JP3709914B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に用いられる積層セラミックコンデンサ、特に、ニッケル又は、ニッケル合金からなる内部電極を有する積層セラミックコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミックコンデンサはセラミック素子と内部電極金属が積層されたものである。最近では、コスト低減のため内部電極に高価な貴金属であるAgやPdに代わって安価な卑金属であるNiが用いられるようになった。Niを電極に用いる場合には、Niが酸化されない還元雰囲気で焼成する必要がある。還元雰囲気中での焼成では、チタン酸バリウムからなるセラミックは本来、還元されて半導体化する。しかしながら、例えば、特公昭57−42588号公報に示されるような、チタン酸バリウム固溶体における、バリウムサイト/チタンサイトの比を化学量論比より過剰にした誘電体材料の非還元化技術が発明されて以来、Niを電極とした積層セラミックコンデンサの実用化が可能となり、その生産量が拡大している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年のエレクトロニクスの発展に伴い電子部品の小型化が急速に進行し、積層セラミックコンデンサも小型化、大容量化の傾向が顕著である。又、これら積層セラミックコンデンサは、小型大容量化とともに静電容量の温度安定性が求められており、これまでの積層セラミックコンデンサ用のセラミック材料の開発は、誘電率の温度特性がよく、しかも高い誘電率を持たせることに主眼が置かれていた。そして温度特性のよい高誘電率材料として多くの材料が提案され、実用化されてきた。これらは、いずれも誘電率が3000以上と高い材料である。そして、これらの材料が提供されたことによって、静電容量の温度変化が少なく高容量の積層セラミックコンデンサが可能となり、市場拡大に大いに貢献してきた。
【0004】
しかしながら、近年ではさらに小型大容量化の要求が強まり、誘電体セラミック層をさらに薄層化し、かつ多層化する必要が生じてきた。ところが、薄層化することにより誘電体には高電界強度の電圧が印加されることになり、従来の材料では誘電率が低下する、温度特性が悪化する、信頼性が低下するなどの不都合が生じ、積層セラミックコンデンサの大容量化にとって大きな支障となっていた。特に、積層セラミックコンデンサの誘電体層の厚みを5μm以下にまで薄層化すると、内部電極間のセラミック粒子の個数が10個以下程度と少なくなり、信頼性の低下が著しく、薄層化に限界が生じていた。このため、信頼性の高いしかも誘電率の電界強度に対する安定性に優れた材料の開発が望まれている。
【0005】
又、積層セラミックコンデンサにおいては、回路基板などへの実装の自動化に対応するために、外部電極として導電性金属粉末の焼き付け電極の上にはんだなどのめっき層が形成されるのが一般的である。このめっき層の形成方法としては、電解めっきが一般的である。一方、誘電体セラミックには焼結助材としてホウ素を含む酸化物あるいはガラスを添加するものがある。ところが、これら添加物を用いた誘電体セラミックは耐めっき性が悪く、めっき層形成のためにめっき液に積層セラミックコンデンサを浸漬することにより特性が低下することがある。特に誘電体セラミック層を薄層化したものについては、その信頼性の低下が著しくなるという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、誘電体セラミック層を薄層にして高電圧を印加した場合でも誘電率の低下が小さく、実際の高電界がかけられた状態で安定した静電容量を示し、静電容量の温度特性がJIS規格で規定するB特性及びEIA規格で規定するX7R特性を満足し、耐めっき液性に優れて信頼性の高い、誘電体セラミック層を薄層化した大容量の積層セラミックコンデンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の積層セラミックコンデンサは、複数の誘電体セラミック層と、該誘電体セラミック層間に形成された内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記誘電体セラミック層が、次の組成式、
{Ba1-xCaxO}mTiO2+αRe23+βMgO+γMnO
(但し、Re23は、Y23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23及びYb23の中から選ばれる少なくとも1種以上であり、α、β及びγはモル比を表わし、0.001≦α≦0.10、0.001≦β≦0.12、0.001<γ≦0.12、1.000<m≦1.035、0.005<x≦0.22の範囲内にある)で表わされ、かつ該誘電体セラミック層に用いる{Ba 1-x Ca x O} n TiO 2 (ただし、0.005<x≦0.22、0.990≦n≦1.035)原料中のアルカリ金属酸化物の含有量が0.02重量%以下である主成分100重量部に対して、第1の副成分をLi2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物とし、第2の副成分をAl23−MO− 23系の酸化物(但し、MOはBaO、CaO、SrO、MgO、ZnO及びMnOの中から選ばれる少なくとも1種である)の酸化物とし、第3の副成分をSiO2としたときに、該第1、第2及び第3の副成分から選ばれる1種を0.2〜5.0重量部含有しており、前記内部電極はニッケルまたはニッケル合金からなることを特徴とする。
【0008】
又、前記誘電体セラミック層に用いる{Ba 1-x Ca x O} n TiO 2 (ただし、0.005<x≦0.22、0.990≦n≦1.035)原料の平均粒径は、0.1〜0.7μmであることを特徴とする。
【0009】
又、前記第1の副成分は、xLi2O−yB23−z(SiwTi1-w)O2(但し、x、y及びzはモル%であり、wは0.30≦w≦1.0の範囲内にある)で表わしたとき、それぞれの成分を頂点とする三元組成図の、A(x=0、y=20、z=80)、B(x=19、y=1、z=80)、C(x=49、y=1、z=50)、D(x=45、y=50、z=5)、E(x=20、y=75、z=5)、F(x=0、y=80、z=20)で示される各点を結ぶ直線で囲まれた領域の内部又は線上にあることを特徴とする。
【0010】
又、前記第1の副成分中には、前記Li2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物100重量部に対して、Al23及びZrO2のうち少なくとも1種を合計で20重量部以下(但し、ZrO2は10重量部以下)含有することを特徴とする。
【0011】
又、前記第2の副成分は、xAl23−yMO−zB23(但し、x、y及びzはモル%である)で表わしたとき、それぞれの成分を頂点とする三元組成図の、A(x=1、y=14、z=85)、B(x=20、y=10、z=70)、C(x=30、y=20、z=50)、D(x=40、y=50、z=10)、E(x=20、y=70、z=10)、F(x=1、y=39、z=60)で示される各点を結ぶ直線で囲まれた領域の内部又は線上にあることを特徴とする。
【0012】
又、前記外部電極は、導電性金属粉末、又はガラスフリットを添加した導電性金属粉末の焼結層からなることを特徴とする。
【0013】
さらに、前記外部電極は、導電性金属粉末、又はガラスフリットを添加した導電性金属粉末の焼結層と、その上に形成されためっき層からなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の積層セラミックコンデンサを、図面に基づき説明する。
図1は本発明の積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図、図2は図1の積層セラミックコンデンサのうち、内部電極を有する誘電体セラミック層部分を示す平面図、図3は図1の積層セラミックコンデンサのうち、セラミック積層体部分を示す分解斜視図である。本発明の積層セラミックコンデンサ1は図1に示すように、内部電極4を介して複数枚の誘電体セラミック層2a、2bを積層して得られたセラミック積層体3の両端面に、外部電極5、並びに必要により第1のめっき層6及び第2のめっき層7が形成されたものである。
【0015】
誘電体セラミック層2a、2bは、チタン酸バリウムカルシウム{Ba1-xCaxO}mTiO2と、Y23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23及びYb23の中から選ばれる少なくとも1種以上と、MgOと、MnOを主成分とし、副成分としてLi2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物、Al23−MO−B23系(MOはBaO、CaO、SrO、MgO、ZnO及びMnOの中から選ばれる少なくとも1種類)の酸化物、及びSiO2から選ばれる1種を含有させた誘電体磁器組成物で構成される。これによって、還元性雰囲気中で焼成しても、半導体化することなく焼成することができ、静電容量の温度特性がJIS規格で規定するB特性及びEIA規格で規定するX7R特性を満足し、室温及び高温の絶縁抵抗の高い、高信頼性で絶縁耐力の優れた積層セラミックコンデンサが得られる。
【0016】
ここで、チタン酸バリウムカルシウム原料として、平均粒径が0.1〜0.7μmのものを用いることによって、誘電体セラミック層が薄く電界強度が高くなった場合でも誘電率の電界による変化が小さく、又、信頼性の高い積層セラミックコンデンサが得られる。又、誘電体セラミックは、Re成分(但し、Reは、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びYbの中から選ばれる少なくとも1種以上)が焼成時の拡散によって粒界近傍及び粒界に存在するコア・シェル構造を取る。
【0017】
又、チタン酸バリウムカルシウム原料として、Na2O、K2Oなどのアルカリ金属酸化物の含有量が0.02重量%以下のものを用いることによって、信頼性の高い誘電体が得られる。
【0018】
又、チタン酸バリウムカルシウム原料としての(バリウム+カルシウム)/チタンの比(n)は特に限定しない。粉末原料作製の安定性を考えた場合、nは0.990〜1.035であれば、合成された粉末の粒径バラツキが小さく望ましい。
【0019】
又、上記主成分中に含有させたLi2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物によって、1250℃以下と比較的低温度で焼結させることができ、めっきによる特性の劣化がない。又、前記Li2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物にAl23、ZrO2を含有させることで、より高い絶縁抵抗が得られる。又、上記主成分中に含有させたAl23−MO−B23系の酸化物によって、焼結性がよくなるとともに、めっきによる特性の劣化がない。さらに、上記主成分中に含有させたSiO2によって、焼結性がよくなるとともに、めっきによる特性の劣化がない。
【0020】
次に、内部電極4は、卑金属であるニッケル又はニッケル合金によって構成される。
【0021】
又、外部電極5は、Ag、Pd、Ag−Pd、Cu、Cu合金などの種々の導電性金属の焼結層、又は、上記導電性金属粉末とB23−Li2O−SiO2−BaO系、B23−SiO2−BaO系,Li2O−SiO2−BaO系、B23−SiO2−ZnO系などの種々のガラスフリットとを配合した焼結層によって構成される。そして、この焼結層の上に、めっき層を形成することができる。このめっき層としては、Ni、Cu、Ni−Cu合金などからなる第1のめっき層6のみでもよいし、さらにその上にはんだ、錫などの第2のめっき層7を形成してもよい。
【0022】
次に、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法について、図1〜3を参照して製造工程順に説明する。
まず、誘電体セラミック用の原料として、酸化物や炭酸塩などを高温で反応させる固相法により作製した原料粉末や、アルコキシド法あるいは水熱合成法などの湿式合成法により作製した原料粉末を準備する。なお、添加剤などは、酸化物や炭酸塩などの粉末以外に、アルコキシド、有機金属などの溶液を用いることもできる。
【0023】
その後、準備した原料を所定の組成比率に秤量し混合した後、有機バインダを加えてスラリー化し、シート状に成形してグリーンシート(誘電体セラミック層2a、2b)を得る。次いで、グリーンシート(誘電体セラミック層2b)の一面にニッケル又はニッケル合金からなる内部電極4を形成する。なお、内部電極4を形成する方法は、スクリーン印刷などによる形成でも、蒸着、めっき法による形成でも構わない。
【0024】
その後、内部電極4を有するグリーンシート(誘電体セラミック層2b)を必要枚数積層し、図3に示す如く、内部電極を有しないグリーンシート(誘電体セラミック層2a)に挟んで圧着し、積層体とする。そして、この積層体を還元雰囲気中、所定の温度にて焼成し、セラミック積層体3を得る。
【0025】
その後、セラミック積層体3の両端面に、内部電極4と電気的に接続するように、一対の外部電極5を形成する。なお、一般的に、外部電極5は、材料となる金属粉末ペーストを焼成により得たセラミック積層体3に塗布して、焼き付けることによって形成されるが、焼成前に塗布して、セラミック積層体3と同時に形成することもできる。
【0026】
そして最後に、外部電極5上に必要に応じて、第1のめっき層6、第2のめっき層7を形成し、積層セラミックコンデンサ1を完成させる。
【0027】
【実施例】
(実施例1)まず、出発原料としてTiO2、BaCO3及びaCO3を準備し、混合粉砕した後、1000℃以上の温度で加熱して、表1に示す9種類のチタン酸バリウムカルシウムを合成した。なお、原料の粒子径は走査型電子顕微鏡で観察し、その平均粒径を求めた。
【0028】
【表1】
Figure 0003709914
【0029】
又、第1の副成分として0.25Li2O−0.10B23−0.07TiO2・0.58SiO2(モル比)の組成割合になるように、各成分の酸化物、炭酸塩及び水酸化物を秤量し、混合粉砕して粉末を得た。同様に、第2の副成分として、0.25Al23−0.17BaO−0.03MnO−0.55B23(モル比)の組成割合になるように、各成分の酸化物、炭酸塩及び水酸化物を秤量し、混合粉砕して粉末を得た。次に、これら第1及び第2の副成分の粉末を別々の白金ルツボ中において、1400℃まで加熱した後、急冷し、粉砕することによって、平均粒径が1μm以下のそれぞれの酸化物粉末を得た。
【0030】
次に、チタン酸バリウムカルシウムとしての(Ba,Ca)/Tiモル比mを調整するためのBaCO3あるいはTiO2、及び純度99%以上のY23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23、Yb23、MgO及びMnOを準備した。これらの原料粉末と第1又は第2の副成分である上記酸化物粉末を表2に示す組成になるように秤量した。なお、第1、及び第2の副成分の添加量は、主成分[{Ba1-xCaxO}mTiO2+αRe23+βMgO+γMnO]100重量部に対する添加重量部数である。そして、この秤量物にポリビニルブチラール系バインダー及びエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを調整した。このセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート成形し、厚み4.5μmの矩形のグリーンシートを得た。次に、このセラミックグリーンシート上に、Niを主体とする導電ペーストを印刷し、内部電極を構成するための導電ペースト層を形成した。
【0031】
【表2】
Figure 0003709914
【0032】
その後、導電ペースト層が形成されたセラミックグリーンシートを導電ペースト層の引き出されている側が互い違いとなるように複数枚積層し、積層体を得た。この積層体を、N2雰囲気中にて350℃の温度に加熱し、バインダーを燃焼させた後、酸素分圧10-9〜10-12MPaのH2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において表3に示す温度で2時間焼成し、セラミック焼結体を得た。
【0033】
焼成後、得られたセラミック焼結体の両端面にB23−Li2O−SiO2−BaO系のガラスフリットを含有するAgペーストを塗布し、N2雰囲気中で600℃の温度で焼付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。
【0034】
その後、硫酸ニッケル、塩化ニッケル及びホウ酸からなるニッケルめっき液を用意し、バレルめっき法にて銀外部電極上にニッケルめっき層を形成した。次いで、AS浴(アルカノールスルホン酸)からなるはんだめっき液を用意し、バレルめっき法によって、ニッケルめっき層の上にはんだめっきをして、外部電極がめっき層で覆われた積層セラミックコンデンサを得た。
このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は幅:5.0mm、長さ:5.7mm、厚さ:2.4mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは3μmであった。又、有効誘電体セラミック層の総数は5であり、一層当たりの対向電極の面積は16.3×10-62であった。
【0035】
次に、これらこれら積層セラミックコンデンサの電気的特性を測定した。静電容量及び誘電損失(tanδ)は自動ブリッジ式測定器を用い、JISC5102にしたがって測定し、得られた静電容量から誘電率を算出した。又、絶縁抵抗計を用い、10Vの直流電圧を2分間印加して25℃での絶縁抵抗を求め、比抵抗(ρ)を算出した。
【0036】
又、DCバイアス特性を測定した。即ち、直流電圧を15V印加(即ち、5kV/mm印加)した状態での静電容量を求め、直流電圧を印加しない場合の静電容量に対する容量変化率(ΔC%)を求めた。
【0037】
又、温度変化に対する静電容量の変化率を測定した。この容量温度変化率については、20℃での静電容量を基準とした−25℃から85℃間の変化率の最大値(ΔC/C20)と、25℃での静電容量を基準とした−55℃から125℃間の変化率の最大値(ΔC/C25)を求めた。
【0038】
又、高温負荷試験として、温度150℃にて直流電圧を30V印加して、その絶縁抵抗の経時変化を測定した。なお、高温負荷試験では、各試料の絶縁抵抗値が105Ω以下になったときの時間を寿命時間とし、複数の試料についての平均寿命時間を求めた。
【0039】
さらに、昇圧速度100V/秒でDC電圧を印加し、絶縁破壊電圧を測定した。以上の結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
Figure 0003709914
【0041】
又、得られた積層セラミックコンデンサの断面を研磨し化学エッチングして、誘電体セラミックのグレイン径を走査型電子顕微鏡で観察したところ、本発明の範囲内の試料においては、いずれも原料であるチタン酸バリウムカルシウムの粒子径とほとんど同じであった。
【0042】
表1〜表3から明らかなように、本発明による積層セラミックコンデンサでは、温度に対する静電容量の変化率が−25℃〜+85℃の範囲でJIS規格に規定するB特性規格を満足し、−55℃と125℃の範囲内でEIA規格に規定するX7R特性規格を満足する。しかも、5kV/mmのDC電圧を印加した場合の容量変化率が52%以内と小さく、薄層での使用に際しても静電容量の変化が小さい。さらに、高温負荷試験での平均寿命時間は54時間以上と長く、焼成温度も1250℃以下の温度で焼成可能である。
【0043】
ここで、本発明の組成限定理由について説明する。
{Ba1-xCaxO}mTiO2+αRe23+βMgO+γMnO+第1の副成分又は第2の副成分(但し、Re23は、Y23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23及びYb23の中から選ばれる少なくとも1種以上であり、α、β及びγはモル比を表わす)系において、
試料番号1のように、CaO量xが0.005以下の場合には、電圧印加による容量変化率が大きく、平均寿命時間が極端に短かくなり好ましくない。一方、試料番号2のようにCaO量xが0.22を超える場合には、誘電損失が大きくなり好ましくない。したがって、CaO量xは0.005<x≦0.22の範囲が好ましい。
【0044】
又、試料番号3のように、Re23量αが0.001未満の場合には、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。一方、試料番号4のようにRe23量αが0.10を超える場合には、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、平均寿命時間が短くなり好ましくない。
したがって、Re23量αは0.001≦α≦0.10の範囲が好ましい。
【0045】
又、試料番号5のように、MgO量βが0.001未満の場合には、電圧印加による容量変化率が大きく、温度特性がB特性/X7R特性を満足しなくなり好ましくない。一方、試料番号6のように、MgOの添加量βが0.12を超える場合には、焼結温度が高くなって平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、MgO量βは0.001≦β≦0.12の範囲が好ましい。
【0046】
又、試料番号7のように、MnO量γが0.001以下の場合には、比抵抗が低く、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。一方、試料番号8のように、MnO量γが0.12を超える場合には、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、MnO量γは0.001<γ≦0.12の範囲が好ましい。
【0047】
又、試料番号9、10のように、(Ba,Ca)/Ti比mが1.000以下の場合には、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、比抵抗が低くなり、さらに高温負荷試験では電圧印加すると即短絡不良となるため好ましくない。一方、試料番号11のように、(Ba,Ca)/Ti比mが1.035を超える場合には、焼結性が不足して平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、(Ba,Ca)/Ti比mは1.000<m≦1.035の範囲が好ましい。
【0048】
又、試料番号12、13のように、第1及び第2の副成分の量が0の場合、焼結が不十分であり、比抵抗が低く、さらに高温負荷試験では電圧印加すると即短絡不良となるため好ましくない。一方、試料番号14、15のように、第1及び第2の副成分の量が5.0重量部を超える場合には、ガラス成分に基づく二次相の生成が増大し、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、第1又は第2の副成分のどちらか一方の含有量は0.2〜5.0重量部の範囲が好ましい。
【0049】
又、チタン酸バリウムカルシウム中に不純物として含まれるアルカリ金属酸化物の含有量を0.02重量%以下としたのは、試料番号16のように、アルカリ金属酸化物の含有量が0.02重量%を超える場合には、平均寿命時間が短くなるからである。
【0050】
なお、試料番号17のように、チタン酸バリウムカルシウムの平均粒径が0.7μmを越える場合には、平均寿命時間が54時間とやや悪い。一方、試料番号18のように、チタン酸バリウムカルシウムの平均粒径が0.1μm未満の場合には、誘電率が1050とやや小さい。したがって、チタン酸バリウムカルシウムの平均粒径は0.1〜0.7μmの範囲がより好ましい。
【0051】
(実施例2)まず、実施例1と同様にして、出発原料としてTiO2、BaCO3及びaCO3を準備し、混合粉砕した後、1000℃以上の温度で加熱して、表1に示す9種類のチタン酸バリウムカルシウムを合成した。なお、原料の粒子径は走査型電子顕微鏡で観察し、その平均粒径を求めた。又、第3の副成分としてSiO2を準備した。
【0052】
次に、チタン酸バリウムカルシウムの(Ba,Ca)/Tiモル比mを調整するためのBaCO3あるいはTiO2、及び純度99%以上のY23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23、Yb23、MgO及びMnOを準備した。これらの原料粉末と第3の副成分である上記SiO2粉末を表4に示す組成になるように秤量した。なお、SiO2の添加量は、主成分[{Ba1-xCaxO}mTiO2+αRe23+βMgO+γMnO]100重量部に対する添加重量部数である。
【0053】
【表4】
Figure 0003709914
【0054】
その後、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。なお、作製した積層セラミックコンデンサの寸法形状は、実施例1と同様である。そして、実施例1と同様にして電気的特性を測定した。その結果を表5に示す。
【0055】
【表5】
Figure 0003709914
【0056】
又、得られた積層セラミックコンデンサの断面を研磨し化学エッチングして、誘電体セラミックのグレイン径を走査型電子顕微鏡で観察したところ、本発明の範囲内の試料においては、いずれも原料であるチタン酸バリウムカルシウムの粒子径とほとんど同じであった。
【0057】
表1、表4、表5から明らかなように、本発明による積層セラミックコンデンサでは、温度に対する静電容量の変化率が−25℃〜+85℃の範囲でJIS規格に規定するB特性規格を満足し、−55℃〜125℃の範囲内でEIA規格に規定するX7R特性規格を満足する。しかも、5kV/mmのDC電圧を印加した場合の容量変化率が52%以内と小さく、薄層での使用に際しても静電容量の変化が小さい。さらに、高温負荷試験での平均寿命時間は62時間以上と長く、焼成温度も1250℃以下の温度で焼成可能である。
【0058】
ここで、本発明の組成限定理由について説明する。
{Ba1-xCaxO}mTiO2+αRe23+βMgO+γMnO+第3の副成分(但し、Re23は、Y23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23及びYb23の中から選ばれる少なくとも1種以上であり、α、β及びγはモル比を表わす)系において、
試料番号101のように、CaO量xが0.005以下の場合には、電圧印加による容量変化率が大きく、平均寿命時間が極端に短かくなり好ましくない。一方、試料番号102のようにCaO量xが0.22を超える場合には、誘電損失が大きくなり好ましくない。したがって、CaO量xは0.005<x≦0.22の範囲が好ましい。
【0059】
又、試料番号103のように、Re23量αが0.001未満の場合には、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。一方、試料番号104のようにRe23量αが0.10を超える場合には、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、平均寿命時間が短くなり好ましくない。したがって、Re23量αは0.001≦α≦0.10の範囲が好ましい。
【0060】
又、試料番号105のように、MgO量βが0.001未満の場合には、電圧印加による容量変化率が大きく、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、比抵抗が低く、平均寿命時間が短くなり好ましくない。一方、試料番号106のように、MgOの添加量βが0.12を超える場合には、焼結温度が高くなって平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、MgO量βは0.001≦β≦0.12の範囲が好ましい。
【0061】
又、試料番号107のように、MnO量γが0.001以下の場合には、比抵抗が低く、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。一方、試料番号108のように、MnO量γが0.12を超える場合には、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、比抵抗が低く、平均寿命時間が短くなり好ましくない。したがって、MnO量γは0.001<γ≦0.12の範囲が好ましい。
【0062】
又、試料番号109、110のように、(Ba,Ca)/Ti比mが1.000以下の場合には、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、比抵抗が低くなり、さらに高温負荷試験では電圧印加すると即短絡不良となるため好ましくない。一方、試料番号111のように、(Ba,Ca)/Ti比mが1.035を超える場合には、焼結性が不足して平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、(Ba,Ca)/Ti比mは1.000<m≦1.035の範囲が好ましい。
【0063】
又、試料番号112、113のように、第3副成分の量が0の場合、焼結が不十分であり、比抵抗が低く、さらに高温負荷試験では電圧印加すると即短絡不良となるため好ましくない。一方、試料番号114のように、第3の副成分の量が5.0重量部を超える場合には、ガラス成分に基づく二次相の生成が増大し、温度特性がB特性/X7R特性を満足せず、平均寿命時間が極端に短くなり好ましくない。したがって、第3の副成分の含有量は0.2〜5.0重量部の範囲が好ましい。
【0064】
又、チタン酸バリウムカルシウム中に不純物として含まれるアルカリ金属酸化物の含有量を0.02重量%以下としたのは、試料番号115のように、アルカリ金属酸化物の含有量が0.02重量%を超える場合には、平均寿命時間が短くなるからである。
【0065】
なお、試料番号116のように、チタン酸バリウムカルシウムの平均粒径が0.7μmを越える場合には、平均寿命時間が52時間とやや悪い。一方、試料番号117のように、チタン酸バリウムカルシウムの平均粒径が0.1μm未満の場合には、誘電率が1130とやや小さい。したがって、チタン酸バリウムカルシウムの平均粒径は0.1〜0.7μmの範囲がより好ましい。
【0066】
(実施例3)誘電体粉末として、表1のBのチタン酸バリウムカルシウムを用いて(Ba0.90Ca0.10 1.010・TiO2+0.02Dy23+0.02MgO+0.010MnO(モル比)の原料を準備した。これに1200〜1500℃で加熱して作製した表6に示す平均粒径1μm以下の第1の副成分としてのLi2O−B23−(Si,Ti)O2Al23、ZrO2を添加含有させた場合も含むの酸化物を添加して、その他は実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。なお、作製した積層セラミックコンデンサの寸法形状は、実施例1と同様である。そして、実施例1と同様にして電気的特性を測定した。その結果を表7に示す。
【0067】
【表6】
Figure 0003709914
【0068】
【表7】
Figure 0003709914
【0069】
表6、7から明らかなように、図4に示すLi2O−B23−(SiwTi1-w)O2系の酸化物の三元組成図のA(x=0、y=20、z=80)、B(x=19、y=1、z=80)、C(x=49、y=1、z=50)、D(x=45、y=50、z=5)、E(x=20、y=75、z=5)、F(x=0、y=80、z=20(但し、x、y、zはモル%)で示される各点を結ぶ直線で囲まれた領域の内部又は線上にある酸化物が添加された試料番号201〜210のものは、誘電率が1830以上と大きく、温度に対する静電容量の変化率が−25℃〜+85℃での範囲でJIS規格に規定するB特性規格を満足し、−55℃〜125℃での範囲内でEIA規格に規定するX7R特性規格を満足する。しかも、5kV/mmのDC電圧を印加した場合の容量変化率が45%以内と小さく、薄層での使用に際しても静電容量の変化が小さい。さらに、高温負荷試験での平均寿命時間は80時間以上と長く、焼成温度も1250℃以下の温度で焼成可能である。
【0070】
これに対して、Li2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物が上記組成範囲外の場合には、試料番号215〜220のように、焼結不足となるか、焼結してもめっきにより電気特性が低下し、高温負荷試験での平均寿命時間が短くなる。
【0071】
又、試料番号211〜214のように、Li2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物にAl23、ZrO2を含有させることで、比抵抗を高めることができるが、試料番号221、222のように、Al23の添加量が20重量部を越えるか、又はZrO2の添加量が10重量部を越えると、焼結不足となって高温負荷試験での平均寿命時間が短くなる。
【0072】
(実施例4)
誘電体粉末として、表1のBのチタン酸バリウムカルシウムを用いて(Ba0.90Ca0.10O)1.010・TiO2+0.02Gd23+0.05MgO+0.010MnO(モル比)の原料を準備した。これに1200〜1500℃で加熱して作成した表8に示す平均粒径1μm以下の第2の副成分としてのAl23−MO−B23系の酸化物を添加して、その他は実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。なお、作製した積層セラミックコンデンサの寸法形状は、実施例1と同様である。そして、実施例1と同様にして電気的特性を測定した。その結果を表9に示す。
【0073】
【表8】
Figure 0003709914
【0074】
【表9】
Figure 0003709914
【0075】
表8、表9から明らかなように、図5に示すAl23−MO−B23系の酸化物の三元組成図のA(x=1、y=14、z=85)、B(x=20、y=10、z=70)、C(x=30、y=20、z=50)、D(x=40、y=50、z=10)、E(x=20,y=70,z=10)、F(x=1,y=39,z=60)(但し、x、y、zはモル%)で示される各点を結ぶ直線で囲まれた領域の内部又は線上にある酸化物が添加された試料番号301〜310のものは、誘電率が1790以上と大きく、温度に対する静電容量の変化率が−25℃〜+85℃での範囲でJIS規格に規定するB特性規格を満足し、−55℃〜125℃での範囲内でEIA規格に規定するX7R特性規格を満足する。しかも、5kV/mmのDC電圧を印加した場合の容量変化率が45%以内と小さく、薄層での使用に際しても静電容量の変化が小さい。さらに、高温負荷試験での平均寿命時間は84時間以上と長く、焼成温度も1250℃以下の温度で焼成可能である。
【0076】
これに対して、Al23−MO−B23系の酸化物が上記組成範囲外の場合には、試料番号311〜316のように、焼結不足となるか、焼結してもめっきにより電気特性が低下し、高温負荷試験での平均寿命時間が短くなる。
【0077】
なお、上記実施例1〜4で得られた本発明の範囲内の試料について、その誘電体セラミックの粒子を透過型電子顕微鏡で分析した結果、いずれの試料においてもRe成分(但し、Reは、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er及びYbの中から選ばれる少なくとも1種以上)が粒界近傍および粒界に拡散したコア・シェル構造を取っていることが確認された。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、積層セラミックコンデンサの誘電体セラミック層が還元雰囲気中で焼成しても還元されず、半導体化しない誘電体磁器組成物から構成されているので、電極材料として卑金属であるニッケル又はニッケル合金を用いることができ、しかも1250℃以下と比較的低温で焼成可能であるため、積層セラミックコンデンサのコストダウンを図ることができる。
【0079】
又、この誘電体磁器組成物を用いた積層セラミックコンデンサは、薄層にして高電界がかけられた場合でも誘電率即ち静電容量の減少が小さく、耐めっき液性に優れて信頼性が高い。したがって、小型薄層で大容量の積層セラミックコンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図である。
【図2】図1の積層セラミックコンデンサのうち内部電極を有する誘電体セラミック層部分を示す平面図である。
【図3】図1の積層セラミックコンデンサのうちセラミック積層体部分を示す分解斜視図である。
【図4】Li2O−B23−(SiwTi1-w)O2系の酸化物の三元組成図である。
【図5】Al23−MO−B23系の酸化物の三元組成図である。
【符号の説明】
1 積層セラミックコンデンサ
2a、2b 誘電体セラミック層
3 セラミック積層体
4 内部電極
5 外部電極
6、7 めっき層

Claims (7)

  1. 複数の誘電体セラミック層と、該誘電体セラミック層間に形成された内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサにおいて、
    前記誘電体セラミック層が、次の組成式、
    {Ba1-xCaxO}mTiO2+αRe23+βMgO+γMnO
    (但し、Re23は、Y23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23及びYb23の中から選ばれる少なくとも1種以上であり、α、β及びγはモル比を表わし
    0.001≦α≦0.10
    0.001≦β≦0.12
    0.001<γ≦0.12
    1.000<m≦1.035
    0.005<x≦0.22
    の範囲内にある)で表わされ、かつ該誘電体セラミック層に用いる{Ba 1-x Ca x O} n TiO 2 (ただし、0.005<x≦0.22、0.990≦n≦1.035)原料中のアルカリ金属酸化物の含有量が0.02重量%以下である主成分100重量部に対して、第1の副成分をLi2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物とし、第2の副成分をAl23−MO− 23系の酸化物(但し、MOはBaO、CaO、SrO、MgO、ZnO及びMnOの中から選ばれる少なくとも1種である)の酸化物とし、第3の副成分をSiO2としたときに、該第1、第2及び第3の副成分から選ばれる1種を0.2〜5.0重量部含有しており、
    前記内部電極はニッケルまたはニッケル合金からなることを特徴とする、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記誘電体セラミック層に用いる{Ba 1-x Ca x O} n TiO 2 (ただし、0.005<x≦0.22、0.990≦n≦1.035)原料の平均粒径は、0.1〜0.7μmであることを特徴とする、請求項1記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記第1の副成分は、xLi2O−yB23−z(SiwTi1-w)O2(但し、x、y及びzはモル%であり、wは0.30≦w≦1.0の範囲内にある)で表わしたとき、それぞれの成分を頂点とする三元組成図の
    A(x=0、y=20、z=80)
    B(x=19、y=1、z=80)
    C(x=49、y=1、z=50)
    D(x=45、y=50、z=5)
    E(x=20、y=75、z=5)
    F(x=0、y=80、z=20)
    で示される各点を結ぶ直線で囲まれた領域の内部又は線上にあることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第1の副成分中には、前記Li2O−B23−(Si,Ti)O2系の酸化物100重量部に対して、Al23及びZrO2のうち少なくとも1種を合計で20重量部以下(但し、ZrO2は10重量部以下)含有することを特徴とする、請求項3記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記第2の副成分は、xAl23−yMO−zB23(但し、x、y及びzはモル%である)で表わしたとき、それぞれの成分を頂点とする三元組成図の
    A(x=1、y=14、z=85)
    B(x=20、y=10、z=70)
    C(x=30、y=20、z=50)
    D(x=40、y=50、z=10)
    E(x=20、y=70、z=10)
    F(x=1、y=39、z=60)
    で示される各点を結ぶ直線で囲まれた領域の内部又は線上にあることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記外部電極は、導電性金属粉末、又はガラスフリットを添加した導電性金属粉末の焼結層からなることを特徴とする、請求項1〜5のうちいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記外部電極は、導電性金属粉末、又はガラスフリットを添加した導電性金属粉末の焼結層と、その上に形成されためっき層からなることを特徴とする、請求項1〜5のうちいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
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