JP3687824B2 - 2色画像形成装置 - Google Patents

2色画像形成装置

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式を用いた2色画像形成装置に関する。
【0002】
なお、本発明で説明するところの2色画像形成装置について、単に色が異なる2種類のトナーを用いる場合だけを含むのではなく、同じ色でも他の特性が異なるトナーを用いる場合をも含む。例えば、同じ黒色トナーでも、一方が非磁性トナーで、他方が磁性トナーの場合などである。これは、画像の一部に磁気的な情報を付加したい場合に用いられる。
【0003】
【従来の技術】
感光体を帯電した後、露光において画像の色情報に応じて、露光無し、弱露光、強露光と露光量を3段階に変えることによって、感光体上に3段階の静電像を形成し、これを正帯電のトナーと負帯電のトナーによって現像し、感光体上に2色のトナー像を形成する2色画像形成装置がある。
【0004】
この2色画像形成装置では、1つの色の画像の周辺が別の色のトナーで縁取りされるように現像されるフリンジ現像が発生し、鮮明な画像が得られないという問題が発生した。
【0005】
このフリンジ現像の発生は次のように説明される。
【0006】
図2はフリンジ現像の説明図で、感光体表面の位置に対する露光後の感光体表面の電位と電界の分布を表している。
【0007】
図2(a)に示すように、この2色画像形成装置での感光体の露光後の表面電位は、露光無しの場所は帯電電位Vca,弱露光の場所は中間電位Vw,強露光の場所は放電電位Vdaとなっている。Vcaの帯電電位部は現像バイアス電圧Vb1を印加した現像装置によって第1のトナーが正規現像される。一方、Vdaの放電電位部は現像バイアス電圧Vb2を印加した現像装置によって第2のトナーが反転現像される。Vwの中間電位部はいずれのトナーも現像されず、白部となる場所である。ところが、感光体上の表面電界は、図2(b)に示すように、VcaとVdaの電位部の周辺の中間電位部は、VcaとVdaの電位部と中間電位Vwとの差が大きいので、エッジ効果による逆向きの電界が発生し、ここに逆の帯電極性のトナーが付着するのである。したがって、第1のトナーが黒、第2のトナーが赤であれば、黒画像の周囲の白部が赤で現像され、赤画像の周囲の白部が黒で現像されるようになる。これは、あたかも黒画像の周囲が赤で縁取りされ、赤画像の周囲が黒で縁取りされるようになるので、フリンジ(縁取り)現像と呼ばれる。これは、本来形成されてはならない色の印字であり、画像が不鮮明になるとともに、誤印字として印刷結果に間違った情報を記録してしまうことになり、解決しなければならない問題である。
【0008】
このフリンジ現像は、現像バイアス電圧Vb1,Vb2が弱露光の場所の中間電位Vwに近い程顕著に現れ、Vwから離れる程少なくなるという特性がある。従って、フリンジ現像を低減する手段として、この特性を利用して、現像バイアス電圧Vb1とVb2をVwから離すことが考えられる。しかし、この手段では、現像バイアスとトナーが付着する画像部の電位差、Vca−Vb1とVda−Vb2が小さくなり、本来の画像部に現像されるトナー量が減少し、画像濃度が低下するという問題がある。フリンジ現像は低減されるが、本来の現像そのものが少なくなってしまうので、この手段によってフリンジ現像を解決することは困難である。
【0009】
この問題の別の解決手段として、抵抗値が低い現像剤を使用するという方法が特開平1−189664号に提案されている。これは、抵抗値が低い現像剤を用いることによって、エッジ効果が弱くなり、周辺の逆向きの電界が弱くなることを利用したものである。しかし、抵抗値が低すぎる現像剤では、キャリアが感光体に付着するという2次的な問題が発生した。この感光体に付着したキャリアは、転写において感光体上のトナー像と用紙の間に空隙を生じさせ、それによって転写電界強度を低下させ、トナー像の転写不良を引き起こす。これは、文字や画像等の一部が用紙に転写されずに欠落することになる。従って、フリンジ現像の解決のために、この抵抗値が低い現像剤の使用という第2の手段の適用そのものが難しい。
【0010】
上記の問題点を許容して、現像バイアスと現像剤抵抗をフリンジが解決される条件で組み合わせた場合においても、次のような問題が発生する。
【0011】
感光体の特性は使用に伴って経時的に変化したり、帯電器の放電ワイヤも劣化するので、中間電位の変動は避けがたい問題である。この中間電位が変動した場合、現像バイアス電圧と中間電位との差が小さくなる方向に中間電位が変化するとフリンジ現像が発生してくる。
【0012】
また、現像剤は、周囲の環境変化やトナー濃度の変化、キャリア表面の経時的な変化、等によって、その抵抗値が変化する。現像剤抵抗値が高くなる方向に変化した場合、例えば環境が低湿度になったり、トナー濃度が高くなったりすると、やはりフリンジ現像が発生してくる。
【0013】
さらに、現像機の現像ロールの回転速度を変えた場合、現像剤が感光体表面を擦る力が変わり、その影響を受けてフリンジ現像も変化するという特性がある。
【0014】
以上のように、フリンジ現像はいろいろな要因の影響を受けており、従来の技術では解決することが困難な問題である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、フリンジ現像を防止し、鮮明な画像が得られる2色画像形成装置を提供することにある
【0016】

【課題を解決するための手段】
上記課題は、感光体を帯電した後の露光において、トナーが正規現像される帯電電位部、トナーが反転現像される放電電位部、トナーが現像されない中間電位部の3つの電位部を形成する3段階の光量で露光することに加えて、トナーが現像される電位部の周囲の白部を判定し、トナーが現像される電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光すること、より具体的には、帯電電位部の周囲の白部は帯電電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光し、放電電位部の周囲の白部は放電電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光する手段を設けることによって解決できる。
【0017】
上記手段に加えて、表面電位計を備えて、それで中間電位を検出して、中間電位を一定に形成する光量を調節すること、更に、現像バイアス電圧や現像ロール回転数応じ、あるいは現像剤の電気抵抗の測定手段を備えてその測定値に応じてトナーが現像される電位部の周囲を露光する光量を調節すること、によって確実に上記課題を解決できる。
【0018】
また、トナー付着量センサを備え、フリンジ現像による付着トナーが検出されなくなるようにトナーが現像される電位部の周囲を露光する光量を調節することによってより確実に上記課題を解決できる。
【0019】
更に、画像をドットに展開する処理を行う演算プロセッサで、トナーが現像される電位部の周囲の白部でトナーが現像される電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光する領域を判定する処理を行うようことができ、その判定結果に応じてトナーが現像される電位部の周囲の光量を調節して露光することで上記課題を解決できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例を図1から図3を用いて説明する。図1は、本発明の2色画像形成装置の概略構成図、図2は、フリンジ現像の説明図、図3は、補正露光によるフリンジ抑制の説明図である。
【0021】
図1は、第1の実施例として、本発明を適応した2色画像形成装置の概略構成図を示す。図1で、1は感光ドラム、2は第1帯電器、3は露光器、4は露光制御手段、5は第1現像機、6は第2現像機、7は第2帯電器、8は転写器、9はクリーナ、12は記録媒体、15、16、17は電源、19は付着量センサ、20はプロセス制御手段、31はレーザである。この装置では、感光ドラム1に負帯電のOPCを用い、第1のトナーとして正帯電のトナー、及び第2のトナーとして負帯電のトナーを用いた場合を説明する。図1で、感光ドラム1は時計周りに回転しており、先ず感光ドラム1の表面は第1帯電器2によって一様に負に帯電され、露光器3による露光によって感光ドラム1上には3段階の表面電位Vca、Vw、Vdaからなる静電潜像が形成される。この表面電位の値は、図2(a)の記号を用いて説明すると、具体的には、Vcaは−900V、Vwは−450V、Vdaは−50V前後の値となる。次に、電源15によって現像バイアスVb1(−650V)が印加された第1現像機5によって正帯電の第1トナーが感光ドラム1上に現像される。続いて、電源16によって現像バイアスVb2(−250V)が印加された第2現像機6によって負帯電の第2トナー像が感光ドラム1上に現像される。この第1トナーと第2トナーの現像は、現像剤としてトナーとキャリアの混合物である2成分現像剤を用いて行った。この現像剤には、第1、第2ともに、抵抗値が約1010Ω・cmと高いフェライトキャリアを用いて、キャリア付着を防止している。また、抵抗値が1010Ω・cmより小さいキャリアでは、キャリア付着が僅かに発生するが、キャリア回収マグネットで除去でき、キャリア付着による2次的な問題は生じない。
【0022】
なお、キャリア抵抗値は、キャリアを一定間隔の電極間に充填し、その電気抵抗の測定値に電極の面積を掛け、更に電極の間隔で割って得られた値である。また、トナー濃度は4重量%、トナー帯電量は第1現像剤が約10μC/g、第2現像剤が約−6μC/gである。
【0023】
以上の手順によって感光ドラム1上に形成された第1のトナー像と第2のトナー像による2色トナー像は、第2帯電器7によってコロナ照射され、帯電極性を負に揃えられる。第2帯電器7には電源17から高電圧が印加されており、その印加電圧が正の場合は第1及び第2のトナーは正帯電に揃えられ、その印加電圧が負の場合は第1及び第2のトナーは負帯電に揃えられる。どちらに揃えるかは、転写の極性で決める。本実施例の装置では負に揃えた。その後、転写器8によって紙等の記録媒体12に転写され、この図には示されていない定着機で定着される。転写後の感光ドラム1は、クリーナ9によって残留したトナーが除去された後、次の2色画像形成が行われる。
【0024】
図1の中で、露光制御手段4は帯電電位の周囲の白部を判定する手段であり、画像データから今露光しようとしているデータが白部に対応するデータであり、しかもそれが帯電電位部の周囲であるか、あるいは放電電位部の周囲であるかを判定する。そして、帯電電位部の周囲であると判定された場合は、帯電電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光する。また、放電電位部の周囲であると判定された場合は、放電電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光する。このように露光することによって、露光後の感光体上の表面電位分布は、図3(a)に示すようになる。電位がVcaの帯電電位部の周囲の白部は、帯電電位Vcaと中間電位Vwの間の電位Vcfが形成される。また、電位がVdaの放電電位部の周囲の白部は、放電電位Vdaと中間電位Vwの間の電位Vdfが形成される。フリンジ現像を引き起こすそれぞれの画像部周囲のエッジ効果による逆向きの電界は、中間電位とそれぞれの画像部電位Vca、Vdaとの電位差が大きいことによって発生することを前述した。従って、その電位差が小さくなるように、中間電位部と画像部電位の間に、更にその間の電位部分を形成し、それぞれの部分の電位差を小さくすることによって、図3(b)に示すように、エッジ効果を低減して逆向きの電界を小さくし、フリンジ現像を解決することができる。以後、この画像部周囲の白部に新たに設ける電位(部)を補正電位(部)と呼び、この露光を補正露光と呼ぶことにする。
【0025】
この実施例では、帯電電位部の周囲のフリンジ補正電位Vcfが−500Vとなるように補正露光1の光量を調整し、放電電位部のフリンジ補正電位Vdfが−370Vとなるように補正露光2の光量を調整した。放電電位部の周囲の電位と中間電位の差が80Vに対し、帯電電位部の周囲の電位が中間電位Vw(−450V)と50Vと小さくなっているが、帯電電位部は第1現像によってトナーが現像されるので、その分帯電電位部と白部の電位差が小さくなりエッジ効果そのものが小さくなり、補正露光による電位差の縮小幅を小さくできるためである。また、画像部周辺の補正露光する範囲は、放電電位部の周囲は0.4mm、帯電電位部の周囲は0.3mmとした。帯電電位部の補正露光の範囲が放電電位部に比べて狭い理由は、上記の補正電位が少ないことの理由と同じである。なお、帯電電位部の周囲と放電電位部の周囲での補正電位と補正範囲の大小関係については、放電電位部の現像が先に行われるならば、逆転することがある。それは、上記の説明のように、先に現像された画像の周囲はエッジ効果が小さくなるからである。以上に述べた第1の実施例によれば、補正露光を行うことによって、フリンジ現像を解決し、鮮明な画像を得ることが可能になる。
【0026】
(実施例2)露光制御手段
次に第2の実施例として、本発明の2色画像形成装置の露光制御手段4について、図4と図5を用いて説明する。図4は、補正露光制御部の概略構成図、図5は、補正露光の判定の説明図である。まず、補正露光制御部の構成と動作を図4を用いて説明する。図4には露光制御手段4とその周辺回路を示した。図4で、4は露光制御手段、18は表面電位計、19は付着量センサ、20はプロセス制御手段、21は記憶手段、22はデータ入力手段、31はレーザ、41は画像メモリ、42は判定回路、43は光量切替回路、311、312、313、314はレーザ駆動回路、321、322、323、324は光量設定手段である。
【0027】
露光制御手段4を構成する主な構成要素は画像メモリ41と判定回路42、光量切替回路43である。判定回路42は、画像メモリ41のデータ、即ち、帯電電位部の画像に対応する1と0からなるビットパターン、放電電位部の画像に対応する1と0からなるビットパターンから、今露光しようとしている場所が、帯電電位部か、帯電電位部の周囲か、放電電位部か、放電電位部の周囲か、帯電電位部からも放電電位部からも離れた白部か、を判定する。そして、その判定結果に基づいて、光量切替回路43で光量を切り替えて感光体を露光する。
【0028】
図4で、311、312、313、314はそれぞれレーザ31の駆動回路であり、311は放電電位部を形成する光量をレーザから出力させる駆動回路、312は中間電位部を形成する光量をレーザから出力させる駆動回路、313は補正電位Vcf部を形成する光量をレーザから出力させる駆動回路、314は補正電位Vdf部を形成する光量をレーザから出力させる駆動回路である。321、322、323、324はそれぞれ、駆動回路311、312、313、314に対応した光量設定手段である。設定は、デジタル値で設定することにして、その初期設定値としては、ROMやICカードメモリ等の記憶手段21に記憶した値を用いる。設定の変更は、プロセス制御手段20を経由して、テンキー等のデータ入力手段22で行うことができる。デジタル値で設定すると光量設定手段でアナログ出力に変換し、それを駆動回路の光量設定入力とする。レーザ31として、半導体レーザを用いた場合、出力光量は電流によって調節できるので、光量設定手段のアナログ出力を電流出力とすれば、それをレーザ駆動電流として用いることができる。
【0029】
次に判定の具体例について図5を用いて説明する。図5(a)は帯電電位部の画像に対応する画像メモリの内容、図5(b)は放電電位部の画像に対応する画像メモリの内容である。それぞれ、1の部分がトナーが現像されることに対応する。また、両方のメモリのそれぞれ対応する画素の値が0の場合は、トナーが現像されない白部に対応する。なお、両方の対応する画素の内容が同時に1になることは、この2色画像形成方法においては原理的にありえない条件であるが、発生した場合はどちらか一方を優先させる。また、それぞれの画素は約84マイクロメートル四方の寸法である。今、露光しようとしている場所に対応するメモリの位置を(i、j)とする。iはポリゴンミラーの回転によってレーザが走査される主走査方向の位置、jは感光体ドラムの回転にともなって走査される副走査方向の位置を示す。図5の中央1マスの太枠で示す(i、j)の位置より、副走査方向に1から3画素ずれた位置は、放電電位部の画像がある。図1の実施例の説明の中で、放電電位部画像の周囲は0.4mmの範囲を補正露光することにしたので、(i、j)の位置から5画素の範囲内に放電電位部が有るか否かを判定する。判定の論理としては、図5の放電電位画像メモリの中で大きな太枠で囲まれた、主走査方向位置i−5からi+5、副走査方向位置j−5からj+5の範囲のデータの論理和をとり、それが1になれば、5画素の範囲内に放電電位部が有ると判定される。この判定の回路としては、121個の画素信号の論理和をとるので、単純に2入力OR回路を用いるならば、123個で構成できる。もっと入力数の多いOR回路を用いれば少なくなるのは当然であり、また、集積度の高いロジックアレイもあるので、この回路の構成には何ら問題は無い。次に、(i、j)の位置が白部であること、これは、帯電電位画像メモリと放電電位画像メモリの(i、j)位置の論理和をとり、それが0であることで白部と判定される。そして、(i、j)位置が白部であり、5画素の範囲内に放電電位部が有る判定されれば、補正電位Vdf部を形成する光量をレーザから出力させる駆動回路314に切り替えられて露光が行われ、その結果(i、j)の画素位置の感光体表面電位はVdfになる。以上の判定を、各画素毎に行うことによって、放電電位部の周囲5画素は表面電位Vdfの補正電位になる。帯電電位部の周囲については説明を諸略するが同様の判定を行えばよい。なお、放電電位部と帯電電位部が接近しており、両方の判定結果が競合した場合、図3での補正露光1と補正露光2が同時に行うような判定がでた場合は、どちらか一方を優先させる。優先の方法は、それぞれの画像部からの距離が近い方を優先させる、元もとのフリンジが多い方の補正を優先させる等を選べばよい。図1を用いて説明した実施例に適用した方法は、フリンジの多い方の補正を優先させる方法である。距離を判定する方法に比べて、論理が単純となりハードウエアの規模を抑えることができた。
【0030】
以上に述べた第2の実施例によれば、帯電電位部と放電電位部の周囲を判定して補正露光を確実に行うことができ、これによってフリンジ現像が解決され、鮮明な画像を得ることが可能になる。
【0031】
(実施例3)表面電位制御とレーザ駆動回路
次に第3の実施例として、レーザの駆動回路の構成の実施例について、図2と図4を用いて説明する。
【0032】
図4の補正露光制御部の概略構成図では、光量毎にレーザの駆動回路を分ける方式にしており、この利点について説明する。図4で18は表面電位計である。この表面電位計18は、図1には図示していないが、感光体ドラム1の表面電位を測定する検出器である。ところで、この2色画像形成装置では、図2に示したように、中間電位Vwを挟んで、帯電電位画像部と放電電位画像部がある。この中間電位部は、トナーが現像されずに白部となる場所であるが、この中間電位Vwが変動して、例えば、Vwが帯電部電位Vcaの方にずれると、帯電電位部に付着すべきトナーが白部に付着したり、逆に放電電位部Vdaの方にずれたりすると、放電電位部に付着すべきトナーが白部に付着するという、カブリ現像が発生する。この中間電位の変動は、感光体ドラムの特性が環境変化や使用に伴う経時的な変化によって、レーザが同じ光量で露光しても、表面電位が変わってしまうのである。そこで、表面電位計18によって感光体の表面電位を測定して、中間電位Vwが所定の値の範囲内に収まるように、レーザの光量を調節する必要がある。そこで、本実施例では、表面電位計18で測定した中間電位部の表面電位をプロセス制御装置20で処理して、中間電位が所定の値になるように、中間電位の光量設定手段322にその制御値を設定する。これによって、中間電位部を形成するレーザ駆動回路312が駆動された場合、感光体の表面電位はVwに保たれる。
【0033】
中間電位部の表面電位の測定は次のようにして行う方法がある。
【0034】
(方法1) 本実施例には、補正露光を行うための露光制御手段4を有し、それには画像メモリ41を備えているので、画像メモリから白部を認識して、その白部に対応した感光体表面が表面電位計の場所に来た時の電位をプロセス制御装置20で取り込む。
【0035】
(方法2) 通常の印刷動作とは別に、中間電位の制御動作を行い、中間電位のみを形成させる露光を行い、その時の表面電位を測定する。この方法の場合、用紙がカット紙である場合は、その用紙と用紙の隙間を中間電位の制御動作に用いることができる。
【0036】
以上に述べた第3の実施例によれば、中間電位を形成する露光量の調節を、他の電位部を形成する露光量の調節と独立して行えるので調節が簡単であり、しかも他への影響を及ぼすことがないという利点を有する。また、同様に、補正露光の露光量調節と放電電位部の露光の露光量調節についても、他の露光量調節と独立しており、お互いに影響を及ぼすことが無い。
【0037】
(実施例4)補正電位制御とレーザ駆動回路
次に第4の実施例として、補正露光の制御条件の設定の実施例を図1と図4を用いて説明する。
【0038】
従来例の説明で、現像バイアスや現像剤抵抗によって、フリンジ現像の程度が変わることを説明した。それ以外では、現像機のマグネットローラの回転速度が速くなった場合は、掻き取り力が強くなり、それによって通常の画像も後端部がかすれる等の影響が有る。フリンジ現像についても同様に、マグネットローラの回転速度が速くなった場合は、フリンジ現像の程度が変わる。その変わり方としては、例えば、放電電位部画像の周囲に発生する帯電電位部に付着すべきトナーによるフリンジは、感光体ドラムの表面の進行方向に対して、直角方向の放電電位部の画像上端のフリンジは少なくなり、画像部後端のフリンジは多くなる傾向がある。これは、マグネットローラ上の磁気ブラシによる掃き取りと掃き寄せ効果によるものである。また、感光体ドラムの表面の進行方向に対して、平行な放電画像部の辺のフリンジも掻き取られて少なくなる傾向がある。以上に述べた本実施例によれば、現像バイアス、現像剤抵抗、マグネットローラ回転速度が変化した場合は、フリンジ現像の程度が変化するので、補正露光もそれに合わせて調節する必要がある。
【0039】
図1と図4に示してあるプロセス制御手段20は、現像バイアスやマグネットローラ回転速度も制御している。現像バイアスやマグネットローラ回転速度の変更は、環境変化によって本来の画像部への現像量に変化があった場合、例えば、環境が低温低湿度状態になると現像量が少なくなって画像濃度が低下する場合に行われる。画像濃度の低下を補償するためには、現像バイアスを高くしたり、マグネットローラ回転速度を速めたりする。上述したように、このような制御を行うと、フリンジ現像の程度が変わるので、補正露光の設定条件の変更が必要になる場合もある。本実施例でその変更を行う場合は、光量毎に独立のレーザ駆動回路と光量設定手段を設けているので、前述の実施例の中間電位の制御も場合と同様に、他の電位部を形成する露光量の調節と独立して行えて、調節が簡単であり、しかも他への影響を及ぼすことがないという利点を有する。
【0040】
なお、現像バイアスやマグネットローラ回転速度に対応して、フリンジ現像がどの程度になるかは、図4に示してある記憶手段21にあらかじめ保持しておけばよい。
【0041】
現像バイアスに対応した補正露光の光量は、具体的には次のように調節する。
【0042】
帯電電位部の画像濃度が低下した場合は、その濃度低下を現像バイアス電圧で補償する場合、図2に示す現像バイアスVb1と帯電部電位Vcaの差が大きくなるように、現像バイアスVb1を下げる方向に調節する。このような調整を行うと、放電電位部の周囲に帯電電位部に現像されるべきトナーによるフリンジ現像が発生するので、図3に示す補正露光2の露光量を増加させて、放電電位部の周囲の白部の電位Vdfを低下させてそのフリンジ現像を防止する。一方、放電電位部の画像濃度が低下した場合、その濃度低下を現像バイアス電圧で補償する場合は、図2に示す現像バイアスVb2と放電部電位Vdaの差が大きくなるように、現像バイアスVb2を上げる方向に調節する。このような調整を行うと、帯電電位部の周囲に放電電位部に現像されるべきトナーによるフリンジ現像が発生するので、図3に示す補正露光1の露光量を減少させて、帯電電位部の周囲の白部の電位Vcfを上昇させてそのフリンジ現像を防止する。
【0043】
マグネットローラ回転速度に対応した補正露光の光量は、具体的には次のように調節する。マグネットローラの回転速度を速くした場合、画像部上端と感光体ドラムの表面の進行方向に平行に近い方向の画像部の左右端のフリンジは掻き取られて少なくなる傾向にあるので、そのフリンジを防止するための補正露光は、次のように調節する。放電電位部の周囲の白部の電位Vdfは、図3に示す補正露光2の露光量を減少させて、電位Vdfを白電位Vwに近付けることができる。帯電電位部の周囲の白部の電位Vcfは、図3に示す補正露光1の露光量を増加させて、電位Vcfを白電位Vwに近付けることができる。一方、画像部後端のフリンジについては、マグネットローラの回転速度の増加につれてフリンジが多くなる傾向があるので、次のように露光量を調節する。放電電位部の周囲の白部の電位Vdfは、図3に示す補正露光2の露光量を増加させて、電位Vdfを白電位Vwから離すようにする。帯電電位部の周囲の白部の電位Vcfは、図3に示す補正露光1の露光量を減少させて、電位Vcfを白電位Vwから離すようにする。マグネットローラの回転速度に対応した補正露光の光量は、上述したように画像の上端、左右端と後端で、調節する方向が逆になっているが、この場合は、画像部の後端に発生するフリンジを防止する方向の調節を採用する。
【0044】
また、上述したように、画像の上端、下端、左端、右端でフリンジ現像の程度が異なることから、図5に示す画像メモリから補正露光範囲を判定する場合、今露光しようとしている位置から前後左右に必ずしも同じ距離範囲の画像データから判定するのではなく、前後左右でそれぞれ異なる範囲を認識するようした方がよい。例えば、感光体の表面の移動方向と、現像機のマグネットロールの表面の移動方向が同じ場合、放電電位画像周囲の帯電電位に付着するトナーによるフリンジ現像は放電電位画像の後端部に多く、上端と左右端には少ない。従って、この場合は、図5のj+4、j+5の副走査方向のこれから露光されようとする未来のデータの認識範囲は狭くして、j−6、j−7の既に露光された過去のデータの認識範囲を広くした方がよい。このようにすることによって、放電電位画像部の下端の白部をより広い範囲で補正露光範囲と判定することができる。
【0045】
以上に述べた第4の実施例によれば、現像バイアスやマグネットローラ回転数を変化させた場合においても、補正露光を確実に行うことができ、これによってフリンジ現像が解決され、鮮明な画像を得ることが可能になる。
【0046】
(実施例5)フリンジ量検出制御
次に第5の実施例として、補正露光の制御条件の自動設定の実施例を図1と図4を用いて説明する。
【0047】
図1と図4で、19は感光体ドラム上に付着したトナー量を検出する付着量センサである。この付着量センサを用いてフリンジ現像されたトナー量を検出し、その量に応じて補正露光の条件を設定する方式である。付着量センサは、発光ダイオードとフォトダイオードが1対で構成された半導体素子であり、発光ダイオードから感光ドラム上に光を照射し、そこからの反射光をフォトダイオードで検出するものである。感光体ドラム上にトナーが付着していれば、その付着量に応じて反射光量が変わることを利用して、感光体ドラムに付着しているトナー量を検出できるのである。
【0048】
まず、補正露光を行わず、しかも帯電電位部または放電電位部のどちらか一方の静電像を形成する。ここでは、放電電位部の静電像を形成する場合について説明する。この放電電位部の静電像の周囲には、帯電電位部を現像するトナーが付着する。放電電位部は現像しないように、現像バイアスを切り替えたり、現像機を停止しておく。また、図1の転写器8も転写しない条件に設定する。このようにすることで、付着量センサ19でフリンジトナー量を検出することができる。
【0049】
次に、帯電電位部の周囲の補正露光を表面電位が中間電位Vwよりある程度低下するような光量を光量設定手段324に設定する。そして、次に、この光量設定条件で帯電電位部の周囲に補正露光を行って、放電電位部の現像を行い、そのときのフリンジトナー量を付着量センサ19で検出する。この時のフリンジトナー量は、補正露光を行わない場合より、少し減っていることにある。以上の動作を、補正露光の条件を変えて行うことによって、補正露光の光量設定条件とフリンジトナー量の関係を得ることができる。この関係から、フリンジを解決できる適切な光量条件を選びだし、それを補正露光の設定値として、光量設定手段324に設定すればよい。放電電位部の周囲の補正露光の条件設定も同様に行うことができる。なお、この補正露光の条件設定は、画像形成装置の起動時や、一定印刷頁毎に行うようにすればよい。
【0050】
また、一定印刷頁毎にフリンジトナーを付着量センサ19で検出する場合、フリンジトナー量が増加しているのであれば、補正露光の光量は次のように調節する。帯電電位部の周囲のフリンジの場合は、図3に示す補正露光1の光量を減少させる。放電電位部の周囲のフリンジの場合は、図3に示す補正露光2の光量を増加させる。
【0051】
以上に述べた第5の実施例によれば、フリンジトナー量を検出して、それに応じた適切な補正露光の条件を自動的に設定でき、フリンジの無い鮮明な画像を長期に渡って得ることが可能になる。
【0052】
(実施例6)現像剤抵抗測定制御
次に第6の実施例として、補正露光の制御条件の設定の第3の実施例を図4と図6を用いて説明する。図6は、現像剤抵抗の測定手段の説明図である。図6で、1は感光ドラム、51は現像ロール、52は規制板、53は抵抗、54は電圧計、55は現像剤である。
【0053】
現像剤抵抗が変われば、フリンジ現像も変わることを従来例で説明した。この現像剤抵抗はトナー濃度の変化、長期の使用によって現像剤中のキャリア表面の摩耗、環境の変化などによっても変わることが実験的にわかった。そこで、このような場合についても、フリンジが解決されるためには、現像剤抵抗を測定して、それに応じて補正露光の光量条件を調節すればよいことがわかる。
【0054】
図6は、現像剤抵抗の測定手段を示している。実際に必要な現像剤抵抗は、感光体ドラム1と現像ロール51が向いあった領域の現像剤の抵抗である。しかし、この部分では静電像の有無によって現像される場合と現像されない場合があり、現像剤を流れる電流値が異なり的確な現像剤抵抗値を測定することができない。そこで、現像ロール51と現像剤55の層厚を規制する規制板52の間で抵抗を測定する。規制板52をアルミニウムやステンレス等の金属とし、そこに抵抗53を接続し、電圧計54でその抵抗53に発生する電圧Vを測定する。現像ロール51に印加している現像バイアスをVb、抵抗53の電気抵抗値をrとすると、現像剤の電気抵抗Rは、近似的にR=r×Vb÷Vとなる。
【0055】
実際には、電圧VはA/D変換されて、図4のプロセス制御手段20に取り込まれ、その内部で演算処理されて現像剤抵抗が得られる。そして、その現像剤抵抗に応じた補正露光の光量設定値を記憶手段21から読みだして、光量設定手段に設定する。
【0056】
この記憶手段21には、現像剤抵抗値が高くなると、図3に示す帯電電位部の周囲の補正露光1の光量は減少させ、放電電位部の周囲の補正露光2の光量を増加させるような設定が記憶されている。
【0057】
以上に述べた第6の実施例によれば、現像剤抵抗に応じた適切な補正露光を行うことができ、現像剤抵抗が変化してもフリンジ現像が無い鮮明な画像を得ることが可能になった。
【0058】
(実施例7)補正の判定の別形態
次に第7の実施例として、本発明の2色画像形成装置の露光制御手段4の別の実施例を、図7を用いて説明する。図7は、別方式の補正露光制御手段の概略説明図である。図7で、18は表面電位計、19は付着量センサ、20はプロセス制御手段、21は記憶手段、22はデータ入力手段、31はレーザ、43は光量切替回路、311、312、313、314はレーザ駆動回路、321、322、323、324は光量設定手段、400はラスター展開処理手段、441は画像メモリ、442はプロセッサ、443はメモリである。
【0059】
前述した図4の補正露光制御部の概略構成図の説明で、露光制御手段4に画像メモリ41を設けて、その画像メモリ内の画像パターンから補正露光を行うか否かの判定をしていた。また、その判定は判定回路42で行うことを説明した。
【0060】
ところで、レーザプリンタでは、文字や絵等の画像を印刷する場合、それを点の画像の集まりとして印刷している。特に、文字の場合は、もともと印刷しようとしている文章中では文字は記号(文字コード)で記憶されていることがほとんどであり、これを点の集まりとして展開する処理が行われた後、初めて印刷可能となる。この展開処理はラスター展開と呼ばれている。そしてこの処理は、画像を形成するプリンタエンジン側から見ると、プリンタ本体内部に設けられたコントローラと呼ばれる部分や、プリンタに接続されているコンピュータなどのホスト側(画像データ生成装置)で行われるもので、ラスター展開プログラムというソフトウエアによって、文字コードや図形を点の集まりの画素データに変換している。このラスター展開処理後の画素データをプリンタへ送って、その画素データの1/0に応じてレーザの発光が制御されるのである。
【0061】
そこで、補正露光がレーザの光量を制御していることから、その制御の元になる判定データをソフトウエアで行う方法を考案した。図7にその場合の構成を示す。図7で、400はフリンジ補正制御機能も含んだラスター展開処理手段である。このラスター展開処理手段400には、プロセッサ442とラスター展開プログラムとフリンジ補正プログラムを記憶したメモリ443と、ラスター展開後の画素データを蓄える画像メモリ441が備わる。また、フリンジ補正露光を含めた露光量の異なる露光を行うための光量切替回路43を備えており、これは図4の光量切替回路とほぼ同じ構成となる。
【0062】
この方法では、ラスター展開が行われ、その次にフリンジ補正露光の判定処理が行われる。画像メモリ441には、元もとの画素データに加えて、フリンジ補正データも記憶される。1頁印刷分の処理が終了すると、プリンタ側からの同期信号、例えば頁開始信号や1頁内ではポリゴンミラーの回転に同期させるためのBD信号、に同期して、プリンタエンジン側にデータを送出する。
【0063】
以上に述べた第7の実施例に選れば、フリンジ補正露光の判定をソフトウエアで行うので、ハードウエアで行う場合に比べて、多様な条件に柔軟に対応できる利点がある。例えば、前述した、帯電電位部と放電電位部が近接した場合に、それぞれからの距離に応じて補正を変えたり、画像の上下左右方向で補正範囲を変えたり等の制御に柔軟に対応できる。
【0064】
(実施例8)
以上で説明した実施例の現像装置では、キャリア抵抗値が1010Ω・cmのフェライトキャリアを用いた場合を説明した。そして、キャリア抵抗値が1010Ω・cmより小さいキャリアでは、感光ドラムへのキャリア付着が発生するが、キャリア回収マグネットで除去できることを説明した。
【0065】
ところで、2成分現像剤の抵抗値は、トナーとキャリアが混合した状態での抵抗値である。また、トナーは樹脂であり、キャリアに比べれば、ほぼ絶縁物とみなせる。したがって、抵抗値が低いキャリアを用いても、現像剤中のキャリアとキャリアの間にはトナーが介在するため、現像剤としての抵抗値はキャリアの抵抗値に比例して低下することは無い。実際、キャリア抵抗値が1010Ω・cmのキャリアと103Ω・cmと7桁異なるキャリアを同一のトナーと混合したときの現像剤としての抵抗値の違いは1桁以内であった。なお、キャリア抵抗値は、フェライトや鉄粉などのキャリアに用いる磁性材料、またキャリア表面にコーティングする樹脂やその樹脂に混合させる導電性物質の量などによって調節可能である。
【0066】
ところが、キャリア抵抗値が103Ω・cm未満と極端に低くなると、現像剤としての抵抗値が低くなりすぎることが実験から判明した。そのようなキャリアを用いた現像剤では、感光ドラムへのキャリア付着が増加し、キャリア回収マグネットによ除去が不完全となった。そのため、従来例で説明したように感光体から用紙へのトナー像の転写不良が生じ、文字や画像の一部が欠落するという問題が発生した。
【0067】
これを回避するためには、キャリア抵抗値が103Ω・cm以上のキャリアを用いることが好ましいことが判った。このようなキャリアとトナーからなる2成分現像剤を用いることによって、現像剤としての抵抗値が低くなりすぎず、キャリア回収マグネットで除去できる程度にキャリア付着を抑制できる。また、現像剤抵抗値が低くないことによって生じるフリンジ現像は、前述した補正露光によって解決することが可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、フリンジ現像を防止することができ、鮮明な画像が得られる2色画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の2色画像形成装置の概略構成図
【図2】 フリンジ現像の説明図
【図3】 補正露光によるフリンジ抑制の説明図
【図4】 補正露光制御部の概略構成図
【図5】 補正露光の判定の説明図
【図6】 現像剤抵抗の測定手段の説明図
【図7】 別方式の補正露光制御手段の概略説明図
【符号の説明】
1…感光ドラム、2…第1帯電器、3…露光器、4…露光制御手段、
5…第1現像機、6…第2現像機、7…第2帯電器、8…転写器、
9…クリーナ、12…記録媒体、15,16,17…電源、
18…表面電位計、19…付着量センサ、
20…プロセス制御手段、21…記憶手段、22…データ入力手段、
31…レーザ,41…画像メモリ、42…判定回路、43…光量切替回路、
51…現像ロール、52…規制板、53…抵抗、54…電圧計、55…現像剤、311,312,313,314…レーザ駆動回路、
321,322,323,324…光量設定手段、
400…ラスター展開手処理段、441…画像メモリ、
442…プロセッサ、443…メモリ。

Claims (7)

  1. 感光体を帯電させ、露光手段で露光量を3段階に変えることによって、感光体上に帯電電位部、放電電位部およびその中間の電位部からなる3段階の静電像を形成し、中間電位部以外の電位部を正帯電のトナーと負帯電のトナーによって現像して、感光体上に2色のトナー像を形成し、前記3段階の電位部を形成する3段階の光量で露光することに加えて、トナーが現像される電位部の周囲の白部をトナーが現像される電位と中間電位の間の電位を形成する光量で露光する露光手段を設けた2色画像形成装置において、
    帯電電位部、又は放電電位部の周囲の白部の領域を判定する判定手段と、その白部を、帯電電位又は放電電位と中間電位の間の電位になるような光量で露光する前記露光手段と、露光する光量毎に対応する露光手段駆動回路と、光量設定手段と、感光体の表面電位測定手段を備え、中間の電位部を形成する露光手段駆動回路の光量設定手段に設定する光量を、該表面電位測定手段によって測定した中間の電位部の電位に基づいて設定することを特徴とする2色画像形成装置。
  2. トナーが現像される電位部の周囲の白部を露光する光量を、現像バイアス電圧、現像機の現像ロール回転速度に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載の2色画像形成装置。
  3. 中間電位部以外の電位部の周囲の白部に付着したトナーの量を検出する付着量センサを備え、その付着量センサで検出したトナーの量に応じて、中間電位部以外の電位部の周囲の白部の電位を形成する露光の光量を変化させることを特徴とする請求項1記載の2色画像形成装置。
  4. 前記付着量センサで検出されるトナーの量を減少させるように、中間電位部以外の電位部の周囲の白部の電位を形成する露光の光量を調節することを特徴とする請求項3記載の2色画像形成装置。
  5. トナーが現像される電位部の周囲の白部を露光する光量を、現像剤の電気抵抗値に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載の2色画像形成装置。
  6. 画像メモリと演算プロセッサを備え、その演算プロセッサで画像をドットに展開するラスター展開処理を行うとともに、トナーが現像される電位部の周囲の白部の領域を判定することを特徴とする請求項1記載の2色画像形成装置。
  7. キャリア抵抗値が10Ω・cm以上のキャリアとトナーとからなる2成分現像剤を用いて静電像の現像を行うことを特徴とする請求項1から6記載の2色画像形成装置。
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