JPH11254719A - 記録装置、記録システムおよび記憶媒体 - Google Patents

記録装置、記録システムおよび記憶媒体

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JPH11254719A
JPH11254719A JP10082570A JP8257098A JPH11254719A JP H11254719 A JPH11254719 A JP H11254719A JP 10082570 A JP10082570 A JP 10082570A JP 8257098 A JP8257098 A JP 8257098A JP H11254719 A JPH11254719 A JP H11254719A
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JP
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area
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dots
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JP10082570A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Miyaki
和行 宮木
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録領域間の境界部分の記録品質を高めるこ
とができる記録装置、記録システムおよび記憶媒体を実
現する。 【解決手段】 すでに記録された記録領域H5に記録さ
れたドットD5よりも小さい面積のドットD8をオーバ
ーラップ領域HAに記録されたドットD6からX方向に
α(1.0ドット)ずらして記録する。これにより、ド
ットD8の記録位置がずれた場合であっても、ドット同
士の重なりにより形成される濃度の濃い重複部やドット
間が離れることにより形成される地色部の面積が大きく
なったり、偏ったりすることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被記録媒体にドッ
ト単位の記録を行う記録装置であって、複数の記録領域
に分けて記録を行う場合に、記録領域間の境界部分の記
録品質を高めることができる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被記録媒体にドットを形成する記
録素子を列方向に複数有する記録ヘッドを被記録媒体に
対して行方向に相対移動させることにより、被記録媒体
にドット単位の記録を行う記録装置が知られている。そ
して、そのような記録装置では、記録ヘッドを行方向へ
1回移動させて記録を行うことができる記録幅は、記録
素子の配列の長さによって制限される。このため、たと
えば、大きな絵や文字などを記録する場合は、複数回に
分けて記録を行うことになる。
【0003】そこで問題となるのは、紙送り機構に用い
られているギヤの送りピッチのムラや機械的剛性不足な
どの原因により、紙送り量が過剰になって記録領域間に
隙間ができて白スジが発生したり、紙送り量が不足して
記録領域同士が重なり、その重なった部分の記録濃度が
濃くなって黒スジが発生したりすることである。そこ
で、そのような問題を解決するため、たとえば、特公昭
58−43028号公報および特開昭60−16866
7号公報に記載の技術が提案されている。前者の技術
は、ノズルから被記録媒体へインク液滴を吐出して記録
を行うものであり、記録の重なる範囲では隣り合うノズ
ルから交互にインク液滴を吐出することにより、記録領
域間の境界線を目立たなくしようとするものである。ま
た、後者の技術は、発熱素子を発熱させてインクリボン
のインクを被記録媒体に転写するものであり、記録の重
なる範囲において、重ねる側の記録濃度を低くすること
により、記録領域間の境界線を目立たなくしようとする
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の前者の技術
をサーマルプリンタに適用し、そのサーマルプリンタに
よって記録された領域のうち、記録領域の境界部分の模
式図を図18に示す。図18(A)は、サーマルヘッド
を構成する複数の発熱抵抗体によって記録されたドット
パターンのうち、記録領域間の境界部分のドットパター
ンを示す説明図である。図18(A)において、P1
は、すでに前回記録された記録領域を示し、P2は、後
から記録された記録領域を示し、PAは、記録領域P1
および記録領域P2が重なった領域(以下、オーバーラ
ップ領域と称する)を示す。また、D1は、記録領域P
1を形成するドットを示し、D2は、記録領域P2を形
成するドットを示す。さらに、Xは、サーマルヘッドの
記録方向(行方向)を示し、Yは、記録用紙の紙送り方
向(列方向)を示す。
【0005】図18(B)〜図18(E)は、境界部分
の重なり部分を分かり易くするために、記録領域をドッ
トの面積に対応させて作成したシミュレーションの結果
を示す説明図であり、図18(B)は、記録領域P1お
よび記録領域P2間にずれが発生していない場合の説明
図であり、図18(C)は、紙送り量が不足し、記録領
域P2が、紙送り方向に0.5ドット分ずれた場合の説
明図であり、図18(D)は、紙送り量が過剰となり、
記録領域P2が、紙送りと逆方向に0.5ドット分ずれ
た場合の説明図であり、図18(E)は、記録開始位置
が、X方向(行方向)に1.0ドット分ずれた場合の説
明図である。なお、図中、1つの◇は1つの発熱抵抗体
によって形成されたドットの単位面積を示す。
【0006】図18(C)に示すように、紙送り量が不
足した場合は、記録領域P1と、記録領域P2とが重な
って、その重なった部分の記録濃度が濃くなるため、記
録領域P1および記録領域P2間に黒スジB1が形成さ
れる。また、図18(D)に示すように、紙送り量が過
剰になった場合は、すでに前回記録された記録領域P1
と、後から記録された記録領域P2との境界に隙間が発
生し、その隙間が白スジW1となって現れる。さらに、
図18(E)に示すように、記録開始位置が、X方向に
ずれた場合は、記録領域P1および記録領域P2間に地
色部W2が形成され、ドットD1およびドットD2が重
なった部分に濃度の濃い重複部B2が形成される。つま
り、白スジW1および重複部B2が交互に現れる模様が
形成される。以上のように、上記従来の前者の技術は、
記録領域間の境界線を目立たなくすることを目的とする
ものであるが、後から記録した記録領域P2にずれが発
生すると、白スジW1や黒スジB1などが発生するた
め、記録領域間の記録品質が低下するという問題があ
る。
【0007】次に、上記従来の後者の技術をサーマルプ
リンタに適用し、そのサーマルプリンタによって記録さ
れた領域のうち、記録領域の境界部分の模式図を図19
に示す。図19(A)は、記録領域間の境界部分のドッ
トパターンを示す説明図である。図19(B)〜図19
(D)は、境界部分のシミュレーションの結果を示す説
明図であり、図19(B)は、紙送り量が不足し、記録
領域P2が、紙送りの順方向に0.5ドット分ずれた場
合の説明図であり、図19(C)は、記録領域P1およ
び記録領域P2間にずれが発生していない場合の説明図
であり、図19(D)は、紙送り量が過剰となり、記録
領域P2が、紙送りの逆方向に0.5ドット分ずれた場
合の説明図である。
【0008】図19(B)に示すように、記録領域P2
が、紙送りの順方向にずれた場合は、ドットD3および
ドットD4の重なりによって濃度が濃く面積の大きい重
複部B3が多く形成されるため、記録領域P1および記
録領域P2間の境界線が目立つ。また、図19(D)に
示すように、後から記録された記録領域P2が、紙送り
の逆方向にずれた場合は、ドットD3およびドットD4
の重なりによって濃度が濃く面積の大きい重複部B3が
形成され、さらに、割合大きな面積の地色部W3が1ド
ットおきに形成される。以上のように、上記従来の後者
者の技術も、記録領域間の境界線を目立たなくすること
を目的とするものであるが、後から記録した記録領域P
2にずれが発生すると、地色部W3や濃い濃度の重複部
B3〜B5が発生するため、記録領域間の記録品質が低
下するという問題がある。
【0009】そこで、本発明は、記録領域間の境界部分
の記録品質を高めることができる記録装置、記録システ
ムおよび記憶媒体を実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、記録領域間の境界部分における記録方法
をについて実験を行った。その結果、以下の請求項1な
いし請求項15に記載の技術的手段を採用することによ
り、上記目的を達成できることが分かった。つまり、請
求項1に記載の発明では、記録信号が付与されることに
よりエネルギーを発生し、被記録媒体にドットを形成す
る記録素子を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記
録媒体に対して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体
にドット単位の記録を行う記録装置において、すでに記
録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際
に、前記すでに記録された記録領域に記録されたドット
よりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に記録さ
れたドットから行方向に所定の量ずらして記録するとい
う技術的手段を採用する。
【0011】請求項2に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置にお
いて、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて
記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録
されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の
領域に記録されたドットから列方向に所定の量ずらして
記録するという技術的手段を採用する。
【0012】請求項3に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置にお
いて、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて
記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録
されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の
領域に記録されたドットから行方向および列方向に所定
の量ずらして記録するという技術的手段を採用する。
【0013】請求項4に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置と、
この記録装置の記録制御を行うコンピュータとが備えら
れた記録システムにおいて、前記コンピュータは、前記
記録装置に対して、すでに記録された記録領域の所定の
領域に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記
録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドット
を、前記所定の領域に記録されたドットから行方向に所
定の量ずらして記録するように制御するという技術的手
段を採用する。
【0014】請求項5に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置と、
この記録装置の記録制御を行うコンピュータとが備えら
れた記録システムにおいて、前記コンピュータは、前記
記録装置に対して、すでに記録された記録領域の所定の
領域に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記
録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドット
を、前記所定の領域に記録されたドットから列方向に所
定の量ずらして記録するように制御するという技術的手
段を採用する。
【0015】請求項6に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置と、
この記録装置の記録制御を行うコンピュータとが備えら
れた記録システムにおいて、前記コンピュータは、前記
記録装置に対して、すでに記録された記録領域の所定の
領域に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記
録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドット
を、前記所定の領域に記録されたドットから行方向およ
び列方向に所定の量ずらして記録するように制御すると
いう技術的手段を採用する。
【0016】請求項7に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置を制
御するためのコンピュータプログラムが格納された記憶
媒体において、すでに記録された記録領域の所定の領域
に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記録領
域に記録されたドットよりも小さい面積のドットを、前
記所定の領域に記録されたドットから行方向に所定の量
ずらして記録するように制御するための記録制御プログ
ラムを含むコンピュータプログラムが格納されたという
技術的手段を採用する。
【0017】請求項8に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置を制
御するためのコンピュータプログラムが格納された記憶
媒体において、すでに記録された記録領域の所定の領域
に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記録領
域に記録されたドットよりも小さい面積のドットを、前
記所定の領域に記録されたドットから列方向に所定の量
ずらして記録するように制御するための記録制御プログ
ラムを含むコンピュータプログラムが格納されたという
技術的手段を採用する。
【0018】請求項9に記載の発明では、記録信号が付
与されることによりエネルギーを発生し、被記録媒体に
ドットを形成する記録素子を列方向に複数有する記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位の記録を行う記録装置を制
御するためのコンピュータプログラムが格納された記憶
媒体において、すでに記録された記録領域の所定の領域
に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記録領
域に記録されたドットよりも小さい面積のドットを、前
記所定の領域に記録されたドットから行方向および列方
向に所定の量ずらして記録するように制御するための記
録制御プログラムを含むコンピュータプログラムが格納
されたという技術的手段を採用する。
【0019】請求項10に記載の発明では、請求項1な
いし請求項9のいずれか1つに記載の記録装置、記録シ
ステム、または、記憶媒体において、前記所定の領域
は、前記すでに記録された記録領域の中の前記所定の領
域以外の記録領域に記録するドットよりも面積の小さい
ドットで記録を行うという技術的手段を採用する。
【0020】請求項11に記載の発明では、請求項1な
いし請求項10のいずれか1つに記載の記録装置、記録
システム、または、記憶媒体において、前記行方向にず
らす所定の量は、前記所定の領域に記録されたドットか
ら行方向に1ドットであるという技術的手段を採用す
る。
【0021】請求項12に記載の発明では、請求項1な
いし請求項11のいずれか1つに記載の記録装置、記録
システム、または、記憶媒体において、前記列方向にず
らす所定の量は、前記所定の領域に記録されたドットか
ら前記所定の領域に重ねる列方向に0.5ドットである
という技術的手段を採用する。
【0022】請求項13に記載の発明では、請求項1な
いし請求項12のいずれか1つに記載の記録装置、記録
システム、または、記憶媒体において、前記所定の領域
に記録するドット、および前記所定の領域に重ねて記録
するドットは、少なくとも2種類の面積で記録するとい
う技術的手段を採用する。
【0023】請求項14に記載の発明では、請求項1な
いし請求項13のいずれか1つに記載の記録装置、記録
システム、または、記憶媒体において、前記記録装置
は、記録信号が付与されることによりエネルギーを発生
し、被記録媒体にカラーのドットを形成する記録素子を
列方向に複数有する記録ヘッドを備え、それら各記録ヘ
ッドを前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、
前記被記録媒体にドット単位のカラーの記録を行うもの
であり、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ね
て記録を行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重
ねるドットの階調を変えるという技術的手段を採用す
る。
【0024】請求項15に記載の発明では、請求項1な
いし請求項14のいずれか1つに記載の記録装置、記録
システム、または、記憶媒体において、前記記録ヘッド
は、記録信号が付与されることにより発熱し、被記録媒
体にドットを形成する発熱素子を列方向に複数有するサ
ーマルヘッドであるという技術的手段を採用する。
【0025】
【作用】請求項1および請求項4に記載の発明では、す
でに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行
う際に、上記すでに記録された記録領域に記録されたド
ットよりも小さい面積のドットを、上記所定の領域に記
録されたドットから行方向に所定の量ずらして記録する
ため、記録領域間の境界部分の記録品質を高めることが
できる記録装置および記録システムを実現できる。つま
り、たとえば、後述する発明の第1実施形態において図
10(A)に示すように、すでに記録された記録領域H
5に記録されたドットD5よりも小さい面積のドットD
8を、上記所定の領域たるオーバーラップ領域HAに記
録されたドットD6からX方向(行方向)に上記所定の
量たるα(たとえば、1.0ドット分の長さ)ずらして
記録する。図10(A)のシミュレーション結果は、図
10(B)に示す。
【0026】そして、記録領域H6の記録位置が紙送り
方向へ0.5ドットずれた場合のシミュレーション結果
である図11(C)、および記録領域H6の記録位置が
紙送りと逆方向へ0.5ドットずれた場合のシミュレー
ション結果である図11(D)に示すように、いずれの
ズレが生じた場合であっても、ドット同士の重なりによ
って形成される濃度の濃い重複部B9ないしB11は、
すでに記録された記録領域を形成するドットD5の面積
よりも小さく、かつ、行方向に等間隔に並んでいるため
オーバーラップ領域は、ほとんど目立たない。また、記
録領域H6の記録位置が記録方向へ1.0ドットずれた
場合は、そのシミュレーション結果である図11(E)
に示すように、白スジ、黒スジおよび重複部が形成され
ないためオーバーラップ領域は、目立たない。したがっ
て、請求項1および請求項4に記載の発明によれば、記
録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる記
録装置および記録システムを実現できる。
【0027】また、行方向にずらす所定の量は、請求項
11に記載のように、1.0ドットであることが望まし
い。それは、上述のシミュレーションの結果に示すよう
に、行方向に1.0ドットずらして記録を行うと、記録
位置がずれた場合であってもオーバーラップ領域が目立
たないからである。
【0028】さらに、請求項7に記載のように、すでに
記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際
に、前記すでに記録された記録領域に記録されたドット
よりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に記録さ
れたドットから行方向に所定の量ずらして記録するよう
に制御するための記録制御プログラムを含むコンピュー
タプログラムが格納された記憶媒体を用いることによ
り、上記請求項1に記載の記録装置および請求項4に記
載の記録システムを実現できる。つまり、上記記録装置
および記録システムは、たとえば、後述する発明の実施
の形態に記載するように、記録装置に内蔵されたCP
U、あるいは、記録装置に接続されたコンピュータによ
って制御されることから、上記記憶媒体としてのROM
を設け、もしくは、上記記憶媒体に格納されているコン
ピュータプログラムをコンピュータにインストールする
ことによって、請求項1および請求項4に記載の発明を
実施できるからである。
【0029】また、請求項2および請求項5に記載の発
明では、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ね
て記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に記
録されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所定
の領域に記録されたドットから列方向に所定の量ずらし
て記録するため、記録領域間の境界部分の記録品質を高
めることができる記録装置および記録システムを実現で
きる。つまり、たとえば、後述する発明の第2実施形態
において図12(A)に示すように、すでに記録された
記録領域H5に記録されたドットD5よりも小さい面積
のドットD8を、上記所定の領域たるオーバーラップ領
域HAに記録されたドットD6からY方向(列方向)に
上記所定の量たるβ(たとえば、0.5ドット分の長
さ)ずらして記録する。図12(A)のシミュレーショ
ン結果は、図12(B)に示す。
【0030】そして、記録領域H6の記録位置が紙送り
方向へ0.5ドットずれた場合のシミュレーション結果
である図13(C)、記録領域H6の記録位置が紙送り
と逆方向へ0.5ドットずれた場合のシミュレーション
結果である図13(D)および記録領域H6の記録位置
が記録方向へ1.0ドットずれた場合のシミュレーショ
ン結果である図13(E)に示すように、いずれのズレ
が生じた場合であっても、ドット同士の重なりによって
形成される濃度の濃い重複部B16ないしB22は、す
でに記録された記録領域を形成するドットD5の面積よ
りも小さく、かつ、ほぼ行方向に順序良く並んでいるた
めオーバーラップ領域は、ほとんど目立たない。したが
って、請求項2および請求項5に記載の発明によれば、
記録領域間の境界部分の記録品質を高めることができる
記録装置および記録システムを実現できる。
【0031】さらに、請求項8に記載のように、すでに
記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際
に、前記すでに記録された記録領域に記録されたドット
よりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に記録さ
れたドットから列方向に所定の量ずらして記録するよう
に制御するための記録制御プログラムを含むコンピュー
タプログラムが格納された記憶媒体を用いることによ
り、上記請求項2に記載の記録装置および請求項5に記
載の記録システムを実現できる。つまり、上記記録装置
および記録システムは、たとえば、後述する発明の実施
の形態に記載するように、記録装置に内蔵されたCP
U、あるいは、記録装置に接続されたコンピュータによ
って制御されることから、上記記憶媒体としてのROM
を設け、もしくは、上記記憶媒体に格納されているコン
ピュータプログラムをコンピュータにインストールする
ことによって、請求項2および請求項5に記載の発明を
実施できるからである。
【0032】また、列方向にずらす所定の量は、請求項
12に記載のように、0.5ドットであることが望まし
い。それは、上述のシミュレーションの結果に示すよう
に、列方向に0.5ドットずらして記録を行うと、記録
位置がずれた場合であってもオーバーラップ領域が目立
たないからである。
【0033】請求項3および請求項6に記載の発明で
は、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記
録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録さ
れたドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領
域に記録されたドットから行方向および列方向に所定の
量ずらして記録するため、記録領域間の境界部分の記録
品質を高めることができる記録装置および記録システム
を実現できる。つまり、たとえば、後述する発明の第3
実施形態において図14(A)に示すように、すでに記
録された記録領域H5に記録されたドットD5よりも小
さい面積のドットD8を、上記所定の領域たるオーバー
ラップ領域HAに記録されたドットD6からX方向(行
方向)に上記所定の量たるα(たとえば、1.0ドット
分の長さ)ずらし、かつ、Y方向(列方向)に上記所定
の量たるβ(たとえば、0.5ドット分の長さ)ずらし
てて記録する。図14(A)のシミュレーション結果
は、図14(B)に示す。
【0034】そして、記録領域H6の記録位置が紙送り
方向へ0.5ドットずれた場合のシミュレーション結果
である図15(C)に示すように、ドット同士の重なり
によって形成される濃度の濃い重複部B25およびB2
6は、行方向に順序良く並んでいるためオーバーラップ
領域は、ほとんど目立たない。また、記録領域H6の記
録位置が紙送りと逆方向へ0.5ドットずれた場合は、
そのシミュレーション結果である図15(D)に示すよ
うに、重複部はほとんど形成されないためオーバーラッ
プ領域は目立たない。さらに、記録領域H6の記録位置
が記録方向へ1.0ドットずれた場合は、そのシミュレ
ーション結果である図15(E)に示すように、重複部
B27が形成されるが、すでに記録された記録領域を形
成するドットD5よりも面積が小さく、かつ、行方向に
均等に並んでいるためオーバーラップ領域は、ほとんど
目立たない。したがって、請求項3および請求項6に記
載の発明によれば、記録領域間の境界部分の記録品質を
高めることができる記録装置および記録システムを実現
できる。
【0035】さらに、請求項9に記載のように、すでに
記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を行う際
に、前記すでに記録された記録領域に記録されたドット
よりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に記録さ
れたドットから行方向および列方向に所定の量ずらして
記録するように制御するための記録制御プログラムを含
むコンピュータプログラムが格納された記憶媒体を用い
ることにより、上記請求項3に記載の記録装置および請
求項6に記載の記録システムを実現できる。つまり、上
記記録装置および記録システムは、たとえば、後述する
発明の実施の形態に記載するように、記録装置に内蔵さ
れたCPU、あるいは、記録装置に接続されたコンピュ
ータによって制御されることから、上記記憶媒体として
のROMを設け、もしくは、上記記憶媒体に格納されて
いるコンピュータプログラムをコンピュータにインスト
ールすることによって、請求項3および請求項6に記載
の発明を実施できるからである。
【0036】また、行方向にずらす所定の量は、請求項
11に記載のように、1.0ドットであり、かつ、列方
向にずらす所定の量は、請求項12に記載のように、
0.5ドットであることが望ましい。それは、上述のシ
ミュレーションの結果に示すように、行方向に1.0ド
ットずらし、かつ、列方向に0.5ドットずらして記録
を行うと、記録位置がずれた場合であってもオーバーラ
ップ領域が目立たないからである。
【0037】上記各技術的手段を用いれば、境界部分の
記録品質を高めることができるが、特に、請求項10に
記載の発明のように、上記所定の領域を、上記すでに記
録された記録領域の中の上記所定の領域以外の記録領域
に記録するドットよりも面積の小さいドットで記録を行
うことにより、上記所定の領域に重ねて記録するドット
の面積も小さいことと相俟って、ドット同士が重なって
形成される重複部の面積を小さくすることができる。し
たがって、記録領域間の境界部分における記録品質をよ
り一層高めることができる記録装置、記録システム、ま
たは、記憶媒体を実現できる。
【0038】また、請求項13に記載の発明のように、
上記所定の領域に記録するドット、および上記所定の領
域に重ねて記録するドットは、少なくとも2種類の面積
で記録する技術的手段も好適に採用される。つまり、す
でに記録された記録領域に重ねて記録を行う場合に、記
録位置がずれることによって発生する重複部や白スジ
は、ずれの度合いによっても変化することから、上記両
ドットを2種類の面積で記録することにより、同じ面積
で記録した場合に形成される上述した重複部や白スジな
どをより一層小さくすることができる場合があるからで
ある。
【0039】さらに、ドット同士が重なった場合に形成
される上述の黒スジ、白スジおよび重複部は、ドットの
色によってその目立つ度合いが異なる。そのため、カラ
ーの記録を行う記録装置にあっては、請求項14に記載
の発明のように、すでに記録された記録領域の所定の領
域に重ねて記録を行う際に、その重ねて記録する色に応
じて、重ねるドットの階調を変えることが望ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の記録装置、記録シ
ステムおよび記憶媒体の一実施形態について図を参照し
て説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の記録
装置として、文字、記号、絵などをテープに印字するテ
ープ印字装置を代表に説明する。図1は、本発明第1実
施形態のテープ印字装置の外観を示す斜視図であり、図
2は、図1に示すテープ印字装置の内部機構を示す正面
図である。
【0041】テープ印字装置10は、フレーム12を有
し、そのフレーム12の内部には、幅の狭いテープT1
を単色で記録するテープステーションTSと、幅の広い
テープT2(被記録媒体)をカラーまたは単色で記録す
るワイドステーションWSとが備えられている。フレー
ム12の前面下方には、ワイドステーションWSによっ
て記録されたテープT2を排出する排出口13が設けら
れており、フレーム12の左側面には、テープステーシ
ョンTSによって記録されたテープT1を排出する図示
しない排出口が設けられている。また、テープ印字装置
10には、文字や記号などのキャラクタを入力するため
の文字キー、実行キーなどの各種キーを有するキーボー
ド14が、ケーブル15を介して接続されており、キー
ボード14に入力されたデータは、テープ印字装置10
に設けられた液晶ディスプレイ(LCD)16に表示さ
れる。さらに、フレーム12の前面左方には、テープス
テーションTSにて用いるテープカセット(図2にTC
で示す)、または、ワイドステーションWSにて用いる
リボンカセット(図2にRCで示す)を着脱する際に開
閉するカバーケース17が設けられている。
【0042】次に、テープ印字装置10の主な内部構造
について図2を参照して説明する。テープステーション
TSには、テープカセットTCが着脱自在に装着されて
おり、このテープカセットTCの内部には、テープT1
が巻回されたリール18と、インクリボンIRが巻回さ
れたリール19と、両面粘着テープが巻回されたリール
20と、インクリボンIRを巻き取るための巻取リール
21とが設けられている。また、リール20の下方に
は、サーマルヘッド22が固定されている。上記構造の
テープステーションTSは、リール18から繰り出され
たテープT1およびリール19から繰り出されたインク
リボンIRを面同士を合わせた状態でサーマルヘッド2
2へ導き、サーマルヘッド22がインクリボンIRを介
してテープT1に記録を行い、その記録されたテープT
1には、リール20から繰り出された両面粘着テープが
接着され、この接着されたテープT1はフレーム12の
左側面に設けられた図示しない排出口から外部へ排出さ
れる。
【0043】また、ワイドステーションWSには、リボ
ンカセットRCおよびサーマルヘッド23がキャリッジ
35に着脱自在に搭載されており、キャリッジ35に
は、フレーム12の内部に幅方向に架け渡されたガイド
軸24が貫通されている。キャリッジ35の後部は、ガ
イド軸24に沿って設けられたタイミングベルト25に
取付けられており、タイミングベルト25の一端は、プ
ーリ26に掛けられている。プーリ26は、ギヤ27と
一体的に回転し、ギヤ27は、ギヤ28を介してキャリ
ッジ移動用モータ29の駆動軸30の回転によって回転
される。つまり、キャリッジ35は、キャリッジ移動用
モータ29の回転により、リボンカセットRCおよびサ
ーマルヘッド23を搭載した状態でガイド軸24に沿っ
て往復動する。また、ガイド軸24に沿って図示しない
エンコーダ部材が設けられており、キャリッジ35に設
けられたエンコーダセンサ(図5に符号61で示す)
は、キャリッジ35の移動にともないエンコーダ部材に
記されたマークを読み取る。
【0044】フレーム12の内部後方には、テープT2
が巻回されたローラ31が設けられており、ローラ31
は、図示しない紙送り機構によって回転され、ローラ3
1に巻回されたテープT2は、サーマルヘッド23およ
びプラテン32間へ導かれる。そして、サーマルヘッド
23は、インクリボンIRを介してテープT2に記録を
行い、その記録されたテープT2は、紙送りローラ3
3,34によって排出口13(図1)から外部へ排出さ
れる。
【0045】ここで、リボンカセットRCおよびサーマ
ルヘッド23の構成について、それを示す図3を参照し
て説明する。キャリッジ35の下部には、サーマルヘッ
ド23が取付けられており、サーマルヘッド23は、リ
ボンカセットRCを装着する際に、リボンカセットRC
の下部に形成された開口部36内にはまり込むようにな
っている。インクリボンIRは、上から順にシアン、マ
ゼンタ、イエローの3色の領域に分割されており、リー
ル37に巻回されている。また、使用されたインクリボ
ンIRは、インクリボン送りモータ(図5中に符号52
で示す)によって回転するリール38によって巻取られ
る。
【0046】リール37から繰り出されたインクリボン
IRは、リボンエンドの検出および色の検出を行うイン
クリボン検出センサ39を構成する発光素子39aおよ
び受光素子39b間を通過する。発光素子39aおよび
受光素子39bは、キャリッジ35に取付けられてお
り、リボンカセットRCに形成された一対の貫通孔4
0,40内に収容される。インクリボン検出センサ39
を通過したインクリボンIRは、ガイド部材41、サー
マルヘッド23の記録面23a、ガイド部材42を経由
してリール38に巻取られる。サーマルヘッド23は、
テープT2に記録を行わない場合は、テープT2から離
間し(実線で示す位置)、テープT2に記録を行う場合
は、インクリボンIRを介してテープT2に当接する
(2点鎖線で示す位置)ように構成されている。また、
リボンカセットRCの右側上部には、複数の標識部43
が設けられており、これら標識部43が凹部になってい
るか否かによって、リボンカセットRCの種類が示され
る。標識部43に対向する位置には、標識部43の凹部
の有無を検出するカセット検出センサ44が設けられて
いる。
【0047】ここで、サーマルヘッド23の構成につい
て図4を参照して説明する。図4(A)は、サーマルヘ
ッド23を記録面側から見た説明図であり、図4(B)
は、図4(A)のサーマルヘッド23を左側面から見た
説明図である。サーマルヘッド23は、セラミック製の
基板23bの面上にR1ないしR256の256個の発
熱抵抗体を有し、各発熱抵抗体は、インクリボンIRの
幅方向、つまり列方向(図3の矢印Z1方向)に一列に
配置されている。また、サーマルヘッド23は、全発熱
抵抗体を発熱させることにより、最大記録幅Y1の記録
が可能である。なお、以下の各実施形態では、サーマル
ヘッド23は千鳥駆動方式で駆動される。
【0048】次に、テープ印字装置10の主な制御系の
構成について、それをブロックで示す図5を参照して説
明する。テープ印字装置10には、各種制御を行う制御
装置50が内蔵されており、この制御装置50に設けら
れた入出力インターフェース51には、キーボード14
と、カセット検出センサ44と、インクリボン検出セン
サ39と、エンコーダセンサ53と、LCD16に表示
データを出力するためのビデオRAM55aを有するL
CDC(液晶ディスプレイコントローラ)55と、この
テープ印字装置10が置かれている環境の温度を判断す
るためのサーミスタ54と、サーマルヘッド22を駆動
するためのヘッド駆動回路56と、サーマルヘッド23
を駆動するためのヘッド駆動回路57と、テープ送りモ
ータ58を駆動するためのモータ駆動回路59と、キャ
リッジモータ29を駆動するためのモータ駆動回路60
と、インクリボン送りモータ(図中、IR送りモータ)
61を駆動するためのモータ駆動回路62とがそれぞれ
接続されている。
【0049】また、テープ送りモータ58は、モータ駆
動回路59から出力される駆動信号の4パルスでテープ
T2を1ドット紙送りし、キャリッジ移動用モータ29
は、モータ駆動回路60から出力される駆動信号の2パ
ルスで、サーマルヘッド23を記録方向へ1ドット移動
させる。さらに、キャリッジ35の移動にともないエン
コーダセンサ53から出力された信号に基づいて、記録
クロックが生成され、その記録クロックによって、ヘッ
ド駆動回路57からサーマルヘッド23へ出力される駆
動信号の周波数が決定される。
【0050】また、入出力インターフェース51には、
ヘッド駆動回路56,57、モータ駆動回路59,6
0,62およびLCDC55の制御などを行うCPU6
3がバス49を介して接続されている。このCPU63
には、図6(A)に示すパルス数テーブル64a、およ
び図6(B)に示すパルス数テーブル64bを記憶する
パルス数メモリ64と、図6(C)に示すシアン色用の
パルス数テーブル65a、図6(D)に示すマゼンタ色
用のパルス数テーブル65b、および図6(E)に示す
イエロー色用のパルス数テーブル65cを記憶するパル
ス数メモリ65とが内蔵されている。
【0051】ここで、パルス数テーブルの構成について
図6を参照して説明する。図6(A)は、オーバーラッ
プ領域以外の記録領域(以下、非オーバーラップ領域と
称する)を記録する際に用いるパルス数テーブルの構成
を示す説明図であり、図6(B)は、オーバーラップ領
域を記録する際に用いるパルス数テーブルの構成を示す
説明図である。図6に示すように、パルス数テーブル6
4a,64bは、0〜8の9段階の階調を示す階調数
と、発熱抵抗体に印加する駆動信号のパルス数とを対応
付けてそれぞれ構成されている。オーバーラップ領域
は、非オーバーラップ領域よりも小さい面積で記録する
ため、同じ階調数であっても、オーバーラップ領域用の
パルス数テーブル64bのパルス数は、非オーバーラッ
プ領域用のパルス数テーブル64aのパルス数よりも少
なく設定されている。
【0052】また、図6(C)ないし図6(D)は、カ
ラーのインクリボンIRを用いてカラーの記録を行う場
合に用いるパルス数テーブルの構成を示す説明図であ
る。図6(C)は、シアン色用のパルス数テーブルを示
し、図6(D)は、マゼンタ色用のパルス数テーブルを
示し、図6(E)は、イエロー色用のパルス数テーブル
を示す。図6(C)ないし図6(D)に示すように、同
じ階調数であっても色毎にパルス数が異なるのは、色に
よっていドットを重ねた場合の明度など、目立つ度合い
に格差があることから、その格差をオーバーラップ領域
において、可能な限り小さくするためである。
【0053】ここで、図5に示す制御系の説明に戻る
と、入出力インターフェース51には、バス49を介し
てCGROM66、ROM67、ROM59およびRA
M69が接続されている。CGROM66には、キャラ
クタを表示するためのドットパターンデータがコードデ
ータに対応させて格納されており、ROM67には、ア
ルファベット文字や記号などのキャラクタを印字するた
めの印字用ドットパターンデータが、コードデータに対
応させて格納されている。また、印字用ドットパターン
データは、ゴシック系書体、明朝体書体などの書体ごと
に分類され、各書体ごと8種類(16、24、32、4
8、64、96、128のドットサイズ)の印字文字サ
イズ分が、コードデータに対応させて格納されている。
【0054】ROM59には、サーマルヘッド22,2
3を駆動するためのヘッド駆動プログラム、各発熱抵抗
体に印加するパルスの数を制御するためのパルス数制御
プログラム、キーボード14から入力された文字、数字
および記号などのキャラクタのコードデータに対応させ
てLCDC55を制御するための表示制御プログラム、
テープ送りモータ58、キャリッジ移動用モータ29お
よびインクリボン送りモータ61を制御するためのモー
タ制御プログラムなどの各種制御プログラム68aが格
納されている。また、RAM69のテキストメモリ69
aにはキーボード14から入力された文書データが格納
され、テキストポインタ69bには、テキストメモリ6
9aのアドレスが格納される。印字文字サイズメモリ6
9cには、キーボード14により設定された印字に用い
る文字サイズのデータが格納され、印字バッファ69d
には、複数の文字や記号の印字用ドットパターンデータ
が印字データとして格納される。
【0055】次に、上記構成のテープ印字装置10の一
連の動作について図7ないし図10を参照して説明す
る。本実施形態のテープ印字装置10は、すでに前回記
録された記録領域に重ねて記録を行う場合に、行方向に
ずらして記録することを特徴とする。図7は、CPU6
3により実行される主な制御内容を示すフローチャート
であり、図8は、図7のステップ30の記録制御の内容
を示すフローチャートである。図9は、テープT2に記
録される文字および記録順序を示す説明図である。図1
0(A)は、図9に示す記録領域H5および記録領域H
6が重なる領域(オーバーラップ領域)におけるドット
パターンの一部を拡大して示す説明図であり、図10
(B)は、図10(A)に示すドットパターンのシミュ
レーション結果を示す説明図である。なお、ここでは、
ワイドステーションWSによってテープT2に図9に示
す「消化器」という文字を赤地の白抜き文字で記録する
ものとして説明する。また、サーマルヘッド23は、1
回の行方向の記録によって1つの記録領域を記録するも
のとする。
【0056】まず、テープ印字装置10の使用者が、電
源スイッチをONしてテープ印字装置10の電源を立ち
上げると、CPU63は初期設定を行う(ステップ1
0)。続いて、キーボード14により入力された文字や
記号などをLCD16に表示するための表示制御を実行
し(ステップ20)、その入力された文字などに対応す
る印字用ドットパターンデータに基づいてサーマルヘッ
ド23および各種モータを駆動制御して記録する記録制
御を実行する(ステップ30)。
【0057】ここで、CPU63により実行される記録
制御の処理内容について図8を参照して説明する。ま
ず、CPU63は、キーボード14の操作による記録指
令があったことを検出すると(ステップ32:Ye
s)、記録領域H1を記録するための1行分の画像情報
のうち、最初の1列を記録するための画像情報をRAM
69の印字バッファ69dから読出す(ステップ3
4)。続いて、CPU63は、その読出した画像情報に
オーバーラップ領域HA(図10)を記録するための画
像情報があるか否かを判定する(ステップ36)。この
判定は、たとえば、上記読出した画像情報の中に、サー
マルヘッド23の最下端に位置する発熱抵抗体R256
に出力する画像情報が含まれているか否かで行う。つま
り、本実施形態で記録する赤地の白抜き文字のように、
いわゆるベタの記録を複数回に分割して行う場合は、サ
ーマルヘッド23の両端にある発熱抵抗体によって記録
を行うため、最下端の発熱抵抗体に出力する画像情報が
存在すれば、その画像情報は、オーバーラップ領域HA
を記録するためのデータと判定する。
【0058】そして、CPU63は、オーバーラップ領
域HAを記録するための画像情報ではないと判定した場
合は(ステップ36:No)、CPU63のメモリ64
に記憶されているパルス数テーブル64aから、上記読
出した画像情報が有する階調数データによって示される
階調数に対応付けられているパルス数データを読出す
(ステップ38)。たとえば、階調数が「8」である場
合は、パルス数データとして「47」を読出す(図6
(A))。続いて、CPU63は、その読出したパルス
数データをヘッド駆動回路57へ出力し(ステップ4
2)、ヘッド駆動回路57は、入力したパルス数データ
によって示されるパルス数の駆動信号をサーマルヘッド
23の対応する発熱抵抗体へ出力する。
【0059】また、CPU63は、ステップ36におい
て、オーバーラップ領域を記録するための画像情報であ
ると判定した場合は(ステップ36:Yes)、CPU
63のメモリ65に記憶されているパルス数テーブル6
4bから、その画像情報が有する階調数データに対応付
けられているパルス数データを読出し(ステップ4
0)、その読出したパルス数データをヘッド駆動回路5
7へ出力する(ステップ44)。たとえば、階調数が
「8」である場合は、パルス数データとして「22」を
読出す(図6(B))。
【0060】そして、駆動信号を付与された発熱抵抗体
が発熱し、テープT2にドット単位の記録が行われる。
このとき、発熱抵抗体から発生する熱は、付与された駆
動信号のパルス数が多いほど高く、面積の大きいドット
を記録する。そして、CPU63は、ステップ46にお
いて、1列分の記録を終了したと判定するまで上記ステ
ップ36〜ステップ44を繰り返し実行し、1列分の記
録を終了したと判定すると(ステップ46:Yes)、
印字バッファ69dに次の列を記録するための画像情報
が格納されているか否かを判定する(ステップ48)。
【0061】続いて、CPU63は、ステップ48にお
いて、印字バッファ69dに次の列の画像情報が格納さ
れていないと判定するまで上記ステップ34〜ステップ
46を繰り返し実行して行方向への記録を行う。そし
て、CPU63は、印字バッファ69dに次の列の画像
情報が格納されていないと判定すると(ステップ48:
No)、印字バッファ69dに次の行を記録するための
画像情報が格納されているか否かを判定する(ステップ
50)。続いて、CPU63は、印字バッファ69dに
次の行の画像情報が格納されていると判定すると(ステ
ップ50:Yes)、その格納されている画像情報の中
にオーバーラップ領域を記録するための画像情報がある
か否かを判定する(ステップ52)。この判定は、たと
えば、サーマルヘッド23の最上端に位置する発熱抵抗
体R1によって記録するための画像情報があるか否かに
基づいて行う。
【0062】そして、CPU63は、オーバーラップ領
域を記録するための画像情報があると判定すると(ステ
ップ52:Yes)、テープT2を(Y1−β)の長さ
紙送りする(ステップ54)。ここで、Y1は、前述の
ように、サーマルヘッド23によって記録できる最大幅
(列方向の最大幅)を示し(図4(B))、βは、すで
に前回記録された記録領域に重ねる量を示す(図10
(A))。続いて、CPU63は、サーマルヘッド23
を(X1+α)の長さ行方向へ移動させる(ステップ5
8)。ここで、X1は、ずらす制御がない場合のサーマ
ルヘッド23の本来の記録開始位置を示し、αは、サー
マルヘッド23の行方向へのずらし量を示す(図10
(A))。なお、本実施形態では、βは、1ドット分の
長さであり、αも、1ドット分の長さである。
【0063】そして、CPU63は、ステップ34へス
キップし(ステップ62)、ステップ48において、次
の列の画像情報がないと判定されるまでステップ34〜
ステップ48を繰り返し実行し、記録領域H6を記録す
る。また、CPU63は、上記ステップ52において、
印字バッファ69dにはオーバーラップ領域HAを記録
するための画像情報はないと判定した場合は(ステップ
52:No)、テープT2を次の記録開始領域まで所定
量紙送りし(ステップ56)、サーマルヘッド23を次
の記録開始位置まで移動させる(ステップ60)。もち
ろん、次の記録がない場合は、テープT2を排出するま
で紙送りし(ステップ56)、サーマルヘッド23を初
期位置へ戻す(ステップ60)。以上のようにして、C
PU63は、図9に示す記録領域H1〜記録領域H6の
記録を行い、図9に示すように、テープT2に「消化
器」という文字が記録される。
【0064】ここで、上記ステップ52において、オー
バーラップ領域用の画像情報があると判定された場合に
記録された、記録領域H5および記録領域H6のオーバ
ーラップ領域HAについて図10を参照して説明する。
図10(A)に示すように、すでに前回記録された記録
領域、つまり、「消化器」の「器」という文字の上半分
を示す記録領域H5に対して、次に記録された記録領
域、つまり、「器」という文字の下半分を示す記録領域
H6が列方向(紙送り方向(+Y方向))へβ(1ドッ
ト)分重複して記録されている。また、記録領域H5を
形成するドットD5のうち、オーバーラップ領域HAを
形成するドットD6は、ドットD5より面積が小さい。
そして、記録領域H6を形成するドットD7のうち、オ
ーバーラップ領域HAを形成するドットD8は、ドット
D7より面積が小さく、行方向(記録方向(+X方
向))へα(1ドット)分、ずれて記録されている。つ
まり、オーバーラップ領域HAでは、ドットD6および
ドットD8が行方向に交互に形成されている。
【0065】このため、図10(B)に示すように、オ
ーバーラップ領域HAには、ドットD6およびドットD
7の重なりによって濃度の濃い重複部B6が、ドットD
6およびドットD8の重なりによって重複部B7が、ド
ットD5およびドットD8の重なりによって重複部B8
がそれぞれ形成される。重複部B6ないし重複部B8
は、ほぼ同じ面積であり、かつ、交互に形成されている
ため、目立つ部分が少ない。そこで、オーバーラップ領
域HAを記録するドットD8の記録位置がずれた場合に
ついて図11を参照して説明する。図11(C)は、ド
ットD8の記録位置が、紙送り方向(+Y方向)に0.
5ドット分ずれた場合のシミュレーション結果を示す説
明図であり、図11(D)は、ドットD8の記録位置
が、紙送りの逆方向(−Y方向)に0.5ドット分ずれ
た場合のシミュレーション結果を示す説明図であり、図
11(E)は、ドットD8の記録位置が、記録方向(+
X方向)に1ドット分ずれた場合のシミュレーション結
果を示す説明図である。
【0066】図11(C)に示すように、ドットD8の
記録位置が紙送り方向に0.5ドットずれた場合は、ド
ットD6およびドットD7の重なりによって濃度の濃い
重複部B9が、ドットD5およびドットD8の重なりに
よって重複部B10がそれぞれ形成される。しかし、重
複部B9および重複部B10は、同じ面積であるととも
に、他のドットD5およびD7よりも面積が小さく、か
つ、ほぼ行方向に交互に連続して形成されており、抜け
た部位がないため、目立つ度合いが小さい。また、図1
1(D)に示すように、ドットD8の記録方向が紙送り
の逆方向に0.5ドットずれた場合は、ドット同士の重
なりが発生せず、濃度の濃い部分がないため、記録領域
間の境界部分が目立つことはない。さらに、図11
(E)に示すように、ドットD8の記録方向が記録方向
に1.0ドットずれた場合は、ドットD6およびドット
D8の重なりによって重複部B11が形成されるが、そ
の重複部B11は、他のドットD5およびD7よりも面
積が小さく、かつ、行方向に均一に並ぶため、目立ちに
くい。
【0067】以上のように、本第1実施形態のテープ印
字装置10を用いれば、すでに記録された記録領域(H
5)の最下端に形成されたドット(D6)に重ねて記録
を行う際に、すでに記録された記録領域(H5)に記録
されたドット(D5)よりも小さい面積のドット(D
8)を、上記最下端に形成されたドット(D6)から行
方向に1ドットずらして記録することができるため、記
録領域(H5、H6)間の境界部分(HA)の記録品質
を高めることができる。ところで、上記第1実施形態の
テープ印字装置10が、請求項1に記載の記録装置に対
応し、上記ROM59が、請求項7に記載の記憶媒体に
対応する。
【0068】次に、本発明の第2実施形態のテープ印字
装置について図12および図13を参照して説明する。
本第2実施形態のテープ印字装置は、すでに前回記録さ
れた記録領域に重ねて記録を行う場合に、列方向(紙送
り方向)にずらして記録することを特徴とする。なお、
本第2実施形態のテープ印字装置は、すでに前回記録さ
れた記録領域に重ねて記録を行う場合のCPUによる制
御が異なる他は、前述の第1実施形態のテープ印字装置
と同じ構成であるため、同じ構成の説明は省略し、図8
に示すフローチャートの一部を参照して説明する。
【0069】CPU63は、オーバーラップ領域を記録
するための画像情報があると判定した場合は(ステップ
52:Yes)、テープT2を(Y1−β)の長さ紙送
りし(ステップ54)、サーマルヘッド23を(X1+
α)の位置へ移動させる(ステップ58)。なお、本第
2実施形態では、βは0.5ドット分の長さであり、α
は0である。上記ステップを実行した場合の記録領域H
5および記録領域H6間のオーバーラップ領域HAにお
けるドットパターンの一部を図12(A)に拡大して示
す。図12(B)は、図12(A)に示すドットパター
ンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【0070】図12(B)に示すように、オーバーラッ
プ領域HAには、ドットD6およびドットD8の重なり
によって濃度の濃い重複部B12が、ドットD6および
ドットD7の重なりによって重複部B13が、ドットD
5およびドットD8の重なりによって重複部B14が、
ドットD5およびドットD7の重なりによって重複部B
15がそれぞれ形成される。重複部B12ないし重複部
B15は、ほぼ同じ面積であるとともに、他のドットD
5およびD7よりも面積が小さく、かつ、列方向および
行方向に交互に均等に形成されているため、目立つ部分
が少ない。そこで、オーバーラップ領域HAを記録する
ドットD8の記録位置がずれた場合について図13を参
照して説明する。図13(C)は、ドットD8の記録位
置が、紙送り方向(+Y方向)に0.5ドット分ずれた
場合のシミュレーション結果を示す説明図であり、図1
3(D)は、ドットD8の記録位置が、紙送りの逆方向
(−Y方向)に0.5ドット分ずれた場合のシミュレー
ション結果を示す説明図であり、図13(E)は、ドッ
トD8の記録位置が、記録方向(+X方向)に1ドット
分ずれた場合のシミュレーション結果を示す説明図であ
る。
【0071】図13(C)に示すように、ドットD8の
記録位置が紙送り方向に0.5ドットずれた場合は、ド
ットD6およびドットD7の重なりによって濃度の濃い
重複部B16が、ドットD5およびドットD7の重なり
によって重複部B17が、ドットD5およびドットD8
の重なりによって重複部B18が、ドットD6およびド
ットD8の重なりによって重複部B19が、それぞれ形
成される。しかし、重複部B16ないし重複部B19
は、小さい面積であるため、目立ちにくい。また、図1
3(D)に示すように、ドットD8の記録方向が紙送り
の逆方向に0.5ドットずれた場合は、ドットD6およ
びドットD8の重なりによって重複部B20が発生する
が、重複部B20の面積は、他のドットD5およびD7
よりも小さく、かつ、行方向に均一に並ぶため、目立ち
にくい。さらに、図13(E)に示すように、ドットD
8の記録方向が記録方向に1.0ドットずれた場合は、
ドットD6およびドットD7の重なりによって重複部B
21が、ドットD5およびドットD8の重なりによって
重複部B22がそれぞれ形成されるが、重複部B21お
よび重複部B22は、他のドットD5およびD7よりも
面積が小さく、かつ、列方向および行方向に均一に並ぶ
ため、目立ちにくい。
【0072】以上のように、本第2実施形態のテープ印
字装置10を用いれば、すでに記録された記録領域(H
5)の最下端に形成されたドット(D6)に重ねて記録
を行う際に、すでに記録された記録領域(H5)に記録
されたドット(D5)よりも小さい面積のドット(D
8)を、上記最下端に形成されたドット(D6)から列
方向に1ドットずらして記録することができるため、記
録領域(H5、H6)間の境界部分(HA)の記録品質
を高めることができる。ところで、上記第2実施形態の
テープ印字装置10が、請求項2に記載の記録装置に対
応し、上記ROM59が、請求項8に記載の記憶媒体に
対応する。
【0073】次に、本発明の第3実施形態のテープ印字
装置について図14および図15を参照して説明する。
本第3実施形態のテープ印字装置は、すでに前回記録さ
れた記録領域に重ねて記録を行う場合に、列方向(紙送
り方向)および列方向(記録方向)にずらして記録する
ことを特徴とする。なお、本第3実施形態のテープ印字
装置は、すでに前回記録された記録領域に重ねて記録を
行う場合のCPUによる制御が異なる他は、前述の第1
実施形態のテープ印字装置と同じ構成であるため、同じ
構成の説明は省略し、図8に示すフローチャートの一部
を参照して説明する。
【0074】CPU63は、オーバーラップ領域を記録
するための画像情報があると判定した場合は(ステップ
52:Yes)、テープT2を(Y1−β)の長さ紙送
りし(ステップ54)、サーマルヘッド23を(X1+
α)の位置へ移動させる(ステップ58)。なお、本第
2実施形態では、βは0.5ドット分の長さであり、α
は1.0ドット分の長さである。上記ステップを実行し
た場合の記録領域H5および記録領域H6間のオーバー
ラップ領域におけるドットパターンの一部を図14
(A)に拡大して示す。図14(B)は、図14(A)
に示すドットパターンのシミュレーション結果を示す説
明図である。
【0075】図14(B)に示すように、オーバーラッ
プ領域HAには、ドットD6およびドットD7の重なり
によって濃度の濃い重複部B23が、ドットD5および
ドットD8の重なりによって重複部B24がそれぞれ形
成されるが、重複部B23および重複部B24は、同じ
面積であり、かつ、ほぼ行方向に交互に形成されている
ため、目立つ部分が少ない。そこで、オーバーラップ領
域HAを記録するドットD8の記録位置がずれた場合に
ついて図15を参照して説明する。図15(C)は、ド
ットD8の記録位置が、紙送り方向(+Y方向)に0.
5ドット分ずれた場合のシミュレーション結果を示す説
明図であり、図15(D)は、ドットD8の記録位置
が、紙送りの逆方向(−Y方向)に0.5ドット分ずれ
た場合のシミュレーション結果を示す説明図であり、図
15(E)は、ドットD8の記録位置が、記録方向(+
X方向)に1ドット分ずれた場合のシミュレーション結
果を示す説明図である。
【0076】図15(C)に示すように、ドットD8の
記録位置が紙送り方向に0.5ドットずれた場合は、ド
ットD6およびドットD7の重なりによって濃度の濃い
重複部B25が、ドットD5およびドットD8の重なり
によって重複部B26がそれぞれ形成される。しかし、
重複部B25および重複部B26は、ほぼ同じ面積であ
り、かつ、ほぼ行方向に交互に形成されているため、目
立ちにくい。また、図15(D)に示すように、ドット
D8の記録方向が紙送りの逆方向に0.5ドットずれた
場合は、ドット同士の重なりは、ほとんど発生しないた
め、記録領域間は、ほとんど目立たない。さらに、図1
5(E)に示すように、ドットD8の記録方向が記録方
向に1.0ドットずれた場合は、ドットD6およびドッ
トD8の重なりによって重複部B27が形成されるが、
重複部B27は、他のドットD5およびD7よりも面積
が小さく、かつ、行方向に均一に並ぶため、目立ちにく
い。
【0077】以上のように、本第3実施形態のテープ印
字装置10を用いれば、すでに記録された記録領域(H
5)の最下端に形成されたドット(D6)に重ねて記録
を行う際に、すでに記録された記録領域(H5)に記録
されたドット(D5)よりも小さい面積のドット(D
8)を、上記最下端に形成されたドット(D6)から列
方向に0.5ドットずらし、かつ、行方向に1ドットず
らして記録することができるため、記録領域(H5、H
6)間の境界部分(HA)の記録品質を高めることがで
きる。ところで、上記第3実施形態のテープ印字装置1
0が、請求項3に記載の記録装置に対応し、上記ROM
59が、請求項9に記載の記憶媒体に対応する。
【0078】ところで、上記第1ないし第3実施形態の
いずれのテープ印字装置を用いても記録領域間の境界部
分の記録品質を高めることができるが、本発明者のシミ
ュレーション結果によれば、上記第3実施形態のテープ
印字装置が、最も、記録品質に優れていることが分かっ
た。図17は、記録領域間の境界部分に記録されたドッ
トの面積率とL*(色差)との関係をグラフで示す説明
図であり、面積率はドット階調の大きさに対応してお
り、L*は、数値が大きくなるほど白に近くなり、数値
が小さくなるほど、黒に近くなることを意味する。
【0079】ここで、1ドット当たりの面積について図
16を参照して説明する。図16(A)は、1ドットの
面積を示す説明図であり、図16(B)は、図16
(A)に示す長さa,bと面積との関係を示す図表であ
る。図16(B)に示すように、長さaが133μmで
あり、長さbが185μmの場合は、面積が100%で
あり、長さaが94μmであり、長さbが133μmの
場合は、面積が50%である。次に、図17において、
実線で示すAは、オーバーラップ領域HA以外の記録領
域の場合のグラフであり、短い破線で示すBは、図14
(B)の場合のグラフであり、長い破線で示すCは、図
15(C)の場合のグラフであり、一点鎖線で示すD
は、図15(D)の場合のグラフである。
【0080】また、図20は、図19に示した従来の技
術を用いた場合の記録領域間の境界部分に記録されたド
ットの面積率とL*(色差)との関係をグラフで示す説
明図である。図20において、実線で示すEは、オーバ
ーラップ領域PA以外の記録領域の場合のグラフであ
り、短い破線で示すFは、図19(C)の場合のグラフ
であり、長い破線で示すGは、図19(B)の場合のグ
ラフであり、一点鎖線で示すHは、図19(D)の場合
のグラフである。図17および図20において、面積率
を8から1に変化させた場合に、ある測定点における標
準のグラフに対する開きが大きいほど、色差が大きいこ
とを示す。つまり、あるグラフの所定の測定点におい
て、標準のグラフよりも、+方向に開きが大きい場合
は、その部分は白っぽく見え、逆に、−方向に開きが大
きい場合は、その部分は黒っぽく見えることを意味す
る。
【0081】そこで、図17および図20を比較する
と、図17における標準Aに対するBないしDの開き
は、図20における標準Eに対するFないしHの開きよ
りも小さいことが分かる。つまり、本発明第3実施形態
のテープ印字装置10は、すでに記録された記録領域に
重ねて記録する場合の記録位置が上下に0.5ドットず
れた場合であっても、図20に示す従来の技術のものよ
りも、オーバーラップ領域が白っぽく見えたり、黒っぽ
く見えたりする度合いが小さい。したがって、本発明第
3実施形態のテープ印字装置10を用いれば、オーバー
ラップ領域の記録品質を高めることができる。
【0082】なお、上記各実施形態において、図8のス
テップ40では図6(B)に示すパルス数テーブル64
bを用いた場合を代表に説明したが、カラーの記録を行
う場合は、図6(C)ないし図6(D)に示すパルス数
テーブル65a,65b,65cを用いる。これによ
り、色毎のオーバーラップ領域HAにおける目立つ度合
いの格差を是正することができるため、カラーで記録を
行う場合における記録領域間の境界部分の記録品質を高
めることができる。この場合、そのように構成された記
録装置は、請求項14に記載の記録装置に対応する。
【0083】また、すでに記録された記録領域に重ねて
記録を行う場合に、記録位置がずれることによって発生
する白スジ、黒スジおよび重複部は、ずれの度合いによ
っても変化することから、オーバーラップ領域HAを記
録するドットD6およびドットD8を2種類の面積で記
録することにより、同じ面積で記録した場合に形成され
る上述した重複部や白スジなどをより一層小さくするこ
とができる場合がある。そこで、たとえば、オーバーラ
ップ領域用のパルス数テーブルを少なくとも2種類CP
U63のメモリに記憶しておき、図8のステップ36:
Yesの次に、奇数行および偶数行のいずれの記録であ
るか否かという判定処理などを設け、その判定結果に対
応するパルス数テーブルからパルス数を読出す構成にす
ることにより、ドットD6およびドットD8を2種類の
面積で記録することができ、記録領域間の境界部分の記
録品質を高めることができる。この場合、そのように構
成された記録装置は、請求項13に記載の記録装置に対
応する。
【0084】さらに、上記各実施形態では、本発明の記
録装置としてテープ印字装置単体を用いた場合を代表に
説明したが、上記各実施形態のテープ印字装置にコンピ
ュータが接続されており、そのコンピュータが上記CP
U63の制御を行うように構成することもでき、この場
合、それら記録装置およびコンピュータが、請求項4な
いし請求項6に記載の記録システムとして機能すること
になる。また、その場合、上記コンピュータに図8に示
した記録制御を実行するためのコンピュータプログラム
が格納されたCD−ROMやFDなどを上記コンピュー
タでドライブし、上記コンピュータプログラムをインス
トールすることによって、上記記録システムを実現でき
る。この場合、上記CD−ROMやFDなどが、請求項
7ないし請求項9に記載の記憶媒体として機能する。な
お、上記各実施形態では、本発明の記録装置としてサー
マルヘッドを備えたテープ印字装置を代表に説明した
が、本発明は、サーマルヘッドあるいはインクジェット
ヘッドによって記録を行うワードプロセッサ、プリンタ
などにも適用することができる。
【0085】
【発明の効果】以上のように、請求項1および請求項4
に記載の発明によれば、すでに記録された記録領域の所
定の領域に重ねて記録を行う際に、上記すでに記録され
た記録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドッ
トを、上記所定の領域に記録されたドットから行方向に
所定の量ずらして記録するため、さらにその記録位置が
ずれた場合であっても、隣接するドットとの重なりによ
って形成される濃度の濃い重複部分、地色の部分の面積
を小さくでき、かつ、それらを行方向に順序良く並ばせ
ることができる。したがって、記録領域間の境界部分の
記録品質を高めることができる記録装置および記録シス
テムを実現できる。
【0086】また、請求項11に記載の発明によれば、
行方向にずらす所定の量が、1.0ドットであるため、
そのずらした位置からさらにずれた場合であっても、隣
接するドットとの重なりによって発生する重複部分が均
等になりやすいため、重複部分が目立ちにくく、記録領
域間の境界部分の記録品質をより一層高めることができ
る。
【0087】さらに、請求項7に記載の発明の記憶媒体
によれば、すでに記録された記録領域の所定の領域に重
ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に
記録されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所
定の領域に記録されたドットから行方向に所定の量ずら
して記録するように制御するための記録制御プログラム
を含むコンピュータプログラムが格納されているため、
その記憶媒体をROMとして使用し、あるいは、コンピ
ュータにコンピュータプログラムをインストールするた
めの記憶媒体として使用することにより、上記請求項1
に記載の記録装置および請求項4に記載の記録システム
を実現できる。
【0088】また、請求項2および請求項5に記載の発
明では、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ね
て記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に記
録されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所定
の領域に記録されたドットから列方向に所定の量ずらし
て記録するため、さらにその記録位置がずれた場合であ
っても、隣接するドットとの重なりによって形成される
濃度の濃い重複部分、地色の部分の面積を小さくでき、
かつ、それらを行方向に順序良く並ばせることができ
る。したがって、記録領域間の境界部分の記録品質を高
めることができる記録装置および記録システムを実現で
きる。
【0089】さらに、請求項12に記載の発明によれ
ば、列方向にずらす所定の量が、0.5ドットであるた
め、そのずらした位置からさらにずれた場合であって
も、隣接するドットとの重なりによって発生する重複部
分が均等になりやすいため、重複部分が目立ちにくく、
記録領域間の境界部分の記録品質をより一層高めること
ができる。
【0090】さらに、請求項8に記載の発明の記憶媒体
によれば、すでに記録された記録領域の所定の領域に重
ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に
記録されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所
定の領域に記録されたドットから列方向に所定の量ずら
して記録するように制御するための記録制御プログラム
を含むコンピュータプログラムが格納されているため、
その記憶媒体をROMとして使用し、あるいは、コンピ
ュータにコンピュータプログラムをインストールするた
めの記憶媒体として使用することにより、上記請求項2
に記載の記録装置および請求項5に記載の記録システム
を実現できる。
【0091】また、請求項3および請求項6に記載の発
明では、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ね
て記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に記
録されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所定
の領域に記録されたドットから行方向および列方向に所
定の量ずらして記録するため、さらにその記録位置がず
れた場合であっても、行方向または列方向にのみずらし
て記録する場合よりも、隣接するドットとの重なりによ
って形成される濃度の濃い重複部分、地色の部分の面積
を小さくできることが多く、かつ、それらを行方向に順
序良く並ばせることができる。したがって、記録領域間
の境界部分の記録品質をより一層高めることができる記
録装置および記録システムを実現できる。
【0092】さらに、請求項9に記載の発明の記憶媒体
によれば、すでに記録された記録領域の所定の領域に重
ねて記録を行う際に、前記すでに記録された記録領域に
記録されたドットよりも小さい面積のドットを、前記所
定の領域に記録されたドットから行方向および列方向に
所定の量ずらして記録するように制御するための記録制
御プログラムを含むコンピュータプログラムが格納され
ているため、その記憶媒体をROMとして使用し、ある
いは、コンピュータにコンピュータプログラムをインス
トールするための記憶媒体として使用することにより、
上記請求項3に記載の記録装置および請求項6に記載の
記録システムを実現できる。
【0093】また、請求項10に記載の発明によれば、
上記所定の領域を、上記すでに記録された記録領域の中
の上記所定の領域以外の記録領域に記録するドットより
も面積の小さいドットで記録を行うため、上記所定の領
域に重ねて記録するドットの面積も小さいことと相俟っ
て、ドット同士が重なって形成される重複部の面積を小
さくすることができる。したがって、記録領域間の境界
部分における記録品質をより一層高めることができる。
【0094】さらに、請求項13に記載の発明によれ
ば、上記所定の領域に記録するドット、および上記所定
の領域に重ねて記録するドットは、少なくとも2種類の
面積で記録するため、すでに記録された記録領域に重ね
て記録を行う場合に、記録位置がずれることによって発
生する重複部や白スジが、ずれの度合いによって変化す
るような場合であっても、上記両ドットを2種類の面積
で記録することにより、上記ずれの度合いに対応させ
て、重複部や白スジなどをより一層小さくすることがで
きる。
【0095】さらに、請求項14に記載の発明によれ
ば、すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記
録を行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重ねる
ドットの階調を変えるため、ドット同士が重なった場合
に形成される上述の黒スジ、白スジおよび重複部が、ド
ットの色によってその目立つ度合いに格差があるような
場合であっても、その格差を是正することができる。し
たがって、カラーで記録を行う場合の記録領域間の境界
部分における記録品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のテープ印字装置の外観を
示す斜視図である。
【図2】図1に示すテープ印字装置の内部機構を示す正
面図である。
【図3】リボンカセットRCおよびサーマルヘッド23
の構成を示す説明図である。
【図4】図4(A)は、サーマルヘッド23を記録面側
から見た説明図であり、図4(B)は、図4(A)のサ
ーマルヘッド23を左側面から見た説明図である。
【図5】図1に示すテープ印字装置10の主な制御系の
構成をブロックで示す説明図である。
【図6】図6(A)は、非オーバーラップ領域を記録す
る際に用いるパルス数テーブルの構成を示す説明図であ
り、図6(B)は、オーバーラップ領域を記録する際に
用いるパルス数テーブルの構成を示す説明図であり、図
6(C)は、シアン色用のパルス数テーブルを示し、図
6(D)は、マゼンタ色用のパルス数テーブルを示し、
図6(E)は、イエロー色用のパルス数テーブルを示
す。
【図7】CPU63により実行される主な制御内容を示
すフローチャートである。
【図8】図7のステップ30の記録制御の内容を示すフ
ローチャートである。
【図9】テープT2に記録される文字および記録順序を
示す説明図である。
【図10】図10(A)は、図9に示すオーバーラップ
領域におけるドットパターンの一部を拡大して示す説明
図であり、図10(B)は、図10(A)に示すドット
パターンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【図11】図11(C)は、ドットD8の記録位置が、
紙送り方向(+Y方向)に0.5ドット分ずれた場合の
シミュレーション結果を示す説明図であり、図11
(D)は、ドットD8の記録位置が、紙送りの逆方向
(−Y方向)に0.5ドット分ずれた場合のシミュレー
ション結果を示す説明図であり、図11(E)は、ドッ
トD8の記録位置が、記録方向(+X方向)に1ドット
分ずれた場合のシミュレーション結果を示す説明図であ
る。
【図12】図12(A)は、オーバーラップ領域HAに
おけるドットパターンの一部を拡大して示す説明図であ
り、図12(B)は、図12(A)に示すドットパター
ンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【図13】図13(C)は、ドットD8の記録位置が、
紙送り方向(+Y方向)に0.5ドット分ずれた場合の
シミュレーション結果を示す説明図であり、図13
(D)は、ドットD8の記録位置が、紙送りの逆方向
(−Y方向)に0.5ドット分ずれた場合のシミュレー
ション結果を示す説明図であり、図13(E)は、ドッ
トD8の記録位置が、記録方向(+X方向)に1ドット
分ずれた場合のシミュレーション結果を示す説明図であ
る。
【図14】図14(A)は、オーバーラップ領域HAに
おけるドットパターンの一部を拡大して示す説明図であ
り、図14(B)は、図14(A)に示すドットパター
ンのシミュレーション結果を示す説明図である。
【図15】図15(C)は、ドットD8の記録位置が、
紙送り方向(+Y方向)に0.5ドット分ずれた場合の
シミュレーション結果を示す説明図であり、図15
(D)は、ドットD8の記録位置が、紙送りの逆方向
(−Y方向)に0.5ドット分ずれた場合のシミュレー
ション結果を示す説明図であり、図15(E)は、ドッ
トD8の記録位置が、記録方向(+X方向)に1ドット
分ずれた場合のシミュレーション結果を示す説明図であ
る。
【図16】図16(A)は、1ドットの面積を示す説明
図であり、図16(B)は、図16(A)に示す長さ
a,bと面積との関係を示す図表である。
【図17】記録領域間の境界部分に記録されたドットの
面積率とL*(色差)との関係をグラフで示す説明図で
ある。
【図18】図18は、従来の前者の技術をサーマルプリ
ンタに適用し、そのサーマルプリンタによって記録され
た領域のうち、記録領域の境界部分を示す模式図であ
り、図18(A)は、サーマルヘッドを構成する複数の
発熱抵抗体によって記録されたドットパターンのうち、
記録領域間の境界部分のドットパターンを示す説明図で
あり、図18(B)は、記録領域P1および記録領域P
2間にずれが発生していない場合の説明図であり、図1
8(C)は、記録領域P2が、紙送り方向に0.5ドッ
ト分ずれた場合の説明図であり、図18(D)は、記録
領域P2が、紙送りと逆方向に0.5ドット分ずれた場
合の説明図であり、図18(E)は、記録開始位置が、
X方向(行方向)に1.0ドット分ずれた場合の説明図
である。
【図19】図19は、従来の後者の技術をサーマルプリ
ンタに適用し、そのサーマルプリンタによって記録され
た領域のうち、記録領域の境界部分を示す模式図であ
り、図19(A)は、記録領域間の境界部分のドットパ
ターンを示す説明図であり、図19(B)は、記録領域
P2が、紙送りの順方向に0.5ドット分ずれた場合の
説明図であり、図19(C)は、記録領域P1および記
録領域P2間にずれが発生していない場合の説明図であ
り、図19(D)は、記録領域P2が、紙送りの逆方向
に0.5ドット分ずれた場合の説明図である。
【図20】図19に示した従来の技術を用いた場合の記
録領域間の境界部分に記録されたドットの面積率とL*
(色差)との関係をグラフで示す説明図である。
【符号の説明】
10 テープ印字装置(記録装置) 23 サーマルヘッド(記録ヘッド) 35 キャリッジ 39 インクリボン検出センサ 44 カセット検出センサ 43 標識部 54 CPU 64a パルス数テーブル(非オーバーラップ領域
用) 64b パルス数テーブル(オーバーラップ領域用) D5 ドット(すでに記録された記録領域に記録さ
れたドット) D8 ドット(すでに記録された記録領域に記録さ
れたドットよりも小さい面積のドット) H5 記録領域(すでに記録された領域) HA オーバーラップ領域 RC リボンカセット T2 テープ(被記録媒体) X 行方向 Y 列方向 R1〜R256 発熱抵抗体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置において、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録された
    ドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に
    記録されたドットから行方向に所定の量ずらして記録す
    ることを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置において、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録された
    ドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に
    記録されたドットから列方向に所定の量ずらして記録す
    ることを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置において、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録された
    ドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に
    記録されたドットから行方向および列方向に所定の量ず
    らして記録することを特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置と、 この記録装置の記録制御を行うコンピュータとが備えら
    れた記録システムにおいて、 前記コンピュータは、 前記記録装置に対して、すでに記録された記録領域の所
    定の領域に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録され
    た記録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドッ
    トを、前記所定の領域に記録されたドットから行方向に
    所定の量ずらして記録するように制御することを特徴と
    する記録システム。
  5. 【請求項5】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置と、 この記録装置の記録制御を行うコンピュータとが備えら
    れた記録システムにおいて、 前記コンピュータは、 前記記録装置に対して、すでに記録された記録領域の所
    定の領域に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録され
    た記録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドッ
    トを、前記所定の領域に記録されたドットから列方向に
    所定の量ずらして記録するように制御することを特徴と
    する記録システム。
  6. 【請求項6】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置と、 この記録装置の記録制御を行うコンピュータとが備えら
    れた記録システムにおいて、 前記コンピュータは、 前記記録装置に対して、すでに記録された記録領域の所
    定の領域に重ねて記録を行う際に、前記すでに記録され
    た記録領域に記録されたドットよりも小さい面積のドッ
    トを、前記所定の領域に記録されたドットから行方向お
    よび列方向に所定の量ずらして記録するように制御する
    ことを特徴とする記録システム。
  7. 【請求項7】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置を制御するためのコンピュータ
    プログラムが格納された記憶媒体において、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録された
    ドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に
    記録されたドットから行方向に所定の量ずらして記録す
    るように制御するための記録制御プログラムを含むコン
    ピュータプログラムが格納されたことを特徴とする記憶
    媒体。
  8. 【請求項8】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置を制御するためのコンピュータ
    プログラムが格納された記憶媒体において、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録された
    ドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に
    記録されたドットから列方向に所定の量ずらして記録す
    るように制御するための記録制御プログラムを含むコン
    ピュータプログラムが格納されたことを特徴とする記憶
    媒体。
  9. 【請求項9】 記録信号が付与されることによりエネル
    ギーを発生し、被記録媒体にドットを形成する記録素子
    を列方向に複数有する記録ヘッドを前記被記録媒体に対
    して行方向に相対移動させ、前記被記録媒体にドット単
    位の記録を行う記録装置を制御するためのコンピュータ
    プログラムが格納された記憶媒体において、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、前記すでに記録された記録領域に記録された
    ドットよりも小さい面積のドットを、前記所定の領域に
    記録されたドットから行方向および列方向に所定の量ず
    らして記録するように制御するための記録制御プログラ
    ムを含むコンピュータプログラムが格納されたことを特
    徴とする記憶媒体。
  10. 【請求項10】 前記所定の領域は、前記すでに記録さ
    れた記録領域の中の前記所定の領域以外の記録領域に記
    録するドットよりも面積の小さいドットで記録を行うこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つ
    に記載の記録装置、記録システム、または、記憶媒体。
  11. 【請求項11】 前記行方向にずらす所定の量は、前記
    所定の領域に記録されたドットから行方向に1ドットで
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいず
    れか1つに記載の記録装置、記録システム、または、記
    憶媒体。
  12. 【請求項12】 前記列方向にずらす所定の量は、前記
    所定の領域に記録されたドットから前記所定の領域に重
    ねる列方向に0.5ドットであることを特徴とする請求
    項1ないし請求項11のいずれか1つに記載の記録装
    置、記録システム、または、記憶媒体。
  13. 【請求項13】 前記所定の領域に記録するドット、お
    よび前記所定の領域に重ねて記録するドットは、少なく
    とも2種類の面積で記録することを特徴とする請求項1
    ないし請求項12のいずれか1つに記載の記録装置、記
    録システム、または、記憶媒体。
  14. 【請求項14】 前記記録装置は、 記録信号が付与されることによりエネルギーを発生し、
    被記録媒体にカラーのドットを形成する記録素子を列方
    向に複数有する記録ヘッドを備え、それら各記録ヘッド
    を前記被記録媒体に対して行方向に相対移動させ、前記
    被記録媒体にドット単位のカラーの記録を行うものであ
    り、 すでに記録された記録領域の所定の領域に重ねて記録を
    行う際に、その重ねて記録する色に応じて、重ねるドッ
    トの階調を変えることを特徴とする請求項1ないし請求
    項13のいずれか1つに記載の記録装置、記録システ
    ム、または、記憶媒体。
  15. 【請求項15】 前記記録ヘッドは、 記録信号が付与されることにより発熱し、被記録媒体に
    ドットを形成する発熱素子を列方向に複数有するサーマ
    ルヘッドであることを特徴とする請求項1ないし請求項
    14のいずれか1つに記載の記録装置、記録システム、
    または、記憶媒体。
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