JP3698696B2 - 生体試料調製方法、生体試料定量方法及び生体試料保存容器 - Google Patents

生体試料調製方法、生体試料定量方法及び生体試料保存容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は臨床診断に用いる定量用試料の調製方法、該調製方法により調製された定量用試料を用いて生体試料中の定量すべき成分を定量する方法、及び定量用試料の調製に使用する容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、採血には、医師等一定の有資格者が注射器を用いて静脈から血液を採取する一般採血と、検査対象者本人が自分の手の指等に採血針を刺して血液を採取する自己採血とがある。
【0003】
一般採血により採取された血液は、採取容器に密閉された状態で検査場所に搬送され、そこで遠心分離器により血球と血漿に分離された後、検査が行われていた。また、自己採血により採取された血液は、濾紙に含浸され乾燥された状態で検査場所に搬送され、濾紙の赤色部分は血球で白色部分が血漿であるので、その検査場所にて白色部分を切り取り溶剤に溶解させ、分析が行われていた。
【0004】
臨床検査においては、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者が採血等により生体試料を採取し、採取した生体試料から定量用試料を調製し、生体試料中の定量すべき成分を定量している。
【0005】
定性的または半定量的な判定を行う特定の検査項目では検査対象者自ら生体試料を採取する方法も知られているが、一般の定量のための検査項目では検査対象者が医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者がいる病院や検査センター等に出向くか、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者が検査対象者のいる居所等に出向いて検査対象者からの生体試料の採取が行われている。また、採取された生体試料から定量用試料を調製する操作も、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者が行っている。
【0006】
定量用試料を調製するに際しては、一定容量を正確に定量する必要があり、煩雑であることから検査対象者が生体試料を一定容量定量し定量用試料を調製することや、有資格者または技術者が採取した生体試料からその場で定量用試料を調製することは行われていない。
【0007】
自動分析機の性能の向上に伴い検体の微量化が進み、従来のような大量の生体試料を採取する必要がなくなってきている。一定容量の生体試料を一定容量の希釈液で希釈した試料を用いて定量すべき成分を定量する方法を用いた自動分析機として、例えば、Bio Majesty JCA−BA1650(JEOL社製)が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般採血の場合、採取された血液を遠心分離した後、上澄みの血漿をスポイトで吸い取り、血漿分析機用の特殊容器に移さなければならないので、血液を血球と血漿に分離するのに手間が掛かりコスト高になり、また、特殊容器に移す際に、取り違う等の事故が起きる虞れがあった。
【0009】
また、血液中の血球は時間の経過と共に溶血し、血液の常温放置での精度保証期間はせいぜい1日程度であるので、それ以後に検査を行った場合にはナトリウム、カリウム、クロム等の電解質物質の測定数値に悪影響を及ぼしたり、GOT、GPT等の酵素系の数値の測定ができなくなったりし、診療、診断等の指針となるような検査数値が期待できなくなるといった問題が生じていた。
【0010】
また、遠心分離器により血液を分離させ、所定項目の検査を行うためには、1回に5〜10mL程度の採血量が必要とされていた。したがって、検査対象者本人で採血することは困難であり、医師等一定の有資格者が採血することになるので、検査対象者が病院等に行くか、或いは有資格者が検査対象者の居所に出向いたりする必要があり、採血に手間が掛かっていた。
【0011】
一方、自己採血は、血液を濾紙に含浸させ乾燥させた後に溶剤に溶解させる工程を必要とするため、斯かる工程を経ても検査数値に影響を与えるおそれのない特定の検査項目に関してのみ有効であり、これらの検査項目以外での実施は不可能であった。
【0012】
また、これまでの臨床診断の形態では、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者及び検査対象者の負担が大きく、生体試料の採取から実際の検査までの過程も煩雑であった。従って、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者並びに検査対象者の負担を最小限にするような診断法の開発及び該診断法を組み入れたより簡素な臨床診断システムの構築が望まれている。
【0013】
そこで、本発明は上記事情を鑑みて、血液検査のコスト低減化が図れ、血液の保存性がよく検査精度の向上が図れ、採血量が微量で済み、作業の簡素化が可能な血液分離器具及び血液分離方法を提供するものである。
【0014】
また、本発明は生体試料から該生体試料中の定量すべき成分の定量に使用する定量用試料を調製する方法、生体試料中の定量すべき成分を定量する方法、容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料を定量するまで保存するために使用する容器、または容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料から定量用試料を調製するために使用する容器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決する手段】
本発明は上記事情を鑑みて構成されたもので、上記課題を解決するために以下の特徴を有する。すなわち本発明の血液分離器具は、採取した血液を収容する血液採取手段と、前記血液中の血球と血漿とを分離する濾過手段と、分離された血球を収容する血球採取手段と、分離された血漿を収容する血漿採取手段と、前記血液採取手段内に収容された血液を加圧する加圧手段とを備えており、前記濾過手段は、一端側が前記血液採取手段の血液排出部に連通すると共に他端側が前記血球採取手段の血球導入部に連通された細管を有し、該細管の壁面には、血漿の通過を許容し、かつ血球の通過を阻止する大きさの多数の貫通孔が形成されており、前記加圧手段による加圧動作により、前記血液採取手段内の血液が前記濾過手段内に導入され、かつ該濾過手段の前記貫通孔を介して前記血液中の血漿が前記血漿採取手段内に分離収容されるように構成されたことを特徴とする。
【0016】
好適な態様では、採取した血液を収容する血液採取容器部と、該血液採取容器部の血液排出部に連通する血漿採取容器着脱部と、血球導入部が前記血漿容器着脱部に連通する血球採取容器着脱部とを有する本体容器と、前記血液採取容器部に嵌挿可能な押込み部を有する押込み蓋と、前記血漿採取容器着脱部に着脱可能に接続され所定量の血漿希釈溶液を有する血漿採取容器と、前記血球採取容器着脱部に着脱可能に接続され所定量の血球保護溶剤を有する血球採取容器と、前記血液中の血球と血漿とを分離する限外濾過体とを備えており、該限外濾過体は、一端側が前記血液採取容器部の血液排出部に連通すると共に他端側が前記血球採取容器の血球導入部に連通された一群の濾紙製細管を有し、該細管の壁面には血漿の通過を許容し、かつ血球の通過を阻止する大きさの多数の貫通孔が形成されており、前記押込み蓋を押込むことにより、前記血液採取容器部の血液が前記限外濾過体内に導入され、かつ該限外濾過体の前記貫通孔を介して前記血液中の血漿が前記血漿採取容器内に分離収容されるように構成されたことを特徴とする。
【0017】
また、好ましい態様では、前記細管の貫通孔の内径は0.4〜0.6μmの範囲にあり、また、前記血液採取容器部が底部に設けられた薄壁に封入された球状溶剤を有し、前記押込み蓋の押込み部が前記薄壁を圧壊可能な端部を有し、さらに、前記球状溶剤の外径は前記細管の貫通孔の内径より大きい。
【0018】
さらに、好ましくは、前記血液採取容器部の容積が80〜120μLの範囲であり、また、前記血球採取容器内を空気層域と血球保護溶剤保有域とに分割し且つ摺動可能なピストンを有し、さらに、前記空気層域の圧力を1.0〜1.5気圧の範囲に設定し、さらにまた、前記血漿希釈溶液に所定量の色素が混入されている。
【0019】
また、本発明の血液分離方法は、血液採取手段に血液を採取し、該血液を加圧手段により加圧して一端側が前記血液採取手段の血液排出部に連通された濾過手段内に導入し、前記血液中の血漿を前記濾過手段の壁面に形成された貫通孔を介して血漿採取手段内に収容し、前記血液中の血球を前記濾過手段内を流通させ該濾過手段の他端側が連通された血球採取手段の血球導入部を介して血球採取手段内に収容することを特徴とする。
【0020】
好適な態様では、本体容器の血液採取容器部に血液を採取し、その後直ぐに、前記血液採取容器部に押込み蓋を嵌挿し、押込み、前記血液を一端側が前記血液採取手段の血液排出部に連通された限外濾過体の細管内に導入し、前記血液中の血漿を前記細管の壁面に形成された貫通孔を介して前記本体容器に気密に接続された血漿採取容器内の血漿希釈溶液に溶解させ、前記血液中の血球を前記限外濾過体内を流通させ該限外濾過体の他端側が連通された血球採取容器の血球導入部を介して前記本体容器に気密に接続された血球採取容器内の血球保護溶剤に混入させることを特徴とする。
【0021】
また、好ましい態様では、前記押込み蓋の押込み部を最下部まで押込み、前記血液採取容器部底部の球状溶剤を封入する薄壁を圧壊し、前記球状溶剤を前記各細管内に充填させ凝固させ、さらに、前記血液を80〜120μL採取する。
【0022】
上記した発明によれば、前記血液は前記血液採取手段から前記濾過手段の細管内に流入し、前記血液中の血漿は前記細管の貫通孔を通り前記血漿採取手段内に収容され、前記血液中の血球は前記細管内を流通し、前記血球採取手段内に収容される。
【0023】
また本発明は以下の(14)〜(41)に関する。
(14)生体試料から該生体試料中の定量すべき成分の定量に使用する定量用試料を調製する方法において、容量を定量することなしに採取された未知容量の生体試料を一定容量の水性溶液と混合する工程を含有することを特徴とする定量用試料の調製方法。
(15)一定容量の水性溶液が一定量の指示物質を含有するものである(14)記載の調製方法。
(16)一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液を添加する工程を含有する(14)記載の調製方法。
(17)指示物質が色素または色原体である(14)〜(16)のいずれかに記載の調製方法。
(18)色原体が酸化発色型色原体である(17)記載の調製方法。
(19)生体試料が全血、血漿または血清である(14)〜(18)のいずれかに記載の調製方法。
(20)水性溶液が緩衝液である(14)〜(19)のいずれかに記載の調製方法。
(21)定量すべき成分が血清中の成分である(14)〜(20)のいずれかに記載の調製方法。
(22)容量を定量することなしに採取された未知容量の生体試料と一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液とを混合する工程を含有する調製方法で調製された定量用試料を用いることを特徴とする生体試料中の定量すべき成分の定量方法。
(23)容量を定量することなしに採取された未知容量の生体試料が一定容量の水性溶液に混合されたものである(22)記載の定量方法。
(24)定量用試料中の生体試料の希釈倍率を求める工程及び定量用試料中の定量すべき成分の濃度を定量する工程を含有する(22)または(23)記載の定量方法。
(25)指示物質が色素または色原体である(22)〜(24)のいずれかに記載の定量方法。
(26)色原体が酸化発色型色原体である(25)記載の定量方法。
(27)生体試料が全血、血漿または血清である(22)〜(26)のいずれかに記載の定量方法。
(28)水性溶液が緩衝液である(22)〜(27)のいずれかに記載の調製方法。
(29)定量すべき成分が血清中の成分である(22)〜(28)のいずれかに記載の調製方法。
(30)一定容量の水性溶液が封入されており、かつ、生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段を有する、容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料を定量するまで保存するために使用する生体試料保存用容器。
(31)一定容量の水性溶液が封入されており、かつ、生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段を有する、容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料から定量用試料を調製するために使用する定量用試料調製用の容器。
(32)一定容量の水性溶液が一定量の指示物質を含有する溶液である(30)または(31)記載の容器。
(33)指示物質が色素または色原体である(32)記載の容器。
(34)色原体が酸化発色型色原体である(33)記載の容器。
(35)生体試料が全血、血漿または血清である(30)〜(34)のいずれかに記載の生体試料採取容器。
(36)定量すべき成分が血清中の成分である(30)〜(35)のいずれかに記載の生体試料採取容器。
(37)下記1)〜4)の工程を含む生体試料中の定量すべき成分の定量方法。1)容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料と一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液とからなる定量用試料を調製する工程、
2)該一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液中の指示物質の濃度(C1)と該定量用試料中の指示物質の濃度(C2)とから該生体試料の希釈倍率(a)を求める工程、
3)該定量用試料中の定量すべき成分の濃度(Y)を求める工程、
4)上記2)で求めた生体試料希釈倍率(a)と上記3)で求めた定量用試料中の定量すべき物質の該濃度(Y)とから生体試料中の定量すべき成分を決定する工程。
(38)水性溶液が緩衝液である(37)記載の調製方法。
(39)指示物質が色素または色原体である(37)または(38)記載の方法。
(40)色原体が酸化発色型色原体である(39)記載の方法。
(41)C1およびC2に代えて、該一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液の吸光度(E1)および該定量用試料の吸光度(E2)をそれぞれ用いる(39)または(40)記載の方法。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の1実施例について説明する。
【0025】
図1は本発明に係る血液分離器具1を示し、該血液分離器具1は本体容器2と、該本体容器2に接続された限外濾過体3と、それぞれ前記本体容器2に着脱可能に接続された血漿採取容器4及び血球採取容器5と、前記本体容器2に嵌挿可能な押込み蓋6とから構成され、一般に、前記本体容器2、血漿採取容器4、及び血球採取容器5は合成樹脂製である。
【0026】
図2から図4を参照すると、前記本体容器2は有天円筒状で、例えば、内径が1.5cm程度の血漿採取容器着脱部7と、該血漿採取容器着脱部7上に共に円筒状に形成された血液採取容器部8及び血球採取容器着脱部9とを有し、前記血液採取容器部8は前記血球採取容器着脱部9より口径及び高さ共に大きくなっている。前記血液採取容器部8の容積は、好ましくは、80〜120μL(4〜5滴分)の範囲であり、さらに好ましくは100μLであり、例えば、内径が8mmの場合、深さは2mm程度とする。前記血漿採取容器着脱部7の上板10には血液排出用連通口11、血球導入用連通口11’が穿設され、前記血液採取容器部8は前記血液排出用連通口11を介して前記血漿採取容器着脱部7と連通し、前記血球採取容器着脱部9は前記血球導入用連通口11’を介して前記血漿採取容器着脱部7と連通している。前記血漿採取容器着脱部7の内側上部は螺刻され、前記血液採取容器部8及び前記血球採取容器着脱部9の外側はそれぞれ螺刻されている。
【0027】
図1、図5及び図6に示されているように、前記限外濾過体3は多数本、例えば100本の濾紙製の細管12(例えば、それぞれ口径2mm、全長3cm)からなる濾過部13と、該濾過部13の両端部にそれぞれ設けられた接続部14,14窒ニを有し、前記各細管12の壁面には、好ましくは、内径0.4〜0.6μm、好ましくは0.5μmの多数の貫通孔15が穿設されている。前記接合部14,14’はそれぞれ前記各細管12を束ねる扁平な台座16,16’を有し、該台座16,16’は前記各細管12を束ねた状態で内部に扁平な空間の合流部17,17’を形成するようになっている。また、前記各台座16,16’の上面中央には前記合流部17,17’に連通するように導入管18,18’が固着され、該導入管18,18’は外側が螺刻されている。該導入管18,18’は血漿採取容器着脱部7側から前記血液排出用連通口11及び血球導入用連通口11’にそれぞれ貫設され、前記導入管18には前記血液採取容器部8側からナット19が螺合すると共に前記導入管18’には前記血球採取容器着脱部9側からナット19’が螺合し、該ナット19,19’と前記台座16,16’とで前記血漿採取容器着脱部7の上板10を挟持するようになっている。また、前記血液採取容器部8底部には圧壊可能な材質製、例えば、合成ゴム製の薄壁20が水平に張着され、前記導入管18は前記薄壁20を気密に貫通し、該薄壁20の下方に外径が前記細管12の貫通孔15の外形より大きい、好ましくは前記貫通孔15の外形より0.2μm程度大きい人工的な球状溶剤21が所定量封入されている。
【0028】
図1及び図7〜図10を参照すると、前記血漿採取容器4は上部に拡径部22を有し、下部に底部23を有する略円筒状を成し、好ましくは血漿分析機(図示せず)にそのままセットできる形状を成している。前記拡径部22の外側は螺刻され、該拡径部22は前記血漿容器着脱部7に螺合可能になっている。前記底部23はすり鉢状を成し、下面には直径方向に沿って摘み部24が突設されており、前記血漿採取容器4は、前記摘み部24を水平回転させることにより前記血漿容器着脱部7に対し着脱可能になっている。また、前記血漿採取容器4内には血漿希釈溶液25が封入され、さらに該血漿希釈溶液25中にマラカイトグリーン等の色素が混入されている。
【0029】
図1及び図11〜図14を参照すると、前記血球採取容器5は有天円筒状を成し、内側下部は螺刻され、前記血球採取容器着脱部9に着脱可能になっている。また、前記血球採取容器5内部には偏平な円柱形状のピストン26が上下に摺動可能に設けられている。好ましくは、該ピストン26の周壁に周方向に複数の小溝27が刻設され、前記血球採取容器5内面と前記ピストン26間の気密性を維持しつつ前記ピストン26が摺動可能になっている。前記血球採取容器5内は前記ピストン26により2室に分割され、該ピストン26より上方は空気層域28を形成し、前記ピストン26より下方は血球保護溶剤保有域29を形成している。該血球保護溶剤保有域29には、血球の凝固、溶血を防ぐため、採取する血球容量の約1/7の容量の血球保護溶剤30、例えば、EDTAまたはクエン酸等の凝固防止剤が封入されている。また、前記空気層域28内の圧力は外気圧より高い圧力、好ましくは、外気圧より0.2〜1.0気圧高めに保持され、初期状態において、前記ピストン26は前記接続部14’に当接し、前記血球保護溶剤30が前記濾過部13に逆流しないようになっている。
【0030】
図1及び図15〜図18を参照すると、前記押込み蓋6は、有天円筒状で合成樹脂製の外周部31と、該外周部31の上板内面に同心に固着された円柱状で合成ゴム製の押込み部32とを有し、前記外周部31は外面上部に滑り止め部33が設けられ、内周面は螺刻されている。前記外周部31と前記押込み部32の間には円筒状の空間34が形成され、前記血液採取容器部8に対して、前記外周部31は螺捜し、前記押込み部32は嵌挿可能になっている。該押込み部32の周壁下部には封止部材、例えば弾性材料製の複数のリング35が設けられ、前記押込み部32が前記血液採取容器部8に嵌挿する時の両者間の気密性を保持するようになっている。さらに、前記押込み部32の周壁最上部には環状薄板形状のパッキン36が固着され、前記血液採取容器部8の上端が前記パッキン36を押圧することにより前記血液採取容器部8と前記押込み蓋6間の気密性が保持できるようになっている。また、前記押込み部32の下端には同心に凹部37が形成され、該凹部37は前記ナット19に嵌合可能になっている。
【0031】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る血液分離方法を説明する。
【0032】
検査対象者は自分の手の指等に採血針を突き刺し、図19に示すように、前記血液採取容器部8内に、好ましくは80〜120μL(4〜5滴)、さらに好ましくは100μLの血液38を採取する。前記滑り止め部33を把持し、図20に示すように、前記押込み蓋6の前記押込み部32を前記血液採取容器部8に嵌挿する。前記押込み部32と前記血液採取容器部8との間の気密性は前記リング35により保たれ、前記血液38は前記押込み部32により押圧され、前記導入管18を通り前記限外濾過体3の前記各細管12内に流入する。
【0033】
前記血液38中の血漿39は、外径が前記細管12の前記貫通孔15の内径より小さいので、該貫通孔15を通過し、前記血漿採取容器4内の前記血漿希釈溶液25中に溶解する。該血漿希釈溶液25中には色素が混入されているので、単位体積当りの色素量を測定することにより、溶液の希釈倍率(溶解率)を正確に算出でき、前記血漿39の検査精度を高く維持することができる。
【0034】
また、前記血液38中の血球40は、外径が前記貫通孔15の内径より大きいので、前記各細管12内を流通し、前記導入管18’を通り、図24に示すように、前記ピストン26を持上げ、前記血球採取容器5内の前記血球保護溶剤30中に混入する。前記ピストン26の周壁には前記小溝27が形成されているので、前記ピストン26は前記血球採取容器5内周面との間の気密性を保持しつつ上方に摺動する。この時、前記血漿39が前記貫通孔15を通過するには一定の時間が掛かるため、前記押込み部32を急激に押込むと、図25に示すように、前記ピストン26は一時的に上昇するが、それに伴い前記空気層域28内の圧力が上昇するので、該圧力により前記ピストン26は下方に摺動し、前記血球40が混入した前記血球保護溶剤30を押圧し、該押圧力により前記血漿39の前記貫通孔15への通過を促進させる。
【0035】
前記血液採取容器部8内の前記血液38が前記血液採取容器部8から完全に排出されると、図21及び図22に示すように、前記押込み部32の下端は前記薄壁20を圧壊し、前記球状溶剤21は前記押込み部32の前記凹部37に流入し、前記導入管18を通り前記各細管12内に流入する。前記押込み蓋6の押込み部32を最下部まで押込むと、すべての前記球状溶剤21は前記血液採取容器部8から流出し、前記各細管12内を充填し、凝固する。
【0036】
したがって、それ以後、前記血漿39の溶解した前記血漿希釈溶液25が前記血漿採取容器4から前記各細管12内に逆流したり、前記血球40の混入した前記血球保護溶剤30が前記血球採取容器5から前記各細管12内に逆流したりすることはない。また、前記押込み部32を最下部まで押込むと、前記血液採取容器部8の上端が前記パッキン36を押圧し、前記押込み蓋6と前記血液採取容器部8との間の気密性は前記リング35に加えて、前記パッキン36により2重に保持される。
【0037】
その後、前記血液38を前記血漿39と前記血球40とに分離させたままの状態で前記血液分離器具1を検査場所まで搬送し、所定項目の検査を行う。
【0038】
この場合、採血後直ぐにその場で血液を血漿と血球とに分離させ、血球を血球保護溶剤に混入させた状態で検査場所に搬送しているので、搬送中の溶血、血液の凝固等を防止することができる。したがって、血液の保存性がよく、検査精度の向上が図れる。また、採取した血液を1週間程度は常温で保存可能であり、搬送を迅速に行ったり、採血場所と検査場所の地域性を考慮したり等の配慮が不要となり、作業の自由度を向上させることが可能となる。さらに、血液の分離に遠心分離器を使用しないので採血量が数滴で済み、自己採血により、従来の一般採血と同程度の項目について検査することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態においては、前記血漿採取容器4、前記血球採取容器5、前記押込み蓋6と前記本体容器2とはそれぞれ螺合するようになっているが、着脱可能で気密性を保持可能な接続方法であれば、螺刻せずにテーパを付ける等他の接続方法であってもよい。
【0040】
また、容器内部の突起等による血球の損壊を防止するため、前記血球採取容器5、前記血液採取容器部8等の容器内面にヘパリン等でコーティング処理を施してもよい。
【0041】
さらに、前記本体容器2、前記血漿採取容器4、前記血球採取容器5、前記押込み蓋6、前記ピストン26等の材質は上記した材質に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0042】
また、上記実施の形態においては、自己採血で実施する場合について説明したが一般採血においても実施可能であることは勿論である。
【0043】
本発明に用いられる水性溶液としては特に制限はないが、例えば脱イオン水、蒸留水、緩衝液等があげられ、緩衝液が好ましい。緩衝液に用いる緩衝剤は緩衝能を有するものならば特に限定されないが、pH1〜11の例えば乳酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤、フタル酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、トリエタノールアミン緩衝剤、ジエタノールアミン緩衝剤、リジン緩衝剤、バルビツール緩衝剤、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝剤、イミダゾール緩衝剤、リンゴ酸緩衝剤、シュウ酸緩衝剤、グリシン緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、グリシン緩衝剤、3−モルホリノプロパン酸(MOPS)、1,4−ピペラジンビス(エタンスルホン酸)(PIPES)、2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸(HEPES)等のグッド緩衝剤等が挙げられる。緩衝液の濃度は特に制限はされないが、0.1〜1000mmol/Lが好ましく1〜500mmol/Lがより好ましい。
【0044】
また、緩衝液中には必要に応じて、界面活性剤、防腐剤等が含有されてもよい。界面活性剤としては、例えば、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤または非イオン界面活性剤が挙げられる。防腐剤としては、例えば、アジ化ナトリウムや抗生物質等が挙げられる。
【0045】
生体試料に全血を使用する場合には、水性溶液は、赤血球等の血球の膨張や収縮による血清中の成分濃度の変化を防止する目的で、定量すべき成分の定量に影響しない塩類、糖類等、緩衝剤等により等張液に調製されたものであることが好ましい。
【0046】
塩類としては、特に制限はないが、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属塩等があげられる。糖類としては、特に制限はないが、例えば、マンニトール、ソルビトール等の糖アルコール等があげられる。緩衝剤としては、前述のものがあげられる。
【0047】
本発明に使用する指示物質としては、生体試料中の定量すべき成分以外で実質的に生体試料に含有されない成分であれば特に制限はないが、生体試料中の定量すべき成分の定量に影響しない成分が好ましい。指示物質としては、例えば色素、色原体、蛍光物質、発光物質等があげられ、色素または色原体が好ましい。色素は比色方法により直接その濃度を定量できるので好ましい。
【0048】
色素としては、例えば、アシッドイエロー3、アシッドイエロー23、アシッドイエロー25、アシッドイエロー36、アシッドオレンジ5、アシッドオレンジ6、アシッドオレンジ7、アシッドオレンジ10、アシッドオレンジ19、アシッドオレンジ52、アシッドグリーン16、アシッドグリーン25、アシッドバイオレット43、アシッドブルー3、アシッドブルー9(ブリリアントブルーFCF)、アシッドブルー40、アシッドブルー45、アシッドブルー47、アシッドブルー59、アシッドブルー74、アシッドブルー113、アシッドブルー158、アシッドレッド1、アシッドレッド2、アシッドレッド14、アシッドレッド18、アシッドレッド27、アシッドレッド37、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド87、アシッドレッド88、アシッドレッド92、アシッドレッド94、アシッドレッド95、アシッドレッド111、フードレッド17、フードイエロー3、ベーシックイエロー1、ベーシックイエロー2、ベーシックイエロー11、ベーシックオレンジ1、ベーシックオレンジ22、ベーシックグリーン4(マラカイトグリーン)、ベーシックバイオレット3、ベーシックバイオレット4、ベーシックバイオレット10、ベーシックブルー1、ベーシックブルー3、ベーシックブルー9、ベーシックブルー24、ベーシックレッド1、ベーシックレッド2、ベーシックレッド5、ベーシックレッド9、ベーシックレッド18などが挙げられる。
【0049】
還元発色型色原体としては、例えば、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウム ブロミド(MTT)、2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム モノナトリウム塩(WST−1)、2−(4−ヨードフェニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム モノナトリウム塩(WST−3)などが挙げられる。
【0050】
酸化発色型色原体としては、過酸化水素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質の共存下、単独で色素へ変換される色原体(以下、ロイコ型色原体とよぶ)と、二つの化合物が酸化的カップリングして色素を生成する色原体(以下、カップリング型色原体とよぶ)とがあげられる。
【0051】
ロイコ型色原体としては、例えば、10−N−カルボキシメチルカルバモイル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10H−フェノチアジン(CCAP)、10−N−メチルカルバモイル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10H−フェノチアジン(MCDP)、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン ナトリウム塩(DA−64)、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン、ビス[3−ビス(4−クロロフェニル)メチル−4−ジメチルアミノフェニル]アミン(BCMA)等が挙げられる。
【0052】
カップリング型色原体としては、例えば、4−アミノアンチピリン(4−AA)や3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラジン等のカプラ−と、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N’サクシニルエチレンジアミン(EMSE)、N−(3,5−ジメトキシフェニル)−N’サクシニルエチレンジアミン・ナトリウム塩(DOSE)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−アニシジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩2水和物(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン・ナトリウム塩(HSDA)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン、N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピルアニリンプロピル−m−アニジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−4−フルオロ−3,5−ジメトキシアニリン・ナトリウム塩(F−DAOS)等のアニリン類との組合せや、4−AAとフェノールや3−ヒドロキシ−2,4,6−トリヨウド酢酸等のフェノール類との組合せが挙げられる。
【0053】
蛍光物質としては、p−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシフェニルプロピオン酸、クマリン等があげられる。
【0054】
発光物質としては、例えばルミノール、イソルミノール、ルシゲニン、アクリジニウムエステル等の化合物があげられる。
【0055】
本発明に用いうる生体試料には特に制限はなく、例えば全血、血漿、血清、髄液、唾液、尿、汗などが挙げられるが、全血、血漿、血清を用いることが好ましい。
【0056】
また、生体試料の起源もヒトに限定されるものではなく、動物類、魚類、鳥類などであっても構わない。動物類としてはウマ、ウシ、ブタ、イノシシ、ヒツジ、ウサギ、タヌキ、キツネ、イヌ、ネコ、クマ、パンダなどが挙げられ、魚類としてはアナゴ、アユ、イワシ、イワナ、ウナギ、カツオ、キス、サケ、サバ、ハマチ、フグ、マグロなどが挙げられ、鳥類としてはニワトリ、ハトなどが挙げられる。
【0057】
本発明において用いる定量用試料とは、一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液と未知容量の生体試料とからなる溶液を指す。この定量用試料において未知容量の生体試料を溶解するための該一定量の指示物質を一定容量の水性溶液に含有した溶液を、以下、標準溶液とよぶ。
【0058】
定量用試料は、容量を定量することなしに採取された未知容量の生体試料を一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液と混合することにより調製されるか、または、未知容量の生体試料と一定容量の水性溶液とを混合した溶液に一定量の色原体を含有する一定容量の水性溶液を添加して調製される。従って、生体試料の容量を定量するための容器等を使用する必要がないので、生体試料採取現場で定量用試料が簡便に調製できる。また、定量用試料を調製するために使用する生体試料も微量で充分である。
【0059】
標準溶液は、一定量の指示物質を一定容量の水性溶液と混合することにより調製されるか、または、一定容量の水性溶液に一定量の色原体を含有する一定容量の水性溶液を添加して調製される。
【0060】
生体試料の取得方法は特に制限はなく、通常の方法で、例えば、血清の場合には全血をしばらく放置後、遠心分離することにより、血漿の場合には全血を膜分離等の分離操作により得ることが出来る。
【0061】
本発明において、検査対象者自らが採血針を刺して血液を採取する等の自己採血方法等が好適に使用できる。しかも容量を定量することなく行えるので、定量用試料を調製する特別な技術を必要としないため、検査対象者自ら定量用試料を調製することができる。また、全血を直接一定容量の水性溶液に混合して調製した定量用試料は、必要に応じて遠心分離、膜分離等の分離操作により血球成分を分離した後、該定量用試料中の定量すべき成分を定量し得られる値と、下記に記載する希釈倍率算出方法で得られる希釈倍率とから、血漿または血清中の定量すべき成分の濃度を求める試料として使用することができる。
【0062】
生体試料と一定容量の水性溶液の混合方法は特に限定はなく、上記の取得方法で得た試料を直接添加しても、あるいは、容器内に備わった分離手段を通じての間接的に添加してもよい。後者の添加方法としては、例えば、本発明の血液分離器具を用いて、全血から分離させた血漿を添加する方法が挙げられる。
【0063】
定量用試料中の指示物質の希釈倍率は特にその範囲に制限はないが、2〜100倍が好ましく、2〜50倍がより好ましく、2〜20倍が特に好ましい。
【0064】
なお、一定容量の水性溶液が一定量の指示物質を含有していないときは、生体試料を混合した後に、一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液を混合すればよい。このとき使用する水性溶液は、生体試料を混合するために使用する水性溶液と同一組成の溶液でもよいが異なった組成のものでもよい。
【0065】
未知容量の生体試料中の定量すべき成分の定量は、標準溶液中の指示物質の濃度及び定量用試料中の指示物質の濃度を定量し生体試料の希釈倍率を求める工程並びに定量用試料中の定量すべき成分の濃度を定量する工程とを含有する。
【0066】
生体試料中の定量すべき成分の濃度(X)は、前述の方法で調製された定量用試薬中の定量すべき成分の濃度(Y)と定量用試料中の生体試料の希釈倍率(a)から式1により求めることができる。
【0067】
【数1】
X=aY (式1)
本発明において、希釈倍率は下記のように求めることができる。
【0068】
定量用試料を調製するのに使用した水性溶液容量をV1、指示物質の量をM1、生体試料の容量をV2(但し、V2は測定されない)とすると、該定量用試料中の指示物質の濃度C2は、
【0069】
【数2】
2=M1/(V1+V2) (式2)
で表される。
【0070】
一方、定量用試料を調製するのに使用した水性溶液(=標準溶液)中の指示物質の濃度C1は、下の式3で表される。
【0071】
【数3】
1=M1/V1 (式3)
なお、標準溶液は、生体試料から定量用試料を調製する方法において、生体試料を用いずに調製される溶液である。
【0072】
未知容量の生体試料の定量用試薬中の希釈倍率(a)は、
【0073】
【数4】
a=(V1+V2)/V2 (式4)
であることから希釈倍率(a)は、C1及びC2の値から式5により求めることができる。
【0074】
【数5】
希釈倍率(a)=(V1+V2)/V2=C1/(C1−C2) (式5)
ここで、指示物質の濃度C1とC2は、指示物質が色素、色原体である場合には吸光度で、指示物質が発光物質である場合には発光強度で、指示物質が蛍光物質の場合には蛍光強度を計測することにより求められる。指示物質を吸光度により定量する場合には濃度と吸光度は比例するので、標準溶液及び定量用試料の指示物質の濃度と吸光度をそれぞれC1とE1、及びC2とE2とすると、
【0075】
【数6】
2/C1=E2/E1 (式6)
が成り立つ。従って希釈倍率は、
【0076】
【数7】
希釈倍率(a)=C1/(C1−C2)=E1/(E1−E2) (式7)
として求めることもできる。
【0077】
以上のように希釈倍率は、C1及びC2値またはE1及びE2値により計算されうる。なおC1またはE1はあらかじめ既知の値に設定されていてもよいが、新たに調製した標準溶液を用いて定量することができるので、標準容液中の指示物質の量はあらかじめ既知の値に設定しなくてよい。すなわち、本発明では、生体試料と直接混合される溶液の容量、該溶液に指示物質が含有されているときはその指示物質の量もしくは濃度及び定量用試料を調製するために使用する指示物質を含有する溶液の容量、指示物質の量もしくは濃度は一定であれば既知でなくてもよく、任意のものが使用し得る。
【0078】
指示物質の定量方法としては、指示物質の濃度が定量できる方法であれば特に限定はない。指示物質が色素の場合は、定量用試料そのものの吸光度を定量することができる。また、その他の場合には、定量用試料から一定量の試料を取り出し、その濃度を定量すべき指示物質の定量方法で定量する。定量に際し、吸光度を用いる場合には、指示物質の濃度に換算することなく直接、吸光度の値を用いることが出来る。
【0079】
本発明において指示物質の濃度を測定する方法としては、比色法、発光法、蛍光法などが挙げられるが、比色法が特に好ましい。
【0080】
比色法に用いる指示物質としては、例えば、前述の色素、色原体が挙げられる。色原体としては、還元発色型色原体及び酸化発色型色原体が挙げられる。還元発色型色原体を用いた場合の比色法としては、還元発色型色原体を、NAD(P)H等の還元型補酵素、ジアホラーゼ及び1−メトキシー5−メチルフェナジウムメチルサルフェート等の電子キャリアーの作用により色素に変換し、生成色素の吸光度を分光光度計で測定する方法が挙げられる。酸化発色型色原体を用いた場合の比色法としては、酸化発色型色原体を過酸化水素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質の作用により色素に変換し、生成色素の吸光度を分光光度計で測定する方法が挙げられる。色原体を用いる場合には、酸化発色型色原体を用いる方法が好ましい。
【0081】
色原体を指示物質として用いる場合には、色原体を次の方法により色素へ変換し、生成した色素の吸光度を測定する。還元発色型色原体を用いる場合には、還元発色型色原体がNAD(P)H等の還元型補酵素、ジアホラーゼ及び1−メトキシー5−メチルフェナジウムメチルサルフェート等の電子キャリアーにより色素へ変換され、生成した色素の吸光度が測定される。酸化発色型色原体を用いる場合には、酸化発色型色原体が過酸化水素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質により色素へ変換され、生成した色素の吸光度が測定される。
【0082】
蛍光法としては、過酸化水素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質により前述の蛍光物質から生じた蛍光を蛍光光度計で測定する方法があげられる。
【0083】
発光法としては、過酸化水素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質により前述の発光物質から生じた光(フォトン)をルミノメータで測定する方法があげられる。
【0084】
尚、酸化発色型色原体としてカップリング型色原体を用いる場合には、定量用試料中の指示物質として発色に与る2つの化合物のうちの一方の化合物が含有され、もう一方の化合物は別に保存される。
【0085】
酸化発色型色原体を指示物質として用いる場合には、該酸化発色型色原体のモル数は過酸化水素のモル数よりも小さくすることが必要である。また、カップリング型色原体を指示物質として用いる場合には、該色原体のモル数は過酸化水素ともう一方の化合物のそれぞれのモル数よりも小さくすることが必要である。
【0086】
酸化発色型色原体の色素への変換に使用する過酸化水素は、過酸化水素そのものであっても、物質から酵素により直接または間接的に生成するものであってもよい。過酸化水素を直接または間接的に生成するような物質と酵素の組み合わせとしては、例えば、コレステロールとコレステロールオキシダーゼ、尿酸とウリカーゼ、トリグリセライドとリポプロテインリパーゼ及びグリセロールオキシダーゼ、遊離脂肪酸とアシル−CoAシンセターゼ及びアシル−CoAオキシダーゼ、グルコースとピラノースオキシダーゼ、リン脂質とホスホリパーゼD及びコリンオキシダーゼ、クレアチンとクレアチナーゼ及びザルコシンオキシダーゼ、クレアチニンとクレアチニナーゼ、クレアチナーゼ及びザルコシンオキシダーゼ、乳酸とラクトースオキシダーゼ、無機リンとプリンヌクレオシドホスホリラーゼ及びキサンチンオキシダーゼ、2,4−ジメトキシベンゾイルコリンとコリンエステラーゼ及びコリンオキシダーゼ、アリルアミンとモノアミンオキシダーゼ等が挙げられる。
【0087】
定量用試料中の指示物質としての酸化発色型色原体を色素に変換するための試薬は、1試薬系または複数の試薬系での保存が可能である。複数の試薬系での保存が好ましく、2試薬系での保存がより好ましい。過酸化水素そのものを用いる場合は、過酸化水素とペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質との共存を避けるような2試薬形態が好ましい。また、過酸化水素が物質から酵素により直接または間接的に生成する場合には、物質と直接反応する酵素と該物質との共存を避けるような2試薬形態が好ましい。この酸化発色型色原体を色素に変換するための試薬の保存形態の具体例を以下に記す。しかし、保存形態はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0088】
定量用試料中の色原体:N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン・ナトリウム塩(HSDA)
第1試薬:デタミナーGL−E(グルコース測定用試薬:協和メデックス社製)の第1試薬からHSDAを除いた試薬+グルコース
第2試薬:デタミナーGL−Eの第2試薬
定量すべき成分としては、特に限定はないが、血清中の成分が好ましく挙げられる。また、定量すべき成分の定量は、定量すべき成分の定量法として確立されている一般的な方法により実施可能であり特に制限はないが、指示物質により実質的に影響されない定量方法が好ましい。
【0089】
定量すべき成分と該成分の測定法の具体例を括弧内に記す。総タンパク(ビウレット法)、GOT(JSCC法)、GPT(JSCC法)、L−乳酸デヒドロゲナーゼ(SSCC法)、γ−GTP(JSCC法)、クレアチニンキナーゼ(IFCC法)、コリンエステラーゼ(p−HBC法)、HDLコレステロール(酵素法)、LDLコレステロール(酵素法)、トリグリセライド(酵素法)、尿素窒素(酵素法)、クレアチニン(酵素法)、尿酸(酵素法)、グルコース(酵素法)、アルカリホスファターゼ(GSCC法)、アンモニア(酵素法)、シアル酸(酵素法)、セルロプラスミン(比色法)、遊離コレステロール(酵素法)、遊離脂肪酸(酵素法)、乳酸(酵素法)、リパーゼ(酵素法)、無機リン(酵素法)、モノアミンオキシダーゼ(酵素法)。
【0090】
生体試料の採取及び保存に用いる容器または定量用試料を調製するための容器には、前述の水性溶液が正確に一定量含有している生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段を有する容器を用いる。これにより検査対象者は医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者を煩わせることなく、自己採血等で得た生体試料を全血のまま、1つ1つ容量を定量することなく、適当な量だけ一定容量の水性溶液が封入された容器に添加し、あとは、中の溶液の蒸発及び漏洩を回避する手段を施して、然るべき場所(検査センターや病院)へ送付することにより定量してもらいたい成分の定量を依頼することができる。
【0091】
このような容器としては、水性溶液が蒸発および漏洩を防止できる密閉可能な開閉手段を有している容器であれば特に制限はないが、例えば、スクリューキャップ式試薬ビン等が挙げられる。このような容器の具体例としては、前述の図1のものが挙げられるが、より簡便な容器として、図27の容器が例示される。図27は本発明に係わる生体試料保存用の容器または定量用試料調製用の容器を示し、該容器は生体試料を添加するための密閉可能な開閉手段を有する。以下、本図を参照しつつ、本発明の容器について説明する。
【0092】
本容器は、実際に生体試料が添加される生体試料採取用容器41、該生体試料採取用容器41を安定に固定化するための脱着可能な生体試料採取用容器収納容器43、該生体試料採取用容器収納容器43を安定に固定化する内ぶた44並びに該生体試料採取用容器41及び該内ぶた44を安定に固定化するための外ぶた45からなる。該生体試料採取用容器41内には一定容量の水性溶液42が含有されている。また、該水性溶液42の中には一定量の指示物質が含有されていてもよい。従って、該生体試料採取用容器41は定量用試料調製用容器としても使用される。生体試料採取用容器41の形状としては、特に限定はないが、直接、自動分析機のターンテーブルに装着可能な形状であることが好ましい。生体試料採取用容器収納容器43は生体試料採取用容器41を固定化し、該容器41の転倒とそれによる水性溶液42の漏洩を防止する。従って、該容器43の形状としては容器41を収納する部位と容器全体のすわりを良くする部位とを併せ持った形状が好ましい。内ぶた44および外ぶた45は該容器41および該収納容器43を密閉し、生体試料採取用容器41内の水性溶液42を封じ込める。内ぶた44の形状としては、容器43及び外ぶた45のそれぞれにぴったり嵌まるような機能を有する形状が好ましい。外ぶた45の形状としては、開閉機能を有し、内ぶた44にぴったり嵌まる部位を有し、かつ、容器41を密閉し、溶液42の蒸発および漏洩を防止する部位を有する形状が好ましい。尚、容器41に含有される水性溶液42の容量としては、特に限定はないが、100〜5000μLが好ましく、200〜2000μLがより好ましい。
【0093】
以下に、本発明の実験例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実験に使用した試薬、酵素類は下記の通りである。
【0094】
グルコース定量試薬 デタミナーGL−E(協和メデックス)、グルコース標準溶液(200mg/dL、エイアンドティー)、生理食塩水(0.9%、自家調製)、イオン交換水(2μS/cm以下、オルガノ)。
【0095】
【実施例】
実施例1 指示物質としてHSDAを用いた場合の血清の希釈倍率算出
小試験管11本(径:10mm;長さ:73mm)を用意し、それぞれの試験管に、デタミナーGL−Eの試薬1−B(前処理剤溶解液)をイオン交換水で2倍希釈して調製したHSDAを含有する水性溶液1000μLを正確に分注した。ついで、試験管1〜11にヒトプール血清(3000rpmで遠心分離して得られた10人分の血清をプールして保存したもの)を第1表に示したように、10μL単位で正確に分注した。分注後、ミキサー(AUTOMATIC LABMIXER MODEL TH−2)で5分間攪拌した。
【0096】
【表1】
Figure 0003698696
【0097】
HSDA含有する水性溶液中のHSDA及び第1表に記載の11サンプル中のHSDをデタミナーGL−Eを用いて色素に導きその吸光度を測定した。具体的には、HSDA含有する水性溶液及び第1表に記載の11のサンプル(5μL)と40mg/dLグルコース水溶液(50μL)を混合し37℃で5分加温した後、デタミナーGL−Eの試薬2−A(酵素剤)を同試薬2−B(酵素剤溶解液)全量を加えて調製した試薬(50μL)を添加し、さらに5分間37℃で加温し、生成色素の吸光度を自動分析機Bio Majesty JCA−BA1650(JEOL社製)にて、596nm主波長及び884nm副波長で吸光度を測定した。HSDA含有する水性溶液を使用した場合の吸光度E1は0.4486(=4486×10-4)であり、サンプル1〜11の吸光度は第2表に示す通りであった。
【0098】
1値及びそれぞれのE2とからから希釈倍率〔=E1/(E1−E2)〕を算出し、理論希釈倍率と比較した。結果を第2表に示す。
【0099】
【表2】
Figure 0003698696
【0100】
このように、試験管番号1の場合を除き、理論希釈倍率が6.0〜51.0倍の範囲で理論希釈倍率と算出希釈倍率とのよい一致が見られた。
【0101】
実施例2 希釈血清中の総タンパク質(TP)のビウレット法による定量。
指示物質としてアシッドブルー9(ブリリアントブルーFCF)を用いた血清の希釈倍率を算出し、該希釈血清中の総タンパク質(TP)をビウレット法により定量し、該血清中の総タンパク質(TP)を定量した。
【0102】
指示物質含有水性溶液としてアシッドブルー9(ブリリアントブルーFCF)を含有する0.1mol/L濃度のHEPES緩衝液(pH7.7)溶液を調製した。この溶液を正確に1000μLずつ10本の試験管に分注した。ついでヒト血清を第3表に示すように50μL〜500μLまで50μL単位でそれぞれ添加し、試験管番号1〜10の定量用試料を調製した。
【0103】
血清を添加する前のアシッドブルー9を含有するHEPES緩衝液の吸光度(E1)及び血清を添加した定量用試料の630nmでの吸光度(E2)を定量した。E1及びE2値から希釈倍率を求めた。また、試験管番号1〜10の定量用試料中の総タンパク(TP)をビウレット法により定量した。更に、各検体における希釈倍率値と総タンパク(TP)値とからヒト血清値を算出し、血清を用いて算出した総タンパク(TP)値との一致率を求めた。尚、E1値(104倍した値)は870であり、直接血清を用いて定量した総タンパク(TP)値は6.9g/dLであった。結果を第3表に示す。
【0104】
【表3】
Figure 0003698696
【0105】
このように、いずれの検体においてもよい一致率が観測されことから、本定量方法を用いた生体試料中の総タンパク(TP)の定量は希釈倍率3〜21倍の範囲ではいずれの倍率でも有効であることが判明した。
【0106】
実施例3 希釈血清中のGOTのJSCC法による定量
実施例2に記載の方法に従い調製した10本の異なる希釈倍率の希釈血清検体中のGOTをJSCC法により定量した。尚、E1値(104倍した値)は870であり、直接血清を用いて定量したGOTは48U/Lであった。結果を第4表に示す。
【0107】
【表4】
Figure 0003698696
【0108】
このように、試験管番号1を除き、よい一致率が観測された。従って、本定量方法を用いた生体試料中のGOTの定量は希釈倍率3〜11倍の範囲ではいずれの倍率でも有効であることが判明した。
【0109】
実施例4 希釈血清中の尿酸の酵素法による定量
実施例2に記載の方法に従い調製した10本の異なる希釈倍率の希釈血清検体中の尿酸を酵素法、すなわち、尿酸をウリカーゼによりアラントインと過酸化水素とに変換後、生成した過酸化水素をペルオキシダーゼ、4−アミノアンチピリン及びF−DAOSにより色素へ導き、各検体中の尿酸を定量した。尚、E1値(104倍した値)は870であり、直接血清を用いて定量した尿酸値は4.8mg/dLであった。結果を第5表に示す。
【0110】
【表5】
Figure 0003698696
【0111】
このように、試験管番号1を除き、よい一致率が観測された。従って、本定量方法を用いた生体試料中の尿酸の定量は希釈倍率3〜11倍の範囲ではいずれの倍率でも有効であることが判明した。
【0112】
実施例5 希釈血清中の総コレステロールの酵素法による定量
実施例2に記載の方法に従い調製した10本の異なる希釈倍率の希釈血清検体中の総コレステロールを酵素法により定量した。すなわち、エステル型コレステロールを化学修飾したコレステロールエステラーゼにより加水分解後、反応系中の遊離コレステロールをコレステロールオキシダーゼによりコレステノンと過酸化水素とに変換し、この過酸化水素をペルオキシダーゼ、4−アミノアンチピリン及びDOSEにより色素へ導くことにより各検体中の総コレステロールを定量した。尚、E1値(104倍した値)は870であり、直接血清を用いて定量した総コレステロール値は137mg/dLであった。結果を第6表に示す。
【0113】
【表6】
Figure 0003698696
【0114】
このように、試験管番号1を除き、よい一致率が観測された。従って、本定量方法を用いた生体試料中の尿酸の定量は希釈倍率3〜11倍の範囲ではいずれの倍率でも有効であることが判明した。
【0115】
実施例6
図27に示すように、下記の組成の水溶液を1000μL添加し密閉し、検査対象者が自らが採血し定量用試料を調製するための容器を製造した。
【0116】
溶液の組成
HSDA 1.3mmol/L
HEPES(pH 6.5) 0.1mol/L
実施例7
図27に示すように、下記の組成の水溶液を1000μL添加し密閉し、検査対象者が自らが採血し定量用試料を調製するための容器を製造した。
【0117】
溶液の組成
アシッドブルー9(ブリリアントブルーFCF) 0.018mmol/L
HEPES(pH 7.7) 0.1mol/L
Brij−35(30%) 0.29%(v/v)
【0118】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、本発明は生体試料から該生体試料中の定量すべき成分の定量に使用する定量用試料を調製する方法、生体試料中の定量すべき成分を定量する方法、容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料を定量するまで保存するために使用する容器、または容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料から定量用試料を調製するために使用する容器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る本体容器を示す断面図である。
【図3】本発明に係る本体容器を示す平面図である。
【図4】本発明に係る本体容器を示す底面図である。
【図5】本発明の限外濾過体の概略図である。
【図6】本発明に係る細管の部分斜視図である。
【図7】本発明に係る血漿採取容器の断面図である。
【図8】本発明に係る血漿採取容器の側面図である。
【図9】本発明に係る血漿採取容器の平面図である。
【図10】本発明に係る血漿採取容器の底面図である。
【図11】本発明に係る血球採取容器の断面図である。
【図12】本発明に係る血球採取容器の側面図である。
【図13】本発明に係る血球採取容器の平面図である。
【図14】本発明に係る血球採取容器の底面図である。
【図15】本発明に係る押込み蓋の断面図である。
【図16】本発明に係る押込み蓋の側面図である。
【図17】本発明に係る押込み蓋の平面図である。
【図18】本発明に係る押込み蓋の底面図である。
【図19】本発明において、血液採取容器部に血液を採取した状態を示す断面図である。
【図20】本発明において、血液採取容器部に押込み蓋の押込み部を押込んでいる状態を示す断面図である。
【図21】本発明において、血液採取容器部底部の薄壁が圧壊され、球状溶剤が流出している状態を示す断面図である。
【図22】本発明において、押込み蓋の押込み部が最下部まで押込まれた状態を示す断面図である。
【図23】本発明において、血球採取容器の初期状態を示す断面図である。
【図24】本発明において、血球採取容器内に血球が流入し始めた状態を示す断面図である。
【図25】本発明において、ピストンが一時的に上昇した状態を示す断面図である。
【図26】本発明において、血球採取容器内に血球が流入完了した状態を示す断面図である。
【図27】本発明の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 血液分離器具
2 本体容器
3 限外濾過体
4 血漿採取容器
5 血球採取容器
6 押込み蓋
7 血漿採取容器着脱部
8 血液採取容器部
9 血球採取容器着脱部
11 血液排出用連通口
11’ 血球導入用連通口
12 細管
15 貫通孔
20 薄壁
21 球状溶剤
25 血漿希釈溶液
26 ピストン
28 空気層域
29 血球保護溶剤保有域
30 血球保護溶剤
32 押込み部
38 血液
39 血漿
40 血球
41 生体試料採取用容器
42 水性溶液
43 生体試料採取用容器収納容器
44 内ぶた
45 外ぶた

Claims (2)

  1. 生体試料中の定量すべき成分の定量方法であって、
    1)容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料と前記生体試料に含有されない成分を含む一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液とからなる定量用試料を調製する工程、
    2)該一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液中の指示物質の濃度(C1)と該定量用試料中の指示物質の濃度(C2)とから該生体試料の希釈倍率(a)を求める工程、
    3)該定量用試料中の定量すべき成分の濃度(Y)を求める工程、
    4)上記2)で求めた生体試料希釈倍率(a)と上記3)で求めた定量用試料中の定量すべき物質の該濃度(Y)とから生体試料中の定量すべき成分を決定する工程とを含むことを特徴とする定量方法
  2. 前記指示物質が色素、色原体、蛍光物質及び発光物質から成る群の少なくとも1つから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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