様に挟着部4とバンド状部3とからなる継手2において、そのバンド状部3の縁部から曲折された複数の圧接部6が突設された状態を同図の(a),(b)に示し、(c)はこの継手2を介して支柱1に横棧10を接続させた状態を示している。ここで、バンド状部3の圧接部6はこのバンド状部3が支柱1の外周に沿って周回された際に支柱1の横棧側の半円周側面側において支柱1と当接されるような位置に形成されており、したがって継手2の挟着部4が横棧10の端部を挟着させた状態で挟着ボルト83が緊締されてゆくのに応じて、バンド状部3の圧接部6には図2(c)に示した矢印方向に強い力がかかって、継手2は支柱1の側面に対して強力に圧接されて、よって横棧10は支柱1に強固に接続される。なお、この図2の継手2も図1の場合と同様に鋼材やステンレススチールの板材をプレス加工で製作されるのが強度上もコスト上も好適である。
【0016】
図2の(a),(b)に示した2種類の継手は、それぞれが互いに対で使用されるものでもありその展開実施例を図5〜8に基づき後述するが、この2種類の継手の場合バンド状部3の縁部に形成された圧接部6はそれぞれ4ヵ所であり、支柱1の側面に対して安定してかつ強固に継手2を接続できるので好適である。また、図2(a),(b)の様に前記バンド状部3の圧接部6はバンド状部3の縁部から折曲されて形成されるのが製造上容易であるが、バンド状部3の中央にプレス成形による切起し片、あるいはプレス絞り成形や溶接による凸状部が複数ヶ所突設されて、支柱側面に対し強力に圧接しうるようになされていてもよい。
【0017】
続いて図3の(a),(b)は、図2に示した2種類の継手のバンド状部3のほぼ中央部分において曲げ剛性の異なる変異部7が設けられて、該変異部を中心としてバンド状部の両端が平行に突出された挟着部4,4の間が拡幅可能となされたものであって、支柱1に対しその側面から継手2を装着するために平行する挟着部4を拡げる際、前記変異部7を中心として平行する2つの挟着部4を容易に拡げることができる。なお、図3(a),(b)における変異部7はバンド状部3の縁部を切り欠いて形成されているが、バンド状部3中央に孔が開穿されたようなもの等、同図(d)に示すようにバンド状部3全体を変形させることなく拡げられるものであればよく、例えば同図(c)のようにバンド状部3の一部が変形された変異部70となされていてもよい。
【0018】
さらに続いて、図4(a)は継手2のバンド状部3の支柱と対向する裏面側に凸部8が形成された状態を表しており、このバンド状部3を支柱1に周回させて継手2の挟着部4を横棧10の端部に挟着させた際に、図4(d),(e)に示すように、前記凸部8と支柱1の側面に設けられた凹部81または孔部82のいずれかとが位置を合わせられて係着されて支柱1と継手2との接続がなされる。特に併せて、バンド状部3の縁部に形成された前述の圧接部6が支柱1の側面に対して強力に圧接されて継手2が強固に固定される場合には、前記凸部8は単に継手2の高さ方向の取付位置ガイドとしての機能のみならず、設置後横棧10に大きな力が加わった際にも、継手2の凸部8が支柱1の凹部81または孔部82から外れ落ちることなく係止されて支柱1と横棧10が強固に接続される。
【0019】
なお、継手2のバンド状部3の凸部8は、図4(b)に表わすように継手2を構成する金属板にプレス成形によって段押しされて形成された凸部8の他、同図(c)に表すようなボルト頭部が螺設された凸部8、あるいは溶接された凸部であってもよい。対する支柱1の側面加工は、この凸部8が係着される凹部または孔部のいずれであってもよく、同図(d)中に示す凹部81の場合には支柱1の内部に雨水等の水分が入る心配がなくて好適であり、同図(e)中に示す後者の孔部82の場合は加工コストが安価な点で優れている。
【0020】
次に、以上詳述した本発明の支柱と横棧の継手を適用した防護柵の実施形態例について、図5〜図8に基づいて説明する。
図5は、適宜間隔で立設された支柱1,1の間に上下の横棧10,10の間に多数の縦棧11が設けられてなる柵パネル12が架設される形態の防護柵が、傾斜地に設置された実施形態の例を表している。ここで、多数の縦棧11の上下の両端はそれぞれ上下の横棧10に対して軸着されていて、柵パネル12は角度を可変に支柱間に架設されるようになされている。また、図5に表す実施形態例では、同図(b),(c)に示すように横棧10はこれに冠着されたキャップ84を介して継手2に挟着ボルト83によって軸着されて、柵パネル12の取付角度の変化に対応するようになされている。
【0021】
かような防護柵を図5(a)に示す傾斜地への設置手順について記載すると、
▲1▼支柱1・・を所定の配置に従って立設する。 ▲2▼端部支柱1の上下にシングルバンド継手21を取り付け、キャップ84を挟着ボルト83により接続する。
▲3▼隣接する支柱1の上部にダブルバンド継手22,キャップ84を接続する。
▲4▼続いてその支柱下部にシングルバンド継手21,キャップ84を接続する。
▲5▼柵パネル12を相隣り合う支柱1に固定した各継手に接続されたキャップ84の下方から挿冠し、横棧10の端部をキャップボルト85を介して固定する。
▲6▼・・・ 以下、同様の作業を繰り返してゆく。
【0022】
図7に示すこの防護柵の平坦地での設置についても、ほぼ同様の工程によって行れるが、図7(c)に表したようにダブルバンド継手22に形成された2本のバンド状部の間にシングルバンド継手21をかみ合わせて取り付けされる部分においては、予めこの両者が組み合わせられたうえ、支柱1上部から前記両継手の組み合わせによって形成される支柱1の外形寸法より稍々大寸法の環状部が挿通されて支柱1への接続がなされる。なおこの際、両継手はそれぞれが挟着されるまでは内寸法にある程度のゆとりがもたされているために、両者を組み合わせた際に形成される概略支柱の形状の環状部は図5〜図7(b),(c)中に示した支柱1の外径寸法より稍々大きい程度の外径寸法の支柱キャップ100であれば、支柱1の立設時に支柱キャップ100が冠着されている場合においても、前記両継手が組み合わせられた状態の継手21,22はなんら問題なく支柱1の上部から挿通させることができる。
【0023】
また、前述の図5の傾斜地における柵の設置においては、横棧10の通り芯を出して景観意匠上外観の優れた防護柵とするために、支柱1に対するシングルバンド継手21とダブルバンド継手22の取り付け高さ位置を上下に若干ズラして接続が行われる場合について説明したが、図7の平坦地での設置の場合と同様にシングルバンド継手21とダブルバンド継手22が互いにかみ合わされて支柱に接続されて傾斜地でのこの柵の組み立てがなされてもよく、その場合には図6に表すように横棧10の通り芯が出されずに傾斜面に対し横棧10は厳密には平行にはならないが、支柱1に対して同図(c)におけるシングルバンド継手21のバンド状部3の凸部8を、シングルバンド継手21の2つの挟着部4を挟着させることによって支柱に形成された凹部または孔部に係着させて仮止めがなされるため、組み立て施工性の良い防護柵の設置がなされる。
【0024】
ところで、図5〜図7の(b),(c)に示すシングルバンド継手21に形成された凸部8は、いずれも支柱1の高さ方向での取付位置ガイドとしての機能と併せてこのシングルバンド継手21を支柱1に対して確実に接続させるものであってこれに接続された横棧10は水平面内における角度調節は不可能であるが、ダブルバンド継手22についてはその挟着ボルト83を緊締させるまでは自在に水平方向に角度調節ができ、したがって図8に示す如く支柱1に対する横棧10の接続については水平面内において自在の角度にレイアウトすることができる。さらに、本発明を適用した継手2の挟着部4に対し、上記詳述の如く横棧10は垂直面方向にも可動に角度を以て接続されるので、防護柵の支柱1と横棧10は水平,垂直の両方向に対して自在に接続可能で、よって防護柵は傾斜地,平坦地にかかわらず平面プランに対応して自由にレイアウトすることができる。
【0025】
以上上述の図5〜図8に基づく説明では、上下の横棧10に多数の縦棧11が軸着されて構成される柵パネル12を、適宜間隔で立設された支柱1,1の間に架設されてなる防護柵について説明したが、支柱が適宜間隔で立設されたうえで支柱間に横棧が架設される形態(縦桟を用いない)の防護柵の場合についても、上述における支柱に接続される継手の挟着部と柵パネルを構成する横棧端部との接続と同様にして支柱に横棧が架設されればよい。
【0026】
最後に、本発明支柱と横棧の継手の接続構造を適用した用途展開例について、図9〜図11によって説明する。図9はこれらの用途展開に用いられる支柱1と継手2とを表し、図10はその応用展開例の実施形態の部品と取付構造とを示す組立説明図面を表し、図11はその用途展開の実施形態の一例である建設現場の仮囲いを示す正面図である。
【0027】
図9(a),(b)は支柱1断面外周方向に複数の凹部81または凹溝86が支柱1の長さ方向に間隔をおいて複数段形成され、この凹部または凹溝に対して継手2のバンド状部3の裏面側に形成された凸部8が係着されて、同図(c)のように支柱1と横棧10の接続がなされることを表わしている。
【0028】
また、図10には支柱1の長さ方向に幾分の間隔をおいて2段ずつ形成された凹溝86,86が、支柱1の長さ方向に適宜間隔に配設され、これら2段ずつの凹溝86,86に対して継手2が上下逆にされて互いに組み合わせられた状態で、支柱1に対して横棧10が同一の高さレベルにおいて接続が可能なように構成されている。ここで、継手2のバンド状部3には前述の圧接部6が形成されて、この継手2の挟着部4での挟着ボルト83の緊締によって圧接部6は支柱1側面に対して強力に圧接されて、よって継手2は支柱1に強固に接続される。さらにこの継手2のバンド状部3の裏面側には前述した凸部8が形成されており、この凸部8が前記支柱1の側面に2段ずつ形成された凹溝86に係着されて支柱1と横棧10との接続がなされる。
【0029】
ここにおいて、凹溝86が支柱1の断面外周方向に形成されていることによって、継手2は支柱1の外周側面を水平方向に自在に可動なため、支柱1に対して2本の横棧10,10はそれぞれ水平面内において自在の角度を成して接続可能である。また、横棧10,10の端部はそれぞれ継手2の挟着部4において垂直方向にも可動な状態で接続されるので、支柱1に対して2本の横棧10,10はそれぞれ水平,垂直の両方向に自在の角度を成して接続可能である。
【0030】
このように接続される図10に示す支柱1と継手2とを適用して組み立てられた用途展開の実施形態の一例として、図11に建設現場で用いる仮囲いを表す。なお、図10,11の実施形態の一例においては、支柱1に固定された継手2の挟着部4には図1〜4の説明中に記述したキャップ84を介在させることなく、横棧10の端部が直接接続されるような仕様となされているが、横棧10の端部の端面には図9,10中に表すエンドキャップ87が冠着されており、横棧10の端部の端面が直接露出する危険のないように配慮がなされている。
【0031】
なお、図10(a)で継手2は、挟着部4に開孔された2箇所の連結孔88に挟着ボルト83を貫通させてナット89によって緊締されるようになされるが、このナット89を予め挟着部4の連結孔88に溶接させた状態の継手、あるいは継手の1箇所の連結孔88にネジ切りされてこれに対して挟着ボルト83が螺入される形態の継手となされている場合には、ボルトの螺入作業が楽になり施工性が向上されるうえ、さらに施工現場においてナット89を紛失するようなことがないので好適である。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る支柱と横棧の継手は、支柱の外周に周回されるバンド状部と該バンド状部両端より平行に突出されて横棧の端部を挟着する挟着部とからなる継手の、バンド状部の支柱と対向する裏面側に係止手段が設けられ、バンド状部を支柱に周回させて前記挟着部を横棧に挟着させた際、継手の前記係止手段がバンド状部の支柱と対向する裏面側から支柱側面部に係止され、継手の製造寸法誤差とは関係無く直接的に支柱との接続がなされるので、支柱に対して横棧が確実に接続されてズレを起こしたりすることがない。
【0033】
また、バンド状部に設けられた前記係止手段が、バンド状部に突設した複数の圧接部として形成されると共に前記圧接部はこのバンド状部が支柱の外周に沿って周回された際に支柱の横棧側の半円周側面側において支柱と当接されるような位置に形成されており、継手の挟着部を横棧の端部に挟着させた際に、該複数の圧接部が支柱の横棧側の半円周側面に強圧接されて、支柱と横棧との接続がなされるので、この圧接部が支柱の横棧側の半円周側面に対して少なくとも2箇所、あるいは4箇所等の複数箇所から支柱側面に対して複数の圧接数がバランスよく当接されて、挟着部の挟着ボルトを締め付けてゆくのに応じて益々強力に圧接されるので、圧接部が支柱の側面に食い込むように強圧接されて接続がなされ、たとえ設置後に横棧に大きな力が加わった際においても継手がズレを起こしたりすることが無く、支柱と横棧との確実で強力な接続がなされる。
【0034】
さらに、継手のバンド状部のほぼ中央部分に該バンド状部の他の部分とは曲げ剛性の異なる変異部が設けられ、バンド状部両端より平行に突出された挟着部の間隔を拡幅した際に、該変異部を中心としてバンド状部の他の部分を変形させることなくバンド状部の拡開を可能になされた場合には、支柱に対してその側面から継手を装着する際に平行する挟着部を容易に拡げることができ、かつ変異部がバンド状部のほぼ中央部分にあるので2つの平行した挟着部をバランスよく拡幅できて拡げた際にバンド状部の他の部分を変形させることがない。
【0035】
さらにまた、継手のバンド状部の支柱と対向する裏面側に凸部が形成されて、一方支柱の側面に前記凸部に対応して凹部または孔部が形成され、継手の挟着部を横棧に挟着させた際、バンド状部に形成された凸部が支柱側面の凹部あるいは支柱側面の孔部のいずれかと係着されて継手と支柱との接続がなされた場合には、前記凸部が支柱側面の凹部あるいは支柱側面の孔部に係着されて挟着部を横棧に挟着させた際に支柱の凹部あるいは支柱側面の孔部から脱落することがなくなるので、継手が支柱との接続部分でズレを起こすことなく、支柱と横棧との確実な接続が維持される。
【0036】
そしてまた、支柱の断面外周方向に沿った複数の凹部または凹溝が支柱の長さ方向に間隔をおいて複数段形成され、これら複数の凹部のいずれかまたは凹溝のいずれかに継手のバンド状部の支柱と対向する裏面側に形成された凸部が係着されて横棧が支柱の周りに水平に可動な状態で支柱と横棧が接続された場合には、継手と横棧との接続部における垂直面での可動性と併せ、支柱と横棧とが水平面,垂直面の両方向に対して自在の角度を以て接続可能な支柱と横棧との接続構造が構成される。
【0037】
なお、発明の効果のいずれの記述においても継手と横棧との接続は垂直面方向に自在な接続構造となされており、継手のバンド状部から平行する挟着部が挟着ボルトの緊締によって継手が支柱に固定されるまでは水平面方向にも可動であるので、組立設置時点においては支柱に継手を自在に配設できて、かつ挟着部の挟着がなされた後においては確実にかつ強固に接続がなされ、施工性が良くてかつ設置後の堅牢性の優れた支柱と横棧の接続がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 支柱と横棧の継手の構成の参考例を表す図面であり、(a)は分解斜視図、(b)は組立斜視図、(c)は組立説明の上面図である。
【図2】本発明の第二の実施形態例を示す支柱と横棧の継手の構成を表す図面であり、(a),(b)は分解斜視図、(c)は組立説明用の上面図である。
【図3】本発明の第三の実施形態例を示す支柱と横棧の継手の構成を表す図面であり、(a),(b)は分解斜視図、(c)は部分の加工状態を示す斜視図、(d)は組立説明用の上面図である。
【図4】本発明の第四の実施形態例を示す支柱と横棧の継手の構成を表す図面であり、(a)は分解斜視図、(b),(c)は部分の加工状態を示す斜視図、(d),(e)は組立説明用の上面図である。
【図5】本発明の継手を適用して傾斜地に組み立てられた防護柵の実施形態の一例の、(a)は正面図であり、(b),(c)はその部分拡大図である。
【図6】本発明の継手を適用して傾斜地に組み立てられた防護柵の他の実施形態例の、(a)は正面図であり、(b),(c)はその部分拡大図である。
【図7】本発明の継手を適用して平坦地に組み立てられた防護柵の実施形態の一例の、(a)は正面図であり、(b),(c)はその部分拡大図である。
【図8】本発明を適用して組み立てられた防護柵の作動を説明する上面図である。
【図9】本発明の第五の実施形態例を示す支柱と横棧の取付構造を表す斜視図であり、(a),(b)は支柱の斜視図、(c)は継手部分の分解斜視図である。
【図10】本発明の第六の実施形態例を示す支柱と横棧の取付構造を表す組立図であり、(a)は組立分解斜視図、(b)は組立構成を示す正面図である。
【図11】図10の実施形態例を適用して組み立てられた、建築現場の仮囲いの施工実例を表す正面図である。
【図12】防護柵の支柱と横棧の連結に関する従来の実施形態の、(a)は分解斜視図、(b)は上面図、(c)は正面図である。
【符号の説明】
1 支柱
10 横棧
11 縦棧
12 柵パネル
2 継手
21 シングルバンド継手
22 ダブルバンド継手
3 バンド状部
4 挟着部
5 係止部
6 圧接部
7 変異部
70 変異部
8 凸部
81 凹部
82 孔部
83 挟着ボルト
84 キャップ
85 キャップボルト
86 凹溝
87 エンドキャップ
88 連結孔
89 ナット
9 ブラケット
90 支柱
91 支柱挟持部
92 ビーム挟持部
93 ビーム
94 ボルト
95 孔
96 ボルト
97 孔
98 位置決め板
99 開口

Claims (4)

  1. 支柱の外周に周回されるバンド状部と、このバンド状部の両端より平行に突出されて、横棧の端部を挟着する挟着部とからなる継手において、該バンド状部の支柱と対向する裏面側に係止手段が設けられ、バンド状部を支柱に周回させて前記挟着部を横棧に挟着させた際、前記係止手段が支柱側面部に係止されて支柱と横棧との接続がなされる支柱と横棧の継手であって、バンド状部に設けられた前記係止手段が、バンド状部に突設した複数の圧接部として形成されると共に前記圧接部はこのバンド状部が支柱の外周に沿って周回された際に支柱の横棧側の半円周側面側において支柱と当接されるような位置に形成されており、継手の挟着部を横棧の端部に挟着させた際に、該複数の圧接部が支柱の横棧側の半円周側面に強圧接されて、支柱と横棧との接続がなされることを特徴とする支柱と横棧の継手。
  2. バンド状部のほぼ中央部に曲げ剛性の異なる変異部が設けられ、挟着部の間隔を拡幅した際に該変異部を中心としてバンド状部が拡開されるようになされたことを特徴とする請求項1に記載の支柱と横棧の継手。
  3. 支柱と対向するバンド状部の裏面側に凸部が形成され、一方支柱の側面に前記凸部に対応して凹部または孔部が形成され、挟着部を横棧に挟着させた際に、バンド状部に形成された凸部が支柱の凹部または孔部に係着された状態で支柱と横棧との接続がなされることを特徴とする請求項1または2に記載の支柱と横棧の継手。
  4. 支柱の断面外周方向に沿った複数の凹部または凹溝が、該支柱の長さ方向に間隔をおいて複数段形成され、この複数の凹部のいずれかまたは凹溝のいずれかに請求項3に記載の継手のバンド状部の裏面側に形成された凸部が係着されて支柱と横棧とが接続されるようになされたことを特徴とする支柱と横棧の接続構造。
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