本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
(電子機器)
先ず、本実施形態に係る電子機器の構成について、図1を参照して説明する。ここでは、本発明の電子機器として、投射型液晶プロジェクターを例にとる。
図1は、本実施形態に係る投射型液晶プロジェクターの図式的断面図である。
本実施形態に係る投射型液晶プロジェクターは、本発明の電気光学装置の一例である液晶装置が液晶ライトバルブとして3枚用いられてなる複板式カラープロジェクターとして構築されている。
図1において、液晶プロジェクター1100は、それぞれRGB用の液晶ライトバルブ100(即ち、液晶ライトバルブ100R、100G及び100B)の3枚を用いた複板式カラープロジェクターとして構築されている。
液晶プロジェクター1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応する液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー映像として投射される。
液晶ライトバルブ100は、後述の如きアクティブマトリクス駆動方式の液晶パネルが実装ケースに収容されてなる。
また、この液晶プロジェクター1100には、液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bに冷却風を送るためのシロッコファン1300が設けられている。このシロッコファン1300は、その側面に複数のブレード1301を備えた略円筒形状の部材を含んでおり、該円筒形状の部材がその軸を中心として回転することでブレード1301が風を生じさせるようになっている。なお、このような原理から、シロッコファン1300で作り出される風は、らせん状に渦巻いたものとなる。このような風は、図1には図示されない風路を通じて各液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bに送給され、各液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bの近傍に設けられた吹き出し口100RW、100GW及び100BWから、液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bの各々に対して送り出されるようになっている。
以上説明した構成においては、液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bの各実装ケースは、ダイクロイックプリズム1112の3つの側面に夫々付設されている。その各実装ケースからは、内部で液晶パネルと接続されたフレキシブル配線基板(以下、適宜「FPC」と称す)が引き出されている。引き出されたFPCの各端部は、ダイクロイックプリズム1112の上面側或いは下面側に曲げられて、外部コネクターに接続される。
また、このような液晶プロジェクター1100の駆動時には、強力な光源たるランプユニット1102からの投射光により、液晶ライトバルブ100において温度が上昇する。この際、過度に温度が上昇すると、液晶ライトバルブ100内の液晶が劣化したり、光源光のむらによる部分的な液晶装置の加熱によるホットスポットの出現により透過率にムラが生じたりする。
そこで、本実施形態では特に、液晶ライトバルブ100を以下のように構成し、冷却風による液晶ライトバルブ100の冷却効率を向上させ、液晶ライトバルブ100の温度上昇を効率的に抑制する。
(電気光学装置)
次に、本実施形態に係る電気光学装置について、図2から図9を参照して説明する。ここでは、本発明に係る電気光学装置として、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。本実施形態に係る液晶装置は、液晶パネルが実装ケースに収容されて、前述した液晶プロジェクター1100における液晶ライトバルブ100R、100G、100Bとして使用されるものである。
先ず、本実施形態に係る液晶パネルの構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る液晶パネルの平面図であり、図3は、図2のIII−III’線断面図である。
図2及び図3において、本実施形態に係る液晶パネル500は、TFTアレイ基板10、対向基板20、シール材52、液晶層50、並びに防塵用基板401及び402を備えている。
TFTアレイ基板10と対向基板20とは、互いに対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素が配置された画像表示領域30aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、複数の画素が配列されてなる画像表示領域30aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
画像表示領域30aの周辺に広がる周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図3において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9上に、図示しない配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に図示しない配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
なお、図2及び図3に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
図2及び図3において、防塵用基板401は、例えばガラス等からなる透明基板である。防塵用基板401は、TFTアレイ基板10の液晶層50に対向する面とは反対側の面(即ち、図3中、下側の面)の全面に貼り付けられている(後述する図6及び図7も参照)。防塵用基板402は、防塵用基板401と同様に、例えばガラス等からなる透明基板である。防塵用基板402は、対向基板20の液晶層50に対向する面とは反対側の面(即ち、図3中、上側の面)の全面に貼り付けられている(後述する図6及び図7も参照)。防塵用基板401及び402によって、本実施形態に係る液晶装置500が液晶プロジェクター1100の液晶ライトバルブ100として用いられた際に、TFTアレイ基板10及び対向基板20に粉塵が付着し、映写幕上にその粉塵の像もまた投影されてしまうことで発生する、画像品質の低下を防止できる。
次に、前述した液晶パネル500が実装ケースに収容されてなる本実施形態に係る液晶装置の構成について、図4から図7を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る液晶装置1を液晶層50に対して対向基板20側から見た平面図である。図5は、本実施形態に係る液晶装置1を液晶層50に対してTFTアレイ基板10側から見た平面図である。図6は、図5のVI−VI’線断面図である。図7は、図5のVII−VII’線断面図である。
図4から図7において、本実施形態に係る液晶装置1は、液晶パネル500及び実装ケース601を備えている。
液晶パネル500は、図2及び図3を参照して前述した形態を有しており、外部回路接続端子102(図2参照)には、FPC501が接続されている。
図4、図6及び図7に示すように、実装ケース601は、液晶パネル500を収容して保持する本発明に係る「保持部材」の一例としてのフレーム610と、フレーム610に被さるカバー部材620とからなる。フレーム610及びカバー部材620は、例えばアルミニウム等の金属等からそれぞれ形成されている。なお、フレーム610及びカバー部材620は、例えば樹脂等からそれぞれ形成されてもよい。
図4及び図5において、フレーム610の四隅には、取り付け穴615が設けられている。取り付け穴615は、液晶装置1を、図1に示した如き液晶プロジェクター1100内に取り付けする際に利用される。即ち、液晶装置1は、取り付け穴615を貫通するネジを用いて液晶プロジェクター1100にネジ止めすることにより、液晶プロジェクター1100内に取り付けられる。
図4から図7において、液晶装置1は、防塵用基板402側(即ち、対向基板20側)から光が入射し、液晶パネル500を透過して、防塵用基板401側(TFTアレイ基板10側)から出射するということを前提としている(図1において、ダイクロイックプリズム1112には、防塵用基板401ではなく防塵用基板401が対向していることになる)。液晶パネル500は、その周縁側からフレーム610によって包囲された状態で、フレーム610に接着剤によって接着されることによって固定されて、フレーム610内に収容される。
カバー部材620は、開口部として窓部625(図4参照)が設けられた額縁状の本体と、本体の両脇に、フック627(図7参照)とを備えている。窓部625は、収容された液晶パネル500の画像表示領域30aに光を透過させるために、画像表示領域30aと対向するように開口されている。このため、図1に示した液晶プロジェクター1100内のランプユニット1102から発せられた光は、窓部625を通過して液晶パネル500に入射可能となる。
フレーム610は、液晶パネル500をその周縁側から包囲可能なように枠状に形成されており、矩形平面形状を有する液晶パネル500の4辺の各々に沿って延びるフレーム部分611a、611b、612a及び612bを有している。なお、フレーム部分611aは、本発明に係る「第1保持部分」の一例であり、フレーム部分612a及び612bは、本発明に係る「第2保持部分」の一例である。
図5に示すように、フレーム部分611aは、液晶パネル500の冷却風が流入する方向と交差する辺511に沿って延びるように形成されている。
フレーム部分611bは、液晶パネル500の辺511に対向する辺512に沿って延びるように形成されている。即ち、フレーム部分611bは、液晶パネル500に対してフレーム部分611aとは反対側に、フレーム部分611aと同様に、冷却風が流入する方向と交差する方向に延びるように形成されている。なお、辺511は、辺512よりも冷却風の流れの上流側に位置する。
フレーム部分612aは、液晶パネル500の辺511に交差する辺521に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、フレーム部分612aは、冷却風が流入する方向に沿って延びるように形成されている。
フレーム部分612bは、液晶パネル500の辺521に対向する辺522に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、フレーム部分612bは、液晶パネル500に対してフレーム部分612aとは反対側に、フレーム部分612aと同様に、冷却風が流入する方向に沿って延びるように形成されている。なお、辺522は、液晶パネル500における辺521に対向する辺であり、辺511に交差する2つの辺のうち、辺521とは異なる辺である。
図6及び図7に示すように、本実施形態では特に、フレーム部分611aは、液晶パネル500の光出射側のパネル面500S1と面一であるように形成され、フレーム部分612a及び612bは、パネル面500S1より突出するように形成されている。
つまり、図6に示すように、本実施形態では特に、冷却風が流入する方向に交差する方向に沿って延びるフレーム部分611aは、液晶パネル500のパネル面S1と面一であるように、即ち、フレーム部分611aの光出射側の面611asとパネル面S1との間に段差がないように形成されている。さらに、図7に示すように、冷却風が流入する方向に沿ってそれぞれ延びるフレーム部分612a及び612bは、液晶パネル500のパネル面S1より光出射側に突出するように、即ち、フレーム部分612aの光出射側の面612asと液晶パネル500のパネル面S1との間、及びフレーム部分612bの光出射側の面612bsと液晶パネル500のパネル面S1との間の各々に段差T1が生じるように形成されている。
よって、例えば図8及び図9に示すように、冷却風を、液晶パネル500のパネル面S1上を辺511側から辺512側に、フレーム部分612a及び612bに沿って滑らかに流すことができ、冷却風によって液晶パネル500のパネル面S1から熱を効率的に放散することができる。なお、図8及び図9は、本実施形態における冷却風の流れの一例を概念的に示す図であり、図8は、図5に対応して示されており、図9は、図6に対応して示されている。
したがって、冷却風による液晶装置1の冷却効率を向上させることが可能になる。この結果、液晶層50等の熱による劣化を抑制することができ、高品質な表示を行うことが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、前述したように、フレーム部分612a及び612bが液晶パネル500のパネル面S1より突出するように形成されているので、液晶装置1の製造プロセスにおいて、液晶パネル500のパネル面S1に物が当たることを低減或いは防止でき、パネル面S1に傷が付いてしまうことを低減或いは防止できる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置1によれば、冷却風による液晶パネル500の冷却効率を向上させることができる。さらに、製造プロセスにおいて、液晶パネル500のパネル面S1に傷が付いてしまうことを低減或いは防止できる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る液晶装置について、図10を参照して説明する。
図10は、第2実施形態に係る液晶装置の断面図であり、図7と同趣旨の断面図である。なお、図10において、図1から図9に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図10において、第2実施形態に係る液晶装置1bは、前述した第1実施形態におけるフレーム610に代えてフレーム610bを備える点で、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と異なり、その他の点については、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と概ね同様に構成されている。
フレーム610bは、前述した第1実施形態におけるフレーム部分612a及び612bにそれぞれ代えてフレーム部分612ba及び612bbを備える点で、前述した第1実施形態におけるフレーム610と異なり、その他の点については、前述した第1実施形態におけるフレーム610と概ね同様に構成されている。なお、フレーム部分612ba及び612bbは、本発明に係る「第2保持部分」の一例である。
フレーム部分612baは、液晶パネル500の辺511に交差する辺521(図5参照)に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、フレーム部分612baは、冷却風が流入する方向に沿って延びるように形成されている。
フレーム部分612bbは、液晶パネル500の辺521に対向する辺522に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、フレーム部分612bbは、液晶パネル500に対してフレーム部分612baとは反対側に、フレーム部分612baと同様に、冷却風が流入する方向に沿って延びるように形成されている。
本実施形態では特に、フレーム部分612ba及び612bbは、液晶パネル500の光出射側のパネル面500S1より突出するように形成されているとともに、液晶パネル500の光入射側のパネル面500S2より突出するように形成されている。即ち、冷却風が流入する方向に沿ってそれぞれ延びるフレーム部分612ba及び612bbは、フレーム部分612baの光出射側の面612bas1と液晶パネル500のパネル面S1との間、及びフレーム部分612bbの光出射側の面612bbs1と液晶パネル500のパネル面S1との間の各々に段差T1が生じるように形成されるとともに、フレーム部分612baの光入射側の面612bas2と液晶パネル500のパネル面S2との間、及びフレーム部分612bbの光入射側の面612bbs2と液晶パネル500のパネル面S2との間の各々に段差T2が生じるように形成されている。
よって、冷却風を、液晶パネル500のパネル面S1及びS2の各々上を辺511側から辺512側に、フレーム部分612ba及び612bbに沿って滑らかに流すことができ、冷却風によって液晶パネル500のパネル面S1及びS2から熱を効率的に放散することができる。したがって、冷却風による液晶装置1bの冷却効率をより一層向上させることが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、前述したように、フレーム部分612ba及び612bbが液晶パネル500のパネル面S1及びS2の各々より突出するように形成されているので、液晶装置1bの製造プロセスにおいて、液晶パネル500のパネル面S1及びS2に物が当たることを低減或いは防止でき、パネル面S1に傷が付いてしまうことを低減或いは防止できる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る液晶装置について、図11から図13を参照して説明する。
図11は、第3実施形態に係る液晶装置を液晶層に対してTFTアレイ基板側から見た平面図である。図12は、図11のXII−XII’線断面図である。図13は、図11のXIII−XIII’線断面図である。なお、図11から図13において、図1から図9に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図11に示すように、第3実施形態では、液晶装置に冷却風が流入する方向が前述した第1実施形態と異なる。即ち、前述した第1実施形態では、液晶パネル500の辺511と交差する方向に沿って冷却風が流入するのに対して、第3実施形態では、液晶パネル500の辺522と交差する方向に沿って冷却風が流入する(言い換えれば、液晶パネル500の辺511に沿う方向に沿って冷却風が流入する)。
図11から図13において、第3実施形態に係る液晶装置1cは、前述した第1実施形態におけるフレーム610に代えてフレーム610cを備える点で、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と異なり、その他の点については、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と概ね同様に構成されている。
フレーム610cは、液晶パネル500をその周縁側から包囲可能なように枠状に形成されており、矩形平面形状を有する液晶パネル500の4辺の各々に沿って延びるフレーム部分611ca、611cb、612ca及び612cbを有している。なお、フレーム部分611caは、本発明に係る「第2保持部分」の一例であり、フレーム部分612ca及び612cbは、本発明に係る「第1保持部分」の一例である。
図11に示すように、フレーム部分612cbは、液晶パネル500の冷却風が流入する方向と交差する辺522に沿って延びるように形成されている。
フレーム部分612caは、液晶パネル500の辺522に対向する辺521に沿って延びるように形成されている。即ち、フレーム部分612caは、液晶パネル500に対してフレーム部分612cbとは反対側に、フレーム部分612cbと同様に、冷却風が流入する方向と交差する方向に延びるように形成されている。なお、辺522は、辺521よりも冷却風の流れの上流側に位置する。
フレーム部分611caは、液晶パネル500の辺522に交差する辺511に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、フレーム部分611caは、冷却風が流入する方向に沿って延びるように形成されている。
フレーム部分611cb(図12参照)は、液晶パネル500の辺511に対向する辺512に沿って延びるように形成されている。言い換えれば、フレーム部分611cbは、液晶パネル500に対してフレーム部分611caとは反対側に、フレーム部分611caと同様に、冷却風が流入する方向に沿って延びるように形成されている。
図12及び図13に示すように、本実施形態では特に、フレーム部分612cb及び612caは、液晶パネル500の光出射側のパネル面500S1と面一であるように形成され、フレーム部分611caは、パネル面500S1より突出するように形成されている。
つまり、図13に示すように、本実施形態では特に、冷却風が流入する方向に交差する方向に沿って延びるフレーム部分612cb及び612caは、液晶パネル500のパネル面S1と面一であるように、即ち、フレーム部分612cbの光出射側の面612cbsとパネル面S1との間、及びフレーム部分612caの光出射側の面612casとパネル面S1との間の各々に段差がないように形成されている。さらに、図12に示すように、冷却風が流入する方向に沿って延びるフレーム部分611caは、液晶パネル500のパネル面S1より光出射側に突出するように、即ち、フレーム部分611caの光出射側の面611casと液晶パネル500のパネル面S1との間に段差T3が生じるように形成されている。
よって、冷却風を、液晶パネル500のパネル面S1上を辺522側から辺521側に、フレーム部分611caに沿って滑らかに流すことができ、冷却風によって液晶パネル500のパネル面S1から熱を効率的に放散することができる。したがって、冷却風による液晶装置1cの冷却効率を向上させることが可能になる。この結果、液晶層50等の熱による劣化を抑制することができ、高品質な表示を行うことが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、前述したように、フレーム部分611caが液晶パネル500のパネル面S1より突出するように形成されているので、液晶装置1cの製造プロセスにおいて、液晶パネル500のパネル面S1に物が当たることを低減或いは防止でき、パネル面S1に傷が付いてしまうことを低減或いは防止できる。
なお、本発明を適用可能な電子機器としては、図1を参照して説明した投射型液晶プロジェクターの他にも、モバイル型のパーソナルコンピューターや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また本発明は、前述の実施形態で説明した液晶装置以外にも、シリコン基板上に素子を形成する反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、前述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。