JP6887978B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は電子写真方式によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものであり、特に画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジ方式の画像形成装置に関するものである。
複写機やレーザビームプリンタなどの画像形成装置は、帯電手段によって均一に帯電された電子写真感光体(感光ドラム)上に、画像データに対応した光を照射して静電像(潜像)を形成する。そして、この静電像に対して、現像装置から記録材料である現像剤のトナーを供給して、トナー像として顕像化する。このトナー像は、転写装置によって感光ドラムから記録紙などの記録材へ転写する。このトナー像を、定着装置で記録材上に定着することで記録画像が形成される。
また、帯電手段として、低オゾン、低電力などの利点を有することから、感光ドラムに当接させた帯電部材に電圧を印加して感光体の帯電を行う接触帯電方式が実用化されている。特に、帯電部材として帯電ローラを用いたローラ帯電方式の装置は、帯電安定性の点から好ましい。しかし、画像形成を行うために帯電部材に電圧を印加すると、感光ドラムと帯電部材が当接した帯電部の隙間で放電が起こることにより、オゾンやNOx等の放電生成物が発生する。感光ドラム表面に付着した放電生成物は吸湿して、感光ドラムの表面の電気抵抗を低下させる。この状態で帯電部材に電圧を印加すると、放電による電位形成以外の微小な電位が感光ドラム表面に形成される。これは、放電での電位形成とは別に、感光ドラムの表面の電気抵抗が低下することによって、感光ドラムに電荷が注入される注入帯電による。したがって、放電生成物が感光ドラムに付着し吸湿すると、感光ドラムの表面電位を適切に形成することが出来ず、画像弊害が発生することがあった。
そこで、放電生成物が感光ドラム上に付着した状態で接触帯電方式により電位形成すると注入帯電することを利用して電流電圧検知を行い、検知結果をもとに放電生成物を除去する清掃動作を実行するか否かを判断する方法が特許文献1に記載されている。
特開2010−113103号公報
しかしながら、特許文献1のように、感光ドラム上に放電生成物が付着している状態において、電流電圧検知の結果に基づいて清掃動作を実行する場合、清掃動作を行うことにより生産性が低下するという課題があった。
そこで、本発明では、感光ドラムに接触する部材を有する画像形成装置において、電流電圧検知の結果に基づいた感光ドラムの清掃動作を行うことなく画像弊害を抑制することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、回転可能な像担持体と、前記像担持体と接触して前記像担持体と共に帯電部を形成し、前記帯電部において前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、前記帯電部材によって帯電された前記像担持体の表面の画像形成可能領域おいて、トナー像が形成されない非画像形成第1の露光量で露光、前記トナー像が形成される画像形成前記第1の露光量より大きい第2の露光量で露光する露ユニットと、前記像担持体と接触して前記像担持体と共に現像部を形成し、前記現像部において前記画像形成部にトナーを供給することで前記トナー像を現像する現像部材と、前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電圧印加、前記帯電部材に所定の前記帯電電圧が印加された状態において前記像担持体から前記帯電部材に流れる電流の電流値を検知する電流検知と、前記露光ユニットと前記帯電電圧印加と、を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前電流検知により検知された前記電流値が第1の電流値より大きい第2の電流値である場合には画像形成時において前記第1の電流値である場合よりも小さい前記第1の露光量で前記像担持体の表面を露光するように前記露光ユニットを制御する。
以上説明したように、本発明によれば、感光ドラムに接触する部材を有する画像形成装置において、電流電圧検知の結果に基づいた感光ドラムの清掃動作を行うことなく画像弊害を抑制することが出来る。
実施例1に係る画像形成装置の概略図である。 実施例1に係る制御ブロック図である。 実施例1に係るバックコントラストとかぶりの関係を示す説明図である。 実施例1に係るバックコントラストとかぶりの関係を示す説明図である。 実施例1に係る帯電電圧とドラム電位の関係を示す説明図である。 実施例1に係る帯電電圧とドラム電位の関係を示す説明図である。 実施例1に係る電流検知手段の概略配置図である。 実施例1に係る放電生成物の量と注入電位の関係を示す説明図である。 実施例1に係る画像形成装置の動作フローチャートである。 実施例1に係る画像形成装置の概略図である。 実施例2に係る画像形成装置の動作フローチャートである。 実施例3に係る周速比とVd低下量の関係を示す説明図である。 実施例3に係るバックコントラストとVd低下量の関係を示す説明図である。 実施例3に係る画像形成装置の動作フローチャートである。 実施例4に係る放電生成物の量と表面電位の関係を示す説明図である。 実施例4に係る転写電圧と感光ドラムに流れる電流の関係を示す図である。 実施例4に係る感光ドラムの表面電位測定の制御フローチャートである。 実施例4に係る転写電圧と感光ドラムに流れる電流の関係を示す図である。 実施例4に係る画像形成装置の動作フローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。したがって、特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
以下、本発明に係る、画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
1.画像形成装置
本実施例は特に、像担持体のクリーニング手段としての清掃部材を持たないクリーナーレスシステムを用いた画像形成装置に関するものである。図1は画像形成装置100の一例を表した図である。図中に4色の作像ステーションが示されており、図1の左から順にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を作像するステーションである。図中の符号に付記されたYMCKの文字は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像を像担持体上に作像するステーションの部品であることを示す。各画像形成ステーションの構成は、収容するトナーの色以外では同じであるため、画像形成ステーションの説明においては、1つの画像形成ステーションに関して代表的に説明する。
1は像担持体たる円筒状の回転可能な感光ドラムであり、その軸を中心に回転する。感光ドラム1の表面が接触帯電装置たる帯電ローラ2によりその表面を一様に帯電された後、露光手段たる露光ユニット3により感光ドラム1上に明部電位Vlによって潜像が形成される。帯電ローラ2は芯金と、芯金周りに同心一体に形成された導電性弾性体層とを有し、帯電電圧印加手段たる帯電電圧電源20によって芯金に帯電電圧が印加される。帯電ローラ2にはVd+VthからなるDC(直流)電圧が印加されており、放電によって感光ドラム1上を帯電電位Vdで一様に帯電する。Vthは放電開始電圧であり、印加する帯電電圧が小さいときは、感光ドラム1上の表面電位は放電によっては増加しないが、放電開始電圧Vthから放電により表面電位が増加し始める。本実施例では、帯電ローラ2に印加する帯電電圧は−1100Vであり、放電開始電圧Vthは−550V、帯電電位(暗部電位)Vdは−550V、明部電位Vlは−100Vである。
現像容器4は非磁性一成分現像剤としてのトナー90が収容され、所定の電荷極性を帯びたトナー90は、現像剤を担持する現像部材である現像ローラ42により感光ドラム1上の静電潜像に供給されてトナー像として可視化される。現像ローラ42は芯金と、芯金周りに同心一体に形成された導電性弾性体層とを有し、現像電圧印加手段である現像電圧電源40により芯金に現像電圧が印加される。本実施例では現像電圧は−350Vである。感光ドラム1上のトナー像は、転写電圧印加手段である転写電圧電源140によって転写電圧を印加された転写部材たる一次転写ローラ51により静電的に中間転写体としての中間転写ベルト53上に転写される。一次転写ローラ51は、軸上に導電性弾性層を設けたローラ状に構成され、軸に転写電圧が印加される。中間転写ベルト53上には各色のトナー90が順次転写され、フルカラーのトナー像が形成される。その後に、フルカラーのトナー像は二次転写手段52により被転写体である記録材たる紙Pに転写され、定着手段6によって紙P上に熱融解・混色して永久画像として定着されて画像形成物として排紙される。
感光ドラム1に形成されたトナー像は、一次転写ローラ51により中間転写ベルト53に転写されるが、一部は転写されずに感光ドラム1に転写残トナーとして残留してしまう。感光ドラム1に残留した転写残トナーは、電荷量の弱い正規極性を帯びたトナーや逆極性の電荷を帯びた反転極性トナーである。
クリーニング部材がある場合、この一次転写残トナーはクリーニング部材により回収されるが、本実施例のようにクリーナーレスシステムの場合、一次転写残トナーを回収するクリーニング装置が無い。したがって、感光ドラム1上のトナーは、クリーニングされる事なく、そのまま帯電ローラ2に突入する。一次転写残トナーは、帯電ローラ2と感光ドラム1と、が当接している帯電部の前の空隙で帯電電圧による電界により放電を受けて、感光ドラム1と同極性の正規極性である負極性に帯電される。一次転写残トナーは電荷量が少ないため、放電の影響を受けやすく、放電により正規極性である負極性のトナーになりやすい。したがって、帯電部においては感光ドラム1の表面電位より帯電電圧の方がマイナスで大きくなるため、負極性に帯電した一次転写残トナーは帯電ローラ2には付着せず、帯電ローラ2を通過する。一部、放電を受けずにそのまま帯電ローラ2に突入した反転極性のトナーは、帯電ローラ2に電気的に引き付けられる。この反転極性トナーに関しては、後述するクリーニング動作によってベルトクリーニング部材73で適宜回収される。
帯電部を通過した一次転写残トナーは、感光ドラム1の回転に伴い、レーザ照射位置に到達する。一次転写残トナーは、露光ユニット3のレーザ光を遮蔽するほど多くないため、感光ドラム1上の静電潜像を作像する工程に影響せず、現像ローラ42と感光ドラム1の当接位置である現像部に至る。感光ドラム1上の非露光部のトナーは、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との関係(感光ドラム1の暗部電位(Vd)=−550V、現像電圧=−350V)によって、電気的に現像ローラ42側に回収される。感光ドラム1上の露光部のトナーは、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位関係(感光ドラム1の明部電位(Vl)=−100V、現像電圧=−350V)により、現像ローラ42に回収されずに感光ドラム1上に残留する。しかし、感光ドラム1上の露光部には、電気的に現像ローラ42からもトナー90が供給される。そのため、現像ローラ42から供給されるトナー90と一緒に、一次転写残トナーも再度転写される事となる。
ここで、本実施の形態での現像電圧は、アース電位との電位差として表現される。したがって、現像電圧=−350Vは、アース電位(0V)に対して、現像ローラ42の芯金に印加された現像電圧によって、−350Vの電位差を有したと解釈される。これは、帯電電圧や転写電圧に関しても同様である。
このように、紙Pに転写されずに感光ドラム1上に残った一次転写残トナーは、非露光部では現像容器4に回収され、露光部では新規に現像されたトナー90と共に感光ドラム1から転写される。現像容器4に回収されたトナーは、現像容器4内のトナー90と混合され使用される。したがって、個別のカートリッジに関しては、自色のトナーを有効活用する事が出来る。
また、一次転写ローラ51によって中間転写ベルト53に転写されたトナーも、中間転写ベルト53の回転方向に対して下流のステーションの一次転写ローラ51を通過する際に、放電を受けて逆極性の電荷を帯びた反転極性トナーとなる事がある。反転極性トナーは電気的に下流のステーションの感光ドラム1に再転写トナーとして付着してしまう。
再転写トナーに関して説明するために、最上流に配置されたイエローカートリッジ40Yを用いる。イエローカートリッジ40Yで一次転写された中間転写ベルト53上のイエロートナー90Yは、下流に配置されたカートリッジである40Mの一次転写位置である感光ドラム1と一次転写ローラ51で形成される転写部を通過する。通過する前に、中間転写ベルト53上のイエロートナー90Yは、プロセスカートリッジ40Mの一次転写位置において、転写部内での放電により、一部、極性が反転する。すると、極性が反転した反転極性のトナー90Yは、感光ドラム1Mと一次転写ローラ51Mとの電位差によって、感光ドラム1M上へと転移してしまう。この現象を再転写と呼ぶ。感光ドラム1M上へ転移した再転写トナー90Yは、クリーニング部材が無いクリーナーレスシステムでは、そのまま帯電ローラ2Mに突入する。
前述した一次転写残トナーのように、再転写トナーを放電によって帯電ローラ2を通過させると、他の色のトナーが現像容器4に入ってしまう。これにより、感光ドラム1上に一次転写残トナー以外の、異なる色のカートリッジのトナーが他のカートリッジに混在してしまうこととなる。この再転写したトナーと現像容器4内のトナー90とが混在すると、混色してしまい、本来の色味を損なってしまう。そのため、本実施の形態では、再転写トナーを帯電ローラ2M側に一時的に転移させ、混色を防いでいる。ここで、再転写トナーの電荷量は、一次転写残トナーに比べて反転極性側に大きいので、放電によって正規極性になる割合が少ない。放電による反転化の影響が少ない分、再転写トナーは帯電ローラ2側に移動させやすい。したがって、帯電ローラ2に保持された再転写トナーは、電気的に帯電ローラ2上に付着する。
印字動作中、帯電ローラ2Mに印加される帯電電圧は負極性であり、再転写トナー90Yは正極性であるため、感光ドラム1M上に再転写されたトナー90Yは、帯電ローラ2M側に電気的に引き付けられる。このように、フルカラーで画像印字を行った場合でも、帯電ローラ2には反転極性の再転写トナーが電気的に付着するため、混色を抑制する事が出来る。
帯電ローラ2Mに付着した再転写したトナー90Yは、画像形成開始前や終了後などの所定のタイミングで一旦クリーニングする必要がある。そこで、帯電ローラ2Mに回収したトナー90Yを電気的に感光ドラム1Mに戻して帯電ローラ2Mをクリーニングするクリーニング動作を行う。具体的には、感光ドラム1M上の表面電位に対して帯電電圧を正極性側に調整して、正極性の再転写トナー90Yは感光ドラム1Mに移動させる。移動後、転写部では感光ドラム1M上の表面電位に対して転写電圧を負極性側に調整して中間転写ベルト53に転写させ、クリーニング部材73にトナー90Yを回収させる。
尚、イエローカートリッジ40Y、マゼンタカートリッジ40Mよりも下流に配置されたプロセスカートリッジである40C、40Kでも、40Mと同様の現象が生じるため、説明を割愛する。
二次転写ローラ52で中間転写ベルト53から記録材Pに転写する時にも、一部のトナーは転写されずに中間転写ベルト53上に二次転写残トナーとして残留する。この二次転写残トナーは、ベルトクリーニング部材73により中間転写ベルト53より取り除かれ、廃トナー容器に廃棄される。ベルトクリーニング部材73は、二次転写位置に対して中間転写ベルト53の回転方向下流に、中間転写ベルト53に対して当接される。
続いて、各構成について詳細に説明する。
感光ドラム1は、OPC(有機光半導体)、アモルファスセレン、アモルファスシリコン等の感光材料を、アルミニウムやニッケルなどで形成されたφ24mmのシリンダ上のドラム基体上に設けて構成したものである。感光ドラム1は、画像形成装置100によって回転自在に支持されており、不図示の駆動源によって図1に示す矢印R方向に150mm/secのプロセススピードで回転駆動される。本実施の形態では、感光材料の厚さは15μmとした。
帯電ローラ2は導電性芯金と導電性ゴム層からなる単層ローラであって、外径φ7.5mm、体積抵抗10〜10Ω・cmであり、感光ドラム1に当接し、感光ドラム1の回転に従動して導電性芯金を軸に回転する。また導電性芯金には、負極性で直流の電圧(帯電バイアス)を印加可能な帯電電圧印加手段20が接続されている。
プロセスカートリッジ40Y、40M、40C、40Kのそれぞれに配設された感光ドラム1Y、1M、1C、1Kを露光する露光ユニット3が設けられている。図2に示したように、露光ユニット3には、コントローラ200からインターフェース201を介して制御部202に入力し、画像処理された画像情報の時系列電気デジタル画素信号が入力する。露光ユニット3は、入力する時系列電気デジタル画素信号に対応して変調したレーザ光Lを出力するレーザ出力部、回転多面鏡(ポリゴンミラー)、fθレンズ、反射鏡等を有しており、レーザ光Lで感光ドラム1表面を主走査露光する。この主走査露光と、感光ドラム1の回転による副走査により、画像情報に対応した静電潜像を形成する。
一次転写ローラ51は導電性芯金と感光ドラム1への圧接部分が弾性体であるNBRヒドリンゴムを主成分とした半導電性スポンジを用いており、イオン導電材を用いて抵抗調整を行っている。外径φ12.5mmで、芯金径φ6mmである。また、23℃/50%の常温常湿環境下で2kV印加時の抵抗値は1.0〜3.0×10Ω、32℃/80%の高温高湿環境で0.5×10Ω、15℃/10%の低温低湿環境で8.0×10Ωとなり、環境による抵抗変化がある。
中間転写ベルト53は、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接するように配置されており、電気抵抗値(体積抵抗率)は1011〜1016Ω・cmを有している。中間転写ベルト53は厚さ100〜200μmであり、PVdf(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)等の樹脂フィルムを、無端状に形成したものである。また、中間転写ベルト53は、二次転写対向ローラ33、駆動ローラ34、テンションローラ35とで張架され、駆動ローラ34が不図示のモータにより回転することにより循環駆動される。一次転写ローラ51は、軸上に導電性弾性層を設けたローラ状に構成され、それぞれ感光ドラム1に対してほぼ平行に配置され、中間転写ベルト53を介して感光ドラム1に所定の押圧力で当接している。一次転写ローラ51の軸には、正極性の直流電圧が印加されることで転写電界が形成されるように構成される。
制御部202は画像形成装置100の動作を制御する手段であり、各種の電気的情報信号の授受をする。また、各種のプロセス機器やセンサから入力する電気的情報信号の処理、各種のプロセス機器への指令信号の処理を行う。図2は、本実施例における画像形成装置100の要部の概略制御態様を示すブロック図である。コントローラ200は、ホスト装置との間で各種の電気的な情報の授受をすると共に、画像形成装置100の画像形成動作を所定の制御プログラムや参照テーブルに従って、インターフェース201を介して制御部202で統括的に制御する。制御部202は、様々な演算処理を行う中心的素子であるCPU155、記憶素子であるROM、RAMなどのメモリ156などを有して構成される。RAMには、センサの検知結果、カウンタのカウント結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め実験などにより得られたデータテーブルなどが格納されている。制御部202には、画像形成装置100における各制御対象、センサ、カウンタなどが接続されている。制御部202は、各種の電気的情報信号の授受や、各部の駆動のタイミングなどを制御して、所定の画像形成シーケンスの制御などを行う。例えば、帯電電圧電源20、現像電圧電源40、露光ユニット3、一次転写電圧電源140、二次転写電圧電源150によって印加される電圧や露光量を制御部202によって制御している。図1には、制御部202から露光ユニット3、帯電ローラ2に接続しており、現像ローラ42と一次転写ローラ51、二次転写ローラ52への接続は記載されていないが、実際には接続し、各々を制御している。そして、この画像形成装置100は、ホスト装置からコントローラ200に入力される電気的画像信号に基づいて、記録材Pに画像形成を行う。なお、ホスト装置としては、イメージリーダー、パソコン、ファクシミリ、スマートフォン等が挙げられる。
2.画像形成プロセスにおける電位設定
次に、本実施の形態の画像形成プロセスにおける感光ドラム1の周りの電位関係を説明する。
本実施の形態において、−1100Vの帯電電圧が印加された帯電ローラ2によって均一な帯電電位Vd(暗部電位:−550V)に帯電された感光ドラム1の表面に作像用の露光が成され、画像信号に応じて露光量、露光領域が決定される。画像形成部は露光ユニット3により露光され、画像部電位である露光後電位Vl(明部電位:−100V)に調整される。感光ドラム1上の露光後電位Vlに対してトナー像を現像する現像ローラ42には、現像電圧Vdc(現像電位:−350V)が印加される。
つまり、画像形成部の感光ドラム1上の明部電位Vlと現像電圧Vdcとの電位差である現像コントラストとしては250V、感光ドラム1上の暗部電位Vdと現像電圧Vdcとの電位差であるバックコントラストとしては200Vとなる。これにより、ベタ黒画像やハーフトーン、白抜き文字といった画像を適切に出力することが可能となる。
ここで、現像コントラスト、バックコントラストを形成する感光ドラム1の表面と現像電圧は、現像部に突入する直前の感光ドラム1の表面電位と現像ローラ42に印加される現像電圧の電位差として表現される。現像部に突入する直前とは、具体的に、図1に示した露光ユニット3による露光の感光ドラム1上の露光到達位置から現像部の間の感光ドラム1上の領域である。
ここで、適切な電位設定を行わずに画像形成を行うと、記録材P上に画像弊害が生じてしまう。具体的には、現像コントラストが小さいと、感光ドラム1上に現像されるトナー量が少なくなることにより濃度薄が発生し、現像コントラストが大きいと、感光ドラム1上に現像されるトナー量が多くなることにより定着不良が発生する。そのため、現像コントラストはそれらを鑑みて適宜調整される必要がある。
また、バックコントラストを適切に制御することによって、画像形成を行わない部分である非画像形成部(白地部)に余分なトナーを付着させないようにしている。この余分なトナーをかぶりという。かぶりが発生すると、本来、画像を形成したい部分以外にトナーが付着することによって、白地部に色味が生じてしまうため、ユーザーに不利益となり得る。バックコントラストが小さいと、トナーを現像ローラ42上に留めておく電界が弱まり、感光ドラム1上の非画像形成部にかぶりが発生する。一方、バックコントラストが大きいと、現像ローラ42上の逆極性に帯電したトナー90が感光ドラム1上の非画像形成部に付着する反転かぶりが発生する。したがって、最もかぶりが少なくなるようにバックコントラストは設定されている。
また、バックコントラストと現像コントラストによって濃度やライン幅が変わることが知られている。そこで、かぶりに最適なバックコントラストを設定しつつ、濃度やライン幅に適した現像コントラストが設定され、これを満たすために帯電電圧や現像電圧、露光ユニット3の露光強度が設定されている。
図3に、バックコントラストとかぶりの関係について示す。グラフの横軸はバックコントラストであり、縦軸はかぶりの量を示している。かぶりの量は、感光ドラム1上のトナーをマイラーテープでテーピングして写し取り、基準紙上にテープを張り付けた後に、その濃度を東京電色社の反射濃度計(TC−6DS/A)で測定した。かぶりの量の算出方法は、画像形成装置100を用いて画像形成動作を行い、記録材Pを使わずにバックコントラストを変化させて現像させたときの、感光ドラム1上のトナー量から算出を行った。かぶりの量は一定値以下であれば視認されないため、画像上は問題ないが、かぶりの量が増えると視認できるようになり画像弊害となる。このため、通常、バックコントラストはかぶりが視認できない程度に小さくなる値に設定される。本実施例では、図3に示したように、かぶり許容値を下回る領域である200Vに設定している。バックコントラストは120Vから350Vの範囲で設定されるとかぶりが視認できない範囲となり、特に、150Vから250Vの範囲に設定することが好ましい。
3.放電生成物による感光ドラムへの影響
画像形成装置100を用いて画像形成動作を実行する際に、帯電ローラ2での放電を行うと少量ながらオゾンやNOx等の放電生成物が発生し、感光ドラム1の表面に付着することがある。放電生成物は、感光ドラム1に当接する部材によって掻き取られるが、付着する量が掻き取る量より多い場合、繰り返しの画像形成動作によって、徐々に感光ドラム1の表面に蓄積していく。特に、本実施例のように感光ドラム1上に清掃部材たるクリーニングブレードが無いクリーナーレス構成においては、より顕著となる。接触帯電方式では、コロナ帯電器を用いたコロナ帯電方式と比べて放電量は少なく、放電生成物の発生量は少ない。しかし、放電生成物の発生位置が感光ドラム1と帯電ローラ2との間の微小な空隙であるため、放電生成物の発生が少量であっても、放電生成物が感光ドラム1の表面に付着しやすい。そして、感光ドラム1の表面に放電生成物が付着すると吸湿し、感光ドラム1の表面の電気抵抗を低下させることによって、感光ドラム1の電荷保持能力が低下する。そして、当接部材により電圧が印加される場合に、感光ドラム1の表面に電荷が注入されることがある。現像部において、感光ドラム1上に形成したVd部の負の電荷が感光ドラム1の表面電位に対して見かけ上正極性側の現像ローラ42側に移動することによって、感光ドラム1と現像ローラ42の電位差であるバックコントラストが小さくなる。すると、上述のように、現像部でのかぶりが懸念される。図4に、放電生成物が感光ドラム1上に蓄積したときのバックコントラストとかぶりの関係について示す。画像形成動作などにより、感光ドラム1の表面に放電生成物が蓄積していくと電荷保持能力が徐々に低下して、図4の矢印方向にバックコントラストが遷移していく。これは、上述のように、現像部において感光ドラム1上の電荷が現像ローラ42に流れてしまい、感光ドラム1の表面電位であるVdの絶対値が低下するためである。放電生成物の増加に伴い、バックコントラストが低下すると徐々にかぶりが悪化して、やがて許容値を超えてしまい、視認できるようになってしまう。
そこで、本実施例では、注入帯電による電流値を測定し、帯電ローラ2に印加する帯電電圧を切り替えることでかぶりを抑制する。その方法に関しては後述する。
次に、放電生成物が感光ドラム1の表面電位の形成に及ぼす影響に関して説明する。
図5は、帯電ローラ2に印加した帯電電圧と感光ドラム1の表面電位との関係を、温度30℃、相対湿度80%の高温高湿環境で測定した結果を示すグラフである。帯電電圧の絶対値が小さい場合は感光ドラム1上の表面電位に変化はないが、ある電圧値から感光ドラム1表面に電位が形成され始める。この値が放電開始電圧Vthとなる。本実施例では、−550VがVthとなる。Vthは、帯電ローラ2と感光ドラム1との空隙や、感光層厚み、感光層比誘電率から決定される。絶対値がVth以上の電圧を帯電ローラ2に印加すると、パッシェンの法則に基づき、上記空隙での放電現象が発生し、感光ドラム1に電荷が乗る。
図6には、図5と同様に、温度30℃、相対湿度80%の高温高湿環境で放電生成物が付着している感光ドラム1を用いた時に、帯電ローラ2に印加した帯電電圧と感光ドラム1の表面電位の関係を測定した結果を示す。放電生成物は高湿環境下で吸湿するため、感光ドラム1の表面の電気抵抗が低下しやすい。したがって、同じ環境で測定した図5の結果と異なり、Vthよりも絶対値が小さい印加電圧でも電位が形成され始め、Vth印加で約−50Vの電位が形成されている事が分かる。これは、放電生成物が付着した感光ドラム1の表面の電気抵抗が低下し注入帯電することによってVth未満の電圧を印加した場合においても、微小に電位が形成されることによる。この注入帯電の量は、感光ドラム1上の放電生成物量に依存する。したがって、Vth以下の帯電電圧を印加したときに感光ドラム1の注入帯電量を測定することで、放電生成物の量を測定することが可能となる。
4.帯電電流検知による感光ドラムへの注入帯電量測定方法
注入帯電量を測定するためには、感光ドラム1上の表面電位を直接確認しても良いし、帯電ローラ2の電流を測定しても良い。本実施例では、より安価な構成である電流測定回路24を用いる。図7に帯電ローラ2周りの構成概略図を示す。感光ドラム1、帯電ローラ2、露光ユニット3、帯電電圧電源20、帯電電流測定回路24が配置されている。帯電ローラ2を感光ドラム1に当接させて回転させた時に、感光ドラム1から帯電ローラ2に流れ込む電流を、帯電ローラ2に対して直接配置された電流検知手段24にて検知することが出来る。
感光ドラム1に対して、絶対値がVth以下の帯電電圧を印加して注入帯電量を測定する方法を、図8を用いて説明する。この方法は、主に感光ドラム1上に付着した放電生成物の影響を定量化する手法である。図8は、絶対値がVth未満の電圧として−400Vの直流電圧を帯電ローラ2に印加し、感光ドラム1を回転させたときの、感光ドラム1の表面電位の推移を示したグラフである。
図8に示したように、放電生成物が付着していない感光ドラム1では、注入帯電が起こらない。そのため、感光ドラム1を回転させて帯電電圧を印加し続けても感光ドラム1の表面電位は0Vのままである。一方、感光ドラム1に放電生成物が蓄積していると、注入帯電により徐々に感光ドラム1の表面電位が上昇し、およそ30秒以内で感光ドラム1上の表面電位は飽和点に到達する。また、放電生成物の量が多いと、注入帯電で到達する飽和した感光ドラム1の表面電位も高くなる。
放電生成物の量によって注入帯電が飽和するまでの時間が異なるため、本実施例では、より精度よく放電生成物の量の違いを検出するために、電流検知手段24で注入帯電が飽和するまでの積算電流値を測定している。帯電ローラ2に絶対値がVth未満の電圧として−400Vを印加すると、注入帯電が開始されて電流が流れ始め、注入帯電による電位上昇が飽和するまでは電流が流れ続ける。そして、注入帯電の電位が飽和すると電流はほぼ流れなくなる。本実施例の構成では、およそ30秒以内に注入帯電電位は飽和点に到達する。このときに、流れた積算の電流値を測定することで、注入帯電が飽和したときの感光ドラム1の表面電位を測定することができる。
本実施例の注入帯電が飽和したときの感光ドラム1の表面電位と積算電流値の関係を、表1に示す。表1のように注入帯電電位と積算電流値は相関関係にあり、積算電流値を測定することで注入帯電電位を測定することが出来る。
Figure 0006887978
図9は、非画像形成時に注入帯電電流の検知を行って、帯電電圧を補正する制御のフローチャートの一例である。注入帯電電流検知は、具体的には、電源ON時や不図示の環境センサにより環境の変化を検知した場合、最後の画像形成からの停止時間が長い場合などに実行される。このタイミングで実行する理由として、放電生成物の抵抗は画像形成装置100の内部の環境による水分の付着量によって異なり、それによって感光ドラム1への注入帯電の状態が異なるためである。放置時間が長い場合や、環境が高温高湿になった場合には、放電生成物の抵抗が下がるため、注入帯電しやすくなる。したがって、本実施例の制御を行い、特に補正を行う必要がある。もしくは、画像形成が完了し、画像が定着手段6を通過して、画像形成装置100の外に排出されるまでの後回転中に逐次実行してもよい。
まず、画像形成装置100の本体電源をONし(S1)、感光ドラム1を回転させる(S2)。その後、露光ユニット3をONして感光ドラム1の表面上に露光を行い、少なくとも感光ドラム1を1周以上回転させて感光ドラム1上の電位を十分に落とした(S3)後に露光ユニット3をOFFとする(S4)。本実施例では、露光ユニット3をONにしてから感光ドラム1の3周後にOFFにしている。次に、帯電ローラ2に絶対値がVth未満の帯電電圧、本実施例では−400Vの帯電電圧を印加させ、積算電流の計測を開始する(S5)。このような電圧設定にすることで、放電生成物が蓄積した感光ドラム1ならば、絶対値がVth未満の電圧が印加された場合でも感光ドラム1の表面電位を形成する事となる。この状態で、30秒間回転させて積算電流を測定した後に、帯電電圧をOFFにする(S6)。次に、測定した積算電流に基づいて次回印刷時の帯電電圧補正値を決定し(S7)、検知動作を終了する(S8)。帯電電圧の補正値は表2の関係によって決定され、画像形成動作が開始される(S9)。
Figure 0006887978
例えば、測定した積算電流値が1.0μA・Secであった場合、帯電電圧補正値は−16Vとなる。ここで、表1と表2の関係性が合致しないのは、表1の結果は30秒の積算電流であるのに対して、表2を適応する画像形成動作には、それほど長く帯電機会を設けないためである。本実施例の帯電電圧は−1100Vであるため、次回印刷時の帯電電圧として−1116Vを用いる。このとき、Vdはおよそ−566Vとなる。このような制御を行うことで、現像部の通過時にVdが低下する分を考慮に入れる事が出来る。本実施例の画像形成時の現像ローラ42と感光ドラム1の周速比を140%とし、その周速比を考慮に入れている。周速比が大きくなれば、補正値を大きくする必要がある。周速比に関しては実施例3にて詳細に説明する。
本実施例では、積算電流に閾値を設けて閾値を超えた場合に帯電電圧を補正したが、電流値と補正値を対応付けて逐次変化させてもよい。つまり、積算電流値が大きいほど帯電電圧補正値を大きくしてもよい。
5.注入帯電の影響による帯電電圧制御の効果
次に、非画像形成時に注入帯電電流の検知を行うことによる効果確認を行った。帯電電圧−1100Vで画像形成を開始し、2枚間欠動作によって、印字率1%の画像を5000枚印字したときの、感光ドラム1上のかぶり量を測定した。実施例1としては、1000枚ごとに画像形成動作の開始時に上記方法で帯電電圧の補正制御を行った。一方、比較例1では、帯電電圧の補正を行わず、そのまま画像形成を行った。表3に画像形成枚数に応じたかぶりの結果を示す。
Figure 0006887978
表中の〇は記録材P上で、かぶりトナーが視認できない状態を示し、×はかぶりトナーが視認され画像弊害が発生している状態を示している。
比較例1に関しては、画像形成を行うにつれてかぶりが悪化した。これは、画像形成による帯電部での放電により発生した放電生成物が感光ドラム1へ蓄積されたことによって、現像部で感光ドラム1の表面電位の絶対値が小さくなり、バックコントラストが小さくなったことが原因であると考えられる。
一方、実施例1では、かぶりは終始視認できないレベルとなった。画像形成に応じて帯電電圧制御を行い、適切なタイミングで帯電電圧の値を変化させたことによって、放電生成物の影響をキャンセルする事が出来たためであると考えられる。
本実施例では、帯電ローラ2から感光ドラム1に電荷が注入される注入帯電に関する情報を検知する電流検知手段24を有する画像形成装置100において、以下のような特徴を備えた画像形成装置100を用いた。制御部202は、注入帯電に関する情報に基づいて、帯電電圧を補正することによって、現像ローラ42に突入する直前の感光ドラム1に形成された表面電位と現像ローラ42に印加する現像電圧と、の電位差であるバックコントラストを変更する。したがって、制御部202は、画像形成時において、電流検知手段24で検知された電流値が第1の電流値より大きい第2の電流値である場合には第1の電流値である場合より帯電電圧の絶対値を大きくする制御を行うことにより上記効果を得ることが出来る。
以上のように、本実施例の方法によれば、放電生成物が感光ドラム1上に蓄積しても、頻繁な除去動作を必要とせずかぶりのない良好な品質の画像を印刷し続けることが可能である。
実施例1では、バックコントラストを最適に保つために帯電電圧を補正したが、現像電圧を補正してもよい。
また、本実施例では帯電ローラ2に帯電電圧を印加して注入帯電電流検知を行ったが、感光ドラム1と接している現像ローラ42や電圧印加が可能な一次転写ローラ51で行ってもよい。
また、図10に示したように、単一の画像形成部を有した画像形成装置を用いても、同様の効果を得ることが出来る。さらに、本実施例では感光ドラム1の清掃部材を用いないクリーナーレス構成を採用したが、クリーニングブレードのような清掃部材が感光ドラム1上に配置されていてもよい。
また、本実施例では、注入帯電に関する情報は放電生成物の付着量としたが、感光ドラム1に放電生成物が付着していなくても、感光ドラム1の表面抵抗が異なる場合に用いてもよい。例えば、感光ドラム1の感光層の膜厚や材質が異なることにより生じる帯電電流の差を検知してもよい。
また、本実施例では、帯電ローラ2に電流検知手段24を接続したが、感光ドラム1に直接接続して電流を検知してもよい。電流検知ではなく、感光ドラム1の表面電位を直接測定してもよい。その際には、感光ドラム1の回転方向において、帯電部の下流側で測定することが望ましく、感光ドラム1の表面上に露光される露光部の直前に電位測定をすることがさらに好ましい。
また、電流検知のタイミングは画像形成中でもよい。本実施例においては、画像形成時以外のタイミングで行うことで放電開始電圧Vth以下の電圧を印加し、その際に流れる電流を検知している。しかし、画像形成時の放電が発生する帯電電圧を印加している状態においても、放電電流と注入帯電による電流の合算電流を検知することにより、放電生成物の状態を検知することが可能となる。その際には、感光ドラム1の表面上の露光部の直前に電位測定をすることが好ましい。
[変形例]
実施例1では、バックコントラストを最適に保つために帯電電圧を補正したが、露光ユニット3を用いて画像形成時より露光量が小さい弱露光を行って帯電後のVdを調整しても良い。すなわち、露光ユニット3で通常の印字部の露光を行い、画像部には画像部の露光後電位としての明部電位Vlを形成するとともに、非画像部には弱露光を行い、非画像部の露光後電位としての暗部電位Vdを形成する構成としてもよい。
続いて、非画像部露光(弱露光)について説明する。一旦、帯電電圧を印加された帯電ローラ2により絶対値が暗部電位Vd以上の帯電後露光前電位に感光ドラム1の表面を帯電させる。その後、感光ドラム1の回転方向に対して、露光ユニット3を弱発光させて感光ドラム1の表面を露光し、表面電位を減衰(降下)させる。この方法により、帯電プロセスだけでなく露光プロセスを用いる事によって、目標とする暗部電位Vdを得ることができる。この方法によって、感光ドラム1の表面が回転方向において帯電部通過後、現像部到達前の感光ドラム1の表面電位をあらかじめ下げる事が出来る。
さらに、本方法を用いると、感光ドラム1の表面電位の安定性向上に寄与する。放電開始電圧Vthは、感光ドラム1の感光層膜厚に依存し変化するため、感光ドラム1の削れにより、感光ドラム1の膜厚が減少すると、暗部電位Vdが上昇してしまう。よって、感光ドラム1の膜厚に応じて、印加する帯電電圧を変更して暗部電位Vdを合わせる必要がある。すなわち、感光ドラム1の膜厚が変化すると、感光ドラム1の表面電位のコントロールが困難となる。そこで、印字枚数、感光ドラム1の回転数、帯電電圧印加時間、露光量などの放電に係わる情報から、感光ドラム1の膜厚を算出し、露光量を制御することで電位設定を行うことが可能である。この方法によれば、帯電電圧に依らず、算出された感光ドラム1の膜厚に応じて、明部電位Vlを形成する強露光量と、暗部電位Vdを形成する弱露光量の範囲を変更するだけで、画像濃度、ライン幅、階調性を安定して再現することができる。
次に、積算電流検出後に弱露光量を調整して補正する場合について説明する。
例えば、表4で示したように積算電流値が1.0μA・Secであった場合、帯電電圧補正値は−16Vとなり、弱露光量で補正しようとする場合、0.0050μJ/cm小さくする。この時、弱露光で露光し、弱露光量で補正する際の帯電電圧は−1200Vで一定する。初期の弱露光量である0.030μJ/cmから、次回印刷時の弱露光量を0.0050μJ/cm小さくした0.025μJ/cmとすると、Vdは補正前の−550Vから、およそ−566Vとなる。
Figure 0006887978
このように、弱露光量を調整することによって、放電生成物が感光ドラム1上に蓄積しても、頻繁な除去動作を必要とせずかぶりのない良好な品質の画像を印刷し続けることが可能である。本実施例では、トナー像が形成されない非画像部電位となるように第1の露光量で露光する第1の露光と、トナー像が形成される画像部電位となるように第1の露光量より大きい露光量で露光する第2の露光と、を行う露光ユニット3を有する。上記露光ユニット3を設けた画像形成装置100において、以下のような制御を行う。
制御部202は、画像形成時において、電流検知手段24により検知された電流値が第1の電流値より大きい第2の電流値である場合には第1の電流値である場合より第1の露光量を小さくする制御を行う。それによって、上記効果を得ることが出来る。
また、感光ドラム1の表面電位を調整するために、弱露光量と共に帯電電圧を変更してもよい。その際には、制御部202は、第1の露光量を小さくする制御、もしくは、帯電電圧の絶対値を大きくする制御、の少なくとも1つの制御を実行する。
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
1.放電生成物量予測方法
本実施例では、帯電ローラ2に帯電電圧を印加した時間と現像ローラ42を感光ドラム1に接触させて駆動した時間と、を用いて放電生成物の量を予測する。予測した結果に基づいてバックコントラストを適正に保つ方法を以下に示す。
感光ドラム1上の放電生成物は放電により発生し、徐々に蓄積する。放電生成物の発生は、帯電部での放電による発生が支配的であるため、帯電ローラ2に帯電電圧を印加した時間とその電圧の大きさを計測することで、放電生成物が感光ドラム1に付着した量を予測することができる。一方、本実施の形態では、現像ローラ42が感光ドラム1との周速差を持って接触しているため、蓄積した放電生成物を現像ローラ42で掻き取る効果が発生する。このため、現像ローラ42が感光ドラム1に接触して回転している時間を計測することで、放電生成物が感光ドラム1から掻き取られた量を予測することができる。これらの現象を利用し、感光ドラム1に蓄積した放電生成物量を予測することができる。本実施例では、感光ドラム1の表面移動速度をV1と現像ローラ42の表面移動速度をV2とすると、V2/V1は1.4とした。つまり、感光ドラムに対して140%の表面の移動速度で現像ローラ42が回転するということである。以降、周速比は140%であると表現する。
帯電ローラ2に帯電電圧を印加した累積時間をT(秒)とし、現像ローラ42が感光ドラム1に当接して回転した累積時間をC(秒)として、TとCのカウントを取得手段としてのCPU155にて行う。ここで、帯電電圧を印加した累積時間に関して、感光ドラム1と帯電ローラ2の間で放電が発生しない限り放電生成物は生成されない。したがって、累積時間Tは、放電する電圧以上の帯電電圧が印加された時間と解する。本実施の形態では、例えば、1枚のみ印刷するときの帯電電圧印加時間Tは6秒であり、現像ローラ42の当接回転時間Cは4秒である。
そして、放電生成物量カウンタ値Hを、
H=(A×T−B×C)×P(式1)
として算出する。ここで、AとBの値は、放電生成物の蓄積量と掻き取り量の差を補正する係数である。Pは連続印字回数(1枚間欠であれば画像形成枚数)である。Aの値は、放電生成物の発生に係わるパラメータに依存するため、感光ドラム1の膜厚情報と帯電ローラ2に印加される帯電電圧と一次転写ローラ51に印加される転写電圧に依存して決定される。Bの値は、放電生成物の掻き取りに係わるパラメータに依存するため、現像ローラ42の処方や硬度、表面移動速度や感光ドラム1との周速差、トナー90の種類、現像ローラ42のトナー90の載り量、に依存して決定される。A、Bの値は、複数の感光ドラム1を用いて実験的に求められた値であり、本実施例ではAの値は2、Bの値は1とした。Aの値が大きいほど放電生成物の発生量が多いことを示唆し、Bの値が大きいほど感光ドラム1からの放電生成物の掻き取り量が多いことを示唆している。これにより放電生成物量の予測値としてHを求めることができる。そして、表5を用いて、式1より算出されたHの値によって帯電電圧の補正量を決定する。例えば、1枚間欠で記録材P上に画像を1000枚印刷した場合、Hの値はH=(2×6−1×4)×1000=8000となる。H=8000の場合には、表5から帯電電圧補正値は−8Vとなる。本実施例の帯電電圧は−1100Vであるため、次回、印刷時の帯電電圧として、−1108Vが印加されることとなる。このとき、Vdはおよそ−558Vとなる。
放電生成物予測量Hとして取得される取得値は、帯電電圧の印加時間が固定値の場合において現像ローラ42の回転時間が多いほど小さくなり、現像ローラ42の回転時間が固定値の場合において帯電電圧の印加時間が多いほど大きくなる。
Figure 0006887978
本実施例では、表5のような放電生成物予測量Hと帯電電圧補正値の関係を用いたが、帯電電圧補正値を環境に応じて変更してもよい。例えば、低温低湿のような絶対湿度(絶対水分量)が小さい環境では、補正値を小さくし、高温高湿のような絶対湿度(絶対水分量)が大きい環境では、補正値を大きくしてもよい。これは、放置された環境によって、放電生成物による注入帯電量が異なるからである。
また、本実施例では、放電生成物予測量Hに閾値を設けて閾値を超えた場合に帯電電圧を補正したが、放電生成物予測量Hと補正値を対応付けて逐次変化させてもよい。つまり、放電生成物予測量Hが大きいほど帯電電圧補正値を大きくしてもよい。
図11は、非画像形成時に放電生成物の発生量を予測し、帯電電圧を補正する制御のフローチャートの一例である。放電生成物予測量Hの取得は、具体的には、電源ON時や不図示の環境センサにより環境の変化を検知した場合、最後の画像形成からの停止時間が長い場合などに実行される。もしくは、画像形成が完了し、画像が定着手段6を通過して、画像形成装置100の外に排出されるまでの後回転中に逐次実行してもよい。
まず、画像形成装置100の本体電源をONする(S11)。その後、予め制御部202もしくはプロセスカートリッジ40に設けられた不図示の記憶部に格納した合計の帯電電圧印加時間Tと現像当接回転時間Cを読み出して、式1を用いて放電生成物予測量Hを算出する(S12)。S12の算出結果に基づいて、画像形成時の帯電電圧を補正し(S13)、表5の関係によって帯電電圧の補正値は決定され、画像形成動作が開始される(S14)。
2.放電生成物予測による帯電電圧制御の効果
次に、画像形成時に放電生成物量の予測を行うことによる効果確認を行った。効果確認の条件は、実施例1に記載の条件と同じである。実施例2の制御を用いて画像形成を行った結果、かぶりは終始視認できないレベルとなった。画像形成に応じて放電生成物予測量に基づいた帯電電圧制御を行い、適切なタイミングで帯電電圧の値を変化させたことによって、放電生成物の影響をキャンセルする事が出来たためであると考えられる。
本実施例では、感光ドラム1に付着した放電生成物の量を取得する取得手段を有し、放電生成物の量は、現像部において当接状態における現像ローラ42の回転数と、帯電電圧の印加時間から相関値として取得手段によって取得される。取得された放電生成物量に相関する相関値から帯電電圧を補正した。具体的には、制御部202は、取得手段によって取得された相関値が第1の相関値より大きい第2の相関値である場合には第1の相関値である場合よりも絶対値が大きい帯電電圧を印加して画像形成を行う。それによって、実施例1のように帯電電流検知手段24を配置する事なく、放電生成物の量を予測することによって、画像形成中のバックコントラストを維持することが可能となる。
このような制御を行うことで、現像部の通過時にVdが低下しても最適なバックコントラストを保つことができ、かぶりの発生しない良好な品質の画像を印刷することができる。
本実施例では、放電生成物量を予測するために、帯電電圧の印加時間と現像ローラ42が感光ドラム1に当接して回転している時間を利用したが、感光ドラム1の中間転写ベルト53の当接回転時間や、放電生成物除去手段の作動時間などを予測に利用してもよい。
また、本実施例では、放電生成物量を予測するために、式1を用いて算出したが、あらかじめ用意したテーブルを参照して相関値としてもよい。
また、本実施例では、バックコントラストを最適に保つために帯電電圧を補正したが、現像電圧を補正したり、変形例のように露光ユニット3を用いて画像形成時より露光量が小さい弱露光を行って帯電後のVdを調整しても良い。したがって、制御部202は、取得手段によって取得された相関値が第1の相関値より大きい第2の相関値である場合には第1の相関値である場合よりも小さい第1の露光量で画像形成を行うように露光ユニット3を制御してもよい。
また、感光ドラム1の表面上に付着した放電生成物を除去する清掃動作を行う場合、清掃動作後に放電生成物量カウンタ値Hをリセットし、再度カウントを始める動作を行ってもよい。もしくは、清掃動作を行う時間や強度によって、放電生成物量カウンタ値Hの補正を行ってもよい。
本実施例では、複数の画像形成モードを切り替えて画像形成を行う際に、感光ドラム1上に蓄積した放電生成物量と、感光ドラム1と現像ローラ42との周速差に応じてバックコントラストを適正に保つ方法を示す。
1.広色域画像形成モード
まず、本実施例の画像形成装置100が備える複数の画像形成モードについて説明する。
本実施例の画像形成装置100は、通常の濃度で画像形成を行う通常画像形成モードと、画像の色域を拡大して、より良質な画像を形成可能な広色域画像形成モードと、を実行できる。広色域画像形成モードでは、感光ドラム1の表面の移動速度と現像ローラ42の表面の移動速度の周速比が、通常画像形成モードのときよりも大きくなるように変化させる。これにより、感光ドラム1の単位面積当たりに通過する現像ローラ42の面が多くなるため、現像ローラ42から感光ドラム1に供給するトナー量を、通常画像形成モードのときよりも増加させることができる。さらに、広色域画像形成モードでは、現像ローラ42に印加される現像電圧Vdcと感光ドラム1の表面において露光ユニット3により露光された部分の電位である明部電位Vlとの電位差である現像コントラストを大きくする。これにより、感光ドラム1の表面のトナー像におけるトナー付着量を、通常画像形成モードのときよりも増やすことができる。よって、広色域画像形成モードの画像濃度を、通常画像形成モードの画像濃度よりも高くすることができ、画像の色域を拡大してより良質な画像が形成可能となっている。
本実施例では、感光ドラム1の表面の移動速度V1と現像ローラ42の表面の移動速度V2との周速比は、通常画像形成モードが140%、広色域画像形成モードが200%とした。具体的には、現像ローラ42の表面の移動速度は通常画像形成モードと広色域画像形成モードで共通とし、広色域画像形成モードにおける感光ドラム1の表面の移動速度を通常画像形成モードにおける感光ドラム1の表面の移動速度よりも遅くなるように設定した。ただし、感光ドラム1の表面の移動速度を通常画像形成モードと広色域画像形成モードで共通とし、広色域画像形成モードにおける現像ローラ42の表面の移動速度を通常画像形成モードにおける感光ドラム1の表面の移動速度よりも速くなるように設定してもよい。
また、本実施例では、通常画像形成モードにおける感光ドラム1の帯電電位である暗部電位Vdが−550V、現像ローラ42に印加される現像電圧Vdcが−350V、明部電位Vlが−100Vとした。一方、広色域画像形成モードでは、暗部電位Vdと現像ローラ42に印加される現像電圧Vdcは通常画像形成モードと同様としたが、明部電位Vlを−50Vとした。
2.感光ドラムと現像ローラの周速差と注入帯電
感光ドラム1と現像ローラ42と、の間に周速差があり、その周速差が大きいと、現像部において、感光ドラム1の表面に形成されていた電荷が現像ローラ42に移動することがある。本実施例の構成における非画像形成部の感光ドラム1の表面電位である暗部電位Vdは、現像電圧Vdcよりも絶対値で大きく設定されており、回転しながら現像ローラ42が感光ドラム1の表面に当接することで暗部電位Vdが低下する。これは、感光ドラム1の表面と現像ローラ41の表面と、が周速差をもって摺擦されると、帯電により感光ドラム1上に形成されていた電荷が、電気的に移動しやすい現像ローラ42へ移動するためである。電荷の移動は、暗部電位Vdと現像電圧Vdcとの電位差が大きいほど感光ドラム1の表面から現像ローラ42へ流れる電荷が多くなるため活発になる。また、現像ローラ42と感光ドラム1の周速差が大きいほど、同様に電荷の移動が多くなるため、暗部電位Vdの低下は大きくなる。
次に、感光ドラム1の表面電位が現像ローラ42の当接によって低下する影響について説明する。図12に、感光ドラム1の表面の移動速度と現像ローラ42の表面の移動速度の周速比に対する感光ドラム1の表面電位低下量を示す。図12は、温度25℃、相対湿度50%の環境で感光ドラム1と現像ローラ42との周速比を変えて測定した、現像部における暗部電位Vdの低下量の一例を示すグラフ図である。現像部の通過前後の感光ドラム1の表面電位を、TREK社の表面電位計(MODEL344)で測定し、差分を表面電位の低下量とした。感光ドラム1は、新品と図1に示した画像形成装置100を用いて1枚間欠で記録材P上に画像を1000枚、10000枚印刷した後のものをそれぞれ使用した。通紙後の感光ドラム1を用いる理由としては、この現象は、放電生成物が感光ドラム1上に付着している状態で顕著であるためである。通紙枚数1000枚の感光ドラム1は放電生成物の量が少なく、10000枚の感光ドラム1は放電生成物の量が多い条件として比較している。図12の横軸は、感光ドラム1と現像ローラ42の周速比である。図12の縦軸は、現像部での感光ドラム1の表面電位低下量を示している。
図12から分かるように、感光ドラム1と現像ローラ42の周速比が大きいと、感光ドラム1の表面電位低下量が大きくなる。感光ドラム1の表面電位の低下が生じるのは現像ローラ41への電荷の移動によるためである。したがって、周速比が大きいと、感光ドラム1の表面と現像ローラ42の表面との実質の接触面積が大きくなるため、感光ドラム1の表面から現像ローラ42へ電荷が移動する機会が増える。また、感光ドラム1の表面の放電生成物量が同じでも、感光ドラム1と現像ローラ42との周速比が大きいと、現像部における感光ドラム1の表面の暗部電位Vdの低下量が大きくなる。具体的には、周速比が140%である通常画像形成モードに比べて、周速比が200%である広色域画像形成モードの方が、暗部電位Vdの低下量が大きくなる。また、放電生成物量が多くなると、感光ドラム1と現像ローラ42との周速比の影響がより大きくなる。この現象に関して考察する。
現像部では、トナー90を挟んで感光ドラム1の表面と現像ローラ42の表面とが接触している。そのため、感光ドラム1の表面の放電生成物による電荷保持能力の低下とともに、トナー90の抵抗分が電荷の流れに大きく影響する。ここで、感光ドラム1と現像ローラ42と、が周速差を持つ場合(周速比が100%でない場合)には、現像部において感光ドラム1の表面と現像ローラ42の表面の摺擦によりトナー90が転動する。そして、このトナー90の転動を介して、トナー90の表面に保持された電荷が感光ドラム1の表面と現像ローラ42の表面との間を移動することで、トナー90の抵抗分が見かけ上小さくなる。すなわち、感光ドラム1と現像ローラ42の周速比が大きくなるほどトナー90の抵抗分が見かけ上小さくなり、感光ドラム1の表面の電荷が現像ローラ42に流れやすくなる。したがって、感光ドラム1と現像ローラ42の周速比が大きくなると、暗部電位Vdの低下量が大きくなると考えられる。
図13には、バックコントラストに対する感光ドラム1の表面電位低下量を示す。図13の横軸は、バックコントラストの値を示している。図13の縦軸は、図12と同様に感光ドラム1の表面電位低下量を示している。感光ドラム1は新品(放電生成物の付着無し)、感光ドラム1と現像ローラ42との周速比は200%(広色域画像形成モード)の条件を用いた。図13に示したように、バックコントラストが大きいほど感光ドラム1の表面電位の低下量は大きくなった。これは、バックコントラストを大きくすると、現像ローラ42に印加される現像電圧と感光ドラム1の表面電位の電位差が大きくなるので、感光ドラム1上の電荷がより現像ローラ42に流れやすくなるためである。バックコントラスト200Vの場合、感光ドラム1と現像ローラ41との周速比は200%の条件において、注入帯電により30Vの電位変化が生じることとなる。
以上の結果より、感光ドラム1の表面電位を変化させる要因として、感光ドラム1の表面抵抗、すなわち感光ドラム1上の放電生成物量と、感光ドラム1に当接している部材の、感光ドラム1に対する周速比が挙げられる。
3.感光ドラムと現像ローラの周速比による帯電電圧制御
次に、本実施例における帯電電圧補正制御について説明する。
図14は、本実施例の帯電電圧補正制御のフローチャートを説明する図である。
まず、プリントジョブが開始される(S20)と、通常画像形成モードか広色域画像形成モードのどちらで画像形成を行うかが判断される(S21)。ここで、ユーザーが通常画像形成モードを選択している場合はステップS22へ進む。そして、注入帯電電流の検知結果と、通常画像形成モードにおける感光ドラム1と現像ローラ42の周速比に基づいて、帯電電圧補正値を決定する(S22)。この時の注入帯電電流検知は、実施例1のように実際に測定してもよいし、実施例2のように予測制御を行ってもよい。本実施例においては、注入帯電電流の検知については、画像形成モードに依らず実施例1に示す所定の方法で行った。その後、所定の画像形成動作を開始し、画像形成を行う(S24)。一方、ユーザーが広色域画像形成モードを選択している場合はステップS23へ進む。そして、注入帯電電流の検知結果と、広色域画像形成モードにおける周速比に基づいて、帯電電圧補正値を決定し(S23)、所定の画像形成動作を開始する(S24)。また、本実施例では、帯電電圧補正値は表6に示す表によって決定される。例えば、測定した積算電流値が1.0μA・Secであった場合の帯電電圧補正値は、通常画像形成モードであれば−16Vとなるが、広色域画像形成モードであれば−44Vとなる。つまり、本実施例の帯電電圧値は−1100Vであるため、補正後の帯電電圧値と暗部電位Vdはそれぞれ、通常画像形成モードであれば−1116Vと−566V、広色域画像形成モードであれば−1144Vと−594Vとなる。
Figure 0006887978
4.画像形成モードの切り替えによる帯電電圧制御の効果
画像形成モードを切り替える条件において、帯電電圧制御を行うことによる効果確認を行った。効果確認の条件は、実施例1、2に記載の条件と同じである。異なる点は、かぶりのレベルの確認を、通常画像形成モードの場合と、広色域画像形成モードの場合において行っている点である。比較例1は、通常画像形成モードならびに広色域画像形成モードにおいて帯電電圧制御を行わずに画像形成を行った場合である。比較例2は、通常画像形成モードにおいて帯電電圧制御を行い、広色域画像形成モードにおいては通常画像形成モードの条件で画像形成を行った場合である。実施例3は通常画像形成モードならびに広色域画像形成モードにおいて帯電電圧制御を行って画像形成を行った場合である。結果を表7に示した。
Figure 0006887978
表7の結果から、比較例1、比較例2の条件では、広色域画像形成モードにおいて帯電電圧制御を行わなかったため、広色域画像形成モードでは現像部でのバックコントラストの低下を招き、かぶりが発生した。一方、通常画像形成モード、広色域画像形成モード共に帯電電圧制御を行った実施例3においては、かぶりはどちらのモードにおいても終始視認できないレベルとなった。これは、画像形成条件に応じて帯電電圧制御を行い、適切なタイミングで帯電電圧の値を変化させたことによって、放電生成物の影響をキャンセルする事が出来たためであると考えられる。
本実施例では、感光ドラム1と現像ローラ42の周速比が異なる複数の画像形成モードを切り替えて画像形成を行う場合において、制御部202は、注入帯電に関する情報と周速比と、に基づいて、帯電電圧を補正し、バックコントラストを制御する。これにより、複数の画像形成モードを切り替えて画像形成を行う場合でも、清掃動作を必要とせずかぶりのない良好な品質の画像を印刷し続けることが可能である。
本実施例では、バックコントラストを最適に保つために帯電電圧を補正したが、これに限定されるものではない。例えば、現像電圧を補正したり、変形例のように露光ユニット3を用いた弱露光により帯電後の暗部電位Vdを調整してもよい。したがって、制御部202は、画像形成時において、第2の画像形成モードを実行した場合には第1の画像形成モードを実行した場合より第1の露光量を小さくする制御を行ってもよい。
また、本実施例では、注入帯電電流の検知により放電生成物量を間接的に測定して補正制御を行ったが、これに限定されるものではない。例えば、実施例2に示すように、帯電電圧の印加時間と、現像ローラ42を感光ドラム1に接触させて駆動した時間とを用いて放電生成物の量を予測し、補正制御を行ってもよい。さらに、この場合には、感光ドラム1の中間転写ベルト53の当接回転時間や、放電生成物除去手段の作動時間などを予測に利用してもよい。
1.現像当接離間による感光ドラムの表面電位の変化
本実施例では、現像ローラ42と感光ドラム1とが離間しているときの感光ドラム1の表面電位と当接している時の感光ドラム1の表面電位を測定することで、感光ドラム1の表面電位の低下分を直接測定し、バックコントラストを適正に保つ方法を示す。現像ローラ42を感光ドラム1に当接離間させるために、本実施例では、不図示の現像離間機構を有する。
図15に、感光ドラム1の表面に付着した放電生成物の付着量に応じた現像離間時の感光ドラム1の表面電位(Vnc)と現像当接時の感光ドラム1の表面電位(Vc)を示す。 感光ドラム1の表面に対して現像ローラ42の当接時と離間時の現像部の通過後の感光ドラム1の表面電位を、TREK社の表面電位計(MODEL344)で測定した。現像離間した場合の感光ドラム1の表面電位の推移は感光ドラム1への放電生成物の付着量にかかわらず変化が無い。一方、放電生成物の付着量が増えていくと、現像当接時の感光ドラム1の表面電位(Vc)の絶対値は低下していく。そのため、放電生成物の蓄積量が増加すると、徐々にかぶりが悪化して、やがて視認できるレベルを超えてしまう。そこで、本実施例では、現像離間時の表面電位(Vnc)と、現像当接時の表面電位(Vc)を直接測定することで電位減衰量ΔVを算出し、帯電ローラ2に印加する帯電電圧に加算することでかぶりを抑制する方法を示す。
2.感光ドラムの表面電位測定方法
本実施例の特徴である感光ドラム1の表面電位検出方法について説明する。感光ドラム1の表面電位の測定は、画像形成動作が開始されるまでの前回転工程中や後回転行程中に行ってもよく、もしくは本測定動作のみを単独に行ってもよい。感光ドラム1の表面電位検出方法では、画像形成中における感光ドラム1の表面電位であるVdを検出する。本実施例では、感光ドラム1の表面電位検出手段に一次転写ローラ51を用いる。一次転写ローラ51を感光ドラム1の表面電位検知方法に用いる事で、部材を追加する事無く、感光ドラム1の表面電位を検出する事が可能である。なお、感光ドラム1の表面電位検出手段に帯電ローラ2を用いてもよいし、別の当接部材を設けてもよい。本実施例では、感光ドラム1が均一にVdとなった状態での表面電位を検出する。また、感光ドラム1の表面電位を、上述した表面電位計により直接測定してもよい。その際には、感光ドラム1の回転方向において、現像部の下流側で測定することが望ましい。
ここで、本実施例における感光ドラム1の表面電位を求める方法を説明する。一次転写ローラ51へ印加される転写電圧値と、感光ドラム1に流れる電流値との関係を図16に示す。一次転写ローラ51へ印加される転写電圧値が放電開始電圧Vthよりも絶対値が小さい領域(図16中(1)に示す領域)では、一次転写ローラ51と感光ドラム1と、の間で暗電流および、放電生成物の付着量に応じた注入電流が流れる領域となる。以下、暗電流および、放電生成物の付着量に応じた注入電流が流れる領域を非放電領域とする。一次転写ローラ51へ印加される転写電圧値が放電開始電圧Vthよりも絶対値が大きい領域(図16中(2)に示す領域)では、一次転写ローラ51と感光ドラム1と、の間に放電現象が起こる領域(以下、放電領域)となる。図16において、一次転写ローラ51と感光ドラム1と、の間に流れる電流値がゼロとなる転写電圧値を、感光ドラム1の基準表面電位V0とする。図16に示すように、印加された転写電圧と検出電流の関係は、V0を基準として対称性を有する。事前の検討にて、感光ドラム1の膜厚や雰囲気温度、雰囲気湿度、一次転写ローラ51の電気抵抗値等が放電開始電圧Vthに与える影響を求め、最大の放電開始電圧Vthを求めておき、その値の絶対値以上の転写電圧を印加する。すなわち、必ず感光ドラム1との間で放電が生じる転写電圧を印加する。また、事前の検討にて、放電領域となる電流値を求めておき、検出電流値がその値以上であれば放電領域と判定しても良い。放電領域では、印加される転写電圧値と検出電流値は線形関係にある。そのため、絶対値として放電開始電圧Vth以上の測定点2点と、求めたい電位V0を挟んで逆極性の絶対値として放電開始電圧Vth以上の測定点の計3点を測定する事で、放電領域での印加される転写電圧値と検出電流値の関係を求める事ができる。本実施例では、感光ドラム1の表面電位を検出するために、必ずしも放電開始電圧Vthを求める必要は無い。
具体的な感光ドラム1の表面電位検出方法を説明する。感光ドラム1の表面電位検出方法のフローチャートを図17に示す。感光ドラム1の表面電位検出を開始する(S30)ために、感光ドラム1が回転駆動中に、帯電ローラ2に帯電電圧を印加して感光ドラム1を均一に帯電させる(S31)。次に、一次転写ローラ51に転写電圧を印加し、不図示の電流検出手段により感光ドラム1に流れる電流を検出する。本実施例における一次転写ローラ51への印加電圧値と、感光ドラム1に流れる電流値との関係を図18に示した。図18に則して説明すると、本実施例では、まず、一次転写ローラ51に絶対値が放電開始電圧Vth1以上の電圧Vd1を印加し、その時に、電流検出手段にて感光ドラム1に流れる電流Id1を検出する(S32)。次に、一次転写ローラ51に絶対値が放電開始電圧Vth1以上であり電圧Vd1と同極性で、絶対値が電圧Vd1よりも高い電圧Vd2を印加し、その時に電流検出手段にて感光ドラム1に流れる電流Id2を検出する(S33)。次に、一次転写ローラ51に絶対値が放電開始電圧Vth2以上の電圧Vd3を印加し、その時に電流検出手段にて感光ドラム1に流れる電流Id3を検出する(S34)。ここで、電流Id3は電流Id1、Id2に対して電流の流れる向きが逆となるように印加電圧値Vd3を設定する。すなわち、放電開始電圧Vth2は、放電開始電圧Vth1とは逆の極性の放電を開始する放電開始電圧Vthということになる。上記の3つの測定点の結果から、放電領域における印加電圧値と検出電流値の関係を得る事ができる。本実施例では、放電領域での任意の電流値I1となる印加電圧値V1と、電流の絶対値はI1と同じだが電流の流れる向きが逆となる電流値I2となる印加電圧値V2を求める(S35)。求める電位V0を中心にV1とV2が対称となる関係性から、V0=(V1+V2)/2より、感光ドラム1の表面電位V0を求める(S36)。なお、本実施例は3つの測定点から放電領域における印加電圧値と検出電流値の関係を求めているが、必ずしも3点で測定する必要は無く、3点以上の測定点から求めてもよい。また、印加電圧値と検出電流値を走査して放電領域における印加電圧値と検出電流値の関係を求めてもよい。感光ドラム1の表面電位を算出したら終了となる(S37)。
3.現像当接離間による帯電電圧制御
次に、本実施例における帯電電圧補正制御について説明する。
感光ドラム1の表面に付着した放電生成物の付着量に応じた現像離間時の感光ドラム1の表面電位(Vnc)と現像当接時の感光ドラム1の表面電位(Vc)を表面電位測定方法によって測定し、その差分値ΔVを算出して、表面電位の補正を行う。
図19に、帯電電圧の補正による感光ドラム1の表面電位の補正方法のフローチャートを示す。画像形成動作を開始すると(S40)、始めに、不図示の現像当接離間機構によって、感光ドラム1と現像ローラ42と、が非接触となるよう離間される(S41)。離間した状態で、感光ドラム1を駆動させ、帯電ローラ2によって感光ドラム1を帯電させて、現像離間時の感光ドラム1の表面電位(Vnc)を上記の表面電位検出方法によって測定する(S42)。その後に現像ローラ42を画像形成時と同じ表面移動速度で駆動させながら感光ドラム1と現像ローラ42を当接させる(S43)。その状態で、現像当接時の感光ドラム1の表面電位(Vc)を表面電位検出手段によって測定する(S44)。S42、S44にて得られたVncとVcの差分値から、電位減衰量ΔVを算出して(S45)、帯電電圧Vd+Vthに算出した電位減衰量ΔVを加算し、補正後の帯電電圧とする(S46)。そして、画像形成時に補正後の帯電電圧値を印加して画像形成を行う(S47)。
4.現像当接離間での感光ドラム表面電位測定による帯電電圧制御の効果
現像当接離間時の感光ドラム表面電位測定を行うことによって得られた結果から帯電電圧制御を行い、画像形成を実施した場合の効果確認を行った。効果確認の条件は、実施例1〜3に記載の条件と同じである。実施例4の制御を用いて画像形成を行った結果、画像形成を行った後もかぶりは終始視認できないレベルとなった。画像形成に応じて現像当接離間を行った時の感光ドラム1の表面電位を測定して、その結果から帯電電圧制御を行い、適切なタイミングで帯電電圧の値を変化させたことによって、放電生成物の影響をキャンセルする事が出来たためであると考えられる。
以上のように、本実施例においては、現像部において感光ドラム1に現像ローラ42が当接する当接位置と、感光ドラム1から現像ローラ42を離間する離間位置と、の間を移動させる不図示の当接離間機構を有している。制御部202は、まず、感光ドラム1を回転させつつ帯電ローラ2に帯電電圧を印加させ、当接離間機構を当接位置に移動させた状態で現像部を通過した感光ドラム1の表面の表面電位を測定する。そして、当接離間機構を離間位置に移動させた状態での感光ドラム1の表面の表面電位を測定し、当接時と離間時の表面電位の測定結果に基づいて、帯電電圧を補正し、バックコントラストを制御する。この制御によって、直接、感光ドラム1の表面電位を測定することができ、当接時と離間時の表面電位の差分値を検知できるため、減衰した電位分をあらかじめ加算して帯電させることによって、所望のバックコントラストを維持できる。その際には、当接時電流値と離間時電流値と、の差分値が第1の差分値より大きい第2の差分値である場合には第1の差分値である場合より帯電電圧の絶対値を大きくする。上記制御により、たとえ、放電生成物が感光ドラム1上に蓄積しても、頻繁な除去動作を必要とせずかぶりのない良好な品質の画像を印刷し続けることが可能である。
本実施例では、バックコントラストを最適に保つために帯電電圧を補正したが、これに限定されるものではない。例えば、現像電圧を補正したり、変形例のような露光ユニット3を用いた弱露光により帯電後の暗部電位Vdを調整してもよい。
本実施例では、現像ローラ42の表面の移動速度を画像形成時と同じ速度としたが、画像形成時と異なる表面の移動速度で回転させてもよい。例えば、実施例3にあるような広色域画像形成モードのように、感光ドラム1と現像ローラ42との周速比を変えてもよい。周速比を変える場合においては、周速比ごとに、直接、感光ドラム1の表面電位を測定して、帯電電圧にフィードバックし、周速比ごとに補正後の帯電電圧を決定してもよい。
また、帯電電流を測定する際には、以下のように制御する。制御部202は、感光ドラム1を回転させた状態で帯電ローラ2に帯電電圧を印加させる。まず、不図示の当接離間機構を当接位置に移動させた状態で現像部を形成した後に現像部を通過した感光ドラム1の表面が帯電部に到達した時に帯電ローラ2に流れる当接時電流値を検知手段により検知する。次に、当接離間機構を離間位置に移動させた状態で帯電ローラ2に流れる離間時電流値を検知手段により検知する。そして、当接時電流値と離間時電流値と、の差分値が第1の差分値より大きい第2の差分値である場合には第1の差分値である場合より帯電電圧の絶対値を大きくする制御を行う。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光ユニット
4 現像容器
42 現像ローラ

Claims (15)

  1. 回転可能な像担持体と、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に帯電部を形成し、前記帯電部において前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材によって帯電された前記像担持体の表面の画像形成可能領域において、トナー像が形成されない非画像形成部を第1の露光量で露光し、前記トナー像が形成される画像形成部を前記第1の露光量より大きい第2の露光量で露光する露光ユニットと、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に現像部を形成し、前記現像部において前記画像形成部にトナーを供給することで前記トナー像を現像する現像部材と、
    前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記帯電部材に所定の前記帯電電圧が印加された状態において前記像担持体から前記帯電部材に流れる電流の電流値を検知する電流検知部と、
    前記露光ユニットと前記帯電電圧印加部と、を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記電流検知部により検知された前記電流値が第1の電流値より大きい第2の電流値である場合には画像形成時において前記第1の電流値である場合よりも小さい前記第1の露光量で前記像担持体の表面を露光するように前記露光ユニットを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 回転可能な像担持体と、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に帯電部を形成し、前記帯電部において前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材によって帯電された前記像担持体の表面の画像形成可能領域において、トナー像が形成されない非画像形成部を第1の露光量で露光し、前記トナー像が形成される画像形成部を前記第1の露光量より大きい第2の露光量で露光する露光ユニットと、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に現像部を形成し、前記現像部において前記画像形成部にトナーを供給することでトナー像を現像する現像部材と、
    前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記現像部材と前記像担持体が接触した状態における前記現像部材の回転時間と、前記帯電部材に印加される前記帯電電圧の印加時間と、を含み、放電によって前記像担持体上に生成する放電生成物の量に相関する相関値を取得する取得部と、
    前記露光ユニットと前記帯電電圧印加部と、を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記取得部により取得された前記相関値が第1の相関値より大きい第2の相関値である場合には前記第1の相関値である場合よりも小さい前記第1の露光量で前記像担持体の表面を露光するように前記露光ユニットを制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記相関値は、画像形成動作において、前記帯電電圧の前記印加時間が固定値の場合には前記現像部材の前記回転時間が長いほど小さくなり前記現像部材の前記回転時間が固定値の場合には前記帯電電圧の前記印加時間が長いほど大きくなることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより前記現像部における前記像担持体の前記表面の移動速度と前記現像部材の表面の移動速度との差である周速差が大きい第2の画像形成モードと、を備える画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記第2の画像形成モードを実行する場合には前記第1の画像形成モードを実行した場合よりも小さい前記第1の露光量で画像形成を行うように前記露光ユニットを制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記電流検知部により検知された前記電流値が前記第1の電流値より大きい第2の電流値である場合には前記第1の電流値である場合よりも絶対値が大きい前記帯電電圧を印加して画像形成を行うように前記帯電電圧印加部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記取得部により取得された前記相関値が前記第2の相関値である場合には前記第1の相関値である場合よりも絶対値が大きい前記帯電電圧を印加して画像形成を行うように前記帯電電圧印加部を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 回転可能な像担持体と、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に帯電部を形成し、前記帯電部において前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に現像部を形成し、前記現像部において前記像担持体の表面にトナーを供給することでトナー像を現像する現像部材と、
    前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記現像部材と前記像担持体が接触した状態における前記現像部材の回転時間と、前記帯電部材に印加される前記帯電電圧の印加時間と、を含み、放電によって前記像担持体上に生成する放電生成物の量に相関する相関値を取得する取得部と、
    前記帯電電圧印加部を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記取得部により取得された前記相関値が第1の相関値より大きい第2の相関値である場合には前記第1の相関値である場合よりも絶対値が大きい前記帯電電圧を印加して画像形成を行うように前記帯電電圧印加部を制御することを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記相関値は、画像形成動作において、前記帯電電圧の前記印加時間が固定値の場合には前記現像部材の前記回転時間が長いほど小さくなり前記現像部材の前記回転時間が固定値の場合には前記帯電電圧の前記印加時間が長いほど大きくなる値であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 第1の画像形成モードと、前記第1の画像形成モードより前記現像部における前記像担持体の前記表面の移動速度と前記現像部材の表面の移動速度との差である周速差が大きい第2の画像形成モードと、を備える画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記第2の画像形成モードを実行した場合には前記第1の画像形成モードを実行した場合よりも絶対値が大きい前記帯電電圧を印加して画像形成を行うように前記帯電電圧印加部を制御することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記電流検知部は、前記帯電部材に放電開始電圧より小さい所定の前記帯電電圧を印加し前記像担持体を回転させた状態において、前記電流値を検知することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記現像部材に現像電圧を印加する現像電圧印加部を有し、
    前記制御部は、前記電流検知部により検知された前記電流値が前記第2の電流値である場合には前記第1の電流値である場合よりも絶対値が大きい前記現像電圧を印加して画像形成を行うように前記現像電圧印加部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  12. 前記像担持体と転写部を形成し、前記転写部にて前記像担持体から被転写体に前記トナー像を転写する転写部材を有し、
    被転写体に前記トナー像を転写した後に前記像担持体に残ったトナーを前記現像部材により回収することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記現像部において前記像担持体に前記現像部材が当接する当接位置と、前記像担持体から前記現像部材を離間する離間位置と、の間を移動させる当接離間ユニットと、を有し、
    前記制御部は、前記像担持体を回転させた状態で前記帯電部材に前記帯電電圧を印加させ、前記当接離間ユニットを前記当接位置に移動させた状態で前記現像部を形成した後に前記現像部を通過した前記像担持体の前記表面が前記帯電部に到達した時に前記帯電部材に流れる当接時電流値と前記当接離間ユニットを前記離間位置に移動させた状態で前記帯電部材に流れる離間時電流値とを前記電流検知部により検知し、前記当接時電流値と前記離間時電流値と、の差分値が第1の差分値より大きい第2の差分値である場合には前記第1の差分値である場合よりも小さい前記第1の露光量で画像形成を行うように前記露光ユニットを制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  14. 回転可能な像担持体と、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に帯電部を形成し、前記帯電部において前記像担持体の表面を帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材によって帯電された前記像担持体の画像形成可能領域に、トナー像が形成されない非画像形成部を第1の露光量で露光し、前記トナー像が形成される画像形成部を前記第1の露光量より大きい第2の露光量で露光する露光ユニットと、
    前記像担持体と接触して前記像担持体と共に現像部を形成し、前記現像部において前記画像形成部にトナーを供給することで前記トナー像を現像する現像部材と、
    前記現像部において前記像担持体に前記現像部材が当接する当接位置と、前記像担持体から前記現像部材を離間する離間位置と、の間を移動させる当接離間ユニットと、
    前記像担持体と転写部を形成し、前記転写部にて前記像担持体から被転写体に前記トナー像を転写する転写部材と、
    前記帯電部材に帯電電圧を印加する帯電電圧印加部と、
    前記転写部材に転写電圧を印加する転写電圧印加部と、
    前記転写部材に所定の前記転写電圧が印加された状態において前記像担持体から前記転写部材に流れる電流の電流値を検知する電流検知部と、
    前記露光ユニットと前記帯電電圧印加部と前記転写電圧印加部と、を制御する制御部と、を有し、
    被転写体に前記トナー像を転写した後に前記像担持体に残ったトナーを前記現像部材により回収する画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記像担持体を回転させた状態で前記帯電部材に所定の前記帯電電圧を印加させ、前記当接離間ユニットを前記当接位置に移動させた状態で前記現像部を形成した後に前記現像部を通過した前記像担持体の前記表面が前記転写部に到達した時に前記転写部材に流れる当接時電流値と前記当接離間ユニットを前記離間位置に移動させた状態で前記転写部材に流れる離間時電流値とを前記電流検知部により検知し、前記当接時電流値と前記離間時電流値と、の差分値が第1の差分値より大きい第2の差分値である場合には前記第1の差分値である場合よりも小さい前記第1の露光量で画像形成を行う制御、もしくは、絶対値が大きい前記帯電電圧を印加して画像形成を行う制御、の少なくとも1つの制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
  15. 前記トナーは一成分現像剤であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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