JP2017105120A - 画像形成装置 - Google Patents

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Shogo Suga
祥吾 菅
久米 隆生
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隆生 久米
飯田 健一
Kenichi Iida
健一 飯田
雄介 清水
Yusuke Shimizu
雄介 清水
利彦 ▲高▼山
利彦 ▲高▼山
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Abstract

【課題】バックグラウンド露光の露光量をより正確に設定でき、トナーかぶりを最小限に抑制することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像処理手段は、非トナー像形成領域に微小発光する際に適用される第1の発光パターンとは別に、濃度検知手段によって検知される露光量補正のトナー像を形成するための第2の発光パターンが予め記憶された第2のディザ処理テーブルを有し、前記第1の発光パターンと第2の発光パターンは、発光する画素の数及び露光量レベルは同一で、発光する画素の発光領域の配置が、前記第1の発光パターンよりも第2の発光パターンの方が、トナーの付着領域が大きくなる構成となっている。【選択図】図16

Description

本発明は、光ビームによって像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像をトナーによって現像する画像形成装置に関し、特に、像担持体の非トナー像形成領域を光ビームによってバックグラウンド露光する画像形成装置に関する。
従来のカラーの画像形成装置では、帯電された複数の像担持体上に、露光装置によって画像情報に基づいて光ビームを照射して静電潜像を形成し、現像器により各色のトナー像をそれぞれ像担持体表面に形成している。各像担持体表面に形成された各色のトナー像は、転写手段によって中間転写体上に順次重ねて転写され、その後、中間転写体上の多色トナー像が記録材に一括転写されることでカラー画像が形成される。
このような画像形成装置で多色画像をプリントする場合、上流側のトナー像が下流側の像担持体の転写ニップに突入する際に、トナー付着領域と非トナー付着領域とで、像担持体と中間転写体間の抵抗値に差異が生じる。その結果、中間転写体から像担持体に流れる転写電流は、トナー付着領域と非トナー付着領域とで差が生じ、この転写電流量の差が、転写後の像担持体に表面電位ムラを発生させる。この表面電位ムラを保持した状態で像担持体を再度帯電させると、表面電位ムラを十分に埋めることができず、次の現像プロセスにおいて感光体ドラム表面へのトナー付着量に差異が生じ、形成画像に濃度ムラが発生してしまう。
この濃度ムラを解決するために、従来から、帯電バイアスを高く設定し、帯電後の像担持体の表面電位を高くすることにより、転写時に発生した像担持体の表面電位ムラを平準化し、形成画像の濃度ムラを低減させる方法がある。
しかし、像担持体の表面電位を高くした分、現像プロセスで安定したトナー像を得るためには、露光プロセスにおいて光ビームの発光強度を強くする必要があるが、非トナー像形成領域で、余分なトナーが付着するおそれがある。
そこで、従来から、光ビームを余分なトナー付着を起こさない程度に短時間だけ微少発光させて、像担持体の表面電位上昇分をキャンセルさせていた。この非トナー像形成領域に対して光ビームを短時間だけ微小発光させる発光制御のことをバックグラウンド露光という。
バックグラウンド露光は、この他、現像バイアス電位と一次帯電バイアスとの電位差(バックコントラスト)が大きい場合に発生する反転カブリ対策としても実施される(特許文献1)。
しかし、バックグラウンド露光は、その露光量が想定よりも大きい場合に、トナーが感光体ドラムに現像してしまい、トナーかぶりという画像不良が発生してしまう場合がある。バックグラウンド露光によるトナーかぶりを抑制する手段として、トナー画像の濃度を測定するための濃度センサを利用し、バックグラウンド露光の露光量を調整することが考えられる(特許文献2)。
特開2003−323012号公報 特開2010−276881号公報
しかしながら、特許文献2に記載された構成では、バックグラウンド露光の露光量を適切に決定することが困難な場合があり、画像に微量のトナーが付着する現象(トナーかぶり)を発生させてしまう場合もある。
すなわち、特許文献2の方法では、濃度センサで中間転写体へ転写されたトナー濃度を検出しているが、非トナー像形成領域に対応する露光量の最小値と、ハーフトーン濃度に対応する領域の露光量とを同時に補正するものである。
しかし、バックグラウンド露光での微小発光時の露光量領域においては、濃度センサの立ち上がりが緩やかであり、濃度センサの感度バラつきなどによって、微小発光量が所望の値に設定できない場合がある。その結果、耐久によるトナーの変化や、環境温度・湿度の微妙な変化などによって、トナーかぶりが発生してしまうおそれがある。
本発明の目的は、バックグラウンド露光の露光量をより正確に設定でき、トナーかぶりを最小限に抑制することができる画像形成装置を提供することにある。
上記課目的を達成するために、本発明は、
入力された印刷データから画像データを生成する画像処理手段と、
像担持体と、
該像担持体を帯電させる帯電手段と、
帯電した像担持体に、前記画像処理手段によって生成された画像データに基づいて発光素子からの光ビームを照射させて静電潜像を形成する露光手段と、
前記像担持体に形成される静電潜像にトナーを付着させて可視化する現像手段と、
前記現像手段により可視化したトナー像を転写材に転写する転写手段と、
前記トナー像の濃度を検知する濃度検知手段と、を備え、
前記画像処理手段は、前記印刷データのうち非トナー像形成領域の画像データとして、予めディザ処理テーブルに記憶された微小発光用の発光パターンに基づいて、前記像担持体にトナーが現像しない程度に前記発光素子を微小発光させる画像データを生成して前記発光素子を駆動する駆動制御手段に出力する構成で、前記微小発光用の発光パターンの露光量レベルを、前記濃度検知手段によって検知されるトナー像の濃度情報に基づいて補正する画像形成装置において、
前記画像処理手段には、印字中に微小発光する際に適用される微小発光用の発光パターンとは別に、露光量レベルの補正に適用される補正用の発光パターンが予め記憶されており、
前記微小発光用の発光パターンと補正用の発光パターンは、発光する画素の数及び露光量レベルは同一で、発光する画素の発光領域の配置が、前記微小発光用の発光パターンよりも補正用の発光パターンの方が、トナーの付着領域が大きくなるような配置構成となっていることを特徴とする。
本発明によれば、バックグラウンド露光の露光量をより正確に設定でき、トナーかぶりを最小限に抑制することが可能となる。
本発明に使用する濃度センサと露光量との関係を示す図。 本発明が適用される画像形成装置の一例を示す断面構成図。 図2の感光体ドラム周辺の静電写真プロセスの説明図。 図3の感光体ドラム表面電位の推移を示す説明図。 濃度ムラが生じる感光体ドラム表面電位の推移を示す説明図。 濃度ムラが生じる出力画像の図。 バックグラウンド露光を行った場合の感光体ドラム表面電位の推移を示す説明図。 バックグラウンド露光を行った場合の出力画像を示す図。 本発明に係る印刷データを階調性を有する画像データに変換するブロック図。 図9に示す画像データとビデオ信号を示す図。 本発明に係る濃度センサと画像濃度の関係を示す図。 本発明に係る露光量と画像濃度との関係を示す図。 本発明に係る濃度補正制御におけるγカーブを表す図。 本発明に係る濃度補正制御における階調補正テーブルを表す図。 本発明に係る濃度補正制御における補正後の画像濃度を表す図。 実施例1に係る露光量とディザ処理テーブルの対応を表す図。 バックグラウンド露光量と画像濃度の関係を表す図。 レーザ光量の分布を立体的に表す図。 図18レーザ光量の副走査方向の分布を表す図。 図18の隣り合うレーザ光量の副走査方向の分布を表す図。 実施例1の効果を表す図。 実施例2に係る露光量とディザ処理テーブルの対応を表す図。 実施例2のバックグラウンド露光量と画像濃度の関係を表す図。 実施例2の効果を表す図。
以下に、本発明を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
[画像形成装置の説明]
図2は、本発明の実施例1に関わる画像形成装置であるカラーレーザビームプリンタの概略断面図である。
この画像形成装置は、4色(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,BK:ブラック)の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するために、4つの画像形成部を備えている。
すなわち、像担持体としての4つの感光体ドラム215、各感光体ドラム215を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ216と、を備えている。また、帯電した各感光体ドラム215に、画像データに基づいて発光素子としてのレーザ光源からの光ビームを照射させて静電潜像を形成する露光手段としてのスキャナユニット210を備えている。さらに、各感光体ドラムに形成される静電潜像にトナーを付着させてトナー像として可視化する現像手段としての複数の現像器217を備えている。
各現像器217により可視化したトナー像は、転写材としての中間転写体219上に順次転写する一次転写ローラ218を有し、重ねられたトナー画像が二次転写ローラ223によって二次転写材としての記録紙221に転写される。
すなわち、感光体ドラム215、帯電ローラ216、現像器217及び一次転写ローラ218が、中間転写体219に沿って複数組設けられている。
なお、図1では、各画像形成部の、感光体ドラム215、帯電ローラ216、現像器217、一次転写ローラ218について、各構成部分の符号にY,M,C,BKの添え字を付して区別している。添え字は各画像形成部を区別するだけで、基本的には同じ構成なので、以下の説明では、特に必要の無い場合は、添え字を付さず、数字の符号のみを付して説明する。
以下、各部について詳細に説明する。
本発明は、ホストコンピュータ202から入力された印刷データ203から駆動制御手段としてのレーザ駆動制御回路206を駆動するための画像データ205を生成する画像処理手段としての画像処理部204を備えている。画像処理部204では、画像データを所望のビデオ信号形式データに展開するもので、画像データ205は、像形成用のビデオ信号を生成する。
レーザ駆動制御回路206は、CPU209等の演算処理手段を有しており、画像処理部204にて生成された画像信号(ビデオ信号)に応じて、スキャナユニット210内の複数のレーザ光源211を駆動制御する。
スキャナユニット210は、レーザ光源から出射された各色の光ビーム212Y,212M,212C,212K(以下、光ビーム212)は、ポリゴンミラー207によって反射される。反射された光ビーム212は、レンズ213Y,213M,213C,213K(以下、レンズ213)を通過し、折り返しミラー214Y,214M,214C,214K(以下、折り返しミラー214)によって反射される。反射された各光ビームが、各感光体ドラム215Y,215M,215C,215K(以下、感光体ドラム215)上に照射される。
各感光体ドラム215は、帯電ローラ216により所望の電荷量に帯電されているため、光ビーム212を照射させて表面電位を部分的に下げることにより、感光体ドラム215表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器217により、悪色のトナー画像が形成される。感光体ドラム215上に形成されたトナー画像は、一次転写ローラ218に適当なバイアス電圧を印加することにより、無端状のベルトからなる中間転写体219上に一次転写される。
一次転写は、最初にイエロー(Y)の画像が中間転写体219に転写され、その上にマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)と順次転写され、カラー画像が形成される。なお、中間転写体219は、駆動ローラ226により搬送制御される。
そして、この駆動ローラ226に対向する位置に、トナー濃度を検出するための濃度検知手段としての濃度センサ225が設けられている。この濃度センサ225は、トナー濃度を検出し、検出値を画像処理部204に送信し、画像処理部204にて、画像信号の露光量を、トナー濃度を最適にする露光量レベルに補正するものである。
中間転写体219の下方には給紙カセット220が配置されており、給紙カセット220内の記録紙221が、給紙ローラ222によって給紙される。給紙された記録紙221は、中間転写体219上に一次転写された画像に同期するように、二次転写ローラ223の転写ニップへと搬送され、記録紙221に、トナー像が二次転写される。このとき、二次転写ローラ223に適当なバイアス電圧を印加して転写効率を高めている。二次転写された記録紙221は、定着器224にて、熱と圧力により熱定着が行なわれ、記録紙221上に安定したカラー画像が定着され、その後、排紙部より排紙される。
[トナー像形成プロセス]
次に、図3及び図4を参照して、トナー像形成プロセスにおける感光体ドラム215の表面電位の推移について説明をする。
はじめに、感光体ドラム215の表面電位は、ほぼ0Vである(図4(a))。この電位は、連続して画像形成が行われている場合には、転写後の表面電位である。
画像形成が開始されると、感光体ドラム215上に配置している帯電ローラ216よって、感光体ドラム215の表面を所望の極性に均一に帯電される(図4(b))。帯電電位VDは、例えば、−600Vである。
次に、画像同期信号を基準に、画像処理部204から送出されるビデオ信号をもとに、光ビーム212で感光体ドラム215を露光することにより、感光体ドラム215表面に静電潜像を形成する(図4(c))。静電潜像が形成された感光体ドラム215の表面電
位は、光ビーム212で感光体ドラム215が露光された部分のみ、感光体ドラム215の表面電位は、帯電電位VDから、露光部電位VLに変化する。露光部電位VLは、たとえば、−200Vである。
静電潜像を可視化するための現像プロセスでは、感光体ドラム215上に形成された静電潜像を、現像器217に所定の電圧を印加して感光体ドラム215上の静電潜像を現像し、可視化されたトナー像を形成する。その際、感光体ドラム215上に形成されるトナー像は、現像器217との対向位置で、光ビーム212の照射位置において、トナーが感光体ドラム215の表面電位がVDC(約−400V)になるところまで付着する(図4(d))。
その後、一次転写ローラ218により転写バイアスが印加され、感光体ドラム215の表面に現像されたトナーが中間転写体219に転写される。転写後の感光体ドラム215の表面電位は、−100〜+500Vになる(図4(e))。
一連の帯電、露光、現像、転写プロセス終了後は、感光体ドラム215は再度帯電され、感光体ドラム215の表面電位は、図4(b)のように所望の電位に均一に帯電される。
このような画像形成装置で、多色プリントをする場合、上流側の画像形成部で中間転写体219上に転写したトナー像が、下流側の画像形成部の感光体ドラム215と一次転写ローラ218との転写ニップに突入する。その際に、中間転写体219上には、上流側の画像形成部で形成されたトナー画像には、トナーが付着したトナー付着部分と、トナーが付着していない非トナー付着部分とが存在している。そのため、下流側の転写ニップ部において、上流側のトナー画像のトナー付着部分と非トナー付着部分とで、感光体ドラム215と中間転写体219間の抵抗値に差が生じる。その結果、トナー付着部分と非トナー付着部分との間に、中間転写体219から感光体ドラム215に流れる転写電流に差が生じる。この転写電流の電流量の差により、図5に示すように、転写後の感光体ドラム215に、表面電位ムラΔV1が残る(図5(a))。
この表面電位ムラΔV1を持った状態で再度帯電を行うと、この表面電位ムラΔV1を十分に埋めることができず、帯電後のドラム表面電位は、帯電電位VDに対してΔV2だけ高い部分が残ってしまう(図5(b))。
この状態で、画像処理部204から送出されるビデオ信号をもとに、光ビームにより静電潜像を形成すると、表面電位ムラが発生している箇所の露光後の感光体ドラム215の表面電位は露光部電位VLとはならない。すなわち、局所的に露光部電位VLより電位が高い部分が残り(図5(c))、現像を行うと、感光体ドラム上の表面電位ムラが残った状態でトナーの現像が行われるため、現像後のトナー濃度にはムラが発生する(図5(d))。
この結果、図6に示すように、画像が局所的に薄い画像が形成されることになる。ここで、601は出力画像、602は上流側の画像形成部の形成画像(例えばイエローのベタパターン)である。また、603は下流側の画像形成部の形成画像(例えばブラックのハーフトーン画像)、604は下流の画像形成部の形成画像に発生する画像濃度ムラ部である。
すなわち、下流側の画像形成部での転写後の感光体ドラム215の表面電位にムラが生じたまま再度帯電を行うと、この表面電位ムラを十分に解消することができない。したがって、次の現像プロセスにおいて感光体ドラム215表面へのトナー付着量が異なり、画像濃度ムラが発生してしまうという問題が発生する。
[バックグラウンド露光]
この画像濃度ムラを解決する手段として、図7に示すように、転写後の表面電位ムラを
解消するために、帯電バイアスの設定値を従来のバイアス設定値である帯電電位VDに対してΔV3高く設定している。帯電電位をVD’=−650Vとすることにより、転写後の感光体ドラム215の表面電位ムラを、帯電プロセスにおいてΔV4(ΔV4<ΔV2)に低減することができる(図7(B))。
しかしながら、転写後の帯電バイアスの出力値をVD’=−650Vと高くすると、帯電後の感光体ドラム215の表面電位は、従来の感光体ドラム215の表面電位は帯電電位VDに比べてΔV3だけ高くなる。そのため、所望の画像濃度を得るためには、露光プロセスにおいて電位差分のΔV3を打ち消す必要がある。
つまり、従来の露光量Lよりもより高い露光量L1(L1>L)で、感光体ドラム215の表面を露光する必要がある。この感光体ドラム215の表面電位上昇分のΔV3を打ち消すために、トナー付着領域(トナー像形成領域)においては、感光体ドラム215の露光時の光ビームの発光量をL1にする。それとともに、非トナー付着領域(非トナー像形成領域)においても、レーザスキャナ230のレーザ発光を余分なトナー付着を起こさない程度の光量L2(L1>L>L2)で発光させるバックグラウンド露光を行う。
このバックグラウンド露光を行うことにより、露光後の非トナー像形成領域のドラム表面電位をVD、トナー像形成領域のドラム表面電位をVLになるようにすることができ、帯電バイアス後の感光体ドラム表面電をVD’=−650Vと高くしたことによる感光体ドラムの表面電位差分のΔV3を打ち消すことができる(図7(c))。
この状態で現像を行うと、感光体ドラム215の電位ムラが小さい状態でトナーの現像が行われるため、トナー像の現像ムラが低減される(図7(d))。その結果、中間転写体219に転写後の画像は、図8に示すように下流側の画像形成部での形成画像に濃度ムラが発生しない画像を形成することができる。
[レーザ発光制御]
次に、感光体ドラムへのレーザ発光制御の詳細について、図9を用いて、詳細に説明する。
画像処理部204では、ホストコンピュータ202から受け取ったプリントすべき印刷データ203に対して、ROMに格納されたプログラムを実行することで、各種画像処理を実行する。すなわち、画像形成装置の設定解像度に応じた最小画素単位に分割処理をして画像データ2031を生成する。さらに、画像データ2031は、多値ディザ処理テーブルに従って、階調を有する画像データ2032に変換処理される。画像処理部204は、画像データに基づいて画像クロックPclkに同期したビデオ信号とした画像データ205を生成し、レーザ駆動制御回路206に出力する。
例えば、図10に示すように、画像データ205のビデオ信号出力は、画像クロックがPclk=20MHzの場合には、1画素の走査時間は1/Pclk=50nsecとなり、
印刷用画像クロックの立ち上がりタイミングに同期してビデオ信号を差動信号で出力する。
[濃度補正]
レーザ発光制御については先に述べたが、トナー像形成領域(ハーフトーンからベタ黒)においては、濃度を安定させるために、次に述べる濃度補正がなされる。
濃度補正には、濃度検知手段としての濃度センサ225を用いる。濃度センサ225の出力は、ROMに内蔵してある図11で示したようなテーブルを用い、実際に紙へ印字した際の画像濃度に換算することが可能となる。濃度は、トナー像形成領域の濃度から非トナー像形成領域(ベタ白部)の濃度を引いた値であり、ベタ白部の濃度は0になる。
次に、濃度補正に用いるパッチ画像、及びγカーブの補正について説明する。
パッチ画像は、複数のハーフトーンパターンを用いた。パッチ画像には、実際の画像形成に用いる多値ディザ処理が施されている。
本実施例では、光ビーム212による露光量比率が、14%、21%、31%、43%、61%、75%、90%の7個のハーフトーン画像をパッチとして用いた。
なお、階調補正テーブルの更新の概略は以下の通りである。
図12の横軸は、露光量(比率)であり印刷データの階調に相当する。縦軸は紙に印刷した際の画像濃度である。
また、図13は、図12を概算される最大濃度(露光時間100%時の濃度)で規格化し、各測定ポイントを通るように曲線近似したものであり、画像濃度補正前のγカーブと呼ばれる。簡単に言うと、この画像濃度補正前のγカーブの縦軸と横軸を入れ替えたテーブルが階調補正テーブル(図14)である。ホストコンピュータからの入力画像データを階調補正テーブルで変換し、実際の画像形成を行うことで、ホストによる画像濃度指示と実際の濃度の間に、線形の関係(図15)が生まれ、正確な色再現を行うことができるようになる。
[バックグラウンド露光用レーザ発光制御]
次に、バックグラウンド露光制御について説明をする。
バックグラウンド露光は、非トナー像形成領域のレーザ発光制御であり、感光体ドラムにトナーが現像しない程度に感光体ドラムを露光させるために、露光量はトナー像形成領域よりも小さい。
具体的には、図16に示すような、処理テーブルTAの微小発光用の発光パターンAにおける露光量約11%程度の微小発光とすることで、感光体ドラム215の表面電位を、VD’からVDに下げることができる。また、現像前の感光体ドラム215の表面電位を、トナーが現像しない適切な電位にすることができ、状況に合わせて露光量を適切に保つため、次に述べる光量補正を行っている。
[バックグラウンド露光用の光量補正]
前記画像処理部204は、トナー像形成領域におけるハーフトーンではγ補正を行い、露光量の調整が行われ、濃度階調性が保たれるのに対して、バックグラウンド露光の露光量に対しては、次のような補正を行う。
すなわち、感光体ドラム215にトナーが現像しない程度に発光素子としてのレーザ光源211を短時間微小に発光させるディザマトリックスの微小発光用の発光パターンAを記憶する処理テーブルTAを有する。この処理テーブルTAの微小発光用の発光パターンに基づいて生成された微小発光の画像データがレーザ駆動制御回路206に出力される。そして、発光パターンの露光量レベルを、濃度検知手段としての濃度センサ225の検知結果である濃度情報に基づいて補正するようになっている。
濃度補正と同様に、このバックグラウンド露光量についても、パッチ画像を用いて露光量補正を行う。
この実施例では、図16に示すように、印字中に微小発光する際に適用される微小発光用の発光パターンAを記憶した処理テーブルTAとは別に、補正用の発光パターンBを記憶した処理テーブルTBを備えている。処理テーブルTBには、補正用の発光パターンBが記憶されている。微小発光用の発光パターンAと補正用の発光パターンBは、発光する画素の数及び露光量レベルは同一で、発光する画素の配置が相違する。この画素の配置構成は、微小発光用のパターンAよりも補正用の発光パターンBの方が、トナーの付着領域が大きくなるような配置構成となっている。
ここで、微小発光用の発光パターンAと補正用の発光パターンBについて、より詳細に説明する。
まず、両成長パターンに共通する構成は次の通りである。
すなわち、ディザマトリクスの最小単位は、図示例では、横4マス、縦4マス、計の16マスの画素群によって構成されている。発光する画素の数は、16画素のうちの半分の
8画素であり、露光レベルは、マトリックス内の16マスの全面積に対して発光する各画素の発光幅の面積の総和の比率である。なお、各行の画素については、左から右方向が、対応する光ビーム212のポリゴンミラー207による主走査方向である。また、ディザマトリクスの16画素の内、各列の上から下方向が、感光体ドラム215上において、感光体ドラム215の移動方向に並ぶ副走査方向である。
図示例では、発光する画素は決まっており、露光量レベルに応じて、各画素の発光幅は、同時に成長するようになっている。図示例では、1画素中の走査方向上流端から発光幅が成長する構成となっている。
図16では、両発光パターン共に、主走査方向の1ドット(1画素)あたりの露光量(幅割合)が20〜28%で、ディザマトリクス全体の平均露光量として10〜14%のパターンを示している。すなわち、発光している画素数(8画素)がディザマトリクスの画素数(16画素)の半分なので、平均露光量は半分となる。
両発光パターンA,Bの相違点は、16マスの画素のうち、発光する画素の配置構成である。
微小発光用の発光パターンAは、1行目と2行目の画素については、左から1番目と3番目の画素が発光する画素であり、3行目と4行目の画素については、左から2番目と4番目の画素が発光する画素である。したがって、1行目と2行目の画素について、左から1番目と3番目の画素が副走査方向に繋がっており、副走査方向に繋がっている部分は4か所となる。
一方、補正用の発光パターンBは、1行目から4行目のすべての行の画素について、左から1番目と3番目の画素が発光する画素であり、2番目と4番目の画素は発光しない。したがって、1行目から4行目のすべての画素について、左から1番目と3番目の画素が発光する画素であり、副走査方向に繋がっている部分は6か所となる。次の単位のマトリクスとの間を含めると、1マトリクスあたり、副走査方向に繋がる部分は8か所となり、発光している画素の露光領域が、副走査方向に連続している。
すなわち、補正用の発光パターンBは、微小発光用の発光パターンAよりも、副走査方向に隣り合う画素同士において発光領域が繋がっている割合が高くなっている。このように、隣り合う画素の副走査方向に発光領域が繋がっている割合を高めることにより、トナーの付着領域が、微小発光用の発光パターンAよりも補正用の発光パターンBの方が大きくなる。
この実施例1では、画像処理部204による微小発光用の発光パターンAの露光量レベルの補正は、処理テーブルTBに記憶されている補正用の発光パターンBによって、複数レベルの露光量のパッチ画像のデータを生成する。
この例では、露光量(比率)レベルとしては、10%、11%、12%、13%、14%の5個のパッチ画像を用いる。図16では、露光量レベル11%、13%については、図示を省略している。
この発光パターンに基づいて、感光体ドラム215上に光ビームを照射してパッチ画像の潜像を形成し、現像器217によってトナー像として現像され、中間転写体219に転写される。この転写されたトナー像であるパッチ画像(トナー像)が、濃度センサ225によって検出される。検出値が予め設定した値以上に達したパッチ画像の露光量レベルを判定し、判定された露光量レベルより一水準低い露光量レベルに合わせて、バックグラウンド露光時の微小発光用の発光パターンの露光量レベルを補正する。
このように、本発明では、バックグラウンド露光を行う微小発光用の発光パターンAではなく、よりトナーが付着しやすい補正用の発光パターンBによって、露光量レベルを調整している。したがって、印字時の非トナー像形成領域(バックグラウンド露光)の微小発光用の発光パターンAの露光量レベルが、感光体ドラム上にトナーが現像されないレベ
ルに最適化することができる。
補正する露光量レベルは、トナーが現像し始めていることが検出可能な露光量の1水準低いレベルではなく、2水準低い値でもよいし、要するに、トナーが現像し始めていることが検出可能な露光量より低い水準であればよい。
なお、濃度センサ225の値は、センサ感度や中間転写体219のバラつきの影響を受けるため、基準となる初期のセンサ値に対して0.5%以上値が小さくなった時に、濃度値に濃度が変化したと判断する。この値を、紙上の濃度に換算すれば、0.005程度の濃度変化に相当する。例えば、印字前の紙の濃度が0.06であった場合に、トナーかぶりによって濃度情報が0.065となった場合には検出可能であることを意味する。したがって、トナーかぶりが生じる値(たとえば0.065)、予め設定しておけば、トナーかぶりが生じた露光量のレベルを判定できる。
なお、濃度測定にはx−rite社の504分光濃度計を使用し、紙種はxrox社のBISINESS4200を用いている。
次に、本実施例1の効果について説明する。
表1には、本実施例1と比較例1について、画像処理部204において、画像データの多値ディザ処理に使用する処理テーブルを示している。
本実施例1と比較例1それぞれについて、露光量補正時と、実際の印字時の画像データのディザ処理に適用される多値ディザ処理テーブルを示している。それぞれ、非トナー像形成領域と、中間調のトナー像形成領域について示している。
本実施例1では、露光量補正については、非トナー像形成領域については、補正用の発光パターンBが記憶されている処理テーブルTB、トナー像形成領域(ハーフトーン)については、中間調の補正用の発光パターンとして、処理テーブルTAの微小発光用と同じ発光パターンAが用いられる。また、実際の印字時については、非トナー像形成領域については処理テーブルTA,トナー像形成領域(ハーフトーン)についても処理テーブルTAが適用される。
比較例1は、露光量補正について、印字時のトナー像形成領域(ハーフトーン)と同じく処理テーブルTAを用いたものである。
印字中の中間調のトナー像形成領域(ハーフトーン)の露光量補正に適用される処理テーブルについても、中間調の補正用の発光パターンとして、処理テーブルTAの微小発光用と同じ発光パターンAが適用されている。また、実際の印字時における非トナー像形成領域((ハーフトーン)に適用されるディザ処理テーブルも、共に微小発光用と同じ発光パターンAが適用される。
比較例1の露光量補正に使用するパッチ画像についての露光量(比率)は、10%、11%、12%、13%、14%であり、本実施例1と同じである。
微小発光用の発光パターンAは、上述した通り、発光する画素が副走査方向に繋がる部分が4か所で、発光部が連続しにくいパターンであり(4か所)、階調性が得られやすい。これに対して、補正用の発光パターンBは、発光する画素が副走査方向に繋がる部分が8か所あり、発光部が連続してトナーが付着する面積が広い。そのため、後述のように、急に濃度が変化するため、階調の連続性が崩れやすい。
なお、本実施例1、比較例1において、処理テーブルTAの露光量レベルは14%までしか記載していないが、図示のまま50%まで成長して、50%以降は、他の画素群が発光を始める成長パターンとしてもよいし、50%に達する前から、他の画素群が発光を始める発光パターンとしてもよく、特に限定されない。
Figure 2017105120
図17に、本実施例1と比較例1について、バックグラウンド露光の露光量補正時における露光量と画像濃度をプロットしたものを示す。
11%を境に、本実施例1と比較例1では挙動が異なり、本実施例1では、濃度センサ225の値が大きく変化している。一方、比較例1は、11%を境に濃度センサ225の値が変化しているものの緩やかな変化である。
その理由としては、本実施例1において露光されるパターンが副走査方向に連続していることが挙げられる。
図18は、1ドットあたり主走査方向に30%の露光量でレーザを露光させた場合のレーザ光量を三次元的に表したものである。レーザが発光し始めてから、露光量が立ち上がりはじめ、露光量が安定したのちに、立ち下がる様子がわかる。即ち、レーザの微小露光領域では、露光量が安定する前に立ち下がっている。
図19には、主走査方向の1ドットあたりの露光量を変更した場合において、露光量最大となる時のレーザ光量の副走査方向の分布を示している。露光量を大きくしていくに従って、最大レーザ光量が大きくなることがわかる。
図17に示したように、平均露光量11%を超えた場合に濃度センサの値が変化することから、1ドットあたりの露光量が22%(平均露光量11%)を超えると現像が始まると考えられる。
次に、副走査方向に露光領域が連続した場合におけるレーザ光量のプロファイルを、図20に示す。これは、図19に示すような光量プロファイルのレーザを、1ドット分副走査方向にずらして発光させた場合における、光量を重ね合わせた光量プロファイルである。
図20からもわかるように、露光量22%を超えたあたりで、ドットの境界近辺のレーザ光量も現像するレベルを超えてくる。その結果、バックグラウンド露光の露光量補正時において、副走査方向に連続したある発光パターンBを使用する本実施例1は、現像し始めてからの濃度センサ225の変化が大きくなると考えられる。
濃度センサ225の検出値から濃度変化が0.005以上となった露光量に対して1水準低い露光量をバックグラウンド露光の露光量に設定するため、本実施例ではバックグラウンド露光の露光量は11%、比較例1では13%と設定する。
このように露光量補正がされた状態で2000枚通紙を行い、200枚毎にトナーかぶりの推移を確認した結果を図21に示す。本実施例は、比較例1に対してトナーかぶりの少ない状態を長期間保つことが出来た。
以上、本実施例1によれば、印字中に行われるバックグラウンド露光時の発光パターンとして、微小発光用の発光パターンAと、バックグラウンド露光の露光量補正を行う際の補正用の発光パターンBとを異なるものにしている。その結果、バックグラウンド露光量を精度良く最適値にすることができ、トナーかぶりも少なくすることが可能となり、トナ
ーカートリッジの長寿命化を図ることができる。
[実施例2]
本実施例2における画像形成装置は、基本的な構成は実施例1と同じであるため、実施例1との相違点のみを説明し、同一の構成部分については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施例2では、印字時の非トナー像形成領域への露光(バックグラウンド露光)の微小発光用の発光パターンCを、中間調のトナー像形成領域(ハーフトーン)に適用される中間調用の発光パターンAと異なるものとしている。
印字時の非トナー像形成領域への微小発光用の発光パターンCは、処理テーブルTCに記憶されており、実施例1において微小発光用として用いた発光パターンAよりも、さらに階調性が得やすいパターンとなっている。
微小発光用の発光パターンCと補正用の発光パターンBは、発光する画素の数及び露光量レベルは同一で、発光する画素の発光領域の配置が異なる。すなわち、微小発光用の発光パターンCよりも補正用の発光パターンBの方が、トナーの付着領域が大きくなるような配置構成となっている。
この微小発光用の発光パターンCについても、ディザマトリクスの最小単位は、図示例では、横4マス、縦4マス、計の16マスの画素群によって構成されている。そして、発光する画素の数は、16画素のうちの半分の8画素であり、露光レベルは、マトリックス内の16マスの全面積に対して発光する各画素の発光幅の面積の総和の比率である。
そして、1行目から4行目のすべての行の画素について、隣り合う画素の発光領域が副走査方向に繋がっている部分が存在しないパターンとなっている。
すなわち、1行目と3行目は、左から1番目と3番目の画素が発光する画素であり、2番目と4番目の画素は発光しない。一方、2行目と4行目は、左から2番目と4番目の画素が発光し、1番目と3番目の画素は発光しない。したがって、1行目から4行目のすべての画素について、副走査方向に隣り合う画素の発光領域が繋がる部分は存在しない。
この微小発光用の発光パターンCの特徴は、副走査方向に隣接する画素の発光領域が連続していないことである(図22)。実施例1で述べたように、副走査方向に非連続となる発光パターンは、現像しにくいパターンとなる。
したがって、非トナー像形成の補正用の発光パターンBは、微小発光用の発光パターンCよりも、副走査方向に隣り合う画素同士において発光領域が繋がっている割合が高くなっている。
さらに、本実施例2では、印字時のトナー像形成領域(ハーフトーン)については、実施例1と同様、発光パターンAが適用される。
したがって、中間調用の発光パターンAは、微小発光用の発光パターンC及び補正用の発光パターンBと、発光する画素の数及び露光量レベルは同一である。一方、発光する画素の発光領域の配置が、微小発光用の発光パターンCよりもトナーの付着領域が大きく、補正用の発光パターンBよりもトナーの付着領域が小さい配置となっている。副走査方向に隣り合う画素同士において発光領域が繋がっている割合で比較すると、中間調用の発光パターンAが、微小発光用の発光パターンCよりも高く、補正用の発光パターンBよりも低い。
[バックグラウンド露光用レーザ発光制御]
この印字時の非トナー像形成に適用される微小発光用の発光パターンC、補正用の発光パターンB及び中間調用の発光パターンAの画素の配置構成は、相対的なものである。
実際の印字中にバックグラウンド露光を行う際には、微小発光用の発光パターンCが格納されている処理テーブルTCを用いて露光量を決定する。なお、中間調のトナー像形成領域(ハーフトーン)においては、中間調用の発光パターンAが記憶された処理テーブルTAを読み出して、画像データの処理をする。
[バックグラウンド露光用の光量補正]
また、バックグラウンド露光の光量を補正する場合には、実施例1と同様に、トナー像形成領域とは異なる補正用の発光パターンBを用いて、バックグラウンド露光用の光量補正を行う。露光量(比率)が10%、11%、12%、13%、14%の5個のパッチに対する濃度センサ225の検知結果から、トナーが現像し始めている露光量を判定する。そして、それより1水準低い露光量レベルを、バックグラウンド露光の露光量と規定する。本実施例においては、11%である。
次に本実施例2の効果について説明する。
本実施例2と実施例1との違いを表2に示す。
露光量補正時においては、非トナー像形成領域(バックグラウンド露光)に適用される処理テーブルは、微小発光用の発光パターンBが記憶されている処理テーブルTBである。また、中間調のトナー像形成領域(ハーフトーン)については、共に中間調用の発光パターンAが格納されちる処理テーブルTAが適用される。
相違点は、実際の印字における非トナー像形成領域(バックグラウンド露光)においては、実施例1では、中間調用の発光パターンAが格納された処理テーブルTAを適用している。これに対して、本実施例2では、微小発光用の発光パターンCが格納された処理テーブルTCが適用される。
Figure 2017105120
各処理テーブルにおいて、露光量に対して濃度センサ225が検出する濃度との関係を図23に示す。
本実施例2と実施例1は、共に、処理テーブルTAを用いてバックグラウンド露光の露光量を決定するため、11%の露光量を選択する。実際の印字時にバックグラウンド露光を行う際の、処理テーブルTAと処理テーブルTCと比較すると、露光量12%以上で、本実施例2の処理テーブルTCのほうが、現像しにくいパターンであることがわかる。すなわち、本実施例2は、実施例1に対して、実際の印字時においてトナーかぶりの少ない構成である。
実際に効果を確認するために、2000枚通紙を行い、200枚毎にトナーかぶりの推移を確認した。その結果、図24に示すように、本実施例では、実施例1に対してトナーカブリの少ない状態を保つことが出来た。
以上、本実施例2によれば、バックグラウンド露光の露光量補正の際は、濃度センサの挙動を検知しやすい発光パターンBで露光量を決定する。そして、実際に印字時にバックグラウンド露光を行う際には、より現像しにくい発光パターンCを用いる。
その結果、バックグラウンド露光量を精度よく最適値に出来るだけでなく、トナーかぶりも最低限に抑えることが可能となる。
なお、上記実施例では、カラー画像を形成する場合のバックグラウンド露光について説明したが、現像バイアス電位と一次帯電バイアスとの電位差(バックコントラスト)が大きい場合に発生する反転カブリ対策の場合にも適用できる。その場合には、トナー像の濃度検知手段としては、転写材としての記録紙に転写されたトナー像についての濃度を検出するようにすればよい。
また、カラー画像を形成する場合でも、トナー像の濃度検知については、記録紙に転写されたトナー像について濃度を検出するようにしてもよいし、また、中間転写体の有無に関わらず、像担持体に形成されるトナー像の濃度を検出するようにしてもよい。
203 印刷データ、204 画像処理部(画像処理手段)
205 画像データ、206 レーザ駆動制御回路
210 スキャナユニット(露光手段)
211 レーザ光源(発光素子)、212 光ビーム
215 感光体ドラム(像担持体)、216 帯電ローラ、217 現像器
218 一次転写ローラ(転写手段)、219 中間転写体
221 記録紙(転写材)、223 二次転写ローラ
225 濃度センサ(濃度検知手段)
TA 処理テーブル(発光パターンA)
TB 処理テーブル(発光パターンB)
T3 処理テーブル(発光パターンC)
A 微小発光用(実施例1)、中間調用の発光パターン(実施例1、2)
B 補正用の発光パターン(実施例1、実施例2)
C 微小発光用の発光パターン(実施例2)



Claims (8)

  1. 入力された印刷データから画像データを生成する画像処理手段と、
    像担持体と、
    該像担持体を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記像担持体に、前記画像処理手段によって生成された画像データに基づいて発光素子からの光ビームを照射させて静電潜像を形成する露光手段と、
    前記像担持体に形成される静電潜像にトナーを付着させて可視化する現像手段と、
    前記現像手段により可視化したトナー像を転写材に転写する転写手段と、
    前記トナー像の濃度を検知する濃度検知手段と、を備え、
    前記画像処理手段は、前記印刷データのうち非トナー像形成領域の画像データとして、予めディザ処理テーブルに記憶された微小発光用の発光パターンに基づいて、前記像担持体にトナーが現像しない程度に前記発光素子を微小発光させる画像データを生成して前記発光素子を駆動する駆動制御手段に出力する構成で、前記微小発光用の発光パターンの露光量レベルを、前記濃度検知手段によって検知される前記トナー像の濃度情報に基づいて補正する画像形成装置において、
    前記画像処理手段には、印字中に微小発光する際に適用される微小発光用の発光パターンとは別に、露光量レベルの補正に適用される補正用の発光パターンが予め記憶されており、
    前記微小発光用の発光パターンと補正用の発光パターンは、発光する画素の数及び露光量レベルは同一で、発光する画素の発光領域の配置が、前記微小発光用の発光パターンよりも補正用の発光パターンの方が、トナーの付着領域が大きくなるような配置構成となっていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補正用の発光パターンは、前記微小発光用の発光パターンよりも、前記像担持体の移動方向である副走査方向に隣り合う画素同士において発光領域が繋がっている割合が高いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記微小発光用の発光パターンは、印字中に中間調のトナー像形成領域に適用される中間調用の発光パターンと同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記微小発光用の発光パターンは、中間調用の発光パターンと異なり、
    前記中間調用の発光パターンは、前記微小発光用の発光パターン及び補正用の発光パターンと、発光する画素の数及び露光量レベルは同一で、発光する画素の発光領域の配置が、前記微小発光用の発光パターンよりもトナーの付着領域が大きく、前記補正用の発光パターンよりもトナーの付着領域が小さくなるような配置構成となっている請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記中間調用の発光パターンは、前記像担持体の移動方向である副走査方向に隣り合う画素同士において発光領域が繋がっている割合が、前記微小発光用の発光パターンよりも高く、前記補正用の発光パターンよりも低いことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像処理手段による微小発光用の発光パターンの露光量レベルの補正は、前記補正用の発光パターンで、複数の露光量レベルで複数のパッチ画像のデータを生成し、該パッチ画像のデータに基づいて形成された前記トナー像について、前記濃度検知手段によって検出された濃度が予め定められた値以上に達したパッチ画像の露光量レベルを判定し、判定された露光量レベルより低い露光量レベルに、前記微小発光用の発光パターンの露光量レベルを調整する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体、帯電手段、前記現像手段及び転写手段は複数組設けられ、
    帯電された前記各像担持体に前記画像処理手段によってそれぞれ生成された画像データに基づいて露光手段によって前記発光素子から光ビームを照射させて静電潜像を形成し、前記各現像手段によって各像担持体に形成された前記トナー像が前記各転写手段によって転写材としての中間転写体上に順次転写される構成である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記濃度検知手段は、前記中間転写体上に一次転写されたトナー像の濃度を検出する請求項7に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020052370A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 キヤノン株式会社 画像形成装置

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