JP3768389B2 - ポリエステルフィラメント糸、ポリエステルタイヤコード及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステルフィラメント糸、ポリエステルタイヤコード及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は産業用ポリエステルフィラメント糸及びタイヤコードに関するもので、より詳しくは、本発明は向上された熱寸法安定性及び強度、そして低収縮性の改善された耐疲労性を有するポリエステルフィラメント糸、タイヤコード及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、タイヤ用ゴム補強材として使用されている繊維の代表的な例としては、ナイロン、レーヨン、ポリエステル等がある。そのうち、ナイロンタイヤコードはナイロン繊維の固有物性によって、強度及び靭性の異なる他の素材に比べて優れ、トラック、大型バス用バイアスタイヤに主に使用されてきた。レーヨンタイヤコードはレーヨン繊維の固有物性によって収縮率が非常に低く、熱寸法安定性及び形態安定性に優れ、乗用車等の高速走行用ラジアルタイヤに主に使用されてきた。
【0003】
しかし、ナイロンタイヤコードはモジュールが低くて収縮性が高く、寸法安定性が不良であり、ガラス転移温度(Tg)が低くてフラットスポット現象が発生する問題がある。レーヨンタイヤコードはモジュールが低く、繊維がタイヤコードに製造された後に強度の低下が激しいという問題がある。
【0004】
前記ナイロンとレーヨンの欠点を除去するため、ポリエステルタイヤコードが広く使用されている。
【0005】
従来、タイヤに使用されるポリエステル繊維はその分子構造中にベンゼン環が存在し、分子鎖が剛直である。従って、ポリエステル糸からなったタイヤコードは弾性率及び耐疲労性が良好であり、フラットスポットの発生が少なく、耐クリープ性及び耐久性が優秀である。このような理由のため、ポリエステルタイヤコードは乗用車用ラジアルタイヤに広く使用されている。
【0006】
しかし、このような利点を有しているにもかかわらず、これら従来のポリエステルタイヤコードは仕事損失に起因した発熱量が大きいため、温度による物性変化を受けるという問題点がある。特に、従来の産業用高強力ポリエチレンテレフタレートは通常、加熱時に相当な収縮を起こす。
【0007】
又、このような産業用ポリエステル繊維をタイヤのゴムマトリックス内に介入させた時、タイヤが使用中に回転するにつれて繊維はタイヤの毎回転中に伸長及び弛緩される。さらに、内部空気圧がタイヤの繊維補強材を圧迫し軸負荷となるにつれて、タイヤの回転は、特に凸凹の表面で反復応力を引き起こす。
【0008】
繊維の弛緩中に回復されるものよりも多いエネルギーが繊維の伸長中に消費されるため、このエネルギー差が熱として分散されるが、これをヒステリシス損失又は仕事損失という。従って、少なくとも部分的にこの繊維ヒステリシス効果に起因する相当な温度上昇が走行中のタイヤで観察される。
【0009】
発熱による物性変化は、タイヤコード製造のためのゴム溶液処理に使用される公知のゴム液中の含有水分及びアミンにより生じ、特にポリエステル分子鎖内に存在するカルボキシル末端基の濃度が増加するとさらに顕著に強度と耐疲労性を低下させる。
【0010】
最近、高性能ラジアルタイヤが広く使用されるにつれて、ナイロンとレーヨンタイヤコードに比べて物性に優れたポリエステルタイヤコードの需要が増加している。これにより、ヒステリシス効果による発熱を最少化させて耐疲労性を向上させたポリエステルの研究開発が活発に行われている。
【0011】
ポリエステル繊維の耐疲労性を向上させるための先行技術方法としては、ポリエステルのカルボキシル基含有量を減少させて安定性を向上させる化学的方法と、熱寸法安定性を付与するため、比較的低い極限粘度を有するポリエステル繊維又は高速紡糸により製造された高配向未延伸糸を延伸する方法等が提案されてきた。
【0012】
化学的安定性を付与する方法として、日本国特開昭54−132696公報には、ポリエステルの末端カルボキシル基を減少させて、発熱が大きい時に発生する熱分解劣化を防止する技術が提示されている。
【0013】
しかし、末端カルボキシル基を減少させるため、脂肪族ポリエステルと共重合するか脂肪族ポリエステル中に溶融混合させる方法では、非晶部の流動性が大きくなって発熱量が相対的に減少し、熱分解程度が減少して耐疲労性は向上するが、高結晶性ポリエステル繊維を得ることができないので、強度及び初期弾性率の低下が不可避で収縮率が増加してしまい、得られた製品はタイヤコード用原糸としては適さなくなる。又、末端基封鎖剤を添加して末端基含量を減らす方法は重合度が低下して好ましくなく、製造原価が高くて経済的な面で不利である。
【0014】
熱寸法安定性を付与するための方法としては、例えば米国特許第4,101,525号及び米国特許第4,195,052号公報には高速紡糸を用いて非晶部の分子鎖流動性を増加させて耐疲労性を向上させる方法が提示されている。
【0015】
しかし、このように高速紡糸を用いる方法は、耐疲労性の向上には効果があるが、非晶領域での分子鎖長さが不均一になり、弛緩された分子鎖が共存して強度の損失が大きく、繊維内外層間の物性差が発生して延伸性が低下し微細構造の欠陥による物性の変動が大きいという欠点がある。
【0016】
又、従来のタイヤコードの製造方法として、例えば日本国特開昭61−12952公報には、極限粘度1.0、ジエチレングリコール含量1.0モル%、カルボキシル含量10当量/10g水準のポリエステルポリマーを使用して紡糸速度2000〜2500m/minで防止された未延伸糸を160℃水準の温度で延伸し、210〜240℃で熱処理して製造された原糸を通常のゴム溶液に浸漬して、強度7.0g/d以上、非晶部吸収ピーク温度148〜154℃、乾熱収縮率3.3〜5%水準のコードを製造する方法が記載されている。
【0017】
又、米国特許第4,101,525号及び米国特許第4,195,052号公報には、高速紡糸による高配向未延伸糸をスチーム等を使用して延伸して高度に配向された延伸糸、つまり85モル%ポリエチレンテレフタレートで構成された単糸繊度1〜20デニール及び150℃での仕事損失0.004〜0.02lb.inであるマルチ延伸糸をゴム溶液に浸漬してコードを製造し、これをタイヤに使用することが例示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの方法の場合、高速紡糸及び延伸により製造された原糸の場合は原糸の形態安定性、特に乾熱収縮率に決定的な影響を及ぼすタイ分子鎖が配向されて残存内部応力として残ることになる。これは最終的にタイヤコードの耐疲労性を低下させる原因となり、従来大部分の原糸の場合の熱応力を調べると、前記のような内部応力により温度が昇温するにつれて持続的に熱応力が増加する。
【0019】
結局、これは前記原糸を使用してゴム溶液で熱処理しても残存内部応力が残っているためタイヤコードの耐疲労性を低下させる原因となる。
【0020】
又、ゴム溶液で処理される前の原糸が高度に配向された延伸糸、つまり結晶と非結晶が明確である2相構造になっているため、ゴム溶液に浸漬熱処理時に高熱による結晶部分の劣化により強度の低下が発生する。
【0021】
その外にも、ポリエステル延伸糸に1次的にエポキシ樹脂化合物を処理した後、ゴム溶液に浸漬する方法が日本国特開昭54−77794公報等に記載されているが、根本的な問題解決には困難がある。
【0022】
即ち、従来の大部分の方法は、原糸状態での機械的物性及び熱収縮率を向上させるため、高温熱処理を伴った製造工程により高い結晶化度を維持しつつ、非晶部の配合度を最少化する理想構造の原糸を形成させた後、ゴム溶液に浸漬して前記のように最終タイヤコードとしての要求特性を達成する方法であるが、このような製法の場合には、要求されるコード特性を達成するため原糸で高温工程が随伴されるため原糸の残留熱応力を大きくし、高温処理による高速原糸生産に限界を与え、使用エネルギーも多くなって製造原価が上昇する。これとともに、浸漬工程で原糸製造時に累積された熱応力等を弛緩させるために原糸でより高い熱エネルギーが随伴される必要があり、浸漬速度等に限界が生じる。又、浸漬工程中に微細構造変化量に制限が発生して、コードの機械的物性及び寸法安定性獲得にも不利な方法と評価される。
【0023】
本発明は前記のような先行技術の諸般問題点を解消するために提供される。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、高速紡糸による内部残留応力による耐疲労性低下の問題と、ゴム溶液に浸漬時、結晶部分の劣化による強度低下の問題を下記のような点に基づいて解決する。
【0025】
高結晶性を有するポリエステル原糸は熱履歴が大きく、原糸の熱による収縮応力が大きい。従って、以後の浸漬工程等のような高熱処理時に随伴される再結晶化過程中に、特に非晶領域のうち配向が崩れている自由分子鎖を中心にホールデッド(folded)結晶が主に形成されて、強度及び弾性率又は強度維持率が低下する傾向がある。
【0026】
又、高結晶性原糸は原糸自体の微細構造上では熱寸法安定性及び耐疲労性が優秀であるが、ゴムと結合する官能基がないため、これらの特性だけでは不十分である。従って、原糸は耐疲労性を向上させるため撚れが付与され、ゴムとの接着力向上のための高温の浸漬工程(ラテックス処理)を通過させることによりゴムとの接着性を向上させることになる。特に、浸漬工程では、熱エネルギー、緊張及び弛緩熱処理等の諸条件によってタイヤコードの機械的物性及び最終寸法安定性を決定することになる。
【0027】
本発明者はこのような物性の変化から、原糸よりコード状態に行く一連の加工工程中の微細構造変化量が寸法安定性及び耐疲労性のようなコード性能の向上に重要な技術のポイントとなり得る事実を発見した。
【0028】
本発明者らは先行技術方法に比べて強度のような全般的な物性が優秀であり、強度転換効率が高く、高温の浸漬処理後にも原糸の強度が高く維持されるとともに優秀な耐疲労性を持たせる優秀な寸法安定性を有するポリエステル原糸の製造方法に対して研究をして本発明を完成するに至った。
【0029】
即ち、原糸の機械的特性と熱収縮率を向上させるため、従来の大部分の方法は高温の熱処理を伴う工程により高結晶化度を維持し、非結晶部分の配向度を最少化する理想的な構造の原糸を形成し、このような原糸をゴム溶液に浸漬して、最終タイヤコードに要求される物性を達成する。
【0030】
しかし、このような方法に随伴される高温工程は残留熱応力を増加させ、原糸の高速生産を制限し、所要エネルギーの増加によりコストの上昇を来す。又、浸漬工程に所要される熱エネルギーは、原糸の製造で累積された熱応力を緩和させるため、原糸の製造に所要されるエネルギーより高くなければならず、浸漬速度が制限される。又、このような方法は浸漬工程での微細構造変化を制限するため、コードの機械的特性及び寸法安定性を達成するに好ましくない。
【0031】
本発明は、結晶化を示す密度を原糸の製造時に制限された範囲内に限定し、繊維状微細構造を形成するように非晶部の複屈折率を最大化し、繊維状微細構造が再配列するよう、ゴム溶液浸漬中に発生される熱エネルギーを用いて再結晶することにより、結晶部と非晶部の安定した2相構造を有するポリエステルタイヤコードの製造方法を含む。
【0032】
原糸に存在する高配向度の非晶部は浸漬中に熱処理を受けると容易に結晶化される。本発明の原糸のこのような結晶の大きさは従来の原糸のものより10%以上小さい。従って、本発明の原糸はコード内で結晶部と非晶部が均一に分布される網状結晶構造を有するので優秀な寸法安定性を表す。特に、結晶を連結する束縛されたタイ分子鎖(tie molecular chain)の含量が再結晶化中にホールデッド結晶の形成を最少化することにより増加されて、高弾性率が維持できる。
【0033】
又、本発明者は前記特性を達成する特殊な紡糸及び延伸方法を発見した。即ち、優秀なポリエステル原糸を製造するに必要な工程条件を発見した。より詳しくは、X線では結晶回折が著しく観測されない程度に非晶部に高度に配向された分子鎖を有する未延伸糸を製造した後、低温(結晶化温度以下)で低延伸倍率で延伸して、延伸により誘導される非晶部の分子鎖の緊張を最少化し、次いで熱処理し、低温で弛緩させてそれ以上の結晶化が発生しないようにする。このような原糸はゴム溶液に浸漬され、再結晶可能な特定温度及びテンション条件で熱処理されて、最終タイヤコードに製造される。
【0034】
本発明の第1の目的はゴムマトリックス内の配列前後に210℃以上の高温で反復的な疲労運動を受ける条件下でも耐波労性及び寸法安定性に優れたポリエステルフィラメント糸を提供することである。
【0035】
本発明の第2の目的はゴム補強材として寸法安定性及び耐疲労性に優れたポリエステル原糸を包含するタイヤコードを提供することである。
【0036】
本発明の第3の目的は高温下での反復疲労運動下でも耐疲労性及び寸法安定性が著しく改善されたタイヤを提供することである。
【0037】
従って、前記目的を達成するため、本発明は、90モル%以上のポリエチレンテレフタレートでなり、フィラメント当たり3〜5デニールの繊度を有するポリエステルフィラメント糸において、▲1▼〜▲3▼の物性を満足することを特徴とするポリエステルフィラメント糸が提供される。
【0038】
▲1▼密度値が1.38g/cm3以上1.39g/cm3以下
▲2▼非晶部の複屈折率が0.06〜0.09
▲3▼tanδピーク温度が140℃以下
【0039】
このような本発明のポリエステルフィラメント糸は温度240℃で0.1g/d張力下で3分間処理した後に下記▲1▼〜▲4▼の微細構造物性変化量を同時に満足する。
【0040】
▲1▼結晶化度増那量(ΔXc)10〜20(重量%)
▲2▼非晶配向係数減少(ΔFa)0.05以上
▲3▼長周期大きさの増加量(ΔLP)10Å以上
▲4▼tanδピーク温度減少量(Δtan δpeak)5℃以上
【0041】
ここで、長周期は波長1.54ÅのCu−Kα−放射光を用いるX−線散乱装置(日本のRigaku Co.,Ltd.製品)を使用して電圧50kV、電泥200mAの条件下で小角X−線散乱パターンを得てブラッグ(Bragg)方程式により計算することができる。
【0042】
【数1】
d=λ/2θ(Bragg equation)
【0043】
ここで、λ=1.54Å、θ=散乱角
【0044】
90モル%以上のポリエチレンテレフタレートからなったポリエステルフィラメント糸が高温で弛緩及び張力の付与される浸漬条件で処理される時、つまり0.2〜0.6g/dの張力、弛緩及び浸漬時の加熱ゾーン温度230〜250℃で浸漬処理される時、フィラメント糸が処理コードになる途中に原糸内で微細構造変化が発生する。このような微細構造変化は温度240℃で0.1g/d張力下で3分間処埋した時、処理前と処理後の微細構造変化と同一である。
【0045】
好ましくは、本発明の原糸は浸漬工程での微細構造変化により原糸と処理コード間に著しい熱収縮率を表す。ポリエステル原糸が前記特性を満足すると、浸漬工程後の原糸は理想的な微細構造に変化できる。
【0046】
又、本発明は、90モル%以上のポリエチレンテレフタレートからなり、固有粘度が0.85以上であるポリエステルを溶融防止し直接延伸してポリエステルフィラメント糸を製造する方法において、▲1▼ポリエステル樹脂を2,500〜4,000m/minの紡糸速度で紡糸させた後、固化点が冷却領域全長の2/3以内に形成されろよう、25℃〜重合体のガラス転移温度(Tg)の冷却風温度で冷却、固化させて、未延伸糸の密度値が1.355g/cm3〜1.360g/cm3である未延伸糸を製造する工程と、▲2▼前記未延伸糸をガラス転移温度(Tg)以上結晶化度温度以下の延伸温度で切断伸度が15%以下となるように延伸する工程と、▲3▼得られた延伸糸を210℃以下の温度で熱固定させる工程と、を包含することを特徴とするポリエステルフィラメント糸の製造方法が提供される。
【0047】
本方法によると、密度値が1.355〜1.360g/cm3ポリエステル未延伸糸がガラス転移温度(つまり、2次転移温度)以上結晶化温度以下、好ましくは80〜120℃の延伸温度で延伸され、210℃以下に熱処理されて、切断伸度が15%以下となるようにする。
【0048】
又、本発明は90モル%以上のポリエチレンテレフタレートからなり、フィラメント当たり3〜5デニールの繊度を有する前記ポリエステルフィラメント糸から形成され、浸漬時の微細構造物性変化量によって次の特性を満足するタイヤコードが提供される。
【0049】
▲1▼寸法安定指数(DS)≧0.80
▲2▼コード強度[T(g/d)]≧0.1DS+4.8
▲3▼乾熱収縮率3.5%以下
【0050】
本発明のポリエステルフィラメント糸は90モル%以上、好ましくは95モル%以上のポリエチレンテレフタレートを含有する。又、本発明のポリエステルはポリエチレンテレフタレート以外の共重合エステル単位を10モル%以下、好ましくは5モル%以下含有し得る。ポリエチレンテレフタレート以外のエステル単位として有用なエステル形成成分の例としてはジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール等のようなグリコールと、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のようなジカルボン酸が挙げられる。
【0051】
本発明のポリエステルフィラメント糸は普通フィラメント当たり約3〜5デニールの繊度を有するが、この値はこの分野の熟練者であれば広範囲に変形できる。
【0052】
本発明によると、ポリエステルフィラメント糸の微細構造変化を容易にしその変化量を増大させるため、原糸製造時から結晶化水準を代表する密度値を一定範囲に制限し、非晶部の複屈折率を最大化する。原糸の繊維微細構造はゴム溶液への浸漬工程での熱エネルギーを用いる再結晶化過程により再配列されて、ポリエステルタイヤコードは結晶と非結晶の安定した2相構造を有する。
【0053】
本発明で定義する特徴的な原糸の微細構造はX線回折強度を小角範囲内で紫外線方向に走査させて回折線の強度を定量的に係数化させて求めることができる。
【0054】
密度値(ρ)はn−ヘプタンと四塩化炭素を用いて密度勾配管法により25度で測定して求めることができる。
【0055】
本発明の原糸の場合、前記方法により求めた密度値が1.38g/cm3以上1.39g/cm3以下であることを特徴とする。密度が前記範囲より小さい場合には原糸製造時にフィラメントがソフトであって切糸が頻繁に生ずる欠点がある。反対に密度が前記範囲を超える場合には原糸状態での良好な機械的物性及び低い熱収縮率を獲得し得る利点があるが、原糸製造工程等高温の熱処理過程が随伴されて原糸の残留応力を大きくし、コード強力低下が来され、かつ浸漬工程中に微細構造変化量に制限が生ずる。
【0056】
又、本発明のポリエステルフィラメント糸は非晶部複屈折率(Δna)値が0.06〜0.09、好ましくは0.07〜0.09であることを特徴とする。本発明の原糸は前記範囲のΔnaで非晶部の適合した配向特性を表す。Δnaが前記埴を外れる場合には非晶部の配向度が不十分であって、浸漬工程で非晶領域が結晶領域に含入される量が少ないため、これを高めるために多くの熱エネルギーが所要され、その結果、コードは低い強度と不良な寸法安定性のような不良な物性を有することになる。
【0057】
非晶部の複屈折率(Δna)は記式により求めることができる。
【0058】
【数2】
Δna=(Δn−0.212Xcc)(1−Xc
【0059】
ここで、Δn=平均複屈折率 Xc=結晶化度 fc=結晶配向係数
【0060】
平均複屈折率(Δn)は偏光顕微鏡に付着されたベレクコンペンセーター(Berek compensator)を使用して試料による干渉色度から求めたレターデーション(retardation)を測定して次の方程式により計算して求める。
【0061】
【数3】
Δn=R/d
【0062】
ここで、d:試料の厚さ(nm)、R:レターデーション(nm)
【0063】
結晶化度Xcは密度値(ρ:g/cm3)を用いて下記式により計算して求めることができる。
【0064】
【数4】
c=(ρ−ρa)/(ρc−ρa
【0065】
ここで、ρc(g/cm3)=1.455、ρa(g/cm3)=1.335
【0066】
結晶配向係数(fc)は下記式により材料の(010)及び(100)結晶面の広角X−線回折パターンの1/2高さでの幅から求めた配向係数を平均して求めることができる。
【0067】
【数5】
c=(f(010)+f(100))/2
【0068】
原糸の密度及び非晶部の複屈折率が前記範囲を超えると、結晶領域と非結晶領域の区分が著しくて浸漬時に好ましい結晶成長及び結晶表面でのホールデッドチェーン形成による強度低下等により最終ディープコードでの物性は不良になる。
【0069】
そして、このような事実の他に次のような事実がタイヤ用補強材料のようなゴム補強用繊維においては非常に重要な因子である。即ち、タイヤ等に使用されるゴム補強用繊維は使用中高温下での反復的な引張、圧縮、屈曲等の疲労運動下にあり、著しい強度の低下及び弾性率の低下が生じるので、靭性を向上させることが重要であり、高度の寸法安定性が要求される。このためには、構造的に結晶領域を均一に分布させるべきである。寸法安定性の重要な指標である収縮現象は、分子鎖に熱が加わった時、非晶部の分子配向が崩れつつ分子鎖の長さが減りながら観測される現象である。このような形態変化を減らし得る部分が非晶部と連続的に隣接している結晶である。このような結晶が緻密な網構造を形成していると、タンジェントデルタピーク温度値として代表し得る高温での弾性率の変化が熱収縮のような形態変化を防ぐ役割をする。換言すると、ゴム内に硫黄を用いて架橋結合させたもののような役割をするものである。
【0070】
即ち、形態安定性を高めることにおいて、タンジェントデルタピーク温度の改善なくてはゴム補強用繊維の物性改善には限界がある。本発明の原糸は従来の原糸より低いタンジェントデルタピーク温度を有する。本発明の原糸のタンジェントデルタピーク温度は140℃以下、好ましくは135℃以下である。
【0071】
又、弛緩工程で使用する応力を制限的でも減らすため、米国特許第4,101,525号、米国特許第4,195,052号のように非晶領域の配向性を小さくする場合、高結晶化及び後工程による再結晶化過程中の結晶表面のホールデッド分子鎖及び結晶界面上の多くの欠陥により非晶分子鎖の拘束を全く解くことができず、又、タイ分子鎖分率の低下により高弾性の物性を得ることが容易でない。
【0072】
前記のように、本発明の原糸によると、熱等による応力の累積が最少化され、浸漬時の熱エネルギー及び張力等を用いて原糸から処理コード間に次のような微細構造物性変化量を同時に起こす。
【0073】
▲1▼結晶化率増加量(ΔXc)10〜20重量%
▲2▼非晶配向係数減少量(ΔFa)0.05以上
▲3▼長周期大きさの増加量(ΔLP)10Å以上
▲4▼tanδピーク温度減少量(Δtan δpeak)5℃以上
【0074】
従って、本発明は原糸において熱等による応力の累積を最少化することにより熱収縮率の著しい低下を表すとともに、浸漬時の熱エネルギー及び張力のような機械的な力を用いて原糸と処理コード間に前述したような物性変化量を誘発するポリエステルフィラメント糸を提供する。
【0075】
フィラメント糸に存在する高度に配向された非晶部は浸漬中に熱処理を受けるとさらに結晶化される。本発明の原糸おいて、このような結晶の大きさは従来のものより10%以上小さい。従って、本発明のフィラメント糸は結晶部と非晶部が均一に分布された網状結晶構造を有するので優秀な寸法安定性を有する。特に結晶間を連結する束縛されたタイ分子鎖の含量がホールデッド結晶の形成を最少化することにより増加されて高弾性率を維持することができる。
【0076】
従って、本発明の原糸自体は150℃で30分間熱風オーブンで無張力下で高い収縮率を表すが、原糸をゴムマトリックスに浸漬することで製造されるコードは前記微細構造の変化により下記のような優秀な物性を表す。
【0077】
▲1▼寸法安定指数(DS)≧0.80
▲2▼コード強度[T(g/d)]≧0.1DS+4.8
▲3▼コード乾熱収縮率3.5%以下
【0078】
一般に、ネットワーク構造を有するタイヤコードはタイヤ内部に入って伸長及び圧縮変形を受けるにつれて非結晶領域に存在する分子鎖が動くに必要な活性化エネルギーが大きく、発熱量が多くなることによりタイヤ内部温度がそのだけ上昇するため、タイヤコードの耐疲労性が悪くなって寿命が短くなると言われているが、実際にはその反対現象が現れる。又、本発明者は実験によりこのようなネットワーク構造が耐疲労性に優秀であることが分かり、その理由はタイヤコードの疲労メカニズムが物理的な劣化よりは化学的な劣化によるものがずっと大きいためである。
【0079】
「日本ゴム協会誌第64巻第4号、1991、p260〜266」によると、疲労による劣化のうち、80%が分子鎖中に結合されているエステル結合の加水分解及びアミン分解によるものであり、残りが物理的な変形によるものであると知られている。即ち、タイヤ内部に入っているタイヤコードの構造は、網状構造がよく発達されている場合には、外部の伸長、圧縮、屈曲変形による分子鎖の動きが非常に難しいために発熱量が多く、温度が上昇し、これによる物理的疲労が大きいが、これは非常に微々なものであり、反対に非結晶領域での配向度が高くて水分及びアミンの浸透が難しいため、化学的な劣化が小さくなって耐疲労性に優秀であるものと判断される。
【0080】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリエステルフィラメント糸の製造方法をより詳細に説明する。
【0081】
出発原料として使用されるポリエステルは固有粘度が0.85以上である高重合度のポリエステルである。固有粘度(η)はオストヴァルト粘度計(Ostwald viscometer)を使用してオルト−クロロフェノール100mlに試料8gを溶解した溶液の相対粘度(ηr)を25℃で測定して次の式により算出する。
【0082】
【数6】
η=0.0242ηr+0.264
【0083】
【外1】
Figure 0003768389
【0084】
形態安定性及び耐疲労性の側面でポリマーの重合度が非常に重要である 特に、形態安定性においては低分子量ポリマーが有利であるが、耐疲労性においては高分子量ポリマーを使用するのがよい。本発明においては、固有粘度0.85以上、好ましくは1.0以上のポリマーを使用して諸般物性の最適化と耐疲労性低下の最少化ができる、高応力紡糸により密度値が1.355g/cm3以上である未延伸糸を得る。本発明による微細構造を形成する原糸を製造するための前段階として、独特な分子鎖のハッキング程度を示す未延伸糸を製造することが重要である。
【0085】
万一、密度値が1.355g/cm3未満となると、ゴム補強用繊維で十分な強度及び弾性率を付与するため、延伸工程中に過度な延伸を行うべきである一過度な延伸長力により残存応力が大きくなり、原糸の延伸による結晶化が大きくなるため、最終ディープコードの構造変化量を調節することができない。
【0086】
未延伸糸の密度値は、放出糸が冷却風により冷却されてガラス転移温度に到達する地点で受ける張力の大きさに比例する。このような張力大きさは紡糸速度、単孔吐出量及び冷却風の温度等に左右される。一般に、未延伸糸の密度は、スヒナレットを離れた放出糸が冷却風により冷却されてガラス転移温度以下に到達する地点でなされる。本発明では放出糸の引張変形速度を高めるため、紡糸速度を高速化するか、紡糸速度は固定し単孔吐出量を減少させる方法を用いて、固化点の張力を高くして未延伸糸の密度値を1.355g/cm3以上にした。この際に、固化点での張力を高めるためには、溶融吐出された糸条を徐々に冷却させて固化点を紡糸口金からなるべく下方に移動させることがよい。より具体的には、紡糸口金から溶融紡糸後、糸条が冷却される時、固化点を冷却領域全長の2/3以下内で形成されるようにすることが好ましい。固化点の形成位置によって未延伸糸の密度差が生ずるので、未延伸糸の密度を測定することで固化点の形成位置を予測し得る。
【0087】
又、高速紡糸工程において、固化点でのフィラメント内外層温度差を減少させるため、冷却風温度は25℃以上重合体のガラス転移温度以下、好ましくは40〜60℃に高めると、フィラメント内外層の構造差による強力低下を減らすことができる。この温度が25℃未満であった場合にはフィラメントが急冷して固化点張力が低くなって高配向未延伸糸を得にくくなる。
【0088】
単孔吐出量の変化は原糸の機械的物性に大きい影響を及ぼす。紡糸条件調節及び不均一冷却を防止して延伸工程を経た最終延伸後、フィラメントの単糸繊度は3〜5デニールに維持するのがよい。本製造方法は未延伸糸の結晶化温度以下で低倍率で延伸することを特徴とする延伸としては2段又はそれ以上の多段延伸が用いられる。高速紡糸により製造された高配向未延伸糸の結晶化温度は低速紡糸による未延伸糸のものより普通10℃以上低い。従って、延伸温度は重合体のガラス転移温度〜120℃以下、好ましくは10℃〜120℃、より好ましくは80〜90℃に調節される。万一、延伸温度があまりに高ければ、分子鎖が配向される前に既に未結晶が存在して延伸性が低下する。あまり低い温度では分子鎖の流動性が無くされて延伸効率が低下する。
【0089】
総延伸比は1.4:1〜2.2:1、好ましくは1.4:1〜1.8:1程度にすべきである。総延伸比が1.4:1未満となると繊維の強度が不足であり、2.2:1を超える時は高いモジューラス値と低い収縮率を達成し得なく強度低下率も高くなる。
【0090】
本発明において2段又はその以上の多段延伸をすることが好ましく用いられる理由は、第1延伸ゾーンで70%以上に延伸して1段延伸のみをする場合、縺れて存在している分子鎖がフィブリル構造に行くための時間が短くて、縺れた状態のままで残存し、これが構造の欠陥として作用して熱による収縮率が大きくなるためである。
【0091】
本発明によると、高速紡糸により製造された高配向未延伸糸が特定条件で延伸された後に熱を加えると、収縮が起こらなく却って液体のように変形する性質を活用してディープコードでの乾熱収縮率を大幅減らすことができる。
【0092】
初期の配向された非結晶ポリマーをガラス転移温度と溶融温度間の温度下に放置して応力を加えた状態での挙動を観察した実験で収縮が起こる現象は、配向された非結晶領域での分子鎖の崩れによる起こり、液体のような伸長変形は前記収縮力より大きい応力が加わる時、分子の配向が増加しながら起こるものと報告されている。加熱により起こる伸長又は収縮挙動は配向された非結晶分子鎖の結晶化による伸長力の差により起こる現象と見做し得る。従って、本発明は伸長及び収縮挙動のメカニズムを応用して収縮率を最少化する。
【0093】
本発明者らは、液体のような伸長挙動を最大にするためには、延伸時、熱による結晶化が起こらなければならないので、延伸が未延伸糸の結晶化温度以下の延伸温度及び低倍率でなされるべきであるという事実が分かった。即ち、延伸時に熱による結晶化が予め起こる場合には、配向された非結晶領域が結晶領域に変わるため、配向された非結晶領域が配向結晶化しつつ起こる伸長変形はそれ以上起こり得ない。ただ、非結晶領域に存在する非晶分子鎖のディスオリエンテーション(Disorientation)による収縮挙動だけ起こるため乾熱収縮は大きくなる。
【0094】
本発明の製造方法は、熱処理が150〜210℃、好ましくは190〜200℃の温度で遂行されることを特徴とする。
【0095】
熱処理温度が210℃を超えると、既に結晶領域と非結晶領域の区分が明らかになるため、結晶領域の配向度が極度に増大し、非結晶領域の配向度が低くなって、以後浸漬時に非正常的な結晶成長による物性低下を最少化し得なくなる。
【0096】
特に、配向の殆ど完了された状態の原糸を熱処理するため、この温度は糸の構造を決定する重要な因子の一つである。本発明のタイヤコード用ポリエステル原糸を製造するため、この温度は150〜210℃、好ましくは190〜200℃に維持することが要求される。
【0097】
一般に、延伸前の未延伸糸は延伸工程中の延伸熱処理による結晶化及び分子鎖の配向によりその物性を発現することになり、延伸中配向は結晶領域及び非結晶領域で同時になされ、延伸張力は却って非結晶領域でさらに大きくかかる。従って、このような微細構造を有するタイヤ用原糸はコード製造時に撚糸又は公知のゴム溶液への浸漬工程中の機械的物性の急激な低下が発生する。
【0098】
本発明によると、このような問題点は延伸後に非晶部の分子鎖が流動し始める温度、つまり損失タンジェント値(tanδ)が最大を示す温度を調節することにより解決される。例えば、このような問題はタンジェントデルタピーク温度を140℃以下に調節し、浸漬工程中に5℃以上の温度減少により解決できる。
【0099】
本発明の原糸は公知のゴム溶液への浸漬、乾燥、熱処理及びノーマライジング工程の順に処理してタイヤコードに製造される。前記浸漬工程中のホットストレッチ熱処理工程で、張力は0.2〜0.6g/d、処理温度は220〜250℃が最も適する。張力が0.6g/dを超えるか、温度が250℃を超えると、配向された非晶分子鎖の結晶化による伸長力よりずっと大きい応力が原糸に作用し、これが結局最終ディープコード内で残存応力として残るので乾熱収縮率が増加する。又、張力が0.2g/d未満であると非晶領域の分子鎖ディスオリエンテーション及びホールディング(folding)による好ましくない非晶分子鎖の成長により乾熱収縮率は減少するが強力が低下する。又、温度が220℃未満であるとゴム溶液の接着力が不足であり、乾熱収縮率が増加して、寸法安定性のよいディープコードを得ることができない。
【0100】
本発明のフィラメント糸は、100デニールを基準とした時、2本以上撚糸、製織した後、公知のゴム溶液に浸漬してから乾燥させ、続けて前記温度及び張力で熱処理した後、ノーマライジングしてコード紙を得、これからディープコードを得る。このように得たディープコードは乾熱収縮率(S)が3.5%以下と表れる。又、寸法安定度値(DS)が0.80以上を示す。ここで、DS値は乾熱収縮率(S)を10%伸長下の強度(g/d)で分けた値である。
【0101】
【実施例】
以下、本発明を例示するためのものであるだけ本発明の領域を制限するためのものでない実施例及び比較例に従ってより詳細に説明する。
【0102】
【実施例1.1〜1.6、比較例1.1〜1.6】
固有粘度が1.0であり末端カルボキシル基含量が15eq/106gであるポリエチレンテレフタレート重合体を出発物質として使用して305℃で溶融紡糸した。溶融紡糸において、直径0.60mm、口金孔数250個であるスピナレットで圧出し、口金直下部には保温筒を設置し、保温筒の下で80℃以下の冷却風温度に冷却固化した。
【0103】
ポリエステルフィラメント糸を製造するために使用されたその他の工程条件は下記表1及び表2に提示される。得られた原糸の物性は下記表3及び表4に提示される。又、フィラメントへ糸を240℃で0.1g/d張力下で3分間処理した後の物性は下記表5と表6に提示される。
【0104】
表3〜表6に提示される物性のテストは次の方法で遂行した。
【0105】
<強度及び伸張率>
JIS−L1017方法による。
機器:インストロング社の低速伸張型テンザイルストレングステスター
テンザイル速度:200mm/分
試料の長さ:250mm
雰囲気条件:25℃、65%RH
【0106】
<原糸の乾熱収縮率(Δδ、%)>
下記式で計算、式において、L0は25℃、65%RIIで24時間放置した後、20gの荷重で測定した試料の長さを、L1はオーブンで150℃で30分間無荷重下で処理した試料の長さを示す。
【0107】
【数7】
Figure 0003768389
【0108】
<コードの乾熱収縮率(S,%)>
下記式で計算、式において、l0は25℃、65%RHで24時間放置した後、20gの静荷重で測定したコード紙の長さを、l1はオーブンで150℃で30分間20gの静荷重で処理した後の長さを示す。
【0109】
【数8】
Figure 0003768389
【0110】
<コードの強力維持率>
ASTM D 885方法による。チューブ内圧3.5kg/cm2、回転速度850rpm、チューブ角80度で48時間回転前及び後にタイヤから採取したコード試料の強度を測定して下記式で求める。
【0111】
【数9】
Figure 0003768389
【0112】
<小角X−線ピーク強度(cps)>
機器:日本リガク社(Rigaku Co.,Ltd.)のX−線回折器
光源:Cu−Kα−放射光、電圧:50kV、電流:180mA
【0113】
<tanδピーク温度>
100Hz、温度上昇速度3℃/分で測定
【0114】
【表1】
Figure 0003768389
【0115】
【表2】
Figure 0003768389
【0116】
【表3】
Figure 0003768389
【0117】
【表4】
Figure 0003768389
【0118】
【表5】
Figure 0003768389
【0119】
【表6】
Figure 0003768389
【0120】
【実施例2.1〜2.6】
前記実施例で製造されたフィラメント糸をZ方向に49回/10cmの下撚、S方向に49回/10cmの上撚2合で撚糸、製織した。結果の織物をレゾルシノールホルマリンラテックス溶液に浸漬した後、160℃で60秒間乾燥した。
【0121】
その後、熱処理、1.5%弛緩及び245℃で60秒間ノーマライジングして2500デニールのポリエステルタイヤコードを製造した。このように処理したタイヤコードの物性は下記表7に記載される。
【0122】
【表7】
Figure 0003768389
【0123】
以上本発明を好ましい実施様態に対して説明したが、この分野での熟練者に自明な変更及び変形が可能であることは勿論である。このような変更及び変形は請求の範囲の要旨及び範囲に属するものと見做される。
【0124】
前記表7の結果から、本発明によるポリエステルタイヤコードは寸法安定係数0.80以上で乾熱収縮率が3.5%以下であって、優秀な寸法安定性を表すことが分かる。

Claims (2)

  1. 90モル%以上のポリエチレンテレフタレートからなり、フィラメント当たり3〜5デニールの繊度を有するポリエステルフィラメント糸から形成されるタイヤコードにおいて、
    前記タイヤコードは、前記ポリエステルフィラメント糸をゴム溶液に浸漬させる浸漬工程により得られるものであり、以下の特性を有することを特徴とするタイヤコード。
    i)寸法安定指数(DS)≧0.80
    ii)コード強度[T(g/d)]≧0.1DS+4.8
    iii)乾熱収縮率3.5%以下
  2. ゴムマトリックスと請求項1のポリエステルタイヤコードとを備えることを特徴とするタイヤ。
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