JP3740832B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体にドット単位のカラーの記録を行う記録装置であって、複数の記録領域に分けて記録を行う場合に、記録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被記録媒体にドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘッドを被記録媒体に対して行方向に相対移動させることにより、被記録媒体にドット単位のカラーの記録を行う記録装置が知られている。
そして、そのような記録装置では、記録ヘッドを行方向へ1回移動させて記録を行うことができる記録幅は、記録素子の配列の長さによって制限される。このため、たとえば、大きな絵や文字などを記録する場合は、複数回に分けて記録を行うことになる。
【0003】
そこで問題となるのは、紙送り機構に用いられているギヤの送りピッチのムラや機械的剛性不足などの原因により、紙送り量が過剰になって記録領域間に隙間ができて白スジが発生したり、紙送り量が不足して記録領域同士が重なり、その重なった部分の記録濃度が濃くなって黒スジが発生したりすることである。
そこで、そのような問題を解決するため、たとえば、特開昭60−168667号公報に記載の技術が提案されている。
上記技術は、発熱素子を発熱させてインクリボンのインクを被記録媒体に転写するものに関し、記録領域の重なる領域を他の記録領域に記録するドットよりも低い濃度で記録することにより、記録領域間の境界線を目立たなくしようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術をサーマルプリンタに適用し、そのサーマルプリンタによって記録された領域のうち、記録領域の境界部分の模式図を図12に示す。
図12(A)は、記録領域間の境界部分のドットパターンを示す説明図であり、図12(B)は、ドットの重複部分を面積的に分かり易くするために行ったシミュレーションの結果を示す説明図である。
図12(A)に示すように、すでに記録された記録領域P1に重ねて記録領域P2が記録されており、両記録領域間にオーバーラップ領域PAが形成されている。そのオーバーラップ領域PAは、両記録領域P1、P2に記録されたドットD1、D2よりも面積が小さいドットD3の上に、ドットD3と同じ面積のドットD4を重ねて記録することによって形成されている。
【0005】
図12(B)に示すように、ドットD3およびドットD4の重なりによって、濃度の濃い重複部B1が形成されているが、その重複部B1は、他のドットD1およびD2よりも面積が小さく、かつ、白色部W1に囲まれていることから、目視した場合、混色が起きてドットD1,D3と見かけ上同じ色に見えるため、オーバーラップ領域PAは、その周囲からあまり目立たない。
ところで、同じ色同士のドットを重ねて記録する場合、その重ねた領域がその周囲の領域から目立つ度合いは、ドットの色によって格差がある。
たとえば、イエローで記録した一部にイエローを重ねて記録した場合よりも、シアンで記録した一部にシアンを重ねて記録した場合の方が、重ねた部分が周囲の重ねていない部分から浮き出て良く見える。
つまり、上記従来の技術では、記録する色によっては、オーバーラップ領域の記録品質が低下するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、記録する色が変わった場合であっても、記録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる記録装置を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため、記録領域間の境界部分における記録方法をについて実験を行った。その結果、以下の請求項1および請求項2に記載の技術的手段を採用することにより、上記目的を達成できることが分かった。
つまり、請求項1に記載の発明では、記録信号が付与されることにより発熱し、被記録媒体にカラーのドットを形成する発熱素子を列方向に複数有するサーマルヘッドを備え、1つの発熱素子は1つのドットに対応し、中間調の濃度をドットの大きさで表現するドット階調方式で記録し、前記サーマルヘッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単位のカラーの記録を行う記録装置において、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重ねるドットの階調を変えると共に、前記所定の領域を形成するドットと後から前記所定の領域に重ねるドットとは、前記所定の領域に含まれない他の領域を形成するドットよりも小さく、かつ、前記所定の領域を形成するドットは前記所定の領域に重ねるドットよりも小さくすると共に、前記所定の領域を形成するドットと前記所定の領域に重ねるドットとはそれぞれ中心を一致させて重なり、前記所定の領域に含まれるドットは隣り合うドットとの間に微小な隙間を持つことで、前記所定の領域を目立たなくさせるという技術的手段を採用する。
【0008】
【0009】
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の記録装置において、前記重ねるドットの階調を示す階調データと、前記発熱素子に付与するパルス数を示すパルス数データとを対応付けて色ごとに記憶する記憶手段が備えられており、前記重ねるドットの階調は、前記記憶手段の中から、前記重ねるドットの色に対応する階調データに対応付けられているパルス数データを選択することによって変えるという技術的手段を採用する。
【0011】
【0012】
【作用】
請求項1に記載の発明では、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重ねるドットの階調を変えると共に、前記所定の領域を形成するドットと後から前記所定の領域に重ねるドットとは、前記所定の領域に含まれない他の領域を形成するドットよりも小さく、かつ、前記所定の領域を形成するドットは前記所定の領域に重ねるドットよりも小さくすると共に、前記所定の領域を形成するドットと前記所定の領域に重ねるドットとはそれぞれ中心を一致させて重なり、前記所定の領域に含まれるドットは隣り合うドットとの間に微小な隙間を持つことで、前記所定の領域を目立たなくさせるため、記録する色が変わった場合であっても、記録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる記録装置を実現することができる。
つまり、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、すでに記録された記録領域H5に記録領域H6を重ねて記録を行う際に、記録領域H5および記録領域H6が重なる領域であるオーバーラップ領域HAを記録するドットD6およびドットD8の階調数を記録する色に応じて変えると共に、オーバーラップ領域HAを記録するドットD6と後からオーバーラップ領域HAに重ねるドットD8とは、オーバーラップ領域HAに含まれない他の領域を記録するドットよりも小さく、かつ、オーバーラップ領域HAを記録するドットD6は、オーバーラップ領域HAに重ねるドットD8よりも小さくすると共に、オーバーラップ領域HAを記録するドットD6とオーバーラップ領域HAに重ねるドットD8とはそれぞれ中心を一致させて重なり、オーバーラップ領域HAに含まれるドットは隣り合うドットD5,D7との間に白色部W3(微小な隙間)を持つことで、オーバーラップ領域HAを目立たなくさせることにより、オーバーラップ領域HAの記録品質を高めることができる。
【0013】
特に、請求項2に記載の発明では、上記重ねるドットの階調を示す階調データと、上記発熱素子に付与するパルス数を示すパルス数データとを対応付けて色ごとに記憶する記憶手段が備えられており、上記重ねるドットの階調は、上記記憶手段の中から、上記重ねるドットの色に対応する階調データに対応付けられているパルス数データを選択することによって変えるという技術的手段を採用する。
つまり、その技術的手段を用いることにより、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するテープ印字装置(記録装置)のように、ドット階調を示す階調データと、発熱抵抗体(発熱素子)に印加する駆動信号のパルス数を示すパルス数データとを、シアン、マゼンタおよびイエローごとに対応付けたパルス数テーブル(図6)をCPU63(図5)に内蔵されたメモリ65(記憶手段)に記憶させ、CPU63が、記録を行う色に対応するパルス数テーブルからドット階調に対応するパルス数を示すパルス数データを読出し、その読出したパルス数の駆動信号を対応する発熱抵抗体に印加するという制御を実現できる。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の記録装置の一実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明の記録装置として、文字、記号、絵などをテープに印字するテープ印字装置を代表に説明する。
図1は、本発明第1実施形態のテープ印字装置の外観を示す斜視図であり、図2は、図1に示すテープ印字装置の内部機構を示す正面図である。
【0016】
テープ印字装置10は、フレーム12を有し、そのフレーム12の内部には、幅の狭いテープT1を単色で記録するテープステーションTSと、幅の広いテープT2(被記録媒体)をカラーまたは単色で記録するワイドステーションWSとが備えられている。フレーム12の前面下方には、ワイドステーションWSによって記録されたテープT2を排出する排出口13が設けられており、フレーム12の左側面には、テープステーションTSによって記録されたテープT1を排出する図示しない排出口が設けられている。
また、テープ印字装置10には、文字や記号などのキャラクタを入力するための文字キー、実行キーなどの各種キーを有するキーボード14が、ケーブル15を介して接続されており、キーボード14に入力されたデータは、テープ印字装置10に設けられた液晶ディスプレイ(LCD)16に表示される。
さらに、フレーム12の前面左方には、テープステーションTSにて用いるテープカセット(図2にTCで示す)、または、ワイドステーションWSにて用いるリボンカセット(図2にRCで示す)を着脱する際に開閉するカバーケース17が設けられている。
【0017】
次に、テープ印字装置10の主な内部構造について図2を参照して説明する。
テープステーションTSには、テープカセットTCが着脱自在に装着されており、このテープカセットTCの内部には、テープT1が巻回されたリール18と、インクリボンIRが巻回されたリール19と、両面粘着テープが巻回されたリール20と、インクリボンIRを巻き取るための巻取リール21とが設けられている。また、リール20の下方には、サーマルヘッド22が固定されている。
上記構造のテープステーションTSは、リール18から繰り出されたテープT1およびリール19から繰り出されたインクリボンIRを面同士を合わせた状態でサーマルヘッド22へ導き、サーマルヘッド22がインクリボンIRを介してテープT1に記録を行い、その記録されたテープT1には、リール20から繰り出された両面粘着テープが接着され、この接着されたテープT1はフレーム12の左側面に設けられた図示しない排出口から外部へ排出される。
【0018】
また、ワイドステーションWSには、リボンカセットRCおよびサーマルヘッド23がキャリッジ35に着脱自在に搭載されており、キャリッジ35には、フレーム12の内部に幅方向に架け渡されたガイド軸24が貫通されている。キャリッジ35の後部は、ガイド軸24に沿って設けられたタイミングベルト25に取付けられており、タイミングベルト25の一端は、プーリ26に掛けられている。プーリ26は、ギヤ27と一体的に回転し、ギヤ27は、ギヤ28を介してキャリッジモータ29の駆動軸30の回転によって回転される。
つまり、キャリッジ35は、キャリッジモータ29の回転により、リボンカセットRCおよびサーマルヘッド23を搭載した状態でガイド軸24に沿って往復動する。
また、ガイド軸24に沿って図示しないエンコーダ部材が設けられており、キャリッジ35に設けられたエンコーダセンサ(図5に符号53で示す)は、キャリッジ35の移動にともないエンコーダ部材に記されたマークを読み取る。
【0019】
フレーム12の内部後方には、テープT2が巻回されたローラ31が設けられており、ローラ31は、図示しない紙送り機構によって回転され、ローラ31に巻回されたテープT2は、サーマルヘッド23およびプラテン32間へ導かれる。そして、サーマルヘッド23は、インクリボンIRを介してテープT2に記録を行い、その記録されたテープT2は、紙送りローラ33,34によって排出口13(図1)から外部へ排出される。
【0020】
ここで、リボンカセットRC、インクリボンIRおよびサーマルヘッド23の構成について、それを示す図3を参照して説明する。
図3(A)は、キャリッジ35に装着されたリボンカセットRCの説明図であり、図3(B)は、インクリボンIRの構成を示す説明図である。
図3(A)に示すように、キャリッジ35の下部には、サーマルヘッド23が平プラテン32に対向して取付けられており、サーマルヘッド23は、リボンカセットRCを装着する際に、リボンカセットRCの下部に形成された開口部36内にはまり込むようになっている。インクリボンIRは、図3(B)に示すように、上から順にシアン、マゼンタ、イエローの3色の領域に分割されており、リール37に巻回されている。また、使用されたインクリボンIRは、インクリボン送りモータ(図5中にIR送りモータ61で示す)によって回転するリール38によって巻取られる。
【0021】
リール37から繰り出されたインクリボンIRは、リボンエンドの検出および色の検出を行うインクリボン検出センサ(図5中にIR検出センサ39で示す)を構成する発光素子39aおよび受光素子39b間を通過する。発光素子39aおよび受光素子39bは、キャリッジ35に取付けられており、リボンカセットRCに形成された一対の貫通孔40,40内に収容される。インクリボン検出センサ39を通過したインクリボンIRは、ガイド部材41、サーマルヘッド23の記録面23a、ガイド部材42を経由してリール38に巻取られる。サーマルヘッド23は、テープT2に記録を行わない場合は、テープT2から離間し(実線で示す位置)、テープT2に記録を行う場合は、インクリボンIRを介してテープT2に当接する(2点鎖線で示す位置)ように構成されている。
また、リボンカセットRCの右側上部には、複数の標識部43が設けられており、これら標識部43が凹部になっているか否かによって、リボンカセットRCの種類が示される。標識部43に対向する位置には、標識部43の凹部の有無を検出するカセット検出センサ44が設けられている。
【0022】
ここで、サーマルヘッド23の構成について図4を参照して説明する。
図4(A)は、サーマルヘッド23を記録面側から見た説明図であり、図4(B)は、図4(A)のサーマルヘッド23を左側面から見た説明図である。
サーマルヘッド23は、セラミック製の基板23bの面上にR1ないしR256の256個の発熱抵抗体を有し、各発熱抵抗体は、インクリボンIRの幅方向、つまり列方向(図3の矢印Z方向)に一列に配置されている。また、サーマルヘッド23は、全発熱抵抗体を発熱させることにより、最大記録幅Y1の記録が可能である。
なお、以下の各実施形態では、サーマルヘッド23は千鳥駆動方式で駆動される。
【0023】
次に、テープ印字装置10の主な制御系の構成について、それをブロックで示す図5を参照して説明する。
テープ印字装置10には、各種制御を行う制御装置50が内蔵されており、この制御装置50に設けられた入出力インターフェース51には、キーボード14と、カセット検出センサ44と、インクリボン検出センサ39と、エンコーダセンサ53と、LCD16に表示データを出力するためのビデオRAM55aを有するLCDC(液晶ディスプレイコントローラ)55と、このテープ印字装置10が置かれている環境の温度を判断するためのサーミスタ54と、サーマルヘッド22を駆動するためのヘッド駆動回路56と、サーマルヘッド23を駆動するためのヘッド駆動回路57と、テープ送りモータ58を駆動するためのモータ駆動回路59と、キャリッジモータ29を駆動するためのモータ駆動回路60と、インクリボン送りモータ61を駆動するためのモータ駆動回路62とがそれぞれ接続されている。
【0024】
また、テープ送りモータ58は、モータ駆動回路59から出力される駆動信号の4パルスでテープT2を1ドット紙送りし、キャリッジモータ29は、モータ駆動回路60から出力される駆動信号の2パルスで、サーマルヘッド23を記録方向へ1ドット移動させる。さらに、キャリッジ35の移動にともないエンコーダセンサ53から出力された信号に基づいて、記録クロックが生成され、その記録クロックによって、ヘッド駆動回路57からサーマルヘッド23へ出力される駆動信号の周波数が決定される。
また、入出力インターフェース51には、ヘッド駆動回路56,57、モータ駆動回路59,60,62およびLCDC55の制御などを行うCPU63がバス49を介して接続されている。このCPU63には、図6(A)に示すパルス数テーブル64aおよび図6(B)に示すパルス数テーブル64bを記憶するメモリ64と、図6(C)ないし図6(E)に示すパルス数テーブル65a,65b,65cを記憶するメモリ65とが内蔵されている。
【0025】
ここで、パルス数テーブルの構成について図6を参照して説明する。
図6(A)は、オーバーラップ領域以外の記録領域(以下、非オーバーラップ領域と称する)を記録する際に用いるパルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(B)は、ブラックでオーバーラップ領域を記録する際に用いるブラック用パルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(C)は、シアンで記録する場合にオーバーラップ領域を記録する際に用いるシアン用パルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(D)は、マゼンタで記録する場合にオーバーラップ領域を記録する際に用いるマゼンタ用パルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(E)は、イエローで記録する場合にオーバーラップ領域を記録する際に用いるイエロー用パルス数テーブルの構成を示す説明図である。
【0026】
図6に示すように、各パルス数テーブルは、0〜8の9段階階調数を示す階調数データと、発熱抵抗体に印加する駆動信号のパルス数を示すパルス数データとを対応付けてそれぞれ構成されている。同じ階調数におけるパルス数を比較すると、図6(B)ないし図6(E)に示すオーバーラップ領域用のパルス数テーブルに設定されているパルス数は、図6(A)に示す非オーバーラップ領域用のパルス数テーブル64aに設定されているパルス数よりも少ない。
たとえば、階調数が「8」の場合のパルス数は、図6(A)に示す非オーバーラップ領域用のパルス数テーブル64aでは「47」であるのに対して、図6(B)に示すオーバーラップ領域用のパルス数テーブル64bでは「22」である。
【0027】
また、図6(C)に示すシアン用パルス数テーブル65aに設定されているパルス数は、図6(E)に示すイエロー用パルス数テーブル65cに設定されているパルス数より少ない。これは、同じ色同士を重ねて記録した場合に、その重ねた部分が目立つ度合いが、イエローよりもシアンの方が大きい場合が多いため、重ねる部分をシアンで記録する発熱抵抗体に印加する駆動信号のパルス数をイエローで記録する場合よりも少なくすることにより発熱抵抗体の発熱量を少なくし、重ねた部分の濃度を低くして目立つ度合いを小さくするためである。
さらに、図6(D)に示すマゼンタ用パルス数テーブル65bに設定されているパルス数は、図6(C)に示すシアン用パルス数テーブル65aに設定されているパルス数より少ない。これは、同じ色同士を重ねて記録した場合に、その重ねた部分が目立つ度合いが、シアンよりもマゼンタの方が大きい場合が多いため、重ねる部分をマゼンタで記録する発熱抵抗体に印加する駆動信号のパルス数をシアンで記録する場合よりも少なくすることにより発熱抵抗体の発熱量を少なくし、重ねた部分の濃度を低くして目立つ度合いを小さくするためである。
以上のように、階調数に対応付けられているパルス数は、オーバーラップ領域を記録する色に対応して設定されており、イエロー、シアン、マゼンタの順にパルス数を少なく設定している。
【0028】
ここで、図5に示す制御系の説明に戻ると、入出力インターフェース51には、バス49を介してCGROM66、ROM67、ROM68およびRAM69が接続されている。CGROM66には、キャラクタを表示するためのドットパターンデータがコードデータに対応させて格納されており、ROM67には、アルファベット文字や記号などのキャラクタを印字するための印字用ドットパターンデータが、コードデータに対応させて格納されている。また、印字用ドットパターンデータは、ゴシック系書体、明朝体書体などの書体ごとに分類され、各書体ごと8種類(16、24、32、48、64、96、128のドットサイズ)の印字文字サイズ分が、コードデータに対応させて格納されている。
【0029】
ROM68には、サーマルヘッド22,23を駆動するためのヘッド駆動プログラム、各発熱抵抗体に印加するパルスの数を制御するためのパルス数制御プログラム、キーボード14から入力された文字、数字および記号などのキャラクタのコードデータに対応させてLCDC55を制御するための表示制御プログラム、テープ送りモータ58、キャリッジモータ29およびインクリボン送りモータ61を制御するためのモータ制御プログラムなどの各種制御プログラム68aが格納されている。
また、RAM69のテキストメモリ69aにはキーボード14から入力された文書データが格納され、テキストポインタ69bには、テキストメモリ69aのアドレスが格納される。印字文字サイズメモリ69cには、キーボード14により設定された印字に用いる文字サイズのデータが格納され、印字バッファ69dには、複数の文字や記号の印字用ドットパターンデータが印字データとして格納される。
【0030】
次に、上記構成のテープ印字装置10の一連の動作について図7ないし図10を参照して説明する。
図7は、CPU63により実行される主な制御内容を示すフローチャートであり、図8は、図7のステップ30の記録制御の内容を示すフローチャートである。図9は、テープT2に記録される文字および記録順序を示す説明図である。図10(A)は、図9に示す記録領域H5および記録領域H6が重なる領域(オーバーラップ領域)におけるドットパターンの一部を拡大して示す説明図であり、図10(B)は、図10(A)に示すドットパターンのシミュレーション結果を示す説明図である。
なお、ここでは、ワイドステーションWSによってテープT2に図9に示す「消化器」という文字をカラーで記録するものとして説明する。また、サーマルヘッド23は、1回の行方向の記録によって1つの記録領域を記録するものとする。
【0031】
まず、テープ印字装置10の使用者が、電源スイッチをONしてテープ印字装置10の電源を立ち上げると、CPU63は初期設定を行う(ステップ10)。続いて、キーボード14により入力された文字や記号などをLCD16に表示するための表示制御を実行し(ステップ20)、その入力された文字などに対応する印字用ドットパターンデータに基づいてサーマルヘッド23および各種モータを駆動制御して記録する記録制御を実行する(ステップ30)。
【0032】
ここで、CPU63により実行される記録制御の処理内容について図8を参照して説明する。
まず、CPU63は、キーボード14の操作による記録指令があったことを検出すると(ステップ32:Yes)、記録領域H1を記録するための1行分の画像情報のうち、最初の1列を記録するための画像情報をRAM69の印字バッファ69dから読出す(ステップ34)。
続いて、CPU63は、その読出した画像情報にオーバーラップ領域HA(図10)を記録するための画像情報があるか否かを判定する(ステップ36)。この判定は、たとえば、上記読出した画像情報の中に、サーマルヘッド23の最上端に位置する発熱抵抗体R1、または、最下端に位置する発熱抵抗体R256に出力する画像情報が含まれているか否かで行う。
つまり、本実施形態のように、大きな文字を複数回に分割して記録する場合は、その境界部分をサーマルヘッド23の両端にある発熱抵抗体によって記録を行うため、最上端、または、最下端の発熱抵抗体に出力する画像情報が存在すれば、その画像情報は、オーバーラップ領域HAを記録するためのデータと判定する。
【0033】
そして、CPU63は、オーバーラップ領域HAを記録するための画像情報ではないと判定した場合は(ステップ36:No)、CPU63のメモリ64に記憶されているパルス数テーブル64aから、上記読出した画像情報が有する階調数データによって示される階調数に対応付けられているパルス数データを読出す(ステップ38)。
たとえば、階調数が「8」である場合は、パルス数データとして「47」を読出す(図6(A))。
続いて、CPU63は、その読出したパルス数データをヘッド駆動回路57へ出力し(ステップ40)、ヘッド駆動回路57は、入力したパルス数データによって示されるパルス数の駆動信号をサーマルヘッド23の対応する発熱抵抗体へ出力する。
【0034】
また、CPU63は、ステップ36において、オーバーラップ領域を記録するための画像情報であると判定した場合は(ステップ36:Yes)、記録のために指定された色の判定を行う(ステップ42)。
つまり、インクリボン検出センサ39によって検出された色が、どの色であるかを判定する。この判定は、たとえば、インクリボン検出センサ39による検出結果をフラグとして、CPU63内のメモリ、または、RAM69に色別に記憶しておき、どのフラグが立っているかを判定することによって行う。
そして、CPU63は、指定された色がシアンである場合は(ステップ42:シアン)、画像情報によって示される階調数に対応するパルス数データをシアン用パルス数テーブル65a(図6(C))から読出し(ステップ44)、その読出したパルス数データをヘッド駆動回路57へ出力する(ステップ50)。
たとえば、階調数が「8」である場合は、シアン用パルス数テーブル65aからパルス数データ「22」を読出す(図6(C))。
【0035】
また、CPU63は、指定された色がマゼンタである場合は(ステップ42:マゼンタ)、画像情報によって示される階調数に対応するパルス数データをマゼンタ用パルス数テーブル65b(図6(D))から読出し(ステップ46)、その読出したパルス数データをヘッド駆動回路57へ出力する(ステップ50)。
たとえば、階調数が「8」である場合は、マゼンタ用パルス数テーブル65bからパルス数データ「21」を読出す(図6(D))。
さらに、CPU63は、指定された色がイエローである場合は(ステップ42:イエロー)、画像情報によって示される階調数に対応するパルス数データをイエロー用パルス数テーブル65c(図6(E))から読出し(ステップ48)、その読出したパルス数データをヘッド駆動回路57へ出力する(ステップ50)。
たとえば、階調数が「8」である場合は、イエロー用パルス数テーブル65cからパルス数データ「26」を読出す(図6(E))。
【0036】
そして、駆動信号を付与された発熱抵抗体が発熱し、テープT2にドット単位の記録が行われる。このとき、発熱抵抗体から発生する熱は、付与された駆動信号のパルス数が多いほど高く、面積の大きい(濃度の濃い)ドットを記録する。
次に、CPU63は、ステップ52において、1列分の記録を終了したと判定するまで上記ステップ36〜ステップ50を繰り返し実行し、1列分の記録を終了したと判定すると(ステップ52:Yes)、印字バッファ69dに次の列を記録するための画像情報が格納されているか否かを判定する(ステップ54)。
【0037】
続いて、CPU63は、ステップ54において、印字バッファ69dに次の列の画像情報が格納されていないと判定するまで上記ステップ34〜ステップ52を繰り返し実行して行方向への記録を行う。そして、CPU63は、印字バッファ69dに次の列の画像情報が格納されていないと判定すると(ステップ54:No)、印字バッファ69dに次の行を記録するための画像情報が格納されているか否かを判定する(ステップ58)。続いて、CPU63は、印字バッファ69dに次の行の画像情報が格納されていると判定すると(ステップ58:Yes)、その格納されている画像情報の中にオーバーラップ領域を記録するための画像情報があるか否かを判定する(ステップ60)。この判定は、たとえば、サーマルヘッド23の最上端に位置する発熱抵抗体R1、または、最下端に位置する発熱抵抗体R256によって記録するための画像情報があるか否かに基づいて行う。
【0038】
そして、CPU63は、オーバーラップ領域を記録するための画像情報があると判定すると(ステップ60:Yes)、テープT2を(Y1−β)の長さ紙送りする(ステップ60)。ここで、Y1は、前述のように、サーマルヘッド23によって記録できる最大幅(列方向の最大幅)を示し(図4(B))、βは、すでに前回記録された記録領域に重ねる量を示す(図10(A))。
なお、本実施形態では、βは、1ドット分の長さである。
【0039】
そして、CPU63は、ステップ34へスキップし(ステップ66)、ステップ54において、次の列の画像情報がないと判定されるまでステップ34〜ステップ52を繰り返し実行し、記録領域H6(図9)を記録する。
また、CPU63は、上記ステップ60において、印字バッファ69dにはオーバーラップ領域HAを記録するための画像情報はないと判定した場合は(ステップ60:No)、テープT2を次の記録開始領域まで所定量紙送りし(ステップ68)、サーマルヘッド23を次の記録開始位置まで移動させる(ステップ70)。もちろん、次の記録がない場合は、テープT2を排出するまで紙送りし(ステップ68)、サーマルヘッド23を初期位置へ戻す(ステップ70)。
以上のようにして、CPU63は、図9に示す記録領域H1〜記録領域H6の記録を行い、図9に示すように、テープT2に「消化器」という文字が記録される。
【0040】
ここで、図9に示す記録領域H5および記録領域H6のオーバーラップ領域HAについて図10を参照して説明する。
図10(A)に示すように、すでに前回記録された記録領域、つまり、「消化器」の「器」という文字の上半分を示す記録領域H5に対して、次に記録された記録領域、つまり、「器」という文字の下半分を示す記録領域H6が列方向(紙送り方向(+Y方向))へβ(1ドット)分重複して記録されている。また、記録領域H5を形成するドットD5のうち、オーバーラップ領域HAを形成するドットD6は、ドットD5より面積が小さい。
そして、記録領域H6を形成するドットD7のうち、オーバーラップ領域HAを形成するドットD8は、ドットD7より面積が小さく、かつ、ドットD6よりも面積が大きい。また、ドットD8は、ドットD6上に中心点を一致させて重ねて記録されている。
【0041】
そのため、図10(B)に示すように、オーバーラップ領域HAには、ドットD6およびドットD7の重なりによって濃度の濃い重複部B6が形成され、かつ、白色部W3に囲まれていることから、目視した場合、混色が起きてドットD5,D7と見かけ上同じ色に見えるため、オーバーラップ領域HAは、その周囲からあまり目立たない。さらに、本実施形態では、オーバーラップ領域HAに記録するドットD6,D8を異なる面積で記録を行っているため、白色部W3と重複部B6は、さらにドットD6の非重複部に分散されるのでより目立たない。
しかも、重複部B6の目立つ度合いは、色によって格差があるが、本実施形態のテープ印字装置10は、前述のように、ドットD6およびドットD8を記録する発熱抵抗体に印加する駆動信号のパルス数を色ごとに設定しているため、上記格差を是正することができる。
以上のように、本実施形態のテープ印字装置10を用いれば、記録する色が変わった場合であっても、オーバーラップ領域HAの記録品質を高めることができる。
なお、ドットD6およびドットD8を同じ面積で記録してもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、すでに記録されたドットD6上にドットD8を重ねて記録する制御を説明したが、ドットD8をドットD6間に記録するように制御することもできる。
図11(A)は、その制御によって記録されたオーバーラップ領域HAのドットパターンを示す説明図であり、図11(B)は、図11(A)に示すドットパターンのシミュレーション結果を示す説明図である。
この場合のCPU63による制御は、図8に示すステップ62の次に、ステップ64として、たとえば、「(X1+α)ヘッド移動」という処理を挿入することによって実現できる。ここで、X1は、ずらす制御がない場合のサーマルヘッド23の本来の記録位置を示し、αは、記録方向(+X方向)へずらす量を示す。図11(A)では、α=1.0ドットである。
【0043】
図11(B)に示すように、オーバーラップ領域HAには、ドットD6およびドットD7の重なりによって濃度の濃い重複部B6が、ドットD6およびドットD8の重なりによって重複部B7が、ドットD5およびドットD8の重なりによって重複部B8がそれぞれ形成され、かつ、白色部W4が形成されるが、目視した場合、混色が起きてドットD5,D7と見かけ上同じ色に見えるため、オーバーラップ領域HAは、その周囲からあまり目立たない。さらに、本実施形態では、ドットD8をドットD6間に記録しているので、重複部B6,B7,B8および白色部W4は、小さな面積となるためより目立たない。
このような記録制御を行ってオーバーラップ領域HAを記録する場合でも、テープ印字装置10は、前述のように、ドットD6およびドットD8を記録する発熱抵抗体に印加する駆動信号のパルス数を色ごとに設定しているため、色の性質に起因する上記格差を是正することができる。
したがって、オーバーラップ領域HAにおいて、すでに記録されたドットD6間に次のドットD8を記録する記録制御を採用した場合において、記録する色が変わった場合であっても、本実施形態のテープ印字装置10を用いれば、オーバーラップ領域HAの記録品質を高めることができる。
【0044】
ところで、上記実施形態では、シアン、マゼンタおよびイエローの3色で記録する場合を代表に説明したが、その3色以外の色を用いる場合は、その用いる色固有のパルス数テーブルをCPU63内のメモリ、または、EEPROMなどに記憶させておき、CPU63が、指定された色に対応するパルス数テーブルからパルス数データを読出すことにより、色が変わった場合であっても、オーバーラップ領域の記録品質を高めることができる。
【0045】
さらに、上記各実施形態では、本発明の記録装置としてテープ印字装置単体を用いた場合を代表に説明したが、上記各実施形態のテープ印字装置にコンピュータが接続されており、そのコンピュータが上記CPU63の制御を行うように構成することもできる。
また、その場合、上記コンピュータに図8に示した記録制御を実行するためのコンピュータプログラムが格納されたCD−ROMやFDなどを上記コンピュータでドライブし、上記コンピュータプログラムをインストールすることによって、上記記録装置を実現できる。
なお、上記各実施形態におけるCPU63内のメモリ64,65が、請求項2に記載の記憶手段として機能する。
また、上記各実施形態では、本発明の記録装置としてサーマルヘッドを備えたテープ印字装置を代表に説明したが、本発明は、サーマルヘッドあるいはインクジェットヘッドによって記録を行うワードプロセッサ、プリンタなどにも適用することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、請求項1および請求項2に記載の発明によれば、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重ねるドットの階調を変えると共に、前記所定の領域を形成するドットと後から前記所定の領域に重ねるドットとは、前記所定の領域に含まれない他の領域を形成するドットよりも小さく、かつ、前記所定の領域を形成するドットは前記所定の領域に重ねるドットよりも小さくすると共に、前記所定の領域を形成するドットと前記所定の領域に重ねるドットとはそれぞれ中心を一致させて重なり、前記所定の領域に含まれるドットは隣り合うドットとの間に微小な隙間を持つことで、前記所定の領域を目立たなくさせるため、記録する色が変わった場合であっても、記録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる記録装置を実現することができる。
【0047】
特に、請求項2に記載の発明では、上記重ねるドットの階調を示す階調データと、上記発熱素子に付与するパルス数を示すパルス数データとを対応付けて色ごとに記憶する記憶手段が備えられており、上記重ねるドットの階調は、上記記憶手段の中から、上記重ねるドットの色に対応する階調データに対応付けられているパルス数データを選択することによって変えるため、CPUが記録制御を行う場合に、上記記憶手段から記録する色に対応するパルス数データを選択し、その読出したパルス数データによって示されるパルスを上記発熱素子に付与することによって、色に対応した階調制御を行うことができる。
したがって、記録する色が変わった場合であっても、記録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる記録装置を実現することができる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第1実施形態のテープ印字装置の外観を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すテープ印字装置の内部機構を示す正面図である。
【図3】 図3(A)は、キャリッジ35に装着されたリボンカセットRCの説明図であり、図3(B)は、インクリボンIRの構成を示す説明図である。
【図4】 図4(A)は、サーマルヘッド23を記録面側から見た説明図であり、図4(B)は、図4(A)のサーマルヘッド23を左側面から見た説明図である。
【図5】 図1に示すテープ印字装置10の主な制御系の構成をブロックで示す説明図である。
【図6】 図6(A)は、非オーバーラップ領域用を記録する際に用いるパルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(B)ないし図6(E)は、オーバーラップ領域を記録する際に用いるパルス数テーブルである。図6(B)は、ブラック用パルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(C)は、シアン用パルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(D)は、マゼンタ用パルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図6(E)は、イエロー用パルス数テーブルの構成を示す説明図である。
【図7】 CPU63により実行される主な制御内容を示すフローチャートである。
【図8】 図7のステップ30の記録制御の内容を示すフローチャートである。
【図9】 テープT2に記録される文字および記録順序を示す説明図である。
【図10】 図10(A)は、図9に示すオーバーラップ領域におけるドットパターンの一部を拡大して示す説明図であり、図10(B)は、図10(A)に示すドットパターンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【図11】 ドットD8をドットD6間に記録した場合のオーバーラップ領域HAのドットパターンを示す説明図であり、図11(B)は、図11(A)に示すドットパターンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【図12】 図12(A)は、従来の技術によって記録された記録領域の境界部分の模式図を示す説明図であり、図12(B)は、図12(A)に示すドットパターンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【符号の説明】
10 テープ印字装置(記録装置)
23 サーマルヘッド
35 キャリッジ
39 インクリボン検出センサ
44 カセット検出センサ
43 標識部
63 CPU
64,65 メモリ(記憶手段)
D6,D8 ドット(重ねるドット)
H5 記録領域(すでに記録された領域)
HA オーバーラップ領域
IR インクリボン
RC リボンカセット
T2 テープ(被記録媒体)
R1〜R256 発熱抵抗体(発熱素子)
Claims (2)
- 記録信号が付与されることにより発熱し、被記録媒体にカラーのドットを形成する発熱素子を列方向に複数有するサーマルヘッドを備え、1つの発熱素子は1つのドットに対応し、中間調の濃度をドットの大きさで表現するドット階調方式で記録し、前記サーマルヘッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単位のカラーの記録を行う記録装置において、
すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重ねるドットの階調を変えると共に、前記所定の領域を形成するドットと後から前記所定の領域に重ねるドットとは、前記所定の領域に含まれない他の領域を形成するドットよりも小さく、かつ、前記所定の領域を形成するドットは前記所定の領域に重ねるドットよりも小さくすると共に、前記所定の領域を形成するドットと前記所定の領域に重ねるドットとはそれぞれ中心を一致させて重なり、前記所定の領域に含まれるドットは隣り合うドットとの間に微小な隙間を持つことで、前記所定の領域を目立たなくさせることを特徴とする記録装置。 - 前記重ねるドットの階調を示す階調データと、前記発熱素子に付与するパルス数を示すパルス数データとを対応付けて色ごとに記憶する記憶手段が備えられており、
前記重ねるドットの階調は、前記記憶手段の中から、前記重ねるドットの色に対応する階調データに対応付けられているパルス数データを選択することによって変えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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