JP3491507B2 - シリアル記録装置 - Google Patents

シリアル記録装置

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JP3491507B2
JP3491507B2 JP28534297A JP28534297A JP3491507B2 JP 3491507 B2 JP3491507 B2 JP 3491507B2 JP 28534297 A JP28534297 A JP 28534297A JP 28534297 A JP28534297 A JP 28534297A JP 3491507 B2 JP3491507 B2 JP 3491507B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般にインクシ
ートと呼ばれる記録媒体上の溶融型や昇華型等のインク
を熱によって被記録媒体である記録紙に記録する熱記録
装置や、蛍光管、LED(発光ダイオード)等の光記録
ヘッドと感光紙を用いて記録する光記録装置に関し、特
に、プリンタやファクシミリ、複写機等に適用できるシ
リアルヘッドを用いた記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】文字や自然画などの画像を得るための記
録装置は数多く開発され、また製品化されている。例え
ば、サーマルヘッド等の記録ヘッドを用いてインクシー
トのインクを熱によって記録紙に記録する熱記録装置
は、機構が簡単で信頼性が高く、保守性に優れている等
の利点から各種記録装置に適用されている。溶融型ある
いは昇華型インクシートを用いた場合には、サーマルヘ
ッドを構成する複数の記録素子(発熱抵抗体)に加えら
れたエネルギにより、顔料または染料インクの記録を行
う。そして、上記記録素子への加熱量(加熱エネルギ)
は、これらに加えられる通電パルスの個数や時間幅、印
加電圧によって制御される。
【0003】また、日経エレクトロニクス(1996年
11月4日)のNo.675号には、複数の蛍光体(記
録素子)からなる蛍光管を使ってインスタント・フィル
ムに書き込む光記録ヘッド及び光プリンタの例が記載さ
れている。同記事によれば、線状に白色発光する蛍光管
と、赤、緑、青の3色カラーフィルターからなる光記録
ヘッドをこのカラーフィルターを切り替えながら3回走
査させ、被記録媒体であるインスタントカメラ用のカラ
ーフィルムに画像を書き込む方法が、高画質、低消費電
力及び高速記録の観点から熱記録装置より有力と記載さ
れている。なお、前記ヘッドとしては、特開平6−83
243号公報等に詳しく記載されている。さらに、日経
エレクトロニクス(1996年11月18日)のNo.
676号には、感光性のマイクロカプセルを含んだ被記
録媒体を例えば、LEDやレーザー等の記録素子で構成
された光記録ヘッドで感光させ、前記カプセルを破壊す
ることにより記録が行われるサイカラー方式が掲載され
ている。これらはいずれも、被記録媒体を専用紙とし、
光エネルギーを変調させることにより写真に近い画質を
得ている。
【0004】記録装置の構成としては、ラインタイプの
記録ヘッドを用いたライン型とシリアルタイプの記録ヘ
ッドを用いたシリアル型に大別できる。前者は、高速性
を特長としているが、記録ヘッドが高価であるため装置
コストが高くなる。これに対して、後者は速度的には不
利であるものの、装置コストを安価におさえることがで
きるという特長がある。このようなシリアルヘッドを用
いた記録装置構成としては、例えば特開昭62−117
774号公報に示されたものがある。図15はその記録
装置の概略説明図であり、1は記録ヘッド、2はプラテ
ン、3はキャリッジ、4はガイド軸、5は記録媒体で、
前記記録媒体5は供給ロール5aと巻き取りロール5b
にまかれている。6は被記録媒体、7a、7bはガイド
ロールである。また光記録の場合も同様に考えることが
できる。例えば、光記録においては熱記録における発熱
という言葉は発光という言葉に置き換えられ、また、記
録媒体は使用しないので不要にでき、さらに、光記録ヘ
ッドは被記録媒体とは圧接せず非接触にできる。
【0005】以上のように構成された記録装置につい
て、以下にその動作を説明する。記録ヘッド1では、図
示しない記録素子を画像パターンに応じて発熱させるこ
とにより、記録媒体5を通して被記録媒体6に所望の記
録を行う。記録ヘッド1は主走査方向xに延在するプラ
テン2に対面するように配設されている。また、前記記
録ヘッド1は主走査方向xに走行可能なキャリッジ3に
取り付けられ、前記プラテン2の軸方向と平行に配設さ
れたガイド軸4に沿って、プラテン2に圧接しながら記
録される。具体的には、前記記録ヘッド1とプラテン2
との間には記録媒体5及び被記録媒体6が介在されてお
り、前記記録媒体5は前記キャッリジ3に収納されると
ともに、記録ヘッド1の両側に配設されたガイドロール
7a、7bによって記録媒体6と当接するようにガイド
され、キャリッジ3の走査に応じて供給ロール5aから
巻き取りロール5bへと巻き取られながら、1回目の走
査に対応した記録(1バンド)が行われる。そして、キ
ャリッジ3はスタートポジション(左側の記録開始地
点)に戻されるとともに、被記録媒体6をプラテン2に
よって副走査方向yに、記録ヘッド1の幅分だけ搬送さ
れ、次の主走査記録が行われる。さらに、同様の記録を
繰り返すことにより画像が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の記録装置は以上
のように構成されているので、走査と走査との間に主走
査方向の白スジ、所謂バンディングが入り画質が劣化す
るという課題がある。これは記録ヘッドあるいは被記録
媒体の駆動精度に起因するメカ的な要因と、熱記録の場
合には周辺からの熱影響が少ないため記録ヘッドの両端
部が中央部より低くなるという温度分布の不均一さが原
因である。また、光記録の場合にはメカ的な要因と、L
EDや蛍光管アレイに比してセルフォックレンズアレイ
が短い場合に起きる両端部の光量不足が原因である。画
質劣化を解消するためには、記録ヘッドあるいは被記録
媒体の高精度な駆動を行えばよいが、この場合には高価
・大型で、かつ複雑なものにならざるを得ない。
【0007】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、走査間スジのない高画質記録を安
価に実現すること、また、走査間スジのない高画質記録
を安価に実現しながら上下余白の少ない印画を実現する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るシリアル記録装置は、被記録媒体上に記録ドットを
形成する記録素子を有する記録ヘッドと、上記記録ヘッ
ドを上記被記録媒体の主走査方向へ相対駆動する主走査
手段と、上記記録ヘッドを上記被記録媒体の副走査方向
へ相対駆動する走査手段とを備えて画像を形成するシ
リアル記録装置において、互いに素となる正の整数をn
およびk、記録画像の所望の解像度に対応した記録ドッ
トの中心間距離をLとして、上記記録ヘッドには副走査
方向の長さが0.8×L以上2×L未満の記録ドットを
形成し得るn個の記録素子が副走査方向にピッチk×L
で配置され、上記副走査手段は上記記録ヘッドと上記被
記録媒体を副走査毎にn×Lの距離相対移動させるよう
にしたものである。また、この発明の第2の発明に係る
シリアル記録装置は、第1の発明において、上記主走査
手段および上記副走査手段を制御すると共に、上記被記
録媒体に記録する画像データを上記記録ヘッドに出力す
る制御手段を備えたものである。
【0009】また、この発明の第3の発明に係るシリア
ル記録装置は、被記録媒体上に記録ドットを形成する記
録素子を有する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを上記被
記録媒体の主走査方向へ相対駆動する主走査手段と、上
記記録ヘッドを上記被記録媒体の走査方向へ相対駆動
する主走査手段とを備えて画像を形成するシリアル記録
装置において、互いに素となる正の整数をnおよびk、
記録画像の所望の解像度に対応した記録ドットの中心間
距離をLとして、上記記録ヘッドには複数の記録素子が
ピッチLで配置され且つピッチk×Lでn個の記録素子
のみが有効であり、さらに上記副走査手段は上記記録ヘ
ッドと上記被記録媒体を副走査毎にn×Lの距離相対移
動させるようにしたものである。また、この発明の第4
の発明に係るシリアル記録装置は、第3の発明におい
て、上記主走査手段および上記副走査手段を制御し、上
記被記録媒体に記録する画像データを上記記録ヘッドの
有効な記録素子に出力すると共に、有効でない記録素子
には記録しない大きさのエネルギーを印加する制御手段
を備えたものである。
【0010】また、この発明の第5の発明に係るシリア
ル記録装置は、被記録媒体上に記録ドットを形成する記
録素子を有する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを上記被
記録媒体の主走査方向へ相対駆動する主走査手段と、上
記記録ヘッドを上記被記録媒体の副走査方向へ相対駆動
する走査手段とを備えて画像を形成するシリアル記録
装置において、互いに素となる正の整数をnおよびk、
記録画像の所望の解像度に対応した記録ドットの中心間
距離をLとして、上記記録ヘッドには複数の記録素子が
ピッチLで配置され、上記副走査手段は上記記録ヘッド
と上記被記録媒体を副走査毎にn×Lの距離相対移動さ
せるとともに、下記(a)および(b)の2つのモード
を切り替える制御手段を備えたものである。 (a)上記複数の記録素子の内、ピッチk×Lでn個の
記録素子を有効とし、この有効な記録素子に上記被記録
媒体に記録する画像データを出力するモード。 (b)上記複数の記録素子の内、上記ヘッド端部から連
続した半数以内の記録素子を有効とすると共に、残りの
記録素子をピッチk×Lで有効とし、この有効な記録素
子に上記被記録媒体に記録する画像データを出力するモ
ード。また、この発明の第6の発明に係るシリアル記録
装置は、第5の発明において、上記制御手段は有効でな
い記録素子に対して記録しない大きさのエネルギーを印
加するようにしたものである。
【0011】また、この発明の第7の発明に係るシリア
ル記録装置は、第1から第6のいずれかの発明におい
て、同一の記録データに対して、記録ヘッドの両端に位
置する記録素子に与えるエネルギーを両端以外に位置す
る記録素子に与えるエネルギーに比べて大きくするよう
にしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1によるシ
リアル記録装置を図1から図5に従って説明する。まず
図について説明すると、図1は本実施形態におけるシリ
アル記録装置の構成図、図2は本実施形態における制御
手段の構成図、図3は本実施形態における記録ヘッドお
よびその走査方法を示す図、図4(a)および図4
(b)は本実施形態おける記録素子kの副走査方向の長
さと記録ドットの大きさを示す図、図5は本実施形態に
おける画質評価に関する図である。
【0013】次に、本実施形態の構成について説明す
る。図1において、1は記録ヘッド、2は平坦性を有し
た金属あるいはゴム状の材料からなるプラテン、3a、
3bはそれぞれキャリッジ、4aはこのキャリッジ3b
に固着されていて上記キャリッジ3aを主走査方向(矢
印A−B方向)にガイドするガイド軸、4bは副走査方
向(矢印C−D方向)に上記キャリッジ3bをガイドす
るガイド軸、5は昇華性染料を有したインクシートであ
る記録媒体で、供給ロール5aと巻き取りロール5bに
巻かれて、カセット5cに収容されている。上記キャリ
ッジ3aには上記記録ヘッド1と上記カセット5cに収
容されている上記記録媒体5が搭載されている。
【0014】さらに、6は被記録媒体で、図示しない被
記録媒体搬送手段によって上記プラテン2上に上記記録
媒体5と当接するように供給される。7a、7bはそれ
ぞれ上記記録媒体5をガイドするガイドローラ、8は上
記キャリッジ3aを主走査方向に駆動する第1の駆動手
段、9は上記キャリッジ3bを副走査方向へ駆動する第
2の駆動手段、10は上記記録媒体5を駆動する第3の
駆動手段、11は制御手段である。
【0015】この制御手段11の構成を図2に基づいて
説明すると、12はこの制御手段11全体を制御する中
央処理装置(以後CPUと呼ぶ)、13は制御信号ある
いはデータ信号を通す制御バス、14は上記第1の駆動
手段8を制御する第1の駆動制御手段、15は上記第2
の駆動手段9を制御する第2の駆動制御手段、16は上
記第3の駆動手段10を制御する第3の駆動制御手段、
17は画像データを処理する画像データ処理手段、18
は上記記録ヘッド1を駆動する記録ヘッド駆動手段であ
り、上記記録ヘッド1には、この制御手段11でつくら
れた画像データが入力され、記録媒体5を介して被記録
媒体6に記録が行われる。
【0016】第1の駆動手段8と第3の駆動手段10
は、例えばモータ等で構成され、CPU12から制御さ
れる第1の駆動制御手段14と第3の駆動制御手段16
の電圧あるいは駆動パルス信号で所望の動作が行われ
る。記録ヘッド1への通電パルス等の印加タイミングと
第1の駆動手段8と第3の駆動手段の駆動タイミングは
概略同期させ、記録を行いながら、記録媒体5と記録ヘ
ッド1は駆動される。
【0017】図3には本実施形態で使用している記録ヘ
ッド1の図を示してあり、1bは例えば発熱抵抗体から
なる記録素子で、2ドットピッチ間隔で3個配置された
例を示している。
【0018】ここでドットピッチとは、所望の解像度を
Ndpi(dot per inch)とした時に、 ドットピッチ=1/N (インチ) で表わされるものであり、所望の解像度に対応して決定
される互いに隣接する記録ドットの中心間距離である。
またこれは、所望の解像度をNdpiとした時に、1イ
ンチの長さを同じ長さのN個のドットで隙間無く埋める
時のドット1個の長さでもあり、所望の解像度に応じた
理想的な記録ドット長さである。今後このドットピッチ
の大きさをLで表わすこととする。
【0019】次に、動作を説明する。まず、動作開始前
には、キャリッジ3a上には記録媒体5がセットされて
いるとともに、キャリッジ3aは図1中のPで示すホー
ムポジション(可動範囲内で最も矢印BおよびD方向に
移動した位置)にあるとする。この状態から以下のシー
ケンスで動作する。 (1)被記録媒体6を図示しない被記録媒体搬送手段ま
たは手動でプラテン2上にセットする。 (2)図示しない外部装置、例えばホストコンピュータ
等から“記録せよ”のコマンドをCPU12が制御バス
13を通して受信し、また制御バス13を通して画像デ
ータが画像データ処理手段17に入力されると、まず1
回目の走査では画像データ処理手段17が、ハードウエ
ア処理またはファームウエア処理により記録ヘッド1の
駆動方法に応じた画像データを生成する。この画像デー
タは記録ヘッド駆動手段18に入力され、記録ヘッド駆
動手段18で例えば通電パルスに変換された後、記録ヘ
ッド1に順次送られる。
【0020】この時、CPU12は、第1の駆動手段8
と第3の駆動手段10で、記録ヘッド1を搭載したキャ
リッジ3aと記録媒体5を駆動する。具体的には、主走
査方向記録時には、所望の解像度で記録が行われるよう
に、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3aを第1の駆
動手段8で矢印A方向に駆動するとともに、記録媒体5
が第3の駆動手段10によって供給ロール5aから記録
ヘッド1の下を通して巻き取りロール5bへ、記録ヘッ
ド1の移動速度と概略同速度で、弛まず、かつ引き千切
れないように巻き取られる。
【0021】(3)1回目の走査が終了すると、2回目
の走査の準備を行う。具体的には、1回目の走査終了位
置付近で、第2の駆動手段9にてキャリッジ3aを副走
査方向に所定距離(この例では3ドットピッチ分)移動
させる。そのために、CPU12はモータ等から構成さ
れる第2の駆動手段9に対して駆動パルスを与え、キャ
リッジ3bを矢印C方向に移動させる。そして、第1の
駆動手段8にてキャリッジ3aを矢印B方向に移動させ
記録開始位置付近に戻す。
【0022】(4)上述した(2)、(3)と同様の主
走査記録、副走査送りを繰り返し被記録媒体上の記録領
域全体に画像を形成する。 (5)被記録媒体上の記録領域全体に画像を形成した
後、第1の駆動手段8と第2の駆動手段9の両者を用い
てキャリッジ3aをホームポジションPに移動する。 (6)被記録媒体6を図示しない被記録媒体搬送手段ま
たは手動でプラテン2上から取り外す。
【0023】上記の構成および動作において、白黒記録
のような単色記録の場合は、記録媒体には1色の昇華染
料のみが塗布されていて、上記(1)から(6)の手順
を1回のみ行う。
【0024】またカラー記録の場合は、記録媒体には色
の3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの昇華染料
が長手方向に繰り返し塗布されたものを使用する。さら
に上記(2)から(5)の手順を合計3回繰り返すよう
にし、1回目はイエロー、2回目はマゼンタ、3回目は
シアンによる画像を形成してこの合成としてカラー画像
を得る。またカラー記録で特に黒を鮮明に記録したい場
合には、記録媒体に黒の昇華染料も塗布し、上記(2)
から(5)の手順の4回目に黒を記録する。
【0025】次に、本実施形態において、記録ヘッド1
を駆動し、画像データを被記録媒体上に記録する方法を
図3を用いて説明する。図3において、まず、1回目の
主走査で、1番目、2番目及び3番目の記録素子1bに
対応して、白ライン、1ライン目、3ライン目に対応す
るドットを主走査範囲の全域に渡り順次記録する。図で
は1ライン目、3ライン目に相当するドットをそれぞれ
D1、D3と表わしている。以下同様にNライン目のド
ットをDNで表わすこととする。また図中“白”で示し
た白ラインは画像データ以外の余白部分に対応してい
る。
【0026】次に、記録ヘッド1を被記録媒体6との関
係において相対的に副走査方向(図面下側方向)に3ド
ットピッチ分移動し、2回目の主走査で、1番目、2番
目及び3番目の記録素子1bに対応して、2ライン目、
4ライン目、6ライン目に相当するドットD2、D4、
D6を順次記録する。図3においては2回目以降の主走
査の開始位置が1回目のそれより順次右にずれるように
描かれているが、これは図の重なりを避けるためであ
り、毎回1回目と同じ位置から主走査を開始する。以
下、同様の動作を繰り返すことにより、異なる記録ライ
ン上にドット列が形成され、この例では合計6回の走査
で15ラインの画像データを得ている。ここで6回目の
走査時にも画像データ以外の余白部分には白ラインをわ
りあてている。
【0027】上記の駆動方法は、副走査方向の記録され
ていない、空いている部分を順次記録して行く、“分散
型”である。具体的には、kドットピッチ間隔でn個の
有効な記録素子が配列された場合には、1回の主走査
後、nドット分の副走査駆動をするものである。ここ
で、k及びnには以下の関係が成り立つ。 k×a±1=n (1) ここで、aは正の整数であり、nとkは互いに素となる
正の整数である。例えば、図3の例では、2ドットピッ
チ間隔(k=2)で、3個の有効な記録素子(n=3)
を有したヘッドを用いて3ドットピッチの副走査駆動を
行っていることになる。
【0028】次に、本実施形態によるシリアル記録装置
によって記録した画像の品質(画質)について説明す
る。まず本実施形態における記録素子1bのサイズと記
録ドットの関係について説明する。図4(a)には、記
録素子1bが2ドットピッチで3個配置された例を示し
ている。ここで、記録ヘッド1は画面の左側から右側へ
主走査が行われるものとし、画面下方向を副走査方向と
している。図4(a)は通常サイズ(前記ドットピッチ
Lの0.75倍程度の副走査方向長さLyと、1.2倍
程度の主走査方向長さLxを有するもの)の記録素子1
bを有した記録ヘッド1と対応する記録ドットを模式的
に表現している。記録ドットの内で、実線はy(yは正
の整数)回目の走査での記録ドット、点線はy−1回目
とy+1回目の走査による記録ドットの状態である。一
方、図4(b)は記録素子1bのピッチ間隔を図4
(a)と同じにして、副走査方向の長さLyを大きくし
たものである。図4(a)と図4(b)を比較すると、
図4(a)の記録ドットは小さめになり横スジが目立ち
やすくなるのに対し、図4(b)は記録ドットを重ねる
ようにしているため横スジは目立たない。
【0029】次に、実際の記録ドットの副走査方向の長
さWの最適値を求めるために行なった、Wをパラメータ
とした画質に関する実験結果を図5に示す。図5は縦軸
に主観評価結果をとり、横軸には前述のドットピッチL
に対する実際の記録ドット幅Wの比W/Lをとってい
る。この実験結果では、まず、満足する画質を得るに
は、実際の記録ドット幅Wは、ドットピッチLの0.8
倍以上2倍幅未満、さらに好ましくは1.0倍以上1.
6倍以下が良好であることがわかった。0.8倍未満の
場合には横スジが画質劣化の原因になり、2.0倍以上
の場合には解像度が劣化した絵になるため(横線と縦線
の比率、いわゆるアスペクト比が極端に悪くなるた
め)、図5のような結果になったものと考えられる。な
お、記録素子1bの主走査方向の長さLxを変化させた
場合や記録素子1bへの印加エネルギーを変化させた場
合においても、ほぼ同様の結果が得られた。
【0030】さらに、記録ヘッド1の副走査方向への機
械的な送り精度(副走査精度)が1/2ドットピッチ以
上ずれるような、非常に安価な装置においては、実際の
記録ドット幅Wは、ドットピッチLの1.2倍以上1.
6倍以下が有力であった。ここで解像度としては150
dpi〜400dpi程度を想定しているが、この解像
度以上でも、以下でもほぼ同様の特性が得られる。
【0031】以上のように、本実施形態のような駆動方
法を用いれば、安価な装置においてもバンディングの少
ない高画質な記録を得ることができる。これは走査線を
分散させるような記録を行っているため、機械的誤差や
温度分布の不均一さを画面内に分散させ、見かけ上の画
質劣化を押さえることができるためである。
【0032】また図4(a)のような通常のサイズの記
録素子1bを持つ記録ヘッドの場合には、低階調記録
時、即ち、記録素子1bへのエネルギーが少ない時に
は、記録ドットがさらに小さくなるため横スジが顕著に
なり、また、副走査方向の機械的送り精度の観点からも
余裕度が少なく、高度な調整が必要となるのに対して、
図4(b)のようにLyを大きくすると低階調記録時に
おいても横スジのような画質劣化は少なく、安価な機構
でも対応可能となる。また、本実施形態では、記録ヘッ
ド1を記録素子数=3、記録素子間隔=2ドットピッ
チ、記録ヘッドの副走査送りピッチ=3ドットピッチと
なるような例を取り上げたが、これらの値は式(1)の
関係を満たせばよく、特に限定しない。
【0033】また、以上の例では、記録ヘッド1を被記
録媒体面に垂直な方向には固定した例について述べた
が、必要に応じてアップダウンするように駆動手段を設
けてもよい。例えば、主走査記録時には記録ヘッド1を
被記録媒体6に押し付け、それ以外の時には押し付けな
いようにすれば、主走査時以外にキャリッジ3a、キャ
リッジ3bを移動させるための動力が小さくなる。
【0034】また、記録データ処理手段17での処理を
図示しない外部手段、例えば、コンピュータ側のプリン
タドライバーで行い、処理後の画像データを記録ヘッド
駆動手段18に入力するようにしてもよい。また、多値
画像データに対応した中間調画像を形成するようにして
もよい。
【0035】また、第3の駆動手段10で供給ローラ5
a側にブレーキをかけるように制御してもよい。また、
記録媒体5の送り速度より記録ヘッド1の駆動速度を大
きくすれば記録媒体5の消費が少なくなり、ランニング
コストも軽減できる。
【0036】また、本実施形態ではプラテン2を被記録
媒体6とほぼ同じ大きさにしたが、被記録媒体6の余白
を除いた記録サイズ程度に小さくしてもよく、また被記
録媒体6より大きくしてもよい。さらに、プラテン2の
厚み等においても制限されない。また、必要に応じて、
被記録媒体6の縁全体か両端あるいは片端を図示しない
ローラやクランパ等でプラテン2上に固定したり、被記
録媒体6を静電吸着やテープ等でプラテン2上に固定し
てもよい。
【0037】また、ガイドローラ7a、7bは記録媒体
5にしわが発生しないようであれば省略してもよく、部
品点数の削減が可能となる。また、キャリッジ3a、3
bの形状やガイド方法についても、主走査および副走査
が所定の精度で行なえれば上記形状以外の種々の変更が
可能である。また、第1の駆動手段8と第2の駆動手段
9を兼用化してもよく、部品点数の削減が可能となる。
【0038】また1回目の主走査が終了した後の2回目
の走査の準備は下記の(a)または(b)のように行な
ってもよい。 (a)矢印B方向にキャリッジ3aをそのまま戻してか
ら、記録開始位置付近にて、第2の駆動手段9にてキャ
リッジ3aを副走査方向に所定距離(この例では3ドッ
トピッチ分)移動させる。 (b)第1の駆動手段8による矢印B方向の移動と第2
の駆動手段9による矢印D方向の移動を同時に行い、結
果的に斜めにキャリッジ3aを戻す。
【0039】実施の形態2.以下、実施の形態2による
シリアル記録装置を、図2、図4および図6、図7、図
8に基づいて説明する。
【0040】上記実施の形態1は記録媒体を用いる熱記
録装置であったが、本実施形態は記録媒体を使用しない
光記録装置に関するものである。まず図について説明す
ると、図2はすでに実施の形態1で説明した制御手段の
構成図、図4(a)および図4(b)はすでに実施の形
態1で説明した記録素子の副走査方向の長さと記録ドッ
トの大きさを示す図、図6は本実施形態による記録装置
を示す構成図、図7(a)は本実施形態における蛍光管
を使用した記録ヘッドの側面図、図7(b)は本実施形
態における発光ダイオードを使用した記録ヘッドの側面
図、図8は図7(b)に示した記録ヘッドの平面図であ
る。
【0041】次に、本実施形態の構成を図6に基づいて
説明する。図中、前記実施の形態1の構成を示した図1
と同一又は相当部分には同一符号を付し、説明を省略す
る。図6において、1は記録ヘッドで、例えば、図7
(a)に示すような蛍光管タイプの光記録ヘッド1を使
用することができる。即ち、図7(a)は記録ヘッド1
及び被記録媒体6を示した断面図で、前記記録ヘッド1
は、蛍光管20内の複数の発光部である記録素子1b
と、光の三原色である赤、緑、青(RGB)の3色のカ
ラーフィルタ21およびレンズアレイ22から構成され
る。
【0042】この内、上記蛍光管20とレンズアレイ2
2との相対的な位置関係は固定であるが、上記カラーフ
ィルタ21はこの両者に対して図中左右方向に移動可能
であり、記録素子(発光部)1bが画像データに応じて
選択的に発光させる白色光は、順次切換えられる上記3
色のカラーフィルター21とレンズアレイ22を通過し
て感光紙である被記録媒体6に潜像を形成し、次いで現
像することにより被記録媒体6への記録を行う。2はロ
ーラ状のプラテンで、第2の駆動手段9により被記録媒
体6の副走査送りを行う。
【0043】なお、記録ヘッド1としては、図4(a)
のように、副走査方向の長さLyがドットピッチLより
小さい記録素子1bをレンズアレイ27の焦点を調節し
て大きい記録ドットを形成するか、図4(b)のような
副走査方向の長さLyがドットピッチLより大きい記録
素子1bを2ドットピッチ間隔で配置して、サイズの大
きな記録ドットを形成するようにする。
【0044】次に動作について説明する。まず、被記録
媒体6は図示しない被記録媒体搬送手段あるいは手動に
て図示しないプラテン2上にセットされる。記録ヘッド
1はキャリッジ3aに搭載され、第1の駆動手段8によ
ってキャリッジ3aはガイド軸4aに沿って往復駆動さ
れる。具体的には、矢印A方向の時に記録が行われ、矢
印B方向に戻されてから第2の駆動手段9によってプラ
テン2を矢印D1方向へ回転させ、被記録媒体6を矢印
D方向に3ドット分の距離駆動した後、次の走査が行わ
れる。
【0045】記録ヘッド1には、制御手段11でつくら
れた画像データが入力され、被記録媒体6に所望の記録
が行われる。制御手段11は、例えば、すでに実施の形
態1で説明した図2に示した構成と同様である。
【0046】本実施形態の動作の実施の形態1との違い
は、第2の駆動手段9のシーケンスであり、以下このシ
ーケンスに限定して説明する。
【0047】まず、図示しない外部装置から“記録せ
よ”のコマンドを受信すると、まず、1回目の走査では
画像データが順次記録される。具体的には、主走査方向
記録時には、所望の解像度で記録が行われるように、記
録ヘッド1を搭載したキャリッジ3aを第1の駆動手段
8で矢印A方向に駆動する。1回目の走査が終了する
と、2回目の走査の準備を行う。
【0048】具体的には、1回目の走査終了位置付近
で、第2の駆動手段9にて記録ヘッド1に対して被記録
媒体6を副走査方向に所定量(この例では3ドット分)
移動させる。そのために、制御手段11はモータ等から
構成される第2の駆動手段9に対して駆動パルスを与え
てプラテン2を矢印D1方向に回転させ、被記録媒体6
を矢印D方向に移動する。そして、第1の駆動手段8に
て記録開始位置へ向けて矢印B方向にキャリッジ3aを
戻す。この時、1回目の主走査ではカラーフィルタ21
は赤、2回目は青、3回目は緑と順次切換えて使用す
る。以上のようなキャリッジ3aの駆動による主走査記
録とプラテン2の駆動による副走査送りを繰り返すこと
により、画像を形成する。
【0049】以上のように、本実施形態におけるシリア
ル記録装置ではLyの大きな記録ドットを形成するた
め、走査間スジの目だたない高画質記録を安価に実現で
きる。また本実施形態は光記録装置であるため、熱記録
装置で必要な記録媒体やその駆動系を省略できるため、
装置の小型化が可能であるという効果がある。
【0050】また1回目の主走査が終了した後の2回目
の走査の準備は下記の(a)または(b)のように行な
ってもよい。 (a)矢印B方向にキャリッジ3aをそのまま戻してか
ら、記録開始位置付近にて、第2の駆動手段9にてプラ
テン2を副走査方向D1に所定量(この例では3ドット
分)回転させる。 (b)第1の駆動手段8と第2の駆動手段9の両者を用
いて、矢印B方向にキャリッジ3aを戻しながらプラテ
ン2を副走査方向に回転させる。 上記(a)(b)いずれの場合も1回目の主走査ではカ
ラーフィルタ21は赤、2回目は青、3回目は緑と順次
切換えて使用する。
【0051】また、以上の例ではカラーフィルタ21の
順を赤、緑、青としたが、この順番に限定するものでな
く、またカラーフィルタの材料も特に限定しない。
【0052】また、以上の例では記録ヘッド1に蛍光管
20とカラーフィルタ21使用した例を示したが、図7
(b)に示すように記録素子1bとして発光ダイオード
(以後LEDと呼ぶ)26を使用すればカラーフィルタ
ー21を削除できる。即ち、基板24上に配置された
赤、緑または青に発光するLED26と、このLED2
6を選択的に駆動するドライバーIC25を接続し、図
8に示すようにR用、G用、B用の3列に、それぞれ赤
色、緑色、青色のLED26を副走査方向に2ドットピ
ッチ間隔で3個ずつ配置する。このような構成でLED
26を画像データに応じて選択的に発光させると、発光
した光はレンズアレイ27を通して被記録媒体6上に集
光され、被記録媒体6が感光されることにより記録が行
われる。
【0053】この場合の各列のLED26は、図4
(a)のように記録素子1bの副走査方向の長さLyが
ドットピッチLより小さい記録素子1bにしてレンズア
レイ27の焦点を調節して大きい記録ドットを形成する
か、図4(b)のような副走査方向の長さLyがドット
ピッチLより大きい記録素子1bとして、サイズの大き
な記録ドットを形成するようにする。
【0054】このような構成にすれば、光ヘッド1を1
度主走査する間に赤、緑、青の三原色の記録を行うこと
が可能となり、記録時間の短縮が可能である。
【0055】また、光記録装置の場合には、現像プロセ
スが必要になる場合が多い。これは、光を照射すること
によって潜像を形成し、さらに現像液と反応させるプロ
セスをとるためである。この場合には、図6に示すよう
な現像ローラ28を設けてもよい。即ち、被記録媒体6
内の図示しない現像液を均一に塗布したり、被記録媒体
6内の図示しないマイクロカプセルをつぶしてマイクロ
カプセル周辺の現像液と反応させるようにする。
【0056】なお、現像ローラ28の形状や取り付け位
置、現像のタイミング等は特に限定しない。例えば、潜
像をすべて終えてから一括して現像してもよく(この場
合には、被記録媒体6の幅に等しい現像ローラ28でも
よい)、また、現像ローラ28をボールペンのペン先に
あるようなボール状にして加圧してもよい。
【0057】また、被記録媒体6をプラテン2上にセッ
トする際、被記録媒体6への記録位置を明確にするた
め、被記録媒体6を図示しないセンサ等でセンシングし
てもよく、また、被記録媒体6を図示しないローラ等で
プラテン2と密着させてもよい。
【0058】また、プラテン2の大きさあるいは材質等
についても何ら限定されない。また、上記実施の形態1
で説明した図1のような板状のプラテン2を用いて光記
録装置を構成してもよく、また、光記録装置の場合に
は、板状のプラテン2を省略してもよい。さらに、複数
の被記録媒体6を重ねあわせるような構成にしてもよ
い。また、被記録媒体6の副走査送りをプラテン2の駆
動ではなく、被記録媒体6の先端をくわえて搬送させる
ようなクランパ方式で行なってもよい。また、矢印A方
向の記録のみではなく矢印B方向の双方向印字を行うよ
うにしてもよい。
【0059】また、光記録ヘッド1の光源としては上記
の蛍光管やLED以外にレーザー光源でもよく、またこ
れらの光源を断続的に発光させる代わりに光源は連続的
に発光させ、液晶シャッターで遮光、透過を制御しても
よい。
【0060】また、白黒記録の場合には、図7(a)の
カラーフィルター21を削除した構成とすればよい。ま
た本実施形態における光記録ヘッドを熱記録ヘッドに置
き換えて熱記録装置を構成してもよい。
【0061】実施の形態3.次に、この発明の実施の形
態3に係るシリアル記録装置を、図1、図2、図3およ
び図9、図10に基づいて説明する。
【0062】上記実施の形態1では、隣接する記録素子
1bの中心間距離が2ドットピッチである記録ヘッドを
使用する例を示したが、本実施形態は、隣接する記録素
子の中心間距離が1ドットピッチである通常の記録ヘッ
ドの記録素子を、1個おきに有効とする例である。
【0063】まず図について説明すると、図1はすでに
実施の形態1で説明したシリアル記録装置の構成図、図
2はすでに実施の形態1で説明した制御手段の構成図、
図3は実施の形態1における記録ヘッド1の走査方法を
示す図、図9は本実施形態における上記制御手段に含ま
れる画像データ処理手段17のブロック図、図10は本
実施形態における記録ヘッドおよびその走査方法を示す
図である。
【0064】本実施形態は、上記のように通常の記録ヘ
ッドの記録素子を1個おきに有効とする例であるが、単
に1個おきに使用する場合に発生する問題に対する解決
策を特徴としており、この問題と解決策について簡単に
説明しておく。
【0065】図10には本実施形態における記録ヘッド
1の図を示してあるが、1bは例えば発熱抵抗体からな
る記録素子で、1ドットピッチで6個配置された通常ヘ
ッドの例を示している。このような記録ヘッド1を用い
て実施の形態1で説明した式(1)に対応した記録を行
う場合、第1番目、第3番目及び第5番目の記録素子1
bを有効にし、第2番目、第4番目及び第6番目の記録
素子1bに白ドットを割り当てるようにすれば、実施の
形態1で説明した図3における2ドットピッチ間隔で3
個の記録素子1bを有した記録ヘッド1と等価になる。
【0066】しかしながら、全てのドットが有効である
従来の記録方式に比べて、このように有効ドットの隣接
ドットが発熱しない方式では、隣接ドットからの熱影響
が少ないため記録ドットが小さくなり、その結果、特に
副走査方向の送りピッチのバラツキによって、主走査方
向の白スジが見えやすくなるという問題がある。
【0067】本実施形態は、横スジが発生目立たない画
像を記録するために、記録ヘッド1の一端から数えて偶
数番めの記録素子1bに記録しない程度のエネルギーE
を印加し、かつ奇数番めの記録素子1bには、従来通り
画像データに対応するエネルギーを印加するものであ
る。ここで、“記録しない程度のエネルギーE”とは、
記録素子1bは発熱はするが、この発熱により記録媒体
5上の昇華染料が昇華するには至らない程度の大きさの
エネルギーである。
【0068】次に、本実施形態の構成について説明す
る。全体構成は図1に示した実施の形態1と同様であ
り、制御手段11の構成も図2に示したブロック図と同
様である。図9は、図2の画像データ処理手段17の本
実施形態における構成例を示す図であり、31は画像セ
レクタで画像データまたは記録素子1bにおけるエネル
ギーEに対応するデータ(以後DEと記す)のいずれか
を偶数ドットセレクト信号によってセレクトするもので
ある。また、本実施形態で使用する記録ヘッド1は上記
のように図10中に示してあり、1bは例えば発熱抵抗
体からなる記録素子で、1ドットピッチで6個配置され
た通常ヘッドの例を示している。
【0069】次に、動作について説明する。図1におい
て実施の形態1と同様に記録ヘッド1はキャリッジ3a
に搭載され、第1の駆動手段8によってガイド軸4aに
沿って往復駆動される。具体的には、矢印A方向の時に
記録が行われ、矢印B方向に戻されてから第2の駆動手
段9によって3ドットピッチ分の距離を矢印C方向へ移
動した後、次の走査が行われる。記録ヘッド1には、制
御手段11でつくられた画像データが入力され、被記録
媒体6に所望の記録が行われる。
【0070】図示しない外部手段、例えばコンピュータ
等から制御バス13を通して画像データが入力される
と、記録データ処理手段17は図10に示すように画像
データを処理する。具体的には、記録データ信号処理手
段17は、ハードウエアまたはファームウエア処理によ
り記録ヘッド1の駆動方法に応じた画像データを生成す
る。具体的には、偶数ドットセレク信号が‘0’の時に
は、画像データをそのまま画像データ処理手段17の出
力データとして記録ヘッド駆動手段18に入力し、偶数
ドットセレクタ信号が‘1’の時には、‘DE’のデー
タを画像データとして記録ヘッド駆動手段18に出力す
る。ここで、偶数ドットセレクト信号は、記録ヘッド1
bの偶数番目の記録素子1bに対しては‘1’、奇数番
めの記録素子1bに対しては‘0’になるように発生さ
れる。
【0071】次に、記録ヘッド駆動手段18では、記録
ヘッド1の駆動条件を実行(例えば画像データを通電パ
ルスに変換)し、記録が行われる。また、CPU12は
制御バス13を通して、第1の駆動制御手段14及び第
2の駆動制御手段15を予め決められたシーケンスに応
じて第1の駆動手段8及び第2の駆動手段9を駆動する
ことにより図10に示すような動作が行われる。なお図
中D1、D2、・・・はそれぞれ1ライン目、2ライン
目、・・・に相当するドットであることは前述の通りで
ある。
【0072】図10において、1回目の主走査で、1番
目〜6番目の記録素子1bに対応するドットである白、
DE、D1、DE、D3、DEを主走査範囲の全域に渡
り順次記録する。図中“白”で示した白ラインは画像デ
ータ以外の余白部分に対応しており、記録素子1bにエ
ネルギーは印加されない。また画像データDEによって
形成されるドットも便宜的にDEで示している。次に、
記録ヘッド1を被記録媒体6との関係において相対的に
副走査方向(図面下側方向)に3ドットピッチ分移動
し、2回目の走査で、1番目〜6番目の記録素子1bに
対応するドットD2、DE、D4、DE、D6、DEを
順次記録する。以下、同様の動作を繰り返すことによ
り、異なる記録ライン上にドットが形成され、本実施形
態では合計6回の走査で15ラインの画像データを得て
いる。ここで6回目の走査時にも画像データ以外の余白
部分には白ラインをわりあてている。
【0073】図10においては2回目以降の主走査の開
始位置が1回目のそれより順次右にずれるように描かれ
ているが、これは図の重なりを避けるためであり、毎回
1回目と同じ位置から主走査を開始することは、実施の
形態1で説明した図3と同様である。
【0074】以上のように、本実施形態によるシリアル
記録装置では、通常の記録ヘッドを使用して分散記録を
行なった場合に目立ちやすい主走査方向のスジを、隣接
ドットの熱影響を利用して記録ドットを大きくすること
により緩和することができるという効果がある。
【0075】また、余白に対応した白ラインデータと白
ラインデータの間に挟まれる記録素子1bは、熱影響を
与える必要性が無いことから通常の白ラインデータとし
て扱ってもよい。逆に、余白に対応した白ラインデータ
に対しても‘DE’の画像データに変換するようにして
もよい。この場合には全体がプリヒートの役目を果た
し、横スジが緩和されるともに感度も向上し、速度向上
にもつながる。
【0076】また、実施の形態2のように記録素子1b
としてLED等を使用した光記録装置の場合に適用して
も同様の効果を奏する。また、上記実施の形態では記録
素子1bの偶数番目のドットに対し記録されない程度の
エネルギーEを印加したが、奇数番目であっても同様の
効果を示す。
【0077】実施の形態4.以下、実施の形態4による
シリアル記録装置を図1、図2、図11、図12に基づ
いて説明する。
【0078】上記実施の形態3では、記録素子1bの中
心間距離が1ドットピッチである通常の記録ヘッドを使
用し、毎回の主走査において1個おきの記録素子1bを
有効にする例を示したが、本実施形態は、同じく通常の
記録ヘッドを使用し、必要に応じて連続する記録素子を
有効にする例である。
【0079】まず、図について説明すると、図1はすで
に実施の形態1で説明したシリアル記録装置の構成図、
図2はすでに実施の形態1で説明した制御手段の構成
図、図11は上記制御手段に含まれる画像データ処理手
段17の本実施形態におけるブロック図、図12は本実
施形態における記録ヘッドおよびその走査方法を示す図
である。
【0080】次に、本実施形態の構成について説明す
る。全体構成は図1に示した実施の形態1と同様であ
り、制御手段11の構成も図2に示したブロック図と同
様であるので説明を省略する。図11において、40は
モード1処理手段、41はモード2処理手段で、43は
モード1処理手段40及びモード2処理手段41を切り
替えるモード切り替え手段である。また、本実施形態で
使用する記録ヘッド1は図12に示してあるが、上記実
施の形態3で説明したものと同様であり1bは例えば発
熱抵抗体からなる記録素子で、1ドットピッチで6個配
置された通常ヘッドの例を示している。
【0081】本実施形態では、記録ヘッド内の有効な記
録素子の配置により下記2種類の記録のモードを使用す
るので、このモードについて説明しておく。 (1)モード1:1個おきの記録素子のみを有効とする
分散記録を行うモード。 (2)モード2:記録ヘッド内で、1個おきの記録素子
が有効な部分と、連続する記録素子が有効な部分とが混
在するモード。
【0082】図11に示した画像データ処理手段17内
のモード切替え手段43は、モード切替信号が‘0’の
時にはモード1処理手段40で画像データを処理し、モ
ード1に対応した分散記録の画像データとして、記録ヘ
ッド駆動手段18に出力する。またモード切替信号が
‘1’の時にはモード2処理手段41で画像データを処
理し、モード2に対応した画像データとして、記録ヘッ
ド駆動手段18に出力する。ここでモード切替え信号
は、記録ヘッド1bの1回目の主走査時および最終の主
走査時に‘1’になりモード2で記録が行われ、それ以
外の主走査時には‘0’になりモード1で記録が行われ
るように発生される。
【0083】つぎに動作について説明する。図1におい
て実施の形態1と同様に記録ヘッド1はキャリッジ3a
に搭載され、第1の駆動手段8によってガイド軸4aに
沿って往復駆動される。具体的には、矢印A方向の時に
記録が行われ、矢印B方向に戻されてから第2の駆動手
段9によって3ドットピッチ分の距離を矢印C方向へ移
動した後、次の走査が行われる。記録ヘッド1には、制
御手段11でつくられた画像データが入力され、被記録
媒体6に所望の記録が行われる。
【0084】画像データ処理手段17に図示しない外部
手段、例えばコンピュータ等から制御バス13を通して
画像データが入力されると、画像データ処理手段17は
図12に示すように画像データを処理する。具体的に
は、記録データ信号処理手段17は、ハードウエアまた
はファームウエア処理により記録ヘッド1の駆動方法に
応じた画像データを生成する。
【0085】次に、記録ヘッド駆動手段18では、記録
ヘッド1の駆動条件を実行(例えば画像データを通電パ
ルスに変換)し、記録が行われる。また、CPU12は
制御バス13を通して第1の駆動制御手段14、第2の
駆動制御手段15及び第3の駆動制御手段16を予め決
められたシーケンスに応じて第1の駆動手段8、第2の
駆動手段9及び第3の駆動手段10を駆動することによ
り図12に示すような動作を行う。
【0086】図において、まず、印画の1回目の走査と
最後の走査時にはモード2を選択し、残りの走査時はモ
ード1を選択するようにする。具体的には、1回目の走
査で、1番目〜6番目の記録素子1bに対応して、1ラ
イン目、2ライン目、3ライン目、白ライン、5ライン
目、白ラインに相当するドットD1、D2、D3、白、
D5、白を主走査の幅分、順次記録する。これは1ライ
ン目〜3ライン目の記録素子1bが連続して有効であ
り、3ライン目と5ラインめが記録素子1bを1個飛ば
しているので、モード2である。ここで、白ラインは画
像データ以外の余白部分に対応している。
【0087】次に、記録ヘッド1を被記録媒体6との関
係において相対的に副走査方向(図面下側方向)に3ド
ットピッチ分移動し、2回目の走査で、1番目〜6番目
の記録素子1bに対応して、4ライン目、白ライン、6
ライン目、白ライン、8ライン目、白ラインに相当する
ドットD4、白、D6、白、D8、白を順次記録する。
これは1個おきに記録素子1bが有効であるのでモード
1である。以下、同様の動作を繰り返すことにより、異
なる走査線(記録ライン)上にドットが形成され、合計
4回の走査で15ラインの画像データを得ることができ
る。ここで4回目(最終)の走査時にもモード2を選択
している。なお図12においては2回目以降の主走査の
開始位置が1回目のそれより順次右にずれるように描か
れているが、これは図の重なりを避けるためであり、毎
回1回目と同じ位置から主走査を開始することは前記実
施の形態1と同様である。
【0088】以上のように本実施形態によるシリアル記
録装置によれば、実施の形態3のように毎回の主走査に
おいて1個おきの記録素子を有効にする場合よりも走査
回数が少なくてすみ、また印画の開始時と終了時に余白
に対応した白ラインデータを記録しないため、記録印画
エリアの大きな画像を横スジを緩和しながら高速に記録
することができるという効果がある。
【0089】また本実施形態では、実施の形態3と組み
合わせることも可能である。即ち、白ラインデータの代
わりに記録しないエネルギーEを印加すれば、熱影響に
よりこのラインに隣接するドットのサイズが大きくなり
スジが目立ちにくくなる。
【0090】実施の形態5.次に、この発明の実施の形
態5に係るシリアル記録装置を図1、図2および図1
3、図14に基づいて説明する。
【0091】上記実施の形態1から実施の形態4で説明
した例においては、有効な記録素子に印加するエネルギ
ーの大きさは画像データのみで決定され、記録素子の記
録ヘッド1上での位置には無関係であったが、本実施形
態は同一の画像データに対しても、記録ヘッド端部の記
録素子には端部ではない記録素子よりも大きなエネルギ
ーを印加するようにしたものである。
【0092】まず図について説明すると、図1はすでに
実施の形態1で説明したシリアル記録装置の構成図、図
2はすでに実施の形態1で説明した制御手段の構成図、
図13(a)は上記制御手段に含まれる画像データ処理
手段17の本実施形態におけるブロック図、図13
(b)は本実施形態における画像データの変換表、図1
4(a)(b)は記録素子の記録ヘッド上での位置と温
度分布を示した図である。
【0093】本実施形態は、上記のように同一の画像デ
ータに対しても記録ヘッド端部の記録素子には端部では
ない記録素子よりも大きなエネルギーを印加するように
したもので、各記録素子に均一のエネルギーを印加する
場合に発生する問題に対する解決策を特徴としており、
この問題とその解決策について簡単に説明しておく。
【0094】図14(a)において、1bは例えば、発
熱抵抗体からなる記録素子で、1ドットピッチで6個配
置された通常ヘッドの例を示している。このような記録
ヘッド1を用いて通常の記録を行う場合には、図14
(a)の温度分布に示したように、熱影響の違いにより
両端の記録素子1bに対する発熱温度は低くなる。この
結果、温度分布の不均一が原因でヘッド端部のドットが
小さくなり、横スジが発生する。また、例えば図14
(b)のように記録素子1bの中心間距離が2ドットピ
ッチのヘッドにおいても同様である。故に、記録素子1
bの位置情報に応じて画像データを変換し、記録ヘッド
端部の記録素子には大きなエネルギーが加えられるよう
にすれば端部のドットが大きくなり、横スジは緩和され
る。この端部の記録素子に印加するエネルギーの大きさ
は、予め実験あるいはシミュレーション等により記録素
子1bと温度分布の関係を明確化し、画像データ処理手
段17にて補正するようにする。
【0095】次に、本実施形態の構成について説明す
る。全体構成は図1に示した実施の形態1と同様であ
り、制御手段11の構成も図2に示したブロック図と同
様であるので説明を省略する。図13(a)において、
50は端部補正手段でROM(読出し専用メモリ)等か
らなり、画像データと記録ヘッド1の記録素子1bの位
置情報を入力とし、記録素子の位置に対応して処理した
画像データを処理後の画像データとして出力するもので
ある。
【0096】次に動作について説明する。図1において
実施の形態1と同様に記録ヘッド1はキャリッジ3aに
搭載され、第1の駆動手段8によってガイド軸4aに沿
って往復駆動される。具体的には、矢印A方向の主走査
時に記録が行われ、矢印B方向に戻されてから第2の駆
動手段9によって3ドットピッチ分の距離を矢印C方向
へ駆動した後、次の主走査が行われる。主走査時、記録
ヘッド1には、制御手段11でつくられた画像データが
入力され、被記録媒体6に所望の記録が行われる。
【0097】この記録について説明すると、画像データ
処理手段17に図示しない外部手段、例えばコンピュー
タ等から制御バス13を通して画像データが入力される
と、画像データ処理手段17は図13(b)に示すよう
にハードウエアまたはファームウエア処理により記録ヘ
ッド1の駆動方法に応じた画像データを生成する。
【0098】図13(b)は各色の濃度が256階調の
場合の例であり、また記録素子1bが図14(a)に示
したように、1ドットピッチ間隔で6個配置された場合
の例である。この場合、画像データで示される各色の濃
度は最も低い0から最も高い255までの整数で表現さ
れる。通常、各記録素子1bに印加されるエネルギーの
大きさは、この画像データと1対1に対応して設定され
た0から255までの整数で表現される大きさとして決
定され、数字が大きくなるほど大きなエネルギーを表わ
すが、本実施形態では処理後の画像データに256およ
び257という数字を設定し、これに対応して記録素子
に印加されるエネルギー値を通常のエネルギーの最大値
よりも大きな256および257という数字で表現する
ものである。
【0099】図13(b)においては、横軸の画像デー
タの0から255が各色の濃度を示し、縦軸の位置情報
は各記録素子1bに記録ヘッド1の端部から順に番号を
付けたものであり、位置情報の1と6が記録ヘッドの両
端の記録素子に対応するものである。
【0100】端部補正手段50は画像データと位置情報
を入力されると、位置情報に応じて画像データを図13
(b)のように変換する。この例では、画像データが0
から239までは、両端の記録素子に対しては本来の画
像データよりもレベルを1だけ大くした画像データを対
応させ、画像データが240以上の場合には両端の記録
素子に対しては、本来の画像データよりもレベルを2だ
け大きくした画像データを対応させており、画像データ
255の場合の両端の記録素子に257で表現される画
像データを対応させている。
【0101】記録ヘッド駆動手段18では、この画像デ
ータ処理手段17の出力の画像データに対応して記録ヘ
ッド1の駆動条件を実行(例えば画像データを通電パル
スに変換)し、記録が行われる。この記録時、両端の記
録素子1bには上記の画像データに対応した他の記録素
子よりも大きなエネルギーが印加される。
【0102】また、CPU12は制御バス13を通して
第1の駆動制御手段14、第2の駆動制御手段15及び
第3の駆動制御手段16を実施の形態1と同様の予め決
められたシーケンスに応じて制御し、第1の駆動手段
8、第2の駆動手段9及び第3の駆動手段10を駆動す
ることにより画像を記録する。
【0103】以上のように本実施形態によるシリアル記
録装置によれば、記録ヘッド1の端部の記録素子1bに
大きなエネルギーを印加するので、端部のドットが小さ
くなりにくく、横スジの目立ちにくい画像が記録できる
という効果がある。
【0104】また上記の説明では記録素子は1ドットピ
ッチ間隔で6個配置したものを使用したが、実施の形態
1で示したような2ドットピッチで3個配置したもので
もよく、記録素子の間隔や個数はこの限りではない。ま
た実施の形態2のような光記録装置において、端部の記
録素子の発光量を大きくするようにしてもよい。また実
施の形態3において記録ヘッド端部の有効な記録素子に
印加するエネルギーを大きくするようにしてもよい。ま
た実施の形態4において記録ヘッド端部の有効な記録素
子に印加するエネルギーを大きくするようにしてもよ
い。
【0105】また、上述した例では、端部補正手段50
はROM等で構成したが、ICを組み合わせて構成した
り、あるいはCPU12で演算するようにしてもよい。
さらに、両端のみを補正するようにしたが、両端を含む
複数の記録素子1bに対応した補正にしてもよく、ある
いは片端のみを補正するようにしてもよい。
【0106】
【発明の効果】以上のように、第1の発明に係るシリア
ル記録装置は、互いに素となる正の整数をnおよびk、
記録画像の所望の解像度に対応した記録ドットの中心間
距離をLとして、記録ヘッドには副走査方向の長さが
0.8×L以上2×L未満の記録ドットを形成し得るn
個の記録素子が副走査方向にピッチk×Lで配置され、
副走査手段は上記記録ヘッドと被記録媒体を副走査毎に
n×Lの距離相対移動させるようにしたので、主走査方
向の白スジの少ない高画質記録を安価に実現できるとい
う効果がある。また、第2の発明に係るシリアル記録装
置は、第1の発明において、主走査手段および副走査手
段を制御すると共に、被記録媒体に記録する画像データ
を記録ヘッドに出力する制御手段を備えたので、主走査
方向の白スジの少ない高画質記録を安価に実現できると
いう効果がある。
【0107】また、第3の発明に係るシリアル記録装置
は、互いに素となる正の整数をnおよびk、記録画像の
所望の解像度に対応した記録ドットの中心間距離をLと
して、記録ヘッドには複数の記録素子がピッチLで配置
され且つピッチk×Lでn個の記録素子のみが有効であ
り、さらに副走査手段は記録ヘッドと被記録媒体を副走
査毎にn×Lの距離相対移動させるようにしたので、走
査方向の白スジの少ない高画質記録を安価に実現できる
という効果がある。また、第4の発明に係るシリアル記
録装置は、第3の発明において、主走査手段および副走
査手段を制御し、被記録媒体に記録する画像データを記
録ヘッドの有効な記録素子に出力すると共に、有効でな
い記録素子には記録しない大きさのエネルギーを印加す
る制御手段を備えたので、走査方向の白スジの少ない高
画質記録を安価に実現できるという効果がある。
【0108】また、第5の発明に係るシリアル記録装置
は、互いに素となる正の整数をnおよびk、記録画像の
所望の解像度に対応した記録ドットの中心間距離をLと
して、記録ヘッドには複数の記録素子がピッチLで配置
され、副走査手段は記録ヘッドと被記録媒体を副走査毎
にn×Lの距離相対移動させるとともに、複数の記録素
子の内、ピッチk×Lでn個の記録素子を有効とするモ
ードと、複数の記録素子の内、ヘッド端部から連続した
半数以内の記録素子を有効とすると共に残りの記録素子
をピッチk×Lで有効とするモードとを切り替える制御
手段を備えたので、走査方向の白スジの少ない高画質記
録を安価に実現でき、また上下余白を少なくでき、さら
に走査回数を減らすことができるという効果がある。ま
た、第6の発明に係るシリアル記録装置は、第5の発明
において、制御手段は有効でない記録素子に対して記録
しない大きさのエネルギーを印加するようにしたので、
走査方向の白スジの少ない高画質記録を安価に実現でき
るという効果がある。
【0109】また、第7の発明に係るシリアル記録装置
は、第1から第6のいずれかの発明において、同一の記
録データに対して、記録ヘッドの両端に位置する記録素
子に与えるエネルギーを両端以外に位置する記録素子に
与えるエネルギーに比べて大きくするので、走査方向の
白スジの少ない高画質記録を安価に実現できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1および実施の形態
3、4、5による記録装置の構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1から5による制御手
段11の構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による記録ヘッド1
の駆動方法を説明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態1および実施の形態2
による記録ヘッド1の駆動方法を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による記録ドット幅
と主観評価結果の関係をを説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による記録装置の構
成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による記録ヘッド1
の構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による記録ヘッド1
の構成を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3による画像データ処
理手段17の構成を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態3による記録ヘッド
1の駆動方法を説明する図である。
【図11】 この発明の実施の形態4による画像データ
処理手段17の構成を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態4による記録ヘッド
1の駆動方法を説明する図である。
【図13】 この発明の実施の形態5による画像データ
処理手段17の構成を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態5による記録素子1
bと温度分布を説明するである。
【図15】 従来の熱記録装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 1b 記録素子 2 プラテン 3a,3b キャリッジ 4a、4b ガイド軸 5 記録媒体 5a 供給ロール 5b 巻き取りロール 5c カセット 6 被記録媒体 7a、7b ガイドローラ 8 第1の駆動手段 9 第2の駆動手段 10 第3の駆動手段 11 制御手段 12 CPU 13 制御バス 14 第1の制御駆動手段 15 第2の制御駆動手段 16 第3の制御駆動手段 17 画像データ処理手段 18 記録ヘッド駆動手段 20 蛍光管 21 カラーフィルター 22 レンズアレイ 24 基板 25 ドライバーIC 26 LED 27 レンズアレイ 28 現像ローラ 30 加算器 31 画像セレクタ 40 モード1処理手段 41 モード2処理手段 43 モード切り替え手段 50 端部補正手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B41J 2/51 (56)参考文献 特開 平4−008560(JP,A) 特開 平7−227987(JP,A) 特開 平6−143652(JP,A) 特開 平9−258924(JP,A) 特開 平9−216350(JP,A) 特開 平7−60969(JP,A) 特開 平8−183187(JP,A) 特開 平11−70700(JP,A) 特開 平11−34397(JP,A) 特開 平11−42816(JP,A) 特開 平10−329347(JP,A) 特開 平7−319644(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/325 B41J 2/35 B41J 2/51

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体上に記録ドットを形成する記
    録素子を有する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを上記被
    記録媒体の主走査方向へ相対駆動する主走査手段と、上
    記記録ヘッドを上記被記録媒体の副走査方向へ相対駆動
    する副走査手段とを備えて画像を形成するシリアル記録
    装置において、 互いに素となる正の整数をnおよびk、記録画像の所望
    の解像度に対応した記録ドットの中心間距離をLとし
    て、上記記録ヘッドには複数の記録素子がピッチLで配
    置され且つピッチk×Lでn個の記録素子のみが有効で
    あり、さらに上記副走査手段は上記記録ヘッドと上記被
    記録媒体を副走査毎にn×Lの距離相対移動させ、 上記主走査手段および上記副走査手段を制御し、上記被
    記録媒体に記録する画像データを上記記録ヘッドの有効
    な記録素子に出力すると共に、有効でない記録素子には
    記録しない大きさのエネルギーを印加する制御手段を備
    えたことを特徴とするシリアル記録装置。
  2. 【請求項2】 最初の走査時及び最後の走査時に、端部
    から所定数の連続する記録素子を有効とすることを特徴
    とする請求項1記載のシリアル記録装置。
  3. 【請求項3】 同一の記録データに対して、記録ヘッド
    の両端に位置する記録素子に与えるエネルギーを両端以
    外に位置する記録素子に与えるエネルギーに比べて大き
    くすることを特徴とする請求項1または2のいずれかに
    記載のシリアル記録装置。
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