JP3759246B2 - 遊技機の管理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に使用される価値情報および遊技を行った遊技者を特定する識別可能情報が記録された遊技情報媒体により遊技が可能な遊技機から各種情報を入力可能であり、該遊技機から入力された情報に基づき各種情報を収集管理する遊技機の管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遊技媒体を用いた遊技場設備としては、例えばパチンコ遊技機、アレンジボール機、雀球機、遊技コインを用いたスロットマシン(回胴式スロット遊技機)、球を用いたスロットマシン(回胴式スロット遊技機)等がある。
従来、例えばパチンコ遊技を行う場合、遊技者は遊技店において貨幣を玉貸機に投入して所望の玉数に変換し、変換した遊技球を所持して遊技機を選択し遊技を行っていた。また、紙幣をある程度貨幣に変換して遊技機に併設された台間玉貸機に貨幣を投入して遊技を行いながら玉貸しを行っていた。
【0003】
近時は、上述のような玉貸しの煩わしさを解消するために、プリペイドカード(遊技カード)を使用したものがある。これは、予め金額(有価価値情報)が記録された磁気カード等のプリペイドカード(以下、適宜単にカードという)を遊技者が購入して遊技に使用し、その使用過程でカードに記録されている金額の範囲で遊技に使用できるように変換して、変換した分を当該カードに記録されている金額を減額するものである。具体的には、カードを用いて遊技を行う遊技機、例えばパチンコ遊技機、スロットマシン(いわゆるパチスロ遊技機)等が、カードに記録されている有価価値(金額)を遊技価値である遊技球、遊技コインに変換して貸し出すことにより遊技を行う遊技システムになっている。
この磁気を使用したプリペイドカードにおいては、セキュリティを完全に行うことが難しく、変造や偽造に対しては完全ではないといった難点もあり、そのため、磁気カードの代りにICカードを用いた遊技システムも考えられている。なお、ICカード方式の遊技システムには、実球を使用する遊技機、あるいは封入球を使用する遊技機がある。
【0004】
このような遊技機の情報をホールで管理して営業に役立たせる必要があることから、遊技店における遊技機は全て管理装置に接続され、管理装置で遊技機で発生する遊技状態を計数演算処理等を行うことにより、必要なデータを収集している。
従来の管理装置における遊技機のデータ収集は、主に遊技機で発生する遊技状態に関するものであり、例えば大当り状態、始動入賞状態、スタート状態(可変表示遊技)等が発生すると、遊技機に備えられている外部情報端子から、各遊技状態信号が管理装置に対して出力される。管理装置では、その遊技状態信号を入力することにより、大当り回数、始動入賞個数、ベース{(賞球数/打ち込み球数)×100}等を演算したりして、遊技データを収集し、遊技店における営業に活用している(例えば、台の釘調整や台の入替え時期の選定等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の管理装置では、以下のような問題点があった。
(イ)遊技店においては、上述したように遊技機で発生する遊技状態に対しては十分なデータ収集を行っているが、その他にも、遊技店として遊技機での遊技状態以外のデータとして、例えば遊技者の遊技中の動向(いわゆる振る舞い)等もデータ収集(例えば、監視)して、素行の悪い遊技者には、他の遊技者に対して迷惑をかけないように注意したり、あるいは入店を断ったり等を行いたいが、従来はこれらのデータは収集できなかった。
【0006】
(ロ)遊技店では遊技者に対して所定のサービスを提供しているが、そのサービスとして、例えば遊技者が数時間をかけて遊技を行う場合に、途中、小用を済ませたり、食事をしたり等の休息を挟さむ場合が多いが、そのような場合に、遊技店にではあまり長い時間休息をとられてしまうと、売上に大きく影響してしまうため、通常、所定時間(例えば、20、30分等)だけ休息をしてもよいという休息タイムを許容するサービスを提供する場合がある。
上記のようなサービスを遊技店で提供する場合に、遊技者は休息を取りたい旨と現在遊技を行っている台番号を係員に知らせて、係員から例えば休息の開始時間と終了時間(あるいはその他台番号)が明示された休息札を借りて、その休息札を遊技機の前面部に置いて休息を取っていた。
【0007】
また、係員は遊技機に設置されている休息札を定期的に見て回り、休息札許容時間をオーバーしている遊技者がないかどうかを監視して、もしオーバーしている遊技機があった場合には、その遊技機を整理(例えば、置いてある小物や遊技球を一時預りしたり、あるいは台を他の遊技者に開放する等)を行っていた。
上記のようなサービスの提供を実施している遊技店においては、遊技者のサービスの利用状況や、サービスを利用した遊技者の動向等を正確にデータ収集して、その後のサービスの提供に役立てたいと考えているものの、従来はそのようなもの(例えば、装置)がなかった。
【0008】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、遊技者の品行状態のデータを収集し、品行状態の悪い遊技者に警告を行う遊技機の管理装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による遊技機の管理装置は、遊技に使用される価値情報および遊技を行った遊技者を特定する識別可能情報が記録された遊技情報媒体により遊技が可能な遊技機から情報を入力可能であり、該遊技機から入力された情報に基づき各種情報を収集管理する管理装置において、
前記遊技情報媒体に記録された識別可能情報に基づいて、該遊技情報媒体を使用して遊技を行った遊技者の個人情報を収集管理する遊技者管理手段と、
前記遊技機で遊技した際の遊技者の品行状態を、前記識別可能情報に対応して収集する品行状態収集手段と、
前記品行状態収集手段によって収集された遊技者の品行状態に基づく対応処理を行う対応処理手段と、
を備え、
前記品行状態収集手段は、
遊技中断サービスの中断許容時間が終了しても遊技を中断した遊技機に戻らない遊技者の遊技中断時間オーバー回数を収集し、
前記対応処理手段は、
遊技中断時間オーバーの回数が遊技中断時間オーバー許容回数に達している遊技者に対しては、遊技の中断を禁止する禁止信号を遊技機に出力して、遊技中断サービスを禁止した旨の警告を行い、且つ、遊技中断時間オーバーの回数があと1回で遊技中断時間オーバー許容回数に達する遊技者に対しては、遊技中断サービスの禁止を行うことなく事前にあと1回オーバーすると遊技中断サービスを禁止する旨の警告を行うことを特徴とする。
また、請求項1に従属する請求項2記載の発明は、前記中断許容時間終了の所定時間前であることを遊技者に警告する店内放送を行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、ICカード方式の遊技機に適用した実施例として図面を参照して説明する。
【0011】
(I)遊技場設備の全体構成
図1はカード式遊技システムを採用している遊技場設備の全体構成を示すブロック図である。図1において、1は遊技店(パチンコホール)であり、遊技店1には管理装置11、主中継装置(主中継器)12、副中継装置(副中継器)13、14、カード発行機15、金額付加機16、景品POS(景品交換装置)17、封入球式遊技機(以下、遊技機という)21a〜21n(以下、21で代表する)、携帯型のデータ表示装置22および遊技情報表示端末装置23が配置されている。
【0012】
管理装置11はホールの管理室に配置され、管理コンピュータ(主にワークステーションで構成)を含んで構成され、カード式遊技システムに関する管理として、遊技機21および各端末装置(カード発行機15、金額付加機16等)における遊技情報や必要な管理情報を収集管理する。この場合、管理装置11はICカード30に記録されたカード識別情報(識別可能情報)に基づいてICカード30を使用して遊技を行った遊技者の個人情報(本実施例ではカード識別情報から、そのカードを使用して遊技を行った遊技者を特定する)を収集管理するとともに、その遊技機21で遊技した際の遊技者の品行状態(品行状態の詳細な内容は後述する)を遊技者の個人情報に関連して収集する処理を行う。したがって、管理装置11は遊技者管理手段および品行状態収集手段を構成する。また、管理装置11は品行状態収集手段によって収集された遊技者の品行状態に基づき、品行状態が所定値を越えて悪い遊技者(例えば、遊技中断回数が1日3回を越えている遊技者等)に対して、遊技者への所定のサービスの提供(ここでは、遊技を一時中断する遊技中断の許可)を禁止する禁止信号を出力する。したがって、管理装置11は禁止信号出力手段を構成する。
管理装置11はカード会社2と電話回線により接続され、カードの決済に関する情報をカード会社2に送信する処理を行う。カード会社2は全国共通のICカード30(詳細な構成は後述の図3参照)を遊技カードとして発行したり、遊技店1における遊技カードに関する精算を行ったりする。
【0013】
主中継装置12および副中継装置13、14は、光通信(例えば、赤外通信)によるLANを構成し、管理装置11と遊技機21および各端末装置(カード発行機15等)との間における情報連絡を中継する。この場合、主中継装置12と管理装置11との間は光ファイバーを用いた光通信を行い、主中継装置12と副中継装置13、14との間は赤外線を使用したトークンリングLANによる通信を行う。また、副中継装置13、14と端末装置(遊技機21、カード発行機15等)との間は赤外線を使用したポーリング方式の通信プロトコルによる通信を行う。なお、管理装置11と遊技機21および各端末装置との間における情報連絡は本実施例のような例に限らず、例えばATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)交換機を使用してもよいし、あるいは有線通信、その他の通信方式でもよい。
【0014】
カード発行機15はカード会社2から購入したICカード30を遊技カードとして遊技者に発行(例えば、ICカード30を所持していない遊技者が購入するような場合)するもので、例えば1000円で遊技カードを発行する。なお、発行されたカードは所定の期間(例えば、1年間)まで継続使用が可能である。カード発行機15は副中継装置13を介して管理装置11との間でICカード30の売上情報等の転送を行う。
金額付加機16は遊技者が購入したICカード30を挿入し、硬貨、紙幣を投入することにより、所望の金額をICカード30に付加するもので、まずICカード30の相互認証処理を行い、その結果に基づいてICカード30に金額(有価価値)を付加する。付加金額としては、例えば3000円、5000円、10000円の何れかを選択できる。
【0015】
遊技機21はICカード30の相互認証を行い、その結果に基づいてICカード30に記録されている金額(有価価値情報)を遊技に使用可能な持ち玉数(遊技価値情報)に変換して封入球式の遊技を可能とし、また、遊技の結果既に記録してある持ち玉数(遊技価値)により遊技可能とし、その遊技の結果をICカード30に記録する。
また、遊技機21は遊技者に対して所定のサービスを提供するサービス提供手段を構成する。所定のサービスとは、本実施例では休息タイムを許容する遊技中断(例えば、30分間)のサービスである。これは、遊技を続けている遊技者が休息、食事を取る等のために、遊技機21の前面側の遊技操作表示タッチパネル124(図2参照)の中にパネルスイッチの1つとして配置されている中断SWを押すことにより、遊技の中断を所定時間(例えば、20分あるいは30分)だけ許容するサービスである。遊技中断中は、当該遊技者のICカード30以外のカードが挿入されても、遊技を禁止する。また、遊技機21は管理装置11から禁止信号を受けると、当該遊技者に対する所定のサービスの提供(ここでは遊技中断サービスの提供)を停止する。したがって、遊技機21はサービス提供停止手段を構成する。
景品POS17はICカード30が挿入されると、挿入されたICカード30の相互認証を行い、その結果に基づいてICカード30の情報に応じた景品の交換処理を行うもので、ICカード30に記録された持ち玉数(遊技価値)に基づいて精算可能とする。精算可能としたのは、ICカード30に記録されている持ち玉数データが管理装置11に記録されているデータと不一致の場合があれば、遊技者とホールの係員との話合いで景品交換を決定するからであり、一律に全ての場合に景品交換を認めるものではないからである。
【0016】
携帯型のデータ表示装置22はICカード30を挿入することにより、ICカード30から遊技者自身の遊技情報(例えば、大当り回数、始動入賞回数、獲得球情報、機種名情報等)を読み出して記憶することができるとともに、遊技者がどこにでも携帯可能なもので、遊技店を離れて遊技者が自分の遊技内容を後で、分析、検討することができるように所定のスイッチ操作でデータを表示することができるようになっている。
遊技情報表示端末装置23は遊技店1にある他台の遊技情報をICカード30に転送あるいはその場で他台の情報の参照や印字をさせるための装置であり、遊技情報表示端末装置23にICカード30を挿入し、同装置にある操作部を操作することにより、要望する遊技データ(例えば、台番号、機種名、大当り回数、始動入賞回数等)の書き込みを要求すると、該当データがICカード30に転送される。これにより、遊技者はICカード30により他台の遊技情報も得ることができる。
【0017】
(II)遊技機の具体的構成
次に、遊技機21の具体的な構成について説明する。
図2は遊技機21の正面図である。図2において、遊技機21(適宜P機と略称する)は正面側がほぼ円形に見える外観をしており、円筒状の外枠101と、外枠101に対して前後に移動自由に配置される内枠102と、ガラス103を支持するガラス枠104と、遊技盤(符号省略)と、前面操作パネル106と、前面装飾部107とを有している。
外枠101および内枠102は樹脂(例えば、プラスチック)によって形成されている。内枠102は施錠装置111によって通常はロックされており、所定のキーを挿入して施錠装置111のロックを外すことにより、内枠102が前方に移動可能な状態になる。ガラス枠104は内枠102に対して上部を支点として開閉可能に支持されており、開閉は所定のガラス枠開閉モータあるいは手動によって行われる。
【0018】
ガラス枠104は樹脂製で、遊技領域前面に対応する透光性のガラス103(クリア部材)の周辺を補強部材として補強する構成になっており、ガラス枠104の上部は内枠102に開閉可能に指示されている。なお、ガラス枠104は金属製(例えば、ステンレス製)にしてもよい。また、ガラス103はガラスに限らず、透明な樹脂を用いてもよい。ガラス103には液晶が積層されており、液晶シャッタによって、積層された液晶がオン/オフする。液晶がオンしないと、ガラス103を通して遊技盤を視認できないようになっている。
【0019】
ガラス枠104の両側には、装飾用のランプ112、113が配置されており、装飾用のランプ112、113は遊技状態に応じて点灯(あるいは点滅)する。また、ガラス枠104の奥側の内枠102には、遊技領域に玉を発射するための直線発射ソレノイド114が配置されている。
一方、内枠102の上部周囲には、例えばステレオで効果音や音声合成音を出力可能な役物用のスピーカ115、116がそれぞれ配置されているとともに、装飾用のランプ117〜120が配置され、遊技状態に応じて点灯(あるいは点滅)するようになっている。
【0020】
前面操作パネル106は矩形状に形成され、上部左右にはステレオで効果音や音声合成音を出力可能な報知用のスピーカ121、122がそれぞれ配置されているとともに、上部中央にはゲーム操作表示タッチパネル123が配置されいる。また、前面操作パネル106の下部中央には遊技操作表示タッチパネル124が配置されるとともに、ICカード30を挿入/排出するカード挿入口125が形成されている。ゲーム操作表示タッチパネル123は遊技者がゲームに介入できるスイッチ(例えば、遊技者介入のパネルスイッチ)が複数設けられているもので、遊技操作表示タッチパネル124は遊技者が遊技の操作のために必要とするスイッチ(パネルスイッチ)が複数設けられているものである。
前面装飾部107は円筒状の外枠101と一体に形成されており、外枠101に対して前後に移動自由に配置される内枠102を十分に支持可能な強度を有している。
【0021】
ここで、遊技盤における遊技領域は、遊技球を放出して遊技を行い、その結果として遊技者に特典を付与する遊技機であればどのようなものでもよく、任意の構成を取り得る。例えば、いわゆる「第1種」に属するもので、複数の図柄を可変表示可能な表示装置(特別図柄表示装置)を備え、この表示装置における可変表示結果が予め定められた特別図柄で表示されたことを条件に遊技者に有利な特別遊技状態(大当り状態)を発生可能な遊技機でもよい。また、表示装置の図柄内容を変化させてゲームを行うもので、「第3種」に属する遊技機、あるいは表示装置を備えない(例えば、羽根部材を備えた)他の種類の遊技機、いわゆる「第2種」に属する遊技機、又はその他の機種(例えば、他種タイプ)等に幅広く適用が可能である。また、表示装置を備えていない各種類の遊技機にも適用することができる。本実施例では「第1種」に属するタイプのものを用いている。
【0022】
(III)ICカードの構成
A.ICカードの内部ブロック構成
次に、ICカード30について詳細に説明する。図3はICカード30の構成を示すブロック図である。図3において、ICカード30は遊技カードとして使用され、外部端子201、受信回路202、電源回路203、送信回路204、クロック回路205、クロック切替回路206、電力切換回路207、太陽電池208、昇圧回路209、ドライバ回路210、LCD211、CPU212、ROM213、RAM214、EEPROM215、216、時計回路217、電池218、アラーム回路219およびキースイッチ220を有している。
【0023】
ここで、遊技カードとして使用されるICカード30について定義すると、ICカードとは通常は8ビット(若しくは4ビット)のCPU、データ用メモリ、所定のプログラムを格納したプログラムメモリを搭載し、接触型方式のものが用いられ、CPUの機能を活かして高度の判断、演算、データ保護等ができる高セキュリティメモリ媒体をいう。使用しているデータ用メモリは不揮発性で、例えば書換え型のEEPROMが主流である。
そして、通常薄いプラスチックカード(塩化ビニール製カードでもよい)にICが埋め込まれて、携帯性を確保しつつ、十分な保護が図れるようになっている。また、磁気カードと異なり、安全性やセキュリティ保護が十分になされている。なお、ICカードでなく、同様に安全性やセキュリティ保護が十分になされている光カードを用いるようにしてもよい。その場合には、カードリーダ・ライタ等の必要部分は光カードに対応したものが使用される。
【0024】
外部端子201は遊技店の各端末装置(例えば、カード発行機、金額付加機、景品POS、遊技機等)のカードリーダライタにICカード30が挿入されたとき、カードリーダライタのI/O端子に接触して電力、情報(例えば、コマンド、データ、信号等の情報)の供給を受けるとともに、カードリーダライタに対してICカード30から情報を送るために使用される。
受信回路202は外部端子201を介して受信したカードリーダライタからの信号を復調して必要なデータを取り出す処理を行い、取り出したデータをCPU212に出力するとともに、受信したカードリーダライタからの信号に基づいてクロック信号を取り出してクロック切換回路206に出力する。
【0025】
クロック回路205は携帯時におけるCPU212の処理に必要なクロック信号を生成してクロック切換回路206に出力する。クロック切換回路206は受信回路202あるいはクロック回路205の出力を切り替えるもので、ICカード30がカードリーダライタに挿入されて結合しているときは受信回路202からのクロック信号をCPU212に供給し、カードリーダライタに挿入されていないときはクロック回路205のクロック信号をCPU212に供給する。
【0026】
送信回路204はCPU212の出力信号に基づいてカードリーダライタ側にICカード30からの情報(例えば、データ、信号等)を送信する。
なお、本実施例ではICカード30として外部接触型を使用しているが、これに限らず、例えば非接触型で電磁結合方式のものを使用してもよい。電磁結合方式のものは無線(電磁波)によってカードリーダライタからICカード30に電力および情報を送信するともに、ICカード30から無線(電磁波)によってカードリーダライタに情報を送信する。
【0027】
電源回路203は外部端子201を介してカードリーダライタからICカード30への供給電力を受けて電力切換回路207に供給する。太陽電池208は外部の光(例えば、太陽光)を受けて直流電力を発生して電力切換回路207に供給するもので、ICカード30の表面に配置される。電力切換回路207はICカード30への電力供給を電源回路203あるいは太陽電池208に切り替えるもので、ICカード30がカードリーダライタに挿入されて結合しているときは電源回路203からの直流電力をCPU212に供給し、カードリーダライタに挿入されていないときは太陽電池208からの直流電力をCPU212および昇圧回路209に供給する。
【0028】
昇圧回路209はLCD211を駆動するために必要な電圧に昇圧するもので、電力切換回路207から供給された直流電圧を所定電圧に昇圧してドライバ回路210に供給する。ドライバ回路210は昇圧回路209によって昇圧された直流電圧によりLCD211を駆動し、このときCPU212の出力信号に基づいてLCD211に情報を表示させる。LCD211(表示手段)はドライバ回路210によって駆動され、CPU212の出力信号に基づいて対応する情報を表示する。LCD211としては、小型で細長い液晶ディスプレイとして配置され、1行で複数の数字、記号等を使用して必要な情報(例えば、玉貸金額、持ち玉数、貯玉金額、中断時間等)を表示可能なモノクロタイプのものが用いられる。LCD211としてカラーの液晶ディスプレイを使用してもよい。
キースイッチ220は遊技者によって操作されるもので、例えばキーを押す毎にLCD211に表示される金額、持ち玉金額、貯玉金額等の情報を順次切り換えることが可能になっている。
【0029】
CPU212はICカード30へのデータの書き込み/読み出しに必要な処理および遊技中断に関する処理を行い、ROM213はCPU212の実行する処理プログラムや処理に必要なデータを記憶している。RAM214はワークエリアとして用いられ、EEPROM215、216は何れも不揮発性メモリで電源供給が断たれてもデータを保持可能なもので、そのうちEEPROM215はカード番号(カード識別情報)、セキュリティ情報、玉貸し金額、持ち玉数データ、貯玉金額データ、各端末機器の識別情報(例えば、カード発行機識別情報、大型金額付加機識別情報等)等のセキュリティに関連する重要情報を記憶する。なお、カード番号(カード識別情報)は管理装置11において、遊技を行った遊技者を特定する識別可能情報に相当する。すなわち、ICカード30(遊技情報媒体)を使用して遊技を行った遊技者の個人情報に相当する。
また、EEPROM216は遊技中断に関する情報(例えば、中断開始時刻、中断許容時間、中断台番号等)、ホール名、各種の遊技情報等の重要でない情報を記憶する。
なお、EEPROM215、216の代りに、例えば強誘電体メモリ(F−RAM)を用いてもよい。強誘電体メモリを用いた場合、データの書き込み速度が速く、かつ電池が不要という利点がある。
【0030】
時計回路217は、例えば時計ICからなり、時間の計測を自動的に行う。そして、CPU212からの命令に基づいて時間計測結果を出力し、中断の経過時間、現在時刻等をCPU212に出力する。時計ICからの信号に基づきCPU212は現在時刻の表示制御や中断の経過時間等の表示制御を行う。また、時計ICはアラーム機能も備えているので、所定の時間(例えば、中断終了時間、中断終了3分前の時間)を設定すれば、その時間になったら、信号出力するため、報知処理に利用することができる。
なお、時計回路217のような時計ICを用いる構成ではなくて、例えばCPU212に時計用の基準時間を入力して時間の計測処理を行うような構成にしてもよい。
電池218は時計回路217をバックアップする電源である。アラーム回路219はブザー等からなり、所定の警報を出力するもので、例えばCPU212の出力に基づいて中断終了時刻3分前になると、所定の報知音を出力する。
【0031】
B.ICカードの構造
図4はICカード30の表側の平面図である。図4において、ICカード30の表側には細長い形状のLCD211および太陽電池208が併設して配置され、さらに矩形状のキースイッチ220が配置されている。ICカード30の内部には制御部231が配置され、表側にはブザー等からなるアラーム回路219の出口(アラーム音の出力部)が形成される。また、ICカード30の裏面側には外部端子201が配置されている。
制御部231はCPU212、ROM213、RAM214、昇圧回路209、クロック回路205、クロック切替回路206、ドライバ回路210、電力切替回路207およびEEPROM215、216を含む大きめの1つのICとして形成され、LCD211の端子近傍に配置されている。外部端子201はICカード30の中央付近に配置され、8つのピンを有している。なお、外部端子201のピン数は8つに限るものでない。例えば、情報量や通信形態によりピン数は変化する。
【0032】
次に、作用を説明する。
カード式遊技システムの全体的な管理は管理装置11によって行われ、管理装置11は遊技機21の管理や各端末装置(例えば、カード発行機15、金額付加機16等)の管理も行う。また、管理装置11はICカード30に記録されたカード識別情報に基づいて遊技機21で遊技した際の遊技者の品行状態を遊技者の個人情報に関連して収集する処理を行う(詳細は後述のプログラムで詳述する)。さらに、カード会社に対しては1日のデータ(玉貸金額、付加金額等の必要なデータ)を集計して要求があった場合送信する。以下に、まず端末装置である遊技機21等の制御プログラムから説明する。
【0033】
A.遊技機の制御プログラム
遊技機21の制御プログラムについて説明すると、図5〜図7は遊技機21の制御プログラムを示すフローチャートである。この制御プログラムがスタートすると、まずステップS10で初期化処理を行う。これにより、遊技機21にある制御部(例えば、管理装置11との通信を行う通信制御部、枠側の制御や発射制御を行う本体制御部等)のイニシャライズ、フラグのクリア等が行われる。次いで、ステップS12で回線テスト処理を行う。これは、管理装置11との間の回線テストを行うものである。次いで、ステップS14で初期設定処理を行う。これにより、管理装置11から遊技者が遊技を中断して離れるときの中断時間の許容時間の設定値(例えば、20分、あるいは30分等)の受信等が行われるとともに、その他、管理装置11から必要な初期情報を受信する。
【0034】
次いで、ステップS16で管理装置11からの開店指令があるか否かを判別し、開店指令がなければ、このステップS16に待機し、開店指令がくると、ステップS18に進んでカード挿入口125にカード(ICカード30のこと、以下同様)挿入があるか否かを判別する。カードが挿入されていなければ、ステップS20で遊技の中断中(遊技者が休息を取る等のための遊技中断のこと、以下同様)であるか否かを判別する。中断中でなければ、まだ誰も遊技を行っていないと判断してステップS22で普段処理を行う。これにより、例えば遊技機21の表示装置(特別図柄表示装置)に「いらっしゃいませ」等の呼込み画面を表示する普段処理が行われる。普段処理を経ると、ステップS18に戻って処理ループを繰り返す。
一方、ステップS20で遊技の中断中であれば、ステップS50以降の処理で中断に関する一連の処理を行う(詳細は後述)。
【0035】
ステップS18でカードが挿入中であれば、ステップS24に進んでセキュリティがOKであるか否かを判別する。これは、ICカード30に記憶されているセキュリティデータを確認するものである。セキュリティがOKでなければ、ステップS26でカードを排出するとともに、ステップS18に戻って処理を繰り返す。セキュリティがOKであれば、ステップS28に進んで遊技の中断中(ステップS20と同じ)であるか否かを判別し、中断中であればステップS30で中断した遊技カードであるか否かを判別する。これは、休息を取る等のために遊技中断した当該遊技者の遊技カードであるかどうかを判断するものである。当該遊技者の遊技カードでなければ(例えば、他人がICカード30を挿入した場合)、ステップS32に分岐してカードを排出する。これにより、遊技中断した遊技者以外の他の遊技者がカードを挿入しても遊技を行うことはできず、遊技中断した遊技者の中断状態が担保される。また、このときに、”中断中につき遊技できません”等の報知(例えば、遊技機21に配置される遊技操作表示タッチパネル124に表示)が行われる。
【0036】
一方、ステップS30で中断した遊技カードであれば、ステップS34に進んで中断解除処理を行う。これにより、遊技を中断した遊技者が再び遊技を開始できるようになる。このとき、中断解除が遊技機21から管理装置11へ送信され、管理装置11で中断解除を認識する。また、遊技機21の表示器等による中断状態の報知が解除される。中断解除処理を経ると、ステップS36に進む。
ステップS28で遊技の中断中でなければ、ステップS36にジャンプする。ステップS36ではカード処理を行う。これは、カードデータを読み込んで金額データの範囲内で玉貸しを行う等の通常のカード処理である。次いで、ステップS38で遊技処理を行う。これは、始動入賞に伴って特図を変動させたり、大当りゲーム、リーチゲーム等のパチンコゲームを行うものである。
【0037】
次いで、ステップS40で中断SWがオンであるか否かを判別する。これは、遊技を続けている遊技者が休息、食事を取る等のために中断SWを押したか否かを判断するものである。なお、中断SWは遊技機21の前面側の遊技操作表示タッチパネル124の中にパネルスイッチの1つとして配置されている。中断SWがオンしていなければ、ステップS18に戻る。これにより、そのまま遊技が継続される。
中断SWがオンすると、ステップS41に進んで管理装置11から遊技中断の許可を禁止する禁止信号があるか(禁止信号を遊技機21で受けているか)否かを判別する。ここで、管理装置11は品行状態に関するデータ収集結果から、遊技中断時間オーバーの回数が多い遊技者や中断許容回数(例えば、1日3回)に達している遊技者に対して、遊技中断をできなくする(禁止する)禁止信号を出力する。ステップS41で禁止信号があると、ステップS18に戻る。これにより、遊技者が中断SWが押しても遊技中断が許可されない。また、このとき遊技機21の前面側の遊技操作表示タッチパネル124に、遊技中断停止の表示を行う。例えば、”遊技中断時間のオーバー回数が多いため、1週間遊技中断の許可を禁止します”等の表示を行う。
一方、管理装置11からの禁止信号がなければ、ステップS42に進んで中断許容時間の送信を行う。これは、遊技機21からICカード30に中断許容時間(最初の初期設定で決定されている許容時間で、例えば30分)を送信するものである。次いで、ステップS44で中断SWのオンした台番号をICカード30に送信する。これは、遊技機21からICカード30に対して中断開始の指令信号(遊技中断状態の開始指令信号)が出力されたことに相当する。遊技機21の指令信号は、後述のように遊技機21からICカード30を排出するとともに、遊技を一時中断する遊技中断状態の開始信号である。これにより、ICカード30では遊技機21から指令信号を受けて中断時間の計時が開始されるとともに、その計時結果がLCD211に表示される。また、台番号もLCD211に表示される。
【0038】
次いで、ステップS46で中断報知開始処理を行う。これにより、遊技機21の前面側の遊技操作表示タッチパネル124の中にある中断報知表示器に遊技中断中である旨の必要と、遊技中断の経過時間の表示が開始される。したがって、係員あるいは他の遊技者は当該中断台の前に致ると、中断報知表示器の表示から当該台が遊技中断であることと、中断時間が残りどのくらいであるかを確認できる。次いで、ステップS48でカードを排出する。これにより、遊技を中断した遊技者はカードを手にして休息等を取ることができる。ステップS48を経ると、ステップS18に戻る。そして、ステップS20で中断中の判別結果となり、ステップS50に分岐して詳細を後述する中断中の処理を行うことになる。
なお、遊技中断の許容時間や台番号は、本実施例のように中断開始時に当該遊技機21からICカード30に送信する例に限らず、例えばICカード30が遊技機21に挿入された時点で当該遊技機21からICカード30に予め送信しておく方法でもよい。
【0039】
遊技中断中の処理を説明すると、この場合はステップS20の判別結果がYESとなってステップS50に進み、ステップS50で計時処理を行う。これにより、遊技中断開始からの経過時間が計測されていく。次いで、ステップS52で中断報知処理を行う。これにより、遊技操作表示タッチパネル124の中にある中断報知表示器に遊技中断中の表示と遊技中断の経過時間の表示を継続する処理および中断報知ランプを点滅させる処理が行われる。次いで、ステップS54で中断終了3分前であるか否かを判別し、中断終了3分前でなければステップS60にジャンプする。そして、ステップS60で中断時間終了か否かを判別し、中断時間終了でなければステップS18に戻って処理を繰り返す。これにより、中断報知状態が継続する。
【0040】
ステップS54で中断終了3分前になると、ステップS56に進み3分前表示処理を行う。これにより、遊技操作表示タッチパネル124の中にある中断報知表示器に遊技中断終了の3分前であることの表示がされる。次いで、ステップS58で中断終了3分前情報の管理装置11への送信処理を行う。これにより、中断終了3分前の状態であることが管理装置11へ送信され、管理装置11により「○○台のお客様、遊技中断終了3分前です。台にお戻りください」等の店内放送がされる。なお、パチンコ店内だけでなく、例えば大型の複合店等では付設の設備(例えば、レストラン等)内でも放送される。
次いで、ステップS60で中断時間終了か否かを判別し、店内放送に気付いて遊技者が中断時間終了前に台に帰れば、ステップS18に戻って処理が繰り返される。したがって、遊技者がカードを挿入することにより、再び遊技を行うことができる。
【0041】
一方、遊技者が中断時間終了前に台に帰らず、中断時間が終了すると、ステップS60の判別結果がYESとなり、ステップS62に進んで中断解除処理を行う。これにより、遊技を中断した人以外の他の遊技者が遊技を開始できるようになる。次いで、ステップS64で中断解除情報の管理装置11への送信処理を行う。これにより、管理装置11で中断解除を認識するとともに、管理装置11により「○○台を整理させていただきます」等の店内放送をする。この場合も、パチンコ店内だけでなく、例えば大型の複合店等では付設の設備(例えば、レストラン等)内でも放送する。ステップS64を経ると、ステップS18に戻って処理を繰り返す。
【0042】
B.ICカードの制御プログラム
次に、ICカード30の制御プログラムについて説明する。
図8〜図11はICカード30の制御プログラムを示すフローチャートである。このプログラムはICカード30を端末装置のカードリーダライタに挿入しているときの他、カードを携帯しているときも実行される。
プログラムがスタートすると、まずステップS100でオフラインモードであるか否かを判別する。これは、カード携帯時でオフラインの状態にあるか、すなわちカードが端末装置(遊技機21、景品POS17等)に挿入されて電力や情報の供給を受ける状態ではないモードであるかどうかを判別するものである。
【0043】
(a)オフラインモードの場合(例えば、カード携帯時)
これは、カードが端末装置に挿入されていない場合に相当し、ステップS100の判別結果がYESとなって、ステップS102に進み、遊技者のカード操作に対応した処理を実行する。なお、カードの電源は内蔵の太陽電池208から供給される。このとき、カードリーダライタに挿入されていないからクロック回路205のクロック信号がクロック切換回路206を介してCPU212に供給される。一方、カードリーダライタに挿入されると、受信回路202からのクロック信号がCPU212に供給されることになる。
【0044】
ステップS102ではカードの発行前であるか否かを判別する。ここで、カード会社2より遊技店に納入されカードで発行前のものには、暗号化されたセキュリティコード、暗号化されたカード番号、暗号化された仮カード発行機番号、暗号鍵およびICカード30を動かすプログラムが記録されている。そして、遊技者がカード発行機15でカード発行操作を行うと、カード発行機15は仮カード発行機番号を使用してストッカーに保存されているカード(発行前のカード)との間で相互認証を行い、その後、初期値として各端末装置の認識番号(このとき、真カード発行機番号が仮カード発行機番号に上書される)、遊技の初期値(例えば、持ち玉数=0とか)を書き込み、カードを発行する。ステップS102の判別はカードに仮発行機番号あるいは真発行機番号が入っているかで判断し、仮発行機番号が入っていれば「発行前」、真発行機番号が入っていれば「発行済み」となる。
【0045】
ステップS102でカード発行前であれば、ステップS104に進んで表示器(すなわちLCD211、以下同様)に玉貸金額を表示する。これにより、カードが保有する玉貸金額が表示されるが、発行前で金額付加がされていなければ、玉貸金額は「0」である。次いで、ステップS100に戻って処理を繰り返す。一方、ステップS102でカード発行後であれば、ステップS106に進んでスイッチ操作に該当する情報を表示器(LCD211)に表示する。これは、キースイッチ220が押される度に表示内容が変化して情報が順次LCD211に表示されるもので、例えば玉貸金額、貯玉金額、持ち玉数、カードの有効期限(カードの有効期限がいつまでであるかその月日)、本日収支(すなわち、本日の遊技結果に対応した収支状況)、ホール名(すなわち、最後に遊技をして遊技店名)、台番号(すなわち、最後に遊技をした遊技機の台番号)等の遊技者が最低限知りたい情報が表示される。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、遊技に関連する情報を見ることができる。なお、LCD211に表示される情報は上記例に限らず、他の情報でもよい。
【0046】
次いで、ステップS108で遊技中断中であるか否かを判別し、遊技中断中でなければ(例えば、通常の携帯時)、ステップS100に戻って処理を繰り返す。遊技中断中であれば、ステップS110に進んで計時処理および中断報知(中断中である旨の表示、中断の経過時間、中断の台番号)の表示処理を行う。これにより、遊技の中断が開始されてからの経過時間が計時されるとともに、経過時間および中断した台の番号がLCD211に表示される。例えば、図12(a)に示すように、時計IC(時計回路217)から時刻を入力して表示する場合の例では、以下の情報がLCD211に表示される。
【0047】
「中断中」 現在PM6:36
これは、遊技中断であることの明示および現在時刻を示すものである。
開始時間 PM6:20
これは、遊技中断の開始時刻を示すものである。
終了時間 PM6:50
これは、遊技中断の許容時間が30分なので、その終了時刻を示すものである。
台番号 156
これは、遊技中断をした遊技機21が「156」番であることを示すものである。
【0048】
なお、遊技中断の経過時間を計時するには、例えば経過時間を加算する方法と、残り時間を減算する方法がある。どちらを採用してもよい。例えば、図12(b)は中断許容時間を最初に設定し、その後、中断許容時間を1秒毎に減算(カウントダウン)する場合の表示例である。この場合、以下の情報がLCD211に表示される。
「中断中」
遊技中断であることの明示である。
経過時間 19:20
遊技中断の経過時間を示すもので、19分20秒が経過している例である。
台番号 156
これは、同様に遊技中断をした遊技機21の台番号を示すものである。
【0049】
また、図12(a)、(b)に示すように、台番号を表示しているので、携帯しているICカード30のLCD211を見ることにより、自分の中断中の遊技機21の場所が直に分かり、便利である。特に、最近の大型の遊技店(2000台設置等)では、ホールが広くて自分の遊技機21の場所が分からなくなってしまうため、中断時間がオーバーしてしまうおそれがあるが、本実施例のように台番号を表示すると、そのような中断時間オーバーが防止される。
【0050】
次いで、ステップS112で中断終了3分前(5分前、あるいは10分前でもよい)であるか否かを判別し、中断終了3分前でなければステップS114をジャンプしてステップS116に進む。ステップS116では中断終了時間であるか否かを判別し、中断終了時間でなければステップS100に戻って処理を繰り返す。そして、ルーチンを繰り返して中断終了3分前になると、ステップS112の判別結果がYESとなってステップS114に進み、3分前表示処理およびブザー処理を行ってステップS116に進む。3分前表示処理では中断終了3分前であることをLCD211に表示し、ブザー処理では中断終了3分前の報知を行うためにアラーム219を鳴らす。これにより、遊技者は中断終了3分前であることを簡単に認識できる。
【0051】
例えば、図12(c)は残り時間を表示する例であり、この例で中断終了3分前を表示する場合、以下の情報がLCD211に表示される。
「中断中」
遊技中断であることの明示である。
残り時間:2:20
遊技中断の残り時間を示すもので、2分20秒が残り時間であることを示す。
台番号 156
これは、同様に遊技中断をした遊技機21の台番号を示すものである。
「中断時間が終了します。台へお戻りください」
これは、中断終了3分前であることを知らせるためのメッセージを表示するものである。
【0052】
そして、中断終了時間になると、ステップS116の判別結果がYESとなってステップS118に進み、中断終了表示処理およびブザー処理を行い、ステップS100に戻って処理を繰り返す。中断終了表示処理では中断終をLCD211に表示し、ブザー処理では中断終の報知を行うためにアラーム219を鳴らす。これにより、遊技者は中断が終了したことを簡単に認識できる。
なお、中断終了時間をオーバーした場合には、経過時間をそのまま表示(例えば、残り時間を減算していくときは経過時間をマイナス表示する)するとともに、台へ戻るメッセージ表示をそのまま継続する。あるいは中断終了報知の音を変化させて中断終了前と区別するようにしてもよい。
【0053】
ここで、中断3分前のブザー処理および中断終了のブザー処理では、アラーム219によりブザーを鳴らしているが、ブザー音は連続でもよいし、あるいは間欠的に鳴らしてもよい。また、中断3分前と中断終了とでブザーの音色を変えてもよい。さらに、メッセージ表示に加えて、あるいは変えて音声合成音で報知するようにしてもよい。その場合、音声合成回路および小さいスピーカをICカード30に設ければよい。
【0054】
(b)オンラインモードの場合(カードリーダライタ挿入時)
これは、カードが端末装置に挿入されている場合であり、ステップS100の判別結果がNOとなって、ステップS120に分岐し、以降のステップで端末装置との間で情報の転送を行う処理を実行する。このとき、電源回路203は外部端子201を介してカードリーダライタからICカード30への供給電力を受けて電力切換回路207に供給し、電力切換回路207によりICカード30の各部に作動電源が供給される。ステップS120では通信初期化処理を行う。これにより、端末装置(例えば、遊技機21)とカードリーダライタとの間で通信を行う場合の各部のイニシャライズ、フラグのクリア等が行われる。
【0055】
次いで、ステップS122でエラーがあるか否かを判別し、エラーがあればステップS120に戻って処理を繰り返す。エラーがなければステップS124に進んでセキュリティ情報の要求があるか否かを判別し、セキュリティ情報の要求がなければこのステップに待機し、セキュリティ情報の要求があると、続くステップS126に進んでセキュリティ情報送信処理を行う。これにより、カードのセキュリティ情報(セキュリティデータ)が端末装置に送信され、チェックされることになる。次いで、ステップS128で端末装置番号を受信したか否かを判別する。これは、端末装置の識別番号を受信したか否かを判別するもので、正規の端末装置であるかどうかカード側で確認するためである。端末装置の識別番号を受信していなければ、このステップに待機し、端末装置の識別番号を受信すると、ステップS130で端末装置番号を解析し、ステップS132で正規のものかどうかを判断した結果エラーが発生したか否かを判別する。解析結果がエラーであれば(例えば、端末装置が正規のものない)、ステップS134でエラー情報を端末装置に送信し、ステップS120に戻って処理を繰り返す。
【0056】
エラーがなければ、ステップS136以降に進んで端末装置に対して必要な処理を行うことになる。まず、ステップS136で端末装置がカード発行機15であるか否かを判別し、YESであればステップS138で発行機処理を行う。これにより、カードを発行する処理が行われる。例えば、ICカード30がカード発行機15にストックされていて、新たに発行されるような場合である。ステップS138を経ると、ステップS136に戻って処理を繰り返す。
ステップS136で端末装置がカード発行機15でなければ、ステップS140に進み、端末装置が金額付加機16であるか否かを判別し、YESであればステップS142で金額付加機処理を行う。これにより、遊技者が所望する金額が上限(例えば、2万円)の範囲内でカードに付加される。ステップS142を経ると、ステップS136に戻って処理を繰り返す。
【0057】
ステップS140で端末装置が金額付加機16でなければ、ステップS144に進み、端末装置が遊技機21であるか否かを判別し、YESであればステップS146に進んで遊技機処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これにより、遊技機21に挿入した後に、パチンコゲーム等の必要な処理が行われる。ステップS146を経ると、ステップS136に戻って処理を繰り返す。
ステップS144で端末装置が遊技機21でなければ、ステップS148に進み、端末装置が景品POS17であるか否かを判別し、YESであればステップS150に進んで景品POS処理を行う。これにより、景品POS17での景品交換が行われる。ステップS150を経ると、ステップS136に戻って処理を繰り返す。
【0058】
ステップS148で端末装置が景品POS17でなければ、ステップS152に進み、端末装置が遊技情報表示端末装置18であるか否かを判別し、YESであればステップS154に進んで遊技情報表示端末装置処理を行う。これにより、遊技情報表示端末装置18に挿入したカードに対して所望の情報が入力される等の処理が行われる。ステップS140を経ると、ステップS136に戻って処理を繰り返す。
【0059】
(c)遊技機処理のサブルーチン
図11はICカード30の制御プログラムにおける遊技機処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS200で初期設定処理を行う。これにより、時計IC(時計回路217)と遊技機の時刻合せが行われる。したがって、カード挿入時にカード側の時刻と遊技機側の時刻が合った状態で、その後の処理が行われることになる。また、管理装置11から遊技機21に送信される情報により中断許容時間の設定が予め設定され、このステップS200においてカード側の初期設定で中断許容時間が遊技機21から送信されて設定される。すなわち、カードは遊技機21から中断許容時間を受け取って設定する。
なお、ステップS200でICカード30側で中断許容時間の設定を行うようにしてもよい。さらに、本実施例では遊技中断の開始のタイミングで台番号を設定しているが、これに限らず、例えば初期設定処理で台番号(中断後に戻る台の番号)の設定を行うようにしてもよい。
【0060】
次いで、ステップS202で遊技機21からカード情報の要求があるか否かを判別し、カード情報の要求がなければこのステップに待機し、カード情報の要求があると、ステップS204に進んでカードからカード番号、玉貸金額、貯玉金額、持ち玉数の情報を遊技機21に送信する。次いで、ステップS206でその他の情報のリード要求があるか否かを判別し、リード要求があればステップS208で対応する情報を遊技機21に送信し、ステップS214にジャンプする。リード要求がなければ、ステップS210に進んで遊技機21から情報のライト要求があるか否かを判別する。ライト要求があれば、ステップS212でカード側の対応する情報を更新(上書処理)し、ステップS214に進む。一方、ライト要求がなければ、ステップS212をジャンプしてステップS214に進む。
【0061】
ステップS214では遊技の中断開始か否かを判別する。中断開始かどうかは、遊技機21からICカード30に出力される前述した指令信号(中断開始の指令信号)を受信したかどうかで判断する。中断開始でなければ、ステップS218で中断終了か否かを判別する。中断終了でなければ、ステップS206に戻って処理を繰り返す。これにより、通常の遊技の場合にはステップS206〜ステップS218の処理が繰り返される。
一方、ステップS214で遊技者が休息、食事等を取るべく遊技を中断するために遊技機21の中断SWを押す操作をした場合には、遊技機21からICカード30に対して指令信号が出力され、ICカード30で指令信号を受信すると、中断開始と判断する。そして、中断開始であれば、ステップS216で中断開始処理を行う。これにより、ICカード30では中断情報を記憶(例えば、当該カード番号の記憶)することが行われ、中断終了後に再び遊技を開始できるような状態に保持する。
【0062】
また、中断時間として予め設定された許容時間の範囲内で、中断が行われるかどうかの判断のために計時する処理が行われるとともに、中断の報知(例えば、ICカード30のLCD211に遊技中断中の表示や遊技中断の経過時間を表示する)が行われる。次いで、ステップS218で中断終了か否かを判別する。中断終了とは、例えばカードが挿入されて中断終了の操作が遊技者により行われたとき、あるいはカードが挿入されずにそのまま中断終了時間が経過したときである。
【0063】
中断終了でなければ、ステップS206に戻って処理を繰り返す。これにより、中断時間が経過していく。そして、遊技者がカードを挿入して中断からの復帰を要望すると、ステップS220に進んで中断終了処理を行う。これにより、中断情報の初期化(例えば、中断の経過時間や台番号のクリア等)が行われるとともに、中断報知が終了する。中断報知の終了では、例えばICカード30のLCD211における遊技中断の経過時間の表示を終了させる。したがって、遊技者は同じ台で再び遊技を続けることができる。ステップS220を経ると、ステップS206に戻って処理を繰り返す。
【0064】
C.管理装置の制御プログラム
次に、管理装置11の制御プログラムについて説明する。
図13は管理装置11の制御プログラムを示すフローチャートである。このプログラムがスタートすると、まずステップS300で初期化処理を行う。これにより、管理装置11のワークステーションの所定素子(例えば、CPU、RAM等)を初期状態にしたり、フラグのリセット等を行って、管理装置11の作動システムが初期化される。次いで、ステップS302で自己診断処理を行う。これにより、管理装置11におけるデータ収集管理システムの診断が行われる。次いで、ステップS304で自己診断結果がOKであるか否かを判別し、エラー等があってNGであれば、ステップS300に戻って処理を繰り返す。このとき、エラーがあれば、エラーメッセージを表示する等の処理が行われる。
【0065】
ステップS304で自己診断結果がOKであれば、ステップS306に進んで業務開始処理を行う。これにより、カードの発行や遊技の開始等が許可され、遊技店の業務が開始される。また、遊技者の品行状態を判断するためのパラメータ(後述の図15に示されるが、詳細は後述)が設定される。次いで、ステップS308で通信処理を行う。これにより、主中継装置12との間で例えば割り込みによりトークンリングLANによる通信が行われ、さらに副中継装置13、14を介して遊技機21を含む各端末装置との間で情報収集、必要なパケットの送信等の処理が行われる。次いで、ステップS310で遊技データ収集処理を行う。これにより、各遊技機21からの遊技情報を収集し、演算処理してデータを項目別に分けて整理したり、表示する等の処理が行われる。例えば、大当り回数、始動入賞個数、ベース等を演算したりして遊技データが収集され、例えば台の釘調整や台の入替え時期等の営業に活用される。
【0066】
次いで、ステップS312で品行状態データ収集処理を行う。これにより、遊技者の品行状態が収集される(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS314で周辺機器処理を行う。これにより、管理装置11における各端末(例えば、キーボード、マウス等)からの情報の入力、データ表示、プリントアウト等の処理が行われる。次いで、ステップS316で店内放送、演出処理を行う。これにより、遊技中断した台に関する店内放送、その他の内容の店内放送が行われるとともに、大当りした台のある島設備の装飾演出等が行われる。次いで、ステップS318で締めスイッチがONしているか否かを判別する。締めスイッチは遊技業務を閉店する場合のスイッチである。締めスイッチがONしていなければ、ステップS308に戻って処理ループを繰り返す。
締めスイッチがONすると、ステップS320に進んで業務を終了する。これにより、閉店することになる。ステップS320を経ると、プログラムを終了する。
【0067】
D.品行状態データ収集処理のサブルーチン
次に、品行状態データ収集処理のサブルーチンについて説明する。
図14は管理装置11の制御プログラムにおける品行状態データ収集処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンがスタートすると、ステップS330で設定された品行状態の監視処理を行う。これにより、設定されたパラメータにより品行状態を監視することが行われる。
ここで、品行状態の設定について説明すると、図15の品行状態メニュー画面に示すように、どのような品行状態のパラメータにするかは予め設定される。例えば、図15のメニューでは6つの品行状態パラメータを設定した例である。それらの内容は、以下のようなものである。
【0068】
「1」.中断処理行為
ICカード30のカード識別番号から遊技者を特定して(以下の各行為監視についても同様にカード識別番号を利用する)、遊技者による遊技の中断回数、中断日時、中断時間オーバー回数という行為である。なお、ICカード30のカード識別番号から遊技者を特定する処理は、遊技情報媒体に記録された識別可能情報に基づいて遊技情報媒体を使用して遊技を行った遊技者の個人情報を収集管理する機能に相当する。
「2」.カード再発行行為
ICカード30の紛失やデータの付加不良等によりカードを再発行する行為である。
「3」.係員呼出行為
遊技者が係員を呼び出す行為である。例えば、遊技機21上部に配置されている呼出ユニットにおける遊技者が係員を呼び出すための呼出スイッチ(SW)の操作信号を管理装置11に入力して操作状態を監視する。
【0069】
「4」.遊技台叩き行為
遊技者が台を叩く行為であり、例えば遊技機21に振動センサを備えて台を叩く行為を監視する。
「5」.不審な玉貸し行為
所定時間内における連続玉貸し行為、特定状態(例えば、大当り中)中の玉貸し行為、持ち玉遊技中の玉貸し行為等である。
「6」.遊技機の不当な占有
遊技台を占有したまま所定時間放置を行う行為である。占有したまま放置とは、例えば煙草の箱を上皿において放置する等の正式な遊技中断ではない状態をいう。この放置状態行為は、係員が見つけて管理装置11に手動で入力することになる。
本実施例では、上記の6つの行為の品行状態パラメータを設定しているが、これらに限るものではなく、他の行為を品行状態パラメータとして設定してもよい。品行状態メニューの設定や変更は、管理装置11で簡単に行えるようになっている。
【0070】
再びサブルーチンに戻り、ステップS330を経ると、次いで、ステップS332に進み設定された品行状態が発生したか否かを判別する。設定された品行状態が発生した場合には、ステップS334で発生した品行状態のデータ収集処理を行う。これにより、遊技者の品行状態がICカード30のカード識別番号に基づいてデータ収集される。次いで、ステップS336で品行状態の収集結果に基づく対応処理を行う。これは、品行状態の悪い遊技者に対して必要な処理を行うものである。具体的には、例えば中断処理において、中断時間オーバーの頻繁な遊技者に対しては、中断サービスを禁止し、その遊技者が休息等のために遊技を中断しようとすると、遊技中断を禁止する禁止信号を遊技機21に出力するとともに、”中断サービスを禁止になっております”等の報知を行う(例えば、管理装置11から当該遊技機21に中断禁止コマンドを送信し、遊技機21で音声合成して報知)ようにする。なお、管理装置11により店内放送して報知してもよい。その他、”あと1回オーバーすると、中断サービスを禁止します”等の事前報知を行う。中断の禁止の期間(例えば、1週間)は、品行状態のパラメータの設定と共に設定される。なお、品行状態が悪い程、中断の禁止の期間(例えば、1ケ月)が長くなるようにしてもよい。
禁止信号を出力するのは、品行状態が所定値を越えて悪い遊技者に対してであり、例えば遊技中断時間オーバーの回数が多い遊技者(例えば、中断を許可してもその都度中断時間をオーバーし、3回に達している遊技者)や、中断許容回数(例えば、1日3回)に達している遊技者等である。
ステップS336を経ると、サブルーチンを終了してリターンする。一方、ステップS332で設定された品行状態が発生していな場合には、ステップS336にジャンプする。
【0071】
E.品行状態データ収集の具体例
図15は管理装置11の画面に表示される「品行状態メニュー」の一例を示すものである。画面には、前述した6つの行為の品行状態が表示され、詳細な内容を見るには、例えばマウスで選択すればよいようになっている。いま、例えば「1」.中断処理行為を選択したとすると、図16に示す画面に切り換わり、「中断処理行為データ:96.5.1〜96.5.31」という表示になり、中断処理行為データが詳細に分析されて表示される。なお、この画面は「96.5.1〜96.5.31」という1カ月間の中断処理行為データを収集したものである。
データ収集期間は、1カ月、2カ月、3カ月、6カ月の4つが用意され、何れかを選択可能である。選択は、マスウ等で行うが、画面上のパネルスイッチで行えるようにしてもよい。
【0072】
「中断処理行為データ」の画面では、識別情報(カード識別情報)によって遊技をした遊技者を特定し、識別情報毎に分けて、中断回数、中断の内訳、中断時間オーバー回数(許容時間30分)が表示される。例えば、カード識別情報=Q5R22の遊技者は中断回数が3回、中断の内訳として5月2日に12時30分から12時56分まで遊技を中断したこと、5月12日に15時23分から15時58分まで遊技を中断したこと、5月22日に17時02分から17時33分まで遊技を中断したこと、中断時間オーバー回数(許容時間30分)が2回であることが表示される。これにより、カード識別情報=Q5R22の遊技者は中断時間オーバーが多いという品行状態を把握することができる。
【0073】
F.品行状態データ収集結果に対応する処理の具体例
「品行状態メニュー」に表示される6つの行為の品行状態が比較的に頻繁に起きた場合に、どのように対応するかとして、以下のような各処理、遊技者へのサービス内容の変更等がある。
「1」.中断処理行為に対応する処理
中断処理行為のデータを収集すると、その後、例えば中断許容時間の設定、食事サービスの時間の設定等に利用する。例えば、遊技者の多くが中断時間をオーバーする回数が多い場合には、中断許容時間を長くして遊技者へのサービスを高めることも検討する。一方、特定の遊技者だけに中断時間オーバー回数が多い場合には、その遊技者に対して警告や中断行為の禁止処理等を行う。
【0074】
「2」.カード再発行行為に対応する処理
ICカード30の紛失やデータの付加不良等によりカードを再発行する行為があまりに頻繁に起きると、カードの検査等を行う。
「3」.係員呼出行為に対応する処理
遊技者が係員を呼び出す行為が頻繁に起きると、遊技店のサービスを高めるために、例えば係員の配置を変更したり、あるいは係員を増員するというデータとして利用する。
「4」.遊技台叩き行為に対応する処理
遊技者が台を叩く行為があまりに頻繁である場合には、その遊技者に対して警告を発したり、あるいは遊技店への出入りを禁止したりする。
【0075】
「5」.不審な玉貸し行為に対応する処理
所定時間内における連続玉貸し行為や、特定状態中の玉貸し行為等があまりに頻繁である場合には、その遊技者に対して警告を発したり、あるいは当該カードの検査等を行う。
「6」.遊技機の不当な占有に対応する処理
遊技台を占有したまま所定時間放置する行為が頻繁に行われている場合には、その台の遊技者に対して警告を発する。あるいは、正式な遊技中断ではないから、台を占有している物(例えば、煙草の箱)を整理して、他の遊技者に開放する。
【0076】
このように本実施例では、ICカード30を使用して遊技を行う遊技機21を管理する管理装置11において、ICカード30に対応して個人情報を管理(例えば、カード識別番号で遊技者と台を管理)し、遊技者の品行状態を個人情報に関連してデータ収集することが行われる。したがって、営業を円滑に行うために利用価値の高いデータ収集を行うことができる。
具体的には、遊技者の遊技中の動向(例えば、振る舞い)に関する情報(例えば、中断処理行為、カード再発行行為、係員呼出行為、遊技台叩き行為、不審な玉貸し行為、遊技機の不当な占有行為等)を把握して管理することができ、営業に活用することができる。例えば、素行の悪い遊技者を特定することができるので、その遊技者に対して他の遊技者に迷惑が掛からないように注意したり、あるいは入店を禁止したり等の遊技店の営業を円滑に行うために必要な処置を取ることができる。
【0077】
遊技店で遊技者に対して所定のサービス(例えば、遊技中断サービス)を提供する場合、そのサービスの提供状況や遊技者のサービスの利用状態状況を正確にデータ収集することができる。したがって、遊技店におけるサービスの提供に関して営業上非常に有効なデータを得ることができる。例えば、サービスを継続するか、他のサービスを考えた方が良いか、サービスの設定時間を変更するか等について有効なデータが得られる。
また、遊技者の個人情報に基づき提供したサービスを遊技者が正しく利用しているか否かの情報を得ることができる。したがって、例えばサービスを正しく利用していない遊技者に対しては、注意やサービスの提供の中止等の有効な処置を取ることができる。
【0078】
本発明の実施の形態は、上記のような実施の形態に限らず、以下に述べるような各種の変形実施が可能である。
(a)パチスロ遊技機への適用が可能である。
(b)本発明はパチンコ遊技機でなく、例えば映像式ゲーム機のようにものにも適用できる。すなわち、遊技情報媒体としてのカードを使用してゲームを行うものであれば、他のタイプのゲーム機にも適用することができる。
(c)遊技情報媒体として、例えば会員カードを使用してもよい。会員カードは磁気カードでもよい。その場合には磁気カードに会員に関する情報(遊技者の個人情報)を記憶しておく。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技情報媒体を使用して遊技を行う遊技機を管理する管理装置において、遊技機で遊技した際の遊技者の品行状態を、識別可能情報に対応して収集し、遊技中断サービスの中断許容時間が終了しても遊技を中断した遊技機に戻らない遊技者の遊技中断時間オーバー回数を収集し、遊技中断時間オーバーの回数が遊技中断時間オーバー許容回数に達している遊技者に対しては、遊技の中断を禁止する禁止信号を遊技機に出力して、遊技中断サービスを禁止した旨の警告を行い、且つ、遊技中断時間オーバーの回数があと1回で遊技中断時間オーバー許容回数に達する遊技者に対しては、遊技中断サービスの禁止を行うことなく事前にあと1回オーバーすると遊技中断サービスを禁止する旨の警告を行うようにしたので、以下の効果を得ることができる。
遊技者の遊技中の動向に関する情報として、特に中断処理行為、遊技機の不当な占有行為等を把握して管理することができ、営業に活用することができる。また、例えば素行の悪い遊技者を特定することができるので、その遊技者に対して他の遊技者に迷惑が掛からないように注意したり、あるいは入店を禁止したり等の遊技店の営業を円滑に行うために必要な処置を取ることができる。
また、所定のサービスを正しく利用していない遊技者に対して警告をするという有効な処置を取ることができ、サービスを正しく利用している遊技者とのバランスを取ることができる。また、所定のサービスの提供に対して遊技者の品行状態を良くすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管理装置を使用した遊技場設備の一実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】遊技機の正面図である。
【図3】ICカードのブロック図である。
【図4】ICカードの平面図である。
【図5】遊技機の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図6】遊技機の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図7】遊技機の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図8】ICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図9】ICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図10】ICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図11】ICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図12】ICカードのLCDに表示される情報の一例を示す図である。
【図13】管理装置の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図14】品行状態データ収集処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】品行状態メニュー画面の一例を示す図である。
【図16】中断処理行為データの具体的な画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 遊技店
11 管理装置(遊技者管理手段、品行状態収集手段)
21、21a〜21n 遊技機(封入球式遊技機:サービス提供手段、サービス提供停止手段)
30 ICカード(遊技情報媒体)
215 EEPROM
216 EEPROM
Claims (2)
- 遊技に使用される価値情報および遊技を行った遊技者を特定する識別可能情報が記録された遊技情報媒体により遊技が可能な遊技機から情報を入力可能であり、該遊技機から入力された情報に基づき各種情報を収集管理する管理装置において、
前記遊技情報媒体に記録された識別可能情報に基づいて、該遊技情報媒体を使用して遊技を行った遊技者の個人情報を収集管理する遊技者管理手段と、
前記遊技機で遊技した際の遊技者の品行状態を、前記識別可能情報に対応して収集する品行状態収集手段と、
前記品行状態収集手段によって収集された遊技者の品行状態に基づく対応処理を行う対応処理手段と、
を備え、
前記品行状態収集手段は、
遊技中断サービスの中断許容時間が終了しても遊技を中断した遊技機に戻らない遊技者の遊技中断時間オーバー回数を収集し、
前記対応処理手段は、
遊技中断時間オーバーの回数が遊技中断時間オーバー許容回数に達している遊技者に対しては、遊技の中断を禁止する禁止信号を遊技機に出力して、遊技中断サービスを禁止した旨の警告を行い、且つ、遊技中断時間オーバーの回数があと1回で遊技中断時間オーバー許容回数に達する遊技者に対しては、遊技中断サービスの禁止を行うことなく事前にあと1回オーバーすると遊技中断サービスを禁止する旨の警告を行うことを特徴とする遊技機の管理装置。 - 前記中断許容時間終了の所定時間前であることを遊技者に警告する店内放送を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機の管理装置。
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