JP3744149B2 - 感熱記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドに搭載された複数の発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置に関し、特に、前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子とを時間をずらせて発熱駆動し、各発熱駆動毎に1の色インクを熱転写することにより第1色インクと第2色インクとを重畳させずに熱転写するとともに、第3色インクの熱転写位置を各第1色インク及び第2色インクとずらせて熱転写することにより、簡単な制御構成で各色インクの重畳量を少なくできるため、色再現性を向上させることが可能になるとともに、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、サーマルヘッドを用いて被印字媒体上に異なる色インク、即ち、シアン、マゼンダ、イエローの3色の色インクを熱転写する場合、サーマルヘッドの発熱素子に同一の印加エネルギを加えて、前記3色を重ねて熱転写すると、転写効率の違いによる濃度ムラの発生やインクの溶融不足による混色不良や定着不良等が発生するため、これらの問題を解決するため、各種の感熱記録装置が提案されている。
【0003】
例えば、特公平3−54633号公報に記載された熱転写記録装置では、記録紙の記録前歴を記録画素単位で判別する回路を有し、その記録前歴に応じて印加エネルギを制御してサーマルヘッドの発熱体個々に印加を行う。また、印加エネルギの制御は、印加パルス幅の制御、印加時間の制御あるいは印加電圧の制御あるいはサーマルヘッドの温度制御等の手段により行われる。これにより、2回目以降の転写記録において、記録紙に既に熱転写インクが転写されているか否かにかかわらず、均一な濃度の転写記録画像を得ることができる。
【0004】
また、特公平3−73471号公報に記載された多色熱転写記録装置では、2番目に重畳記録するときのサーマルヘッドへの印加エネルギは、1番目に記録したときのサーマルヘッドへの印加エネルギよりも大きくし、3番目に重畳記録するときのサーマルヘッドへの印加エネルギは、2番目に記録したときのサーマルヘッドへの印加エネルギよりもさらに大きくするというように、n番目に重畳記録するときのサーマルヘッドへの印加エネルギを、(n−1)番目に記録したときのサーマルヘッドへの印加エネルギよりも大きくする手段を備えている。これにより、重畳転写されたインクと重畳転写前のインクとを溶融混合させることができ、インク同士の混色性をよくすることができる。また、重畳転写されたインクは、重畳転写前のインクとともに記録紙へ浸透するするため、その定着性をよくすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公平3−54633号公報に記載された熱転写記録装置及び特公平3−73471号公報に記載された多色熱転写記録装置においては、サーマルヘッドの発熱体個々の印加エネルギーを熱転写毎に個々に制御しなくてはならず、また、動作環境の温度変化により印加エネルギを替える必要があるため、制御回路構成が複雑化、大規模化して装置の小型化が困難であり、また製造コストが増大するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子とを時間をずらせて発熱駆動し、各発熱駆動毎に1の色インクを熱転写することにより第1色インクと第2色インクとを重畳させずに熱転写するとともに、第3色インクの熱転写位置を各第1色インク及び第2色インクとずらせて熱転写することにより、簡単な制御構成で各色インクの重畳量を少なくでき、色再現性の向上が可能であるとともに、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係る感熱記録装置は、複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、前記画像データに基づいて、第3色インクを熱転写する場合には、第3色インクの転写位置が第1色インクの転写位置と同一位置となるよう各発熱素子の発熱駆動を制御する第2制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
このような特徴を有する請求項1に係る感熱記録装置においては、サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子と、偶数番目に対応する各発熱素子とが時間的にずらされて発熱駆動される。そして、画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して、熱転写する。次に、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクの転写位置と同一位置において、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動して、熱転写する。
これにより、第1色インクと第2色インクとは、重畳されずに熱転写されるため、被印字媒体上に均一な濃度の熱転写を行うことができるとともに、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により各第1色インクと第2色インクとを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。また、第1色インクと第2色インクとが千鳥配列状に熱転写されるため、加法混色による色再現性を向上させることができる。さらに、サーマルヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動することによって、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能になる。
また、前記画像データに基づいて、第3色インクが第1色インクの転写位置と同一位置に熱転写されて、第1色インクにのみ重畳されて熱転写されるため、第3色インクは第1色インクの上にのみ熱転写されるため、濃度ムラの発生を防止することができるとともに、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。また、サーマルヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させるため、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能になる。
【0009】
【0010】
【0011】
また、請求項2に係る感熱記録装置は、複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、前記画像データに基づいて、第3色インクを熱転写する場合には、第3色インクの転写位置が第2色インクの転写位置と同一位置となるよう各発熱素子の発熱駆動を制御する第3制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
このような特徴を有する請求項2に係る感熱記録装置では、前記画像データに基づいて、第3色インクが第2色インクの転写位置と同一位置に熱転写されて、第2色インクにのみ重畳されて熱転写される。
これにより、第3色インクは第2色インクの上にのみ熱転写されるため、濃度ムラの発生を防止することができるとともに、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。また、サーマルヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させるため、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能になる。
【0013】
また、請求項3に係る感熱記録装置は、複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から所定の主走査方向に1/2印字ドットピッチ分相対移動させて第3色インクを熱転写する第1転写位置変更手段と、前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクを熱転写して、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクを熱転写する第4制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
このような特徴を有する請求項3に係る感熱記録装置においては、前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から所定の主走査方向に1/2印字ドットピッチ分相対移動させて、前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクが熱転写され、以後、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクが熱転写される。
これにより、第3色インクは、主走査方向の第1色インクと第2色インクの間に熱転写されるとともに、千鳥配列状に熱転写されるため、第3色インクと他の色インクとの重なりを少なくすることができ、より色再現性を向上させることができる。また、第3色インクの熱転写において、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。
【0015】
また、請求項4に係る感熱記録装置は、複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の 発熱駆動とを時間的にずらす手段と、各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から前記所定の副走査方向に1/2印字ピッチ分相対移動させて第3色インクを熱転写する第2転写位置変更手段と、前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクを熱転写し、該熱転写後前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクを熱転写する第5制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
このような特徴を有する請求項4に係る感熱記録装置においては、前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から所定の副走査方向に1/2印字ピッチ分相対移動させて、前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクが熱転写され、以後、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクが熱転写される。
これにより、第3色インクは、副走査方向の第1色インクと第2色インクの間に熱転写されるとともに、千鳥配列状に熱転写されるため、第3色インクと他の色インクとの重なりを少なくすることができ、より色再現性を向上させることができる。また、第3色インクの熱転写において、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。
【0017】
さらに、請求項5に係る感熱記録装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の感熱記録装置において、前記発熱素子に印加される印加エネルギ量が予め多値化されて記憶されるエネルギ量記憶手段を備え、前記画像データに基づいて、前記発熱素子に所定の印加エネルギ量を印加することにより所定の階調を得ることを特徴とする。
【0018】
このような特徴を有する請求項5に係る感熱記録装置においては、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の感熱記録装置において、前記発熱素子に印加される印加エネルギ量が予め多値化されてエネルギ量記憶手段に格納されている。そして、前記画像データに基づいて、エネルギ量記憶手段に格納されている所定の印加エネルギ量を読み込み、該印加エネルギ量を発熱素子に印加することにより各色インクの所定の階調の熱転写が可能となる。
これにより、各色インクの重なりが少ないため、低階調の際における発熱素子への印加エネルギ量が小さくても、各色インクを被印字媒体上に十分熱転写することができて所定の階調数の記録が可能となるとともに、良好なカラー画像を得ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る感熱記録装置について、第1乃至第3の実施の形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、第1実施形態に係る感熱記録装置の構成について図1乃至図6に基づき説明する。図1は第1実施形態に係る感熱記録装置の斜視図である。図2は第1実施形態に係る感熱記録装置の本体フレーム断面の正面図である。図3は第1実施形態に係る感熱記録装置の本体フレーム断面の平面図である。図4は第1実施形態に係る感熱記録装置の幅広被記録媒体の印字状態を示す図であり、(a)は被記録媒体を含む側断面図、(b)は被記録媒体を上から見た平面図である。図5は第1実施形態に係る感熱記録装置のインクカセットの装着状態を示す正面図である。図6は第1実施形態に係る感熱記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、第1実施形態に係る感熱記録装置は、ひらがなや漢字や記号などの多数のキャラクタまたはマーク等を、幅広または幅狭の被記録媒体(テープ又は普通受像紙や専用受像紙)に印字する感熱記録装置1である。この感熱記録装置1の内部には、第1の被記録媒体としての幅狭の被記録媒体D1を単色にて記録するテープステーションTSと、第2の被記録媒体としての幅広の被記録媒体D2をカラー又は単色のいずれかにて記録するワイドステーションWSとの2ステーションが設けられている。それにより、記録終了後、感熱記録装置1の本体フレーム2の一方向(図1中、左方)側の側部の排出口(図示せず)から、テープステーションTSで単色で記録された幅狭の被記録媒体D1が排出されるのに対し、本体フレーム2前面中央の排出口2aから、ワイドステーションWSでカラー又は単色で記録された幅広の被記録媒体D2が排出されるようになっている。
【0020】
また、キーボード3上には、改行キー、ひらがななどのキャラクタを入力する為の複数の文字キーやマークキー等の他に、種々のキー、例えば、実行キーや取消しキーなどの編集キー、縦書きもしくは横書きの設定キーなどが配設されている。そして、前記感熱記録装置1とキーボード3との間にケーブル線4を接続すると、このケーブル線4を介して、キーボード3上の各種キーを介して入力されたデータ等の信号を、送受信することができる。また、前記本体フレーム2の前面右方側には、表示装置としてのディスプレイ5が設けられ、このディスプレイ5は、キーボード3から入力されたキャラクタやマーク等を、複数行に渡ってその画面上に表示することができる。
【0021】
その本体フレーム2の前面側部には、手前側に開閉可能なカバーケース7が設けられ、利用者は、このカバーケース7を開け、前記テープカセットTCまたはワイドステーションWS時に使用されるカラー又は単色のインクカセットRCのいずれかをキャリッジCA上にセットして、カバーケース7を閉じることができる(図2、図3参照)。それにより、利用者は、単色で記録された幅狭の被記録媒体D1を、または、カラー又は単色で記録された幅広の被記録媒体D2のいずれかを希望するかにより、テープカセットTCまたはインクカセットRCのいずれか一方を選択して、カバーケース7内のキャリッジCA上にセットできる。尚、第1実施の形態の感熱記録装置1では、テープステーションTSにおいて、幅狭の被記録媒体D1に単色でのみ記録できるが、必ずしもこの態様に限定される訳ではなく、フルーカラーの記録ができるように変更しても良い。
【0022】
ワイドステーションWSにおける幅広の被記録媒体D2へのの印字機構について図2乃至図4に基づいて説明する。図2及び図3に示されるように、前記テープステーションTSとは、本体フレーム2内部に、前後に延設された底面側シャーシHSの左側の記録領域をいい、ワイドステーションWSとは、前記底面側シャーシHSの右側の記録領域をいう。
【0023】
前記ワイドステーションWSでは、シリアル記録モードで記録が行われる。このシリアル記録モードでは、幅広の被記録媒体D2の搬送方向(即ち、図3の上方から下方の方向、以後、主走査方向という)と交差する方向(即ち、図2及び3の左右方向、以後、副走査方向という)に記録ヘッドHDを搬送しながら、記録ヘッドHDが被記録媒体D2に対して記録を行い、その記録終了後に被記録媒体D2を主走査方向に所定量搬送し、再び副走査方向に搬送しながら記録する。
【0024】
具体的には、キャリッジ搬送機構CHが、キャリッジCAを、幅広の被記録媒体D2の搬送方向と交差する副走査方向に往復搬送させながら、図4(b)に示されるように、記録ヘッドHDは被記録媒体D2の副走査方向に記録を行い(図示のごとく「あ」「い」「う」「え」「お」の行と「か」「き」「く」「け」の行とを同時に記録)し、その記録終了後に、幅広の被記録媒体D2の搬送機構QHが、図3の上方から下方に向かう搬送方向に被記録媒体D2を所定量(多数の発熱素子の配列分L1(図4(a)参照))だけ搬送する。そして、キャリッジ搬送機構CHが、再び被記録媒体D2の副走査方向にキャリッジCAを搬送することにより、記録ヘッドHDは被記録媒体D2に記録し(図示のごとくを「さ」「し」「す」「せ」「そ」の行を記録)、更に同様の態様を繰り返す。
【0025】
このキャリッジ搬送機構CHは、本体フレーム2内部の右側端部に設置されたステップモータSMと、このモータSMの駆動軸SM1の上方側に歯合するように取り付けられた小径の駆動ギヤ部SM2(図2参照)と、このギヤ部SM2と歯合する大径の駆動ギヤ部SM3(図3参照)と、このギヤ部SM3と一体的に回動するタイミングベルト用の駆動プーリSP2と、本体フレーム2内部の左側端部に設けられたタイミングベルト用の従動プーリSP1と、これら両プーリSP1、SP2間を掛け渡されるとともに、キャリッジCAの後端部CA1と連結されたタイミングベルトTBと、キャリッジCAの後端支持部CA2を貫通して本体フレーム2内部に架け渡されるキャリッジCA支持用のガイド軸GDとを備えている。
【0026】
それにより、ステップモータSMが正転または逆転駆動すると、前記駆動軸SM1及び駆動ギヤ部SM2、SM3を介して、駆動プーリSP2が一方向または反対方向に回転し、タイミングベルトTBを一方向または反対方向に移動させる。そのため、タイミングベルトTBの移動に伴って、記録ヘッドHDを搭載するキャリッジCAは、従来技術のようなヘッド回転機構を使用することなく、前記両プーリSP1、SP2間をガイド軸GDに沿って、図2及び3の左右方向にステップ送りされるので、図2、3の実線で示されるごとく、テープステーションTSに配置されたり、あるいは図2、3の二点鎖線で示されるごとく、ワイドステーションWSの記録領域を往復移動する。尚、前記ステップモータSMの制御パルス量と、タイミングベルトTBの送り量とは、正確に対応しているので、図6に示される制御装置CPが、ステップモータSMにその制御パルスを所定量だけ送れば、タイミングベルトTBが所定量だけ送られて、キャリッジCAは、正確に搬送制御されることになる。
【0027】
前記幅広の被記録媒体D2の搬送機構QHは、本体フレーム2内部の後方側に戴置された巻装状態の被記録媒体D2を支持する支持用突起ST1、ST2と、被記録媒体D2の副走査方向にその順番に所定距離だけ離して並設された用紙送りローラ部JR1、JR2とを備える。具体的には、前記シャーシKS及び長辺側シャーシHS1の間には、支持用突起ST2、ST1がシャーシKS及び長辺側シャーシHS1にそれぞれ取り付けられ、これら支持用突起ST1、ST2は、巻装された被記録媒体D2の中軸空間部D2aに両側から挿入されて、該被記録媒体D2を支持する。尚、図4の二点鎖線で示されるカセットケースHS0に巻装状態の被記録媒体D2が収納されている。
【0028】
この場合、底面側シャーシHS側の支持用突起ST1には、圧縮スプリングABが、突起ST1を前記シャーシKSに向かって付勢するように、取り付けられている。一方、シャーシKS側の支持用突起ST2は、被記録媒体D2の用紙幅に対応するように、底面側シャーシHS側の支持用突起ST1側に向かって移動可能となっているので、例えば、図3の実線もしくは二点鎖線で示されるごとく、被記録媒体D2の用紙幅が異なっても、両支持用突起ST1、ST2は、被記録媒体D2を確実に巻装状態に保って、被記録媒体D2の先端側を用紙送りローラ部JR1、JR2方向に送り出すことができる。
【0029】
これらローラ部JR1、JR2は、前記底面側シャーシHS内の長辺側シャーシHS2と、ワイドステーションWS側のシャーシKSとの間にそれぞれ回動可能に架設されている。また、前記底面側シャーシHS内の短辺側シャーシHS1のテープステーションTS側には、ステップモータSNが固着されている。そのため、このモータSNの正転または逆転の駆動力が、前記長辺側シャーシHS2に沿って並設された用紙送り用のギヤトレインGYを構成するギヤY1〜Y7、ST3、ST4等を介して伝達することにより、前記支持用突起ST1、ローラ部JR1、JR2が時計回りまたは反時計回り方向に回動する。
【0030】
前記ローラ部JR1、JR2は、上下一対のローラ軸JR1a、JR2aに複数の用紙送りローラJR1b、JR2bをそれぞれ取り付けてなる。そのため、これらローラJR1b、JR2bが相互に圧着された状態で、それらローラJR1b、JR2b間に、巻装された被記録媒体D2の先端部が挟み込まれて、ローラJR1b、JR2bが回転すると、被記録媒体D2は引き出されるように前方側に向かって搬送されたり、もしくは巻戻されるように後方側に向かって搬送される。
【0031】
また、用紙送りローラ部JR1、JR2間の記録ヘッドHDが通過する底面側には、第2のプラテンP2が設けられており、このプラテンP2は、被記録媒体D2を支持する面が、ほぼ平板状に形成されている。
【0032】
このプラテンP2の側方(図3左側)の上面には、センサ用マークSXが設けられており、このマークSXは、記録ヘッドHDが左右方向に往復移動する際に、ワイドステーションWS側における記録ヘッドHDの移動用原点を検出するために使用される。即ち、制御装置CPがステップモータSMに制御パルスを所定量だけ送って、記録ヘッドHDを副走査方向に往動しながら記録させる際、そのマークSXによるワイドステーションWS側の移動用原点は、記録ヘッドHDの位置制御の基準となる。
【0033】
具体的には、そのマークSXは、反射領域と非反射領域を交互に有する2パターンからなっていて、キャリッジCA上に搭載された反射型センサ(図示せず)が、プラテンP2上に貼り付けられたターゲットとしての前記マークSXを検出する。そして、前記反射型センサが、反射状態から非反射状態に変化する変化点を2回検出した位置を、制御装置CPが前記原点と判断する。
【0034】
また、ローラ部JR2の下流側の近傍には、被記録媒体D2の先端を検出する検出センサSWが設けられており、このセンサSWの出力信号に基づいて、被記録媒体D2の搬送制御が行われる。例えば、利用者が被記録媒体D2を本体フレーム2内部の後方側の所定位置にセットし、その先端側を用紙送りローラ部JR1、JR2方向に送り出して、用紙送り可能な状態となる。そして、ステップモータSNの正転駆動を、前記ギヤトレインGYを介して伝達し、前記両ローラ部JR1、JR2及び支持用突起ST1を回転させるが、前記制御装置CPは、前記センサSWが被記録媒体D2の先端を検出するまで、ステップモータSNを駆動する。尚、前記ステップモータSNの制御パルス量と、被記録媒体D2の送り量とは、蛇行等の送りエラーが無い限り、正確に対応しているので、制御装置CPが、ステップモータSNにその制御パルスを所定量だけ送れば、被記録媒体D2の搬送制御が行われることになる。
【0035】
また、ローラ部JR2の下流側には、被記録媒体D2をカットするカッタ装置KCが設けられており、このカッタ装置KCが、前記被記録媒体D2の搬送制御の下に、所定のタイミングで作動することにより、被記録媒体D2を切断する。そのカッタ装置KCは、例えば、カッタの刃部KC1(図4参照)が、被記録媒体D2の幅方向(図3の左右方向)に往復動して切断するタイプのものであっても良いし、それ以外に、刃部KC1の刃渡りが被記録媒体D2の幅分だけあって、上下動して切断するタイプのものであっても良く、要は被記録媒体D2を切断できればよい。
【0036】
次に、キャリッジCAの構造について説明する。そのキャリッジCAの表面(載置面)側には、幅狭の被記録媒体D1及びインクリボンIR等を収納したテープカセットTC(図2、3参照)、もしくは、インクリボンIRのみを収納したインクカセットRC(図8参照)を選択的に戴置することができるのに対し、その裏面側には、ステップモータSL(図3参照)を搭載している。そのステップモータSLは、キャリッジCA上にセットされるインクカセットRC内のインクリボンIR等のテープ送りのために使用される他、ワイドステーションWS時における記録ヘッドHD及び幅広の被記録媒体D2間の圧接及び離間のために使用される。このように二つの用途に駆動源としてのステップモータSLを利用する理由は、ステップモータSLの駆動力を有効に活用するためである。
【0037】
キャリッジCAの下方側には、記録ヘッドHDが取り付けられ、この記録ヘッドHDの記録面側には、1ドット単位で発熱可能な発熱素子が、多数一ライン状に所定距離(印刷幅L1(図4参照))分だけ配設されている。そして、ステップモータSL等の駆動力を使用するテープ送り機構が、キャリッジCA上に戴置された前記インクカセットRC内のインクリボンIRを、前記発熱素子の配列方向に交差しながら、記録ヘッドHDの記録面側に搬送するので、発熱素子の発熱がインクリボンIRのインクを溶かして、そのインクを1ドット単位で被記録媒体D2の記録面D2bに付着することができる。
【0038】
インクカセットRCは、図5に示されるように、ワイドステーションWS時に使用する幅狭のインクリボンIRを、ほぼ矩形状のカセットケース内に収納したものである。
【0039】
該インクカセットRCは、ワイドステーションWS時に、幅広の被記録媒体D2の記録面D2bに印字を施すため(図4参照)、インクリボンIRの両先端部を、未使用インクリボン巻取り用のリールRC1、使用済みインクリボン巻取り用のリールRC2に巻回して収納したものである。そして、後述するリボン巻取りの態様により、前記リールRC2が回転することによって、前記リールRC1から引き出されたインクリボンIRは、終端検出用または色検出用の一対のセンサSEを通過した後、ガイド部材RB1(図5参照)を経由して、インクカセットRCの開口部RC3を通過し、更に、ガイド部材RB2を経由して、前記リールRC2に巻回される。
【0040】
前記インクカセットRC内のインクリボンIRは、カラーの場合、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)等からなる複数のインクを、順番に一定長さ分ずつ、即ち1ラインL2分(図4(b)参照)の記録範囲分ずつその長さ方向に塗布している。これは、記録ヘッドHDを被記録媒体D2の副走査方向に搬送させながら、記録ヘッドHDがマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のいずれか一色の1ライン分のインクリボンIRを介して、被記録媒体D2に1ラインL2分記録する他に、これらインクを混ぜ合わせた色で1ラインL2分記録するためである。(尚、図4(b)のクロスラインは、記録ヘッドHDが副走査して1ラインL2分記録した範囲を示している)。この場合、後述するようにマゼンタ、シアン、イエロのいずれか一色を前記記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子の発熱駆動後、別の色のいずれか一色を該記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子を発熱駆動して記録し、更に必要があれば、別の色で前記発熱素子の奇数番目又は偶数番目に対応する発熱素子を発熱駆動して記録することにより、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を混ぜた色、例えば、赤、青等で記録できる。
尚、インクカセットRCが単色用の場合は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)等の3色のインクは不要である。
【0041】
また、インクカセットRCに装着されているインク媒体の種類を区別するため、インクカセットRCの右側上部には、複数(例えば、5個)の標識部RC6が設けられており、これら標識部RC6が、凹部となっているか、あるいは、凹部になっていないかによって、例えば、耐性用インク媒体と高精細用インク媒体との区別、更には、単色かカラーかの種類を示している。そして、図5に示されるように、この標識部RC6に配置される検出センサSQが、標識部RC6の凹部の有無を検出することによって、制御装置CPは、インクカセットRCのインク媒体の種類、単色かカラーか等を識別することができる。
【0042】
また、前記センサSEは、インクリボンIRのイエロー・インクを検出できるように設定されているので、イエロー・インクがセンサSEに搬送されると、制御装置CPは、イエロー・インクであることを判別できる。これは、カラー記録の場合に、イエロー・インクの先端を検出して、制御装置CPが、一定長さL2分ずつ有する各シアン、マゼンタ、イエローのリボンを正しく搬送制御して、記録ヘッドHDが間違った色で記録しないようにするためである。一方、インクリボンIRが単色の場合、例えば、黒色等の一色のインクが基材全面に塗布されているが、その終端部に検出用のマーク(図示せず)を設けているので、センサSEが検出用のマークを検出し、その検出信号を制御装置CPに出力することにより、制御装置CPはインクリボンIRの終端を判別することができる。
【0043】
次に、感熱記録装置1の制御系について図6に基づいて説明する。図6において、感熱記録装置1の制御装置CPは、中央制御装置(以下CPUという)を中核として構成されており、そのCPUには、読み出し専用メモリ(以下ROMという)及び読み書き自在メモリ(以下RAMという)が内蔵されている。ROMには、モータSL、SM、SNの駆動制御プログラム、キーボード3の各キーを介して入力された文字等をディスプレイ5に表示させる表示プログラム、アルファベット文字や記号等のキャラクタを印字するための多数のキャラクタの各々に関して、印字用ドットパターンデータが、書体(ゴシック系書体、明朝体書体等)毎に分類され、各書体毎に6種類(16、24、32、48、64、96のドットサイズ)の印字文字サイズ分、コードデータに対応させて格納されている。また、階調表現を含むグラフィック画像を印字するためのグラフィックパターンデータも記憶されており、その他感熱記録装置1の操作上必要な各種のプログラム等が記憶されている。尚、前記CPUに接続されるCG−ROMは、文字等の表示時や印字時にそのイメージデータを発生するためのキャラクタジェネレータである。一方、RAMには、テキストメモリ、印字バッファ、カウンタ等が設けられており、テキストメモリには、キーボード3から入力された文書データ等が格納される。印字バッファには、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンがドットパターンデータとして格納され、記録ヘッドHDはかかる印字バッファに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字を行う。カウンタには、階調制御処理において各発熱素子に対応してカウントされるカウント値Nが格納される。
【0044】
また、モータ駆動回路SLk、SMk、SNkは、前記ステップモータSL、SM、SNを駆動するための回路である。更に、上述した各種センサSQ、SE、SW等は、既述したごとく、インクカセットRCの装着の有無、インクリボンIRの種類、被記録媒体D2の種類、存在の有無等を検出し、その信号をCPUに送出する。また、記録ヘッドHDは、記述した如く、列状に形成された多数の発熱素子を有しおり、CPUを介して各発熱素子を選択的に発熱駆動することによりインクリボンIRを介して被記録媒体D2上に文字等の印字を行うことができる。
【0045】
次に、前記制御装置CPのカラー記録について図7に基づいて詳細に説明する。図7は第1実施形態に係る被記録媒体D2上のカラー記録の一例を示す平面図である。
先ず、キーボード3の文字キー等が操作されて階調表現を含むグラフィック画像混じりの文章が作成されると、その文章データがRAMのテキストメモリに格納される。そして、キーボード3の印字キーが押され印字開始が指令されると、テキストメモリに格納されている文書データとROMの印字用ドットパターンデータ及びグラフィックパターンデータとに基づいて、印字データが作成され、印字バッファに格納される。そして、この印字データに基づいて記録ヘッドHDの選択された各発熱素子へ印加するための階調制御処理が開始されて、カラードット印字が開始される。尚、カラーのインクリボンIRには、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の順番にカラーインクが塗布されている。
【0046】
次に、記録ヘッドHDの各発熱素子の発熱駆動について、図7に基づいて詳細に説明する。第1実施形態の発熱素子は説明の便宜上、印刷幅L1に10個の発熱素子が所定の間隔で被記録媒体D2の搬送方向(以下、主走査方向という)に一列に設けられている。先ず、CPUは、検出センサSQを介してキャリッジCAにインクカセットRCが載置されていることを検出すると、キャリッジ搬送機構CHによってキャリッジCAを副走査方向(図7中、右方向)に1印字ピッチ分ずつ移動毎に、前記印字バッファのデータに基づいて、先ず、シアン(C)の印字ドットに対する前記発熱素子を発熱駆動して、カラーのインクリボンIRを介して、主走査方向(図7中、上下方向)に一列分ずつ(印刷幅L1分ずつ)被記録媒体D2の記録面D2bに熱転写し、1ライン長さL2(図4参照)のシアン(C)のカラードットを印字する。次に、キャリッジCAを転写開始位置に移動させ(図7中、左方向)、同様にして各マゼンダ(M)、イエロー(Y)のカラードットを順次印字する。
次に、各シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)を印字する場合の各発熱素子の発熱駆動の順番について説明する。先ず、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図7中、○印)を熱転写する。 次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図7中、右方向)に一列分移動させ、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図7中、○印)を熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図7中、右方向)に一列分移動させ、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図7中、○印)を熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にシアン(C)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのシアン(C)の印字データを印字する。
【0047】
次に、記録ヘッドHDを転写開始位置に移動させる(図7中、左方向)。そして、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図7中、×印)を熱転写する。次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図7中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図7中、×印)を熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図7中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図7中、×印)を熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にマゼンダ(M)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子と奇数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのマゼンダ(M)の印字データを印字する。
【0048】
次に、記録ヘッドHDを転写開始位置に移動させる(図7中、左方向)。そして、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図7中、三角印)を熱転写して、一列目のカラードットを熱転写する。次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図7中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図7中、三角印)を熱転写して、二列目のカラードットを熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図7中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図7中、三角印)を熱転写して、三列目のカラードットを熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にイエロー(Y)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子と奇数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのイエロー(Y)の印字データを印字する。
以下同様に、被記録媒体D2を主走査方向に印刷幅L1分搬送毎に、発熱素子に対する位置にシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)のカラーインクを順番にセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの全ての印字データを印字する。
尚、最初に奇数番目に対応する発熱素子から発熱駆動させたが、偶数番目に対応する発熱素子から発熱駆動させて、前記カラーインクの順番で印字してもよい。
【0049】
次に、各ドット印字における階調制御処理について図8乃至図10に基づいて詳細に説明する。図8は第1実施形態に係る制御装置CPにおいて行われるドット印字の階調制御処理のフローチャートである。図9は第1実施形態に係る印字ドットの階調に対応するパルス列のパルス数のデータテーブルを示す図である。図10は第1実施形態におけるドット印字処理の63パルス印加する場合のタイムチャートである。
図8に示すように、第1実施形態に係る階調制御処理においては、先ず、ROMに格納されているデータテーブル10(図9参照)から印字データに基づいて各発熱素子の印字ドットの階調に対応するパルス数を読み出し、各発熱素子に対応させてパルス数NをRAMのカウンタに格納する(S1)。
ここで、データテーブル10を図9に基づいて説明する。本実施形態の階調数は8階調であり、各階調に対する印加パルス数Nは、階調が1のときは2パルス、階調が2のときは4パルス、階調が3のときは6パルス、階調が4のときは8パルス、階調が5のときは12パルス、階調が6のときは20パルス、階調が7のときは32パルス、階調が8のときは63パルスに設定されている。
このように、上記データテーブル10では、パルスの増加率が低階調では小さく、高階調では大きくなるように設定されている。
【0050】
次に、記録ヘッドHDの選択された各発熱素子への印加パルスがONになり、発熱素子が発熱を開始する(S2)。
【0051】
次に、CPUに内蔵されているタイマーをスタートさせる(S3)。次に、ROMに格納されている第1番目のパルスの印加時間T1(図10参照)を読み出し、該タイマーのカウント時間がT1になる迄待ち(S4:NO)、タイマーのカウント時間がT1になると(S4:YES)、選択された各発熱素子への印加パルスをOFFにするとともに、タイマーを停止させ、カウント時間を0にした後に、再度、タイマーをスタートさせる(S5)。
【0052】
次に、ROMに格納されている印加パルスのOFF時間Toff(図10参照)を読み出し、前記タイマーのカウント時間がToffになる迄待ち(S6:NO)、該タイマーのカウント時間がToffになると、タイマーを停止させ、カウント時間を0にした後に、再度、タイマーをスタートさせる(S6:YES)。
【0053】
次に、選択された各発熱素子のパルス数NをRAMのカウンタから読み出し、該パルス数Nから1引き算し、再度、各発熱素子に対応させて前記カウンタに格納する(S7)。次に、記録ヘッドHDの選択された各発熱素子への印加パルスをONにする(S8)。
【0054】
次に、ROMに格納されている第2番目以降のパルスの印加時間T2(図10参照)を読み出し、タイマーのカウント時間がT2になる迄待ち(S9:NO)、該タイマーのカウント時間がT2になると(S9:YES)、選択された各発熱素子への印加パルスをOFFにするとともに、タイマーを停止させ、カウント時間を0にした後に、再度、タイマーをスタートさせる(S10)。
ここで、第2番目以降のパルスの印加時間T2は、第1番目のパルスの印加時間T1よりも短い時間に設定されている。
【0055】
次に、ROMに格納されている印加パルスのOFF時間Toffを読み出し、前記タイマーのカウント時間がToffになる迄待ち(S11:NO)、該タイマーのカウント時間がToffになると、タイマーを停止させ、カウント時間を0にした後に、再度、タイマーをスタートさせる(S11:YES)。
【0056】
次に、選択された各発熱素子のパルス数NをRAMのカウンタから読み出し、該パルス数Nから1引き算し、再度、各発熱素子に対応させて該カウンタに格納する(S12)。
【0057】
次に、選択された各発熱素子のパルス数Nをカウンタから読み出し、該パルス数Nが、0でなければ(S13:NO)、記録ヘッドHDの選択された各発熱素子への印加パルスをONにして(S8)、パルス数Nが0になるまでS8以降の処理を繰り返す。
【0058】
また、該パルス数Nが0であれば(S13:YES)、この発熱素子へのパルスの印加は終了する。
【0059】
次に、以上の階調制御における発熱素子の温度上昇変化の一例を図10に基づいて説明する。図10は、発熱素子の階調が8、即ち、印加パルス数Nが63パルスのときの時間に対する発熱素子の温度上昇を示した図である。
第1番目の印加パルスは時間T1であり、このとき発熱素子の温度上昇曲線11は、ほぼ予定発熱温度まで上昇している。そして、時間Toffの間印加パルスがOFFになり、発熱素子の温度は少し下がるが、再度、時間T2の間印加されるので発熱し、温度が上昇する。そして、時間Toffの停止と時間T2の印加をRAMのカウンタに記憶されているパルス数NがN=0になる迄繰り返す。 これにより、発熱素子は、第1番目の印加パルスによって、所定温度に予熱され、第2番目以降から第63番目迄の印加パルスによってほぼ一定の発熱温度に(T2×62+Toff×62)の間保持され、階調8のカラードットが被記録媒体D2の記録面D2bに印字される。また、同様にして、階調1のドットは、印加パルス数が2パルスのパルス列により印字され、階調2のドットは、印加パルス数が4パルスのパルス列により印字され、階調3のドットは、印加パルス数が6パルスのパルス列により印字され、階調4のドットは、印加パルス数が8パルスのパルス列により印字され、階調5のドットは、印加パルス数が12パルスのパルス列により印字され、階調6のドットは、印加パルス数が20パルスのパルス列により印字され、さらに、階調7のドットは、印加パルス数が32パルスのパルス列により印字される。
【0060】
以上詳細に説明した通り、第1実施形態の感熱記録装置1においては、キーボード3の文字キー等が操作されて階調表現を含むグラフィック画像混じりの文章が作成されると、制御装置CPの制御によって、その文章データがRAMのテキストメモリに格納される。そして、キーボード3の印字キーが押され印字開始が指令されると、テキストメモリに格納されている文書データとROMの印字用ドットパターンデータ及びグラフィックパターンデータとに基づいて、印字データが作成され、RAMの印字バッファに格納される。そして、この印字データに基づいて記録ヘッドHDの選択された各発熱素子へ印加するための階調制御処理が開始されて、カラー印字が開始される。この、カラー印字における、各発熱素子の発熱駆動制御は、発熱素子に対する位置にシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の各カラーインクを副走査方向に1ライン長さL2印字毎に順番にセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子とを交互に発熱駆動させ、また、各カラーインク毎に転写開始時の奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子とを交互に入れ替えて発熱駆動させ、RAMの印字バッファの全ての印字データを印字する。また、制御装置CPの階調制御処理によって、記録ヘッドHDの各発熱素子に印加されるパルス列の第1番目のパルスの印加パルス幅はT1に設定され、該第1番目の印加パルスにより発熱素子が所定発熱温度に予熱される。次に、パルス印加は時間Toffの間OFFになり、次に、パルス列の第2番目の印加パルス幅が時間T2に設定され、印加される。そして、所定回数になる迄、時間ToffのOFFと時間T2の印加を繰り返し、所定階調濃度のカラー印字が行われる。
したがって、シアン(C)とマゼンダ(M)とは、重畳されずに熱転写されるため、被記録媒体D2の記録面D2bに均一なカラー濃度の熱転写を行うことができるとともに、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により各シアン(C)とマゼンダ(M)とを熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。また、シアン(C)とマゼンダ(M)とが千鳥配列状に熱転写されるため、加法混色による青色再現性を向上させることができる。
また、記録ヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動することによって、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能になる。
また、イエロー(Y)はシアン(C)の上にのみ熱転写されるため、濃度ムラの発生を防止することができるとともに、簡単な制御構成によりイエロー(Y)を熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。尚、イエロー(Y)をマゼンダ(M)の上にのみ熱転写しても、同様に、濃度ムラの発生を防止することができるとともに、簡単な制御構成によりイエロー(Y)を熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。
さらに、各色インクの重なりが少ないため、低階調の際における発熱素子への印加エネルギ量が小さくても、各色インクを被印字媒体上に十分熱転写することができて所定の階調数の記録が可能となるとともに、良好なカラー画像を得ることが可能となる。
【0061】
次に、第2実施形態に係る感熱記録装置ついて説明する。第2実施形態に係る感熱記録装置1及び制御装置CPの構成は、第1実施形態の構成とほぼ同じ構成であり、カラードット印字も第1実施形態と同様にRAMの印字バッファの印字データが順次読み出されて各カラードットが印字されるが、図11に示されるように、イエロー(Y)の印字位置が第1実施形態のカラードット印字と異なっている。尚、制御装置CPによる階調制御処理も第1実施形態とほぼ同じ階調制御処理である。
【0062】
次に、第2実施形態に係る制御装置CPのカラー記録について図11に基づいて詳細に説明する。図11は第2実施形態に係る被記録媒体D2の記録面D2b上のカラー記録の一例を示す平面図である。
図11において、記録ヘッドHDは、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字を副走査方向(図11中、左右方向)に第1実施形態と同様に1ライン長さL2(図4参照)印字すると、シアン(C)とマゼンダ(M)の転写開始位置に移動後、副走査方向(図11中、右方向)にキャリッジ搬送機構CHによって、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字の副走査方向のピッチP1の1/2だけ移動され、イエロー(Y)の一列印字を行い、以後、記録ヘッドHDが、キャリッジ搬送機構CHによって、副走査方向にピッチP1移動毎に、イエロー(Y)の一列印字を行い、1ライン長さL2のカラードットを印字する。
【0063】
次に、各シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)を印字する場合の各発熱素子の発熱駆動の順番について説明する。先ず、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図11中、○印)を熱転写する。 次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図11中、右方向)に一列分移動させ、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図11中、○印)を熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図11中、右方向)に一列分移動させ、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図11中、○印)を熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にシアン(C)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのシアン(C)の印字データを印字する。
【0064】
次に、記録ヘッドHDを転写開始位置に移動させる(図11中、左方向)。そして、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図11中、×印)を熱転写する。次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図11中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図11中、×印)を熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図11中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図11中、×印)を熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にマゼンダ(M)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子と奇数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのマゼンダ(M)の印字データを印字する。
【0065】
次に、記録ヘッドHDを転写開始位置に移動後、副走査方向(図11中、右方向)にキャリッジ搬送機構CHによって、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字の副走査方向のピッチP1の1/2だけ移動させる。そして、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図11中、三角印)を熱転写して、一列目のカラードットを熱転写する。次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図11中、右方向)にピッチP1分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図11中、三角印)を熱転写して、二列目のカラードットを熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図11中、右方向)にピッチP1分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図11中、三角印)を熱転写して、三列目のカラードットを熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にイエロー(Y)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子と奇数番目に対応する発熱素子を副走査方向にピッチP1分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのイエロー(Y)の印字データを印字する。
以下同様に、被記録媒体D2を主走査方向に印刷幅L1分搬送毎に、発熱素子に対する位置にシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)のカラーインクを順番にセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの全ての印字データを印字する。
尚、最初に奇数番目に対応する発熱素子から発熱駆動させたが、偶数番目に対応する発熱素子から発熱駆動させて、前記カラーインクの順番で印字してもよい。
【0066】
以上詳細に説明した通り、第2実施形態の感熱記録装置1においては、カラー印字における、各発熱素子の発熱駆動制御は、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字を副走査方向(図11中、左右方向)に1ライン長さL2印字すると、インクカセットRCは、シアン(C)とマゼンダ(M)の転写開始位置に移動後、副走査方向(図11中、右方向)にキャリッジ搬送機構CHによって、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字のピッチP1の1/2だけ移動し、イエロー(Y)の一列目印字を行い、以後、ピッチP1だけ副走査方向に移動毎に、イエロー(Y)の一列印字を行い、1ライン長さL2のイエロー(Y)のカラードットを印字する。
したがって、シアン(C)とマゼンダ(M)とは、重畳されずに熱転写されるため、被記録媒体D2の記録面D2bに均一なカラー濃度の熱転写を行うことができるとともに、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により各シアン(C)とマゼンダ(M)とを熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。また、シアン(C)とマゼンダ(M)とが千鳥配列状に熱転写されるため、加法混色による青色再現性を向上させることができる。
また、記録ヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動することによって、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能になる。
さらに、イエロー(Y)は、副走査方向のシアン(C)とマゼンダ(M)との間に熱転写されるとともに、千鳥配列状に熱転写されるため、イエロー(Y)と他のカラードットとの重なりを少なくすることができ、より色再現性を向上させることができる。また、イエロー(Y)の熱転写において、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成によりイエロー(Y)を熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。
【0067】
次に、第3実施形態に係る感熱記録装置について説明する。第3実施形態に係る感熱記録装置1及び制御装置CPの構成は、第1実施形態の構成とほぼ同じ構成であり、カラードット印字も第1実施形態と同様にRAMの印字バッファの印字データが順次読み出されて各カラードットが印字されるが、図12に示されるように、イエロー(Y)の印字位置が第1実施形態のカラードット印字と異なっている。尚、制御装置CPによる階調制御処理も第1実施形態とほぼ同じ階調制御処理である。
【0068】
次に、第3実施形態に係る制御装置CPのカラー記録について図12に基づいて詳細に説明する。図12は第3実施形態に係る被記録媒体D2上のカラー記録の一例を示す平面図である。
図12において、記録ヘッドHDが、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字を副走査方向(図12中、左右方向)に第1実施形態と同様に1ライン長さL2(図4参照)印字すると、被記録媒体D2が主走査方向の逆方向(図12中、上方向)に被記録媒体の搬送機構QHによって、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字の主走査方向のピッチP2の1/2だけ移動され、イエロー(Y)の一列印字を行い、以後、記録ヘッドHDが、キャリッジ搬送機構CHによって、副走査方向にピッチP1移動毎に、イエロー(Y)の一列印字を行い、1ライン長さL2のカラードットを印字する。
【0069】
次に、各シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)を印字する場合の各発熱素子の発熱駆動の順番について説明する。先ず、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図12中、○印)を熱転写する。 次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図12中、右方向)に一列分移動させ、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図12中、○印)を熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図12中、右方向)に一列分移動させ、記録ヘッドHDの発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのシアン(C)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してシアン(C)(図12中、○印)を熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にシアン(C)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのシアン(C)の印字データを印字する。
【0070】
次に、記録ヘッドHDを転写開始位置に移動させる(図12中、左方向)。そして、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図12中、×印)を熱転写する。次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図12中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5、7、9番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図12中、×印)を熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図12中、右方向)に一列分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのマゼンダ(M)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、6、8、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してマゼンダ(M)(図12中、×印)を熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にマゼンダ(M)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子と奇数番目に対応する発熱素子を副走査方向へ1印字ピッチ分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのマゼンダ(M)の印字データを印字する。
【0071】
次に、記録ヘッドHDを転写開始位置に移動後(図12中、左方向)、前記被記録媒体の搬送機構QHによって、被記録媒体D2が主走査方向の逆方向(図12中、上方向)にシアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字の主走査方向のピッチP2の1/2だけ移動させられる。そして、前記発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図12中、三角印)を熱転写して、一列目のカラードットを熱転写する。次に、二列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図12中、右方向)にピッチP1分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、偶数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(2、4、10番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図12中、三角印)を熱転写して、二列目のカラードットを熱転写する。次に、三列目においては、記録ヘッドHDを副走査方向(図12中、右方向)にピッチP1分移動させ、該発熱素子に対応する位置にカラーのインクリボンIRのイエロー(Y)をセットし、記録ヘッドHDを該インクリボンIRに押し当て、奇数番目の各ドットデータに対応する各発熱素子(1、3、5番目)に各階調に対するパルス列を印加し、該インクリボンIRを介してイエロー(Y)(図12中、三角印)を熱転写して、三列目のカラードットを熱転写する。以下同様に、発熱素子に対応する位置にイエロー(Y)のカラーインクをセットし、記録ヘッドHDの偶数番目に対応する発熱素子と奇数番目に対応する発熱素子を副走査方向にピッチP1分移動毎に交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの1ライン長さL2(図4参照)の全てのイエロー(Y)の印字データを印字する。
次に、前記被記録媒体の搬送機構QHによって、被記録媒体D2が主走査方向(図12中、下方向)にピッチP2の1/2だけ移動させられる。
以下同様に、被記録媒体D2を主走査方向に印刷幅L1分搬送毎に、発熱素子に対する位置にシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)のカラーインクを順番にセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの全ての印字データを印字する。
尚、最初に奇数番目に対応する発熱素子から発熱駆動させたが、偶数番目に対応する発熱素子から発熱駆動させて、前記カラーインクの順番で印字してもよい。
【0072】
以上詳細に説明した通り、第3実施形態の感熱記録装置1においては、カラー印字における、各発熱素子の発熱駆動制御は、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字を副走査方向(図12中、左右方向)に1ライン長さL2印字すると、インクカセットRCが、シアン(C)とマゼンダ(M)の転写開始位置に移動後、被記録媒体D2が主走査方向の逆方向(図12中、上方向)に被記録媒体の搬送機構QHによって、シアン(C)とマゼンダ(M)のカラードット印字の主走査方向のピッチP2の1/2だけ移動される。そして、イエロー(Y)の一列目印字を行い、以後、ピッチP1だけ副走査方向に移動毎に、イエロー(Y)の一列印字を行い、1ライン長さL2のイエロー(Y)のカラードットを印字する。そして、前記被記録媒体の搬送機構QHによって、被記録媒体D2が主走査方向(図12中、下方向)にピッチP2の1/2だけ移動させられる。そして、被記録媒体D2を主走査方向に印刷幅L1分搬送毎に、発熱素子に対する位置にシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)のカラーインクを順番にセットし、記録ヘッドHDの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させ、RAMの印字バッファの全ての印字データを印字する。
したがって、シアン(C)とマゼンダ(M)とは、重畳されずに熱転写されるため、被記録媒体D2の記録面D2bに均一なカラー濃度の熱転写を行うことができるとともに、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により各シアン(C)とマゼンダ(M)とを熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。また、シアン(C)とマゼンダ(M)とが千鳥配列状に熱転写されるため、加法混色による青色再現性を向上させることができる。
また、記録ヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動することによって、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能になる。
さらに、イエロー(Y)は、主走査方向のシアン(C)とマゼンダ(M)との間に熱転写されるとともに、千鳥配列状に熱転写されるため、イエロー(Y)と他のカラードットとの重なりを少なくすることができ、より色再現性を向上させることができる。また、イエロー(Y)の熱転写において、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成によりイエロー(Y)を熱転写でき、感熱記録装置1の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能になる。
【0073】
尚、本発明は前記第1乃至第3の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論であり、以下のようにしてもよい。
(a)前記実施形態では、データテーブル10に従って各階調に対するパルス数を設定したが、インクの種類等に対応してデータテーブル10の各パルス数を変更してもよい。
(b)前記実施形態では、データテーブル10の階調8の最大パルス数を63パルスにしたが、印加時間T1を長くするとともに、印加時間T2とOFF時間Toffを短くしてもっと多くの最大パルス数にしてもよい。
(c)前記実施形態では、記録ヘッドHDの発熱素子は10個としたが、もっと多くの発熱素子を設けてもよい。また、発熱素子を一列に設けたが、複数列設けてもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明した通り請求項1に係る感熱記録装置においては、サーマルヘッドに設けられた複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子と、偶数番目に対応する各発熱素子とが時間的にずらされて発熱駆動される。そして、画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して、熱転写する。次に、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクの転写位置と同一位置において、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動して、熱転写する。
これにより、第1色インクと第2色インクとは、重畳されずに熱転写されるため、被印字媒体上に均一な濃度の熱転写を行うことができるとともに、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により各第1色インクと第2色インクとを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置を提供することができる。また、第1色インクと第2色インクとが千鳥配列状に熱転写されるため、加法混色による色再現性を向上させることができる感熱記録装置を提供することができる。さらに、サーマルヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動することによって、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能な感熱記録装置を提供することができる。
【0075】
また、前記画像データに基づいて、第3色インクが第1色インクの転写位置と同一位置に熱転写されて、第1色インクにのみ重畳されて熱転写されるため、第3色インクは第1色インクの上にのみ熱転写されるため、濃度ムラの発生を防止することができるとともに、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置を提供することができる。また、サーマルヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させるため、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能な感熱記録装置を提供することができる。
【0076】
また、請求項2に係わる感熱記録装置では、前記画像データに基づいて、第3色インクが第2色インクの転写位置と同一位置に熱転写されて、第2色インクにのみ重畳されて熱転写される。
これにより、第3色インクは第2色インクの上にのみ熱転写されるため、濃度ムラの発生を防止することができるとともに、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置を提供することができる。また、サーマルヘッドの奇数番目に対応する発熱素子と偶数番目に対応する発熱素子を交互に発熱駆動させるため、各発熱素子への蓄熱の影響をほとんど無くすことができ、微小径のカラードット印字が可能な感熱記録装置を提供することができる。
【0077】
また、請求項3に係わる感熱記録装置では、前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から所定の主走査方向に1/2印字ドットピッチ分相対移動させて、前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクが熱転写され、以後、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクが熱転写される。
これにより、第3色インクは、主走査方向の第1色インクと第2色インクの間に熱転写されるとともに、千鳥配列状に熱転写されるため、第3色インクと他の色インクとの重なりを少なくすることができ、より色再現性を向上させることができる感熱記録装置を提供することができる。また、第3色インクの熱転写において、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置を提供することができる。
【0078】
また、請求項4に係わる感熱記録装置では、前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から所定の副走査方向に1/2印字ピッチ分相対移動させて、前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクが熱転写され、以後、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクが熱転写される。
これにより、第3色インクは、副走査方向の第1色インクと第2色インクの間に熱転写されるとともに、千鳥配列状に熱転写されるため、第3色インクと他の色インクとの重なりを少なくすることができ、より色再現性を向上させることができる感熱記録装置を提供することができる。また、第3色インクの熱転写において、各発熱素子への印加エネルギを個々に制御する必要がないため、簡単な制御構成により第3色インクを熱転写でき、装置の小型化及び製造コストの削減を図ることが可能な感熱記録装置を提供することができる。
【0079】
さらに、請求項5に係る感熱記録装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の感熱記録装置において、前記発熱素子に印加される印加エネルギ量が予め多値化されてエネルギ量記憶手段に格納されている。そして、前記画像データに基づいて、エネルギ量記憶手段に格納されている所定の印加エネルギ量を読み込み、該印加エネルギ量を発熱素子に印加することにより各色インクの所定の階調の熱転写が可能となる。
これにより、各色インクの重なりが少ないため、低階調の際における発熱素子への印加エネルギ量が小さくても、各色インクを被印字媒体上に十分熱転写することができて所定の階調数の記録が可能となるとともに、良好なカラー画像を得ることが可能な感熱記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る感熱記録装置の斜視図である。
【図2】 第1実施形態に係る感熱記録装置の本体フレーム断面の正面図である。
【図3】 第1実施形態に係る感熱記録装置の本体フレーム断面の平面図である。
【図4】 第1実施形態に係る感熱記録装置の幅広被記録媒体の印字状態を示す図であり、(a)は被記録媒体を含む側断面図、(b)は被記録媒体を上から見た平面図である。
【図5】 第1実施形態に係る感熱記録装置のインクカセットの装着状態を示す正面図である。
【図6】 第1実施形態に係る感熱記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図7】 第1実施形態に係る被記録媒体の記録面上のカラー記録の一例を示す平面図である。
【図8】 第1実施形態に係る制御装置において行われるドット印字の階調制御処理のフローチャートである。
【図9】 第1実施形態に係る印字ドットの階調に対応するパルス列のパルス数のデータテーブルを示す図である。
【図10】 第1実施形態におけるドット印字処理の63パルス印加する場合のタイムチャートである。
【図11】 第2実施形態に係る被記録媒体の記録面上のカラー記録の一例を示す平面図である。
【図12】 第3実施形態に係る被記録媒体の記録面上のカラー記録の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 感熱記録装置
HD 記録ヘッド
D2 被記録媒体
SQ 検出センサ
SN、SL、SM ステップモータ
IR インクリボン
RC インクカセット
CH キャリッジ搬送機構
QH 被記録媒体の搬送機構
Claims (5)
- 複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、
前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、
各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、
前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、
前記画像データに基づいて、第3色インクを熱転写する場合には、第3色インクの転写位置が第1色インクの転写位置と同一位置となるよう各発熱素子の発熱駆動を制御する第2制御手段とを備えたことを特徴とする感熱記録装置。 - 複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、
前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、
各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、
前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、
前記画像データに基づいて、第3色インクを熱転写する場合には、第3色インクの転写位置が第2色インクの転写位置と同一位置となるよう各発熱素子の発熱駆動を制御する第3制御手段とを備えたことを特徴とする感熱記録装置。 - 複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、
前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、
各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、
前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段 と、
前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から所定の主走査方向に1/2印字ドットピッチ分相対移動させて第3色インクを熱転写する第1転写位置変更手段と、
前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクを熱転写して、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクを熱転写する第4制御手段とを備えたことを特徴とする感熱記録装置。 - 複数の発熱素子が設けられたサーマルヘッドと、被印字媒体とを所定の副走査方向に相対移動させつつ、前記発熱素子を選択的に発熱駆動して異なる色インクを被印字媒体上に熱転写する感熱記録装置において、
前記複数の発熱素子の奇数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動と、偶数番目に対応する各発熱素子の発熱駆動とを時間的にずらす手段と、
各色インクに対応した画像データが格納されるデータ記憶手段と、
前記画像データに基づいて、第1色インクを熱転写する場合には、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して熱転写すると共に、前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動し、副走査方向における第1色インクの転写位置と同一位置において、第2色インクを熱転写する場合には、第1色インクを熱転写した奇数番目に対応する各発熱素子と偶数番目に対応する各発熱素子との一方とは異なる他方の発熱素子を発熱駆動する第1制御手段と、
前記サーマルヘッドと被印字媒体とを第1色インク及び第2色インクの熱転写位置から前記所定の副走査方向に1/2印字ピッチ分相対移動させて第3色インクを熱転写する第2転写位置変更手段と、
前記画像データに基づいて、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との一方を発熱駆動して第3色インクを熱転写し、該熱転写後前記所定の副走査方向に1印字ピッチ分相対移動毎に、前記奇数番目に対応する各発熱素子と前記偶数番目に対応する各発熱素子との前回発熱駆動していない他方を発熱駆動して第3色インクを熱転写する第5制御手段とを備えたことを特徴とする感熱記録装置。 - 前記発熱素子に印加される印加エネルギ量が予め多値化されて記憶されるエネルギ量記憶手段を備え、
前記画像データに基づいて、前記発熱素子に所定の印加エネルギ量を印加することにより所定の階調を得ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の感熱記録装置。
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