JP2004287291A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yasuhiro Funayama
康弘 舩山
Makoto Kanai
真 金井
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Abstract

【解決課題】透磁率センサを用いた現像装置と比べて、コストダウンを図るため、画像濃度検知媒体上に形成された画像濃度制御用のトナー像の濃度を検知して、現像装置へのトナーの供給量を制御するように構成した場合でも、二成分現像手段内のトナー濃度が異常に上昇するのを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値と、予め設定された設定バイアス値との比較結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段へのトナーの補給動作を制御する制御手段を備えるように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式、静電記録方式、イオノグラフィー、磁気記録方式等の画像形成方式を採用し、カラーや白黒の画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、さらに詳しくは画像濃度センサを用いて画像濃度を測定し、その測定結果によりトナー濃度等の画像形成条件を調整する二成分現像装置を用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【特許文献1】特開平10−78686号公報
【特許文献2】特開2002−162795号公報
【0003】
【従来の技術】
従来、上記電子写真方式等を採用した画像形成装置において、カラー画像を高速かつ高画質に形成可能とした装置としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各単色トナー像を形成する4つの画像形成ユニットを、互いに並列的に配置し、これらの各画像形成ユニットで順次形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各単色トナー像を、中間転写ベルト上に一旦多重に転写した後、この中間転写ベルトから転写用紙上に一括して転写し、転写用紙上にトナー像を定着することによって、カラー画像を形成するように構成された所謂フルカラータンデム機が、種々提案されており、実際に製品化されてきてもいる。
【0004】
かかる画像形成装置として、本出願人は、特開平10−78686号公報に開示されているように、装置の小型化が可能であり、しかも複雑な画像の位置ずれ防止技術を用いることなく、高画質のカラー画像を形成することが可能な画像形成装置について、既に提案している。
【0005】
この特開平10−78686号公報に開示された画像形成装置は、種々の実施の形態を含むものであるが、その実施の形態の1つとして、図19に示すように、2つの感光体101, 102と1つの中間転写体 151とからなる単位構成体と、2つの感光体103 , 104 と1つの中間転写体 152とからなる単位構成体が備えられており、2つの中間転写体151, 152は、さらにもう1つの中間転写体 153に接するように構成したものが提案されている。ここに示された4つの感光体101,102,103 , 104 は共通の接線M を有しており、したがって、これらの4つの感光体101,102,103,104 の周囲に配置された帯電装置111,121,131,141 、露光装置112,122,132,142 、現像装置113,123,133,143 、クリーニング装置114,124,134,144 は、それぞれの感光体101,102,103,104 に対し同一位置に配置されており、各装置種類毎に装置の共通化が図られている。
【0006】
この図19に示す実施の形態の場合、感光体101,102 上に形成された各トナー画像は、中間転写体 151に転写された後中間転写体 153に転写され、感光体103,104 上に形成された各トナー画像は中間転写体 152に転写された後中間転写体 153に転写され、中間転写体 153に転写されたトナー画像が搬送されてきた用紙P上に一括して転写される。用紙P上に転写されたトナー画像は、図示しない定着装置により用紙P上に定着される。中間転写体151,152,153 は、ドラム型であって剛体からなるため、トナー画像どうしの位置ずれは生じにくい。
【0007】
感光体101,102,103,104 には、一次転写後の転写残りトナーを除去するクリーニング装置114,124,134,144 を取り付けた場合、感光体101,102,103,104 の表面は、クリーニング装置114,124,134,144 の摺擦によって削られ、膜厚が徐々に薄くなり、感光体101,102,103,104 の寿命を縮める原因となっている。
【0008】
そこで、感光体101,102,103,104 の寿命を延ばすためには、クリーニング装置114,124,134,144 を無くし、中間転写体151,152,153 や感光体101,102,103,104 、その他部材上のトナーを電位勾配を利用して最終転写ロール161 上に集め、最終転写ロール 161に取付けられたクリーニング装置 171で回収するタイプの画像形成装置が提案されている。
【0009】
ところで、かかる画像形成装置において、高画質化等のために、現像装置113,123,133,143 として、磁性粒子であるキャリアとトナーからなる二成分の現像剤を用いた二成分現像装置を用いた場合には、そのトナー濃度を測定するために、現像剤の透磁率を検出することにより、トナー濃度を検出する透磁率センサが多く使用されている。このトナー濃度センサは、各現像装置113,123,133,143 に取り付ける必要があるため、現像装置113,123,133,143 が4台装備されているカラー画像形成装置では、トナー濃度センサを4つ取り付けなければならず、コストアップを招くという問題点があった。
【0010】
そこで、かかる問題点を解決するため、画像濃度調整用のパッチを中間転写体上に作成し、当該画像濃度調整用パッチの濃度を濃度センサによって測定することにより、結果的に現像装置内のトナー濃度を測定する方法も最近では用いられている。この方法を採用した場合には、カラー画像形成装置でも濃度センサを装置内に必ずしも各色トナー毎に設ける必要はなく、最小限に抑えたい場合は1つ取り付ければよいので、コストダウンを図ることが可能となる。
【0011】
しかし、上記画像形成装置の場合には、装置の小型化に伴って、現像装置113,123,133,143 もその大きさや形状等に制限が多くなると、現像装置113,123,133,143 で使用可能なトナー濃度の範囲が狭くなり、高トナー濃度によるトラブルが発生しやすいという新たな問題点を有していた。
【0012】
更に説明すると、画像形成装置の小型化に伴って、現像装置113,123,133,143 もその大きさや形状等が制限され、この現像装置113,123,133,143 自体も小型化することが要求され、当該現像装置113,123,133,143 の内部に収容される現像剤の量も少なくなる。そのため、上述したように、画像濃度調整用パッチの濃度を濃度センサによって測定し、この測定結果に基づいて現像装置113,123,133,143 の内部に供給するトナーの量を制御するように構成した場合には、現像装置113,123,133,143 の内部に所定量だけトナーが供給されているにも拘らず、現像剤の劣化に伴う現像性の低下等によって、画像濃度調整用パッチの濃度が所定の値よりも低くなると、現像装置113,123,133,143 の内部に過剰にトナーが供給される虞れがある。すると、この場合には、現像装置113,123,133,143 内部のトナー濃度が異常に高くなり、画像上にかぶりとなって現れたり、極端な場合には、現像装置113,123,133,143 からトナーが溢れ、装置の内部を汚損する虞れがあるという問題点を有していた。
【0013】
そこで、本出願人は、このような問題点を解決するため、特開2002−162795号公報に開示されている技術を既に提案している。
【0014】
この特開2002−162795号公報に係る画像形成装置は、同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数の画像濃度調整用のトナー像を作像し、前記複数の画像濃度調整用トナー像の濃度を濃度測定手段により測定して、前記濃度測定手段の測定結果に応じて二成分現像手段のトナー濃度を調整する画像形成装置において、前記複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段のトナー濃度が規定値以上に達したことを検知する制御手段を備えるように構成したものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開2002−162795号公報に係る画像形成装置の場合には、は、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段のトナー濃度が規定値以上に達したことを制御手段によって検知するように構成したものであるが、第1の画像濃度調整用トナー像及び第2の画像濃度調整用トナー像の濃度を、濃度測定手段が測定する際に、ノイズ等の影響で誤動作が起こると、適切ではない目標値に設定される虞れを有している。
【0016】
そこで、上記上記特開2002−162795号公報に係る画像形成装置の場合には、ノイズ等の影響によって誤動作が起こるのを防止するため、画像濃度調整用トナー像の濃度を数回(例えば、3回)測定した後に、前記二成分現像手段のトナー濃度が規定値以上に達したことを検知するようにしているのが実情である。
【0017】
しかし、上記の如く画像濃度調整用トナー像の濃度を数回(例えば、3回)測定した後に、初めて前記二成分現像手段のトナー濃度が規定値以上に達したことを検知するようにしているので、前記二成分現像手段のトナー濃度が規定値以上に達したことを検知するタイミングが遅れ、異常にトナー濃度が上昇してしまう虞れがあるという問題点を有している。
【0018】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、透磁率センサを用いた現像装置と比べて、コストダウンを図るため、画像濃度検知媒体上に形成された画像濃度制御用のトナー像の濃度を検知して、現像装置へのトナーの供給量を制御するように構成した場合でも、二成分現像手段内のトナー濃度が異常に上昇するのを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数の画像濃度調整用のトナー像を作像し、前記複数の画像濃度調整用トナー像の濃度を濃度測定手段により測定して、前記濃度測定手段の測定結果に応じて現像バイアス値及びトナーの補給を制御して二成分現像手段のトナー濃度を調整する画像形成装置において、前記複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値と、予め設定された設定バイアス値との比較結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段へのトナーの補給動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0020】
また、請求項2に記載された発明は、前記制御手段は、前記第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値が、予め設定された設定バイアス値を下回ったときは、トナーの補給を抑制する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
【0021】
なお、ここで、「トナーの補給を抑制する制御」とは、トナーの補給を禁止するか、あるいは画像形成によって消費されたトナーのみを補給する制御を意味する。
【0022】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記制御手段は、前記第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値が、現像バイアスの限界値に達したと判断したときは、前記第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果が薄いと判断した場合でも、トナーの補給を抑制する制御を行い、且つ、当該前記第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果が、所定の下限値を下回った場合には、画像形成によって消費されたトナーの補給のみを行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
【0023】
又、請求項4に記載された発明は、複数の静電潜像担持体と、前記複数の静電潜像担持体に対応して設けられ、各静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像する複数の二成分現像手段とを備え、同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数の画像濃度調整用のトナー像を作像し、前記複数の画像濃度調整用トナー像の濃度を濃度測定手段により測定して、前記濃度測定手段の測定結果に応じて現像バイアス値及びトナーの補給を制御して二成分現像手段のトナー濃度を調整する画像形成装置において、前記複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値と、予め設定された設定バイアス値との比較結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段へのトナーの補給動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0024】
更に、請求項5に記載された発明は、前記複数の画像濃度調整用のトナー像は、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧を用いて作像される第1の画像濃度調整用トナー像と、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧を用いて作像される第2の画像濃度調整用トナー像とからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0025】
上記複数の静電潜像担持体としては、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)の各色のトナー像を形成するものが用いられるが、これらの色の順番や種類は、他のものであっても勿論よい。
【0026】
また、上記濃度測定手段は、例えば、静電潜像担持体としての感光体ドラム上に形成された画像濃度検知用トナー像の濃度を測定するように構成しても良いが、当該感光体ドラム上から画像濃度検知用トナー像が転写される中間転写体や、最終転写ロール、あるいは転写媒体上に転写された画像濃度検知用トナー像の濃度を測定するように構成しても良い。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンタを示すものである。
【0029】
図2において、01はタンデム型のフルカラープリンタの本体を示すものであり、このプリンタ本体01の内部には、大別して、フルカラーの画像形成を行うプリントヘッドデバイス(Print Head Device )02と、このプリントヘッドデバイス02の静電潜像担持体としての4つの感光体ドラム11, 12, 13, 14に画像露光を施す露光装置としてのROS(Raster Output Scanner )03と、上記プリントヘッドデバイス02の各色の現像装置41, 42, 43, 44に対応する色のトナーを供給する4つのトナーボックス04Y,04M,04C,04K と、上記プリントヘッドデバイス02に転写媒体としての転写用紙Pを供給する給紙カセット05と、上記プリントヘッドデバイス02からトナー像が転写された用紙Pに対して、定着処理を施す定着装置06と、この定着装置06によって片面に画像が定着された用紙Pを、表裏を反転した状態で、再度プリントヘッドデバイス02の転写部へと搬送する両面用搬送経路07と、プリンタ本体01の外部から所望の用紙Pを給紙する手差し給紙手段08と、プリンタの動作を制御するコントローラ09と、画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路や高圧電源回路等からなる電気回路10とが設けられている。なお、図2中、Tは画像が形成された用紙Pを排出する排出トレイを示すものであり、この排出トレイT は、プリンタ本体01の上部に一体的に配置されている。
【0030】
上記プリンタ本体01の内部に配設される種々の部材のうち、露光装置としてのROS03は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した画像データに基づいて点灯駆動される4つの半導体レーザや、これら4つの半導体レーザから出射される4本のレーザ光を、偏向走査するためのf−θレンズやポリゴンミラー、あるいは複数枚の反射ミラーなどから構成されている。
【0031】
図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタのプリントヘッドデバイスを示すものである。尚、図3中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
【0032】
このプリントヘッドデバイス02は、図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の各感光体ドラム(静電潜像担持体)11, 12, 13, 14を有する画像形成ユニット1, 2, 3, 4と、これら感光体ドラム11, 12, 13, 14に接触する一次帯電用の帯電ロール(接触型帯電装置)21, 22, 23, 24と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34を照射するROS(露光装置)03(図2参照)と、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成された静電潜像を、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーで現像する現像装置41, 42, 43, 44と、上記4つの感光体ドラム11, 12, 13, 14のうちの2つの感光体ドラム11, 12に接触する第1の一次中間転写ドラム(中間転写体)51及び他の2つの感光体ドラム13, 14に接触する第2の一次中間転写ドラム(中間転写体)52と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52に接触する二次中間転写ドラム(中間転写体)53と、この二次中間転写ドラム53に接触する最終転写ロール(転写部材)60とで、その主要部が構成されている。
【0033】
感光体ドラム11, 12, 13, 14は、共通の接平面M を有するように一定の間隔をおいて配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体ドラム11, 12, 13, 14軸に対し平行かつ所定の対称面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体ドラム11, 12, 13, 14と回転軸が平行であるように配置されている。
【0034】
各色毎の画像情報に応じた信号は、電気回路10(図2参照)に配設された画像処理回路によりラスタライジングされてROS03に入力される。このROS03では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34が変調され、対応する色の感光体ドラム11, 12, 13, 14に照射される。
【0035】
上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14としては、例えば、直径20mmのOPC感光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体ドラム11, 12, 13, 14は、例えば、95mm/secの回転速度で回転駆動される。上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面は、図3に示すように、接触型帯電装置としての帯電ロール21, 22, 23, 24に、約−840VのDC電圧を印加することによって、例えば約−300V程度に帯電される。なお、上記接触型の帯電装置としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等が挙げられるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施の形態では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面を帯電させるために、この実施の形態では、DCのみ印加の帯電方式をとっているが、AC+DC印加の帯電方式を用いても良い。
【0036】
その後、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、露光装置としてのROS03によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応したレーザ光31, 32, 33, 34が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム11, 12, 13, 14は、ROS03で静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は−60 V以下程度にまで除電される。
【0037】
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置41, 42, 43, 44によって現像され、感光体ドラム11, 12, 13, 14上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として可視化される。
【0038】
この実施の形態では、現像装置41, 42, 43, 44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式を採用しているが、この発明の適用範囲はこの現像方式に限定されるものではなく、非接触型の現像方式においてもこの発明を充分に適用することができることは勿論である。
【0039】
現像装置41, 42, 43, 44には、それぞれ色の異なったイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナーと、キャリアからなる現像剤が充填されている。これらの現像装置41, 42, 43, 44には、図2に示すように、対応する色のトナーボックス04Y,04M,04C,04K からトナーが補給されると、この補給されたトナーは、オーガー404 で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール401 の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)が固定した状態で配置されている。この現像ロール401 に現像剤を搬送するパドル403 によって、当該現像ロール401 の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材402 によって現像部に搬送される量が規制される。この実施の形態では、上記現像剤の量は、30〜50g/mであり、また、このとき現像ロール401 上に存在するトナーの帯電量は、概ね−20 〜35μC/g 程度である。
【0040】
上記現像ロール401 上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11, 12, 13, 14と接触している。この現像ロール401 にAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール401 上のトナーを感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成された静電潜像に現像することにより、トナー像が形成される。この実施の形態では、例えば、現像バイアス電圧のAC成分が4 kHz、1.5 kVppで、DC成分が−230V程度に設定されている。
【0041】
この実施の形態では、上記現像装置41, 42, 43, 44において、トナーとして略球形状のトナーである所謂”球形トナー”であって、その平均粒径が3〜10μm程度のものが使用され、例えば、ブラック色のトナーの平均粒径は8μm、カラートナーの平均粒径は7μmに設定される。
【0042】
次に、上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に、静電的に二次転写される。感光体ドラム11, 12上に形成されたイエロー(Y)およびマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13, 14上に形成されたシアン(C)、ブラック(K)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感光体ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上にも、感光体ドラム13,14 から同様な単色像と二重色像が形成される。
【0043】
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上に感光体ドラム11,12,13,14 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500 V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、雰囲気温度や湿度によって抵抗値が変化する特性を持った部材の抵抗値を検知することで簡易的に知ることが可能である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位は、+380V程度が望ましい。
【0044】
この実施の形態で用いる第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、例えば、外径が42mmに形成され、抵抗値は10Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=10〜10Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム51, 52の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層(R=10〜10Ω)として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、高離型層の抵抗値がR=10〜10Ω程度であり、高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
【0045】
このように第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に3次転写される。従って、二次中間転写ドラム53上には、単色像からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
【0046】
この二次中間転写ドラム53上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。この表面電位は、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写ドラム53の表面電位は、+880V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差は、+500V程度に設定することが望ましい。
【0047】
この実施の形態で用いる二次中間転写ドラム53は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と同じ42mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=10〜10Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、二次中間転写ドラム53の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
【0048】
次に、上記二次中間転写ドラム53上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、最終転写ロール60によって、用紙搬送路を通る用紙Pに3次転写される。この用紙Pは、不図示の紙送り工程を経て用紙搬送ロール90を通過し、二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、用紙上に形成された最終的なトナー像は、定着器70によって定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0049】
最終転写ロール60は、例えば、外径が20mmに形成され、抵抗値は10Ω程度に設定される。この最終転写ロール60は、図4に示すように、金属シャフト61の上にウレタンゴム等からなる被覆層62を設け、その上に必要に応じてコーティングを施して構成されている。最終転写ロール60に印加される電圧は、雰囲気温度、湿度、用紙の種類(抵抗値等)等によって最適値が異なり、概ね+1200 〜5000V程度である。この実施の形態では、定電流方式を採用しており、常温常湿環境下で約+6μAの電流を通電して、ほぼ適正な転写電圧(+1600〜2000V) を得ている。
【0050】
これら一連の転写工程においては、各転写工程の転写部位をトナー像が通過するとき、パッシェン放電や電荷注入により、(−)帯電している像中の正極性トナーの一部が逆極性の(+)帯電トナーとなることがある。この(+)帯電トナーは、次工程へ転写されずに、上流側に逆流することになるので、最もマイナス電位が高い帯電装置21, 22, 23, 24に付着、堆積する。これら帯電装置21, 22, 23, 24のトナーが付着した部分は、放電が活発となり、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位が高くなる傾向になるため、トナーの付着が多い部分、トナーの付着が少ない部分、トナーの付着がない部分で感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位にムラが生じることになる。感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位にムラが生じると、静電潜像を形成させるために当該感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に画像を一様に露光しても、潜像電位にムラが生じてしまい、現像量に違いが出てきてしまうので、特に中間調画像を現像しようとすると、濃度ムラが目立つことになる。
【0051】
そこで、このような帯電装置21, 22, 23, 24に付着したトナーによる濃度ムラの発生を防ぐために、この実施の形態では、印字動作前、印字動作後、連続印字持の所定枚数毎など、ある所定のタイミングで以下のようなクリーニング動作を行なうようになっている。
【0052】
帯電装置21, 22, 23, 24、感光体ドラム11, 12, 13, 14、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、二次中間転写ドラム53、最終転写ロール60に、最終転写ロール60が最もマイナス電位が高くなるように、順々に電位勾配をつけた電圧を印加することによって、印字動作中に、帯電装置21, 22, 23, 24に付着、堆積した逆極性の(+)帯電トナーを、最終転写ロール60まで順々に転写して移動し、最終転写ロール60に接触して設けたブレードなどの最終クリーニング部材801 を含んだクリーニング装置80によって回収する。
【0053】
この実施の形態では、帯電装置21, 22, 23, 24の表面電位を0V、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面電位を−300V、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位を−800V、二次中間転写ドラム53の表面電位を−1300 V、最終転写ロール60の表面電位を−2000 Vに設定している。この電位勾配は、各部材の金属部(シャフト、パイプ)に電圧を給電する方式によって得ているが、例えば、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 又は二次中間転写ドラム53などを電気的に浮かせて、これら部材の抵抗値の関係によって所望の表面電位が得られる場合には、そのような方法をとっても良い。このようなマイナス印加クリーニングモード、つまり逆極性の(+)帯電トナー回収モードによって帯電装置21, 22, 23, 24に付着したトナーによる濃度ムラの発生を防ぐことができる。
【0054】
なお、必要に応じて、通常の(−)極性に帯電したトナーであって、感光体ドラム11, 12, 13, 14や第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 、及び二次中間転写ドラム53の表面に残留したトナーを、同様の方法にて(印加する電圧の極性のみを反転することによって)除去することができる。
【0055】
以上が、上記の如く構成されるフルカラープリンタにおける画像形成プロセスであるが、当該フルカラープリンタでは、画像のプリント動作を繰り返すと、現像装置41, 42, 43, 44内のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーが徐々に消費されるため、当該現像装置41, 42, 43, 44内の各色のトナー濃度を測定して、適宜トナーを補給する必要がある。また、上記電子写真方式のフルカラープリンタでは、静電気を利用しているため、環境変動や経時によって画像濃度が変動しやすい。このため、環境変動や経時変化等に対して、プロセスを制御することが望ましい。
【0056】
その方法の一つとして、現像装置41, 42, 43, 44内の各色のトナー濃度を直接測定するのではなく、感光体や中間転写体、あるいは用紙への転写ロール、転写ベルト等の画像濃度検知媒体の表面に、テスト用のトナーパッチを形成し、その濃度を光学濃度センサで測定し、トナーの補給や画像形成条件等を制御する方法がある。
【0057】
そこで、この実施の形態では、同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数の画像濃度調整用のトナー像を作像し、前記複数の画像濃度調整用のトナー像の濃度を濃度測定手段により測定して、前記濃度測定手段の測定結果に応じて二成分現像手段のトナー濃度を調整するように構成されている。
【0058】
また、この実施の形態では、前記複数の画像濃度調整用のトナー像が、通常の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧を用いて作像されるトナー像と、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧を用いて作像されるトナー像とからなるように構成されている。
【0059】
すなわち、この実施の形態では、最終転写ロール60や二次中間転写ドラム53等の画像濃度検知媒体上において、その軸方向の同じ位置に、プロセス方向には位置をずらして、画像濃度制御用のトナー像(以下、「テストパッチ」という。)を形成することにより、1つの光学濃度測定手段で各色のテストパッチを測定することができるように構成されている。
【0060】
感光体ドラム11, 12, 13, 14上でテストパッチを検知するには、各感光体ドラム11, 12, 13, 14に対して、つまり4つの光学濃度測定手段が必要となってしまう。第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上であれば、2つの光学濃度測定手段で良い。二次中間転写ドラム53上あるいは最終転写ロール60上であれば、1つの光学濃度測定手段で良い。また、テストパッチでトナー濃度や画像濃度を制御する場合、下流のプロセスの方が用紙に近い条件となるので好ましい。つまり、二次中間転写ドラム53、更に好ましくは最終転写ロール60を、テストパッチの濃度を検知する画像濃度検知媒体とするのが良い。
【0061】
この実施の形態では、最終転写ロール60上にテストパッチを転写し、当該最終転写ロール60上に転写されたテストパッチの濃度を、光学濃度センサで測定するように構成されている。
【0062】
上記テストパッチは、同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数作像される。これら複数のテストパッチは、例えば、通常の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧を用いて作像される第1のテストパッチと、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧を用いて作像される第2のテストパッチとから構成される。
【0063】
上記第1のテストパッチ200 は、非画像領域ここでは画像を形成していないタイミングで、画像形成時と同じ帯電、露光、現像、転写条件で、通常の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧(DC+AC)を用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につき、画像濃度Cin33%の10×12mmのものを、図5に示すように、最終転写ロール60上に3 mmの間隔で形成するようになっている。ここで、第1のテストパッチ200 の画像濃度がCin33%に設定されているのは、当該第1のテストパッチ200 をROS03で万線スクリーンを用いて形成する際に、万線スクリーンを3本のうち1本、つまり1/3の画像濃度で画像露光することにより、容易に形成することができるからである。
【0064】
また、上記第2のテストパッチ201 は、非画像領域ここでは画像を形成していないタイミングで、画像形成時と同じ帯電、露光、転写条件で、画像形成時とは異なり、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧(DCのみ)を用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につき、画像濃度Cin100%の10×12mmのものを、図6に示すように、最終転写ロール60上に3 mmの間隔で形成するようになっている。
【0065】
ここで、第2のテストパッチ201 を作像する際に、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧(DCのみ)を使用する理由は、次の通りである。本発明の実施の形態は、第1のテストパッチで画像濃度の補正を行い、第2のテストパッチでトナー濃度(TC)の補正を行うように構成したものである。その際、両テストパッチに使用するトナー量は、以下の理由で少ない(濃度が低い)方が好ましい。即ち、光学濃度センサ100 の感度が濃度の濃いところでは敏感ではなく、光学濃度センサ100 で濃度測定後のパッチを清掃する際の負担が少なく、又無駄な(画像形成に寄与しない)トナーの使用は少ないほうが良いためである。
【0066】
ところで、第1のテストパッチは、上記の通り画像濃度の補正を行うという目的上、実際に画像を出力するときの現像バイアスでパッチを作成しないと、パッチの濃度のばらつき等による誤差が大きくなってしまう。画像出力に使用する現像バイアスでCin100%のテストパッチを作ると、上記の理由のようにトナー使用量を減らすことを目的にCinを33%まで落としている。
【0067】
第2のテストパッチは、トナー濃度(TC)の補正を行うために作るパッチであり、当該パッチはCin100%が最も望ましい(電子写真の特性上画像のエッジ部にトナーが集中しやすいので、Cin100%以外の画像ではトナー濃度にばらつきが出やすい)。そのため、トナー使用量を減らすためには、現像バイアスを下げる方法を採るが、AC+DC現像でDCのみを下げていくと、あるところから画像を現像するのが困難となる。そこで、現像バイアスのAC(Vp−p)の方も下げていくと、また現像できるようになる。つまり、低いDCバイアスで現像するためには、ACも下げる必要があり、究極的にはDC現像が好ましいことになる。
【0068】
また、図7に示すグラフは異なるトナー濃度(TC)の現像剤でテストパッチを作成し、その時のセンサの出力電圧を表わしたものである。このグラフでは、横軸に現像バイアス、縦軸にセンサ出力をプロットしている。テストパッチはDC現像時にはCin100%、AC+DC現像時にはCin33%のものを作成している。
【0069】
このグラフよりDC現像の方がAC+DC現像よりも低い現像バイアスでパッチを作成できること以外に、TC差を表わすセンサ出力差が大きくなっていることが判る。つまりDC現像の方がTC差でパッチのどが変化しやすく結果としてTCをコントロールしやすいということが言える。
以上のような理由により第2のテストパッチではDC現像を行っている。
【0070】
上記光学濃度センサ100 は、図8に示すように、最終転写ロール60の軸方向の中央部に、当該最終転写ロール60の外周において、半径方向の延長線上に位置するように配置されている。この光学濃度センサ100 は、ホルダ101 内に固定した状態で取り付けられている。また、最終転写ロール60の下部には、ブレード状の最終クリーニング部材801 を備えたクリーニング装置80が配設されている。なお、図7中、802 はトナー回収ボックス、803 は最終転写ロール60の支持フレーム、804 は支持フレーム803 に設けられた除電器、805 はバイアスプレートをそれぞれ示している。
【0071】
また、上記光学濃度センサ100 は、図9に示すように、鏡面反射光を検知する鏡面反射型のセンサとなっており、最終転写ロール60表面の検知位置に対して、所定の入射角度φだけ傾斜して配置されたLED等からなる発光素子102 と、この発光素子102 から最終転写ロール60表面の検知位置に照射され、当該検知位置から正反射される鏡面反射光を検知するため、最終転写ロール60表面の検知位置に対して、前記所定の入射角度と等しい反射角度だけ傾斜して配置されたフォトトランジスタ等からなる受光素子103 とから構成されている。
【0072】
なお、上記光学濃度センサ100 としては、図10に示すように、拡散光を検知する拡散反射型のセンサを用いてよい。また、鏡面反射型のセンサと拡散反射型のセンサの双方を用いても良い。この場合には、鏡面反射成分と散乱光成分の両方の値に基づいてトナー濃度を検知することにより、トナー濃度の検知精度を一層向上させることが可能となる。
【0073】
ところで、この実施の形態に係る画像形成装置では、複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値と、予め設定された設定バイアス値との比較結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段へのトナーの補給動作を制御する制御手段を備えるように構成されている。
【0074】
また、この実施の形態では、前記制御手段は、前記第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値が、予め設定された設定バイアス値を下回ったときは、トナーの補給を抑制する制御を行うように構成されている。
【0075】
さらに、この実施の形態では、前記制御手段は、前記第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値が、現像バイアスの限界値に達したと判断したときは、前記第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果が薄いと判断した場合でも、トナーの補給を抑制する制御を行い、且つ、当該前記第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果が、所定の下限値を下回った場合には、画像形成によって消費されたトナーの補給のみを行うように構成されている。
【0076】
図1はこの実施の形態に係る画像形成装置の制御回路を示すブロック図である。
【0077】
図1において、300 は光学濃度センサ100 の検知結果に基づいて、現像装置41, 42, 43, 44のトナー濃度の制御や、現像バイアス電圧などの画像形成条件を制御するCPU等からなるプリンタエンジン制御回路、301 はプリンタエンジン制御回路300 からの出力信号に基づいて、現像装置41, 42, 43, 44に印加する現像バイアス電圧Vbiasを発生する現像バイアス発生回路、302 はプリンタエンジン制御回路300 からの出力信号に基づいて、各現像装置41, 42, 43, 44に対応する色のトナーボックス04Y,04M,04C,04K から、ディスペンスモータ303Y,303M,303C,303K を駆動してトナーを供給するトナー供給装置、304 は光学濃度センサ100 の検知結果に基づいて、テストパッチ200,201 の濃度を判定する濃度判定回路をそれぞれ示すものである。
【0078】
以上の構成において、この実施の形態に係る画像形成装置では、次のようにして、透磁率センサを用いた現像装置と比べて、コストダウンを図るため、画像濃度検知媒体上に形成された画像濃度制御用のトナー像の濃度を検知して、現像装置へのトナーの供給量を制御するように構成した場合でも、更には透磁率センサを設ける必要がないだけ、小型に構成可能な場合でるのは勿論のこと、二成分現像手段内のトナー濃度が異常に上昇するのを確実に防止することが可能となっている。
【0079】
すなわち、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、図11に示すように、まず、制御回路300 は、テストパッチが転写されていない状態で、最終転写ロール60の表面を光学濃度センサ100 で検知し、このときの光学濃度センサ100 の出力Vcln を記憶しておく(ステップ101)。次に、制御回路 300は、プリントジョブを開始する前に、画像形成時と同じ帯電、露光、現像、転写条件で、通常の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧(DC+AC)を用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につき、画像濃度Cin33%の10×12mmの第1のテストパッチ200 を、図5に示すように、最終転写ロール60上に3 mmの間隔で形成する(ステップ102)。上記テストパッチ200 を形成する条件は、図12に示すように、上述したごとく、画像形成時と同じ感光体ドラムの帯電電位Vh 、画像露光に伴う感光体ドラムの表面電位V33、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧Vdcに設定されている。
【0080】
その後、上記最終転写ロール60上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の第1のテストパッチ200 中を、図13(a)又は図13(b)に示すように、光学濃度センサ100 で0.5 mmのピッチで16点検知して平均値Vpatch を求める(ステップ103)。なお、ここでは、図13(a)に示すように、鏡面反射型の光学濃度センサ100 を用いている。そして、各色の平均値を最終転写ロール60の素面の値で割った比Vpatch /Vcln を、濃度の代用値とする(ステップ104)。ここで、最終転写ロール60の素面の値との比をとるのは、当該最終転写ロール60素面の反射率の変動やLED発光量変動を補正するためである。
【0081】
この結果、各色に対してVpatch /Vcln を所定値と比較し(ステップ105)、求めたテストパッチの濃度が所定の濃度より低い場合は、その差に応じて現像バイアスのDCの絶対値を上げ、同時に帯電装置への印加電圧を上げて、図12(b)に示すように、感光体ドラムの帯電電位を上げる(ステップ106)。こうすることにより、図12(b)に示すように、現像装置の現像ロールと感光体ドラム上の静電潜像の画像部との間に形成される現像方向の電界が大きくなり、現像されるトナー量が増加し、画像濃度が上昇する。
【0082】
反対に、求めたテストパッチの濃度が所定の濃度より高い場合は、その差に応じて現像バイアスのDCの絶対値を下げ、同時に帯電装置への印加電圧を下げて、図12(c)に示すように、感光体ドラムの帯電電位を下げる(ステップ108)。こうすることにより、図12(c)に示すように、現像装置の現像ロールと感光体ドラム上の静電潜像の画像部との間に形成される現像方向の電界が小さくなり、現像されるトナー量が減少し、画像濃度が低下する。その際、現像バイアスと帯電装置への供給電圧の調整量は、検知されたテストパッチの濃度により決定される。
【0083】
ここでは、現像バイアスと帯電装置への供給電圧を調整しているが、画像の濃度あるいは階調性を調整するものであればよい。露光条件や画像の階調特性を調整してもよいし、現像ロールと感光体ドラムの周速比を調整してもよい。また、これらを組み合わせても良い。
【0084】
次に、制御回路 300は、プリントジョブが終了した後に、画像形成時と同じ帯電、露光、転写条件で、画像形成時とは異なり、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧(DCのみ)を用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につき、画像濃度Cin100 %の10×12mmの第2のテストパッチ201 を、図6に示すように、最終転写ロール60上に3 mmの間隔で形成する。
【0085】
その後、上記最終転写ロール60上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の第2のテストパッチ201 中を、図13(a)又は図13(b)に示すように、光学濃度センサ100 で0.5 mmのピッチで16点検知して平均値Vpatch を求める。なお、ここでは、図13(a)に示すように、鏡面反射型の光学濃度センサ100 を用いている。そして、各色の平均値を最終転写ロール60の素面の値で割った比Vpatch /Vcln を、濃度の代用値とする。ここで、最終転写ロール60の素面の値との比をとるのは、当該最終転写ロール60素面の反射率の変動やLED発光量変動を補正するためである。
【0086】
この結果、制御回路 300は、各色に対してVpatch /Vcln を所定の目標値と比較し、測定された第2のテストパッチ201 の濃度に基づいて、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度を推定し、図1に示すように、ディスペンスモータ303Y,303M,303C,303K の回転タイミング( 回転量など) をコントロールする。
【0087】
ところで、上記制御回路 300は、測定された第2のテストパッチ201 の濃度に基づいて、ディスペンスモータ303Y,303M,303C,303K の回転タイミングをコントロールする際に、次のような制御を実行する。
【0088】
すなわち、制御回路 300は、図14に示すように、まず、第1のテストパッチ200 の濃度の測定結果によって決定された現像バイアスのDC成分VDCが、予め設定された現像バイアスの上限値VDC_HLimit(例えば、285V)以上か否かを判別し(ステップ201)、当該現像バイアスのDC成分VDCが現像バイアスの上限値VDC_HLimit未満である場合には、現像バイアスのDC成分VDCと、予め設定された現像バイアスの規定値VDC_THとを比較する(ステップ202)。
【0089】
そして、制御回路 300は、現像バイアスのDC成分VDCが、予め設定された現像バイアスの規定値VDC_TH未満であると判断した場合には、Emergency_TC_Disp_Flagを、TC_Toner_Disp_OFFに設定し(ステップ203)、第2のテストパッチ201 の測定結果が目標濃度に対して薄いと判断されても、トナーのディスペンスを抑制するコントロールを行い、トナーのディスペンス(トナ−補給)を停止するか、あるいは画像形成に基づくピクセルカウント(画素数)に応じたトナーのディスペンスのみを行うようになっている。
【0090】
その目的は、現像装置41, 42, 43, 44内の現像剤の劣化によって、当該現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度が異常に高くなることを防ぐためである。これは、特に現像装置41, 42, 43, 44内の現像剤劣化に基づくトナー濃度の異常な上昇に有効である。
【0091】
更に説明すると、現像バイアスに交流電圧を重畳した第1のテストパッチ200 の濃度は、現像装置41, 42, 43, 44内の現像剤のトナー濃度に依存するが、図15に示すように、現像スリーブ上にフィードされた現像剤の量には依存せず、当該現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量が、200〜600g/m程度まで変化しても、第1のテストパッチ200 の濃度は、略120前後で変化しない。
【0092】
これに対して、現像バイアスとして直流電圧のみを印加した第2のテストパッチ200 の濃度は、図16に示すように、現像スリーブ上にフィードされた現像剤の量には依存し、当該現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量が少ない方が、第2のテストパッチ201 の濃度は、低くなる傾向にある。
【0093】
本発明では、この図15に示す特性を利用して、あらかじめ劣化した現像剤を、トナーが現像装置41, 42, 43, 44から吹き出さない程度の高いトナー濃度に調整し、この現像剤で規定の画像濃度が出力できるときの現像バイアスVDCを測定し、この現像バイアスVDCの値を規定値VDC_THとする。
【0094】
そのため、上記濃度調整動作において決定された現像バイアスの値VDCが、規定値VDC_THを下回っているときには、既に、現像装置41, 42, 43, 44の内部が高いトナー濃度になっていると判断することができる。
【0095】
その理由は、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度TCが一定の場合、例えば、トナー濃度TCが上限値に近い11%で一定であるとすると、現像バイアスを変化させると、測定された第1のテストパッチ200 の濃度と目標値との差(Dif_SAD)は、図17に示すように、現像バイアスVDCを高くすると、Dif_SADの値は大きくなる、つまり濃度が濃くなり、現像バイアスVDCを低くすると、Dif_SADの値は小さくなる、つまり濃度が薄くなる。
【0096】
なお、図17において、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度TCが低くなると、グラフの直線は、右側にシフトし、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度TCが高くなると、グラフの直線は、左側にシフトする。
【0097】
そこで、この実施の形態では、制御回路 300が、現像バイアスのDC成分VDCが、予め設定された現像バイアスの規定値VDC_TH未満であると判断した場合には、トナーの補給を停止するか、画像形成によって消費されたトナーのみを補給して、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度が異常に高くなり、現像装置41, 42, 43, 44からトナーが溢れたりするのを防止するようになっている。
【0098】
このように、上記実施の形態では、高価な透磁率センサを用いないので、コストダウンが可能であり、しかも、第1のテストパッチ200 や第2のテストパッチ201 の濃度を複数回測定することなく、現像バイアスのDC成分VDCの値に着目して、直ちに、トナーの補給動作を停止等するので、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度が異常に上昇するのを確実に防止することが可能となっている。
【0099】
また、この実施の形態では、図14に示すように、制御回路 300が、現像バイアスのDC成分VDCが、予め設定された現像バイアスの規定値VDC_TH以上であると判断した場合には、Emergency_TC_Disp_Flagを、TC_Toner_Disp_ONに設定し(ステップ204)、通常通り、トナーのディスペンス(トナ−補給)を実施して、当該フローチャートの動作を終了する。
【0100】
一方、この実施の形態では、図14に示すように、制御回路 300が、ステップ201において、第1のテストパッチ200 の濃度の測定結果によって決定された現像バイアスのDC成分VDCが、予め設定された現像バイアスの上限値VDC_HLimit以上であると判別すると、測定された第2のテストパッチ201 の濃度と目標値との差(Dif_TC)が、所定値Emergency_TH_TC_2を超えているか否かを判別する(ステップ205)。
【0101】
そして、制御回路 300は、測定された第2のテストパッチ201 濃度と目標値との差(Dif_TC)が、所定値Emergency_TH_TC_2を超えていると判別した場合には、Emergency_TC_Disp_Flagを、TC_Toner_Disp_OFFに設定し(ステップ203)、第2のテストパッチ201 の測定結果が目標濃度に対して薄いと判断されても、トナーのディスペンスを加速するようなコントロールをせずに、トナーのディスペンス(トナ−補給)を停止するか、あるいは画像形成に基づくピクセルカウント(画素数)に応じたトナーのディスペンスのみを行うようになっている。
【0102】
その目的は、現像装置41, 42, 43, 44内のトナーのチャージアップによって、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度が異常に高くなることを防ぐためである。これは、特に低湿環境下において有効である。
【0103】
すなわち、低湿環境下等において、低い像密度の画像を連続して出力するケースでは、現像装置41, 42, 43, 44内のトナーがチャージアップする。その結果、第1のテストパッチ200 及び第2のテストパッチ201 の濃度が共に薄くなり、制御回路 300は、現像バイアスのDC成分VDCを、その絶対値が大きくなるように制御し、現像剤のトナー濃度は、トナーが補充されるために上昇する。
【0104】
図18は、低湿環境下等において、1〜2%の低い像密度の画像を連続して印字したときの、現像バイアスのDC成分VDCの変化を示すものであり、横軸(P.V.)は、プリント枚数(1P.V.=1枚)を示している。
【0105】
なお、図18中、VDC_HLimitは、マシンの電源回路の制約上、現像スリーブ印加可能な現像バイアスの上限値を示している。
【0106】
このような状態が続くと、画像形成装置の条件によっては、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度が異常に高くなり、現像装置41, 42, 43, 44からトナーが吹き出す虞れがあった。
【0107】
そこで、この実施の形態では、現像バイアスのDC成分VDCが、現像バイアスの上限値VDC_HLimit以上か否かを判別することで(ステップ201)、現像剤のチャージアップが発生しているか否かを知ることができ、現像バイアスのDC成分VDCが、現像バイアスの上限値VDC_HLimit以上であって、現像剤のチャージアップが発生していると判定された場合には、トナーのディスペンスを加速するようなコントロールをせずに、トナーのディスペンス(トナ−補給)を停止するか、あるいは画像形成に基づくピクセルカウント(画素数)に応じたトナーのディスペンスのみを行うようになっている。その結果、現像装置41, 42, 43, 44内のトナー濃度が異常に高くなり、現像装置41, 42, 43, 44からトナーが吹き出すのを確実に防止することができる。
【0108】
なお、これまでは、現像器からトナー吹き出しを防止する目的で、トナー濃度の目標値を予め低く設定することも行われていたが、本発明の制御を導入することにより、本来の目標値に設定でき、高い像密度の画像を連続してとるような場合など、極端なトナー濃度の低下を防止することができ、画像濃度の低下を引き起こすことがない。
【0109】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、透磁率センサを用いた現像装置と比べて、コストダウンを図るため、画像濃度検知媒体上に形成された画像濃度制御用のトナー像の濃度を検知して、現像装置へのトナーの供給量を制御するように構成した場合でも、二成分現像手段内のトナー濃度が異常に上昇するのを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの制御回路を示すブロック図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタを示す全体構成図である。
【図3】図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタのプリントヘッドデバイスを示す構成図である。
【図4】図4は最終転写ロールを示す断面図である。
【図5】図5は最終転写ロール上に形成されたトナーパッチを示す構成図である。
【図6】図6は最終転写ロール上に形成されたトナーパッチを示す構成図である。
【図7】図7はトナー濃度を異ならせた場合の光学濃度センサの出力電圧を示すグラフである。
【図8】図8は光学濃度センサを示す断面構成図である。
【図9】図9は光学濃度センサを示す構成図である。
【図10】図10は光学濃度センサを示す構成図である。
【図11】図11はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの制御動作を示すフローチャートである。
【図12】図12は画像形成条件を示す模式図である。
【図13】図13は光学濃度センサによるトナーパッチの検知状態を示す模式図である。
【図14】図14はトナー濃度の制御動作を示すフローチャートである。
【図15】図15はスリーブ上の単位面積当たりの現像剤量と第1の画像濃度調整用パッチの濃度との関係を示すグラフである。
【図16】図16はスリーブ上の単位面積当たりの現像剤量と第2の画像濃度調整用パッチの濃度との関係を示すグラフである。
【図17】図17はVDCとパッチの目標濃度との関係を示すグラフである。
【図18】図18は印字枚数と現像バイアスとの関係を示すグラフである。
【図19】図19は従来提案の画像形成装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1, 2, 3, 4…画像形成ユニット、 11,12,13,14…感光体ドラム(静電潜像担持体)、 21,22,23,24…帯電ロール(帯電手段)、41,42,43,44…現像装置(現像手段)、 51,52…一次中間転写ドラム(中間転写体)、53…二次中間転写ドラム(中間転写体)、60…最終転写ロール(転写用回転体)、100 …光学濃度センサ、300 …プリンタエンジン制御回路(制御手段)、301 …現像バイアス発生回路、302 …トナー供給装置、304 …濃度判定回路。

Claims (5)

  1. 同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数の画像濃度調整用のトナー像を作像し、前記複数の画像濃度調整用トナー像の濃度を濃度測定手段により測定して、前記濃度測定手段の測定結果に応じて現像バイアス値及びトナーの補給を制御して二成分現像手段のトナー濃度を調整する画像形成装置において、
    前記複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値と、予め設定された設定バイアス値との比較結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段へのトナーの補給動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値が、予め設定された設定バイアス値を下回ったときは、トナーの補給を抑制する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値が、現像バイアスの限界値に達したと判断したときは、前記第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果が薄いと判断した場合でも、トナーの補給を抑制する制御を行い、且つ、当該前記第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果が、所定の下限値を下回った場合には、画像形成によって消費されたトナーの補給のみを行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 複数の静電潜像担持体と、前記複数の静電潜像担持体に対応して設けられ、各静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像する複数の二成分現像手段とを備え、同一色のトナーによって少なくとも2種類以上の異なる現像バイアス電圧を用いて複数の画像濃度調整用のトナー像を作像し、前記複数の画像濃度調整用トナー像の濃度を濃度測定手段により測定して、前記濃度測定手段の測定結果に応じて現像バイアス値及びトナーの補給を制御して二成分現像手段のトナー濃度を調整する画像形成装置において、
    前記複数の画像濃度調整用トナー像のうち、第1の画像濃度調整用トナー像の測定結果に基づいて調整された現像バイアス値と、予め設定された設定バイアス値との比較結果と、第2の画像濃度調整用トナー像の測定結果の双方から、前記二成分現像手段へのトナーの補給動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記複数の画像濃度調整用のトナー像は、直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧を用いて作像される第1の画像濃度調整用トナー像と、直流電圧のみからなる現像バイアス電圧を用いて作像される第2の画像濃度調整用トナー像とからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
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