JP2005268866A - 出力自動調節可能な映像音声出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 設定した時間帯には設定した出力レベルで再生し、ユーザが出力レベルを手動で変更した場合、それ以降の時間帯の出力レベルを出力変更割合に応じて自動的に調整可能な映像音声出力装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 信号処理部1が信号を再生し、記憶手段2に記憶された現在の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと次の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと実際に再生されている現在出力レベルデータの3つの数値をもとに出力演算部6が次の時間帯における出力レベルを算出し、次の時間帯には直前の時間帯に算出された出力レベルに制御部7が自動調節する。
【選択図】 図1
【解決手段】 信号処理部1が信号を再生し、記憶手段2に記憶された現在の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと次の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと実際に再生されている現在出力レベルデータの3つの数値をもとに出力演算部6が次の時間帯における出力レベルを算出し、次の時間帯には直前の時間帯に算出された出力レベルに制御部7が自動調節する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、テレビ装置やビデオ装置やDVD装置やCDプレーヤやラジオ等の、電気的な信号を音や映像として出力する装置において、音量や映像(明るさやコントラストやシャープネス等)の出力レベルを時間帯によって自動的に調節することが可能な、出力自動調節可能な映像音声出力装置に関するものである。本明細書において、「映像音声出力装置」とは、ビデオ装置やDVD装置の所謂、記録媒体の記録情報を再生する装置以外のテレビやCDやラジオ等、電気的な信号を音や映像に再生して出力する装置を含むものである。
従来、時間帯を設定し、その時間帯における出力レベルを設定でき、そのプログラムにしたがって、設定した時間帯に設定した出力レベルに自動的に変更することのできる技術には、たとえば特許文献1の出力自動設定機能付き再生装置が知られている。
その請求項1には、「信号再生を行なう再生信号処理部と、少なくとも1つの時間帯を示す時間帯情報と、再生出力の出力状態を設定する設定情報とを入力可能なユーザインターフェースと、前記時間帯情報と、再生出力の設定情報とを記憶する記憶機能と、信号再生するときの現在時刻が、前記時間帯情報により示されている時間帯内であるか否かを判定する判定回路と、前記再生開始要求された時刻が前記時間帯内であれば前記設定情報に基づく出力状態に前記再生信号処理部を自動的に変更する変更手段とを具備したことを特徴とする出力自動設定機能付き再生装置。」とある。
この技術により、時間帯と時間帯別の出力レベルをあらかじめ記憶手段に設定しておき、これをプログラムとして用いることで、時刻に応じた出力レベルに自動的に変更しながら再生することができる。ユーザは、事前に記憶手段に時間帯とレベルとを設定することと、再生を開始することと、再生の途中で出力レベルを操作することと、再生を終了させることができる。具体的な例をあげて説明する。まず、ユーザは事前に、時間帯と出力レベルを入力する。たとえば、時間帯時間帯1を12:00〜20:00でその間の音量を25に設定し、時間帯2を20:00〜22:00でその間の音量を30に設定し、時間帯3を22:00〜24:00でその間の音量を25に設定したとする。つぎに、再生を開始させる。たとえば、再生を開始した時刻が19:00であったとすると、時間帯1に当たるので、出力レベルは最初から自動的に25になる。再生を継続し続けた場合、時刻が20:00になると時間帯2に当たるので出力レベルは自動的に30に変更され、時刻が22:00になると時間帯3に当たるので出力レベルは自動的に25に変更される。つまり、事前にインプットされたプログラムどおりに、あらかじめ出力レベルが決定されているのである。ユーザは、再生の途中で、自動的に決定されている出力レベルを変更する必要を感じた場合、自由に出力レベルを変えることができる。たとえば、先ほどの例で説明すると、時刻が21:00の段階での音量は設定されたままの30であったが、音量が大きすぎるので低くする必要を感じて20まで下げた、というような具合である。
特開2002−358716号公報
上記した従来の再生装置では、ユーザが希望した時間帯に希望した出力状態で再生することができるという本発明目的を十分に達成することはできない。ユーザが再生装置で視聴する状況は常に変化している。音声に限って変化要因をあげてみても、時刻、周囲の音、体調、気分、聴覚の状態、誰が聞くのか、大元の信号自体に設定されている出力レベル、出力装置が何か(スピーカーやヘッドホン)、等々様々ある。時間帯によって出力レベルを固定しただけでは、ユーザの刻々変化するニーズに対応することはできない。
上述の事例を用いて説明する。再生を開始した時刻が19:00、これは時間帯1に当たるので、音量の出力レベルは自動的に25でスタートする。再生を継続し続け、時刻が20:00になると時間帯2に当たるので出力レベルは自動的に30に変更される。時刻が21:00の段階で音量は設定されたままの30であったが、大きすぎるのでもっと低くしたいと思い20まで下げたとする。この場合でも、時刻が22:00になると、時間帯3に当たるので、出力レベルは自動的に25まで大きくなる。通常であれば、ユーザは、この時刻になると、いつもは前の時間帯よりも音量を下げるように設定してあったにもかかわらず、実際には出力レベルは自動的に高く変更されてしまう結果となる。この場合、ユーザには、いつもの設定よりも出力レベルを幾分低めに調節したいという要望があり、時刻2の段階で出力レベルを下げる操作を行ったにもかかわらず、時刻3以降の時間帯ではユーザのその日の意向は反映されず、記憶手段に登録された設定にのみしたがって出力レベルが決定されていた。
ユーザには、その時の状況に応じて、今回の再生は、たとえば、設定よりも、音を高くあるいは低くしたい、画像を明るくあるいは暗くしたい、といった要望があり、再生の途中で各出力レベルを自分で変更することになるが、従来例では、時間帯が変わるたびに各出力レベルの変更をまた最初からやり直さなければならなかった。
本発明は、上記した問題を解決するため、事前に入力した設定通りに時間帯に応じて出力レベルを制御できるだけでなく、ユーザが出力レベルを設定よりも高くあるいは低くしたい場合に、ユーザが操作変更した出力レベルを次以降の時間帯の出力レベルにも反映させることのできる出力自動調節可能な映像音声出力装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、信号を再生して出力する出力レベルの調節が可能である信号処理部と、所定の時間帯の時間データ、その時間帯に対して設定された再生出力レベルデータ及び今現在の再生出力レベルデータを記憶するための記憶手段と、所定の時間帯における再生の出力レベルを設定及び変更することができるユーザインターフェース部と、現在時間を計る計時部と、現在時間と前記時間帯の時間データとを比較して現在はどの時間帯に当たるかを判断する時間比較部と、現在の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと現在出力レベルデータとの変更割合を次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータに適応して次の時間帯に移行したときの出力レベルを算出する出力演算部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係る本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、請求項1に記載の発明において、上記出力演算部による、次の時間帯に移行したときの出力レベルの算出方法が、
[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]=
[現在出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]、
或いは
[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]=
[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[現在出力レベルデータの数値]
のどちらか一方であることを特徴とする。
[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]=
[現在出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]、
或いは
[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]=
[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[現在出力レベルデータの数値]
のどちらか一方であることを特徴とする。
請求項3に係る本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、請求項1又は2に記載の発明において、上記した現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータと、現在出力レベルデータと、次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの各数値はすべて整数であり、上記した出力演算部は次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値を四捨五入して算出することを特徴とする。
請求項4に係る本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、請求項1、2又は3に記載の発明において、上記の信号処理部は、音声信号を再生して出力し音声の出力レベルの調節が可能であることを特徴とする。
請求項5に係る本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、請求項1、2又は3に記載の発明において、上記の信号処理部が、映像信号を再生して出力し映像の出力レベルの調節が可能であることを特徴とする。
請求項6に係る本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、請求項1乃至5の内の一つの請求項記載の発明において、上記の時間データは24時間の領域に少なくとも連続した2つ以上の時間帯を設定することができることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは時間帯を設定してその時間帯における出力レベルを設定できるのみならず、再生の途中で現在の出力レベルを操作変更した場合、次以降の時間帯に移行した時の出力レベルも、設定されている時間帯出力レベルデータに変更割合を反映させて自動的に調節することができる。ユーザが時間帯出力データよりも高く変更した場合は高く、低く変更した場合は低く、自動的に出力レベルを調節することができる。
本発明によれば、時間帯が2つ以上移行しても、つねに現在の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと実際の現在出力レベルデータと次の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータから次の出力レベルを算出し続けるので、ユーザが操作変更した出力レベルの変更割合が出力レベルに影響を及ぼし続けることができる。ユーザが出力レベルを操作変更するそのたびに、出力演算部が算出する次の時間帯の出力レベルは変更される。変更割合を反映させることによって、次の時間帯以降、ユーザの希望する出力レベルに、自動的に調節することができる。
本発明によれば、現在の時間帯の時間帯出力レベルデータの数値と現在出力レベルデータの数値と次の時間帯の時間帯出力レベルデータの数値から、出力演算部によって次の時間帯の出力レベルの数値を算出して、時間帯移行時には自動的に出力レベルを調節することができる。
本発明によれば、ユーザの操作によって変更された数値そのものを加減するのではなく、時間帯出力データデータの数値と現在出力レベルデータの数値の間にある変更割合を利用しているため、次の時間帯出力レベルデータと比較して調節が大きくなり過ぎることも小さくなり過ぎることも防止できる。
本発明によれば、音声に関する出力レベルを自動的に調節することができる(音量、音質等)。また、本発明によれば、映像に関する出力レベルを自動的に調節することができる(明るさ、色調、コントラスト、シャープネス等)。
本発明によれば、1日24時間の間に少なくとも連続した2つ以上の時間帯を設定することで、出力レベルを時間帯により自動的に調節することが可能となる。
発明を実施するための最良の形態としては、信号を再生して出力し出力レベルの調節が可能である信号処理部と、設定された少なくとも連続した2つ以上の時間帯からなる時間データ、その時間帯に設定された再生の際の出力レベルからなる時間帯出力レベルデータ、再生中の今現在の出力レベルからなる現在出力レベルデータ、この時間データと時間帯出力レベルデータと現在出力レベルデータを記憶するための記憶手段と、記憶手段にアクセスして少なくとも時間データと時間帯出力レベルデータとを入力して所定の時間帯における再生についての出力レベルを設定することができ、また、制御部にアクセスして出力レベルを変更することができるユーザインターフェース部と、現在時間を計る計時部と、現在時間と時間データを比較して一致した時間帯の時間データにより現在はどの時間帯に当たるかを判断する時間比較部と、現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータと現在出力レベルデータとの変更割合を次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータに適応して次の時間帯に移行したときの出力レベルを算出する出力演算部と、現在時間と一致した時間データに設定されている時間帯出力レベルデータに基づいて出力レベルを調節し、再生中に時間帯が移行して前の時間帯における現在出力レベルデータが時間帯出力レベルデータと変更されていた場合に出力演算部の算出結果に基づいて出力レベルを調節し、ユーザインターフェース部の操作に応じて出力レベルを調節し、各出力レベルが異なる場合は、先ずユーザインターフェース部からの操作、次に出力演算部の算出に基づく調節、次に現在時間の時間帯出力レベルデータに基づく出力レベルの順に優先させて出力レベルを調節することのできる制御部とを備える。
本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、信号処理部により、音声信号を再生して出力し音声の出力レベルの調節が可能であり、或いは同時に、映像信号を再生して出力し映像の出力レベルの調節が可能である。映像の出力レベルの調節においては、明るさの出力レベルの調節、色調の出力レベルの調節、コントラストの出力レベルの調節、シャープネスの出力レベルの調節が可能である。
本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、時間データは24時間の領域に少なくとも連続した2つ以上の時間帯を設定することができる。それにより、記憶手段に1つの時間帯に対して種類の異なる複数の時間帯出力レベルデータを設定して記憶することが可能であり、種類の異なる出力レベルを時間帯に応じて自動調節することが可能である。
本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、現在の変更割合をもとに次の時間帯の出力レベルを算出する出力演算部の機能をオン・オフさせることが可能である。また、現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力データをもとに出力レベルを自動調節する機能をオン・オフさせることも可能である。
本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、映像音声出力装置のパワースイッチを切った場合、記憶手段に記憶されている、時間データと時間帯出力データは残り、次回の再生時に引き継がれ、一方、現在出力データは消え、次回にパワースイッチを入れ再生を開始した時点で新たに記憶される。
本発明の出力自動調節可能な映像音声出力装置は、以上のような発明を実施するための最良の形態を採用することで、発明の効果の項で記載した以外にも、記憶手段に設定した時間帯毎に種類の異なる複数の時間帯出力レベルデータを設定して記憶させることで、種類の異なる複数の出力レベルを時間帯によって自動的に調節することができる(たとえば、音声の音量と映像の明るさ等)。また、現在の変更割合をもとに次の時間帯の出力レベルを算出する出力演算部の機能をオンにすることにより、ユーザが操作変更した変更割合を次以降に反映させて出力レベルを自動的に調節することができ、オフにすることにより、ユーザが操作変更した変更割合を次以降に反映させずに時間帯出力レベルデータにしたがって出力レベルを自動的に調節することができるようになる。本機能のオン・オフは、ユーザの選択で切り替えができる。さらに、現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力データをもとに出力レベルを自動調節する機能をオンにすることにより、時間帯出力レベルデータにしたがって出力レベルを自動的に調節することができ、その状態においてはユーザが操作変更した変更割合を次以降の時間帯の出力レベルに反映させることも可能となる。本機能のオン・オフは、ユーザの選択で切り替えができる。また、ユーザが操作変更しあるいは自動的に調節された現在出力レベルデータは、次回にパワースイッチを入れ再生を開始した時の出力レベルにはまったく影響を与えない。前回の再生時にユーザが操作変更して出力レベルを設定してあった時間帯出力レベルデータよりも高くあるいは低くしていても、新たに再生した時には、その時間帯に設定された時間帯出力レベルデータのままの出力レベルで再生される。こうすることにより、次回の再生開始時に、突然、設定してあった時間帯出力レベルデータよりも高いあるいは低い出力レベルで再生が始まることを防止できる。
以下、さらに、本発明に係る出力自動調節可能な映像音声出力装置を実施するための最良の形態の一例について図面を参照しながら説明するが、本発明は本実施の形態にのみ限定されるべきものではない。本実施の形態においては、具体例として、音声を再生する際の出力レベルの1項目である音量(ボリューム)について取り上げるが、本発明は、音声に関する音量以外の種類の出力レベルや、映像に関する様々な種類の出力レベルについても、音量と同様に自動的に出力レベルを調節することができる。
図1は、自動的に音量の出力レベルを調節可能な、音声信号を出力するための映像音声出力装置を構成するブロック図の一例をあらわす。音声信号(信号)を音声に再生することを担当するのは、1の音声処理部(信号処理部)と、9の音声出力部(出力装置)である。信号処理部1には、実際には、信号処理ICなどが用いられる。出力装置9には、スピーカーやヘッドホンやイヤホンなどを用い、信号処理部1によって再生された音声が出力される。信号処理部1に対して音量レベル(出力レベル)を指示するのは、制御用マイコンが担当する。制御用マイコン内部は、ユーザインターフェース部3と時間比較部5と制御部7と出力演算部6のブロックから構成されている。ユーザインターフェース部3は、フロントパネルやリモコンの操作部8からキー入力された情報を受け取り、制御部7に伝達し、2の不揮発性メモリ(記憶手段)に設定情報を登録する。記憶手段2に記憶する情報は、ユーザインターフェース部3を介して入力される時間帯を指示する時間データと該時間帯毎の音量レベルデータ(時間帯出力レベルデータ)があり、この他に現在の再生中の音量レベル(出力レベル)を自動的に記憶される現在音量データ(現在出力レベルデータ)がある。
時間データには、24時間領域中に少なくとも2つ以上の連続した時間帯を登録する。後述するが、例えば図3の如く時間帯を設定すれば第1の時間帯から第6の時間帯が設定される。時間帯出力レベルデータは、時間データに登録された時間帯毎に音量レベルデータを登録する。時間データと時間帯出力レベルデータの記憶手段2への登録は、再生を開始する前にあらかじめ入力しておく。現在音量データ(現在出力レベルデータ)は、現在の音量レベルをボリューム等と連動して記憶する。
再生開始時には、時間比較部5により、現在時間を発信する計時部4の発信する時刻情報を受け取って既に設定されている時間帯の時間データ(各時間帯の開始時間データと終了時間データ)との比較を行い、現在時間が含まれる時間帯を見つけて、現在がどの時間帯に当たるかの時間帯情報を制御部7に通知し、現在時間の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータ(音量レベルデータ)がそのまま信号処理部1(音声処理部)に指示され、次の時間帯からは出力演算部6(音量演算部)の算出結果が指示される。ユーザはリモコン等からユーザインターフェース部3を介して、キー入力による操作で、制御部7に対して指示を与えて、ダイレクトに現在の出力レベル(音量)を変更することができる。
時間比較部5は、定期的に計時部4の発信する時刻情報を受け取って既に設定されている時間帯の時間データとの比較を行い、現在がどの時間帯に当たるかの時間帯情報を制御部7に通知する。制御部7は、現在の再生時間が、現在の再生時間帯から次に続く時間帯に移行する直前と判断すると、制御部7は、時間比較部5からの通知に応じて、記憶手段2に記憶されている時間帯出力レベルデータや現在出力レベルデータを取り出し、出力演算部6(音量演算部)への指示等を行う。出力演算部6(音量演算部)は、記憶手段2に記憶されている、現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータ(音量レベルデータ)と現在出力レベルデータ(現在音量データ)との変更割合を次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータ(音量レベルデータ)に適応して次の時間帯に移行したときの出力レベル(音量レベル)を算出する。算出結果の出力レベル(音量レベル)は信号処理部1(音声処理部)に指示される。
図2は、自動的に音量の出力レベルを調節可能な、音声信号を出力するための映像音声出力装置の動作概略の流れをあらわす処理のフローチャートの一例である。先ず、「開始」で映像音声出力装置による再生を開始する。次に、「音量設定時間情報の取得」で現在時間に該当する時間帯の時間データを記憶手段2から取り出す。次に、「設定時間と現時間の比較→新しい設定時間になったか?」のステップで計時部4の現在時間と時間データを照合し、時間帯の移行がなければ再度「設定時間と現時間の比較→新しい設定時間になったか?」のステップを繰り返し、時間帯が移行して新しい設定時間になった場合は、「該当設定時間の音量レベルの取得」で移行した時間帯に設定されている新しい時間帯出力レベルデータを取り出し、「新音量の算出(新音量レベル÷旧音量レベル×旧音量=新音量)」の計算式で出力演算部6が記憶手段2のデータをもとに新しい出力レベル(音量レベル)を算出する。なお、「設定時間と現時間の比較→新しい設定時間になったか?」のステップの際に、時間帯の移行がなければ、新しい設定時間にはならないまま再生開始時の時間帯の時間範囲の中で再生を終了して「終了」とすることもできる。
この図2で示すフローチャートでは、時間帯が変わってから算出する流れであるが、時間帯が変わる前に算出する流れでも構わない。どちらにしても、旧音量(現在出力レベルデータ)が最終的に確定されるのは、前の時間帯が終わる時点であり、同じく、後の時間帯が始まる時点でもあり、それはどちらも一緒で、同じ内容を別な言葉で表現しているに過ぎない。「新音量レベル÷旧音量レベル×旧音量=新音量」と「[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[現在出力レベルデータの数値]=[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]」は、まったく同じ算出方法である。次ぎ、「音量処理部へ新音量を送信」で算出結果の出力レベル(音量レベル)を信号処理部1へ指示する。
次に、「新音量の格納」で出力部9(音量出力部)から音声を出力し、出力された新音量のレベルが現在出力レベルデータ(旧音量)として記憶手段2に記憶される。その後、ユーザがリモコン等を操作して出力レベル(音量)を変更した場合は、その変更されデータが記憶手段2に格納される。次ぎに、その時間帯の時間領域の範囲内で再生を停止する場合にはこのフローの処理を「終了」し、再生が継続されている場合には、「設定時間と現時間の比較→新しい設定時間になったか?」まで戻り、新しい設定時間になった、からまた繰り返す。
図3は、自動的に音量の出力レベルを調節可能な、音声信号を出力するための映像音声出力装置の、設定と出力自動調節の具体例をあらわしている。この図3は、ユーザがリモコン等を使用して、あらかじめ24時間領域に0時0分を基点にして所望時間間隔で、[00:00〜02:00]と[02:00〜06:00]と[06:00〜12:00]と[12:00〜20:00]と[20:00〜22:00]と[22:00〜24:00]の、6つの連続した時間帯を設定し、それぞれの時間帯に、[15]、[10]、[22]、[25]、[30]、[25]の時間帯出力レベルデータ(音量レベルデータ)を設定した状態を示している。
この時間帯の設定においては、図3に示すようにユーザが所望時間を設定できるようにしても良いし、装置自身がユーザの使用態様(音量レベルの設定及び変更)を統計的に分析して音量レベルの近い時間帯を一つの時間帯として纏めて、24時間を所定の時間帯に自動的に分割する方法を採用することもできる。また、最初から24時間を所定の時間間隔、例えば2時間単位に12時間帯に分割しておき、順次ユーザによる音量レベルの設定を入力させる方法を採用することも可能である。
次に、図3は、19:00に映像音声出力装置のパワースイッチを入れ、再生を開始した場合を説明している。現在時間に当たる時間帯は[12:00〜20:00]であり、この時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータは[25]なので、出力レベル(音量レベル)25で音声が再生され、音量の25がそのまま現在出力レベルデータに記憶される。そのまま時間帯は[20:00〜22:00]に移行したので、出力演算部6が「30÷25×25=30」の計算を行い、音量はこの時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと同じ30まで上げられた。しかし、21:00になり、ユーザによる操作変更が入り、音量を20に下げたので、現在出力レベルデータの数値も20に変更された。次に、時間帯は[22:00〜24:00]に移行したので、出力演算部6が「25÷30×20=16.66(小数点以下を四捨五入して17)」の計算を行い、音量は17まで下げられ、現在出力レベルデータにも17が記憶される。次に、時間帯は[00:00〜02:00]に移行したので、出力演算部6が「15÷25×17=10.2(小数点以下を四捨五入して10)」の計算を行い、音量は10まで下がり、現在出力レベルデータにも10が記憶される。次に、時間帯は[02:00〜06:00]に移行したので、出力演算部6が「10÷15×10=6.66(小数点以下を四捨五入して7)」の計算を行い、音量は7まで下がり、現在出力レベルデータには7が記憶される。そして、03:00の段階で、ユーザは再生を終了させてパワースイッチを切ったので、記憶手段2の現在出力レベルデータは消える。
この実施例においては、次に、例えば、再度19:00に再生を開始した場合に、この時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータの数値[25]と同じ25の音量からスタートする例を説明しているが、設定した音量のレベルデータを修正した出力レベル[20]、[17]、[10]、[7]の如く修正した出力レベルデータに書き換えて設定をし直しても良い。
ユーザインターフェース3を介してユーザの操作によって出力レベル(音量)を変更した場合、現在時間の設定出力レベルデータをもとに変更割合を求めることができ、次の時間帯の設定出力レベルデータにこの変更割合を反映させることで、次の出力レベルを算出することができる。出力演算部6(音量演算部)にさせる算出方法は、[現在出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]=[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]と、[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[現在出力レベルデータの数値]=[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]の2種類の式があるが、計算結果は同じであるため、どちらか一方を用いればよい。上記した実施の形態では、後者の計算式を用いている。ユーザが出力レベルを操作変更した時に、その出力変更が次の時間帯から以降にも反映されるようにするには、変更分を一律加減する方法と、変更割合を反映させる方法と、2つ考えられる。しかし、たとえばユーザが出力レベル(音量)を設定された10から5に変更して、次の時間帯の設定が5であった場合、一律に加減する方法をとれば「5−5=0」で音声が切れて出力ゼロになってしまうが、本発明のように変更割合を反映させる方法であれば「5÷10×5=2.5(小数点以下を四捨五入して3)」で出力レベル(音量)は3に自動調節される。
1 信号処理部
2 記憶手段
3 ユーザインターフェース部
4 計時部
5 時間比較部
6 出力演算部
7 制御部
2 記憶手段
3 ユーザインターフェース部
4 計時部
5 時間比較部
6 出力演算部
7 制御部
Claims (6)
- 信号を再生して出力する出力レベルの調節が可能である信号処理部と、所定の時間帯の時間データ、その時間帯に対して設定された再生出力レベルデータ及び今現在の再生出力レベルデータを記憶するための記憶手段と、所定の時間帯における再生の出力レベルを設定及び変更することができるユーザインターフェース部と、現在時間を計る計時部と、現在時間と前記時間帯の時間データとを比較して現在はどの時間帯に当たるかを判断する時間比較部と、現在の時間帯に設定されている時間帯出力レベルデータと現在出力レベルデータとの変更割合を次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータに適応して次の時間帯に移行したときの出力レベルを算出する出力演算部とを備えたことを特徴とする出力自動調節可能な映像音声出力装置。
- 上記出力演算部による、次の時間帯に移行したときの出力レベルの算出方法が、
[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]=
[現在出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]、
或いは
[次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値]=
[次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]÷[現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの数値]×[現在出力レベルデータの数値]
のどちらか一方であることを特徴とする請求項1記載の出力自動調節可能な映像音声出力装置。 - 上記した現在の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータと、現在出力レベルデータと、次の時間帯の時間データに設定されている時間帯出力レベルデータの各数値はすべて整数であり、上記した出力演算部は次の時間帯に移行したときの出力レベルの数値を四捨五入して算出することを特徴とする請求項1又は2記載の出力自動調節可能な映像音声出力装置。
- 上記の信号処理部は、音声信号を再生して出力し音声の出力レベルの調節が可能であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の出力自動調節可能な映像音声出力装置。
- 上記の信号処理部が、映像信号を再生して出力し映像の出力レベルの調節が可能であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の出力自動調節可能な映像音声出力装置。
- 上記の時間データは24時間の領域に少なくとも連続した2つ以上の時間帯を設定することができることを特徴とする上記請求項1乃至5の内の一つの請求項記載の出力自動調節可能な映像音声出力装置。
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