JPH10104226A - 血液検体採集カード - Google Patents

血液検体採集カード

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JPH10104226A
JPH10104226A JP8259238A JP25923896A JPH10104226A JP H10104226 A JPH10104226 A JP H10104226A JP 8259238 A JP8259238 A JP 8259238A JP 25923896 A JP25923896 A JP 25923896A JP H10104226 A JPH10104226 A JP H10104226A
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JP
Japan
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blood
card
porous film
filter paper
value
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JP8259238A
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English (en)
Inventor
Masaki Kobayashi
柾樹 小林
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AZUMA SHIGEMI
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AZUMA SHIGEMI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新鮮血の測定値に可及的に近い測定値が得ら
れ、特に溶血が測定値に影響する血清蛋白値、血糖値、
前立腺特異酸フォスファターゼ(PSA)値、ヘモグロ
ビンAlc(HbAlc)値などについて、測定精度が
向上した血液検体採集カードを提供する。 【解決手段】 解糖阻止剤が含浸されているカード状濾
紙1の表面に、孔径1〜3μmの細孔が多孔率4〜20
%の割合で形成されている多孔性フィルム2からなり、
例えばポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネ
ートからなる親水性樹脂で形成され、好ましくは血液凝
固阻止剤が塗布または含浸されている多孔性フィルム3
を重ねて接着固定した血液検体採集カードとする。多孔
性フィルム3の表面に付着した血球のみを用いてHbA
lcなどの検査が正確に行なえると共に、カード状濾紙
1に吸収された液体成分には血球が含まれず溶血が少な
いので、血清蛋白値、血糖値などの溶血の影響を受けや
すい生化学検査を正確に行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、血液検査に供す
る血液検体を簡便に搬送または保存するための血液検体
採集カードに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、血液検査に使用する血液は、病
院内で注射器で採取された血液を採用することが好まし
いが、近年、在宅医療等のように病院外で採取された血
液を検査することも要望されるようになり、自己採取し
た血液検体を病院または検査機関に送付(主として郵
送)することによって、簡便に検診できる血液検体採集
カードが開発されている。
【0003】図1を利用して従来の血液検体採集カード
を説明すると、このものはカード状の濾紙1の所定位置
に間隔を開けて複数の血液滴下区分(円形)2を印刷
し、その他の位置に必要事項を記入するようにした濾紙
製のカードである。
【0004】これを使用するには、被験者が自分の指頭
を針状器具で刺して出血した血液を印刷された血液滴下
区分2内にしみ込ませ、乾燥させた後、袋に密閉して郵
送等により、医療検査機関へ搬送する。
【0005】血液検体採集カードから血液検査を行なう
際には、まず、カードの血液滴下区分内を所定の大きさ
に切り抜きまたは打ち抜き(パンチアウト)し、次いで
生理的食塩水(0.7%食塩水)中に溶出させた血液を
遠心分離し、血漿もしくは血清または血球についての各
検査項目を常法により行なう。
【0006】このような検査項目のうち、糖尿病患者の
早期発見(スクリーニング)やその治療指導に利用され
る血糖値は、血漿中のブドウ糖量に対応する血糖値(以
下、単に血糖値という。)と、赤血球の膜に結合した糖
化ヘモグロビン量に対応するヘモグロビンAlc(以
下、HbAlcと略記する。)との2種類が主である。
【0007】このうちHbAlcは、ヘモグロビンの主
成分であるヘモグロビンAのβ鎖のN末端アミノ酸残基
のバリンに、グルコースがケトアミンの形で結合した糖
化ヘモグロビンであり、赤血球の寿命中に分解されない
安定した成分であるため、HbAlcの濃度が、現時点
より1〜2ヵ月以前の血糖値を反映する。
【0008】このように血液検体採集カードからは、各
種の血液検査を行なうことができ、これらの結果を病院
で採血された検体から得られる結果と同様に評価できれ
ば、在宅医療制度や成人病の診断に極めて有効である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の血液検
体採集カードにしみ込ませた全血中の赤血球は、搬送す
る時に振盪等の機械的作用や浮遊液の浸透圧の低下等の
物理的作用を受け、溶血し易い。
【0010】そして、溶血により壊れた赤血球が通常の
血液中の液体成分と混じると、それぞれの成分を遠心分
離できなくなるので、赤血球または血漿もしくは血清を
それぞれ対象とする検査項目について、採血当初の測定
値との誤差が大きくなり、正確な検査ができなくなると
いう問題点がある。
【0011】このような測定値の誤差は、血清蛋白値、
血糖値、前立腺特異酸フォスファターゼ(PSA)値、
ヘモグロビンAlc(HbAlc)値などについて特に
顕著に現われやすい。
【0012】具体的には、血漿中に溶血した赤血球が混
じると血糖値が過大または過少評価される場合があり、
またHbAlcの測定時に溶血した血液検体を使用する
と、遠心分離によって分離される赤血球量が採血当初の
量より少なくなり、いずれの場合も正確な測定ができな
い。
【0013】そこで、この発明の課題は、上記した従来
の問題点を解決して、血液検査における検査項目につい
て、新鮮血を用いた測定値に可及的に近い測定値が得ら
れる血液検体採集カードであり、特に溶血が測定値に影
響する血清蛋白値、血糖値、前立腺特異酸フォスファタ
ーゼ(PSA)値、ヘモグロビンAlc(HbAlc)
値などについて、測定精度が従来のものより一層に向上
した血液検体採集カードを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、カード状濾紙の表面に、孔径
1〜3μmの細孔が多孔率4〜20%の割合で形成され
ている多孔性フィルムを重ねて固定した血液検体採集カ
ードとしたのである。
【0015】または、前記多孔性フィルムに、血液凝固
阻止剤が塗布または含浸されている血液検体採集カード
を採用したのである。
【0016】または、カード状濾紙に、解糖阻止剤が含
浸されている上記の血液検体採集カードとしたのであ
る。
【0017】この発明の血液検体採集カードは、所定の
孔径および所定の多孔率の多孔性フィルムにフィルター
の作用があり、カードに滴下された血液中の成分のう
ち、血小板や白血球および赤血球を除く液体成分のみが
多孔性フィルムを通過して濾紙に移行吸収され、分離さ
れた赤血球などの血球は、多孔性フィルムの表面に付着
する。
【0018】上記の血液検体採集カードにおける多孔性
フィルムに対し、血液凝固阻止剤を塗布または含浸した
ものは、血液成分のうち血清およびフィブリノーゲンが
多孔性フィルムを通過するので、濾紙中に血漿が浸透す
る。また、多孔性フィルムに血液凝固阻止剤が付着して
いない血液検体採集カードでは、フィブリンが除去され
た血清が濾紙中に浸透する。
【0019】このようにして多孔性フィルム上で血球を
分離し、他の液体成分(血清または血漿)を濾紙に浸透
させてそのまま乾燥させると、多孔性フィルムに付着し
た血球を用いてHbAlcなどの検査が正確に行なえる
と共に、濾紙に吸収された溶血の影響の少ない血清また
は血漿を用いて、血清蛋白値、血糖値などの生化学検査
を正確に行なえる。
【0020】カード状濾紙に、解糖阻止剤が含浸された
血液検体採集カードは、濾紙にしみ込んだ血清または血
漿中の糖が解糖し難い。そのため、多孔性フィルム上に
糖が移行しないので、多孔性フィルムに付着した血球を
用いていっそう正確に血糖値を測定できる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明に用いるカード状濾紙
は、特にその厚さや形状を限定したものではなく、血液
に不活性で均一な多孔性を示す周知の濾紙、特には血液
採集用濾紙を採用できる。このようなカード状濾紙は、
たとえばベルギー国ワットマン社製のBFC180(商
品名)などの市販品を採用できる。
【0022】因みに、ワットマン社製のカード状濾紙の
製造方法は、特開昭52−117921号公報に記載さ
れているように、シリコーン樹脂などの結合剤を添加し
た水性媒体中にアルミナファイバーやジルコニアファイ
バーなどの繊維(繊維径0.001〜10μm)を分散
させ、これを所定のpH(pH2.8〜3.5程度)で
マット状に抄造時に前記結合剤を析出させ、その後、前
記マットを圧搾して均質な多孔性濾紙を得る方法であ
る。
【0023】図1に示すように、このようなカード状濾
紙1には、間隔を開けて直径1〜2cmの円形などから
なる複数の血液滴下区分2を印刷する。時間または条件
(食前、食後等)の別による血液成分の変動を調べるに
は、血液滴下区分2は複数箇所に設け、順序を決めて使
用することが好ましい。
【0024】カード状濾紙1に含浸する解糖阻止剤とし
ては、多孔性フィルム上に糖が移行することを防止でき
るものであれば、特に限定することなく周知のものを採
用できるが、特にフッ化ナトリウム(NaF)を採用し
て好ましい結果を得ている。
【0025】また、この発明に用いる多孔性フィルム
は、7〜25μm程度の厚さの合成樹脂製フィルムであ
って、孔径1〜3μmの細孔が多孔率4〜20%の割合
で形成されているものを採用できる。このような合成樹
脂は、血液を常圧で浸透させ得るように、親水性の良い
樹脂を採用することが好ましく、例えばポリエチレンテ
レフタレート(以下、PETと略記する。)またはポリ
カーボネート(以下、PCと略記する。)を採用して好
ましい結果を得ている。
【0026】多孔性フィルムは、前記所定範囲未満の孔
径または多孔率のものでは、血液の液体成分(主として
血清または血漿)がこのフィルムを通過し難くなって好
ましくなく、また、所定範囲を越える過大な孔径または
多孔率のものでは、赤血球などの血球を分離できず好ま
しくない。
【0027】なお、前記孔径または多孔率から孔密度を
計算によって求めると、105 〜6×108 (pores/cm
2 )であり、上記した条件を満足する市販のPETまた
はPCからなる多孔性フィルムとしては、ワットマン社
製:サイクロポア(商品名)などを採用することができ
る。
【0028】また、多孔性フィルムに塗布または含浸す
る血液凝固阻止剤としては、フィルム上でフィブリノー
ゲンなどの血液凝固因子の作用を阻害するヘパリンなど
の周知の血液凝固阻止剤を採用できる。ヘパリンナトリ
ウムを塗布または含浸する場合には、多孔性フィルムの
多孔性(孔径、多孔率)を変化させないように、蒸留水
で希釈して5〜10単位(IU)/ml濃度としたヘパ
リン溶液に多孔性フィルムを含浸し、室温下で乾燥させ
るか、またはスプレーなどによってフィルム表面に塗布
する方法を適宜に採用できる。
【0029】そして、図1および図2に示すように、上
記した多孔性フィルム3は、前記したカード状濾紙1の
表面に示された血液滴下区分2を個別に覆うか、または
図3に示すように、複数の血液滴下区分2をまとめて覆
う大きさの方形状または多角形状、円形その他の周知形
状に裁断し、これをカード状濾紙3の血液滴下区分2の
外側に固定する。固定手段は、通常、接着剤を使用する
ことが簡便であり、図2に示すように、例えばシリコー
ン樹脂系接着剤のような所要の生化学検査に支障がない
接着剤4を塗布して用いる。
【0030】血液検体採集カードに血液を採取した後、
これを検査機関等に郵送等する場合には、気密性、遮光
性および断熱性の良い容器に入れておくことが好まし
い。多数の血液検体採集カードをまとめて送付する場合
には、断熱性のよい発泡スチロールなどからなる密閉容
器を利用できるが、個別に郵送する場合には、アルミニ
ウム箔をラミネートしたシール付きの封筒を利用するこ
とが好ましい。
【0031】
【実施例】
〔実施例1〕まず、カード状濾紙としてワットマン社製
濾紙(BFC180)を採用し、図1および図2に示す
ように、縦100mm、横96mmの方形状カード状濾
紙1を形成し、その上縁に沿って一列に血液滴下区分2
として内縁8mm、外円10mmの二重円を5個と検査
に必要事項を黒色インクにて印刷した。
【0032】次いで、ワットマン社製の多孔性フィルム
3である親水性ポリカーボネート製サイクロポア(厚さ
10〜25μm、孔径1〜3μmの細孔が多孔率4〜2
0%の割合で形成されているもの)を直径10mmの円
形に裁断し、これを前記二重円の間に塗布したシリコー
ン樹脂系接着剤で前記二重円を覆うように接着固定し
た。
【0033】血液検査を行なうときには、被験者の手の
指先をランセットで突き刺し、出血した血液を多孔性フ
イルム3に滴下し、その下層のカード状濾紙1に血漿や
血清が移行するのを確認した後、これを充分に乾燥し、
アルミニウム箔のラミネート紙からなる封筒(アルミパ
ック)に入れて内部の空気を押し出し、クリップで密封
した。血液検体は、3人の被験者から下記検査項目〜
用に、それぞれ10回ずつ採取した。
【0034】(溶血が検査測定に影響を及ぼす検査項
目) 血清蛋白(TP)の定量:ビュレット法(臨床病
理, 19:427,1971 )により行ない結果を表1に示した。 血糖(BS)の定量:グルコースオキシダーゼ法
(臨床検査法提要 P440〜441 、金井泉)により行ない
結果を表2に示した。 前立腺特異酸フォスファターゼ(PSA)の定量:
(The Journal of Urology Vol.151 1283 〜1290 May 1
994.USA )により行ない結果を表3に示した。(多孔性
フィルタを用いた検査項目) ヘモグロビンAlC(HbAlc)の定量:エンザ
イムイムノアッセイ(日本臨床検査自動化学会会誌1993
JJCLA Vol 18, No6 P754 〜758 )により行ない結果を
表4に示した。
【0035】〔比較例1〕カード状濾紙としてSRL社
製ラピディアオートHbAlc (商品名)を採用し、濾
紙の上を多孔性フィルタで覆わないこと以外は実施例1
と全く同様にして上記〜の検査を行ない、その結果
を表1〜4中に併記した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】表1〜4(検査〜)の結果の回帰式と
相関係数は、以下の通りである。 TPの測定:回帰式Y=0.98X−0.36 相
関係数r=0.99 BSの測定:回帰式Y=0.98X−7.37 相
関係数r=0.99 PSA の測定:回帰式Y=0.99X+0.6 相
関係数r=0.99 HbAlc:回帰式Y=0.96X−0.39 相
関係数r=0.99 表1〜4および上記の結果から、検査項目〜の変動
係数は各項目ともにほぼ5%以下であり、サンプリング
による影響は認めらなかった。回帰式より検査のTP
および検査のHbAlcは2〜3%低い結果であった
が、相関係数は両者とも0.99と良好であった。
【0041】また、実施例1の血液検体採集カードに対
しては、血液採取後に密封状態のまま10日間常温で保
存し、HbAlc値の経日変化を調べ、結果を表5中に
示した。
【0042】
【表5】
【0043】検体A、B、CそれぞれのHbAlc値の
平均値、標準偏差、変動係数を下記にまとめて示した。 検体A:平均値2.17、標準偏差0.11、変動係数
4.9% 検体B:平均値5.08、標準偏差0.16、変動係数
3.2% 検体C:平均値7.05、標準偏差0.18、変動係数
2.5% このように検体A、B、Cの10日間の変動係数は、5
%以下で良好であり、実施例1の血液検体採集カード
が、10日間の常温保存に耐えることがわかった。な
お、検体A、B、Cの検査に用いたアルミパック内の大
腸菌およびブドウ状球菌の有無を期間初日と5日後、お
よび10日後に調べたが、これらの菌はいずれも検出さ
れなかった。
【0044】〔実施例2〕実施例1において、カード状
濾紙の円形の血液滴下区分内に解糖阻止剤であるフッ化
ナトリウムを1mg/mlになるようにしみ込ませたこ
と以外は全く同様にして、血液検体採集カードを作成し
た。血液滴下区分内(内径8mmの円内)の一面にフッ
化ナトリウムをしみ込むませるには、50μl(フッ化
ソーダ濃度20mg/ml)が最適である。
【0045】実施例2については、10人の被験者から
フッ化ナトリウム入り採血管(テルモシリンジ21G)
で静脈血を採取し、実施例2の血液検体採集カードに5
0μl滴下し、血糖値(BS)を前記検査方法によっ
て調べ、この結果を表6に示した。
【0046】なお、濾紙にフッ化ナトリウムを含浸しな
い実施例1についても上記同様の被験者から採血し、測
定したBSを表6中に併記した。また、血液検体採集カ
ードを使用しない従来法として、採血管内の血液をその
まま遠心分離して得た血清から血糖(BS)値を測定
し、結果を表6中に併記した。
【0047】
【表6】
【0048】A(Y):B(X)の回帰式は、Y=1.
18X−4.3であり、従来法と比較してBは10%強
低い値であり、相関係数は0.99と良好であった。
【0049】A(Y):C(X)の回帰式は、Y=1.
15X−15.7であり、Bと比較して血糖値の減少、
すなわち解糖の昂進はフッ化ナトリウムを濾紙にしみ込
ませる手段によって改善されたことがわかる。
【0050】なお、上記実施例では、検査項目〜に
示す各試験方法によってTP、BS、PSA、HbAl
cを測定したが、胃癌のマーカーであるペプシノゲン抗
体をI125 ラベルすることによってγ−カウンターで測
定したりすることもでき、またHbAlc値などは、分
光光度計を用いて測定する方法、その他の常法を採用し
てもよいのは勿論である。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、カー
ド状濾紙の表面に、孔径1〜3μmの細孔が多孔率4〜
20%の割合で形成されている多孔性フィルムを重ねて
固定した血液検体採集カードとしたので、新鮮血の測定
値に可及的に近い測定値が得られる血液検体採集カード
であり、特に溶血が測定値に影響する血清蛋白値、血糖
値、前立腺特異酸フォスファターゼ(PSA)値、ヘモ
グロビンAlc(HbAlc)値などについて、測定精
度が向上した血液検体採集カードになるという利点があ
る。
【0052】また、前記多孔性フィルムに対して血液凝
固阻止剤を塗布または含浸した血液検体採集カードは、
濾紙中に血漿が吸収され、血漿を検体とする生化学的検
査に有用である。
【0053】また、カード状濾紙に、解糖阻止剤が含浸
されているものでは、濾紙に一旦しみ込んだ血清または
血漿中の糖が解糖せず、多孔性フィルム上に移行するこ
とが防止されるので、より正確な血糖値の測定が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の平面図
【図2】図1の要部拡大断面図
【図3】第2実施形態の平面図
【符号の説明】
1 カード状濾紙 2 血液滴下区分 3 多孔性フィルム 4 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カード状濾紙の表面に、孔径1〜3μm
    の細孔が多孔率4〜20%の割合で形成されている多孔
    性フィルムを重ねて固定してなる血液検体採集カード。
  2. 【請求項2】 多孔性フィルムが、ポリエチレンテレフ
    タレートまたはポリカーボネートからなる親水性樹脂で
    形成されている請求項1記載の血液検体採集カード。
  3. 【請求項3】 多孔性フィルムに、血液凝固阻止剤が塗
    布または含浸されている請求項1または2記載の血液検
    体採集カード。
  4. 【請求項4】 カード状濾紙に、解糖阻止剤が含浸され
    ている請求項1〜3のいずれか1項に記載の血液検体採
    集カード。
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