JP3902250B2 - 巻取式薄膜形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、透明導電フィルム、ハードコートフィルム、ガスバリアフィルム等の製造に用いられる薄膜形成装置に関し、特に、プラスチックフィルム基板を用い、該フィルム基板を巻取りながら成膜を行うことができる巻取式薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックフィルム上の薄膜形成では、大量生産に対応するためフィルム巻取装置を用いた巻取式薄膜形成装置が用いられ、電子ビーム蒸着やスパッタ法が広く用いられている。
一方、本出願人は先に薄膜形成装置として、基板を蒸発源に対向させて保持する対向電極と、この対向電極と蒸発源の間にグリッドを配し、グリッドと蒸発源の間に熱電子発生用のフィラメントを配し、グリッドをフィラメントに対して正電位にして、薄膜形成を行う装置を提案している(特許1571203号(特開昭59−89763号公報参照)。この装置では、蒸発源から蒸発した物質は、フィラメントからの熱電子によりイオン化され、グリッドを通過した後グリッドから対向電極に向かう電界の作用により加速されて基板に衝突し、密着性の良い膜が形成される。また、蒸発物質と反応ガスをイオン化して成膜することにより、低い圧力で低温で密着性良く緻密な膜をプラスチックフィルムのような耐熱性の低い基板にも成膜することができる。
【0003】
ここで、上記薄膜形成装置にフィルム巻取装置を組み合わせた巻取式薄膜形成装置の構成例を図7に示す。図7において、符号21は真空槽、22はフィルム基板24の送出機構22aとキャンロール23及び巻取機構22bからなるフィルム巻取装置、25は活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入されるガス導入口、26は蒸発源、27はフィラメント、28はグリッド、29は蒸発源用の電源、30はフィラメント用の電源、31はフィラメントに対しグリッドの電位を正電位とするための電源である。この巻取式薄膜形成装置では、上記薄膜形成装置と同様に密着性良く緻密な膜を形成でき、しかもプラスチックフィルムを走行させながら成膜することができるため、プラスチックフィルム上への薄膜形成を生産性良く行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図7に示す従来の構成では、フィルム基板24を蒸発源26に対向して保持するためにキャンロール23が配置されているが、湾曲したキャンロール23上では、蒸発源26に最も近いA点から端のB点に行くにしたがって、膜質が変化してしまう。より詳しくは、蒸発源からの蒸発物質と反応ガスを反応させて化合物薄膜を成膜する場合、B点よりもA点側の方が膜厚は厚くなるが反応性は低い。すなわち、A点とB点で最良の膜質を得るための成膜条件が異なってしまう。したがって、フィルムを走行させて成膜した場合、A点からB点までの積層膜となるので所期の膜質が得られない。例えば、透明導電膜として最も一般的に用いられている酸化インジウム錫膜の場合、最も重要なパラメータである比抵抗と光透過率は酸化の程度に左右される。したがって、インジウムと酸素を反応させて酸化インジウムを成膜する場合、A点とB点とで比抵抗と透過率の異なる膜となるため、走行させて成膜すると所期の比抵抗と透過率が得られない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、上記のようにキャンロールに湾曲して保持されたフィルム基板上の膜質の均一性を向上させることにより、基板に対して極めて強い密着性を持った薄膜を良質かつ均一に形成することが可能となる新規な構成の巻取式薄膜形成装置を提供することである。
【0006】
また、図7に示す従来の構成では、フィルム幅が大きくなると幅方向の膜厚の均一性がとれなくなる。そのため、複数の蒸発源をフィルムの走行方向(以下、フィルム走行方向)に直交する方向(以下、フィルム幅方向)に並べて成膜する方法が取られる。しかし、この方法では蒸発源から離れた位置での膜質が異なるため、フィルム幅方向で膜厚と膜質の均一性を同じに保つことは難しい。
【0007】
本発明の第二の目的は、上記幅広基板に対して膜厚と膜質の均一性を向上させることにより、基板に対して極めて強い密着性を持った化合物薄膜を良質かつ均一に形成することが可能となる新規な構成の巻取式薄膜形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1手段による巻取式薄膜形成装置は、活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、この真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、フィルム基板の保持・巻取機構を有し上記蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように配置されたフィルム巻取装置と、上記蒸発源とフィルム基板との間に配置され独立に電流制御された熱電子発生用の第1および第2のフィラメントと、これらのフィラメントとフィルム基板の間に配置され蒸発物質を通過させ得るグリッドと、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、上記第1および第2のフィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたものである。
上記第1および第2のフィラメントは、上記蒸発源から上記フィルム基板に向かう方向に第1、第2のフィラメントの順に配置される。第2のフィラメントは、蒸発源と「キャンロールに保持されたフィルム基板」とが対向する位置に、フィルム基板の幅方向に平行に設けられる。そして、第1および第2のフィラメントは、キャンロールに保持されたフィルム基板の中央付近の蒸発源側の電子密度を上げて反応性を高めるように構成される。
【0009】
第2の手段による巻取式薄膜形成装置は、活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、この真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、フィルム基板の保持・巻取機構を有し上記蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように配置されたフィルム巻取装置と、上記蒸発源とフィルム基板との間にフィルム中央付近が密になるように配置された複数の熱電子発生用のフィラメントと、このフィラメントとフィルム基板の間に配置され蒸発物質を通過させ得るグリッドと、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたものである。
【0010】
第3の手段による巻取式薄膜形成装置は、活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、この真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、フィルム基板の保持・巻取機構を有し上記蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように配置され且つガス導入口が蒸発源に最も近いフィルム基板表面近くにあるように配置されたフィルム巻取装置と、上記蒸発源とフィルム基板との間に配置された熱電子発生用のフィラメントと、このフィラメントとフィルム基板の間に配置され蒸発物質を通過させ得るグリッドと、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたものである。
【0011】
第4の手段による巻取式薄膜形成装置は、活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、この真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、フィルム基板の保持・巻取機構を有し上記蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように配置されたフィルム巻取装置と、上記蒸発源とフィルム基板との間に配置された熱電子発生用のフィラメントと、このフィラメントとフィルム基板の間に配置され蒸発物質を通過させ得る電位の異なる複数のグリッドと、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたものである。
上記複数のグリッドは、かつ、蒸発源とキャンロールに保持されたフィルム基板とが対向する位置を中心に、フィルム基板走行方向に分割して配置されており、その中心に位置するグリッドの電位が、その他のグリッドより高電位である
【0012】
第5の手段による巻取式薄膜形成装置は、活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、この真空槽内において、フィルム走行方向に直交する方向に並べられた蒸発物質を蒸発させるための複数の蒸発源と、フィルム基板の保持・巻取機構を有し上記蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように配置されたフィルム巻取装置と、上記蒸発源同士の間に配置された膜厚及び膜質分布補正用のじゃま板と、上記蒸発源とフィルム基板との間に配置された熱電子発生用のフィラメントと、このフィラメントとフィルム基板の間に配置され蒸発物質を通過させ得るグリッドと、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたものである。
【0013】
第6の手段による巻取式薄膜形成装置は、活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、この真空槽内において、フィルム走行方向に直交する方向に並べられた蒸発物質を蒸発させるための複数の蒸発源と、フィルム基板の保持・巻取機構を有し上記蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように配置されたフィルム巻取装置と、上記蒸発源とフィルム基板との間に配置された熱電子発生用のフィラメントと、このフィラメントとフィルム基板の間に配置されフィルム走行方向に直交する方向に開口度を変えた蒸発物質を通過させ得るグリッドと、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたものである。
【0014】
【作用】
本発明による巻取式薄膜形成装置は、真空槽と、この真空槽内に配置された、蒸発源(単数又は複数)、フィルム巻取装置、フィラメント(単数又は複数)、グリッド(単数又は複数)と、上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源手段と、真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有する。
上記真空槽には真空排気系及びガス導入手段が接続されており、真空槽内は真空排気系により高真空状態に排気された後、ガス導入手段により活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される。
フィルム巻取装置は、フィルム基板の保持・巻取機構を有し、蒸発源とフィルム基板表面とが対向するように真空槽内に配置されており、巻取機構でフィルム基板を走行させながら成膜を行えるようになっている。
グリッドは蒸発物質を通過させうるものであって、蒸発源とフィルム基板との間に配備され、電源手段によりフィラメントの電位に対して正電位にされる。
熱電子発生用のフィラメントは、真空槽内の、グリッドと蒸発源との間に配備され、このフィラメントにより発生する熱電子は、蒸発物質の一部をイオン化するのに供される。
蒸発源は、抵抗加熱式や電子ビーム式等の加熱手段を用いて蒸発物質を蒸発させるものであって、蒸発源からの蒸発物質は、その一部がフィラメントからの熱電子により正イオンにイオン化される。そしてこのように一部イオン化された蒸発物質は、グリッドを通過し、更に、イオン化されたガスにより正イオン化を促進され、グリッド−基板間の電界の作用によりフィルム基板の方へと加速される。そして蒸発物質は上記加速による運動エネルギーを持ってフィルム基板に衝突し付着して薄膜を形成する。従って、基板に対して極めて強い密着性を持った薄膜を形成することができる。
【0015】
尚、フィラメントからの電子は、フィラメント温度に対する運動エネルギーを持ってフィラメントから放射されるので、正電位のグリッドに直に吸引されずにこれを通過し、グリッドによるクーロン力により引き戻され、更にグリッドを通過し、と言うように、グリッドを中心として振動運動を繰り返し、遂にはグリッドに吸収されるので、基板へは達せず、基板は電子衝撃を受けないので其れにより加熱がなく、基板の温度上昇が防止でき、プラスチックフィルムのような耐熱性の低い材質のものでも基板とすることができる。したがって、フィルム巻取装置を真空槽内に配置することにより、プラスチックフィルムへの薄膜形成を生産性良く行うことができる。
【0016】
さらに、本発明の巻取式薄膜形成装置では、独立に電流制御された第1および第2のフィラメントを用いることにより(第1の手段)、あるいは、フィルム中央付近が密になるように配置された複数のフィラメントを用いることにより(第2の手段)、あるいは、電位の異なる複数のグリッドを用いることにより(第4の手段)、キャンロール等に湾曲して保持されたフィルム基板上にも、膜質や膜厚の均一な薄膜を形成することが可能となる。
【0017】
さらにまた、本発明の巻取式薄膜形成装置では、フィルム基板の幅方向に並べられた複数の蒸発源を用いる場合に、蒸発源同士の間に膜質及び膜厚分布補正用のじゃま板を設けることにより(第5の手段)、あるいは、フィルム基板の幅方向に開口度を変えたグリッドを用いることにより(第6の手段)、フィルム幅方向の膜厚や膜質が均一な薄膜を形成することが可能となる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
本発明の構成例を図1にしたがって説明する。本発明の薄膜形成装置は、真空槽1と、蒸発物質を蒸発させうる蒸発源6と、巻取式フィルム基板4と、複数のフィラメント7a,7bと、グリッド8と、電源手段9,10a,10b,11と、導電手段とを有する。真空槽1は図示しない真空ポンプと接続されており、その内部を高真空状態に排気できるようになっている。また、真空槽は1、その内部に活性ガスもしくは不活性ガス、あるいは両者の混合ガスを導入口5により導入し得るようになっており、蒸発源6、フィルム巻取装置2、フィラメント7a,7b、グリッド8は真空槽内に配備される。
【0019】
フィルム巻取装置2は、フィルム基板4を送り出す側の送出機構2aと、フィルム基板4を蒸発源6に対向して保持するキャンロール3と、フィルム基板4を巻取る巻取機構2bからなり、フィルム基板4は、フィルム巻取装置2の巻取機構2bにより、長手方向にキャンロール3を介して巻取られる。フィルム基板4は成膜時にキャンロール3に接し、キャンロール3は水冷も可能である。また、キャンロール3は接地電位となっている。蒸発源6は、フィルム基板4に対向するように置かれ、抵抗加熱式または電子ビーム式等、通常の真空蒸着で用いられているものを使う。また、蒸発源はフィルム幅により、フィルム幅方向に複数個並べても良い(フィルム幅方向の均一性については後述する)。尚、図示の例では蒸発源6は抵抗加熱式であり、蒸発源用電源9が接続されている。
【0020】
グリッド8は蒸発物質を通過させ得るものであって、例えば網目状のものが用いられる。グリッド8は蒸発源6とフィルム基板4との間に配置される。グリッド8は、直流電圧電源11の正極側に接続され、同電源11の負極側はフィラメント加熱用電源10a,10bの片側に接続される。したがってグリッド8はフィラメントに対して正電位にされる。
【0021】
また、フィラメントは、熱電子発生用であって、蒸発源6とグリッド8との間に配置される。フィラメントは、図1(b)に示すように、フィルム走行方向に張られた第1のフィラメント7aの他に、キャンロール中心軸に平行に第2のフィラメント7bをフィルム幅方向に平行に設けている。第1および第2のフィラメント7a,7bはそれぞれ交流または直流の加熱用電源10a,10bに接続され、互いに独立して制御可能である。
尚、両電源の片側は、図中では接地されているが、これは必ずしも必要ではない。
【0022】
この巻取式薄膜形成装置では、フィラメント加熱用電源10a,10bとグリッド用直流電源11の調節により、蒸発源6とフィルム基板4との間の空間に安定なプラズマ状態を作ることができる。しかも、キャンロール3のA点の下にフィルム幅方向に張られた第2のフィラメント7bの加熱用電源10bを調節することにより、キャンロール3のA点下の電子密度を上げて反応性を高めることにより、キャンロール上のA点とB点での膜質を均一にすることができ、フィルム巻取装置2でフィルム基板4を走行させた場合も良質の膜を形成することができる。尚、二つのフィラメント7aと7bの電源は共通にして、フィラメントと電源の間に可変抵抗を入れることによりそれぞれのフィラメントの加熱量を調節しても良い。また、第1のフィラメント7aは必ずしもフィルム走行方向に平行である必要はなく、網目状など他の形状でも良い。
【0023】
次に、本発明の別の構成例を図2に示す。図2において、フィルム巻取装置2、蒸発源6、フィラメント7、グリッド8は図1の構成と同じである。但し、第2のフィラメント7bは設けられていない。その代わり、図2(b)のように、複数本のフィラメントをフィルム幅方向に平行に張り、それぞれの間隔を変えることができるようになっている。ここでは、キャンロール3のA点下の近くが密になるようにしてあるため、中心近くの電子密度が上がり、反応性が高くなる。したがって、キャンロール上のA点とB点での膜質を均一にすることができ、フィルムを走行させた場合も良質の膜を形成することができる。尚、フィラメント7は網目状など、他の形状でも良い。
【0024】
次に、本発明のさらに別の構成例を図3に示す。図3において、フィルム巻取装置2、蒸発源6、フィラメント7、グリッド8は図1の構成と同じである。但し、第2のフィラメント7bは設けられていない。その代わり、図3(b)のように、ガス導入口5をキャンロール3のA点下近くに設けている。このため、キャンロール端B点よりもA点近くの活性ガス密度が高くなり反応性が高くなる。したがって、キャンロール上のA点とB点での膜質を均一にすることができ、フィルムを走行させた場合も良質の膜を形成することができる。
【0025】
次に、本発明のさらに別の構成例を図4に示す。図4において、フィルム巻取装置2、蒸発源6、フィラメント7は図1の構成と同じである。但し、第2のフィラメント7bは設けられていない。その代わり、図4(b)のように、グリッドはフィルム走行方向にA点下の8bとB点下の8aに分割されており、それぞれ異なる電位(フィラメント7に対しては正電位)を持つ。すなわち、グリッド8aよりグリッド8bの電位を高くすることにより、B点よりもA点での反応性を高めることができる。したがって、キャンロール上のA点とB点での膜質を均一にすることができ、フィルムを走行させた場合も良質の膜を形成することができる。尚、両グリッド8a,8bは抵抗を介して電位差を設けても良く、また別の電源11a,11bに接続しても良い。
【0026】
次に、図1〜4に示した構成の本発明の巻取式薄膜形成装置の動作と薄膜形成例について述べる。
まず、フィルム基板4を図のごとくフィルム巻取装置2に保持させて、蒸発物質を蒸発源6に入れる。真空槽内1は真空ポンプにより高真空状態に排気された後、ガス導入口5より活性ガスもしくは活性ガスと不活性ガスとの混合ガスが10〜10-3Paの圧力になるように導入される。フィルム基板4と蒸発源6の間では、フィラメント7からの熱電子とグリッド8の正電位により、導入されたガスがイオン化されプラズマ状態となる。この状態で蒸発物質を蒸発させると、蒸発物質もプラズマ空間でイオン化されて活性ガスと化合し、グリッド8を通過してフィルム基板4上に成長する。このとき、従来構成ではキャンロール3上のB点での蒸発粒子はA点の蒸発粒子に比べてガスとより化合し易いため膜質が均一でなくなるが、本発明の装置では、図1に示す第2のフィラメント7bからの熱電子により、または、図2に示すようにフィラメント7を中心付近で密にすることにより、または、図3に示すように中心付近の反応ガスの密度を端よりも高くすることにより、または、図4に示すように中心のグリッド8bの電位を端のグリッド8aよりも高くすることにより、A点近くのイオン化が強められB点付近の化合状態と同一とすることができる。フィルム基板4は、フィルム巻取装置2の送出機構2aから送り出され巻取機構2bにより巻取られることによりキャンロール3に沿って移動しており、この上に次々と成膜されるが、A点からB点の膜質が均一なため良質の膜を得ることができた。
【0027】
ここで一例として、蒸発物質としてインジウムを、活性ガスとして酸素ガスを用いて成膜したところ、従来構成では、キャンロール上のB点で透過率が高く比抵抗が最小になるように成膜すると、A点では酸化不足により透過率の低い高抵抗の膜ができてしまうため、走行させて成膜するとB点での膜質が得られなかった。一方、本発明の装置では、A点付近の反応性を上記方法により高めたため、B点と同一の透過率と比抵抗を得ることができ、その結果、走行させて成膜したところ、高透過率、低抵抗の所期の膜質を得ることができた。
【0028】
次に、本発明のさらに別の構成例を図5にしたがって説明する。図5において、フィルム巻取装置2、蒸発源6、フィラメント7、グリッド8は図1の構成と同じである。但し、第2のフィラメント7bは設けられていない。また、フィルム幅方向の膜厚均一性を図るため幅方向に三つの蒸発源6,6',6”を設けている。この場合、通常隣合う蒸発源の間隔は膜厚が均一になるように設定されるが、膜厚と膜質を同時に均一にすることは困難である。また、フィラメント、蒸発源やグリッドの条件などの変化により、膜質と膜厚分布も変化してしまう。そこで、本発明の装置では、隣合う蒸発源6,6',6”の間にじゃま板12を配置し、じゃま板12の高さを上下方向に変化することにより蒸着粒子の進行方向を制限し、フィルム幅方向の均一性を一定にすることができる。尚、上記じゃま板12の高さによっては、図のようにフィラメント7,7',7”やグリッド8,8',8”も各蒸発源6,6',6”に対応してフィルム幅方向で分割して配置される。
【0029】
次に、本発明のさらに別の構成例を図6にしたがって説明する。図6において、フィルム巻取装置2、蒸発源6、フィラメント7、グリッド8は図1の構成と同じである。但し、第2のフィラメント7bは設けられていない。また、フィルム幅方向の膜厚均一性を図るため幅方向に三つの蒸発源6,6',6”を設けている。この場合、通常隣合う蒸発源の間隔は膜厚が均一になるように設定されるが、膜厚と膜質を同時に均一にすることは困難である。また、フィラメント、蒸発源やグリッドの条件などの変化により、膜質と膜厚分布も変化してしまう。そこで、本発明の装置では、グリッド8について、隣合う蒸発源の間の部分と、蒸発源の真上とで開口度が変化しており、フィルム幅方向の膜厚均一性を向上することができる。尚、グリッド8は例えば網目状のものを用いることができ、網目のピッチを変えて開口度を変化させることができる。また、単に蒸発源の間の部分のグリッドの開口度を塞いでも良い。この他、グリッドの形状は、平行に張った線や、板に穴を開けたものなど他の形状のものでも良い。
【0030】
次に、図5,6に示した構成の本発明の巻取式薄膜形成装置の動作と薄膜形成例について述べる。
まず、フィルム基板4を図1と同様にフィルム巻取装置2に保持させて、蒸発物質を蒸発源6,6’,6”に入れる。真空槽内1は真空ポンプにより高真空状態に排気された後、ガス導入口5より活性ガスもしくは活性ガスと不活性ガスとの混合ガスが10〜10~3Paの圧力になるように導入される。フィルム基板4と蒸発源6,6’,6”の間では、フィラメント7,7’,7”からの熱電子とグリッド8,8’,8”の正電位により、導入されたガスがイオン化されプラズマ状態となる。この状態で蒸発物質を蒸発させると、蒸発物質もプラズマ空間でイオン化されて活性ガスと化合し、グリッドを通過してフィルム基板4上に成長する。このとき、従来構成では蒸発粒子は点線で示すように広がり、D点での蒸発粒子はC点の蒸発粒子に比べて活性ガスとより化合し易いため、膜厚をフィルム幅方向に均一にしても膜質は均一でなくなる。一方、本発明の装置では、図5に示すじゃま板12により、または、図6に示すグリッド開口度により、蒸発粒子のD点方向への進行が制限されるため、フィルム幅方向に均一な膜質を得ることができ、しかも蒸発源同士の間隔を最適にすることにより膜厚分布も均一にすることができる。フィルム基板4は、図1と同様に巻取装置2により移動しており、この上に次々と成膜されるが、フィルム幅方向に膜厚と膜質が均一な良質の膜を得ることができた。
【0031】
ここで一例として、蒸発物質としてインジウムを、活性ガスとして酸素ガスを用いて成膜したところ、従来の蒸発源を並べただけの構成では、蒸発源6だけのときC点で透過率が高く比抵抗が最小になるような条件で成膜するとD点では酸化過多により高抵抗の膜ができてしまうため、蒸発源3つでフィルム基板4を走行させて成膜するとD点での膜がC点の膜より抵抗が高くなり、フィルム幅方向に均一な膜を得ることができなかった。一方、本発明の装置では、D点付近へ向かう蒸発粒子が制限されているため、フィルム幅方向に膜質と膜厚が均一になるように成膜することができ、フィルム基板上に形成された薄膜のフィルム幅方向の抵抗と透過率を均一にすることができた。
【0032】
以上、本発明の実施例について説明したが、図1から図4までの構成は、フィルム走行方向の膜質均一性を得るためのものであり、図5、図6の構成は、フィルム幅方向の膜厚と膜質の均一性を得るためのものである。したがって、両者を組み合わせることにより、フィルム基板全体に渡り膜厚と膜質が均一な良質の膜を密着性良く成膜できることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1〜4の手段の巻取式薄膜形成装置によれば、フィルム巻取装置により走行されるフィルム基板を蒸発源に対向して保持するキャンロールの中心下のイオン化を高めるように制御することができるため、湾曲したキャンロールに保持されたフィルム基板上の膜質を均一にすることができ、したがって走行させて成膜した場合も化合状態を精密に制御した良質の化合物薄膜を形成することができる。
【0034】
また、本発明の第5,6の手段の巻取式薄膜形成装置によれば、幅広の基板に対し複数の蒸発源を用いた場合、蒸発源から遠い部分への蒸発粒子の進行を制限しているため、フィルム幅方向の膜厚均一性だけでなく膜質均一性も向上することができ、したがって化合状態を精密に制御した良質の化合物薄膜を均一に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例を示す図であって、(a)は巻取式薄膜形成装置の概略構成図、(b)は(a)に示す装置の下方からフィラメント、グリッド、フィルム基板及びキャンロールを見た時の図である。
【図2】本発明の別の構成例を示す図であって、(a)は巻取式薄膜形成装置の概略構成図、(b)は(a)に示す装置の下方からフィラメント、フィルム基板及びキャンロールを見た時の図である。
【図3】本発明のさらに別の構成例を示す図であって、(a)は巻取式薄膜形成装置の概略構成図、(b)は(a)に示す装置の下方からフィルム基板、キャンロール、ガス導入口を見た時の図である。
【図4】本発明のさらに別の構成例を示す図であって、(a)は巻取式薄膜形成装置の概略構成図、(b)は(a)に示す装置の下方からグリッド、フィルム基板及びキャンロールを見た時の図である。
【図5】本発明のさらに別の構成例を示す図であって、巻取式薄膜形成装置の概略要部構成図である。
【図6】本発明のさらに別の構成例を示す図であって、巻取式薄膜形成装置の概略要部構成図である。
【図7】従来の巻取式薄膜形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1:真空槽
2:フィルム巻取装置
3:キャンロール
4:フィルム基板
5:ガス導入口
6,6’,6”:蒸発源
7,7’,7”,7a,7b:フィラメント
8,8’,8”,8a,8b:グリッド
9,10a,10b,11,11a,11b:電源手段
12:じゃま板

Claims (5)

  1. 活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、
    上記真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、
    フィルム基板を上記蒸発源に対向して保持するキャンロールと上記フィルム基板を巻き取る巻取機構とを有するフィルム巻取装置と、
    上記蒸発源と上記フィルム基板との間に配置され独立に電流制御された熱電子発生用の第1および第2のフィラメントと、
    上記各フィラメントと上記フィルム基板との間に配置され蒸発物質を通過させ得るグリッドと、
    上記蒸発源と上記フィルム基板との間の空間にプラズマ状態を作るための電源手段と、
    上記真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、
    上記各フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにし、かつ、上記第1および第2のフィラメントは、上記蒸発源から上記フィルム基板に向かう方向に第1、第2のフィラメントの順に配置され、
    上記第2のフィラメントは、上記蒸発源と上記キャンロールに保持された上記フィルム基板とが対向する位置に、上記フィルム基板の幅方向に平行に設けられ、
    上記第1および第2のフィラメントは、上記キャンロールに保持された上記フィルム基板の中央付近の上記蒸発源側の電子密度を上げて反応性を高めるように構成されていることを特徴とする巻取式薄膜形成装置。
  2. 活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、
    上記真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、
    フィルム基板を上記蒸発源に対向して保持するキャンロールと上記フィルム基板を巻き取る巻取機構とを有するフィルム巻取装置と、
    上記蒸発源と上記フィルム基板との間に設けられ、上記キャンロールに保持された上記フィルム基板の中央付近と対向する位置で密になるように配置された複数の熱電子発生用のフィラメントと、
    上記フィラメントと上記フィルム基板との間に配置され蒸発物質を通過させ得るグリッドと、
    上記蒸発源と上記フィルム基板との間の空間にプラズマ状態を作るための電源手段と、
    上記真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、
    上記フィラメントに対し上記グリッドが正電位となるようにしたことを特徴とする巻取式薄膜形成装置。
  3. 活性ガスもしくは不活性ガスあるいはこれら両者の混合ガスが導入される真空槽と、
    上記真空槽内において、蒸発物質を蒸発させるための蒸発源と、
    フィルム基板を上記蒸発源に対向して保持するキャンロールと上記フィルム基板を巻き取る巻取機構とを有するフィルム巻取装置と、
    上記蒸発源と上記フィルム基板との間に配置された熱電子発生用のフィラメントと、
    上記フィラメントと上記フィルム基板との間に配置され蒸発物質を通過させ得る電位の異なる複数のグリッドと、
    上記蒸発源と上記フィルム基板との間の空間にプラズマ状態を作るための電源手段と、
    上記真空槽内と上記電源手段とを電気的に連結する導電手段とを有し、
    上記複数のグリッドは、上記フィラメントに対して正電位となるように、かつ、上記蒸発源と上記キャンロールに保持されたフィルム基板とが対向する位置を中心に、フィルム基板走行方向に分割して配置されており、その中心に位置するグリッドの電位が、その他のグリッドより高電位であることを特徴とする巻取式薄膜形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の巻取式薄膜形成装置において、
    上記蒸発源がフィルム走行方向に直交する方向に並べられて複数設けられており、上記蒸発源同士の間に膜厚及び膜質分布補正用のじゃま板が配置されていることを特徴とする巻取式薄膜形成装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の巻取式薄膜形成装置において、
    上記グリッドは、フィルム走行方向に直交する方向に開口度を変えたことを特徴とする巻取式薄膜形成装置。
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