JPH06127002A

JPH06127002A - サーマルプリンタ

Info

Publication number: JPH06127002A
Application number: JP27746592A
Authority: JP
Inventors: Masamichi Sato; 正倫佐藤
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1992-10-15
Filing date: 1992-10-15
Publication date: 1994-05-10

Abstract

(57)【要約】【構成】２個の発熱素子アレイを近接させて並べて配
置する。一方の発熱素子アレイの幅を他方の発熱素子ア
レイの幅よりも狭く形成する。中間調画像記録エリアに
幅の広い発熱素子アレイにより平滑下地層を記録する。
幅の広い発熱素子アレイに通電して文字画像記録エリア
に文字画像を記録する。幅の狭い発熱素子アレイに通電
して平滑下地層が記録されたエリアに中間調画像を記録
する。【効果】幅の狭い発熱素子アレイにより、１画素の幅
を階調度に応じて変化させるため、中間調画像を記録す
ることができる。また、文字画像の記録時には幅の広い
発熱素子アレイを用いるため、記録速度が低下すること
がない。また、中間調画像記録エリアに平滑下地層を記
録するから、普通紙に対しても高画質の中間調画像を記
録することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、文字画像と中間調画像
との両方の記録に適した溶融型熱転写方式のサーマルプ
リンタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】溶融型熱転写記録方式は、多数の発熱素
子を主走査方向に配列したサーマルヘッドを用い、これ
をインクフイルムの背後に押し当て、軟化又は溶融した
インクを記録用紙に転写するものである。この方式で
は、記録用紙に転写するインク量を熱量に応じて調節す
ることができないため、線画や文字等の二値画像の記録
に利用されている。本出願人は、主走査方向に細長な発
熱素子を用い、この発熱素子の通電時間，電流の大き
さ，駆動パルスの個数等を制御して、画素内に記録され
るインクドットの副走査方向における長さを変化させ
て、面積階調方式で中間調画像を記録する方法を提案し
た（例えば特願平２ー１５８８６号）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような面積階調
方式によって中間調画像を記録する場合には、用いるサ
ーマルヘッドはその副走査方向における長さ、すなわち
サーマルヘッドの幅が狭いほど高階調が期待できる。こ
のため、中間調画像を記録する場合には、サーマルヘッ
ドの幅を狭く形成して行っている。他方、このサーマル
ヘッドを用いて、文字画像を記録しようとすると、サー
マルヘッドの幅が狭いため、文字画像の記録速度が著し
く低下するという問題がある。また、このサーマルヘッ
ドを用いて文字画像を高速で記録しようとする場合に
は、発熱素子に過大の電力を与えることになり、ヘッド
の寿命が短くなる。更に、熱履歴により文字画像ににじ
みが発生して印字品質も低下する等の問題が発生する。
しかも、通常は、黒文字のプリントが大半であり、中間
調画像のプリントは少ないので、文字画像を高速でプリ
ントすることが実用上は重要になる。

【０００４】また、サーマルヘッドの発熱素子密度が４
００〜６００ｄｐｉと大きくなるにつれて、普通紙への
印字が困難になるため、平滑紙を用いることが行われて
いる。また、普通紙の上に平滑層を熱記録して形成した
後に、これに印字することも提案されている。この平滑
層は、無色〜白色のワックス又は樹脂層であり、この層
が普通紙の全面に形成されると、外観が普通紙らしくな
くなり、しかも、この層の上には、鉛筆や水性ペンでは
筆記することが困難になるという問題がある。

【０００５】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、高画質な中間調画像を記録するとともに文字画像
も通常の高速で記録することができ、しかも文字画像の
記録エリアに鉛筆や水性ペン等で書き込みすることがで
きるようにしたサーマルプリンタを提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の発熱素子を主走査方向に配列した
文字用発熱素子アレイと、複数の発熱素子を主走査方向
に配列してなり、文字用発熱素子アレイよりも副走査方
向での長さが短い中間調画像用発熱素子アレイとからサ
ーマルヘッドを構成し、文字画像を記録するときには、
文字用発熱素子アレイを用いて文字画像を記録し、中間
調画像を記録するときには、平滑下地層用インクフイル
ムを用いて文字用発熱素子アレイ又は中間調画像用発熱
素子アレイにより中間調画像記録エリアに平滑下地層を
記録した後に、このエリアに、中間調画像用発熱素子ア
レイを用いて中間調画像を記録するようにしたものであ
る。

【０００７】

【実施例】図２は、本発明で用いるサーマルヘッドを模
式的に示した平面図である。このサーマルヘッド１０
は、主走査方向に伸びた２列の発熱素子アレイ１１，１
２を備え、これらの発熱素子アレイ１１，１２は複数の
発熱素子１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，・・・、１２ａ，１
２ｂ，１２ｃ，・・・からなる。発熱素子１１ａ，１１
ｂ，１１ｃ，・・・は、主走査方向の長さがＡ、副走査
方向の長さがＢ１の矩形状をしている。また、発熱素子
１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，・・・は、主走査方向の長さ
がＡ、副走査方向の長さがＢ２の細長い形状をしてい
る。例えば、Ａは４０〜６５μｍであり、Ｂ１は１２０
μｍ，Ｂ２は４０μｍである。

【０００８】幅の広い発熱素子アレイ１１は文字画像の
記録に用いられ、幅の狭い発熱素子アレイ１２は中間調
画像の記録に用いられる。サーマルヘッド１０は、例え
ばアルミナの如き耐熱絶縁基板の上に、部分グレーズと
発熱素子と保護層とが設けられて構成されている。部分
グレースは円柱面状に隆起して形成されており、これに
より記録用紙やインクリボン等の被加熱シートとサーマ
ルヘッドとが良好に接触されるようになる。発熱素子
は、抵抗材料を蒸着，スパッタ，ＣＶＤ，焼結等によっ
て形成して構成されたものである。

【０００９】このように構成されるサーマルヘッド１０
は、シリアルプリンタに取り付けられる。シリアルプリ
ンタは、周知のように、紙送り機構と、プリント部とか
ら構成されている。プリント部はサーマルヘッドを紙送
り方向と直交する方向に移動して例えば１行ずつプリン
トし、このプリント後に記録用紙を所定ピッチで送り、
以下順次各行をプリントする。

【００１０】文字画像を記録する場合には、文字画像用
の発熱素子を駆動させ発熱させて、熱転写リボンのイン
クを溶融させて記録用紙上に文字画像を熱転写記録す
る。また、中間調画像を記録する場合には、文字画像用
の発熱素子を駆動して、平滑下地層用インクリボンを用
いて、中間調画像記録エリアにべた塗りで平滑下地層を
記録する。この後に、平滑下地層上に、中間調画像用の
発熱素子を駆動させ発熱させて、熱転写リボンのインク
を溶融させて中間調画像を熱転写記録する。なお、平滑
下地層の熱記録は、図１に示すように、最初に行って
も、あるいは図３に示すように、文字画像の記録中に文
字画像とともに記録してもよい。更には、文字画像を記
録した後で中間調画像の記録前に平滑下地層を熱記録し
てもよい。

【００１１】図４は、各発熱素子で記録された１画素の
一例を示すものであり、同図（Ａ）は文字画像記録時の
ものであり、同図（Ｂ）は中間調画像記録時のものであ
る。文字画像記録時には、サーマルヘッドの副走査方向
への間欠送り量は、文字画像用発熱素子の副走査方向で
の長さ１２０μｍである。また、中間調画像記録時の間
欠送り量は４μｍとなり、これにより２１階調の中間調
を記録することが可能になる。勿論このときの間欠送り
量を変えることにより、階調幅を変えることができる。

【００１２】例えば、図５に示すような中間調画像記録
エリアＡ１を文字画像記録エリアＡ２に含んだ複合画像
を普通紙からなる記録用紙１５に記録する場合には、図
１に示すような処理手順で記録を行う。先ず、文字画像
用発熱素子アレイ１１を記録位置にセットして、平滑下
地層用専用インクリボンを用いて、中間調画像記録エリ
アＡ１に平滑下地層をベタ塗りで形成する。次に、ヘッ
ドモードを文字印刷モードに設定する。この印刷モード
では、文字画像用発熱素子アレイ１１が記録位置にセッ
トされる。そして、サーマルヘッド１０と記録用紙との
相対移動によって、文字画像記録エリアＡ２の先頭行ｎ
１から最終行ｎ２までを熱転写インクリボンを用いて感
熱記録する。これにより、文字画像記録エリアＡ２に文
字画像が記録される。文字画像記録エリアＡ２の記録終
了後は、ヘッドモードを中間調画像印刷モードに設定す
る。この印刷モードでは、中間調画像用発熱素子アレイ
１２が記録位置にセットされる。次に、サーマルヘッド
１０と記録用紙との相対移動によって、記録用紙１５を
中間調画像記録エリアＡ１の先頭行ｍ１に戻し、この行
から最終行ｍ２までを熱転写インクリボンを用いて感熱
記録する。これにより、中間調画像記録エリアＡ１に中
間調画像が記録される。

【００１３】なお、中間調画像記録エリアＡ１に平滑下
地層を形成した後に文字画像を記録する代わりに、図３
に示すように、文字画像記録時に、中間層画像記録エリ
アＡ１に対し平滑下地層を記録するようにしてもよい。
この場合には、図６に示すように、文字記録のためのブ
ラックインク層１６と平滑下地用インク層１７とを交互
に塗り分けたインクリボン１８を用いる。

【００１４】また、中間調画像記録エリアＡ１に平滑下
地層を熱記録した後に、複合画像を記録する場合には、
図７に示す処理手順で行うようにしてもよい。この場合
には、各行の印刷時に各桁毎に中間調画像記録エリアか
文字画像記録エリアかを判定し、中間調画像記録エリア
の場合にはヘッドモードを中間調画像記録モードにして
中間調画像を記録する。また、文字画像記録エリアの場
合にはヘッドモードを文字画像記録モードにして文字画
像を記録する。これにより、記録用紙１５に先頭行から
文字画像が記録される。また、この記録途中で中間調画
像記録エリアＡ１にサーマルヘッドが位置すると、文字
画像記録モードから中間調画像記録モードに切り換わ
る。これにより、中間調画像用発熱素子アレイが記録位
置にセットされ、この記録モードにおけるヘッド移動速
度でヘッドの副走査方向に移動する。したがって、行の
記録途中でモードが切り換わるため、１行中に文字画像
と中間調画像とが記録される。

【００１５】更には、複合画像の記録は、図８に示す処
理手順で行うようにしてもよい。この場合には、中間調
画像記録エリアＡ１のある行か否かを判定し、中間調画
像記録エリアＡ１のある行の場合には、中間調画像記録
モードにして、中間調画像用発熱素子アレイ１２により
中間調画像と文字画像とを記録する。また、中間調画像
記録エリアのない行である場合には、文字画像記録モー
ドにして、文字画像用発熱素子アレイ１１により文字画
像を記録する。この処理手順では、中間調画像記録エリ
アの行を記録する際にこの行の文字画像記録エリアを中
間調画像用発熱素子アレイで熱記録するため、記録速度
は少し遅くなるものの、図１，図３に示す手順に比べて
記録用紙を中間調画像記録エリアまで戻す必要が無くな
り、紙送り手順を簡単にすることができる。また、図７
に示す手順に比べて、行の途中で記録モードを切り換え
る必要がないため、後に説明する図９，図１０，図１１
のようなサーマルヘッドの切り換え手段を用いる実施例
においては、切り換えによる時間的損失を少なくして記
録速度の低下を防止することができる。

【００１６】図９は、各発熱素子アレイ２１，２２を１
直線状に設けたサーマルヘッド２０と、これの切り換え
手段とを示す概略図である。この場合には、サーマルヘ
ッド２０を、シフト機構２３により主走査方向にシフト
させて、文字画像用発熱素子または中間調画像用発熱素
子を記録位置にセットする。そして、ヘッド移動部２４
によりサーマルヘッド２０を副走査方向に移動させて文
字画像または中間調画像を記録する。

【００１７】図１０は、矩形板状の基板３０の表面に文
字画像用発熱素子アレイ３１を、裏面に中間調画像用発
熱素子アレイ３２を設けてサーマルヘッド３３を構成
し、このサーマルヘッド３３を回転軸３４を中心として
１８０度回転することにより、記録位置に各発熱素子ア
レイ３１，３２を選択的に位置させるものである。な
お、この切り換え時には、サーマルヘッド３３をプラテ
ンローラ（図示省略）から退避させて回転スペースを確
保する。

【００１８】図１１は、文字画像用発熱素子アレイ４０
を有するサーマルヘッド４１と、中間調画像用発熱素子
アレイ４２を有するサーマルヘッド４３とを別体で設
け、これらをシフト機構４４によりプラテン４５に選択
的にセットするようにしたものである。インクリボン４
６はリボンカセット４７内に収納されており、このリボ
ン４６は記録用紙４８とサーマルヘッド４３との相対移
動時に、これと同じ速度で送られ、新たなリボン４６が
サーマルヘッド４３に供給される。なお、シフト機構４
４を用いることなく、図１に示す一体型のサーマルヘッ
ド１０のように、単に電気的にこれらを切り換えて各発
熱素子アレイ４０，４２を駆動するようにしてもよい。

【００１９】なお、上記実施例は本発明をシリアルプリ
ンタに実施したものであるが、この他に、ラインプリン
タに実施してもよい。また、上記各実施例では、モノク
ロの中間調画像を記録する場合について説明したが、フ
ルカラーの中間調画像を記録してもよい。この場合に
は、周知のように三色のインク層で順次塗り分けられた
フルカラー用のインクリボンを用いる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中間調画像記録エリアに対し平滑下地層を熱記録した後
に、このエリアに中間調画像を記録するため、４００〜
６００ｄｐｉのように記録密度が高い高画質の中間調画
像を記録する場合でも、インクの転写が確実に行えるよ
うになる。しかも、中間調画像記録エリアに対しての
み、平滑下地層を形成するから、文字画像は普通紙上に
記録される。したがって、この文字画像記録部に対し鉛
筆や水性ペン等で書き込みも可能となる。

【００２１】また、発熱素子アレイの副走査方向におけ
る長さを変えて、幅の広い発熱素子アレイからなる文字
画像用発熱素子アレイと、幅の狭い発熱素子アレイから
なる中間調画像用発熱素子アレイとを設け、これらを選
択的に記録位置にセットして、文字画像記録時には文字
画像用発熱素子アレイを用い、中間調画像記録時には中
間調画像用発熱素子アレイを用いたから、記録速度を低
下させることなく、文字画像と中間調画像とが複合され
た画像を記録することができる。特に、文字画像用発熱
素子アレイと中間調画像用発熱素子アレイとを近接して
設けて、これらを選択的に駆動することで、ヘッド切換
え手段を用いる必要がなく、構成を簡単にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のサーマルプリンタの処理手順の要旨を
示すフローチャートである。

【図２】本発明のサーマルプリンタで用いるサーマルヘ
ッドを模式的に示した平面図である。

【図３】本発明のサーマルプリンタの他の処理手順の要
旨を示すフローチャートである。

【図４】サーマルヘッドで記録した画素の１例を示す説
明図である。

【図５】サーマルプリンタで記録される複合画像の一例
を示す説明図である。

【図６】文字画像の記録時に平滑下地層も記録するとき
に用いられるインクリボンの一例を示す平面図である。

【図７】複合画像記録の処理手順を示すフローチャート
である。

【図８】複合画像記録の他の処理手順を示すフローチャ
ートである。

【図９】他のサーマルヘッドを示す正面図である。

【図１０】他のサーマルヘッドを示す斜視図である。

【図１１】他のサーマルヘッドを示す平面図である。

【符号の説明】

１０，２０，３３，４１，４３サーマルヘッド１１，２１，３１，４０文字画像用発熱素子アレイ１２，２２，３２，４３中間調画像用発熱素子アレイ１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，・・・文字画像用発熱素子１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，・・・中間調画像用発熱素
子１６ブラックインク層１７平滑下地用インク層１８インクリボン２３，４４シフト機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｈ０４Ｎ 1/23 １０２Ｂ 9186−5ＣＢ４１Ｊ 3/20 １１５Ｄ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】普通紙を用いてこれにサーマルヘッドに
より文字画像と中間調画像とを記録する溶融型熱転写方
式のサーマルプリンタにおいて、複数の発熱素子を主走
査方向に配列した文字用発熱素子アレイと、複数の発熱
素子を主走査方向に配列してなり、文字用発熱素子アレ
イよりも副走査方向での長さが短い中間調画像用発熱素
子アレイとから、前記サーマルヘッドを構成し、文字画
像を記録するときには、文字用発熱素子アレイを用いて
文字画像を記録し、中間調画像を記録するときには、平
滑下地層用インクフイルムを用いて文字用発熱素子アレ
イ又は中間調画像用発熱素子アレイにより中間調画像記
録エリアに平滑下地層を記録した後に、このエリアに、
中間調画像用発熱素子アレイを用いて中間調画像を記録
することを特徴とするサーマルプリンタ。