JP2004345220A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一画面中の写真領域についても文字領域についても共に良質の画像が得られる画像形成装置。
【解決手段】像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、画像処理部においては画像情報の画像領域及び文字領域の判別を可能としていて、制御部は判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行うよう制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、画像処理部においては画像情報の画像領域及び文字領域の判別を可能としていて、制御部は判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行うよう制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真プロセスを利用するデジタル方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル方式による画像形成装置では、画像読み取り部でCCD等の撮像素子によって読み取られた画像データ、または外部から電気信号としてコントローラに入力された画像データを用いて、像露光手段は像露光を行い像担持体上に静電潜像を形成している。
【0003】
半導体レーザを用いた像露光手段は、一様帯電して回転する像担持体に対して、主走査方向に画像データに基づくドットラインの露光を行い、像担持体の回転によって副走査が行われて、ドットの集合体として画像(静電潜像)が形成される。
【0004】
デジタル方式によって形成される画像について、良質の画像を得るための提案が多くなされている。
【0005】
特許文献1においては、像担持体に形成されるドットライン上のトナー量を一定に保って、色安定性を向上させ、理想のライン線画像を形成することが記載されている。
【0006】
特許文献2においては、像担持体上に横ドットライン集合体パターンを形成し、反射濃度を検出し、反射濃度からドットラインの線幅を判断するという手段を用いてドットライン幅を一定に保つよう制御することが記載されている。
【0007】
特許文献3においては、現像装置内のトナー濃度を検出することによって、像露光手段の書き込み光量を制御して、線画像の縦/横線幅比を良好に保つように制御することが記載されている。
【0008】
特許文献4においては、離間した複数本の1ドットラインから成るパッチ画像を形成し、該パッチ画像の画像濃度を検出し、検出結果に基づいて画像濃度を調整し、線画像の画像濃度を安定化させることが記載されている。
【0009】
特許文献5においては、画像データから画像データを出力するに必要なトナー消費量を算出し、トナー残量と比較して全データが出力可能なように判定された画像領域に応じて画像補正を行い、画像劣化を最小限に抑えて出力動作を完遂させることが記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−50155号公報
【0011】
【特許文献2】
特開2001−80113号公報
【0012】
【特許文献3】
特開平11−174754号公報
【0013】
【特許文献4】
特開2001−42579号公報
【0014】
【特許文献5】
特開2001−232903号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
写真部と文字部とを有した画像について同じ強さのレーザパワーで画像形成を行うと、写真部において濃淡のはっきりした適当と判断されるトナー付着量の場合には、文字部については相対的にトナー付着量が多くなり、文字画像については文字ラインの先鋭性を欠く傾向が認められ、その際には不必要なトナーが消費されていることとなる。
【0016】
本発明の第1の目的は、写真部においては相対的にトナー付着量を多くして濃淡のはっきりしたきれいな画像が形成され、文字部においては相対的にトナー付着量を少なくして文字ラインのエッジが潰れないシャープな画像が形成されると共に、トナー消費量を低減する画像形成装置を提供することにあり、第2の目的は第1の目的で述べた画像形成が長期に亘って継続して得られる画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決し、かつ第1及び第2の目的を達成するために本発明は以下のように構成している。
【0018】
請求項1記載の発明は、「画像読み取り部で読み取った画像情報又は外部から入力した画像情報の画像処理を行う画像処理部と、一様帯電した像担持体上に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、該静電潜像を現像してトナー像とする現像手段と、該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、これらの制御を行う制御部とを有した画像形成装置において、
前記像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、前記画像処理部においては前記画像情報の写真領域及び文字領域の判別を可能としていて、判別部は判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を変えるよう制御を行うことを特徴とする画像形成装置。」である。
【0019】
請求項2記載の発明は、「レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。」である。
【0020】
この請求項1、2記載の発明によれば、写真部と文字部とを有した画像について写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においては文字ラインの潰れないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【0021】
請求項3記載の発明は、「画像読み取り部で読み取った画像情報又は外部から入力した画像情報の画像処理を行う画像処理部と、一様帯電した像担持体上に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、該静電潜像を現像してトナー像とする現像手段と、該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、これらの制御を行う制御部とを有した画像形成装置において、
前記現像手段の下流側には像担持体上に形成されたドットライン幅の検知を可能とする反射濃度センサを有し、
前記像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、前記画像処理部においては前記画像情報の写真領域及び文字領域の判別を可能としていて、制御部は予め像露光手段によって形成したドットラインのライン幅を前記反射濃度センサを用いて検出し、適正とするレーザパワー強度を決定し、該適正とするレーザパワー強度に基づいて判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を変えるよう制御を行うことを特徴とする画像形成装置。」である。
【0022】
請求項4記載の発明は、「決定した適正とするレーザパワー強度に基づいて、レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。」である。
【0023】
この請求項3、4記載の発明によれば、適時露光条件の修正が行われるので、長期に亘って写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においてはライン潰れのないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の画像形成条件設定を適用するモノクロ画像形成を行う画像形成装置に共通する装置の構造とその動作を図7によって説明する。但し、本発明はかかる構造に限定されるものではなく、カラー画像を形成するカラー画像形成装置も含まれる。。
【0025】
前記装置は画像読み取り部10、レーザ書き込み部20、画像形成部30、給紙部40及び原稿載置部50等より構成される。
【0026】
画像読取り部10において画像走査が行われて撮像素子15によって得られた原稿画像の画像データは、図示しない画像信号処理部によって処理され、画像信号としてメモリに一旦格納される。また外部から入力した画像信号も一旦メモリに格納される。次いで前記の画像信号がレーザ書き込み部20に入力される。
【0027】
画像形成部30は、制御部の制御によってメモリからの画像信号が、駆動モータ21、ポリゴンミラー22、fθレンズ23、ミラー24,25,26及び図示しない半導体レーザ、補正レンズ等からなるレーザ書き込み部20に入力されると画像記録動作を開始する。すなわち、像形成体である感光体ドラム31は矢示のように時計方向に回転し、帯電前露光を行って除電する除電器36によって除電された後、帯電器32により本実施例においてはマイナスの電荷を与えられているので、レーザ書き込み部20によるレーザビームLによって感光体ドラム31上には原稿像に対応した静電潜像が形成される。その後、感光体ドラム31上の前記静電的な潜像は、現像器33の直流成分に交流成分を重畳したバイアス電圧を印加した現像スリーブ33Aの担持する現像剤によって反転現像が行われ可視のトナー像となる。
【0028】
一方、給紙部40に装填された給紙カセット41A又は41Bからは指定のサイズの転写紙Pを1枚ずつ搬出ローラ42Aによって搬出し、搬出ローラ43及びガイド部材42を介して画像の転写部に向かって給紙する。給紙された転写紙Pは、感光体ドラム31上のトナー像と同期して作動するレジストローラ44によって感光体ドラム31上に送出される。この転写紙Pには、転写器34の作用により、感光体ドラム31上のトナー像が転写され、分離器35の除電作用によって感光体ドラム31上から分離されたのち、搬送ベルト45を経て定着器37へ送られ、加熱ローラ37A及び加圧ローラ37Bによって溶融定着された後、排紙ローラ38,46により装置外のトレイへ排出される。
【0029】
前記感光体ドラム31はさらに回転を続け、その表面に転写されずに残留したトナーは、クリーニング装置39において圧接するクリーニングブレード39Aにより除去清掃さたのち、再び除電器36によって除電された後帯電器32により一様に電荷の付与を受けて、次回の画像形成のプロセスに入る。
【0030】
本実施例においては、前記感光体ドラム31はマイナス帯電する有機半導体層としてフタロシアニン顔料をポリカーボネイトに分散したものを接地された金属製のシリンダ状の基板上に塗布してあり、電荷輸送層を含めた感光体層の膜厚25μmであって、ドラム径φ80mmで矢示方向に320mm/sの周速(Vp)で駆動回転される。
【0031】
前記帯電器32は回転する感光体ドラム31の周囲を所定の極性・電位に一様に帯電処理するスコロトロン帯電手段で、ワイヤ〜グリッド間距離7.5mm、グリッド〜感光体間距離1mm、ワイヤ〜バックプレート間距離12mmの帯電極構成をしていて、グリッド印加電圧を可変出力とし、帯電電流値−700μAをもってバイアス電圧を印加し、感光体ドラム31の帯電電位はグリッド電圧を調整することで−750Vとしている。
【0032】
レーザ走査方式をとったレーザ書き込み部20では、後に説明する可変のレーザパワー駆動電源を有していて、レーザ波長700nmの半導体レーザ(LD)を用い、その最大出力パワーは1mWでパルス幅変調して画像形成を行っている。
【0033】
現像器33は、感光体ドラム31に対向して回転する現像スリーブ33Aにより感光体ドラム31上の静電潜像をトナー像として現像する。接触或いは非接触による現像が、イメージ露光と反転現像との組み合わせで2成分現像剤を用いての現像が行われる。現像スリーブ33Aはマグネットロールの周囲にステンレス溶射表面加工を施したアルミ製のスリーブを被せた構成とし、現像スリーブ33Aのローラ径φ40mm、線速(Vs)420mm/sで回転し、感光体ドラム31との線速比(Vs/Vp)は1.3としている。現像スリーブ33Aには直流成分に交流成分を重畳した現像バイアスによって現像が行われるが、直流成分としては−250V〜−650V間、本実施例においては−600V(表面標準出力)の現像バイアスを印加して反転現像が行われる。
【0034】
現像剤としては2成分現像剤が好ましく用いられ、非磁性トナーと磁性キャリアを含有する2成分現像剤のトナーとしては、体積平均粒径が3〜9μmの重合トナーが好ましい。重合トナーを用いることにより、高解像力であり、濃度が安定しかぶりの発生が極めて少ない画像形成装置が可能となる。
【0035】
重合トナーは次のような製造方法により製造される。
トナー用バインダー樹脂の生成とトナー形状とがバインダー樹脂の原料モノマー又はプレポリマーの重合及びその後の化学的処理により形成されて得られる。より具体的には、懸濁重合又は乳化重合等の重合反応と必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て得られ、重合トナーでは、原料モノマー又はプレポリマーを水系で均一に分散した後に重合させトナーを製造することから、トナーの粒度分布及び形状の均一な球形トナーが得られる。
【0036】
トナーは体積平均粒径が3μmを下回ると、かぶりの発生やトナー飛散が起こりやすくなる。上限9μmは本実施の形態が目標とする高画質を形成することを可能する粒径の上限である。
【0037】
キャリアとしては、体積平均粒径が30〜65μmで磁化量が20〜70emu/gの磁性粒子からなるフェライトコアのキャリアが好ましい。30μmよりも粒径の小さなキャリアではキャリア付着が生じやすくなる。また、65μmよりも粒径の大きなキャリアでは、均一な濃度の画像が形成されない場合が生じうる。
【0038】
転写器34はコロトロンの転写極で、ワイヤ〜感光体間距離8mm、ワイヤ〜バックプレート間距離12mmの構成となっていて、転写電流200μAの定電流制御によって感光体ドラム31上のトナー像の転写紙上への転写を行う。この際、転写と同時にLED露光による分離補助手段も用いられる。
【0039】
分離器35はコロトロンの分離極で、ワイヤ〜感光体間距離8mm、ワイヤ〜バックプレート間距離12mmの構成となていて、AC成分100μA、DC成分−200μAの分離電流によって転写紙の感光体ドラム31からの分離を促している。
【0040】
本実施形態の画像形成装置では、現像器33の下流側には感光体ドラム31に対向して発光素子と受光素子とから成り反射濃度を検知してトナー付着量を検知する画像濃度センサ61が設けられていて、現像を終えた顕画像の画像濃度の検知が行われる。
【0041】
(2)本実施形態の画像形成装置は、次の2つの機能を有している。
▲1▼ パッチ画像を形成しその反射濃度を測定することによって、希望する線幅のドットラインをもって書き込み記録をするのに必要とする発光強度値を求める。
【0042】
▲2▼ 画像処理部では画像データを写真領域及び文字領域の判別を行って、レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う。
【0043】
図2には上記機能を果たす本実施形態の制御回路図の概要を示している。110は演算制御処理を行うCPUで、画像形成プログラムやパッチ画像形成プログラム、写真/文字領域判定プログラム等を記憶したROM111、レーザの発光強度値等を記憶したRAM112、ドットライン幅/レーザパワー対応テーブルや写真/文字領域でのレーザパワー比率を記憶したテーブル113等が接続されていて、CPU110はインターフェース120を介して外部機器に接続されている。
【0044】
インターフェース120の入力側には、撮像素子15から画像データを入力する画像読み取り部10、γ補正等の画像信号処理と共に写真/文字判別処理を行う画像信号処理部60、感光体ドラム31上に記録されたパッチ画像の反射濃度の読み取りを行う画像濃度センサ61が接続される。またインターフェース120の出力側には、γ補正等の画像処理がなされ、写真領域と文字領域とでレーザパワー強度を異にして像露光を行うレーザ書き込み部30が接続される。
【0045】
(3)本実施形態の画像形成装置では、例えば所定のプリント枚数毎、あるいはウォーミングアップ時にレーザ書き込み部20から出力されるドットライン幅が所定のドットライン幅となるようレーザパワー強度の設定を行っている。このレーザパワー強度設定に当たっては、CPU110はROM111からパッチ画像形成プログラムを呼び出して感光体ドラム31上に既に設定されて使用しているレーザパワーをもってドットライン幅検出用のパッチ画像を形成する。本実施例ではドットラインを複数本例えば3本連続して出力して感光体上に記録し、次に3ドット分の未露光部分を作る。これらを繰り返してドットライン幅検出用のパッチ画像を形成する。
【0046】
CPU110は画像濃度センサ61によってパッチ画像の反射濃度の読み取りを行い、黒地部・白地部の繰り返す時間比からライン幅が求められる。なおこの時のライン幅は孤立の3ドットラインに対応している。図3に示す特性図は、3ドットラインのライン幅と画像濃度センサ31による検知信号値との関係を示している。この検出されたライン幅と使用しているレーザパワーとから最適とするレーザパワーの調整が行われる。図4には孤立3ドットライン幅とレーザパワーとの関係を示す特性図で、レーザパワーを強くするとドットライン幅は広くなることを示している。
【0047】
CPU110はパッチ画像検出によって検出されたドットライン幅が希望するドットライン幅よりも狭いと検出されたときはレーザパワーを強くし、検出されたドットライン幅が希望するドットライン幅よりも広いと検出されたときはレーザパワーを弱く変更し、再度パッチ画像を形成する。形成されたパッチ画像から再度ドットライン幅を検出し、希望するドットライン幅と比較しレーザパワー強度を変更する動作を繰り返すことによって希望するドットライン幅の記録がなされるに適当とするレーザパワー値が求まる。このようにして求まった希望するドットライン幅に記録がなされるレーザパワー値は、その後の画像記録時に出力する基準レーザパワー値として用いられる。
【0048】
(4)本実施形態の画像形成装置では、写真領域に対してはレーザパワーの強度を相対的に強く、文字領域に対しては相対的に弱くして像露光を行う制御がなされる。
【0049】
画像記録時にはCPU110はROM111から画像形成プログラムを呼び出して画像記録を行う。CPU110は画像読み取り部10で撮像素子15によって読み取った原稿の画像データを画像信号処理部60で画像信号処理を行ったのち、一旦メモリ内に格納する。
【0050】
画像信号処理部においては、γ補正等の画像信号処理と共に、原稿画像について写真領域であるか文字領域であるかの判別を行う。判別は例えば画面を小範囲の集合の形に分割し、小範囲内のドットについてドットの濃度分布のヒストグラムをとることによって容易に該小範囲が写真領域内にあるか文字領域内にあるかの判別がなされる。即ち文字領域では白地部分と文字部分との2つの濃度値にピークを有しており、写真領域では階調的な濃度分布を有していることからも判別がなされる。
【0051】
CPU110はレーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行うようレーザ駆動電源の制御を行う。写真領域に対してのレーザパワー値は先の(3)で説明した基準レーザパワー値が用いられ、本実施例においてはレーザ駆動源から490μW出力をもって像露光を行い、文字領域ではレーザ駆動電源から440μWの写真領域に対して90%に相当する出力をもって像露光を行っている。
【0052】
このような像露光条件に設定し、写真領域50%、文字領域50%の原稿を使用し、500枚のプリントを行い、画質について評価を行ったところ、写真部については濃淡のはっきりした奇麗な画像が得られ、文字部については文字ラインのエッジが潰れないシャープな画像が得られた。またトナー消費量の差について検討したところ、領域ごとにレーザパワーを変えない従来例と比較して約5%のトナー消費量が削減されていることが認められた。
【0053】
本発明においては、レーザ駆動電源からの写真領域での出力(μW単位)に対して文字領域での出力(μW単位)は95%〜80%の間にあるよう出力設定がなされていることが望ましい。文字領域での出力を95%以上に設定したときは文字ラインのエッジに潰れが認められることがあって、本発明の効果は充分に認められない。また文字領域での出力を80%以下に設定したときは文字ラインに掠れ等が生じて文字の先鋭さが欠けるようになる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明によれば、写真部と文字部とを有した画像について写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においては文字ラインの潰れないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【0055】
請求項3、4記載の発明によれば、適時露光条件の修正が行われるので、長期に亘って一画面中の写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においては文字ラインの潰れないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構造を示す断面図。
【図2】本実施形態の制御回路図。
【図3】ライン幅と検知信号値との関係を示す特性図。
【図4】ライン幅とレーザパワーとの関係を示す特性図。
【符号の説明】
10 画像読み取り部
15 撮像素子
20 レーザ書き込み部
31 感光体ドラム
32 帯電器
60 画像信号処理部
61 画像濃度センサ
110 CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真プロセスを利用するデジタル方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル方式による画像形成装置では、画像読み取り部でCCD等の撮像素子によって読み取られた画像データ、または外部から電気信号としてコントローラに入力された画像データを用いて、像露光手段は像露光を行い像担持体上に静電潜像を形成している。
【0003】
半導体レーザを用いた像露光手段は、一様帯電して回転する像担持体に対して、主走査方向に画像データに基づくドットラインの露光を行い、像担持体の回転によって副走査が行われて、ドットの集合体として画像(静電潜像)が形成される。
【0004】
デジタル方式によって形成される画像について、良質の画像を得るための提案が多くなされている。
【0005】
特許文献1においては、像担持体に形成されるドットライン上のトナー量を一定に保って、色安定性を向上させ、理想のライン線画像を形成することが記載されている。
【0006】
特許文献2においては、像担持体上に横ドットライン集合体パターンを形成し、反射濃度を検出し、反射濃度からドットラインの線幅を判断するという手段を用いてドットライン幅を一定に保つよう制御することが記載されている。
【0007】
特許文献3においては、現像装置内のトナー濃度を検出することによって、像露光手段の書き込み光量を制御して、線画像の縦/横線幅比を良好に保つように制御することが記載されている。
【0008】
特許文献4においては、離間した複数本の1ドットラインから成るパッチ画像を形成し、該パッチ画像の画像濃度を検出し、検出結果に基づいて画像濃度を調整し、線画像の画像濃度を安定化させることが記載されている。
【0009】
特許文献5においては、画像データから画像データを出力するに必要なトナー消費量を算出し、トナー残量と比較して全データが出力可能なように判定された画像領域に応じて画像補正を行い、画像劣化を最小限に抑えて出力動作を完遂させることが記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−50155号公報
【0011】
【特許文献2】
特開2001−80113号公報
【0012】
【特許文献3】
特開平11−174754号公報
【0013】
【特許文献4】
特開2001−42579号公報
【0014】
【特許文献5】
特開2001−232903号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
写真部と文字部とを有した画像について同じ強さのレーザパワーで画像形成を行うと、写真部において濃淡のはっきりした適当と判断されるトナー付着量の場合には、文字部については相対的にトナー付着量が多くなり、文字画像については文字ラインの先鋭性を欠く傾向が認められ、その際には不必要なトナーが消費されていることとなる。
【0016】
本発明の第1の目的は、写真部においては相対的にトナー付着量を多くして濃淡のはっきりしたきれいな画像が形成され、文字部においては相対的にトナー付着量を少なくして文字ラインのエッジが潰れないシャープな画像が形成されると共に、トナー消費量を低減する画像形成装置を提供することにあり、第2の目的は第1の目的で述べた画像形成が長期に亘って継続して得られる画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決し、かつ第1及び第2の目的を達成するために本発明は以下のように構成している。
【0018】
請求項1記載の発明は、「画像読み取り部で読み取った画像情報又は外部から入力した画像情報の画像処理を行う画像処理部と、一様帯電した像担持体上に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、該静電潜像を現像してトナー像とする現像手段と、該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、これらの制御を行う制御部とを有した画像形成装置において、
前記像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、前記画像処理部においては前記画像情報の写真領域及び文字領域の判別を可能としていて、判別部は判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を変えるよう制御を行うことを特徴とする画像形成装置。」である。
【0019】
請求項2記載の発明は、「レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。」である。
【0020】
この請求項1、2記載の発明によれば、写真部と文字部とを有した画像について写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においては文字ラインの潰れないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【0021】
請求項3記載の発明は、「画像読み取り部で読み取った画像情報又は外部から入力した画像情報の画像処理を行う画像処理部と、一様帯電した像担持体上に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、該静電潜像を現像してトナー像とする現像手段と、該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、これらの制御を行う制御部とを有した画像形成装置において、
前記現像手段の下流側には像担持体上に形成されたドットライン幅の検知を可能とする反射濃度センサを有し、
前記像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、前記画像処理部においては前記画像情報の写真領域及び文字領域の判別を可能としていて、制御部は予め像露光手段によって形成したドットラインのライン幅を前記反射濃度センサを用いて検出し、適正とするレーザパワー強度を決定し、該適正とするレーザパワー強度に基づいて判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を変えるよう制御を行うことを特徴とする画像形成装置。」である。
【0022】
請求項4記載の発明は、「決定した適正とするレーザパワー強度に基づいて、レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。」である。
【0023】
この請求項3、4記載の発明によれば、適時露光条件の修正が行われるので、長期に亘って写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においてはライン潰れのないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の画像形成条件設定を適用するモノクロ画像形成を行う画像形成装置に共通する装置の構造とその動作を図7によって説明する。但し、本発明はかかる構造に限定されるものではなく、カラー画像を形成するカラー画像形成装置も含まれる。。
【0025】
前記装置は画像読み取り部10、レーザ書き込み部20、画像形成部30、給紙部40及び原稿載置部50等より構成される。
【0026】
画像読取り部10において画像走査が行われて撮像素子15によって得られた原稿画像の画像データは、図示しない画像信号処理部によって処理され、画像信号としてメモリに一旦格納される。また外部から入力した画像信号も一旦メモリに格納される。次いで前記の画像信号がレーザ書き込み部20に入力される。
【0027】
画像形成部30は、制御部の制御によってメモリからの画像信号が、駆動モータ21、ポリゴンミラー22、fθレンズ23、ミラー24,25,26及び図示しない半導体レーザ、補正レンズ等からなるレーザ書き込み部20に入力されると画像記録動作を開始する。すなわち、像形成体である感光体ドラム31は矢示のように時計方向に回転し、帯電前露光を行って除電する除電器36によって除電された後、帯電器32により本実施例においてはマイナスの電荷を与えられているので、レーザ書き込み部20によるレーザビームLによって感光体ドラム31上には原稿像に対応した静電潜像が形成される。その後、感光体ドラム31上の前記静電的な潜像は、現像器33の直流成分に交流成分を重畳したバイアス電圧を印加した現像スリーブ33Aの担持する現像剤によって反転現像が行われ可視のトナー像となる。
【0028】
一方、給紙部40に装填された給紙カセット41A又は41Bからは指定のサイズの転写紙Pを1枚ずつ搬出ローラ42Aによって搬出し、搬出ローラ43及びガイド部材42を介して画像の転写部に向かって給紙する。給紙された転写紙Pは、感光体ドラム31上のトナー像と同期して作動するレジストローラ44によって感光体ドラム31上に送出される。この転写紙Pには、転写器34の作用により、感光体ドラム31上のトナー像が転写され、分離器35の除電作用によって感光体ドラム31上から分離されたのち、搬送ベルト45を経て定着器37へ送られ、加熱ローラ37A及び加圧ローラ37Bによって溶融定着された後、排紙ローラ38,46により装置外のトレイへ排出される。
【0029】
前記感光体ドラム31はさらに回転を続け、その表面に転写されずに残留したトナーは、クリーニング装置39において圧接するクリーニングブレード39Aにより除去清掃さたのち、再び除電器36によって除電された後帯電器32により一様に電荷の付与を受けて、次回の画像形成のプロセスに入る。
【0030】
本実施例においては、前記感光体ドラム31はマイナス帯電する有機半導体層としてフタロシアニン顔料をポリカーボネイトに分散したものを接地された金属製のシリンダ状の基板上に塗布してあり、電荷輸送層を含めた感光体層の膜厚25μmであって、ドラム径φ80mmで矢示方向に320mm/sの周速(Vp)で駆動回転される。
【0031】
前記帯電器32は回転する感光体ドラム31の周囲を所定の極性・電位に一様に帯電処理するスコロトロン帯電手段で、ワイヤ〜グリッド間距離7.5mm、グリッド〜感光体間距離1mm、ワイヤ〜バックプレート間距離12mmの帯電極構成をしていて、グリッド印加電圧を可変出力とし、帯電電流値−700μAをもってバイアス電圧を印加し、感光体ドラム31の帯電電位はグリッド電圧を調整することで−750Vとしている。
【0032】
レーザ走査方式をとったレーザ書き込み部20では、後に説明する可変のレーザパワー駆動電源を有していて、レーザ波長700nmの半導体レーザ(LD)を用い、その最大出力パワーは1mWでパルス幅変調して画像形成を行っている。
【0033】
現像器33は、感光体ドラム31に対向して回転する現像スリーブ33Aにより感光体ドラム31上の静電潜像をトナー像として現像する。接触或いは非接触による現像が、イメージ露光と反転現像との組み合わせで2成分現像剤を用いての現像が行われる。現像スリーブ33Aはマグネットロールの周囲にステンレス溶射表面加工を施したアルミ製のスリーブを被せた構成とし、現像スリーブ33Aのローラ径φ40mm、線速(Vs)420mm/sで回転し、感光体ドラム31との線速比(Vs/Vp)は1.3としている。現像スリーブ33Aには直流成分に交流成分を重畳した現像バイアスによって現像が行われるが、直流成分としては−250V〜−650V間、本実施例においては−600V(表面標準出力)の現像バイアスを印加して反転現像が行われる。
【0034】
現像剤としては2成分現像剤が好ましく用いられ、非磁性トナーと磁性キャリアを含有する2成分現像剤のトナーとしては、体積平均粒径が3〜9μmの重合トナーが好ましい。重合トナーを用いることにより、高解像力であり、濃度が安定しかぶりの発生が極めて少ない画像形成装置が可能となる。
【0035】
重合トナーは次のような製造方法により製造される。
トナー用バインダー樹脂の生成とトナー形状とがバインダー樹脂の原料モノマー又はプレポリマーの重合及びその後の化学的処理により形成されて得られる。より具体的には、懸濁重合又は乳化重合等の重合反応と必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て得られ、重合トナーでは、原料モノマー又はプレポリマーを水系で均一に分散した後に重合させトナーを製造することから、トナーの粒度分布及び形状の均一な球形トナーが得られる。
【0036】
トナーは体積平均粒径が3μmを下回ると、かぶりの発生やトナー飛散が起こりやすくなる。上限9μmは本実施の形態が目標とする高画質を形成することを可能する粒径の上限である。
【0037】
キャリアとしては、体積平均粒径が30〜65μmで磁化量が20〜70emu/gの磁性粒子からなるフェライトコアのキャリアが好ましい。30μmよりも粒径の小さなキャリアではキャリア付着が生じやすくなる。また、65μmよりも粒径の大きなキャリアでは、均一な濃度の画像が形成されない場合が生じうる。
【0038】
転写器34はコロトロンの転写極で、ワイヤ〜感光体間距離8mm、ワイヤ〜バックプレート間距離12mmの構成となっていて、転写電流200μAの定電流制御によって感光体ドラム31上のトナー像の転写紙上への転写を行う。この際、転写と同時にLED露光による分離補助手段も用いられる。
【0039】
分離器35はコロトロンの分離極で、ワイヤ〜感光体間距離8mm、ワイヤ〜バックプレート間距離12mmの構成となていて、AC成分100μA、DC成分−200μAの分離電流によって転写紙の感光体ドラム31からの分離を促している。
【0040】
本実施形態の画像形成装置では、現像器33の下流側には感光体ドラム31に対向して発光素子と受光素子とから成り反射濃度を検知してトナー付着量を検知する画像濃度センサ61が設けられていて、現像を終えた顕画像の画像濃度の検知が行われる。
【0041】
(2)本実施形態の画像形成装置は、次の2つの機能を有している。
▲1▼ パッチ画像を形成しその反射濃度を測定することによって、希望する線幅のドットラインをもって書き込み記録をするのに必要とする発光強度値を求める。
【0042】
▲2▼ 画像処理部では画像データを写真領域及び文字領域の判別を行って、レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う。
【0043】
図2には上記機能を果たす本実施形態の制御回路図の概要を示している。110は演算制御処理を行うCPUで、画像形成プログラムやパッチ画像形成プログラム、写真/文字領域判定プログラム等を記憶したROM111、レーザの発光強度値等を記憶したRAM112、ドットライン幅/レーザパワー対応テーブルや写真/文字領域でのレーザパワー比率を記憶したテーブル113等が接続されていて、CPU110はインターフェース120を介して外部機器に接続されている。
【0044】
インターフェース120の入力側には、撮像素子15から画像データを入力する画像読み取り部10、γ補正等の画像信号処理と共に写真/文字判別処理を行う画像信号処理部60、感光体ドラム31上に記録されたパッチ画像の反射濃度の読み取りを行う画像濃度センサ61が接続される。またインターフェース120の出力側には、γ補正等の画像処理がなされ、写真領域と文字領域とでレーザパワー強度を異にして像露光を行うレーザ書き込み部30が接続される。
【0045】
(3)本実施形態の画像形成装置では、例えば所定のプリント枚数毎、あるいはウォーミングアップ時にレーザ書き込み部20から出力されるドットライン幅が所定のドットライン幅となるようレーザパワー強度の設定を行っている。このレーザパワー強度設定に当たっては、CPU110はROM111からパッチ画像形成プログラムを呼び出して感光体ドラム31上に既に設定されて使用しているレーザパワーをもってドットライン幅検出用のパッチ画像を形成する。本実施例ではドットラインを複数本例えば3本連続して出力して感光体上に記録し、次に3ドット分の未露光部分を作る。これらを繰り返してドットライン幅検出用のパッチ画像を形成する。
【0046】
CPU110は画像濃度センサ61によってパッチ画像の反射濃度の読み取りを行い、黒地部・白地部の繰り返す時間比からライン幅が求められる。なおこの時のライン幅は孤立の3ドットラインに対応している。図3に示す特性図は、3ドットラインのライン幅と画像濃度センサ31による検知信号値との関係を示している。この検出されたライン幅と使用しているレーザパワーとから最適とするレーザパワーの調整が行われる。図4には孤立3ドットライン幅とレーザパワーとの関係を示す特性図で、レーザパワーを強くするとドットライン幅は広くなることを示している。
【0047】
CPU110はパッチ画像検出によって検出されたドットライン幅が希望するドットライン幅よりも狭いと検出されたときはレーザパワーを強くし、検出されたドットライン幅が希望するドットライン幅よりも広いと検出されたときはレーザパワーを弱く変更し、再度パッチ画像を形成する。形成されたパッチ画像から再度ドットライン幅を検出し、希望するドットライン幅と比較しレーザパワー強度を変更する動作を繰り返すことによって希望するドットライン幅の記録がなされるに適当とするレーザパワー値が求まる。このようにして求まった希望するドットライン幅に記録がなされるレーザパワー値は、その後の画像記録時に出力する基準レーザパワー値として用いられる。
【0048】
(4)本実施形態の画像形成装置では、写真領域に対してはレーザパワーの強度を相対的に強く、文字領域に対しては相対的に弱くして像露光を行う制御がなされる。
【0049】
画像記録時にはCPU110はROM111から画像形成プログラムを呼び出して画像記録を行う。CPU110は画像読み取り部10で撮像素子15によって読み取った原稿の画像データを画像信号処理部60で画像信号処理を行ったのち、一旦メモリ内に格納する。
【0050】
画像信号処理部においては、γ補正等の画像信号処理と共に、原稿画像について写真領域であるか文字領域であるかの判別を行う。判別は例えば画面を小範囲の集合の形に分割し、小範囲内のドットについてドットの濃度分布のヒストグラムをとることによって容易に該小範囲が写真領域内にあるか文字領域内にあるかの判別がなされる。即ち文字領域では白地部分と文字部分との2つの濃度値にピークを有しており、写真領域では階調的な濃度分布を有していることからも判別がなされる。
【0051】
CPU110はレーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行うようレーザ駆動電源の制御を行う。写真領域に対してのレーザパワー値は先の(3)で説明した基準レーザパワー値が用いられ、本実施例においてはレーザ駆動源から490μW出力をもって像露光を行い、文字領域ではレーザ駆動電源から440μWの写真領域に対して90%に相当する出力をもって像露光を行っている。
【0052】
このような像露光条件に設定し、写真領域50%、文字領域50%の原稿を使用し、500枚のプリントを行い、画質について評価を行ったところ、写真部については濃淡のはっきりした奇麗な画像が得られ、文字部については文字ラインのエッジが潰れないシャープな画像が得られた。またトナー消費量の差について検討したところ、領域ごとにレーザパワーを変えない従来例と比較して約5%のトナー消費量が削減されていることが認められた。
【0053】
本発明においては、レーザ駆動電源からの写真領域での出力(μW単位)に対して文字領域での出力(μW単位)は95%〜80%の間にあるよう出力設定がなされていることが望ましい。文字領域での出力を95%以上に設定したときは文字ラインのエッジに潰れが認められることがあって、本発明の効果は充分に認められない。また文字領域での出力を80%以下に設定したときは文字ラインに掠れ等が生じて文字の先鋭さが欠けるようになる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明によれば、写真部と文字部とを有した画像について写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においては文字ラインの潰れないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【0055】
請求項3、4記載の発明によれば、適時露光条件の修正が行われるので、長期に亘って一画面中の写真部においては濃淡のはっきりした画像が、また文字部においては文字ラインの潰れないシャープな画像が得られると共に、トナー消費量も低減する効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構造を示す断面図。
【図2】本実施形態の制御回路図。
【図3】ライン幅と検知信号値との関係を示す特性図。
【図4】ライン幅とレーザパワーとの関係を示す特性図。
【符号の説明】
10 画像読み取り部
15 撮像素子
20 レーザ書き込み部
31 感光体ドラム
32 帯電器
60 画像信号処理部
61 画像濃度センサ
110 CPU
Claims (4)
- 画像読み取り部で読み取った画像情報又は外部から入力した画像情報の画像処理を行う画像処理部と、一様帯電した像担持体上に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、該静電潜像を現像してトナー像とする現像手段と、該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、これらの制御を行う制御部とを有した画像形成装置において、
前記像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、前記画像処理部においては前記画像情報の写真領域及び文字領域の判別を可能としていて、判別部は判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を変えるよう制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 画像読み取り部で読み取った画像情報又は外部から入力した画像情報の画像処理を行う画像処理部と、一様帯電した像担持体上に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、該静電潜像を現像してトナー像とする現像手段と、該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、これらの制御を行う制御部とを有した画像形成装置において、
前記現像手段の下流側には像担持体上に形成されたドットライン幅の検知を可能とする反射濃度センサを有し、
前記像露光手段はレーザ発光体の発光強度を可変とする機能を有し、前記画像処理部においては前記画像情報の写真領域及び文字領域の判別を可能としていて、制御部は予め像露光手段によって形成したドットラインのライン幅を前記反射濃度センサを用いて検出し、適正とするレーザパワー強度を決定し、該適正とするレーザパワー強度に基づいて判別された写真・文字の領域別に書き込み画素のレーザパワー強度を変えるよう制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 決定した適正とするレーザパワー強度に基づいて、レーザパワーの強度を写真領域では相対的に強く、文字領域では相対的に弱くして像露光を行う制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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