JP3730795B2 - パワーウインド装置の挟み込み検知方法 - Google Patents

パワーウインド装置の挟み込み検知方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーウインド装置の挟み込み検知方法に係わり、特に、ウインド開閉用モーターに結合されたパルス発生部からの2相パルスの供給が停止した際にも、正規のパルスエッジ間隔を検出できないことに伴う誤動作が発生せず、かつ被挟み込み物に過大な挟み込み力が作用しないパワーウインド装置の挟み込み検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のウインドの開閉に用いられているパワーウインド装置においては、ウインドの開閉時に何等かの物体がウインドに挟み込まれ、その物体が損傷したりウインド開閉用モーターに余分な負荷が加わるのを回避するため、物体のウインドへの挟み込みを検知し、検知時にウインド開閉用モーターを停止させたりウインドを開いたりするパワーウインド装置が知られている。
【0003】
この場合、挟み込み検知を行う既知のパワーウインド装置は、少なくとも、ウインドを開閉するモーターと、モーターを回転駆動するモーター駆動部と、モーターに結合され、モーター回転時にパルスを発生するパルス発生器と、装置の全体の動作を制御するマイクロ制御ユニット(MCU)と、手動操作によりウインドを開閉させる操作スイッチとを備えている。
【0004】
前記挟み込み検知を行う既知のパワーウインド装置は、操作スイッチ中のいずれかのスイッチが操作されると、マイクロ制御ユニットから駆動信号がモーター駆動部を介してモーターに供給され、操作されたスイッチに対応するようにモーターを正方向または逆方向に回転させ、ウインドを開方向または閉方向に移動させる。モーターが回転すると、モーターに結合されているパルス発生器が動作し、パルス発生器からパルスが出力される。このとき、マイクロ制御ユニットは、クロック信号のカウントによりパルス発生器から出力されるパルスのパルスエッジ間隔を算出し、算出したパルスエッジ間隔からモータトルク値を求め、求めたモータトルク値を予め内部メモリ内に記憶されている基準中央値と比較し、モータトルク値が基準中央値よりも相当量大きくなったとき、ウインドに挟み込みが発生したものと判断し、直ちにモーターを停止させたり、回転方向を逆転させるようにしている
このように、挟み込み検知を行う既知のパワーウインド装置は、ウインドを開閉する際に、パルス発生器から出力される2相パルスのパルスエッジ間隔に基づいてモータトルク値を求め、このモータトルク値を基準中央値と比較することによってウインドへの挟み込みの有無を判断しているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のパワーウインド装置は、パルス発生器から出力されるパルスのパルスエッジを検出した後に挟み込みの有無を判定するので、ウインドに高剛性のものが挟み込まれてモーターが急激にロックした場合には、パルス発生器からマイクロ制御ユニットに至るパルス信号の伝送系に異常がなくともパルス発生器からの出力パルスのパルスエッジをマイクロ制御ユニットが検出できない状態になり、したがってマイクロ制御ユニットにおいてパルスエッジ間隔を得ることができずパルスエッジ間隔に基づいたモータトルク値を取得することができないために、被挟み込み物に基準値(基準中央値に予め設定された基準許容値を加算した値)を超える挟み込み力が作用するという不都合がある。
【0006】
さらに、前記のパワーウインド装置は、ウインドの開閉時に、何等かの理由、例えば、パルス発生器に内蔵されている磁気センサーの故障、磁気センサーが出力したパルスをマイクロ制御ユニットにまで導くケーブルの断線、パルス発生器側やマイクロ制御ユニット側に配置されているケーブルコネクタの断線や接触不良等が生じると、パルス発生器からパルスが出力されなかったり、マイクロ制御ユニットに伝送されなかったりする。そして、パルス発生器から出力されるパルスがマイクロ制御ユニットに全く伝送されない場合は、マイクロ制御ユニットにおいてパルスエッジ間隔を得ることができず、パルスエッジ間隔に基づいたモータトルク値を取得することができないため、この間にウインドに挟み込みが発生しても、その検知を行うことができなくなるという不都合が生じ、一方、パルス発生器から出力されるパルスが2相パルスである場合において、2相パルスの中の1相分だけがマイクロ制御ユニットに伝送されない場合は、マイクロ制御ユニットにおいてパルスエッジ間隔を得ることができたとしても、そのパルスエッジ間隔が本来のパルスエッジ間隔の約2倍になるので、パルスエッジ間隔に基づいたモータトルク値も約2倍になってしまい、ウインドに挟み込みが発生していなくても、挟み込みが発生したとの誤った検知が行われるという不都合が生じる。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するもので、その課題は、基準値を超える挟み込み力が被挟み込み物に作用することがなく、かつパルス発生器が出力するパルスのパルスエッジ間隔が得られないときにも誤動作を発生することがないパワーウインド装置の挟み込み検知方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するため、ウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモーターと、前記モーターを駆動するモーター駆動部と、前記モーターの回転に対応したパルスを発生するパルス発生部と、全体的な制御駆動処理を行うマイクロ制御ユニットと、前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置とを有し、前記マイクロ制御ユニットは、前記モーターを駆動して前記ウインドを開閉する際に前記パルス発生部が発生するパルスのパルスエッジ間隔からモーター特性値、例えばモータートルク値を算出し、当該モーター特性値が予じめ設定された基準値を超えたときにウインドへの挟み込みを生じたものと判断して前記モーターを駆動停止または逆転駆動させるパワーウインド装置の挟み込み検知方法であって、前記マイクロ制御ユニット内にタイマーを配置し、前記マイクロ制御ユニットは、前記パルスのパルスエッジが到来する度ごとにその時点における前記基準値からそれに相当する挟み込み判定時間を求めて前記タイマーの設定時間を更新し、前記パルスの1つのパルスエッジが到来した後、前記タイマーに設定された挟み込み判定時間を経過しても次のパルスエッジが到来しないとき、前記ウインドへの挟み込みがあったと判断して前記モーターを駆動停止または逆転駆動させるという構成にした。
【0009】
前記構成によれば、パルス発生器から出力されるパルスの1つのパルスエッジが到来する度ごとにマイクロ制御ユニット内に配置されたタイマーに基準値から換算された挟み込み判定時間を設定するので、例えばウインドに高剛性のものが挟み込まれてモーターが急激にロックし、マイクロ制御ユニットに次のパルスエッジが到来しない状態になった場合にも、前記タイマーに設定された挟み込み判定時間の経過時、即ち、被挟み込み物にモーター特性値の基準値に相当する外力が作用した時点でモーターが駆動停止または逆転駆動されるので、被挟み込み物にモーター特性値の基準値に相当する以上の外力が作用することがない。
【0010】
また、基準値から換算される挟み込み判定時間は、挟み込みがない状態においてはパルス発生器から出力されるパルスのパルスエッジ間隔より若干長くなるので、1つのパルスエッジが到来し、挟み込み時間が設定された後、挟み込み判定時間内に次のパルスエッジが到来した場合には、次のパルスエッジによってタイマーがリセットされるとともに次の挟み込み判定時間の設定が行われ、パワーウインド装置による挟み込みの検知が連続して行われる。
【0011】
また、パルス発生器からマイクロ制御ユニットに至るパルス信号の伝送系に何等かの故障や障害が発生し、パルス発生器から出力されるパルスがマイクロ制御ユニットに全く伝送されない場合、あるいは2相パルスの中の1相分だけがマイクロ制御ユニットに伝送されない場合においても、タイマーの設定時間がタイムアップされ、ウインドへの挟み込みの有無の判断を停止してモーターを駆動停止または逆転駆動させるので、誤った判断をするといった不都合を生じることがない。
【0012】
なお、前記挟み込み判定時間は、モーター特性値がモータートルク値である場合、下記の換算式によって得ることができる。
【0013】
A =Kt・Ke/{(Kt・E)−Rm・A}
但し、TA は挟み込み判定時間、
Ktはモータートルク定数、
Keはモーター発電定数
Eはモーター駆動電圧
Rmはモーター巻線抵抗
Aは基準値。
【0014】
また、上式中のモーター駆動電圧Eは、マイクロ制御ユニットにパルス発生器から出力されたパルスのパルスエッジが到来する度ごとに測定することもできるし、必要に応じて間欠的に測定することもできるが、演算の精度を高めるため、マイクロ制御ユニットに各パルスエッジが到来する度ごとに測定することが特に好ましい。
【0015】
さらに、モータトルクの基準中央値はマイクロ制御ユニットにて検出されるモーター駆動電圧より求められ、挟み込み判定時におけるモータトルクの基準値は前記基準中央値に予め定められた基準許容値を加算することによって求められるが、基準値の演算を容易化するため、マイクロ制御ユニットは、メモリの基準中央値記憶エリアに記憶される基準中央値を演算ごとに学習更新することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本実施形態例に係るパワーウインド装置の挟み込み検知方法が実行されるパワーウインド装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示されるように、パワーウインド装置は、スイッチ装置1と、マイクロ制御ユニット(MCU)2と、モーター駆動部3と、モーター4と、パルス発生器5と、プルアップ抵抗6と、分圧抵抗器7と、パルス伝送路8とを備える。
【0019】
また、図2(a)は、図1に図示のパワーウインド装置に用いられるパルス発生器のパルス発生原理構造図であり、図2(b)は、モーターの駆動時に、パルス発生器から発生される2相パルスを示す波形図である。
【0020】
図2(a)に示されるように、パルス発生器5は、回転体51 と、ホール素子52 、53 とを備えている。
【0021】
そして、スイッチ装置1は、個別に操作されるウインド上昇スイッチ11 、ウインド下降スイッチ12 、自動スイッチ13 を具備する。ウインド上昇スイッチ11 は、ウインドの上昇(閉)動作を指令するものであり、ウインド下降スイッチ12 は、ウインドの下降(開)動作を指令するためのものであって、ウインド上昇スイッチ11 、ウインド下降スイッチ12 を操作しているときだけ、ウインドが指定された方向に移動し、ウインド上昇スイッチ11 、ウインド下降スイッチ12 の操作を停止すると、ウインドの移動も停止する。自動スイッチ13 は、動作の自動継続を指令するものであって、自動スイッチ13 とウインド上昇スイッチ11 とを同時操作すると、前述のようにウインドが上昇(閉)動作を始めるが、その後、自動スイッチ13 とウインド上昇スイッチ11 の操作を停止しても、ウインドの上昇(閉)動作が継続され、ウインドが窓枠の最上部に達したときに停止する。また、自動スイッチ13 とウインド下降スイッチ12 とを同時操作すると、やはり前述のようにウインドが下降(開)動作を始めるが、その後、自動スイッチ13 とウインド下降スイッチ12 の操作を停止しても、ウインドの下降(開)動作が継続され、ウインドが窓枠の最下部に達したときに停止する。
【0022】
マイクロ制御ユニット2は、制御・演算部9と、メモリ10と、モーター駆動電圧検出部11と、パルスエッジカウンタ12と、タイマー13と、第2のタイマー14とを具備する。これらの構成要素の中で、制御・演算部9は、スイッチ装置1の操作状態に対応した制御信号を発生し、この制御信号をモーター駆動部3を介してモーター4に供給し、モーター4を回転駆動させ、同時に、モーター駆動電圧検出部11やパルスエッジカウンタ12から供給されるデータやメモリ10に記憶されている記憶データに基づいて、所定のデータ処理やデータ演算等を行い、モーター駆動部3を介してモーター4の回転状態を制御する。メモリ10は、基準中央値記憶エリア101 、基準許容値記憶エリア102 、トルクデータ加算値記憶エリア103 、起動キャンセル記憶エリア104 、移動領域内トルクデータ数記憶エリア105 、総トルクデータ数記憶エリア106 、k1テーブル記憶エリア107 及びk2テーブル記憶エリア108 からなる8つの記憶エリアを具備する。なお、これら8つの記憶エリア101 乃至108 への記憶内容については後述する。モーター駆動電圧検出部11は、分圧抵抗器7の分圧点に得られる車載電源(バッテリー)電圧を表す分圧電圧の検出を行う。パルスエッジカウンタ12は、パルス発生器5から供給された2相パルスのパルスエッジの検出を行う。タイマー13は、パルスエッジ到来のタイミングを計測したり、制御・演算部9内で種々のデータ処理が行われる際の時間設定や時間計測をしたりするものであり、第2のタイマー14は、パルスエッジカウンタ12にパルスエッジが到来する度ごとにリセットされ、その時点における基準値、即ちウインドに挟み込みが発生したか否かの判定基準となるモータートルク値から換算される挟み込み判定時間を設定するものである。
【0023】
ここに、挟み込み判定時間をTA 、モータートルク定数をKt、モーター発電定数をKe、モーター駆動電圧をE、モーター巻線抵抗をRm、基準値をAとしたとき、挟み込み判定時間TA は、
A =Kt・Ke/{(Kt・E)−Rm・A} ・・・・・(1)
なる式で換算できる。
【0024】
以下、当該(1)式の算出フローについて説明する。
【0025】
まず、モータートルクをTc、モータートルク定数をKt、モーター発電定数をKe、モーター駆動電圧をE、モーター巻線抵抗をRm、パルス発生器5から出力されるパルスのエッジ間隔をPwとしたとき、モータートルクTcは、 Tc=(Kt/Rm)・{E−(Ke/Pw)} ・・・・・(2)
で表され、モータートルクTcはパルスのエッジ間隔Pwの関数となる。
【0026】
基準値A(パラメータはモータートルク値)と挟み込み判定時間TA との関係は、(2)式におけるモータートルクTcとパルスエッジ間隔Pwの関係と同じであるので、(2)式のモータートルクTcを基準値Aに、またパルスエッジ間隔Pwを挟み込み判定時間TA に置き換えて変形すると、(1)式となる。
【0027】
一方、(2)式を
Tc=(Kt・E/Rm)−{Kt・Ke/Rm・Pw} ・・・(3)と変形し、
Kt・E/Rm=k1 ・・・・・・・(4)
Kt・Ke/Rm・Pw=k2 ・・・・・(5)
と置くと、
Tc=k1−k2 ・・・・・・・・・(6)
となる。k1はモーター駆動電圧Eの関数であり、以下このk1をモータートルクTcの電圧項と呼ぶ。一方、k2はパルスエッジ間隔Pwの関数であり、以下このk2をモータートルクのパルス項と呼ぶ。電圧項k1はマイクロ制御ユニット2に備えられたメモリ10のk1テーブル記憶エリア107 にモーター駆動電圧Eの変化値に対するデータテーブルとして記憶され、パルス項k2は同メモリ10のk2テーブル記憶エリア108 にパルスエッジ間隔Pwの変化値に対するデータテーブルとして記憶される。
【0028】
したがって、モーター駆動電圧Eを測定し、k1テーブルから電圧項の値を求め、一方パルスのエッジ間隔Pwを測定し、k2テーブルからパルス項の値を求め、電圧項の値からパルス項の値を除算すれば、モータートルクTcが求められる。以上のように、タイムテーブルを使用すると、(2)式から直接計算するよりも迅速にモータートルクTcを求めることができる。
【0029】
また、上記タイムテーブルを利用して、基準値Aから挟み込み判定時間TAを求めることができる。基準値Aと挟み込み判定時間TA との関係は、モータートルクTcとパルスエッジ間隔Pwとの関係と同じであるので、(5)式及び(6)式のモータートルクTcを基準値Aに、パルスエッジ間隔Pwを挟み込み判定時間TA に読み替え、かつk1テーブル及びk2テーブルを利用する。まず、モーター駆動電圧Eから電圧項k1の値をk1テーブルから求め、次に(6)式によって基準値A(Tcを置き換える)と電圧項k1からパルス項k2の値を求め、次にk2テーブルから挟み込み判定時間TA(パルスエッジ間隔Pwを置き換える)を求める。
【0030】
モーター駆動部3は、制御信号反転用の2つのインバータ31 、32 と、モーターの回転を正転、逆転、停止のいずれかに切り替える2つのリレー33 、34 と、火花発生防止用の2個のダイオード35 、36 とを具備し、マイクロ制御ユニット2から供給される制御信号の状態に応じてモーター4の回転駆動を行う。
【0031】
モーター4は、回転軸が図示されていないウインド駆動機構を介して自動車のウインドに結合されており、モーターの回転時、例えば、正方向回転時にウインドを閉じ、逆方向回転時にウインドを開く。
【0032】
パルス発生器5は、モーター4に直接装着されているもので、図2(a)に示されるように、モーター4の回転軸に取り付けられ、対向円周部分にS極及びN極が着磁された回転体51 と、この回転体51 の円周部分の近くに、モーター4の回転時に互いに90°位相を異にする2相パルスを発生するように配置されたホール素子52 、53 とを具備している。そして、モーター4が回転すると、その回転によって回転体51 も同時回転し、図2(b)に示されるように、2個のホール素子52 、53 が回転体51 の着磁部分を検出し、2個のホール素子52 、53 からそれぞれモーター4の1回転時に1周期となる、互いに1/4周期ずれた2相パルスが出力される。
【0033】
プルアップ抵抗6は、スイッチ装置1の出力及びマイクロ制御ユニット2の入力と、8V電源(例えば8V)との間に接続された3個の並列結合抵抗からなるもので、各ウインド上昇スイッチ11 、ウインド下降スイッチ12 、自動スイッチ13 の非操作時にマイクロ制御ユニット2の入力に電源電圧(8V)を供給する。
【0034】
分圧抵抗器7は、車載電源(バッテリー)と接地間に直列接続された2個の抵抗からなり、これらの抵抗の接続点がマイクロ制御ユニット2のモーター駆動電圧検出部11に接続される。
【0035】
パルス伝送路8は、パルス発生器5の出力と電源(例えば8V)との間に接続された2個のプルアップ抵抗と、パルス発生器5の出力と接地間に接続されたコンデンサと、パルス発生器5の出力とマイクロ制御ユニット2のパルスエッジカウンタ12の入力との間に接続された2個の直列抵抗とからなり、パルス発生器5から出力された2相パルスをパルスエッジカウンタ12に伝送する。
【0036】
モーター4が回転し、ウインドの開閉動作が行われているとき、パルス発生器5で発生された2相パルスは、パルス伝送路8を介してマイクロ制御ユニット2に供給される。このとき、パルスエッジカウンタ12は、2相パルスのそれぞれのパルスエッジ(立上り及び立下り)を検出し、パルスエッジが到来する度にエッジ検出信号を制御・演算部9に供給する。制御・演算部9は、パルスエッジ検出信号の供給タイミングをタイマー13でカウントし、1つのパルスエッジ検出信号とそれに続く1つのパルスエッジ検出信号との到来時間間隔(以降、これをパルスエッジ間隔データという)を測定する。なお、このパルスエッジ間隔データは、モーター4が1/4回転する度に1つ得られるものである。
【0037】
ところで、図1に図示したパワーウインド装置においては、ウインドへの挟み込みの有無を検知するため、挟み込み判定時間を設定しているが、挟み込み判定時間は、モーター特性値、具体的にはウインド開閉時のモータートルク値で表された基準値から算出している。モータートルク値は前述のパルスエッジ間隔データから計算によって求められる。また、このモータートルク値は、実際にはウインドの重量やウインドとサッシの間の摩擦力等を含んでいる。また、図1に図示したパワーウインド装置は、ウインドの全移動領域(全開位置と全閉位置との間の有効移動領域)を、パルスエッジ間隔データの到来毎にカウントされるカウント数に基づいて複数に分割した移動領域が設定されており、各移動領域に対して、基準値が予じめ設定されている。
【0038】
図3は、図1に図示のパワーウインド装置におけるウインドの全移動領域を36の移動領域に分割した場合の、各移動領域にそれぞれ設定されたモータートルク値の基準値の一例を示す特性図である。
【0039】
図3において、縦軸はモータートルクを示し、横軸はウインドが全開位置から全閉位置に向かって移動したとき、パルスエッジ間隔データの到来毎にカウントしたカウント数を示す。そして、下側の階段状特性(S)はモータートルクの基準中央値、上側の階段状特性(A)はモータートルクの基準値(基準中央値+基準許容値)であり、実線(M)はウインドへの物体の挟み込みがない場合のモータートルクの経緯曲線、一点鎖線(H)はウインドへの物体の挟み込みがあった場合のモータートルクの経緯曲線である。
【0040】
ここで、図3に示されたモータートルクの基準中央値は、ウインドへの実質的な挟み込みがないときのウインドの移動に必要とされるモータートルク値であって、挟み込みがないときに計測されたモータートルク値に基づいて決定され、ウインドが移動する度ごとに、それまでの基準中央値が新たな基準中央値に更新される、いわゆる学習されるものである。また、モータートルクは、後述するように、パルスエッジ間隔データやモーター駆動電圧から算出されるものであるが、パルスエッジ間隔データは、モーター4が1/4回転する度に1つ得られ、ウインドが全開位置から全閉位置までの範囲を移動した際、即ち、36の移動領域を移動した際に、それぞれの移動領域で32のパルスエッジ間隔データが得られることから、全体で約1200のパルスエッジ間隔データが得られ、従って同数のモータートルクのデータが得られることになる。
【0041】
また、図3に示されたモータートルクの基準許容値は、移動領域の位置に関わりなく、一定値であって、一般には、規格等により決められるもので、ウインドに挟み込みが生じた時の挟み込み物体に印加可能な最大許容力をモータートルクに換算した値か、その値に何等かの補正を加えた値が用いられる。基準値は基準中央値に基準許容値を加えたもので、挟み込みの判断は、この値と現在の基準値をパルスのエッジ間隔に換算した挟み込み判定時間内にパルスが検出されたか否かによって行われる。
【0042】
ここで、図1に図示されたパワーウインド装置においては、概略、次のような動作が実行される。
【0043】
スイッチ装置1の中の1つのスイッチ、例えば、ウインド上昇スイッチ11 を操作すると、ウインド上昇スイッチ11 に接続されたマイクロ制御ユニット2の入力が8V電位から接地電位に変化する。このとき、マイクロ制御ユニット2の制御・演算部9は、入力された接地電位に応答してモーター制御部3にモーター4を正方向回転させる制御信号を供給し、モーター制御部3は、制御信号に応答して2つのリレー33 、34 を切り替え、モーター4を正方向回転させる。モーター4が正方向に回転すると、モーター4に連結されたウインド駆動機構を介してウインドを閉じる方向に移動させる。また、モーター4の回転により、モーター4に取り付けられたパルス発生器5が2相パルスを発生し、発生した2相パルスがパルス伝送路8を介してマイクロ制御ユニット2のパルスエッジカウンタ12に供給される。
【0044】
ウインド上昇スイッチ11 の操作を停止すると、ウインド上昇スイッチ11 に接続されたマイクロ制御ユニット2の入力が接地電位から8V電位に変化する。このとき、制御・演算部9は、入力された8V電位に応答してモーター制御部3にモーター4の回転を停止する制御信号を供給し、モーター制御部3は、この制御信号に応答して2つのリレー33 、34 を切り替え、モーター4への電源の供給を止め、モーター4の回転を停止させる。モーター4の回転が停止すると、モーター4に連結されたウインド駆動機構の動作が停止し、ウインドが現在の位置で移動を停止する。また、モーター4の回転が停止すると、モーター4に取り付けられたパルス発生器5も2相波パルスの発生を停止し、パルスエッジカウンタ12に2相パルスが供給されなくなる。
【0045】
次に、スイッチ装置1中の他のスイッチ、例えば、ウインド下降スイッチ12 を操作すると、前述の場合と同様に、ウインド下降スイッチ12 に接続されたマイクロ制御ユニット2の入力が接地電位に変化する。このとき、マイクロ制御ユニット2の制御・演算部9は、入力された接地電位に応答してモーター制御部3にモーター4を逆方向に回転させる制御信号を供給し、モーター制御部3は、この制御信号に応答して2つのリレー33 、34 を切替え、モーター4を逆方向に回転させる。モーター4が逆方向に回転すると、モーター4に連結された駆動機構を介してウインドを開く方向に移動させる。この場合においても、モーター4が回転すると、モーター4に取り付けられたパルス発生器5が2相パルスを発生し、発生した2相パルスがパルス伝送路8を介してパルスエッジカウンタ12に供給される。
【0046】
その後、ウインド下降スイッチ12 の操作を停止すると、ウインド下降スイッチ12 に接続されたマイクロ制御ユニット2の入力が接地電位から8V電位に変化する。このとき、制御・演算部9は、入力された8V電位に応答してモーター制御部3にモーター4の回転を停止する制御信号を供給し、モーター制御部3は、この制御信号に応答して2つのリレー33 、34 を切替え、モーター4への電源の供給を止め、モーター4の回転を停止させる。モーター4の回転が停止すると、モーター4に連結されたウインド駆動機構の動作が停止し、ウインドが現在の位置で移動を停止する。また、モーター4の回転が停止すると、モーター4に取り付けられたパルス発生器5も2相波パルスの発生を停止し、パルスエッジカウンタ12に2相パルスが供給されなくなる。
【0047】
さらに、ウインド上昇スイッチ11 と自動スイッチ13 とを同時操作した場合、ウインド下降スイッチ12 と自動スイッチ13 とを同時操作した場合の各動作についても、前述の各動作とほぼ同じ動作が行われるか、または、前述の各動作に準じた動作が行われる。
【0048】
以下、図1に図示されたパワーウインド装置の詳細な動作経緯を、図4乃至図6のフローチャートを用いて説明する。
【0049】
まず、ステップS1において、マイクロ制御ユニット2の制御・演算部9は、スイッチ装置1の中のウインド上昇スイッチ11 、ウインド下降スイッチ12 、自動スイッチ13 の中のいずれかが操作(押圧)されたか否かを判断する。そして、いずれかのスイッチ11 、12 、13 が操作されたと判断した(Y)ときは、次のステップS2に移行し、一方、いずれのスイッチ11 、12 、13 も操作されていないと判断した(N)ときは、このステップS1の動作が繰り返し実行される。
【0050】
ステップS2において、制御・演算部9は、パルスエッジカウンタ12のカウンタ内容を廃棄し、初期化する。
【0051】
ステップS3において、制御・演算部9は、第2タイマー14に初期時間を設定する。この初期時間は、その後に第2タイマー14に設定される時間よりもかなり長いものである。
【0052】
ステップS4において、制御・演算部9は、モーター駆動部3を介してモーター4を駆動し、モーター4を起動させる。
【0053】
ステップS5,S6において、制御・演算部9は、第2のタイマー14の設定時間内に、パルスエッジカウンタ12においてパルス発生器5から供給された2相パルスの最初のパルスエッジを検出したか否かを判断する。そして、最初のパルスエッジを検出したと判断した(Y)ときは、次のステップS7に移行し、一方、最初のパルスエッジを未だ検出していないと判断した(N)ときは、ステップS5,S6を繰り返す。ステップS5において、第2のタイマー14の設定時間が経過したと判断した(Y)ときは、ステップS26に移行する。
【0054】
このステップS5,S6は、スイッチ1が押された後で、モーター4が回転を開始したか否かを最初のパルスエッジの検出によって確認するステップであって、最初のパルスエッジが確認されればモーター4が正常に回転を開始したものと判断できる。第2のタイマー14の設定時間内に最初のパルスエッジが確認されなかった場合には、モーター4が回転していないか、パワーウインド装置に何らかの故障が発生していると考えられ、ステップS26に移行する。
【0055】
ステップS7,S8において、制御・演算部9は、パルスエッジカウンタ12においてパルス発生器5から供給された2相パルスの次のパルスエッジを検出したか否かを判断する。そして、第2のタイマー14の設定時間内に次のパルスエッジを検出したと判断した(Y)ときは、図5のステップS9に移行し、一方、次のパルスエッジを未だ検出していないと判断した(N)ときは、ステップS7,S8を繰り返す。ステップS7で第2のタイマー14の設定時間が経過した場合は、ステップS26に移行する。
【0056】
このステップS7,S8は、モーター4が回転を継続していることを次のパルスエッジの検出によって確認するステップであって、次のパルスエッジが確認されればモーター4が回転を継続しているものと判断できる。第2のタイマー14の設定時間内に次のパルスエッジが確認されなかった場合は、挟み込みがあった可能性が考えられ、ステップS26に移行する。
【0057】
ステップS9において、制御・演算部9は、パルスエッジカウンタ12がパルスエッジの検出を行った際に、タイマー13のカウントによって先のパルスエッジとその今度のパルスエッジとのパルスエッジ間隔を表すパルスエッジ間隔データを取得する。
【0058】
ステップS10において、制御・演算部9は、取得したパルスエッジ間隔データが規定時間(例えば、3.5msec)以上のものであるか否か、即ち、正規のパルスエッジ間隔データであるかまたはノイズであるかを判断する。そして、パルスエッジ間隔データが規定時間以上のものであると判断した(Y)ときは、図5のステップS11に移行する。
【0059】
ステップS11において、制御・演算部9は、モーター4の起動時の動作が終了したか否か、即ち、起動時キャンセルが終了したか否かを判断する。そして、起動時の動作が終了したと判断した(Y)ときは、次のステップS12に移行し、一方、起動時の動作が未だ終了していないと判断した(N)ときは、他のステップS29に移行する。
【0060】
ステップS12において、制御・演算部9は、モーター駆動電圧検出部11にて分圧抵抗器7で検出した分圧電圧をモーター駆動電圧Eとして検出する。
【0061】
ステップS13において、制御・演算部9は、メモリ10のk1テーブル記憶エリア107 にアクセスし、ステップS12で検出されたモーター駆動電圧Eに対応するk1を取得する。
【0062】
ステップS14において、制御・演算部9は、ステップS13で取得されたk1データとモータートルクの基準値Aとから前出の(5)式に基づいてモータートルクのパルス項k2を算出する。
【0063】
ステップS15において、制御・演算部9は、メモリ10のk2テーブル記憶エリア108 にアクセスし、ステップS14で算出されたモータートルクのパルス項k2に対応する挟み込み判定時間TA を取得する。
【0064】
ステップS16において、制御・演算部9は、1つのパルスエッジを検出する度ごとに、直ちに第2のタイマー14にステップS15で取得された挟み込み判定時間TA を設定する。
【0065】
図6のステップS17において、制御・演算部9は、取得したモーター駆動電圧Eとパルスエッジ間隔データPwとから、前出のk1テーブル及びk2テーブルを利用してモータートルクTcを算出する。
【0066】
ステップS18において、制御・演算部9は、ウインドが移動中の移動領域において検出した全モータートルク値の加算値を得るために、モータートルクのデータをメモリ10のトルクデータ加算値記憶エリア103 に加算して記憶する。
【0067】
ステップS19において、制御・演算部9は、ウインドが移動中の移動領域において検出したモータートルク数をカウントするために、メモリ10の移動領域内トルクデータ数記憶エリア105 に記憶された移動領域内トルクデータ数に1を加算して記憶する。
【0068】
ステップS20において、制御・演算部9は、ウインドの全開位置から現在ウインドが移動している移動領域までの間で得られる全モータートルク値の総数をカウントするために、メモリ10の総トルクデータ数記憶エリア106 に記憶された総トルクデータ数に1を加算して記憶する。
【0069】
ステップS21において、制御・演算部9は、総トルクデータ数記憶エリア106 に記憶されている総トルクデータ数に基づいてウインドの現在の移動領域を判断する。
【0070】
ステップS22において、制御・演算部9は、ステップS21の判断に基づいて、ウインドの現在の移動領域が1つの移動領域から次の移動領域に移動したか否かを判断する。そして、ウインドの移動領域が次の移動領域に移動したと判断した(Y)ときは、次のステップS23に移行し、一方、ウインドの移動領域が未だ次の移動領域に移動していないと判断した(N)ときは、前のステップS7に戻り、ステップS7以降の動作が繰り返し実行される。
【0071】
ステップS23において、制御・演算部9は、直前の移動領域で得られたモータートルク値に基づいて、直前の移動領域に新たな基準中央値を設定する。この新たな基準中央値の設定は、得られた各モータートルクの平均値を用いて行うもので、メモリ10のトルクデータ加算値記憶エリア103 に記憶されているトルクデータ加算値を呼出し、移動領域内トルクデータ数記憶エリア105 に記憶されている移動領域内トルクデータ数を呼出して、呼出したトルクデータ加算値を呼出した移動領域内トルクデータ数で除算することによって行われる。
【0072】
ステップS24において、制御・演算部9は、ステップS23において新たに設定した基準中央値を、メモリ10内の基準中央値記憶エリア101 にそれまで書き込まれていた基準中央値に代えて書き込む。
【0073】
ステップS25において、制御・演算部9は、モータートルク値の平均値を求めるために用いたメモリ10内のトルクデータ加算値記憶エリア103 と移動領域内トルクデータ数記憶エリア105 を初期化する。この初期化が行われるた後、前のステップS7に戻り、再び、ステップS7以降の動作が繰り返される。
【0074】
ここで、ステップS18乃至ステップS25は、基準中央値の学習更新のためのステップである。このようなフローチャートにおける繰り返しの動作は、ウインド上昇スイッチ11 またはウインド下降スイッチ12 等の操作の停止によってモーター4の駆動が停止され、ウインドの移動が停止するまで行われるか、または、後述のようにウインドの挟み込みが検知され、それによりステップS28においてモーター4の駆動が停止され、ウインドの移動が停止するようなるかもしくはモーター4が反対方向へ回転駆動され、ウインドの移動が逆方向になるようになるまで行われる。
【0075】
ステップS3乃至S5及びステップS26乃至S28は、スイッチ1が押された直後の装置の故障または挟み込みの発生を検出するステップであって、スイッチ1が押されてから第2のタイマー14に設定された挟み込み判定時間内にモーター4の回転が開始されるか否かを監視し、当該時間内に開始されなかった場合に、ウインドが全開または全閉状態、即ち、これ以上ウインドの移動が不可能な状態であることを確認し、ウインドが全開または全閉状態でないとき、パワーウインド装置に何等かの故障が発生した、または挟み込みが発生していると判断して処理を行うステップである。ここで、パワーウインド装置の故障の種類としては、モーター駆動部3の故障によってモーター4の回転しないこと、パルス発生部5またはパルス伝送路8に故障が生じたこと等である。
【0076】
ステップS5において、制御・演算部9は、最初のパルスエッジを検出した後、第2のタイマー14に設定されている挟み込み判定時間が経過したか否かを判断する。そして、挟み込み判定時間が経過したと判断した(Y)ときは、次のステップS26に移行する。
【0077】
ステップS26において、制御・演算部9は、ウインドが全部閉じた位置(全閉位置)または全部開いた位置(全開位置)にあるか否かを判断する。そして、ウインドが全閉位置または全開位置にあると判断した(Y)ときは、ウインドの停止が全閉位置または全開位置に達したことによると判断して次のステップS26に移行し、一方、ウインドが全閉位置または全開位置以外の位置であると判断した(N)ときは、他のステップS28に移行する。
【0078】
ステップS27において、制御・演算部9は、モーター駆動部3に駆動停止信号を供給し、モーター4の駆動を停止させる。同時に、制御・演算部9は、第2のタイマー14の計時動作を停止させ、この一連の動作を終了させる。
【0079】
また、ステップS26において、ウインドが全閉位置または全開位置以外の位置である場合には、スイッチ1が押された時点で既に挟み込みがあったか、あるいはパワーウインド装置に故障が発生したと考えられるので、ステップS28において、制御・演算部9は、モーター駆動部3に駆動信号を供給してウインドを開く方向にモーター4を駆動し、この一連の動作を終了させる。
【0080】
ステップS7乃至S8及びステップS26乃至S28は、ウインドが移動中の挟み込みの発生を検出し、処理を行うステップである。
【0081】
ステップS7,S8において、制御・演算部9は、第2のタイマー14の設定時間内に次のパルスエッジが検出されたか否かを判断する。そして、第2のタイマー14に設定されている時間が経過したと判断した(Y)ときは、ステップS26に移行し、一方、第2のタイマー14に設定されている時間が未だ経過していないと判断した(N)ときは、前のステップS7に戻り、ステップS7以降の動作が繰り返し実行される。
【0082】
ステップS26において、制御・演算部9は、ウインドが全部閉じた位置(全閉位置)または全部開いた位置(全開位置)にあるか否かを判断する。そして、ウインドが全閉位置または全開位置にあると判断した(Y)ときは、ステップS27に移行し、モーター駆動部3に駆動停止信号を供給してモーター4の駆動を停止させ、この一連の動作を終了させる。一方、ウインドが全閉位置または全開位置以外の位置であると判断した(N)ときは、ウインドへの挟み込みがあったと判断し、次のステップS28に移行する。
【0083】
ステップS28において、制御・演算部9は、挟み込み状態を解消するために、モーター駆動部3に短時間、例えば500msecだけ駆動信号を供給してウインドを開く方向にモーター4を駆動し、この一連の動作を終了させる。
【0084】
前述のように、ステップS11において起動時の動作が未だ終了していないと判断した(N)ときは、他のステップS29に移行する。そして、ステップS29において、制御・演算部9は、ステップS9で求めたパルスエッジ間隔の倍数値、例えばパルスエッジ間隔の1.5倍数値を算出する。
【0085】
続いて、ステップS30に移行し、制御・演算部9は、直ちに第2のタイマー14にステップS29で算出した直前のパルスエッジ間隔の1.5倍数値に相当する時間を設定する。しかる後に、ステップS20に移行する。
【0086】
このように、本例のパワーウインド装置の挟み込み検知方法によれば、図4乃至図6に図示されたフローチャートに従った動作が行われ、その際にウインドが全開位置から全閉位置まで移動し、その移動時にウインドへの挟み込みを生じなかった場合、モータートルク値として図3の実線(M)に示すような特性が得られ、ウインドの全移動領域において、モータートルク値が各移動領域に設定された基準値を超えることはない。
【0087】
これに対して、ウインドが全開位置から全閉位置方向に移動し、その移動時にウインドへの挟み込みを生じた場合、モータートルク値として図3の一点鎖線((H)に示すような特性が得られ、挟み込みを生じた移動領域におけるモータートルク値がその移動領域に設定された基準値まで上昇する。しかし、前記実施形態例に係るパワーウインド装置の挟み込み検知方法によれば、パルス発生器5から出力されるパルスの1つのパルスエッジが到来する度ごとにマイクロ制御ユニット2内に配置された第2のタイマー14に基準値Aから換算された挟み込み判定時間TA を設定するので、当該第2のタイマー14に設定された挟み込み判定時間TA の経過時、即ち、被挟み込み物に基準値Aに相当するモータートルクが作用した時点で制御・演算部9がモーター制御部3に制御信号を供給して2つのリレー33 、34 を切替え、モーター4の回転を停止させてウインドの移動を停止させるか、または、モーター4の回転をそれまでの回転方向と逆の方向に回転させてウインドの移動をそれまでの方向と逆の方向に移動させるので、被挟み込み物に基準値Aに相当するモータートルク以上の外力が作用することがない。
【0088】
また、本例のパワーウインド装置の挟み込み検知方法によれば、図4乃至図6に図示されたフローチャートに従った動作時に、パルス発生部5またはパルス供給経路に何等かの故障または障害が発生し、パルスエッジ間隔が規定のパルスエッジ間隔よりも大きくなったとき、制御・演算部9は、直ちにウインドの駆動を停止させるので、ウインドへの挟み込みが発生していない場合に挟み込みの発生が検知されるというような誤判断が行われることはない。
【0089】
以下、図7に基づいて、図1に図示したパワーウインド装置における2相パルスと第2のタイマーの時間設定状態の一例を説明する。
【0090】
図7において、横軸は時間であり、上段の波形はパルス発生部5が出力する2相パルスを示し、下段の横線は第2のタイマー14の設定時間を示す。
【0091】
まず、時間t0 はフローチャートのステップS3で第2のタイマー14がセットされた時点であって、同時に、モーター4が起動され、パルス発生部5が能動状態になる。このとき、第2のタイマー14は、比較的長い時間、例えば正常な動作状態において考えられる時間t0 から後述する時間t3 を超える時間TBが設定される。これはモーター4の起動が比較的ゆっくりと行われるため、最初のパルスが発生されるまでの時間が長いからである。
【0092】
次に、時間t1 になると、2相パルスの中のA相パルスが立上がり、最初のパルスエッジが到来する。このパルスエッジの検出はフローチャートのステップS6で行われる。
【0093】
次いで、時間t1 から時間T1を経た時間t2 になると、2相パルスの中のB相パルスが立上がり、次のパルスエッジが到来し、フローチャートのステップS6で検出される。このとき、ステップS29において、第2のタイマー14には、時間T1の1.5倍の時間(T1×1.5)が設定される。
【0094】
設定時間TB内に最初のパルスエッジが検出されなかった場合は、パルス発生器5のA相に何らかの故障が発生したか、最初から回路に故障が発生したか、ウインドが全開位置又は全閉位置にあるか、あるいは最初から挟み込みが発生していると考えられるので、フローチャートのステップS26以降の処理で、モーター4の駆動を停止、またはウインドを開く方向に駆動する。さらに、最初のパルスエッジは検出されたものの、設定時間TB内に次のパルスエッジが検出されない場合は、パルス発生器5のB相に故障が発生したか、回路が急に故障したか、ウインドが全開位置または全閉位置に至ったか、挟み込みが発生したと考えられるので、フローチャートのステップS26以降の処理で、モーター4の駆動を停止、またはウインドを開く方向に駆動する。
【0095】
続いて、時間t2 から時間T2を経た時間t3 になると、2相パルスの中のA相パルスが立下がり、3番目のパルスエッジが到来する。このとき、第2のタイマー14には、時間T2の1.5倍の時間(T2×1.5)が設定される。
【0096】
以下同様にして、起動時キャンセルが終了するまで、直前のパルスのエッジ間隔Tnに1.5倍を乗じた時間を第2のタイマー14に設定する。 図7の説明から明らかなように、起動時キャンセルが終了する以前においては、第2のタイマー14に1つ前に到来したパルスエッジと今回到来したパルスエッジとの時間間隔を1.5倍した時間が設定されるので、モーター4が起動された直後のように2相パルスのパルスエッジの到来間隔が比較的長いときは第2のタイマー14に設定される時間も長くなり、モーター4の回転が定常状態に近づくしたがって第2のタイマー14に設定される時間も短くなる。したがって、この設定時間内にパルスのエッジが検出されたときには、パルス発生器5の動作及び2相パルスのパルス伝送路8が共に正常であり、もしパルスエッジが検出されない場合には、パルス発生器5またはパルス伝送路8が故障したと考えられるので、フローチャートのステップS29以降の処理を行う。また、この期間にウインドが全開位置または全閉位置に至ったか、挟み込みが発生した場合もパルスのエッジは検出されず、この場合にもステップS29以降の処理を行う。
【0097】
時間t11になると、2相パルスの中のA相パルスが立下がり、パルスエッジが到来する。このとき、フローチャートのステップS9で起動時キャンセルが終了した(Y)と判定されたとすると、第2のタイマー14には、フローチャートのステップS15で求められた時間t11における挟み込み判定時間TA1が設定される。
【0098】
次いで、時間t11から時間T11を経た時間t12になると、2相パルスの中のB相パルスが立下がり、パルスエッジが到来する。このとき、第2のタイマー14には、時間t12における挟み込み判定時間TA2が設定される。
【0099】
続いて、時間t12から時間T12を経た時間t13になると、2相パルスの中のA相パルスが立上がり、パルスエッジが到来する。このとき、第2のタイマー14には、時間t13における挟み込み判定時間TA3が設定される。
【0100】
起動時キャンセルが終了した後においては、第2のタイマー14にモータートルクの基準値Aから換算される挟み込み判定時間TA1、TA2、TA3が設定されるが、図3から明らかなように基準値Aはパルスエッジ間隔データ到来数に応じて変動するので、これに伴って挟み込み判定時間TA1、TA2、TA3もパルスエッジが到来するごとに変動する。
【0101】
挟み込み判定時間TAn時間内に次のパルスエッジが検出されたときは、挟み込みが発生していないと判断し、次のパルスエッジか検出されないときは、挟み込みが発生したと判定し、フローチャートのステップS29以降の処理を行い、モーター4の駆動を停止するか、またはウインドを開く方向に駆動する。図7において、時間t13でA相のパルスが検出された時点で、第2のタイマー14に挟み込み判定時間TA3を設定し、その後挟み込み判定時間TA3が経過するまでに次のB相のパルスエッジが検出されなかったときは、時間TA3後に挟み込みがあったと判定してモーター4を停止するか、ウインドを開く方向にモーター4を起動する。
【0102】
また、パルス発生部5の動作及び2相パルスのパルス伝送路8のいずれかが異常になったとき、例えば、時間T12が経過する間に、B相パルス側に何等かの障害が発生してパルスエッジが到来しなくなったとすると、時間t13から時間TA3を経た後、即ち、A相パルスの立上がりによるパルスエッジが到来してからA相パルスの立下がりによるパルスエッジが到来するまでのパルスエッジ間隔内に、第2のタイマー14に設定されている時間が経過してしまうようになる。このとき、制御・演算部9は、第2のタイマー14の設定時間の経過を検知すると、直ちにモーター4を停止させる。
【0103】
なお、図7に図示された例においては、2相パルスにおけるB相パルスのパルスエッジが到来しなくなった場合を示すものであるが、2相パルスにおけるA相パルスのパルスエッジが到来しなくなった場合も同様であり、2相パルスにおけるA相パルス及びB相パルスのパルスエッジが到来しなくなった場合も同様である。
【0104】
また、図7に図示された例においては、起動時キャンセルが終了する以前における第2のタイマー14に設定される時間を、1つ前に到来したパルスエッジと今回到来したパルスエッジとの時間間隔の1.5倍に選んでいるが、この倍数は必ずしも1.5倍でなくてもよく、1.2倍乃至1.8倍の範囲内で任意の倍数に選ぶことができる。
【0105】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、パルス発生器から出力されるパルスの1つのパルスエッジが到来する度ごとにマイクロ制御ユニット内に配置されたタイマーに基準値から換算された挟み込み判定時間を設定するので、ウインドに高剛性のものが挟み込まれてモーターが急激にロックし、マイクロ制御ユニットに次のパルスエッジが到来しない状態になった場合にも、前記タイマーに設定された挟み込み判定時間の経過後、直ちにモーターが駆動停止または逆転駆動されるので、被挟み込み物に基準値に相当するモータートルク以上の外力が作用することがない。
【0106】
また、挟み込みがない状態では基準値から換算される挟み込み判定時間は常にパルス発生器から出力されるパルスのパルスエッジ間隔より若干長くなるので、1つのパルスエッジが到来し、挟み込み判定時間が設定された後、挟み込み判定時間内に次のパルスエッジが到来した場合には、次のパルスエッジによってタイマーがリセットされるとともに次の挟み込み判定時間の設定が行われ、パワーウインド装置による挟み込みの検知が連続して行われる。
【0107】
また、 パルス発生器からマイクロ制御ユニットに至るパルス信号の伝送系に何等かの故障や障害が発生し、パルス発生器から出力されるパルスがマイクロ制御ユニットに全く伝送されない場合、あるいは2相パルスの中の1相分だけがマイクロ制御ユニットに伝送されない場合においても、タイマーの設定時間がタイムアップされ、モーターが停止されると共にパワーウインド装置による挟み込みの検知が行われなくなるので、誤った判断をするといった不都合を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパワーウインド装置の挟み込み検知方法が実施されるパワーウインド装置の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に図示されたパワーウインド装置に用いられるパルス発生器のパルス発生原理構造図及びパルス発生器から発生される2相パルスを示す波形図である。
【図3】図1に図示のパワーウインド装置におけるウインドの全移動領域を36の移動領域に分割した場合の各移動領域にそれぞれ設定されたモータートルク値の基準中央値及び基準許容値の一例を示す特性図である。
【図4】図1に図示されたパワーウインド装置の動作時におけるウインドへの挟み込みの検知を含む詳細な動作経緯を示すフローチャートの一部である。
【図5】図1に図示されたパワーウインド装置の動作時におけるウインドへの挟み込みの検知を含む詳細な動作経緯を示すフローチャートの残りの一部である。
【図6】図1に図示されたパワーウインド装置の動作時におけるウインドへの挟み込みの検知を含む詳細な動作経緯を示すフローチャートの残りの一部である。
【図7】図1に図示のパワーウインド装置において、2相パルスと第2のタイマーの時間設定状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スイッチ装置
1 ウインド上昇スイッチ
2 ウインド下降スイッチ
3 自動スイッチ
2 マイクロ制御ユニット(MCU)
3 モーター駆動部
1 、32 インバータ
3 、34 リレー
5 、36 ダイオード
4 モーター
5 パルス発生器
6 プルアップ抵抗
7 分圧抵抗器
8 パルス伝送路
9 制御・演算部
10 メモリ
101 基準中央値記憶エリア
102 基準許容値記憶エリア
103 トルクデータ加算値記憶エリア
104 起動キャンセル記憶エリア
105 分割移動領域内トルクデータ数記憶エリア
106 総トルクデータ数記憶エリア
107 k1テーブル記憶エリア
108 k2テーブル記憶エリア
11 モーター駆動電圧検出部
12 パルスエッジカウンタ
13 タイマー
14 第2のタイマー

Claims (4)

  1. ウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモーターと、前記モーターを駆動するモーター駆動部と、前記モーターの回転に対応したパルスを発生するパルス発生部と、全体的な制御駆動処理を行うマイクロ制御ユニットと、前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置とを有し、前記マイクロ制御ユニットは、前記モーターを駆動して前記ウインドを開閉する際に前記パルス発生部が発生するパルスのパルスエッジ間隔からモーター特性値を算出し、当該モーター特性値が予じめ設定された基準値を超えたときにウインドへの挟み込みを生じたものと判断して前記モーターを駆動停止または逆転駆動させるパワーウインド装置の挟み込み検知方法であって、前記マイクロ制御ユニット内にタイマーを配置し、前記マイクロ制御ユニットは、前記パルスのパルスエッジが到来する度ごとにその時点における前記モーター特性値の前記基準値からそれに相当する挟み込み判定時間を求めて前記タイマーの設定時間を更新し、前記パルスの1つのパルスエッジが到来した後、前記タイマーに設定された挟み込み判定時間を経過しても次のパルスエッジが到来しないとき、前記ウインドへの挟み込みがあったと判断して前記モーターを駆動停止または逆転駆動させることを特徴とするパワーウインド装置の挟み込み検知方法。
  2. 前記モーター特性値がモータートルク値であり、前記基準値からこれに相当する挟み込み判定時間を求める換算式が、下式によって表されることを特徴とする請求項1に記載のパワーウインド装置の挟み込み検知方法。
    A=Kt・Ke/{(Kt・E)−Rm・A}
    但し、TA は挟み込み判定時間、
    Ktはモータートルク定数、
    Keはモーター発電定数
    Eはモーター駆動電圧
    Rmはモーター巻線抵抗
    Aは基準値。
  3. 前記マイクロ制御ユニットは、前記パルスのパルスエッジが到来する度ごとに前記モーター駆動電圧を毎回測定することを特徴とする請求項2に記載のパワーウインド装置の挟み込み検知方法。
  4. 前記マイクロ制御ユニットは、前記モーター駆動電圧より求められるモータトルクの基準中央値に予め定められた基準許容値を加算して前記基準値を求めると共に、当該マイクロ制御ユニットに備えられたメモリの基準中央値記憶エリアに記憶される前記基準中央値を演算ごとに学習更新することを特徴とする請求項2に記載のパワーウインド装置の挟み込み検知方法。
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