JP3682210B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置の制御技術に関し、詳しくは、例えば、電子写真プロセスによって画像形成を行なう複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置における画像の濃度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在製品化されている、デジタル複写機、プリンタなどの多くの画像形成装置では、画像出力部(画像出力装置)として、高品質の画像を高速で得ることができる電子写真方式が広く採用されている。電子写真方式では、現像手段として、絶縁性トナーと磁性粒子を現像器内で混合摩擦させることにより絶縁性トナーを帯電させ、現像ロール上に磁力により現像剤をブラシ状に形成し、現像ロールの回転により感光体上に現像剤を供給することによって、感光体上の静電潜像を現像する、二成分磁気ブラシ現像方式が広く用いられており、特に、カラー画像形成装置では、より広く採用されている。
【0003】
しかし、この電子写真方式の画像出力部、特に二成分磁気ブラシ現像方式による画像出力部では、その非線形かつ非対称な出力特性によって、濃度の異なる2つの画像部が連続するとき、その一方の画像部の他方の画像部との境界部分の濃度が低下する現象を生じる。
【0004】
第1は、出力される画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するとき、中間調部の背景部と接する後端部の濃度が低下することである。すなわち、図14(A)に示すように、出力される画像が、感光体上における静電潜像形成用の光ビームの走査方向である主走査方向に対して直交する用紙搬送方向とは逆の方向である副走査方向に、中間調部から背景部に変化するとき、中間調部の背景部と接する後端部の濃度が低下する。
【0005】
その第2は、出力される画像が副走査方向に低濃度部から高濃度部に変化する時、低濃度部の高濃度部と接する後端部の濃度が低下することである。すなわち、図14(B)に示すように、出力される画像が副走査方向に低濃度部から高濃度部に変化するとき、低濃度部の高濃度部と接する後端部の濃度が低下する。
【0006】
また、これらの後端部の濃度低下は感光体ドラムの表面電荷の状態によっても差が生じる。特に、画像作像時の表面電荷は感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で差が生じるため、後端部の濃度低下がより顕著に発生してしまう。
【0007】
二成分磁気ブラシ現像方式による電子写真方式では、図15に示すように、感光体ドラムの矢印方向への回転によって、感光体ドラムが静電潜像形成用の帯電器により帯電され、その帯電された感光体ドラム上に、画像信号で変調されたレーザ光Lが照射されることにより、感光体ドラム上に静電潜像が形成され、その静電潜像が形成された感光体ドラムが、感光体ドラムの周速度の2倍程度の周速度で矢印方向に回転する現像ローラの表面の現像剤層と接することにより、現像剤層中のトナーが感光体ドラム上の潜像部分に付着して、感光体ドラム上の静電潜像がトナー像に現像される。
【0008】
図15(A)は、レーザ光Lの照射により感光体ドラム上に中間調部の潜像部が形成されて、その前方エッジが現像剤層と接する瞬間を示し、図15(B)は、潜像部の後方エッジより幾分手前の部分が現像剤層と接する瞬間を示し、図15(C)は、潜像部の後方エッジが現像剤層と接する瞬間を示す。
【0009】
現像ローラには、例えば−500Vの電位の現像バイアスが与えられる。感光体ドラムは、帯電器により、現像バイアス電位より絶対値が大きい、例えば−650Vの電位に帯電され、中間調部の潜像部は、現像バイアス電位より絶対値が小さい、例えば一200Vとされる。また、中間調部の後方の背景部に相当する部分は、現像バイアス電位より絶対値の大きい、帯電電位の−650Vとなる。図15(A)のように潜像部の前方エッジが現像剤層と接する時、感光体ドラムと現像剤層とが接する位置Qに存在するトナーtqには、順方向の現像電界が印加されて、トナーtqが現像剤層の表面に引き寄せられ、潜像部上に付着される。しかし、図15(B)のように中間調部の後方の背景部に相当する部分が現像剤層に近付くと、現像剤層の部分と対向する部分に存在するトナーtbが、逆方向の現像電界により現像剤層の表面から遠ざけられて、現像剤層の奥深くに潜り込むようになる。
【0010】
そして、現像ローラが矢印方向に回転することによって、そのトナーtbは、感光体ドラムと現像剤層とが接する位置Qに近付くとともに、潜像部の低電位により現像剤層の表面側に移動するが、現像剤層の表面に達するのに時間的な遅れを生じる。そのため、図15(B)のように潜像部の後方エッジより幾分手前の部分が現像剤層と接する時から、感光体ドラム上に付着されるトナー量が減少し、図14(A)に示したように、中間調部の背景部と接する後端部の濃度が低下する。
【0011】
中間調部の前方も背景部であるときには、図14(A)のように潜像部の前方エッジが現像剤層と接する時にも、現像剤層中のトナー中には、トナーtfで示すように、前方の背景部に相当する感光体ドラム上の部分によって現像剤層の表面から遠ざけられるものが生じる。
【0012】
しかし、現像ローラの矢印方向の回転によって、そのトナーtfは、感光体ドラムと現像剤層とが接する位置Qから急速に遠ざかるとともに、潜像部の低電位によって現像剤層の表面に引き寄せられたトナーtqが、位置Qに直ちに近付いて、潜像部上に付着される。したがって、出力される画像が副走査方向に、逆に背景部から中間調部に変化しても、中間調部の背景部と接する前端部の濃度は低下しない。
【0013】
また、低濃度部の濃度低下について示すと、図16(A)は、レーザ光Lの照射により感光体ドラム上に低濃度部の潜像部が形成されて、その前方エッジが現像剤層と接する瞬間を示し、図16(B)は、潜像部の後方エッジが現像剤層と接する瞬間を示し、図16(C)は、潜像部の後方エッジより幾分後方側の、高濃度部の潜像部が現像剤層と接する瞬間を示す。
【0014】
低濃度部の潜像部は、現像バイアス電位より絶対値が小さい、例えば−300Vとされる。また、低濃度部の後方の高濃度部の潜像部は、低濃度部の潜像部の電位より絶対値が小さい、例えば−200Vとされる。図16(A)のように、潜像部の前方エッジが現像剤層と接する時、感光体ドラムと現像剤層とが接する位置Qに存在するトナーtaには、順方向の現像電界が印加されて、トナーtaが潜像部上に付着される。以後、図16(B)のように、潜像部の後方エッジが現像剤層と接する時まで、低濃度部の潜像部にはトナーが付着される。トナーtcは、低濃度部の高濃度部と接する後端部に相当する、潜像部の潜像部と接する後端部に付着されたトナーである。
【0015】
しかし、図16(B)の時点以降においては、高濃度部の潜像部が現像剤層と接するようになる。そして、潜像部の電位は、潜像部の電位より絶対値が小さく、潜像部と現像剤層との間には順方向のより大きな現像電界が印加されるので、潜像部には多量のトナーが付着される。そのため、現像剤層中の、感光体ドラムと現像剤層とが接する位置Qの近傍部分においては、トナーで覆われていた磁性粒子が露呈されて、その磁性粒子の電位によって、図16(B)のように、一旦は潜像部の潜像部と接する後端部に付着されたトナーtcが、現像剤層中に引き戻されてしまう。
【0016】
そのため、図16(C)にトナーが存在しない部分として示すように(必ずしも全くなくなるわけではなく、図は簡略化したものである。)、潜像部の潜像部と接する後端部のトナー量が減少し、図14(B)に示したように、低濃度部の高濃度部と接する後端部の濃度が低下する。なお、高濃度部の潜像部に付着されるトナーteは、低濃度部の潜像部に付着されるトナーtaより多くなるが、図16(C)では便宜上、同量のものとして示した。
【0017】
この低濃度部の後端部での濃度低下、すなわち潜像部の後端部でのトナー量の減少は、低濃度部の直後に続く高濃度部の潜像部の絶対値の小さい電位によって、潜像部の後端部に付着されたトナーtcが現像剤層中に引き戻されることにより生じるので、出力される画像が副走査方向に、逆に高濃度部から低濃度部に変化しても、低濃度部の高濃度部と接する前端部の濃度は低下しない。
【0018】
このように、二成分磁気ブラシ現像方式による電子写真方式では、出力される画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するとき、中間調部の背景部と接する後端部の濃度が低下する中間調部濃度低下や、出力される画像が副走査方向に低濃度部から高濃度部に変化するとき、低濃度部の高濃度部と接する後端部の濃度が低下する低濃度部濃度低下など、濃度の異なる2つの画像部が連続するとき、その一方の画像部の他方の画像部との境界部分の濃度が低下する現象を生じる。
【0019】
特開平5−281790号公報および特開平6−87234号公報には、レーザ光により感光体上に静電潜像を書き込むレーザ光スキャナを高精度化し、その静電潜像を現像する現像手段のパラメータを調整することによって、現像電界のコントラストを高めて、中間調部から背景部へ移行する境界部の濃度低下や低濃度部から高濃度部へ移行する境界部の濃度低下を防止する考えが示されている。即ち、各々の像形成コンポーネント、例えば高圧電源ユニット,カートリッジ,ユーザー用濃度調整部などの精度維持によって、温度,湿度,気圧などの環境変動が生じても、その設計余裕度に頼って許容される範囲に吸収されるような構成をとっていた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、静電潜像の書き込み手段であるレーザ光スキャナの高精度化によって現像電界のコントラストを高める方法は、画像出力部の大型化や高コスト化を招くことになる。しかも、出力画像の高解像度化のために画像出力部でスクリーン線数を増加させる場合には、現像電界のコントラストが低下して、中間調部から背景部へ移行する境界の濃度低下や低濃度部から高濃度部へ移行する境界の濃度低下がより生じやすくなるため、出力画像の高解像度化を達成する場合との両立が難しい。
【0021】
近年、パーソナルコンピュータなどのホスト上で作成した図形画像を印刷する機会が増加する傾向にある。このような図形画像では、写真などの自然画像と比べて上記のような濃度低下が目につきやすい。そのため、コンピュータプリンタやネットワークプリンタなどの画像形成装置では、複写機などの画像形成装置に比べて、上記のような濃度低下が、一層問題となる。
【0022】
画像形成装置の画像形成プロセスは、かなり複雑であるので、画像形成装置の物理的特性を解明して、そこで生じる濃度低下の特性を理論的な計算から求めるのは、かなりの困難を伴う。また、計測器などを用いて、画像形成装置の物理的特性を直接測定するのも、容易ではない。しかも、個々の画像形成装置の間には、機差によって特性にばらつきがあるとともに、画像形成装置の特性は、温度や湿度などの環境や、装置や部品の経時変化などによっても変化する。
【0023】
上記課題を解決するための方法として、例えば、特開平10−65920号公報に記載の画像処理装置がある。上記装置では、補正対象画素数(濃度低下を生じる後端部の範囲)および画素値補正量(濃度低下量に対応する補正量)を異ならせた複数のトナーパッチを配列してなる計測用データを出力し、その出力結果から最適な補正対象画素数および画素値補正量を求め、特性記述手段に保持させる。そして、入力された画像データから画像欠けの起こりうる後方エッジ箇所を抽出し、抽出された後方エッジ領域において、上記特性記述手段に保持された補正対象画素数および画素値補正量に基づいて画像データを補正し、該領域での画像欠けを防止するものである。
【0024】
しかしながら、上記公報の装置においても、画像出力装置でトナーパッチを複数個(1〜225段階)作像し、それぞれの段階での画像後端部の濃度低下量を算出するために測定に時間がかかったり、複数個のトナーパッチを作像するためにトナー消費量が多くなるといった問題が発生していた。
【0025】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、画像形成装置で生じる濃度低下の特性を簡単に把握することができ、これによって中間調部分から背景部分へ移行する境界部あるいは、低濃度部分から高濃度部分に移行する境界部の濃度低下が防止されるように補正することができるとともに、画像形成装置の機差、環境の違いや変化、装置や部品の経時変化などに、容易に対応することができるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0029】
(1)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値との間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記クリーニングフィールドを減少させ、前記センサー出力値が第1基準値以下または第2基準値以上となる場合は、前記クリーニングフィールドを前記第1の基準値及び第2の基準値に対応した電位差として固定し、前記第1の基準値及び第2の基準値の外側の範囲では前記クリーニングフィールドの値を変化させないことを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0031】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、クリーニングフィールドを第1基準値に対応した電位差として固定するので、高圧電源が容量的に過大となるのを防止することができる。
【0032】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、クリーニングフィールドを第2基準値に対応した電位差として固定するので、画像カブリの悪化を防止することができる。
【0033】
(2)前記感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、前記センサー出力値に応じて、画像後端部のLSU光量を、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で変化させることを特徴とする。
【0034】
この構成によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画像の発生を防止し、良好な画像を得ることができる。
【0035】
(3)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で、前記LSU光量を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記LSU光量を前記第1の基準値及び第2の基準値に対応した光量値として固定し、前記第1の基準値及び第2の基準値の外側の範囲では、前記LSU光量を変化させないことを特徴とする。
【0036】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0037】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、LSU光量を第1基準値に対応した光量として固定するので、画像濃度不足となるのを防止する。
【0038】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、LSU光量を第2基準値に対応した光量として固定するので、感光体の光疲労による性能低下を防止する。
【0039】
(4)前記LSU光量の前記感光体ドラム1回転目と2回転目以降の変化は、レーザー出力値の増減、レーザーPWM値の増減、レーザー照射時間の長短、及びレーザービームのアパーチヤ径の大小のうち少なくとも1つを制御して行うことを特徴とする。
【0040】
この構成によれば、LSU光量を変化させるための制御内容を簡素化することができる。
【0041】
(5)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記レーザー出力値を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記レーザー出力値を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記レーザー出力値を変化させないことを特徴とする。
【0042】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0043】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、レーザーパワーを第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0044】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、レーザーパワーを第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0045】
(6)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記レーザーPWM値を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記レーザーPWM値を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記レーザーPWM値を変化させないことを特徴とする。
【0046】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0047】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、レーザーPWM値を第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0048】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、レーザーPWM値を第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0049】
(7)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で回転多面鏡の回転数を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記回転多面鏡の回転数を前記第1基準値及び第2基準値に対応した回転数として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記回転多面鏡の回転数を変化させないことを特徴とする。
【0050】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0051】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、回転多面鏡の回転数を第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0052】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、回転多面鏡の回転数を第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0053】
(8)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記レーザービームのアパーチャー径を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記アパーチヤー径を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記アパーチャー径を変化させないことを特徴とする。
【0054】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0055】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、レーザービームのアパーチャー径を第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0056】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、レーザービームのアパーチャー径)を第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0057】
(9)前記感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、前記センサー出力値に応じて画像後端部の除電光量をドラム1回転目と2回転目以降で変化させることを特徴とする。
【0058】
この構成によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画像の発生を防止することができ、画質を向上させることができる。
【0059】
(10)前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合はセンサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラム1回転目と2回転目以降で除電光量を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記除電光量を第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記除電光量を変化させないことを特徴とする。
【0060】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0061】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、除電光量を第1基準値に対応した除電光量として固定するので、感光体メモリ(帯電メモリ)が発生するのを防止することができる。
【0062】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、除電光量を第2基準値に対応した除電光量として固定するので、感光体の光疲労による性能低下を防止することができる。
【0063】
(11)前記感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、前記センサー出力値に応じてドラム1回転目と2回転目以降で前記感光体ドラムと現像ローラとの周速比を変化させることを特徴とする。
【0064】
この構成によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画橡の発生を防止し、画質の向上を図ることができる。
【0065】
(12) 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記感光体ドラムと現像ローラとの周速比を減少させ、前記センサー出力値が第1の基準値以下または第2の基準値以上となる場合は、前記周速比を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記周速比を変化させないことを特徴とする。
【0066】
この構成によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0067】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、周速比(現像ローラ回転数)を第1基準値に対応した周速比として固定するので、現像剤のストレス増大を防止することができる。
【0068】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、周速比を第1基準値と対応した周速比として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0069】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について詳細に説明する。
【0070】
この画像形成装置は、プロセスコントロール時と同様の制御によって後方エッジに生じる画像欠けの補正条件を求めるものである。このため、本画像形成装置では、感光体(感光体ドラム)上にトナーパッチ像を形成し、該トナーパッチ像を反射型光センサによって読み取り、後方エッジにおける画像欠けを検出する。ここで形成されるトナーパッチ像は、従来技術において説明したような画像欠けの発生する条件に合致する画像、すなわち、中間調部から背景部に移る画像、および低濃度領域から高濃度領域に移る画像等である。画像欠けの検出は、図1に示す方法によって行われる。
【0071】
図1(A)、(B)に示すように、上記トナーパッチ像において後端欠けが発生すると、これを読み取ったセンサ出力において振れが発生する。このセンサ出力の振れの振幅△Vは、後端欠けのレベルが高くなるに伴って大きくなる。すなわち、上記センサ出力によって後端欠けレベルの検出が行える。
【0072】
後端欠けのレベルが検出されると、グリッド印加電圧と現像バイアスとの差(クリーニングフィールド)、LSU光量、除電光量、または感光体と現像ローラとの周速比等の画像形成条件を変化させることによって、上記後端欠けを抑制する。ここで、上記画像形成条件を変化させることによって画像補正が行われる箇所は後端欠けが発生すると予想される箇所のみであり、このような箇所は、特開平10−65920号公報と同様に、入力された画像データから解析される。
【0073】
以上のような方法に基づいておこなわれる画像形成条件の補正処理(以下に説明する)は、図12に示されるような制御系統を構成する濃度制御部からの指令により実行される。その濃度制御部は、各種演算機能を有するCPUと、記憶機能を有するROMおよびRAMからなり、その入力側には、低出力側基準電圧回路、高電圧側基準電圧回路および反射型センサ出力電圧(反射型センサ)が接続され、出力側には、帯電グリット制御回路、レーザー駆動回路、パルス幅変調器、回転多面鏡駆動部、投影光学装置、現像装置駆動部が接続され、ROMに格納されたプログラムに基づいて、CPUが各部を制御して、上記補正処理が実行される。
【0074】
以下に、入力された画像データに基づいて検出される補正箇所における画像形成条件の補正方法について説明する。
【0075】
〔帯電器のグリッド印加電圧と現像バイアス電圧との差(クリーニングフィールド)を変化させる場合〕
プロセスコントロールに使用する反射形センサーでトナーパッチ像の波形出力変化を検出し、クリーニングフィールド(Vg −VB )の値を変化させる。
【0076】
(Vg −VB )を変化させて後端欠けを抑制する場合、(Vg −VB )の変化量は発生する後端欠けのレベルに応じて決定される必要がある。しかしながら、図2にも示すように、後端欠けのレベルはトナーパッチ像の波形出力変化におけるセンサ振れに対応するものであり、トナーパッチ像の波形出力変化に基づいて(Vg −VB )の変化量を決定することができる。
【0077】
次いで、クリーニングフィールド(Vg −VB )の変化量を決定するプロセスについて、図3のフローに基づいて説明する。
先ず、入力された画像データがカラー画像であるか否かが判定される(Sl)。これは、本画像形成装置で出力される画像がカラー画像かモノクロ画像かで、補正すべき画像形成条件の補正状態が異なり、別のプログラムが必要になるためであり、カラー画像の場合にはカラー用の付着量制御プログラムが読み出され(S2)、モノクロ画像の場合にはモノクロ用の付着量制御プログラムが読み出される(S3)。
【0078】
そして、感光体ドラム上にトナーパッチ像が形成され、その画像の後方エッジ領域における後端欠けレベルを検出するために、該後端欠け部における反射光量が反射型光センサによって計測される(S4)。上記光センサによって計測された反射光量に対応する該センサの出力電圧(センサ出力値)は、2つの閾値、すなわち、低出力側の第1の基準値であるVa 、及び、高出力側の第2の基準値であるVb (Va <Vb )と比較される。
【0079】
上記センサ出力が閾値Vb より大きい場合(S5でNO)、出力電圧Vb に対応する目標値の読み込みが行われる(S6)。上記センサ出力が閾値Va より小さい場合(S7でNO)、出力電圧Va に対応する目標値の読み込みが行われる(S8)。そして、Va ≦(出力電圧)≦Vb となる場合には、上記センサ主力と(Vg −VB )との間には図4に示す関係が成立し、これに基づいて、(Vg −VB )の目標値が算出される(S9)。
【0080】
このようにして、クリーニングフィールド(Vg −VB )の目標値が決定されると、該目標値がメモリに格納され(Sl0)、さらに、感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で発生する電位差を補正するために予め決められたテーブル(図13参照)にて最終出力値を決定し、その後の画像形成動作(印字処理)において後端欠けの補正が行われる。
【0081】
上記処理においては、センサー出力値の低出力側の閾値(第1の基準値)Va は0.5Vに設定され、Va に対応する(Vg −VB )の目標値は、300Vに設定される。センサー出力値の高出力側の閾値(第2の基準値)Vb は0.75Vに設定され、Vb に対応する(Vg −VB )の目標値は、100Vに設定される。尚、通常は、帯電グリッドバイアス:Vg =−500V、現像バイアス:VB =−300V程度である。
【0082】
本実施の形態に係る画像形成装置では、クリーニングフィールド(Vg −VB )を変化させるために、帯電グリッドバイアスVg を変化させるものとし、センサー出力値が0.5V〜0.75Vの場合には、(Vg −VB )を300Vから100Vの間で減少させる。センサー出力値が0.5V以下の場合には、センサー出力値0.5Vに対応する(Vg −VB )に固定する。センサー出力値が0.75V以上の場合には、センサー出力値0.75Vに対応する(Vg −VB )に固定する。
【0083】
尚、上述のようにクリーニングフィールド(Vg −VB )の可変幅が制限される理由は以下の通りである。すなわち、(Vg −VB )をセンサー出力値0.5Vに対応する300Vを超えて制御しようとすると、高圧電源の容量不足となり、回路の負担が増加する。また、(Vg −VB )をセンサー出力値0.75Vに対応する100Vより小さい値で制御しようとすると、画像カブリの状態が悪化するという弊害が予想される。
【0084】
〔LSU光量を変化させる場合〕(図5参照)
プロセスコントロールに使用する反射形センサーでトナーパッチ像の波形出力変化を検出し、LSU光量を変化させる。この場合の処理は、上述した(Vg −VB )を変化させる揚合と同様に、図3のフローに基づいて実行されるものであり、設定される目標値としてクリーニングフィールド(Vg −VB )の代わりにLSU光量を変化させるパラメータが設定される。
【0085】
上記LSU光量も(Vg −VB )と同様に、センサー出力値に対応する可変幅が制限されるが、センサー出力値の低出力側の閾値(第1の基準値)Va に対応するLSU光量を小、高出力側の閾値(第2の基準値)Vb に対応するLSU光量を大とする。
【0086】
LSU光量を変化させるためには、例えば、レーザー出力値、レーザーPWM値、レーザー照射時間(ポリゴンミラーの回転数)、またはレーザーのスポット径(レーザービームのアパーチヤー面積)を変化させる方法が考えられる。
【0087】
(1)レーザー出力値を変化させる場合(図6参照)
▲1▼センサ出力値の低出力側が0.5Vであれば、レーザー出力値を0.23mWとする。
▲2▼センサ出力値の高出力側が0.75Vであれば、レーザー出力値を0.37mWとする。
▲3▼センサ出力値が0.5V〜0.75Vであれば、レーザー出力値を0.23mWから0.37mWの間で増加させる。
▲4▼センサ出力値が0.5V以下であれば、レーザー出力値をセンサー出力値0.5Vに対応する0.23mWに固定する。
▲5▼センサ出力値が0.75V以上であれば、センサー出力値0.75Vに対応する0.37mWに固定する。
【0088】
なお、レーザー出力値が所定の範囲を逸脱すると、以下の弊害の発生が予想される。すなわち、
(レーザー出力値)≧0.37mWでは、感光体の光疲労が発生する。
(レーザー出力値)≦0.23mWでは、画像濃度が不足する。
【0089】
(2)レーザーPWM値を変化させる場合(図7参照)
▲1▼センサー出力値の低出力側が0.5Vであれば、レーザーPWM値を50カウントとする。
▲2▼センサー出力値の高出力側が0.75Vであれば、レーザーPWM値を100カウントとする。
▲3▼センサー出力値が0.5V〜0.75Vであれば、レーザーPWM値を50から100カウントの間で増加させる。
▲4▼センサー出力値が0.5V以下であれば、レーザーPWM値をセンサー出力値0.5Vに対応する50カウントに固定する。
▲5▼センサー出力値が0.75V以上であれば、レーザーPWM値をセンサー出力値0.75Vに対応する100カウントに固定する。
なお、レーザーPWM値が所定の範囲を逸脱すると、以下の弊害の発生が予想される。すなわち、
(レーザーPWM値)≧100カウントでは、感光体の光疲労が発生す る。
(レーザーPWM値)≦50カウントでは、画像濃度が不足する。
【0090】
(3)レーザー照射時間(ポリゴンミラーの回転数)を変化させる場合(図8参照)
▲1▼センサー出力値の低出力側が0.5Vであれば、ポリゴンミラーの回転数を18000RPMとする。
▲2▼センサー出力値の高出力側が0.75Vであれば、ポリゴンミラーの回転数を25000RPMとする。
▲3▼センサー出力値が0.5V〜0.75Vであれば、ポリゴンミラー回転数を18000RPMから25000RPMの間で増加させる。
▲4▼センサー出力値が0.5V以下であれば、ポリゴンミラーの回転数をセンサー出力値0.5Vに対応する18000RPMに固定する。
▲5▼センサー出力値が0.75V以上であれば、ポリゴンミラーの回転数をセンサー出力値0.75Vに対応する25000RPMに固定する。
【0091】
なお、レーザーPWM値が所定の範囲を逸脱すると、以下の弊害の発生が予想される。すなわち、
(ポリゴン回転数)≧25000RPMでは、感光体の光疲労が発生する。また、回転機構の負担が増大する。
(ポリゴン回転数)≦18000RPMでは、画像濃度が不足する。
(4)レーザーのスポット径(レーザービームのアパーチヤー面積)を変化させる場合(図9参照)
▲1▼センサー出力値の低出力側が0.5Vであれば、アパーチヤー面積を2.5mm2 とする。
▲2▼センサー出力値の高出力側が0.75Vであれば、アパーチヤー面積を3.2mm2 とする。
▲3▼センサー出力値が0.5V〜0.75Vであれば、アパーチヤー面積を2.5mm2 〜3.2mm2 の範囲で増加させる。
▲4▼センサー出力値が0.5V以下であれば、アパーチヤー面積を、センサー出力値0.5Vに対応する2.5mm2 に固定する。
▲5▼センサー出力値が0.75V以上であれば、アパーチヤー面積を、センサー出力値0.75Vに対応する3.2mm2 に固定する。
【0092】
なお、レーザービーム径(アパーチヤー面積)が所定の範囲を逸脱すると、以下の弊害の発生が予想される。すなわち、
(アパーチャー面積)≧3.2mm2 では、感光体の光疲労が発生する。
【0093】
(アパーチヤー面積)≦2.5mm2 では,画像濃度が不足する。
【0094】
〔除電光量を変化させる場合〕(図10参照)
プロセスコントロールに使用する反射形センサーでトナーパッチ像の波形出力変化を検出し、除電光量(除電器の印加電圧)を変化させる。この場合の処理は、上述したクリーニングフィールド(Vg −VB )を変化させる場合と同様に図3のフローに基づいて実行されるものであり、設定される目標値として(Vg −VB )の代わりに除電光量を変化させるための除電器印加電圧が設定される。
【0095】
▲1▼センサー出力値の低出力側が0.5Vであれば、除電器印加電圧を18Vとする。
▲2▼センサー出力値の高出力側が0.75Vであれば、除電器印加電圧を24Vとする。
▲3▼センサー出力値が0.5V〜0.75Vであれば、除電器印加電圧を18V〜24Vの範囲で増加させる。
▲4▼センサー出力値が0.5V以下であれば、除電器印加電圧を、センサー出力値0.5Vに対応する18Vに固定する。
▲5▼センサー出力値が0.75V以上であれば、除電器印加電圧を、センサー出力値0.75Vに対応する24Vに固定する。
【0096】
なお、除電光量(除電器の印加電圧)が所定の範囲を逸脱すると、以下の弊害の発生が予想される。すなわち、
(除電器の印加電圧)≧24Vでは、感光体の光疲労が発生する。また、電源容量が不足する。
(除電器の印加電圧)≦18Vでは、感光体メモリが残留する。
【0097】
〔周速比を変化させる場合〕(図11参照)
プロセスコントロールに使用する反射形センサーでトナーパッチ像の波形出力変化を検出し、周速比(現像ローラ回転数)を変化させる。この場合の処理は、上述したクリーニングフィールド(Vg −VB )を変化させる場合と同様に図3のフローに基づいて実行されるものであり、設定される目標値として(Vg −VB )の代わりに周速比(K)を変化させるための現像ローラ回転数が設定される。
【0098】
▲1▼センサー出力値の低出力側が0.5Vであれば、周速比を2.4とする。
▲2▼センサー出力値の高出力側が0.75Vであれば、周速比を1.8とする。
▲3▼センサー出力値が0.5V〜0.75Vであれば、周速比を1.8〜2.4の範囲で減少させる。
▲4▼センサー出力値が0.5V以下であれば、周速比をセンサー出力値0.5Vに対応する2.4に固定する。
▲5▼センサー出力値が0.75V以上であれば、周速比をセンサー出力値0.75Vに対応する1.8に固定する。
なお、周速比(現像ローラ回転数)が所定の範囲を逸脱すると、以下の弊害の発生が予想される。すなわち、
(周速比)≧ 2.4では、現像剤ストレスが増加する。また、感光体の膜厚が減少する。
(周速比)≦1.8では、画像濃度が不足する。
【0099】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明は、以下のような効果を奏する。
【0100】
請求項1によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので、画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画像の発生を防止し、画質の向上を図ることができる。
さらに、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0102】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、帯電器のグリッド印加電圧と現像バイアス電圧との差分値を第1基準値に対応した電位差として固定するので、高圧電源が容量的に過大となるのを防止することができる。
【0103】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、帯電器のグリッド印加電圧と現像バイアス電圧との差分値を第2基準値に対応した電位差として固定するので、画像カブリの悪化を防止することができる。
【0104】
請求項2によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので、画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画像の発生を防止し、良好な画像を得ることができる。
【0105】
請求項3によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0106】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、LSU光量を第1基準値に対応した光量として固定するので、画像濃度不足となるのを防止する。
【0107】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、LSU光量を第2基準値に対応した光量として固定するので、感光体の光疲労による性能低下を防止する。
【0108】
請求項4によれば、LSU光量を変化させるための制御内容を簡素化することができる。
【0109】
請求項5によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0110】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、レーザーパワーを第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0111】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、レーザーパワーを第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0112】
請求項6によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0113】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、レーザーPWM値を第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0114】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、レーザーPWM値を第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0115】
請求項7によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0116】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、回転多面鏡の回転数を第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0117】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、回転多面鏡の回転数を第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0118】
請求項8によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0119】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、レーザービームのアパーチャー径を第1基準値に対応した出力値として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【0120】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、レーザービームのアパーチャー径を第2基準値に対応した出力値として固定するので、感光体ドラムの光疲労による性能低下を防止することができる。
【0121】
請求項9によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので、画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画像の発生を防止することができ、画質を向上させることができる。
【0122】
請求項10によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0123】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、除電光量を第1基準値に対応した除電光量として固定するので、感光体メモリ(帯電メモリ)が発生するのを防止することができる。
【0124】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、除電光量を第2基準値に対応した除電光量として固定するので、感光体の光疲労による性能低下を防止することができる。
【0125】
請求項11によれば、トナーパッチ画像の波形出力変化を検出してフイードバックするので、画像形成装置の機械的部分の構造変更等を伴わずに、既設の手段を活用することによって、制御系の内容変更で後端欠け画橡の発生を防止し、画質の向上を図ることができる。
【0126】
請求項12によれば、後端欠け画像の発生を許容範囲内に止め、コスト安と画質の向上とを両立させることができる。
【0127】
また、センサー出力値が第1基準値以下となる領域では、周速比(現像ローラ回転数)を第1基準値に対応した周速比として固定するので、現像剤のストレス増大を防止することができる。
【0128】
そして、センサー出力値が第2基準値以上となる領域では、周速比を第1基準値と対応した周速比として固定するので、画像濃度不足となるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置における画像欠け検出方法についての説明図である。
【図2】同センサー出力値の触れと画像後端欠けのレベルの関係を示すグラフである。
【図3】同帯電器のグリッド印加電圧と現像バイアスの差を決定するプロセスを説明するためのフローチャートである。
【図4】同センサー出力と帯電器のグリッド印加電圧と現像バイアスの差の関係を示すグラフである。
【図5】同センサー出力とLSU光量の関係を示すグラフである。
【図6】同センサー出力とレーザー出力値の関係を示すグラフである。
【図7】同センサー出力とレーザーPWM出力値の関係を示すグラフである。
【図8】同センサー出力とポリゴン回転数の関係を示すグラフである。
【図9】同センサー出力とアパーチヤ面積の関係を示すグラフである。
【図10】同センサー出力と除電光量の関係を示すグラフである。
【図11】同センサー出力と周速比の関係を示すグラフである。
【図12】同制御系統ブロック図である。
【図13】同電位差補正のためのテーブルである。
【図14】従来における濃度低下現象を示す説明図である。
【図15】従来における背景部と接する中間調部の濃度低下現象の説明図である。
【図16】従来における高濃度部と接する低濃度の濃度低下現象の説明図である。
Claims (12)
- 感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、センサー出力値に応じて帯電器のグリッド印加電圧と現像バイアス電圧との差分であるクリーニングフィールドに、前記感光体ドラムの1回転目と、2回転目以降とで所定の差を設定する濃度制御部を設け、
前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値との間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記クリーニングフィールドを減少させ、前記センサー出力値が第1基準値以下または第2基準値以上となる場合は、前記クリーニングフィールドを前記第1の基準値及び第2の基準値に対応した電位差として固定し、前記第1の基準値及び第2の基準値の外側の範囲では前記クリーニングフィールドの値を変化させないことを特徴とする画像形成装置。 - 前記感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、前記センサー出力値に応じて、画像後端部のLSU光量を、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で変化させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で、前記LSU光量を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記LSU光量を前記第1の基準値及び第2の基準値に対応した光量値として固定し、前記第1の基準値及び第2の基準値の外側の範囲では、前記LSU光量を変化させないことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記LSU光量の前記感光体ドラム1回転目と2回転目以降の変化は、レーザー出力値の増減、レーザーPWM値の増減、レーザー照射時間の長短、またはレーザービームのアパーチヤ径の大小のうち少なくとも1つを制御して行うことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記レーザー出力値を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記レーザー出力値を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記レーザー出力値を変化させないことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記レーザーPWM値を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記レーザーPWM値を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記レーザーPWM値を変化させないことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で回転多面鏡の回転数を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記回転多面鏡の回転数を前記第1基準値及び第2基準値に対応した回転数として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記回転多面鏡の回転数を変化させないことを特徴とする請求項4に記載の画象形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は、前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記レーザービームのアパーチャー径を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記アパーチヤー径を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記アパーチャー径を変化させないことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、前記センサー出力値に応じて画像後端部の除電光量をドラム1回転目と2回転目以降で変化させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合はセンサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラム1回転目と2回転目以降で除電光量を増大させ、前記センサー出力値が前記第1の基準値以下または前記第2の基準値以上となる場合は、前記除電光量を第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記除電光量を変化させないことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記感光体ドラム上に形成したトナーパッチ画像の後端部の濃度を反射光量として検出し、前記センサー出力値に応じてドラム1回転目と2回転目以降で前記感光体ドラムと現像ローラとの周速比を変化させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記センサー出力値が低出力側の第1の基準値と高出力側の第2の基準値の間にある場合は前記センサー出力値の増大に伴って、前記感光体ドラムの1回転目と2回転目以降で前記感光体ドラムと現像ローラとの周速比を減少させ、前記センサー出力値が第1の基準値以下または第2の基準値以上となる場合は、前記周速比を前記第1基準値及び第2基準値に対応した値として固定し、前記第1基準値及び第2基準値の外側の範囲では、前記周速比を変化させないことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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