JP2004294893A - 実装ケース入り電気光学装置及び投射型表示装置並びに実装ケース - Google Patents

実装ケース入り電気光学装置及び投射型表示装置並びに実装ケース Download PDF

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Abstract

【課題】実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置に対する取り付けを堅固に行い得るとともに、それが電気光学装置に影響を及ぼすことのないようにすることで、より高品質な画像を表示する。
【解決手段】プレート及びカバーからなる実装ケース内には、素子基板と、これに対向するように且つその外形が前記素子基板の外形とは一致しないように配置された対向基板からなり、これら素子基板及び対向基板が対向し合う面の中の少なくとも一部として規定される画像表示領域(10a)に光源から投射光が入射される液晶パネルが備えられている。プレート及びカバーの少なくとも一方は、当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付孔(821aから821d)を備えており、これら取付孔は、前記画像表示領域の中心からみて上下方向及び左右方向で等距離の位置に形成されている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置にライトバルブとして用いられる液晶パネル等の電気光学装置を実装するための実装ケース、また該実装ケースに当該電気光学装置が実装或いは収容されてなる実装ケース入り電気光学装置、及びこのような実装ケース入り電気光学装置を備えてなる投射型表示装置の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
一般に、液晶パネルを液晶プロジェクタにおけるライトバルブとして用いる場合、該液晶パネルは、液晶プロジェクタを構成する筐体等にいわば裸の状態で設置されるのではなく、該液晶パネルを適当な実装ケースに実装ないし収容した上で、この実装ケース入り液晶パネルを、前記筐体等に設置することが行われる。これは、当該実装ケースに適当なネジ孔等を設けておくことで、液晶パネルの前記筐体等に対する固定を容易に実施することなどが可能となるからである。
【0003】
このような液晶プロジェクタでは、光源から発せられた光源光は、当該実装ケース入り液晶パネルに対して集光された状態で投射されることになる。そして、液晶パネルを透過した光は、スクリーン上に拡大投射されて画像の表示が行われることになる。このように液晶プロジェクタにおいては、拡大投射が一般に予定されているため、前記光源光としては、例えばメタルハライドランプ等の光源から発せられる比較的強力な光が使用されることになる。
【0004】
すると、まず、実装ケース入り液晶パネル、とりわけ液晶パネルの温度上昇が問題となる。すなわち、このような温度上昇が生じると、液晶パネル内において一対の透明基板間に挟持されている液晶の温度も上昇して、該液晶の特性劣化を招く。また特に光源光にむらがあった場合には、部分的に液晶パネルが加熱されて所謂ホットスポットが発生して、液晶の透過率のムラができて投射画像の画質が劣化する。このような液晶パネルの昇温を防止する技術としては、例えば特許文献1等に開示されているものが知られている。
【0005】
【特許文献1】
国際公開番号WO98/36313
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における実装ケース入り液晶パネルにおいては次のような問題点がある。すなわち、液晶プロジェクタで画像表示を行うためには、前述したように、該液晶プロジェクタ内における実装ケース入り液晶パネルに対し、光源から発せられた光を集光したものを正確に投射する必要がある。これを行うためには、第一に、該実装ケース入り液晶パネルが、液晶プロジェクタに対して、位置的に正確に取り付けられていなければならない。また第二に、このような正確な取り付けは、当該液晶プロジェクタの使用期間中、常に一定の範囲内で維持されていなければならない(即ち、当該使用期間中における取り付け位置の「ずれ」は、一定の範囲内になければならない。)。なお、この要請を満たすにあたっては、実装ケース入り液晶パネルに比較的強力な光が投射されることで、液晶パネルないしは実装ケースの温度が上昇し、それによる熱膨張が生じること等をも勘案する必要がある。
【0007】
しかしながら、以上の要請を満たすため、実装ケースに備えられた適当な取付部(前記のネジ孔等)を用いて、実装ケース入り液晶パネルを液晶プロジェクタに強固に取り付けてしまうと、新たな問題が生じる。すなわち、実装ケースの取付部と、これに対応する液晶プロジェクタの被取付部との間を、例えば比較的強固にネジ止めすると、その締結により生じる力が液晶パネルに作用することで、該液晶パネルを構成するガラス基板等に歪をもたらし、或いは該液晶パネルのセルギャップ(素子基板及び対向基板間距離)を部分的に狭めてしまうなどの事象が発生し、結果的に、画像の品質を貶めてしまう(具体的には、色むら等を発生させる)可能性があったのである。したがって、前記取付部及び被取付部間を、ごく単純に、強固に接合させるという手段は採ることができない。
【0008】
このように、実装ケース入り液晶パネルを液晶プロジェクタに対して強固に取り付けなければならないという課題と、その強固な取り付けが液晶パネルに影響を与えないという課題とは、一般に相反する要請と捉えられ得る。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置に対する取り付けを堅固に行い得るとともに、それが電気光学装置に影響を及ぼすことのないようにすることで、より高品質な画像を表示することの可能な実装ケース入り電気光学装置及びこれを備えてなる投射型表示装置を提供することを課題とする。また、本発明は、このような実装ケース入り電気光学装置に使用されて好適な実装ケースを提供することをも課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の実装ケース入り電気光学装置は、上記課題を解決するため、素子基板、及び、該素子基板に対向するように且つその外形が前記素子基板の外形とは一致しないように配置された対向基板からなり、前記素子基板及び前記対向基板が対向し合う面の中の少なくとも一部として規定される画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置と、該電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレート、及び、前記電気光学装置を覆い前記プレートと当接する部分を有するカバーからなり、前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースとを備えた実装ケース入り電気光学装置であって、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方は、当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付部を備えており、前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて等距離の位置に形成され、前記取付部は少なくとも二つ形成されている。
【0011】
本発明の電気光学装置によれば、画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置が、カバー及びプレートからなる実装ケース内に実装される。このような電気光学装置としては、例えば投射型表示装置におけるライトバルブとして実装される液晶装置或いは液晶パネルが挙げられる。なお、このような実装ケースには、電気光学装置の周辺領域を少なくとも部分的に覆うことにより、当該周辺領域における光抜けを防止したり或いは周辺領域から画像表示領域内に迷光が進入するのを防止する遮光機能を持たせてもよい。
【0012】
そして、本発明では特に、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方(以下の説明では、「プレート」に代表させる。)は当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付部を備えている。この取付部により、実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置に対する取り付けを確実になすことができる。なお、前記の被取付部としては、例えば投射型表示装置の一部として構成され、適当な立体形状が付与された筐体等を挙げることができる。また、取付部の具体的態様としては種々のものが採りえる。例えば、当該取付部をネジ孔として構成することが可能であり、この場合には、該ネジ孔たる取付部と、前記被取付部に形成された雌ネジ孔を貫通且つ螺合するようにネジ止めすることにより、実装ケース入り電気光学装置及び投射型表示装置間の取り付けを実現することができる。
【0013】
そして更に、本発明では、前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて等距離の位置に少なくとも二つ存在する。ここにいう「画像表示領域」は、本発明において次のような意義を有している。すなわち、まず、本発明に係る電気光学装置は素子基板及び対向基板からなり、後者の外形が前者の外形に一致しないように配置された構成を備えている。ここで対向基板の「外形が前記素子基板の外形に一致しないように配置」というのは、例えば、素子基板の外形と対向基板の外形とがそもそも異なっており(具体的には例えば、前者が後者よりも大きい等)、両基板を向かい合わせてもそれらの外形が一致しない場合(以下、「第1例の構成」という。)、或いは素子基板及び対向基板それぞれの外形は同じであるが、前者が後者に対して一定程度ずらされて配置されている場合(以下、「第2例の構成」という。)等が想定される。これら第1例及び第2例のような構成は、例えば、素子基板上に形成されるスイッチング素子、走査線及びデータ線等を駆動するための駆動回路等を設ける領域を確保するためなど、その他の必要に応じて採用される。
【0014】
そして、本発明に係る画像表示領域は、前述のような素子基板及び対向基板の配置態様を前提として、これら両基板が対向し合う面の中の少なくとも一部として規定される。例えば、第1例の構成では、その外形がより小さい基板の面の中の少なくとも一部が画像表示領域として規定され、第2例の構成では、一方の基板からみて他方の基板のはみ出た部分を除く、当該基板の面の中の少なくとも一部が画像表示領域として規定される。
【0015】
本発明では、このような意義を有する画像表示領域の中心からみて等距離の位置に、取付部が少なくとも二つ存在するのである。したがって、まず、例えば該取付部及び被取付部間の接合にネジ止め式が採用されている場合、当該ネジの締結により生じる力が、仮に電気光学装置に作用する場合であっても、その力が画像表示領域に関してアンバランスに作用するということがない。
【0016】
また、本発明では、対向基板の外形が素子基板の外形に一致しないように両基板の配置が行われているから、取付孔の形成位置は、これら素子基板及び対向基板の配置に伴う「ずれ」を越えるように定められることになる。
【0017】
この点、通例では、実装ケース入り電気光学装置の小型化等を目的として、例えば前記の第1例の構成では、その外形がより大きな基板の周囲に沿って取付部が配置される(或いは、取付部が当該電気光学装置の最大外形に即して配置される)などということが行われていた。しかしながら、この場合、大小の基板の縁が略一致するように両基板の配置が行われているとすると、当該取付部の形成位置は、画像表示領域からみてアンバランスなものとなってしまう。したがって、取付部及び被取付部で発生する力が、電気光学装置に作用する場合、その力は画像表示領域に対してアンバランスに作用することになり、もって画像上に色ムラ等の発生を引き起こしやすくしていたのである(例えば、前記の力が、画像表示領域の一部にのみ作用し、他の部分には作用しない等という場合には、前記一部におけるセルギャップは狭まり、前記他の部分におけるそれは正常等という状態が生じ、これら一部及び他の部分間で色むらが観察される等ということになっていたのである。)。
【0018】
しかるに、本発明では、前記のように、取付部の形成位置の決定が画像表示領域を基準として行われることにより、前記のような不具合を被らないのである。例えば、前記の第1例の構成に即し、且つ、大小の基板の縁が略一致するように両基板の配置が行われているときであっても、取付部は、その外形が大きな基板の周囲に沿って配置されるということにはならない。なぜなら、画像表示領域は、前記大小の基板のうち、小さい基板の面の少なくとも一部として規定されることになるから、取付部は、むしろ、その外形がより小さな基板を基準として配置されるということになるからである。そして、この場合、取付部は、画像表示領域からより遠い位置に配置される傾向があることになるから、該取付部及び被取付部間で発生する力が、電気光学装置、或いは画像表示領域に影響を及ぼすという事態は未然に防がれることになるのである。
【0019】
なお、本発明では、取付部が少なくとも二つ存在することから、実装ケースと投射型表示装置とのより強固な接合も可能となる。
【0020】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の一態様では、前記画像表示領域は矩形状を有し、前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて上下方向又は左右方向で等距離の位置に形成されている。
【0021】
この態様によれば、画像表示領域が矩形状を有する場合において、取付部を、より好適に配置することが可能となる。なお、本態様において、取付部が、「上下方向で等距離の位置」に形成されているという場合は、その等距離にある点を含む画像表示領域の上辺又は下辺に平行な直線の上に、取付部が複数存在するような形態も含まれる。「左右方向」についても同様である。また、本発明は、取付部が「上下方向及び左右方向の双方で等距離の位置に形成されている」態様も、その範囲内に含む。
【0022】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記取付部は、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方を平面視して、三角形の各頂点に配置されるように形成されている。
【0023】
この態様によれば、被取付部に対するプレートの取り付けを、好適に実施することができる。すなわち、三点が定まればこれら三点の載る平面が定まるところ、本態様に係る取付部を用いれば、被取付部に対するプレートの取り付けを三点固定で実施することができることから、該プレートの表面がある所定の好ましい平面に載るように(以下、このような作業を「平面出し」ということがある。)、該プレートの取り付けを実施することができる。なお、上述にいう「好ましい平面」とは、例えば前記投射光の電気光学装置に対する入射態様、或いはその集光の状態如何等によって定まる。そして、上述のようなプレートの設置が行われれば、実装ケース、或いはその内部に収容される電気光学装置もまた、前記好ましい平面に沿うような状態が確保されて、投射型表示装置内に組み付けられることになる。
【0024】
このように、本態様によれば、プレートないし実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置内における設置を好適に実施することができる。したがって、電気光学装置に対する投射光の正確な照射、或いは該電気光学装置からの正確な出射が実現されることで、より高品質な画像を表示することが可能となる。
【0025】
なお、本態様の要件を満たす取付部を、プレート上他の部分からみて段差を付けた部分に形成すれば、プレートないし実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置内における設置を更に好適に実施することができる。これは、該取付部が、前記の他の部分からみて突出した平面上に形成されるが如き形となるからである。これによると、当該プレートは、その平面度にかかわらず、前記突出した三点により定まる平面に載るように設置可能となる。比喩的にいえば、岩場に設置した三脚のように、容易に平面出しされ得るのである。本発明は、このような形態となるプレートをもその範囲内に含む。
【0026】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記取付部は、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方を平面視して、三角形の各頂点に配置されるように、且つ、前記三角形の一辺を規定する二点を含む四角形の各頂点に配置されるように形成されており、前記三角形の各頂点に配置された前記取付部はネジ止め方式とされ、前記四角形の各頂点に配置された前記取付部は接着方式とされている。
【0027】
この態様によれば、典型的には、取付部が都合五つ形成されることになる。すなわち、本態様ではまず、取付部が三角形の各頂点に配置されるように形成されていることから、該取付部は三つ存在することになる。これに加えて、本態様に係る取付部は、四角形の各頂点に配置されるように形成されていることから、該取付部は四つ存在することになる。ここで前記四角形は前記三角形の一辺を規定する二点を含む四角形の各頂点に配置されるように形成されていることから、前記の三つの取付部と四つの取付部のうちの二つの取付部は共通ということになる。したがって、本態様に係る取付部は、都合五つ形成されているということになる。
【0028】
そして、本態様では更に、前記の三つの取付部はネジ止め方式とされ、四つの取付部は接着方式とされている。ここで「接着方式」とは、取付部及び被取付部間に接着剤が介在されることによって、両者の接合が果たされる形式をいう(より具体的には、後述する「取付部」が「取付孔」を含む形態を参照。)。なお、上述の共通する二つの取付部に関しては、ネジ止め方式及び接着方式の双方の形式に対応されていることになる。
【0029】
このように、本態様に係る実装ケースでは、二つの接合方式のいずれかでもって、取付部及び被取付部間の接合を実現することが可能となっていることにより、被取付部の具体的態様如何に関わらず、実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置に対する取付を実施することができる。
【0030】
なお、本発明は、取付部の個数について特に限定されるものではない。例えば、取付部が四個以下又は六個以上存在するような形態を採用してもよい。
【0031】
この態様では、前記電気光学装置は前記素子基板に電気的に接続されたフレキシブルコネクタを更に備えてなり、前記三角形の一辺を規定する二点は、前記フレキシブルコネクタが前記素子基板に電気的に接続された部分に対応して設けられているようにしてもよい。
【0032】
このような構成によれば、前記五つの取付部のうちの前記三角形の一辺を規定する二点が、フレキシブルコネクタが素子基板に電気的に接続された部分に対応して設けられていることにより、前記三角形の各頂点の残る一点は、フレキシブルコネクタが接続されていない部分に設けられることになる。したがって、本構成によれば、フレキシブルコネクタの実装ケースからの導出を、前記残る一点(取付部)が邪魔になることなく、好適に実現することができる。
【0033】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記取付部は取付孔を含み、該取付孔の中心を貫く線にその軸を一致させた円筒部を具備している。
【0034】
この態様によれば、プレート及び被取付部間の取り付けを、円筒部を介することでより好適に行うことができる。例えば、該円筒部の内周面にねじを切っておけば、プレート及び被取付部間を容易且つ好適にネジ止めすることができる。また、該円筒部の内周面にねじを切らなくても、該円筒部中にスタッド或いは楔等を打ち込んだ上、このスタッド或いは楔等と円筒部の内周面との間に適当な接着剤を流し込むことによって、前記のプレート及び被取付部間の取り付けを容易且つ好適に実施することができる。
【0035】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の他の態様では、前記取付部の形成位置は、当該取付部を中心としその周辺に広がる応力分布に基づいて定められる。
【0036】
この態様によれば、例えば、取付部及び被取付部がネジ止めされている場合において、前記取付部の前記プレートにおける形成位置は、該ネジを中心としその周辺に広がる、締結により生じる応力分布に基づいて定められる。これによれば、例えば、ネジの締結により生じる応力の比較的大きい領域が、電気光学装置を構成する素子基板ないし対向基板にかかるのを避け、或いは画像表示領域にかかるのを避けるようにして、取付部の形成位置を定めることができる。したがって、当該電気光学装置に前記応力が作用することを未然に回避することで、画像の品質を貶めるような事態を未然に回避することができる。
【0037】
本発明の投射型表示装置は、上記課題を解決するために、前述の本発明の実装ケース入り電気光学装置(但し、その各種態様を含む)と、前記被取付部と、前記光源と、前記投射光を前記電気光学装置に導く光学系と、前記電気光学装置から出射される投射光を投射する投射光学系とを備えている。
【0038】
本発明の投射型表示装置によれば、前述の本発明の実装ケース入り電気光学装置を具備してなるから、当該投射型表示装置に対する実装ケース入り電気光学装置の組み付けを正確に行うことができ、また、取付部及び被取付部間の力が電気光学装置に作用する場合であっても、それが画像表示領域に関してアンバランスになるということがないから、色むら等の画像品質の低下をもたらすようなことがない。したがって、本発明の投射型表示装置によれば、より高品質な画像を表示することが可能となる。
【0039】
本発明の実装ケースは、上記課題を解決するために、素子基板、及び、該素子基板に対向するように且つその外形が前記素子基板の外形とは一致しないように配置された対向基板からなり、前記素子基板及び前記対向基板が対向し合う面の中の少なくとも一部として規定される画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレート、並びに、前記電気光学装置を覆い前記プレートと当接する部分を有するカバーからなり、前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースであって、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方は、当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付部を備えており、前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて等距離の位置に形成され、前記取付部は少なくとも二つ形成されている。
【0040】
本発明の実装ケースによれば、前述の本発明の実装ケース入り電気光学装置に使用されて好適な実装ケースを提供することができる。
【0041】
本発明の実装ケース入り電気光学装置の一態様では、前記画像表示領域は矩形状を有し、前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて上下方向又は左右方向で等距離の位置に形成されている。
【0042】
この態様によれば、画像表示領域が矩形状を有する場合において、取付部を、より好適に配置することが可能となる。なお、本態様において、取付部が、「上下方向で等距離の位置」に形成されているという場合は、その等距離にある点を含む画像表示領域の上辺又は下辺に平行な直線の上に、取付部が複数存在するような形態も含まれる。「左右方向」についても同様である。また、本発明は、取付部が「上下方向及び左右方向の双方で等距離の位置に形成されている」態様も、その範囲内に含む。
【0043】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0045】
(投射型液晶装置の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明による投射型液晶装置の実施形態について、その光学ユニットに組み込まれている光学系を中心に説明する。本実施形態の投射型表示装置は、実装ケース入りの電気光学装置の一例たる液晶ライトバルブが3枚用いられてなる複板式カラープロジェクタとして構築されている。
【0046】
図1において、本実施形態における複板式カラープロジェクタの一例たる、液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された電気光学装置を含む液晶ライトバルブを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0047】
本実施形態のライトバルブ100R、100G及び100Bとしては、例えば、後述の如きTFTをスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置が使用される。また、当該ライトバルブ100R、100G及び100Bは、後に詳述するように実装ケース入り電気光学装置として構成されている。
【0048】
また、この液晶プロジェクタ1100には、図1に示すように、ライトバルブ100R、100G及び100Bに冷却風を送るためのシロッコファン1300が設けられている。このシロッコファン1300は、その側面に複数のブレード1301を備えた略円筒形状の部材を含んでおり、該円筒形状の部材がその軸を中心として回転することで前記ブレード1301が風を生じさせるようになっている。なお、このような原理から、シロッコファン1300で作り出される風は、図1に示されるように、らせん状に渦巻いたものとなる。
【0049】
このような風は、図1において図示されない風路を通じて各ライトバルブ100R、100G及び100Bに送給され、各ライトバルブ100R、100G及び100Bの近傍に設けられた吹き出し口100RW、100GW及び100BWから、これらライトバルブ100R、100G及び100Bに対して送り出されるようになっている。
【0050】
ちなみに、前述したようなシロッコファン1300を用いれば、静圧が高くライトバルブ100R、100G及び100B周囲の狭い空間にも風を送りやすいという利点が得られる。
【0051】
以上説明した構成においては、強力な光源たるランプユニット1102からの投射光により各ライトバルブ100R、100G及び100Bで温度が上昇する。この際、過度に温度が上昇してしまうと、各ライトバルブ100R、100G、100Bを構成する液晶が劣化したり、光源光のむらによる部分的な液晶パネルの加熱によるホットスポットの出現により透過率にムラが生じたりする。そこで、本実施形態では特に、各ライトバルブ100R、100G、100Bは、後述のように、電気光学装置を冷却する能力を有する実装ケースを備えている。このため、後述の如く各ライトバルブ100R、100G、100Bの温度上昇は効率的に抑制されている。
【0052】
なお、本実施形態では好ましくは、液晶プロジェクタ1100のハウジング内には、各ライトバルブ100R、100G、100Bの周辺空間に、冷却媒体を流す循環装置等からなる冷却手段を備える。これにより、後述の如き放熱作用を持つ実装ケース入りの電気光学装置からの放熱を一層効率的に行うことができる。
【0053】
(電気光学装置の実施形態)
次に本発明の電気光学装置に係る実施形態の全体構成について、図2及び図3を参照して説明する。ここでは、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。本実施形態に係る電気光学装置は、上述した液晶プロジェクタ1100における液晶ライトバルブ100R、100G、100Bとして使用されるものである。ここに、図2は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図であり、図3は、図2のH−H’断面図である。
【0054】
図2及び図3において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0055】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
【0056】
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【0057】
画像表示領域の周辺に広がる領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
【0058】
また、対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナーに対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
【0059】
図3において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、図示しない配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に図示しない配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0060】
尚、図2及び図3に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0061】
(実装ケース入り電気光学装置の第1実施形態)
次に、図4から図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置について説明する。ここに図4は、第1実施形態に係る実装ケースを前述した電気光学装置とともに示す分解斜視図であり、図5は当該実装ケース入りの電気光学装置の正面図、図6はその背面図であり、図7は図5のQ1方向から臨んだ側面図である。なお、図4から図7は、電気光学パネルを内部に収容した状態における実装ケースを夫々示している。
【0062】
図4から図7に示すように、実装ケース801は、プレート部810とカバー部820とを備える。実装ケース801に収容される電気光学装置500は、図2及び図3に示した電気光学装置と、その表面に重ねられた反射防止板等の他の光学要素とを備えてなり、更にその外部回路接続端子にフレキシブルコネクタ501が接続されてなる。尚、偏光板や位相差板は、投射型表示装置の光学系に備えるようにしても良いし、電気光学装置500の表面に重ねてもよい。また、TFTアレイ基板10及び対向基板20それぞれの液晶層50に対向しない側には、防塵用基板400が設けられている(図4及び図7参照)。この防塵用基板400は、所定の厚さを有している。これにより、電気光学装置500の周囲に漂うゴミや埃等が、該電気光学装置の表面に直接に付着することが防止される。したがって、拡大投射された画像上に、これらゴミや埃の像が結ばれるという不具合を有効に解消することができる。これは、防塵用基板400が所定の厚さを有することで、光源光の焦点ないしその近傍が、該ゴミや埃が存在する位置(すなわち、防塵用基板400表面)からは外れることによる(デフォーカス作用)。
【0063】
なお、第1実施形態においては、カバー部820の側から光が入射し、電気光学装置500を透過して、プレート部810の側から出射するということを前提とする。つまり、図1でいえば、ダイクロイックプリズム1112に対向するのは、カバー部820ではなくて、プレート部810ということになる。ただし、これとは反対に、プレート部810から光が入射し、カバー部820から抜けるという態様を採用してもよい。
【0064】
プレート部810は、カバー部820の内部空間に入れられた電気光学装置500の周辺領域を、裏側から固定するために、この周辺領域に対向する平面形状を持つ板状の本体を有する。プレート部810は、電気光学装置500の画像表示領域10aを露出させるように窓部815を有し、更にプレート部810の本体をカバー部820に固定するための小窓を有する係合部817を正面両側に有する。カバー部820は、この係合部817が有する小窓に係合する突起部827を正面両側に有する。尚、突起部827と係合部817との係合を可能ならしめるべく、プレート部810は、好ましくは、弾性の高い金属、或いは樹脂等から構成される。また、プレート部810は、電気光学装置500及びカバー部820間を固定維持する役割を担うため、該プレート部810と、電気光学装置500及びカバー部820の少なくとも一部とは、例えば上述の突起部827及び係合部817等のように、必然的に接触する部分を相互に有することとなる。これによって、プレート部810は、電気光学装置500で発生する熱を吸い取るためのヒートシンクとして機能する。なお、第1実施形態では特に、プレート部810は、例えば図7に示すように、電気光学装置500と全面的に接触するようにされている。
【0065】
以上のように、電気光学装置500は、カバー部820の内部空間に収容され、係合部817及び突起部827の係合により、プレート部810がカバー部820に固定されることで、実装ケース801に実装されている。
【0066】
カバー部820は、電気光学装置500を収容する内部空間を規定する本体を有する。この内部空間は、電気光学装置500の外形に略一致する形状を有するように形成されている(すなわち、図7では、破線の最大輪郭をなぞるようにカバー部820の内壁が形成されている。)。これにより、電気光学装置500は、カバー部820から拘束を受けることになる。このカバー部820は、電気光学装置500の周辺領域における光抜けを防止すると共に周辺領域から迷光が画像表示領域10a内に進入するのを防ぐように、好ましくは遮光性の樹脂、金属製等からなる。或いは、カバー部820は、電気光学装置500のためのヒートシンクとして機能させるため、該カバー部820自身の放熱性を高めるような熱伝導性の高いアルミニウム又はマグネシウムを含む材料からなるものとすると好ましい。更に、カバー部820は、電気光学装置500の画像表示領域10aを露出させるように本体に開けられた窓部825を有する。
【0067】
そして、第1実施形態においては特に、カバー部820は、当該実装ケース入り電気光学装置を、図1に示した如き投射型表示装置内に取り付け可能なように取付孔821a、821b、821c及び821dを備えている。
【0068】
まず、取付孔821aから821dは、図5又は図6等に示すように、プレート部810を構成する、平面視して略四辺形状を有する板状の部材の上において、四角形の各頂点に配置されるように形成されている。
【0069】
また、これらの取付孔821aから821dは、画像表示領域10aの中心からみて上下方向及び左右方向で等距離の位置に形成されている。より具体的には、まず、第1実施形態に係る画像表示領域10aは、図1及び図2を参照して説明したように、TFTアレイ基板10及び対向基板20が対面し合う面の中の一部として、すなわち額縁遮光膜53の内側の領域として規定されている。ここで、TFTアレイ基板10及び対向基板20は、前者の外形が後者の外形よりも大きく、両基板10及び20を向かい合わせてもそれらの外形が一致しないようになっている(図1及び図2、更には図7参照)。したがって、図5又は図6に示すように、TFTアレイ基板10及び対向基板20を一体としてみた電気光学装置500の中心500C(図中×印)は、画像表示領域10aの中心10aC(図中丸印)とは一致しないことになる。なお、図5においては、当該プレート部810上に電気光学装置500が載置されたとした場合における該電気光学装置500の最外縁を破線でもって示している。
【0070】
そして、第1実施形態においては、このような画像表示領域10aの中心10aCからみて上下方向及び左右方向で等距離の位置に、取付孔821aから821dが形成されている。まず、取付孔821a及び821bと、取付孔821c及び821dとの関係では、前者の取付孔821a及び821bは、前記の中心10aCからみて図5中上方向に距離USだけ離れて配置されており、後者の取付孔821c及び821dは、同じく図5下方向に距離DSだけ離れて配置されている。そして、これらの距離US及びDS間には、US=DSが成り立つ。他方、取付孔821a及び821cと、取付孔821b及び821dとの関係では、前者の取付孔821a及び821cは、前記の中心10aCからみて図5中左方向に距離LSだけ離れて配置されており、後者の取付孔821b及び821dは、同じく図5中右方向に距離RSだけ離れて配置されている。そして、これらの距離LS及びRS間には、LS=RSが成り立つ。このように、第1実施形態においては、取付孔821aから821dが、画像表示領域10aの中心10aCからみて上下方向及び左右方向で等距離に配置されるようになっているのである。
【0071】
他方、これらの取付孔821aから821dには、それぞれ、図7等に示されているように、円筒部821Ca、821Cb、821Cc及び821Cdが具備されている。第1実施形態においては特に、これら円筒部821Caから821Cdに対応する被取付面701(後述)にはネジが切られており、ネジ87を螺合することが可能となっている。これにより、プレート部810及び被取付面701間はネジ止めすることが可能となっている。
【0072】
更に、第1実施形態においては、取付孔821aから821dの形成位置は、前記のようにネジ止め可能に構成された円筒部821Caから821Cdを中心としその周辺に広がる応力分布に基づいて定められている。より具体的には、次のようである。
【0073】
まず、取付部821aから821dにネジ87を螺入しプレート部810を被取付面701にネジ止めした場合(図7参照)、当該ネジ87の締結により生じる力が、実装ケース801内に作用する。この力は、一般的には図8に示すような応力分布曲線を用いて表すことができる。図8では、実装ケース801内に作用する応力の値が、円筒部821Ca等の中心から離れるにつれて次第にその値が小さくなっていくことが示されている。
【0074】
ここで、図中縦軸として示された応力の値(即ち、縦軸の目盛りの振り方)等は、実装ケース801、特にカバー部820の具体的な形状・構造、該カバー部820等やネジ87の材料、当該材料のヤング率、ネジ87の締結力・軸力等によって影響を受け、一概には決し得ない。しかしながら、前記のような考慮を払った上で、応力の値を具体的に定めると(即ち、図8のような曲線の具体的な形や横軸及び縦軸の目盛りの振り方等が定まれば)、当該応力の値のうち電気光学装置500、特に画像表示領域10aに作用させてはならない具体的な閾値を決めることができる。このような閾値は、これを越える応力が画像表示領域10aに作用してしまうと、その付近のTFTアレイ基板10及び対向基板20に無視し得ない歪をもたらし、或いはTFTアレイ基板10及び対向基板20間のセルギャップを狭めてしまうことなどによって、画像上に色むらを発生させてしまうおそれがあるなどということを指標に定めることができる。
【0075】
図8では、前記のように定められ得る閾値を、一般的に“σ1”として示している。そして、このように閾値σ1を定めると、該閾値σ1のグラフ(横軸に平行なグラフ)と応力分布曲線との交点における距離“D”内に画像表示領域10aがかからなければ、前記のような不具合を被るおそれがなくなる。第1実施形態においては、図5を参照して説明した、距離US、及びこれに等しい距離DS、並びに距離LS、及びこれに等しい距離RSは、図8のような観点を考慮した上で定められている。
【0076】
なお、図8のようなグラフは、基本的に、すべての円筒部821a、821b、821c及び821dについて妥当する。また、例えば図5のような平面図において、各円筒部821a、821b、821c及び821dを中心としそこから任意の方向に延びる直線(但し、実装ケース801の存在する領域に限る)が、図8の横軸に一致すると考えることにより、この図8のグラフは、当該空間のすべてについて妥当すると考えられる。さらに、上述においては、図8において、一般的な指標としての閾値σ1を導入したが、これを具体的に定めるためには、前記した各種の考慮要素(カバー部820の材料のヤング率等々)の他、特にネジ87の締結力が参考になる。より具体的に、本願発明者らの研究によると、その他の条件(例えば、図1に示すランプユニット1102の明るさ等)が適当に定められている場合において、画像表示領域10aに1〜2〔N/mm〕程度の応力が作用するときには、画像上に色むらが発生することが確認されている。前記の閾値σ1は、このような事情を勘案して定めることができる。
【0077】
以上のような構成を備えた第1実施形態の実装ケース入り電気光学装置では、次のような作用効果が得られる。まず、第一に、実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置への取り付けは、四つの取付孔821aから821dを用いて実施することができるから、両者間の取り付けをより強固に行うことができる。これにより、当該実装ケース入り電気光学装置に比較的強力な光源から光が投射されてその温度が上昇する場合であっても、実装ケース801内における電気光学装置500の位置ずれを殆ど発生させないことができる。したがって、第1実施形態によれば、当該実装ケース入り電気光学装置をライトバルブ100R、100G及び100Bとして利用して画像表示を行う場合には、前記位置ずれを原因とする画像品質の低下という事態はもたらされず、常態として、高品質な画像を表示することができる。
【0078】
第二に、第1実施形態によれば、取付孔821aから821dの形成位置が、画像表示領域10aの中心10aCを基準に、且つ、これら取付孔821aから821dを中心とした応力分布曲線に基づいて定められている(図5等及び図8参照)ことにより、当該実装ケース入り電気光学装置をライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いた液晶プロジェクタ1100により表示された画像に色むら等を生じさせない。これを、前記の図7及びその比較例たる図9を用いてより詳細に説明する。なお、図9は図7との関係において図中左側に示されている取付孔が、画像表示領域10aのより近くに配置されている場合の実装ケース入り電気光学装置の側面図である。また、これら図7及び図9においては、取付孔に対するネジの締結を原因として該取付孔を中心に発生する応力の様子を図示している。なお、応力の程度は、同心円状に描かれた円の内部におけるハッチングの濃度が減少するにつれて減少していくことが概念的に示されている。
【0079】
まず、図9における取付孔821a´は、画像表示領域10aの比較的近くに配置されているため、該取付孔821a´の中心から生じる影響ある応力(図8でいえば、距離D以下において作用する応力)は、画像表示領域10aにかかってしまっている。これでは、画像表示領域10a付近におけるTFTアレイ基板10及び対向基板20に無視し得ない歪をもたらし、或いは当該部分におけるセルギャップを他の部分よりも狭めてしまうなどという事象を発生させることとなり、画像上の色むら等の発生原因となってしまう。このような事象は、図面向こう側に存在する取付孔(図5でいえば取付孔821bに対応する。)に関しても同様に発生すると考えられるから、結果的には、前記のような色むらは、画像の一辺を挟む二つの隅部を中心に同心円状に発生することが考えられる。
【0080】
しかるに、第1実施形態において、図7における取付孔821aは、前記のように、画像表示領域10aの中心10aCから距離US(図5参照)をおいて配置されているから、該取付孔821aの中心から生じる影響ある応力は、画像表示領域10aには至らない。したがって、第1実施形態では、画像上、前記のような色むらが発生することはないのである。
【0081】
このような相違が生じるのは、図8及び図9間で取付孔の形成位置の決定基準が異なっていることに依存している。より具体的には次のようである。すなわち、図9における取付孔821a´の配置は、電気光学装置500の最大外形に即して行われているとみることができるが、これは当該実装ケース入り電気光学装置の小型化等を達成することを考えると、むしろより自然であるとさえ考えられる。しかしながら、これでは、前記のように画像上の色むらが発生することになる。そこで、第1実施形態における取付孔の形成位置の決定は、図9とは異なる次のような基準に基づいて行っているのである。まず、取付孔の幾つかについての形成位置は、TFTアレイ基板10及び対向基板20の配置に伴う「ずれ」を越えるように定められる必要がある。図7でいえば、取付孔821cはそのような観点から定められている。すなわち、TFTアレイ基板10は、その上に形成されるデータ線駆動回路101等の形成領域分、対向基板20からはみ出しているが(図1及び図2参照)、取付孔821cの形成位置は、このはみ出しによって生じる「ずれ」を越えるように定められる必要があるのである(そうでなければ、カバー部820及び被取付面701間の接合が不能になる。)。そして、このように、取付孔821cの形成位置がある程度の必然性をもって定められることになるのを前提に、第1実施形態に係る取付孔の形成位置が、画像表示領域10aの中心10aCを基準に定められる(図5等参照)ことを鑑みると、図7でいえば取付孔821aの形成位置は、画像表示領域10aからより遠い位置に定められることになるのである。ここで「より遠い」ということが実現されるのは、前記の「ずれ」が存在するからである。このようにして、第1実施形態の実装ケース入り電気光学装置においては、取付孔821aから821dの形成位置が好適に定められることになるため、画像上に色ムラ等が発生することを未然に防止することが可能となるのである。
【0082】
なお、上記では、そもそも、TFTアレイ基板10の外形の大きさが、対向基板20のそれよりも大きく、両基板10及び20を貼り合わせてもそれらの外形が一致しない場合であったが、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、図5と同趣旨の図である図10に示すように、TFTアレイ基板10及び対向基板20それぞれの外形の大きさは同じであるが、前者が後者に対して一定程度ずらされて配置されている場合等も含む。この場合であっても、取付孔は、画像表示領域10aの中心10aCを基準に定められていることに変わりはないから、前記の作用効果は略同様に享受される。この点については、後述する第2実施形態においても同様である。
【0083】
また、上記では、取付孔821aから821dに対応する被取付面701には、ネジが切られていたが、本発明では、これが必須とされるわけではない。そのような構造を採らずとも、取付孔821aから821dに具備された円筒部821Caから821Cd中にスタッド或いは楔等を挿入し、このスタッド或いは楔等と当該円筒部の内周面との間に接着剤を流し込むことによって、被取付面701と実装ケース801との固定を図ってもよい。また、該円東部内周面にねじを切り、ネジにより被取付面701と実装ケース801との固定を図ってもよい。
【0084】
(実装ケース入り電気光学装置の第2実施形態)
次に、図11から図18を参照して、本発明の第2の実施形態に係る実装ケース入り電気光学装置について説明する。ここに図11は、第2実施形態に係る実装ケースを前述した電気光学装置とともに示す分解斜視図であり、図12は当該実装ケース入りの電気光学装置の正面図、図13は図12のX1−X1´断面図、図14は図12のY1−Y1´断面図であり、図15は図12のZ1方向から臨んだ後面図である。また、図16は当該実装ケースを構成するプレート部の正面図であり、図17は図16のZ2方向から臨んだ側面図であり、図18は図16のZ3方向から臨んだ側面図である。なお、図11から図15は、電気光学装置を内部に収容した状態における実装ケースを夫々示している。
【0085】
図11から図15に示すように、実装ケース601は、プレート部610とカバー部620とを備える。実装ケース601内に収容される電気光学装置500は、前記の第1実施形態におけるそれと同様である。なお、実装ケース601内における電気光学装置500の固定は、図16に示すように、主に、当該電気光学装置500の四隅に対応するように設けられた紫外線硬化樹脂UV等によって行われている(なお、図16においては、プレート部610上に電気光学装置500が載置されたとした場合における該電気光学装置500の最外縁を破線でもって示している。)。また、第2実施形態においては、カバー部620の側から光が入射し、電気光学装置500を透過して、プレート部610の側から出射するということを前提とする。つまり、図1でいえば、ダイクロイックプリズム1112に対向するのは、カバー部620ではなくて、プレート部610ということになる。
【0086】
以下では実装ケース601を構成するプレート部610及びカバー部620の構成についてのより詳細な説明を行う。
【0087】
まず第一に、プレート部610は、図11から図18に示すように、平面視して略四辺形状を有する板状の部材であって、電気光学装置500の一面に対向するように配置される。第2実施形態では、プレート部610と電気光学装置500とは相互に直接に当接し、後者が前者に載置されるが如き状態が採られる。
【0088】
より詳細には、プレート部610は、窓部615、強度補強部614、折り曲げ部613、カバー部固定孔612、並びに取付孔611e、611d及び611cを有する。
【0089】
窓部615は、略四辺形状を有する部材の一部が開口形状に形成されており、例えば図13中、上方から下方への光の透過を可能とする部分である。電気光学装置500を透過してきた光の出射は、この窓部615によって可能となる。なお、これにより、プレート部610上に電気光学装置500を載置した場合には、該電気光学装置500における画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域が、窓部615の辺縁に当接されるが如き状態になる。プレート部610は、このようにして電気光学装置500の保持を実現する。なお、このように、プレート部610上において、電気光学装置500が当接される窓部615の辺縁の部分は、本発明にいう「保持部」を構成する(以下、「保持部615Z」と呼ぶことがある。図16及び後述の段差部611Dに関する説明参照)。
【0090】
強度補強部614は、略四辺形状を有する部材の一部を、他の部分の平面から盛り上げるような加工を施すことによって形成されており、立体的な形状を有する部分である。これにより、該プレート部614の強度は補強されることになる。なお、該強度補強部614は、電気光学装置500の一辺に略接するが如き位置に形成するとよい。折り曲げ部613は、略四辺形状を有する部材の対向する二辺それぞれの一部が、該四辺形状の内側に向かって折り曲げられている部分である。この折り曲げ部613の外側面は、プレート部610及びカバー部620の組み付け時、該カバー部620の内側面に接するようにされている(図13参照)。カバー部固定孔612は、カバー部620において対応する位置に形成された凸部621と嵌合するための孔部である。プレート部610及びカバー部620とは、このカバー部固定孔612及び凸部621が互いに嵌合することによって相互に固定される。なお、第2実施形態においては、該カバー部固定孔612は、各図に示すように、二つの孔部からなる(以下、これらの区別が必要な場合には、カバー部固定孔612a及び612bと呼ぶことがある。)。また、これに対応するように、前記凸部621もまた、二つの凸部からなる(以下、これらの区別が必要な場合には、凸部621a及び621bと呼ぶことがある。)。
【0091】
そして、第2実施形態においては特に、プレート部610には、取付孔611e、611d及び611cが形成されているが、この点については、後に詳しく説明することとする。
【0092】
次に第二に、カバー部620は、図11から図15に示すように、略立方体形状を有する部材であって、電気光学装置500のプレート部610が面する面とは逆側の面に対向するように配置される。
【0093】
このカバー部620は、電気光学装置500の周辺領域における光抜けを防止すると共に周辺領域から迷光が画像表示領域10a内に進入するのを防ぐように、好ましくは遮光性の樹脂、金属製等からなる。また、該カバー部620は、プレート部610、或いは電気光学装置500に対するヒートシンクとして機能させることが好ましいから、該カバー部620は、熱伝導率の比較的大きい材料、より具体的には、アルミニウム、マグネシウム、銅又はこれらそれぞれの合金等から構成するようにするとよい。
【0094】
より詳細には、カバー部620は、凸部621、カバー本体部623、冷却風導入部622及び冷却風排出部624を有する。まず、凸部621は、既に述べたように、プレート部610との固定の際に用いられ、前記カバー部固定孔612a及び612bそれぞれに対応する位置に、二つの凸部621a及び621bを含むものとして形成されている。なお、第2実施形態に係る凸部621は、図12に示されるように、冷却風導入部622、ないしは後述するテーパ部622Tの一部を構成するようにして形成されている(図12の視点からは、本来凸部621は図示されないが、図12では特にこれを示した。)。
【0095】
カバー本体部623は、図11から図14に示されているように、概略、直方体形状を有する部材であって、後述する冷却風導入部622及び冷却風排出部624間に挟まれるようにして存在している。ただし、前記の直方体形状の内方は、電気光学装置500を収容するため、いわばくり抜かれたような状態となっている。すなわち、カバー本体部623は、より正確にいえば、蓋なき箱型の如き形状を有する部材となっている(なお、このような表現によれば、ここにいう「蓋」としては、前記プレート部610が該当すると考えることができる。)。
【0096】
このカバー本体部623は、より詳細には、窓部625及びサイドフィン部628を有している。このうち窓部625は、前記箱型の形状の底面(図11、あるいは図13等では、「上面」ということになる。)に開口形状に形成されており、図13中、上方から下方への光の透過を可能とする部分である。図1に示した液晶プロジェクタ1100内のランプユニット1102から発せられた光は、この窓部625を通過して電気光学装置500に入射可能となる。他方、サイドフィン部628は、カバー本体部623の両側面に形成されている。ここにいう両側面とは、後述する冷却風導入部622及び冷却風排出部624が存在しない側面のことを指す。このサイドフィン部628は、より詳しくは、図11、あるいは図13等によく示されているように、冷却風導入部622から冷却風排出部624へ向けて前記側面から直線状に突出した部分が千鳥足状に配列された形状を含んでいる。これにより、カバー本体部623、ないしはカバー部620の表面積は増大することになる。
【0097】
なお、既に述べたように、カバー部620の内側面には、カバー部620及びプレート部610の組み付け時、プレート部610における折り曲げ部613の外側面が接するようにされている(図13参照)。これにより、電気光学装置500における熱は、プレート部610ないしは折り曲げ部613、そしてカバー部620へと効率的に伝達されるようになっている。
【0098】
冷却風導入部622は、図11、或いは図14等によく示されているように、テーパ部622T及び導風板622Pからなる。第2実施形態において、テーパ部622Tは、概略、その底面が直角三角形となる三角柱の如き外形を有している。そして、テーパ部622Tは、カバー本体部623の一側面に、前記三角柱の一側面が付着されたような外形を呈している。この場合、当該三角柱の一側面は、該三角柱の底面における直角部とこれに隣接する角部との間に挟まれた辺を含んでいる。したがって、テーパ部622Tは、カバー本体部623の側面上において最大高さとなる根元部622T1を有し(ただし、ここでいう「高さ」とは、図14中、上下方向の距離をいう。図14では目安として当該方向に延びる破線を示した。)、そこから次第に高さを減じた先端部622T2を有するという形状となっている。一方、導風板622Pは、前記三角柱の底面において直角部を除く他の二角に挟まれた一辺に沿って立設された壁の如き外形を呈している。前記「高さ」を用いて説明すると、該導風板622Pの高さは、前記根元部622T1から前記先端部622T2へ向けてテーパ部622Tの高さが減ずるにもかかわらず、これら根元部622T1及び先端部622T2間のどの部分においても一定である。
【0099】
最後に、冷却風排出部624は、図11、図12、或いは図15等によく示されているように、フレキシブルコネクタ導出部624C及びリアフィン部624Fからなる。このうちフレキシブルコネクタ導出部624Cは、前記テーパ部622Tが形成されているカバー本体部623の側面に対向する側面上に形成されている。より具体的には、図15に示すように、該側面上に、断面がコの字状となる部材が、該コの字状断面の開口部を図15中下方に向けて取り付けられたような形状を呈している。電気光学装置に接続されたフレキシブルコネクタ501は、このコの字に囲われた空間を抜けて、外部へと引き出されるようになっている。
【0100】
他方、リアフィン部624Fは、フレキシブルコネクタ導出部624Cにおける前記コの字状断面のいわば天井板上に設けられている。このリアフィン部624Fは、より詳しくは、図11、図12、或いは図15等によく示されているように、前述したサイドフィン部628たる直線状の突出した部分が延在する方向と符号を合わせるように、前記天井板から直線状に突出した部分が複数並列(図11等では、「四つ」の直線状に突出した部分が並列)された形状を含んでいる。これにより、カバー部620の表面積は増大することになる。
【0101】
カバー部620が以上のような構成をとることにより、図1に示した如き液晶プロジェクタ1100に備えられたシロッコファン1300から送られてきた風は、実装ケース601、ないしカバー部620の周囲において、図19に示すように流れることになる。ここに図19は実装ケース入り電気光学装置の斜視図であって、当該実装ケース入り電気光学装置に対する典型的な風の流れ方を示す図である。なお、図1に示した液晶プロジェクタ1100において、図19に示すような冷却風の流れを実現するためには、図1を参照して説明した吹き出し口100RW、100GW及び100BWが、カバー620を構成する冷却風導入部622と対向するように、実装ケース入り電気光学装置、すなわちライトバルブ100R、100G及び100Bを設置する必要がある。
【0102】
第2実施形態に係る実装ケース601は、この図19に示す冷却風W1、W2及びW3等のような風の流れによって効率的に冷却されるようになっている。そして、このことは、電気光学装置500、プレート部610及びカバー部620の順に伝達される熱を、最終的に外部へと放散するのに非常に有効である。特に、第2実施形態においては、本来であれば、カバー部620上には至らなかったはずの風(図では符号W2)等を、導風板622Pにより、実装ケース601、或いはカバー部620の冷却に用いることが可能となっている点、或いはサイドフィン部628、リアフィン部624Fが、カバー部620の冷却を促進する点等、特有の作用効果が発揮される。
【0103】
また、カバー部620が効率的に冷却されるということは、電気光学装置500から折り曲げ部613等を介してプレート部610に、あるいはカバー部620へという熱の流れを、いつでも有効に維持しうることを意味する。すなわち、カバー部620は、常態において好適に冷却された状態にあるから、ヒートシンクとしての機能をいつでも有効に維持することにより、該カバー部620からみて、プレート部610からの熱の奪取、ひいては電気光学装置500からの熱の奪取をいつでも有効に行い得るのである。
【0104】
よって、第2実施形態に係る電気光学装置500は、過剰に熱を蓄えこむということがないから、液晶層50の劣化、あるいはホットスポットの発生等は未然に防止されることになり、これに基づく画像の劣化等を招くおそれは極めて低減されることになる。
【0105】
(プレート部における取付孔及びその周囲の構成及び作用)
以下では、プレート部610における取付孔611e、611d及び611c並びにその周囲の構成・作用等について、詳細に説明することとする。なお、取付孔611e、611d及び611cは、当該実装ケース入り電気光学装置を、図1に示した如き液晶プロジェクタ1100内に取り付けする際に利用される。
【0106】
まず、取付孔611e、611d及び611cは、図11又は図16等に示すように、プレート部610を構成する平面視して略四辺形状を有する板状の部材の上において、三角形の各頂点に配置されるように形成されている。第2実施形態において特に、これら取付孔611e、61d及び611cは、図16によく示されているように、二等辺三角形の各頂点に配置するように形成されている。
【0107】
また、これらの取付孔611a、611d及び611cは、画像表示領域10aの中心からみて上下方向及び左右方向で等距離の位置に形成されている。より具体的には、まず、第2実施形態に係る画像表示領域10aは、図1及び図2を参照して説明したように、TFTアレイ基板10及び対向基板20が対面し合う面の中の一部として、すなわち額縁遮光膜53の内側の領域として規定されている。ここで、TFTアレイ基板10及び対向基板20は、前者の外形が後者の外形よりも大きく、両基板10及び20を向かい合わせてもそれらの外形が一致しないようになっている(図1及び図2参照)。したがって、図16に示すように、TFTアレイ基板10及び対向基板20を一体としてみた電気光学装置500の中心500Cは、画像表示領域10aの中心10aCとは一致しないことになる。
【0108】
そして、第2実施形態においては、このような画像表示領域10aの中心10aCからみて上下方向及び左右方向で等距離の位置に、取付孔611e、611d及び611cが形成されている。まず、取付孔611eと取付孔611d及び611cとの関係では、前者の取付孔611aは、前記の中心10aCからみて図中上方向に距離USだけ離れて配置されており、後者の取付孔611d及び611cは、同じく図中下方向に距離DSだけ離れて配置されている。そして、これらの距離US及びDSには、US=DSが成り立つ。他方、取付孔611dと取付孔611cとの関係では、前者の取付孔611dは、前記の中心10aCからみて図中左方向に距離LSだけ離れて配置されており、後者の取付孔611cは、同じく図中右方向に距離RSだけ離れて配置されている。そして、これらの距離LS及びRSには、LS=RSが成り立つ。このように、第2実施形態においては、取付孔611a、611d及び611cが、画像表示領域10aの中心10aCからみて上下方向及び左右方向で等距離に配置されるようになっているのである。
【0109】
他方、これらの取付孔611e、611d及び611cには、それぞれ、図17等に示されているように、円筒部611Ce、611Cd及び611Ccが具備されている。第2実施形態においては特に、取付孔611a、611d及び611cに対応する被取付面701にはネジが切られており、図示しないネジを螺合することが可能となっている。これにより、プレート部610及び後述する被取付面701間はネジ止めすることが可能となっている。
【0110】
また、第2実施形態に係るプレート部610には、図11及び図16乃至図18に示すように、段差部611Dが形成されている。この段差部611Dは、プレート部610における保持部615Zからみて異なる高さを有するように形成されている。換言すれば、プレート部610は、これを構成する板状部材を断面視すると段差部611D及び保持部615Z間に段差(或いは、高さの相違)がみられるように形成されている。そして、前記の取付孔611e、611d及び611cは、前記の段差部611Dに形成されている。
【0111】
ちなみに、第2実施形態においては、段差部611D及び保持部615Z間の高さの差hは、0.1mm以上になるようにされている。また、このような段差部611Dの形状は、保持部615Zの面(前記段差部611Dが形成されておらず未だフラットな面)に対して、プレス加工を施すことによって、比較的容易に形成することができる。なお、上述にいう保持部615Zとは、既に述べたように、窓部615の辺縁の部分に該当する。また、第2実施形態においては特に、プレート部610は、前記の段差部611Dに加えて折り曲げ部613及び強度補強部614の三種の部分を除く他の部分が、前記保持部615Zと同一平面上にあるように形成されている。
【0112】
以上のような構成を備えた第2実施形態の実装ケース入り電気光学装置では、次のような作用効果が得られる。まず、第一に、実装ケース入り電気光学装置の投射型表示装置への取り付けは、三つの取付孔611e、611d及び611cを用いて実施することができるから、両者間の取り付けをより強固に行うことができる。これにより、当該実装ケース入り電気光学装置に比較的強力な光源から光が投射されてその温度が上昇する場合であっても、実装ケース601内における電気光学装置500の位置ずれを殆ど発生させないことができる。したがって、第2実施形態によれば、当該実装ケース入り電気光学装置をライトバルブ100R、100G及び100Bとして利用して画像表示を行う場合には、前記位置ずれを原因とする画像品質の低下という事態はもたらされず、常態として、高品質な画像を表示することができる。
【0113】
第二に、第2実施形態によれば、取付孔611e、611d及び611cの形成位置が、上記第1実施形態と同様に、画像表示領域10aの中心10aCを基準に定められている(図16参照)ことにより、当該実装ケース入り電気光学装置をライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いた液晶プロジェクタ1100により表示された画像に色むら等を生じさせない。これは、前記の第1実施形態と同様に、取付孔611e、611d及び611cにおけるネジの締結により生じる力が、画像表示領域10aには至らないことによる。
【0114】
ちなみに、第2実施形態においては、取付孔611e、611d及び611c及び被取付面701間をネジ止めしても、その締結により生じる力が、第1実施形態に比べれば、直接的には電気光学装置500に至らないようになっている(図11から図18の各図参照)。特に、取付孔611d及び611cに関しては、これらに締結されたネジが、電気光学装置500に対して直接的に力を及ぼすということは考え難い。したがって、画像に色むらを発生させないという作用効果は、より確実に奏されることになる。なお、このような作用効果が得られる構成を一般的に表現すれば、「画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置と、該電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレート、及び、前記電気光学装置を覆い前記プレートと当接する部分を有するカバーからなり、前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースとを備えた実装ケース入り電気光学装置であって、前記プレートは、当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付部を備えており、前記取付部及び前記被取付部間の接合は前記カバーを介さずに行われる」といえる。
【0115】
第三に、第2実施形態においては、取付孔611e、611d及び611cによる三点固定が可能とされていることにより、被取付面701に対するプレート部610の取り付けを、より好適に実施することができる。より具体的には、三点が定まればこれら三点の載る平面が一義に定まるところ、第2実施形態によれば、プレート部610の表面を当該平面に載るように「平面出し」をした上で、該プレート部610及び被取付面701間の取付を実施することができる。これによれば、仮に、プレート部610が緩やかに曲がっている、歪んでいる、或いは反っている等のような場合であっても、これらを気にすることなく、プレート部610及び被取付面701の取り付けを正確に実施することができる。ちなみに、このような作用効果は、取付孔611e、611d及び611cが、段差部611Dに形成されていることにより、より効果的に発揮されることになる。
【0116】
なお、上記では、取付孔611e、611d及び611cに対応する被取付面701にはねじが切られていたが、本発明では、これが必須とされるわけではない。そのような構造を採らずとも、取付孔611e、611d及び611cに具備された円筒部611Ce、611Cd及び611Cc中にスタッド或いは楔等を挿入し、このスタッド或いは楔等と当該円筒部の内周面との間に接着剤を流し込むことによって、被取付面701とプレート部610との固定を図ってもよい。また、該円筒部の内周面にねじを切り、ねじにより被取付面701とプレート部610との固定を図ってもよい。
【0117】
また、上記の第2実施形態においては、本発明にいう「取付部」が、二等辺三角形の各頂点に存在するように、都合三つの取付孔611e、611d及び611cとして形成されていたが、本発明は、このような形態にも限定されない。例えば、図20に示すような形態を採用することが可能である。ここに図20は、図16と同趣旨の図であって、該図16とは取付孔の形成態様が異なるものを示している。
【0118】
この図20においては、図16と同様に、二等辺三角形の各頂点に位置するように配置された三個の取付孔611e、611d及び611cが形成されている点に変わりはない。図20では、これらの取付孔611e、611d及び611cに加えて、取付孔611a及び611bが新たに形成されている点で異なっている。すなわち、この形態においては、都合五個の取付孔611a乃至611eが形成されている。
【0119】
そして、この五個の取付孔611a乃至611eは、次のような特徴を備えている。第1に、これら五個の取付孔611a乃至611eのうち、三個の取付孔611e、611d及び611cについては、図16と同様な態様、即ちネジ止め方式が採用されている。したがって、これらのみを用いた取り付けを実施する限り、前述したのと全く同様な作用効果が得られることになる。
【0120】
また、第2に、これら三個の取付孔611e、611d及び611cのうち、二個の取付孔611d及び611cと、前記の新たに形成された取付孔611a及び611bとは、図20に示すように、プレート部610を構成する略四辺形状を有する板状の部材の四隅に対応するように形成されている。そして、これら取付孔611d、611c、611a及び611bには、接着方式が採用されている。ここに、第2実施形態に係る接着方式とは、図21(前記の四つの取付孔のうち取付孔611dに代表させている。)に示すように、円筒部611Cdと、その内部に挿入された楔89、更には円筒部611Cd内を埋めるように楔89の周囲に流し込まれた接着剤90によって、取付孔611d、即ちプレート部610と被取付面701との接合を実現するものである。なお、この場合、図から明らかなように、円筒部611Cdの内周面にネジが切られているか否かは、接着方式の採用にとって何ら妨げにならない。つまり、該円筒部611Cd(及び円筒部611Cc)については、ネジ止め方式と接着方式の双方が可能な構成となっているということができる。
【0121】
このような形態によれば、取付孔611e、611d及び611cを用いたネジ止めによる三点固定を実施することができることに加えて、取付孔611aから611dを用いた接着による四点固定を実施することができる。したがって、被取付面701に雌ネジが形成されている場合には前者の方式を採用し、形成されていない場合には後者の方式を採用するなどということが可能となる。つまり、被取付面701の構成如何に関わらず、自由度高く、プレート部610及び被取付面701間の取り付けを実施することができる。
【0122】
また、このように複数の取付孔611aから611eを形成する場合においては、これらとフレキシブルコネクタ501等の配置関係を好適に調整する必要があるが、図20に示す形態では、フレキシブルコネクタ501は、五つの取付孔611aから611eのうち、三点固定及び四点固定の双方に共通して使用される取付孔611c及び611dが形成される側に対応して設けられるようになっており、前記の調整が好適に行われている。すなわち、フレキシブルコネクタ501の導出が、より容易に実現できるようになっているのである(仮に、フレキシブルコネクタが、取付孔611e側に配置されている場合は、その導出が困難である。)。
【0123】
なお、このような五つの取付孔611aから611eを備えていても、これらが画像表示領域10aの中心10aCからみて上下方向及び左右方向に等距離で形成されている点は、上記の第2実施形態と全く同様であることは言うまでもない(図20参照)。
【0124】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う実装ケース入り電気光学装置及び投射型表示装置並びに実装ケースもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投射型液晶装置の実施形態の平面図である。
【図2】本発明に係る電気光学装置の実施形態の平面図である。
【図3】図2のH−H′断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る実装ケースを、電気光学装置とともに示す分解斜視図である。
【図5】第1実施形態の実装ケース入り電気光学装置の正面図である。
【図6】第1実施形態の実装ケース入り電気光学装置の背面図である。
【図7】図5のQ1方向から臨んだ側面図である。
【図8】取付孔を中心に広がる応力分布曲線のグラフである。
【図9】図7に対する比較例である。
【図10】図5と同趣旨の図であって、電気光学装置を構成するTFTアレイ基板及び対向基板の構成が異なるものを示すものである。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る実装ケースを、電気光学装置とともに示す分解斜視図である。
【図12】第2実施形態の実装ケース入りの電気光学装置の正面図である。
【図13】図12のX1−X1´断面図である。
【図14】図12のY1−Y1´断面図である。
【図15】図12のZ1方向から臨んだ後面図である。
【図16】第2実施形態の実装ケースを構成するプレート部の正面図である。
【図17】図16のZ2方向から臨んだ側面図である。
【図18】図16のZ3方向から臨んだ側面図である。
【図19】第2実施形態の実装ケース入り電気光学装置の斜視図であり、これに対する風の流れ方を示す説明図でもある。
【図20】図16と同趣旨の図であって、図16とは取付孔の形成態様が異なるものを示している。
【図21】接着方式を図示する説明図である。
【符号の説明】
10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、10aC…画像表示領域の中心、20…対向基板、400…防塵用基板、50…液晶層、500…電気光学装置、500C…電気光学装置の中心、501…フレキシブルコネクタ
601、801…実装ケース
610、810…プレート部、611e、613d、613c、614a、611b…取付孔
620、820…カバー部、821a、821b、821c、821d…取付孔
87…ネジ、89…楔、90…接着剤
701…被取付面
622…冷却風導入部、622T…テーパ部、622P…導風板
623…カバー本体部、628…サイドフィン部
624…冷却風導出部、624F…リアフィン部
100R、100G、100B…ライトバルブ、1100…液晶プロジェクタ、1102…ランプユニット

Claims (10)

  1. 素子基板、及び、該素子基板に対向するように且つその外形が前記素子基板の外形とは一致しないように配置された対向基板からなり、
    前記素子基板及び前記対向基板が対向し合う面の中の少なくとも一部として規定される画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置と、
    該電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレート、及び、前記電気光学装置を覆い前記プレートと当接する部分を有するカバーからなり、
    前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースとを備えた実装ケース入り電気光学装置であって、
    前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方は、当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付部を備えており、
    前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて等距離の位置に形成され、前記取付部は少なくとも二つ形成されていることを特徴とする実装ケース入り電気光学装置。
  2. 前記画像表示領域は矩形状を有し、
    前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて上下方向又は左右方向で等距離の位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の実装ケース入り電気光学装置。
  3. 前記取付部は、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方を平面視して、三角形の各頂点に配置されるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の実装ケース入り電気光学装置。
  4. 前記取付部は、前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方を平面視して、三角形の各頂点に配置されるように、且つ、前記三角形の一辺を規定する二点を含む四角形の各頂点に配置されるように形成されており、
    前記三角形の各頂点に配置された前記取付部はネジ止め方式とされ、
    前記四角形の各頂点に配置された前記取付部は接着方式とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の実装ケース入り電気光学装置。
  5. 前記電気光学装置は前記素子基板に電気的に接続されたフレキシブルコネクタを更に備えてなり、
    前記三角形の一辺を規定する二点は、前記フレキシブルコネクタが前記素子基板に電気的に接続された部分に対応して設けられていることを特徴とする請求項4に記載の実装ケース入り電気光学装置。
  6. 前記取付部は取付孔を含み、
    該取付孔の中心を貫く線にその軸を一致させた円筒部を具備していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
  7. 前記取付部の形成位置は、当該取付部を中心としその周辺に広がる応力分布に基づいて定められることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の実装ケース入り電気光学装置と、
    前記光源と、
    前記投射光を前記電気光学装置に導く光学系と、
    前記電気光学装置から出射される投射光を投射する投射光学系と
    を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
  9. 素子基板、及び、該素子基板に対向するように且つその外形が前記素子基板の外形とは一致しないように配置された対向基板からなり、前記素子基板及び前記対向基板が対向し合う面の中の少なくとも一部として規定される画像表示領域に光源から投射光が入射される電気光学装置の一面に対向するように配置されるプレート、並びに、
    前記電気光学装置を覆い前記プレートと当接する部分を有するカバーからなり、
    前記電気光学装置における前記画像表示領域の周辺に位置する周辺領域の少なくとも一部を前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方で保持して当該電気光学装置を収納する実装ケースであって、
    前記プレート及び前記カバーの少なくとも一方は、当該実装ケース入り電気光学装置を投射型表示装置の被取付部に対して取り付けるための取付部を備えており、
    前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて等距離の位置に形成され、前記取付部は少なくとも二つ形成されていることを特徴とする実装ケース。
  10. 前記画像表示領域は矩形状を有し、
    前記取付部は、前記画像表示領域の中心からみて上下方向又は左右方向で等距離の位置に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の実装ケース。
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