JPH08171260A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH08171260A
JPH08171260A JP31206394A JP31206394A JPH08171260A JP H08171260 A JPH08171260 A JP H08171260A JP 31206394 A JP31206394 A JP 31206394A JP 31206394 A JP31206394 A JP 31206394A JP H08171260 A JPH08171260 A JP H08171260A
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JP
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charging
photoconductor
potential
exposure
post
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JP31206394A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Yano
矢野秀幸
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Canon Inc
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Publication date
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  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触帯電部材により感光体をDC帯電する方
式は、AC帯電方式より優れた利点があるが、該帯電方
式によると、過帯電による砂地等が画像に現れる問題が
あり、本発明はこの問題を解決する。 【構成】 電圧を印加した接触帯電部材(2)を感光体
(1)に当接させて帯電を行う帯電装置と、感光体に対
して画像露光を行う手段(32、34)と、感光体上に
形成された静電潜像をトナーによって可視化するための
現像器(4)を有し、感光体上の移動方向において帯電
装置〜現像装置間に、帯電装置によって帯電された感光
体表面を画像露光量以下の露光量で均一露光するため
の、例えば前記露光手段が兼ねる後露光手段を有する構
成とし、均一露光により砂地等の発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接触帯電部材を当接さ
せて感光体を帯電させる電子写真装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式や静電記録方式の画
像形成装置において、電子写真感光体、静電記録誘電体
等の像担持体の帯電処理手段としては、コロナ帯電器が
使用されてきた。
【0003】近年は、低オゾン、低電力等の利点を有す
ることから、接触帯電装置、即ち前記したように被帯電
体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯
電を行う方式の装置が実用化されてきている。特に、帯
電部材として導電ローラを用いたローラ帯電方式の装置
が帯電の安定化という点から好ましく用いられている。
【0004】ローラ帯電方式の接触帯電装置では、帯電
部材としての導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接
させ、これに電圧を印加することによって被帯電体を帯
電処理する。
【0005】具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体
への放電によって行われるためある閾値電圧以上の電圧
を印加することによって帯電が開始される。
【0006】例を示すと、被帯電体としての厚さ25μ
mの電子写真OPC感光体に対して帯電ローラを加圧当
接させて帯電処理を行わせる場合には、帯電ローラに対
して約600V程度の電圧を印加すれば感光体の表面電
位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1次
線形に感光体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧
を帯電開始電圧Vthと定義する。
【0007】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位VDを得るためには帯電ローラにはVD+Vth
なるDC電圧を印加することが必要となる。このように
DC電圧のみを接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電
を行う接触帯電方式をDC帯電方式と称する。
【0008】しかし、DC帯電方式は帯電の均一性が不
十分であることや、図2に示すようにVD以上に過帯電
された電位に関しては電位の収束性がないことから前露
光を行う必要があり、更なる電位の均一性の要求からA
C帯電方式が考案された。
【0009】AC帯電方式は特開昭63−149669
号公報等で開示されるように、所望のVDに相当するD
C電圧に2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC電圧
を重畳した振動電圧を接触帯電部材に印加して被帯電体
の帯電を行うものである。
【0010】これはACによる電位のならし効果を目的
としたものであり、図3に示すように感光体表面電位は
接触帯電部材と感光体の離間に従ってピーク電圧の中間
に収束する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AC帯
電方式を用いた場合、放電によって感光体表面が劣化し
て耐久通紙によるドラムの削れ量がコロナ帯電、DC帯
電の5倍程度になったり、多量のAC電流を流すことか
らコロナ帯電器と比較すると微量ではあるがオゾンが発
生する。また、AC電界によって感光体と帯電部材が振
動し、帯電音と呼ばれる騒音が発生する等の問題点が指
摘されていた。
【0012】このことから、上記問題点を解決するため
に、特に感光体の長寿命化を図るためにDC帯電の実用
化が求められてきた。
【0013】しかし、DC帯電を行った場合には従来か
ら指摘されてきたように、VD以上の過帯電に対しては
電位収束性がないため前露光装置が必須であることや、
低湿環境下で砂地と呼ばれる異常放電が発生し画像不良
となることが問題点となる。特に反転現像の電子写真装
置ではVDの乱れがべた白画像上の黒ポチとなるため、
砂地が目立ち易く、正規現像の装置と比較して電位収束
性が要求されこれらの問題点の解決が望まれていた。
【0014】砂地は、特にプロセススピード100mm
/sec以下の低速機では、微視的に帯電電位がVD以
上になる過帯電が発生原因でるあることがわかってお
り、ハーフトーンやべた黒画像では画像露光を受けても
電位が十分に下がり切らず白ポチとなる。また、VD部
に発生した過帯電部には反転トナーが付着して黒ポチと
なる。黒ポチは特にジャンピング現像等の非接触現像方
式を用いた場合に顕著に現れる。これは、トナーを飛翔
させるためには現像スリーブとの鏡影力を低減させる必
要があり、トナーのトリボを10μC/g程度の比較的
低い値に制御しており、このために反転トナーが多く存
在しているためと考えられる。
【0015】このような過帯電を除去するためには前露
光装置を設けることが効果的であり砂地の防止に一定の
効果を発揮するが、前露光を受けた直後に一次帯電部を
通過する際に発生した鋭いピークを持った過帯電は防ぐ
ことはできず、AC帯電並の電位の均一性、収束性は望
めなかった。
【0016】また、DC帯電では所望の感光体表面電位
VDに放電開始電圧Vthを加えた電圧を接触帯電部材
に印加するが、Vthは感光体の膜厚に依存して変化す
ることが知られており、具体的にはD=(感光体の膜厚
d)/(感光体の比誘電率er)とする時、Vth=7
737.6D+312+6.2Dと表わされる。
【0017】また、環境が変化したときにも帯電部材の
インピーダンスが増加すること等からVthは100V
程度変化することがある。
【0018】従って、印加DC電圧を定電圧制御し、こ
れらの要因でVthが変化したときには変動分がそのま
まVDの変動となってしまい、画像濃度やライン幅がそ
の都度変化してしまうという問題点を有していた。
【0019】また、VDを安定化させるためには電位制
御を行う必要があり従来の方法では装置が複雑化、大型
化し、更には製造コストが上昇するという問題もあっ
た。
【0020】
【課題を解決するための手段】以上述べたDC帯電を行
うにあたって発生する問題点を解決するために本発明で
は一旦一次帯電装置で目標とするVD以上の電位VD1
に過帯電させ、一次帯電後でかつ現像前の位置に配置し
た露光装置を弱発光させて感光体電位を減衰させること
により電位制御を行い、目標とするVDを得ることを特
徴とする。
【0021】以後、VD1からVDに電位を減衰させる
ための露光を帯電後露光という意味で「後露光」と称す
ることとする。
【0022】この手法では少なくとも画像形成を行って
いる最中には一次帯電器より帯電を受けたVD1部に対
応する部分に常に何らかの手段の後露光装置で弱露光を
行い、画像部では通常の画像露光用装置で画像露光を行
う。
【0023】具体的な手段としては、後露光装置と画像
露光装置を設け、一次帯電もしくは画像形成が行われて
いる際には常に後露光装置をを弱発光させる。
【0024】また、後露光装置を画像露光装置と兼用さ
せることも可能であり、画像露光用レーザダイオード等
に常にバイアス電流を流しておくことによってレーザを
弱発光させておき、画像露光時はこれに画像露光用の電
流を加えて流すこととする。このような手法を用いるこ
とによって図5に示すようにVD1部に発生した鋭いピ
ークを持つ過帯電電位を感光体のE−V特性を用いて圧
縮することができ、更にVD部の過帯電に対しては前露
光同様の効果を得ることができ、感光体上の任意の点が
一次帯電部を何度も通過することによる過帯電の蓄積を
抑制できるようになる。
【0025】また、従来DC帯電を行った場合には放電
開始電圧Vthの変動によってVDが安定せず、別途設
けた電位測定手段によってVDを測定することにより電
源電圧にフィードバック制御を行う必要があった。
【0026】しかし、本発明ではもともと後露光によっ
てVDを決定しているため、電源電圧を変化させなくて
も後露光量を変化させることで一定した帯電電位を得る
ことができるようになる。つまり、帯電部材に対して定
電圧を印加した場合でも、環境変動や感光体膜厚の変化
による放電開始電圧Vth、VD1の変化を検知して弱
露光量を制御することによって、電源電圧を変化させる
ことなく精度良く電位制御を行えるようになる。
【0027】更に、接触帯電部材を用いていることで特
別な電位測定手段を設けなくとも、簡易に感光体表面電
位を測定することが可能である。
【0028】具体的には、感光体上にある既定の電位を
形成し、この領域を一次接触帯電手段で帯電した時に流
れる電流からVDを検知することが可能であり、これに
よって上記弱露光量の制御を行うことが可能である。こ
の際既定の電位は、任意の手段で感光体を除電し、ゼロ
電位を用いることや、露光手段で感光体を強露光したと
きに現れる残留電位を用いることで精度の良い測定が可
能である。
【0029】
【実施例】本実施例では、レーザダイオードを光源とす
る画像露光装置を後露光装置と兼用し、少なくとも画像
形成時はレーザダイオードに後露光用のバイアス電流を
常時供給することを特徴とする。
【0030】また、後露光を受けた表面電位VDの感光
体表面を、接触帯電型の一次帯電器でVD1に再び帯電
するときに流れる帯電電流から後露光量を決定すること
を特徴とする。
【0031】感光体膜厚が一定と仮定したとき、一次帯
電前後の感光体表面電位差と帯電電流との間には線形の
関係があり、I∞ΔV(ΔVは帯電前後の感光体表面電
位の差)と表わされる。
【0032】従って一次帯電前の感光体表面に感光体表
面に基準電位を作り、これを帯電することによって流れ
る電流Icから帯電後電位VD1を検知することが可能
である。
【0033】一方、前述の基準電位から所望の暗部電位
までの電位差に対応する帯電電流は先の式からIkと一
定であるため、後露光装置で均一露光を行いIcからI
kを減じた電流分だけVD1を減衰させれば、実際に電
位測定を行わなくてもVDを検知することが可能であ
り、後露光後の感光体表面電位を常にVDに制御するこ
とが可能である。
【0034】感光体上の基準電位を作る手法としては、
一次帯電前にコロナ除電器、接触帯電方式による除電装
置等を設けて、基準電位を0Vとすることも可能である
が、本実施例では画像露光装置を用い均一に強点灯さ
せ、感光体のもつ残留電位にまで感光体表面電位を減衰
させることによって基準電位を得ることとする。
【0035】具体的な例を以下に示す。
【0036】本実施例で用いた電子写真方式のプリンタ
ーの構成を図4に示す。これは画像露光装置にレーザダ
イオード34とポリゴンミラー32の組み合せを用いた
レーザスキャナーでイメージ露光を行い、露光部をトナ
ー現像する反転現像方式の装置である。
【0037】感光体は直径30mmのOPC感光体であ
り、潜像電位設定はVD=600V、VL=130V、
残留電位VSL=80Vで使用する。残留電位は図5に
示す感光体のE−V特性の強露後部での飽和電位を示
し、この領域では露光強度、帯電電位によらずほぼ一定
の電位を示すため本実施例ではこれを基準電位として用
いる。
【0038】接触帯電部材2は3層構成の帯電ローラで
あり、直径6mmの芯金の上に肉厚3mmの導電製の弾
性層、厚さ200μmの中抵抗層、厚さ10μmの保護
層を設けた外径12mmである。これを芯金両端から総
圧5Nの荷重で加圧し1300VのDC電圧を印加す
る。
【0039】これによって25℃、65%RHの通常環
境下では感光体表面はVD1=700Vに帯電される。
【0040】その後、帯電面は露光部に移動し後露光と
画像露光を受ける。本実施例では後露光と画像露光は同
じレーザスキャナーで行なう。詳しい制御方式は後述す
るが、露光装置はレーザダイオードから画像信号に応じ
て変調されて出力されたレーザビームをコリメート3
し、ポリゴンミラーで走査され、一連のレンズ群31を
通った後感光体上に照射されるような構成となってい
る。
【0041】本実施例では、感光体上の一次帯電がなさ
れている部分に相当する時には常にレーザダイオードに
バイアス電流を流しておき、帯電面を後露光することに
より感光体表面電位をVD1からVDに減衰させる。ま
た、画像信号がきたときには通常の画像露光量にバイア
ス電流分を加えた電流をレーザダイオードに通電し、画
像露光を行う。
【0042】なお、検知時と画像形成時のみに後露光を
行い、前多回転、前回転、紙間、後回転等の時には後露
光を行わないでレーザダイオードの寿命を延ばすことも
可能である。
【0043】このようにして画像部をVL、非画像部を
VDに減衰されて形成された静電潜像は現像部に送られ
トナーによって可視化される。
【0044】現像器4は磁性一成分トナーによる非接触
ジヤンピング現像を行なう。固定マグネットを内包する
回転スリーブ上に弾性ブレードでトナーの薄層を形成
し、スリーブに印加したDC成分−500V、AC成分
1800Hz、1600Vpp、矩形波の電圧で感光体
との間で飛翔現像を行わせる。スリーブと感光体とのギ
ヤップは300μmとした。
【0045】このようにして形成されたトナー像は転写
部に送られ、電圧を印加した転写ローラによって転写材
P上に転写される。転写されなかったトナーはクリーニ
ングブレードによってかきとられ、次の画像形成に備え
られる。転写材上に転写されたトナー像は熱ローラ定着
器7によって加熱定着され機外に排出される。
【0046】次に、後露光量の決定方法とVDの検知方
法について述べる。
【0047】本実施例では帯電ローラヘの印加電圧を−
1300Vとしたが、通常環境(以下J/J環境)では
放電開始電圧Vthが600Vであり帯電電位VD1が
−700Vであるが、15℃×10%RHの低温低湿環
境(以下L/L環境)ではVthが650Vにまで上昇
するため帯電電位VD1は−650Vとなる。
【0048】従って、目標となる感光体暗部電位設定V
D=−600とするためにはJ/J環境では100V、
L/L環境では50Vほど後露光で減衰させる必要があ
る。このためには、後露光を行った部分の感光体表面を
再び帯電ローラで帯電するときに流れる電流から後露光
によって減衰した電位分を検知し、後露光量にフィード
バックをかける必要がある。
【0049】具体的な制御方法を図1を用いて説明す
る。
【0050】まず、画像形成を行わない前回転時に帯電
ローラに−1300Vを印加して感光体の帯電を行い、
レーザダイオードを強点灯することによって感光体上に
VSL=−80Vの領域を形成する。この領域が再び帯
電部に達すると−80VをVD1に帯電するための帯電
電流Icが流れる。この電流値はVSLとVD1の差分
に対応している。
【0051】この、帯電前後の電位変化△Vと、この変
化を与えるための帯電電流Ikとの関係は Ic=e0・er・L・Vp・ΔV/d(e0:真空の
誘電率→8.85E−12、er:感光体の誘電率→
3、L:有効帯電長→本実施例では220mm、Vp:
プロセススピード→本実施例では25mm/sec、
d:感光体膜厚→本実施例では初期膜厚25μm) と与えられるため、この式からIcを測定するとVSL
とVD1の差が計算でき、VSLが−800[V]と既
知であるためVD1を計算することは可能である。
【0052】また、VSL=−80[V]から目標とす
るVD=−600[V]に帯電するときに流れるべき電
流IkはΔV=520[V]として同様に3.04μA
と計算することもでき、この値は環境によって変化する
ものではない。
【0053】つまり、図1で示されるようにIcとIk
の差がその環境において後露光で減衰させるベき電流量
であることがわかる。
【0054】そこで次に、露光量をスイープしこれに応
じて変化する帯電電流を読み込み後露光量の最適値の検
知を行う。露光位置を行つてからその部分が帯電位置に
来るまでには本実施例の装置構成では2秒間(露光〜帯
電間距離/プロセススピード)要するため、IcとIk
の差分に対応する電流量が帯電電流として検知された2
秒前の露光量を後露光量として決定する。
【0055】このような操作を行うことにより、環境で
Vthの値が変化してもVDを既定の−600Vにする
ために必要な後露光量を決定することができるようにな
る。具体的な例を示すと、J/J環境では帯電ローラに
−1300Vの電圧を印加し、レーザを強点灯させたと
き3.62μAの電流が流れた。
【0056】また、VSL=−80[V]からVD=−
600[V]にまで帯電するときに流れる電流は環境に
関わらず3.04μAのため、この差分である0.58
μA相当の後露光量が必要である。
【0057】強点灯の後徐々にレーザ光量をスイープし
て減衰させたところ、0.58μAに相当する光量は
2.0mWであることがわかり、この値を以後の画像形
成の際の後露光量とすることとした。
【0058】同様にL/L環境で同様の実験を行ったと
ころ、Ic=3.33μA、Ik=3.04μAと測定
された。この差分は0.29μAであり、これに対応す
る後露光量は0.8mWであった。この値はJ/J環境
と比べて小さい値であったが、これはL/L環境では放
電開始電圧が高いため、帯電ローラに定電圧を印加した
場合には帯電電位VD1が低くなり、このため必要な後
露光量が小さくなったものである。
【0059】どちらの環境においても、各環境で決定さ
れた後露光量で帯電面を常時均一露光することによりV
Dは−600と一定に制御することができ、本手法で電
位制御が可能であることが確認された。
【0060】次に画像評価を行った。比較例として後露
光を行わないDC帯電と後露光を行ったDC帯電の各環
境における砂地の発生について評価した。表1に示すよ
うに後露光を行わないDC帯電をL/L環境で行ったと
ころベタ白画像に黒ポチ、ハーフトーン画像には白ポチ
の砂地画像が発生した。また、環境によってVDが変化
するためベタ黒濃度やライン幅が変動し、画像の安定性
にかけることがわかった。
【0061】
【表1】
【0062】一方、後露光を行った場合には帯電後のV
D1は変動するものの後露光によってVDは一定に保た
れ、濃度やライン幅の変動はなかった。また、L/L環
境においても砂地画像は発生せず良好な帯電がなされて
いることが確認された。
【0063】ここで、後露光を行った時に砂地が発生し
ない理由について述べる。
【0064】先に述べたように砂地の発生原因は局部的
な異常放電による過帯電が原因である。この過帯電部分
は非常に大きなピークを持つノイズであるため、図5に
示すように感光体のE−V特性から、わずかな露光を行
っても大きな減衰を示し、画像上問題のない大きさにま
で圧縮される。
【0065】また前露光手段を設けない場合には、感光
体上の露光を受けない部分が何度も帯電部を通過するこ
とによって過帯電が蓄積される。DC帯電では過帯電に
対する収束性はないため、露光を受けないベタ白画像時
や前回転後のドラム一周分には特に顕著に電位のムラが
生じていたが、本発明のように感光ドラム上のどこかに
感光体を均一に除電する手段を設けることでこのような
過帯電の蓄積に起因する問題は解決できる。
【0066】以上、本実施例のように後露光手段と画像
露光手段を兼用させることで、装置の大形化や複雑化を
招くことなく、L/L環境での砂地を防止し、感光体表
面電位を簡易な構成で検知できるようになり、この結果
としてDC帯電が行えるようになった。
【0067】(第2の実施例)本実施例では後露光用の
光源としてLEDアレイを用い、これを一次帯電後、現
像前の位置に配置する。また、感光体の膜厚が削れによ
って減少した場合にもこれを検知し、補正を行うことを
特徴とする。
【0068】本実施例での感光体表面電位の検知方法、
後露光量の決定方法は基本的には第1の実施例の手法と
同じものであるが、第1の実施例と異なリ一次帯電ロー
ラでAC除電を行うことで新たな基準電位を決定し、感
光体膜厚の検知も行うこととする。
【0069】帯電前後の電位変化ΔVと、この変化を与
えるための帯電電流Iとの関係は I=e0・er・L・Vp・△V/d(e0:真空の誘
電率→8.85E−12、er:感光体の誘電率→3、
L:有効帯電長→本実施例では220mm、Vp:プロ
セススピード→本実施例では25mm/sec、d:感
光体膜厚→本実施例では初期膜厚25μm) と表される。
【0070】従って、第1の実施例のように感光体膜厚
が一定と仮定した場合にはIとΔVの関係は線形とみな
せるが、耐久通紙によって膜厚が変化した場合にはこの
関係は使えない。
【0071】そこで、本実施例では感光体表面に設けた
既定の基準電位V1を帯電ローラによるAC帯電でV2
に帯電し、この時に流れる電流I0から感光体膜厚を検
知し、これで後露光量の検知の際に補正をかける。
【0072】画像形成中にAC帯電を行うとドラムの激
しい削れや帯電音を引き起こし好ましくないが、膜厚を
検知するための短時間のAC印加ではこのような問題は
発生しにくい。
【0073】具体的な例を示す。
【0074】膜厚を検知するために電源投入時に感光ド
ラム2周分帯電ローラにAC電圧を印加して帯電電流の
測定を行う。
【0075】まず、DC電圧を0[V]と、ピーク間電
圧1800[V]、周波数150Hz、正弦波のAC電
圧を重畳して感光ドラム1周分帯電を行い、感光体表面
を0[V]に帯電する。AC帯電を行うことで感光体表
面電位は良好な電位収束性で帯電される。
【0076】次にAC重畳成分は変更しないでDC電圧
を感光ドラム1周分500[V]に上昇させ、感光体表
面を500[V]に帯電する。これによって流れる帯電
電流は、帯電前後の電位コントラストΔVが500
[V]に固定されているため感光体膜厚dにのみ依存す
る。
【0077】本実施例では、耐久通紙を5000枚行っ
た後の感光ドラムで実験を行ったところ、環境を問わず
帯電電流が3.65μA流れた。これより計算される感
光体膜厚は20μmであり、以後の後露光量決定の計算
式にはこの値を用いることとした。
【0078】なお、本実施例では一つ目の基準電位V1
をAC帯電によって設けたが、第1の実施例のように感
光体の残留電位VSLをAC帯電によって0[V]や他
の既定電位に変化させることも可能であり、これらの手
法、電位が本発明の主旨を限定するものではない。
【0079】なお、これらの検知時には転写ローラ、現
像ローラ等は電気的にフロート状態とし、帯電ローラ以
外から電荷の流入、流出が生じないような構成とするこ
とが望ましい。
【0080】このようにして求めた感光体膜厚を用いて
後露光量を算出し、画像形成を行う。
【0081】本実施例では後露光手段としてLEDユニ
ットを用いる。帯電と画像露光手段の間に設けられたL
EDユニットは、240dpi用のLEDアレイ光源と
セルフォックレンズによって構成されている。LED光
源は後露光としての均一露光を行うだけなので、解像度
は低くてもかまわない。
【0082】以下にL/L環境で実際に実験を行った例
を示す。
【0083】まず、帯電ローラに−1300[V]のD
C電圧を印加し帯電を行い、帯電された面をLEDユニ
ットで強露光することによってVSL=−80[V]に
まで除電する。この面を再び帯電したところ4.16μ
Aの帯電電流が測定された。先ほどの検知により、感光
体膜厚は20μmとわかっているため、VSL=−80
[V]からVD=−600[V]にまで帯電するために
必要な電流IkはΔV=(−80)−(−600)であ
り、e0・er・L・Vp・(520)/(20E−
6)=3.80μAと計算される。従って4.16μA
と3.80μAの差分である0.36μA分だけ後露光
を行えば、VDが−600に制御されることがわかる。
【0084】LEDの光量を0から徐々にスイープし
0.36μAながれた時に相当する光量をCPUに取り
込んでおき、これを後露光量として決定した。
【0085】この結果から分かるように感光体膜厚で後
露光量を補正しない場合には、Icの増加を後露光量が
足りないためVD1が高すぎると判断する可能性があっ
たが、感光体膜厚と、VD1の変化を分離して後露光量
の決定が行えるようになったため、誤判定のない、安定
したVDが得られるようになった。
【0086】また、第1の実施例ではレーザダイオード
の寿命が数百時間と限定されており、帯電された面を常
に後露光するとレーザ寿命が装置の本体寿命を下回る可
能性があつたが、本実施例では光源の寿命が長いLED
を用いているため、感光体上で帯電されている面に常に
後露光を行うことが可能となる。
【0087】このことにより、第1の実施例では後露光
を行わない感光体表面電位が所定のVDよりも高いVD
1となることがあったため、この部分に現像器からの反
転トナー等が飛翔し、転写ローラ等を汚す可能性があつ
たが、本実施例では現像部に対向する感光体の表面電位
を常に規定することができるため、このような問題を解
決することができるようになった。
【0088】以上述べたように、本実施例では感光体膜
厚を検知して後露光量の補正を行い、更に後露光装置と
して帯電、画像露光装置間にLEDユニットを設けるこ
とによって、使用環境、感光体の使用履歴等によらず、
常時安定したVDを得ることができるようになった。
【0089】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では感光体表
面を接触帯電手段によって一旦、電子写真画像形成に必
要な感光体暗部電位VDよりも高い電位VD1に帯電
し、その後、帯電後現像前に配置した後露光装置で均一
露光する事によってVDに減衰させることで均一な帯電
を行うことを特徴とする。
【0090】この手法を用いることによって、DC帯電
を行った場合に従来問題となっていた過帯電による砂地
を防止することができるようになった。
【0091】また、環境変動や、感光体膜厚によって放
電開始電圧が変動した場合でも、後露光量を変化させる
ことによって電源電圧が一定でもVDを安定させること
ができるようになった。
【0092】この際、VDをVD1に帯電するために必
要な帯電電流、または基準電位をある電位に帯電すると
きに流れる帯電電流を測定することで帯電電位や感光体
膜厚を検知することができ、これを用いて簡単な構成で
後露光量を決定することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による後露光量を決定する手法の概念を
表す図。
【図2】DC帯電における帯電された感光体表面電位の
概念を表す図。
【図3】AC帯電による電位収束を表す図。
【図4】第1の実施例で用いた電子写真方式のプリンタ
ーの概略図。
【図5】感光体の酵V特性図における本手法の構成を表
す図。
【符号の説明】
1…感光ドラム 2…帯電ローラ 3…露光装置 4…現像器 5…転写ローラ 6…クリーニン
グブレード 7…定着装置 31…レンズ 32…ポリゴンミラー 33…後露光用
のバイアス電流源 34…レーザドライバー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加した接触帯電部材を感光体に
    当接させて帯電を行う帯電装置と、感光体に対して画像
    露光を行う手段と、感光体上に形成された静電潜像をト
    ナーによって可視化するための現像器を有し、 感光体上の移動方向において帯電装置〜現像装置間に、
    帯電装置によって帯電された感光体表面を画像露光量以
    下の露光量で均一露光するための後露光手段を有するこ
    とを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 接触帯電部材に印加する電圧がDC成分
    のみであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 画像露光手段が後露光手段を兼用するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の電子写真
    装置。
  4. 【請求項4】 帯電手段は一旦感光体表面を、画像形成
    に必要な感光体表面暗部電位VD以上の帯電電位VD1
    に帯電し、これを後露光手段で均一露光することによっ
    て所望のVDに減衰させることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の電子写真装置。
  5. 【請求項5】 感光体表面電位を検知し、これを所定の
    値に制御するために後露光手段の露光量を変化させるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の電子写真
    装置。
  6. 【請求項6】 感光体表面電位を検知する手段が、感光
    体上の既定の表面電位を一次帯電手段が帯電するときに
    流れる帯電電流に基づくことを特徴とする特許請求の範
    囲第5項に記載の電子写真装置。
  7. 【請求項7】 感光体上の既定の表面電位を、感光体表
    面を任意の手段で除電して与えることを特徴とする特許
    請求の範囲第6項に記載の電子写真装置。
  8. 【請求項8】 感光体上の既定の表面電位が、帯電され
    た感光体表面を露光して与えられる残留電位であること
    を特徴とする特許請求の範囲第6項に記載の電子写真装
    置。
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