JP3230918B2 - カラー熱転写プリンタにおける階調制御方法 - Google Patents

カラー熱転写プリンタにおける階調制御方法

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JP3230918B2
JP3230918B2 JP33289093A JP33289093A JP3230918B2 JP 3230918 B2 JP3230918 B2 JP 3230918B2 JP 33289093 A JP33289093 A JP 33289093A JP 33289093 A JP33289093 A JP 33289093A JP 3230918 B2 JP3230918 B2 JP 3230918B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写プリンタにおける
階調制御に関するものであり、特に、溶融型インクリボ
ンを用いる場合に色むらや画質の低下を抑制しつつ所望
の階調を精度よく得ることができる多段階の階調制御方
法に関するものである。この階調制御方法は、昇華型・
溶融型併用熱転写プリンタにおいて溶融型インクリボン
を用いる場合に特に優れた効果を発揮し得るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】熱転写プリンタには、大きく分けて昇華
型熱転写プリンタと溶融型熱転写プリンタがある。これ
ら両形式の熱転写プリンタはサーマルヘッドが生じる熱
エネルギによってインクリボンのインクを用紙に転写す
る原理において共通し、サーマルヘッドは1ラインの長
さにわたって多数の加熱エレメントを有している。しか
し、これら両形式の熱転写プリンタは、階調制御の方法
において互いに異なっている。
【0003】昇華型熱転写プリンタにおいては、1画素
は1ドットで構成され、各加熱エレメントには対応する
画素の階調値に応じた時間だけ電流が流される。加熱エ
レメントは、電流を流す時間に比例した熱エネルギを生
じる。この熱エネルギによって、インクリボンに塗布さ
れている昇華型インクが気体になる。このとき、気体に
なるインクの量は、熱エネルギ量、すなわち加熱エレメ
ントに電流を流す時間に比例する。気化されたインクは
用紙上に付着して凝固し、これによってプリントが行な
われることになる。
【0004】このように、昇華型熱転写においては、各
画素の階調制御は加熱エレメントに電流を流す時間を調
節することによって行なうことができる。したがって、
昇華型熱転写においては、たとえば、サーマルヘッドが
1mm長さ当りに12個の加熱エレメントを有していれ
ば、1mm長さ当りに12画素という高解像度を維持し
たまま階調制御を行なうことが可能であり、高い画質を
実現することができる。その反面、昇華型熱転写プリン
タは、その価格やランニングコストが高価である。
【0005】これに対して、溶融型熱転写プリンタは、
その価格およびランニングコストが昇華型熱転写プリン
タに比べて安価である。従来の溶融型熱転写において
は、インクリボン上のインクが加熱エレメントによって
溶融させられ、その溶融インクが用紙上に写絵のように
転写される。したがって、従来の溶融型熱転写において
は、加熱エレメントに電流を流す時間を調節することに
よって1ドットのみを含む各画素の階調を変化させるこ
とは困難であった。したがって、溶融熱転写において階
調を制御するために、たとえば、ディザパターンが利用
されている。
【0006】たとえば、モノクロームで64階調を表わ
す場合、8行8列のドットマトリクスで1つの画素を構
成する。すなわち、1画素は64ドットを含んでいる。
このような画素において、インクを転写するドットの数
を調節することによって階調を制御することができる。
しかし、このように1つの画素を多数のドットで表して
面積階調制御を行なう場合、解像度が低下するので、写
真などの自然画像データを高画質で再生することは困難
である。すなわち、溶融型熱転写プリンタは、写真など
の自然画像ではなくて、文字や図形などを含むビジネス
文書をプリントするのに適している。
【0007】このような状況下において、溶融型熱転写
における1画素の階調制御方法を改善することによって
画質を向上させることが試みられてきた。また、近年の
加工技術の進歩に伴って、サーマルヘッドに含まれる加
熱エレメントを極めて小さく形成することが可能になっ
た。その結果、溶融型熱転写において、加熱エレメント
に通電する時間を変えることによって用紙の1ドット上
に転写されるインクの面積を変えることが可能になっ
た。1ドットに転写されたインクの面積の変化は局所的
な面積階調変化であると考えられるが、この局所的な面
積階調は本明細書において濃度階調に含まれるものとす
る。このような局所的な面積階調を用いて階調制御を行
なう場合、1ドット上に転写されたインクの面積が大き
くなった場合に隣のドットのインクと重なる場合が生じ
得る。このような隣合うドット間のインクの重なりの問
題を解決するための1つの方法が、特開昭63−120
667において開示されている。
【0008】図12において、特開昭63−12066
7に開示された溶融熱転写方法が図解されている。この
場合、1つの画素はただ1つのドットを含んでいる。近
年、非常に小さな寸法の加熱エレメントを含むサーマル
ヘッドを利用することができるので、加熱エレメントの
発熱量を変えることによって用紙に転写されるインクが
占める面積をある範囲内で調節することができる。すな
わち、1画素の階調は加熱エレメントに電流を流す時間
を調節することによってある範囲内で制御することがで
きる。特開昭63−120667においては、ドットに
転写されたインクの面積が大きくなった場合に互いに隣
接するドット間でインクが重なることを生じにくくする
ために、インクが転写されるべきドットは以下に説明す
るように千鳥状に配置されている。
【0009】図12において、主走査方向はサーマルヘ
ッドの加熱エレメントが並んでいる方向に平行である。
他方、副走査方向は、印刷されるべき用紙およびインク
シートが送られる方向である。すなわち、千鳥状のプリ
ント方式においては、主走査方向に沿った奇数番目のラ
インがプリントされるときには、そのライン内で主走査
方向に奇数番目(または偶数番目)のドットがプリント
され、偶数番目のラインがプリントされるときには、そ
のライン内の偶数番目(または奇数番目)のドットがプ
リントされる。このとき、1ライン内で1ドットおきに
マスクすることによって画像データが間引かれる。この
ように、インクが転写されるべきドットを千鳥状に配置
することにより、互いに隣接するドット間でインクの重
なりを生じることなく転写されたインクの面積を大きく
することが可能となり、最大濃度を高めることができ
る。
【0010】以上のように、千鳥状のプリント方式にお
いては、溶融熱転写であっても解像度をあまり低下させ
ることなく階調制御を行なうことが可能である。しか
し、千鳥状プリント方式においても、カラーの溶融熱転
写の場合に問題が生じる。カラープリントの場合、イエ
ロー,マゼンタ,およびシアン(およびブラック)のイ
ンクを順次転写する必要がある。昇華型熱転写の場合に
は、1つのドットに複数の色のインクを重ねて転写して
も何ら問題を生じない。すなわち、昇華型熱転写におい
ては、すでに1つの色のインクが転写されているドット
の上に第2の色のインクを転写する場合に、第2のイン
クの付着性が低下することはないし、得られる合成色は
それら2つのインクを混合した色となる。しかし、溶融
熱転写において1つのドット上に複数の色のインクを重
ねて転写する場合に、転写むらが発生しやすいという問
題がある。すなわち、溶融型のインクにおいては、用紙
の上に直接転写される場合と用紙の上にすでに転写され
たインクに重ねて転写される場合との間で転写されるイ
ンクの量が変わりやすく、これによる転写むらが生じや
すいのである。特に、シアンとマゼンタのインクを重ね
て転写する場合に、転写むらが生じやすい。
【0011】千鳥方式は、1つのラインにおいて偶数番
目のドットをプリントするかまたは奇数番目のドットを
プリントするかの2通りのパターンしか発生し得ないの
で、転写された複数の色のインクの重なりが生じる場合
が多くなる。また、千鳥方式は、用紙送りやインクリボ
ン送りに非常な高精度が要求されるという欠点がある。
すなわち、インクリボンや用紙のわずかな位置ずれによ
って色の重なりが変わるので、原画が均一な色のパター
ンであってもインクリボンや給紙のずれによってインク
の重なりが変化し、そのために色むらが生じやすいので
ある。
【0012】一方、特開昭60−180860におい
て、ディザパターンを利用した面積階調と加熱エレメン
トの通電時間の調節による濃度階調(厳密には前述の局
所的面積階調)を組合せることによって溶融熱転写にお
いて多段階の階調制御を行なうことが試みられている。
【0013】図13は、特開昭60−180860にお
ける多段階の階調制御方法を図解している。この方法に
おいて、1画素は2行2列のドットマトリクスを含んで
いる。図13において、一番上の列はイエローYがプリ
ントされた画素を表わし、第2,第3および第4の列
は、それぞれマゼンタM,シアンC,ブラックKがプリ
ントされた画素を表わしている。一方、左端のコラム
(a)から右端のコラム(h)に向かうにしたがって、
各画素の階調が高められている。1つのドット区画内の
丸印は最も薄いインク濃度を表わし、三角印は丸印より
濃いインク濃度を表わしている。何の印も記入されてい
ないドット区画は、インクが転写されていないドットを
表わしている。この面積階調方法においては、インクが
転写されるべきドットパターンは各色ごとに90度ずつ
時計方向に回転させられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図13に示されている
ような階調制御において、最も低い階調の画素は4つの
ドットのいずれにもインクが転写されていない状態であ
るが、次に低い階調の画素はコラム(a)に示されてい
るように1ドットのみにインクが最も低い濃度で転写さ
れた状態である。4色ともコラム(a)に示された階調
状態にあるときは図14に示されているように異なるイ
ンク間の重なりが生じず、最も望ましいプリント状態が
得られる。しかし、5番目の低い階調の画素は、コラム
(d)に示されているように4ドットすべてにインクが
一番低い濃度でプリントされた状態にある。1つの画素
において各色のそれぞれをコラム(d)で示された階調
でプリントする必要がある場合、4色のインクのすべて
が各ドットにおいて重なることになる。また、1つの画
素に2以上の色のインクを転写する必要がある場合で、
1つの色の階調がコラム(d)に示された階調より高い
場合には、少なくともいずれかのドットにおいて2色以
上のインクの重なりが生じることになる。
【0015】すなわち、特開昭60−180860によ
る階調制御方法においては、ごく低い階調の場合を除い
たほとんどの場合において、異なる色のインクの重なり
が避け難い。したがって、溶融熱転写の場合に良好な転
写効率を得ることが困難であり、色むらなどを生じやす
いという課題があった。
【0016】以上のような先行技術における課題に鑑
み、本発明の1つの目的は、カラー溶融熱転写において
あまり解像度を犠牲にすることなく多段階で精度よく階
調制御し得る方法を提供することである。
【0017】本発明のもう1つの目的は、溶融熱転写に
よるカラー画像の色再現性を改善し得る階調制御方法を
提供することである。
【0018】本発明のさらにもう1つの目的は、インク
リボンや用紙の位置ずれによる色むらを最小にし得る階
調制御方法を提供することである。
【0019】本発明のさらにもう1つの目的は、昇華型
・溶融型併用熱転写プリンタにおいて溶融型熱転写を行
なう場合に高精度で多段階の階調を制御し得る方法を提
供することである。
【0020】本発明のさらにもう1つの目的は、黒イン
クを使わないカラー溶融熱転写において良好なグレイバ
ランスを得ることができる階調制御方法を提供すること
である。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
るカラー熱転写プリンタにおける階調制御方法は、1画
素を2行2列のドットマトリクスで表わし、1ドットの
濃度値をサーマルヘッドの加熱エレメントに電流を流す
時間によって制御するとともに、1画素の各色の階調が
所定の値以下の場合に各色ごとに4ドット中の互いに異
なる1ドットのみをプロットし、その階調が所定の値以
上の場合に各色ごとに4ドット中の互いに異なる組み合
わせの2ドットのみをプロットするようにマスクパター
ン処理することを特徴としている。
【0022】本発明のもう1つの態様による階調制御方
法は、シアンとマゼンタは必ず互いに異なるドット上に
プロットされるマスクパターンが用いられることを特徴
としている。
【0023】本発明のさらにもう1つの態様による階調
制御方法は、各色に関して1画素中の1ドットのみがプ
ロットされる場合において、シアンとマゼンタがプロッ
トされるドット位置が主走査方向において互いに異なる
位置に配置されることを特徴としている。
【0024】本発明のさらにもう1つの態様による階調
制御方法は、昇華型・溶融型併用熱転写プリンタを用
い、昇華型と溶融型のいずれの形式を用いるかはそれら
の形式専用のインクリボンカートリッジの構造を検知し
得るスイッチによって選択されることを特徴としてい
る。
【0025】本発明のさらにもう1つの態様によるカラ
ー熱転写プリンタにおける白黒画像の階調制御方法は、
1ドットの濃度値をサーマルヘッドの加熱エレメントに
電流を流す時間と副走査方向に沿う紙の移動とによって
制御するときに、シアンの1ドットをプロットするため
に加熱エレメントに通電する時間が最大濃度のドットの
ための最大通電時間の通電終了時を基準に設定される場
合にはマゼンタの1ドットをプロットするための通電時
間は最大濃度のドットのための最大通電時間の通電開始
を基準に設定し、シアンの1ドットをプロットするため
の通電時間が最大濃度のドットのための最大通電時間の
通電開始時を基準に設定される場合にはマゼンタの1ド
ットをプロットするための通電時間は最大濃度のための
最大通電時間の通電終了時を基準に設定することを特徴
としている。
【0026】
【作用】本発明の1つの態様による階調制御方法におい
ては、ドットマトリクスを利用した面積階調とサーマル
ヘッド加熱エレメントに通電する時間による濃度階調を
組合せ、かつマスクパターンが異なる色インクの重なる
機会を著しく低減し得るので、解像度をあまり犠牲にす
ることなく多段階の階調制御を行なうことができる。
【0027】本発明のもう1つの態様による階調制御方
法においては、シアンとマゼンタは必ず互いに異なるド
ット上にプロットされるので、プリントされたカラー画
像の色再現性を改善することができる。
【0028】本発明のさらにもう1つの態様による階調
制御方法においては、シアンとマゼンタがプロットされ
るドット位置が主走査方向において互いに異なる位置に
配置されるので、インクリボンや用紙の位置ずれによる
色むらを低減することができる。
【0029】本発明のさらにもう1つの態様による階調
制御方法においては、昇華型・溶融型併用熱転写プリン
タが用いられ、インクリボンカートリッジの構造を検知
し得るスイッチによって容易に溶融型熱転写を選択する
ことができる。
【0030】
【実施例】図1において、本発明による階調制御方法に
おいて用いられ得るカラー熱転写プリンタの主要部の一
例が概略的な斜視図で示されている。サーマルヘッド1
とプラテン2との間に用紙3とインクリボン4が挟まれ
ている。サーマルヘッド1は、インクリボン4を用紙3
に向けて押圧している。
【0031】サーマルヘッド1は1ライン分のドット数
に対応して直線状に配列された多数の加熱エレメントを
含んでいる。たとえば、最大のプリントサイズがA4サ
イズであれば、A4サイズの長さにわたって加熱エレメ
ントが整列されている。これらの整列された加熱エレメ
ントのピッチは、プリンタの解像力に対応している。た
とえば、1ミリ長さ当りに12ドットの解像力を有する
場合、1ミリ長さ当りに12個の加熱エレメントが配置
されている。これらの加熱エレメントに電流が流される
とき、インクリボン上のインクが加熱エレメントから生
じた熱によって溶融されて用紙上に転写される。インク
リボン4は、周期的にイエロー,マゼンタ,シアン(,
ブラック)の3色(4色)の領域を含んでいる。
【0032】本発明は主にカラー溶融熱転写における階
調制御の改善を目的としているが、この階調制御方法
は、昇華型・溶融型併用熱転写プリンタにおける溶融熱
転写の階調制御において特に優れた効果を発揮し得る。
昇華型・溶融型併用熱転写プリンタにおいて溶融型熱転
写を行なう場合、昇華型インクリボンカートリッジと溶
融型インクリボンカートリッジの形を変えることによっ
て両形式の選択を自動的に行なうスイッチを設けること
ができる。
【0033】サーマルヘッド1内の加熱エレメントは、
パルス発生部(図1において図示せず)から出力された
パルス幅に応じて発熱する。インクリボン4は、DCモ
ータ(図1において図示せず)によって用紙3と同じ速
度で矢印A方向に巻取られる。用紙3は、その一端がド
ラム5にクランプされ、矢印Bによって示されたドラム
5の回転によって、インクリボンと同じ一定速度でサー
マルヘッドとプラテンとの間を移動していく。用紙3
は、インクリボンの色の数に合わせて計3回(または4
回)だけ往復し、それぞれの回においてイエロー,マゼ
ンタ,シアン(,ブラック)の各色が順に転写される。
【0034】図2はサーマルヘッドの内部構造を示す回
路図であり、図3は図2のサーマルヘッドを制御するた
めのタイミングチャートを示している。DATA IN
1〜20の信号として、CLOCK信号と同期してプ
リントデータ(“1”または“0”)が入力される。C
LOCK信号が120回発生された後に、LATCH信
号が有効にされる。このような制御によって、サーマル
ヘッド内にプリントデータが記憶される。次に、一定周
期の間にSTROBE信号が有効にされる。これによっ
て、サーマルヘッド内に記憶されたプリントデータが
“1”である加熱エレメントが発熱する。以上の操作を
必要な回数だけ繰返すことによって階調制御が可能とな
る。すなわち、ドットの濃度値を高くするには、加熱エ
レメントの通電時間が長くされる(“1”の回数が増や
される)。
【0035】しかし、昇華型インクの場合には各ドット
において加熱エレメントの通電時間に正確に比例した濃
度値を得ることが可能であるが、溶融型インクにおいて
は昇華型インクの場合のように多段階の階調を精度よく
表わすことが困難である。なぜならば、溶融型インクリ
ボンにおいては、ある所定の温度以上に温度が上昇しな
ければインクが溶融しないからである。したがって、濃
度階調で256階調を表わそうとすれば、最高濃度をプ
リントするときにはドット径が非常に大きくなる。そこ
で、本発明においてはすべてのドットにプロットするこ
とはしないで、マスクをかけることによって、プリント
されるべきドットの位置が制限される。すなわち、2行
2列のドットマトリクスからなるマスクパターンが用い
られ、実際にサーマルヘッド内の加熱エレメントに通さ
れる電流を制御することによって、プリントされるドッ
ト位置をそのマスクによって選択する。このように、プ
リントされるべきドットの個数をマスクによって選択す
ることによって階調を制御することが可能である。
【0036】図4において、本発明による階調制御の一
例がドットマトリクスによって図解されている。1番上
の列はイエローYにおけるマスクパターンを示し、第
2,第3,および第4の列はそれぞれマゼンタM,シア
ンC,ブラックKにおけるマスクパターンを示してい
る。一番左のコラムに示された各画素においては、4つ
のドットのいずれにもインクが転写されておらず、最も
低い階調を表している。コラムが右に進むにしたがって
そのコラムに属する各画素の階調が高くなる。各ドット
の区画内に示されている数値は、ある時間を単位として
加熱エレメントに通電される時間を表している。2行2
列のドットマトリクスを含む画素の右方向は加熱エレメ
ントの並びに沿った主走査方向に対応しており、下方向
は紙の送り方向に沿った副走査方向に対応している。
【0037】図4に示された階調制御において、たとえ
ばイエローYの画素列では、階調値が127までは右上
のドットのみにインクが転写される。しかし、階調値が
128以上になれば、上側の2つのドットの両方にイン
クが転写される。このとき、インクが転写されるドット
の数が変化するので、画像データの変化に対する加熱エ
レメントの通電時間の変化率が同じであれば、階調の変
化率が急に変わることになる。
【0038】このような不都合を防止するために、階調
度が0から127までの間では1ドットのみにインクが
転写されるが、そのときの加熱エレメントの通電時間は
画像データが1増えるごとに2だけ増大させられる。す
なわち、加熱エレメントの通電時間は画像データの2倍
であり、階調度が0から127まで変わる間に通電時間
は0から254まで変化する。他方、階調度が128か
ら255まで変化する間には2ドットがプロットされ、
1ドットあたりの通電時間は画像データが1増えるとご
に1だけ増大する。すなわち、階調度が128から25
5まで変化する間に、1ドットあたりの通電時間は12
8から255まで変化する。
【0039】図5は、図4の階調制御方法によって実際
にプリントされたときの通電時間と階調との関係を示し
ている。図5における縦の破線は1画素中の1ドットの
みがプロットされるか2ドットがプロットされるかの境
界を表わしており、この境界の両側で階調の変化率が大
きく変わらないように加熱エレメントの通電時間を選択
することが重要である。
【0040】以上において、イエローYに関して階調制
御が説明されたが、マゼンタM,シアンC,およびブラ
ックKについてもイエローの場合と同様に階調制御され
る。ただし、1画素中の1ドットのみがプロットされる
場合、マゼンタ,シアン,およびブラックのそれぞれ
は、ドットマトリクス中の左下,右下,および左下のド
ットにプロットされる。また、1画素中の2ドットがプ
ロットされる場合、マゼンタ,シアン,ブラックのそれ
ぞれは、ドットマトリクス中の右上と左下,左上と右
下,および左下と右下のドットがプロットされる。この
ようにプロットすることによって、少なくともマゼンタ
とシアンのインクが互いに重なり合うことはない。
【0041】イエロー,マゼンタ,およびシアンのイン
クを互いに重ねてプロットする場合、特にマゼンタとシ
アンが重なる場合に不都合が生じやすい。すなわち、イ
エロー,マゼンタ,シアンの順番でインクが転写される
場合、シアンを転写するための加熱エレメントの通電時
間が同一であっても、用紙に直接転写する場合と用紙上
に転写されたマゼンタインク上にシアンインクが重ねて
転写される場合とで、転写されるインクの量が異なる。
これを防止するためには、マゼンタとシアンのインクの
重なりを避けることが望まれる。
【0042】図6において、マゼンタとシアンのインク
の重なりを避ける方法の一例が図解されている。この図
においては、4ドットを含む1画素中の1ドットのみが
プロットされる場合が示されている。図6(A)に示さ
れた例においては、主走査方向に沿った1ライン中の奇
数番目のドットのみがプリントされ、偶数番目のライン
内ではマゼンタのみがプリントされて、奇数番目のライ
ン内ではシアンのみがプリントされる。このようなプリ
ンティングは、図6(B)に示されているように主走査
方向のアドレスと副走査方向のアドレスが奇数ビットで
あるか偶数ビットであるかを判断することによって行な
うことができる。すなわち、主走査方向のアドレスと副
走査方向のアドレスがいずれも奇数の場合にはシアンを
プロットし、主走査方向のアドレスが奇数で副走査方向
のアドレスが偶数の場合にマゼンタをプロットするよう
にすればよい。このようにドットをマスクするか否かを
決定する信号は、主走査側の最下位ビットのアドレスと
副走査側の最下位ビットのアドレスのみを使って簡単に
作成することができる。
【0043】図7において、マゼンタとシアンのインク
の重なりを避ける方法のもう1つの例が図解されてい
る。図7(A)においては、4つのドットを含む1つの
画素中の2つのドットにマゼンタがプリントされ、残り
の2つのドットにシアンがプリントされている。すなわ
ち、マゼンタは奇数番目のライン中では主走査方向に
数番目のドットにプリントされ、偶数番目のライン中で
は奇数番目のドット上にプリントされる。他方、シアン
は奇数番目のライン中で奇数番目のドット上にプリント
され、偶数番目のライン中では偶数番目のドット上にプ
リントされる。
【0044】この場合にも、図7(B)に示されている
ように、マスクパターンは最下位アドレスビットだけで
判断することができる。シアンは主走査方向アドレスと
副走査方向アドレスの両方が奇数の場合と偶数の場合の
みにプロットすればよく、両アドレスのEXOR(排他
的論理和)によって制御することができる。マゼンタは
主走査方向アドレスが奇数で副走査方向アドレスが偶数
または主走査方向アドレスが偶数で副走査方向アドレス
が奇数の場合にプロットすればよく、主走査方向アドレ
スと副走査方向アドレスのEXNOR(排他的否定論理
和)によって制御することが可能である。
【0045】次に、1画素において1色のインクにつき
1ドットのみをプロットする場合のマスクパターンで、
シアンとマゼンタがプロットされるドット位置を主走査
方向において互いにずらす方法を説明する。その前に、
この方法がなぜ望まれるかを千鳥パターンの例で説明す
る。
【0046】マスクパターンを千鳥パターンにしてシア
ンとマゼンタのインクが重ならないようにする場合のプ
ロット配置が図8(A)に示されている。このようなプ
ロット配置を用いることによってシアンとマゼンタのイ
ンクの重なりを小さくすることができる。しかし、マゼ
ンタをプロットしてから用紙をインクリボンとともに動
かせてシアンをプロットするとき、シアンとマゼンタの
位置関係がずれる可能性がある。特に、用紙とインクリ
ボンの進行方向である副走査方向における位置制御には
ずれが生じる可能性が大きい。300DPI(インチあ
たりのドット数)の解像度を有するプリンタの場合に
は、1mm長さに12ドットがプリントされるので、ド
ット間の間隔は約80μmのように非常に細かくなる。
したがって、用紙の送りがわずかに数十ミクロンずれた
だけでも図8(B)に示されているようにシアンとマゼ
ンタのインクの重なりが生じ得る。
【0047】図8(A)と(B)は同じ画像データに基
づくプリントであるにもかかわらず、ほんのわずかな用
紙送りのむらのために色の重なりが変わっている。この
場合、マゼンタインクの上にはシアンインクが付着しに
くく、マゼンタインクの上にシアンインクが重なったと
きに、インクの透過性の問題から、画像データと加熱エ
レメントの通電時間が同じであるにかかわらずプリント
された色が変わるという問題(色の再現性不良)が生じ
る。また、用紙送りのむらによって、1つのプリント画
像中の異なる位置によって色むらが生じ得る。
【0048】図9において、用紙の送りに多少のむらが
生じても良好な色の再現性を得ることができ、かつ1つ
の画像中の場所に依存した色むらの発生を防止し得る方
法が図解されている。この方法は、各色のインクに関し
て1画素中に1ドットのみがプロットされる場合に有効
なものである。すなわち、図9(A)に見られるよう
に、1つのライン内でシアンは奇数番目のドットにプロ
ットし、マゼンタは偶数番目のドットにプロットすれば
よい。このようなマスクパターンを用いることによっ
て、用紙の送りむらによる色の再現性の低下を防止する
ことができる。
【0049】すなわち、図9(B)に示されているよう
に、用紙の送りに多少のむらが生じても、シアンのプロ
ットが含まれるコラムとマゼンタのプロットが含まれる
コラムが互いに異なっているので、シアンのプロットと
マゼンタのプロットが互いに重なり合うことはない。
【0050】図10を参照して、マゼンタとシアンの重
なりを少なくし得るさらにもう1つの方法が図解されて
いる。この方法は、ブラックインクを使うことなくイエ
ロー,マゼンタ,およびシアンの3色のインクを溶融型
熱転写することによってグレイをプリントするときに特
に効果のあるものである。グレイの単色画像をプリント
する場合、ブラックのインクを用いて階調のむらを生じ
ることなくプリントすることが可能である。しかし、ブ
ラックインクを用いないカラー溶融型熱転写でグレイを
プリントする場合には、イエロー,マゼンタ,およびシ
アンを混色してグレイを表さなければならない。しか
し、何度も述べているように、用紙に転写されたマゼン
タインクの上に重ねてシアンインクを転写するときに
は、シアンインクの付着性が低いという問題がある。そ
れによってグレイバランスが悪くなれば、他の色の場合
に比べて画質の低下が目立つことになる。
【0051】グレイを表示する場合、それに必要なイエ
ロー,マゼンタ,およびシアンのインクの量はお互いに
ほぼ等しく、したがって各色に関する加熱エレメントの
通電時間もほぼ等しい。この場合、図1から理解される
ように、1ライン長さにわたって多数の加熱エレメント
を有するサーマルヘッド1に電流を流すことによってイ
ンクリボン4のインクを用紙3上に転写する。1ライン
上の多数のドットを同時にプリントした後にインクリボ
ン4と用紙3は加熱エレメントが並んだラインと直交す
る方向に進む。イエローが画面全体に転写された後に、
用紙3は元の位置に戻されて、次にマゼンタが画面全体
に転写される。その後同様に、用紙3は元の位置に戻さ
れてシアンが画面全体に転写される。用いられるインク
は3色であるので、用紙3を3往復させる転写によって
1画面のプリントが終了する。
【0052】図10において、このようなプリントの様
式が図解されている。図10では、異なる色のインクの
重なりが特に問題となるマゼンタとシアンのプロットが
図解されており、図の簡略のために4行4列のプロット
が示されている。まず図10(A1)において、マゼン
タの行1(第1のライン)に対応する画像データがサー
マルヘッドに転送され、そのデータに対応して加熱エレ
メントに電流が流される。電流は負論理で流され、負の
パルスの幅に比例した時間だけ電流が流される。第2,
第3および第4のラインに関しても、それぞれ行2,行
3,および行4の負パルスに対応して加熱エレメントに
通電する。このようにして図10(A2)に示されてい
るようなマゼンタのプロットのパターンが得られる。
【0053】同様にして、シアンについても画像データ
に対応して各加熱エレメントに電流が流される。白黒デ
ータの場合、マゼンタとシアンのインクの量は互いに大
差がないので、図10(B1)に示されているようにシ
アンに関する通電時間の設定基準をマゼンタに関する通
電時間の設定基準と同様に通電時間の開始時にすれば、
図10(B2)に示されているようにシアンとマゼンタ
が互いにほとんど重なり合ったプロットのパターンとな
る。このようなシアンとマゼンタのインクの重なりを小
さくするために、図10(C1)に示されているように
シアンに関する通電時間の設定基準を通電時間の終了時
にすることが望まれる。すなわち、図10(A1)に示
されているようなマゼンタに関する通電時間の設定と図
10(C1)に示されているようなシアンに関する通電
時間の設定を用いることにより、図10(C2)に示さ
れているようにマゼンタとシアンのインクの重なりが小
さなプロットパターンを得ることができる。
【0054】以上で述べられた階調制御方法はもちろん
カラー溶融型熱転写プリンタにおいて用いることができ
るものであるが、特に昇華型・熱溶融型併用熱転写プリ
ンタにおいて優れた効果を発揮し得る階調制御方法であ
る。そのとき、本発明による階調制御方法を昇華型・熱
溶融型併用熱転写プリンタにおいて用いる場合、昇華型
インクと溶融型インクのいずれのインクが用いられるか
を検知するために、インクリボンのカセットの形状を変
えることによって切換えスイッチのオン/オフが変わる
ように設定することができる。そのスイッチの切換えに
応じて、溶融型インクが用いられる場合に本発明による
階調制御方法が自動的に行なわれるようにすることが可
能である。
【0055】図11において、以上述べられたような階
調制御方法を実行するための制御システムが概略的なブ
ロック図で示されている。このシステムにおいて、ホス
トコンピュータからプリンタへはSCSI(小コンピュ
ータシステムインタフェース)10によって画像データ
が転送される。画像データは、イエロー,マゼンタ,シ
アンの順で転送され、各色に関して1画面全体のデータ
が転送された後に次の色のデータが転送される。画像デ
ータは各色について8ビットである。プリンタ内のライ
ンバッファ11に1ライン分の画像データが記憶され
る。
【0056】また、この画像データの転送に同期した主
走査方向(加熱エレメントの並びの方向)の画像データ
のアドレスを作成するために、Xアドレスカウンタ12
が設けられている。このXアドレスカウンタ12の出力
は、ヘッドばらつき補正用ルックアップテーブル13の
アドレスに入力される。このヘッドばらつき補正用ルッ
クアップテーブル13には、ラインバッファ11からの
画像データも入力され、その画像データはサーマルヘッ
ドの各加熱エレメントの抵抗値に関するばらつきなどが
補正される。そして、補正された画像データは、パルス
発生部14へ入力される。パルス発生部14は、画像デ
ータの値に応じてサーマルヘッドの加熱エレメントをオ
ンにするタイミングを発生するためのものである。
【0057】本発明においては、画像データがドット位
置に依存してマスクされるが、このマスク信号はゲート
回路15から出力されてパルス発生部14に入力され
る。すなわち、ゲート回路15にはXアドレスカウンタ
12からのX方向のアドレスやラインカウンタ16から
のラインごとのアドレスが入力される。マスクパターン
は2行2列のドットマトリックスであるので、それを表
わすアドレスのためにはXアドレスとラインアドレスと
もに最下位ビットを用いるだけで十分である。これら2
ビットと色情報信号によってマスクパターンの信号と
画像データシフトの信号を生じる。そして、これらの信
号がゲート回路15からパルス発生部14に入力される
のである。色情報信号は、現在処理中の画像データの色
がイエロー,マゼンタ,またはシアンのいずれであるか
を表わす信号である。
【0058】画像データのシフトは、2ドットプロット
(2ドットマスク)するか、または1ドットプロット
(3ドットマスク)するかによって加熱エレメントの通
電時間を変えるために必要である。1ドットをプロット
するか2ドットをプロットするかの判断は、画像データ
の最上位ビットが“1”(すなわち16進法で80H以
上)であるか、最上位ビットが“0”(すなわち16進
法で7FH以下)であるかによって判断する。すなわ
ち、最上位ビットが“1”であれば2ドットをプロット
し、最上位ビットが“0”であれば1ドットをプロット
する。
【0059】画像データは、1ドットしかプロットしな
い場合には、上位ビットの方に1ビットだけシフトを行
なう。たとえば、画像データが13Hならば、26Hに
対応するパルス幅を4ドット中の1ドットのみに発生す
る。また、画像データが88Hならば、88Hに対応す
るサーマルヘッドの通電信号のパルス幅を4ドット中の
2ドットについて発生する。どのドットに対して通電信
号であるパルス信号を発生するかは、アドレスの最下位
ビットの2ビット入力の論理演算で簡単に決定すること
ができる。
【0060】ゲート回路部15から出力されたマスク信
号とパルス発生部14の出力はANDゲート17の入力
に接続され、マスクする場合にはマスク信号は“0”に
なる。これは、正論理の例である。マスク処理されたパ
ルス信号はシフトレジスタ18に入力される。1ライン
分のパルス信号がシフトレジスタ18に入力された後に
直列/並列変換され、サーマルヘッドの加熱エレメント
の数だけ通電信号がラッチ回路19内に入力される。ラ
ッチ回路19は、Xアドレスカウンタ12から出力され
たラッチ信号によってラッチされ、各々のドットに対応
した通電パルス信号は画像データに応じてサーマルヘッ
20内の加熱エレメントに通電させる。その通電時間
に対応して、サーマルヘッド20中の加熱エレメントの
温度が上昇し、溶融型インクリボン上のインクが溶けて
用紙上に転写される。
【0061】以上のように、本発明による階調制御方法
は、従来の熱転写プリンタの制御システム内へゲート回
路部15などを追加することによって容易に実現するこ
とができる。
【0062】図10の実施例は、パルス発生部14に色
情報を入力し、加熱エレメントへの通電時間の設定基準
を開始時基準とするか終了時基準とするかを選択するこ
とによって実現することができる。
【0063】昇華型・溶融型併用熱転写プリンタを昇華
型で用いる場合、昇華/溶融切換えスイッチからの信号
を昇華型インクリボンを使用する場合に“1”にし、こ
の場合にゲート回路部15からの出力信号を他の信号に
関係なく“1”に設定することによって昇華型熱転写を
行なうことができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、カラー
溶融型熱転写において画像の解像度をあまり犠牲にする
ことなく多段階の階調制御を行なうことができる。ま
た、カラー画像の色再現性を高めることができる。さら
に、用紙の送りにおける位置ずれによる色むらを防止す
ることができる。さらにまた、良好なグレイバランスを
有する階調制御方法を提供することができる。そして、
本発明による階調制御方法は、昇華型・溶融型併用熱転
写プリンタにおいて特に優れた効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱転写プリンタの主要部を示す概略的な斜視図
である。
【図2】サーマルヘッドの構造を示す回路図である。
【図3】図2のサーマルヘッドを制御するためのタイミ
ングチャートである。
【図4】本発明による階調制御方法の一例を説明するた
めのドットマスクパターン図である。
【図5】加熱エレメントの通電時間と実際にプリントさ
れた階調との間の望ましい関係を示すグラフである。
【図6】1画素中でマゼンタとシアンの各々が1ドット
のみにプロットされる場合に、マゼンタとシアンのイン
クの重なりを小さくするためのプロットパターンを示す
図である。
【図7】1画素中でマゼンタとシアンの各々について2
ドットがプロットされる場合に、マゼンタとシアンの重
なりを小さくするためのプロットパターンを示す図であ
る。
【図8】用紙の送りにむらがある場合に、マゼンタとシ
アンの間で生じるインクの重なりを示すプロットパター
ンの図である。
【図9】1画素中でマゼンタとシアンの各々について1
ドットのみがプロットされる場合に、用紙の送りにむら
が生じてもシアンとマゼンタの重なりを小さくすること
ができるプロットパターンを示す図である。
【図10】良好なグレイバランスを維持しながら階調制
御し得る方法を説明するための図である。
【図11】本発明を実現するために熱転写プリンタにお
いて用いられる制御システムを示すブロック図である。
【図12】従来の千鳥方式を用いた階調制御方法を示す
図である。
【図13】先行技術によるカラー溶融型熱転写における
階調制御方法を示すドットマスクパターン図である。
【図14】図13による階調制御方法における最も望ま
しいプリント状態を示すプロットパターンの図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 プラテン 3 用紙 4 インクリボン 5 ドラム 10 SCSI 11 ラインバッファ 12 Xアドレスカウンタ 13 ヘッドばらつき補正用ルックアップテーブル 14 パルス発生部 15 ゲート回路部 16 ラインカウンタ 17 AND 18 シフトレジスタ 19 ラッチ回路 20 サーマルヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 達哉 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 竹野 剛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−64206(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/36 B41J 2/325

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー熱転写プリンタにおける階調制御
    方法であって、 1画素を2行2列のドットマトリクスで表わし、 1ドットの濃度値をサーマルヘッドの加熱エレメントに
    電流を流す時間によって制御するとともに、 1画素の各色の階調が所定の値以下の場合は各色ごとに
    4ドット中の互いに異なる1ドットのみをプロットし
    て、前記所定の値以上の場合には各色ごとに4ドット中
    互いに異なる組み合わせの2ドットのみをプロットす
    るようにマスクパターン処理することを特徴とする階調
    制御方法。
  2. 【請求項2】 シアンとマゼンタは必ず互いに異なるド
    ット上にプロットされるマスクパターンが用いられるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の階調制御方法。
  3. 【請求項3】 各色に関して1画素中の1ドットのみが
    プロットされる場合において、シアンとマゼンタがプロ
    ットされるドット位置は主走査方向において互いに異な
    る位置にあることを特徴とする請求項1に記載の階調制
    御方法。
  4. 【請求項4】 前記熱転写プリンタは溶融型・昇華型併
    用熱転写プリンタであり、溶融型と昇華型のいずれの形
    式を用いるかは各形式専用のインクリボンカートリッジ
    の構造を検知し得るスイッチによって選択されることを
    特徴とする請求項1に記載の階調制御方法。
  5. 【請求項5】 カラー熱転写プリンタにおける白黒画像
    階調制御方法であって、 1ドットの濃度値を主走査方向に沿ったサーマルヘッド
    の加熱エレメントに電流を流す時間と副走査方向に沿う
    紙の移動とによって制御するときに、 シアンの1ドットをプロットするために前記加熱エレメ
    ントに通電する時間が最大濃度のドットのための最大通
    電時間の通電終了時を基準に設定される場合にはマゼン
    タの1ドットをプロットするための通電時間は最大濃度
    のドットのための最大通電時間の通電開始時を基準に設
    定され、 シアンの1ドットをプロットするための通電時間が前記
    最大通電開始時を基準に設定される場合にはマゼンタの
    1ドットをプロットするための通電時間は前記最大通電
    時間終了時を基準に設定されることを特徴とする階調制
    御方法。
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