JP3717579B2 - 巻き取り式成膜装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は巻き取り式のフィルム基板上に緻密で強い薄膜を高速で形成することが可能な巻き取り式成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フィルム巻き取り式成膜装置(方法)としては、スパッタ法を中心に発展してきた。
しかし、従来の成膜装置にあっては、形成された膜の、被薄膜形成基板との密着性が弱かったり、良質な薄膜コーティングを生産性良く得ることが困難であったり、均一な薄膜形成が困難であったりする等の問題があった。
そこで本出願人は先に、強い反応性と、高真空中での成膜(これは緻密な強い膜が形成できる)とを同時に実現する薄膜形成装置(成膜装置)として、基板を蒸発源に対向させて保持する対向電極と蒸発源との間にグリッドを配備し、さらにグリッドと蒸発源との間に熱電子発生用のフィラメントを配備し、グリッドをフィラメントに対して正電位にして、薄膜形成を行う装置を提案した(特許1571203号(特公平1−53351号))。
この装置では、蒸発源から蒸発した蒸発物質はまず、フィラメントからの熱電子によりイオン化される。このようにイオン化された蒸発物質がグリッドを通過すると、グリッドから対向電極に向かう電界の作用により蒸発物質が加速されて基板に衝突し、密着性の良い膜が形成される。
【0003】
また、上記と同様の効果を狙ったフィルム巻き取り式成膜装置も提案されている。このフィルム巻き取り式成膜装置は、上記薄膜形成装置の対向電極の代わりに、フィルム基板を蒸発源と対向するように湾曲凸面で保持するフィルム巻き取り装置を配置したものであり、密着性の良い薄膜を高速でフィルム基板上に形成できるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記フィルム巻き取り式成膜装置では、湾曲凸面に対して薄膜形成する場合、活性ガス中で反応性成膜を行う場合には基板に到達するまでの反応空間内の蒸発物質と活性ガスの比を均一にすることができないため、凸面上の各位置における膜厚、膜特性は必ずしも均一にならないといった問題があった。このため、通常は所望の特性が得られる範囲以外には成膜されないように遮蔽する手段が設けられるが、それにより、膜特性を所望の範囲に維持するためには、フィルム基板の成膜室への露出面積を広くできず、成膜の高速化には限界があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、フィルム基板に対して極めて強い密着性を持った薄膜を形成でき、さらに、良質、かつ均一な薄膜を高速でフィルム基板上に形成可能な、新規な巻き取り式成膜装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の構成による巻き取り式成膜装置は、真空槽と、蒸発物質を蒸発させうる蒸発源と、フィルム基板を保持するフィルム巻き取り装置と、フィラメントと、グリッドと、電源手段と、導電手段、及び蒸発分布補正用マスクとを有する。
真空槽は、その内部空間に活性ガス、あるいは活性ガスと不活性ガスの混合ガスを導入しうるようになっており、蒸発源、フィルム基板及びその巻き取り装置、フィラメント、グリッド、蒸発分布補正用マスクは真空槽内に配備される。
【0007】
ここで、フィルム巻き取り装置は、真空槽内においてフィルム基板を保持し上記蒸発源とフィルム基板表面が対向するように配置されている。
グリッドは蒸発物質を通過させうるものであって、蒸発源とフィルム基板の間に介設され、電源手段により、フィラメントに対し正電位にされる。
フィラメントは熱電子発生用であって、蒸発源とグリッドの間に配備され、このフィラメントにより発生する熱電子は、真空槽内のガス及び蒸発源からの蒸発物質の一部をイオン化するのに供される。
蒸発分布補正用マスクはフィラメントと蒸発源との間に配備される。
電源手段は、真空槽内に所定の電気的状態を実現するための手段であり、この電源手段と真空槽内部が、導電手段により電気的に連結される。
【0008】
上記電源手段により真空槽内に所定の電気的状態が実現されると、蒸発源からの蒸発物質は、その一部が、フィラメントからの熱電子により正イオンにイオン化され、このように一部がイオン化された蒸発物質は、グリッドを通過し、さらに、イオン化されたガスにより正イオンにイオン化を促進され、上記電界の作用によりフィルム基板の方へ加速され、基板に高エネルギーを持って衝突し付着する。従って非常に密着性の良い薄膜が形成される。尚、フィラメントからの電子はグリッドに吸収されるため、フィルム基板へ達せず、フィルム基板に対する電子衝撃による加熱がない。
【0009】
第1の構成による巻き取り式成膜装置では、フィラメントと蒸発源との間に蒸発分布補正用マスクが配備されており、蒸発源からの蒸発物質の蒸発分布を補正することができる。蒸発分布補正用マスクの形状は、例えば、図2に示すごとく開口面積を調整した網目状、あるいは図3に示すごとく中心からの距離によって数密度の異なる同一サイズの孔を持った板、あるいは図4に示すごとく中心からの距離によって径の異なる多数の孔を持った板、等が使用できる。これらの開口面積の設定は、例えば、蒸発分布が軸対称であれば、
S(x,y)=a(x,y)/f(r)
S(x,y):フィルム基板上の位置に対応した開口面積
f(r):蒸発分布補正用マスクに入射する蒸発物質の分布(計算値または実測値)
a(x,y):フィルム基板上の位置に依存する係数
x:幅方向位置
y:巻き取り方向位置
と設定されている。
もちろん蒸発分布が軸対称でない場合でも同様にマスク面内の開口面積の調整によって補正が可能である。
【0010】
次に本発明では、上記グリッドの単位面積当りの開口面積をグリッドの面内で変化させ、フィルム基板幅方向の膜厚分布補正を行う。すなわち、膜厚分布補正用のグリッドの開口部の形状についてはグリッドの単位面積当りの開口面積をグリッドの面内で変化させ、例えば、図5に示すごとく、
S'(x,y)=b/g(x,y)
S'(x,y):フィルム基板上の位置に対応した開口面積
g(x,y) :フィルム基板上の位置に対応したグリッド位置へ入射する蒸発物質の入射分布(計算値または実測値)
b:正の定数
と設定されている。
これにより、フィルム基板の幅方向の膜特性、膜厚についても均一化できる。
【0011】
第2の構成による巻き取り式成膜装置においては、第1の構成の成膜装置において蒸発分布補正用マスクは屈曲可能な材質からなり長尺な帯状に形成され、その面には長手方向に等間隔に複数のマスク面が形成され、逐次巻き取り交換可能とするものであって、その交換機構は、公知の回転導入機を用いて構成され、使用済みのマスク面を逐次巻き取り新たなマスク面に交換していくものである。尚、マスク面の位置については蒸発分布補正用マスクに設けたポジションマーカを光学センサにより読み取る方法で位置決めを行うものとする。
【0012】
第3の構成による巻き取り式成膜装置においては、第1の構成の成膜装置において蒸発分布補正用マスクと蒸発源の間にシールドを配備することにより、プラズマが入り込んでマスクを通過する以前に蒸発物質と活性ガスの反応が起こることを防止することができる。ここでシールドはグリッドに対しては負電位とする。
【0013】
第4の構成による巻き取り式成膜装置は、真空槽と、蒸発物質を蒸発させうる蒸発源と、フィルム基板を保持するフィルム巻き取り装置と、フィラメントと、グリッドと、電源手段と、導電手段、及び蒸発角度制限筒とを有する。すなわち、第4の構成による巻き取り式成膜装置においては、第1の構成の成膜装置における蒸発分布補正用マスクに代えて、複数の開口部を持つ蒸発角度制限筒を配備し、蒸発分布の中で成膜に利用する領域を組成(あるいは膜特性)が所望の範囲に収まる領域に限定するものである。尚、その他の構成は第1の構成と同じである。
【0014】
第5の構成による巻き取り式成膜装置においては、第4の構成の成膜装置において、蒸発角度制限筒を面内で連続的あるいは断続的に蒸発面に対して平行移動させ、筒の内面への蒸発物質の堆積による開口サイズの変化を抑えるものである。
【0015】
第6の構成による巻き取り式成膜装置においては、第4の構成の成膜装置において、蒸発源と蒸発角度制限筒の組を複数配備し、筒の開口部分に各蒸発源からの成膜領域の重なり部分の局所的膜厚増加分を補正するマスクを配備するものである。
【0016】
広幅フィルム基板への成膜を行う場合に、蒸発源を複数個同時に使用する必要がある場合があるが、蒸発源が複数個となった場合、成膜領域の重なり部分が局所的に膜厚が増大するため膜特性が均一でも膜厚が不均一な成膜となってしまう。これに対して、本発明では重なり部分に飛行する蒸発物質が通過する部分の開口率を[1/重なりに寄与する蒸発源数]とする形状、あるいは一箇所の蒸発源を除いて他の蒸発源の開口部を遮蔽してしまう等の形状とする。
【0017】
第7の構成による巻き取り式成膜装置は、真空槽と、蒸発物質を蒸発させうる蒸発源と、フィルム基板を保持するフィルム巻き取り装置と、フィラメントと、グリッドと、電源手段と、導電手段とを有する。そして、第7の構成の巻き取り式成膜装置においては、第1の構成の蒸発分布補正用マスク等による蒸発後の補正に代えて、蒸発時に蒸発源からの蒸発分布を調整するものである。具体的には同一面積の蒸気吹き出し孔が半球面上にフィルム基板に到達するまでの距離が大きい面ほど数密度が増加するように複数配置された半球状の密閉型容器とする。尚、その他の構成は第1の構成と同じである。
【0018】
第8の構成による巻き取り式成膜装置においては、第7の構成の成膜装置において蒸発源を、蒸気吹き出し孔が半球面上に均一な数密度で配置された密閉型容器とし、フィルム基板に到達するまでの距離が大きい面ほど孔径を大きくするものである。
尚、以上の解決手段の構成のうち、本発明では特に第2の構成を採用するものである(請求項1)。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は上記解決手段の第1の構成の実施の形態の説明図であって、巻き取り式成膜装置の概略構成を示す一部断面正面図である。
図1において、ベースプレート11とベルジャー12とは図示しないパッキングを介して一体化され真空槽13を形成している。ここで、ベルジャー12の側壁には排気孔14A,14Bが形成されて図示しない真空排気系に連結されており、真空槽内を真空排気して気密性を維持できるようになっている。また、真空槽内には符号4で示すガス導入管のような公知の適宜の方法により、活性ガス、および/または不活性ガスを導入できるようになっている。
【0021】
そして、このような真空槽13内の上方にはフィルム巻き取り装置1が配備され、このフィルム巻き取り装置1は、公知のフィルム巻き取り式成膜装置に用いられるものと同様に、ロール状に巻装されたフィルム基板3を保持し順次送り出す送り出しロール1aと、成膜後のフィルム基板3を順次巻き取る巻き取りロール1b、及び成膜空間でフィルム基板3を蒸発源7に対向するように保持するローラ状のクーリングキャン2とを備えた構成となっており、長手方向にフィルム基板が成膜時に接するクーリングキャン2は、水冷も可能になっている。また、クーリングキャン2の下方近傍には、成膜範囲を規定する遮蔽板18が設置されている。
【0022】
また、真空槽内の略中央には蒸発物質が通過する開口を有する隔壁19が設置されており、この隔壁19から下側の真空槽内には、上方から下方に向けて順にグリッド5と、フィラメント6と、蒸発源7が適宜間隔を開けて設けられている。これらの部材は各々支持体を兼用する電極10,9,8により水平状態に保持されている。これらの電極8〜10はいずれもベースプレート11との電気的な絶縁性を保つ状態でベースプレート11を貫通して真空槽外部に引き出されている。すなわち、これらの電極8〜10は真空槽13の内外の電気的な接続・給電を行うもので、その他の配線具と共に導電手段となりうるものであり、ベースプレート11の貫通部においては気密性が確保されている。
【0023】
ここで、一対の前記電極8により支持された蒸発源7は蒸発物質を蒸発させるためのものであり、その蒸発方向をクーリングキャン2の側に持っており、例えば、タングステン、モリブデンなどの金属をコイル状やボート状に形成してなる抵抗加熱式、あるいは電子銃式等、通常の真空蒸着装置で用いられている蒸発源を適宜使用することができる。また、フィルム基板3の幅の広さにより、複数個の蒸発源を並べることもある。
【0024】
一方、一対の電極9の間には、タングステンなどによる熱電子発生用のフィラメント6が支持されている。このフィラメント6の形状は、複数本のフィラメント線を平行に配列したり、あるいは網目状にしたりするなどして、蒸発源7から蒸発した蒸発物質の粒子の広がりをカバーするように定められている。
【0025】
フィラメント6と蒸発源7の間には蒸発分布補正用マスク20が配備されている。この蒸発分布補正用マスク20を通過後の蒸発物質の空間分布は、基板に到達するまでの反応空間内の蒸発物質と活性ガスの比を均一にするように補正されている。尚、蒸発分布補正用マスク20の形状としては、前述したように、図2に示すごとく開口面積を調整した網目状、あるいは図3に示すごとく中心からの距離によって数密度の異なる同一サイズの孔を持った板、あるいは図4に示すごとく中心からの距離によって径の異なる多数の孔を持った板、等が使用できる。
【0026】
支持体兼用電極10には、グリッド5が支持されている。このグリッド5は、蒸発源7から蒸発した蒸発物質をクーリングキャン2側へ通過させうるように形状を定めるのであるが、この例においては網目状である。開口面積の設定は、グリッド5の単位面積当りの開口面積をグリッドの面内で変化させ、例えば、グリッド5への蒸発物質の入射分布に対応して膜厚を均一化するように定められる。具体例としては、グリッド5への蒸発物質の入射分布が軸対称であれば、図5に示すような形状となる。
【0027】
さて、支持体兼用電極8,9,10は導電体であって電極としての役割を兼ねており、それらの真空槽外へ突出した端部間は図示のように種々の電源に接続されている。
先ず、蒸発源7は一対の電極8を介して蒸発用電源15に接続されている。
フィラメント6は一対の電極9を介してフィラメント加熱用電源16に接続されているが、この電源は交流、直流のどちらを用いても良い。
グリッド5は、電極10を介して直流電圧電源17の正極側に接続され、同電源17の負極側は、図1の例ではフィラメント加熱用電源16の片側に接続される。従って、グリッド5はフィラメント6に対して正電位となり、電界はグリッド5からフィラメント6へ向かう。
ここで両電源の片側はそのまま接地されているが、この間に直流電源を入れて、フィラメント6にバイアスをかけても良い。また、同様に蒸発源7にバイアスをかけても良く、図中の接地も、必ずしも必要ではない。
尚、実際には、これらの電気的接続には種々のスイッチ類を含み、これらスイッチ類の操作により、成膜プロセスを実行するのであるが、これらスイッチ類は図示を省略されている。
【0028】
本装置では、蒸発分布補正用マスク20を配備したことにより、膜特性を特に巻き取り方向について均一化できることから、フィルム基板3の成膜室への露出面積を従来より広くしても膜特性を所望の範囲に収めることができるため、成膜の大幅な高速化が実現できる。
【0029】
次に、第2の構成においては、図1の薄膜形成装置において、図6に示すごとく蒸発分布補正用マスク20は屈曲可能な材質からなり長尺な帯状に形成され、その面には長手方向に等間隔に複数のマスク面21が形成され、逐次巻き取り交換可能となっている。そして、その交換機構は、公知の回転導入機の組み合わせで構成され、使用済みのマスク面21を巻き取り交換するものである。尚、マスク位置についてはポジションマーカ22等の公知の方法で位置決めを行うものとする。これにより連続的な使用でも開口部の目詰まりによって補正効果が得られなくなることがない。
【0030】
図6はまた交換機構の具体的な構成の一例を示している。棒状支持体43a,43bは回転導入機からの動力を受け取る部分であるが、それぞれ異なる回転導入機から動力を受け取っても良いし、同一の回転導入機からギヤ等の伝達機構を介して動力を受け取って、蒸発分布補正用マスク20を巻き取り交換しても良い。蒸発分布補正用マスク面21の交換は蒸発物質の付着状況に応じて適宜行う。マスク位置についてはポジションマーカ22を公知の光学センサにより読み取り確認する。尚、帯状の蒸発分布補正用マスク20には平面性を保つために十分な張力が与えられるものとする。
【0031】
次に、第3の構成においては、図7に示す巻き取り式成膜装置のように、蒸発分布補正用マスク20と蒸発源7の間にシールド23が配備されている。このように蒸発分布補正用マスク20と蒸発源7の間にシールド23を配備することにより、プラズマが入り込んでマスクを通過する以前に蒸発物質と活性ガスの反応が起こることを防止することができる。ここでシールド23はグリッド5に対して負電位とする。尚、その他の構成は図1の巻き取り式成膜装置と同じである。
【0032】
次に、第4の構成においては、図1の蒸発分布補正用マスクに代えて、図8(a)に示すごとき形状の蒸発角度制限筒24を同図(b)に示すように蒸発源7の上方に配備し、蒸発分布の中で成膜に利用する領域を組成(あるいは膜特性)が所望の範囲に収まる領域に限定するものである。特に蒸発源7が図8(b)に示すごとく長手形状の場合には、蒸発面上の位置によってフィルム基板3に蒸発物質が到達するまでの距離が大きく異なるため本発明が有効である。また、筒の開口部の形状は図8(a)の例では六角形であるがこれに限らず、筒の高さにより、蒸発角度を制限するもので、開口部が均一に配列していればよい。尚、蒸発分布補正用マスクに代えて蒸発角度制限筒24を配備した以外の構成は図1と同じである。
【0033】
次に、第5の構成においては、図1の蒸発分布補正用マスクに代えて、図9(a)に示すごとき形状の蒸発角度制限筒24を同図(b)に示すように蒸発源7の上方に配備し、蒸発分布の中で成膜に利用する領域を組成(あるいは膜特性)が所望の範囲に収まる領域に限定するものであり、さらに、図9(c)に示すように、蒸発角度制限筒24を面内で連続的あるいは断続的に蒸発面に対して平行移動させる機構(図示せず)を設け、筒の内面への蒸発物質の堆積による特定箇所の開口面積の変化を抑えるものである。これにより常に補正効果を一定に保つことができる。尚、上記以外の構成は図1と同じである。
【0034】
次に、第6の構成においては、図1の薄膜形成装置の蒸発分布補正用マスクに代えて、図8に示したと同様に蒸発角度制限筒24を蒸発源4の上方に配備し、蒸発分布の中で成膜に利用する領域を組成(あるいは膜特性)が所望の範囲に収まる領域に限定するものであるが、本発明では図10に示すごとく蒸発源4及び蒸発角度制限筒24の組を真空槽内に複数個配備し、蒸発角度制限筒24の筒の開口部分に各蒸発源7からの成膜領域の重なり部分の局所的膜厚増加分を補正するマスク25を配備したものである。
【0035】
フィルム基板のような大面積基板への成膜を行う場合においては、蒸発源7を複数個同時に使用する必要がある場合があるが、蒸発源7が複数個となった場合、成膜領域の重なり部分で局所的に膜厚が増大するため膜特性が均一でも膜厚が不均一な成膜となってしまう。これに対し、本発明では、成膜領域の重なり部分に飛行する蒸発物質が通過する部分の開口率を[1/重なりに寄与する蒸発源数]とする、あるいは一箇所の蒸発源を除いて他の蒸発源の開口部を遮蔽してしまう等の形状とすることにより、蒸発源を複数個同時に使用する場合にもフィルム基板上での膜厚の均一化を図れる。
【0036】
次に、第7の構成においては、蒸発分布補正用マスク等による蒸発後の補正に代えて、蒸発源からの蒸発時に蒸発分布を調整するものであり、その実施例を図11に示す。図11に示す巻き取り式成膜装置では、蒸発源を図12に示すごとく同一面積の蒸気吹き出し孔26が半球面上にフィルム基板3に到達するまでの距離が大きいほど数密度が増加するように複数配置された半球状の密閉型容器27としたものである。この場合、蒸発分布補正用マスク等の補正板を使用しないため、補正板への蒸発物質の堆積等の問題がない。また、蒸発物質の利用効率も高まる。尚、上記以外の構成は図1の薄膜形成装置と同じである。
【0037】
次に、第8の構成においては、図11に示す成膜装置の蒸発源を構成する密閉型容器27に代えて、図13に示すごとく蒸発源を、蒸気吹き出し孔28が半球面上に均一な密度で配置された密閉型容器29とし、フィルム基板3に到達するまでの距離が大きい面ほど吹き出し孔28の孔径を大きくしたものである。これにより、第7の構成と同様の効果が得られる。
【0038】
以下、本発明の巻き取り式成膜装置によるフィルム基板上への薄膜形成の実施例について説明するが、ここでは、図1に示す構成の巻き取り式成膜装置を用いて説明する。
先ず、図1に示すごとく、薄膜を形成すべきフィルム基板3をフィルム巻き取り装置1に保持させて、蒸発物質を構成する母材を蒸発源7にセットするが、この母材と、導入ガス種の組み合わせは勿論どの様な薄膜を形成するかに応じて定める。例えば、Al23薄膜を形成する場合には、蒸発物質としてアルミニウム(Al)を、不活性ガスとしてアルゴン(Ar)を、活性ガスとして酸素(O2)を選択できる。また、In23を形成する場合には、蒸発物質としてインジウム(In)、導入ガスとして酸素を選択することができる。
【0039】
フィルム基板3及び蒸発物質のセット後、ベルジャー12が閉じられ、真空槽13内は図示しない真空排気系によりあらかじめ10~5〜10~6Torrの圧力に真空排気され、これに、必要に応じて、活性ガス、あるいは、活性ガスと不活性ガスの混合ガスが10~4〜10~2Torrの圧力で導入される。ここでは説明の具体性のため、導入ガスは、例えば、酸素などの活性ガスであるとする。
【0040】
この雰囲気状態において、図示しないスイッチを操作して電源15,16,17を作動させると、フィラメント6には電流が流され、フィラメント6は抵抗加熱により加熱され、熱電子を放出する。また、グリッド5には正の電位が印加される。そして、図示の例では蒸発源7に交流電流が流され、蒸発源7は抵抗加熱により加熱され、蒸発物質が蒸発する。蒸発源7から蒸発した蒸発物質は広がりをもって基板3の側へ向かって飛行するが、蒸発分布補正用マスク20を通過した後は蒸発物質と活性ガスの比が基板に到達するまでの空間内で均一となるように分布が修正されている。
【0041】
蒸発物質の一部、及び前記活性ガスはフィラメント6より放出された熱電子との衝突によってイオン化され、プラズマ状態となっている。このように、一部イオン化された蒸発物質は基板3に向かってプラズマ空間内で活性ガスと反応しつつ飛行する。
さらに、正イオンにイオン化された蒸発物質は、グリッド5を通過した後、グリッド5からクーリングキャン2に向かう電界の作用により加速され、フィルム基板3に高速で衝突付着する。このときフィルム基板3は、フィルム巻き取り装置1により送り出しロール1a側から巻き取りロール1b側にクーリングキャン2の周面に沿って移動を続け、ロールフィルム基板上に次々と成膜を続ける。こうして非常に密着性の良い酸化薄膜等がフィルム基板上に形成される。
【0042】
また、熱電子は最終的には、その大部分がグリッド5に吸収され、一部の熱電子はグリッド5を通過するが、グリッド5と基板3との間で、前記電界の作用によって減速されるので、仮にフィルム基板3に到達しても、同基板3を加熱するには到らない。
このようにして形成された薄膜は多くは基板への高速粒子の衝突により形成されるので、フィルム基板3への密着性に優れ、結晶性も良好である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の巻き取り式成膜装置においては、蒸発物質のイオン化率が極めて高いため、真空槽内に活性ガスを単独で、あるいは不活性ガスとともに導入して成膜を行うことにより、蒸発物質と活性ガスを化合させ、この化合により化合物薄膜を形成する場合にも、所望の物性を有する薄膜を容易に得ることができる。すなわち、本発明によれば、蒸発物質がイオン化し、高いエネルギーを電気的に有する(電子・イオン温度)ので、反応性を必要とする成膜、結晶化を必要とする成膜を温度(反応温度、結晶化温度)という熱エネルギーを与えずに実現できるので低温成膜が可能となる。
【0044】
尚、真空槽内のガスのイオン化にはフィラメントによる熱電子が有効に寄与するので10~4Torr以下の圧力の高真空下においても蒸発物質のイオン化が可能であり、このため、薄膜の構造も極めて緻密なものとすることが可能であり、通常、薄膜の密度はバルクのそれより小さいとされているが、本発明によれば、バルクの密度に極めて近い密度が得られることも大きな特徴の一つである。さらに、このような高真空下で成膜を行えることにより、薄膜中へのガス分子の取り込みを極めて少なくすることができ、高純度の薄膜を得ることができる。
【0045】
さらに、本発明の巻き取り式成膜装置では、フィラメントと蒸発源との間に蒸発分布補正用マスクもしくは、複数の開口部を持つ蒸発角度制限筒を配備して蒸発物質の蒸発分布を補正するか、あるいは、蒸発源を、同一面積の蒸気吹き出し孔が半球面上にフィルム基板に到達するまでの距離が大きいほど数密度が増加するように複数配置された半球状の密閉型容器もしくは、蒸気吹き出し孔が半球面上に均一な密度で配置された密閉型容器として、蒸発物質の蒸発分布を補正しているので、活性ガス中で反応性成膜を行う場合に、基板に到達するまでの反応空間内の蒸発物質と活性ガスの比を均一にすることができ、膜組成を均一にすることが可能であり、さらに、グリッドの単位面積当りの開口面積をグリッドの面内で変化させ、膜厚分布補正を行っているため、フィルム基板上に形成された薄膜の膜厚の均一化も図れる。
【0046】
また、従来あったフィルム巻き取り式成膜装置のように湾曲凸面に対して薄膜形成する場合では、膜特性が組成に大きく依存する薄膜について膜特性を所望の範囲に維持するためにはフィルム基板の成膜室への露出面積を広くできず、成膜の高速化には限界があったが、本発明によれば前記の効果により成膜の高速化が可能となる。従って、例えば酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛のような透明導電膜をロールフィルム基板上に作製する場合に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の構成の実施の形態を示す図であって、巻き取り式成膜装置の概略構成を示す一部断面正面図である。
【図2】 図1に示す巻き取り式成膜装置に用いられる蒸発分布補正用マスクの一例を示す平面図である。
【図3】 図1に示す巻き取り式成膜装置に用いられる蒸発分布補正用マスクの別の例を示す平面図である。
【図4】 図1に示す巻き取り式成膜装置に用いられる蒸発分布補正用マスクのさらに別の例を示す平面図である。
【図5】 第1乃至第9の構成の巻き取り式成膜装置に用いられるグリッドの一例を示す平面図である。
【図6】 第2の構成の実施の形態を示す図であって、蒸発分布補正用マスクとその巻き取り交換機構の説明図である。
【図7】 第3の構成の実施の形態を示す図であって、巻き取り式成膜装置の概略構成を示す一部断面正面図である。
【図8】 第4の構成の実施の形態を示す図であって、蒸発角度制限筒の形状及び配置の説明図である。
【図9】 第5の構成の実施の形態を示す図であって、蒸発角度制限筒の形状及び配置及び動作の説明図である。
【図10】 第6の構成の実施の形態を示す図であって、複数の蒸発源と蒸発角度制限筒及びマスクの配置の説明図である。
【図11】 第7の構成の実施の形態を示す図であって、巻き取り式成膜装置の概略構成を示す一部断面正面図である。
【図12】 図11に示す巻き取り式成膜装置の蒸発源として用いられる密閉型容器の平面図である。
【図13】 第8の構成の実施の形態を示す図であって、図11に示す巻き取り式成膜装置の蒸発源として用いられる密閉型容器の別の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1:フィルム巻き取り装置
1a:送り出しロール
1b:巻き取りロール
2:クーリングキャン
3:フィルム基板
4:ガス導入管
5:グリッド
6:フィラメント
7:蒸発源
8,9,10:支持体兼用の電極
11:ベースプレート
12:ベルジャー
13:真空槽
14A,14B:排気孔
15:蒸発用電源
16:フィラメント加熱用電源
17:直流電圧電源
18:遮蔽板
19:隔壁
20:蒸発分布補正用マスク
21:蒸発分布補正用マスク面
22:ポジションマーカ
23:シールド
24:蒸発角度制限筒
25:マスク
26,28:蒸気吹き出し孔
27,29:密閉型容器
43a,43b:棒状支持体

Claims (1)

  1. 活性ガスもしくは活性ガスと不活性ガスの混合ガスが導入される真空槽と、
    この真空槽内において蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、
    上記真空槽内においてフィルム基板を保持し上記蒸発源とフィルム基板表面が対向するように配置されたフィルム巻き取り装置と、
    上記蒸発源とフィルム基板との間に配備された熱電子発生用のフィラメントと、このフィラメントとフィルム基板との間に配備された蒸発物質を通過させうるグリッドと、
    上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、
    上記真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、
    上記電源手段により上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにし、
    上記フィラメントと蒸発源との間に配置された蒸発分布補正用マスクを有し、
    かつ、上記グリッドの単位面積当りの開口面積をグリッドの面内で変化させ、フィルム基板幅方向の膜厚分布補正を行う巻き取り式成膜装置において、
    上記蒸発分布補正用マスク屈曲可能な材質からなり長尺な帯状に形成され、その面には長手方向に等間隔に複数のマスク面が形成され、逐次巻き取り交換可能となっており、マスク位置については上記蒸発分布補正用マスクに設けたポジションマーカを光学センサにより読み取る方法で位置決めを行うことを特徴とする巻き取り式成膜装置。
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