JP3713762B2 - パラメータ設定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、あらかじめ記憶されているパラメータ値とパラメータを臨時に変更するオフセット値とを記憶し、パラメータ値を変更しないでオフセット値による制御変更を可能にし、また、複数のパラメータ値が記憶されている場合に全てのパラメータ値に対してオフセット値を反映させるパラメータの設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パラメータによってその動作を制御される装置としてメモリ付ミキサがある。従来のメモリ付ミキサは、図10に示すように、複数のパラメータセットを記憶するパラメータメモリと、そのなかの1つのパラメータセットを記憶し、動作部(DSP等)にそのパラメータセットを供給するテンポラリバッファとを備え、オペレータが一つのパラメータセットのリコール(読み出し)を指示すると、指定されたパラメータセットをパラメータメモリから読み出し、テンポラリバッファをクリアしてこの読み出されたパラメータを上書きする。ここで、パラメータセットとは、1つのシーンを制御する複数のパラメータ群をいう。
【0003】
たとえば、結婚式場でこのメモリ付ミキサを使用する場合には、複数のマイクやCDプレーヤなどのミキシングレベルを披露宴のシーン変更毎に予めパラメータメモリに記憶しておき、本番では、シーンの進行に応じてパラメータメモリを順次リコールすることにより各マイクやCDプレーヤのレベル設定を簡単に行うことができる。
【0004】
また、図11は図10に示す構成にリコールフィルタを追加し、リコールフィルタの設定によりパラメータメモリの内容の一部だけをテンポラリバッファに書き込むことができるようにしたものである。テンポラリバッファに記憶されるパラメータセットの一部のみを書き換えたい場合に利用される。
【0005】
また、図12は図10に示すメモリ付ミキサを時間軸に沿って自動制御する構成例である。この構成では、MIDIシーケンサからプログラムチェンジデータが入力されると、このデータに含まれるプログラムナンバでメモリリコールを行い、MIDIシーケンサからコントロールチェンジデータが入力されると、このデータに含まれるパラメータ値(絶対値)をテンポラリバッファに書き込み、音声制御の変更を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図10のように、予め記憶した複数のパラメータセットを進行に応じて順次リコールする場合、あるパラメータセットをテンポラリバッファに読み出しているとき、例えば、話者の声の大きさの違いにより音量レベルを調整したとしても、次のパラメータセットをリコールしたとき新たなパラメータセットがテンポラリバッファに上書きされるため前記調整の結果は失われてしまい、メモリリコール毎に調整をやり直さなければならない欠点があった。
【0007】
また、図11のようにリコールフィルタを使って上記の調整されたパラメータについてはパラメータメモリから読み出されたパラメータを書き込まずに、各シーン毎に手動で調整を行うこともできるが、シーンに応じてきめ細かく設定されたメモリの内容をミキシングに活かすことができない欠点があった。
【0008】
また、図12に示すようなMIDIシーケンサでミキサを制御する場合も同様で、手動でフェーダを調整した場合でも、コントロールチェンジにより調整したパラメータが更新された場合やプログラムチェンジによりテンポラリバッファ全体が書き換えられた場合には手動で行った調整が無効になってしまい、シーケンスデータを活用しながら、その場面の状況に応じたパラメータの修正を行うことができなかった。
【0009】
この発明は、そのときの状況に応じたオフセット値を記憶し、全てのパラメータセットにこれを反映することにより上記課題を解決したパラメータ設定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この出願の請求項1の発明は、動作部の動作を規定するパラメータを複数記憶するパラメータメモリと、前記動作部にパラメータ値を供給する加算バッファと、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、前記パラメータメモリから1つのパラメータ値を読み出し前記オフセット記憶手段に記憶されているオフセット値と加算して加算バッファに入力する手段と、前記加算バッファの記憶内容を修正する入力手段とを備え、前記オフセット記憶手段は、パラメータメモリから読み出されたときのパラメータ値と加算バッファに記憶されている値との差をオフセット値として記憶する手段であることを特徴とする。
【0012】
この出願の請求項2に記載の発明は、動作部の動作を規定するパラメータを複数記憶するパラメータメモリと、前記動作部にパラメータ値を供給する加算バッファと、外部からパラメータを入力するパラメータ入力手段と、前記パラメータメモリから読み出された1つのパラメータまたは前記パラメータ入力手段から入力されたパラメータを記憶して前記加算バッファに供給するメモリバッファと、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、前記メモリバッファに記憶されているパラメータと前記オフセット記憶手段に記憶されているオフセット値と加算して加算バッファに入力する手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の態様】
図1はこの実施形態に係る装置のブロック図である。パラメータメモリ1にはこの装置の動作部5の動作を規定するパラメータが複数記憶されている。パラメータメモリ1にはテンポラリバッファ2が接続されている。テンポラリバッファ2には入力/表示装置7が接続されている。入力/表示装置7の操作によってテンポラリバッファ2にパラメータ値が入力され、ストアコマンドによりこのパラメータ値がパラメータメモリ1の所定のメモリナンバのエリアに記憶される。また、入力/表示装置7の操作でメモリリコールが指示されるとパラメータメモリ1に記憶されているパラメータのうち指示された1つが読み出される。テンポラリバッファ2に読み込まれたパラメータは加算器4を介して動作部5に供給される。加算器4にはオン/オフスイッチ6を介してオフセットバッファ3が接続されている。オフセットバッファ3には前記パラメータのオフセット値が記憶される。このオフセット値は入力/表示装置8から入力される。なお、入力/表示装置7と入力/表示装置8とは切り換えによって一部または全部を兼用することもできる。オン/オフスイッチ6がオンしているとき、オフセットバッファ3に記憶されているオフセット値は加算器4に供給される。加算器4においてはテンポラリバッファ2から出力されたパラメータ値とオフセットバッファ3から出力されたオフセット値とが加算される。この加算された値が動作部5に供給される。
【0016】
上述したようにパラメータメモリ1には複数のパラメータが記憶されているが、テンポラリバッファ2にどのパラメータが読み出されても、加算器4において同じオフセット値が加算されたのち動作部5に入力される。これにより、オフセットバッファ3に補正値としてオフセット値をセットすることによって、全てのパラメータにこの補正を施して動作部5に入力することができる。
【0017】
なお、上記構成において、パラメータメモリ1に記憶される複数のパラメータは、単一のパラメータを複数記憶する場合、複数のパラメータからなるパラメータセットを複数セット記憶する場合の両方を含むものとする。パラメータセットを複数セット記憶する場合には、オフセットバッファ3はパラメータセットを構成する複数のパラメータのうちの任意の1または複数のパラメータに関するオフセット値を記憶し、加算器4は各パラメータ毎に加算を行うものとする。これは以下の実施形態においても同様である。
【0018】
この発明を、たとえばオーディオミキサに適用した場合、リハーサルで複数のシーンのマイクセッティングをメモリしておいたが、本番のときに、あるマイク(または話者)のゲインが低い/高い場合、または、リハーサルは代理の者が行い本番のみ本人の場合、セッティングを修正する必要があるが、本番の最初に入力/表示装置8でオフセット値をオフセットバッファ3にセットしておくことにより、それ以後は全てのシーンでそのオフセット値による補正が行われるため、リハーサルに行ったセッティングメモリを有効に活用することができ、かつ、本番当日の臨時の変更を全てのシーンに反映することができる。
【0019】
図2は上記装置のパラメータ記憶手段を変更した装置のブロック図である。同図の装置において図1の装置と構成上同一の部分は同一番号を付して説明を省略する。この装置で図1の装置と異なる点は、オフセットバッファ3にオフセットメモリ9を接続した点である。すなわち、オフセットメモリ9に複数(複数セット)のオフセット値を記憶しておき、入力/表示装置8の操作によってそのうちいずれかをオフセットバッファ3に読み出す。オフセットバッファ3に読み出されたオフセット値がオン/オフスイッチ6を介して加算器4に出力され、テンポラリバッファ2に記憶されている(パラメータメモリ1から読み出されている)パラメータ値と加算されて、動作部5に入力される。
【0020】
このような構成にすることにより、複数種類の修正値をオフセットメモリ9に記憶しておくことにより、予想される修正を予め複数記憶しておき、臨時の修正を操作パネル(フェーダ等)の操作でなく、オフセットメモリ9の読み出して行うことができる。
【0021】
たとえば、この発明をオーディオミキサに適用した場合、結婚式で司会やスピーチが輪番で行われる場合であって、どの場面でどの人がどのマイクで話すかが不明の場合には、各話者の(標準的なレベルからの)修正値をオフセット値としてオフセットメモリ9に記憶しておき、本番時に話者が判明したときに、そのシーンの話者に対応するマイクのチャンネルに対応するオフセットバッファにそのオフセット値を読み出すことにより、どの場面にどの話者が登場してもこれに対応することができる。
【0022】
図3は図1の装置のオフセット記憶手段を変更した装置のブロック図である。この装置において、図1に示した装置と構成上同一の部分は同一番号を付して説明を省略する。この装置が図1の装置と異なる点は、加算器4と動作部5との間に加算バッファ10を設けた点である。加算バッファ10にはテンポラリバッファ2に記憶されているパラメータ値とオフセットバッファ3に記憶されているオフセット値とを加算器4で加算した結果の値が記憶される。この加算バッファ10の記憶内容が動作部5に供給される。また、加算バッファ10には入力/表示装置11が接続されている。この入力/表示装置11は、加算バッファ10の内容を表示するとともに、加算バッファ10の記憶内容を変更することもできる。この変更は、他のメモリ,バッファの記憶内容に全く影響を与えない。また、テンポラリバッファ2およびオフセットバッファ3にもそれぞれ入力/表示装置7,8が接続されている。入力/表示装置7を用いてテンポラリバッファ2に記憶するパラメータの選択や値の確認・修正などを行うことができる。また、入力/表示装置8を用いてオフセット値の確認や修正などを行うことができる。なお、入力/表示装置7,8,11は切り換えにより一部または全部を兼用することが可能である。
【0023】
さらに、加算バッファ10は直接パラメータメモリ1と接続されている。パラメータメモリ1の記憶内容を更新するとき、この加算バッファ10に記憶されている値で記憶内容を更新すれば、オフセット値を取り込んだパラメータ値を記憶することができ、以後オフセットによる修正なしで、直接動作部5にそのパラメータを供給することで動作部5を正常に動作させることができる。
【0024】
また、加算バッファ10に加算値が記憶されているため、動作部5に供給されているパラメータ値を常時確認することができる。すなわち、オフセット値,パラメータ値,加算値をそれぞれ別に確認表示することができる。
【0025】
図4は請求項1の発明が適用される装置のブロック図である。この装置において、図1〜図3の装置と構成上同一の部分は同一番号を付すものとする。パラメータメモリ1にはこの装置の動作部5の動作を規定するパラメータが複数記憶されている。パラメータメモリ1には加算器4が接続されている。加算器4にはオン/オフスイッチ6を介してオフセットバッファ3が接続されている。オフセットバッファ3には前記パラメータのオフセット値が記憶される。したがって、加算器4はパラメータメモリ1から読み出されたパラメータ値およびオフセットバッファ3から読み出されたオフセット値を加算する。この加算された値は加算バッファ10に入力される。加算バッファ10の記憶内容が動作部5に供給され、その動作を規定する。
【0026】
また、加算バッファ10には入力/表示装置11が接続されている。入力/表示装置11が操作されると、加算バッファ10のその内容が修正・変更される。加算バッファ10の内容は動作部5に供給されるとともに、減算器12にも供給される。この減算器12はパラメータメモリ1からパラメータ値が読み出されたとき、その値を取り込んで記憶しているものとする。そして、加算バッファ10から値が出力されたとき、その差(加算バッファの加算値−パラメータ値)をオフセット値として出力し、このオフセット値をオフセットバッファ3に入力する。
【0027】
上述したように、加算バッファ10の内容が入力/表示装置11の操作によって変更されると、その変更された値が動作部5および減算器12に出力される。減算器12はこの変更された加算値ともともとのパラメータ値との差を算出してオフセット値としてオフセットバッファ3に入力する。これにより、動作部5に入力する値を修正することによって、自動的にオフセット値を算出し、これをオフセットバッファに記憶するため、オフセットの設定を意識しなくても、動作部5の調整によって自動的にオフセットの設定をすることができる。
【0028】
なお、オフセットバッファ3には、図2,図3の装置と同様に入力/表示装置やオフセットメモリを接続するようにしてもよい。
【0029】
図5は請求項2の発明が適用される装置のブロック図である。この装置は、MIDIシーケンサによってパラメータのリコールや個別のパラメータ変更を行う。この装置において、図4に示した装置と構成上同一の部分は同一番号を付して説明を省略する。この装置が図4の装置と異なる点は、パラメータメモリ1と加算器4との間にメモリバッファ13を設け、MIDIシーケンサ14から入力されるコントロールチェンジ電文を該メモリバッファ13で受信するようにした点である。すなわち、MIDIシーケンサ14でこの装置をコントロールする場合、プログラムチェンジでパラメータメモリ1からのパラメータの読み出し(リコール)を行い、コントロールチェンジで個別のパラメータの書き換えを行う。この装置をミキサに適用した場合、プログラムチェンジの番号に対応するシーンのセッティングデータをリコールし、コントロールチェンジで各チャンネルやマスタフェーダなどの対応する個別のパラメータを制御する。
【0030】
この場合に、コントロールチェンジで入力されるパラメータを直接加算バッファ10に入力するとオフセット値が無効になり、また、この装置ではオフセット値はリコールされた値と加算バッファの記憶内容との差で算出されるため、オフセット値が全く無意味な値に書き換えられてしまうことになる。そこで、パラメータメモリ1と加算器4(減算器12)との間にメモリバッファ13を設け、パラメータメモリ1からリコールしたパラメータやMIDIシーケンサ14から入力されたコントロールチェンジデータを一旦このメモリバッファ13に格納したのち、加算器4,減算器12に出力するようにしている。これによって、予めプログラムされたコントロールチェンジによって行われるパラメータ値変更と加算バッファ10に付属した入力装置による変更とを区別することができる。この結果、これまで実質的に不可能であったオートメーション再生中の音量変更をはじめとするパラメータの補正がオフセットスイッチをオンにしておくだけで可能となった。なお、メモリバッファ13への個別のパラメータ供給は、上記MIDIシーケンサだけでなく、外部コンピュータ、リモコンなど種々の外部機器やミキサ内部のオートメーションコントロール機能などから行うことが可能であり、その場合も上記と同じようにメモリバッファ13を介してパラメータを供給するこことにより、これらのパラメータに対しても所定のオフセット値を加算することができる。
【0031】
図6は別の実施形態に係る装置のブロック図である。この装置は、図1に示した装置と基本的構成は同一である。すなわち、複数のパラメータを記憶しているパラメータメモリ1から1つのパラメータをテンポラリバッファ2に読み出し、この読み出されたパラメータとオフセットバッファ3に記憶されているオフセット値とを加算器4で加算して動作部5に入力するものである。これにより、パラメータメモリ1のどのパラメータが読み出された場合でも、オフセット値を反映して動作部5に入力することができる。
【0032】
そして、テンポラリバッファ2の内容でパラメータメモリ1を書き換えるとき、オフセットバッファ3に記憶されているオフセット値をテンポラリバッファ12に足し込み、足し込まれた値をパラメータメモリ1に記憶する。以後、このパラメータを読み出すときはオフセット値が加算された値がパラメータ値として読み出されるため、オン/オフスイッチ6をオフしておき、テンポラリバッファ2の値のみを加算器4を介して動作部5に入力すればよい。
【0033】
そして、パラメータメモリ1に記憶されている全てのパラメータについてこの足し込み→書き換えが完了すれば、オフセットバッファ3の内容をクリアすればよい。そうすることによって、全てのパラメータについてパラメータメモリ1からパラメータ値を読み出したときオフセット値が考慮されたものになる。
【0034】
また、図7はさらに別の実施形態に係る装置の一部構成図である。この装置では、オフセットバッファ3の内容をパラメータメモリ1の記憶内容(パラメータ)に直接足し込むようにしている。これにより、これまでのメモリリコール(テンポラリバッファの内容)とオフセット値との内容を加算するという方法ではなく、メモリをリコールせずに直接メモリにオフセット値を書き加えることができる。そして、この構成ではオフセットバッファの値(オフセット値)をパラメータメモリ1に記憶されているパラメータの一つに加算することができるのみならず、複数または全てのパラメータに一度に加算することもできる。
【0035】
たとえば、装置がミキサであるとすると、1回目のリハーサルに司会者が到着していない場合に代理の人でリハーサルをして複数のシーンのセッティングをメモリしておき、司会者が到着してからある一つのシーンのリハーサルを行うことにより(+10dBなどの)オフセット値を作成して、これを全てのシーンのセッティングメモリに加えれば、代理の人のときのメモリのパラメータを本番の司会者用に書き換えることができる。
【0036】
【実施例】
図8,図9を参照して、前記図4の実施形態を具体的にオーディオミキサに適用した場合の実施例を示す。
【0037】
図8はメモリ付オーディオミキサの操作パネルの概略図である。操作パネル面には、複数チャンネル(16チャンネル)のフェーダ21,マスタフェーダ22,メモリ(シーン)ナンバ等を表示する7セグメントのLED表示器23,ストアスイッチ23,メモリナンバアップ/ダウンスイッチ25,メモリリコールスイッチ26,オフセットクリアスイッチ27,オフセットオン/オフスイッチ28が設けられている。また、チャンネル1の端子には司会者用マイク31が接続されており、チャンネル2の端子には媒酌人用マイク32が接続されており、チャンネル3の端子にはBGM用のCDプレーヤが接続されている。
【0038】
最初にリハーサルを行うとき、各シーン毎にマイクのレベルをフェーダ21でセットし、各シーン順のメモリナンバを付して、パラメータメモリに記憶する。メモリナンバはメモリナンバアップ/ダウンスイッチ25で設定するとLED23にそのナンバが表示され、ストアスイッチ24をオンするとそのときの設定内容がそのナンバに対応するメモリエリアに記憶される。これを複数のシーンについて実行する。この操作により、パラメータメモリ1には複数組のパラメータセットが記憶される。
【0039】
図9にパラメータメモリ1の記憶内容の例を示す。この例は、該メモリ付オーディオミキサが結婚披露宴会場に用いられた場合の例を示している。パラメータメモリ1にはそれぞれのシーンについて、音量設定(フェーダの位置)やイコライザ等の複数のパラメータ値を記憶しているが、同図には説明を簡略にするためチャンネル1,2,3のフェーダ位置のみを示す。
【0040】
結婚披露宴で司会者がBGMをバックにスピーチする場面をシーン1、媒酌人が挨拶する場面をシーン2,その後再び司会者が話す場面をシーン3とする。リハーサルで各シーン毎に、各チャンネルの音量を確認しフェーダの位置を決めて予めパラメータメモリ1に記憶しておく。通常は、メモリ番号とシーン番号が一致するように記憶される。
【0041】
そして、本番においては、メモリ番号順にメモリリコールする。メモリ1をリコールして司会者が話しはじめたとき、声が非常に小さいためオペレータがチャンネル1のフェーダを−10dBから0dBまであげたとする。このフェーダの修正はパラメータメモリ1の内容には反映されないが、加算バッファ10の内容が書き換えられて現在の設定値に反映されるとともに、この値とパラメータメモリ1からメモリリコールされたときの値との差(+10dB)がオフセットバッファ3に記憶される。オフセットオン/オフスイッチ28をオンしておくことにより、以後メモリリコールされる全てのシーンのチャンネルのフェーダ値が10dB加算される。シーン2(メモリ2)の場面ではチャンネル1のフェーダ値は−∞dB(絞り切り)であるため10dB加算しても−∞のままあるが、シーン3(メモリ3)をリコールしたときは、−10dBに10dBが加算されて0dBとなりシーン1で変更したフェーダの修正分が以後のメモリリコール時にも反映されることになる。これにより予めプログラムしたメモリ資源を活用しながら同時に連続的な修正も行うことができる。
【0042】
また、メモリリコールしたのちストアスイッチ24を押すとと、加算バッファ10に記憶されている内容、すなわち、メモリリコールした値にオフセット値が加算された値が逆にパラメータメモリ1に書き込まれる。これにより、オフセットを加味した値がパラメータ値として記憶されることになる。そして、これを再度リコールするとオフセット値が2重に加算されることになるため、パラメータメモリ1の各シーンメモリにオフセットフラグを設け、このオフセットフラグがセットされている場合には、自動的にオフセットオン/オフスイッチ6をオフしてオフセット値が加算されないようにする。また、全てのシーンについてオフセット値を加算した値が再ストアされた場合には、オフセットバッファをクリアする、すなわち、オフセットクリアスイッチ27をオンする。この操作により、オフセットバッファ3の内容がクリアされ、また、パラメータメモリ1の全てのシーンのオフセットフラグもリセットされる。
【0043】
これにより、オフセットをオフセット値としてメモリの内容と別にもつことも可能であり、また、オフセット値を加味した値をパラメータ値としてもつことも可能となる。
【0044】
なお、図1に含まれる発明を請求項の形式で表現すると以下のようになる。
動作部の動作を規定するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、前記動作部に前記パラメータ記憶手段から読み出したパラメータ値と前記オフセット記憶手段から読み出したオフセット値とを加算した値を供給するパラメータ供給手段と、を備え、前記パラメータ記憶手段は、複数のパラメータ値を記憶するパラメータメモリと、該パラメータメモリから読み出された1つのパラメータ値を記憶するテンポラリバッファとからなり、前記パラメータ供給手段は、前記テンポラリバッファからパラメータ値を読み出すことを特徴とするパラメータ設定装置。
【0045】
そして、この発明によれば、パラメータの内容を変更することなくパラメータメモリから読み出されるパラメータの全てにオフセット値を反映して動作部を制御することができる。
【0046】
また、図2に含まれる発明を請求項の形式で表現すると以下のようになる。
動作部の動作を規定するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、前記動作部に前記パラメータ記憶手段から読み出したパラメータ値と前記オフセット記憶手段から読み出したオフセット値とを加算した値を供給するパラメータ供給手段と、を備え、前記オフセット記憶手段は、複数のオフセット値を記憶するオフセットメモリと、該オフセットメモリから読み出された1つのオフセット値を記憶するオフセットバッファとからなり、前記パラメータ供給手段は、前記オフセットバッファからオフセット値を読み出すことを特徴とするパラメータ設定装置。
【0047】
そして、この発明によれば、複数のオフセット値から適当なものを選択して、これをパラメータ値に反映して動作部を制御することができる。かつ、パラメータを変更することがない。
【0048】
さらに、図3に含まれる発明を請求項の形式で表現すると以下のようになる。
動作部の動作を規定するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、前記動作部に前記パラメータ記憶手段から読み出したパラメータ値と前記オフセット記憶手段から読み出したオフセット値とを加算した値を供給するパラメータ供給手段と、を備え、前記パラメータ供給手段は、前記パラメータ記憶手段から読み出したパラメータ値と前記オフセット記憶手段から読み出したオフセット値を加算する加算手段と、加算結果を記憶する加算バッファからなることを特徴とするパラメータ設定装置。
【0049】
そして、この発明によれば、加算バッファの内容を確認することにより、実際に動作部に供給されるパラメータ値を確認することができる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、パラメータメモリのパラメータ値と加算バッファに記憶されている値との差をオフセット値として記憶することにより、オフセット値をオフセット値として設定しなくても、自動的にオフセット値を生成することができ、修正を即オフセットとして設定することができる。
【0052】
請求項2の発明によれば、外部からパラメータ値が入力される場合でも、そのパラメータに対してオフセット値を加算して動作部に供給することができるため、内部メモリからのパラメータの読み出しのみならず、たとえば、MIDIシーケンサなどを用いた外部からのパラメータの入力に対してもオフセット値を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る装置のブロック図
【図2】同装置のオフセット記憶手段を変更した装置のブロック図
【図3】同装置のパラメータ供給手段を変更した装置のブロック図
【図4】請求項1の発明を適用した装置のブロック図
【図5】請求項2の発明を適用した装置のブロック図
【図6】別の実施形態に係る装置のブロック図
【図7】さらに別の実施形態に係るの装置の一部ブロック図
【図8】この発明の実施例であるメモリ付きオーディオミキサの操作パネルを示す図
【図9】同オーディオミキサのパラメータメモリの構成を示す図
【図10】従来のオーディオミキサの概略ブロック図
【図11】従来のオーディオミキサの概略ブロック図
【図12】従来のオーディオミキサの概略ブロック図
【符号の説明】
1−パラメータメモリ、2−テンポラリバッファ、3−オフセットバッファ、 4−加算器、5−動作部、6−オフセットオン/オフスイッチ、
7,8,11−入力/表示装置、9−オフセットメモリ、
10−加算バッファ、12−減算器、13−メモリバッファ、
14−MIDIシーケンサ、15,16−加算器
20−メモリ付きオーディオミキサ、21−フェーダ、
22−マスタフェーダ、23−7セグメント表示器、24−ストアスイッチ、 25−メモリナンバアップ/ダウンスイッチ、
26−メモリリコールスイッチ、27−オフセットクリアスイッチ、
28−オフセットオン/オフスイッチ、
30−(BGM用)CDプレーヤ、31,32−マイク
Claims (2)
- 動作部の動作を規定するパラメータを複数記憶するパラメータメモリと、前記動作部にパラメータ値を供給する加算バッファと、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、
前記パラメータメモリから1つのパラメータ値を読み出し前記オフセット記憶手段に記憶されているオフセット値と加算して加算バッファに入力する手段と、前記加算バッファの記憶内容を修正する入力手段とを備え、
前記オフセット記憶手段は、パラメータメモリから読み出されたときのパラメータ値と加算バッファに記憶されている値との差をオフセット値として記憶する手段であるパラメータ設定装置。 - 動作部の動作を規定するパラメータを複数記憶するパラメータメモリと、前記動作部にパラメータ値を供給する加算バッファと、外部からパラメータを入力するパラメータ入力手段と、前記パラメータメモリから読み出された1つのパラメータまたは前記パラメータ入力手段から入力されたパラメータを記憶して前記加算バッファに供給するメモリバッファと、オフセット値を記憶するオフセット記憶手段と、前記メモリバッファに記憶されているパラメータと前記オフセット記憶手段に記憶されているオフセット値と加算して加算バッファに入力する手段とを備えたことを特徴とするパラメータ設定装置。
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