JP3693510B2 - 複合菓子とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、パイとシューを組み合わせた複合菓子とその製造方法に係り、詳しくは、シュー生地をパイ生地でほぼ被覆して焼成することにより、パイの風味及び食感とシューの風味及び食感とをそれぞれもち合わせることは勿論のこと、さらに、両者が一体的に合わさった様な今までにない新規な外観、風味及び食感を有することとなる複合菓子とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パイとシューとを合わせた複合菓子としては、特開昭58−56634号において、単にパイ生地とシュー生地とを適宜形状で組み合わせてこれを焼成するようにしたもの、例えば、円板状もしくは四角形状のパイ生地の上にシュー生地をリング状に絞って設定したものや、長方形状のパイ生地の上にシュー生地を各長辺に沿ってそれぞれ絞って設定したものが提案され、また、特開平6−327408号において、シュー生地を上からパイ生地で覆って完全に被覆するようにしたものが提案され、また、特開平10−66502号において、展板の上へシュー生地を絞り出し、シュー生地の上にパイ生地を載置して焼成するようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、シュー生地をパイ生地で包み、焼成することにより外側の下部以外のパイ生地から内側のシュー生地が膨張し、その一部が露出して、下部以外の表面にパイ皮とシュー皮とが併存するようにした複合菓子は無かった。
【0004】
そして、該複合菓子の製造方法としては、パイ生地上にシュー生地を載置した後、該パイ生地の各端縁部を内側に折り畳み(風呂敷で包むように各端縁部を軽く折る)、このようにシュー生地をパイ生地でほぼ被覆したものを常法の焼成条件(高温・短時間、すなわち、200℃以上の温度で30分未満の時間)により焼成することが考えられる。しかし、上掲従来の技術におけるパイ生地及びシュー生地の重量比に調整して、すなわち、パイ生地の重量をシュー生地の重量に比して多くして焼成した場合、パイ生地の内側にあるシュー生地を十分に膨張させ、外側のパイ生地を分断して表面に露出させることが困難であり、パイ生地が分断されて製品表面上にパイ皮断片をランダムに複数存在させるようにすることも困難である。また、常法のシュー生地の焼成条件で焼成した場合には、シュー生地が急激に膨張するためパイ生地の折り畳み端縁部間の隙間からシュー生地が過度に膨張してしまうとともに、製品毎にシュー生地の膨張の仕方が異なり、焼成後の形態が製品毎にバラついたものとなってしまう。
【0005】
本願発明は、このような課題に対処しようとするものであり、パイ又はシューにおけるそれぞれ固有の風味及び食感を有することは勿論のこと、それ以外のパイとシューの両方が一体的に合わさった様な今までにない新規な外観、風味及び食感が得られる複合菓子及びその製造方法を提供することを目的とするとともに、シュー生地の膨張を安定化させて、製品の形態を一定とするようにした複合菓子及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、シート状のパイ生地上のほぼ中心部にシュー生地を、該パイ生地と該シュー生地の重量比がパイ生地:シュー生地=20:80〜50:50となるようにして塊状に配置し、そして、該パイ生地の端縁部を塊状の該シュー生地がほぼ被覆されるように内側に折り畳み、このパイ生地を折り畳んでシュー生地をほぼ被覆したものを、該折り畳みの合わせ目が上向きとなるようにして加熱焼成することにより、内部に空洞部を有するシュー皮と、該シュー皮の下部を被覆するパイ皮と、該シュー皮の下部以外の表面に複数散在するパイ皮断片とから構成される複合菓子としたものである。ここで言うシューの下部とは、底部及びその近辺の側部のことをいう。そして、焼成後必要に応じて、シュー生地が膨化することにより形成された空洞部を有するシュー皮の内部に、クリームやジャム等の具材を充填するようにしたものである。
【0007】
このようにパイ生地の重量をシュー生地の重量に比して少な目にすることにより、焼成時にパイ生地に閉じこめられたシュー生地の膨張力が大きくなって該シュー生地の一部が表面に露出し易くなる。そして、外側のパイ生地は内側のシュー生地より先に焼成されて固化が進行することとなるので、該シュー生地は焼成に伴って膨張することで先に焼成されて固化が進行した外側のパイ生地を破壊するように膨張して表面に露出するとともに、先に焼成されて固化が進行した外側のパイ生地における内側の層部分、すなわち、内側のシュー生地の表面と接触するパイ生地層部分を引きずるように伸びることとなって(これによりパイ生地は引き延ばされつつ積層状態を維持、又は積層状態を破壊され分断されながら焼成され)、シュー皮の下部以外の表面にパイ皮断片がランダムに複数散在した新規な外観、風味及び食感を有する複合菓子とすることが出来る。なお、パイ生地の重量を少な目にした上で、さらにパイ生地の厚さも薄くした方が望ましく、1.0〜3.0mm、より望ましくは1.0〜2.0mmとした方がよい。
【0008】
また、本願発明は、シート状のパイ生地上のほぼ中心部にシュー生地を塊状に配置し、そして、該パイ生地の端縁部を塊状の該シュー生地がほぼ被覆されるように内側に折り畳み、このパイ生地を折り畳んでシュー生地をほぼ被覆したものを、該折り畳みの合わせ目が上向きとなるようにして、少なくとも焼成開始から焼成時間の中間点までの焼成温度を170℃以上200℃未満とし、かつ、焼成時間を30〜50分間として加熱焼成することにより、内部に空洞部を有するシュー皮と、該シュー皮の下部を被覆するパイ皮と、該シュー皮の下部以外の表面に複数散在するパイ皮断片とから構成される複合菓子としたものである。このように、焼成時間を常法よりも低温で、かつ、焼成時間を常法よりも長時間で焼成することにより、内側のシュー生地はゆっくりと安定して膨張し、焼成後の製品の形態が一定化したものとなり、シュー皮の下部以外の表面にパイ皮断片がランダムに複数散在した新規な外観、風味及び食感を有する複合菓子とすることが出来る。そして、本願発明の目的からすると、上述した常法よりも低温で、かつ、長時間の焼成条件とすることと、前記のパイ生地とシュー生地の重量比においてパイ生地を少な目にすること、の両手段を重ねて用いることが望ましい。
【0009】
また、本願発明は、シート状のパイ生地を凹部を有する焼成型の凹部内面に沿わせるように載置して窪んだ状態とし、次いで、窪んだ状態の該シート状のパイ生地上のほぼ中心部にシュー生地を塊状に配置し、そして、該パイ生地の端縁部を塊状の該シュー生地がほぼ被覆されるように内側に折り畳み、該折り畳みの合わせ目を上向きとしてオーブンにて焼成することにより、または、シート状のパイ生地上の略中心部にシュー生地を塊状に配置し、そして、該パイ生地の端縁部を塊状の該シュー生地がほぼ被覆されるように内側に折り畳み、このパイ生地を折り畳んでシュー生地をほぼ被覆したものを、該折り畳みの合わせ目が上向きとなるようにして凹部を有する焼成型の凹部内面に載置し、オーブンにて焼成することにより、内部に空洞部を有するシュー皮と、該シュー皮の下部を被覆するパイ皮と、該シュー皮の下部以外の表面に複数散在するパイ皮断片とから構成される複合菓子を製造するようにしたものである。そして、焼成後必要に応じて、シュー生地が膨化することにより形成された空洞部を有するシュー皮の内部に、クリームやジャム等の具材を充填するようにしたものである。
【0010】
このように、凹状の焼成型を用いてパイ生地でほぼ被覆されたシュー生地を焼成するようにすると、該焼成型により無闇に横方向へ膨張することなく高さ方向へ膨張するように矯正されるとともに、生地に対する加熱が焼成型における側面からも効果的に成されて火通りの良いものとなるので、該シュー生地の一部は焼成に伴って膨張することでその一部が外側のパイ生地から容易に表面に露出し、しかも、シュー生地は全体的に十分に、ムラ無く加熱され、安定的に膨張し、焼成後の製品は十分な高さを得ることが出来るものとなる。
【0011】
そして、本願発明の目的からすると、(A)上述したように凹部を有する焼成型を用いることに加えて、(B)窪んだ状態の該シート状のパイ生地上のほぼ中心部に塊状に配置されるシュー生地を、パイ生地とシュー生地の重量比がパイ生地:シュー生地=20:80〜50:50となるようにすること、又は(C)少なくとも焼成開始から焼成時間の中間点までの焼成温度を170℃以上200℃未満とし、かつ、焼成時間を30〜50分間とした焼成条件とすることが望ましい。そして、上記手段(A)、(B)、(C)を全て用いることが最も望ましい。
【0012】
また、本願発明は、上記発明においてシュー生地に使用する小麦粉を、薄力粉と強力粉の重量比が薄力粉:強力粉=90:10〜50:50となるように調整するようにしたもの、すなわち、シュー生地に使用される小麦粉は薄力粉だけでなく、強力粉を加えるようにしたものでもある。なお、ここで言う薄力粉とは、蛋白含有量が約9%以下であり、麩量が少なく麩質が粗弱な小麦粉のことをいい、また、強力粉とは、蛋白含有量が約11%以上であり、麩量が多く麩質が強靱な小麦粉のことをいう。
【0013】
これにより、シュー生地はグルテン組織が強化されるために、焼成時はゆっくりと膨張するとともに、膨張力が強化され、より容易かつ確実にボリュームがアップすることが出来、さらに、焼成後の収縮も抑えることが出来ることとなる。
【0014】
また、本願発明は、上記発明においてシート状のパイ生地を、練りパイ生地ではなく折りパイ生地を用いるようにしたものでもある。これにより、シュー生地の下部以外のパイ生地は、シュー生地の膨張に伴い(シュー生地表面と接触する部分で膨張するシュー生地に引っ張られ)、層の水平方向に引き延ばされつつ積層状態を維持し、又は、積層状態を破壊され分断されながら焼成され、焼成後の製品のシュー皮の下部以外の表面にパイ皮断片がランダムに複数散在させることを容易かつ確実にし、新規な外観、風味及び食感を有するものとすることが出来ることとなる。
【0015】
すなわち、練りパイ生地は焼成時に端部が中心に引っ張られるように膨張するため、上述のように層の水平方向に引き延ばされつつ分断されるようにしにくいが、折りパイは焼成時に層の垂直方向へ膨張するものであり、層の水平方向に引き延ばされつつ分断されることに支障がないからである。そして、その際、必要以上に膨張して製品の食感が劣ることを防止するために、生地の折り層を増やして、例えば、100層以上の折り層とすることにより、高さ方向への膨張を制御するようにするとより好ましいものとすることが出来る。
【0016】
【実施例】
以下、本願発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
本願発明における複合菓子は、図1及び図2に示すように、内部に空洞部(4)を有するシュー皮(6)と、該シュー皮(6)の下方部分を被覆するパイ皮(5a)と、該シュー皮(6)の下方部分以外の表面に複数散在するパイ皮断片(5b)とから構成されるようにしたものである。
【0017】
本願発明における前記複合菓子を製造するにあたって、まず、パイ皮(5a)及びパイ皮断片(5b)を構成するパイ生地(2)と、シュー皮(6)を構成するシュー生地(3)とをそれぞれ準備する。
【0018】
パイ生地は、小麦粉100重量%、食塩0.3重量%、水45重量%、及びロールイン油脂40重量%の配合からなる原料を用い、ロールイン油脂以外の各成分をミキサーによりミキシングして生地を作成し、数時間ねかせた後、この生地でロールイン油脂を包み込み折り畳んで再びねかせる。そして、この折り畳んでからねかせる工程を数回繰り返す。以上のようにして作られたパイ生地は、例えば、約25gを110mm四方で厚さ1.5mm程した所定のシート状の形状に予め成形しておく。
【0019】
なお、パイ生地には、任意に複数箇所に小穴を開けたり、スリットを入れたりする等の“ピケ”を形成することが望ましい。これにより、焼成時に下部以外での分断がなされやすくなるとともに、火通りが良くなり、焼成後のパイ皮の食感が良くなる。また、このようにして作成したパイ生地を冷凍保管し、必要に応じて解凍して使用しても良い。
【0020】
また、シュー生地は、小麦粉として薄力粉80重量%及び強力粉20重量%、砂糖2.5重量%、食塩1重量%、練り込み用油脂120重量%、卵180重量%、水140重量%、の配合からなる原料を用い、まず、油脂と水、砂糖、食塩とをなべに入れて強火にかけ、沸騰させ油脂を完全に溶かしてから火を弱めて小麦粉を入れ、へらでだまにならないように手早くかき混ぜる。次に、これをミキサーに移し替え、ビーターで攪拌し、生地の粘度を調整しながら液卵を3回ぐらいに分けて投入する。
【0021】
ここで、ボリュームを増強させるために、膨張剤として重曹及び/又は炭酸アンモニウムを添加しても良く、本願発明においては、縦方向へのボリュームアップのために重曹を単独で1重量%未満添加することが望ましい。そして、重曹は全体的に分散して混ざるように液卵投入の2回目までに投入しておくと良い。
【0022】
そして、パイ生地(2)とシュー生地(3)とをそれぞれ準備したら、図3(イ)乃至(ニ)に示すように、前記四角形に成形した縦110mm×横110mm×厚さ1.5mmで25gのシート状のパイ生地(2)のほぼ中心部にシュー生地(3)約35gを塊状に絞り出して配置し((イ)参照)、次いで、該パイ生地(2)の各端縁部(2a・・2a)をシュー生地(3)の上面に向かって内側に折り畳むことによりシュー生地(3)をほぼ被覆し((ロ)及び(ハ)参照)、その後、該パイ生地(2)の端縁部(2a)の合わせ目(8)を上向きとしたまま、焼成開始から焼成時間の中間時点までの前半の焼成温度を185〜195℃とし、焼成時間の中間時点から焼成終了までの後半の焼成温度を210〜220℃とするように設定したオーブンにて焼成時間を約40分間として上下方向から焼成することにより複合菓子(1)を製造する((ニ)参照)。そして、該シュー皮(6)の空洞部(4)内には、必要に応じてクリームやジャム等の具材(7)を充填することとする。
【0023】
以上のように製造した複合菓子(1)は、焼成時に内側のシュー生地の膨張に伴って外側のパイ生地が引き延ばされつつ分断されることにより該シュー皮の下部以外の表面に部分的にパイ皮断片が散在することとなるので、パイ皮におけるパイ固有の風味及び食感、及びパイ皮で覆われていないシュー生地部分におけるシュー固有の風味及び食感をそれぞれ有することは勿論のこと、該薄層パイ皮断片においてパイとシューの両方が一体的に合わさった様な今までにない新規な外観、風味及び食感を有する製品とすることが出来、しかも、シュー生地の膨張が安定化し、製品の形態を一定のものとすることが出来た。
【0024】
また、複合菓子の他の製造方法としては、図4(イ)乃至(ホ)に示すように、凹部を有する円筒状の焼成型(10)の凹部内面に前記四角形をした25gのシート状のパイ生地(2)を載置し((イ)参照)、該パイ生地(2)を該焼成型(10)の凹部内面に沿わせるようにその中央部分を窪ませて該焼成型(10)の形状に適合させ、次いで、窪んだ状態のシート状のパイ生地(2)上のほぼ中心部にシュー生地(3)約35gを塊状に絞り出して配置し((ロ)参照)、さらに、該パイ生地(2)の各端縁部(2a・・2a)をシュー生地(3)の上面に向かって内側に折り畳むことによりシュー生地(3)をほぼ被覆し((ハ)及び(ニ)参照)、その後、該パイ生地(2)の端縁部(2a)の合わせ目(8)を上向きとしたまま、焼成開始から焼成時間の中間時点までの前半の焼成温度を185〜195℃とし、焼成時間の中間時点から焼成終了までの後半の焼成温度を210〜220℃とするように設定したオーブンにて焼成時間を約38分間として上下方向、すなわち、パイ生地で包まれたシュー生地を、上方からは勿論のこと焼成型の底面及び側面からも焼成することにより複合菓子(11)としてなるものである((ホ)参照)。
【0025】
なお、上記実施例においては、最初から凹部を有する円筒状の焼成型にその凹部内に沿わせるように直接シート状のパイ生地を載置し、その上に塊状に絞り出したシュー生地をほぼ被覆した後、そのまま加熱焼成するようにしたが、先ずシート状のパイ生地上に塊状に絞り出したシュー生地をほぼ被覆した後、これを焼成型内に載置して加熱焼成するようにしても良い。また、焼成条件について焼成開始から焼成終了まで焼成温度を約190℃とし、焼成時間を約40分間としても良い。そして、該シュー皮(6)の空洞部(4)内には、必要に応じてクリームやジャム等の具材(7)を充填することとする。この際、焼成型は、図示したように単独の凹部を有するものに限らず、複数の凹部が連設されている焼成型としても良い。
【0026】
以上のように製造した複合菓子(11)は、パイ皮におけるパイ固有の風味及び食感、及びパイ皮で覆われていないシュー生地部分におけるシュー固有の風味及び食感をそれぞれ有することは勿論のこと、パイとシューの両方が一体的に合わさった様な今までにない新規な外観、風味及び食感を有する製品とすることが出来、しかも、シュー生地は焼成型によって膨張時に高さ方向へ十分に安定的に膨化し、十分かつ均一に焼成した一定化した形態のものとすることが出来た。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、焼成時におけるシュー生地の膨張が妨げられることなく容易に達成されることが出来るとともに、膨張したシュー生地の表面にパイ皮断片がランダムに複数散在した、パイ又はシューにおけるそれぞれ固有の風味及び食感を有することは勿論のこと、パイとシューの両方が一体的に合わさった様な今までにない新規な風味及び食感をした、新規な外観を有するものとすることが出来た。
【0028】
しかも、凹部を有する焼成型を用いて焼成が行われるので、生地の膨張は該焼成型により無闇に横方向へ膨張することなく高さ方向へ膨張するように矯正され、製品の形態が一定とされるとともに、生地に対する加熱が該焼成型からもなされれて火通りの良いものとすることが出来る。
【0029】
また、本願発明によれば、シュー生地に使用される小麦粉を薄力粉だけでなく強力粉を加えるようにすることで、シュー生地の膨張力が強化されるとともに、焼成後の収縮を押さえた、製品の形態を一定化したものとすることが出来た。
【0030】
さらに、パイ生地として折りパイ生地を使用することで、焼成後製品のシュー皮の下部以外の表面に大小のパイ皮断片をランダムに複数散在させることを容易かつ確実にすることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明における複合菓子を示す斜視図。
【図2】本願発明における複合菓子を示す縦断面図
【図3】(イ)乃至(ニ)本願発明における複合菓子の製造方法を説明する概略図。
【図4】(イ)乃至(ホ)本願発明における複合菓子の他の製造方法を説明する概略図。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・複合菓子
2・・・・・・・・・・・・パイ生地
2a・・・・・・・・・・・・パイ生地端縁部
3・・・・・・・・・・・・シュー生地
4・・・・・・・・・・・・空洞部
5a・・・・・・・・・・・・パイ皮
5b・・・・・・・・・・・・パイ皮断片
6・・・・・・・・・・・・シュー皮
7・・・・・・・・・・・・具材
8・・・・・・・・・・・・合わせ目
10・・・・・・・・・・・・焼成型
11・・・・・・・・・・・・複合菓子

Claims (5)

  1. シート状の折りパイ生地を凹部を有する円筒状の焼成型の凹部内面に沿わせるように載置して窪んだ状態とし、次いで、窪んだ状態の該シート状の折りパイ生地上のほぼ中心部にシュー生地を塊状に配置し、そして、該折りパイ生地の端縁部を塊状の該シュー生地がほぼ被覆されるように内側に折り畳み、その後、該折り畳みの合わせ目を上向きとして加熱焼成してなることを特徴とする複合菓子の製造方法。
  2. 少なくとも焼成開始から焼成時間の中間点までの焼成温度を170℃以上200℃未満とし、かつ、焼成時間を30〜50分間として焼成してなることを特徴とする請求項1に記載の複合菓子の製造方法。
  3. パイ生地と該シュー生地の重量比を、パイ生地:シュー生地=20:80〜50:50とすることを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の複合菓子の製造方法。
  4. シュー生地に使用する小麦粉は、薄力粉と強力粉の重量比が薄力粉:強力粉=90:10〜50:50となるように調整したものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の複合菓子の製造方法。
  5. ピケを形成したパイ生地を使用することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の複合菓子の製造方法。
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