JPS594045Y2 - 薄膜生成用イオン化装置 - Google Patents
薄膜生成用イオン化装置Info
- Publication number
- JPS594045Y2 JPS594045Y2 JP7012079U JP7012079U JPS594045Y2 JP S594045 Y2 JPS594045 Y2 JP S594045Y2 JP 7012079 U JP7012079 U JP 7012079U JP 7012079 U JP7012079 U JP 7012079U JP S594045 Y2 JPS594045 Y2 JP S594045Y2
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- Japan
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- evaporation
- ionization
- filament
- particles
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Description
【考案の詳細な説明】
この考案は、蒸発した金属粒子をイオン化し、このイオ
ン化粒子によって基板上に金属の薄膜を生成する薄膜生
成装置で使用されるイオン化装置に関するもので、特に
金属の蒸発源とイオン化電極との間に熱電子放射用フィ
ラメントを設けることにより、イオン化の効率を著しく
高めたイオン化装置に関するものである。
ン化粒子によって基板上に金属の薄膜を生成する薄膜生
成装置で使用されるイオン化装置に関するもので、特に
金属の蒸発源とイオン化電極との間に熱電子放射用フィ
ラメントを設けることにより、イオン化の効率を著しく
高めたイオン化装置に関するものである。
従来のイオン化装置としては、デュオ・プラズマトロン
、クラスター・イオンビーム、高周波励起、あるいはプ
ラズマ・ビームを使用した装置、蒸発源の近傍にイオン
化電極を設けた装置等がある。
、クラスター・イオンビーム、高周波励起、あるいはプ
ラズマ・ビームを使用した装置、蒸発源の近傍にイオン
化電極を設けた装置等がある。
しかし、これらの装置はいずれも特定の蒸発用物質に対
しては有効であるが、任意の種類の蒸発物質を効率よく
イオン化することができないという欠点がある。
しては有効であるが、任意の種類の蒸発物質を効率よく
イオン化することができないという欠点がある。
これは、物質の蒸発温度と所望量の熱電子放出を得るの
に必要な温度との間に大きな差があるためであると考え
られている。
に必要な温度との間に大きな差があるためであると考え
られている。
この考案は、蒸発源の近傍に蒸発源の蒸発温度よりも高
温に保たれた熱電子放出用フィラメントを設けてこれか
ら多量の熱電子を放出させ、この熱電子によって蒸発粒
子を効率よくイオン化することを目的としたもので゛あ
る。
温に保たれた熱電子放出用フィラメントを設けてこれか
ら多量の熱電子を放出させ、この熱電子によって蒸発粒
子を効率よくイオン化することを目的としたもので゛あ
る。
図はこの考案の一実施例で、1はアース電位に保たれた
蒸発源、2はその上面に設けられたるつぼ、3はグラフ
ァイト・ライナー、4は蒸発用金属、5は蒸発用の電子
ビーム発生源である。
蒸発源、2はその上面に設けられたるつぼ、3はグラフ
ァイト・ライナー、4は蒸発用金属、5は蒸発用の電子
ビーム発生源である。
蒸発源1の上方にはイオン化電極6が設けられており、
これにはイオン化電源7によって25V乃至300Vの
正電圧が印加されている。
これにはイオン化電源7によって25V乃至300Vの
正電圧が印加されている。
イオン化電極6の電圧を上記の範囲に選ぶのは、25■
以下になるとイオン化の効率が著しく低下し、300V
以上になると、蒸発粒子がイオン化電極に流入し、薄膜
生成の効率が低下するからである。
以下になるとイオン化の効率が著しく低下し、300V
以上になると、蒸発粒子がイオン化電極に流入し、薄膜
生成の効率が低下するからである。
イオン化電極6と蒸発源1との間には熱電子放出用フィ
ラメント8が設けられている。
ラメント8が設けられている。
フィラメント8は一例として直径が1mm、全長が59
mm程度のタングステン線が使用される。
mm程度のタングステン線が使用される。
フィラメント8は電源9によって蒸発源1の温度よりも
高温に保たれている。
高温に保たれている。
10は薄膜生成基板で、ホルダ11によって保持され、
また電源12によって負の電圧が印加されている。
また電源12によって負の電圧が印加されている。
基板10に負電圧を印加すると、後程説明するように、
正にイオン化された蒸発粒子が加速されて上記基板10
に付着し、強力な被膜を形成することかできる。
正にイオン化された蒸発粒子が加速されて上記基板10
に付着し、強力な被膜を形成することかできる。
基板10がイオン化粒子の衝撃によって損傷を受ける心
配のあるときには、基板10には正電圧あるいはアース
電圧が印加される。
配のあるときには、基板10には正電圧あるいはアース
電圧が印加される。
上記の装置は10−3乃至1O−5t−−ル程度の真空
中に置かれるが、この程度の高真空になると、残留ガス
による放電は事実上起こらない。
中に置かれるが、この程度の高真空になると、残留ガス
による放電は事実上起こらない。
電子ビーム発生源5が発生する電子ビーム13により蒸
発用金属4を衝撃すると、金属4は蒸発する。
発用金属4を衝撃すると、金属4は蒸発する。
蒸発した金属の蒸気圧は、イオン化電極6の位置で放電
に充分な値を有しているので、蒸発用金属4またはフィ
ラメント8が放射する熱電子が引金になって、これらと
イオン化電極6との間で蒸発粒子を通してガス放電が起
り、この放電により蒸発粒子がイオン化される。
に充分な値を有しているので、蒸発用金属4またはフィ
ラメント8が放射する熱電子が引金になって、これらと
イオン化電極6との間で蒸発粒子を通してガス放電が起
り、この放電により蒸発粒子がイオン化される。
この場合、蒸発した金属粒子の一部はフィラメント8に
付着し、これから再蒸発する。
付着し、これから再蒸発する。
フィラメント8に蒸発粒子が付着すると一般に熱電子が
非常に多く放出される。
非常に多く放出される。
この熱電子は可及的にイオン化電極6に向って進むよう
に各電極が配置されている。
に各電極が配置されている。
またフィラメント8は蒸発源の蒸発温度よりも高温に保
たれているので、蒸発粒子の連動は非常に活発になる。
たれているので、蒸発粒子の連動は非常に活発になる。
蒸発用金属4より発生した蒸発粒子、フィラメント8か
ら再蒸発した粒子が上記イオン化電極6に向って進む間
に、上記熱電子がこれらの蒸発粒子に衝突して正にイオ
ン化する。
ら再蒸発した粒子が上記イオン化電極6に向って進む間
に、上記熱電子がこれらの蒸発粒子に衝突して正にイオ
ン化する。
イオン化した粒子は、蒸発用金属4と基板10とを直線
で結ぶ蒸気圧の高い蒸発粒子領域に入り、互いに衝突し
合ってさらにイオン化し、同時に電子を放出する。
で結ぶ蒸気圧の高い蒸発粒子領域に入り、互いに衝突し
合ってさらにイオン化し、同時に電子を放出する。
これらのイオン化粒子と電子は同様な現象をくり返しつ
・多量のイオン化粒子が生成される。
・多量のイオン化粒子が生成される。
この場合、電子は最終的にはイオン化電極に入り中和さ
れる。
れる。
正にイオン化された蒸発粒子は基板10に導かれてこれ
に付着し、金属被膜が生成される。
に付着し、金属被膜が生成される。
次に上記の装置を使った実験結果を示す。
実験 ■
蒸発源:図示の電子ビームによる蒸発源
圧 カニ3X10−5)−ル
蒸発物:A1
イオン化電極6への印加電圧:+50V電子ビ一ム発生
源5の出カニ 4 KV x 300 mAフィラメン
ト8:1mmφ、長さ60mmの白熱タングステン線、 フィラメント8を使用しないとき、イオン化電極6へ流
れる電流は100 mA乃至150 mAであったが、
上記の熱電子放出用フィラメント8を使用すると、その
電流は9A乃至10Aとなった。
源5の出カニ 4 KV x 300 mAフィラメン
ト8:1mmφ、長さ60mmの白熱タングステン線、 フィラメント8を使用しないとき、イオン化電極6へ流
れる電流は100 mA乃至150 mAであったが、
上記の熱電子放出用フィラメント8を使用すると、その
電流は9A乃至10Aとなった。
このことは、フィラメント8を使用したときイオン化電
極6へ流込む電子の量は著しく増大し、蒸発粒子のイオ
ン化がより盛んになったことを示している。
極6へ流込む電子の量は著しく増大し、蒸発粒子のイオ
ン化がより盛んになったことを示している。
実験 II
蒸発源:抵抗による加熱方式を使用
圧 カニ1X10=)−ル
イオン化電極6への印加電圧:+50Vフィラメントg
: l mmφ、長さ5Q mmの白熱タングステン
線、 フィラメント8を使用しないときのイオン化電極6への
電流は、0.6グラム/分の蒸発速度で4A乃至5Aで
゛あったが、フィラメント8を使用すると、同じ蒸発速
度で3OA乃至60Aとなった。
: l mmφ、長さ5Q mmの白熱タングステン
線、 フィラメント8を使用しないときのイオン化電極6への
電流は、0.6グラム/分の蒸発速度で4A乃至5Aで
゛あったが、フィラメント8を使用すると、同じ蒸発速
度で3OA乃至60Aとなった。
このことは、フィラメント8を使用すると、蒸発粒子の
イオン化が著しく盛んになることを示している。
イオン化が著しく盛んになることを示している。
なお、AI以外の金属を使用した場合も実験I、IIと
同様な傾向の結果が得られた。
同様な傾向の結果が得られた。
以上のように、この考案によると、蒸発粒子のイオン化
が極めて効率よく行なわれ、しかも蒸発物質の種類には
関係なく適用することができ、任意の金属のイオン・ブ
レーティング装置、イオン化蒸着装置用のイオン化装置
として最適である。
が極めて効率よく行なわれ、しかも蒸発物質の種類には
関係なく適用することができ、任意の金属のイオン・ブ
レーティング装置、イオン化蒸着装置用のイオン化装置
として最適である。
図はこの考案による薄膜生成用イオン化装置の実施例の
主要部の概略構成図である。 1・・・・・・蒸発源、6・・・・・・イオン化電極、
8・・・・・・熱電子放射用フィラメント。
主要部の概略構成図である。 1・・・・・・蒸発源、6・・・・・・イオン化電極、
8・・・・・・熱電子放射用フィラメント。
Claims (1)
- 金属の蒸発源と、該蒸発源から放出される蒸発粒子の進
行方向に所定距離はなれて配置され、上記蒸発源に対し
て25V乃至300■の正電圧が印加されるイオン化電
極どミ上記蒸発源と上記イオン化電極との間に配置され
、上記蒸発源とほぼ同電位に維持される熱電子放射用フ
ィラメントとからなり、上記所定距離は、上記蒸発粒子
の蒸気を通して十分なガス放電が行われる範囲内の値に
選ばれ、上記熱電子放射用フィラメントの温度は上記蒸
発源よりも高温でかつ熱電子放射を行う温度に選ばれて
いることを特徴とする薄膜生成用イオン化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7012079U JPS594045Y2 (ja) | 1979-05-23 | 1979-05-23 | 薄膜生成用イオン化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7012079U JPS594045Y2 (ja) | 1979-05-23 | 1979-05-23 | 薄膜生成用イオン化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55172370U JPS55172370U (ja) | 1980-12-10 |
JPS594045Y2 true JPS594045Y2 (ja) | 1984-02-04 |
Family
ID=29303884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7012079U Expired JPS594045Y2 (ja) | 1979-05-23 | 1979-05-23 | 薄膜生成用イオン化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS594045Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5996261A (ja) * | 1982-11-22 | 1984-06-02 | Agency Of Ind Science & Technol | 薄膜作成装置 |
-
1979
- 1979-05-23 JP JP7012079U patent/JPS594045Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55172370U (ja) | 1980-12-10 |
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