JP3732607B2 - 防災監視制御用受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災、ガス漏れ等の異常を監視し、異常検出による検出器の発報を受信して警報表示、音響警報、防排煙機器の連動制御、外部への移報等の制御を行う防災監視制御用受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の防災監制御用受信機にあっては、受信機から引き出された伝送路に中継器を介して火災感知器、ガス漏れ検知器、防犯センサ等の検出器を接続し、受信機から中継器にアドレスを指定した呼出コマンドを送って検出データを返送させ、火災、ガス漏れ、防犯等の異常を監視している。
【0003】
例えば火災監視を例にとると、受信機からアドレスを指定した呼出コマンドを中継器に送り、アドレス一致が得られた中継器から自己に接続している火災感知器、例えば光電式アナログ煙感知器の検出信号からAD変換して得られた検出データを返送させ、所定の閾値を越えたときに火災発報と判断している。
受信機で火災発報が判断されると、受信機のディスプレイ上に、発報場所を示すメッセージと共に火災発報を表示し、火災の現場確認を促す。火災の現場確認ができたならば、火災断定のスイッチ操作を行うことで、受信機の主音響鳴動、地区音響の鳴動、防排煙機器の連動制御、非常放送の起動、外部に対する移報等を行う。
【0004】
また火災発報を判断した時にタイマを起動し、現場確認に必要と思われる十分な時間を経過しても火災確認のスイッチ操作が行われなかった場合には、タイマにより一定時間後に自動的に火災断定を行って、受信機の主音響鳴動、地区音響の鳴動、防排煙機器の連動制御、非常放送の起動、外部に対する移報出力等を行う。
【0005】
勿論、現場に出向いて非火災が確認できた場合には、非火災の確認を示すスイッチ操作を行った後に、受信機に設けている復旧スイッチを操作することで、定常監視状態に戻すことができる。
更に、この種の防災監制御用受信機にあっては、施工、保守等の際に予め定めた受信機の受信制御条件を設定変更する保守モードの処理機能が設けられている。即ち、受信機に設けている保守スイッチを操作すると、保守モードに切り替わり、防排煙機器の連動制御、地区音響鳴動等の手動起動、感知器の感度変更、非常放送の連動停止、防排煙機器の連動停止、音響停止、移報停止等の予め定めた受信機の受信制御条件を手動により設定変更できる。
【0006】
この保守モードの処理機能は、施工及び保守の際に受信機の監視制御条件を初期設定し、また必要に応じて設定変更するための機能であり、火災発報が行われた際には、保守スイッチを操作しても、保守モードに切り替わらないように禁止条件がかかっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の防災監視制御用受信機にあっては、火災発報が行われた場合には、火災の現場確認を必要とするが、現場確認に時間がかかり過ぎると、非火災であっても火災発報が継続している限りタイマによって火災断定が自動的に行われ、主音響鳴動、地区音響鳴動、防排煙機器の連動制御、非常放送の起動、移報等が行われてしまう。
【0008】
これを防止するためには、現場確認が済むまで主音響鳴動、地区音響鳴動、防排煙機器の連動制御、非常放送の起動、移報等を停止させればよい。しかし、主音響鳴動、地区音響の鳴動、防排煙機器の連動制御、非常放送の起動、移報等の受信機の受信制御条件は、火災発報のないときに保守スイッチを操作して行う保守モードにおいてのみ可能であり、火災発報状態では保守モードへ切り替えることはできない。このため、発報受信があったときに受信機の受信制御条件を変更することはできず、誤報による混乱を回避するため、現場確認を待たずに非火災を確定するスイッチ操作を行わざるを得ない。
【0009】
また発報受信時にたまたま監視員が一人しかいなかったような場合、現場確認のために受信機を離れることができず、他の監視員が戻ってから現場確認するようになる。
このような場合、火災発報が行われた火災感知器の近傍に設置している他の火災感知器の感度を、現在の感度から高感度の感度に設定変更することで、現場に出向かなくとも、近傍の火災感知器が発報したとき(2報目受信)に火災と断定できる。この場合の感知器感度の変更も、受信機を保守モードに切り替えなければできないが、火災発報状態では保守モードへの切替えは禁止されており、感知器感度の変更で火災か否かをを判断することはできなかった。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、火災発報等の異常検出状態で受信機の受信制御条件を手動で設定変更可能として受信機の誤動作を未然に防止すると共に、異常の検出感度を手動で設定変更して異常確定が迅速にできるようにした防災監視制御用受信機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。まず本発明は、発報受信のない状態で保守スイッチを操作した時に、受信機の受信制御条件を設定変更する保守モードを有効とする保守モード処理部と、監視区域に設置した検出器の異常検出による発報を受信して表示し、発報受信状態で検出異常の断定入力を受けた際に、音響鳴動、端末機器の連動制御及び外部への移報等を行う受信制御部とを備えた防災監視制御用受信機を対象とする。
【0012】
このような防災監視制御用受信機につき本発明にあっては、受信制御部の発報受信状態で、保守スイッチの一定時間に亘る継続操作を検出した際に、保守モード処理部の保守モードに切り替えて受信機の受信制御条件の設定変更を可能とするモード切替部を設けたことを特徴とする。
このため火災発報等の異常検出状態にあっても、保守スイッチを所定時間、例えば2〜3秒押し続けると保守モードに切り替えることができ、異常断定までに現場確認ができないような場合に、非常放送の連動停止、防排煙機器の連動停止、音響警報の連動停止、移報出力の連動停止を、手動操作により必要に応じて任意に設定することができ、非火災であった場合の混乱を未然に防止できる。
【0013】
また第1報を受信した後に、発報した火災感知器の周辺に設置している火災感知器の感度を高めることで、早目に第2報目の発報受信を可能にし、火災断定を現場に出向くことなく、迅速にできる。
モード切替部は、保守モードへの切替状態で異常断定スイッチの操作を検出した場合、保守モードを解除して前記受信制御部の動作に切り替え、音響警報、端末機器の連動制御及び外部への移報を行わせる。このため発報受信で保守モードに切り替えても、火災断定スイッチを操作するだけで保守モードによる設定を解除して直ちに受信制御部の動作状態に戻すことができ、発報受信中の保守モードを有効とした場合の影響を最小限に抑える。
【0014】
更に、モード切替部は、保守モードへの切替時に起動するタイマを有し、タイマにより所定時間の経過を検出した時に保守モードを解除し、受信制御部の動作に切り替えて音響鳴動、端末機器の連動制御及び外部への移報を行わせる。このため火災発報で保守モードに切り替えたまま、火災断定が行われないような不測の事態となっても、タイマにより自動的に保守モードを解除して受信制御部の動作に切り替わり、音響鳴動、端末機器の連動制御及び外部への移報を確実に行わせる。
【0015】
モード切替部により保守モードに切り替えた状態で保守モード処理部は、例えば手動操作により非常放送の連動停止、防排煙機器の連動停止、音響警報の連動停止、移報の停止を選択的に可能とする。またモード切替部により保守モードに切り替えた状態で保守モード処理部は、手動設定操作により警戒区域に設置している検出器の感度を設定変更する。
【0016】
保守モードに切り替えるための保守スイッチとしては、発報受信のない状態で保守モード処理部の保守モードに切り替える保守スイッチ(施工・保守用)と、発報受信状態で前記保守モード処理部の保守モードに切り替える保守スイッチ(発報時の制御用)を、異なるスイッチとして別々に設けてもよい。
受信制御部は、火災感知器、火災発信機、ガス漏れ検知器、防犯検出器、非常発信機、巡回キー、各種設備機器の検出器からの検出信号を受信して対応する受信制御処理を行う。
【0017】
【発明の実施の形態】
<目 次>
1.受信機の構成と機能
2.発報受信中の受信制御条件の設定変更
3.発報受信時の感度変更
4.分散システム
1.受信機の構成と機能
図1は本発明が適用される防災監視制御のための集中監視システムのブロック図である。図1において、防災監視制御用受信機(以下「受信機」という)10には受信制御部として機能する受信機MPU12が設けられ、受信機MPU12に対し端末伝送部14を介して伝送路16が警戒区域に引き出され、伝送路16には伝送制御機能を備えた中継器18を介して例えば火災感知器20が接続されている。
【0018】
火災感知器20は、この実施形態にあっては、中継器18を一体に備えている。また火災感知器20としては、具体的には光電式アナログ感知器、定温式アナログ感知器、光電式分離型感知器等の煙濃度や火災温度に対応した検出信号をアナログ的に検出するアナログ火災感知器や、火災による熱、煙を検出して信号線間を低インピーダンスに短絡して発報信号を送出する一般のオンオフ型火災感知器を用いることができる。
【0019】
更に、火災感知器以外に押しボタン操作で火災発生を通知する火災発信機も接続される。またこの実施形態にあっては火災感知器20を例にとっているが、これ以外に、同様に中継器を介してガス漏れ検知器、防犯センサ、非常押釦発信機、巡回キー、空調環境センサ等の他の種別監視で使用する検出器を接続することができる。
【0020】
受信機MPU12に対しては、また端末制御部22を介して伝送路24が警戒区域に引き出され、伝送路24には中継器26を介して端末器28を接続している。中継器26は端末伝送部14側の中継器18と同じものが使用される。端末機28は受信機10より制御される機器であり、火災監視については地区音響装置、防排煙機器が接続され、ガス漏れ監視についてはガス緊急遮断弁等が接続される。
【0021】
端末伝送部14に対し伝送路16を介して接続された中継器18、また端末制御部22に対し伝送路24を介して接続された中継器26は、伝送路16,24ごとに例えば最大128台接続され、伝送路ごとにそれぞれ固有のアドレス0〜127が指定される。受信機MPU12は、中継器18に接続している火災感知器20の検出データを一定の呼出周期で順次繰り返し収集している。
【0022】
即ち、端末伝送部14の制御で検出データ返送用の応答コマンドと中継器アドレスを指定した呼出信号を伝送路16に送出し、呼出コマンドに続く中継器アドレスに一致する中継器18より、そのとき火災感知器20で検出している検出データを受信機10に返送する。受信機MPU12は、端末伝送部14を使用して各火災感知器20より収集した火災検出データを所定の閾値と比較し、検出データが閾値を超えると火災発報を判断して火災の発報表示を行う。
【0023】
火災の発報表示は、火災発報が行われた中継器の設置場所と同時に発報種別が火災であることを表示し、更に後の説明で明らかにするタッチパネル付ディスプレイを使用して火災の現場確認を操作者に要求する。発報受信状態で現場確認により火災確定スイッチの操作が行われると、受信機10における主音響の鳴動、端末制御部22を介して予め定めた火災発生場所に対応する地区に対する中継器26を指定した地区音響装置の地区音響鳴動、防排煙機器の制御、更に外部装置に対する移報を行う。
【0024】
受信機MPU12に対しては、各種の受信制御のために、表示部30、操作部32、音声合成部34、シリアル移報部36、パラレル移報部38及び表示盤移報部40が設けられている。表示部30としては、この実施形態にあっては、後の説明で明らかにするように、主にタッチパネル付ディスプレイを使用した操作機能付きの表示が行われる。もちろん、各種の発報受信状態や受信制御に対応して個別的な表示も行われる。
【0025】
操作部32は、表示部30に設けているディスプレイ装置のタッチパネルを使用した操作以外に、各種の受信制御に必要な専用の操作スイッチを用いた操作が行われる。音声合成部34は、受信機MPU12による発報受信、及び発報受信に続く火災確定後の音響警報、連動制御、移報等に伴って、警報音や音声メッセージの音声合成による出力を行う。
【0026】
シリアル移報部36及びパラレル移報部38は、受信機MPU12で火災の断定が行われた際の外部装置に対する移報動作を行うもので、シリアル移報部36は移報データの送出をシリアルデータにより行っており、これに対しパラレル移報部38はパラレルデータにより移報出力を行う点が相違する。表示盤移報部40は、受信機10に対し別途設置される防災表示盤に対し、受信機MPU12の表示部30とほぼ同様な受信制御の表示情報を移報出力する。
【0027】
図2は図1の受信機10の外観の一例である。受信機10の上部には、この実施形態にあっては、火報表示部44とガス漏れ表示部46が設けられている。火報表示部44、ガス漏れ表示部46のそれぞれは、上下に分けて第1報表示部と第2報表示部を有する。続いて操作表示部42が設けられ、更にその下にスイッチ扉48が設けられ、スイッチ扉48の中に各種の操作スイッチを設けている。
【0028】
図3は図2の操作表示部42を取り出している。操作表示部42にはタッチパネル付ディスプレイ50が設けられ、受信機10の監視制御に必要な各種の情報が表示され、同時に表示画像にスイッチ操作部を表示することで、タッチパネルを使用した入力操作が画面上でできる。タッチパネル付ディスプレイ50の下側には火災断定スイッチ52が設けられている。火災断定スイッチ52は、受信機10で火災発報の受信表示が行われた際の現場確認に基づく火災確定の入力操作に使用される。火災断定スイッチ52以外にも、発報受信時の警報のため地区音響一斉鳴動スイッチ150、音響停止スイッチ151、地区音響停止スイッチ152、更には復旧スイッチ153などが設けられている。
【0029】
図4は、図2の受信機10のスイッチ扉48の内側に設けられている操作部32の一例である。この操作部32の中には、受信機10の動作状態を保守モードに切り替えるための保守スイッチ54が設けられている。保守スイッチ54は、図1の集中監視システムの施工時あるいは保守時に操作することで、受信機10に設定している各種の受信制御条件を設定変更できる保守モードを作り出すことができる。
【0030】
このように保守スイッチ54は、受信機設置時や保守時といった特別な場合に使用するものであるから、通常の監視状態で保守スイッチ54を操作してしまうことを防止するためにスイッチカバー56を設けており、図示のようにスイッチカバー56を開かないと保守スイッチ54を操作することができないようにしている。本発明にあっては、この保守スイッチ54の操作によって火災、ガス漏れ、非常等の異常状態の発報受信状態で受信機10における各種の受信制御条件の手動による設定変更を可能とする。
【0031】
図5は、図1の受信機MPU12による本発明の受信制御機能を実現するためのブロック図である。図5において、受信機MPU12の機能はプログラム制御により実現され、受信制御部60、受信制御条件登録部62、保守モード処理部64及びモード切替部66を備える。受信制御部60は、受信制御条件登録部62に予め設定登録している情報に基づき、警戒区域に設置した検出器の異常検出による発報を受信して表示し、この発報受信状態で異常検出の断定入力を受けた際に、音響警報の鳴動、端末機器の連動制御、及び外部への移報を行う。
【0032】
受信制御条件登録部62に予め登録される内容としては、火災、ガス漏れ、防犯等の警報種別に応じて分類されている。例えば火報を例にとると、連動機器の制御、音響機器の鳴動、火災感知器の感度変更、受信機動作設定、連動停止、音響停止、移報停止、時間設定等の保守項目、火災感知器や受信機12の入出力機器を含む試験項目、受信機に設けているタッチパネル付ディスプレイ50やプリンタを対象とした表示印字項目、更にはシミュレーション項目として設けられた火災訓練項目等が予め登録されている。
【0033】
保守モード処理部64は、施工時や保守時などの火災発報、ガス漏れ発報、非常発報等の異常発報の受信が行われていない状態で、操作部32に設けている保守スイッチ54をオン操作することで、受信制御条件登録部62の登録内容を設定変更可能な保守モードの動作状態を作り出す。これに加え本発明にあっては、受信制御部60で火災発報、ガス漏れ発報、更には防犯発報等の異常発報の状態での保守スイッチ54の操作に対し、保守モード処理部64を受信制御条件登録部62の内容を設定変更可能な保守モードとするモード切替部66を設けている。
【0034】
この発報受信中における保守モードへの切替えをモード切替部66により行うため、受信制御部60に第1タイマ65が設けられ、操作部32に設けている保守スイッチ54の発報受信状態での設定時間T1例えばT1=2〜3秒に亘る継続的なオン操作を判断できるようにしている。即ち、受信制御部60の発報受信状態で保守スイッチ54のオン操作が行われると、第1タイマ65が起動し、タイマ設定時間T=2〜3秒経過した時点で継続的に保守スイッチ54がオン状態を継続していれば、モード切替部66によって保守モード処理部64を保守モードの動作状態とし、受信制御条件登録部62の登録内容の設定変更を発報受信中であっても可能とする。
【0035】
モード切替部66により発報受信中に保守モードに切り替えられた保守モード処理部64は、受信制御部60で操作部32の火災断定スイッチ52の操作入力を認識すると、保守モードを解除して受信制御部60の動作状態に戻す。この発報受信中の保守モードの解除は、火災断定スイッチ52のオン操作以外に、受信制御部60で第1報に続いて同じ警戒区画から第2報を受信した場合にも火災断定と判断して、自動的に保守モードを解除して受信制御部60の制御に復帰させる。
【0036】
更に受信制御部60による火災断定の他の方法としては、第1報目の発報受信で図示しないタイマを起動し、このタイマには例えば火災の現場確認に必要と思われる時間、例えば5〜10分程度の時間が予めセットされており、この設定時間内に火災確定の入力操作がなければ自動的に火災断定として音響警報、連動制御、移報等の受信制御に移行する。
【0037】
一方、保守モード処理部64には、発報受信中に切り替えた保守モードを自動的に復旧させるための第2タイマ75が設けられている。第2タイマ75は、設定時間T2例えばT2=30〜180秒程度の時間を設定する。第2タイマ75は、保守スイッチ54の操作に基づいてモード切替部66が保守モード処理部64を保守モードの動作状態に切り替えたときに起動し、設定時間T2の間に火災断定スイッチ52の操作や第2報目の受信による火災確定が行われなければ、設定時間T2に達したときに保守モードを自動的に解除して受信制御部60による受信制御に戻す。
【0038】
このため、保守スイッチ54の操作で保守モードに切り替えたまま受信機10をやむを得ず離れてしまうような場合についても、特別な保守モードの解除操作を必要とすることなく、設定時間T2を経過すると受信制御部60による通常の発報受信状態での受信制御に戻り、保守モードに切り替えたまま受信制御部60の機能が損われてしまうことを確実に回避できる。
【0039】
図6は図5の受信機MPU12による本発明のフローチャートであり、警報種別として火災を例にとっている。まずステップS1で、受信制御部60は火災発報の有無を監視している。火災発報があるとステップS2に進み、火災発報の対応処理を行う。具体的には、受信した異常の種別が火災であることを表示し、また第1報目の発報受信部に火災発生場所として例えば棟番号、階番号、地区番号を表示する。
【0040】
続いてステップS3で保守スイッチ54のオン操作をチェックし、もし保守スイッチ54のオン操作があれば、ステップS4で第1タイマ65を起動し、保守スイッチ54のオン状態を監視する。ステップS4で保守スイッチ54のオン状態が設定時間T1例えばT1=2〜3秒程度継続すると、ステップS5に進み、モード切替部66により保守モード処理部64を動作状態とする保守モードを設定し、ステップS5のシステム保守モード処理を可能とする。
【0041】
このシステム保守モード処理50を可能とする保守モード切替状態にあっては、ステップS6で火災断定スイッチ52のオン操作をチェックしており、火災断定スイッチ52がオン操作されると、ステップS7でシステム保守モードを解除し、再びステップS2に戻って火災発報の対応処理を行う。
図7は図5の受信機MPU12における受信制御処理の他の実施形態のフローチャートであり、発報受信で保守モードに切り替えた状態で図5の保守モード処理部64の第2タイマ75を起動して、設定時間T2の経過で自動的に保守モードを解除するようにしたことを特徴とする。
【0042】
即ち、ステップS1〜S5の火災発報から保守スイッチ54の設定時間T1に亘るオン操作による保守モードへの切替えによるシステム保守モード処理の可能状態の生成は図6のフローチャートと同じであるが、システム保守モードに切り替えた際に第2タイマ75を起動して、ステップS6で設定時間T2の経過をチェックしている。
【0043】
第2タイマ75による保守モード設定時間中にあっては、ステップS7で火災断定スイッチ52のオン操作をチェックしており、もし火災断定スイッチのオン操作があればステップS8に進んでシステム保守モードを解除して、再びステップS2の火災発報の対応処理に戻る。一方、設定時間T2の間に火災断定スイッチ52のオン操作が行われなければ、設定時間T2の経過でステップS8に進んで強制的にシステム保守モードを解除して、ステップS2の火災発報の対応処理に戻すようにしている。
2.発報受信中の受信制御条件の設定変更
次に、図5の受信機MPU12の発報受信中に保守モードスイッチ54を継続操作して切り替えた保守モードにおける受信制御条件の設定変更の具体例を説明する。まず火災、ガス漏れなどの異常発報のない通常の監視状態にあっては、受信機10のタッチパネル付ディスプレイには図8のような定常監視画面G110が表示されている。
【0044】
この定常監視画面G110では、保守スイッチ54をオン操作することで保守モードに切り替えることができる。また定常監視画面G110の右側には、最上部の時刻表示68に続いて複数の操作スイッチが設けられており、このうち「試験・保守」と表示されたタッチパネル上の保守スイッチ54´を押すことによっても、受信機10を保守モードに切り替えて受信制御条件の設定変更を行うことができる。
【0045】
図9は受信機10の火災発報の受信状態の説明図である。火災発報を受信した場合には、右側上部に取り出して示すように、受信機10の火災表示部44に設けている火災発報表示灯70を点灯し、同時に第1報表示部72に第1報受信表示を行うと同時に、発報地区を示す「棟番号、階番号、地区番号」を表示する。また火災発報を行った検出器の種別を示す種別発報表示部76において、この場合には火災発信機の押しボタン操作による火災発報を例にとっていることから、発信機シンボルを表示する。これに対し、もし火災感知器からの検出信号による発報受信であれば、火災のシンボルマークや炎のマークが表示されることになる。
【0046】
更にタッチパネル付ディスプレイ50には、発報番号「01」、警報種別マークに続いて、発報地区を示す「事務棟23F 社員ラウンジ」が表示される。同時に、現場確認を促すためのメッセージが表示され、続いて火災確認スイッチ77と非火災確認スイッチ78が設けられる。したがって現場確認で火災であった場合には、火災発報受信画面G120の火災確認スイッチ77を押すことによっても、図3に示した火災断定スイッチ52と同じ火災断定入力を行うことができる。
【0047】
また非火災であった場合には、非火災確認スイッチ78を押せばよい。非火災確認スイッチ78を操作した場合には、受信機10の第1報目の発報受信状態はリセットされ、新たな発報受信に備えるようになる。また発報受信中に音響警報、連動制御、更には移報などが既に行われてしまっていた場合には、図3の操作表示部32に設けている復旧スイッチ153を押すことでシステムをリセットして定常監視状態に戻すことができる。
【0048】
図10は、発報受信中の火災断定スイッチ52の継続オン操作により、図5のモード切替部66が保守モード処理部64を保守モードに切り替えたときの試験・保守画面G200である。試験・保守画面G200には、制御・鳴動スイッチ80、火災訓練スイッチ81、感度変更スイッチ82、保守スイッチ83、試験スイッチ84、表示・印字スイッチ85及び防犯スイッチ86が設けられる。このうち発報受信の際に受信制御条件の設定変更に使用する主なスイッチは、感度変更スイッチ82、保守スイッチ83、表示・印字スイッチ85の3つとなる。それ以外のスイッチは主に設置時や保守時に使用される。
【0049】
図11は図10の試験保守画面G200において順次呼び出して操作することのできる画面の階層構造である。このうち発報受信中における保守モードの切替えで使用する画面内容の階層構造については実線で示し、使用しない画面については破線で示している。
3.発報受信時の感度変更
発報受信で図10の試験保守画面G200に切り替えた状態で、例えば火災感知器の感度を変更したい場合には感度変更スイッチ82を操作すれば良く、これによって図12の感度変更画面G500に切り替わる。感度変更画面G500には感度設定切替設定スイッチ87、感度レベル設定スイッチ88及びスケジュール設定スイッチ89が設けられている。
【0050】
また感度変更画面G500にあっては、部外者による感度変更を禁止するため暗証番号スイッチ90が設けられており、暗証番号が分かっている管理者しか感度変更を行うことができない。また試験・保守スイッチ91を押すことで図10の試験・保守画面G200に戻ることができる。
図12の感度変更画面G500において、感度切替設定スイッチ87を操作すると、図13の感度切替画面G510に切り替わる。感度切替画面G510には、一括切替スイッチ92とブロック切替スイッチ93が設けられている。一括切替スイッチ92を操作すると、図14の一括切替画面G511に切り替わる。一括切替画面G511には通常感度スイッチ94と特殊感度スイッチ95が設けられる。通常感度スイッチ94を操作すると、予め決められている通常の感度への一括切替えが行われる。特殊感度スイッチ95を操作すると、通常感度以外の特殊感度への一括切替えが行われる。
【0051】
図13の感度切替画面G510においてブロック切替スイッチ93を操作すると、図15のブロック切替画面G512に切り替わる。ブロック切替画面G512には、警戒区域を例えばブロック0〜19の20ブロックに分けて感度設定を可能としている。また「ブロック0」〜「ブロック19」の数字は白文字と赤文字で表示され、白文字は通常感度、赤文字は特殊感度に設定されている。
【0052】
このブロック切替えは、ブロックスイッチ群96の中の変更したいブロックスイッチを操作した後、設定スイッチ97を操作すると、現在設定されている感度から他の感度に切り替えられる。例えば白文字のブロック表示で通常感度にあった場合には、設定スイッチ96の操作で赤文字の特殊感度に切り替わる。逆に赤文字の特殊感度であれば白文字の通常感度に切り替わる。
【0053】
次に図12の感度変更画面G500において感度レベル設定スイッチ88を操作すると、図16の感度レベル変更画面G520に切り替わる。感度レベル変更画面G520には、一括設定スイッチ98と個別設定スイッチ99が設けられている。一括設定スイッチ98を操作すると、図17の感度レベル設定画面G521に切り替わる。
【0054】
感度レベル設定画面G521には、通常感度と特殊感度に分けて煙注意表示、煙火災、熱注意表示、熱火災の4つの感度選択スイッチが設けられている。また右側には5つの数値入力窓134a〜134eが設けられ、キースイッチ136でいずれかの数値入力窓を選択して、図示しないテンキーにより感度を示す数値を入力できる。
【0055】
そして数値入力窓134a〜134eの中のいずれか1つをキースイッチ136で選択した状態で設定スイッチ137を操作すると、現在選択している例えば数値スイッチ130aの値を変更することができる。この感度レベル設定画面G521を使用して設定できる感度の内容は、感度設定説明スイッチ138を操作して図18の感度設定説明画面G522を呼び出すことで確認できる。
【0056】
なお図12の感度変更画面G500におけるスケジュール設定スイッチ89は、時間的なスケジュールに従った感度切替えであり、発報受信の際の感度変更で使用することは基本的にない。
4.発報受信時の保守画面による設定変更
発報受信中に図10の試験保守画面G200に切り替えた状態で保守スイッチ83を操作すると、図19の保守画面G600に切り替わる。保守画面G600において発報受信中に感度変更や連動停止等のために使用するスイッチは、受信機動作設定スイッチ140、連動停止スイッチ141、音響停止スイッチ142、移報停止スイッチ143及び時間設定スイッチ144である。
【0057】
まず受信機動作設定スイッチ140を操作すると、図20の受信機動作設定画面G610に切り替わる。この受信機動作設定画面G610の中には非常放送停止スイッチ144が設けられている。したがって、非火災状態での火災断定で非常放送が出されてしまうことを防ぎたい場合には、非常放送連動停止スイッチ144を操作すれば良い。
【0058】
図19の保守画面G600において連動停止スイッチ141を操作すると、警報種別ごとに連動停止を行う図21の連動停止(種別)画面G620に切り替わる。
図21の連動停止(種別)画面G620には、シャッター連動停止スイッチ145、たれ壁連動停止スイッチ146、ダンパー連動停止スイッチ147、排煙口連動停止スイッチ148及び防火戸連動停止スイッチ149が設けられており、必要とする連動停止スイッチを操作して設定スイッチ150を操作することで連動停止ができる。
【0059】
ここで、連動停止を行うと各スイッチの項目は赤文字表示となり、赤文字表示となった連動停止項目については、ここで連動停止を行うと各スイッチの項目は赤文字表示となり、赤文字表示となった連動停止項目を一括して連動解除したい場合は、連動停止解除スイッチ151を操作して一括解除する。
また個別に解除したい場合は、解除したいスイッチ項目(赤文字表示となっている)を操作することで、スイッチを赤文字表示のままで下に押し下げられた状態にしてスイッチ150を操作すれば、各スイッチが白文字表示で定位置に戻り、連動解除状態となる。
【0060】
また連動停止(種別)画面G620の右下側には、連動停止「棟別」スイッチ152が設けられ、これを操作すると、図22の連動停止(棟別)画面G621に切り替わる。
連動停止(棟別)画面G621には、連動停止の単位となる「1棟」「2棟」の棟別連動停止スイッチ153,154が設けられており、いずれか1つを操作して設定スイッチ155を操作すると、棟別単位に図21の各機器に対する連動停止ができる。またこの棟別の連動停止についても、連動停止が行われるとスイッチの表示文字は赤文字となり、また、この棟別の連動停止についても、連動停止が行われるスイッチの項目は赤文字表示となる。ここ連動停止項目を一括して連動解除したい場合は、連動停止解除スイッチ156を操作すると、一括解除する。
【0061】
また個別に解除したい場合は、解除したいスイッチ項目(赤文字表示となっている)を操作することで、スイッチを赤文字表示のままで下に押し下げられた状態にしてスイッチ155を操作すれば、各スイッチが白文字表示で定位置に戻り、連動解除状態となる。また図21の連動停止(種別)画面G620に戻すための連動停止(種別)スイッチ157も設けられている。
【0062】
再び図19の保守画面G600を参照するに、音響停止スイッチ142を操作すると、図23の音響停止画面G630に切り替わる。この音響停止画面G630には火災主音響停止スイッチ158、ガス漏れ主音響停止スイッチ159、注意表示主音響停止スイッチ160、障害音響停止スイッチ161、付属音響停止スイッチ162及び表示盤音響停止スイッチ163が設けられている。このため、6種類の主音響停止スイッチ158〜163のうちの1または複数を操作して設定スイッチ164を操作すると音響停止ができる。
【0063】
図19の保守画面G600において、また移報停止スイッチ143を操作すると、図24の移報停止画面G640に切り替わる。移報停止画面G640にはシリアル1移報停止スイッチ165、シリアル2移報停止スイッチ166、シリアル3移報停止スイッチ167、コード移報停止スイッチ(パラレル移報停止スイッチ)168及び表示盤移報停止スイッチ169が設けられており、1または複数の移報停止スイッチを選択操作して設定スイッチ170を押すことで、対応する移報を禁止することができる。
【0064】
また図19の保守画面G600において、時間設定スイッチ144を操作すると、図25の時間設定画面G650に切り替わる。この時間設定画面G650のうち、蓄積遅延時間設定スイッチ158を使用しして火災感知器の蓄積時間及びガス監視の遅延時間の確認と変更を行うことができる。また部外者による時間の設定変更を禁止するため、暗証番号スイッチ159を設けている。
【0065】
図25の時間設定画面G650の蓄積遅延時間設定スイッチ158を操作すると、図26の蓄積遅延時間設定画面G652に切り替わる。蓄積遅延時間設定画面G652には、煙アナログ感知器、熱アナログ感知器、一般感知器の各々について、蓄積時間を選択するための数値スイッチ160a〜160d,161a,161b,162a,162bが設けられている。
【0066】
またガス漏れ検出器と監視用の検出器について、数値スイッチ163a,163b、164a,164bが設けられている。これらの数値スイッチには予め固定的に蓄積時間(秒)及び遅延時間(秒)の数値が設定されており、いずれか1つを選択することで蓄積時間あるいは遅延時間を設定変更することができる。
5.発報受信中の検出器の感度の確認
図10の発報受信中に保守モードに切り替えて図10の試験保守画面G200の表示状態で、火災感知器の設定感度の状態を確認したい場合には、表示・印字スイッチ85を操作すれば良い。表示印字スイッチ85を操作すると、図27の表示印字画面G800に切り替わる。そこで表示印字画面G800の感度表示スイッチ165を操作すると、図28の感度表示画面G860に切り替わる。
【0067】
感度表示画面G860には、系統選択スイッチ166と任意番号選択スイッチ167が設けられている。系統選択スイッチ166を操作すると、図29の系統別感度一覧画面G861に切り替わる。この系統別感度一覧画面は、中継盤番号、系統番号、該当戸数に基づき、回線番号、種別、注意表示、火災感度が感知器ごとに表示される。系統番号は右側の下向きの三角マークを持つキースイッチで選択的に切り替えられる。
【0068】
この系統別感度一覧画面G861は、図31の分散システムに使用した場合を表示しているが、図1の集中監視システムの場合は、系統別感度一覧画面G861中の「中継盤」というモジュール及び枠が無くなるだけで分散システムと同様に使用できる。
図28の感度表示画面G860において、任意番号選択スイッチ167を操作すると、図30の個別感度表示画面G862に切り替わる。この個別感度表示画面G862にあっては、回線番号により個別に火災感知器を指定して、受信機側で設定している注意表示のための閾値と火災判断のための閾値の煙濃度「%/m」を表示している。
尚、図10〜図30のタッチパネル付ディスプレイ50を使用した発報受信中に保守モードに切り替えたときの各種の受信制御条件の設定変更は1つの例であり、これ以外にも必要に応じて適宜の受信制御条件の設定変更ができるようにしても良い。当然に、実施例のタッチパネル付ディスプレイの画面上のスイッチを使用した設定変更に限定されず、専用の操作スイッチやキースイッチ等を用いた設定変更としても良いことはもちろんである。
4.分散システム
図31は本発明の防災監視用受信機が適用される分散システムのブロック図である。分散システムにあっては、受信機100に対し幹線伝送路102を介して複数の中継盤104を接続している。中継盤104は例えば棟ごとに設置されており、これら棟ごとに設けた中継盤104を受信機100で一括して集中監視している。
【0069】
図32は図31の分散システムの受信機100及び中継盤104の詳細である。受信機100は受信機MPU106を有し、受信機MPU106に対し幹線伝送部108、表示部110、操作部112、音声合成部114、シリアル移報部116、パラレル移報部118及び表示盤移報部120を設けている。受信機100の幹線伝送部108からは幹線伝送路102が引き出され、中継盤104を接続している。
【0070】
中継盤104は中継盤MPU122を有し、幹線伝送部124を介し受信機100からの幹線伝送路102を接続している。中継盤MPU122に対しては更に、端末伝送路126、端末制御部128、表示部130、操作部132、音声合成部134、シリアル移報部136、パラレル移報部138及び表示盤移報部140が設けられている。中継盤104の端末伝送部126からは伝送路16が引き出され、中継器18を介して例えば火災感知器20を接続している。また端末制御部128からは伝送路24が引き出され、中継器26を介して制御負荷となる端末器28を接続している。
【0071】
このような分散システムについて、図1の集中監視システムで使用している受信機10における図2の火災表示部44、ガス漏れ表示部46、操作表示部42、更にスイッチ扉48の内側に設けた図4の操作部32が、図31,図32における受信機100として設けられている。
中継盤104の中継盤MPU122の機能は、図5の受信機MPU12におけるモード切替部66、第1タイマ65及び第2タイマ75を除いた受信制御機能を持つ。また受信機100にあっては、図5の端末伝送部14及び端末制御部22が幹線伝送部108に置き換わり、受信機MPU106は基本的に図5の受信機MPU12の受信制御部60、受信制御条件登録部62、保守モード処理部64、モード切替部66、第1タイマ65及び第2タイマ75を備えている。但し、図5の受信制御部60における火災、ガス漏れ、非常等の受信発報の判断については、各中継盤104側に機能が移されている。
【0072】
このため図31,図32の分散システムについても、受信機100で火災、ガス漏れ、非常等の発報受信が行われたときに保守スイッチ54を設定時間T1以上押し続けることで、発報受信中であっても保守モードに切り替えて、各中継盤104に対し設定している音響鳴動、連動制御、移報、検出器の感度設定等の受信制御条件を操作者が必要に応じて手動で設定変更することができる。
【0073】
尚、上記の実施形態は、伝送路に中継器を介して各種の検出器や端末制御機器を接続して集中的に監視制御を行う比較的大規模なシステムを例にとるものであったが、本発明は大規模なシステムに限定されず、受信機において発報受信のない状態で感知器及び制御機器の受信制御条件を設定し、この受信制御条件の設定変更を検出器の発報受信状態で禁止しているシステムであれば、任意のシステムで使用している受信機につき、そのまま適用することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、火災、ガス漏れ等の発報受信状態にあっても、保守スイッチを所定時間継続して押し続けることで受信機の受信制御条件、具体的には検出器の感度、異常放送、防排煙、音響警報、移報等を手動操作により必要に応じて任意に停止することができ、これによって非火災であった場合の発報受信に続く音響警報、連動動作、移報等を確実に防止して不要な混乱を未然に防止できる。
【0075】
また第1報を受信した後に保守モードに切替え、発報した火災感知器の周辺に設置している他の火災感知器の感度を高めることで、早期に第2報目の発報受信を可能とし、現場に出向くことなく火災断定を迅速にでき、結果として火災の早期発見が実現できる。
更に発報受信中に保守モードに切り替えても、火災断定スイッチ等の検出異常の断定入力を行うと、保守モードが解除されて通常の受信制御に直ちに復帰でき、発報受信中に保守モードへの切替えを可能としても、火災確定による警報鳴動、連動制御、移報などの受信制御機能を損うことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される集中監視制御システムのブロック図
【図2】図1の防災監視制御用受信機の外観の説明図
【図3】図2の操作表示部を取り出して詳細を示した説明図
【図4】図2の操作部を取り出して詳細を示した説明図
【図5】図1の防災監視制御用受信機における本発明による制御機能のブロック図
【図6】本発明の第1実施形態による受信制御のフローチャート
【図7】本発明の第2実施形態による受信制御のフローチャート
【図8】定常監視画面の説明図
【図9】火災発報受信時の動作説明図
【図10】試験・保守画面の説明図
【図11】試験・保守画面における階層構造の説明図
【図12】感度変更画面の説明図
【図13】感度切替画面の説明図
【図14】一括切替画面の説明図
【図15】ブロック切替画面の説明図
【図16】感度レベル変更画面の説明図
【図17】感度レベル設定画面の説明図
【図18】感度設定説明画面の説明図
【図19】保守画面の説明図
【図20】受信機動作設定画面の説明図
【図21】種別による連動停止画面の説明図
【図22】棟別による連動停止画面の説明図
【図23】音響停止画面の説明図
【図24】移報停止画面の説明図
【図25】時間設定画面の説明図
【図26】蓄積・遅延時間設定画面の説明図
【図27】表示・印字画面の説明図
【図28】感度表示画面の説明図
【図29】系統別感度一覧画面の説明図
【図30】個別感度表示画面の説明図
【図31】本発明が適用される分散処理システムのブロック図
【図32】図30の受信機及び中継盤のブロック図
【符号の説明】
10,100:受信機
12,106:受信機MPU
14:端末伝送部
16,24:伝送路
18,26:中継器
20:火災感知器
22:端末制御部
28:端末器
30:表示部
32:操作部
36:シリアル移報部
38:パラレル移報部
40:表示盤移報部
50:タッチパネル付ディスプレイ
52:火災断定スイッチ
54:保守スイッチ
60:受信制御部
62:受信条件登録部
64:保守モード処理部
65:第1タイマ
66:モード切替部
102:幹線伝送路
104:中継盤
108,124:幹線伝送路

Claims (7)

  1. 発報受信のない状態で保守スイッチを操作した時に、受信機の受信制御条件を設定変更する保守モードを有効とする保守モード処理部と、
    監視区域に設置した検出器の異常検出による発報を受信して表示し、該発報受信状態で前記検出異常の断定入力を受けた際に、音響鳴動、端末機器の連動制御及び外部への移報を行う受信制御部と、
    を備えた防災監視制御用受信機に於いて、
    前記受信制御部の発報受信状態で、前記保守スイッチの一定時間に亘る継続操作を検出した際に、前記保守モード処理部の保守モードに切り替えて前記受信機の受信制御条件の設定変更を可能とするモード切替部を設けたことを特徴とする防災監視制御用受信機。
  2. 請求項1記載の防災監視制御用受信機に於いて、前記モード切替部は、前記保守モードへの切替状態で異常断定スイッチの操作を検出した場合、前記保守モードを解除して前記受信制御部の動作に切り替え、音響警報、端末機器の連動制御及び外部への移報を行わせることを特徴とする防災監視制御用受信機。
  3. 請求項2記載の防災監視制御用受信機に於いて、前記モード切替部は、前記保守モードへの切替時に起動するタイマを有し、該タイマにより所定時間の経過を検出した時に前記保守モードを解除し、前記受信制御部の動作に切り替えて音響鳴動、端末機器の連動制御及び外部への移報を行わせることを特徴とする防災監視制御用受信機。
  4. 請求項1記載の防災監視制御用受信機に於いて、前記モード切替部により保守モードに切り替えた状態で前記保守モード処理部は、手動操作により非常放送の連動停止、防排煙機器の連動停止、音響警報の連動停止、移報の停止を選択的に可能とすることを特徴とする防災監視制御用受信機。
  5. 請求項1記載の防災監視制御用受信機に於いて、前記モード切替部により保守モードに切替えた状態で前記保守モード処理部は、手動設定操作により警戒区域に設置している検出器の感度の設定変更を可能とすること特徴とする防災監視制御用受信機。
  6. 請求項1記載の防災監視制御用受信機に於いて、発報受信のない状態で前記保守モード処理部の保守モードに切り替える保守スイッチと、発報受信状態で前記保守モード処理部の保守モードに切り替える保守スイッチを、異なるスイッチとして別々に設けたことを特徴とする防災監視制御用受信機。
  7. 請求項1記載の防災監視制御用受信機に於いて、前記受信制御部は、火災感知器、火災発信機、ガス漏れ検知器、防犯検出器、非常発信機、巡回キー、各種設備機器の検出器からの検出信号を受信して対応する受信制御を行うことを特徴とする防災監視制御用受信機。
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