JP3179407B2 - パイ入りかりんとう及びその製造方法 - Google Patents

パイ入りかりんとう及びその製造方法

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JP3179407B2
JP3179407B2 JP06421498A JP6421498A JP3179407B2 JP 3179407 B2 JP3179407 B2 JP 3179407B2 JP 06421498 A JP06421498 A JP 06421498A JP 6421498 A JP6421498 A JP 6421498A JP 3179407 B2 JP3179407 B2 JP 3179407B2
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西村  久
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東京カリント株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はパイ入りかりんとう
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より代表的な揚菓子の1つとしてか
りんとうがあり、また焼菓子の1つとしてパイがある。
両者は年齢を問わず多くの人に好んで食されている。
【0003】かりんとうは、一般に小麦粉を主原料とし
て酵母等を加え、練り合わせ熟成させた生地を棒状等に
成形する。これを食用油脂で揚げた後に周囲に蜜を掛
け、さらに必要に応じて砂糖等を付着させて乾燥させた
もので、周囲の糖蜜の独特の甘みや風味、およびカリカ
リとした歯応えに特徴がある。
【0004】一方、パイは小麦粉と油脂とを主原料と
し、膨剤は使わず、油脂の配合割合は他のお菓子より多
くし、小麦粉100重量部に対して油脂30〜100重
量部程度とする。小麦粉の層と油脂が幾重にも層状に重
なった状態で焼いたもので、その層状の部分を食したと
きのサクサクとした食感が好まれている。
【0005】上記のようにパイとかりんとうは、それぞ
れ独特の食感や風味があり、多くの人に親しまれ、好ん
で食されている所以である。
【0006】本発明者らは、上記のようなパイの魅力
と、かりんとうの持ち味を結合して、これまでにない、
更においしいお菓子づくりを目指して研究を行った。
【0007】先ず、その1つの方法としてパイ生地をそ
のまま油脂で揚げてかりんとうを作ることを考えたが、
パイ生地を揚げると時間の経過とともに、しんなりとし
てしまい、パイ独特のサクサクとした食感が失われてし
まうこと、また油で揚げる際にパイ生地がこわれたり、
揚げ油がパイ生地に多量に吸い込み、しかも蜜掛けのと
きに、粉々に砕けてしまうことがわかった。
【0008】一方、かりんとうにパイのような食感を持
たせることが考えられるが、イースト等の発酵や膨張剤
を使用するかりんとう生地では、パイのような層を作り
出すことが不可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
パイとかりんとうとが、それぞれ具備する嗜好や食感を
兼ね備えた新規な菓子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、以下の構成としたものである。即ち、本
発明によるパイ入りかりんとうは、かりんとう生地を油
で揚げ外周に糖蜜等を被覆してなるかりんとうの内方に
パイを包み込むようにして設けたことを特徴とする。
【0011】また本発明によるパイ入りかりんとうの製
造方法は、パイ生地とかりんとう生地とを各々別々に作
成する工程と、パイ生地の両面にかりんとう生地を積層
する工程と、その積層した生地を所望の大きさ形状に裁
断する工程と、その裁断した積層生地を油で揚げる工程
と、その揚げたものに蜜をかけて乾燥・冷却する工程と
からなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態に基づい
て本発明によるパイ入りかりんとう及びその製造方法を
具体的に説明する。
【0013】図1は本発明によるパイ入りかりんとうの
一実施形態を示す斜視図、図2はその断面図である。
【0014】本発明によるパイ入りかりんとうは、かり
んとう生地を油で揚げたかりんとう1の内方にパイ2を
包み込むようにして設けた構成であり、かりんとう1の
外周には糖蜜や砂糖3が被覆されている。
【0015】上記のようなパイ入りかりんとうを製造す
る際の製造方法の一例を、順を追って説明する。
【0016】パイ生地と、かりんとう生地の作成 (a)パイ生地 パイ生地は前記従来と同様に小麦粉と油脂とを主原料と
して従来公知の要領で作成する。その油脂としては、例
えば固形油脂等を用いることができる。また小麦粉と油
脂の配合割合は、一般的には前述のように小麦粉100
重量部に対して油脂を80〜100重量部としている
が、本発明のパイ入りかりんとうに用いるパイ生地にお
いては小麦粉100重量部に対して油脂を30〜50重
量部とするのが望ましい。この比率とすることによって
揚げた後もしんなりすることなくサクサク感を維持する
ことができる。
【0017】また通常のパイのようにオーブンで焼き上
げる場合には、ゆっくりと熱が加わるが、揚げる場合に
は高温の油に急激に投げ込まれ、一挙に膨張するので、
外側のかりんとう生地と、内側のパイ生地の膨張率のバ
ランスが重要になる。そのためにも上記のような配合割
合がの望ましく、それによってバランスが取れて内側に
美しいパイ独特の層を形成することが可能となる。
【0018】(b)かりんとう生地 かりんとう生地は、従来と同様に小麦粉を主原料として
酵母等を加え、それを練り合わせて熟成させたものを用
いればよい。その酵母としては、イースト菌等を用いる
ことができる。また酵母以外に、例えば膨張剤等を使用
することもできる。
【0019】パイ生地と、かりんとう生地の一体化 上記のようにして作成したパイ生地とかりんとう生地を
一体化するもので、例えば図3(a)に示すように上下
一対設けたかりんとう生地11・11間にパイ生地12
を挟んで同図(b)のように三層状態に積層する。ある
いは図4に示すように一枚のかりんとう生地11を2つ
折りにしてその間にパイ生地12を挟むようにしてもよ
い。
【0020】上記の各生地11・12の大きさ(面積)
や厚さは適宜あるが、好ましくは、かりんとう生地11
の厚さは約2mm、パイ生地12の厚さは約7mm程度
にするのがよい。次いで、上記のように両生地11・1
2を積層した全体厚さ約11mmの積層体10を、厚さ
5mm程度になるまで同図(c)のようにローラ4等で
圧延する。
【0021】生地の裁断 次に、上記のようにして三層に積層した積層体10を、
図5(a)のように所定の大きさ・形状に裁断するもの
で、この場合、例えば通常使用されている厚さ0.1〜
1mm程度の薄手の鋭利なカッタ等を用いて、同図
(b)のように切り口に層が露出するように切断する
と、油で揚げたときに同図(c)のように生地の縁部が
外側に反って剥離してしまう等の不具合がある。
【0022】それを防ぐには、肉厚の厚いカッタを用い
るとよく、図6はその一例を示すもので、複数個の円板
状の厚手のカッタ5を同一軸上に設けた構成である。そ
の厚手のカッタ5を用いることによって、上側のかりん
とう生地11が直ちに切れることなく図のように下方に
撓み、パイ生地12を包み込むようにして上下のかりん
とう生地11・11が互いに密着させてから切断するこ
とができる。
【0023】この場合、カッタの厚さが、あまり厚すぎ
ると生地が切れずに繋がってしまい、逆に薄いと上下の
かりんとう生地が密着しないため、2mm程度の厚さが
適当であることが実験によりわかった。又この場合、カ
ッタの大きさは図のような円形のものにあっては直径1
6mm程度が好ましい。さらに必要に応じて例えば図6
の鎖線示のように幅広のカッタの幅方向中央部に突条5
aまたは小突起を形成すると生地の切れをよくすること
ができる。
【0024】なお上記のように上下のかりんとう生地を
密着させた状態で切断するために上記実施形態では厚手
のカッタのみを用いたが、例えばその厚手カッタまたは
ローラで上下のかりんとう生地を密着させたのち鋭利な
カッタで切断するようにしてもよい。
【0025】また上記実施形態においては、積層した生
地を略方形に裁断する際に、互いに対向する2対の辺の
うちの1対の辺のみ上下のかりんとう生地が密着し、他
の辺はパイ生地が露出するようにしたが、四辺全周がか
りんとう生地で覆われてパイ生地が外部に全く露出しな
いようにしてもよい。
【0026】揚げ工程 上記のようにして所定の大きさ・形状に形成した生地を
油脂で揚げるもので、その油脂としては、例えば植物油
等を用いればよく、また温度は160〜200℃程度で
よい。
【0027】蜜掛けおよび乾燥冷却工程 上記のようにして油で揚げたものの表面に、従来と同様
の要領で蜜掛けを施し、必要に応じて砂糖等を付着させ
た後、乾燥し冷却してパイ入りかりんとうを得るもので
ある。
【0028】なお上記実施形態においては、かりんとう
生地とパイ生地を積層してから所望の大きさ・形状に裁
断するようにしたが、例えばパイ生地を長尺棒状に形成
し、その周面にかりんとう生地を巻き付けてから所望の
長さに切断するようにしてもよく、あるいはパイ生地を
予め最終製品の大きさ・形状に裁断してから、その外周
にかりんとう生地を被せるようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるパイ入
りかりんとうは、かりんとうの内方にパイを包み込むよ
うに設けたので、パイのサクサクとした食感と、かりん
とうの風味とを備えた新規な菓子を適用することができ
る。また製造時には、パイ生地とかりんとう生地を各々
別々に作成し、パイ生地の周囲にかりんとう生地を被覆
した状態で揚げればよく、例えばパイ生地のみをそのま
ま揚げた場合に比べ、パイ生地への吸油量を大幅に低下
させることができると共に、パイ生地がしんなりするの
を防ぐことができる。実際にパイ生地のみを揚げた場合
に比べ吸油量を50%以下とすることができた。またパ
イ生地のみを油で揚げると、表面の生地皮が剥がれてし
まうが、表面にかりんとう生地(パン生地)を巻くこと
により、パイ生地の表面皮が剥がれなくなり、見た目に
もきれいに揚げることができると共に、油を汚さなくて
済む。また例えばパイ生地に直接を蜜掛けをした場合の
ようにパイが粉々に砕けるようなことがなく、良好に蜜
掛けをすることができる。さらにパイ生地とかりんとう
生地の色や味を変えることによって見栄えや風味を適宜
調製することも可能であり、パイの食感とかりんとう特
有の味わいとを兼備した新規なお菓子を良好に提供でき
る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパイ入りかりんとうの一実施形態
を示す斜視図。
【図2】上記パイ入りかりんとうの断面図。
【図3】かりんとう生地とパイ生地の積層要領を示す説
明図。
【図4】かりんとう生地とパイ生地の他の積層要領を示
す説明図。
【図5】生地の裁断要領を示す説明図。
【図6】カッタの構成の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 かりんとう 2 パイ 10 積層体 11 かりんとう生地 12 パイ生地

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かりんとう生地を油で揚げ外周に糖蜜等
    を被覆してなるかりんとうの内方にパイを包み込むよう
    にして設けてなるパイ入りかりんとう。
  2. 【請求項2】 パイ生地とかりんとう生地とを各々別々
    に作成する工程と、パイ生地の両面にかりんとう生地を
    積層する工程と、その積層した生地を所望の大きさ形状
    に裁断する工程と、その裁断した積層生地を油で揚げる
    工程と、その揚げたものに蜜をかけて乾燥・冷却する工
    程とからなるパイ入りかりんとうの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記の積層した生地を所望の大きさ形状
    に裁断する際に、厚さ1.5〜4mm幅の肉厚のカッタ
    を用いることを特徴とする請求項2記載のパイ入りかり
    んとうの製造方法。
JP06421498A 1998-02-27 1998-02-27 パイ入りかりんとう及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3179407B2 (ja)

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