JPH0924636A - 熱記録装置 - Google Patents

熱記録装置

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Publication number
JPH0924636A
JPH0924636A JP7175741A JP17574195A JPH0924636A JP H0924636 A JPH0924636 A JP H0924636A JP 7175741 A JP7175741 A JP 7175741A JP 17574195 A JP17574195 A JP 17574195A JP H0924636 A JPH0924636 A JP H0924636A
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JP
Japan
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heating element
recording
pitch
scanning direction
thermal head
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Pending
Application number
JP7175741A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ikeda
浩二 池田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査線密度が発熱体密度の2倍という高解像
の画像を並の解像度をもつサーマルヘッドを用いて出力
でき、かつ一つの装置で主走査方向の走査線密度が発熱
体密度と同一のものと、発熱体密度の2倍のものとを自
在に出力することができる熱記録装置を提供する。 【構成】 サーマルヘッド3を主走査方向に発熱体ピッ
チの1/2ピッチ移動可とし、2回の走査で画像を出力
する。また、発熱体4は主走査・副走査方向のサイズを
限定したものを用い、かつサーマルヘッド3の発熱体4
を奇数群、偶数群に分け分割駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、FAX、プリン
タ等に用いられ、電気信号に応じて所望の画像または文
字などを記録紙上に出力するための熱記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、熱記録方式を用いた出力装置の性
能に対して、イニシャルコスト、ランニングコストは勿
論のこと、印字品質に対する要望が高まりつつある。こ
の印字品質を高めるために最も効果的なことはサーマル
ヘッドの発熱体密度の向上である。このため、サーマル
ヘッドの発熱体密度は300DPIから400DPI
へ、さらには600DPIへと開発が進められている。
しかしながら、サーマルヘッドの高解像度化は大変なコ
ストアップにつながり出力装置そのもののコストアップ
になってしまう。この課題を解決するために、特開平1
−275067号公報に示されるが如き、並の解像度の
サーマルヘッドを用いて高解像度の出力を行なう方法が
提案されている。この方法は、サーマルヘッドまたはプ
ラテンを発熱体ピッチより小さい距離だけ主走査方向に
移動させる手段を備え、従来1回の記録で画像出力を行
なっていたものを、サーマルヘッドまたはプラテンを主
走査方向に移動させ複数回の記録で画像出力を行なうも
のである。例えば、2回の記録動作で画像出力を行なう
場合は、まず、従来と同様に1回目の記録を行い、次
に、サーマルヘッドまたはプラテンを発熱体ピッチの1
/2ピッチ移動させ、記録紙を元の位置に戻し2回目の
記録を行なう。この2回の記録により、主走査方向の解
像度が発熱体密度の2倍となる画像を出力することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな方法では、例えば発熱体密度が150DPIのサー
マルヘッドを用いて300DPIの画素密度の出力を行
なう場合、2回の記録で画像出力を行なうことが出来る
が、150DPIの画素密度の出力を行なう場合におい
ても2回の記録で画像出力を行なう必要があり従来の方
式に比べ記録速度が遅くなってしまう。また、インクシ
ートを使用した熱転写方式にこの方法を採用した場合
は、150DPIの出力を行なうために従来の2倍のイ
ンクシートが必要となりランニングコストの観点から好
ましくない。また150DPI出力時は1回の記録で行
い、300DPI出力時は2回の記録で行うことも可能
ではあるが発熱体サイズ等に十分考慮しなければ150
DPI、300DPI共に高品位な画像を出力するとい
うのは困難である。
【0004】本発明は上記問題点に鑑み、サーマルヘッ
ド自身の発熱体密度と同じ画素密度の出力を行なう場合
には1回の記録で画像出力を行い、サーマルヘッドの発
熱体密度より高解像の画素密度で出力を行なう場合には
複数回の記録で画像出力を行なう熱記録装置を提供する
ものである。つまり、サーマルヘッド自身の発熱体密度
と同じ画素密度の出力を行なう場合には従来と同等の性
能を保持し、かつ複数回の記録を行なうことにより高解
像の画像出力も行える安価な熱記録装置を提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の熱記録装置は、発熱体の主走査方向の幅を
W、発熱体ピッチをPとした時、0.67P≦W≦0.
87Pを満たすサーマルヘッドと、サーマルヘッドとプ
ラテンとの主走査方向に対する相対位置を発熱体ピッチ
の少なくとも1/2ピッチの分割精度で変更可能な相対
位置決め機構と、主走査方向の走査線密度が発熱体密度
と同一となる通常記録モードと走査線密度が発熱体密度
の2倍となる高解像記録モードとの二つの記録モードを
自在に選択できる記録モード選択手段とを備え、記録モ
ード選択手段にて高解像記録モード選択時は、相対位置
決め機構を用い、サーマルヘッドとプラテンとの相対位
置を発熱体ピッチの1/2ピッチ移動させることによ
り、主走査方向の走査線密度を発熱体密度の2倍とする
という構成を備えたものである。
【0006】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも1
/2ピッチの分割精度で変更可能な相対位置決め機構
と、発熱体のうち、奇数群(又は偶数群)のみに通電し
1回目の記録を行い、次に偶数群(又は奇数群)のみに
通電し2回目の記録を行なう分割駆動モードと、全ての
発熱体に同時に通電する同時駆動モードとの二つの駆動
モードを自在に選択できる駆動モード選択手段と、主走
査方向の走査線密度が発熱体密度と同一となる通常記録
モードと走査線密度が発熱体密度の2倍となる高解像記
録モードとの二つの記録モードを自在に選択できる記録
モード選択手段とを備え、記録モード選択手段にて高解
像記録モード選択時は、駆動モード選択手段により分割
駆動モードを選択し、相対位置決め機構を用い、サーマ
ルヘッドとプラテンとの相対位置を発熱体ピッチの1/
2ピッチ移動させることにより、主走査方向の走査線密
度を発熱体密度の2倍とする構成を備えたものである。
【0007】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも1
/2ピッチの分割精度で変更可能な相対位置決め機構
と、発熱体のうち、奇数群と偶数群とに分け時分割的に
発熱体に通電する時分割駆動モードと、全ての発熱体に
同時に通電する同時駆動モードとの二つの駆動モードを
自在に選択できる駆動モード選択手段と、主走査方向の
走査線密度が発熱体密度と同一となる通常記録モードと
走査線密度が発熱体密度の2倍となる高解像記録モード
との二つの記録モードを自在に選択できる記録モード選
択手段とを備え、記録モード選択手段にて高解像記録モ
ード選択時は、駆動モード選択手段により時分割駆動モ
ードを選択し、相対位置決め機構を用い、サーマルヘッ
ドとプラテンとの相対位置を発熱体ピッチの1/2ピッ
チ移動させることにより、主走査方向の走査線密度を発
熱体の密度の2倍とする構成を備えたものである。
【0008】また、サーマルヘッドは、サーマルヘッド
の各発熱体が隣接する発熱体に対して千鳥状に副走査方
向にΔLだけずれたものであり、かつ1ライン分の記録
に対して発熱体の奇数群と偶数群とに時分割で駆動する
時間のずれを△T、記録紙の副走査方向の走行速度をV
とした時、△Lは(△T×V)/4≦△L≦(△T×
V)×3/4を満たすものである。
【0009】また、サーマルヘッドの発熱体の副走査方
向の長さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.45P
≦L≦0.75Pを満たすものであり、記録紙の走行方
向に対して1ラインピッチの1/2ピッチに対応させて
サーマルヘッドの発熱体への通電を行なうという構成を
備えたものである。
【0010】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも1
/2ピッチの分割精度で変更可能な相対位置決め機構に
代えて、サーマルヘッドとプラテンとの主走査方向に対
する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも(R+1/
2)ピッチ(Rは1以上の整数)の分割精度で変更可能
な相対位置決め機構を備え、高解像記録モード選択時
は、相対位置決め機構を用い、サーマルヘッドとプラテ
ンとの相対位置を発熱体ピッチの(R+1/2)ピッチ
移動させることにより、主走査方向の走査線密度を発熱
体密度の2倍とする構成を備えたものである。
【0011】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくともN
/Mピッチ(Nは1以上、Mは3以上の自然数、かつ1
≦N≦(M−2)を満たすもの)の分割精度で変更可能
な相対位置決め機構と、主走査方向の走査線密度が発熱
体密度と同一となる通常記録モードと走査線密度が発熱
体密度よりも緻密となる高解像記録モードとの二つの記
録モードを自在に選択できる記録モード選択手段とを備
え、記録モード選択手段により高解像記録モード選択時
は、サーマルヘッドのN個おきの発熱体にのみ通電し、
相対位置決め機構を用いサーマルヘッドとプラテンとの
相対位置を発熱体ピッチのN/Mピッチずつ移動させな
がらM回の記録動作を行なうことにより主走査方向の走
査線密度を発熱体の密度のM/(N+1)倍とする構成
を備えたものである。
【0012】また、N=1、M=3であり、かつサーマ
ルヘッドの発熱体の主走査方向の幅をW(μm)、発熱
体ピッチをP(μm)とした時、(0.72P−10)
≦W<Pを満たすものである。
【0013】また、サーマルヘッドの発熱体の副走査方
向の長さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.9*P
/M≦L≦1.5*P/Mを満たすものであり、記録紙
の走行方向に対して1ラインピッチの1/Mピッチに対
応させてサーマルヘッドの発熱体への通電を行なうとい
う構成を備えたものである。
【0014】また、基材上に少なくとも色材層が形成さ
れたインクシートと、インクシートを像形成時の記録紙
の走行方向に巻取るインクシート巻取り機構と、インク
シートを巻取り時の逆方向に巻戻すインクシート巻戻し
機構とを備え、高解像記録モード時は、記録動作と次の
記録動作との間にインクシート巻戻し機構によりインク
シートを所望の量巻戻し、インクシートの同一面を複数
回使用するという構成を備えたものである。
【0015】また、インクシートを記録紙に密着させそ
の状態を保持するインクシート密着保持機構を備え、イ
ンクシート密着保持機構によりインクシートの1画面分
を記録紙に密着保持させ、その後、サーマルヘッドによ
る記録動作を行なうという構成を備えたものである。
【0016】また、プラテンは、少なくとも周長が記録
紙の副走査方向の長さよりも長いドラム形状のものであ
り、かつ相対位置決め機構はサーマルヘッドとプラテン
との主走査方向に対する相対位置をプラテンの1回転に
対して発熱体ピッチの1/2ピッチ、または1/Mピッ
チだけ連続的に可変なものであり、プラテンに記録紙を
一旦巻着してからサーマルヘッドによる記録動作を行な
うという構成を備えたものも好ましい。
【0017】
【作用】本発明は、発熱体の主走査方向の幅をW、発熱
体のピッチをPとした時、0.67P≦W≦0.87P
を満たすサーマルヘッドと、サーマルヘッドとプラテン
との主走査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少な
くとも1/2ピッチの分割精度で変更可能な相対位置決
め機構と、主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同一
となる通常記録モードと走査線密度が発熱体密度の2倍
となる高解像記録モードとの二つの記録モードを自在に
選択できる記録モード選択手段とを備えており、この構
成により、記録モード選択手段にて高解像記録モード選
択時は、相対位置決め機構を用い、サーマルヘッドとプ
ラテンとの相対位置を発熱体ピッチの1/2ピッチ移動
させることにより、主走査方向の走査線密度を発熱体密
度の2倍とすることができる。これにより、一つの装置
で、主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同一のもの
と発熱体密度の2倍のものとを自在に出力することがで
き、かつ走査線密度が発熱体密度の2倍という高解像の
画像を並の解像度を持つ安価なサーマルヘッドを用いて
出力することができる。また、発熱体の主走査方向の幅
を最適化することにより、主走査方向の走査線密度が発
熱体密度と同一の場合と2倍の場合ともに良好な画像を
出力することができる。
【0018】また、本発明は、発熱体のうち、奇数群
(又は偶数群)のみに通電し1回目の記録を行い、次に
偶数群(又は奇数群)のみに通電し2回目の記録を行な
う分割駆動モードと、全ての発熱体に同時に通電する同
時駆動モードとの二つの駆動モードを自在に選択できる
駆動モード選択手段を備えたものである。この構成にお
いて、通常記録モード選択時は、駆動モード選択手段に
て同時駆動モードを選択し、奇数群、偶数群の発熱体を
同時に発熱させ、1回の副走査で1画面分の記録を行な
う。これは従来の熱記録装置と同じである。高解像記録
モード選択時は分割駆動モードを選択し、まず奇数群の
発熱体のみに通電し、1回目の副走査を行い、次に偶数
群の発熱体のみに通電し、2回目の副走査を行う。次
に、相対位置決め機構によりサーマルヘッドとプラテン
との主走査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの1/
2ピッチ移動させる。その状態で奇数群の発熱体のみに
通電し、3回目の副走査を行い、次に偶数群の発熱体の
みに通電し、4回目の副走査を行う。このように計4回
の副走査で1画面を出力する。奇数群、または偶数群の
発熱体のみに通電させて記録を行なった場合は、同時に
通電させた場合に比べ、主走査方向の記録画素幅が狭く
なる。これは蓄熱の影響によるものである。したがっ
て、2回目の副走査が終了した時点では、主走査方向に
対して、記録画素と記録画素との間に隙間があいた画像
となっている。この隙間に対して3回目、4回目の副走
査を行なうため、高解像の画像を出力できることとな
る。
【0019】また、本発明は、発熱体のうち、奇数群と
偶数群とに分け時分割的に発熱体に通電する時分割駆動
モードと、全ての発熱体に同時に通電する同時駆動モー
ドとの二つの駆動モードを自在に選択できる駆動モード
選択手段を備えたものである。この構成において、高解
像記録モード選択時は、時分割駆動モードを選択し、奇
数群と偶数群の発熱体に時分割的に通電し、1回の副走
査で発熱体全数の記録を行なう。次に、相対位置決め機
構によりサーマルヘッドとプラテンとの主走査方向に対
する相対位置を発熱体ピッチの1/2ピッチ移動させ
る。この状態で1回目と同様に2回目の副走査を行な
う。計2回の副走査で1画面を出力する。したがって、
奇数群と偶数群の発熱体を時分割的に通電するため記録
画素と記録画素とに十分な隙間をあけることができ、ま
た、1回の副走査で奇数群と偶数群との発熱体に通電す
ることができるため、計2回の副走査で高解像の画像を
出力できることとなる。
【0020】また、通常奇数群と偶数群とに分け時分割
的に発熱体に通電する時分割駆動を行った場合、記録画
像上では、時分割を行った時間のずれに対応する位置ず
れが生じてしまう。極めて高品位な出力が得たい場合に
は、この位置ずれが問題になる場合がある。そこで、サ
ーマルヘッドの各発熱体が隣接する発熱体に対して千鳥
状に副走査方向に△Lだけずれたサーマルヘッドを備え
たことにより、記録画像上の位置ずれを減少させること
ができる。さらに、△Lの最適化を行うことにより、通
常記録モード、高解像記録モードのどちらにおいても、
時分割に対応する位置ずれの少ない画像を出力すること
ができる。
【0021】また、本発明は、サーマルヘッドの発熱体
の副走査方向の長さをL、発熱体ピッチをPとした時、
0.45P≦L≦0.75Pを満たすものである。この
構成により通常記録モード選択時は、1ラインピッチの
1/2ピッチごとに同一画像を2回記録し、高解像記録
モード時は、1ラインピッチの1/2ピッチごとに同一
画像を1回記録することにより、副走査方向に対しても
主走査方向と同一の走査線密度を得ることができる。ま
た、発熱体の副走査方向の長さを最適化することによ
り、1ラインピッチの1/2ピッチごとに記録を行なっ
た場合に良好な画像を出力することが出来る。
【0022】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも
(R+1/2)ピッチ(Rは1以上の整数)の分割精度
で変更可能な相対位置決め機構を備えたことにより、高
解像記録モード時の出力画像の主走査方向の隣接する画
素は異なる発熱体で記録されたものとなる。これに対
し、サーマルヘッドとプラテンとの主走査方向に対する
相対位置を発熱体ピッチの1/2ピッチ移動させて記録
を行った場合は、出力画像の主走査方向の隣接する画素
は同一の発熱体で記録されたものとなる。この時、隣接
する発熱体に抵抗値むらがある場合は、出力画像に於い
て隣接する画素が異なる発熱体によって記録されたほう
が抵抗値むらによる濃度むらが分散され均一な画像が出
力し易くなる。したがって、(R+1/2)ピッチの分
割精度で変更可能な相対位置決め機構を備えたことによ
り、均一な画像を出力しやすいこととなる。
【0023】また、本発明は、サーマルヘッドとプラテ
ンとの主走査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少
なくともN/Mピッチ(Nは1以上、Mは3以上の自然
数、かつ1≦N≦(M−2)を満たすもの)の分割精度
で変更可能な相対位置決め機構と、主走査方向の走査線
密度が発熱体密度と同一となる通常記録モードと走査線
密度が発熱体密度よりも緻密となる高解像記録モードと
の二つの記録モードを自在に選択できる記録モード選択
手段とを備えたものである。この構成により、記録モー
ド選択手段により高解像記録モード選択時は、サーマル
ヘッドのN個おきの発熱体にのみ通電し、相対位置決め
機構を用い、サーマルヘッドとプラテンとの相対位置を
発熱体ピッチのN/Mピッチずつ移動させながらM回の
記録動作を行なうことにより主走査方向の走査線密度を
発熱体の密度のM/(N+1)倍とすることができる。
したがって、主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同
等または2倍のもののみならず、3/2倍、4/3倍、
5/3倍等の走査線密度の画像を得ることが出来ること
となる。
【0024】また、N=1、M=3であり、かつサーマ
ルヘッドの発熱体の主走査方向の幅をW(μm)、発熱
体のピッチをP(μm)とした時、(0.72P−1
0)≦W<Pを満たすという構成により、一つの装置で
主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同等のものと3
/2倍のものを自在に出力でき、かつ、発熱体の主走査
方向の幅を最適化することにより、走査線密度が発熱体
密度と同等のものも3/2倍のものも両方とも高品位に
出力することができる。
【0025】また、サーマルヘッドの発熱体の副走査方
向の長さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.9*P
/M≦L≦1.5*P/Mを満たすものであり、記録紙
の走行方向に対して1ラインピッチの1/Mピッチに対
応させてサーマルヘッドの発熱体への通電を行なうとい
う構成を備えたものであるため、副走査方向に対しても
主走査方向と同一の走査線密度を得ることができる。ま
た、発熱体の副走査方向の長さを最適化することによ
り、1ラインピッチの1/Mピッチごとに記録を行なっ
た場合に良好な画像を出力することが出来る。
【0026】また、本発明は、基材上に少なくとも色材
層が形成されたインクシートと、インクシートを像形成
時の記録紙の走行方向に巻取るインクシート巻取り機構
と、インクシートを巻取り時の逆方向に巻戻すインクシ
ート巻戻し機構とを備え、高解像記録モード時は、記録
動作と次の記録動作との間にインクシート巻戻し機構に
よりインクシートを所望の量を巻戻し、インクシートの
同一面を複数回使用するという構成を備えている。この
構成により、高解像記録モード時、相対位置決め機構を
用い、サーマルヘッドとプラテンとの相対位置をずらし
ながら複数回の走査で1画面を記録する場合において
も、インクシートの同一面を複数回使用することによ
り、インクシートの使用量を抑えランニングコストの増
加を抑えることができる。
【0027】また、インクシートを記録紙に密着させそ
の状態を保持するインクシート密着保持機構を備え、イ
ンクシート密着保持機構によりインクシートの1画面分
を記録紙に密着保持させ、その後、サーマルヘッドによ
る記録動作を行なうという構成により、インクシートと
記録紙との相対位置は常にずれることがない。このた
め、相対位置決め機構によりサーマルヘッドとプラテン
との相対位置をずらして複数回の走査で1画面を記録す
る場合においても、各回の記録は常にインクシートの使
用していない部分を使用するという構成を容易に取るこ
とが出来る。したがって、画像の濃度むらが発生しない
状態で、インクシートの使用量を抑えランニングコスト
の増加を抑えることができることとなる。
【0028】
【実施例】以下本発明の第1の実施例の熱記録装置につ
いて、図1、図2、図3を参照しながら説明する。
【0029】図1は本発明の第1の実施例における熱記
録装置の概略構成図を示すものである。図1において、
1はプラテンであり、金属製のドラム形状の基材表面に
ゴム材からなる弾性膜が形成されたものである。プラテ
ン1は、プラテン駆動モータ2により、矢印の方向に回
転される。3はサーマルヘッドであり、その表面には、
列状に形成され通電により発熱する発熱体4を備えたも
のである。5はインクシートであり、フィルム状の基材
上に昇華性染料と結着材からなる3色の染料層が面順次
に形成されたものである。6はインクシート5を巻取る
インクシート巻取りロールであり、また7はインクシー
ト5を供給するインクシート供給ロールである。8は巻
取りプーリであり、インクシート巻取りロール6と同軸
に固定されており、ベルト9とプーリ10と巻取りモー
タ11とにより矢印の方向に回転される。これら巻取り
プーリ8、ベルト9、プーリ10、巻取りモータ11と
により、インクシート巻取り機構を構成している。12
は合成紙などの厚手の基材上に染着層を設けた昇華記録
紙である。13は記録紙12に記録された昇華性染料像
である。14は記録モード選択手段であり、主走査方向
の走査線密度が発熱体密度と同一となる通常記録モード
と走査線密度が発熱体密度の2倍となる高解像記録モー
ドとの二つの記録モードを自在に選択するものである。
15は制御回路であり、記録モード選択手段14の選択
したモードにしたがって、本熱記録装置の動作を制御す
るものである。
【0030】図2は本発明の第1の実施例におけるサー
マルヘッド3の発熱体4の発熱体の形状を示す概略図で
ある。分かりやすくするために、サーマルヘッド3に対
して発熱体4を大きめに図示している。図2において、
Pは発熱体4のピッチ、Wは発熱体4の主走査方向の
幅、Lは発熱体4の副走査方向の長さを示している。
P、W、Lの関係は、0.67P≦W≦0.87P、
0.45P≦L≦0.75Pである必要があり、本実施
例では、P=85μm、W=70μm、L=55μmで
あるサーマルヘッド3を用いている。
【0031】図3はサーマルヘッド3とプラテン1との
主走査方向に対する相対位置を発熱体のピッチの1/2
ピッチの分割精度で変更可能な相対位置決め機構を示す
概略構成図である。図3において、16は偏心カムであ
り、この偏心カム16はモータ17により所望の位置に
回転停止するように構成されており、偏心カム16の回
転によりサーマルヘッド3がプラテン1に対して、発熱
体ピッチの1/2ピッチ移動する。また、レバー18は
支持軸19を中心に回転自在に支持されており、ばね2
0によりサーマルヘッド3を偏心カム16に押圧してい
る。これら偏心カム16、モータ17、レバー18、支
持軸19、ばね20により相対位置決め機構を構成して
いる。
【0032】以上のように構成された熱記録装置につい
て、以下図1、図2、図3、および図4を用いてその動
作を説明する。
【0033】図1において、記録モード選択手段14に
より、主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同一とな
る通常記録モード、走査線密度が発熱体密度の2倍とな
る高解像記録モードのどちらかを選択する。この選択
は、熱記録装置に備えたスイッチに対する手動操作、熱
記録装置が接続されたパソコン等へのキー入力等により
行なう。記録モード選択手段14により選択されたモー
ドの情報は制御回路15に伝えられ、装置は制御回路1
5により選択したモードに対応した動作の制御が行なわ
れる。
【0034】まず、記録モード選択手段14により通常
記録モードを選択した場合の動作について説明する。紙
搬送手段(図示せず)により記録紙12を搬送し、プラ
テン1に巻き付ける。この状態で、サーマルヘッド3を
インクシート5を介して記録紙12に圧接し、かつイン
クシート5のY色の染料層の部分が記録紙12と接触す
る位置に保持する。この状態でプラテン1を矢印の方向
に回転させるとともにインクシート5をプラテン1との
相対速度がゼロとなるように矢印の方向に走行させる。
そして、インクシート5はインクシート巻取り機構によ
りたるみが生じないようにインクシート巻取りロール6
に巻取られる。この時、サーマルヘッド制御手段(図示
せず)によりサーマルヘッド3に駆動信号を与え、画像
パターンに応じてサーマルヘッド3の発熱体4を発熱さ
せる。これにより、インクシート5のY色の染料層が加
熱され、記録紙12にY色の昇華性染料が熱拡散転写
し、記録紙12にY色の昇華性染料像13が得られる。
さらに、同様の動作をM、C色の染料層について行なう
ことにより、記録紙12にY、M、Cの3色の昇華性染
料像13を得ることができる。この時記録紙12に得ら
れた像の1ライン分の昇華性染料像13を図4の(a)
に示す。したがって、通常記録モード選択時は、従来の
熱記録装置から得られるものと同様に、主走査方向の走
査線密度が発熱体密度と同一となる画像の出力を、従来
の熱記録装置と同様の動作で得ることができる。以下、
Y、M、Cの記録を各1回ずつ行なうことを1回の副走
査と呼ぶ。
【0035】次に、記録モード選択手段14により高解
像記録モードを選択した場合の動作について説明する。
高解像記録モード選択時においても、まず通常記録モー
ド選択時と同様の動作を行ない、記録紙12にY、M、
Cの3色の図4の(a)に示す昇華性染料像13を得
る。その後、モータ17に通電し、偏心カム16を回転
させる。偏心カム16の回転量は、サーマルヘッド3が
プラテン1に対して、発熱体ピッチPの1/2ピッチ
(P/2)移動する量である。また、サーマルヘッド3
はレバー18にて偏心カム16の方向に押圧されている
ため、サーマルヘッド3を良好に位置決めすることがで
きる。そして、サーマルヘッド3を1/2ピッチ移動さ
せた後、もう一度、図4の(a)を記録した場合と同様
の動作を行なう。図4の(b)に2回の副走査で記録紙
12に得られた1ライン分の昇華性染料像13を示す。
したがって、図4の(b)の様に、2回の副走査を行な
うことにより、走査線密度が発熱体密度の2倍となる高
解像の画像が得られることになる。次に、発熱体4の主
走査方向の幅の効果について説明する。図4の(b)に
おいて、昇華性染料像13の1回目の走査と2回目の副
走査とでの記録画像の主走査方向の重なり幅が大きすぎ
ると実質の解像度が向上が得られ難くなる。重なり幅を
少なくするには発熱体4の幅Wを小さくすれば良く、詳
細な検討により、W≦0.87Pである必要があった。
また、通常記録モード選択時においても良好な画像が得
られる必要がある。通常記録モード選択時の画像は図4
の(a)であり、この時重要なことは、昇華性染料像1
3のドットとドットとのすきまが十分に小さいことであ
る。図4の(a)にこのすきまをSで表わしたが、Sを
小さくするには発熱体4の幅Wを大きくする必要があ
る。詳細な検討により、W≧0.67Pである必要があ
った。したがって、通常記録モード、高解像記録モード
のどちらにおいても良好な画像を得るには、発熱体の幅
を0.67P≦W≦0.87Pとすればよい。
【0036】次に発熱体4の副走査方向の長さの効果に
ついて説明する。高解像記録モード選択時、本実施例で
は副走査方向の走査線密度の向上も行なっている。具体
的には、従来のサーマルヘッドに対して、副走査方向の
発熱体4の長さLを0.45P≦L≦0.75Pとして
おり、かつ記録紙12の搬送方向に対して1ラインピッ
チの1/2ピッチに対応させてサーマルヘッド3の発熱
体4に通電する構成を備えたものである。通常記録モー
ド選択時は、1ラインピッチの1/2ピッチごとに同一
画像を2回記録する事により、従来方式とほぼ同等の画
像を出力することが出来る。高解像記録モード時は、1
ラインピッチの1/2ピッチごとに同一画像を1回記録
することにより、副走査方向に対しても主走査方向と同
一の走査線密度を得ることができる。ここで、副走査方
向の画像に対しても、画素と画素が重なり過ぎても、画
素と画素に隙間があいても良好な画像が得られない。詳
細な検討により、画素と画素が重なり過ぎないためには
L≦0.75Pが必要であり、画素と画素とに隙間が少
ないためには0.45P≦Lが必要である。したがっ
て、0.45P≦L≦0.75Pであれば、良好な画像
出力が行える。
【0037】次に、サーマルヘッド3とプラテン1との
相対位置を発熱体ピッチの1/2ピッチの分割精度で変
更可能な相対位置決め機構に代えて、発熱体ピッチの3
/2ピッチの分割精度で変更可能な相対位置決め機構を
採用した場合について図5を用いて説明する。図5の
(a)は、サーマルヘッド3を発熱体ピッチの3/2ピ
ッチ移動させて記録を行なった場合の1ライン分の昇華
性染料像であり、また、図5の(b)はサーマルヘッド
3を発熱体ピッチの1/2ピッチ移動させて記録を行な
った場合の1ライン分の昇華性染料像である。図5の昇
華性染料像には、各記録ドットに対してどの発熱体4で
記録されたかを示している。発熱体4の列の一部に4−
1、4−2、4−3、4−4、4−5、4−6、4−7
と番地を付け、その発熱体に対応する昇華性染料像に4
−1、4−2、4−3、4−4、4−5、4−6、4−
7と記している。図5の(a)では、隣接画素は必ず異
なる発熱体4で記録されたものであるが、図5の(b)
では、隣接画素のどちらか一方は同じ発熱体4で記録さ
れたものである。各発熱体4には抵抗値があり、この抵
抗値にばらつきがあるとそれが出力画像の濃度むらとな
ってしまう。また、人間の視覚の空間周波数特性におい
ては、5c/deg付近に最高感度を持っている。これ
は出力画像においては0.5mmピッチの濃度むらが人
間には目立つということであり、また、0.5mmピッ
チ以上でも以下の濃度むらでも目立ち難くなるというも
のである。本実施例では、発熱体ピッチは0.085m
mであるサーマルヘッド3を用いており、隣接する発熱
体4に抵抗値むらがある場合、図5(a)では、0.0
425mmピッチの濃度むらが発生しやすく、図5
(b)では、0.085mmピッチの濃度むらが発生し
やすいことになる。したがって、図5(a)の方が発熱
体4の抵抗値むらによる出力画像の濃度むらが目立ちに
くいものとなる。さらに、発熱体ピッチの3/2ピッチ
移動させるだけでなく、5/2ピッチ、7/2ピッチ
(R+1/2)移動させるものでも同様の効果が得られ
ることも言うまでもない。
【0038】したがって本実施例では、一つの装置で、
主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同一のものと発
熱体密度の2倍のものとを自在に出力することができ、
かつ走査線密度が発熱体密度の2倍という高解像の画像
を並の解像度を持つ安価なサーマルヘッドを用いて出力
することができる。また、発熱体の主走査方向の幅を最
適化することにより、主走査方向の走査線密度が発熱体
密度と同一の場合と2倍の場合ともに良好な画像を出力
することができる。さらに、副走査方向の発熱体の長さ
を最適化することにより、副走査方向の走査線密度も2
倍とすることができる。
【0039】なお、本実施例では、フィルム状の基材上
に昇華性染料と結着材からなる3色の染料層が面順次に
形成されたインクシートを用いたが、これは、単色のイ
ンクシートを用いた場合でも同様の効果を発揮でき、さ
らに、フィルム状の基材上に溶融性インクを塗布した溶
融型の熱記録装置や、インクシートを用いない感熱記録
装置にも有効に用いられる。
【0040】また、本実施例では相対位置決め方法とし
てサーマルヘッド3を移動させたが、これはプラテン1
を移動させる方法でも構わない。
【0041】また、相対位置決め機構はサーマルヘッド
3とプラテン1との主走査方向に対する相対位置をプラ
テン1の1回転に対して発熱体ピッチの1/2ピッチだ
け連続的に可変なものであり、相対位置決め機構による
サーマルヘッド3のプラテン1に対する相対移動を記録
時に行なう、いわゆるヘリカル走査方法であっても構わ
ない。
【0042】また、本実施例では、記録紙の副走査送り
手段として、ドラム形状のプラテン1に記録紙12を巻
き付ける方法を採用しているが、これは、プラテンロー
ラとキャプスタンローラを用いるものでも、プラテンロ
ーラのみで駆動するものでも構わない。
【0043】また、本実施例ではY、M、C色の記録を
行なってからサーマルヘッド3の移動を行い、それから
Y、M、C色の記録を行なって1画面の出力を行なった
が、これはY色の記録を行い、サーマルヘッド3を移動
させ、もう一度Y色の記録を行い、この動作と同様の動
作をM、C色についても行い1画面の出力を得る方法で
も構わない。
【0044】さらに、通常記録モードと高解像記録モー
ドとで、サーマルヘッド3に通電するエネルギーを切り
換えることも効果的である。
【0045】以下本発明の第2の実施例について図面を
参照しながら説明する。図6は本発明の第2の実施例を
示す熱記録装置の概略構成図である。図6において、2
1は駆動モード選択手段である。第1の実施例と異なる
構成は、駆動モード選択手段21を備えたことであり、
この駆動モード選択手段21には、2通りの方法があ
る。一つ目は、発熱体4を奇数群と偶数群とに分け、ま
ず奇数群(又は偶数群)のみに通電し1回目の記録を行
い、次に偶数群(又は奇数群)のみに通電し2回目の記
録を行なう分割駆動モードと全ての発熱体に同時に通電
する同時駆動モードとの二つの駆動モードを自在に選択
するという方法である。二つ目は、発熱体4を奇数群と
偶数群とに分け時分割的に発熱体4に通電する時分割駆
動モードと、全ての発熱体4に同時に通電する同時駆動
モードとの二つの駆動モードを自在に選択するという方
法である。
【0046】以上のように構成された熱記録装置につい
て、以下図6、図7を用いて分割駆動モードと同時駆動
モードとを自在に選択する駆動モード選択手段21を備
えた場合の動作を説明する。記録モード選択手段14に
て通常記録モード選択時は、駆動モード選択手段21に
て同時駆動モードを選択する。この時の動作は第1の実
施例における通常記録モード選択時の動作と全く同じで
ある。記録モード選択手段14にて高解像記録モード選
択時は、駆動モード選択手段21にて、分割駆動モード
を選択する。まず、紙搬送手段(図示せず)により記録
紙12を搬送し、プラテン1に巻き付ける。この状態
で、サーマルヘッド3をインクシート5を介して記録紙
12に圧接し、かつインクシート5のY色の染料層の部
分が記録紙12と接触する位置に保持する。この状態で
プラテン1を矢印の方向に回転させるとともにインクシ
ート5をプラテン1との相対速度がゼロとなるように矢
印の方向に走行させる。この時、サーマルヘッド制御手
段(図示せず)によりサーマルヘッド3に駆動信号を与
え、画像パターンに応じてサーマルヘッド3の発熱体4
を発熱させる。この時、発熱体4を奇数群と偶数群とに
分け、奇数群の発熱体4のみに通電し、1回目の副走査
を行い、インクシート5のY色の染料層を加熱し、記録
紙12にY色の昇華性染料を熱拡散転写させる。ここで
記録紙12に得られた像の1ライン分の昇華性染料像1
3を図7の(a)に示す。次に、同様の動作をM、C色
の染料層について行なうことにより、記録紙12にY、
M、Cの3色の昇華性染料像13を得る。次に、Y色の
インクシート5に対して偶数群の発熱体4のみに通電
し、2回目の副走査を行い、インクシート5のY色の染
料層を加熱し、記録紙12にY色の昇華性染料を熱拡散
転写させ、記録紙12にY色の昇華性染料像13を得
る。ここで記録紙12に得られた像の1ライン分の昇華
性染料像13を図7の(b)に示す。さらに、同様の動
作をM、C色の染料層について行なうことにより、記録
紙12にY、M、Cの3色の昇華性染料像13を得る。
この時、ある発熱体4に対して常に両隣の発熱体4は同
時に通電することがないため、発熱体4の隣の蓄熱の影
響がなく、同時駆動モード時に比べ記録画像の主走査方
向の幅が狭くなる。
【0047】次に、相対位置決め機構によりサーマルヘ
ッド3を主走査方向に対して発熱体ピッチPの1/2ピ
ッチ移動させる。その状態で奇数群の発熱体4のみに通
電し、3回目の副走査をY、M、C色に対して行う。こ
の時記録紙12に得られた昇華性染料像13を図7の
(c)に示す。さらに偶数群の発熱体4のみに通電し、
4回目の副走査をY、M、C色に対して行う。この時記
録紙12に得られた昇華性染料像13を図7の(d)に
示す。このように計4回の副走査で1画面を出力する。
【0048】2回目の副走査が終了した時点では、図7
の(b)のように主走査方向に対して、記録画素と記録
画素との間に隙間があいた画像となっている。この隙間
に対して3回目、4回目の副走査を行なうため、高解像
の画像を適度な重なり部分にコントロールして出力でき
ることとなる。したがって、通常記録モード時では従来
の熱記録装置と全く同様の画像を出力することができ、
高解像記録モード時では、記録画素と記録画素との重な
り量が多くなり過ぎる事なく主走査密度が発熱体密度の
2倍となる画像を出力することができ、一つの装置で異
なる主走査密度の画像を良好に出力することができるこ
ととなる。
【0049】次に、時分割駆動モードと同時駆動モード
とを自在に選択する駆動モード選択手段21を備えた場
合の動作を図8を用いて説明する。
【0050】まず、分割駆動モードを用いた場合と異な
るのは、記録モード選択手段14にて高解像記録モード
を選択した場合の動作である。分割駆動モードを用いた
場合は、発熱体4を偶数群、奇数群に分け、1回目の副
走査は偶数群のみに通電し、2回目の副走査では奇数群
のみに通電し、その後、サーマルヘッド3を移動させ、
さらに偶数群のみに通電する3回目の副走査と、奇数群
のみに通電する4回目の副走査を行い、計4回の副走査
で1画面の画像出力を行った。これに対し、時分割駆動
モードを用いた場合は、発熱体4を偶数群と奇数群に分
け、この偶数群と奇数群に対して、同時に通電する事が
ないように時間差を設けて通電するものである。まず、
Y色に対して1回目の副走査を行い、次にM、C色に対
して同様の動作を行なう。この様に偶数群と奇数群との
時間差を設けて1回目の副走査で記録した場合の記録紙
12に得られた像の1ライン分の昇華性染料像13を図
8(a)に示す。偶数群と奇数群とで同時に通電する事
がないため、発熱体4の隣の蓄熱の影響がなく、同時駆
動モード時に比べ記録画像の主走査方向の幅が狭くな
る。
【0051】次に、相対位置決め機構によりサーマルヘ
ッド3を主走査方向に対して発熱体ピッチPの1/2ピ
ッチ移動させる。この状態で、偶数群と奇数群に対し
て、同時に通電する事がないように時間差を設けて通電
するものである。まずY色に対して記録を行い、次に、
M、C色に対して同様の動作を行なう。図8の(b)に
2回目の走査で記録紙12に得られた記録画像を示す。
この様に高解像記録モード時においては、2回の副走査
で主走査密度が発熱体密度の2倍となる画像を出力する
ことができる。
【0052】したがって、1回目の副走査では図8の
(a)のように主走査方向に対して、記録画素と記録画
素との間に隙間があいた画像となっている。この隙間に
対して2回目の副走査を行なうため、高解像の画像を適
度な重なり量にコントロールして出力できることとな
る。したがって、通常記録モード時では従来の熱記録装
置と全く同様の画像を出力することができ、高解像記録
モード時では、記録画素と記録画素との重なり量が多く
なり過ぎる事なく主走査密度が発熱体密度の2倍となる
画像を出力することができ、一つの装置で異なる主走査
密度の画像を良好に出力することができることとなる。
さらに、分割駆動モード選択時では、4回の副走査で1
画面を出力したが、時分割駆動モード選択時では、2回
の副走査で1画面を出力することが出来るため、インク
シート5の使用量が少なくて済み、また、出力にかかる
時間を短縮することができる。
【0053】次に、発熱体4が千鳥状に形成されたサー
マルヘッド3を用いた場合について図9を用いて説明す
る。図9は、発熱体4が千鳥状に形成されたサーマルヘ
ッド3の概略図である。本実施例にて発熱体3が千鳥状
に形成されていないサーマルヘッド3を用い時分割駆動
を行なった場合、記録画像に偶数群と奇数群とで副走査
方向にずれが生じる。これは、時間差を設けて記録をお
こなったため生じたものであるが、このずれは、印字周
期、プロセス速度等を考慮すれば画像上問題ないレベル
に容易に抑えることができる。しかしながら、印字周
期、プロセス速度を速めた場合には、問題が生じてく
る。そこで、この問題を解決するために発熱体4が千鳥
状に形成されたサーマルヘッド3を用いてみた。時分割
駆動を行なったために発生する記録画像の副走査方向の
ずれを予め発熱体4にずれをもたせ記録画像のずれを吸
収することを目的としたものである。図9において、サ
ーマルヘッド3の各発熱体4が隣接する発熱体4に対し
て千鳥状に副走査方向に△Lだけずれたものであり、か
つ1ライン分の記録に対して発熱体4の奇数群と偶数群
とに時分割で駆動する時間のずれを△T、記録紙12の
副走査方向の走行速度をVとした時、△Lは(△T×
V)/4≦△L≦(△T×V)×3/4を満たすもので
ある。本来、高解像記録モード時に記録画像でのずれを
なくすには、△L=△T×Vであればよい。この場合、
通常記録モード時は、△Lのずれが出力画像に発生し好
ましくない。そこで、(△T×V)/4≦△L≦(△T
×V)×3/4とすることにより、高解像記録モード
時、通常記録モード時、どちらにおいても出力画像にず
れが生じるが、そのずれは目立たないという構成を容易
に実現することができた。
【0054】なお、分割駆動モード選択時、時分割駆動
モード選択時どちらにおいても、偶数群・奇数群と、
Y、M、C色の記録とサーマルヘッド3の移動との順番
は、本実施例の順番に限られたものではないことは言う
までもない。
【0055】以下本発明の第3の実施例について説明す
る。第3の実施例において第1の実施例と異なるのは、
サーマルヘッド3の発熱体4への通電のタイミングと、
サーマルヘッド3の駆動方法と、相対位置決め機構によ
るサーマルヘッド3の移動量と、発熱体4の形状とであ
る。
【0056】サーマルヘッド3の発熱体4への通電のタ
イミングは、第1の実施例では、記録紙の走行方向に対
して1ラインピッチの1/2ピッチに対応させて発熱体
4に通電したが、本実施例では、1ラインピッチの2/
3ピッチに対応させて発熱体4に通電している。
【0057】また、サーマルヘッド3の駆動方法は、高
解像記録モード選択時において発熱体4の全数に対して
同時に通電したが、本実施例では、1個置きの発熱体4
に対してのみ通電する。
【0058】また、相対位置決め機構によるサーマルヘ
ッド3の移動量は、第1の実施例では、発熱体ピッチP
の1/2ピッチとしたが、本実施例では、発熱体ピッチ
Pの2/3ピッチとしている。
【0059】さらに、本実施例の発熱体4の形状は図9
において、発熱体ピッチP(μm)、発熱体幅W(μ
m)、発熱体長さL(μm)の時、(0.72P−1
0)≦W<P、かつ0.3*P≦L≦0.5*Pのもの
を用いている。
【0060】以上のように構成された熱記録装置につい
て図1、図10を参照して以下動作を説明する。図1に
おいて、記録モード選択手段14にて通常記録モード選
択時は、第1の実施例にて、通常記録モード選択時の動
作と全く同じであり、第1の実施例の動作と異なるの
は、高解像記録モード選択時の動作である。高解像記録
モード選択時は、1個置きの発熱体4のみに通電する。
つまり、発熱体4のうち、奇数群、または偶数群のみに
通電する。本実施例では奇数群の発熱体4のみに通電す
ることにする。まず、紙搬送手段(図示せず)により記
録紙12を搬送し、プラテン1に巻き付ける。この状態
で、サーマルヘッド3をインクシート5を介して記録紙
12に圧接し、かつインクシート5のY色の染料層の部
分が記録紙12と接触する位置に保持する。この状態で
プラテン1を矢印の方向に回転させるとともにインクシ
ート5をプラテン1との相対速度がゼロとなるように矢
印の方向に走行させる。この時、サーマルヘッド制御手
段(図示せず)によりサーマルヘッド3に駆動信号を与
え、画像パターンに応じてサーマルヘッド3の発熱体4
の奇数群のみを発熱させる。次に、同様の動作をM、C
色について行なうことにより、記録紙12にY、M、C
の3色の昇華性染料像13を得ることができる。この1
回目の副走査により記録紙12に得られた像の1ライン
分の昇華性染料像13を図10の(a)に示す。
【0061】次に、相対位置決め機構によりサーマルヘ
ッド3を主走査方向に対して発熱体ピッチPの2/3ピ
ッチ移動させる。その後、1回目の副走査と同様に、
Y、M、C色の記録を行い、この2回目の副走査により
図10の(b)に示す昇華性染料像13を得ることが出
来る。
【0062】さらに、相対位置決め機構によりサーマル
ヘッド3を主走査方向に対して発熱体ピッチPの2/3
ピッチ移動させる。その後、1回目の副走査と同様に、
Y、M、C色の記録を行い、この3回目の副走査により
図10の(c)に示す昇華性染料像13を得ることが出
来る。以上3回の副走査により1画面の出力を得るもの
である。
【0063】したがって、一つの装置で、主走査方向の
走査線密度が発熱体密度と同一のものと発熱体密度の
1.5倍のものとを自在に出力することができ、かつ走
査線密度が発熱体密度の1.5倍という高解像の画像を
並の解像度を持つ安価なサーマルヘッドを用いて出力す
ることができる。
【0064】次に発熱体4の副走査方向の長さの効果に
ついて説明する。高解像記録モード選択時、本実施例で
は副走査方向の走査線密度の向上も行なっている。具体
的には、従来のサーマルヘッド3に対して、副走査方向
の発熱体4の長さLを短くし、かつ記録紙12の走行方
向に対して1ラインピッチの1/3ピッチに対応させて
サーマルヘッド3の発熱体4への通電を行なっている。
通常記録モード選択時は、1ラインピッチの1/3ピッ
チごとに同一画像を3回記録する事により、従来方式と
ほぼ同等の画像を出力することが出来る。高解像記録モ
ード時は、1ラインピッチの1/3ピッチごとに同一画
像を2回記録することにより、副走査方向に対しても主
走査方向と同一の走査線密度を得ることができる。ま
た、発熱体4の副走査方向の長さは、0.3P≦L≦
0.5Pである必要がある。副走査方向の画像に対して
も、画素と画素が重なり過ぎても、画素と画素に隙間が
あいても良好な画像が得られない。詳細な検討により、
画素と画素が重なり過ぎないためにはL≦0.5Pが必
要であり、画素と画素とに隙間が少ないためには0.3
P≦Lが必要である。したがって、0.3P≦L≦0.
5Pであれば、良好な画像出力が行える。
【0065】本実施例では、1個置きの発熱体4に通電
し、これをサーマルヘッド3を主走査方向に発熱体ピッ
チPの2/3ピッチずつ移動させながら3回の副走査で
1画面を出力したが、これは、N個(1≦N≦(M−
2))おきの発熱体4にのみ通電し、相対位置決め機構
によりサーマルヘッド3を発熱体ピッチPのN/Mピッ
チずつ移動させながらM回の記録動作を行なうことによ
り主走査方向の走査線密度を発熱体4の密度のM/(N
+1)倍である画像を出力するものにも応用ができる。
さらに、副走査方向に対しても、0.9*P/M≦L≦
1.5*P/Mを満たすものであり、記録紙12の走行
方向に対して1ラインピッチの1/Mピッチに対応させ
てサーマルヘッド3の発熱体4への通電を行なうことに
より、主走査方向と同一の走査線密度を得ることができ
る。
【0066】以下本発明の第4の実施例について図11
を参照しながら説明する。第4の実施例において第1の
実施例と異なる構成は、インクシート5を巻取り時の逆
方向に巻戻すインクシート巻戻し機構を備えたことであ
る。図11において、22は巻戻しプーリであり、イン
クシート供給ロール7と同軸に固定されており、ベルト
23とプーリ24と巻戻しモータ25とで矢印の方向に
回転される。これら巻戻しプーリ22、ベルト23、プ
ーリ24、巻戻しモータ25とにより、インクシート巻
戻し機構を構成している。
【0067】以上のように構成された熱記録装置につい
て図11を参照して以下動作を説明する。図11におい
て、記録モード選択手段14にて通常記録モード選択時
は、第1の実施例にて、通常記録モード選択時の動作と
全く同じであり、第1の実施例の動作と異なるのは、高
解像記録モード選択時の動作である。高解像記録モード
選択時においては、まず記録紙12に1回目のY色の記
録を行い、昇華性染料像13を得る。次に、サーマルヘ
ッド3をプラテン1に対して、発熱体ピッチPの1/2
ピッチ(P/2)移動させる。さらに、インクシート巻
戻し機構により、1回目のY色の記録を行なったのと同
一の位置にインクシート5を巻戻す。この状態で、2回
目のY色の記録を行い、Y色に対して主走査方向の走査
線密度が発熱体密度の2倍となる高解像の画像が得る。
さらに同様の動作をM色、C色に対して行なうことによ
り、主走査方向の走査線密度が発熱体密度の2倍となる
高解像のカラー画像が得られる。
【0068】したがって、高解像記録モード時、相対位
置決め機構により、サーマルヘッド3とプラテン1との
相対位置を発熱体ピッチPの1/2ピッチずらしながら
2回の走査で1画面を記録する場合においても、インク
シート5の同一面を2回使用することにより、インクシ
ート5の使用量を抑え高解像記録モード時におけるラン
ニングコストの増加を抑えることができる。
【0069】なお、本実施例では、サーマルヘッド3と
プラテン1との相対位置を発熱体ピッチPの1/2ピッ
チずらしながら2回の副走査で1画面を記録する場合
に、インクシート5の同一面を2回使用したが、これ
は、M回の副走査で1画面を記録する場合に、インクシ
ート5の同一面をM回使用するものでも構わない。
【0070】以下本発明の第5の実施例について図1
2、図13を参照しながら説明する。第5の実施例にお
いて第4の実施例と異なる構成は、インクシート5を記
録紙12に密着させ、その状態を保持するインクシート
密着保持機構を備えたことである。実施例4において、
インクシート巻戻し機構により、全く同一の位置にイン
クシート5を巻戻すことができれば何等問題はないが、
メカ精度等により多少位置がずれてしまうことがある。
昇華性のインクシート5を用いた場合は多少巻戻した位
置がずれても良好な画像を出力できる場合が多いが、溶
融性のインクシート5を用いた場合は、1回目の記録で
溶融性インクが抜けてしまい、2回目の記録で記録した
い部分にインクがないということが発生する。そこで本
実施例では、インクシート密着保持機構により、全く同
一の位置にインクシート5を巻戻す構成を備えたもので
ある。図12において、26は先端側密着保持ロール、
27は後端側密着保持ロールであり、先端側密着保持ロ
ール26によりインクシート5の先端部分を記録紙12
に対して保持し、後端側密着保持ロール27によりイン
クシート5の後端部分を記録紙12に対して保持するも
のである。図12には、先端側密着保持ロール26、後
端側密着保持ロール27を保持する構成を省略している
ため、図13に先端側密着保持ロール26を保持する構
成を示す。図13において、28はプラテン1に取り付
けられた密着レバーであり、先端側密着保持ロール26
を保持し、バネ29によりインクシート5を介して先端
側密着保持ロール26をプラテン1に押圧する。また、
30は密着解除レバーであり、回転自在に支持されてお
り、モータ31により、両方向に回転される。32はロ
ール保持レバーであり、ばね33と共に先端側密着保持
ロール26をつかむ様に構成されている。図13には、
先端側密着保持ロール26のプラテン1への離接の構成
のみを示したが、後端側密着保持ロール27の離接構成
も先端側密着保持ロール26の離接の構成とほぼ同様で
ある。これら、先端側密着保持ロール26、後端側密着
保持ロール27、さらに、先端側密着保持ロール26の
離接の構成(密着レバー28、バネ29、密着解除レバ
ー30、モータ31、ロール保持レバー32、バネ3
3)、後端側密着保持ロールの離接の構成により、イン
クシート密着保持機構を構成している。
【0071】以上のように構成された熱記録装置につい
て図12、図13を参照して以下動作を説明する。図1
2において、記録モード選択手段14にて通常記録モー
ド選択時は、第1の実施例にて、通常記録モード選択時
の動作と全く同じであり、第1の実施例の動作と異なる
のは、高解像記録モード選択時の動作である。まず、イ
ンクシート密着保持機構の動作について説明する。非画
像形成時は、図13(a)の状態である。図13におい
て、図を簡略化するためにインクシート5は省略してい
る。画像形成時は、この状態から、モータ31を動作さ
せ、密着解除レバー30を、図13(b)の位置まで移
動させる。この途中、先端側密着保持ロール26は密着
レバー28に規制されるため、密着解除レバー30から
外れ、密着レバー28に保持されることになる。先端側
密着保持レバー26はばね29によりプラテン1に押圧
される。次に、画像形成終了時は、モータ31を動作さ
せ、密着解除レバー30を図13(a)の位置まで移動
させる。この途中、先端側密着保持ロール26はまず密
着解除レバー30に保持され、次に密着レバー28から
外れる。この時重要なことは、密着レバー28、密着解
除レバー30の形状であり、密着レバー28、密着解除
レバー30共に、先端側密着保持ロール26が保持され
易く、外れ難い形状である必要がある。また、後端側密
着保持ロール27も、先端側密着保持ロール26と同様
の動作で、プラテン1に対する離接が行われる。
【0072】次に、高解像記録モード選択時の動作につ
いて図12を用いて説明する。まず、図12の(a)の
位置から、図12の(b)の位置まで先端側密着保持ロ
ール26を移動させ、インクシート5を介してプラテン
1に押圧する。この状態から、記録紙12に1回目のY
色の記録を行い、昇華性染料像13を得る。このY色の
記録を行っている状態は図12の(c)に示したもので
あり、先端側密着保持ロール26はプラテン1と共に移
動していく。Y色の記録が終了した状態を図12の
(d)に示す。この状態から図12の(e)のように、
後端側密着保持ロール27をインクシート5を介してプ
ラテン1に押圧する。次にプラテン1を記録時の逆方向
に図12の(f)の位置まで回転させる。この時後端側
密着保持ロール27も先端側密着保持ロール26と同様
にプラテン1と共に回転する。次に、サーマルヘッド3
をプラテン1に対して、発熱体ピッチPの1/2ピッチ
(P/2)移動させる。この状態で、2回目のY色の記
録を行い、Y色に対して主走査方向の走査線密度が発熱
体密度の2倍となる高解像の画像が得られる。Y色の2
回目の記録が終了した状態が図12の(d)の状態であ
る。この状態から、後端側密着保持ロール27をプラテ
ン1側から解除し、記録前の位置に戻す。また、プラテ
ン1を記録時と逆方向に図12の(b)の位置まで回転
させる。この状態で、インクシート5の位置合わせを行
い、M色の記録動作に移る。Y色の動作と同様の動作を
M色、C色に対して行うことにより、主走査方向の走査
線密度が発熱体密度の2倍となる高解像のカラー画像が
得られる。また、本実施例では、インクシート密着保持
機構を備えたことにより、インクシート5を記録紙12
に対して、全く同一の位置に巻き戻すことが可能となる
ため、インクシート5の同一面を2回使用しても、画像
の劣化が生じることがない。
【0073】したがって、高解像記録モード時、相対位
置決め機構により、サーマルヘッド3とプラテン1との
相対位置を発熱体ピッチPの1/2ピッチずらしながら
2回の走査で1画面を記録する場合においても、インク
シート5の同一面を2回使用することにより、インクシ
ート5の使用量を抑え高解像記録モード時におけるラン
ニングコストの増加を抑えることができる。
【0074】なお、本実施例では、サーマルヘッド3と
プラテン1との相対位置を発熱体ピッチPの1/2ピッ
チずらしながら2回の副走査で1画面を記録する場合
に、インクシート5の同一面を2回使用したが、これ
は、M回の副走査で1画面を記録する場合に、インクシ
ート5の同一面をM回使用するものでも構わない。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明は、発熱体の主走査
方向の幅をW、発熱体のピッチをPとした時、0.67
P≦W≦0.87Pを満たすサーマルヘッドと、サーマ
ルヘッドとプラテンとの主走査方向に対する相対位置を
発熱体ピッチの少なくとも1/2ピッチの分割精度で変
更可能な相対位置決め機構と、主走査方向の走査線密度
が発熱体密度と同一となる通常記録モードと走査線密度
が発熱体密度の2倍となる高解像記録モードとの二つの
記録モードを自在に選択できる記録モード選択手段とを
備えており、この構成により、記録モード選択手段によ
り高解像記録モード選択時は、相対位置決め機構を用
い、サーマルヘッドとプラテンとの相対位置を発熱体ピ
ッチの1/2ピッチ移動させることにより、主走査方向
の走査線密度を発熱体密度の2倍とすることができる。
これにより、一つの装置で、主走査方向の走査線密度が
発熱体密度と同一のものと発熱体密度の2倍のものとを
自在に出力することができ、かつ走査線密度が発熱体密
度の2倍という高解像の画像を並の解像度を持つ安価な
サーマルヘッドを用いて出力することができる。また、
発熱体の主走査方向の幅を最適化することにより、主走
査方向の走査線密度が発熱体密度と同一の場合と2倍の
場合ともに良好な画像を出力することができる。
【0076】また、発熱体のうち、奇数群(又は偶数
群)のみに通電し1回目の記録を行い、次に偶数群(又
は奇数群)のみに通電し2回目の記録を行なう分割駆動
モードと、全ての発熱体に同時に通電する同時駆動モー
ドとの二つの駆動モードを自在に選択できる駆動モード
選択手段を備えたことにより、主走査方向の記録ドット
の幅を狭くすることができるため、各記録の主走査方向
の重なり幅を少なくすることができ、これにより高解像
の画像を出力できることとなる。
【0077】また、発熱体のうち、奇数群と偶数群とに
分け時分割的に発熱体に通電する時分割駆動モードと、
全ての発熱体に同時に通電する同時駆動モードとの二つ
の駆動モードを自在に選択できる駆動モード選択手段を
備えたことにより、高解像記録モード時は、奇数群と偶
数群の発熱体を時分割的に通電するため記録画素と記録
画素とに十分な隙間をあけることができ、また、1回の
副走査で奇数群と偶数群との発熱体に通電することがで
きるため、計2回の副走査で高解像の画像を出力できる
こととなる。
【0078】また、サーマルヘッドの各発熱体が隣接す
る発熱体に対して千鳥状に副走査方向に△Lだけずれた
サーマルヘッドを備えたことにより、時分割駆動モード
時においても記録画像上の位置ずれを減少させることが
できる。さらに、△Lの最適化を行うことにより、通常
記録モード、高解像記録モードのどちらにおいても、時
分割に対応する位置ずれの少ない画像を出力することが
できる。
【0079】また、サーマルヘッドの発熱体の副走査方
向の長さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.45P
≦L≦0.75Pを満たすものであり、かつ記録紙の走
行方向に対して1ラインピッチの1/2ピッチに対応さ
せてサーマルヘッドの発熱体に通電する構成を備えたこ
とにより、高解像記録モード時は、副走査方向に対して
も主走査方向と同一の走査線密度を得ることができる。
また、発熱体の副走査方向の長さを最適化することによ
り、1ラインピッチの1/2ピッチごとに記録を行なっ
た場合に良好な画像を出力することが出来る。
【0080】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも
(R+1/2)ピッチ(Rは1以上の整数)の分割精度
で変更可能な相対位置決め機構を備えたことにより、高
解像記録モード時の出力画像の主走査方向の隣接する画
素は異なる発熱体で記録されたものとなる。したがっ
て、濃度むらの目立たない画像を出力しやすいこととな
る。
【0081】また、サーマルヘッドとプラテンとの主走
査方向に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくともN
/Mピッチ(Nは1以上、Mは3以上の自然数)の分割
精度で変更可能な相対位置決め機構と、主走査方向の走
査線密度が発熱体密度と同一となる通常記録モードと走
査線密度が発熱体密度よりも緻密となる高解像記録モー
ドとの二つの記録モードを自在に選択できる記録モード
選択手段とを備えたことにより、主走査方向の走査線密
度が発熱体密度と同等または2倍のもののみならず、3
/2倍、4/3倍、5/3倍等の走査線密度の画像を得
ることが出来ることとなる。
【0082】また、N=1、M=3であり、かつサーマ
ルヘッドの発熱体の主走査方向の幅をW(μm)、発熱
体のピッチをP(μm)とした時、(0.72P−1
0)≦W<Pを満たすという構成により、一つの装置で
主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同等のものと3
/2倍のものを自在に出力でき、かつ、発熱体の主走査
方向の幅を最適化することにより、走査線密度が発熱体
密度と同等のものも3/2倍のものも両方とも高品位に
出力することができる。
【0083】また、サーマルヘッドの発熱体の副走査方
向の長さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.9*P
/M≦L≦1.5*P/Mを満たすものであり、かつ記
録紙の走行方向に対して1ラインピッチに対応させてサ
ーマルヘッドの発熱体への通電を行なうという構成を備
えたものであるため、副走査方向に対しても主走査方向
と同一の走査線密度を得ることができる。また、発熱体
の副走査方向の長さを最適化することにより、1ライン
ピッチの1/Mピッチごとに記録を行なった場合に良好
な画像を出力することが出来る。
【0084】また、基材上に少なくとも色材層が形成さ
れたインクシートと、インクシートを像形成時の記録紙
の走行方向に巻取るインクシート巻取り機構と、インク
シートを巻取り時の逆方向に巻戻すインクシート巻戻し
機構とを備えたことにより、高解像記録モード時、イン
クシートの同一面を複数回使用することにより、インク
シートの使用量を抑えランニングコストの増加を抑える
ことができる。
【0085】また、インクシートを記録紙に密着させそ
の状態を保持するインクシート密着保持機構を備えたこ
とにより、相対位置決め機構によりサーマルヘッドとプ
ラテンとの相対位置をずらして複数回の副走査で1画面
を記録する場合においても、各回の走査は常にインクシ
ートの使用していない部分を使用するという構成を容易
に取ることが出来る。これにより、画像の濃度むらが発
生しない状態で、インクシートの使用量を抑えランニン
グコストの増加を抑えることができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における熱記録装置の概
略構成図
【図2】同実施例におけるサーマルヘッドの発熱体の形
状を示す概略図
【図3】同実施例における相対位置決め機構を示す概略
構成図
【図4】同実施例における記録紙に得られた昇華性染料
像を示す図
【図5】同実施例における相対位置決め機構を変更した
場合の記録紙に得られた昇華性染料像を示す図
【図6】本発明の第2の実施例における熱記録装置の概
略構成図
【図7】同実施例における記録紙に得られた昇華性染料
像を示す図
【図8】同実施例における時分割駆動モード時に記録紙
に得られた昇華性染料像を示す図
【図9】同実施例における千鳥状の発熱体の形状を示す
概略図
【図10】本発明の第3の実施例における記録紙に得ら
れた昇華性染料像を示す図
【図11】本発明の第4の実施例における熱記録装置の
概略構成図
【図12】本発明の第5の実施例における熱記録装置の
概略構成図
【図13】同実施例における先端側密着保持ロールを保
持する構成を示す概略構成図
【符号の説明】
1 プラテン 3 サーマルヘッド 4 発熱体 5 インクシート 6 インクシート巻取りロール 7 インクシート供給ロール 8 巻取りプーリ 9 ベルト 10 プーリ 11 巻取りモータ(8、9、10と共にインクシート
巻取り機構を構成する。) 14 記録モード選択手段 16 偏心カム 17 モータ 18 レバー 19 支持軸 20 ばね(16、17、18、19と共に相対位置決
め機構を構成する。) 21 駆動モード選択手段 22 巻戻しプーリ 23 ベルト 24 プーリ 25 巻戻しモータ(22、23、24と共にインクシ
ート巻戻し機構を構成する。) 26 先端側密着保持ロール 27 後端側密着保持ロール 28 密着レバー 29 ばね 30 密着解除レバー 31 モータ 32 ロール保持レバー 33 ばね(26、27、28、29、30、31、3
2と共にインクシート密着保持機構を構成する。)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録紙を搬送するプラテンと、前記プラテ
    ンに対向して設けられ、発熱体が主走査方向に直線状に
    等ピッチで配列され、かつ発熱体の主走査方向の幅を
    W、発熱体ピッチをPとした時、0.67P≦W≦0.
    87Pを満たすサーマルヘッドと、前記サーマルヘッド
    と前記プラテンとの主走査方向に対する相対位置を発熱
    体ピッチの少なくとも1/2ピッチの分割精度で変更可
    能な相対位置決め機構と、主走査方向の走査線密度が発
    熱体密度と同一となる通常記録モードと走査線密度が発
    熱体密度の2倍となる高解像記録モードとの二つの記録
    モードを自在に選択できる記録モード選択手段とを備
    え、前記記録モード選択手段にて高解像記録モード選択
    時は、前記相対位置決め機構を用い、前記サーマルヘッ
    ドと前記プラテンとの相対位置を発熱体ピッチの1/2
    ピッチ移動させることにより、主走査方向の走査線密度
    を発熱体密度の2倍とすることを特徴とする熱記録装
    置。
  2. 【請求項2】記録紙を搬送するプラテンと、前記プラテ
    ンに対向して設けられ、発熱体が主走査方向に直線状に
    等ピッチで配列されたサーマルヘッドと、前記サーマル
    ヘッドと前記プラテンとの主走査方向に対する相対位置
    を発熱体ピッチの少なくとも1/2ピッチの分割精度で
    変更可能な相対位置決め機構と、発熱体のうち、奇数群
    (又は偶数群)のみに通電し1回目の副走査記録を行
    い、次に偶数群(又は奇数群)のみに通電し2回目の副
    走査記録を行なう分割駆動モードと全ての発熱体に同時
    に通電する同時駆動モードとの二つの駆動モードを自在
    に選択できる駆動モード選択手段と、主走査方向の走査
    線密度が発熱体密度と同一となる通常記録モードと走査
    線密度が発熱体密度の2倍となる高解像記録モードとの
    二つの記録モードを自在に選択できる記録モード選択手
    段とを備え、前記記録モード選択手段にて通常記録モー
    ド選択時は、前記駆動モード選択手段により同時駆動モ
    ードを選択し、かつ高解像記録モード選択時は、前記駆
    動モード選択手段により分割駆動モードを選択し、前記
    相対位置決め機構を用い、前記サーマルヘッドと前記プ
    ラテンとの相対位置を発熱体ピッチの1/2ピッチ移動
    さることにより、主走査方向の走査線密度を発熱体密度
    の2倍とすることを特徴とする熱記録装置。
  3. 【請求項3】記録紙を搬送するプラテンと、前記プラテ
    ンに対向して設けられ、発熱体が主走査方向に直線状に
    等ピッチで配列されたサーマルヘッドと、前記サーマル
    ヘッドと前記プラテンとの主走査方向に対する相対位置
    を発熱体ピッチの少なくとも1/2ピッチの分割精度で
    変更可能な相対位置決め機構と、発熱体のうち、奇数群
    と偶数群とに分け1ライン分の記録に対して時分割的に
    発熱体に通電する時分割駆動モードと、全ての発熱体に
    同時に通電する同時駆動モードとの二つの駆動モードを
    自在に選択できる駆動モード選択手段と、主走査方向の
    走査線密度が発熱体密度と同一となる通常記録モードと
    主走査方向の走査線密度が発熱体密度の2倍となる高解
    像記録モードとの二つの記録モードを自在に選択できる
    記録モード選択手段とを備え、前記記録モード選択手段
    にて通常記録モード選択時は、前記駆動モード選択手段
    により同時駆動モードを選択し、かつ高解像記録モード
    選択時は、前記駆動モード選択手段により時分割駆動モ
    ードを選択し、前記相対位置決め機構を用い、前記サー
    マルヘッドと前記プラテンとの相対位置を発熱体ピッチ
    1/2ピッチ移動させることにより、主走査方向の走査
    線密度を発熱体の密度の2倍とすることを特徴とする熱
    記録装置。
  4. 【請求項4】サーマルヘッドは、前記サーマルヘッドの
    各発熱体が隣接する発熱体に対して千鳥状に副走査方向
    に△Lだけずれたものであり、かつ1ライン分の記録に
    対して発熱体の奇数群と偶数群とに時分割で駆動する時
    間のずれを△T、記録紙の副走査方向の走行速度をVと
    した時、△Lは(△T×V)/4≦△L≦(△T×V)
    ×3/4を満たすものであることを特徴とする請求項3
    記載の熱記録装置。
  5. 【請求項5】サーマルヘッドの発熱体の副走査方向の長
    さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.45P≦L≦
    0.75Pを満たすものであり、記録紙の搬送方向に対
    して1ラインピッチの1/2ピッチに対応させて前記サ
    ーマルヘッドの発熱体への通電を行なうことを特徴とす
    る請求項1、2、または3記載の熱記録装置。
  6. 【請求項6】サーマルヘッドとプラテンとの主走査方向
    に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも1/2ピ
    ッチの分割精度で変更可能な相対位置決め機構に代え
    て、前記サーマルヘッドと前記プラテンとの主走査方向
    に対する相対位置を発熱体ピッチの少なくとも(R+1
    /2)ピッチ(Rは1以上の整数)の分割精度で変更可
    能な相対位置決め機構を備え、高解像記録モード選択時
    は、前記相対位置決め機構を用い、前記サーマルヘッド
    と前記プラテンとの相対位置を発熱体ピッチの(R+1
    /2)ピッチ移動させることにより、主走査方向の走査
    線密度を発熱体密度の2倍とすることを特徴とする請求
    項1、2、または3記載の熱記録装置。
  7. 【請求項7】記録紙を搬送するプラテンと、前記プラテ
    ンに対向して設けられ、発熱体が主走査方向に直線状に
    等ピッチで配列されたサーマルヘッドと、前記サーマル
    ヘッドと前記プラテンとの主走査方向に対する相対位置
    を発熱体ピッチの少なくともN/Mピッチ(Nは1以上
    の自然数、Mは3以上の自然数、かつ1≦N≦(M−
    2)を満たすもの)の分割精度で変更可能な相対位置決
    め機構と、主走査方向の走査線密度が発熱体密度と同一
    となる通常記録モードと走査線密度が発熱体密度よりも
    密となる高解像記録モードとの二つの記録モードを自在
    に選択できる記録モード選択手段とを備え、前記記録モ
    ード選択手段にて高解像記録モード選択時は、前記サー
    マルヘッドのN個おきの発熱体にのみ通電し、相対位置
    決め機構を用い前記サーマルヘッドと前記プラテンとの
    相対位置を発熱体ピッチのN/Mピッチずつ移動させな
    がらM回の副走査記録を行なうことにより主走査方向の
    走査線密度を発熱体密度のM/(N+1)倍とすること
    を特徴とする熱記録装置。
  8. 【請求項8】N=1、M=3であり、かつサーマルヘッ
    ドの発熱体の主走査方向の幅をW(μm)、発熱体ピッ
    チをP(μm)とした時、(0.72P−10)≦W<
    Pを満たすものであることを特徴とする請求項7記載の
    熱記録装置。
  9. 【請求項9】サーマルヘッドの発熱体の副走査方向の長
    さをL、発熱体ピッチをPとした時、0.9*P/M≦
    L≦1.5*P/Mを満たすものであり、記録紙の走行
    方向に対して1ラインピッチの1/Mピッチに対応させ
    て前記サーマルヘッドの発熱体への通電を行なうことを
    特徴とする請求項7記載の熱記録装置。
  10. 【請求項10】基材上に少なくとも色材層が形成された
    インクシートと、前記インクシートを像形成時の記録紙
    の走行方向に巻取るインクシート巻取り機構と、前記イ
    ンクシートを巻取り時の逆方向に巻戻すインクシート巻
    戻し機構とを備え、高解像記録モード時は、記録動作と
    次の記録動作との間に前記インクシート巻戻し機構によ
    り前記インクシートを所望の量巻戻し、前記インクシー
    トの同一面を複数回使用することを特徴とする請求項
    1、2、3、または7記載の熱記録装置。
  11. 【請求項11】インクシートを記録紙に密着させその状
    態を保持するインクシート密着保持機構を備え、前記イ
    ンクシート密着保持機構により前記インクシートの1画
    面分を記録紙に密着保持させ、その後、サーマルヘッド
    による記録動作を行なうことを特徴とする請求項10記
    載の熱記録装置。
  12. 【請求項12】プラテンは、少なくとも周長が記録紙の
    副走査方向の長さよりも長いドラム形状のものであり、
    かつ相対位置決め機構はサーマルヘッドと前記プラテン
    との主走査方向に対する相対位置を前記プラテンの1回
    転に対して発熱体ピッチの1/2ピッチだけ連続的に可
    変なものであり、前記プラテンに記録紙を一旦巻着して
    からサーマルヘッドによる記録動作を行なうことを特徴
    とする請求項1、2、または3記載の熱記録装置。
  13. 【請求項13】プラテンは、少なくとも周長が記録紙の
    副走査方向の長さよりも長いドラム形状のものであり、
    かつ相対位置決め機構はサーマルヘッドと前記プラテン
    との主走査方向に対する相対位置を前記プラテンの1回
    転に対して発熱体ピッチの1/Mピッチだけ連続的に可
    変なものであり、前記プラテンに記録紙を一旦巻着して
    からサーマルヘッドによる記録動作を行なうことを特徴
    とする請求項7記載の熱記録装置。
JP7175741A 1995-07-12 1995-07-12 熱記録装置 Pending JPH0924636A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD1003641S1 (en) 2021-10-29 2023-11-07 Smith System Manufacturing Company Lectern
USD1008711S1 (en) 2021-10-29 2023-12-26 Smith System Manufacturing Company Workstation
USD1011096S1 (en) 2021-10-29 2024-01-16 Smith System Manufacturing Company Desk

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