JP3680340B2 - マンガン複合酸化物及びその製造方法並びにその用途 - Google Patents
マンガン複合酸化物及びその製造方法並びにその用途 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なマンガン複合酸化物及びその製造方法並びにその用途に関するものであって、詳しくは、粒径10μm以下の粒子からなり、BET比表面積が1m2 /g以上で、結晶構造がスピネル型であり、化学式LiMX Mn2-X O4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5) で表されるマンガン複合酸化物と、その製造方法及びこのマンガン複合酸化物を正極活物質に使用するリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
マンガン複合酸化物は、安価で、原料のマンガンが資源的にも豊富で、更に合成が容易であることから、リチウム二次電池用正極活物質材料の中で最も注目されている材料である。
【0003】
リチウム二次電池は、理論上、高エネルギー密度の電池が構成できることから、次世代を担う新型二次電池として、一部で既に実用化されたものも含めて、高性能化を目指した研究開発が活発に進められている。
【0004】
【従来の技術】
パーソナルユースのコードレス機器の普及に伴い、小型、軽量で、エネルギー密度の高い、リチウム二次電池の開発が強く要望されている。
【0005】
最近では、安全性確保を目的に、負極にリチウム金属やリチウム合金を使用せずに、炭素質材料や金属酸化物等のような、リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物を用いた、リチウムイオンタイプの二次電池の開発が積極的に進められている。
【0006】
このため、正極活物質にはリチウムを含有した化合物を用いることが必要となっている。
【0007】
現在、リチウムを含有した化合物として、基本骨格が岩塩構造で、リチウムと遷移金属が規則的に配列した層状構造を持つLiMO2 型酸化物(ここでMは遷移金属)が、注目されている。その中でも、リチウムコバルト酸化物(以下LiCoO2 と表記する)及びリチウムニッケル酸化物(以下LiNiO2 と表記する)は、4V級の電池電圧を示すことから、一部実用化を含めて活発に研究開発が進められている。
【0008】
しかし、LiCoO2 に関しては、コバルト原料が高価であること、LiNiO2 に関しては、合成が難しいといった問題点が、既に指摘されている。
【0009】
上記2つの材料以外に4V級の電池電圧を示す材料としては、スピネル型構造のリチウムマンガンスピネル( 以下LiMn2 O4 と表記する) が知られている。
【0010】
LiMn2 O4 は合成が容易で、しかも、マンガン原料が資源的にも豊富で且つ安価であることから、LiCoO2 やLiNiO2 に代る材料として期待されている。
【0011】
LiMn2 O4 は、スピネル構造で、スピネル8aサイトをリチウムが、16dサイトをマンガンが、32eサイトを酸素が占めた、正スピネルタイプの化合物である。
【0012】
言い換えると、立方最密充填酸素の四面体位置の1/8をリチウムが、八面体位置の1/2をマンガンが占めた構造を持つ。
【0013】
このLiMn2 O4 をリチウム二次電池の正極活物質に用いた場合、約4Vの電圧で機能する領域と、約3Vの電圧で作動する領域のあることが明らかにされている(小槻ら,第29回電池討論会講演要旨集,P135,1988年)。
【0014】
約4Vの電圧で機能する領域では、LiMn2 O4 の結晶格子中のリチウムイオンが、空の酸素八面体位置の16cサイトを介して結晶構造中のリチウム占有サイトを移動し、元の骨格構造の立方晶を維持した状態で構造を破壊すること無く出入りする反応が進む。
【0015】
これに対して、約3Vの電圧で機能する領域では、LiMn2 O4 の結晶格子中の空の酸素八面体位置の16cサイトに、結晶構造の立方晶から正方晶への変化を伴って、リチウムイオンが出入りする反応が進む。
【0016】
上記2つの反応のうち、エネルギー密度の高いリチウム二次電池を構成するためには、約4Vの電圧を示す領域を利用することが重要である。
【0017】
約4Vの電圧を示す領域でLiMn2 O4 を機能させた場合には、前述したように、結晶系の変化無しに、基本骨格の立方晶構造を維持した状態で充放電反応が進むことから、可逆的な反応が期待され、リチウム二次電池への適用の提案がこれまで数多く成されてきた。
【0018】
しかし、これまでの提案では、エネルギー密度の高い二次電池が構成できず、未だ実用化迄には至っていない。
【0019】
約4Vの電圧を示す領域でLiMn2 O4 を機能させた場合、立方晶構造を維持した状態で充放電反応が進むが、マンガンの酸化還元とリチウムイオンの出入りによって、若干ではあるが、結晶格子の膨張・収縮が起こる。
【0020】
本発明者らの検討によれば、LiMn2 O4 は充放電のサイクル、つまり、この結晶格子の膨張・収縮による体積変化を繰り返すと、徐々にではあるが、局部的な結晶構造の崩壊、粒子の微細化、及び微細化に伴う導電性の低下、更には導電助剤(例えばアセチレンブラックやグラファイト等)との接触不良に起因すると考えられる導電性の低下が起こり、このため、充放電サイクルに伴う容量の低下が起こる。
【0021】
さらに、高い充放電レートで充放電を行った場合、約4Vの電圧を示す領域でLiMn2 O4 を機能させるように放電電圧を規制していても、充放電を繰り返すことで、正極の導電性の低下等によって正極活物質の利用率が不均一となり、一部で約3Vの電圧を示す領域まで還元が進み、結晶構造の転移が起こることで、上記導電性の低下が加速され、可逆性が著しく低下すると考えられる。
【0022】
以上の理由から、LiMn2 O4 は未だ実用化迄には至っていないと判断している。
【0023】
この問題点を解決する方法として、マンガンの一部を他の元素で置換する方法が提案されている。
【0024】
例えば、特開平3−219571号公報や、特開平4−160769号公報では、マンガンの一部をCo,Cr,Feの少なくとも一種類で置換したLiX MY Mn(2-Y) O4 (0.85≦x≦1.15,0.02≦y≦0.5)を提案している。
【0025】
これらの提案は、マンガンの一部をCo,Cr,Feで置換することで、格子定数を小さくさせ、結晶構造をより強固なものにすることで、結晶構造の破壊、すなわち放電容量の低下を防ぐことを目的としたものである。
【0026】
しかし、結晶構造をより強固なものにするということは、充放電反応による結晶格子の体積変化に対する柔軟性を低下させることになり、劣化速度を低下させることはできても、依然として放電容量の低下は防ぐことが困難である。
【0027】
さらに、これらの提案ではいづれも合成を900℃で行っており、この温度で得られる化合物の粒子は大きいことから、正極活物質に用いた場合には、充放電による粒子の微細化が進み易くなり、容量低下が起こり易い。
【0028】
一方、特開平5−36412号公報では、マンガンの一部をFe,Crの少なくとも一種類で置換したLiAX Mn(2-X) O4 (AはFe及び/又はCr、0.1≦X≦0.4)で、Feの場合には650℃以上800℃以下で、Crの場合には650℃以上850℃以下の温度で熱処理することを提案している。
【0029】
しかし、この提案では、マンガン原料にMn2 O3 を使用しており、本発明者らの検討によれば、Mn2 O3 を用いて650℃以上の温度で合成を行った場合には、得られる化合物の粒子径が大きく、充放電による粒子の微細化が進み易くなり、容量低下が起こり易い。
【0030】
以上のように、これまで提案されている、LiMn2 O4 のマンガンの一部を他の元素で置換した化合物では、リチウム二次電池の正極活物質に用いた場合のサイクル特性が不十分であり、今までのところ実用化には至っていない。
【0031】
一方、パーソナルユースのコードレス機器の普及に伴い、小型、軽量で、エネルギー密度の高い、リチウム二次電池の開発が強く要望されている。
【0032】
現在までに、正極活物質にLiCoO2 を、負極に炭素質材料を、電解質に非水電解液を用いた、イオンタイプのリチウム二次電池が実用化されているが、民生用の小型電源やオンサイト型の電力貯蔵用電源として幅広く普及させるために、より安価で、より安定なリチウム二次電池の開発が望まれている。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、新規な、LiMn2 O4 のマンガンの一部を他の元素で置換した化合物とその製造方法を提案し、さらに、この化合物を正極活物質に用いた、サイクル特性の優れたマンガン系リチウム二次電池を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決することを目的に鋭意検討を行った結果、新規なマンガン複合酸化物、即ち、粒径10μm以下の粒子からなり、BET比表面積が1m2 /g以上で、結晶構造がスピネル型であり、化学式LiMX Mn2-XO4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5)で表されるマンガン複合酸化物を初めて見出だし、そのマンガン複合酸化物は、BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンとリチウム化合物とNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上の金属材料との混合物を焼成すること合成できることを見いだした。さらに、これをリチウム二次電池の正極活物質に用いることで、従来にはない、サイクル特性の優れたマンガン系リチウム二次電池が構成できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0035】
【作用】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0036】
本発明の、化学式LiMX Mn2-X O4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5) で表されるマンガン複合酸化物は、立方最密充填酸素の四面体位置の1/8をリチウムが、八面体位置の1/2をマンガンとNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上の金属とが占めた、スピネル構造のマンガン複合酸化物である。
【0037】
本発明のマンガン複合酸化物は、回折ピークの位置が高角側にシフトした、LiMn2 O4 類似のX線回折パターンを示す。すなわち、結晶格子がLiMn2O4 より小さくなったマンガン複合酸化物である。
【0038】
本発明者らの検討によれば、置換金属の価数やイオンサイズによって、LiMn2 O4 よりも結晶格子の小さなマンガン複合酸化物となる。
【0039】
マンガンの一部をNiで置換した場合、Niの酸化物としての安定相がNiOであることから、Niは+2価としてマンガンの一部と置換し、化合物中の+3価のマンガンが+4価に酸化されることで、結晶格子の収縮が生じる。
【0040】
Coで置換した場合は、Coの酸化物としての安定相がCoO又はCo3 O4 であることから、Coの一部が+2価として、或いは+3価としてマンガンの一部と置換する。+2価として置換する場合は、+3価のマンガンが+4価に酸化される効果によって、+3価として置換する場合は、マンガンよりもイオン半径の小さなCoで置換する効果によって、いずれかの場合及び両方の混合型の場合でも、結晶格子の収縮が生じる。
【0041】
Fe及びCrで置換した場合には、酸化物としての安定相がそれぞれFe2 O3 及びCr2 O3 であることから、それぞれ+3価としてマンガンの一部と置換する。マンガンよりもイオン半径の小さなFe及びCrで置換する効果によって結晶格子の収縮が生じる。
【0042】
以上の効果によって、結晶格子がLiMn2 O4 より小さくなると考えられる。さらに、以上のことから置換量による結晶格子の収縮の割合は、置換する金属材料の種類や置換量によってそれぞれ異なる。
【0043】
なお、Ni,Co,Fe,Cr以外にも、マンガンよりもイオン半径の小さな金属や、+2価で安定な酸化物を形成する金属があるが、イオン半径が小さすぎる場合にはリチウムサイトに侵入すること、+2価であってもイオン半径が大きすぎる場合には、置換反応が起こりにくいことから、今回提案するNi,Co,Fe,Crが最も優れた置換金属であると考えられる。
【0044】
本発明のマンガン複合酸化物は、結晶格子がLiMn2 O4 より小さい化合物であるが、結晶格子が小さくなることで、次のような効果があると考えられる。
マンガンの一部をNi,Co,Fe,Crの少なくとも一種類で置換することは、基本的に化合物中の+3価のマンガンの量を減少させることになり、約4Vの電圧で機能させる場合、酸化還元反応に関与するマンガンの量が少なくなる。言い換えれば、充放電反応量を制限することになり、従って、結晶格子の膨張・収縮量が小さくなり、サイクル特性が向上すると考えられる。
【0045】
さらに、本発明者らの検討によれば、マンガンの一部をNi,Co,Fe,Crの少なくとも一種類で置換することで、結晶構造が均一に発達した化合物となり、このため、高い充放電レートで充放電を行った場合でも充放電反応が活物質全体で均一に進み、約4Vの電圧を示す領域で機能させるように放電電圧を規制しておけば、約3Vの電圧を示す領域まで還元反応が進むことなく、可逆的に機能するようになる。
【0046】
結晶格子の大きさは、8.24オングストローム未満であることが好ましく、さらに詳しくは、8.24オングストローム未満で8.10オングストローム以上であることがより好ましい。
【0047】
結晶格子の大きさが8.24オングストローム以上では、リチウム二次電池の正極活物質に用いた場合、充放電に伴う結晶格子の膨張・収縮が大きくなり、結晶構造の崩壊が促進する。
【0048】
一方、結晶格子が8.24オングストローム未満だと、充放電に伴う結晶格子の膨張・収縮は小さくなり、サイクル特性が向上する。
【0049】
結晶格子があまり小さくなりすぎると、リチウムの固相内拡散が困難な状態になるために、充放電に伴って結晶格子の破壊が起こり易くなる。
【0050】
本発明者らの検討によれば、高出力タイプのリチウム二次電池を構成する場合には、8.10オングストローム以上が好ましいことが分った。
【0051】
Ni,Co,Fe,Crの少なくとも一種類で置換する際の置換量は、化学式LiMX Mn2-X O4 で表した場合のXの値が、0.0以上で0.5以下であることが必須であり、さらに詳しくは、0.05以上で0.2以下がより好ましい。
【0052】
Xの値が0.5を越えた場合、先に述べたように、得られる化合物の結晶格子が小さくなりすぎると共に、スピネル単相の化合物の合成が困難になる。
【0053】
また、高容量のリチウム二次電池を構成する場合には、充放電容量とサイクル特性の両方を両立させる必要から、Xの値を0.05以上で0.2以下とすることがより望ましい。
【0054】
本発明の、化学式LiMX Mn2-X O4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5)で表されるマンガン複合酸化物は、粒径10μm以下の粒子で構成されることを必須とする。
【0055】
詳細については不明だが、粒径10μm以下の粒子であることから、リチウム二次電池の正極活物質に用いた場合、充放電に伴う結晶格子の膨張・収縮を粒子間で吸収し易くなり、導電助剤との接触不良に起因すると考えられる導電性の低下を抑制できる。
【0056】
粒子径は、10μm以下であれば特に制限されないが、正極活物質としての充填性を考慮すると、1μmから10μmに制限することで、正極材料としての充填性を保つことができ、高容量タイプの二次電池が構成可能となることから、この範囲が好ましい。
【0057】
本発明の、化学式LiMX Mn2-X O4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5)で表されるマンガン複合酸化物の表面積の大きさは、BET比表面積がBET比表面積が1m2/g以上であることを必須とする。
【0058】
BET比表面積の値が1m2 /g以上の化合物をリチウム二次電池の正極活物質に用いると、導電助剤及び電解液との接触が良くなり、高い充放電レートで充放電を行った場合でも充放電反応が活物質全体で均一に進み、高容量タイプでサイクル特性の優れた二次電池が構成できる。
【0059】
正極活物質としての充填性を考慮すると、BET比表面積の値を10m2 /g以下に制限することで、正極材料としての充填性が保つことができ、高容量タイプの二次電池が構成可能となり、5m2 /gから10m2 /gの間が特に好ましい。
【0060】
本発明のマンガン複合酸化物の製造方法において、BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンをマンガン源として用いることが必須である。
【0061】
BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンをマンガン源として用いることで、反応が均一に進み、粒子成長が顕著に抑制されるとともに、組成均一なマンガン複合酸化物が合成可能となる。
【0062】
この反応の機構ついての詳細は明らかではないが、以下のように考えている。
本発明で用いるBET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンは、表面積が極めて大きいことから、リチウム化合物との反応性が極めて高い。従って、均一組成のマンガン複合酸化物が生成し易い。
【0063】
また、結晶構造がγ型の結晶構造を有する二酸化マンガンは、(1×2)のチャンネル構造を持ち、リチウムの結晶内部への拡散経路が確保されていることから、リチウム化合物と反応させた場合、反応が容易に進行すると考えられる。さらに、理由は不明だが、表面積が極めて大きいことから、金属材料との複合化も容易に進行し、均一組成のマンガン複合酸化物が生成し易いと考えられる。
【0064】
この効果は、BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gの間で顕著である。これは、次の理由に基ずくと考えられる。
【0065】
BET比表面積が150m2 /g未満では、二酸化マンガンとリチウム化合物及び金属材料との混合を十分均一に行うことができず、均一組成のマンガン複合酸化物を製造することが困難になる。
【0066】
BET比表面積が500m2 /gを越えた場合では、二酸化マンガンの熱相転移のほうが、リチウム化合物及び金属材料との複合化反応よりも起こり易くなり、リチウムが拡散し易い(1×2)のチャンネル構造が歪められるために、複合化反応が進み難くなり、均一組成のマンガン複合酸化物を製造することが困難になると共に粒子の凝集が起こり易くなり、10μm以下のマンガン複合酸化物が製造できない。
【0067】
以上述べた理由から、BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンをマンガン源に用いると、容易に組成が均一なマンガン複合酸化物が製造できると考えられる。
【0068】
本発明で用いるBET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンは、例えば、特公昭41−1696号公報に示されているいるように、通常の電解二酸化マンガンの製造条件よりも高い硫酸濃度及び高い電流密度で電解反応を行うことで製造することができる。
【0069】
通常の製造条件では、電解二酸化マンガンは(1)式に示した酸化反応によって陽極状に析出する。
【0070】
Mn2+ + 2H2 O → MnO2 + 4H+ + 2e (1)
このため、電解終了後、陽極から剥離した後、粉砕処理を施して、粒子状のにさんかマンガンとするが、この方法で得られる二酸化マンガンのBET比表面積は、100m2 /g以下である。
【0071】
一方、本発明で用いるγ型結晶構造の二酸化マンガンは、通常の電解二酸化マンガンの製造条件よりも電解液中の硫酸濃度を高くすることで、Mn3+イオンの安定性を増加させ、(2)式に示すように、Mn3+イオンのみを陽極生成物とし、電解液中で(3) 式で示される加水分解反応を行わせることで製造される。
【0072】
Mn2+ → Mn3+ + e (2)
2Mn3++2H2 O→MnO2 +Mn2++4H+ (3)
上記方法で、BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンが製造できる。
【0073】
本発明のマンガン複合酸化物の製造に用いるリチウム材料は、リチウム及び/又はリチウム化合物であれば如何なるものを用いてもよい。例えば、リチウム金属、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム、アルキルリチウム等が例示されるが、好ましくは、500℃以下の温度で溶融するもの、その中でも、特に硝酸リチウムがより好ましい。
【0074】
本発明のマンガン複合酸化物の製造に用いる金属材料は、金属及び/又は金属化合物であれば如何なるものを用いてもよい。例えば、金属、金属の水酸化物、金属の酸化物、金属の炭酸塩、金属の硝酸塩、有機金属錯体等が例示されるが、好ましくは、500℃以下の温度で溶融するもの、その中でも、特に金属の硝酸塩がより好ましい。
【0075】
BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンとリチウム化合物と、Ni,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上の金属材料の混合方法は、特に制限されるものではなく、固相及び/または液相で混合を行えばよい。例えば、上記原料の粉末を、乾式及び/または湿式で混合する方法や、リチウム化合物と金属材料を溶解及び/又は懸濁した溶液中にBET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンを加えて撹拌することで混合する方法が例示される。
BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンとリチウム化合物と、Ni,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上の金属材料の混合物を焼成するマンガン複合酸化物の焼成方法は、特に制限されるものではないが、焼成を、大気中及び/または酸素中で500℃以下の温度で第1の熱処理を行った後に、500℃を越える温度以上850℃以下の温度で第2の熱処理を行うことが好ましい。
【0076】
本発明者らの検討によれば、500℃を境界にして、低温側では複合化反応が進み、高温側ではスピネル構造の発達が起こる。従って、始めに第1の熱処理で十分に複合化反応を進めた後に、第2の熱処理で結晶成長反応を行うことで、より組成が均一でスピネル構造の発達したマンガン複合酸化物が合成できる。さらに、第1の熱処理を大気中及び/または酸素中で行うことで、複合化反応がより促進される。
【0077】
なお、第2の熱処理が850℃を越える温度では、粒子成長やマンガンの還元反応が起こりやすくなることから、850℃以下で行うことが好ましい。
【0078】
なお、焼成時間に関しては特に制限されるものではないが、第1の熱処理及び第2の熱処理とも10時間以上が好ましい。
【0079】
本発明のリチウム二次電池の負極としては、リチウム金属、リチウム合金またはリチウムを吸蔵放出可能な化合物を用いることができる。リチウム合金としては、例えばリチウム/スズ合金、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/鉛合金等が例示される。また、リチウムを吸蔵放出可能な化合物としては、グラファイトや黒鉛等の炭素質材料や、FeO、Fe2 O3 、Fe3 O4 等の酸化鉄、CoO、Co2 O3 、Co3 O4 等の酸化コバルト等の酸化物が例示される。
【0080】
また、本発明のリチウム二次電池の電解質は、特に制限されないが、例えば、炭酸プロピレン、炭酸ジエチル等のカーボネート類や、スルホラン、ジメチルスルホキシド等のスルホラン類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ジメトキシエタン等のエーテル類の少なくとも1種類以上の有機溶媒中に、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化リン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等のリチウム塩の少なくとも1種類以上を溶解したものや、無機系及び有機系のリチウムイオン導電性の固体電解質等を用いることができる。
本発明で得られたマンガン複合酸化物正極活物質に用いて、図1に示す電池を構成した。
【0081】
図中において、1:正極用リード線、2:正極集電用メッシュ、3:正極、4:セパレータ、5:負極、6:負極集電用メッシュ、7:負極用リード線、8:容器、を示す。
【0082】
以下に、本発明の具体例として実施例を示すが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0083】
【実施例】
なお、本発明の実施例及び比較例におけるX線回折測定、粒子構造の観察、及び比表面積の測定は、以下の方法で行った。
【0084】
【0085】
また、結晶軸の長さは、各化合物のX線回折測定データから、WPPD法( Whole−Powder−Pattern Decomposition Method) によって、決定した。
【0086】
さらに、組成分析はICP発光分析法で測定した。
【0087】
[マンガン複合酸化物の製造]
実施例1
(LiCo0.1 Mn1.9 O4 の製造)
実施例1として、LiCo0.1 Mn1.9 O4 を、以下の方法により製造した。
硫酸マンガンを25g/リットル、硫酸を150g/リットルの濃度で含む水溶液中で、陽極にPt板を用いて、50A/dm2 の電流密度で電解することによって、粒子状の電解二酸化マンガンを得た。この電解二酸化マンガンは、分析の結果、BET比表面積190m2 /g、粒子径1μm以下、γ型の結晶構造を持つ二酸化マンガンであった。
【0088】
次に、この二酸化マンガンと、硝酸リチウム(試薬特級)と、硝酸コバルト6水和物( 試薬特級) をモル比でLi:Mn:Coが1:1.9:0.1になるように混合した後、大気中で450℃の温度で24時間、焼成した。
【0089】
次に、これを室温まで降温した後に、乳鉢で粉砕、混合した後、大気中で650℃の温度で24時間、焼成した。
【0090】
得られた化合物のX線回折パターンを図2に、粒子構造の観察結果を図3に、化学分析結果、結晶軸の長さ、及びBET比表面積の測定結果を表1に示した。
【0091】
【表1】
【0092】
解析の結果、得られた化合物は、5μm以下の粒から構成され、結晶軸の長さが8.227オングストローム、BET比表面積8.5m2 /gの、LiCo0.1 Mn1.9 O4.0 で表されるスピネル構造のマンガン複合酸化物であることが分った。
【0093】
実施例2
(LiCo0.2 Mn1.8 O4 の製造)
実施例2として、モル比でLi:Mn:Coが1:1.8:0.2になるように混合した以外は、実施例1と同様にして製造を行った。
【0094】
解析の結果、得られた化合物は、5μm以下の粒子からなる、スピネル構造のマンガン複合酸化物であった。
【0095】
化学分析結果、結晶軸の長さ、及びBET比表面積の測定結果を表1に示した。
【0096】
実施例3
(LiNi0.1 Mn0.9 O4 の製造)
実施例3として、LiNi0.1 Mn1.9 O4 を、以下の方法により製造した。
実施例1で製造した二酸化マンガンと、硝酸リチウム(試薬特級)と、硝酸ニッケル6水和物(試薬特級)をモル比でLi:Mn:Niが1:1.9:0.1になるように混合した後、大気中で450℃の温度で24時間、焼成した。
【0097】
次に、これを室温まで降温した後に、乳鉢で粉砕、混合した後、大気中で650℃の温度で24時間、焼成した。
【0098】
解析の結果、得られた化合物は、5μmの粒子からなり、結晶軸の長さが8.235オングストローム、BET比表面積8.3m2 /gの、LiNi0.1 Mn1.9 O4.0 で表されるスピネル構造のマンガン複合酸化物であることが分った。
化学分析結果、結晶軸の長さ、及びBET比表面積の測定結果を表1に示した。
【0099】
実施例4
(LiFe0.1 Mn1.9 O4 の製造)
実施例4として、LiFe0.1 Mn1.9 O4 を、以下の方法により製造した。
実施例1で製造した二酸化マンガンと、硝酸リチウム(試薬特級)と、硝酸鉄の9水和物(試薬特級)をモル比でLi:Mn:Feが1:1.9:0.1になるように混合した後、大気中で450℃の温度で24時間、焼成した。
【0100】
次に、これを室温まで降温した後に、乳鉢で粉砕、混合した後、大気中で850℃の温度で24時間、焼成した。
【0101】
解析の結果、得られた化合物は、10μm以下の粒子からなり、結晶軸の長さが8.238オングストローム、BET比表面積7.8m2 /gの、LiFe0.1 Mn1.9 O4.0 で表される、スピネル構造のマンガン複合酸化物であることが分った。
【0102】
化学分析結果、結晶軸の長さ、及びBET比表面積の測定結果を表1に示した。
【0103】
実施例5
(LiCr0.2 Mn1.9 O4 の製造)
実施例5として、LiCr0.2 Mn1.8 O4 を、以下の方法により製造した。
実施例1で製造した二酸化マンガンと、硝酸リチウム(試薬特級)と、硝酸クロムの9水和物(試薬特級)をモル比でLi:Mn:Crが1:1.8:0.2になるように混合した後、大気中で450℃の温度で24時間、焼成した。
【0104】
次に、これを室温まで降温した後に、乳鉢で粉砕、混合した後、大気中で850℃の温度で24時間、焼成した。
【0105】
解析の結果、得られた化合物は、10μm以下の粒子からなり、結晶軸の長さが8.237オングストローム、BET比表面積8.2m2 /gの、LiCr0.2 Mn1.8 O4.0 で表されるスピネル構造のマンガン複合酸化物であることが分った。
【0106】
化学分析結果、結晶軸の長さ、及びBET比表面積の測定結果を表1に示した。
【0107】
比較例1
(LiCo0.2 Mn1.8 O4 の製造)
比較例1として、LiCo0.2 Mn1.8 O4 を、以下の方法により製造した。
炭酸リチウム(試薬特級)と、Mn3 O4 (四三酸化マンガン:試薬特級)と塩基性炭酸コバルト(試薬特級)をモル比でLi:Mn:Coが1:1.8:0.2になるように混合した後、大気中で900℃の温度で10時間、焼成した。
得られた化合物のX線回折パターンを図2に、粒子構造の観察結果を図4に、化学分析結果、結晶軸の長さ、及びBET比表面積の測定結果を表1に示した。
解析の結果、得られた化合物は、一辺の長さが1μm以上の正八面体針状粒子からなり、結晶軸の長さが8.222オングストローム、のLiCo0.2 Mn1.8 O3.8 で表されるスピネル構造のマンガン複合酸化物であることが分ったが、BET比表面積は0.6m2 /gであった。
【0108】
[電池の構成]
実施例1から5、及び比較例1で製造したマンガン複合酸化物を、導電剤のポリテトラフルオロエチレンとアセチレンブラックとの混合物( 商品名:TAB−2) を、重量比で2:1の割合で混合した。混合物の75mgを1ton/cm2 の圧力で、20mmφのメッシュ( SUS 316) 上にペレット状に成型した後、200℃で5時間、減圧乾燥処理を行った。
【0109】
これを、図1の3の正極に用いて、図1の5の負極にはリチウム箔(厚さ0.2mm)から切り抜いたリチウム片を用いて、電解液にはプロピレンカーボネートに過塩素酸リチウムを1mol/dm3 の濃度で溶解したものを図1の4のセパレータに含浸させて、断面積2.5cm2 の図1に示した電池を構成した。
【0110】
[電池性能の評価]
上記方法で作成した電池を用いて、1.0mA/cm2 の一定電流で、電池電圧が4.5Vから3.5Vの間で充放電を繰り返した。
【0111】
1サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合、即ち容量維持率を、表1に示した。
【0112】
実施例1から5で製造したマンガン複合酸化物は、いずれも95%以上の高い維持率を示したが、比較例1で製造したマンガン複合酸化物は、90%であった。結果を表1に示す。
【0113】
【発明の効果】
以上述べてきたとおり、本願発明のマンガン複合酸化物は、粒径10μm以下の粒子からなり、BET比表面積が1m2 /g以上で、結晶構造がスピネル型の、化学式LiMX Mn2-X O4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5) で表される新規なマンガン複合酸化物であり、その新規なマンガン複合酸化物を正極に使用すると、従来にはない、サイクル特性の優れたマンガン系リチウム二次電池が構成できる。
【0114】
リチウム二次電池正極活物質に適用可能なマンガン系正極材料を見いだしたことは、産業上有益な知見である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で構成した電池の実施態様を示す断面図である。
【符号の説明】
1 正極リード線
2 正極集電用メッシュ
3 正極
4 セパレータ
5 負極
6 負極集電用メッシュ
7 負極用リード線
8 容器
【図2】実施例1、比較例1で製造したマンガン複合酸化物の、X線回折図を示す図である。
【図3】実施例1で製造したマンガン複合酸化物の粒子構造を示す写真である。
【図4】比較例1で製造したマンガン複合酸化物の粒子構造を示す写真である。
Claims (7)
- 粒径10μm以下の粒子からなり、BET比表面積が1m2 /g以上で、結晶構造がスピネル型であり、化学式LiMX Mn2-X O4 (式中MはNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上であり、0.0<x≦0.5)で表されるマンガン複合酸化物。
- 格子定数が、8.24オングストローム未満である請求項1記載のマンガン複合酸化物。
- BET比表面積が150m2 /gから500m2 /gのγ型結晶構造を有する二酸化マンガンとリチウム化合物とNi,Co,Fe,Crから選ばれる少なくとも1種類以上の金属材料との混合物を焼成することを特徴とする請求項1のマンガン複合酸化物の製造方法。
- リチウム化合物が、硝酸リチウムであることを特徴とする請求項4のマンガン複合酸化物の製造方法。
- Ni,Co,Fe,Crの金属材料が、それらの硝酸塩であることを特徴とする請求項4のマンガン複合酸化物の製造方法。
- 請求項3のマンガン複合酸化物の製造方法における焼成において、500℃以下の温度で第1の熱処理を行った後に、500℃以上850℃以下の温度で第2の熱処理を行うことを特徴とする請求項4のマンガン複合酸化物の製造方法。
- リチウム、リチウム合金またはリチウムを吸蔵放出可能な化合物を負極活物質に用い、電解質に非水電解質を用い、請求項1のマンガン複合酸化物を正極活物質に用いることを特徴とするリチウム二次電池。
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