JP3057755B2 - リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途 - Google Patents
リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なLiMn2O4の製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは粒径10μm以下の粒子から成るLiMn
2O4を製造する方法及びその用途に関するものである。
り、さらに詳しくは粒径10μm以下の粒子から成るLiMn
2O4を製造する方法及びその用途に関するものである。
近年LiMn2O4は、リチウム二次電池正極材料として注
目されている。
目されている。
[従来の技術] スピネル骨格構造を持つ二酸化マンガンは、八面体位
置及び四面体位置にリチウムイオンが入ることができ、
またリチウムイオンが移動できる通路が三次元的に連な
っている。従って、スピネル骨格構造を持つLiMn2O
4は、リチウムイオンを結晶構造内にド−プ、脱ド−プ
することが可能である。
置及び四面体位置にリチウムイオンが入ることができ、
またリチウムイオンが移動できる通路が三次元的に連な
っている。従って、スピネル骨格構造を持つLiMn2O
4は、リチウムイオンを結晶構造内にド−プ、脱ド−プ
することが可能である。
この特性から、LiMn2O4は近年リチウム二次電池の正
極材料として注目されるようになった。
極材料として注目されるようになった。
LiMn2O4をリチウム二次電池の正極に用いた場合、電
気化学的な酸化還元を行うため、その際の電荷補償とし
てリチウムイオンが、結晶格子内にド−プ又は脱ド−プ
される。この反応は、結晶格子の構造破壊を伴わず、安
定に繰り返し行えるため、二次電池用正極材料として有
望であり、実用化の検討が行なわれている。
気化学的な酸化還元を行うため、その際の電荷補償とし
てリチウムイオンが、結晶格子内にド−プ又は脱ド−プ
される。この反応は、結晶格子の構造破壊を伴わず、安
定に繰り返し行えるため、二次電池用正極材料として有
望であり、実用化の検討が行なわれている。
例えば、特開昭63−187569号公報ではMn2O3とLi2CO3
をLi:Mn=1:2(モル比)で混合し、650℃で6時間,850
℃で14時間空気中で焼成する方法で得られたLiMn2O4を
正極に用いているが、本発明者らの検討によれば、十分
な正極性能を得るに至っていない。これは、焼成を高温
で長時間行っているために粒子の焼結反応が進み、粒子
径の成長が起こして表面積が低下し、利用効率が低下す
るためである。
をLi:Mn=1:2(モル比)で混合し、650℃で6時間,850
℃で14時間空気中で焼成する方法で得られたLiMn2O4を
正極に用いているが、本発明者らの検討によれば、十分
な正極性能を得るに至っていない。これは、焼成を高温
で長時間行っているために粒子の焼結反応が進み、粒子
径の成長が起こして表面積が低下し、利用効率が低下す
るためである。
この問題点を解決するために、幾つかの方法が提案さ
れている。
れている。
特開昭63−218156号公報では、前記特開昭63−187569
号公報の方法でLiMn2O4を焼成終了後直ちに水中にて急
速冷却を行い、結晶粒子を微粉化することで表面積を増
大させて利用効率を向上させることを提案している。し
かし、この方法では、Li+イオンの拡散が容易なスピネ
ル構造が歪められ、さらに水分が混入するために、性能
及び保存性の点で問題点がある。
号公報の方法でLiMn2O4を焼成終了後直ちに水中にて急
速冷却を行い、結晶粒子を微粉化することで表面積を増
大させて利用効率を向上させることを提案している。し
かし、この方法では、Li+イオンの拡散が容易なスピネ
ル構造が歪められ、さらに水分が混入するために、性能
及び保存性の点で問題点がある。
一方、特開平2−139860号公報では、出発マンガン種
としてLi+イオンが拡散しやすいγ型構造の二酸化マン
ガンを用いて、430℃から510℃の低温で短時間で焼成す
る方法が提案されている。この提案は、低温で短い時間
焼成することで粒子成長を抑え、表面積の低下の抑制を
狙ったものである。しかし、本発明者らの検討によれ
ば、この焼成温度で得られるLiMn2O4は、表面積の低下
は抑制されるものの、結晶格子は小さくなり、そのため
Li+イオンが拡散する3次元チャンネルが狭くなる。従
って電池正極に用いたときの過電圧が上昇し、利用率が
低下する問題がある。
としてLi+イオンが拡散しやすいγ型構造の二酸化マン
ガンを用いて、430℃から510℃の低温で短時間で焼成す
る方法が提案されている。この提案は、低温で短い時間
焼成することで粒子成長を抑え、表面積の低下の抑制を
狙ったものである。しかし、本発明者らの検討によれ
ば、この焼成温度で得られるLiMn2O4は、表面積の低下
は抑制されるものの、結晶格子は小さくなり、そのため
Li+イオンが拡散する3次元チャンネルが狭くなる。従
って電池正極に用いたときの過電圧が上昇し、利用率が
低下する問題がある。
[本発明が解決しようとする課題] これまでに提案されているLiMn2O4では、電気化学活
性が不十分であり、正極に用いた場合、サイクル特性に
優れた非水リチウム二次電池を構成することは、困難で
ある。
性が不十分であり、正極に用いた場合、サイクル特性に
優れた非水リチウム二次電池を構成することは、困難で
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を
行った結果、マンガン酸化物とリチウム材料との混合物
を焼成するLiMn2O4の製造方法において、前記マンガン
酸化物にBET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ型結晶
構造を有する二酸化マンガンを用いてLiMn2O4の焼成を
行うことで、粒子成長が抑制され、粒径10μm以下の粒
子から成り、高い表面積を持つ、電気化学的に高活性な
LiMn2O4が合成できることを見出だした。さらに、これ
を正極に用い、負極にリチウム又はリチウム合金、電解
質に非水電解質を用いると、高いサイクル放電容量を持
つ非水リチウム二次電池が構成できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
行った結果、マンガン酸化物とリチウム材料との混合物
を焼成するLiMn2O4の製造方法において、前記マンガン
酸化物にBET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ型結晶
構造を有する二酸化マンガンを用いてLiMn2O4の焼成を
行うことで、粒子成長が抑制され、粒径10μm以下の粒
子から成り、高い表面積を持つ、電気化学的に高活性な
LiMn2O4が合成できることを見出だした。さらに、これ
を正極に用い、負極にリチウム又はリチウム合金、電解
質に非水電解質を用いると、高いサイクル放電容量を持
つ非水リチウム二次電池が構成できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
[作用] 以下本発明を具体的に説明する。
本発明のLiMn2O4の製造方法は、出発マンガン種とし
てBET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ型結晶構造を
有する二酸化マンガンを用いることを特徴とする。本発
明者らの検討によれば、マンガン酸化物とリチウム材料
との混合物を焼成するLiMn2O4の製造方法において、マ
ンガン酸化物にBET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ
型結晶構造を有する二酸化マンガンを用いることで、粒
子成長が顕著に抑制されることが分かっている。詳細に
ついては明らかではないが、この効果は以下のように考
えられる。本発明で用いるγ型結晶構造を有する二酸化
マンガンは、BET比表面積が150m2/gから500m2/gであ
り、リチウム化合物との反応性が極めて高く、均一組成
のLiMn2O4が生成しやすい。また、結晶構造はγ型であ
り、γ型の結晶構造を有する二酸化マンガンは、(1×
2)のチャンネル構造を持ち、リチウムの結晶内部への
拡散が容易であることから、リチウム化合物と反応させ
た場合、反応は容易に進行し、二酸化マンガン粒子表面
には過剰のリチウムが残ること無く反応が進む。即ち、
表面にはリチウムが過剰で電気化学的に不活性なLi−Mn
系複合酸化物、例えばLi2MnO3等が生成しない。さら
に、リチウムには粒子成長を促す為、表面のリチウム濃
度が過剰になる状態では粒子成長が容易に起こると考え
られる。従って、本発明のように二酸化マンガン表面と
内部のリチウム濃度が均一になる条件では、粒子成長が
抑制され、粒子径が10μm以下の高表面積のLiMn2O4が
得られると考えられる。
てBET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ型結晶構造を
有する二酸化マンガンを用いることを特徴とする。本発
明者らの検討によれば、マンガン酸化物とリチウム材料
との混合物を焼成するLiMn2O4の製造方法において、マ
ンガン酸化物にBET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ
型結晶構造を有する二酸化マンガンを用いることで、粒
子成長が顕著に抑制されることが分かっている。詳細に
ついては明らかではないが、この効果は以下のように考
えられる。本発明で用いるγ型結晶構造を有する二酸化
マンガンは、BET比表面積が150m2/gから500m2/gであ
り、リチウム化合物との反応性が極めて高く、均一組成
のLiMn2O4が生成しやすい。また、結晶構造はγ型であ
り、γ型の結晶構造を有する二酸化マンガンは、(1×
2)のチャンネル構造を持ち、リチウムの結晶内部への
拡散が容易であることから、リチウム化合物と反応させ
た場合、反応は容易に進行し、二酸化マンガン粒子表面
には過剰のリチウムが残ること無く反応が進む。即ち、
表面にはリチウムが過剰で電気化学的に不活性なLi−Mn
系複合酸化物、例えばLi2MnO3等が生成しない。さら
に、リチウムには粒子成長を促す為、表面のリチウム濃
度が過剰になる状態では粒子成長が容易に起こると考え
られる。従って、本発明のように二酸化マンガン表面と
内部のリチウム濃度が均一になる条件では、粒子成長が
抑制され、粒子径が10μm以下の高表面積のLiMn2O4が
得られると考えられる。
この効果は、BET比表面積が150m2/gから500m2/gの間
で顕著である。これは、次の理由に基ずくと考えられ
る。BET比表面積が150m2/g未満では、二酸化マンガンと
リチウム化合物との均一混合を十分に行うことができ
ず、従ってリチウムが過剰な組成物が二酸化マンガン表
面に生成し易くなり、焼成の際に凝集が起こり易くな
る。また、500m2/gを越えた場合では、二酸化マンガン
の熱相転移のほうがリチウム化合物との焼成反応よりも
起こり易くなり、リチウムが内部に拡散しやすいγ型結
晶構造が歪められるために、組成が不均一となり、凝集
が起こり易くなる。このため、150m2/gから500m2/gが最
適な条件となり、凝集が抑制され、均一組成で粒径が10
μm以下の高表面積なLiMn2O4が得られると考えられ
る。これを正極に用い、負極にリチウム又はリチウム合
金、電解質に非水電解質を用いると、高いサイクル放電
容量を持つ非水リチウム二次電池が構成できる。
で顕著である。これは、次の理由に基ずくと考えられ
る。BET比表面積が150m2/g未満では、二酸化マンガンと
リチウム化合物との均一混合を十分に行うことができ
ず、従ってリチウムが過剰な組成物が二酸化マンガン表
面に生成し易くなり、焼成の際に凝集が起こり易くな
る。また、500m2/gを越えた場合では、二酸化マンガン
の熱相転移のほうがリチウム化合物との焼成反応よりも
起こり易くなり、リチウムが内部に拡散しやすいγ型結
晶構造が歪められるために、組成が不均一となり、凝集
が起こり易くなる。このため、150m2/gから500m2/gが最
適な条件となり、凝集が抑制され、均一組成で粒径が10
μm以下の高表面積なLiMn2O4が得られると考えられ
る。これを正極に用い、負極にリチウム又はリチウム合
金、電解質に非水電解質を用いると、高いサイクル放電
容量を持つ非水リチウム二次電池が構成できる。
本発明で用いるγ型結晶構造を有する二酸化マンガン
は、例えば、特公昭41−1696号公報に示されているよう
に、通常の電解二酸化マンガンの製造条件よりも高い硫
酸濃度及び高い電流密度で電解反応を行うことで製造さ
れる。通常の製造条件では、電解二酸化マンガンは
(1)式に示した酸化反応により陽極上に析出する。
は、例えば、特公昭41−1696号公報に示されているよう
に、通常の電解二酸化マンガンの製造条件よりも高い硫
酸濃度及び高い電流密度で電解反応を行うことで製造さ
れる。通常の製造条件では、電解二酸化マンガンは
(1)式に示した酸化反応により陽極上に析出する。
Mn2++2H2O→MnO2+4H++2e (1) このため、電解終了後陽極から剥離し粉砕して粒子状
の二酸化マンガンとするが、この方法で得られる二酸化
マンガンのBET比表面積は100m2/g以下である。一方、本
発明で用いるγ型結晶構造を有する二酸化マンガンは、
通常の電解二酸化マンガンの製造条件よりも電解液中の
硫酸濃度を高くすることでMn3+イオンの安定性を増加さ
せ、(2)式に示すようにMn3+イオンのみを陽極生成物
とし、電解液中で(3)式で示される加水分解反応を行
わせることで製造される。
の二酸化マンガンとするが、この方法で得られる二酸化
マンガンのBET比表面積は100m2/g以下である。一方、本
発明で用いるγ型結晶構造を有する二酸化マンガンは、
通常の電解二酸化マンガンの製造条件よりも電解液中の
硫酸濃度を高くすることでMn3+イオンの安定性を増加さ
せ、(2)式に示すようにMn3+イオンのみを陽極生成物
とし、電解液中で(3)式で示される加水分解反応を行
わせることで製造される。
Mn2+→Mn3++e (2) 2Mn3++2H2O→MnO2+Mn2++4H+ (3) 上記方法で、BET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ
型結晶構造をもつ二酸化マンガンが製造される。
型結晶構造をもつ二酸化マンガンが製造される。
本発明のLiMn2O4の製造において用いられるリチウム
材料は、特に限定されるものではなく、リチウム金属及
び/またはリチウム化合物であれば如何なるものを用い
ても良い。例えば、リチウム金属、酸化リチウム、水酸
化リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム、炭酸リ
チウム、ヨウ化リチウム、アルキルリチウム等が例示さ
れる。
材料は、特に限定されるものではなく、リチウム金属及
び/またはリチウム化合物であれば如何なるものを用い
ても良い。例えば、リチウム金属、酸化リチウム、水酸
化リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム、炭酸リ
チウム、ヨウ化リチウム、アルキルリチウム等が例示さ
れる。
リチウム材料と二酸化マンガンの混合方法は、特に制
限されるものではなく、固相及び/または液相で混合を
行えば良い。例えば、二酸化マンガン及びリチウム材料
の粉末を、乾式及び/または湿式で混合する方法や、リ
チウム材料を溶解及び/または懸濁させた溶液中で二酸
化マンガン粉末を撹拌することで混合する方法等が例示
される。
限されるものではなく、固相及び/または液相で混合を
行えば良い。例えば、二酸化マンガン及びリチウム材料
の粉末を、乾式及び/または湿式で混合する方法や、リ
チウム材料を溶解及び/または懸濁させた溶液中で二酸
化マンガン粉末を撹拌することで混合する方法等が例示
される。
本発明において、焼成は650℃以上の温度で行うこと
が必要である。この温度以下では、反応が十分に進行せ
ず、均一組成のLiMn2O4を得ることができない。また、
焼成時の雰囲気は特に制限されないが、好ましくは酸素
含有雰囲気が良い。
が必要である。この温度以下では、反応が十分に進行せ
ず、均一組成のLiMn2O4を得ることができない。また、
焼成時の雰囲気は特に制限されないが、好ましくは酸素
含有雰囲気が良い。
本発明の非水リチウム二次電池の負極としてはリチウ
ム金属、リチウム合金を用いることができる。リチウム
合金としては、例えばリチウム/スズ合金、リチウム/
鉛合金等が挙げられる。
ム金属、リチウム合金を用いることができる。リチウム
合金としては、例えばリチウム/スズ合金、リチウム/
鉛合金等が挙げられる。
また、本発明の非水リチウム二次電池の電解質は特に
制限されないが、例えば、カ−ボネ−ト類、スルホラン
類、ラクトン類、エ−テル類等の有機溶媒中にリチウム
塩を溶解したものや、リチウムイオン導電性の固体電解
質を用いることができる。
制限されないが、例えば、カ−ボネ−ト類、スルホラン
類、ラクトン類、エ−テル類等の有機溶媒中にリチウム
塩を溶解したものや、リチウムイオン導電性の固体電解
質を用いることができる。
本発明で得られたLiMn2O4を正極に用い、上記の負極
及び電解質を使用して第1図に示す二次電池を構成し
た。図中に於いて、1:正極用リ−ド線,2:正極集電用メ
ッシュ,3:正極,4:セパレ−タ−,5:負極,6:負極集電用メ
ッシュ,7:負極用リ−ド線,8:容器を示す。
及び電解質を使用して第1図に示す二次電池を構成し
た。図中に於いて、1:正極用リ−ド線,2:正極集電用メ
ッシュ,3:正極,4:セパレ−タ−,5:負極,6:負極集電用メ
ッシュ,7:負極用リ−ド線,8:容器を示す。
[実施例] 以下実施例を述べるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
のではない。
実施例1 (LiMn2O4の作成) 実施例1として、LiMn2O4を次のようにして製造し
た。
た。
硫酸マンガンを25g/で、硫酸を150g/の濃度で含
む水溶液中で、陽極にPt板を用いて、50A/dm2の電流密
度で電解することによって、粒子状の電解二酸化マンガ
ンを得た。この電解二酸化マンガンは分析の結果、BET
比表面積190m2/g、粒径1μm以下、γ型の結晶構造を
持つ二酸化マンガンであった。第2図に、この二酸化マ
ンガンのX線回折図を示すが、得られた二酸化マンガン
の結晶構造は明らかにγ型結晶構造を有する。
む水溶液中で、陽極にPt板を用いて、50A/dm2の電流密
度で電解することによって、粒子状の電解二酸化マンガ
ンを得た。この電解二酸化マンガンは分析の結果、BET
比表面積190m2/g、粒径1μm以下、γ型の結晶構造を
持つ二酸化マンガンであった。第2図に、この二酸化マ
ンガンのX線回折図を示すが、得られた二酸化マンガン
の結晶構造は明らかにγ型結晶構造を有する。
次に、この二酸化マンガン43.5gと酸化リチウム3.75g
を乳鉢で混合した後、850℃で20時間焼成した。得られ
た化合物のX線回折及び化学組成分析を行った。結果を
それぞれ第3図及び以下の表1に示す。分析の結果か
ら、この化合物はLiMn2O4であると同定できた。
を乳鉢で混合した後、850℃で20時間焼成した。得られ
た化合物のX線回折及び化学組成分析を行った。結果を
それぞれ第3図及び以下の表1に示す。分析の結果か
ら、この化合物はLiMn2O4であると同定できた。
また、SEM観察から粒径は5μm以下であることが分
かった。
かった。
(電池の構成) 得られたLiMn2O4、導電材のカ−ボン粉末及び結着材
のポリテトラフルオロエチレン粉末を重量比で、88:9:3
の割合で混合した。この混合物75mgを5ton/cm2の圧力で
8mmφのペレットに成型した。これを第1図3の正極と
して用い、第1図5の負極にはリチウム箔(厚さ0.2m
m)から切り抜いたリチウム片を用い、電解液には、プ
ロピレンカ−ボネ−トと1,2ジメトキシエタンを体積比
で1:1の割合で混合した混合液に過塩素酸リチウムを1mo
l/dm3濃度で溶解した電解液を第1図4のセパレ−タに
含浸させて、第1図に示す断面積0.5cm2の電池を構成し
た。
のポリテトラフルオロエチレン粉末を重量比で、88:9:3
の割合で混合した。この混合物75mgを5ton/cm2の圧力で
8mmφのペレットに成型した。これを第1図3の正極と
して用い、第1図5の負極にはリチウム箔(厚さ0.2m
m)から切り抜いたリチウム片を用い、電解液には、プ
ロピレンカ−ボネ−トと1,2ジメトキシエタンを体積比
で1:1の割合で混合した混合液に過塩素酸リチウムを1mo
l/dm3濃度で溶解した電解液を第1図4のセパレ−タに
含浸させて、第1図に示す断面積0.5cm2の電池を構成し
た。
(電池性能評価) 上記方法で作成した電池を用いて、5mAの一定電流
で、電池電圧が2V〜4Vの範囲で充放電を繰り返した。そ
の結果を第4図に示す。結果から、50サイクル目の放電
容量は、1サイクル目の放電容量に対して約80%の容量
を保持していた。
で、電池電圧が2V〜4Vの範囲で充放電を繰り返した。そ
の結果を第4図に示す。結果から、50サイクル目の放電
容量は、1サイクル目の放電容量に対して約80%の容量
を保持していた。
比較例1 比較例1として、二酸化マンガンに市販の電解二酸化
マンガン(BET比表面積50m2/g,γ型結晶構造)を用いた
こと以外は、実施例1と同様にLiMn2O4を作成した。X
線回折からは、得られた化合物は、LiMn2O4であると同
定されたが、SEM観察から粒径は約50μmであることが
分かった。次に、これを第1図3の正極に用いた以外は
実施例1と同様な電池を構成した。第4図に示した電池
評価の結果から、50サイクル目の放電容量は、1サイク
ル目の放電容量に対して約30%の容量しか保持していな
かった。
マンガン(BET比表面積50m2/g,γ型結晶構造)を用いた
こと以外は、実施例1と同様にLiMn2O4を作成した。X
線回折からは、得られた化合物は、LiMn2O4であると同
定されたが、SEM観察から粒径は約50μmであることが
分かった。次に、これを第1図3の正極に用いた以外は
実施例1と同様な電池を構成した。第4図に示した電池
評価の結果から、50サイクル目の放電容量は、1サイク
ル目の放電容量に対して約30%の容量しか保持していな
かった。
[発明の効果] 以上述べてきたとおり、本発明の方法により、粒子成
長が抑制され、粒子径が10μm以下の粒径を持ち、高表
面積なLiMn2O4が製造でき、これを正極に用いること
で、サイクル放電容量の大きい非水リチウム二次電池が
構成可能となる。
長が抑制され、粒子径が10μm以下の粒径を持ち、高表
面積なLiMn2O4が製造でき、これを正極に用いること
で、サイクル放電容量の大きい非水リチウム二次電池が
構成可能となる。
第1図は、実施例1及び比較例1で作成した電池の実施
態様を示す断面概略図である。 図中、 1:正極用リ−ド線,2:正極集電用メッシュ 3:正極、4:セパレ−タ− 5:負極、6:負極集電用メッシュ 7:負極用リ−ド線、8:容器 を示す。 第2図は実施例1で用いた二酸化マンガンのX線回折図
を示す。 第3図は実施例1において作成したLiMn2O4のX線回折
図を示す。 第4図は、実施例1及び比較例1で作成した電池の各サ
イクル毎の放電容量の初期放電容量に対する維持率を示
す図である。
態様を示す断面概略図である。 図中、 1:正極用リ−ド線,2:正極集電用メッシュ 3:正極、4:セパレ−タ− 5:負極、6:負極集電用メッシュ 7:負極用リ−ド線、8:容器 を示す。 第2図は実施例1で用いた二酸化マンガンのX線回折図
を示す。 第3図は実施例1において作成したLiMn2O4のX線回折
図を示す。 第4図は、実施例1及び比較例1で作成した電池の各サ
イクル毎の放電容量の初期放電容量に対する維持率を示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−215061(JP,A) 特開 平2−139860(JP,A) 特開 平3−4445(JP,A) Mat.Res.Bull.,Vol 18,pp1375−1381,1983 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 45/00 H01M 4/50 CA(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】BET比表面積が150m2/gから500m2/gのγ型
結晶構造を有する二酸化マンガンとリチウム材料との混
合物を650℃以上で焼成することを特徴とする、粒径10
μm以下の粒子から成るLiMn2O4の製造方法。 - 【請求項2】負極にリチウム又はリチウム合金を用い、
電解質に非水電解質を用いる非水リチウム二次電池にお
いて、正極に特許請求の範囲第1項記載の製造方法で得
られたLiMn2O4を用いることを特徴とする非水リチウム
二次電池。
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JP2322351A JP3057755B2 (ja) | 1990-11-28 | 1990-11-28 | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途 |
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JPH04198028A (ja) | 1992-07-17 |
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