JP6418570B2 - 移動ロボットおよび画像撮影システム - Google Patents

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Description

本発明は、移動ロボットおよび当該移動ロボットを備える画像撮影システムに関する。
橋梁や道路などの長尺構造物の劣化や損傷を点検する技術が求められている。橋梁には、河川の上方に架設された河川橋のほか、地上に設置された高架橋が存在する。橋梁は、人や自動車などが往来する床版と、この床版を下方支持する主桁と、その他の補強構造物とで構成されることが一般的である。橋梁のうち、主要な部材が鋼製のものを鋼橋と呼び、さらに主桁の形状により鋼橋は鋼鈑桁橋と鋼箱桁橋などに区分される。主桁がI字状で上下にフランジを有する鋼橋を鋼鈑桁橋と呼称し、箱形のものを鋼箱桁橋と呼称する。
床版の下面や、床版と主桁との結合部などは、高位置に存在し、かつ床版の裏面側にあたるため、点検員が接近して目視点検することが困難である。このため、橋梁の下方に仮設足場を設置して点検員がこれに登って目視点検するか、または高所作業車に乗って目視点検するなどの必要がある。
また、下フランジを有する主桁に下方支持された長尺構造物は橋梁に限られず、工場や倉庫などの天井に設置される天井クレーンなど種々が存在する。
しかしながら、河川橋の場合は河川上に仮設足場や高所作業車を設置することがそもそも困難であり、また高架橋や天井クレーンなど地上に設置される高架構造物の場合もその直下に仮設足場や高所作業車を設置することが困難であることが多い。また、そもそも仮設足場や高所作業車を設置する作業には多くの時間とコスト、交通規制などを要するため、多数の高架構造物を定期的に点検することに支障を来す。
特許文献1には、橋梁等の高架構造物の主桁の下フランジに沿って移動する作業台車の発明が記載されている。特許文献1の作業台車は、概略V字状の傾斜接触面を有する鼓状のローラーを幅方向の両側に有し、このローラーの傾斜接触面を下フランジの側縁に対して側方から押し当てることにより主桁に取り付けられる。具体的には、ローラーはガススプリングによって下フランジの側縁に常時付勢されている。そして、ローラーを回転させることで作業台車は下フランジに沿って長手方向に走行する。
特許文献1の作業台車は、鼓状のローラーが支持アームの先端に設けられており、この支持アームが変形することで、垂直補剛板や接合板などの障害物が主桁や下フランジに設けられていても、これを回避することができるとされている。具体的には、支持アームが揺動してローラーが幅方向の外側に変位することで、これらの障害物を回避することができるように構成されている。
特開2003−119721号公報
しかしながら、特許文献1の作業台車は下フランジから外れて落下しやすいという問題がある。なぜならば、鼓状のローラーの傾斜接触面には、作業台車やカメラ装置の自重の反力が下フランジから上向きのみならず外向きに負荷され、ローラーは下フランジの側縁から外れる方向に付勢されるためである。すなわち、作業台車やカメラ装置の質量が大きくなるほど支持アームやローラーは外向きに付勢されるため、ローラーが障害物を乗り越えた瞬間などに作業台車に僅かでも衝撃力が作用するとガススプリングの押圧力に抗してローラーは下フランジの側縁から脱離する。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、鋼鈑桁橋や天井クレーンなどの長尺構造物に対して安定して走行することが可能な移動ロボット、およびかかる移動ロボットを備える画像撮影システムを提供するものである。
本発明によれば、長尺構造物を下方支持する主桁が有する下フランジに沿って走行可能な移動ロボットであって、本体と、前記本体の幅方向の両側に対向して配置されて前記下フランジの上面を走行する複数式の車輪モジュールと、前記本体と前記車輪モジュールとを連結するアーム部と、前記車輪モジュールに回転力を付与するモーターと、を備え、対向する複数式の前記車輪モジュールは、互いに内向きに下り傾斜して配置され、前記アーム部は少なくとも前記幅方向に弾性的に変位して、前記上面を走行する走行位置と、前記走行位置よりも前記幅方向の外側の退避位置と、に前記車輪モジュールを遷移させることを特徴とする移動ロボットが提供される。
また、本発明によれば、上記の移動ロボットを備える画像撮影システムであって、前記移動ロボットに取り付けられ、前記移動ロボットに対して少なくとも幅方向に突出して延在するレール部材と、前記レール部材に設置されるカメラと、前記レール部材に沿って前記カメラを移動させるカメラ移動機構と、を備える画像撮影システムが提供される。
本発明の移動ロボットによれば鋼鈑桁橋や天井クレーンなど主桁が下フランジを有する長尺構造物に対して安定して走行することが可能であり、かかる移動ロボットを備える画像撮影システムによれば、長尺構造物の画像をカメラで安定して撮影することができる。
本発明の第一実施形態の移動ロボットを模式的に示す斜視図である。 図2(a)は移動ロボットが用いられる長尺構造物および主桁の正面図である。図2(b)は図2(a)の拡大図である。 第一実施形態の移動ロボットを備える画像撮影システムを示す斜視図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第一シーケンスを示す説明図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第二シーケンスを示す説明図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第三シーケンスを示す説明図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第四シーケンスを示す説明図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第五シーケンスを示す説明図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第六シーケンスを示す説明図である。 移動ロボットが垂直補剛材を走破する第七シーケンスを示す説明図である。 第二実施形態の移動ロボットを主桁に装着した状態を示す正面図である。 第二実施形態の移動ロボットの車輪モジュールおよびアーム部を示す斜視図である。 第二実施形態の画像撮影システムを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各図面において、対応する構成要素には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
なお、本実施の形態では、図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものであり、本発明にかかる移動ロボットの製造時や使用時の方向を必ずしも限定するものではない。すなわち、以下の説明では主桁の下フランジが水平に設置されている状態を例示するが、本発明はこれに限られるものではなく、下フランジは水平方向に対して傾斜していてもよい。
また、本発明でいう平面とは、平面を目標として物理的に形成された形状を意味しており、幾何学的に完全な平面であることは要しない。すなわち、以下の説明では下フランジの上面が平面である態様を例示するが、本発明はこれに限られるものではなく、下フランジの上面に凹凸が形成されていてもよい。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態の移動ロボット90を模式的に示す斜視図である。本体10の下面に設けられるカメラ移動機構96は図示を省略している。図2(a)は移動ロボット90が用いられる長尺構造物110および主桁120の正面図である。図2(b)は図2(a)の拡大図であり、主桁120や対傾構140などで構成される桁構造180の正面図である。図3は、本実施形態の移動ロボット90を備える画像撮影システム100を示す斜視図である。図4から図10は、移動ロボット90が垂直補剛材150を走破する第一から第七シーケンスをそれぞれ示す説明図である。
主桁120の下フランジ130の延在方向をX方向、下フランジ130の幅方向をY方向、主桁120の高さ方向をZ方向と呼称する。移動ロボット90の走行方向はX方向であり、移動ロボット90の幅方向はY方向に対応している。
はじめに、本実施形態の概要について説明する。
移動ロボット90は、長尺構造物110を下方支持する主桁120が有する下フランジ130に沿って走行可能である。移動ロボット90は、本体10、車輪モジュール20、アーム部40、および車輪モジュール20に回転力を付与するモーター50(後述する図11参照)を備えている。車輪モジュール20は、本体10の幅方向(Y方向)の両側に対向して配置されており、下フランジ130の上面132を走行する機構である。移動ロボット90は複数式の車輪モジュール20を備えている。アーム部40は、本体10と車輪モジュール20とを連結する構造である。本実施形態の移動ロボット90において、対向する複数式の車輪モジュール20は互いに内向きに下り傾斜して配置されている。
アーム部40は、少なくとも幅方向に弾性的に変位して、下フランジ130の上面132を走行する走行位置(図4参照)と、この走行位置よりも幅方向の外側の退避位置(図7参照)と、に車輪モジュール20を遷移させる。
かかる移動ロボット90によれば、アーム部40が幅方向に弾性的に変位して、車輪モジュール20を走行位置(図4参照)とそれよりも幅方向の外側の退避位置(図7参照)とに遷移させる。ここで、アーム部40が弾性的に変位するとは、アーム部40自体が弾性変形する場合のほか、アーム部40は実質的に弾性変形せずアーム部40に直接的または連結的に連結された弾性体が変形してアーム部40が復位可能に変位することを含む。本実施形態の移動ロボット90ではアーム部40が幅方向に弾性的に変位することにより、車輪モジュール20は垂直補剛材150などの障害物を回避して下フランジ130の上面132を走行する。そして、下フランジ130の上面132を走行する車輪モジュール20が内向きに下り傾斜して対向配置されており、走行する車輪モジュール20が下フランジ130の上面132から受ける反力は内向きの成分を有する。このため、対向する一方の車輪モジュール20が退避位置に遷移しても、他方の車輪モジュール20が下フランジ130から脱離することがない。このため、本実施形態の移動ロボット90は、下フランジ130の上面132に障害物が有ったとしても、下フランジ130を安定して走行することができる。
次に、本実施形態の移動ロボット90および画像撮影システム100について詳細に説明する。
図2各図を参照して、移動ロボット90を用いることが可能な長尺構造物110および主桁120について説明する。本実施形態に例示する長尺構造物110は橋梁(鋼鈑桁橋)の床版である。床版は、たとえば鉄筋コンクリートで作成されている。長尺構造物(床版)110は桁構造180により下方より支持されている。桁構造180は、長尺構造物110の幅方向(Y方向)に互いに離間して平行に配置された複数本の主桁120を含む。主桁120は橋脚(図示せず)の上に設置されている。長尺構造物(床版)110の長手方向がX方向、複数本の主桁120の並び方向がY方向、上下方向がZ方向にあたる。隣接する主桁120の間には、縦桁160が配置されている。縦桁160は、主桁120と同様に上下方向(Z方向)に延在して長尺構造物110を下方支持する部材である。縦桁160は、橋脚に支持されるものではなく、一般に主桁120よりも短尺で下フランジ130を有していない点で主桁120と相違する。
主桁120は、厚い鋼板などで作成された腹板122と、この腹板122の上下に互いに対向して配置された長尺の上フランジ126および下フランジ130とで構成されている。主桁120はI型鋼材で作成され、図2(b)に示す正面図で略I字状をなしている。
垂直補剛材150はL型鋼材などで作成され、上フランジ126から下フランジ130に亘ってZ方向に延在するように腹板122に接合されて主桁120の曲げ(座屈)強度や上下方向の圧縮強度を補強する。垂直補剛材150の下端は下フランジ130の上面132に対して溶接されており、長尺構造物110の自重を主桁120の上フランジ126から垂直補剛材150を通じて下フランジ130に伝達することが可能である。図2(b)には、垂直補剛材150と下フランジ130との溶接部152を図示する。主桁120には複数の垂直補剛材150が設けられることが一般的である。複数の垂直補剛材150は、主桁120の腹板122に対して長手方向(X方向)の異なる位置に離散的に配置される。ただし、一部の垂直補剛材150は、長手方向の同位置において腹板122の表裏両側に配置される場合もある。
下フランジ130の上面132や腹板122には添接板154、155が接合されている(図3参照)。添接板154は、隣接する下フランジ130の上面132同士の繋ぎ目に亘って接合されてこれらの繋ぎ目を補強する鋼板である。添接板155は、腹板122同士の繋ぎ目を補強する鋼板である。添接板154は下フランジ130の上面132から鉛直上方(+Z方向)に突出し、添接板155は腹板122から幅方向(±Y方向)に突出している。すなわち、下フランジ130の上面132や腹板122には、添接板154、155の厚み寸法に相当する段差が形成されていることが一般的である。
垂直補剛材150や縦桁160にはガセットプレート142がボルト124などで接合されている。ガセットプレート142は、対傾構140を垂直補剛材150や腹板122に対して連結するとともに、当該連結部を補強して撓み変形を抑制するための部材である。対傾構140はL型鋼材などで作成され、複数のガセットプレート142に亘って取り付けられている。対傾構140には、水平方向(Y方向)に延在するもの(対傾構140a)と、YZ面内で斜めに傾斜しているもの(対傾構140b)とが存在する。
ガセットプレート142は、平板状のもののほか、1辺または複数辺がL字型に垂直に折り曲げられたものなど、種々の形態をとる。ガセットプレート142の主面はYZ平面内に配置され、ガセットプレート142における折り曲げられたガセット底面144は主桁120の下フランジ130の上面132に対向して配置されることが一般的である。ガセット底面144は下フランジ130から離間して取り付けられる。これにより、垂直補剛材150の下端の溶接部152とガセット底面144とが干渉することを回避する。下フランジ130とガセット底面144との離間距離(Z方向の間隔)は特に限定されないが、15センチメートルまたはそれ以上とすることが一般的である。
このほか桁構造180は、横桁、分配横桁(いずれも図示せず)、水平補剛材156(図3参照)などを備えていてもよい。横桁は、桁構造180の幅方向(Y方向)に延在するようにして配置されたI型鋼材であり、隣接する主桁120同士の間または主桁120と縦桁160との間に設置される。水平補剛材156はL型鋼材で作成され、略水平かつX方向に延在するように設置される。横桁や水平補剛材156は、対傾構140aやガセットプレート142と同様に、下フランジ130よりも上方に設置される。
図1および図3に示すように、移動ロボット90は車輪モジュール20の駆動により下フランジ130の上面132を走行する自走式の移動体である。車輪モジュール20は、1個または複数個の車輪(本実施形態では3個の車輪26〜28)を備え、かかる車輪の回転により本体10を±X方向に移動させる。
車輪モジュール20は、本体10に対して回転する回転基板部22を有している。回転基板部22の回転軸24は、移動ロボット90の幅方向の内側に向かって斜め上方に延在している。
回転軸24を中心にして回転基板部22を回転することで、車輪モジュール20は下フランジ130の上面132に斜めに当接した状態で回転する。これにより、後述するように車輪モジュール20は、垂直補剛材150や添接板155を幅方向(Y方向)に回避し、また添接板154を上方(Z方向)に回避することが可能である。
車輪モジュール20は、回転基板部22に設けられた複数個の車輪26〜28を有している。車輪26〜28は、回転軸24の周囲に多角形の頂点位置に配置されている。車輪26〜28の車軸30は、回転基板部22の回転軸24と平行に設けられている。
具体的には、本実施形態の回転基板部22は略三角形状をなし、3個の頂点位置に車輪26〜28は配置されている。これにより、3個のうちの2個の車輪(たとえば車輪26および28)を下フランジ130の上面132に接触させた状態で車輪モジュール20は走行する。
以下、移動ロボット90の用途の一例として、カメラ94を移動させて画像を撮影する画像撮影システム100を例示する。ただし、移動ロボット90の用途はこれに限られず、長尺構造物110の主桁120を移動して種々の作業をする用途に広く用いられる。図3に示すように、1台または複数台の移動ロボット90が主桁120の下フランジ130に装着され、この移動ロボット90によりカメラ94を移動させることにより画像撮影システム100が構成される。主桁120は、橋梁や天井クレーンのほか、天井や床面を下方支持する補強体など種々の構造物に用いられている。本実施形態の移動ロボット90は、いずれの構造物を構成する主桁120に対して装着して用いてもよい。
本実施形態の画像撮影システム100は、上記の移動ロボット90を備えるとともに、レール部材92、カメラ94およびカメラ移動機構96を備えている。レール部材92は、移動ロボット90に取り付けられ、移動ロボット90に対して少なくとも幅方向に突出して延在する部材である。カメラ94はレール部材92に対して直接的または間接的に設置される。カメラ移動機構96は、レール部材92に沿ってカメラ94を移動させる機構である。
本実施形態の画像撮影システム100は、複数台の移動ロボット90(90a、90b)を備えている。レール部材92は、これら複数台の移動ロボット90a、90bに亘って架設されており、カメラ94は複数台の移動ロボット90a、90bの間に配置される。
レール部材92にはカメラ台97が設けられ、カメラ台97に昇降機構95が立設されている。カメラ94は、昇降機構95の上端に取り付けられている。昇降機構95は、カメラ94を上下方向(Z方向)に移動可能に保持する垂直伸延アームである。昇降機構95の最大上昇時の高さは特に限定されないが、2メートル程度とすることができる。昇降機構95の最大下降時には、カメラ台97の内部にカメラ94の一部または全部が収納されてもよい。これにより、対傾構140aや縦桁160(図2各図参照)にカメラ94が干渉することが回避される。
カメラ94は、可視光線または赤外線を集光して長尺構造物(床版)110の下面や桁構造180の静止画像または動画像を撮影するデジタルカメラである。カメラ94の視野角は特に限定されないが、X軸またはY軸の一方または両方、およびZ軸まわりに回転可能に構成されている。これにより、長尺構造物(床版)110の下面や桁構造180の全体を死角なく撮影可能である。これにより、長尺構造物110や桁構造180の劣化や損傷を画像により検知することが可能になる。すなわち、本実施形態の画像撮影システム100は、自走式で長尺構造物110を撮像する検査システムである。
カメラ移動機構96は、レール部材92を駆動してカメラ94をY方向に移動させる。カメラ移動機構96の具体的な構造は特に限定されないが、たとえばボールネジを例示することができる。カメラ移動機構96は移動ロボット90a、90bの本体10の下面などに設けられている。レール部材92は1本または複数本のレールを含んで構成され、複数台の移動ロボット90a、90bの設置間隔、すなわち隣接する主桁120の配置間隔と同等またはこれよりも長く形成されている。カメラ移動機構96としては、ボールネジのほか、ラックピニオンギアやワイヤドライブなどを用いてもよい。
図4から図10を参照して、移動ロボット90の車輪モジュール20が垂直補剛材150などの障害物を退避する原理を説明する。
図4に示すように、移動ロボット90は、幅方向(Y方向)に対向する車輪モジュール20a、20dが主桁120の腹板122を挟む両側に設置される。かかる車輪モジュール20a、20dの位置を走行位置と呼称する。車輪モジュール20a、20dは、それぞれアーム部40を介して本体10に取り付けられている。車輪モジュール20a、20dは、アーム部40に対して回転する回転基板部22と、この回転基板部22に取り付けられた車輪26〜28と、を備えている。車輪26〜28はモーター(図示せず)により同方向に回転駆動される。車輪26〜28は、共通のモーターのトルクを分配して付与されて回転駆動されてもよく、または個別にモーターを具備していてもよい。車輪26〜28はゴム材料などで作成され、下フランジ130の上面132に対して高いグリップ力(摩擦力)で接触する。
回転基板部22は、アーム部40に対して正逆両方向に回転自在に取り付けられている。すなわち、回転基板部22はアーム部40に対してフリーに回転する。車輪26〜28の車軸30は、略三角形状の回転基板部22の頂点位置の近傍にそれぞれ固定されている。このため、車輪モジュール20a、20dは、それぞれ車輪26〜28のうちの2個(たとえば車輪26および28)を下フランジ130の上面132に接触させた状態で安定する。この状態で車輪26〜28をモーターで回転駆動することで、移動ロボット90は下フランジ130の上面132を走行する。ここでは、+X方向に走行するものとする。
本実施形態の移動ロボット90は、3式以上の車輪モジュール20(20a〜20d)を備えている(図1参照)。これらの3式以上の車輪モジュール20(20a〜20d)は、移動ロボット90の走行方向の互いに異なる位置に配置されている。具体的には、図4に示すように、車輪モジュール20aは車輪モジュール20dよりも走行方向の前方(+X方向)に配置されている。
移動ロボット90が+X方向に前進すると、最初に車輪モジュール20aの車輪26が垂直補剛材150に衝突する。移動ロボット90は、以下のように垂直補剛材150を走破する。
図4で、車輪モジュール20aの車輪26は垂直補剛材150に衝突してX方向への前進が規制され、上面132と垂直補剛材150の2点に接触した状態となって回転が一旦停止する(第一シーケンス)。かかる状態で、車輪26および車輪28が引き続きモーターから回転駆動力を受けることで、回転基板部22がアーム部40のまわりに回転する。
後述するように、車輪モジュール20a、20dの高さH(図11参照)は下フランジ130の上面132から15センチメートル以下であり、すなわち車輪モジュール20aがガセット底面144と干渉することなく回転基板部22は回転軸24まわりに回転する。これにより、図5に示す状態(第二シーケンス)となる。
図5に示す第二シーケンスでは、車輪26および27が垂直補剛材150の−X側の面に接触する。ここで、車輪モジュール20aは内向き(図4における+Y方向)に下り傾斜していることから、車輪26および27が回転駆動されることで車輪モジュール20aは垂直補剛材150に対して−Y方向および+Z方向に変位して図6に示す状態(第三シーケンス)となる。
図6に示す第三シーケンスで、アーム部40は少なくとも幅方向(−Y方向)に弾性的に変位する。本実施形態のアーム部40はバネ性を有する鋼材(板バネ)であり、アーム部40自体が±Y方向および±Z方向に弾性変形する。これにより、車輪モジュール20aの車輪27が垂直補剛材150を−Y側に乗り越える。
図7に示す第四シーケンスでは、車輪26および27は垂直補剛材150を乗り越えた退避位置に遷移している。退避位置とは、車輪モジュール20が垂直補剛材150や添接板154、155(図3参照)などの障害物を回避した位置であり、かつ移動ロボット90が全体として走行可能な状態にあるときの車輪モジュール20の位置である。
車輪モジュール20aが図7に示す退避位置にあるとき、他の車輪モジュール20b〜20d(図1参照)は下フランジ130の上面132に接しているため、移動ロボット90は前進力を維持する。移動ロボット90がさらに前進すると、回転基板部22はさらに回転し、車輪27および28に続けて車輪26が垂直補剛材150を−Y側から乗り越えて、図8に示す(第五シーケンス)となる。
移動ロボット90がさらに前進すると、垂直補剛材150を乗り越えた車輪27が下フランジ130の上面132に当接する(図9:第六シーケンス)。そして、回転基板部22がさらに回転して車輪28が下フランジ130の上面132に接触し、以降は車輪27および28が回転して移動ロボット90は走行する(図10:第七シーケンス)。
以上説明した第一から第七シーケンスにおいて、車輪モジュール20aに対向する車輪モジュール20d、および他の車輪モジュール20b、20c(図1参照)は、下フランジ130の上面132に接触した状態を維持する。このため、移動ロボット90は常に複数式(3式)の車輪モジュール20で下フランジ130の上面132に接触しており、車輪モジュール20aが退避位置(図7)に遷移しても移動ロボット90が下フランジ130から落下することはない。なお、本実施形態では、垂直補剛材150が下フランジ130の一方側(−Y側)にのみ突出している態様を例示しているが、垂直補剛材150は下フランジ130の長手方向(X方向)の同位置において±Y方向の両側に突出して設けられていてもよい。本実施形態の移動ロボット90においては、車輪モジュール20a〜20dが走行方向の互いに異なる位置に配置されているため、複数式の車輪モジュール20a〜20dが同時に退避位置に遷移することがない。車輪モジュール20aと車輪モジュール20dとの走行方向(X方向)の設置間隔は特に限定されないが、10センチメートルから数十センチメートル程度とすることができる。垂直補剛材150が主桁120の腹板122の両側に、かつこの程度の間隔で互いにずれた位置に配置されていることは一般的にない。このため、腹板122の両側に立設された垂直補剛材150を車輪モジュール20a、20dが同時に乗り越えることは避けられる。
以上の説明では、車輪モジュール20が垂直補剛材150を幅方向(Y方向)の外側に回避する態様を説明したが、本実施形態の移動ロボット90は腹板122に設けられた添接板155(図3参照)も容易に走破することができる。この場合、回転基板部22を回転させることなく揺動させるだけで、車輪26〜28が添接板155の厚み分の段差を乗り越えることができる。また、本実施形態の移動ロボット90は、下フランジ130の上面に設置された添接板154(図3参照)も同様に乗り越えることができる。すなわち、車輪モジュール20は下フランジ130の上面132に対して斜めに傾斜しているため、幅方向のみならず上方(+Z方向)にも変位可能である。これにより、車輪モジュール20の車輪26〜28は、走行位置(図4参照)から幅方向の外側に退避することなく添接板154を上方に乗り越えて走破することができる。
<第二実施形態>
図11は、第二実施形態の移動ロボット90を主桁120に装着した状態を示す正面図である。図12は、第二実施形態の移動ロボット90の車輪モジュール20a、20bおよびアーム部40を示す斜視図である。車輪モジュール20c、20d(図11参照)は、ZX平面に関して対象である点を除き車輪モジュール20a、20bと共通する。
車輪モジュール20a、20bは主桁120の腹板122の一方側(−Y側)に装着され、車輪モジュール20c、20dは他方側(+Y側)に装着されている。車輪モジュール20a、20bと車輪モジュール20c、20dとは互いに対向し、内向きに下り傾斜して配置されている。
回転基板部22の回転軸24は、移動ロボット90の幅方向(±Y方向)の内側に向かって斜め上方に延在しており、車輪26〜28の車軸30は回転軸24と平行である。以下、第一実施形態と共通する説明は適宜省略する。
車輪モジュール20(20a〜20d)は、下フランジ130の上面132に対して、30度以上75度以下の傾斜角度θにて傾斜して配置されている。車輪モジュール20の高さHは、下フランジ130の上面132から15センチメートル以下である。これにより、車輪モジュール20はガセットプレート142のガセット底面144よりも低位に設置される。なお、傾斜角度θとは、図11に示す正面視における、上面132の法線と回転基板部22との為す角であり、言い換えると回転基板部22の回転軸24と上面132との為す角である。傾斜角度θは、45度を超えて60度以下であることがさらに好ましい。これにより、移動ロボット90の走行性能を過度に低下させることなく車輪モジュール20が障害物を幅方向(Y方向)の外側に変位して容易に退避することができる。
本実施形態の移動ロボット90は、下フランジ130の側端面133に対して外方から当接するローラー14を備えている。ローラー14はZ方向を回転軸として回動自在に保持されており、移動ロボット90が下フランジ130に沿って走行することに伴って側端面133に接して回転する。ローラー14は、本体10の幅方向の両側に設けられたホルダ12に保持されている。ローラー14により下フランジ130の側方の両側に本体10が支持されることで、移動ロボット90は安定して走行することができる。また、車輪モジュール20が退避位置(図7参照)に遷移する際に本体10が幅方向に位置ずれすることがローラー14により規制され、移動ロボット90が下フランジ130から落下することが防止される。
本体10には制御部70および電源部72が搭載されている。電源部72は電池であり、制御部70、モーター50およびカメラ移動機構96に給電する。制御部70は、車輪モジュール20a〜20dがそれぞれ備える車輪26〜28の回転速度を調整して、車輪モジュール20a、20bと車輪モジュール20c、20dが等速で走行するように制御する。これにより、本体10がZ軸まわりに回転することが防止される。また、上述したローラー14が下フランジ130の両側の側端面133に当接していることで、本体10がZ軸まわりに回転することがさらに好適に防止される。
カメラ移動機構96は本体10の下面に取り付けられている。カメラ移動機構96はボールネジおよびその駆動機構を含み、制御部70により制御される。
車輪モジュール20a〜20dは、本体10の取付部11に取り付けられている。取付部11の形状は特に限定されないが、本実施形態では取付部11として回転基板部22と平行に延在する傾斜面を例示する。
アーム部40と本体10とは弾性体(バネ)60により連結されており、アーム部40は本体10に対して幅方向および上下方向に弾性的に変位可能に構成されている。アーム部40自体は実質的に弾性変形せず、バネ60が弾性変形することによりアーム部40は本体10に対して弾性的に変位する。弾性体(バネ)60は、退避位置(図7参照)に遷移した車輪モジュール20を走行位置(図4参照)に復位させる。
バネ60の設置位置は特に限定されないが、本体10(取付部11)とアーム部40との間に設けることができる。車輪モジュール20a〜20dを本体10に対して個別にバネ60で連結してもよい。バネ60は、コイルバネでも空気バネでもよい。コイルバネを用いる場合、圧縮バネでも引張バネでもよい。本実施形態では車輪モジュール20の自重により圧縮されて釣り合う圧縮バネをバネ60として図示しているが、本発明はこれに限られない。本体10とアーム部40との間に架設された引張バネをバネ60として用いてもよい。
本体10(取付部11)にはモーター50が取り付けられている。モーター50のモーターシャフト51は車輪モジュール20aに向かって突出している。
移動ロボット90は、幅方向の一方側の車輪モジュール20a、20bに回転力を付与する第一のモーター50aと、幅方向の他方側の車輪モジュール20c、20dに回転力を付与する第二のモーター50bとを備えている。制御部70は、第一のモーター50aと第二のモーター50bとを同期して駆動する。
上述したように、車輪モジュール20a〜20dは、移動ロボット90の走行方向の互いに異なる位置に配置されている。本実施形態では、第一のモーター50aおよび第二のモーター50bは本体10に対して前後方向(X方向)の異なる位置に取り付けられ、具体的には+X側から車輪モジュール20a、20d、20b、20cの順に配置されている。
図12に示すように、車輪モジュール20aおよび20bは、共通の第一ギア52からトルクがドライブシャフト42に分配されて車輪26〜28がそれぞれ駆動される。車輪モジュール20a〜20dは、第二ギア53〜第四ギア55をそれぞれ有している。第一ギア52〜第四ギア55はベベルギアである。第一ギア52にはモーター50のモーターシャフト51(図11参照)が装着されている。第二ギア53は、車輪モジュール20a、20bのドライブシャフト42の基端部にそれぞれ対向して設けられており、第一ギア52と咬合して回転する。ドライブシャフト42はアーム部40の内部を延在しており、第二ギア53の他端側に第三ギア54(図11参照)が形成されている。第四ギア55は第三ギア54と咬合し、回転基板部22の回転軸24と同軸で回転する。
車輪モジュール20a〜20dは、モーター50のトルクを複数個の車輪26〜28に分配する複数個のギア56(図11参照)を有している。以上により、1個のモーター50によって、車輪モジュール20a、20bの車輪26〜28を同時に駆動することができる。また、モーター50の回転方向を逆転させることで車輪26〜28の回転方向は逆転するため、移動ロボット90を前後両方向に任意に走行させることができる。
車輪26〜28は、回転基板部22を挟む両側に配置されている。背面板23は回転基板部22と平行に離間して設置された任意形状の板材である。回転基板部22と背面板23とは支柱25により複数箇所で連結されている。回転基板部22と背面板23は回転軸24まわりに一体に回転する。車輪モジュール20a〜20dが下フランジ130の上面132に対して斜めに当接することで、車輪26〜28が上面132から受ける垂直抗力は回転基板部22を面外変形させる向きに作用する。これに対し、回転基板部22が背面板23で補強されていることで回転基板部22が撓むことが防止される。
アーム部40は、第一ギア52を中心に±X方向の両側に延在している。アーム部40は、対向する2枚の長尺の板材であり、対向する内側に補強材44が設けられている。補強材44はアーム部40のうち第一ギア52に近接する基端側に配置されている。車輪モジュール20a、20bのアーム部40は、ヒンジ46によりZX面内で互いに回転可能に連結されている。
ヒンジ46の回転方向を捩り方向とする捩りバネを車輪モジュール20a、20bのアーム部40同士の間に介挿してもよい。これにより、退避位置(図7参照)に遷移した一方の車輪モジュール20(たとえば車輪モジュール20a)を走行位置(図4参照)に弾性復元することができ、また当該一方の車輪モジュール20(車輪モジュール20a)が退避位置にあるときに他方の車輪モジュール20(車輪モジュール20b)が下フランジ130に付勢されてグリップ力が増大する。このため、一部の車輪モジュール20が下フランジ130の上面132から離間したときにも移動ロボット90の前進力が低下することが抑制される。
図13は、第二実施形態の画像撮影システム101を示す斜視図である。
本実施形態の画像撮影システム101は、1台の移動ロボット90によりカメラ94が駆動される点で第一実施形態の画像撮影システム100(図3参照)と相違する。本実施形態の画像撮影システム101は、カメラ94の自重に起因して移動ロボット90に負荷されるモーメント荷重を相殺するカウンターウェイト98を有している。カウンターウェイト98は、移動ロボット90を挟んでカメラ94の反対側に設けられている。
本実施形態では、レール部材92の一端側(−Y側)にカメラ台97、昇降機構95およびカメラ94が設けられ、他端側にカウンターウェイト98が設けられている態様を例示する。ただし、カウンターウェイト98は、レール部材92とは異なる部材を介して本体10に取り付けられていてもよい。
本実施形態のカメラ移動機構96は、カメラ台97を本体10に対して±Y方向に接離自在に駆動する。カメラ移動機構96は、カメラ台97を本体10に近接駆動するのに伴ってカウンターウェイト98を本体10に接近させ、逆にカメラ台97を本体10から離間駆動するのに伴ってカウンターウェイト98を本体10から離間させる。これにより、レール部材92を介して本体10に負荷されるカメラ台97、昇降機構95およびカメラ94のモーメント荷重をカウンターウェイト98によって相殺する。
このように、移動ロボット90は、第一実施形態の画像撮影システム100(図3参照)のように複数台で対にして用いられてもよく、または第二実施形態の画像撮影システム101のように1台で用いられてもよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
たとえば上記実施形態では回転基板部22がアーム部40に対して回転自在であり、車輪26が垂直補剛材150などの障害物に当接して前進が規制されることで回転基板部22が自動的に回転する態様を例示したが、本発明はこれに限られない。車輪26〜28の走行方向(X方向)の前方に位置する障害物を検出する障害物センサを任意で備えてもよい。また、車輪26〜28の車軸30の回転数を検知するセンサを設け、いずれかの車軸30の回転が規制されたことを検知して回転基板部22を回転させるように制御してもよい。
また、上記実施形態では車輪モジュール20がそれぞれ複数個の車輪26〜28を備える態様を例示したが、本発明はこれに限られない。車輪モジュール20は各1個の車輪で構成されてもよい。また、上記実施形態では4式の車輪モジュール20(20a〜20d)を設けることを例示したが、車輪モジュール20は二式以上であればよく、これに限られない。
本発明の移動ロボット90および画像撮影システム100、101の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)長尺構造物を下方支持する主桁が有する下フランジに沿って走行可能な移動ロボットであって、本体と、前記本体の幅方向の両側に対向して配置されて前記下フランジの上面を走行する複数式の車輪モジュールと、前記本体と前記車輪モジュールとを連結するアーム部と、前記車輪モジュールに回転力を付与するモーターと、を備え、対向する複数式の前記車輪モジュールは互いに内向きに下り傾斜して配置され、前記アーム部は少なくとも前記幅方向に弾性的に変位して、前記上面を走行する走行位置と、前記走行位置よりも前記幅方向の外側の退避位置と、に前記車輪モジュールを遷移させることを特徴とする移動ロボット。
(2)前記車輪モジュールが前記下フランジの前記上面に対して30度以上75度以下の角度で傾斜して配置され、前記車輪モジュールの高さが前記上面から15センチメートル以下である上記(1)に記載の移動ロボット。
(3)3式以上の前記車輪モジュールを備え、前記3式以上の前記車輪モジュールが、走行方向の互いに異なる位置に配置されている上記(1)または(2)に記載の移動ロボット。
(4)前記アーム部と前記本体とが弾性体により連結されて前記アーム部が前記本体に対して前記幅方向および上下方向に弾性的に変位可能に構成されており、前記退避位置に遷移した前記車輪モジュールを前記走行位置に復位させる上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の移動ロボット。
(5)幅方向の一方側の前記車輪モジュールに回転力を付与する第一の前記モーターと、幅方向の他方側の前記車輪モジュールに回転力を付与する第二の前記モーターと、第一の前記モーターと第二の前記モーターとを同期して駆動する制御部と、を備える上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の移動ロボット。
(6)前記車輪モジュールが、前記本体に対して回転する回転基板部を有し、前記回転基板部の回転軸が前記幅方向の内側に向かって斜め上方に延在している上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の移動ロボット。
(7)前記回転基板部が前記アーム部に対して正逆両方向に回転自在に取り付けられている上記(6)に記載の移動ロボット。
(8)前記車輪モジュールが、前記回転基板部に設けられた複数個の車輪を有し、前記車輪は、前記回転軸の周囲に多角形の頂点位置に配置され、前記車輪の車軸が前記回転基板部の回転軸と平行に設けられている上記(6)または(7)に記載の移動ロボット。
(9)前記車輪モジュールが、前記モーターのトルクを複数個の前記車輪に分配する複数個のギアを有する上記(8)に記載の移動ロボット。
(10)上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の移動ロボットを備える画像撮影システムであって、前記移動ロボットに取り付けられ、前記移動ロボットに対して少なくとも幅方向に突出して延在するレール部材と、前記レール部材に設置されるカメラと、前記レール部材に沿って前記カメラを移動させるカメラ移動機構と、を備える画像撮影システム。
(11)複数台の前記移動ロボットを備え、前記レール部材が複数台の前記移動ロボットに亘って架設され、前記カメラが複数台の前記移動ロボットの間に配置される上記(10)に記載の画像撮影システム。
(12)前記移動ロボットを挟んで前記カメラの反対側に設けられて、前記カメラの自重に起因して前記移動ロボットに負荷されるモーメント荷重を相殺するカウンターウェイトを有する上記(10)に記載の画像撮影システム。
10 本体
11 取付部
12 ホルダ
14 ローラー
20、20a〜20d 車輪モジュール
22 回転基板部
23 背面板
24 回転軸
25 支柱
26〜28 車輪
30 車軸
40 アーム部
42 ドライブシャフト
44 補強材
46 ヒンジ
50、50a、50b モーター
51 モーターシャフト
52 第一ギア
53 第二ギア
54 第三ギア
55 第四ギア
56 ギア
60 バネ
70 制御部
72 電源部
90、90a、90b 移動ロボット
92 レール部材
94 カメラ
95 昇降機構
96 カメラ移動機構
97 カメラ台
98 カウンターウェイト
100、101 画像撮影システム
110 長尺構造物
120 主桁
122 腹板
124 ボルト
126 上フランジ
130 下フランジ
132 上面
133 側端面
140、140a、140b 対傾構
142 ガセットプレート
144 ガセット底面
150 垂直補剛材
152 溶接部
154、155 添接板
156 水平補剛材
160 縦桁
180 桁構造
θ 傾斜角度
H 高さ

Claims (11)

  1. 長尺構造物を下方支持する主桁が有する下フランジに沿って走行可能な移動ロボットであって、
    本体と、前記本体の幅方向の両側に対向して配置されて前記下フランジの上面を走行する複数式の車輪モジュールと、前記本体と前記車輪モジュールとを連結するアーム部と、前記車輪モジュールに回転力を付与するモーターと、を備え、
    対向する複数式の前記車輪モジュールは互いに内向きに下り傾斜して配置され、
    前記アーム部は少なくとも前記幅方向に弾性的に変位して、前記上面を走行する走行位置と、前記走行位置よりも前記幅方向の外側の退避位置と、に前記車輪モジュールを遷移させ、かつ、前記アーム部と前記本体とが弾性体により連結されて前記アーム部が前記本体に対して前記幅方向および上下方向に弾性的に変位可能に構成されており、前記退避位置に遷移した前記車輪モジュールを前記走行位置に復位させることを特徴とする移動ロボット。
  2. 長尺構造物を下方支持する主桁が有する下フランジに沿って走行可能な移動ロボットであって、
    本体と、前記本体の幅方向の両側に対向して配置されて前記下フランジの上面を走行する複数式の車輪モジュールと、前記本体と前記車輪モジュールとを連結するアーム部と、前記車輪モジュールに回転力を付与するモーターと、を備え、
    対向する複数式の前記車輪モジュールは互いに内向きに下り傾斜して配置され、
    前記アーム部は少なくとも前記幅方向に弾性的に変位して、前記上面を走行する走行位置と、前記走行位置よりも前記幅方向の外側の退避位置と、に前記車輪モジュールを遷移させ、かつ、前記車輪モジュールが、前記本体に対して回転する回転基板部を有し、
    前記回転基板部の回転軸が前記幅方向の内側に向かって斜め上方に延在していることを特徴とする移動ロボット。
  3. 前記回転基板部が前記アーム部に対して正逆両方向に回転自在に取り付けられている請求項に記載の移動ロボット。
  4. 前記車輪モジュールが、前記回転基板部に設けられた複数個の車輪を有し、
    前記車輪は、前記回転軸の周囲に多角形の頂点位置に配置され、前記車輪の車軸が前記回転基板部の回転軸と平行に設けられている請求項2または3に記載の移動ロボット。
  5. 前記車輪モジュールが、前記モーターのトルクを複数個の前記車輪に分配する複数個のギアを有する請求項に記載の移動ロボット。
  6. 長尺構造物を下方支持する主桁が有する下フランジに沿って走行可能な移動ロボットであって、
    本体と、前記本体の幅方向の両側に配置されて前記下フランジの上面を走行する3式以上の車輪モジュールと、前記本体と3式以上の前記車輪モジュールとをそれぞれ連結するアーム部と、前記車輪モジュールに回転力を付与するモーターと、を備え、
    3式以上の前記車輪モジュールは互いに内向きに下り傾斜して配置され、
    前記アーム部は少なくとも前記幅方向に弾性的に変位して、前記上面を走行する走行位置と、前記走行位置よりも前記幅方向の外側の退避位置と、に前記車輪モジュールを遷移させ、かつ
    3式以上の前記車輪モジュールが、走行方向の互いに異なる3以上の位置にそれぞれ配置されており、1式の前記車輪モジュールが前記退避位置に遷移しているときに他の2式以上の前記車輪モジュールは前記走行位置にあって前記下フランジの前記上面に接していることを特徴とする移動ロボット。
  7. 前記車輪モジュールが前記下フランジの前記上面に対して30度以上75度以下の角度で傾斜して配置され、前記車輪モジュールの高さが前記上面から15センチメートル以下である請求項1から6のいずれか一項に記載の移動ロボット。
  8. 幅方向の一方側の前記車輪モジュールに回転力を付与する第一の前記モーターと、
    幅方向の他方側の前記車輪モジュールに回転力を付与する第二の前記モーターと、
    第一の前記モーターと第二の前記モーターとを同期して駆動する制御部と、を備える請求項1からのいずれか一項に記載の移動ロボット。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の移動ロボットを備える画像撮影システムであって、
    前記移動ロボットに取り付けられ、前記移動ロボットに対して少なくとも幅方向に突出して延在するレール部材と、
    前記レール部材に設置されるカメラと、
    前記レール部材に沿って前記カメラを移動させるカメラ移動機構と、を備える画像撮影システム。
  10. 複数台の前記移動ロボットを備え、
    前記レール部材が複数台の前記移動ロボットに亘って架設され、前記カメラが複数台の前記移動ロボットの間に配置される請求項に記載の画像撮影システム。
  11. 前記移動ロボットを挟んで前記カメラの反対側に設けられて、前記カメラの自重に起因して前記移動ロボットに負荷されるモーメント荷重を相殺するカウンターウェイトを有する請求項に記載の画像撮影システム。
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