JP7261598B2 - パイ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、みたらしタレのような液状のタレがスポンジ層の内部に充填された場合、液状のタレ自体がスポンジ層を浸透し、さらにはパイ生地側にも浸透し、サクサクとしたパイ特有の食感を損なうという問題があった。
これは、略中央に配置されたタレ中みたらし団子をフィリング層で包み込み、それをさらにパイ層で包み込んで焼成することによって製造されるパイである。タレ中みたらし団子とパイ層との間にフィリング層が設けられることによって、パイ層焼成時の熱がフィリング層を介してタレ中みたらし団子の外皮である餅に到達するようになるので、その外皮となる餅の部分が焼けただれて溶融することもなくなり、餅の内部に充填されていた液体状のタレの水分が蒸発することも餅から噴出してしまいということもなくなり、パイを製品化することができるようになる。なお、フィリング層には、カスタードクリーム、パンプキンペースト、栗ペースト、芋(スィートポテト)ペースト、サワークリーム、グラタン、ミート、餡などといったものが含まれる。なお、パイ層焼成時の焼成時間は10~20分、焼成温度は230~280度が好ましい。
これは、フィリング層を芋ペースト層又は栗ペースト層とすることによって、焼成時におけるパイ層からの熱がタレ中みたらし団子側に伝達するのを極力抑えることができ、製品化されたパイに含まれるタレ中みたらし団子の餅及びタレと、芋ペースト又は栗ペーストとの相性がよくなり、うま味がさらに増すという相乗効果がある。
これは、通常パイ製品を作成するときは、64層~128層で折っているが、この発明ではパイ層を通常の約2倍の256層とすることで、焼成時の熱がタレ中みたらし団子側に伝達するのを抑制することができる。
これは、前記第1の特徴に対応するパイを製造するパイ製造方法の発明であり、パイ生地シートの略中央にフィリング材を配置し、フィリング材の上にタレ中みたらし団子を配置し、タレ中みたらし団子全体をフィリング材で包み込み、フィリング材の外周をパイ生地シートで包み込んで、それを焼成することによってパイを製造するようにしたものである。なお、パイ層焼成時の焼成時間は10~20分、焼成温度は230~280度が最も好ましい。
これは、前記パイの第2の特徴に対応するパイを製造するパイ製造方法の発明である。
これは、前記パイの第3の特徴に対応するパイを製造するパイ製造方法の発明である。
これは、タレ中みたらし団子をフィリング材で包み、それをパイ生地シートで包み込み、焼成前のパイ全体を冷却又は冷凍し、その後に焼成するようにしたものである。冷凍したパイ製品を解凍しないで、釜に入れて、短時間で焼成することによって、焼成中に餅の内部に熱が入るのを阻止して、充填されていた液体状のたれの水分が蒸発することを有効に防止することができる。また、タレが餅から噴出してしまうことも防止できるので、パイの製品化が容易となる。焼成中、パイ層焼成時の焼成時間は10~20分、焼成温度は230~280度が好ましい。これによって、焼成時に、タレ中みたらし団子内の液体状のタレが蒸発し、さらには噴出することもなくなり、タレ中みたらし団子の形を保持しつつ、パイを焼成することが可能となる。タレ中みたらし団子内のタレは完全に冷凍状態となっていなくても、ある程度まで冷却してあればよい。これによって、焼成中はタレ中みたらし団子内のタレにはできるだけ熱が長時間入らないようにすることができるので、製品化されたパイ内のみたらし団子のタレが液体状のまま存在することとなるので、タレ中みたらし団子の餅及び液体状タレと、フィリング層となる芋ぺースト又は栗ペースト、餡などとの相性がよくなり、さらにうま味を増すことができるという効果がある。
これは、タレ中みたらし団子を予め冷却又は冷凍しておき、冷却又は冷凍されたタレ中みたらし団子を用いてパイを製造するようにしたものである。これによって、焼成時に、タレ中みたらし団子内の液体状のタレが蒸発し、さらには噴出することもなくなり、タレ中みたらし団子の形を保持しつつ、パイを焼成することができるようになる。タレ中みたらし団子内のタレは完全に冷凍状態となっていなくても、ある程度まで冷却してあればよい。
これは、パイの焼成時間を通常の焼成時間の約半分の10~20分とし、パイの焼成温度を通常の焼成温度よりも50~70度高い230~280度とし、高温かつ短時間で焼成するようにしたものである。これによって、タレ中みたらし団子内の液体状のタレが蒸発し、さらには噴出することもなくなり、タレ中みたらし団子の形を保持しつつ、パイを焼成することができるようになる。
本発明のパイ製造方法によれば、みたらしタレのような液状のタレが内部に充填してある場合でも、パイ特有のサクサクとした食感を備えたパイを製造することができるという効果がある。
ステップS8では、包み込んだパイ生地の上に黄身を塗り込む。
図3(B)において、パイ生地層10の内側に芋ペースト又は栗ペーストのフィリング層20が存在し、この芋ペースト又は栗ペーストのフィリング層20の内部にタレ中みたらし団子の外皮である餅層30の内側に液体状のタレ31が存在する。すなわち、図3のパイは、餅層30とタレ31からなるみたらし小餅(登録商標)と、これを覆うように設けられた芋ペースト又は栗ペーストのフィリング層20と、これらを覆い包むように設けられたパイ生地層10とから構成される。
20…芋ペースト又は栗ペーストのフィリング層
30…餅層
31…タレ
Claims (9)
- 液体状のタレを餅皮の内部に備えたタレ中みたらし団子と、
前記タレ中みたらし団子の外側を覆うように設けられたフィリング層と、
前記フィリング層の外側を覆うように設けられたパイ層とから構成されることを特徴とするパイ。 - 請求項1に記載のパイにおいて、前記フィリング層が芋ペースト層又は栗ペースト層で構成されていることを特徴とするパイ。
- 請求項1又は2に記載のパイにおいて、前記パイ層が256層に折られて形成されていることを特徴とするパイ。
- 所定の大きさの複数層パイ生地シートの略中央にフィリング材を絞り配置し、
前記フィリング材の上にタレ中みたらし団子を配置し、
前記タレ中みたらし団子の上に前記フィリング材を絞り、前記タレ中みたらし団子全体を前記フィリング材で包み込み、
さらに前記フィリング材の外周を前記複数層パイ生地シートで包み込んだものを焼成することによってパイを製造することを特徴とするパイ製造方法。 - 請求項4に記載のパイ製造方法において、前記フィリング材を芋ペースト又は栗ペーストで構成したことを特徴とするパイ製造方法。
- 請求項4に記載のパイ製造方法において、前記複数層パイ生地シートを256層に折って形成したことを特徴とするパイ製造方法。
- 請求項4に記載のパイ製造方法において、前記フィリング材の外周を前記複数層パイ生地シートで包み込んだものを冷却又は冷凍し、その後に焼成することを特徴とするパイ製造方法。
- 請求項4に記載のパイ製造方法において、前記フィリング材の上に前記タレ中みたらし団子を配置する場合に、前記タレ中みたらし団子を予め冷却又は冷凍しておき、冷却又は冷凍後のタレ中みたらし団子を前記フィリング材の上に配置することを特徴とするパイ製造方法。
- 請求項4、5、6,7又は8に記載のパイ製造方法において、
焼成時間10~20分、焼成温度230~280度で焼成することを特徴とするパイ製造方法。
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