JP3694260B2 - 高架構造物用作業台車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁等の高架構造物の点検作業や補修作業等を行うために、その高架構造物の梁材や桁材等の構造材のフランジに沿ってその長手方向に移動する高架構造物用作業台車に関するものである。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】
橋梁や高速道路等の高架構造物においては、架設後の定期点検作業や、長期供用に伴う老朽化、あるいはその他の損傷・劣化に対する溶接・塗装等の補修作業が必要不可欠である。
【0003】
従来、このような高架構造物の下部(裏面)に対する点検作業や補修作業においては、例えば、橋梁下部の梁材や桁材に、鋼管を組上げた作業用足場を吊下げ金具を用いて懸吊し、この足場に作業員が乗って、目視による点検や手作業での溶接・塗装等の補修作業を行っていた。
【0004】
しかしながら、この作業用足場の架設には多大な時間と労力を要し、また、作業場所を移動する度にこの足場を分解撤去し、また新たに組上げて懸吊架設するという作業を行わなければならないため、点検・補修作業の工期の長期化を余儀なくされ、さらに橋梁上もしくは下側道路の交通規制等も同時に行わなければならないため、作業用足場の架設費の他に点検・補修作業全体にかかる費用も増加してしまうという問題があった。また、このような作業用足場の架設に伴う組上げおよび分解撤去作業自体が高所作業による危険なものであり、作業設備機器の改善は必須であった。
【0005】
これがため上記架設作業に伴う問題を解決するものとして、橋梁に予め専用レールを固設し、この専用レール上で駆動装置により移動可能な作業台車を走行させる形式のものや、橋梁の桁下フランジに駆動車輪を介して懸垂した状態で作業台車を走行させる形式のものなどが提案されている。
【0006】
しかしながら、専用レール上で走行させる形式の作業台車の場合には、補修作業の対象となる橋梁等の高架構造物に予め専用レールを附設させておかなければならず、この専用レールの固設に伴うコストの増加もさることながら、その専用レールが予め固設されている限られた構造物に対してしか使用できず、既設構造物への汎用性に欠けるという問題があった。
【0007】
また、橋梁の桁下フランジに懸垂した状態で走行させる形式の作業台車の場合には、桁下フランジに駆動車輪が載置されただけの状態で作業台車の自重により懸垂されるものであるから、強風等の影響により作業台車が煽られて揺動し、点検・補修作業に支障を来たすと共に、最悪の場合、駆動車輪が桁下フランジから外れる危険性もあるという問題があった。
【0008】
さらに、懸垂走行形式の作業台車の場合には、駆動車輪の走行面である桁下フランジ上面に接合ボルト群や縦リブ等の障害物がある場合や、橋桁の幅や厚み、傾斜角等が変化する場合に対しスムーズに対応できず、その作業台車が移動(走行)困難な状態に陥ってしまうという問題があった。
【0009】
そしてこの問題の解決のためには、桁下フランジの障害物を回避させる機構を作業台車に設けることも考えられるが、橋梁の桁下フランジに懸垂された状態で走行する作業台車においては、段差乗越えや障害物の回避等、付加機能を持たせるための設置スペースは限られており、また、機構の複雑化は、装置の自重を増加させ、移動(走行)性能に著しく悪影響を及ぼすことになるため、上記設置スペースの問題と共に、本来の目的である点検・補修作業における作業条件に制限を加えることになってしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、橋梁等の高架構造物において、その構造材のフランジに沿ってその長手方向に、障害物を避けつつ、橋梁の梁材や桁材のフランジの幅や厚み、傾斜角等の変化にも対応しながら移動し得る高架構造物用作業台車を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成する本発明の高架構造物用作業台車は、橋梁等の高架構造物の構造材のフランジに沿って移動する高架構造物用作業台車において、概略V字状の傾斜接触面を有する鼓状のローラを所定回転軸線周りに回転可能に支持する支持アームと、少なくとも二組の前記支持アームを、その支持アームの組同士で前記作業台車の走行方向に互いに離間させて、同じ組をなす前記支持アームの前記ローラ同士が前記走行方向と直行する方向に互いに接近および離間し得るように支持するとともに、前記少なくとも二組の支持アームの前記ローラを、前記回転軸線が前記走行方向と前記ローラ同士の接近および離間方向との両方に直角に延在する向きに配置する、作業装置を搭載可能なベースユニットと、前記各組の支持アームの前記ローラ同士が互いに接近して、それらのローラが前記構造材のフランジの縁部に前記傾斜接触面を当接させて前記フランジを挟扼するように前記支持アームを付勢する支持アーム付勢手段と、少なくとも一つの前記ローラを回転駆動するローラ回転駆動手段と、を具えてなるものである。
【0012】
かかる高架構造物用作業台車にあっては、作業装置を搭載可能なベースユニットが、各々概略V字状の傾斜接触面を有する鼓状のローラを所定回転軸線周りに回転可能に支持する少なくとも二組の支持アームを、その支持アームの組同士でフランジ延在方向となる前記作業台車の走行方向に互いに離間させて、同じ組をなす前記支持アームの前記ローラ同士が前記走行方向と直行するフランジ幅方向となる方向に互いに接近および離間し得るように支持するとともに、前記少なくとも二組の支持アームの前記ローラを、前記回転軸線が前記走行方向と前記ローラ同士の接近および離間方向とに直角なフランジ厚さ方向となる方向に延在する向きに配置し、支持アーム付勢手段が、前記各組の支持アームの前記ローラ同士が互いに接近してそれらのローラが前記構造材のフランジの縁部に前記傾斜接触面を当接させて前記フランジを挟扼するように前記支持アームを付勢し、そしてローラ回転駆動手段が、少なくとも一つの前記ローラを回転駆動して当該作業台車を走行させる。
【0013】
従って、 本発明の高架構造物用作業台車によれば、橋梁等の高架構造物の、梁材や桁材等の構造材のフランジの縁部の上下端縁に、フランジ厚さ方向に延在する回転軸線周りに回転可能に支持アームに支持された鼓状のローラの、軸線方向中央部から両端部に向けて拡径する概略V字状の傾斜接触面が二点接触により当接して、ローラとフランジとが嵌合状態となるので、滑りや振動等の無い安定した走行が実現する。
【0014】
また、本発明の高架構造物用作業台車によれば、支持アーム付勢手段により付勢された各組の支持アームの鼓状のローラ同士が互いに接近して、それらのローラが橋梁等の高架構造物の梁材や桁材等の構造材のフランジの縁部に概略V字状の傾斜接触面を当接させてそのフランジの両縁部を挟扼するので、橋梁等の高架構造物の構造材のフランジの長手方向に沿った、その構造材に対する懸垂状態、胡座状態あるいは横向き状態での安定した走行が実現する。
【0015】
そして橋梁等の高架構造物の構造上その梁材や桁材等の構造材が勾配を形成しているような場合でも、その構造材のフランジの縁部に当接するローラの接触面が概略V字状の傾斜接触面であり、フランジの縁部の上下端縁夫々に対してその概略V字状の傾斜接触面が二点接触によって当接して、ローラとフランジとが、回転駆動可能な嵌合状態となるので、フランジの勾配に対しローラが空転等をすることなく当該作業台車を駆動し得て、安定した走行が実現する。
【0016】
さらに、各組の支持アームは、支持アーム付勢手段により付勢されてフランジ両縁部にローラを当接させ、少なくとも一つがローラ回転駆動手段で回転駆動されて駆動輪となるそれらのローラでフランジを挟扼しているから、これとは別に押付車輪や加重バネ等を用いて該フランジへの駆動輪の加圧調整等を特別に行う必要は全くなく、それゆえ作業台車の構成を簡易かつ軽量なものとし得て、ベースユニットに搭載する作業装置の大きさや重量等に関する制約の少ない作業台車が実現する。
【0017】
そして本発明の高架構造物用作業台車によれば、橋梁等の高架構造物の構造材のフランジの形状変化に対しては、例えばフランジがその長手方向に沿って厚みが増すように形状変化している場合、組をなす支持アームの、フランジの両縁部を挟扼するローラ同士の間隔が拡大しつつ、それらのローラの概略V字形状の傾斜接触面と、板厚が増加したフランジ縁部との二つの当接点が傾斜に沿って互いに離間する方向に移動するだけで足り、作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。またフランジがその長手方向に沿って厚みが減少するように形状変化している場合も同様に、組をなす支持アームの、フランジの両縁部を挟扼するローラ同士の間隔が縮小しつつ、それらのローラの概略V字形状の傾斜接触面と、板厚が減少したフランジ縁部との二つの当接点が傾斜に沿って互いに接近する方向に移動するだけで足り、作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。
【0018】
さらに、本発明の高架構造物用作業台車によれば、例えばフランジがその長手方向に沿って幅広になるように形状変化している場合、組をなす支持アームの、フランジの両縁部を挟扼するローラ同士の間隔がフランジの板幅の拡大変化に追従して拡大するだけで足り、作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。またフランジがその長手方向に沿って幅狭になるように形状変化している場合も同様に、組をなす支持アームの、フランジの両縁部を挟扼するローラ同士の間隔がフランジの板幅の縮小変化に追従して縮小するだけで足り、作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。
【0019】
さらに、橋梁等の高架構造物の構造材のフランジの面上に存在する接合ボルト群等の障害物によって一時的にフランジの縁部とローラとの当接点の位置が変化するような場合でも、ローラの概略V字形状の傾斜接触面における当接点が傾斜に沿って移動するだけでその接合ボルト群等の障害物を円滑に回避することができ、作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。
【0020】
このように本発明の高架構造物用作業台車によれば、橋梁等の高架構造物の梁材や桁材等の構造材のフランジの縁部に当接するローラが概略V字形状の傾斜接触面を持つ鼓状となっているため、フランジの板厚変化や幅変化に追従し得るとともに、フランジの面上に存在する接合ボルト群等の障害物をも円滑に回避し得て、安定した走行を行うことができる。また、元々この作業台車はフランジの面上に駆動輪を接触させる機構でなくフランジ縁部を駆動輪を含むローラで挟扼する機構となっていることから、フランジの面上の接合ボルト群等の障害物に駆動輪を接触させることなく走行可能であるため、上記ローラとは別に駆動輪の高さ調節手段や段差乗越手段等を用いてフランジ板厚変化時等の走行のための調整等を特別に行う必要が全くないので、作業台車の構成を簡易かつ軽量なものとし得て、ベースユニットに搭載する作業装置の大きさや重量等に関する制約の少ない作業台車が実現する。
【0021】
それゆえ本発明の高架構造物用作業台車によれば、そのベースユニットにCCDカメラ、デジタルカメラ、VTRカメラ等の作業装置を搭載することで、高架構造物の梁材や桁材や床版等の構造材に対し、河川中央部における橋梁下面等直接人が目視点検することが困難な部位の腐食損傷状況、塗膜劣化状況、床版コンクリートの罅割れ破損状況等を画像で目視あるいは記録し診断する等、計測、点検、補修作業を行うことができ、また、そのベースユニットに加速度計、変位計等のセンサを搭載することで、橋梁等の高架構造物の下面の適当な位置までこの作業台車を移動させた後その位置で交通振動、空力振動、常時微動等を測定してその波形を記録し得て、それらの振動データから橋梁等の高架構造物の固有振動数、減衰率あるいは構造劣化状況等を把握することができ、さらには、作業台車が小型でかつ操作が容易であるため災害の際の緊急時等にも容易に使用できるので、そのベースユニットに超音波流速計やCCDカメラ等を搭載して河川中央部の橋梁下面に移動させることで、洪水等の増水時の河川水位や河川流量、河川断面形状等を把握したり監視したりする等の用途にも用いることができる。
【0022】
なお、ローラの概略V字状の傾斜接触面の各傾斜が直線状の場合には、フランジ板厚の増減によって、フランジ縁部とローラの概略V字状の傾斜接触面との当接点がその傾斜に沿って移動する移動量は、フランジ板厚の増減幅と対応するものとなり、このことから、支持アームを支持するベースユニットは、フランジに対して常に一定の距離を保ちつつ走行する。
【0023】
従って上記の場合には、ベースユニットに搭載される作業装置は、フランジひいては高架構造物の梁材や桁材等の構造材に対して一定の距離を維持したまま安定した計測、点検、補修作業を行うことができる。
【0024】
なお、本発明の高架構造物用作業台車は、前記ローラの前記傾斜接触面の少なくとも前記ベースユニットから離間した側の軸線方向端部に隣接してその傾斜接触面よりも半径方向に突出する落下防止用縁部を具えていても良く、このようにすれば、フランジ縁部とローラとの当接点がそのローラの概略V字状の傾斜接触面から逸脱してしまうような場合でも、ローラのその傾斜接触面の少なくともベースユニットから離間した側の軸線方向端部に隣接してその傾斜接触面よりも半径方向に突出する落下防止用縁部によってローラがフランジ縁部に掛止されるので、作業台車が走行中に落下するのを防止することができる。
【0025】
また、本発明の高架構造物用作業台車においては、前記ベースユニットは、前記支持アームを揺動可能に枢支していても良く、このようにすれば、支持アームが車両の車輪懸架装置のリーディングアームやトレーリングアームと同様に機能するので、ローラが橋梁等の梁材や桁材等のフランジの面上に存在する垂直補剛材や吊金具等の材片に接した場合でも、支持アームが円滑に揺動してローラがその垂直補剛材や吊金具等の材片を円滑に回避することができ、これにより安定した走行を行うことができる。
【0026】
さらに、本発明の高架構造物用作業台車においては、前記支持アーム付勢手段は、ベースユニットに揺動可能に枢支された前記支持アームに結合されたリンク部材と前記ベースユニットとの間に介挿された弾性手段であっても良く、このようにすれば、支持アーム付勢手段を簡易に構成することができるとともに、支持アームの枢支点と、リンク部材およびベースユニットに対する弾性手段の両端部の連結点とが幾何学的に一直線上に並ぶ揺動位置で、支持アームに対する弾性手段の回動付勢力が無くなるので、その揺動位置で支持アームを停止させておくことで、組をなすローラ同士の間隔を大きなままに維持し得て、フランジに対する作業台車の着脱を容易ならしめることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を実施例によって図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1(a)は、本発明の高架構造物用作業台車の一実施例を示す側面図、図1(b)は、その実施例の作業台車を示す平面図、図1(c)は、その実施例の作業台車を示す正面図、図1(d)は、その実施例の作業台車を示す、図1(c)のA−A線に沿う断面図、図2(a)および(b)は、上記実施例の作業台車の支持アームの通常揺動位置を示す平面図および図1(d)と同様位置での断面図、そして図3(a)および(b)は、上記実施例の作業台車の支持アームの停止位置を示す平面図および図1(d)と同様位置での断面図である。
【0028】
この実施例の高架構造物用作業台車は、橋梁等の高架構造物の、梁材や桁材等の構造材のフランジに沿って移動するものであって、図1に示すように、二つの裁頭円錐状面を向かい合わせた概略V字状の傾斜接触面1aと、その傾斜接触面1aの軸線方向両端部に一体に隣接してその傾斜接触面1aよりも半径方向に突出する鍔状の落下防止用縁部1bとを有する鼓状のローラ1を所定回転軸線C周りに回転可能に後述のサーボモータ5を介して支持する支持アーム2を具えている。
【0029】
またこの実施例の高架構造物用作業台車はベースユニット3を具えており、そのベースユニット3は、図1(b)では上下のもので同じ組をなす二組の支持アーム2を、その支持アーム2の組同士で作業台車の走行方向である図1(a),(b)では左右方向に互いに離間させて配置して、同じ組をなす支持アーム2のローラ1同士が互いに接近および離間し得るように、それらの支持アーム2の各々の基部を貫通する支持軸3aで揺動可能に枢支するとともに、それら二組の支持アーム2のローラ1を、その回転軸線Cが上記走行方向と上記ローラ1同士の接近および離間方向との両方に直角に延在する向きである図1(a),(c)では上下方向に延在する向きに配置する。またベースユニット3は、ローラ1に向く面と反対側の面3bに作業装置を搭載することができる。
【0030】
さらにこの実施例の高架構造物用作業台車は支持アーム付勢手段として、各支持アーム2の基部にベルクランク状に直角に結合されたリンク部材6とベースユニット3との間に介挿された、弾性手段としての、圧縮スプリングとして機能するガススプリング4を具えており、そのガススプリング4は、あらかじめ圧縮されていてリンク部材6を常時押圧付勢し、これにより、図1および図2に示す揺動位置では支持アーム2が、上記各組の支持アーム2のローラ1同士が互いに接近してそれらのローラ1が上記構造材のフランジの縁部に傾斜接触面1aを当接させそのフランジを挟扼する方向すなわちベースユニット3に接近する方向へ回動付勢されている。一方、図3に示す揺動位置では、支持アーム2の枢支点である支持軸3aの中心と、リンク部材6およびベースユニット3に対するガススプリング4の両端部の連結点とが幾何学的に一直線上に並び、支持アーム2に対するベースユニット3の回動付勢力が無くなるので、その揺動位置で支持アーム2を停止させておくことができる。
【0031】
そしてこの実施例の高架構造物用作業台車は、四本の支持アーム2の先端部にそれぞれ固定されて各ローラ1を回転駆動する、ローラ回転駆動手段としての四つのサーボモータ5を具えるとともに、図1(d)に示すように、ベースユニット3の内部に、上記四つのサーボモータ5を支持アーム2の各組ずつそれぞれ駆動する二つのドライバ (駆動回路基盤)10と、図9(a)に示す制御装置11と無線で信号を受け渡しして二つのドライバ10の制御や後述する作業装置の制御やその作業装置からの画像信号等の制御装置11への転送を行う無線式の制御盤12と、それらサーボモータ5とドライバ10と制御盤12と上記作業装置とを作動させる電源としての二つのバッテリ13とを具えている。
【0032】
図4〜図7は、高架構造物の構造材の一例としての、橋梁のI桁材8の下フランジ9に沿って走行する場合の、上記実施例の高架構造物用作業台車の走行方法を示すもので、それぞれ(a)は下面図、(b)はI桁材8の下部の断面とともに作業台車を示す正面図であり、図4は幅一定の通常のフランジに沿って走行する場合、図5は垂直補剛材20を通過する場合、図6はフランジ拡幅・増厚部を通過する場合、図7はフランジ接合部の接合板21および接合ボルト群22を通過する場合をそれぞれ示す。
【0033】
これら図4〜図7に示すように、上記実施例の高架構造物用作業台車にあっては、作業装置を搭載可能なベースユニット3が、各々概略V字状の傾斜接触面1aを有する鼓状のローラ1を所定回転軸線C周りに回転可能に支持する二組の支持アーム2を、その支持アーム2の組同士でフランジ延在方向となる作業台車の走行方向に互いに離間させて、同じ組をなす支持アーム2のローラ1同士が走行方向と直行するフランジ幅方向となる方向に互いに接近および離間し得るように揺動可能に支持するとともに、その二組の支持アーム2のローラ1を、回転軸線Cが走行方向とローラ1同士の接近および離間方向とに直角なフランジ厚さ方向となる方向に延在する向きに配置し、ガススプリング4が、各組の支持アーム2のローラ1同士が互いに接近しそれらのローラ1が下フランジ9の縁部に傾斜接触面1aを当接させて下フランジ9を挟扼するように支持アーム2を回動付勢し、そして四つのサーボモータ5が、四つのローラ1をそれぞれ回転駆動して当該作業台車を下フランジ9に沿って走行させる。なお、これらの図中、矢印は作業台車の前進走行方向を示すが、これとは反対の後退方向への走行も可能である。
【0034】
従って、 この実施例の高架構造物用作業台車によれば、橋梁のI桁材8の下フランジ9の縁部の上下端縁に、フランジ厚さ方向に延在する回転軸線C周りに回転可能に支持アーム2に支持された鼓状のローラ1の、軸線方向中央部から両端部に向けて拡径する概略V字状の傾斜接触面1aが二点接触により当接して、ローラ1と下フランジ9とが嵌合状態となるので、滑りや振動等の無い安定した走行が実現する。
【0035】
また、この実施例の高架構造物用作業台車によれば、図4に示すように、ガススプリング4により付勢された各組の支持アーム2の鼓状のローラ1同士が互いに接近して、それらのローラ1が橋梁のI桁材8の下フランジ9の縁部に概略V字状の傾斜接触面1aを当接させてその下フランジ9の両縁部を挟扼するので、橋梁のI桁材8の下フランジ9の長手方向に沿った、そのI桁材8に対する懸垂状態での安定した走行が実現する。
【0036】
そして橋梁の構造上そのI桁材8ひいては下フランジ9が勾配を形成しているような場合でも、その下フランジ9の縁部に当接するローラ1の接触面が概略V字状の傾斜接触面1aであり、下フランジ9の縁部の上下端縁夫々に対してその概略V字状の傾斜接触面1aが二点接触によって当接して、ローラ1と下フランジ9とが回転駆動可能な嵌合状態となるので、下フランジ9の勾配に対しローラ1が空転等をすることなく当該作業台車を駆動し得て、安定した走行が実現する。
【0037】
さらに、各組の支持アーム2は、ガススプリング4により付勢されて下フランジ9の両縁部にローラ1を当接させ、四つ全てがサーボモータ5で回転駆動されて駆動輪となるそれらのローラ1で下フランジ9を挟扼しているから、これとは別に押付車輪や加重バネ等を用いて該フランジへの駆動輪の加圧調整等を特別に行う必要は全くなく、それゆえ作業台車の構成を簡易かつ軽量なものとし得て、ベースユニット3に搭載する作業装置の大きさや重量等に関する制約の少ない作業台車が実現する。
【0038】
そしてこの実施例の高架構造物用作業台車によれば、橋梁のI桁材8の下フランジ9の形状変化に対しては、例えば図6に示すように、下フランジ9がその長手方向に沿って厚みが増すように形状変化している場合、組をなす支持アーム2の、下フランジ9の両縁部を挟扼するローラ1同士の間隔が拡大しつつ、それらのローラ1の概略V字形状の傾斜接触面1aと、板厚が増加した下フランジ9の縁部との二つの当接点が傾斜に沿って互いに離間する方向に移動するだけで足り、また図示しないが下フランジ9がその長手方向に沿って厚みが減少するように形状変化している場合も同様に、組をなす支持アーム2の、下フランジ9の両縁部を挟扼するローラ1同士の間隔が縮小しつつ、それらのローラ1の概略V字形状の傾斜接触面1aと、板厚が減少した下フランジ9の縁部との二つの当接点が傾斜に沿って互いに接近する方向に移動するだけで足り、何れの場合も作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。
【0039】
さらに、図5および図7に示すように、橋梁のI桁材8の下フランジ9の面上に存在する垂直補剛材20や接合板21および接合ボルト群22等の障害物によって一時的に下フランジ9の縁部とローラ1との当接点の位置が変化するような場合でも、ローラ1の概略V字形状の傾斜接触面1aにおける当接点が傾斜に沿って移動するだけでそれら垂直補剛材20や接合板21および接合ボルト群22等の障害物を円滑に回避にすることができ、作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。
【0040】
このようにこの実施例の高架構造物用作業台車によれば、橋梁のI桁材8の下フランジ9の縁部に当接するローラ1が概略V字形状の傾斜接触面1aを持つ鼓状となっているため、下フランジ9の板厚変化に追従し得るとともに、下フランジ9の面上に存在する障害物をも円滑に回避し得て、安定した走行を行うことができる。
【0041】
また、上記ローラ1とは別に、駆動輪の高さ調節手段や段差乗越手段等を用いてフランジ板厚変化時等の走行のための調整等を特別に行う必要は全くなく、それゆえ作業台車の構成を簡易かつ軽量なものとし得て、ベースユニット3に搭載する作業装置の大きさや重量等に関する制約の少ない作業台車が実現する。
【0042】
しかもこの実施例では、ローラ1の概略V字状の傾斜接触面1aが裁頭円錐面の組み合わせゆえその傾斜接触面1aの各傾斜が直線状をなしているので、フランジ板厚の増減によって、下フランジ9の縁部とローラ1の概略V字状の傾斜接触面1aとの当接点がその傾斜に沿って移動する移動量が、フランジ板厚の増減幅と対応するものとなり、このことから、支持アーム2を支持するベースユニット3は下フランジ9に対して常に一定の距離を保ちつつ走行する。
【0043】
従ってこの実施例の高架構造物用作業台車によれば、ベースユニット3に搭載される作業装置は、下フランジ9ひいては橋梁のI桁材8に対して一定の距離を維持したまま安定した計測、点検、補修作業を行うことができる。
【0044】
さらに、この実施例の高架構造物用作業台車によれば、例えば図6に示すように、下フランジ9がその長手方向に沿って幅広になるように形状変化している場合、組をなす支持アーム2の、下フランジ9の両縁部を挟扼するローラ1同士の間隔が下フランジ9の板幅の拡大変化に追従して拡大するだけで足り、また図示しないが下フランジ9がその長手方向に沿って幅狭になるように形状変化している場合も同様に、組をなす支持アーム2の、下フランジ9の両縁部を挟扼するローラ1同士の間隔が下フランジ9の板幅の縮小変化に追従して縮小するだけで足り、何れの場合も作業台車自身の走行に支障が生ずることはない。
【0045】
さらに、この実施例の高架構造物用作業台車によれば、ローラ1の傾斜接触面1aの軸線方向両端部に隣接してその傾斜接触面1aよりも半径方向に突出する鍔状の落下防止用縁部1bを具えていることから、下フランジ9の縁部とローラ1との当接点がそのローラ1の概略V字状の傾斜接触面1aから逸脱してしまうような場合でも、ローラ1のその傾斜接触面1aよりも半径方向に突出する落下防止用縁部1bによってローラ1が下フランジ9の縁部に掛止されるので、作業台車が走行中に落下するのを防止することができる。
【0046】
また、この実施例の高架構造物用作業台車によれば、ベースユニット3が、各支持アーム2を揺動可能に枢支していることから、各支持アーム2が車両の車輪懸架装置のリーディングアームやトレーリングアームと同様に機能するので、図5に示すように、ローラ1が橋梁のI桁材8の下フランジ9の面上に存在する垂直補剛材20や図示しない吊金具等の材片に接した場合でも、支持アーム2が円滑に揺動してローラ1がその垂直補剛材20や吊金具等の材片を円滑に回避することができ、これにより安定した走行を行うことができる。
【0047】
さらに、この実施例の高架構造物用作業台車によれば、支持アーム付勢手段として、ベースユニット3に揺動可能に枢支された支持アーム2に結合されたリンク部材6とベースユニット3との間に介挿されたガススプリング4を用いていることから、支持アーム付勢手段を簡易に構成することができるとともに、図3に示すように、支持アーム2の枢支点と、リンク部材6およびベースユニット3に対するガススプリング4の両端部の連結点とが幾何学的に一直線上に並ぶ揺動位置で支持アーム2に対するガススプリング4の回動付勢力が無くなるので、その揺動位置で支持アーム2を停止させておくことで、組をなすローラ1同士の間隔を大きなままに維持し得て、下フランジ9に対する作業台車の着脱を容易ならしめることができる。
【0048】
図8(a)は、上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニット3の、ローラ1に向く面と反対側の面3bに搭載される作業装置の一例としての点検用多関節カメラ装置14を、腕15を広げた状態で示す斜め下から見た斜視図、図8(b)は、その点検用多関節カメラ装置14を、腕15を縮めた状態で示す斜め下から見た斜視図であり、ここにおける点検用多関節カメラ装置14は、図中矢印で示すように、内蔵するモータで二本の腕15を五自由度で動かしてそれらの腕15の先端部に支持するCCDカメラ16の位置および向きを変化させるとともに、それらのCCDカメラ16で撮像した画像を電気信号で出力するものである。
【0049】
図9(a)は、上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニット3の、ローラ1に向く面と反対側の面3bに搭載された上記点検用多関節カメラ装置14を腕を広げた状態で示す斜め下から見た斜視図、図9(b)は、その点検用多関節カメラ装置14を腕を縮めた状態で示す斜め下から見た斜視図であり、上記実施例の作業台車が、操作者の操作に基づく制御装置11からの無線での指令信号を制御盤12により受け取ってその指令信号に従い橋梁のI桁材8の下フランジ9に沿って矢印で示すように懸垂走行する間、点検用多関節カメラ装置14は、CCDカメラ16の位置や向きを腕15で適宜変更しながら橋梁のI桁材8やその近辺の図示しない床版の下面をCCDカメラ16で撮像して画像信号を制御盤12を介して制御装置11へ無線で転送する。これにより、撮像した画像を制御装置11の画像表示装置に表示させて現場で操作者の目視により検査を行ったり、撮像した画像を制御装置11の磁気テープやハードディスク等を記録媒体とした画像記録装置に記録させて後の時点で詳細な検査を行ったりすることができる。そして下フランジ9の幅が狭まった場合にも、図9(b)に示すように腕15を縮めれば、下フランジ9の縁部を一定距離で撮像することができる。なお、上記実施例の作業台車の走行制御や点検用多関節カメラ装置14の作動の制御は、制御装置11に設けたコンピュ−タまたはベースユニット3自体に搭載したマイクロコンピュ−タが自動的に行うようにしても良い。
【0050】
図10は、上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニット3の、ローラ1に向く面と反対側の面3bに搭載される作業装置の他の一例としての点検用ブリッジ型多関節カメラ装置17を示す斜め下から見た斜視図であり、ここにおける点検用ブリッジ型多関節カメラ装置17は、二台の作業台車のベースユニット3の面3bに両端部を装着される二本のガイドレール18と、内蔵するモータでそのガイドレール18に沿って二台の作業台車の間で図中矢印で示すように直線移動するとともに腕15を図中矢印で示すように昇降させ、さらに腕15の先端部に支持するCCDカメラ16の向きを図中矢印で示すように変化させるヘッド19とを具え、そのヘッド19と腕15とを四自由度で動かしてその腕15の先端部のCCDカメラ16の位置および向きを変化させるとともに、そのCCDカメラ16で撮像した画像を電気信号で出力するものである。
【0051】
図11は、二台の上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニット3の、ローラ1に向く面と反対側の面3bにそれらの作業台車を繋ぐように搭載された上記点検用ブリッジ型多関節カメラ装置17を示す斜め下から見た斜視図であり、上記実施例の二台の作業台車が、操作者の操作に基づくここでは図示しない制御装置11からの無線での指令信号を制御盤12により受け取ってその指令信号に従い橋梁の二本のI桁材8の下フランジ9に沿って矢印で示すように同期して懸垂走行する間、点検用ブリッジ型多関節カメラ装置17は、CCDカメラ16の位置や向きをヘッド19と腕15とで適宜変更しながら橋梁のI桁材8や二本のI桁材8間の図示しない床版の下面をCCDカメラ16で撮像して画像信号を制御盤12を介して制御装置11へ無線で転送する。これにより、撮像した画像を制御装置11の画像表示装置に表示させて現場で操作者の目視により検査を行ったり、撮像した画像を制御装置11の磁気テープやハードディスク等を記録媒体とした画像記録装置に記録させて後の時点で詳細な検査を行ったりすることができる。なお、上記実施例の作業台車の走行制御や点検用ブリッジ型多関節カメラ装置17の作動の制御も、制御装置11に設けたコンピュ−タまたはベースユニット3自体に搭載したマイクロコンピュ−タが自動的に行うようにしても良い。
【0052】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、ローラの傾斜接触面は例えば双曲線の如き凹曲線状に傾斜したものでも良く、また落下防止用縁部はローラと別体にされて支持ア−ムに固定されていても良く、さらにベースユニットは支持ア−ムを直線的に進退移動可能に支持していても良い。そして支持ア−ムは三組以上設けられていても良く、またベースユニットはフランジの幅に合わせて拡幅可能なように走行方向の左右に二分割されて連結部材で連結されていても良い。
【0053】
さらに、この発明の高架構造物用作業台車のベースユニットに搭載される作業装置は、溶接装置や塗装装置であっても良く、それらの作業装置への電源供給は有線で行っても良い。そしてこの発明の高架構造物用作業台車を用いる高架構造物の構造材は、トラス橋やアーチ橋等あるいは建築構造物の柱部材等であっても良く、そのような場合に作業台車は、トラスやアーチの上下フランジや柱部材の側面フランジに沿って胡座状態(跨った状態)、懸垂状態あるいは横向き状態で走行しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の高架構造物用作業台車の一実施例を示す側面図、(b)は、その実施例の作業台車を示す平面図、(c)は、その実施例の作業台車を示す正面図、(d)は、その実施例の作業台車を示す、(c)のA−A線に沿う断面図である。
【図2】 (a)および(b)は、上記実施例の作業台車の支持アームの通常揺動位置を示す平面図および図1(d)と同様位置での断面図である。
【図3】 (a)および(b)は、上記実施例の作業台車の支持アームの停止位置を示す平面図および図1(d)と同様位置での断面図である。
【図4】 (a)は、高架構造物の構造材の一例としての橋梁のI桁材の、幅一定の通常の下フランジに沿って走行する場合の、上記実施例の高架構造物用作業台車の走行方法を示す下面図、(b)はその場合の作業台車をI桁材の下部の断面とともに示す正面図である。
【図5】 (a)は、高架構造物の構造材の一例としての橋梁のI桁材の下フランジに沿って垂直補剛材を通過する場合の、上記実施例の高架構造物用作業台車の走行方法を示す下面図、(b)はその場合の作業台車をI桁材の下部の断面とともに示す正面図である。
【図6】 (a)は、高架構造物の構造材の一例としての橋梁のI桁材の下フランジに沿ってフランジ拡幅・増厚部を通過する場合の、上記実施例の高架構造物用作業台車の走行方法を示す下面図、(b)はその場合の作業台車をI桁材の下部の断面とともに示す正面図である。
【図7】 (a)は、高架構造物の構造材の一例としての橋梁のI桁材の下フランジに沿ってフランジ接合部の接合板および接合ボルト群を通過する場合の、上記実施例の高架構造物用作業台車の走行方法を示す下面図、(b)はその場合の作業台車をI桁材の下部の断面とともに示す正面図である。
【図8】 (a)は、上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニットに搭載される作業装置の一例としての点検用多関節カメラ装置を、腕を広げた状態で示す斜め下から見た斜視図、(b)は、その点検用多関節カメラ装置を、腕を縮めた状態で示す斜め下から見た斜視図である。
【図9】 (a)は、上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニッ3に搭載された上記点検用多関節カメラ装置を腕を広げた状態で示す斜め下から見た斜視図、(b)は、その点検用多関節カメラ装置を腕を縮めた状態で示す斜め下から見た斜視図である。
【図10】 上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニットに搭載される作業装置の他の一例としての点検用ブリッジ型多関節カメラ装置を示す斜め下から見た斜視図である。
【図11】 二台の上記実施例の高架構造物用作業台車のベースユニットにそれらの作業台車を繋ぐように搭載された上記点検用ブリッジ型多関節カメラ装置を示す斜め下から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 ロ−ラ
1a 傾斜接触面
1b 落下防止用縁部
2 支持ア−ム
3 ベ−スユニット
4 ガススプリング
5 サ−ボモ−タ
6 リンク部材
8 I桁材
9 下フランジ
10 ドライバ
11 制御装置
12 制御盤
13 バッテリ
14 点検用多関節カメラ装置
15 腕
16 CCDカメラ
17 点検用ブリッジ型多関節カメラ装置
18 ガイドレ−ル
19 ヘッド
20 垂直補剛材
21 接合板
22 接合ボルト群
Claims (4)
- 橋梁等の高架構造物の構造材(8)のフランジ(9)に沿って移動する高架構造物用作業台車において、
概略V字状の傾斜接触面(1a)を有する鼓状のローラ(1)を所定回転軸線周りに回転可能に支持する支持アーム(2)と、
少なくとも二組の前記支持アーム(2)を、その支持アームの組同士で前記作業台車の走行方向に互いに離間させて、同じ組をなす前記支持アームの前記ローラ(1)同士が前記走行方向と直行する方向に互いに接近および離間し得るように支持するとともに、前記少なくとも二組の支持アームの前記ローラ(1)を、前記回転軸線が前記走行方向と前記ローラ同士の接近および離間方向とに直角に延在する向きに配置する、作業装置を搭載可能なベースユニット(3)と、
前記各組の支持アーム(2)の前記ローラ(1)同士が互いに接近して、それらのローラが前記構造材(8)のフランジ(9)の縁部に前記傾斜接触面(1a)を当接させて前記フランジを挟扼するように前記支持アームを付勢する支持アーム付勢手段(4)と、
少なくとも一つの前記ローラ(1)を回転駆動するローラ回転駆動手段(5)と、
を具えてなる、高架構造物用作業台車。 - 前記ローラ(1)の前記傾斜接触面(1a)の少なくとも前記ベースユニット(3)から離間した側の軸線方向端部に隣接してその傾斜接触面よりも半径方向に突出する落下防止用縁部(1b)を具えることを特徴とする、請求項1記載の高架構造物用作業台車。
- 前記ベースユニット(3)は、前記支持アーム(2)を揺動可能に枢支していることを特徴とする、請求項1または2記載の高架構造物用作業台車。
- 前記支持アーム付勢手段(4) は、前記支持アーム(2)に結合されたリンク部材(6)と前記ベースユニット(3)との間に介挿された弾性手段であることを特徴とする、請求項3記載の高架構造物用作業台車。
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