JP3736522B2 - 実装ケース入り電気光学装置及び投射型表示装置並びに実装ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置にライトバルブとして用いられる液晶パネル等の電気光学装置を実装するための実装ケース、また該実装ケースに当該電気光学装置が実装或いは収容されてなる実装ケース入り電気光学装置、及びこのような実装ケース入り電気光学装置を備えてなる投射型表示装置の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
一般に、液晶パネルを液晶プロジェクタにおけるライトバルブとして用いる場合、該液晶パネルは、液晶プロジェクタを構成する筐体等にいわば裸の状態で設置されるのではなく、該液晶パネルを適当な実装ケースに実装ないし収容した上で、この実装ケース入り液晶パネルを、前記筐体等に設置することが行われる。これは、当該実装ケースに適当なねじ孔等を設けておくことで、液晶パネルの前記筐体等に対する固定、取り付けを容易に実施することなどが可能となるからである。
【0003】
このような液晶プロジェクタでは、光源から発せられた光源光は、当該実装ケース入り液晶パネルに対して集光された状態で投射されることになる。そして、液晶パネルを透過した光は、スクリーン上に拡大投射されて画像の表示が行われることになる。このように液晶プロジェクタにおいては、拡大投射が一般に予定されているため、前記光源光としては、例えばメタルハライドランプ等の光源から発せられる比較的強力な光が使用されることになる。
【0004】
すると、まず、実装ケース入り液晶パネル、とりわけ液晶パネルの温度上昇が問題となる。すなわち、このような温度上昇が生じると、液晶パネル内において一対の透明基板間に挟持されている液晶の温度も上昇して、該液晶の特性劣化を招く。また特に光源光にむらがあった場合には、部分的に液晶パネルが加熱されて所謂ホットスポットが発生して、液晶の透過率のムラができて投射画像の画質が劣化する。
【0005】
このような液晶パネルの昇温を防止する技術としては、例えば特許文献1等に開示されているものが知られている。この特許文献1では、液晶パネル及び該液晶パネルを収容保持するとともに放熱板が備えられたパッケージ(本明細書にいう「実装ケース」に該当する。)からなる液晶表示モジュールにおいて、前記液晶パネル及び前記放熱板間に放熱シートを設けることにより、液晶パネルの昇温を防止する技術が開示されている。
【0006】
また、このような問題点に対処するため、その他にも、液晶パネルの光入射側に位置する基板に遮光膜を設けること、液晶パネルを実装あるいは収納してなる実装ケースを光反射性材料から構成すること等といった技術も知られている。
【0007】
【特許文献1】
再表WO98/36313
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における液晶パネルの昇温防止対策には次のような問題点がある。すなわち、光源光からの強力な光が投射される限り、液晶パネルの温度上昇の問題は常に顕在化するおそれがあるから、更なる高画質化等を図るためには、上記各種の対策に代えて又は加えて、より効率的な温度上昇の防止対策が要求されているという点である。
【0009】
例えば、前記の特許文献1で開示されている放熱シートを利用する対策では、たしかに液晶パネルに蓄積されていく熱を外部へと有効に放射することが可能になるとは考えられるものの、この特許文献1では、放熱「板」或いは放熱「シート」というように、或いは特許文献1のFig2等に示されているように、該放熱シートは、基板全面を覆うようにして設けられることが前提とされているようであるから、反射型の液晶パネルには利用できても、透過型の液晶パネルに対しては無力である。
【0010】
また、遮光膜及び実装ケースによる光反射対策では、それらの面積を増大させれば反射光量が増大するから、たしかに液晶パネルの温度上昇の防止を相応に達成することができると考えられるものの、反射光量をむやみ増大させると、実装ケース入り液晶パネルを収納するハウジング内の迷光を増加させることとなって、画像の品質に悪影響を及ぼすことが考えられる。また、遮光膜については、その面積を広げれば広げるほど、液晶パネルに本来入射・透過されるべき光源光の量が減ることになるから、画像が暗くなってしまうことが考えられる。これでは、より明るい画像を表示しようとして、強力な光源光を用いているという趣旨に反することになる。このように、上記の対策は、抜本的に問題を解決するものとはいえない点にも問題がある。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、比較的強力な投射光が入射される電気光学装置における温度上昇を効率的に抑制可能とする、実装ケース入り電気光学装置及びこれを備えてなる投射型表示装置を提供することを課題とする。また、本発明は、このような実装ケース入り電気光学装置に使用されて好適な実装ケースを提供することをも課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の実装入り電気光学装置は、前記課題を解決するため、画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置と、該電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレートと、前記プレートに当接する第1当接部分を有し前記プレートとで前記電気光学装置を収容するカバーとからなり、前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースとを備えた実装ケース入り電気光学装置であって、前記電気光学装置から前記プレートを介して前記カバーへと至る熱伝達路が構成されているとともに、前記熱伝達路は、前記電気光学装置及び前記プレートが直接的又は間接的に面接触している部分を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の実装ケース入り電気光学装置によれば、画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置が、カバー及びプレートからなる実装ケース内に実装される。このような電気光学装置としては、例えば投射型表示装置におけるライトバルブとして実装される液晶装置或いは液晶パネルが挙げられる。なお、このような実装ケースには、電気光学装置の周辺領域を少なくとも部分的に覆うことにより、当該周辺領域における光抜けを防止したり或いは周辺領域から画像表示領域内に迷光が進入するのを防止する遮光機能を持たせてもよい。
【0014】
そして、本発明では特に、前記電気光学装置から前記プレートを介して前記カバーへと至る熱伝達路が構成されているとともに、前記熱伝達路は、前記電気光学装置及び前記プレートが直接的又は間接的に面接触している部分を含む。なお、ここにいう「熱伝達路」は、前記の「第1当接部分」を含んでも含まなくてもよい。
【0015】
これによれば、電気光学装置、プレートからカバーへと通ずる熱伝達路が構成されていることから、電気光学装置が光照射を受けて温度上昇する場合においては、その熱を、最終的にカバーに逃がしてやること、ないしは熱伝達させることが可能である。すなわち、この場合、プレート、或いはカバーを、電気光学装置のヒートシンクとして機能させることが可能ということができる。この結果、電気光学装置の冷却を有効に実現することができる。
【0016】
また、前記熱伝達路は、電気光学装置及びプレートが直接的又は間接的に面接触している部分を含む、すなわち電気光学装置からプレートへの熱の授受は、この面接触している部分を介して比較的広範囲にわたって行われることになるから、前記の電気光学装置の冷却効果はより効果的に実現されることになる。
【0017】
したがって、本発明によれば、電気光学装置の温度上昇を有効に防止することが可能となり、例えば電気光学物質の一例たる液晶の特性劣化、或いは該液晶内にいわゆるホットスポットを生じさせること等を防止することが可能となり、高品質な画像を表示することができる。
【0018】
なお、本発明にいう「面接触」とは、「点接触」に対置される概念である。この場合、如何なる状態が「面接触」で如何なる状態が「点接触」であるかは、具体的には、当該電気光学装置の大きさ(更に具体的には、当該電気光学装置を構成する基板の大きさ、或いは前記周辺領域の大きさ)、或いはプレートの大きさ、更には該プレートの表面の表面粗さ、ないしプレートの面精度がどのようであるか等を主要因として適宜決めることができる。
【0019】
また、本発明にいう「直接的」に面接触しているというのは、両者間に何らの介在物質もなく(ただし、製造工程上不可避的に入り得る微細な埃やゴミ等その他の物が存在しないということを勿論意味しない。)、相互の接触がなされている場合を意味している。他方、「間接的」に面接触しているというのは、後述するように、両者間に例えば両面テープを介在させる場合、或いはモールド材を介在させる場合等意識的に何らかの介在物質を設けている場合を意味している。
【0020】
さらに、前記のように、前記プレートにおいて、電気光学装置のヒートシンクとしての役割をよりよく発揮させるために、該プレートにいわゆるフィンを設けるような形態としてよい。ここで「フィン」とは、典型的には、該プレートとして或いは該プレートとは別体として形成された突起物であり、該プレート全体の表面を増大させる構造物をいう。これによれば、プレートそれ自体における熱放散を促進させることができるから、前記ヒートシンクとしての役割をよりよく発揮させることができることになる。
【0021】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の一態様では、前記熱伝達路は、前記電気光学装置及び前記カバーが直接的又は間接的に面接触している部分を含む。
【0022】
この態様によれば、前記の熱伝達路が、電気光学装置及びカバー間で直接的に又は間接的に面接触している部分を含むから、電気光学装置からカバーへの熱の伝達が比較的広範囲にわたって行われることになり、前記の電気光学装置の冷却効果はより効果的に実現されることになる。
【0023】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記カバーは、前記プレートよりも熱伝導率が高い材料から構成されているとともに、前記プレートは前記電気光学装置を固定する。
【0024】
この態様によれば、プレート及びカバー間の役割分担が図られることにより、一つの実装ケースにおいて、電気光学装置の固定及び冷却の両機能の調和をよりよく達成することができる。すなわち、本態様において、プレートは、「電気光学装置の一面に対向するように配置」され、更に好適には、適当な固定手段(接着、嵌合、ネジ止め、或いは該プレートに対して電気光学装置の外形形状の全部又は一部に略合致した枠組み的な立体形状を付与すること等)を備えること等によって、主に、実装ケース内における電気光学装置の位置ずれを防止する機能を担う。他方、カバーは、前記プレートよりも熱伝導率が高い材料から構成されていることにより、前記熱伝達路中、カバーによるプレートからの熱の奪取を促進し、その結果、プレートによる電気光学装置からの熱の奪取を促進するというように、主に、電気光学装置を効率的に冷却する機能を担う。
【0025】
この点、仮に、プレート又はカバーに、電気光学装置の位置ずれを防止する機能と、該電気光学装置の冷却機能とを併せ持たせてしまうと(すなわち、本態様に係るカバーの特徴をプレートにもたせる、又はその逆の構成を採用してしまうと)、熱伝導率の高い材料は、通常、熱膨張率の大きい材料でもあることから、当該プレート又はカバーは、自身が吸い込んだ熱の影響を受けて大きく変形することとなり、電気光学装置の固定機能を十分に発揮することができなくなる恐れが大きい。つまり、プレート又はカバーが熱膨張又は熱収縮することによって、これに固定された電気光学装置の実装ケース内における設置位置をずらしてしまうおそれが大きくなるのである。
【0026】
本態様では、上述のように、プレート及びカバー間で機能分担を図っていることにより、上述のような不都合が生じない。つまり、カバーは電気光学装置を固定する機能を主には担っていないので、比較的自由に熱変形することが許されるし、プレートは、電気光学装置を冷却する機能を主には担っていないので、より安全に電気光学装置を固定する機能を担わせることができるのである。
【0027】
なお、本態様においては、カバーが、電気光学装置を固定する機能を一切担っていけないわけではない。すなわち、上述のような不都合を被らない限り、カバーが電気光学装置を固定する機能を分担してもよいのである。また同様に、プレートが電気光学装置を冷却する機能を一切担っていけないわけではない。事実、上述において既に、プレートは、電気光学装置の冷却に関して一定の機能を分担している。本態様では、カバーが高熱伝導率材料から構成されることにより、プレートよりも電気光学装置の冷却により主導的な役割を果たしているというに過ぎない。
【0028】
また、本態様にいう「熱導電率が高い材料」とは、具体的には例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅又はこれらそれぞれの合金等を好適には挙げることができる。
【0029】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記プレート及び前記電気光学装置間には、モールド材が介在されており、前記熱伝達路は、前記モールド材を含む。
【0030】
この態様によれば、プレート及び電気光学装置間には適当な接着剤等からなるモールド材が介在されていることにより、プレートによる電気光学装置の固定を図ることができる。
【0031】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記プレート及び前記電気光学装置は、光硬化性樹脂により相互に接着されている。
【0032】
この態様によれば、プレート及び電気光学装置は、光硬化性樹脂により相互に接着されていることにより、プレートによる電気光学装置の固定を図ることができる。
【0033】
なお、本態様においては、プレートのどの部分と電気光学装置のどの部分とを接着するか、即ち光硬化性樹脂をどのような場所に設けるかついて特に限定はしないが、好ましくは、「電気光学装置の側面とプレートにおける前記電気光学装置の一面に対向する面との間」に、本態様に係る接着剤を設ける形態とするとよい。また、このような形態では更に、光硬化性樹脂によるプレート上の電気光学装置の拘束を均等に行うため、或いは光硬化性樹脂の使用量を節約するため、当該光硬化性樹脂は、電気光学装置の四隅に対応するように設ける形態とすると好ましい。さらにいえば、この四隅に対応するように光硬化性樹脂を設ける形態では、前記電気光学装置の一面と、これに対向するプレートの面との間には、放熱シート等の熱伝達促進手段を設けるとよい。最後の形態によれば、プレート上における電気光学装置の拘束と電気光学装置からの熱の吸い上げの双方を好適に実現することができる。なお、前記の熱伝達促進手段に代えて、後述する両面テープ、或いはモールド材を設けても勿論よい。
【0034】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記面接触している部分は、前記プレート及び前記電気光学装置間を接着する両面テープ及びモールド材の少なくとも一方を含んでいる。
【0035】
この態様によれば、まず、両面テープ及びモールド材の少なくとも一方の有する粘着性によりプレート及び電気光学装置間の固定をより確実になすことができるから、実装ケース内で電気光学装置の位置ずれが起きるという事態を有効に防止することができる。特に、当該実装ケース入り電気光学装置を液晶プロジェクタ等の投射型表示装置内に組み付けるときなどには、電気光学装置から延びるフレキシブルコネクタに比較的大きな引張り力が作用することが考えられるが、本発明においては、前記の両面テープ或いはモールド材が存在することにより、前記の比較的大きな引張り力に対しても、実装ケース内の電気光学装置の位置ずれを簡単には起こさせないという利点が得られる。
【0036】
また、前記面接触している部分には、本態様に係る両面テープ及びモールド材の少なくとも一方が含まれているから、この両面テープ或いはモールド材が、適当な熱伝導性を有すれば、電気光学装置からプレート、或いはカバーへの熱伝達を滞りなく実現することができる。したがって、該電気光学装置が光源光からの光入射を受けて温度上昇している場合において、その熱を両面テープ或いはモールド材を介してプレートへと効率的に逃がすことが可能となる。
【0037】
このように、本態様によれば、実装ケース内における電気光学装置の固定と、該電気光学装置の効果的な冷却という双方の作用効果を同時に得ることができる。
【0038】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の一態様では、前記両面テープ及びモールド材の少なくとも一方は、熱伝導率0.6〔W/m・K〕以上を有する材料から構成されている。
【0039】
この態様によれば、両面テープ及びモールド材の少なくとも一方は、熱伝導率0.6〔W/m・K〕以上を有する材料から構成されているから、電気光学装置から両面テープ或いはモールド材に伝達された熱は、速やかにプレートへと再伝達されることになる。したがって、本態様によれば、より有効に電気光学装置の冷却を行うことができる。
【0040】
なお、このような条件を満たす「両面テープ」としては、例えば熱伝導性シリコーンゴムを含むもの、該熱伝導性シリコーンゴムを含みつつ粘着層と被粘着層とでその材質を変更した多層構造を採るもの等がある。あるいはまた、アクリルゴムを主体として含むとともに、金属オキサイド又は金属ナイトライド等を含み得る構成等を備えた、いわゆるアクリル系熱伝導性両面テープを採用することもできる。
【0041】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記プレートは、板状部材からなるとともに、該板状部材から前記カバー側へ起き上がっており、前記電気光学装置の少なくとも一部に直接的に又は間接的に当接する第2当接部分を含む起き上がり部を含み、前記面接触している部分は、前記起き上がり部を含む。
【0042】
この態様によれば、起き上がり部には、電気光学装置の少なくとも一部と当接する第2当接部分が含まれていることにより、該電気光学装置の実装ケース内における設置位置をある程度拘束することができる。したがって、投射光の集光点から電気光学装置が外れるなどという事態を未然に回避することができるから、高品質な画像表示が可能となる。
【0043】
また、前記面接触している部分には、本態様に係る起き上がり部が含まれており、該起き上がり部には第2当接部分が含まれていることにより、電気光学装置が光照射を受けて温度上昇する場合においては、その熱を、起き上がり部を介してプレートに逃がしてやること、ないしは熱伝達させることが可能である。
【0044】
なお、本態様にいう「第2当接部分」に関して、電気光学装置の少なくとも一部と、起き上がり部の当該第2当接部分とが、「直接的に」当接するというのは、両者間に何らの介在物質もなく(ただし、製造工程上不可避的に入り得る微細な埃やゴミ等その他の物が存在しないということを勿論意味しない。)、相互の当接がなされている場合を意味している。他方、「間接的に」当接するというのは、両者間に例えばモールド材を介在させる等意識的に何らかの介在物質を設けている場合を意味している。
【0045】
また、本態様にいう「起き上がり部」の具体的態様としては、例えば後述するように、プレートを構成する板状部材の一部を折り曲げることによって形成した折り曲げ部を含む態様などの他、前記板状部材上に接着、嵌合、或いはネジ止め等して形成された柱状或いは壁状の部材を含む態様等を想定することができる。また、形状的には、電気光学装置を構成する基板の四隅に対応するように設けられた四つのコーナー部を含む態様、或いは電気光学装置の三辺又は四辺に対応するように設けられた三つの又は四つの板状部を含む態様等を考えることができる。
【0046】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記起き上がり部は、前記板状部材の一部が折り曲げられた折り曲げ部を含む。
【0047】
この態様によれば、起き上がり部は、板状部材の一部としての折り曲げ部を含んでいる。したがって、まず第一に、プレートにおいて折り曲げ部が存在しない場合、例えば該プレートが何らの加工も施されていない平板等である場合に比べて、該プレートの強度を向上させることができる。これは、該折り曲げ部が存在することによって、該プレートが多少なりとも加工硬化の影響を受けること、また、該プレートが採り得る形状的な変形態様に制約がかけられる(例えば、平板であれば簡単にしなるが、折り曲げ部が存在すればそうではない等)からである。換言すれば、折り曲げ部の存在は、プレートに対して作用する何らかの外力に対して、その抵抗力を増大させるということができる。
【0048】
したがって、本態様によれば、機械的な要因によって、電気光学装置の位置ずれが生じる、或いは電気光学装置を収容した実装ケース(ないしはこれを構成するプレート)そのものの位置ずれが生じるなどということを未然に防止することができる。
【0049】
また第二に、本態様によれば、前記の起き上がり部を形成するために、プレートを構成する板状部材とは別の材料ないし部材を用意する必要等がないから、より簡単に前記起き上がり部の構造を実現することができる。
【0050】
この態様では、前記板状部材は、平面視して四辺形状を有する部分を含み、前記折り曲げ部は、前記四辺形状を構成する各辺のうち対向する二辺それぞれの一部が該四辺形状の内方に向かって折り曲げられている部分を含むように構成してもよい。
【0051】
このような構成によれば、前記電気光学装置が、前記板状部材上且つ前記対向する二辺間に設置されるとすると、前記折り曲げ部における、前記四辺形状の内方に対向する側面が、電気光学装置の両側面と直接的に又は間接的に当接し得ることになる。これは、本発明にいう「第2当接部分」の、より具体的な形を示すものである。このような構成では、前記辺の長さに応じて、プレート及び電気光学装置間の接触面積を比較的増大させることが可能となるから、後者から前者への熱伝達の効率をより高め、該プレートにおける前記ヒートシンクとしての機能をよりよく発揮させることができる。したがって、電気光学装置の冷却をよりよく実現することができる。また、同じ理由、すなわちプレート及び電気光学装置間の接触面積が比較的増大されることから、プレート上における電気光学装置の配置を比較的安定したものとすることが可能となり、プレートによる電気光学装置の位置決めの作用効果も前記に比べて増大する。
【0052】
なお、本構成においては、少なくとも「四辺形状を構成する各辺のうち対向する二辺」について折り曲げ部が形成されるとしているが、これに加えて、残る二辺のうちの一辺、或いは該残る二辺についても、折り曲げ部を形成するようにしてよい。
【0053】
また、本構成にいう「四辺形状を有する部分を含」むとは、プレートを構成する板状部材の形状が、厳密な意味における四辺形状(例えば、正方形、長方形等)である場合を意味するのは勿論、これから多少崩れた、ないしは外れた形状等を含むことを意味する趣旨である。そのような形状としては、例えば、長方形のある一辺に、該一辺の長さよりも短い辺をもつ長方形を重ねた場合にみられる形状等を挙げることができる。また、該板状部材が、プレス加工等されていることにより、適当な立体的形状を付与されている場合なども含む。これらの場合、当該形状全体としては、もはや厳密な意味において四辺形状とはいえないが、本構成にいう、「板状部材」が「四辺形状を有する部分を含」む、には完全に該当する。以上の他、無限に変形形態を考えることができるが、いずれにせよ、本構成はそのすべてを範囲内に含む。要するに、板状部材は、平面視して、「対向する二辺」を含む「四辺形状」を観念的に含んでいればよい。
【0054】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記カバーは、前記電気光学装置の側面に対向する壁部分を含み、前記第1当接部分は、前記起き上がり部の第1対向面及び前記壁部分の少なくとも一部間の当接部分を含む。
【0055】
この態様によれば、カバーには、電気光学装置の側面に対向する壁部分が含まれ、該壁部分には、前記第1当接部分の少なくとも一部として、前記起き上がり部の第1対向面が当接されるようになっている。つまり、プレート及びカバー間の当接は、少なくとも、前者の起き上がり部と後者の壁部分とによって実現されている。
【0056】
これによると、プレート及びカバー間の接触面積を比較的増大させることが可能となるから、前者から後者への熱伝達は効率よく行われ、該カバーにおける前記ヒートシンクとしての機能の発揮をよりよく実現することができる。したがって、電気光学装置の冷却をよりよく実現することができる。
【0057】
この態様では、前記第2当接部分は、前記第1対向面の裏面たる前記起き上がり部の第2対向面及び前記電気光学装置の側面の少なくとも一部間の当接部分を含むように構成するとよい。
【0058】
このような構成によれば、前述の壁部分及び起き上がり部の第1対向面の接触に加えて、この第1対向面の裏面となる起き上がり部の第2対向面は、前記第2当接部分の少なくとも一部として、電気光学装置の側面の少なくとも一部と直接的に又は間接的に当接するようになっている。
【0059】
これによると、当該実装ケース入り電気光学装置のある断面内では、内側から順に、電気光学装置の側面、起き上がり部の第1対向面、起き上がり部の第2対向面、及びカバーの壁部分という構造がみられることになる。したがって、電気光学装置からの熱の流れは、該電気光学装置の側面、プレートの一部たる起き上がり部及びカバーというように、より直接的に伝達されることになるから、該電気光学装置の冷却をよりよく実現することができる。
【0060】
また、本構成によれば、電気光学装置は、起き上がり部及びカバーの壁部分の双方によって位置的拘束を受けるから、該電気光学装置が、実装ケース内で位置ずれを起こす可能性がより低減されているということができる。
【0061】
なお、前述の熱伝達に係る作用効果をより効果的に得るためには、起き上がり部の第1対向面及び第2対向面間の距離、換言すれば該起き上がり部の厚さを、比較的小さくするのが好ましい。この場合、該起き上がり部が、前記折り曲げ部からなる場合においては、該折り曲げ部の厚さは板状部材の厚さに略一致すること、及び実装ケースの軽量化・小型化等の要請から該板状部材は薄く形成することが好ましいことから、上述の条件を比較的容易に満たすことができる。すなわち、本態様に係る構造を採用するには、起き上がり部として、折り曲げ部を含む態様を採用するのがより好ましい。
【0062】
また、本態様の記載から逆に明らかとなるように、前記の「ある断面内」において、上述では、内側から順に、電気光学装置の側面、起き上がり部及びカバーの壁部分という構造が見られることについて述べたが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、当該断面内において、内側から順に、電気光学装置の側面、カバーの壁部分及び起き上がり部という構造がとられてもよい。この場合にも、起き上がり部の第1対向面と壁部分が当接するといえることから、直前に述べた態様の要件を満たしているということができるが、起き上がり部の第2対向面はいわば外方へ向けて剥き出しの状態になり、本態様の要件は満たさない。その代わり、このような形態では、壁部分の表裏面それぞれが、熱伝達において大きな役割を担うことになる。本発明は、このような形態も含むものである。
【0063】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記起き上がり部は、前記板状部材から直角に起き上がっている。
【0064】
この態様によれば、例えば、直方体形状の基板を備えてなる電気光学装置の位置ずれ防止をより効果的に実現することができる。なぜなら、当該起き上がり部は、前記直方体状の側面をより効果的に把持し得ることになるからである。
【0065】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記プレートは、前記基板の線膨張係数を基準として所定範囲内にある線膨張係数を有する。
【0066】
この態様によれば、前記プレートは、前記基板の線膨張係数を基準として所定範囲内にある線膨張係数を有する。例えば、前記基板としては、具体的には例えば、石英ガラス、又はネオセラム等から構成することが考えられるが、この場合、電気光学装置の保存温度範囲である−30〜80〔°C〕を想定した場合、それぞれの線膨張係数は、約0.3〜0.6×10−6〔/°C〕(石英ガラス)、約−0.85〜−0.65×10−6〔/°C〕(ネオセラム)となる。そして本発明では、プレートを構成する材料の線膨張係数が、これと所定範囲内にあることになる。ここで「所定範囲内にある」とは、実装ケース内における電気光学装置の位置ずれを引き起こすことのない線膨張係数の範囲という意味であり、より具体的に好ましくは、基板とプレートとがほぼ同じ線膨張係数を有することを意味する。
【0067】
したがって、本発明によれば、プレート及び該プレートの少なくとも一部に当接しうる電気光学装置は、熱的に同じ環境下にある限り、同じように膨張又は収縮することになる。これにより、第一に、プレートの線膨張係数が基板のそれに対して大きく、且つ、周囲の温度が低い場合に想定されるように、大きく収縮したプレートが電気光学装置を圧縮するという事態を回避することができる。また第二に、周囲の温度が高い場合に想定されるように、該プレートに対する電気光学装置の設置場所がずれるという事態を回避することもできる。
【0068】
とりわけ、本発明に係るプレートは、上述のように「熱伝達路」の一部を構成し、電気光学装置に対するヒートシンクとして機能することが予定されているから、該プレートの温度上昇は殆ど回避不能である。しかしながら、これによってプレートが大きく熱膨張することで、実装ケース内における電気光学装置の位置ずれを引き起こすなどという事態の発生は可及的に回避されなければならない。この点、本態様においては、上述のような構成を採用することにより、当該事態を招来するおそれが極めて低減されているということができる。
【0069】
以上のように、本態様では、低温環境下において特に懸念される電気光学装置に対する圧縮力の作用によって、画像上に色むらを発生させるという事態を抑制することができ、また、高温環境下において特に懸念される電気光学装置の位置ずれを発生させるということも抑制することができる。
【0070】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記所定範囲は、±5×10−6〔/°C〕である。
【0071】
この態様によれば、プレートの線膨張係数と基板のそれとの関係が好適に設定されるから、上述した作用効果をより効果的に享受することが可能となる。すなわち、これを越える範囲においては、基板に対してプレートがより収縮しやすく又はより膨張しやすいため、画像上に色ムラが発生しやすく又は電気光学装置の位置ずれが発生しやすい。例えば、本願発明者の研究によれば、プレートを構成する材料として、その線膨張係数が約20〜25×10−6〔/°C〕程度のアルミニウム合金を選択し、且つ、前記基板を構成する材料として、既述の線膨張係数を有する石英ガラスを選択した場合、前記のような不具合が顕著に現れることが確認されている。この場合、後者の線膨張係数を基準とすると、前者のそれは、約15〜20×10−6〔/°C〕程度大きいことになる。
【0072】
なお、本態様にかかる条件を満たす材料としては、後述する「鉄及びニッケルを少なくとも含む合金」に加えて、銅及びタングステン合金(Cu−W合金)や、アルミナ(Al2O3)及びシリカ(SiO2)からなるセラミックス材料等を挙げることができる。
【0073】
また、上述のような各種合金が有する線膨張係数から、本態様にかかる限定を更に進めて、前記所定範囲が±2.5×10−6〔/°C〕なるようにするとなお好ましい。
【0074】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記プレートは、鉄及びニッケルを少なくとも含む合金からなる。
【0075】
この態様によれば、プレートが、鉄及びニッケルを少なくとも含む合金、具体的には例えば、いわゆるインバー合金(例えば、36Ni−Fe合金、42Ni−Fe合金等)、あるいはいわゆるコバール合金(登録商標。例えば32Ni−5Co−Fe合金、29Ni−17Co−Fe合金等)等からなる。このうち、36Ni−Fe合金の線膨張係数は、約1.2×10−6〔/°C〕であり、また、32Ni−5Co−Fe合金の線膨張係数は、約0.1×10−6〔/°C〕、同じく29Ni−17Co−Fe合金では約5.0×10−6〔/°C〕である。これらのように、比較的線膨張係数の小さい材料によってプレートを構成すれば、前記の作用効果は更に効果的に享受されることになる。
【0076】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記基板は、電気光学物質を挟持する一対の基板及び該一対の基板における前記電気光学物質に対向しない側に設けられる防塵用基板の少なくとも一つを含む。
【0077】
この態様によれば、特に、当該電気光学装置は、液晶層等の電気光学物質を挟持する一対の基板(例えば、スイッチング素子としてのTFT等をマトリクス状に備えたTFTアレイ基板及び対向基板)に加えて、防塵用基板が備えられている可能性がある。この防塵用基板の具備によれば、電気光学装置の周囲に漂うゴミや埃等が、該電気光学装置の表面に直接に付着することが防止される。したがって、拡大投射された画像上に、これらゴミや埃の像が結ばれるという不具合を有効に解消することができる。これは、防塵用基板が所定の厚さを有することで、光源光の焦点ないしその近傍が、該ゴミや埃が存在する位置(すなわち、防塵用基板表面)から外れることによる(デフォーカス作用)。
【0078】
そして本態様では特に、前記基板は、前記一対の基板及び前記防塵用基板の少なくとも一つである。したがって、例えば防塵用基板が前記プレートと直接的に接触するような場合においては、該防塵用基板の有する線膨張係数の如何が、前述したような不具合を生じさせるかどうかの主要な因子になるということができる。なぜなら、このような場合において、プレートにおける熱的な膨張又は収縮等の変形が生じた場合には、前記の防塵用基板がまず、直接的に影響を受けることになると考えられるからである。しかるに、本態様では、前記基板として、前記防塵用基板もまた含まれる。したがって、上に想定したような場合であっても、防塵用基板の線膨張係数とプレートのそれとが所定範囲内にあるように予め調整されていることになるから、前記不具合の発生を極力防止することができることになるのである。
【0079】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記カバーは、その表面積を増大させる表面積増大手段を備えている。
【0080】
この態様によれば、表面積増大手段によって、カバーの表面積は増大されていることにより、該カバーの放熱能力、或いは冷却能力は高められている。したがって、カバーは殆ど常に、好適に冷却された状態に維持されるということができるから、電気光学装置の冷却も極めて効率的に実施されることになる。
【0081】
とりわけ、本発明に係る実装ケース入り電気光学装置においては、熱伝達路が構成されており、且つ、この熱伝達路における熱の流れは、典型的には、電気光学装置、プレート及びカバーというように実現されることから、熱が最終的に蓄積していく部分は、カバーということになる。このような本発明の構成を前提として、本態様ではカバーに表面積増大手段が設けられているのである。これによれば、既に述べたように、カバーは好適に冷却された状態に維持されることになるから、「熱伝達路」の最終地点としての機能、即ち電気光学装置に対するヒートシンクとしての機能を十分に発揮することができるのである。
【0082】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記表面積増大手段は、前記カバーの表面に突出するように形成されたフィン及び前記カバーの表面に窪みをつけるように形成されたディンプルの少なくとも一方を含むを含む。
【0083】
この態様によれば、比較的容易にカバーの表面積を増大させることができる。
【0084】
なお、本態様にいう「フィン」は、カバー本体を形成するのに併せて又はその後に、例えば切削加工、鍛造加工、プレス加工、射出成形又は鋳造等により形成することが可能である。
【0085】
また、本態様にいう「ディンプル」と前記の「フィン」との相違点は、「カバーの表面」を基準面として突出しているか、或いは凹んでいるかということにある。
【0086】
或いは、場合により、本態様にいう「ディンプル」は、「当該実装ケース入り電気光学装置に対して送られてくる冷却風の流れを全く阻害しない」という属性を有していてもよい。この観点からすると、前記のフィンは、前記冷却風の流れを全く阻害しないということはない、という属性を有するものと解した上で、この点について、ディンプル及びフィン間の相違点を設定するという考え方を採ることも可能である。
【0087】
また、本態様にいう「窪みをつけるように」とは、当該ディンプルをカバーの表面に実際に形成する場合において、実際に「窪みをつける」ような加工を実施しなければならないということを意味しない。当該ディンプルの形成方法としては、前記のフィンと同様、カバー本体を形成するのに併せて又はその後に、例えば切削加工、鍛造加工、プレス加工、射出成形又は鋳造等により形成することが可能である。
【0088】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記フィンは、前記電気光学装置に向けて送られてくる冷却風の流れに沿うようにして形成されている。
【0089】
この態様によれば、フィンは、実装ケース入り電気光学装置に対して送られてくる冷却風の流れに沿うようにして形成されているから、当該フィンに起因するカバーの冷却効果を効果的に引き出すことができる。
【0090】
すなわち仮に、フィンが冷却風の流れを阻害するように形成されているとすると、当該冷却風は、それ以降の部分に流れることが困難となるため、カバーの冷却を効果的に行うことができなくなる。しかし、フィンが冷却風の流れに沿うようにして形成されていれば、当該フィンが冷却風の流れをストップするということがなく、カバー全体に冷却風を行き渡らせることが可能である。これにより、本態様によればカバーの冷却を効果的に行うことができるのである。
【0091】
なお、本態様の「フィンは、冷却風に沿うようにして形成されている」とは、具体的には次のような各場合を含む。例えば第一に、冷却風がカバー周囲を直線的に流れているという場合には、フィンが、当該方向に一致するように形成されているという場合を含む。第二に、冷却風がカバー周囲を渦巻くように流れているという場合においては、当該フィンのカバー上の設置場所に応じて、当該フィンが、その方向を変じて形成されているなどという場合を含む。その他、実装ケース入り電気光学装置を中心として、冷却風がやや不規則な流れをみせる場合においても、当該フィンのカバー上の設置場所に応じて、当該フィンが、前記不規則な流れの方向の全部又は一部に一致するように、その方向を変じて形成されているなどという場合も含む。
【0092】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記フィンは、第1列のフィンと、これに平行に延在する第2列のフィンとを含み、前記第1列のフィンと前記第2列のフィンとの間の間隔は1mm以上とされている。
【0093】
この態様によれば、前記フィンは、第1列のフィンと第2列のフィンからなる。ここで、これら「第1列のフィン」及び「第2列のフィン」としては、具体的には例えば、比較的長い直線状に延在するフィン等が、それに該当すると考えることができる。
【0094】
そして、本態様においては、このような二列のフィンの間隔が1mm以上とされている。これにより、当該実装ケース入り電気光学装置に向けて送り込まれた冷却風を、前記二列のフィン間にも無理なく行き届かせることが可能となる。
【0095】
特に、投射型表示装置内に本発明に係る実装ケース入り電気光学装置を装着する場合を想定すると、該投射型表示装置に別途設置される冷却ファンと当該実装ケース入り電気光学装置とは、通常、他の構成要素を配置等しなけれならない関係から、相当程度距離を離して設置しなければならなかったり、両者間の位置関係を完全に対向させるように配置することが困難な場合が想定される。このような場合、実装ケース入り電気光学装置には、静圧が低く、風量が小さい冷却風しか送られてこないことが考えられることになる。
【0096】
ここで本態様においては、前述のように二列のフィン間の距離が1mm以上と比較的大きく設定されていることから、これら二列のフィン間にも、前述のような静圧が低く風量が小さい冷却風を吹きぬかせることが可能となる。そして、これによれば、冷却風に曝されることになるフィンの表面積が増大することになるから、当該フィンの放熱性は更に向上することになる。
【0097】
したがって、本態様によれば、カバー全体の放熱能力を更に向上させることができる。
【0098】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記カバーは、前記電気光学装置を収容するカバー本体部及び該カバー本体部から延設又は該カバー本体部に追設される冷却風導入部を含み、前記冷却風導入部は、当該実装ケース入り電気光学装置に向けて送られてくる冷却風を前記カバー本体部へ向けて流すための冷却風散逸防止手段を有している。
【0099】
この態様によれば、前記カバーは、カバー本体部及び冷却風導入部を含み、前記冷却風導入部は、当該実装ケース入り電気光学装置に向けて送られてきた冷却風を前記カバー本体部へ向けて流すための冷却風散逸防止手段を有している。これにより、カバーの放熱能力を高めることができ、また、電気光学装置の効果的な冷却を実現することができる。これは、冷却風散逸防止手段の存在により、当該実装ケース入り電気光学装置に向けて送られてきた冷却風が、電気光学装置を収容するカバー本体部へと効率的に流れることによる。また、このことは同時に、カバーの冷却を効率的に行うことができることを意味するから、該カバーが、前述のヒートシンクとしての機能をよりよく発揮するということに帰結する。
【0100】
とりわけ、本発明に係る実装ケース入り電気光学装置においては、熱伝達路が構成されており、且つ、この熱伝達路における熱の流れは、典型的には、電気光学装置、プレート及びカバーというように実現されることから、熱が最終的に蓄積していく部分は、カバーということになる。このような本発明の構成を前提として、本態様ではカバーに冷却風散逸手段等が設けられているのである。これによれば、既に述べたように、カバーは好適に冷却された状態に維持されることになるから、「熱伝達路」の最終地点としての機能、即ち電気光学装置に対するヒートシンクとしての機能を十分に発揮することができるのである。
【0101】
なお、冷却風導入部が、カバー本体部から「延設」されるとは、典型的には、両者が一体的に構成されており、冷却風導入部がカバー本体部の延長として形成されているなどという場合が該当する。また、冷却風導入部が、カバー本体部に「追設」されるとは、典型的には、両者が別体として構成されており、冷却風導入部がカバー本体部に別途取り付けられるなどという場合が該当する。
【0102】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記冷却風散逸防止手段は、導風板を含む。
【0103】
この態様によれば、冷却風散逸防止手段が導風板を含む。ここに導風板とは、当該実装ケース入り電気光学装置に向けて送り込まれた冷却風の流れを一定程度阻害するとともに、その阻害によって、冷却風をカバー本体部へと向けて流さしめる機能を有する板のことをいう。
【0104】
このような導風板を備えることにより、本態様においては、カバー本体部に向けて冷却風をより効率的に送り込むことが可能となり、電気光学装置それ自体の冷却、或いはカバーの冷却をより効率的に実施することができる。
【0105】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記冷却風導入部は、前記冷却風の流れ方向にその先端部が対向する尖鋭形状を有するスロープ部を含んでおり、前記冷却風散逸防止手段は、前記スロープ部を含む。
【0106】
この態様によれば、冷却風散逸防止手段がスロープ部を含む。ここにスロープ部とは、上述のように冷却風の流れ方向にその先端部が対向する尖鋭形状を有する部分である。このスロープ部の存在によると、冷却風は、まず先端部に到達した後、当該スロープ部を構成する面を駆け上がる又は駆け下るようにして当該スロープ部を流れ抜けることが典型的には想定されることになる。
【0107】
ここで仮に、前記の先端部ないしスロープ部が存在しない場合、例えば所定の厚みをもったブロック状の部材が前記スロープ部等に代わって存在する場合を仮定すると、冷却風の流れは、当該ブロック状の部材で一定程度阻害された上、阻害された冷却風の流れは、そのブロック状の部材の面に沿って進むことが考えられるから、該冷却風がカバー本体部に向かうということが困難となる。
【0108】
このように、本態様にいう「スロープ部」を備えることによれば、冷却風散逸防止手段の機能をより高めることができ、もって電気光学装置それ自体の冷却、或いはカバーの冷却をより効率的に実現することができる。
【0109】
なお、本態様にいう「尖鋭形状」とは、テーパ型、楔型、流線型等々の形状を含む概念である。
【0110】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記導風板は、前記スロープ部を構成する面を囲むように形成されている。
【0111】
この態様によれば、前記の導風板が、前記のスロープ部を構成する面を囲むように形成されている。ここで、「スロープ部を構成する面」として、典型的に想定されているのは、前述のように冷却風が駆け上る又は駆け下るという場合における、その駆け上り又は駆け下りの対象とされている面である。そして、本態様では、このような面を囲むように、導風板が形成されているのである。
【0112】
つまり、本態様によれば、上述のように先端部に到達した冷却風が、前記面を駆け上り又は駆け下るという事象が、より頻度高く生じるように仕向けられているということができる。したがって、カバー本体部への冷却風の送り出しは、より効率的に行われ得ることになる。
【0113】
なお、本態様にいう「囲むように」とは、導風板の具体的形状の如何、またスロープ部の具体的形状の如何の組み合わせ等によって影響を受け、種々の具体的態様を含む。例えば、スロープ部が三角柱形状(テーパ型形状の一種と考えられる。)を有している場合において、当該三角柱形状の両底面に貼り付けられた四辺形状の板が「導風板」に該当するという態様を考えることができる。この場合、前記四辺形状の面積が、前記底面の面積よりも大きければ、当該四辺形状の余剰の部分が、前記三角柱の側面と直角に交わるように立設されたかの如き状態が現れることがわかる。これによると、前記三角柱の側面(これは、前記「スロープ部を構成する面」に該当する。)は、前記四辺形状の余剰の部分によって、両側から囲われているような形になる。また、この態様に加えて、両底面に貼り付けられた四辺形状の板の間を渡すように、別の板(これも「導風板」に該当する。)を設ければ、当該板と前記四辺形状の板は、前記三角柱の側面をまさに囲んでいるような状態が現れる。本態様の「囲むように」は、これらのような形態を含む。
【0114】
本発明の実装ケースは、上記課題を解決するために、画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレートと、前記電気光学装置を覆い前記プレートと第1当接部分を有するカバーとからなり、前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースであって、前記電気光学装置から前記プレートを介して前記カバーへと至る熱伝達路が少なくとも構成されているとともに、前記熱伝達路は、前記電気光学装置及び前記プレートが直接的又は間接的に面接触している部分を含む。
【0115】
本発明の実装ケースによれば、上述した本発明の実装ケース入り電気光学装置に使用されて好適な実装ケースを提供することができる。
【0116】
本発明の実装ケースの一態様では、前記カバーは、前記プレートよりも熱伝導率が高い材料から構成されているとともに、前記プレートは前記電気光学装置を固定する。
【0117】
本発明の実装ケースによれば、前述した同様な特徴を有する本発明の実装ケース入り電気光学装置に使用されて好適な実装ケースを提供することができる。
【0118】
本発明の投射型表示装置は、上記課題を解決するために、実装ケース入り電気光学装置と、前記光源と、前記投射光を前記電気光学装置に導く光学系と、前記電気光学装置から出射される投射光を投射する投射光学系とを備えている。
【0119】
本発明の投射型表示装置によれば、前述の本発明の実装ケース入り電気光学装置を具備してなるから、プレート及び電気光学装置間における面接触している部分等を含む熱伝達路等を備えていることにより、電気光学装置の効果的な冷却を実現することができるから、より高品質な画像を表示することが可能である。
【0120】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0121】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0122】
(投射型液晶装置の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明による投射型液晶装置の実施形態について、その光学ユニットに組み込まれている光学系を中心に説明する。本実施形態の投射型表示装置は、実装ケース入りの電気光学装置の一例たる液晶ライトバルブが3枚用いられてなる複板式カラープロジェクタとして構築されている。
【0123】
図1において、本実施形態における複板式カラープロジェクタの一例たる、液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された電気光学装置を含む液晶ライトバルブを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0124】
本実施形態のライトバルブ100R、100G及び100Bとしては、例えば、後述の如きTFTをスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置が使用される。また、当該ライトバルブ100R、100G及び100Bは、後に詳述するように実装ケース入り電気光学装置として構成されている。
【0125】
また、この液晶プロジェクタ1100には、図1に示すように、ライトバルブ100R、100G及び100Bに冷却風を送るためのシロッコファン1300が設けられている。このシロッコファン1300は、その側面に複数のブレード1301を備えた略円筒形状の部材を含んでおり、該円筒形状の部材がその軸を中心として回転することで前記ブレード1301が風を生じさせるようになっている。なお、このような原理から、シロッコファン1300で作り出される風は、図1に示されるように、らせん状に渦巻いたものとなる。
【0126】
このような風は、図1において図示されない風路を通じて各ライトバルブ100R、100G及び100Bに送給され、各ライトバルブ100R、100G及び100Bの近傍に設けられた吹き出し口100RW、100GW及び100BWから、これらライトバルブ100R、100G及び100Bに対して送り出されるようになっている。
【0127】
ちなみに、前述したようなシロッコファン1300を用いれば、静圧が高くライトバルブ100R、100G及び100B周囲の狭い空間にも風を送りやすいという利点が得られる。
【0128】
以上説明した構成においては、強力な光源たるランプユニット1102からの投射光により各ライトバルブ100R、100G及び100Bで温度が上昇する。この際、過度に温度が上昇してしまうと、各ライトバルブ100R、100G、100Bを構成する液晶が劣化したり、光源光のむらによる部分的な液晶パネルの加熱によるホットスポットの出現により透過率にムラが生じたりする。そこで、本実施形態では特に、各ライトバルブ100R、100G、100Bは、後述のように、電気光学装置を冷却する能力を有する実装ケースを備えている。このため、後述の如く各ライトバルブ100R、100G、100Bの温度上昇は効率的に抑制されている。
【0129】
なお、本実施形態では好ましくは、液晶プロジェクタ1100のハウジング内には、各ライトバルブ100R、100G、100Bの周辺空間に、冷却媒体を流す循環装置等からなる冷却手段を備える。これにより、後述の如き放熱作用を持つ実装ケース入りの電気光学装置からの放熱を一層効率的に行うことができる。
【0130】
(電気光学装置の実施形態)
次に本発明の電気光学装置に係る実施形態の全体構成について、図2及び図3を参照して説明する。ここでは、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。本実施形態に係る電気光学装置は、上述した液晶プロジェクタ1100における液晶ライトバルブ100R、100G、100Bとして使用されるものである。ここに、図2は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図であり、図3は、図2のH−H’断面図である。
【0131】
図2及び図3において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0132】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
【0133】
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【0134】
画像表示領域の周辺に広がる領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する周辺領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また図2に示すように、対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナーに対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
【0135】
図3において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0136】
尚、図2及び図3に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0137】
このように構成された電気光学装置の場合、その動作時には、図3の上側から強力な投射光が照射される。すると、対向基板20、液晶層50、TFTアレイ基板10等における光吸収による発熱によって、当該電気光学装置の温度が上昇する。このような温度上昇は、液晶層50等の劣化を早めると共に、表示画像の品位を劣化させる。
【0138】
そこで、本実施形態では特に、以下に説明する実装ケース入り電気光学装置によって、このような温度上昇を効率的に抑制している。
【0139】
(実装ケース入り電気光学装置)
次に、図4から図14を参照して、本発明の本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置について説明する。
【0140】
ここではまず、図4から図14を参照して、本実施形態に係る実装ケースの基本構成について説明する。ここに、図4は本実施形態に係る実装ケースを、前述した電気光学装置とともに示す分解斜視図であり、図5は当該実装ケース入りの電気光学装置の正面図、図6は図5のX1−X1´断面図、図7は図5のY1−Y1´断面図であり、図8は図5のZ1方向から臨んだ後面図である。なお、図4から図8は、電気光学装置を内部に収容した状態における実装ケースを夫々示している。また、図9は当該実装ケースを構成するプレート部の正面図、図10は図9のZ2方向から臨んだ後面図であり、図11は図9のZ3方向から臨んだ側面図である。さらに、図12は当該実装ケースを構成するカバー部の正面図、図13は図12のZ4方向から臨んだ後面図であり、図14は図12のZ5方向から臨んだ側面図である。
【0141】
図4から図8に示すように、実装ケース601は、プレート部610とカバー部620とを備える。実装ケース601内に収容される電気光学装置500は、図2及び図3に示した電気光学装置に加えて、その表面に重ねられた反射防止板等の他の光学要素とを備えてなり、更にその外部回路接続端子にフレキシブルコネクタ501が接続されてなる。尚、偏光板や位相差板は、液晶プロジェクタ1100の光学系に備えるようにしても良いし、電気光学装置500の表面に重ねてもよい。
【0142】
また、TFTアレイ基板10及び対向基板20それぞれの液晶層50に対向しない側には、防塵用基板400が設けられている(図4及び図6参照)。この防塵用基板400は、所定の厚さを有するよう構成されている。これにより、電気光学装置500の周囲に漂うゴミや埃等が、該電気光学装置の表面に直接に付着することが防止される。したがって、拡大投射された画像上に、これらゴミや埃の像が結ばれるという不具合を有効に解消することができる。これは、防塵用基板400が所定の厚さを有することで、光源光の焦点ないしその近傍が、該ゴミや埃が存在する位置(すなわち、防塵用基板400表面)からは外れることによる(デフォーカス作用)。
【0143】
このようにTFTアレイ基板10及び対向基板20並びに防塵用基板400等を備えた電気光学装置500は、図4等に示すように、プレート部610及びカバー部620からなる実装ケース601内に収容されているが、これら電気光学装置500及び実装ケース601間には、図6及び図7に示すように、モールド材630が装填されている。このモールド材630によって、電気光学装置500及び実装ケース601間の接着が確実に行われるとともに、前者の後者の内部における位置ずれの発生が極力防止される。
【0144】
なお、本実施形態においては、カバー部620の側から光が入射し、電気光学装置500を透過して、プレート部610の側から出射するということを前提とする。つまり、図1でいえば、ダイクロイックプリズム1112に対向するのは、カバー部620ではなくて、プレート部610ということになる。
【0145】
さて、以下では実装ケース601を構成するプレート部610及びカバー部620の構成についてのより詳細な説明を行う。
【0146】
まず第一に、プレート部610は、図4から図11に示すように、平面視して略四辺形状を有する板状の部材であって、電気光学装置500の一面に対向するように配置される。本実施形態では、プレート部610と電気光学装置500とは相互に直接に当接し、後者が前者に載置されるが如き状態が採られる。
【0147】
より詳細には、プレート部610は、窓部615、強度補強部614、折り曲げ部613、カバー部固定孔612、並びに取付孔611a乃至611d及び611eを有する。
【0148】
窓部615は、略四辺形状を有する部材の一部が開口形状に形成されており、例えば図6中、上方から下方への光の透過を可能とする部分である。電気光学装置500を透過してきた光の出射は、この窓部615によって可能となる。なお、これにより、プレート部610上に電気光学装置500を載置した場合には、該電気光学装置500における画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域が、窓部615の辺縁に当接されるが如き状態になる。プレート部610は、このようにして電気光学装置500の保持を実現する。
【0149】
そして、本実施形態においては特に、図9又は図4に示すように、窓部615の辺縁、すなわち電気光学装置500が載置される部分に両面テープ1が設けられている(図7においては特に、断面視した場合における両面テープ1の配置関係を示した。図中円内部分参照)。電気光学装置500における画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域は、この窓部615の辺縁に当接することにより、該電気光学装置500とプレート部610とは、この両面テープ1を介して接着されるようになっている。なお、このような両面テープ1を介した電気光学装置500とプレート部610との当接部分は、本発明にいう「面接触している部分」の一例に該当する。
【0150】
強度補強部614は、略四辺形状を有する部材の一部を、他の部分の平面からみて盛り上げるような加工を施すことによって形成されており、立体的な形状を有する部分である。これにより、該プレート部614の強度は補強されることになる。なお、該強度補強部614は、電気光学装置500の一辺に略接するが如き位置に形成するとよい(図7参照。ただし、図7では、両者は厳密には接していない。)。
【0151】
折り曲げ部613は、図9乃至図11に示すように、プレート部610の外形となる略四辺形状を有する部材の対向する二辺それぞれの一部が、該四辺形状の内側に向かって折り曲げられて形成されている。特に、本実施形態では、図9乃至図11に示すように、折り曲げ部613は、前記四辺形状の板状部材から直角に起き上がるように折り曲げられている。本実施形態に係る折り曲げ部613は、このような方法で形成されていることにより、その一側面をプレート部610の外方に向け、他の側面をその内方に向けるようになっている。以下では、前者に係る外側面を第1対向面613F1、後者に係る内側面を第2対向面613F2ということにする(図6参照)。
【0152】
このうち、まず、折り曲げ部613の第2対向面613F2は、プレート部610及びカバー部620の組み付け時、図6に示すように、電気光学装置500の外側面に、モールド材630を介して接するようにされている。この場合、電気光学装置500は、図7に示すように、図7中左右方向に所定の長さをもって延在し、また、折り曲げ部613もまた、図11に示すように、図11中左右方向に所定の長さをもって延在する。プレート部610及びカバー部620の組み付け時は、ちょうど、これら図7及び図11を重ねたような図(ただし、図7は図5のY−Y´断面図であるから、厳密には異なる。)を想像すればよいから、図6のように、折り曲げ部613における第2対向面613F2と電気光学装置500の外側面とが当接する場合、両者間の接触面積は比較的広大にとられることになる。なお、本実施形態における、このような第2対向面613F2と電気光学装置500の側面との当接部分は、本発明にいう「第2当接部分」の一例に該当するとともに、本発明にいう「面接触している部分」の一例に該当する。
【0153】
他方、折り曲げ部613の第1対向面613F1は、プレート部610及びカバー部620の組み付け時、図6に示すように、該カバー部620の内側面に接するようにされている。
【0154】
より詳しくは、本実施形態において、カバー部620、とりわけカバー本体部623は、図5乃至図8或いは図12乃至図14に示すように「蓋なき箱型の形状」を有している。具体的には、該カバー部620は、図6に示すように、その「蓋なき箱型の形状」における「床」と呼びうる床部分62F、及び同じく該床部分62Fに立設されるが如き「壁」と呼びうる壁部分62Wとを備えている。この場合、「蓋なき」は、「天井」と呼びうる部分が存在しないことを意味する。
【0155】
このような形状を有するカバー部620は、図6等に示すように、前記床部分62Fが、当該電気光学装置500を構成する対向基板20側の防塵用基板400の面に対向するように(すなわち、床部分62Fが図中上方に位置するように)、且つ、前記壁部分62Wが、当該電気光学装置500の側面に対向するように、該電気光学装置500を覆って配置されている。ちなみに、本実施形態に係るカバー部620が、このようにして電気光学装置500を略完全に覆うような形で配置されることから、プレート部610は、このような蓋なき箱型の形状を有するカバー部620に対して、その「蓋」としての役割を担っていると位置付けることが可能である(図5乃至図8参照)。
【0156】
そして、カバー部620が上述のように配置されることから、前記第1対向面613F1は、図6によく示されているように、前記壁部分62Wの内方側の面、すなわち該壁部分62Wと床部分62Fとによって囲まれた空間(或いは、電気光学装置500を収容する空間)に対向する該壁部分62Wの面に当接するようにされている。
【0157】
このように、本実施形態においては、壁部分62Wの内側面とプレート部610における折り曲げ部613の第1対向面613F1とが当接するようにされていることから、プレート部610及びカバー部620間は、比較的広い面積で相互に接触することになる。また、このような接触態様が採られる本実施形態において、折り曲げ部613は、カバー部620を構成する蓋なき箱型の形状の内側に位置することになる。
【0158】
なお、本実施形態における、このような第1対向面613F1と壁部分62Wとの当接部分は、本発明にいう「第1当接部分」の一例に該当する。また、本実施形態に係るプレート部610及びカバー部620は、上述したように、カバー部固定孔612及び凸部621によって相互に固定されるようになっている。この場合、該カバー部固定孔612が形成された所定の領域(図9参照)と、凸部621が形成されたテーパ部622Tの一側面(すなわち、該テーパ部622Tを説明するために導入した前述の三角柱の一側面)においても、プレート部610及びカバー部620は相互に当接している(図7における符号622F参照)。本発明にいう「第1当接部分」は、このような当接部分も含む概念である。
【0159】
カバー部固定孔612は、カバー部620において対応する位置に形成された凸部621と嵌合するための孔部である。プレート部610及びカバー部620とは、このカバー部固定孔612及び凸部621が互いに嵌合することによって相互に固定される。なお、本実施形態においては、該カバー部固定孔612は、各図に示すように、二つの孔部からなる(以下、これらの区別が必要な場合には、カバー部固定孔612a及び612bと呼ぶことがある。)。また、これに対応するように、前記凸部621もまた、二つの凸部からなる(以下、これらの区別が必要な場合には、凸部621a及び621bと呼ぶことがある。)。
【0160】
取付孔611a乃至611dは、当該実装ケース入り電気光学装置を、図1に示した如き液晶プロジェクタ1100内に取り付けする際に利用される。本実施形態においては、該取付孔611a乃至611dは、略四辺形状を有する部材の四隅に設けられている。また、本実施形態では、該取付孔611a乃至611dの他に、取付孔611eが設けられている。この取付孔611eは、前記の取付孔611a乃至611dのうち、取付孔611c及び611dとともに、三角形を形作るように配置されている(すなわち、取付孔611e、611c及び611dは、三角形の「各頂点」に配置されるように形成されている。)。これにより、本実施形態では、四隅の取付孔611a乃至611dを用いた四点固定を実施すること、及び、取付孔611e、611c及び611dを用いた三点固定を実施することの双方が可能となっている。
【0161】
そして、本実施形態においては特に、このプレート部610について、次のような特徴がある。すなわち、本実施形態に係るプレート部610は、電気光学装置を構成する対向基板20又はTFTアレイ基板10の線膨張係数を基準として所定範囲内、好ましくは±5×10−6〔/°C〕内、更に好ましくは±2.5×10−6〔/°C〕内にある線膨張係数を有する材料から構成されている。
【0162】
より具体的には、本実施形態において、対向基板20及びTFTアレイ基板10、或いは更に前述の防塵用基板400(以下、「TFTアレイ基板10等」という。)は、例えば石英ガラスから構成し、プレート部610は、例えばいわゆるインバー合金(例えば、36Ni−Fe合金)から構成する。このようにすると、前者の線膨張係数は約0.3〜0.6×10−6〔/°C〕、後者の線膨張係数は約1.2×10−6〔/°C〕となる。したがって、後者は前者に対して、約0.6〜0.9×10−6〔/°C〕だけ大きいだけで、前述の最も厳しい条件をも満たしている。
【0163】
次に第二に、カバー部620は、図4から図8及び図12から図14に示すように、略立方体形状を有する部材であって、電気光学装置500におけるプレート部610と対向する面と反対側の面に対向するように配置される。
【0164】
このカバー部620は、電気光学装置500の周辺領域における光抜けを防止すると共に周辺領域から迷光が画像表示領域10a内に進入するのを防ぐように、好ましくは遮光性の樹脂、金属製等からなる。また、該カバー部620は、プレート部610、或いは電気光学装置500に対するヒートシンクとして機能させることが好ましいから、該カバー部620は、熱伝導率の比較的大きい材料、より具体的には、アルミニウム、マグネシウム、銅又はこれらそれぞれの合金等から構成するようにするとよい。
【0165】
カバー部620にはまた、凸部621が形成されている。この凸部621は、既に述べたように、プレート部610との固定の際に用いられ、前記カバー部固定孔612a及び612bそれぞれに対応する位置に、二つの凸部621a及び621bを含むものとして形成されている。なお、本実施形態に係る凸部621は、図5に示されるように、すぐ後に述べる冷却風導入部622、ないしは後述するテーパ部622Tの一部を構成するようにして形成されている(図5の視点からは、本来凸部621は図示されないが、図5では特にこれを示した。)。
【0166】
そして、本実施形態においては特に、カバー部620は、より詳細には、冷却風導入部622、カバー本体部623及び冷却風排出部624を有する。なお、本実施形態において、これら三つの部分(622、623及び624)は、すべて一体的に構成されている。
【0167】
第一に、冷却風導入部622は、図4、図5、図7、図12、或いは図14等によく示されているように、いずれも本発明にいう「冷却風散逸防止手段」の一例を構成するテーパ部622T及び導風板622Pからなる。
【0168】
本実施形態において、本発明にいう「スロープ部」の一例を構成するテーパ部622Tは、概略、その底面が直角三角形となる三角柱の如き外形を有している。そして、テーパ部622Tは、カバー本体部623の一側面に、前記三角柱の一側面が付着されたような外形を呈している。この場合、当該三角柱の一側面は、該三角柱の底面における直角部とこれに隣接する角部との間に挟まれた辺を含んでいる。したがって、テーパ部622Tは、カバー本体部623の側面上において最大高さとなる根元部622T1を有し(ただし、ここでいう「高さ」とは、図7中、上下方向の距離をいう。図7では目安として当該方向に延びる破線を示した。)、そこから次第に高さを減じた先端部622T2を有するという形状となっている。このような形態となるテーパ部622Tは、「尖鋭形状」を有しているということができる。そして、このような尖鋭形状を有しているテーパ部622Tを含むカバー部620は、前記尖鋭形状の一部を構成する前記先端部622T2が冷却風の流れに対向するように配置されることになる(後述の図15及びそれに関する説明参照。)。
【0169】
一方、導風板622Pは、前記三角柱の底面において直角部を除く他の二角に挟まれた一辺に沿って立設された壁の如き外形を呈している。前記「高さ」を用いて説明すると、該導風板622Pの高さは、前記根元部622T1から前記先端部622T2へ向けてテーパ部622Tの高さが減ずるにもかかわらず、これら根元部622T1及び先端部622T2間のどの部分においても一定である。このような形態で設置されている導風板622Pは、前記テーパ部622Tにおける一つの側面622TFを両側から囲うように形成されているということができる(図4参照)。なお、この側面622TFは、本発明にいう「スロープ部を構成する面」として典型的に想定されるものの一例である。
続いて第二に、カバー本体部623は、図4から図8及び図12から図14に示されているように、概略、直方体形状を有する部材であって、前述の冷却風導入部622及び後述の冷却風排出部624間に挟まれるようにして存在している。ただし、前記の直方体形状の内方は、電気光学装置500を収容するため、いわばくり抜かれたような状態となっている。すなわち、カバー本体部623は、より正確にいえば、蓋なき箱型の如き形状を有する部材となっている(なお、このような表現によれば、ここにいう「蓋」としては、前記プレート部610が該当すると考えることができる。)。
【0170】
このカバー本体部623は、より詳細には、窓部625及びサイドフィン部627を有している。なお、サイドフィン部627は、本発明にいう「表面積増大手段」、或いは「フィン」の一例に該当する。
【0171】
このうちまず、窓部625は、前記箱型の形状の底面(図4、あるいは図6等では、「上面」ということになる。)が開口形状に形成されており、図6中、上方から下方への光の透過を可能とする部分である。図1に示した液晶プロジェクタ1100内のランプユニット1102から発せられた光は、この窓部625を通過して電気光学装置500に入射可能となる。また、この窓部625の辺縁は、図7によく示されているように、テーパ形状を有している。これにより、前記のテーパ部622Tにおける側面622TFと、電気光学装置500の図7中上方の面500Fとは「連続」するようになっている。すなわち、第一に、前記側面622TFは、窓部625が形成されているカバー本体部623の図7中上方の面623Fと直角でない角度で交わり、第二に、この面623Fは、前記窓部625の辺縁のテーパ形状を構成する面625Fと直角でない角度で交わり、第三に、この面625Fは、前記面500Fとやはり直角でない角度で交わるようになっている。これにより、各面622TF、623F、625F及び500F間に段差等が形成されることはなく、当該各面は、いわばなだらかに連なるようになる。
【0172】
なお、このような窓部625を有するカバー本体部623においては、プレート部610における窓部615に関して述べたのと同様に、電気光学装置500における画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域を、窓部625の辺縁に当接させるように構成してよい(図7参照)。これによれば、カバー本体部623、特にその窓部625の辺縁によっても、電気光学装置500の保持を実現することが可能となる。
【0173】
そして、本実施形態においては特に、図5又は図4に示すように、カバー部620の窓部625の辺縁にも同様にして、両面テープ2が設けられている(図7における前記円内部分参照。)。これにより、本実施形態では、カバー部620及び電気光学装置500間もまた、両面テープ2を介して接着されるようになっている。また、これらカバー部620及び電気光学装置500はそれぞれ、当該両面テープ2が存在する領域において、本発明にいう「面接触している部分」を有している。
【0174】
この両面テープ2、及び前記プレート部610の窓部615の辺縁に設けられる両面テープ1は、いずれについても、窓部615及び625の辺縁の全部、換言すれば、該窓部615及び625の開口部分を囲むようなロの字状を有する。これを電気光学装置500の側から見れば、該電気光学装置500の周辺領域の全領域に対応するように、両面テープ1及び2は設けられているということができる。
【0175】
また、このような本実施形態に係る両面テープ1及び2は特に、次のような特徴を備える。すなわち第一に、両面テープ1及び2は、0.6〔W/m・K〕以上、より好ましくは1.0〔W/m・K〕以上の熱伝導率を有する材料から構成されている。このような条件を満たす両面テープとしては、具体的には例えば、熱伝導性シリコーンゴムを含むもの、該熱伝導性シリコーンゴムを含みつつ粘着層と被粘着層とでその材質を変更した多層構造を採るもの等を挙げることができ、更には、アクリルゴムを主体として含み、これに加えて金属オキサイド又は金属ナイトライド等を含み得る、いわゆるアクリル系熱伝導性両面テープ等を挙げることができる。なお、このような両面テープとしては、エフコ株式会社製「エフコTMシート」、或いは住友スリーエム株式会社製「TCATT熱伝導性接着剤転写テープ(製品番号9882、9885、9890)」等が市販されており、これを利用することができる。
【0176】
次に、サイドフィン部627は、カバー本体部623の両側面に形成されている。ただし、ここにいう両側面とは、前述の冷却風導入部622及び後述の冷却風排出部624が存在する側面以外の側面をいう。また、この両側面(以下では、これら両側面を「側壁部62W」と呼ぶこととする。)のそれぞれは、例えば図6等からわかるように、電気光学装置500の一側面及び該一側面に対向する他の側面にそれぞれ対向する。さらに、側壁部62Wの内側面には、カバー部620及びプレート部610の組み付け時、プレート部610における折り曲げ部613の外側面が接するようにされている(図6参照)。以上より、本実施形態に係る側壁部62Wは特に、前記折り曲げ部613を介して、電気光学装置500の前記一側面及び他の側面に対向しているということができる。
【0177】
このサイドフィン部627は、より詳しくは、図4、あるいは図6及び図13等によく示されているように、冷却風導入部622から冷却風排出部624へ向けて、前記側面から直線状に突出した部分が複数並列した形状を含んでいる。本実施形態においては特に、直線状のフィンが二列並列されるようにして形成されている。このようなサイドフィン部627の存在により、カバー本体部623、ないしはカバー部620の表面積は増大することになる。とりわけ、本実施形態においては、サイドフィン部627が、カバー部620全体において占める割合が比較的大きい側壁部62Wに形成されていることから、前述の表面積増大効果はより効果的に享受されることになる。なお、本実施形態において、このサイドフィン部627を構成する二列の直線状のフィン間の間隔g1(図14参照)は、1mm以上としておくとよい。
【0178】
ちなみに、前述のような形状を有するサイドフィン部627は、カバー部620を形成するのに併せて又はその後に、例えば切削加工、鍛造加工、プレス加工、射出成形又は鋳造等により形成することが可能である。このような方法によれば、当該サイドフィン部627を比較的容易に形成することができる。
【0179】
続けて第三に、冷却風排出部624は、図4、図5、図8、図12、或いは図13等によく示されているように、フレキシブルコネクタ導出部624C及びリアフィン部624Fからなる。このうちフレキシブルコネクタ導出部624Cは、前記テーパ部622Tが形成されているカバー本体部623の側面に対向する側面上に形成されている。より具体的には、図8又は図13に示すように、該側面上に、断面がコの字状となる部材が、該コの字状断面の開口部を図8又は図13中下方に向けて取り付けられたような形状を呈している。電気光学装置500に接続されたフレキシブルコネクタ501は、このコの字に囲われた空間を抜けて、外部へと引き出されるようになっている。
【0180】
他方、本発明にいう「表面積増大手段」、或いは「フィン」の一例に該当するリアフィン部624Fは、フレキシブルコネクタ導出部624Cにおける前記コの字状断面のいわば天井板上に設けられている。このリアフィン部624Fは、より詳しくは、図4、図5、図8、図12、或いは図13等によく示されているように、前記のサイドフィン部627たる直線状のフィンが延在する方向と符号を合わせるように、前記天井板から直線状に突出した部分が複数並列された形状を含んでいる。本実施形態においは特に、リアフィン部624Fは、前記の各図に示すように、「四つ」の直線状のフィンが並列されて構成されている。ちなみに、これら四つのフィンは、冷却風の流れに沿うようにして形成されている(後の図17及びそれに関する説明参照。)。また、本実施形態では、前記四つの直線状のフィン間の間隔g2(図8及び図13参照)は、それぞれ1mm以上になるようにされている。このようなリアフィン部624Fにより、冷却風排出部624、ないしはカバー部620の表面積は増大することになる。
【0181】
ちなみに、前述のような形状を有するリアフィン部624Fは、カバー部620を形成するのに併せて又はその後に、例えば切削加工、鍛造加工、プレス加工、射出成形又は鋳造等により形成することが可能である。このような方法によれば、当該サイドフィン部624Fを比較的容易に形成することができる。
【0182】
なお、リアフィン部624Fを構成する四つの直線状のフィン間の間隔g2は、すべて、上述のように1mm以上とされている。すなわち、例えば図15の一番左に位置する直線状のフィンと、その右隣に位置するフィンとは1mm以上の間隔が空けられており、当該右隣のフィンと、更にその右隣に位置するフィンとは1mm以上の間隔が空けられており、以下同様、というようである。この場合、本発明にいう「第1列のフィン」と「第2列のフィン」とは、例えば、前記一番左に位置するフィンとその右隣のフィンとを意味し、或いは当該右隣のフィンと更にその右隣のフィンとを意味するなどというようになる。このように、本発明にいう「第1列のフィン」と「第2列のフィン」とは、実際に形成されているフィンの列数にかかわらず、普遍的に適用され得る概念である。ちなみに、この「第1列のフィン」及び「第2列のフィン」とは、サイドフィン部627を構成する直線状の二列のフィンについても当てはまる概念である。
【0183】
また、本発明においては、前記フィンに代えて又は加えて、カバー部620の表面に窪みをつけるようにディンプルを形成することによって、その表面積を増大させるようにしてもよい。
【0184】
(本実施形態に係る実装ケースによる電気光学装置の冷却作用及び効果)
以下では、上述のような構成となる実装ケース入り電気光学装置が、図1に示した如き液晶プロジェクタ1100内に設置された場合において、実装ケース601が、電気光学装置500をどのようにして冷却するか、また、その冷却が如何に効果的に行われ得るかについて、前述までに参照した各図、及び図15及び図16を参照しながら説明する。ここに図15は、実装ケース入り電気光学装置の斜視図であって、当該実装ケース入り電気光学装置における代表的な「熱伝達路」を示す図であり、図16は図6の一部拡大図であって、折り曲げ部を介した熱伝達の様子を示す説明図である。なお、図15においては、「熱伝達路」をわかりやすく表示するため、窓部その他の要素の図示を適宜省略したものとなっている。
【0185】
まず、液晶プロジェクタ1100内で、電気光学装置500は、ランプユニット1102による強力な光照射を受けることによって、その温度が次第に上昇していく。ここで、本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置においては、電気光学装置500からプレート部610を介してカバー部620に至る「熱伝達路」が構成されていることにより、当該電気光学装置500の冷却が実現されることになる。
【0186】
本実施形態では、前記「熱伝達路」の典型例として、図15に示すような各種のものが実現され得る。すなわち、第一に、電気光学装置500からプレート部610の折り曲げ部613を介して、カバー部620へと至る熱伝達路HR1、第二に、電気光学装置500から両面テープ1を介して冷却風導入部622のテーパ部622Tに至る熱伝達路HR2、第三に、電気光学装置500から両面テープ2(ただし、図15において不図示。図4、図7等参照)を介してカバー部620へと直接に至る熱伝達路HR3である。なお、図15に示す熱伝達路HR1及びHR2の途上、太線で示されている部分は、当該部分において、熱がプレート部610内を伝導することを表したものである。
【0187】
まず第一に、熱伝達路HR1について説明する。この熱伝達路HR1においては、折り曲げ部613の存在によって、電気光学装置500の冷却を極めて効果的に実現できる。これは、電気光学装置500の外側面がモールド材630を介して折り曲げ部613の第2対向面613F2に接触し、該第2対向面の裏面となる第1対向面613F1がカバー部620の壁部62Wの内側面に接触しているからである。電気光学装置500で発生した熱は、図15又は図6の一部拡大図たる図16中矢印で示すように、折り曲げ部613、及びカバー部620へと順次伝達されることによって(すなわち、プレート部610及びカバー部620が電気光学装置500のヒートシンクとして機能することによって)、該電気光学装置500は効果的に冷却されることになる。
【0188】
加えて、本実施形態においては特に、このような折り曲げ部613を介した熱伝達、ないしは熱伝達路HR1について、以下のような特徴がある。
【0189】
第1に、折り曲げ部613と、電気光学装置500及び壁部62Wとの接触面積は、上述のように比較的広大にとられていることから、これらの間で授受される熱の量は、相対的に増大する。したがって、電気光学装置500の冷却はより促進されることになる。また、これに関連して、本発明にいう「第1当接部分」は、上述のように、折り曲げ部613及び壁部62Fのほかに、カバー部固定孔612及び凸部612の形成領域をも含んでいる。すなわち、プレート部610からカバー部620への熱の伝達は当該領域においても生じる(図15において、熱伝達路HR1の途中までと熱伝達路HR2の途中からとを合わせたような熱伝達が実現され得る。すなわち、折り曲げ部613を介して壁部62Wに伝わった熱がカバー本体部623から冷却風導入部622に至る。)から、この点においても、電気光学装置500からプレート部610及びカバー部620への熱の伝達は有効に行われ、当該電気光学装置500の冷却は大きく促進される。
【0190】
第2に、折り曲げ部613は、プレート部610の一部を折り曲げて形成されているため、その厚さ、即ち第1対向面613F1及び第2対向面613F2間の距離は比較的小さい(図13又は図6参照)。したがって、電気光学装置500から始まり、折り曲げ部613を介して、壁部62Wに至る熱の流れは滞りなく行われることから、当該電気光学装置500の冷却は大きく促進される。ちなみに、プレート部610及び折り曲げ部613の厚さとしては、このような観点、或いは該プレート部610が有すべき強度等の観点から、例えば0.2〜0.8mm程度とするとよい。
【0191】
次に第二に、熱伝達路HR2及びHR3について説明する。これらの熱伝達路HR2及びHR3においては、両面テープ1及び2の存在によって、電気光学装置500の冷却を極めて効果的に実現できる。これは、両面テープ1及び2が、上述のような高熱伝導率を有する材料から構成されていることから、電気光学装置500からプレート部610への熱伝達、あるいは同装置500からカバー部620への熱伝達が、効率的に行われることによる。しかも、両面テープ1及び2は、前述のようにロの字状を有し比較的広い面積を有することから(即ち、電気光学装置500とプレート部610及びカバー部620とは面接触している部分を有していることから)、前記の熱伝達に係る作用効果はより促進されることになる。
【0192】
なお、熱伝達路HR3では、電気光学装置500からカバー部620への熱伝達が、プレート部610を介さずに行われていることになる。本発明にいう「熱伝達路」は、このような熱伝達路HR3を含む。また、図15に示した熱伝達路HR1、HR2及びHR3は、それぞれ典型的な熱の流れの実現例を示したに過ぎない。本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置においては、図15に示した熱伝達路のほかにも、電気光学装置500を起点とした、様々な熱伝達路が実現されることは言うまでもない。例えば、図16に併せて示したように、電気光学装置500から両面テープ1を介して折り曲げ部613に至り、そこから更に壁部62Wへと至るという熱伝達路を考えることができる。ちなみに、このような熱伝達路では、その途中にモールド材630が存在しないから、プレート部610による電気光学装置500の固定を該モールド材630を利用せずに実現する形態(例えば後述する図22参照)においても、電気光学装置500からプレート部610を介したカバー部620への熱伝達を有効に実現することができる。
【0193】
いずれにせよ、本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置においては、図15に示したような熱伝達路HR1、HR2及びHR3等によって、電気光学装置500からの熱の吸い上げ、即ち、該電気光学装置500の冷却が効率的に実現されることになる。したがって、本実施形態によれば、電気光学装置500の温度上昇を有効に防止することが可能となり、例えば液晶層50の特性劣化、或いは該液晶層50内にいわゆるホットスポットを生じさせること等を防止することが可能となるから、高品質な画像を表示することができる。
【0194】
以上に加えて、本実施形態においては次のような作用効果も奏される。すなわち、本実施形態においては、以上のようにして、電気光学装置500の冷却が効果的に行われるが、前記の熱伝達路HR1及びHR2のように、プレート部610を介して伝達される熱が少なからずあることから、該プレート部610の温度は、時間につれて上昇することになる。したがって、該プレート部610は熱膨張することになる。このようになると、該プレート部610が電気光学装置500を固定する部材として機能していること(後述参照)から、実装ケース601内における電気光学装置500の位置ずれを発生させるおそれがでてくる。
【0195】
また、プレート部610の熱容量、或いはカバー部620の熱容量には限界があり、上述のような電気光学装置500からの熱の吸い上げを続けていくと、論理的には、やがて飽和状態になってしまう。このようになると、プレート部610及びカバー部620がヒートシンクとして十分に機能しなくなるということになりかねない。
【0196】
しかしながら、本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置おいては、以上の二つの問題点を有効に解消する作用及び効果も発揮されることになる。以下では、これらの点について順に説明する。
【0197】
まず、第1の問題点については、本実施形態に係るプレート部610が、電気光学装置500を構成するTFTアレイ基板10等の線膨張係数を基準として所定範囲内にある線膨張係数を有する材料から構成されている(前述した例によれば、プレート部610が例えばインバー合金等からなり、TFTアレイ基板10等が石英ガラス等からなる。)ことによって、有効に解消される。
すなわち、このような構成によれば、TFTアレイ基板10等と、プレート部610とは、ほぼ同じような線膨張係数を有するといえるから、これらが熱的に同じ環境下にある限り、両者は同じように膨張又は収縮することになる。これにより、第一に、プレート部610の線膨張係数がTFTアレイ基板10等のそれに対して大きく、且つ、周囲の温度が低い場合に想定されるように、大きく収縮したプレート部610が電気光学装置500を圧縮するという事態を回避することができる。また第二に、周囲の温度が高い場合に想定されるように、プレート部610が大きく熱膨張することによって、該プレート部610に対する電気光学装置500の設置場所がずれるという事態を回避することもできる。よって、本発明では、低温環境下において特に懸念される電気光学装置500に対する圧縮力の作用によって、画像上に色むらを発生させるという事態を抑制することができ、また、高温環境下において特に懸念される電気光学装置500の位置ずれ発生ということも抑制することができる。
【0198】
また、第2の問題点については、本実施形態に係るカバー部620が、冷却風導入部622、サイドフィン部627、冷却風排出部624、或いはリアフィン部624F等を備えていることによって、有効に解消される。以下では、これを図17を参照して詳しく説明することとする。ここに図17は、実装ケース入り電気光学装置の斜視図であって、当該実装ケース入り電気光学装置に対する典型的な風の流れ方を示す図である。なお、図1に示した液晶プロジェクタ1100において、図17に示すような冷却風の流れを実現するためには、図1を参照して説明した吹き出し口100RW、100GW及び100BWが、カバー部620を構成する冷却風導入部622と対向するように、実装ケース入り電気光学装置、すなわちライトバルブ100R、100G及び100Bを設置する必要がある。
【0199】
さて、カバー部620が以上のような配置をとることにより、図1に示した如き液晶プロジェクタ1100に備えられたシロッコファン1300から送られてきた風は、実装ケース601、ないしカバー部620の周囲において、図17に示すように流れることになる。
【0200】
まず、冷却風は、冷却風導入部622のテーパ部622Tをあたかも駆け上がるようにして、電気光学装置500の面500Fが露出するカバー本体部623へと吹き抜けることになる(符号W1参照)。ここで仮に、テーパ部622T、或いはこれを構成する一部たる先端部622T2が存在しない場合、例えば図17に対する比較例の図である図18に示すように、所定の厚みをもったブロック状部材622Xが、前記テーパ部622Tに代わって存在する場合を仮定すると、冷却風W1Xの流れは、このブロック状部材622Xで一定程度阻害された上、阻害された冷却風W1Xの流れは、そのブロック状部材622Xの面に沿って進むことが考えられる。したがって、該冷却風W1Xがカバー本体部623に向かうということは困難な状況となる。
【0201】
このような対比から明らかなように、本実施形態では、カバー部620がテーパ部622Tを備えていることにより、カバー本体部623へ向けて冷却風を効率的に送り出すことが可能となっているのである。
【0202】
また、冷却風導入部622には、導風板622Pが設けられていることにより、冷却風がどの方向からきても、その大部分をテーパ部622T上、ひいてはカバー本体部623へと導くことが可能となっている(図17中符合W2参照)。このように、本実施形態によれば、導風板622Pが効率的に冷却風を集めることによっても、カバー本体部623へ向けて風を効率よく送り出すことが可能となっている。特に、本実施形態においては、液晶プロジェクタ1100に備えられた冷却風送出手段の一例たるシロッコファン1300は、既に説明したように、らせん状に渦巻いた風を送り出す(図1参照)。したがって、実装ケース入り電気光学装置には、図17に示したような変則的な方向に吹く冷却風W2が、比較的多くみられる可能性がある。しかるに、本実施形態では、導風板622Pが形成されていることにより、そのような変則的に吹く冷却風W2等をも、効率的にカバー本体部623へと送り出すことが可能となっているのである。しかも、本実施形態では、この導風板622Pは、テーパ部622Tにおいて冷却風が駆け上ってくる側面622TFを囲うように形成されているから、カバー本体部623への冷却風の送り出しは、更に効果的に行われることになる。
【0203】
以上のようにして冷却風導入部622を通過した冷却風は次に、カバー本体部623に至る。このカバー本体部623は、電気光学装置500を収容しており、また、窓部625を介して該電気光学装置500の面500Fが外部に露出していることから、前述のように送り込まれた冷却風は、当該電気光学装置500それ自体を効率的に冷却することになる。しかも、本実施形態では特に、窓部625の辺縁がテーパ形状とされていたことで、電気光学装置500の面500Fとテーパ部622Tの側面622TFとが連続していることにより、前記の電気光学装置500の冷却効果はより効果的となる。すなわち、図17の符号W1´に示すように、テーパ部622の側面622TFを駆け上った冷却風は、その進行を殆ど妨げられることなく、窓部625が形成されているカバー本体部623の面623F及び窓部625の辺縁を構成する面625F(いずれも図7参照)を吹き抜けていくことにより、電気光学装置500の面500Fに流れ込むことが可能となっている(図17中符号W1´参照)。
【0204】
なお、冷却風導入部622を通過した冷却風は、上述のように電気光学装置500それ自体を冷却するのみでなく、カバー本体部623、ないしはカバー部620をも冷却することとなるのは言うまでもない。また、本実施形態においては特に、カバー本体部623には、サイドフィン部627が備えられているから、その表面積増大効果によって、該カバー本体部623ないしはカバー部620、或いは電気光学装置500の、より効率的な冷却が実現されることになる。
【0205】
さて、カバー本体部623を通過した冷却風は次に、冷却風排出部624へと至る。この冷却風排出部624には、上述のようにリアフィン部624Fが形成されている。このリアフィン部624Fでは、上述のように直線状のフィンが備えられ、冷却風排出部624の表面積が増大されていることから、当該冷却風排出部624ないしカバー部620の効率的な冷却を実現することができる。しかも、本実施形態においては、前記直線状のフィンが冷却風の流れに沿うようにして形成されていること、また、この直線状のフィン間の間隔g2が1mm以上とされていることから、次のような作用効果が得られることになる。
【0206】
まず、リアフィン部624Fが冷却風の流れに沿うようにして形成されていることから、該リアフィン部624Fが、冷却風の流れを過度に阻害することがなく、該冷却風を、後ろへ後ろへと自然に導くことが可能となっている(図17中符号W1´参照)。したがって、本実施形態によれば、該リアフィン部624Fに起因するカバー部620の冷却効果を効果的に引き出すことができる。
【0207】
なお、図17の冷却風W2をみるとわかるように、前記直線状のフィンの延在方向とは必ずしも一致しない方向に冷却風が吹く場合も当然にあり得る。また、液晶プロジェクタ1100に備えられたシロッコファン1300は、既に説明したように、らせん状に渦巻いた風を送り出す(図1参照)。したがって、厳密にいうと、冷却風は、ライトバルブ100R、100G又は100Bたる実装ケース入り電気光学装置に対して必ずしも直線的な方向でもって流れるとは限らないということができる。しかしながら、本実施形態に係るリアフィン部624Fは、これらの事情を考慮するとしても、本発明にいう「冷却風の流れに沿うようにして」形成されているという場合に含まれる。これは、前記の事情の存在にもかかわらず、図17に示す冷却風の流れの大勢は、冷却風導入部622、カバー本体部623及び冷却風排出部624の順に流れているとみることができるからである。
【0208】
このように、本発明の「フィンは、冷却風に沿うようにして形成されている」というのは、フィンが、冷却風の流れに厳密に或いは完全に一致して形成されている場合のみを意味するのではない(そのような場合が含まれるのは当然である。)。前述のように、実装ケース入り電気光学装置を中心として、フィンが、冷却風の流れの大勢の方向に一致して形成されているという場合も含むのである。
【0209】
他方、リアフィン部624Fを構成する直線状のフィン間の間隔g2が1mm以上とされていることから、図17に示す冷却風W1´の静圧が低く風量が低い場合であっても、当該冷却風W1´を前記直線状のフィン間に無理なく行き届かせることが可能となる。特に、本実施形態では、実装ケース入り電気光学装置が、図1に示したような液晶プロジェクタ1100のライトバルブ100R、100G又は100Bとして装着されることになるから、当該実装ケース入り電気光学装置(即ち、ライトバルブ100R、100G及び100B)とシロッコファン1300とは、他の構成要素(例えば、入射レンズ1122、或いはリレーレンズ1123等)を配置しなけれならない関係から、相当程度距離を離して設置しなければならなかったり、両者間の位置関係を完全に対向させるように配置することが困難となっている。このような場合、実装ケース入り電気光学装置には、静圧が低く、風量が小さい冷却風しか送られてこないことが考えられることになる。
【0210】
ここで本実施形態においては、前述のように直線状のフィン間の間隔g2が1mm以上と比較的大きく設定されていることから、該間隔g2にも、前述のような静圧が低く風量が小さい冷却風を吹きぬかせることが可能となる。そして、これによれば、冷却風に曝されることになるフィンの表面積が増大することになるから、当該フィンの放熱性は更に向上することになる。したがって、本実施形態によれば、カバー部620全体の放熱能力を更に向上させることができる。
【0211】
ちなみに、このような作用効果は、サイドフィン部627を構成する直線状の二列のフィン間の間隔g1を1mm以上とした場合にも、略同様に享受し得ることとなるのは言うまでもない。
【0212】
以上のように、本実施形態に係るカバー部620においては、総じて、該カバー部620全体における効果的な冷却が実現されるようになっている。そして、これによれば、図15を参照して説明した、電気光学装置500から折り曲げ部613等を介してプレート部610に、あるいはカバー部620へという熱の流れを、いつでも有効に維持しうることを意味する。というのも、カバー部620は、常態において好適に冷却された状態にあるから、ヒートシンクとしての機能をいつでも有効に維持することにより、該カバー部620からみて、プレート部610からの熱の奪取、ひいては電気光学装置500からの熱の奪取をいつでも有効に行い得るからである。なお、これに加えて、本実施形態におけるカバー部620を、上述のようにアルミニウム、マグネシウム、銅又はこれらそれぞれの合金等のような高熱伝導率材料からなるように構成すれば、前記の作用効果は更に効果的に発揮されることになるのは言うまでもない。
【0213】
なお、上記実施形態においては、カバー部620の側壁部62Wに直線状のフィンが二列並列されるようにして形成されていたが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば図19及び図20に示すような形態を採ることも可能である。ここに図19及び図20は、それぞれ、図12及び図14と同趣旨の図であって、側壁部62Wに形成されるフィンの態様が異なるものを示すものである。
【0214】
これら図19及び図20では、カバー本体部623の側壁部62Wには、千鳥足状に配列されるように形成された複数の小フィンからなるサイドフィン部628が形成されている。このサイドフィン部628は、より詳細には、カバー本体部623の一側面につき6個ずつ、即ちカバー部620全体について合計12個の小フィンからなっている。このうち一方の側面のみに着目すると、サイドフィン部628は、例えば図20によく示されているように、それぞれ図中左右方向に走る第1列のフィン及び第2列のフィンを含んでいる。そして、第1列のフィンは、小フィン1(1)、1(2)及び1(3)という三つの小フィンを含み、第2列のフィンは、小フィン2(1)、2(2)及び2(3)という三つの小フィンを含んでいる。
【0215】
このような形態となるサイドフィン部628を備える場合であっても、カバー部620の冷却、ひいては電気光学装置500の冷却が効果的に実現されることには変わりはない。
【0216】
(プレート部による電気光学装置の固定作用及び効果)
以上説明したように、本実施形態においては、電気光学装置500及びカバー部620間を連絡する熱伝達路HR1、HR2及びHR3等が存在すること、或いはカバー部620が効果的に冷却されること等によって、電気光学装置500の効果的な冷却が実現されることになる。しかし、場合によっては、それでもカバー部620が比較的過剰に熱を蓄えこむということがあり得る。しかも、カバー部620自体における熱伝導効率をより高めるため、該カバー部620を、前述のようにアルミニウム等の高熱伝導率材料から構成する態様を採用する場合には、当該材料が比較的線膨張係数の大きい材料である場合も少なくないことから、当該カバー部620は、比較的大きく熱膨張することが考えられることになる。
【0217】
しかるに、本実施形態においては、このような場合においても、特別に不具合を被るおそれがない。これは、本実施形態に係るカバー部620及びプレート部610間の役割分担が図られているからである。すなわち、カバー部620は、主に、電気光学装置500を冷却する機能を分担する一方、プレート部610は、主に、実装ケース601内における電気光学装置500の位置ずれを防止する機能を分担する。前者については、図17等を参照して、既に詳しく述べたとおりである。後者については、次のようである。
【0218】
まず、プレート部610には、電気光学装置500を固定する手段として、折り曲げ部613、強度補強部614、更には両面テープ1を有している。すなわち、第一に、折り曲げ部613によれば、該折り曲げ部613の第2対向面613F2と電気光学装置500の外側面とが当接することにより、該電気光学装置500の設置位置をある程度拘束することになる。とりわけ、本実施形態においては、折り曲げ部613が、プレート部610の概略形状たる略四辺形状を構成する各辺のうち対向する二辺それぞれの一部を、該四辺形状の内方に向かって折り曲げることによって形成されていることにより、プレート部610及び電気光学装置500間の接触面積が比較的増大されること、更には、プレート部610上における電気光学装置500の比較的安定した配置が可能となることから、前者による後者の位置決めの作用効果を顕著に享受し得る。第二に、強度補強部614によれば、該強度補強部614は電気光学装置500の一辺に略接するが如きに形成されていることにより、電気光学装置500の設置位置をある程度拘束することになる。第三に、両面テープ1については、該両面テープ1がもつ粘着性によって、電気光学装置500の設置位置をある程度拘束することになる。
【0219】
これに対して、カバー部620には、電気光学装置500を固定する手段としては、基本的に両面テープ2が存在するだけである。
【0220】
このように、本実施形態において、実装ケース601内における電気光学装置500の位置ずれを防止する機能は、プレート部610が担っているのである。この点、仮に、本実施形態に係るカバー部620に、電気光学装置500の位置ずれ防止機能をも併せもたせる形態としてしまうと、該カバー部620が大きく熱膨張する場合においては、それに引きずられて電気光学装置500が移動してしまうことで、実装ケース610内における電気光学装置500の位置ずれを引き起こす可能性が大きい。
【0221】
しかるに、本実施形態では、上述のように、プレート部610及びカバー部620間で機能分担を図っていることにより、上述のような不都合が生じない。つまり、カバー部620は電気光学装置500を固定する機能を主には担っていないので、比較的自由に熱変形することが許され、プレート部610は、電気光学装置を冷却する機能を主には担っていないので、より安全に電気光学装置を固定する機能を担わせることができるのである。
【0222】
なお、本発明においては、プレート部610による電気光学装置500の固定態様としては、上記した以外の態様を採用してもよい。具体的には例えば図21及び図22に示すような固定態様を採用することができる。ここに図21は、図9と同趣旨のプレート部610の正面図を示す図であって、該プレート部610上に設置される電気光学装置500及びこれらプレート部610及び電気光学装置500間を光硬化性樹脂を用いて固定した場合について表したものである。また、図22は、図6と同趣旨の実装ケース入り電気光学装置の断面図であって、プレート部610及び電気光学装置500間を光硬化性樹脂で固定した場合について表したものである。ただし、図22は、光硬化性樹脂を図示するために、図5のX1‐X1´線とは異なる断面(X2‐X2´線、図21参照)で裁断されているものとする。
【0223】
これらの図においてまず、前述まで両面テープ1が設けられていた箇所に、該両面テープ1に代えてモールド材1´が設けられている点が異なっている。すなわち、該モールド材1´は、電気光学装置500の周辺領域の全領域を埋めるように塗布されており、これによって、プレート部610による電気光学装置500の固定が実現されている(なお、図21においては、モールド材1´の外輪郭が、電気光学装置500の外輪郭に該当すると考えてよい。)。このように、本発明においては、両面テープ1及びモールド材1´は相互に置換可能である。ちなみに、このようなことは、両面テープ2(図5、図7等参照)についても当てはまり、該両面テープ2に代えて、図示しないモールド材を設けてよい。
【0224】
そして、図21及び図22においては特に、電気光学装置500の側面と、プレート部610における電気光学装置500の一面に対向する面との間に、光硬化性樹脂5が設けられている。より詳しくは、この光硬化性樹脂5は、電気光学装置500の四隅に対応するように設けられている。また、これら四隅それぞれの場所では、光硬化性樹脂5は、電気光学装置500とプレート部610における前記の面及び折り曲げ部613の内側面、即ち第2対向面613F2との間に位置するように設けられている。
【0225】
以上のような固定態様では、電気光学装置500は、前記の折り曲げ部613、強度補強部614等による拘束を受ける他、モールド材1´、更には比較的強力な固定作用を発揮し得る光硬化性樹脂5によって固定されることになる。したがって、この態様によれば、前述した固定態様と同程度、或いはそれ以上の固定作用を得ることができる。しかも、図21においては特に、光硬化性樹脂5が、電気光学装置500の四隅に対応するように設けられているだけだから、その使用量を節約することができるし、また、該電気光学装置500を均等に固定することができる。
【0226】
なお、このような態様においては、上述のように、比較的強力な固定作用を発揮する光硬化性樹脂5が設けられていることにより、前述までにおいて設けられていたモールド材630を設ける必要が必ずしもない。したがって、図22に示すように、当該モールド材630の設置を省略することが可能である。
【0227】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う実装ケース入り電気光学装置及び投射型表示装置並びに実装ケースもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。電気光学装置としては液晶パネルの他に、電気泳動装置やエレクトロルミネッセンス装置等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る投射型液晶装置の実施形態の平面図である。
【図2】 本発明に係る電気光学装置の実施形態の平面図である。
【図3】 図2のH−H′断面図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る実装ケースを、電気光学装置とともに示す分解斜視図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置の正面図である。
【図6】 図5のX1−X1´断面図である。
【図7】 図5のY1−Y1´断面図である。
【図8】 図5のZ1方向から臨んだ後面図である。
【図9】 本発明の実施形態に係る実装ケースを構成するプレート部の正面図である。
【図10】 図9のZ2方向から臨んだ後面図である。
【図11】 図9のZ3方向から臨んだ側面図である。
【図12】 本発明の実施形態に係る実装ケースを構成するカバー部の正面図である。
【図13】 図12のZ4方向から臨んだ後面図である。
【図14】 図12のZ5方向から臨んだ側面図である。
【図15】 本発明の本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置の斜視図であって、当該実装ケース入り電気光学装置において電気光学装置からカバー部へ至る熱の流れ(熱伝達路)を示す図である。
【図16】 図6の一部拡大図であって、折り曲げ部を介した熱伝達の様子を示す説明図である。
【図17】 本発明の本実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置の斜視図であって、当該実装ケース入り電気光学装置に対する風の流れを示す図である。
【図18】 図17に対する比較例の図である。
【図19】 図12と同趣旨の図であって、カバー部に形成されたフィンの態様が異なるものを示すカバー部の正面図である。
【図20】 図14と同趣旨の図であって、カバー部に形成されたフィンの態様が異なるものを示すカバー部の側面図である。
【図21】 図9と同趣旨の図であって、電気光学装置を光硬化性樹脂で固定する態様を示すものである。
【図22】 図6と同趣旨の図であって、電気光学装置を光硬化性樹脂で固定する態様を示すものである(ただし、この図は、図5のX1−X1´線断面図ではなく、図21のX2−X2線断面図に対応したものである。)。
【符号の説明】
1、2…両面テープ、1´…モールド材
630…モールド材
10…TFTアレイ基板、20…対向基板、400…防塵用基板、50…液晶層、500…電気光学装置
601…実装ケース、610…プレート部、613…折り曲げ部、613F1…第1対向面、613F2…第2対向面
620…カバー部
622…冷却風導入部、622T…テーパ部、622T2…先端部、622TF…(テーパ部の)側面622TF、622P…導風板
623…カバー本体部、62W…側壁部、627…サイドフィン部、
624…冷却風排出部、624F…リアフィン部
g1、g2…フィン間の間隔
625…窓部
HR1、HR2、HR3…熱伝達路
UV…光硬化性樹脂
100R、100G、100B…ライトバルブ、1100…液晶プロジェクタ、1102…ランプユニット、1300…シロッコファン
Claims (13)
- 画像表示領域に光源から光が入射される電気光学装置と、
投射型表示装置に取付けるための取付孔を有し、該電気光学装置の一面に対向するように配置され前記電気光学装置を固定するためのプレートと、前記プレートに当接する当接部分を有し前記プレートとで前記電気光学装置を収容するカバーとからなる実装ケースと、を備えた実装ケース入り電気光学装置であって、
前記プレートは前記光源からの光を透過する開口部と、前記開口部の辺に沿って形成されると共に前記電気光学装置の側面に対向する対向部を有し、
前記カバーは前記プレートよりも熱伝導率が高い材料から構成されると共に、前記プレートの前記対向部の外側に対向配置され前記対向部にわたり形成される壁部を有し、
前記電気光学装置から前記プレートを介して前記カバーへと至る熱伝達路が構成されていると共に、
前記熱伝達路は、前記電気光学装置からの熱を前記プレートの前記対向部を介して前記カバーの前記壁部に熱を伝達する熱伝達路を含むことを特徴とする実装ケース入り電気光学装置。 - 前記熱伝達路は、前記電気光学装置及び前記カバーが直接的又は間接的に面接触している部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記プレート及び前記電気光学装置間は、モールド材が介在されており、
前記熱伝達路は、前記モールド材を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の実装ケース入り電気光学装置。 - 前記プレート及び前記電気光学装置は、光硬化性樹脂により相互に接着されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記面接触している部分は、両面テープ及びモールド材の少なくとも一方を介して接着されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記両面テープ及びモールド材の少なくとも一方は、熱伝導率0.6〔W/m・K〕以上を有する材料から構成されていることを特徴とする請求項5に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記プレートの前記対向部は、前記プレートを構成する板状部材の一部が折り曲げられた折り曲げ部を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記板状部材は、平面視して四辺形状を有する部分を含み、
前記折り曲げ部は、前記四辺形状を構成する各辺のうち対向する二辺それぞれの一部が該四辺形状の内方に向かって折り曲げられている部分を含むことを特徴とする請求項7に記載の実装ケース入り電気光学装置。 - 前記基板は、電気光学物質を挟持する一対の基板及び該一対の基板における前記電気光学物質に対向しない側に設けられる防塵用基板の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記カバーは、前記プレートの前記電気光学装置が配置される外側で当接し、前記電気光学装置からの熱を前記プレートから前記プレートと前記カバーとの当接部を介して前記カバーに伝達する熱伝達路を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 前記カバーは、その外面に冷却風導入部としてのテーパー部を備えており、前記プレートは前記カバーのテーパー部が形成される裏面側で当接し、前記電気光学装置からの熱を前記プレートから前記プレートと前記カバーのテーパー部が形成される裏面側との当接部を介して前記カバーに伝達する熱伝達路を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
- 投射型表示装置に取付けるための取付孔を有し、画像表示領域に光源から光が入射される電気光学装置の一面に対向するように配置され前記電気光学装置を固定するためのプレートと、前記プレートに当接する第1当接部分を有し前記プレートとで前記電気光学装置を収容するカバーとからなる実装ケースであって、
前記プレートは前記光源からの光を透過する開口部と、前記開口部の辺に沿って形成されると共に前記電気光学装置の側面に対向する対向部を有し、
前記カバーは前記プレートよりも熱伝導率が高い金属材料から構成されると共に、前記プレートの前記対向部の外側に対向配置され前記対向部にわたり形成される壁部を有し、
前記プレートの前記対向部から前記カバーの前記壁部に熱を伝達する熱伝達路を含むことを特徴とする実装ケース。 - 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置と、
前記光源と、
前記投射光を前記電気光学装置に導く光学系と、
前記電気光学装置から出射される投射光を投射する投射光学系と
を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
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