JP2004045680A - 液晶表示装置及びプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶パネルの実装形態を改善して、冷却効率の向上を図り、以って放熱効果の最適化を図る。
【解決手段】液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能する。外枠2は、液晶パネルの端面部を囲む側壁23S,23Bとなる枠形状を有する。下辺の側壁23Bの外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却する。外枠2は、外部から送風された冷却風を内部に収納した液晶パネルに導風する導風路22が形成されている。側壁23S,23Bに放熱用のフィンを形成しても良い。側壁23Sにストライプ状の溝を形成して放熱表面積を拡大しても良い。
【選択図】 図7
【解決手段】液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能する。外枠2は、液晶パネルの端面部を囲む側壁23S,23Bとなる枠形状を有する。下辺の側壁23Bの外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却する。外枠2は、外部から送風された冷却風を内部に収納した液晶パネルに導風する導風路22が形成されている。側壁23S,23Bに放熱用のフィンを形成しても良い。側壁23Sにストライプ状の溝を形成して放熱表面積を拡大しても良い。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置及びこれをライトバルブに用いたプロジェクタに関する。より詳しくは、液晶表示装置の主要構成要素となる液晶パネルの冷却実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクタは、光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて光源光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を写し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えている。液晶表示ユニットは、液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含む。液晶パネルは、光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能する。外枠は、出射面側から液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、この側壁の外面に向かって送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却する。見切り板は、液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
プロジェクタ(投射型表示装置)の高輝度化及び小型化が著しい進歩を遂げている。その背景には、液晶表示ユニット(液晶表示装置)の冷却実装技術の改善がある。液晶表示ユニットの温度上昇は、電気光学特性の低下や短寿命化、液晶パネルに実装された周辺駆動回路の誤動作につながる為、効果的な冷却化対策を講じる必要がある。これらは、プロジェクタ(投射型表示装置)の場合に止まらず、液晶パネルを使用する全ての機器に必要とされる事項である。その為、液晶パネルをディスプレイに利用する装置に必要な基本性能の一つとして冷却実装技術の改善が挙げられるが、近年になって金属製外枠など設計が進められているものの、実装形状は未だ従来の対応から変わることなく、高冷却性能を求める上で改善すべき課題が残されている。そこで本発明は、液晶パネルの実装形態を改善して、冷却効率の向上を図り、以って放熱効果の最適化を図ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題を解決する為に、第一ないし第九の手段を講じた。即ち、第一手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、外部から送風された冷却風を内部に収納した該液晶パネルに導風する導風路が形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁を少なくとも部分的に切り欠いて該導風路の入口を形成する。更に前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁と対向する第二辺の側壁も少なくとも部分的に切り欠いて該導風路の出口を形成する。場合により、前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁及びこれと対向する第二辺の側壁を共に全面的に切り欠いて該導風路を形成する。また、前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁を部分的に切り欠いて該導風路の入口を形成する際、残された該側壁の部分を面取りして傾斜面を設けても良い。その場合、前記外枠は、残された該側壁の部分を面取りして設けた傾斜面が湾曲していることがある。場合により、前記外枠は、外部取付け用の貫通孔が形成された取付部が、該導風路から外れた位置に配されている。
また、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける一辺にある側壁の外面に放熱用のフィンを設けたことを特徴とする。好ましくは、前記外枠は、該フィンを設けた側壁の外面が面取りされて傾斜面になっている。この場合、前記外枠は、該傾斜面が湾曲していても良い。
【0005】
第二手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は金型で成形された成形部品からなり、該側壁の外面に凹凸を形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、前記凹凸は該側壁の高さ方向と平行にストライプ状に形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記凹凸は、ストライプ状に配された溝からなる。例えば、前記ストライプ状に配された溝は、断面が三角形状を有する。或いは、前記ストライプ状に配された溝は、断面が四角形状を有する。或いは、前記ストライプ状に配された溝は、断面が湾曲形状を有する。場合により、前記凹凸は、該側壁の肉厚をストライプ状に除去して形成されたものであっても良い。
【0006】
第三手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の傾斜が付けられていることを特徴とする。
具体的には、直角をなして隣接する他の液晶表示装置の外枠に形成されたフィンと接触しない様に、前記傾斜の角度が設定されている。前記傾斜の角度は、45度を中心として30度から60度の間に設定されている。
また、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の切欠きが付けられており、前記切欠きは、直角をなして隣接する他の液晶表示装置の外枠に形成されたフィンの切欠きと入り組むように形成されていることを特徴とする。
【0007】
第四手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁の中央から両端に向って導風傾斜を形成し、以って、該冷却風を該導風傾斜に沿って第一辺の側壁の両端に続く第二辺及び第三辺の側壁に導風することを特徴とする。
具体的には、前記導風傾斜は、第一辺の側壁の中央から両端に向って直線的に形成されたテーパ状のC面からなる。或いは、前記導風傾斜は、第一辺の側壁の中央から両端に向って曲線的に形成されたテーパ状のR面からなる。好ましくは、前記導風傾斜は、第一辺の側壁と直交する第二辺及び第三辺の側壁に対して、80度以下の角度で傾いている。前記導風傾斜は、第一辺の側壁の全面積の75%を越える部分に形成されている。前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁に対して該導風傾斜に沿って放熱用のフィンを形成したものでも良い。。第一辺の側壁の中央から両端に向って形成された前記導風傾斜は、中央で交わり頂角をなしている。或いは、第一辺の側壁の中央から両端に向って形成された前記導風傾斜は、中央で互いにカーブしながら接続し凸曲頂面をなしている。
【0008】
第五手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、収納した液晶パネルの平面部と平行な底面に沿って外部取付け用の取付面を有し、前記取付面は、外部との接触面積が全底面積の25%以上を占め、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散を促進することを特徴とする。
好ましくは、前記取付底面は、熱伝導性のシートを介して外部の部材に取り付けられる。
【0009】
第六手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む外形を規定する端面部とからなる偏平矩形形状を有し、有効表示領域に入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形は、前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心しており、少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と接近して、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進される。
一態様では、基準となる前記外枠の内形に対して、前記液晶パネルの外形が所定方向に偏心して配されており、該偏心を相殺する様にあらかじめ該液晶パネルの有効表示領域が該液晶パネルの外形に対して逆方向に偏心配置されている。他の態様では、基準となる前記液晶パネルの外形に対して、前記外枠の内形が偏心して配されており、該偏心を相殺する様にあらかじめ外部に対する該外枠の取付け位置が調整されている。前記偏心の量は、前記液晶パネルの外形と前記外枠の内形との間に設けたクリアランスの半分以下に設定されている。前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形が前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心している結果、少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と面接蝕して、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進される。好ましくは、前記外枠の側壁に対する前記液晶パネルの端面部の接蝕面積が、液晶パネルの端面部の全面積の10%を越える。前記外枠の内形の角部に、前記液晶パネルの外形の角部を逃がす切欠きを形成しても良い。また、相対的に偏心配置した前記外枠の側壁と前記液晶パネルの端面部とは、紫外線硬化型の接着剤により互いに固定されている。更に、互いに相対的に偏心配置した前記外枠の内形と前記液晶パネルの外形との間に生じた間隙を埋めるように、熱伝導性のシリコーン樹脂が充填されている。
【0010】
第七手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とする。
一態様では、前記外枠は、表面処理により反射率の異なった二色に区分されている。他の態様では、前記外枠は、反射率の異なった二種類の着色剤を用いた表面塗工により二色に区分されている。好ましくは、前記外枠は、液晶パネルの入射面側に位置する外表面が、反射率70%以上の表面色を有する。また前記外枠は、その内表面及び液晶パネルの出射面側に位置する外表面が、反射率30%以下の表面色を有する。更に前記外枠は、その側壁の外面が、反射率70%以上の表面色を有する。
【0011】
第八手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する液晶表示装置であって、前記見切り板は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とする。
一態様では、前記見切り板は、表面処理により反射率の異なった二色に区分されている。他の態様では、前記見切り板は、反射率の異なった二種類の着色剤を用いた表面塗工により二色に区分されている。好ましくは、前記見切り板は、液晶パネルの入射面と反対に位置する外表面が、反射率70%以上の表面色を有する。又、前記見切り板は、液晶パネルの入射面と向き合う内表面及び窓部を仕切る内周面が、反射率30%以下の表面色を有する。前記見切り板は、その材質がアルミニウム合金である。或いは、前記見切り板は、その材質がマグネシウム合金である。
【0012】
第九手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する液晶表示装置であって、前記見切り板は導風部を有し、該外枠の側壁の外面に向って送風された冷却風を該液晶パネルの平面部に導風して冷却効果を高めたことを特徴とする。
好ましくは、前記導風部は、入射する光を遮断可能な見切り板の遮光部位に一体的に形成されている。又前記導風部は、該液晶パネルの平面部に対して傾斜した導風面を有する。或いは前記導風部は、該見切り板の表面から段差をもって配された導風面を有する。
【0013】
本発明の第一手段によれば、外枠の内側に導風路を設けて液晶パネルのガラス基板に直接冷却風が当たる構造としている。又、冷却風が当たる外枠の側面に傾斜を設けて液晶パネルのガラス基板の方向へ冷却風を逃がす構造を採用している。係る構造により、液晶表示装置の放熱効果が改善される。
本発明の第二手段によれば、外枠の外形形状を拡大することなく表面積を増加でき、冷却効果が高く製造コストが著しく上昇することがない。
本発明の第三手段によれば、外枠に冷却用のフィンを設け場合、フィンの形状を改善して、小型化設計を可能にしている。例えば、RGB三板式のプロジェクタで、RGB三個の液晶表示ユニットをプリズムなどの光学ブロックに取り付ける際、各液晶表示ユニットの外枠に設けたフィンの形状を最適化することで、放熱効果を損なうことなく、コンパクトな取付けを可能にしている。
本発明の第四手段によれば、冷却風が当たる外枠の一辺を例えばC面化している。換言すると、外枠の外形を四角形から五角形としている。これにより、送風ユニットのファンから送られる冷却風の流れを妨げることがなくなる為、放熱効果の改善が期待できる。
本発明の第五手段によれば、プロジェクタ本体側の構造部材(例えば取付板)に対する液晶表示ユニットの取付け面積を拡大している。具体的には、取付板と外枠の接触面積を広く取ることにより、本体側の取付板と液晶表示ユニット側の外枠との間の熱交換を促進させることが可能である。一般に、液晶表示ユニット側の外枠と比較して本体側の取付板の温度は低い為、放熱効果が期待できる。
本発明の第六手段によれば、外枠の内形(液晶パネルを収納する部分)の中心を、液晶パネルの外形の中心に対して相対的に偏心させている。これにより、液晶パネルの端面部と外枠の側壁が面接触可能となり、液晶パネルと外枠の熱交換を高めることができる。
本発明の第七手段によれば、外枠の表面色を光反射率の高い色と低い色に分割している。これにより、光エネルギーの吸収による温度上昇を防止するとともに、光の乱反射による画質の劣化を防ぐことができる。
本発明の第八手段によれば、見切り板の表面を光反射率の高い色とすることにより液晶パネルの温度上昇を防ぐことができる。合わせて、液晶パネルの有効表示領域と対応する見切り板の窓部を囲む内周面及び液晶パネルと接する裏面を、光反射率の低い色とすることで、不要反射による迷光の発生を防いでいる。例えばプロジェクタの場合迷光がスクリーンに写り込むことを防ぎ、画質劣化を抑制可能とする。
本発明の第九手段によれば、見切り板の一辺に導風片を取り付けることにより、外枠に当たる冷却風を効率的に液晶パネルのガラス基板表面へ導くことが可能となり、更なる放熱効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る液晶表示装置の主要構成要素である液晶パネルを示す模式的な斜視図である。図示する様に、液晶パネル1はガラスなどからなる一対の絶縁基板101,102と両者の間に保持された電気光学物質103とを備えた偏平矩形構造を有する。電気光学物質103としては、液晶材料を用いる。上側の絶縁基板102には対向電極が形成されている。下側の絶縁基板101には画素アレイ部104と駆動回路部とが集積形成されている。駆動回路部は垂直駆動回路105と水平駆動回路106とに分かれている。又、絶縁基板101の周辺部上端には外部接続用の端子部107が形成されている。端子部107は配線108を介して垂直駆動回路105及び水平駆動回路106に接続している。画素アレイ部104には行状のゲート配線109と列状の信号配線110が形成されている。両配線の交差部には画素電極111とこれを駆動する薄膜トランジスタTFTが形成されている。薄膜トランジスタTFTのゲート電極は対応するゲート配線109に接続され、ドレイン領域は対応する画素電極111に接続され、ソース領域は対応する信号配線110に接続している。ゲート配線109は垂直駆動回路105に接続する一方、信号配線110は水平駆動回路106に接続している。
【0015】
図2は、本発明に係る液晶表示装置を液晶表示ユニットとして組み込んだプロジェクタを示す模式的なブロック図である。この図に示したプロジェクタ200は、透過型の液晶表示ユニットを3枚用いてカラー画像表示を行ういわゆる3板方式のものである。このプロジェクタは、光を発する光源211と、一対の第1、第2マルチレンズアレイインテグレータ212,213と、マルチレンズアレイインテグレータ212,213の間に設けられ、光路(光軸210)を第2マルチレンズアレイインテグレータ213側に略90度曲げるように配置された全反射ミラー214とを備えている。マルチレンズアレイインテグレータ212,213には、それぞれ複数のマイクロレンズ212M,213Mが2次元的に配列されている。マルチレンズアレイインテグレータ212,213は、光の照度分布を均一化させるためのものであり、入射した光を複数の小光束に分割する機能を有している。
【0016】
光源211は、カラー画像表示に必要とされる、赤色光、青色光および緑色光を含んだ白色光を発するようになっている。この光源211は、白色光を発する発光体(図示せず)と、発光体から発せられた光を反射、集光する凹面鏡とを含んで構成されている。発光体としては、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプまたはキセノンランプ等が使用される。凹面鏡は、集光効率が良い形状であることが望ましく、例えば回転楕円面鏡や回転放物面鏡等の回転対称な面形状となっている。
【0017】
このプロジェクタ200は、また、第2マルチレンズアレイインテグレータ213の光の出射側に、PS合成素子215と、コンデンサレンズ216と、ダイクロイックミラー217とを順番に備えている。ダイクロイックミラー217は、入射した光を、例えば赤色光LRと、その他の色光とに分離する機能を有している。
【0018】
PS合成素子215には、第2マルチレンズアレイインテグレータ213における隣り合うマイクロレンズ間に対応する位置に、複数の1/2波長板215Aが設けられている。PS合成素子215は、入射した光L0を2種類(P偏光成分およびS偏光成分)の偏光光L1,L2に分離する機能を有している。PS合成素子215は、また、分離された2つの偏光光L1,L2のうち、一方の偏光光L2を、その偏光方向(例えばP偏光)を保ったままPS合成素子215から出射し、他方の偏光光L1(例えばS偏光成分)を、1/2波長板215Aの作用により、他の偏光成分(例えばP偏光成分)に変換して出射する機能を有している。
【0019】
このプロジェクタ200は、また、ダイクロイックミラー217によって分離された赤色光LRの光路に沿って、全反射ミラー218と、フィールドレンズ224Rと、液晶表示ユニット10Rとを順番に備えている。全反射ミラー218は、ダイクロイックミラー217によって分離された赤色光LRを、液晶表示ユニット10Rに向けて反射するようになっている。液晶表示ユニット10Rは、フィールドレンズ224Rを介して入射した赤色光LRを、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有している。
【0020】
このプロジェクタ200は、さらに、ダイクロイックミラー217によって分離された他の色光の光路に沿って、ダイクロイックミラー219を備えている。ダイクロイックミラー219は、入射した光を、例えば緑色光と青色光とに分離する機能を有している。
【0021】
このプロジェクタ200は、また、ダイクロイックミラー219によって分離された緑色光LGの光路に沿って、フィールドレンズ224Gと、液晶表示ユニット10Gとを順番に備えている。液晶表示ユニット10Gは、フィールドレンズ224Gを介して入射した緑色光LGを、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有している。
【0022】
このプロジェクタ200は、さらに、ダイクロイックミラー219によって分離された青色光LBの光路に沿って、リレーレンズ220と、全反射ミラー221と、リレーレンズ222と、全反射ミラー223と、フィールドレンズ224Bと、液晶表示ユニット10Bとを順番に備えている。全反射ミラー221は、リレーレンズ220を介して入射した青色光LBを、全反射ミラー223に向けて反射するようになっている。全反射ミラー223は、全反射ミラー221によって反射され、リレーレンズ222を介して入射した青色光LBを、液晶表示ユニット10Bに向けて反射するようになっている。液晶表示ユニット10Bは、全反射ミラー223によって反射され、フィールドレンズ224Bを介して入射した青色光LBを、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有している。
【0023】
このプロジェクタ200は、また、赤色光LR、緑色光LGおよび青色光LBの光路が交わる位置に、3つの色光LR,LG,LBを合成する機能を有したクロスプリズム226を備えている。このプロジェクタは、また、クロスプリズム226から出射された合成光を、スクリーン228に向けて投射するための投射レンズ227を備えている。クロスプリズム226は、3つの入射面226R,226G,226Bと、一つの出射面226Tとを有している。入射面226Rには、液晶表示ユニット10Rから出射された赤色光LRが入射するようになっている。入射面226Gには、液晶表示ユニット10Gから出射された緑色光LGが入射するようになっている。入射面226Bには、液晶表示ユニット10Bから出射された青色光LBが入射するようになっている。クロスプリズム226は、入射面226R,226G,226Gに入射した3つの色光を合成して出射面226Tから出射する。
【0024】
図3は、プロジェクタに組み込まれた液晶表示ユニットの冷却機構を表わした模式図である。図示する様に、液晶表示ユニットは、外枠2に収納された液晶パネルで構成されている。外枠2は取付板6を介してプロジェクタの本体側に取り付けられている。図示の例では、液晶表示ユニットは取付板6で光学ブロック(プリズム)226に取り付けられている。外枠2から見て入射光側には見切り板3、偏光板7及び位相差板8が配されている。外枠2やその他の板部材を収納した空間には、第1導風口及び第2導風口が設けられている。これらの導風口にはファンを含む送風ユニット(図示せず)から冷却風が送られており、外枠2に収納された液晶パネルや偏光板7などを冷却する。図から明らかな様に、第1導風口から供給される冷却風は、入射側の偏光板7や液晶パネルの入射面側を冷却する。これに対し、第2導風口から供給される冷却風は、液晶パネルの出射面側や光学ブロック226に取り付けられた偏光板(図示せず)を冷却する。特に、第1導風口から供給される冷却風は、A部で示す様に外枠2の側壁の外面に一部当たる様になっている。
【0025】
図4は、本発明に係る液晶表示装置(液晶表示ユニット)10の基本的な構成を示す模式的な分解斜視図である。図示する様に、液晶表示装置10は、液晶パネル1とこれを保持する外枠2と見切り板3とを含んでいる。液晶パネル1は、プロジェクタの光源ユニット(図示せず)から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、映像情報に応じて入射光を出射光に変調するライトバルブとして機能する。外枠2は出射面側から液晶パネル1を収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有する。図3に示した様に、外枠2の側壁の外面に向かってプロジェクタの送風ユニット(図示せず)から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネル1を冷却する。見切り板3は、液晶パネル1の入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する。
【0026】
図5は、図4に示した各部品を組み立てて完成した液晶表示装置を示す模式的な断面図である。図示する様に、液晶パネル1は見切り板3と外枠2で挟まれている。液晶パネル1は一対のガラス板101,102を接合し、両者の間に液晶を配した構造となっている。液晶パネル1にはフレキシブルケーブル130が接続されており、入射光の変調に必要な映像情報をプロジェクタの本体側から供給している。液晶パネル1の入射面側及び出射面側にはそれぞれカバーガラス121,122が取り付けられている。これらのカバーガラス121,122は表示の妨げとなるゴミや埃が直接液晶パネル1の表面に付着することを防止している。冷却風によって送られてきた塵埃はカバーガラス121,122に付着するが、プロジェクタの投射光学系はこれらのカバーガラス121,122の表面からデフォーカスされている為、付着した塵埃がスクリーン上に視認可能な状態で写し出されることはない。尚、本発明は、液晶表示装置の冷却実装構造の改善を目的としている為、各実施形態では実際にプロジェクタに組み込んだ状態で液晶パネルの温度を測定して評価を行なっている。具体的には、カバーガラス122とガラス基板102との間に微小な熱電対を挿入して、液晶パネル1の昇温状態をモニターし、冷却実装構造の評価を行なっている。
【0027】
以下本発明に係る液晶表示装置の第一実施形態〜第九実施形態を、順に図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
[第一実施形態]
本実施形態は熱伝導率の良好な材料(例えばアルミニウム)で作成された外枠を対象とし、その形状を改善して冷却風による冷却効果を向上させたものである。従来技術では、導風方向や外枠に当たった後の冷却風の状態が考慮されておらず、液晶表示ユニットに導かれた冷却風が必ずしも有効に利用されてはいない。そこで、本実施形態では外枠の形状に関し、冷却効果が大きな部位に冷却風を導く様に導風路を設けている。すなわち、本実施形態は、外枠を改善して冷却効率の向上を図り、以って放熱効果の最適化を図ったものである。
【0029】
図6は、従来の外枠の構造を示す参考図である。図示する様に、外枠2は、内部に液晶パネルを収納する様に枠形状となっている。この枠形状は、液晶パネルの端面部を囲む側壁を含んでいる。図示の参考例では、側壁が四辺に区分されている。このうちの一辺を構成する側壁に対して、図示しない送風ユニットから冷却風が送られる。尚、外枠2の四隅には、取付け用の貫通孔21T,21Bが設けられている。通常は、上側の一対の貫通孔21Tと下側の一対の貫通孔21Bの合計四個で、四点支持により外枠2を取り付ける様になっている。場合によっては、上側の一対の貫通孔21Tと下側の中央に配された貫通孔21Mとで、三点支持も可能な様になっている。図から明らかな様に、従来の外枠2の形状は、矢印の方向から冷却風が供給された場合、この冷却風は外枠2の側壁によってはね返され易い形状となっており、冷却効果は必ずしも十分ではない。
【0030】
従来、液晶パネルの冷却は直接冷却風をパネル面に当てることや、図6に示した様に外枠をヒートシンクとして放熱する方法が一般的とされてきた。冷却用のファンから液晶パネルまでの導風形状の最適化や、外枠の表面積の向上化など様々な対策が提案されている。しかしながら、最近の液晶プロジェクタの設計では、図6に示した様に冷却風は液晶パネルの下方から導風される場合が多い。尚、本明細書ではフレキシブルケーブルが接合される側をパネルの上方とし、これと反対側をパネルの下方と定義している。図6の従来例では、液晶パネルの下方に向かった冷却風が外枠2の側壁ではじかれ、パネル面に効率的に導風されない。そこで、本実施形態はこの下方向からの冷却風を、効率的にパネル面に導風する手法として、外枠2に導風路を形成している。例えば、冷却風を受ける側壁の一部を切り欠いて、導風路の入口とすることで、直接液晶パネルに冷却風を当て、冷却するものである。冷却風の向きに対して、外枠の体積比を調整している。冷却風の進行方向に対して90度となる方向の側壁は極力削除し、これと平行な0度方向の側壁は極力厚くする。この極力とは、導風効果を高める為に削減すべき外枠の体積と、ヒートシンクとしての効果を十分に発揮できる体積とのバランスを取り、最適化を図るという意味である。
【0031】
以下、図7〜図14を参照して、第一実施形態に属する幾つかの実施例を説明する。まず、図7に示した実施例は、外枠2の左右の側壁23Sに沿って導風路22を設けている。その為、下方の側壁23Bの両側に、導風路22の入口となる開口もしくは切欠きを設けている。この様に導風路22を設けることで、矢印の方向に冷却風が入り、液晶パネルのガラス基板を直接冷却することが可能となる。但し、導風路の入口を設けたことで、下辺の側壁23Bには四点支持に必要な貫通孔を設けることができない。しかし、下辺の側壁23Bには貫通孔21Mが残されているので、上辺の一対の貫通孔21Tと合わせて、三点支持が可能な様になっている。
【0032】
図8の実施例は、下辺の側壁を全面的に除去して、最も冷却風がガラス基板に直接当たり易くした形態である。その場合、貫通孔21Mの深さが、上辺の貫通孔21Tに比べ浅くなる。
【0033】
図9は、図7に示した実施例と図8に示した実施例の折衷型である。従来と同様な三点支持で外枠2をプロジェクタの本体側に取付け可能な仕様になっている。
【0034】
図10の実施例は、下辺に残された側壁23Bの外面に傾斜面24を設けている。下辺の側壁23Bにおける導風路以外の部分の表面積を増やし、且つ外枠2に当たった冷却風が速やかにパネルのガラス基板の方向へ進行し易くしたものである。
【0035】
図11に示した実施例は、図6に示した実施例に加え、更に上辺の側壁を完全に除去し、導風路の出口の形状の改善を図ったものである。導風路の出口を広く取った分、取付け用の貫通孔21Tは従来と異なり外枠2の外方向に突出している。
【0036】
図12の実施例は、図10の実施例の変形である。図10の実施例で採用した直線の傾斜面24では冷却風の向きを最適化しきれない場合(例えば冷却風が特に強い場合)、シミュレーションなどを用いて角度を調節した湾曲面24Cを採用している。湾曲面24Cとすることで、冷却風の流れがより円滑になる場合がある。
【0037】
図13の実施例は、下辺の側壁23Bに傾斜面24を設け、更にそこに冷却用のフィン25を配した構成となっている。フィン25を特に冷却風を受ける下辺の側壁23Bの傾斜面に設けることで、冷却効果を高めることが可能である。この場合、導風路を設けない形態であっても、液晶パネルの冷却効果をある程度高めることが可能である。勿論、導風路と組み合わせてフィン25を設ける様にしてもよい。
【0038】
図14の実施例は、基本的に図13の実施例と同様であるが、下辺の側壁23Bに設けた傾斜面24Cが、直線ではなく湾曲している。
【0039】
図7〜図14に示した各実施例に関し、実際に液晶パネルの温度測定評価を実施し、冷却効果を比較した。これによると、各実施例ともに3%程度の温度低減効果が確認された。具体的には、図6に示した従来例の場合、液晶パネルの温度は50℃まで上昇したのに対し、図11の実施例では温度
が48.4℃に下がった。最も効果が高い形態は、図11の実施例であり、次いで図8の実施例、最も効果が小さかった形態は図13及び図14の実施例で、温度低減効果は1.3%であった。
【0040】
[第二実施形態]
本実施形態も液晶表示装置の外枠を対象とし、その形状を改善して冷却風による冷却効果を高めたものである。従来技術では導風方向や外枠に当たった後の冷却風の状態が考慮されておらず、液晶表示装置に導かれた冷却風が有効に使用されていない。そこで、本実施形態では外枠の形状に対して冷却風が当たる表面積を増加させ、以って冷却効果を高めるものである。本実施形態によると、外枠は金型で成形された成形部品からなり、側壁の外面に凹凸を形成し、表面積を拡大して放熱を促進している。特に、側壁の外面に形成された凹凸は側壁の高さ方向と平行にストライプ状に形成されている。これにより、外枠の成形に用いる金型は特にスライド機構を付加することなく、通常の上下開き構造で射出成形可能である。
【0041】
図1の実施例は、外枠2の左辺及び右辺に位置する側壁23Sの外表面に、V溝26Vを形成して、ストライプ状の凹凸としている。本実施形態は、従来の外枠形状から大きさを変えることなく、更なる冷却効率を求める場合に有効である。例えば、プロジェクタ内部の収納スペースに余裕がなく、外枠にフィンなどが取り付けられない場合に有効である。外枠2の表面状態を凹凸にすることで、放熱効果を高めている。表面状態を凹凸にすることで、従来よりも外枠表面積を広げることが可能となり、外枠の放熱効果を高めることができる。凹凸の基準は、その表面積が平滑面の面積の1.1倍から3倍の範囲で、好ましくは1.3倍から1.7倍である。これは、ダイカスト用の金型作成の難易度や製造条件を、従来と同程度に設定することが好ましいからである。又、凹凸の形状は外枠製造時に使用する金型にスライド機構を付加することなく形成できるものに限定しており、その為にストライプ状の溝を採用している。これにより、製造原価の上昇を極力抑えることが可能である。現在の液晶プロジェクタにおける液晶表示ユニットの冷却方法は、ファンからの冷却風を用いる手法が主流であり、例えば外枠の下辺に位置する側壁外面に冷却風が当たる。この場合、左辺及び右辺に位置する側壁に設けるストライプ状の溝は、側壁の高さ方向に平行な方が効率がよい。
【0042】
本実施形態は、外枠の表面積の増加に着目し、安価な方法で実現可能なところに特徴がある。外枠の体積が変えられない条件もしくは表面積を最大限大きく設計したい場合に有効である。金型の表面加工も一般的な機械加工による切削で対応可能である。金型の構造もスライド機構なしで可能な形状に限定される。量産時の製品のハンドリングにも大きな問題は発生しない。具体的には、金型からの離形も困難にはならないレベルである。ストライプ状の溝もV溝に限られることはない。例えば、図16の実施例はプリズム形状の溝26Pを採用している。図17の実施例は断面が四角の溝26Lを採用している。図18の実施例は、断面が波線形状の溝26Cを採用している。図19の実施例は、金型の押切りによる溝26Rを採用している。表面が平滑な場合と比較し、図16の実施例では表面積が1.3倍となっている。又、図17の実施例では表面積が2倍である。
【0043】
本実施形態をプロジェクタに応用する場合、液晶表示ユニットの外形形状は従来のものとほとんど変わらない為、液晶表示ユニット以外の設計変更を必要としない。従って、量産中の機種の改善などに用いることが容易である。又、冷却効果の改善により長寿命化や高輝度化なども可能である。図示した種々の表面形状の外枠を用いて温度比較評価を行なった結果、従来比に対しておよそ2%の温度低減効果が確認された。従来品の場合、液晶パネルのガラス基板温度が50℃に達したのに対し、本実施形態のサンプルでは48.9℃であった。特に、押切り構造にて厚み方向に縦長の溝を設けた図19の実施例では、4%の温度低減効果が確認された。すなわち、従来品のガラス基板表面温度50℃に対し、図19に示した実施例のガラス基板表面温度は47.8℃であった。
【0044】
[第三実施形態]
液晶表示装置の冷却効果を高める為に、外枠の外周部にフィン構造を設ける提案が成されている。この場合、フィンを設置することで外枠の外形形状が大きくなることから、液晶表示ユニットを固着する光学プリズムも大きくしなければならず、冷却効果は改善されるもののコストアップのデメリットが発生していた。本実施形態は、この光学プリズムのコストアップを防止する為、その大きさを変える必要がない外枠のフィン設計手法である。
【0045】
図20は本実施形態の一実施例を示しており、(A)は斜視図、(B)は平面図である。図示する様に、光学プリズム226の三面には、それぞれ取付板6を介してRGB三原色に対応した液晶表示ユニット10R,10G,10Bが取り付けられている。例えば、(A)で、液晶表示ユニット10Bに着目すると、三個の貫通孔21T,21T,21Mを用いて、三点支持により取付板6に取り付けられている。取付板6は、あらかじめ光学プリズム226と一体になっている。外枠2の内部には液晶パネルが収納されており、入射側から見切り板3で抑え込まれている。外枠2の左辺及び右辺に位置する側壁には、冷却用のフィン25Sが取り付けられている。又、外枠2の下辺に位置する側壁の外面にも冷却用のフィン25Bが取り付けられている。
【0046】
(B)に示す様に、各液晶表示ユニット10R,10G,10Bの外枠の左辺及び右辺に位置する側壁に取り付けられた冷却用のフィン25Sは、それぞれ外枠の外形から外側に向かって突出した部分に逃げ用の傾斜が付けられている。直角を成して互いに隣接する液晶表示ユニットの外枠に形成されたフィン25Sが、互いに接触しない様に傾斜の角度が設定されている。この傾斜の角度は45度を中心として30度から60度の間に設定されている。これにより、フィン25Sまで含めた外枠2の外形幅W2は、光学プリズム226の一辺の幅W1よりも広く取ることが可能である。すなわち、光学プリズム226の寸法を拡大することなく、各液晶表示ユニットの左辺及び右辺に設けた冷却用のフィン25Sを側壁の外側に相当程度突出させることが可能である。これにより、フィン25Sの冷却効果が高まる。
【0047】
本実施例は、側面のフィン形状についてその長さを変えることで、プリズムに取り付ける際に隣り合う液晶表示ユニットに接触しない様に設計したことを特徴とするものである。すなわち、従来の実装形態では余分なスペースとなっていた部分Zを有効活用することにより、冷却性能を高めたものである。この効果は、表面積を広げただけでなく、外枠2の体積増加に伴う熱容量の増大から、ヒートシンクとしての性能も改善することができる。互いに隣り合う外枠の形状が同一の場合、フィン25Sの傾斜角度は45度が好ましいが、場合により30度から60度の範囲で設定可能である。導風方向の影響などから隣り合う液晶表示ユニットとの角度合計が90度以下の範囲で、調整最適化設定することができる。
【0048】
図21は、本実施形態の他の実施例を示す模式的な斜視図である。図20に示した先の実施例と対応する部分には対応する参照番号を付して理解を容易にしている。例えば液晶表示ユニット10Bに着目すると、外枠2は側壁の外面にフィン25Sを形成し表面積を拡大して放熱を促進している。このフィン25Sは、外枠2の外形から外側に向かって突出した部分に逃げ用の切欠きが設けられている。この切欠きは、直角を成して隣接する他の液晶表示ユニット10Gの外枠に形成されたフィン25Sと入り組む様に形成されている。フィン25Sが入り組んでいる部分Zが模式的に表わされている。すなわち、本実施例は、隣り合う外枠のフィン形状がそれぞれ接触しない様に突起状のフィンを設けた構造である。この場合、光学プリズム226を含む光学ブロック作成時に行なう画質調整の障害とならない様に、十分なクリアランスを確保する必要がある。画質調整には、バックフォーカス調整や三枚の液晶表示ユニット10R,10G,10Bの間のレジストレーションが含まれる。
【0049】
液晶表示ユニットの外形形状のカスタマイズは、現状ではプロジェクタへの取付け用の貫通孔の大きさや位置程度に止まっていた。外形形状に関しては複数の機種のプロジェクタへ対応する為に、光学ブロックの大きさに対して液晶表示ユニットの外形は小さめに設計する手法が主流となっている。しかし、最近では少しでも冷却効果を高める為、今までは利用されていなかった要因の最適化や高度な精度が要求される様になってきている。本実施形態は、プロジェクタに対して最大限の冷却効果を得る為に、液晶表示ユニットが利用できるスペースを有効利用しようというものである。本実施形態を採用することで、プロジェクタの光学ブロックの大きさを変えることなく、液晶表示ユニットの冷却性能を向上させることが可能となる為、長寿命化や高輝度化が容易に実現できるものと考えられる。尚、図20に示した実施例の外枠を用いて温度比較評価を行なった結果、従来品と比較して3%の温度低減効果が確認された。従来品は液晶パネルのガラス基板表面温度が50℃であるのに対し、図20の実施例を採用した場合、液晶パネルのガラス基板表面温度は48.3℃まで低減化可能である。
【0050】
[第四実施形態]
図22は、第四実施形態の背景を明らかにする為、従来の外枠形状を模式的に表わした参考図である。液晶プロジェクタなどの機器に液晶表示ユニットを組み込む場合、光の入射方向の制限から冷却風の供給方向が限られている。図示する様に、冷却風は、ファンを用いて外枠2の側壁23Bに向かって供給される。この場合、外枠2の下辺に位置する側壁23Bに当たった冷却風を、熱源である液晶パネルの表面に導く様な導風構造を設置することで、効率的な冷却効果が得られる。しかしながら、図22に示した従来の構造では、外枠2の導風方向に対面する側壁23Bが、導風方向に対して垂直な壁となっていた為、外部から冷却風が送られてきても、その側面に当たってはね返される様になっている。その為、冷却風による十分な放熱効果が見込めないだけでなく、外枠2の側壁23Bの部分ではね返った冷却風が乱流となる為、液晶プロジェクタ内で塵埃が拡散し、液晶パネルの表面に付着する確率が高くなる。これは画品位の劣化を引き起こす恐れがある。
【0051】
本実施形態は、この様な従来の構造の欠点を除く為、外枠の形状を改善している。すなわち、外枠は側壁が四辺に区分されているところ、冷却風を受ける例えば下辺の側壁の中央から両端に向かって導風傾斜を形成し、以って冷却風を導風傾斜に沿って下辺の側壁の両端に続く左辺及び右辺の側壁に導風する。
【0052】
図23は、本実施形態の一実施例を示している。本実施例は、外枠2に設けた取付け用の貫通孔21T,21T,21Mを三個とし、従来の外枠形状に設けていた余分な貫通孔を省いている。この省いた部分は導風方向に対してC面形状とし、外枠固定の際は三点支持とする。従来の外枠2の形状に設けられている余分な貫通孔(例えば図22の貫通孔21B,21B)の使用目的は、外枠固定の際に四点支持でも対応できる様にする為であるが、実際には貫通孔21T,21T,21Mを用いた三点支持でも面が決まる為、本形状で十分であると言える。図23の形状とすることで、冷却風が下辺の側壁23Bで跳ね返されなくなる。逆に、冷却風はC面に沿って左辺及び右辺の側壁23Bに導かれ、効果的に液晶パネルの冷却を行なうことが可能である。なお、側壁23Bの外面に形成されたC面角度は80度以下とする。
【0053】
図24は、図23に示した実施例の形状の数値的な範囲を示した模式図である。側壁23Bの外面に形成されたC面角度は80度以下とする。外枠2の側壁23Bにおける80度以上の傾斜を持つ側面Bは、その面積が外枠断面積Aの25%以下とする。C面角度を仮に80度以上にした場合、冷却風の跳ね返りを抑制することはできない。又、放熱効果にしても80度を境にして低減する。又、導風方向に対して80度以上の側面Bの面積を外枠投影断面積Aの25%以上とした場合にも、十分な冷却促進効果を得ることはできない。
【0054】
図25の実施例は、外枠2の下辺に位置する側壁23Bの外面をR面形状としたものである。R面形状とすることで、外枠側面にて跳ね返される冷却風がなくなり、外枠に至る冷却風はR面にて障害なく効果的に外枠2の左辺及び右辺に導かれる。図26の実施例は、外枠2の下辺に位置する側壁23Bの外面に冷却用のフィン25を設けている。各フィン25の間は、導風方向に対してC面形状(もしくはR面形状)にする。本実施例の形状にすることで、冷却風の跳ね返りがなくなり、外枠に至った冷却風はC面もしくはR面にて障害なく、外枠2の左辺及び右辺に導かれる。これにより、フィン25の放熱効果を高めることができる。図27の実施例は、下辺の側壁23Bの外面をC面形状とし、更に残っている貫通孔21Mの近傍までC面形状を延設している。これにより、隣り合うC面が頂角を成す形状とする。図28の実施例は、隔壁2の下辺に位置する側壁23Bの外面で、隣り合うC面もしくはR面が曲面を介して接合する形状である。これにより、側壁23Bの外面で跳ね返される冷却風がなくなり、スムーズに外枠2の左右両側に導かれる。
【0055】
図23から図28に示した各実施例で、温度測定評価を実施したところ、図22に示した従来品に比べ3%程度の温度低減効果が確認できた。
【0056】
[第五実施形態]
図29は第五実施形態の背景説明に用いる参考図であり、従来の構造を表わしている。図示する様に、液晶パネル1は外枠2に収納される。見切り板3が液晶パネル1と重なる様に外枠2に取り付けられる。液晶パネル1から電気信号入力用のフレキシブルケーブル130が伸びている。外枠2は、液晶パネル1を収納した状態で、プリズム226に固定された取付板6に取り付けられる。具体的には、外枠2の四隅に設けた取付け用の貫通孔21T,21T,21B,21Bにネジを挿入して、取付板6に強固に固定する。図示の例では、四隅の貫通孔を用いた四点支持となっているが、場合によっては上側の貫通孔21T,21Tと下側の中央に位置する貫通孔21Mを用いた三点支持とすることもある。いずれか、選択可能である。
【0057】
液晶パネル固定用の外枠2において、その冷却効果を高める一つの手段として、外枠2を固定する為の取付板6に熱を逃がすといった方法がある。一般的に、熱源である液晶パネル1の温度よりも、取付板6の温度の方が低い為である。しかしながら、従来の液晶パネルの実装形態では、入射側に配置した見切り板3に加えて図示しないが出射側にも見切り板が取り付けられている。この出射側の見切り板は、取付板6と外枠2の底面27との間に配されるのが通常である。出射側の見切り板が付いていると、外枠2と取付板6の接触面積27Fを十分に確保できない。図示の例では、接触部分(網かけ部)27Fは、各貫通孔21T,21B,21Mの周辺に限られている。又、出射側の見切り板が外枠2と取付板6の間に挿入されていると、熱交換の際の温度抵抗となり冷却性能を損なっていた。又、図示の様に出射側の見切り板を用いない場合でも、従来の外枠2の底面27の形状は取付板6に対する熱交換を配慮した設計がされておらず、冷却効果を高める上ではまだ不十分である。
【0058】
図30は、本実施形態の一実施例を示す模式的な分解斜視図である。外枠2は、収納した液晶パネル1の平面部と平行な底面に沿って外部取付け用の取付面27Fを有している。この取付面27Fは、取付板6との接触面積が全底面積の25%以上を占め、液晶パネル1に溜まった熱の熱伝導による外部放散を促進している。図では理解を容易にする為、取付面27Fの接触部分を網かけで表わしている。
【0059】
液晶プロジェクタの製造過程において、液晶パネル保持用の外枠2は、その本体側の用取付板6と面接触により固定されている。本実施例は、液晶パネル固定用の外枠2において、外枠2の底面と取付板6の表面との間の接触面積が、外枠2の底面積に対して25%以上を占める様に、外枠2の形状が設計されている。尚、寸法的に許されるものであれば、接触面積は外枠2の外形によって限られる底面積の100%以上とすればより好ましい。接触面積25%を境に、外枠2と取付板6との間の熱伝導が低下する為、実用的に十分な放熱効果を確保する為には接触面積を25%以上とすることが適している。本実施形態を採用することで、製造コスト及び製造プロセスが従来と変わることなく、液晶パネル保持用外枠2と外枠取付板6との間の熱交換を促進することが可能となり、液晶パネル1の冷却効果を高めることができる。以上に説明した、外枠投影断面積Aと接触面Bとの関係は、図31に示されている。
【0060】
図32は本実施形態の他の実施例を示す模式的な分解斜視図である。本実施例は、外枠2と取付板6との間に熱伝導性のシート28が挿入されている。すなわち、外枠2と取付板6との間に熱伝導シート28を挟み込み、外枠2と熱伝導シート28の接触面積を外枠底面積に対して25%以上となる様にしている。熱伝導シート28としては、例えば信越化学工業(株)の高熱伝導シリコンゴムシート、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)の放熱用シリコーン、松下電子部品(株)のPGSグラファイトシートなどを用いることができる。特に、カーボンナノチューブを混入した放熱シートは熱伝導性が高く、効果的である。熱伝導シートを介して液晶パネル保持用外枠と外枠取付板との熱交換を促進することが可能となり、液晶パネルの冷却効果を高めることができる。因みに、温度測定評価を実施した結果、図29に示した比較例と比べて3%程度の温度低減効果が確認された。比較対象品の温度が50℃であるのに対し、本実施例の温度は48.4℃である。
【0061】
[第六実施形態]
第六実施形態の背景を明らかにする為、図33に従来の液晶表示装置の実装形態を参考として挙げる。液晶表示装置は外枠2とこれを収納する液晶パネル1とで構成されている。両者は紫外線硬化樹脂29で互いに固定されている。液晶パネル1は外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域104を含む平面部及びこれを囲み外形を規定する端面部とからなる偏平矩形形状を有し、有効表示領域104に入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能する。外枠2は、液晶パネル1の端面部を囲む側壁23S,23Bとなる枠形状を有し、側壁23Bの外面に向かって外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネル1を冷却する。外枠2の四隅には、液晶表示ユニット取付け用の貫通孔21T,21Bが形成されている。ここで、従来の外枠2の内形形状は、液晶パネル1を外枠2に収納する際のクリアランスを設ける為、液晶パネル1の外周部に沿って均等に隙間(空気層)を配していた。しかし、放熱効果の観点から言えば、この形状では液晶パネル1の外周に空気の層がある為、液晶パネル1の端面から外枠2の側壁に温度が伝わりにくく、冷却性能上は問題があると言わざるを得ない。
【0062】
図34は本実施形態の一実施例を示す。図示する様に、液晶パネル1を収納する外枠2の内形は、液晶パネル1の外形に対して相対的に偏心している。この結果、少なくとも液晶パネル1の端面部の一辺が、対応する外枠2の側壁の一辺と接近して、液晶パネル1に溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進されている。本実施例では、外枠2の右辺に位置する側壁23S及び下辺に位置する側壁23Bに対して、液晶パネル1の対応する端面部が接近し且つ接触している。この接触により、液晶パネルに溜まった熱が外枠2側に放熱される。特に本実施例では、外枠2の内形を基準としており、これに対して液晶パネル1の外形が所定方向に偏心して配されている。このままでは、液晶パネル1の有効表示領域104が中央位置から偏心によりずれている。これを相殺する為、あらかじめ液晶パネル1の有効表示領域104が、液晶パネル1の外形に対して逆方向に偏心配置されている。この偏心配置は、液晶パネル1の製造段階で作り込まれる。
【0063】
図35は本実施形態の他の実施例を示している。図34に示した実施例と逆に、本実施例は液晶パネル1の外形を基準とし、これに対して外枠2の内形が偏心して配されている。この結果、液晶パネル1が外枠2の右辺に位置する側壁23S及び下辺に位置する側壁23Bと接触している。このままだと外枠2が片寄ってプロジェクタ本体に取り付けられてしまう。そこで、外枠2の片寄りを相殺する様に、あらかじめプロジェクタ本体に対する外枠2の取付位置を規定する貫通孔21T,21B,21Mを調整している。
【0064】
図36は各実施例における偏心量と外枠/液晶パネル隙間との関係を模式的に表わしている。本実施形態は、外枠2を固定する側壁の内形中心を、液晶パネル1の外形中心に対して相対的に偏心させ、液晶パネル1の端面部と外枠2の側壁を面接触により固定する。固定方法としては、紫外線硬化型樹脂29を用いて、液晶パネル1と外枠2のガタツキをなくす。一般的に、液晶パネル1と外枠2を固定する際、設備上液晶パネル1と外枠2の隙間が必要となる。本実施形態の場合、外枠2の左辺には、液晶パネル1を入れる際のクリアランスを設けることが可能な為、製造プロセス上特に問題なく液晶表示ユニットの実装が可能である。
【0065】
図37は、液晶パネルと外枠の相対的な位置関係を示す幾何学的な模式図である。図では、外枠と液晶パネルの間隙寸法をAとし、偏心量をBとしている。幾何学的に見て、液晶パネルと外枠が接する場合B=A/2となる。液晶パネルと外枠が離れている場合B<A/2である。液晶パネルと外枠が干渉する場合、B>A/2である。従って本実施形態の偏心量Bは、外枠と液晶パネルの間隙寸法Aの半分以下とする。
【0066】
図38は、本実施形態における好ましい接触面積の範囲を模式的に表わしている。本例では、偏心により液晶パネル1の端面は外枠2の右辺側壁23S及び下辺側壁23Bに接触している。液晶パネル1と外枠2の接触面積は、液晶パネル1の端面部の全面積の10%を超えることが好ましい。接触面積が10%以下になると、放熱効果が従来と変わらず、液晶パネル1の冷却効果は見込めない。この様に、本実施形態は液晶パネル1と外枠2が面接触している為、熱交換を従来よりも促すことができ、放熱効果の向上が期待される。又本実施形態は、外枠2と液晶パネル1を相対的に偏心させるにも関わらず、液晶パネル1の有効表示領域104はプロジェクタ本体側の中心と一致する様に配慮されている。これにより、プロジェクタの光学系を変更することなく、冷却性能を向上させることが可能である。
【0067】
図39は、本実施形態の別の実施例を示している。外枠2の内形の角部に、液晶パネル1の外形の角部を逃がす逃げ部(切欠き)23Aが形成されている。この切欠き23Aを設けることで、液晶パネル1と外枠2の面接触精度を向上できる。尚、切欠き23Aの逃げ形状は、液晶パネル1の外形の一角と外枠2の内形の一角が接触しなければよく、形状は問わない。
【0068】
図40は本実施形態の更に別の実施例を示している。液晶パネル1と外枠2を紫外線硬化型樹脂29によって固定した後、外枠2の左辺に位置する側壁23Sと液晶パネル1の左辺側の端面部との間に生じた隙間に熱伝導性のシリコーン樹脂29Hを充填させ、隙間に存在する空気の層を埋めている。液晶パネル1と外枠2が面接触をしていない左辺に対しても高い熱伝導性を有するシリコーン樹脂を充填して従来よりも高い放熱効果を得ている。
【0069】
本実施形態に係る各実施例につき液晶パネルの温度測定評価を実施した。その結果、従来品に比べ液晶パネルと外枠を相対的に偏心させることで3%程度の温度低減が確認された。比較対象となる従来品の温度上昇が50℃であるのに対し、本実施形態の製品は48.4℃に止まった。
【0070】
[第七実施形態]
プロジェクタなどに対する応用を考えると、液晶表示装置に必要な基本性能の一つとして高冷却性能が挙げられるが、近年になって金属製外枠などの設計もされているものの、実装形態は未だ従来から変わることなく、高冷却性能を求める上で不十分であると言える。従来のプロジェクタなどに使用される液晶パネルの実装形態では、外枠の表面色が一色であり、全面的に黒化処理面又は金属面である。黒化処理面の場合は光反射率が低い為、外枠の入射光側及び側面にて光エネルギー吸収が顕著となり、液晶パネルの温度上昇につながる。液晶パネルの温度上昇は光学特性の低下や短寿命化、液晶駆動回路の誤動作につながり、改善すべき課題となっている。
【0071】
逆に、外枠表面色が金属色など光反射率の高い色の場合には、温度上昇こそしないものの、外枠の出射光側及び内面における光の不要反射(乱反射)により迷光が生じ、写り込みなどの画質劣化が問題となっている。図41は、写り込みを示す模式図である。図示する様に、液晶表示プロジェクタ200からスクリーン228上に投射された画面に迷光起因の写り込みが生じている。この迷光は液晶表示プロジェクタ200に組み込まれた液晶表示ユニットの不要反射に起因する。図示する様に、液晶表示ユニットは光源に近い入射側から投射レンズ227に近い出射側に向けて、偏光板7、見切り板3、液晶パネル1、外枠2が順に重ねられている。液晶パネル1の有効表示領域104を通過した入射光の一部が、外枠2の出射側内端面27Eでけられ、迷光となってスクリーン228上に写り込みを生ずる。この写り込みは、画質を著しく損なう。外枠2の全面が金属色を呈すると、不要反射が増え写り込み増加の原因となる。
【0072】
図42は、本実施形態の一実施例を表わしており、(A)は入射側から見た外枠の斜視図であり、(B)は出射側から見た外枠の斜視図である。図において、網かけ部分が高光反射面を表わし、網かけ部分以外が低光反射面を表わしている。本実施形態は、外枠の表面色が少なくとも二色に分割されている。外枠の入射光側外面及び側面を光反射率の高い色とし、外枠の出射光側外面及び内面を光反射率の低い色としている。これにより、出射光側及び内面で光の乱反射を防止することができるとともに、入射光側及び側面で光エネルギーの吸収による温度上昇を防ぐことが可能になる。外枠の入射光側外面及び側面の光反射率は70%以上が望ましい。仮に70%以下にした場合、光エネルギー吸収を低減することは難しく、温度上昇による画質不良を引き起こす恐れがある。尚、光反射率70%以上の表面色を得る方法は幾つか挙げられる。例えば、高反射金属表面をそのまま用いることができる。あるいは、アルミニウムや銀などのメッキ加工を行なってもよい。例えば銀をスパッタリングで成膜する場合、50nm以上の厚みが必要であり、望ましくは1000nm以上の厚みとすることがよい。酸化チタンなどの高反射材料を塗装してもよい。あるいは、高反射フィルムなどを貼合してもよい。これに対し、外側の出射光側外面及び内面の光反射率は30%以下が望ましい。仮に30%以上にした場合、反射光を低減することは難しく、反射光による画質劣化を引き起こす。尚、光反射率を30%以下に抑える表面加工方法としては幾つかの手段が挙げられる。例えば、低反射金属表面をそのまま用いることができる。あるいは、アルマイトなどの化学的処理を行なってもよい。更にはアクリル材料などを用いた黒又は灰色塗装が挙げられる。クロム等のメッキ加工も有用である。更には黒又は灰色のフィルムを貼合してもよい。上記の様な処理方法を用いればコスト的に安価で製品を得ることが可能である。尚、外枠の表面粗さは適宜設定することができる。
【0073】
[第八実施形態]
液晶表示装置は基本的に液晶パネルを外枠に収納し、見切り板を重ねた構造となっている。入射側に位置する見切り板は液晶パネルの有効表示領域以外を遮光し、光リークなどによる画質劣化を防止する為に設置されている。しかし、従来の見切り板は全面的に金属面で覆われている為、見切り板の裏面や有効表示領域に対応する窓の内周面で、光の不要反射が生じ、写り込みによる画質劣化が発生している。又、見切り板での光エネルギー吸収による温度上昇は、液晶パネルの温度上昇にもつながり、光学特性の劣化を引き起こしている。
【0074】
図43は写り込みを示した模式図である。液晶表示プロジェクタ200によってスクリーン228に投影された画面に不要反射に起因する写り込みが現われている。この写り込みは、入射側に位置する見切り板3の内周面31でけられた迷光に起因している。入射光のうち見切り板3の窓部を規定する内周面31でけられた光は一部が有効表示領域104を通過し、投射レンズ227によってスクリーン228上に投影される。これが写り込みとなって現われ、画質劣化の原因となる。
【0075】
図44は本実施形態の一実施例を表わしており、(A)は見切り板の表面から見た斜視図であり、(B)は同じく見切り板の裏面から見た斜視図である。図示する様に、見切り板3の表面色は少なくとも二色に分割されている。見切り板3の表側は高光反射表面32となっている。見切り板3の裏側は低光反射面33となっている。又、見切り板3の中央に開口する窓を囲む内周面31も低反射面となっており、光の乱反射を防止して写り込みなどを抑制している。又、表側を高光反射表面32として入射光を反射し、光エネルギーの吸収を防ぐことで液晶パネルの温度上昇を抑制している。見切り板裏面及び窓部内周面の光反射率は30%以下が望ましい。仮に30%以上とした場合写り込みを低減することは難しく、反射光による画質劣化を引き起こす恐れがある。尚、光反射率を30%以下に抑える手法としては以下のものが挙げられる。例えば低反射金属表面をそのまま用いることができる。あるいはアルマイトなどの化学的処理を施してもよい。又はアクリル材料などを用いた黒塗装又は灰色塗装を施してもよい。クロムなどのメッキ加工も有効である。更には黒色又は灰色のフィルムを見切り板の所定箇所に貼合してもよい。一方、見切り板表面の光反射率は70%以上が望ましい。仮に70%以下にした場合、光エネルギー吸収を低減することは難しく、液晶パネルの温度上昇による画質不良を引き起こす可能性がある。尚、光反射率70%以上を得る手法としては種々のものが挙げられる。例えば高反射金属表面をそのまま用いてもよい。アルミニウムや銀などのメッキ加工が挙げられる。銀については、メッキに代えてスパッタリングで成膜することもできる。銀のスパッタリングでは50nm以上の膜厚が必要であり、望ましくは1000nm以上である。場合によっては酸化チタンなどの高反射材料を塗装してもよい。更には高反射フィルムを貼合することも有用である。この様な処理方法を用いればコスト的に安価で製品を製造することが可能である。尚、見切り板の表面粗さは適切に設定することができる。
【0076】
見切り板はアルミニウム合金又はマグネシウム合金を材料とすることが望ましい。アルミニウム合金やマグネシウム合金の様な熱伝導性のよい材料を用いることで、前述した液晶パネルの温度上昇による画質不良を低減できるだけでなく、液晶パネルと見切り板の熱交換を促進させることが可能となる為、放熱効果の改善も期待できる。尚一般的に、熱放射率は、金属面よりも塗装面の方が高いことが知られている。放射率は金属面で0.04〜0.06、塗装面で0.8〜0.9である。この為、見切り板の裏面の表面処理を塗装とすることで、写り込みを低減するとともに裏面での放熱効果が得られる。
【0077】
[第九実施形態]
液晶表示ユニットはファンの風を当てることによって放熱効果を得ているが、従来の実装形態では冷却風を効率よく液晶表示ユニットに導く様に設定されていない。その為、ファンの送風量を増やさなければならず、ファンの騒音が問題となっている。本実施形態はこの様な問題点を解決する為に考案されたものである。本実施形態の背景を明らかにする為、図45に従来の実装形態を参考として示す。図示する様に、入射側の見切り板3は液晶パネル1の有効表示領域以外を遮光すべく設置されているが、冷却効果は考慮されておらず、放熱作用は期待できない。外枠2に収納された液晶パネル1は外枠2の側面から供給されるファンの風を受けて冷却効果を得ている。この時、熱源である液晶パネル1の表面へ冷却風を導くことで、効果的な放熱効果を得ることができるが、従来の見切り板3は導風構造が考慮されておらず、高い放熱効果を期待することはできない。
【0078】
図46は本実施形態の一実施例を示す模式図である。本実施例では、見切り板3の一辺に導風板35が設置されている。この導風板35は見切り板3をプレス加工で形成した後、絞りによって形成される。導風板35は冷却風の進行方向に対して5度〜90度の角度を以って設置されている。5度未満であると冷却風は液晶パネル1の表面へ流れていかない。90度以上であると却って冷却風の妨げとなり温度上昇を招いてしまう。5度〜90度の範囲が最も効率的に導風効果が得られる。本実施例は、見切り板3の製造コストと液晶パネル1の製造プロセスをほとんど変えることなく放熱効果が得られる。
【0079】
図47は他の実施例を表わしている。この実施例は見切り板3をプレス加工で形成した後、導風板35が曲げ加工によって形成されている。導風板35が先の実施例の様に絞り加工ではなく、単純な曲げ加工によって形成されるので、コスト的には有利であるが導風性能はやや劣る。
【0080】
図48の実施例は、導風板35が見切り板3の外形寸法を超える様に設置されている。導風板35を庇の様に見切り板3の外形を超える様に設置することで、より多くの冷却風を液晶パネル1の表面に導くことが可能になる。
【0081】
図49の実施例は、導風板35の先端が折り返されている。この様に導風板35の先を折り返すことにより、乱流を起こすことなくスムーズに液晶パネル1表面へ冷却風を導くことができる。又、導風板35の折り返し部で入射光側の方向に流れる冷却風は、入射側に配置される偏光板を冷却することが可能である。
【0082】
図50の実施例は、冷却風の入口側と出口側にそれぞれ導風板35が設けられている。この様に、見切り板の上辺及び下辺にそれぞれ導風板35を設けることで、冷却風は液晶パネル1の表面を通過した後速やかに流出していき、より高い導風効果を得ることが可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、液晶表示ユニットの外枠や見切り板を改善することで冷却効果が高まり、プロジェクタのライトバルブなどに適用した場合、以下の効果が期待できる。まず冷却効果が高まった分、ファン能力を低減できる為静粛性が向上する。ファン能力を低減できる為、消費電力も低減可能である。ファン能力が低減できる為、プロジェクタの小型化も可能である。液晶パネルのガラス基板の表面温度が低減化されることにより、長寿命化が期待できる。ガラス基板の表面温度の低減により、画質が改善される。ガラス基板の放熱性が向上する為、高輝度にしても寿命が短縮されない。ガラス基板の放熱性が向上する為、基板の小型化が可能となり周辺部品も小型化され、最終的にプロジェクタの小型化及び低コスト化が可能となる。以上の効果は第一実施形態から第九実施形態にかけて全て共通に得られる。
【0084】
特に第一実施形態は上記の効果に加え、導風効率が向上する為液晶パネルのガラス基板にゴミが付着しにくくなる。第二実施形態も導風効率が向上する為、ガラス基板にゴミが付着しにくくなる。第四実施形態も導風効率が向上する為、ガラス基板にゴミが付着しにくくなる。又第七実施形態は上述した一般的な効果に加え、光の乱反射による写り込みなどを防止し画質の向上に効果がある。第八実施形態も同様に光の乱反射防止による写り込みなどの画質劣化を抑制できる。又、組立段階で見切り板の窓部と液晶パネルの有効表示領域との間のクリアランス管理が緩和され、歩留りの向上につながる。第九実施形態は導風効率が高まる為、液晶パネルの表面に対するゴミや埃の付着を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の主要構成要素となる液晶パネルを示す模式的な斜視図である。
【図2】本発明に係るプロジェクタの全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るプロジェクタの液晶表示ユニットに対する冷却構造を示す模式図である。
【図4】本発明に係る液晶表示装置の分解斜視図である。
【図5】本発明に係る液晶表示装置の断面図である。
【図6】参考例を示す模式図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図12】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図14】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図15】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図16】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図17】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図18】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図19】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図20】本発明の第三実施形態の実施例を示す斜視図及び平面図である。
【図21】本発明の第三実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図22】参考例を示す斜視図である。
【図23】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図24】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図25】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図26】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図27】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図28】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図29】参考例を示す分解斜視図である。
【図30】本発明の第五実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図31】本発明の第五実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図32】本発明の第五実施形態の実施例を示す分解斜視図である。
【図33】参考例を示す平面図である。
【図34】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図35】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図36】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図37】本発明の第六実施形態の実施例を示す模式図である。
【図38】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図39】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図40】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図41】参考例を示す模式図である。
【図42】本発明の第七実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図43】参考例を示す模式図である。
【図44】本発明の第七実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図45】参考例を示す斜視図である。
【図46】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図47】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図48】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図49】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図50】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・液晶パネル、2・・・外枠、3・・・見切り板、10・・・液晶表示装置、22・・・導風路、23・・・側壁、24・・・傾斜面、25・・・フィン、26・・・溝、28・・・熱伝導シート、29・・・紫外線硬化樹脂、29H・・・熱伝導性シリコーン樹脂、35・・・導風板
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置及びこれをライトバルブに用いたプロジェクタに関する。より詳しくは、液晶表示装置の主要構成要素となる液晶パネルの冷却実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクタは、光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて光源光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を写し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えている。液晶表示ユニットは、液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含む。液晶パネルは、光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能する。外枠は、出射面側から液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、この側壁の外面に向かって送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却する。見切り板は、液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
プロジェクタ(投射型表示装置)の高輝度化及び小型化が著しい進歩を遂げている。その背景には、液晶表示ユニット(液晶表示装置)の冷却実装技術の改善がある。液晶表示ユニットの温度上昇は、電気光学特性の低下や短寿命化、液晶パネルに実装された周辺駆動回路の誤動作につながる為、効果的な冷却化対策を講じる必要がある。これらは、プロジェクタ(投射型表示装置)の場合に止まらず、液晶パネルを使用する全ての機器に必要とされる事項である。その為、液晶パネルをディスプレイに利用する装置に必要な基本性能の一つとして冷却実装技術の改善が挙げられるが、近年になって金属製外枠など設計が進められているものの、実装形状は未だ従来の対応から変わることなく、高冷却性能を求める上で改善すべき課題が残されている。そこで本発明は、液晶パネルの実装形態を改善して、冷却効率の向上を図り、以って放熱効果の最適化を図ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題を解決する為に、第一ないし第九の手段を講じた。即ち、第一手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、外部から送風された冷却風を内部に収納した該液晶パネルに導風する導風路が形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁を少なくとも部分的に切り欠いて該導風路の入口を形成する。更に前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁と対向する第二辺の側壁も少なくとも部分的に切り欠いて該導風路の出口を形成する。場合により、前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁及びこれと対向する第二辺の側壁を共に全面的に切り欠いて該導風路を形成する。また、前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁を部分的に切り欠いて該導風路の入口を形成する際、残された該側壁の部分を面取りして傾斜面を設けても良い。その場合、前記外枠は、残された該側壁の部分を面取りして設けた傾斜面が湾曲していることがある。場合により、前記外枠は、外部取付け用の貫通孔が形成された取付部が、該導風路から外れた位置に配されている。
また、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける一辺にある側壁の外面に放熱用のフィンを設けたことを特徴とする。好ましくは、前記外枠は、該フィンを設けた側壁の外面が面取りされて傾斜面になっている。この場合、前記外枠は、該傾斜面が湾曲していても良い。
【0005】
第二手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は金型で成形された成形部品からなり、該側壁の外面に凹凸を形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、前記凹凸は該側壁の高さ方向と平行にストライプ状に形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記凹凸は、ストライプ状に配された溝からなる。例えば、前記ストライプ状に配された溝は、断面が三角形状を有する。或いは、前記ストライプ状に配された溝は、断面が四角形状を有する。或いは、前記ストライプ状に配された溝は、断面が湾曲形状を有する。場合により、前記凹凸は、該側壁の肉厚をストライプ状に除去して形成されたものであっても良い。
【0006】
第三手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の傾斜が付けられていることを特徴とする。
具体的には、直角をなして隣接する他の液晶表示装置の外枠に形成されたフィンと接触しない様に、前記傾斜の角度が設定されている。前記傾斜の角度は、45度を中心として30度から60度の間に設定されている。
また、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の切欠きが付けられており、前記切欠きは、直角をなして隣接する他の液晶表示装置の外枠に形成されたフィンの切欠きと入り組むように形成されていることを特徴とする。
【0007】
第四手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁の中央から両端に向って導風傾斜を形成し、以って、該冷却風を該導風傾斜に沿って第一辺の側壁の両端に続く第二辺及び第三辺の側壁に導風することを特徴とする。
具体的には、前記導風傾斜は、第一辺の側壁の中央から両端に向って直線的に形成されたテーパ状のC面からなる。或いは、前記導風傾斜は、第一辺の側壁の中央から両端に向って曲線的に形成されたテーパ状のR面からなる。好ましくは、前記導風傾斜は、第一辺の側壁と直交する第二辺及び第三辺の側壁に対して、80度以下の角度で傾いている。前記導風傾斜は、第一辺の側壁の全面積の75%を越える部分に形成されている。前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁に対して該導風傾斜に沿って放熱用のフィンを形成したものでも良い。。第一辺の側壁の中央から両端に向って形成された前記導風傾斜は、中央で交わり頂角をなしている。或いは、第一辺の側壁の中央から両端に向って形成された前記導風傾斜は、中央で互いにカーブしながら接続し凸曲頂面をなしている。
【0008】
第五手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、収納した液晶パネルの平面部と平行な底面に沿って外部取付け用の取付面を有し、前記取付面は、外部との接触面積が全底面積の25%以上を占め、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散を促進することを特徴とする。
好ましくは、前記取付底面は、熱伝導性のシートを介して外部の部材に取り付けられる。
【0009】
第六手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む外形を規定する端面部とからなる偏平矩形形状を有し、有効表示領域に入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形は、前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心しており、少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と接近して、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進される。
一態様では、基準となる前記外枠の内形に対して、前記液晶パネルの外形が所定方向に偏心して配されており、該偏心を相殺する様にあらかじめ該液晶パネルの有効表示領域が該液晶パネルの外形に対して逆方向に偏心配置されている。他の態様では、基準となる前記液晶パネルの外形に対して、前記外枠の内形が偏心して配されており、該偏心を相殺する様にあらかじめ外部に対する該外枠の取付け位置が調整されている。前記偏心の量は、前記液晶パネルの外形と前記外枠の内形との間に設けたクリアランスの半分以下に設定されている。前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形が前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心している結果、少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と面接蝕して、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進される。好ましくは、前記外枠の側壁に対する前記液晶パネルの端面部の接蝕面積が、液晶パネルの端面部の全面積の10%を越える。前記外枠の内形の角部に、前記液晶パネルの外形の角部を逃がす切欠きを形成しても良い。また、相対的に偏心配置した前記外枠の側壁と前記液晶パネルの端面部とは、紫外線硬化型の接着剤により互いに固定されている。更に、互いに相対的に偏心配置した前記外枠の内形と前記液晶パネルの外形との間に生じた間隙を埋めるように、熱伝導性のシリコーン樹脂が充填されている。
【0010】
第七手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、前記外枠は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とする。
一態様では、前記外枠は、表面処理により反射率の異なった二色に区分されている。他の態様では、前記外枠は、反射率の異なった二種類の着色剤を用いた表面塗工により二色に区分されている。好ましくは、前記外枠は、液晶パネルの入射面側に位置する外表面が、反射率70%以上の表面色を有する。また前記外枠は、その内表面及び液晶パネルの出射面側に位置する外表面が、反射率30%以下の表面色を有する。更に前記外枠は、その側壁の外面が、反射率70%以上の表面色を有する。
【0011】
第八手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する液晶表示装置であって、前記見切り板は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とする。
一態様では、前記見切り板は、表面処理により反射率の異なった二色に区分されている。他の態様では、前記見切り板は、反射率の異なった二種類の着色剤を用いた表面塗工により二色に区分されている。好ましくは、前記見切り板は、液晶パネルの入射面と反対に位置する外表面が、反射率70%以上の表面色を有する。又、前記見切り板は、液晶パネルの入射面と向き合う内表面及び窓部を仕切る内周面が、反射率30%以下の表面色を有する。前記見切り板は、その材質がアルミニウム合金である。或いは、前記見切り板は、その材質がマグネシウム合金である。
【0012】
第九手段は、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する液晶表示装置であって、前記見切り板は導風部を有し、該外枠の側壁の外面に向って送風された冷却風を該液晶パネルの平面部に導風して冷却効果を高めたことを特徴とする。
好ましくは、前記導風部は、入射する光を遮断可能な見切り板の遮光部位に一体的に形成されている。又前記導風部は、該液晶パネルの平面部に対して傾斜した導風面を有する。或いは前記導風部は、該見切り板の表面から段差をもって配された導風面を有する。
【0013】
本発明の第一手段によれば、外枠の内側に導風路を設けて液晶パネルのガラス基板に直接冷却風が当たる構造としている。又、冷却風が当たる外枠の側面に傾斜を設けて液晶パネルのガラス基板の方向へ冷却風を逃がす構造を採用している。係る構造により、液晶表示装置の放熱効果が改善される。
本発明の第二手段によれば、外枠の外形形状を拡大することなく表面積を増加でき、冷却効果が高く製造コストが著しく上昇することがない。
本発明の第三手段によれば、外枠に冷却用のフィンを設け場合、フィンの形状を改善して、小型化設計を可能にしている。例えば、RGB三板式のプロジェクタで、RGB三個の液晶表示ユニットをプリズムなどの光学ブロックに取り付ける際、各液晶表示ユニットの外枠に設けたフィンの形状を最適化することで、放熱効果を損なうことなく、コンパクトな取付けを可能にしている。
本発明の第四手段によれば、冷却風が当たる外枠の一辺を例えばC面化している。換言すると、外枠の外形を四角形から五角形としている。これにより、送風ユニットのファンから送られる冷却風の流れを妨げることがなくなる為、放熱効果の改善が期待できる。
本発明の第五手段によれば、プロジェクタ本体側の構造部材(例えば取付板)に対する液晶表示ユニットの取付け面積を拡大している。具体的には、取付板と外枠の接触面積を広く取ることにより、本体側の取付板と液晶表示ユニット側の外枠との間の熱交換を促進させることが可能である。一般に、液晶表示ユニット側の外枠と比較して本体側の取付板の温度は低い為、放熱効果が期待できる。
本発明の第六手段によれば、外枠の内形(液晶パネルを収納する部分)の中心を、液晶パネルの外形の中心に対して相対的に偏心させている。これにより、液晶パネルの端面部と外枠の側壁が面接触可能となり、液晶パネルと外枠の熱交換を高めることができる。
本発明の第七手段によれば、外枠の表面色を光反射率の高い色と低い色に分割している。これにより、光エネルギーの吸収による温度上昇を防止するとともに、光の乱反射による画質の劣化を防ぐことができる。
本発明の第八手段によれば、見切り板の表面を光反射率の高い色とすることにより液晶パネルの温度上昇を防ぐことができる。合わせて、液晶パネルの有効表示領域と対応する見切り板の窓部を囲む内周面及び液晶パネルと接する裏面を、光反射率の低い色とすることで、不要反射による迷光の発生を防いでいる。例えばプロジェクタの場合迷光がスクリーンに写り込むことを防ぎ、画質劣化を抑制可能とする。
本発明の第九手段によれば、見切り板の一辺に導風片を取り付けることにより、外枠に当たる冷却風を効率的に液晶パネルのガラス基板表面へ導くことが可能となり、更なる放熱効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る液晶表示装置の主要構成要素である液晶パネルを示す模式的な斜視図である。図示する様に、液晶パネル1はガラスなどからなる一対の絶縁基板101,102と両者の間に保持された電気光学物質103とを備えた偏平矩形構造を有する。電気光学物質103としては、液晶材料を用いる。上側の絶縁基板102には対向電極が形成されている。下側の絶縁基板101には画素アレイ部104と駆動回路部とが集積形成されている。駆動回路部は垂直駆動回路105と水平駆動回路106とに分かれている。又、絶縁基板101の周辺部上端には外部接続用の端子部107が形成されている。端子部107は配線108を介して垂直駆動回路105及び水平駆動回路106に接続している。画素アレイ部104には行状のゲート配線109と列状の信号配線110が形成されている。両配線の交差部には画素電極111とこれを駆動する薄膜トランジスタTFTが形成されている。薄膜トランジスタTFTのゲート電極は対応するゲート配線109に接続され、ドレイン領域は対応する画素電極111に接続され、ソース領域は対応する信号配線110に接続している。ゲート配線109は垂直駆動回路105に接続する一方、信号配線110は水平駆動回路106に接続している。
【0015】
図2は、本発明に係る液晶表示装置を液晶表示ユニットとして組み込んだプロジェクタを示す模式的なブロック図である。この図に示したプロジェクタ200は、透過型の液晶表示ユニットを3枚用いてカラー画像表示を行ういわゆる3板方式のものである。このプロジェクタは、光を発する光源211と、一対の第1、第2マルチレンズアレイインテグレータ212,213と、マルチレンズアレイインテグレータ212,213の間に設けられ、光路(光軸210)を第2マルチレンズアレイインテグレータ213側に略90度曲げるように配置された全反射ミラー214とを備えている。マルチレンズアレイインテグレータ212,213には、それぞれ複数のマイクロレンズ212M,213Mが2次元的に配列されている。マルチレンズアレイインテグレータ212,213は、光の照度分布を均一化させるためのものであり、入射した光を複数の小光束に分割する機能を有している。
【0016】
光源211は、カラー画像表示に必要とされる、赤色光、青色光および緑色光を含んだ白色光を発するようになっている。この光源211は、白色光を発する発光体(図示せず)と、発光体から発せられた光を反射、集光する凹面鏡とを含んで構成されている。発光体としては、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプまたはキセノンランプ等が使用される。凹面鏡は、集光効率が良い形状であることが望ましく、例えば回転楕円面鏡や回転放物面鏡等の回転対称な面形状となっている。
【0017】
このプロジェクタ200は、また、第2マルチレンズアレイインテグレータ213の光の出射側に、PS合成素子215と、コンデンサレンズ216と、ダイクロイックミラー217とを順番に備えている。ダイクロイックミラー217は、入射した光を、例えば赤色光LRと、その他の色光とに分離する機能を有している。
【0018】
PS合成素子215には、第2マルチレンズアレイインテグレータ213における隣り合うマイクロレンズ間に対応する位置に、複数の1/2波長板215Aが設けられている。PS合成素子215は、入射した光L0を2種類(P偏光成分およびS偏光成分)の偏光光L1,L2に分離する機能を有している。PS合成素子215は、また、分離された2つの偏光光L1,L2のうち、一方の偏光光L2を、その偏光方向(例えばP偏光)を保ったままPS合成素子215から出射し、他方の偏光光L1(例えばS偏光成分)を、1/2波長板215Aの作用により、他の偏光成分(例えばP偏光成分)に変換して出射する機能を有している。
【0019】
このプロジェクタ200は、また、ダイクロイックミラー217によって分離された赤色光LRの光路に沿って、全反射ミラー218と、フィールドレンズ224Rと、液晶表示ユニット10Rとを順番に備えている。全反射ミラー218は、ダイクロイックミラー217によって分離された赤色光LRを、液晶表示ユニット10Rに向けて反射するようになっている。液晶表示ユニット10Rは、フィールドレンズ224Rを介して入射した赤色光LRを、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有している。
【0020】
このプロジェクタ200は、さらに、ダイクロイックミラー217によって分離された他の色光の光路に沿って、ダイクロイックミラー219を備えている。ダイクロイックミラー219は、入射した光を、例えば緑色光と青色光とに分離する機能を有している。
【0021】
このプロジェクタ200は、また、ダイクロイックミラー219によって分離された緑色光LGの光路に沿って、フィールドレンズ224Gと、液晶表示ユニット10Gとを順番に備えている。液晶表示ユニット10Gは、フィールドレンズ224Gを介して入射した緑色光LGを、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有している。
【0022】
このプロジェクタ200は、さらに、ダイクロイックミラー219によって分離された青色光LBの光路に沿って、リレーレンズ220と、全反射ミラー221と、リレーレンズ222と、全反射ミラー223と、フィールドレンズ224Bと、液晶表示ユニット10Bとを順番に備えている。全反射ミラー221は、リレーレンズ220を介して入射した青色光LBを、全反射ミラー223に向けて反射するようになっている。全反射ミラー223は、全反射ミラー221によって反射され、リレーレンズ222を介して入射した青色光LBを、液晶表示ユニット10Bに向けて反射するようになっている。液晶表示ユニット10Bは、全反射ミラー223によって反射され、フィールドレンズ224Bを介して入射した青色光LBを、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有している。
【0023】
このプロジェクタ200は、また、赤色光LR、緑色光LGおよび青色光LBの光路が交わる位置に、3つの色光LR,LG,LBを合成する機能を有したクロスプリズム226を備えている。このプロジェクタは、また、クロスプリズム226から出射された合成光を、スクリーン228に向けて投射するための投射レンズ227を備えている。クロスプリズム226は、3つの入射面226R,226G,226Bと、一つの出射面226Tとを有している。入射面226Rには、液晶表示ユニット10Rから出射された赤色光LRが入射するようになっている。入射面226Gには、液晶表示ユニット10Gから出射された緑色光LGが入射するようになっている。入射面226Bには、液晶表示ユニット10Bから出射された青色光LBが入射するようになっている。クロスプリズム226は、入射面226R,226G,226Gに入射した3つの色光を合成して出射面226Tから出射する。
【0024】
図3は、プロジェクタに組み込まれた液晶表示ユニットの冷却機構を表わした模式図である。図示する様に、液晶表示ユニットは、外枠2に収納された液晶パネルで構成されている。外枠2は取付板6を介してプロジェクタの本体側に取り付けられている。図示の例では、液晶表示ユニットは取付板6で光学ブロック(プリズム)226に取り付けられている。外枠2から見て入射光側には見切り板3、偏光板7及び位相差板8が配されている。外枠2やその他の板部材を収納した空間には、第1導風口及び第2導風口が設けられている。これらの導風口にはファンを含む送風ユニット(図示せず)から冷却風が送られており、外枠2に収納された液晶パネルや偏光板7などを冷却する。図から明らかな様に、第1導風口から供給される冷却風は、入射側の偏光板7や液晶パネルの入射面側を冷却する。これに対し、第2導風口から供給される冷却風は、液晶パネルの出射面側や光学ブロック226に取り付けられた偏光板(図示せず)を冷却する。特に、第1導風口から供給される冷却風は、A部で示す様に外枠2の側壁の外面に一部当たる様になっている。
【0025】
図4は、本発明に係る液晶表示装置(液晶表示ユニット)10の基本的な構成を示す模式的な分解斜視図である。図示する様に、液晶表示装置10は、液晶パネル1とこれを保持する外枠2と見切り板3とを含んでいる。液晶パネル1は、プロジェクタの光源ユニット(図示せず)から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、映像情報に応じて入射光を出射光に変調するライトバルブとして機能する。外枠2は出射面側から液晶パネル1を収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有する。図3に示した様に、外枠2の側壁の外面に向かってプロジェクタの送風ユニット(図示せず)から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネル1を冷却する。見切り板3は、液晶パネル1の入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する。
【0026】
図5は、図4に示した各部品を組み立てて完成した液晶表示装置を示す模式的な断面図である。図示する様に、液晶パネル1は見切り板3と外枠2で挟まれている。液晶パネル1は一対のガラス板101,102を接合し、両者の間に液晶を配した構造となっている。液晶パネル1にはフレキシブルケーブル130が接続されており、入射光の変調に必要な映像情報をプロジェクタの本体側から供給している。液晶パネル1の入射面側及び出射面側にはそれぞれカバーガラス121,122が取り付けられている。これらのカバーガラス121,122は表示の妨げとなるゴミや埃が直接液晶パネル1の表面に付着することを防止している。冷却風によって送られてきた塵埃はカバーガラス121,122に付着するが、プロジェクタの投射光学系はこれらのカバーガラス121,122の表面からデフォーカスされている為、付着した塵埃がスクリーン上に視認可能な状態で写し出されることはない。尚、本発明は、液晶表示装置の冷却実装構造の改善を目的としている為、各実施形態では実際にプロジェクタに組み込んだ状態で液晶パネルの温度を測定して評価を行なっている。具体的には、カバーガラス122とガラス基板102との間に微小な熱電対を挿入して、液晶パネル1の昇温状態をモニターし、冷却実装構造の評価を行なっている。
【0027】
以下本発明に係る液晶表示装置の第一実施形態〜第九実施形態を、順に図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
[第一実施形態]
本実施形態は熱伝導率の良好な材料(例えばアルミニウム)で作成された外枠を対象とし、その形状を改善して冷却風による冷却効果を向上させたものである。従来技術では、導風方向や外枠に当たった後の冷却風の状態が考慮されておらず、液晶表示ユニットに導かれた冷却風が必ずしも有効に利用されてはいない。そこで、本実施形態では外枠の形状に関し、冷却効果が大きな部位に冷却風を導く様に導風路を設けている。すなわち、本実施形態は、外枠を改善して冷却効率の向上を図り、以って放熱効果の最適化を図ったものである。
【0029】
図6は、従来の外枠の構造を示す参考図である。図示する様に、外枠2は、内部に液晶パネルを収納する様に枠形状となっている。この枠形状は、液晶パネルの端面部を囲む側壁を含んでいる。図示の参考例では、側壁が四辺に区分されている。このうちの一辺を構成する側壁に対して、図示しない送風ユニットから冷却風が送られる。尚、外枠2の四隅には、取付け用の貫通孔21T,21Bが設けられている。通常は、上側の一対の貫通孔21Tと下側の一対の貫通孔21Bの合計四個で、四点支持により外枠2を取り付ける様になっている。場合によっては、上側の一対の貫通孔21Tと下側の中央に配された貫通孔21Mとで、三点支持も可能な様になっている。図から明らかな様に、従来の外枠2の形状は、矢印の方向から冷却風が供給された場合、この冷却風は外枠2の側壁によってはね返され易い形状となっており、冷却効果は必ずしも十分ではない。
【0030】
従来、液晶パネルの冷却は直接冷却風をパネル面に当てることや、図6に示した様に外枠をヒートシンクとして放熱する方法が一般的とされてきた。冷却用のファンから液晶パネルまでの導風形状の最適化や、外枠の表面積の向上化など様々な対策が提案されている。しかしながら、最近の液晶プロジェクタの設計では、図6に示した様に冷却風は液晶パネルの下方から導風される場合が多い。尚、本明細書ではフレキシブルケーブルが接合される側をパネルの上方とし、これと反対側をパネルの下方と定義している。図6の従来例では、液晶パネルの下方に向かった冷却風が外枠2の側壁ではじかれ、パネル面に効率的に導風されない。そこで、本実施形態はこの下方向からの冷却風を、効率的にパネル面に導風する手法として、外枠2に導風路を形成している。例えば、冷却風を受ける側壁の一部を切り欠いて、導風路の入口とすることで、直接液晶パネルに冷却風を当て、冷却するものである。冷却風の向きに対して、外枠の体積比を調整している。冷却風の進行方向に対して90度となる方向の側壁は極力削除し、これと平行な0度方向の側壁は極力厚くする。この極力とは、導風効果を高める為に削減すべき外枠の体積と、ヒートシンクとしての効果を十分に発揮できる体積とのバランスを取り、最適化を図るという意味である。
【0031】
以下、図7〜図14を参照して、第一実施形態に属する幾つかの実施例を説明する。まず、図7に示した実施例は、外枠2の左右の側壁23Sに沿って導風路22を設けている。その為、下方の側壁23Bの両側に、導風路22の入口となる開口もしくは切欠きを設けている。この様に導風路22を設けることで、矢印の方向に冷却風が入り、液晶パネルのガラス基板を直接冷却することが可能となる。但し、導風路の入口を設けたことで、下辺の側壁23Bには四点支持に必要な貫通孔を設けることができない。しかし、下辺の側壁23Bには貫通孔21Mが残されているので、上辺の一対の貫通孔21Tと合わせて、三点支持が可能な様になっている。
【0032】
図8の実施例は、下辺の側壁を全面的に除去して、最も冷却風がガラス基板に直接当たり易くした形態である。その場合、貫通孔21Mの深さが、上辺の貫通孔21Tに比べ浅くなる。
【0033】
図9は、図7に示した実施例と図8に示した実施例の折衷型である。従来と同様な三点支持で外枠2をプロジェクタの本体側に取付け可能な仕様になっている。
【0034】
図10の実施例は、下辺に残された側壁23Bの外面に傾斜面24を設けている。下辺の側壁23Bにおける導風路以外の部分の表面積を増やし、且つ外枠2に当たった冷却風が速やかにパネルのガラス基板の方向へ進行し易くしたものである。
【0035】
図11に示した実施例は、図6に示した実施例に加え、更に上辺の側壁を完全に除去し、導風路の出口の形状の改善を図ったものである。導風路の出口を広く取った分、取付け用の貫通孔21Tは従来と異なり外枠2の外方向に突出している。
【0036】
図12の実施例は、図10の実施例の変形である。図10の実施例で採用した直線の傾斜面24では冷却風の向きを最適化しきれない場合(例えば冷却風が特に強い場合)、シミュレーションなどを用いて角度を調節した湾曲面24Cを採用している。湾曲面24Cとすることで、冷却風の流れがより円滑になる場合がある。
【0037】
図13の実施例は、下辺の側壁23Bに傾斜面24を設け、更にそこに冷却用のフィン25を配した構成となっている。フィン25を特に冷却風を受ける下辺の側壁23Bの傾斜面に設けることで、冷却効果を高めることが可能である。この場合、導風路を設けない形態であっても、液晶パネルの冷却効果をある程度高めることが可能である。勿論、導風路と組み合わせてフィン25を設ける様にしてもよい。
【0038】
図14の実施例は、基本的に図13の実施例と同様であるが、下辺の側壁23Bに設けた傾斜面24Cが、直線ではなく湾曲している。
【0039】
図7〜図14に示した各実施例に関し、実際に液晶パネルの温度測定評価を実施し、冷却効果を比較した。これによると、各実施例ともに3%程度の温度低減効果が確認された。具体的には、図6に示した従来例の場合、液晶パネルの温度は50℃まで上昇したのに対し、図11の実施例では温度
が48.4℃に下がった。最も効果が高い形態は、図11の実施例であり、次いで図8の実施例、最も効果が小さかった形態は図13及び図14の実施例で、温度低減効果は1.3%であった。
【0040】
[第二実施形態]
本実施形態も液晶表示装置の外枠を対象とし、その形状を改善して冷却風による冷却効果を高めたものである。従来技術では導風方向や外枠に当たった後の冷却風の状態が考慮されておらず、液晶表示装置に導かれた冷却風が有効に使用されていない。そこで、本実施形態では外枠の形状に対して冷却風が当たる表面積を増加させ、以って冷却効果を高めるものである。本実施形態によると、外枠は金型で成形された成形部品からなり、側壁の外面に凹凸を形成し、表面積を拡大して放熱を促進している。特に、側壁の外面に形成された凹凸は側壁の高さ方向と平行にストライプ状に形成されている。これにより、外枠の成形に用いる金型は特にスライド機構を付加することなく、通常の上下開き構造で射出成形可能である。
【0041】
図1の実施例は、外枠2の左辺及び右辺に位置する側壁23Sの外表面に、V溝26Vを形成して、ストライプ状の凹凸としている。本実施形態は、従来の外枠形状から大きさを変えることなく、更なる冷却効率を求める場合に有効である。例えば、プロジェクタ内部の収納スペースに余裕がなく、外枠にフィンなどが取り付けられない場合に有効である。外枠2の表面状態を凹凸にすることで、放熱効果を高めている。表面状態を凹凸にすることで、従来よりも外枠表面積を広げることが可能となり、外枠の放熱効果を高めることができる。凹凸の基準は、その表面積が平滑面の面積の1.1倍から3倍の範囲で、好ましくは1.3倍から1.7倍である。これは、ダイカスト用の金型作成の難易度や製造条件を、従来と同程度に設定することが好ましいからである。又、凹凸の形状は外枠製造時に使用する金型にスライド機構を付加することなく形成できるものに限定しており、その為にストライプ状の溝を採用している。これにより、製造原価の上昇を極力抑えることが可能である。現在の液晶プロジェクタにおける液晶表示ユニットの冷却方法は、ファンからの冷却風を用いる手法が主流であり、例えば外枠の下辺に位置する側壁外面に冷却風が当たる。この場合、左辺及び右辺に位置する側壁に設けるストライプ状の溝は、側壁の高さ方向に平行な方が効率がよい。
【0042】
本実施形態は、外枠の表面積の増加に着目し、安価な方法で実現可能なところに特徴がある。外枠の体積が変えられない条件もしくは表面積を最大限大きく設計したい場合に有効である。金型の表面加工も一般的な機械加工による切削で対応可能である。金型の構造もスライド機構なしで可能な形状に限定される。量産時の製品のハンドリングにも大きな問題は発生しない。具体的には、金型からの離形も困難にはならないレベルである。ストライプ状の溝もV溝に限られることはない。例えば、図16の実施例はプリズム形状の溝26Pを採用している。図17の実施例は断面が四角の溝26Lを採用している。図18の実施例は、断面が波線形状の溝26Cを採用している。図19の実施例は、金型の押切りによる溝26Rを採用している。表面が平滑な場合と比較し、図16の実施例では表面積が1.3倍となっている。又、図17の実施例では表面積が2倍である。
【0043】
本実施形態をプロジェクタに応用する場合、液晶表示ユニットの外形形状は従来のものとほとんど変わらない為、液晶表示ユニット以外の設計変更を必要としない。従って、量産中の機種の改善などに用いることが容易である。又、冷却効果の改善により長寿命化や高輝度化なども可能である。図示した種々の表面形状の外枠を用いて温度比較評価を行なった結果、従来比に対しておよそ2%の温度低減効果が確認された。従来品の場合、液晶パネルのガラス基板温度が50℃に達したのに対し、本実施形態のサンプルでは48.9℃であった。特に、押切り構造にて厚み方向に縦長の溝を設けた図19の実施例では、4%の温度低減効果が確認された。すなわち、従来品のガラス基板表面温度50℃に対し、図19に示した実施例のガラス基板表面温度は47.8℃であった。
【0044】
[第三実施形態]
液晶表示装置の冷却効果を高める為に、外枠の外周部にフィン構造を設ける提案が成されている。この場合、フィンを設置することで外枠の外形形状が大きくなることから、液晶表示ユニットを固着する光学プリズムも大きくしなければならず、冷却効果は改善されるもののコストアップのデメリットが発生していた。本実施形態は、この光学プリズムのコストアップを防止する為、その大きさを変える必要がない外枠のフィン設計手法である。
【0045】
図20は本実施形態の一実施例を示しており、(A)は斜視図、(B)は平面図である。図示する様に、光学プリズム226の三面には、それぞれ取付板6を介してRGB三原色に対応した液晶表示ユニット10R,10G,10Bが取り付けられている。例えば、(A)で、液晶表示ユニット10Bに着目すると、三個の貫通孔21T,21T,21Mを用いて、三点支持により取付板6に取り付けられている。取付板6は、あらかじめ光学プリズム226と一体になっている。外枠2の内部には液晶パネルが収納されており、入射側から見切り板3で抑え込まれている。外枠2の左辺及び右辺に位置する側壁には、冷却用のフィン25Sが取り付けられている。又、外枠2の下辺に位置する側壁の外面にも冷却用のフィン25Bが取り付けられている。
【0046】
(B)に示す様に、各液晶表示ユニット10R,10G,10Bの外枠の左辺及び右辺に位置する側壁に取り付けられた冷却用のフィン25Sは、それぞれ外枠の外形から外側に向かって突出した部分に逃げ用の傾斜が付けられている。直角を成して互いに隣接する液晶表示ユニットの外枠に形成されたフィン25Sが、互いに接触しない様に傾斜の角度が設定されている。この傾斜の角度は45度を中心として30度から60度の間に設定されている。これにより、フィン25Sまで含めた外枠2の外形幅W2は、光学プリズム226の一辺の幅W1よりも広く取ることが可能である。すなわち、光学プリズム226の寸法を拡大することなく、各液晶表示ユニットの左辺及び右辺に設けた冷却用のフィン25Sを側壁の外側に相当程度突出させることが可能である。これにより、フィン25Sの冷却効果が高まる。
【0047】
本実施例は、側面のフィン形状についてその長さを変えることで、プリズムに取り付ける際に隣り合う液晶表示ユニットに接触しない様に設計したことを特徴とするものである。すなわち、従来の実装形態では余分なスペースとなっていた部分Zを有効活用することにより、冷却性能を高めたものである。この効果は、表面積を広げただけでなく、外枠2の体積増加に伴う熱容量の増大から、ヒートシンクとしての性能も改善することができる。互いに隣り合う外枠の形状が同一の場合、フィン25Sの傾斜角度は45度が好ましいが、場合により30度から60度の範囲で設定可能である。導風方向の影響などから隣り合う液晶表示ユニットとの角度合計が90度以下の範囲で、調整最適化設定することができる。
【0048】
図21は、本実施形態の他の実施例を示す模式的な斜視図である。図20に示した先の実施例と対応する部分には対応する参照番号を付して理解を容易にしている。例えば液晶表示ユニット10Bに着目すると、外枠2は側壁の外面にフィン25Sを形成し表面積を拡大して放熱を促進している。このフィン25Sは、外枠2の外形から外側に向かって突出した部分に逃げ用の切欠きが設けられている。この切欠きは、直角を成して隣接する他の液晶表示ユニット10Gの外枠に形成されたフィン25Sと入り組む様に形成されている。フィン25Sが入り組んでいる部分Zが模式的に表わされている。すなわち、本実施例は、隣り合う外枠のフィン形状がそれぞれ接触しない様に突起状のフィンを設けた構造である。この場合、光学プリズム226を含む光学ブロック作成時に行なう画質調整の障害とならない様に、十分なクリアランスを確保する必要がある。画質調整には、バックフォーカス調整や三枚の液晶表示ユニット10R,10G,10Bの間のレジストレーションが含まれる。
【0049】
液晶表示ユニットの外形形状のカスタマイズは、現状ではプロジェクタへの取付け用の貫通孔の大きさや位置程度に止まっていた。外形形状に関しては複数の機種のプロジェクタへ対応する為に、光学ブロックの大きさに対して液晶表示ユニットの外形は小さめに設計する手法が主流となっている。しかし、最近では少しでも冷却効果を高める為、今までは利用されていなかった要因の最適化や高度な精度が要求される様になってきている。本実施形態は、プロジェクタに対して最大限の冷却効果を得る為に、液晶表示ユニットが利用できるスペースを有効利用しようというものである。本実施形態を採用することで、プロジェクタの光学ブロックの大きさを変えることなく、液晶表示ユニットの冷却性能を向上させることが可能となる為、長寿命化や高輝度化が容易に実現できるものと考えられる。尚、図20に示した実施例の外枠を用いて温度比較評価を行なった結果、従来品と比較して3%の温度低減効果が確認された。従来品は液晶パネルのガラス基板表面温度が50℃であるのに対し、図20の実施例を採用した場合、液晶パネルのガラス基板表面温度は48.3℃まで低減化可能である。
【0050】
[第四実施形態]
図22は、第四実施形態の背景を明らかにする為、従来の外枠形状を模式的に表わした参考図である。液晶プロジェクタなどの機器に液晶表示ユニットを組み込む場合、光の入射方向の制限から冷却風の供給方向が限られている。図示する様に、冷却風は、ファンを用いて外枠2の側壁23Bに向かって供給される。この場合、外枠2の下辺に位置する側壁23Bに当たった冷却風を、熱源である液晶パネルの表面に導く様な導風構造を設置することで、効率的な冷却効果が得られる。しかしながら、図22に示した従来の構造では、外枠2の導風方向に対面する側壁23Bが、導風方向に対して垂直な壁となっていた為、外部から冷却風が送られてきても、その側面に当たってはね返される様になっている。その為、冷却風による十分な放熱効果が見込めないだけでなく、外枠2の側壁23Bの部分ではね返った冷却風が乱流となる為、液晶プロジェクタ内で塵埃が拡散し、液晶パネルの表面に付着する確率が高くなる。これは画品位の劣化を引き起こす恐れがある。
【0051】
本実施形態は、この様な従来の構造の欠点を除く為、外枠の形状を改善している。すなわち、外枠は側壁が四辺に区分されているところ、冷却風を受ける例えば下辺の側壁の中央から両端に向かって導風傾斜を形成し、以って冷却風を導風傾斜に沿って下辺の側壁の両端に続く左辺及び右辺の側壁に導風する。
【0052】
図23は、本実施形態の一実施例を示している。本実施例は、外枠2に設けた取付け用の貫通孔21T,21T,21Mを三個とし、従来の外枠形状に設けていた余分な貫通孔を省いている。この省いた部分は導風方向に対してC面形状とし、外枠固定の際は三点支持とする。従来の外枠2の形状に設けられている余分な貫通孔(例えば図22の貫通孔21B,21B)の使用目的は、外枠固定の際に四点支持でも対応できる様にする為であるが、実際には貫通孔21T,21T,21Mを用いた三点支持でも面が決まる為、本形状で十分であると言える。図23の形状とすることで、冷却風が下辺の側壁23Bで跳ね返されなくなる。逆に、冷却風はC面に沿って左辺及び右辺の側壁23Bに導かれ、効果的に液晶パネルの冷却を行なうことが可能である。なお、側壁23Bの外面に形成されたC面角度は80度以下とする。
【0053】
図24は、図23に示した実施例の形状の数値的な範囲を示した模式図である。側壁23Bの外面に形成されたC面角度は80度以下とする。外枠2の側壁23Bにおける80度以上の傾斜を持つ側面Bは、その面積が外枠断面積Aの25%以下とする。C面角度を仮に80度以上にした場合、冷却風の跳ね返りを抑制することはできない。又、放熱効果にしても80度を境にして低減する。又、導風方向に対して80度以上の側面Bの面積を外枠投影断面積Aの25%以上とした場合にも、十分な冷却促進効果を得ることはできない。
【0054】
図25の実施例は、外枠2の下辺に位置する側壁23Bの外面をR面形状としたものである。R面形状とすることで、外枠側面にて跳ね返される冷却風がなくなり、外枠に至る冷却風はR面にて障害なく効果的に外枠2の左辺及び右辺に導かれる。図26の実施例は、外枠2の下辺に位置する側壁23Bの外面に冷却用のフィン25を設けている。各フィン25の間は、導風方向に対してC面形状(もしくはR面形状)にする。本実施例の形状にすることで、冷却風の跳ね返りがなくなり、外枠に至った冷却風はC面もしくはR面にて障害なく、外枠2の左辺及び右辺に導かれる。これにより、フィン25の放熱効果を高めることができる。図27の実施例は、下辺の側壁23Bの外面をC面形状とし、更に残っている貫通孔21Mの近傍までC面形状を延設している。これにより、隣り合うC面が頂角を成す形状とする。図28の実施例は、隔壁2の下辺に位置する側壁23Bの外面で、隣り合うC面もしくはR面が曲面を介して接合する形状である。これにより、側壁23Bの外面で跳ね返される冷却風がなくなり、スムーズに外枠2の左右両側に導かれる。
【0055】
図23から図28に示した各実施例で、温度測定評価を実施したところ、図22に示した従来品に比べ3%程度の温度低減効果が確認できた。
【0056】
[第五実施形態]
図29は第五実施形態の背景説明に用いる参考図であり、従来の構造を表わしている。図示する様に、液晶パネル1は外枠2に収納される。見切り板3が液晶パネル1と重なる様に外枠2に取り付けられる。液晶パネル1から電気信号入力用のフレキシブルケーブル130が伸びている。外枠2は、液晶パネル1を収納した状態で、プリズム226に固定された取付板6に取り付けられる。具体的には、外枠2の四隅に設けた取付け用の貫通孔21T,21T,21B,21Bにネジを挿入して、取付板6に強固に固定する。図示の例では、四隅の貫通孔を用いた四点支持となっているが、場合によっては上側の貫通孔21T,21Tと下側の中央に位置する貫通孔21Mを用いた三点支持とすることもある。いずれか、選択可能である。
【0057】
液晶パネル固定用の外枠2において、その冷却効果を高める一つの手段として、外枠2を固定する為の取付板6に熱を逃がすといった方法がある。一般的に、熱源である液晶パネル1の温度よりも、取付板6の温度の方が低い為である。しかしながら、従来の液晶パネルの実装形態では、入射側に配置した見切り板3に加えて図示しないが出射側にも見切り板が取り付けられている。この出射側の見切り板は、取付板6と外枠2の底面27との間に配されるのが通常である。出射側の見切り板が付いていると、外枠2と取付板6の接触面積27Fを十分に確保できない。図示の例では、接触部分(網かけ部)27Fは、各貫通孔21T,21B,21Mの周辺に限られている。又、出射側の見切り板が外枠2と取付板6の間に挿入されていると、熱交換の際の温度抵抗となり冷却性能を損なっていた。又、図示の様に出射側の見切り板を用いない場合でも、従来の外枠2の底面27の形状は取付板6に対する熱交換を配慮した設計がされておらず、冷却効果を高める上ではまだ不十分である。
【0058】
図30は、本実施形態の一実施例を示す模式的な分解斜視図である。外枠2は、収納した液晶パネル1の平面部と平行な底面に沿って外部取付け用の取付面27Fを有している。この取付面27Fは、取付板6との接触面積が全底面積の25%以上を占め、液晶パネル1に溜まった熱の熱伝導による外部放散を促進している。図では理解を容易にする為、取付面27Fの接触部分を網かけで表わしている。
【0059】
液晶プロジェクタの製造過程において、液晶パネル保持用の外枠2は、その本体側の用取付板6と面接触により固定されている。本実施例は、液晶パネル固定用の外枠2において、外枠2の底面と取付板6の表面との間の接触面積が、外枠2の底面積に対して25%以上を占める様に、外枠2の形状が設計されている。尚、寸法的に許されるものであれば、接触面積は外枠2の外形によって限られる底面積の100%以上とすればより好ましい。接触面積25%を境に、外枠2と取付板6との間の熱伝導が低下する為、実用的に十分な放熱効果を確保する為には接触面積を25%以上とすることが適している。本実施形態を採用することで、製造コスト及び製造プロセスが従来と変わることなく、液晶パネル保持用外枠2と外枠取付板6との間の熱交換を促進することが可能となり、液晶パネル1の冷却効果を高めることができる。以上に説明した、外枠投影断面積Aと接触面Bとの関係は、図31に示されている。
【0060】
図32は本実施形態の他の実施例を示す模式的な分解斜視図である。本実施例は、外枠2と取付板6との間に熱伝導性のシート28が挿入されている。すなわち、外枠2と取付板6との間に熱伝導シート28を挟み込み、外枠2と熱伝導シート28の接触面積を外枠底面積に対して25%以上となる様にしている。熱伝導シート28としては、例えば信越化学工業(株)の高熱伝導シリコンゴムシート、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)の放熱用シリコーン、松下電子部品(株)のPGSグラファイトシートなどを用いることができる。特に、カーボンナノチューブを混入した放熱シートは熱伝導性が高く、効果的である。熱伝導シートを介して液晶パネル保持用外枠と外枠取付板との熱交換を促進することが可能となり、液晶パネルの冷却効果を高めることができる。因みに、温度測定評価を実施した結果、図29に示した比較例と比べて3%程度の温度低減効果が確認された。比較対象品の温度が50℃であるのに対し、本実施例の温度は48.4℃である。
【0061】
[第六実施形態]
第六実施形態の背景を明らかにする為、図33に従来の液晶表示装置の実装形態を参考として挙げる。液晶表示装置は外枠2とこれを収納する液晶パネル1とで構成されている。両者は紫外線硬化樹脂29で互いに固定されている。液晶パネル1は外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域104を含む平面部及びこれを囲み外形を規定する端面部とからなる偏平矩形形状を有し、有効表示領域104に入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能する。外枠2は、液晶パネル1の端面部を囲む側壁23S,23Bとなる枠形状を有し、側壁23Bの外面に向かって外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネル1を冷却する。外枠2の四隅には、液晶表示ユニット取付け用の貫通孔21T,21Bが形成されている。ここで、従来の外枠2の内形形状は、液晶パネル1を外枠2に収納する際のクリアランスを設ける為、液晶パネル1の外周部に沿って均等に隙間(空気層)を配していた。しかし、放熱効果の観点から言えば、この形状では液晶パネル1の外周に空気の層がある為、液晶パネル1の端面から外枠2の側壁に温度が伝わりにくく、冷却性能上は問題があると言わざるを得ない。
【0062】
図34は本実施形態の一実施例を示す。図示する様に、液晶パネル1を収納する外枠2の内形は、液晶パネル1の外形に対して相対的に偏心している。この結果、少なくとも液晶パネル1の端面部の一辺が、対応する外枠2の側壁の一辺と接近して、液晶パネル1に溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進されている。本実施例では、外枠2の右辺に位置する側壁23S及び下辺に位置する側壁23Bに対して、液晶パネル1の対応する端面部が接近し且つ接触している。この接触により、液晶パネルに溜まった熱が外枠2側に放熱される。特に本実施例では、外枠2の内形を基準としており、これに対して液晶パネル1の外形が所定方向に偏心して配されている。このままでは、液晶パネル1の有効表示領域104が中央位置から偏心によりずれている。これを相殺する為、あらかじめ液晶パネル1の有効表示領域104が、液晶パネル1の外形に対して逆方向に偏心配置されている。この偏心配置は、液晶パネル1の製造段階で作り込まれる。
【0063】
図35は本実施形態の他の実施例を示している。図34に示した実施例と逆に、本実施例は液晶パネル1の外形を基準とし、これに対して外枠2の内形が偏心して配されている。この結果、液晶パネル1が外枠2の右辺に位置する側壁23S及び下辺に位置する側壁23Bと接触している。このままだと外枠2が片寄ってプロジェクタ本体に取り付けられてしまう。そこで、外枠2の片寄りを相殺する様に、あらかじめプロジェクタ本体に対する外枠2の取付位置を規定する貫通孔21T,21B,21Mを調整している。
【0064】
図36は各実施例における偏心量と外枠/液晶パネル隙間との関係を模式的に表わしている。本実施形態は、外枠2を固定する側壁の内形中心を、液晶パネル1の外形中心に対して相対的に偏心させ、液晶パネル1の端面部と外枠2の側壁を面接触により固定する。固定方法としては、紫外線硬化型樹脂29を用いて、液晶パネル1と外枠2のガタツキをなくす。一般的に、液晶パネル1と外枠2を固定する際、設備上液晶パネル1と外枠2の隙間が必要となる。本実施形態の場合、外枠2の左辺には、液晶パネル1を入れる際のクリアランスを設けることが可能な為、製造プロセス上特に問題なく液晶表示ユニットの実装が可能である。
【0065】
図37は、液晶パネルと外枠の相対的な位置関係を示す幾何学的な模式図である。図では、外枠と液晶パネルの間隙寸法をAとし、偏心量をBとしている。幾何学的に見て、液晶パネルと外枠が接する場合B=A/2となる。液晶パネルと外枠が離れている場合B<A/2である。液晶パネルと外枠が干渉する場合、B>A/2である。従って本実施形態の偏心量Bは、外枠と液晶パネルの間隙寸法Aの半分以下とする。
【0066】
図38は、本実施形態における好ましい接触面積の範囲を模式的に表わしている。本例では、偏心により液晶パネル1の端面は外枠2の右辺側壁23S及び下辺側壁23Bに接触している。液晶パネル1と外枠2の接触面積は、液晶パネル1の端面部の全面積の10%を超えることが好ましい。接触面積が10%以下になると、放熱効果が従来と変わらず、液晶パネル1の冷却効果は見込めない。この様に、本実施形態は液晶パネル1と外枠2が面接触している為、熱交換を従来よりも促すことができ、放熱効果の向上が期待される。又本実施形態は、外枠2と液晶パネル1を相対的に偏心させるにも関わらず、液晶パネル1の有効表示領域104はプロジェクタ本体側の中心と一致する様に配慮されている。これにより、プロジェクタの光学系を変更することなく、冷却性能を向上させることが可能である。
【0067】
図39は、本実施形態の別の実施例を示している。外枠2の内形の角部に、液晶パネル1の外形の角部を逃がす逃げ部(切欠き)23Aが形成されている。この切欠き23Aを設けることで、液晶パネル1と外枠2の面接触精度を向上できる。尚、切欠き23Aの逃げ形状は、液晶パネル1の外形の一角と外枠2の内形の一角が接触しなければよく、形状は問わない。
【0068】
図40は本実施形態の更に別の実施例を示している。液晶パネル1と外枠2を紫外線硬化型樹脂29によって固定した後、外枠2の左辺に位置する側壁23Sと液晶パネル1の左辺側の端面部との間に生じた隙間に熱伝導性のシリコーン樹脂29Hを充填させ、隙間に存在する空気の層を埋めている。液晶パネル1と外枠2が面接触をしていない左辺に対しても高い熱伝導性を有するシリコーン樹脂を充填して従来よりも高い放熱効果を得ている。
【0069】
本実施形態に係る各実施例につき液晶パネルの温度測定評価を実施した。その結果、従来品に比べ液晶パネルと外枠を相対的に偏心させることで3%程度の温度低減が確認された。比較対象となる従来品の温度上昇が50℃であるのに対し、本実施形態の製品は48.4℃に止まった。
【0070】
[第七実施形態]
プロジェクタなどに対する応用を考えると、液晶表示装置に必要な基本性能の一つとして高冷却性能が挙げられるが、近年になって金属製外枠などの設計もされているものの、実装形態は未だ従来から変わることなく、高冷却性能を求める上で不十分であると言える。従来のプロジェクタなどに使用される液晶パネルの実装形態では、外枠の表面色が一色であり、全面的に黒化処理面又は金属面である。黒化処理面の場合は光反射率が低い為、外枠の入射光側及び側面にて光エネルギー吸収が顕著となり、液晶パネルの温度上昇につながる。液晶パネルの温度上昇は光学特性の低下や短寿命化、液晶駆動回路の誤動作につながり、改善すべき課題となっている。
【0071】
逆に、外枠表面色が金属色など光反射率の高い色の場合には、温度上昇こそしないものの、外枠の出射光側及び内面における光の不要反射(乱反射)により迷光が生じ、写り込みなどの画質劣化が問題となっている。図41は、写り込みを示す模式図である。図示する様に、液晶表示プロジェクタ200からスクリーン228上に投射された画面に迷光起因の写り込みが生じている。この迷光は液晶表示プロジェクタ200に組み込まれた液晶表示ユニットの不要反射に起因する。図示する様に、液晶表示ユニットは光源に近い入射側から投射レンズ227に近い出射側に向けて、偏光板7、見切り板3、液晶パネル1、外枠2が順に重ねられている。液晶パネル1の有効表示領域104を通過した入射光の一部が、外枠2の出射側内端面27Eでけられ、迷光となってスクリーン228上に写り込みを生ずる。この写り込みは、画質を著しく損なう。外枠2の全面が金属色を呈すると、不要反射が増え写り込み増加の原因となる。
【0072】
図42は、本実施形態の一実施例を表わしており、(A)は入射側から見た外枠の斜視図であり、(B)は出射側から見た外枠の斜視図である。図において、網かけ部分が高光反射面を表わし、網かけ部分以外が低光反射面を表わしている。本実施形態は、外枠の表面色が少なくとも二色に分割されている。外枠の入射光側外面及び側面を光反射率の高い色とし、外枠の出射光側外面及び内面を光反射率の低い色としている。これにより、出射光側及び内面で光の乱反射を防止することができるとともに、入射光側及び側面で光エネルギーの吸収による温度上昇を防ぐことが可能になる。外枠の入射光側外面及び側面の光反射率は70%以上が望ましい。仮に70%以下にした場合、光エネルギー吸収を低減することは難しく、温度上昇による画質不良を引き起こす恐れがある。尚、光反射率70%以上の表面色を得る方法は幾つか挙げられる。例えば、高反射金属表面をそのまま用いることができる。あるいは、アルミニウムや銀などのメッキ加工を行なってもよい。例えば銀をスパッタリングで成膜する場合、50nm以上の厚みが必要であり、望ましくは1000nm以上の厚みとすることがよい。酸化チタンなどの高反射材料を塗装してもよい。あるいは、高反射フィルムなどを貼合してもよい。これに対し、外側の出射光側外面及び内面の光反射率は30%以下が望ましい。仮に30%以上にした場合、反射光を低減することは難しく、反射光による画質劣化を引き起こす。尚、光反射率を30%以下に抑える表面加工方法としては幾つかの手段が挙げられる。例えば、低反射金属表面をそのまま用いることができる。あるいは、アルマイトなどの化学的処理を行なってもよい。更にはアクリル材料などを用いた黒又は灰色塗装が挙げられる。クロム等のメッキ加工も有用である。更には黒又は灰色のフィルムを貼合してもよい。上記の様な処理方法を用いればコスト的に安価で製品を得ることが可能である。尚、外枠の表面粗さは適宜設定することができる。
【0073】
[第八実施形態]
液晶表示装置は基本的に液晶パネルを外枠に収納し、見切り板を重ねた構造となっている。入射側に位置する見切り板は液晶パネルの有効表示領域以外を遮光し、光リークなどによる画質劣化を防止する為に設置されている。しかし、従来の見切り板は全面的に金属面で覆われている為、見切り板の裏面や有効表示領域に対応する窓の内周面で、光の不要反射が生じ、写り込みによる画質劣化が発生している。又、見切り板での光エネルギー吸収による温度上昇は、液晶パネルの温度上昇にもつながり、光学特性の劣化を引き起こしている。
【0074】
図43は写り込みを示した模式図である。液晶表示プロジェクタ200によってスクリーン228に投影された画面に不要反射に起因する写り込みが現われている。この写り込みは、入射側に位置する見切り板3の内周面31でけられた迷光に起因している。入射光のうち見切り板3の窓部を規定する内周面31でけられた光は一部が有効表示領域104を通過し、投射レンズ227によってスクリーン228上に投影される。これが写り込みとなって現われ、画質劣化の原因となる。
【0075】
図44は本実施形態の一実施例を表わしており、(A)は見切り板の表面から見た斜視図であり、(B)は同じく見切り板の裏面から見た斜視図である。図示する様に、見切り板3の表面色は少なくとも二色に分割されている。見切り板3の表側は高光反射表面32となっている。見切り板3の裏側は低光反射面33となっている。又、見切り板3の中央に開口する窓を囲む内周面31も低反射面となっており、光の乱反射を防止して写り込みなどを抑制している。又、表側を高光反射表面32として入射光を反射し、光エネルギーの吸収を防ぐことで液晶パネルの温度上昇を抑制している。見切り板裏面及び窓部内周面の光反射率は30%以下が望ましい。仮に30%以上とした場合写り込みを低減することは難しく、反射光による画質劣化を引き起こす恐れがある。尚、光反射率を30%以下に抑える手法としては以下のものが挙げられる。例えば低反射金属表面をそのまま用いることができる。あるいはアルマイトなどの化学的処理を施してもよい。又はアクリル材料などを用いた黒塗装又は灰色塗装を施してもよい。クロムなどのメッキ加工も有効である。更には黒色又は灰色のフィルムを見切り板の所定箇所に貼合してもよい。一方、見切り板表面の光反射率は70%以上が望ましい。仮に70%以下にした場合、光エネルギー吸収を低減することは難しく、液晶パネルの温度上昇による画質不良を引き起こす可能性がある。尚、光反射率70%以上を得る手法としては種々のものが挙げられる。例えば高反射金属表面をそのまま用いてもよい。アルミニウムや銀などのメッキ加工が挙げられる。銀については、メッキに代えてスパッタリングで成膜することもできる。銀のスパッタリングでは50nm以上の膜厚が必要であり、望ましくは1000nm以上である。場合によっては酸化チタンなどの高反射材料を塗装してもよい。更には高反射フィルムを貼合することも有用である。この様な処理方法を用いればコスト的に安価で製品を製造することが可能である。尚、見切り板の表面粗さは適切に設定することができる。
【0076】
見切り板はアルミニウム合金又はマグネシウム合金を材料とすることが望ましい。アルミニウム合金やマグネシウム合金の様な熱伝導性のよい材料を用いることで、前述した液晶パネルの温度上昇による画質不良を低減できるだけでなく、液晶パネルと見切り板の熱交換を促進させることが可能となる為、放熱効果の改善も期待できる。尚一般的に、熱放射率は、金属面よりも塗装面の方が高いことが知られている。放射率は金属面で0.04〜0.06、塗装面で0.8〜0.9である。この為、見切り板の裏面の表面処理を塗装とすることで、写り込みを低減するとともに裏面での放熱効果が得られる。
【0077】
[第九実施形態]
液晶表示ユニットはファンの風を当てることによって放熱効果を得ているが、従来の実装形態では冷却風を効率よく液晶表示ユニットに導く様に設定されていない。その為、ファンの送風量を増やさなければならず、ファンの騒音が問題となっている。本実施形態はこの様な問題点を解決する為に考案されたものである。本実施形態の背景を明らかにする為、図45に従来の実装形態を参考として示す。図示する様に、入射側の見切り板3は液晶パネル1の有効表示領域以外を遮光すべく設置されているが、冷却効果は考慮されておらず、放熱作用は期待できない。外枠2に収納された液晶パネル1は外枠2の側面から供給されるファンの風を受けて冷却効果を得ている。この時、熱源である液晶パネル1の表面へ冷却風を導くことで、効果的な放熱効果を得ることができるが、従来の見切り板3は導風構造が考慮されておらず、高い放熱効果を期待することはできない。
【0078】
図46は本実施形態の一実施例を示す模式図である。本実施例では、見切り板3の一辺に導風板35が設置されている。この導風板35は見切り板3をプレス加工で形成した後、絞りによって形成される。導風板35は冷却風の進行方向に対して5度〜90度の角度を以って設置されている。5度未満であると冷却風は液晶パネル1の表面へ流れていかない。90度以上であると却って冷却風の妨げとなり温度上昇を招いてしまう。5度〜90度の範囲が最も効率的に導風効果が得られる。本実施例は、見切り板3の製造コストと液晶パネル1の製造プロセスをほとんど変えることなく放熱効果が得られる。
【0079】
図47は他の実施例を表わしている。この実施例は見切り板3をプレス加工で形成した後、導風板35が曲げ加工によって形成されている。導風板35が先の実施例の様に絞り加工ではなく、単純な曲げ加工によって形成されるので、コスト的には有利であるが導風性能はやや劣る。
【0080】
図48の実施例は、導風板35が見切り板3の外形寸法を超える様に設置されている。導風板35を庇の様に見切り板3の外形を超える様に設置することで、より多くの冷却風を液晶パネル1の表面に導くことが可能になる。
【0081】
図49の実施例は、導風板35の先端が折り返されている。この様に導風板35の先を折り返すことにより、乱流を起こすことなくスムーズに液晶パネル1表面へ冷却風を導くことができる。又、導風板35の折り返し部で入射光側の方向に流れる冷却風は、入射側に配置される偏光板を冷却することが可能である。
【0082】
図50の実施例は、冷却風の入口側と出口側にそれぞれ導風板35が設けられている。この様に、見切り板の上辺及び下辺にそれぞれ導風板35を設けることで、冷却風は液晶パネル1の表面を通過した後速やかに流出していき、より高い導風効果を得ることが可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、液晶表示ユニットの外枠や見切り板を改善することで冷却効果が高まり、プロジェクタのライトバルブなどに適用した場合、以下の効果が期待できる。まず冷却効果が高まった分、ファン能力を低減できる為静粛性が向上する。ファン能力を低減できる為、消費電力も低減可能である。ファン能力が低減できる為、プロジェクタの小型化も可能である。液晶パネルのガラス基板の表面温度が低減化されることにより、長寿命化が期待できる。ガラス基板の表面温度の低減により、画質が改善される。ガラス基板の放熱性が向上する為、高輝度にしても寿命が短縮されない。ガラス基板の放熱性が向上する為、基板の小型化が可能となり周辺部品も小型化され、最終的にプロジェクタの小型化及び低コスト化が可能となる。以上の効果は第一実施形態から第九実施形態にかけて全て共通に得られる。
【0084】
特に第一実施形態は上記の効果に加え、導風効率が向上する為液晶パネルのガラス基板にゴミが付着しにくくなる。第二実施形態も導風効率が向上する為、ガラス基板にゴミが付着しにくくなる。第四実施形態も導風効率が向上する為、ガラス基板にゴミが付着しにくくなる。又第七実施形態は上述した一般的な効果に加え、光の乱反射による写り込みなどを防止し画質の向上に効果がある。第八実施形態も同様に光の乱反射防止による写り込みなどの画質劣化を抑制できる。又、組立段階で見切り板の窓部と液晶パネルの有効表示領域との間のクリアランス管理が緩和され、歩留りの向上につながる。第九実施形態は導風効率が高まる為、液晶パネルの表面に対するゴミや埃の付着を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の主要構成要素となる液晶パネルを示す模式的な斜視図である。
【図2】本発明に係るプロジェクタの全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るプロジェクタの液晶表示ユニットに対する冷却構造を示す模式図である。
【図4】本発明に係る液晶表示装置の分解斜視図である。
【図5】本発明に係る液晶表示装置の断面図である。
【図6】参考例を示す模式図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図12】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図14】本発明の第一実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図15】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図16】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図17】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図18】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図19】本発明の第二実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図20】本発明の第三実施形態の実施例を示す斜視図及び平面図である。
【図21】本発明の第三実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図22】参考例を示す斜視図である。
【図23】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図24】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図25】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図26】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図27】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図28】本発明の第四実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図29】参考例を示す分解斜視図である。
【図30】本発明の第五実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図31】本発明の第五実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図32】本発明の第五実施形態の実施例を示す分解斜視図である。
【図33】参考例を示す平面図である。
【図34】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図35】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図36】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図37】本発明の第六実施形態の実施例を示す模式図である。
【図38】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図39】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図40】本発明の第六実施形態の実施例を示す平面図である。
【図41】参考例を示す模式図である。
【図42】本発明の第七実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図43】参考例を示す模式図である。
【図44】本発明の第七実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図45】参考例を示す斜視図である。
【図46】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図47】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図48】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図49】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【図50】本発明の第九実施形態の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・液晶パネル、2・・・外枠、3・・・見切り板、10・・・液晶表示装置、22・・・導風路、23・・・側壁、24・・・傾斜面、25・・・フィン、26・・・溝、28・・・熱伝導シート、29・・・紫外線硬化樹脂、29H・・・熱伝導性シリコーン樹脂、35・・・導風板
Claims (67)
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、外部から送風された冷却風を内部に収納した該液晶パネルに導風する導風路が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁を少なくとも部分的に切り欠いて該導風路の入口を形成することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁と対向する第二辺の側壁も少なくとも部分的に切り欠いて該導風路の出口を形成することを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁及びこれと対向する第二辺の側壁を共に全面的に切り欠いて該導風路を形成することを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁を部分的に切り欠いて該導風路の入口を形成する際、残された該側壁の部分を面取りして傾斜面を設けたことを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、残された該側壁の部分を面取りして設けた傾斜面が湾曲していることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、外部取付け用の貫通孔が形成された取付部が、該導風路から外れた位置に配されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける一辺にある側壁の外面に放熱用のフィンを設けたことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記外枠は、該フィンを設けた側壁の外面が面取りされて傾斜面になっていることを特徴とする請求項8記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、該傾斜面が湾曲していることを特徴とする請求項9記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は金型で成形された成形部品からなり、該側壁の外面に凹凸を形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、
前記凹凸は該側壁の高さ方向と平行にストライプ状に形成されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記凹凸は、ストライプ状に配された溝からなることを特徴とする請求項11記載の液晶表示装置。
- 前記ストライプ状に配された溝は、断面が三角形状を有することを特徴とする請求項12記載の液晶表示装置。
- 前記ストライプ状に配された溝は、断面が四角形状を有することを特徴とする請求項12記載の液晶表示装置。
- 前記ストライプ状に配された溝は、断面が湾曲形状を有することを特徴とする請求項12記載の液晶表示装置。
- 前記凹凸は、該側壁の肉厚をストライプ状に除去して形成されたものであることを特徴とする請求項11記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、
前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の傾斜が付けられていることを特徴とする液晶表示装置。 - 直角をなして隣接する他の液晶表示装置の外枠に形成されたフィンと接触しない様に、前記傾斜の角度が設定されていることを特徴とする請求項17記載の液晶表示装置。
- 前記傾斜の角度は、45度を中心として30度から60度の間に設定されていることを特徴とする請求項18記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、
前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の切欠きが付けられており、
前記切欠きは、直角をなして隣接する他の液晶表示装置の外枠に形成されたフィンの切欠きと入り組むように形成されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁の中央から両端に向って導風傾斜を形成し、
以って、該冷却風を該導風傾斜に沿って第一辺の側壁の両端に続く第二辺及び第三辺の側壁に導風することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記導風傾斜は、第一辺の側壁の中央から両端に向って直線的に形成されたテーパ状のC面からなることを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 前記導風傾斜は、第一辺の側壁の中央から両端に向って曲線的に形成されたテーパ状のR面からなることを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 前記導風傾斜は、第一辺の側壁と直交する第二辺及び第三辺の側壁に対して、80度以下の角度で傾いていることを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 前記導風傾斜は、第一辺の側壁の全面積の75%を越える部分に形成されていることを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、該冷却風を受ける第一辺の側壁に対して該導風傾斜に沿って放熱用のフィンを形成したことを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 第一辺の側壁の中央から両端に向って形成された前記導風傾斜は、中央で交わり頂角をなしていることを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 第一辺の側壁の中央から両端に向って形成された前記導風傾斜は、中央で互いにカーブしながら接続し凸曲頂面をなしていることを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、収納した液晶パネルの平面部と平行な底面に沿って外部取付け用の取付面を有し、
前記取付面は、外部との接触面積が全底面積の25%以上を占め、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散を促進することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記取付底面は、熱伝導性のシートを介して外部の部材に取り付けられることを特徴とする請求項29記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む外形を規定する端面部とからなる偏平矩形形状を有し、有効表示領域に入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、
前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形は、前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心しており、
少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と接近して、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進されることを特徴とする液晶表示装置 - 基準となる前記外枠の内形に対して、前記液晶パネルの外形が所定方向に偏心して配されており、該偏心を相殺する様にあらかじめ該液晶パネルの有効表示領域が該液晶パネルの外形に対して逆方向に偏心配置されていることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
- 基準となる前記液晶パネルの外形に対して、前記外枠の内形が偏心して配されており、該偏心を相殺する様にあらかじめ外部に対する該外枠の取付け位置が調整されていることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
- 前記偏心の量は、前記液晶パネルの外形と前記外枠の内形との間に設けたクリアランスの半分以下に設定されていることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
- 前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形が前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心している結果、少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と面接蝕して、液晶パネルに溜まった熱の熱伝導による外部放散が促進されることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置
- 前記外枠の側壁に対する前記液晶パネルの端面部の接蝕面積が、液晶パネルの端面部の全面積の10%を越えることを特徴とする請求項35記載の液晶表示装置。
- 前記外枠の内形の角部に、前記液晶パネルの外形の角部を逃がす切欠きが形成されていることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
- 相対的に偏心配置した前記外枠の側壁と前記液晶パネルの端面部とは、紫外線硬化型の接着剤により互いに固定されていることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
- 互いに相対的に偏心配置した前記外枠の内形と前記液晶パネルの外形との間に生じた間隙を埋めるように、熱伝導性のシリコーン樹脂が充填されていることを特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にした液晶表示装置であって、
前記外枠は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記外枠は、表面処理により反射率の異なった二色に区分されていることを特徴とする請求項40記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、反射率の異なった二種類の着色剤を用いた表面塗工により二色に区分されていることを特徴とする請求項40記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、液晶パネルの入射面側に位置する外表面が、反射率70%以上の表面色を有することを特徴とする請求項40記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、その内表面及び液晶パネルの出射面側に位置する外表面が、反射率30%以下の表面色を有することを特徴とする請求項40記載の液晶表示装置。
- 前記外枠は、その側壁の外面が、反射率70%以上の表面色を有することを特徴とする請求項40記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、
前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する液晶表示装置であって、
前記見切り板は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記見切り板は、表面処理により反射率の異なった二色に区分されていることを特徴とする請求項46記載の液晶表示装置。
- 前記見切り板は、反射率の異なった二種類の着色剤を用いた表面塗工により二色に区分されていることを特徴とする請求項46記載の液晶表示装置。
- 前記見切り板は、液晶パネルの入射面と反対に位置する外表面が、反射率70%以上の表面色を有することを特徴とする請求項46記載の液晶表示装置。
- 前記見切り板は、液晶パネルの入射面と向き合う内表面及び窓部を仕切る内周面が、反射率30%以下の表面色を有することを特徴とする請求項46記載の液晶表示装置。
- 前記見切り板は、その材質がアルミニウム合金であることを特徴とする請求項46記載の液晶表示装置。
- 前記見切り板は、その材質がマグネシウム合金であることを特徴とする請求項46記載の液晶表示装置。
- 少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、
前記液晶パネルは、外部から照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って外部から送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、
前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有する液晶表示装置であって、
前記見切り板は導風部を有し、該外枠の側壁の外面に向って送風された冷却風を該液晶パネルの平面部に導風して冷却効果を高めたことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記導風部は、入射する光を遮断可能な見切り板の遮光部位に一体的に形成されていることを特徴とする請求項53記載の液晶表示装置。
- 前記導風部は、該液晶パネルの平面部に対して傾斜した導風面を有することを特徴とする請求項53記載の液晶表示装置。
- 前記導風部は、該見切り板の表面から段差をもって配された導風面を有することを特徴とする請求項53記載の液晶表示装置。
- 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、該送風ユニットから送風された冷却風を内部に収納した該液晶パネルに導風する導風路が形成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける一辺にある側壁の外面に放熱用のフィンを設けたことを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は金型で成形された成形部品からなり、該側壁の外面に凹凸を形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、
前記凹凸は該側壁の高さ方向と平行にストライプ状に形成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、
前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の傾斜が付けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により該液晶パネルに蓄積された熱を放熱可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、該側壁の外面にフィンを形成し表面積を拡大して放熱を促進するとともに、
前記フィンは、該外枠の外形から外側に向って突出した部分に逃げ用の切欠きが付けられており、
前記切欠きは、直角をなして隣接する他の液晶表示ユニットの外枠に形成されたフィンの切欠きと入り組むように形成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、該側壁が四辺に区分されており、該冷却風を受ける第一辺の側壁の中央から両端に向って導風傾斜を形成し、
以って、該冷却風を該導風傾斜に沿って第一辺の側壁の両端に続く第二辺及び第三辺の側壁に導風することを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、収納した液晶パネルの平面部と平行な底面に沿って他の構造部材に取付けるための取付面を有し、
前記取付面は、該構造部材との接触面積が全底面積の25%以上を占め、液晶パネルに溜まった熱の伝導による放散を促進することを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む外形を規定する端面部とからなる偏平矩形形状を有し、有効表示領域に入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にしたプロジェクタであって、
前記液晶パネルを収納する前記外枠の内形は、前記液晶パネルの外形に対して相対的に偏心しており、
少なくとも液晶パネルの端面部の一辺が対応する外枠の側壁の一辺と接近して、液晶パネルに溜まった熱の伝導による放散が促進されることを特徴とするプロジェクタ - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、該液晶パネルの端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却可能にしたプロジェクタであって、
前記外枠は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、
前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有するプロジェクタであって、
前記見切り板は、その表面の色が反射率の異なった少なくとも二色に区分されており、入射した光の反射効率を高めて液晶パネルの昇温を抑制する一方、不要に反射して液晶パネルの出射面側に抜ける迷光の発生を防止することを特徴とするプロジェクタ。 - 光を発する光源ユニットと、映像情報に応じて該光を変調する液晶表示ユニットと、変調された光をスクリーンに投射して映像を映し出す光学レンズユニットと、冷却用の送風ユニットとを備えたプロジェクタにおいて、
前記液晶表示ユニットは、少なくとも液晶パネルとこれを保持する外枠と見切り板とを含み、
前記液晶パネルは、該光源ユニットから照射される光の入射面及び出射面を構成する有効表示領域を含む平面部及びこれを囲む端面部とからなる偏平矩形形状を有し、入射した光を変調して出射するライトバルブとして機能し、
前記外枠は、出射面側から該液晶パネルを収納しその端面部を囲む側壁となる枠形状を有し、該側壁の外面に向って該送風ユニットから送風される冷却風を受け、光の照射により昇温する液晶パネルを冷却し、
前記見切り板は該液晶パネルの入射面側に装着され、その有効表示領域に整合した窓部を有するプロジェクタであって、
前記見切り板は導風部を有し、該外枠の側壁の外面に向って送風された冷却風を該液晶パネルの平面部に導風して冷却効果を高めたことを特徴とするプロジェクタ。
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