JP2007321399A - 線路上空構造物の構築方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業時間及び作業手間を削減することができる線路上空構造物の構築方法及びその装置を提供すること。
【解決手段】 線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体5と、上部旋回体6と、伸縮アーム7と、把持装置8とが具えられた自走式作業車1を用い、作業車を線路上空のトロリー線を移設・盛替えすることなく線路上を所定の建方位置付近まで走行させて設置した後、作業車の把持装置で構成部材を1つずつ掴み上げて揚重し、略水平に把持しながらトロリー線の下方を通過させて所定の建方位置の上方まで搬入するとともに、該構成部材の向きを所定の向きにして所定位置に取付ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、線路上空構造物の構築方法及びその装置に関するものであり、既設のプラットホーム上等の既設の駅構内の線路上空に人工地盤等を架設し、プロムナードや駅ビル等の構造物を新築・増築する場合などに適用される。
このような電車が運行している線路上空に構造物を構築する場合には、電車の運行を優先させて運行時間外に工事をしなければならないなど様々な制約を受け、特に、都市近郊の駅周辺では、搬入路に制限があり三方塞がりや四方塞がりの場所や狭隘空間での作業が珍しくなく、構造物の構成材を揚重及び搬入し、建方を行う際に問題があった。
従来、このような構造物の建方などには、タワークレーンや自走式の油圧クレーン等が用いられており、タワークレーンは、常設固定式であるため安全上電車が運行する線路にあまり近接して設置できない。そのため、ほとんど線路構外に設置せざるを得ず、実際に構造物を構築する場所とタワークレーンの設置場所とが離れてしまい、揚重物に比べて作業半径の大きい大型のクレーンを選定しなければならないため不経済であるという問題や、駅周辺の線路構内において、タワークレーンの設置に必要な組払しヤードやクレーンの組立部材の搬入路などを確保することが困難であるという問題があった。また、タワークレーンの基礎等を設計し、その申請及び許可の手続を経て基礎等を施工し、その上にタワークレーンを組立てなければならないため、計画から使用開始まで時間がかかってしまうという問題があった。
また、自走式の油圧クレーンでも、クローラクレーンなどの組立式のクレーンでは、前記タワークレーンと同様に、組払しヤードやクレーン部材の搬入路などを確保する必要があるし、軌陸両用のクレーンでは、駅構外の比較的スペースのある場所から線路上にクレーンを進入させ、構造物を構築する場所の近くまでクレーンを移動して、線路構内の軌道間にクレーンを設置することはできるが、その場合でも構成部材を吊り下げて建方を行う関係上、ブームの旋回範囲内のトロリー線を移設又は盛替えする工事を行わなければならないという問題や、トロリー線を盛替える場合には、そのために夜間などに行う建方工事毎に電気工事の担当者や見張り員を更に動員しなければならないという問題があった。また、クレーン設置場所には、アウトリガーをクレーン本体外側に張り出して設置地盤の反力を得る関係上、広範囲に亘って線路の覆工及びその撤去工事を行わなければならず、建方工事に時間と手間がかかってしまうという問題があった。
このような問題を解決するべく、本出願人は、線路上空構造物の構築方法及びその装置として、鉄骨構造物の本設の1節柱を全て立設し、その一端側に構築した本設の端部架構の上で、上部構造部の適宜長さのブロックを組立てる工程と、組立てられたブロックを他端側へスライドさせる工程と、スライドしたブロックに次のブロックを組立てて接続する工程を順次繰り返し、端部架構から他端側へ迫り出した上部構造を他端側の1節柱で支承しつつスライドさせ、上部構造が所定の据え付け位置に達すると、上部構造をリフトダウンさせて上部構造の2節柱を1節柱に接合し、1節床版を正規の取付位置までリフトダウンさせて1節柱に接合する鉄骨構造物の建方工法及びその装置を既に提案している(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の鉄骨構造物の建方工法及びその装置であっても、1節目の柱等の線路直上の鉛直部材の建込みにおいては、従来通りタワークレーンや自走式の油圧クレーンを使用するか、軌道走行用のフォークリフトを使用するか、して工事を行う他なく、タワークレーンや自走式の油圧クレーンを使用する場合では、1節目の柱等の建方工事に関して前記従来の問題が解決されていないし、フォークリフトを使用する場合では、揚重する部材は比較的軽量な物に限られるため、構成部材を分節しなければならず不経済であるという問題や、3次元的な揚重作業ができないため、仮止めボルトの挿入や、建入れ調整などに時間がかかり、作業に手間と時間がかかってしまうという問題があった。
特開2005−036485号公報
そこでこの発明は、前記従来の技術の問題点を解決し、線路上空構造物を構築するにあたって、狭隘空間でも施工可能であり、構造物の構築場所のすぐ近くに揚重及び建方を行う作業車を設置して作業することができ、しかも作業車等の組払しヤードを必要とせず、申請手続などの準備期間がなくても、かつトロリー線をはじめ饋電線等の電線類の移設・盛替え工事を行わなくとも施工可能であり、そのため作業時間及び作業手間を削減することができる線路上空構造物の構築方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る線路上空構造物の構築方法は、線路上空に構造物を構築する方法であって、線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アームと、該アームの先端に設けられて構造物の構成部材を把持する把持装置とが具えられた自走式作業車を用い、前記作業車を線路上空のトロリー線を移設・盛替えすることなく線路上を所定の建方位置付近まで走行させて設置した後、前記作業車の把持装置で前記構成部材を1つずつ掴み上げて揚重し、略水平に把持しながらトロリー線の下方を通過させて所定の建方位置の上方まで搬入するとともに、該構成部材の向きを所定の向きにして所定位置に取付けることを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係る線路上空構造物の構築方法は、請求項1において、線路上と陸上を走行可能に構成されて構造物の構成部材を搬送する軌陸台車を用い、該軌陸台車に前記構成部材を所要量積載して線路上を前記作業車の設置位置近くまで走行させて搬入することを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る線路上空構造物の構築方法は、請求項2において、前記作業車及び前記軌陸台車を、同一の線路上を走行して走行方向前後に接近するように設置するか、あるいは隣接する線路上を走行して線路間で接近するように設置することを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係る線路上空構造物の構築装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の線路上空構造物の構築方法に使用されるものであって、線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アームと、該アームの先端に設けられて構造物の構成部材を把持する把持装置とが具えられた自走式作業車を具え、前記作業車は、前記伸縮アームが倒伏した状態での全高がトロリー線の下方1.2m以下に設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係る線路上空構造物の構築装置は、請求項4において、前記作業車は、前記旋回体の下面がホーム床面の高さより高く設定されていることを特徴とする。
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明に係る線路上空構造物の構築方法によれば、線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アームと、該アームの先端に設けられて構造物の構成部材を把持する把持装置とが具えられた自走式作業車を用い、前記作業車を線路上空のトロリー線を移設・盛替えすることなく線路上を所定の建方位置付近まで走行させて設置した後、前記作業車の把持装置で前記構成部材を1つずつ掴み上げて揚重し、略水平に把持しながらトロリー線の下方を通過させて所定の建方位置の上方まで搬入するとともに、該構成部材の向きを所定の向きにして所定位置に取付けるので、作業車を線路上に進入させて走行させるとき、作業車で構成部材を揚重して建方を行うときの両方において、線路上空のトロリー線をはじめ饋電線等の電線類を移設・盛替えする必要がなく、作業時間及び作業手間を削減できる。また、前記のような作業車を使用して構造物を構築するため、大型作業車や大型の装置が必要なく狭隘空間であっても施工可能であると共に、作業車の組払しヤードを必要とせず、申請手続などの準備期間がなくても施工可能である。そして作業車は、線路上を走行可能なので、駅構外の比較的スペースのある場所から線路上に進入させて走行させ、駅構内の構造物の構築場所のすぐ近くに設置して作業することができるため、揚重能力が小さい小型作業車でも構造物の構築が可能となり経済的であるという優れた効果がある。
請求項2又は3に記載の発明に係る線路上空構造物の構築方法によれば、線路上と陸上を走行可能に構成されて構造物の構成部材を搬送する軌陸台車を用い、該軌陸台車に前記構成部材を所要量積載して線路上を前記作業車の設置位置近くまで走行させて搬入するので、道路上と線路上を走行できる軌陸台車で構成部材を運搬し、線路上空構造物の建方工事を行うことができる。このため、荷の積み替え作業をすることなく製造工場から所定の建方位置付近まで1台の軌陸台車で構成部材を続けて搬送することができ、搬入時間及び搬入手間を削減することができる。
請求項4に記載の発明に係る線路上空構造物の構築装置によれば、線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アームと、該アームの先端に設けられて構造物の構成部材を把持する把持装置とが具えられた自走式作業車を具え、前記作業車は、前記伸縮アームが倒伏した状態での全高がトロリー線の下方1.2m以下に設定されているので、作業車を線路上に進入させて走行させるとき、作業車で構成部材を揚重して建方を行うときの両方において、線路上空のトロリー線をはじめ饋電線等の電線類を移設・盛替えする必要がなく、作業時間及び作業手間を削減できる。また、饋電線の通電停止作業中であっても、作業車を線路上に進入させ、所定の建方位置の近くまで走行させ、そこに設置するまでの作業をすることができ、電車の運行停止時間が限られたなかでの作業でも時間ロスを少なく作業をすることができる。
請求項5に記載の発明に係る線路上空構造物の構築装置によれば、作業車は、旋回体の下面がホーム床面の高さより高く設定されているので、旋回体が旋回するときにホームに干渉する恐れがなく安全である。また、操作者や見張り員が後方を確認する必要がなく作業手間や作業時間を短縮することができる。
この発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
一実施の形態は、既存の駅のホーム上に構造物として駅ビルなどの人工地盤を構築するために構成部材として1節目の鉄骨柱を立設して既設の基礎杭と接合する場合を例に示している。図1はハンドリングマシーンとしての自走式作業車や軌陸台車等をホームに沿って見た全体の正面図、図2は自走式作業車を、図1の状態から上部旋回体が下部走行体に対して180°旋回した状態で示す拡大正面図、図3は同作業車を、図1の状態から上部旋回体が下部走行体に対して90°旋回した状態で示す平面図、図4は同作業車の上部旋回体に立設されたマストから先端方向の把持装置を示す拡大図、図5は同作業車を、図3の状態で示す側面図である。
これらの図面において、1は自走式作業車、2は軌陸台車である。自走式作業車1は、油圧パワーショベルをベースマシーンとするもので、線路上と陸上を走行可能な下部走行体5と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体6と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アーム7と、該アームの先端にアームの長手方向を軸として回転可能で、かつ上下左右に首振り可能な把持装置8とを具えている。下部走行体5と上部旋回体6とは、下部走行体5の中央に設けられた旋回装置9で鉛直方向を軸として360°旋回可能に連結されている。作業車1を構成する下部走行体5などの部材について以下にさらに詳しく説明する。
下部走行体5は、ベースフレーム11を基体として、該ベースフレームに上下に起伏可能に構成された軌道走行装置12と、外側へ突出可能又は内側に収納可能に構成されたキャタピラ装置13とを具えている。軌道走行装置12は、図5に示すように線路上を走行するときに、キャタピラ装置13より下方に突出するように起立されて線路に載せられる。そして建方位置に到着したときには、図2に示すように上方へ倒伏されて収納され、これによりそれまで浮き上がった状態のキャタピラ装置13が陸上に接地され、作業車1全体も下降されて作業する所定位置に設置される。また、キャタピラ装置13は、軌道走行装置12が起立した状態のときには、図2に鎖線で示す位置にあるが、軌道走行装置12が倒伏した状態のときには、実線で示すように外側へ突出し、線路から少し離れた位置となれるようになっている。このように作業車1は軌道走行装置12により線路上を走行するときに、キャタピラ装置13を浮き上がった状態にして走行できるので、走行する線路の廻りにあるものに極力干渉せずにすむ。
上部旋回体6は、旋回本体15を基体とする。この旋回本体15には、その中央上面にマスト16が立設され、その隣にオペレータ室17が設けられている。旋回本体15の後方には、カウンターウェイト18が着脱可能に装着されている。このカウンターウェイト18の装着により、重量物を揚重する際にも、安定して揚重及び旋回することができる。また、図2から明らかのように、上部旋回体6の下面、つまり旋回本体15は、通常の油圧パワーショベルの機体と相違してその下面の高さがホームの上面よりも高く設定され、旋回時にホームに干渉しないようになっている。
図4に示すように、マスト16は、外筒16aと内筒16bからなり、内筒16bで旋回本体15に立設されている。内筒15b内には、マストシリンダ20が一端を内筒16bに、他端を外筒16aに固定され装着されており、外筒16aが内筒16bをガイドとして旋回本体15に対して上下にスライド移動可能となっている。そして、外筒16aの上端部にブラケット21が、同下端部にブラケット22が設けられ、ブラケット21に伸縮アーム7が枢支されている。このため、伸縮アーム7も旋回本体15に対して上下動可能である。
伸縮アーム7は、固定アウターアーム7aと可動インナーアーム7bとを有し、アウターアーム7aの基端部にブラケット23とブラケット24が設けられ、ブラケット23は、マスト16のブラケット21に枢支されている。また、ブラケット24は、マスト16のブラケット22にアーム起伏シリンダ26で連結されている。このため、伸縮アーム7は、マスト16、即ち旋回本体15に対して起伏可能で、かつ上下動可能となっている。そして、アウターアーム7aとインナーアーム7bは、アーム内に設けたアーム伸縮シリンダ27で連結されており、該シリンダの作動によりアウターアーム7aに対してインナーアーム7bが伸縮可能となっている。
把持装置8は、伸縮アーム7の先端、つまりインナーアーム7bの先端に軸着されると共に、インナーアーム7bに枢支された上下首振りシリンダ30でリンク31を介して連結されている。このため、把持装置8は、上下に首振り動可能となっている。この把持装置8は、左右の首振り部33と回転部34と把持部35を具えている。
左右首振り部33は、ブラケット37にピン38を中心として左右に揺動自在に取付けたブラケット39と、これらのブラケット37,39の左右に取付けた一対の左右揺動シリンダ41,42とにより構成され、左右揺動シリンダ41,42の一方を伸長させると同時に他方を収縮させることにより、ブラケット39を左右に揺動・首振りさせるものである。
回転部34は、ブラケット39に取付けた外輪44と、この外輪44の内周に旋回自在に取付けられるとともに内歯歯車を有する内輪(図示せず)と、ブラケット39に取付けた回転モータ46と、この回転モータ46の出力軸に取付けられ、内輪の内歯歯車と噛合するピニオン(図示せず)と、この内輪に固定された旋回フレーム47とからなっている。
把持部35は、旋回フレーム47の両側に固定して取付けた側板48と、各側板48の下部にそれぞれ取付けた固定爪49と、リンク機構50を介して各側板48の頂部に取付けられた可動爪51と、可動爪51の開閉用把持シリンダ52とにより構成されている。そして、把持シリンダ52を作動することにより固定爪49と可動爪51で構造物の構成部材を1つずつ掴むことができるようになっている。リンク機構50は、各側板48にそれぞれピン54,55により回動自在に取付けられたリンク56,57と、各リンク56,57の先端にピン58,59により回動自在に連結されている。また、固定爪49と可動爪51には、角形材把持用の欠き込み61が設けられていると共に、把持用治具であるH鋼用のアダプタ63が装着可能となっている。このため、鉄骨の柱と梁のどちらも確実に把持することができる。このアダプタ63を把持する構成部材の種類に応じたものとすれば、構成部材の種類にかかわらず確実に把持することができる。
把持装置8におけるマスト16の上下長、伸縮アーム7のアーム起伏角度、アーム伸縮長さ、さらに左右首振り角度、上下首振り角度、回転角度の具体的数値は、図4に示す通りとなっている。
前記に説明した作業車1及び軌陸走行車2を用いて構造物の構築する方法を説明する。先ず、作業車1の設置工程を説明する。前述のように、作業車1は軌道走行装置12を使用することにより線路上も走行できるので、線路が密集していて作業車1を荷降ろしする場所がとりにくい駅構内などではなく、駅から少し離れたような比較的スペースのある場所から作業車1をキャタピラ装置13が線路を跨ぐように位置させる。しかる後、軌道走行装置12を図5に示すようにキャタピラ装置13より下方に突出するように起立させて線路上に載せる。このようにして作業車1を線路上に進入させ、そこから軌道走行装置12により所定位置まで自走させ、所定位置に到達したところで停止させる。
そして、作業車1が所定位置に停止すると、キャタピラ装置13を図2の矢印方向に突出させると共に、軌道走行装置12を倒伏させて線路から上方に離すようにする。これにより作業車1はキャタピラ装置13が図のように地上に接地するので、その接地状態で据え付け固定する。尚、図2等に示すように、予め線路覆工の工事を行い、接地面であるキャタピラ装置13の下方に、枕木、端太角などを敷き詰め養生すれば、揚重時に均等な反力を得易く旋回動作などに対して安全であり、また、工事中に線路廻りを傷めることがないので好ましい。
次に、構造物の構成部材の搬入工程を説明する。鉄骨柱Cなどの構成部材を製作工場などで軌陸台車2に積載する。そして、軌陸台車2も作業車1と同様に、駅構外の比較的スペースのある場所から軌陸台車2を作業車1が走行する線路と隣接する線路上に進入させるとともに、そこから作業車1の設置位置近くの所定位置まで走行させ、所定位置に到達したところで停止させる。そして、軌陸台車2が所定位置に停止すると、図1に示すように軌道走行装置12を倒伏させて線路から上方に離すようにする。これにより軌陸台車2が図のようにタイヤで地上に接地するので、その接地状態で据え付け固定する。尚、電車の運行時には、送電所から、饋電線などを介してトロリー線に通電し、パンタグラフなどを介して電車に送電している。この饋電線への通電を停止又は開始するには、それぞれ30分程度の時間を要し、首都圏のように電車運行停止時間が3時間程度しかない地域で工事を行う際には、饋電線への通電停止又は開始にかかる時間ロスが問題となっている。しかし、建方工事の準備段階にあたるここまでの工程は、後で詳述するが、饋電線に送電される電気を止めずに行うことができる。
次に、構造物の構成部材の搬入後、取付けまでの工程を図6に示す作用図も参照して説明する。図1中に示す(1)は、構造物の構成部材の揚重工程を示しており、作業車1の把持装置8の把持シリンダ52を作動して鉄骨柱Cを把持部35の固定爪49と可動爪51で直接把持し掴む。そして、マストシリンダ20を作動してマスト16の外筒16aを上方にスライドさせ、アーム起伏シリンダ26を作動して伸縮アーム7を起こすと共に、上下首振りシリンダ30を作動して把持部35を首振り動作させて揚重する。(2)は、構成部材を取付ける位置の直上まで移動する移動工程を示しており、鉄骨柱Cを固定爪49と可動爪51で略水平に把持したまま、上部旋回体6を旋回することにより鉄骨柱Cを水平移動させて移動する。このように、トロリー線の下にある揚重場所からトロリー線の下方を通過させて運ぶことができるので、背景技術で述べたように、クレーン等で鉄骨を吊り下げて移動させる場合と違って、トロリー線を移設したり、盛替えしたりする必要がない。(3)は、構成部材の取付け工程を示し、鉄骨柱Cを把持した状態で回転部34の回転モータ46を作動して把持部35を回転させ、鉄骨柱Cの向きを水平方向から所定の向きである鉛直方向に変え(縦方向部材は縦方向に変え、横方向部材はそのまま横方向)、アーム伸縮シリンダ27を作動して伸縮アーム7を伸縮させたり、回転モータ46を作動して把持部35を回転させたり、あるいは上下首振りシリンダ30や左右揺動シリンダ41,42を作動して左右首振り部33を首振り動作させて所定位置に予め設置してある基礎杭上に構成部材の鉛直調整(縦方向調整)や水平調整(横方向調整)などを行いながら建て付け、ボルトなどで固定する。
以上のようにして、1節目の鉄骨柱Cを立設して既設の基礎杭と接合するが、必要により前記と同様に(1)〜(3)の工程を所定回繰り返し、構造物の縦方向部材である1節目の柱を建て付ける。しかる後、横方向部材である1節目の梁を建て付けた柱間に架け渡していくように積層工法で構造物を構築していく。あるいは、2本の柱を建て付け、その間の梁を掛け渡していくことを繰り返すように建て逃げ工法や屏風建て工法などで構築していってもよく、縦方向部材と横方向部材を設置していく順番は任意である。図6は前記のような作業によりホーム間にわたり基礎杭上に1節目の柱を建て、その上に1節目の梁を建てた例を示している。
また、1節目の梁より上方の構造物の構築は、背景技術で述べた特許文献1に記載の鉄骨構造物の建方工法で行っても構わない。
そして、重量や長さの関係上1本の柱などの構成部材を分節し、例えば、1節目の柱を分節して0節と1節とに分け、0節目の柱を建て付けその上に続けて1節目の柱を建て付けるように構築してもよく、構造物の構成部材の建て付け順番にかかわらず、(1)〜(3)の工程を繰り返して構造物を構築していけばよい。
前記のような構造物の構築方法において、作業車1は、図5で示すように、アーム7が倒伏した状態での全高がトロリー線の下方1.2m以下にされているため、饋電線への通電停止作業中であっても、作業車1を線路上に進入させ、所定の建方位置の近くまで走行させて、そこに設置するまでの作業をきわめて容易に行うことができ、電車の運行停止時間が限られたなかでの作業でも時間ロスを少なく作業をすることができる。また、作業車1は、図2で示すように、上部旋回体6の下面がホーム床面の高さより高くされているため、旋回するときにホームと干渉する恐れがなく安全であり、操作者や見張り員が後方を確認する必要がなく作業手間や作業時間を短縮することができる。
以上のように説明した、この発明の一実施の形態に係る構造物の構築において使用する部材としての作業車1や軌陸台車2は、あくまでも好適な構成を示したものであって、実施に際しては、特許請求の範囲に記載した範囲内でその構成を適宜任意に変更、修正することができる。また、前記の実施の形態では軌陸台車2を隣接する線路上を走行して線路間で接近するようにしたが、ほかに同一の線路上を走行して走行方向前後に接近するようにしてもよい。さらに、線路上空に構築される構造物やその構成部材も一例を示し、必ずしも図示のものに限定されない。
この発明の一実施の形態示し、自走式作業車や軌陸台車等をホームに沿って見た全体の正面図である。 同上の自走式作業車を示す拡大正面図である。 同上の自走式作業車を示す拡大平面図である。 同上の自走式作業車の上部旋回体に立設されたマストから先端方向の把持装置を示す拡大図である。 同上の自走式作業車を、図3の状態で示す拡大側面図である。 作用説明図である。
符号の説明
1 自走式作業車
2 軌陸台車
5 下部走行体
6 上部旋回体
7 伸縮アーム
8 把持装置
C 鉄骨柱

Claims (5)

  1. 線路上空に構造物を構築する方法であって、
    線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アームと、該アームの先端に設けられて構造物の構成部材を把持する把持装置とが具えられた自走式作業車を用い、前記作業車を線路上空のトロリー線を移設・盛替えすることなく線路上を所定の建方位置付近まで走行させて設置した後、前記作業車の把持装置で前記構成部材を1つずつ掴み上げて揚重し、略水平に把持しながらトロリー線の下方を通過させて所定の建方位置の上方まで搬入するとともに、該構成部材の向きを所定の向きにして所定位置に取付けることを特徴とする線路上空構造物の構築方法。
  2. 線路上と陸上を走行可能に構成されて構造物の構成部材を搬送する軌陸台車を用い、該軌陸台車に前記構成部材を所要量積載して線路上を前記作業車の設置位置近くまで走行させて搬入する請求項1に記載の線路上空構造物の構築方法。
  3. 前記作業車及び前記軌陸台車を、同一の線路上を走行して走行方向前後に接近するように設置するか、あるいは隣接する線路上を走行して線路間で接近するように設置する請求項2に記載の線路上空構造物の構築方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の線路上空構造物の構築方法に使用されるものであって、線路上と陸上を走行可能に構成された下部走行体と、該走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、該旋回体に対して起伏可能、かつ伸縮可能に設けられた伸縮アームと、該アームの先端に設けられて構造物の構成部材を把持する把持装置とが具えられた自走式作業車を具え、前記作業車は、前記伸縮アームが倒伏した状態での全高がトロリー線の下方1.2m以下に設定されていることを特徴とする線路上空構造物の構築装置。
  5. 前記作業車は、前記旋回体の下面がホーム床面の高さより高く設定されている請求項4に記載の線路上空構造物の構築装置。
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