JP3674306B2 - 円筒内面のブラスト方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物例えば、内燃機関用シリンダブロックのシリンダ内面をブラスト処理する円筒内面のブラスト方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用シリンダ内面へのブラスト処理には、溶射の前工程として基材表面を粗面化する場合と、ブラスト皮膜を形成する場合(例えば特開平8−333671号公報に記載のもの)が考えられる。
溶射の前工程としてのブラスト処理は、例えばアランダムやデンシック、スチール等の研削材を、圧縮エアーやモータの動力を使って基材表面に投射し、基材表面を粗面化するもので、例えば特開昭60−44267号公報記載のものは、粗粒ブラスト材と細粒ブラスト材とを混合し、それぞれの長所を相互に生かすことで、溶射層の高い密着性を得ることを試みている。
また、特開昭64−58477号公報記載のものでは、ブラストノズルと溶射ガンとを一体化し、ブラストノズルをバキュームブラスター方式とすることで、工程の省略及びブラスト装置の構成簡素化を試みている。
さらに、特開平6−136504号公報記載のものでは、溶射層形成部分の直前をブラスト処理しながら溶射することで、溶射時のはね返り粒子や微粒の除去を試みている。
【0003】
しかし、これらには、それぞれ次のような問題が生じている。
特開昭60−44267号では、初期状態においては指定の粒度分布が得られるものの、研削材は一度投射されると破砕が起こり、分布が変化してしまう。したがって、量産状態でのこれらの指定は難しく、達成するためには粒子回収、分別及び供給装置をかなり複雑にする必要がある。
また、特開昭64−58477号では、バキュームブラスター方式を生かすためにブラストノズルが素材と接触しなくてはならず、素材面を傷つけてしまう可能性があること、さまざまな径のシリンダに対応するためにシリンダごとにブラストノズルを交換しなくてはならず、設備が複雑になること、並びに、ブラストノズルが素材と接触しているために一度粗面化した面がブラストノズルにより擦られ、粗面化状態が悪くなってしまう。
さらに、特開平6−136504号では、ブラスト直後に溶射皮膜が形成されるため、溶射皮膜中のブラスト材の残留等が多くなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、溶射皮膜の品質に大きく寄与するブラスト工程であるが、量産する場合においてシリンダ内面の粗面を得るのに十分な方法は、いずれの公報にも示されていない。シリンダ内面をブラスト処理するための問題点として、次のようなことがある。
【0005】
〔シリンダ形状にかかわる問題点〕
内燃機関のシリンダボアは、大きいものでは直径100mm程度、通常では直径80mm以下のものが多く、比較的狭い円筒形状をなしており、ネジ穴等も多く存在する。これにより、
(1) シリンダ内面を粗らすために投射させたブラスト材が、はねかえって反対側のシリンダ内面にあたる。はねかえった粒子が一度適度な粗面の上にあたると、面粗度は悪くなり、皮膜の密着強さを低下させてしまう。
(2) シリンダ内面で削られたアルミニウム微粉およびブラスト材がシリンダ内面に残留しやすい。
(3) ブラスト材がネジ穴等に残留しやすく、いったんネジ穴等に入り込むと洗浄等ではなかなか取り除けず、ねじ穴等に残留したままでは、エンジン組付け時にブラスト材がかじり込み、組付け不良が発生してしまう。
【0006】
〔ブラスト処理上の問題点〕
シリンダを粗面化するためのブラスト処理は、十分な粗面を得るためにシリンダ内面の上端から下端までブラスト材を投射しなくてはならない。したがって、
(4) シリンダヘッドとの合わせ面をブラスト材から守るため、マスキング板が必要となるが、マスキング板をシリンダごとに取り付けていては、工数が増えるとともに、数多くのマスキング板を用意する必要があり、さらには、シリンダの種類が増えれば、それぞれに対応する異なったマスキング板を用意する必要がある。
(5) ブラスト処理は、粗面化するための処理であるため、マスキング板の消耗が激しい。
【0007】
〔装置上の問題点〕
(6) ブラスト処理は、通常ブラスト材が飛び散るのを防ぐために、キャビネット内にワークを設置した状態で粗面化が行われる。しかし、キャビネットを利用することは、ワークの出入れのために、扉の自動開閉と、それに連動したワークの移動が必要となって、機構が複雑になり、加えて駆動部が増えると、ブラスト材のかみ込みによる不具合が起こり易く、また、ブラストガンの移動機構も、キャビネットのサイズによりその動きや機構の大きさについての制約を受けてしまう。さらに、キャビネット容量に対する十分な集塵機能を備える装置が必要になり、キャビネット自体のスペースなど、装置が大型化してしまう。
【0008】
一方、ブラスト皮膜の形成の場合では、その工程上において上記(4) 乃至(6) が当てはまる。
【0009】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、内燃機関のシリンダ内面全域が常に安定な粗面を得ること、そして、量産する場合において、マスキング板取付け工程を減らし、さらに、シリンダ内面を粗面化もしくはブラスト皮膜を形成するのに必要最小限の規模で、簡略化した円筒(シリンダ)内面のブラスト方法を提供することを目的とする。
ここで、「常に安定な粗面を得る」というのは、シリンダボア内面全域がほぼ一定の表面粗さを示すことを言い、例えばシリンダヘッド側のボア内面とクランクケース側のボア内面の表面粗さに変化がないことを言う。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、ブラストガンからブラスト材を吹出して、被加工物の上下方向に延びる円筒の内面を下方へとブラスト処理し、前記ブラストガンのブラストノズルを引き出す際に、前記ブラスト材の供給だけを止めて圧縮空気だけを放出する。
また、シリンダヘッド合せ面を上にしてシリンダブロックを立設し、該シリンダヘッド合せ面上にマスキング部材を置き、該マスキング部材が、マスキング部材本体と、該マスキング部材本体のシリンダヘッド合せ面側の端部にある着脱自在の当接部とからなり、該当接部だけをタングステンカーバイド製またはアルミニウム製とし、ブラストガンから斜め下方にブラスト材を吹出して、前記シリンダブロックのシリンダ内面を下方へとブラスト処理する。
【0011】
シリンダブロックの対応面に合う形状のリムが立てられたパレットにシリンダヘッド合せ面を上にしてシリンダブロックを載置して前記シリンダブロックの各シリンダを分断し、前記シリンダヘッド合せ面上にマスキング部材を置くことにより、前記マスキング部材から前記パレットまでを連続した管内空間とし、ブラストガンから斜め下方にブラスト材を吹出して、前記シリンダブロックのシリンダ内面を下方へとブラスト処理し、前記パレットからブラスト材を下方へ吸引しても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る円筒内面のブラスト方法の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1乃至図9は、本発明の第1の実施形態を説明する図面であり、図1は、円筒内面の一例として、内燃機関のシリンダをブラスト処理する場合を表した概略構成図、図2は、シリンダ内面をブラスト処理する状態を表した部分拡大図、図3は、図2の場合においてブラストガンの移動を表した部分拡大図、図4は、シリンダブロックを横にした場合の部分拡大図、図5は、ブラスト処理におけるブラスト材の移動の軌跡を概念的に表した部分拡大図、図6及び図7は、ブラストガンの移動方向とブラスト材が吹出す方向との関係を表した部分拡大図、図8は、ブラスト処理するシリンダとマスキング部材との関係を表した部分拡大図、図9は、図8におけるマスキング部材を拡大した部分拡大図である。なお、本実施形態に係るシリンダブロックは、4つのシリンダを持つ。
【0013】
図1に示すように、Z方向のトラバーサ11により、ブラストガン1を上下方向に(その軸に沿って)移動することができ、ブラストガン1は、その下端近傍に、ブラスト材2を吹出すためのブラストノズル3を有する。また、ブラストガン1は、その軸回りを自転するように回転可能に設けており、ブラスト材2の吹出しに伴い自転するようにしてある。
シリンダブロック4(被加工物)は、そのシリンダ4a〜4dの軸方向が上下となるように鉛直方向に立った状態で設置しており、また、その位置は、ブラストガン1が上方からシリンダ内を進行(降下)するようになっている。
シリンダブロック4は、キャビネット12により周囲空間と隔離しており、吹出したブラスト材2の拡散を防止している。また、キャビネット12の下方には、ブラスト材回収受け13を設けている。
【0014】
ブラストノズル3の吹出し方向は斜め下方であり、図2に示すように、シリンダ内面とブラスト角度θだけ傾いた方向にブラスト材2を吹出す。
【0015】
この装置では、図3に示すように、ブラストガン1がブラスト材2を吹出しながら回転下降して、1つのシリンダの内面5をブラスト処理するもので、ブラストノズル3の移動範囲Aは、シリンダ内面5の上端5aから下端5bまでを連続してブラスト処理できるような長さに設定してある。
そして、1つのシリンダの処理が終了した後は、シリンダブロック4を(図1中の左方向に)移動して、同様の手順を行うことにより、4つのシリンダ4a〜4dすべてについてブラスト処理することができる。
【0016】
ここで、シリンダ4a〜4dを鉛直方向に立てたのは、次の理由による。すなわち、シリンダ4a〜4dを鉛直方向に立ててブラスト処理をすると、投射されたブラスト材2は、重力により自然と落下し、シリンダ4a〜4d内に残留することはないからである。もし、シリンダ4a〜4dが傾いたり横になったりした状態では、図4に示すように、シリンダ4a〜4d内にブラスト材2が残留する。この場合には、一度粗面化した面上をブラスト材2がころがり、表面の凸部を削ってしまったり、ブラスト材2が残留している個所をブラスト処理した場合にはブラスト材2が保護層となり、粗面化が進まなかったりする。
このような理由により、溶射皮膜の密着強さを得るための粗面化工程では、粗面化を妨げるブラスト材2の残留は、避けなければならず、シリンダを鉛直方向に立てなければならない。
【0017】
また、ブラストガン1を、上方からブラスト材2を吹出す方向に移動してブラスト処理すること、並びに、ブラスト角度θ(図2参照)をつけてシリンダ内面5をブラスト処理することとしたのは、次の理由による。
すなわち、狭いシリンダ(例えばパイプ)の内面5において、例えば基材面に対して90度の角度でブラスト処理をすると、投射したブラスト材2がはね返って、次に投射するブラスト材2を妨げたり、ブラストノズル3を研削したりして、その消耗が激しくなるからである。これに対し、ブラスト角度θ(鋭角)を付けてブラスト処理した場合には、図5に示すように、投射されたブラスト材のブラスト粒子2a〜2dのほとんどは、吹出した方向に、基材面をはね返りながら進んでいく。はね返った粒子2a〜2dは、基材に衝突するたびに、そして、飛行距離が長くなるたびに、粒子2a〜2dの持つ運動エネルギーは減少していき、面を粗らす力が弱くなり、表面粗さが小さくなる。
ブラスト材2がブラストノズル3から投射され、基材面に最初に衝突した面だけを残すことが、大きい表面粗さを残すためには必要であり、そのようにすると、シリンダ内面5の全域を一定の表面粗さに保つことができる。本発明者は、この条件が溶射皮膜の密着強さを高く保つために非常に重要な要因であることという着想を得た。そして、この着想から、図6に示すように、自転するブラストガン1を、鉛直方向に立てたシリンダ4a〜4dの上方からブラスト材2が吹出す方向10cと同じ方向10aに移動してブラスト処理すると、ブラスト材2がブラストノズル3から投射され、シリンダ内面5に最初に衝突した面だけを残すことができることを見出した。ブラスト材2は、いったん面に衝突してブラスト処理をなした後には、はね返り粒子が衝突するのはブラストされていない面5dであり、ブラストされた面5cに再度衝突することはない。
【0018】
シリンダ下端5bまで移動(降下)したブラストノズル3を引き出す際に、ブラスト材2の供給だけを止めて圧縮空気だけを放出すると、シリンダ内面5のエアークリーニング効果を期待でき、そのための工程を別途設ける必要がなくなる。
なお、ブラスト処理は、ブラストガン1の移動速度と自転速度を考慮すれば、1回の処理(シリンダ内面5の上端5aから下端5bに向けてのブラスト処理)で十分であるが、場合によっては数回処理(例えば往復移動時の処理)してもかまわない。しかし、その場合でも、ブラスト処理の最後の1回は、はね返り粒子の影響を考慮して、シリンダ内面5の上端5aからブラスト材2が吹出す方向(シリンダ内面5の上端5aから下端5bに向けてブラスト処理)にブラスト処理する必要がある。
【0019】
一方、図6の場合とは逆に、ブラスト材2が吹出す方向10cと反対の方向10bに移動してブラスト処理すると、図7に示すように、一度粗らした面5cは、はね返り粒子により何度もたたかれ、表面粗さが小さくなってしまう。そのため、粗れたシリンダ上部に対して、シリンダ下部では粗れが小さくなってしまい、シリンダ内面5の全体にわたって表面粗さを一定にすることはできない。
【0020】
シリンダブロック4は、図8に示すように、シリンダヘッド合せ面4eを上に、クランクケース側を下にしてシリンダブロック4を立てている。このようにしてあるのは、次の理由による。
シリンダ内面5のブラスト及び溶射工程を考えると、どちらもブラストガン1の先端部(下端部)のブラストノズル3から斜め前方(下方)にブラスト材2(粒子)が投射されるので、三次元的に面をマスキングする必要がある。もし、クランクケースとの合せ面側が上側にくると、その形状は複雑であることから、マスキングが難しくなり、マスキング取付け工程を簡略化できなくなる。さらに、例えば四輪自動車の多気筒エンジンのように、クランクケース側が大きいワークの場合には、シリンダヘッド側を下にして輸送することは不安定で、不具合を招く可能性が高い。
これに対し、本実施形態のように、クランクケース側を下にすれば、クランクシャフトジャーナル部やネジ穴等の三次元的な面は、投射されるブラスト粒子や溶射粉末からは影となること、シリンダヘッド合せ面4eは、フラットな面であるためにマスキング板6の取付けが容易なこと、さらに、シリンダブロック4の輸送が安定していること等のメリットがあるので、シリンダヘッド合せ面4eを上にした状態で、シリンダブロック4を取付けることが好ましい。
【0021】
シリンダヘッド合せ面4eには、図8に示すように、マスキング部材6が設けられている。マスキング部材6は、ブラストガン1の上下動に連動(同期)して上下動するように構成している。このように構成したのは、次の理由による。
前述したように、シリンダヘッド合せ面4eは、単気筒、多気筒、2サイクル、4サイクル等のエンジンの種類に関係なく、フラットな面をしており、唯一シリンダボア(内径)だけが変化している。したがって、シリンダヘッド合せ面4eと接続する部分だけをカートリッジ式とし、径を適宜変更できるようにしており、汎用性を高めることができる。
しかし、マスキング板6をすべてのシリンダにそれぞれ取付けて、ブラスト、溶射工程に流すと、マスキング板6の取付け、取外し工程が増えたり、取付けるための穴へのブラスト材2のかみ込み、保管場所が増えたりする等、さまざまな問題が生じてしまう。
そこで、シリンダ4a〜4dがブラスト位置に来たときに、ブラストされるシリンダ(図8(a)ではシリンダ4a、同図(b)ではシリンダ4b)にのみマスキング部材6を装着するマスキング方法をとると、上記した不具合が解消される。つまり、1つのマスキング部材6ですべてのシリンダ4a〜4d、さらには、気筒数の異なるすべてのシリンダのマスキングをすることになる。他のシリンダの内面5を保護するためには、マスキング部材6の高さH(図8(a)参照)を、例えば20mm以上にする必要がある。このようにするのは、シリンダ内面5のブラスト処理において、シリンダ4a〜4dのエッジ部までしっかり粗面化すべく、ブラスト処理上の問題点で述べたように、通常、シリンダ4a〜4dの上部からブラストを開始するためである。ブラスト処理の開始位置は、図3に示すように、例えばシリンダヘッド合せ面4e(シリンダブロック上端面)よりも10mmぐらい上方である。ブラスト処理するシリンダ以外へのブラスト材2の飛散が防止される。
【0022】
マスキング部材6は、図9に示すように、シリンダヘッド合せ面4eに当接する端部は、着脱自在の別体としており、カートリッジ式当接部6bをマスキング部材本体6aとねじ連結している。このように構成したのは、次の理由による。
1つのマスキング部材6で、すべてのシリンダ4a〜4d、すべての気筒をブラスト処理すると、マスキング部材6の消耗もしくは皮膜の堆積は激しくなってしまう。消耗もしくは皮膜の堆積が激しいのは、同図に領域Rとして示すように、ブラスト材2が直接投射されるシリンダヘッド合せ面4eから例えば10mm程度である。このため、消耗もしくは皮膜の堆積の激しい部分だけを交換可能(カートリッジ式)にして着脱自在とした。このため、カートリッジ式当接部6bだけ交換すれば足りるので、マスキング部材6のコストを抑えることができる。
カートリッジ式当接部6bだけを消耗もしくは皮膜が堆積しにくい材料、例えばWC(タングステンカーバイド)等にしても良い。加工が容易なAl(アルミニウム)合金として、消耗するたびに交換しても良い。また、前述したように、カートリッジ部6を、シリンダの種類に応じた内径を持つものに交換することで、本体の汎用性を高めることができる。
【0023】
次に、本発明の第2の実施形態について、図10乃至図13を用いて説明する。図10は、ブラスト装置全体の概略正面図、図11は、図10の概略右側面図、図12は、マスキング部材の一変形例を示した部分拡大図、図13は、空気の流れを概念的に表した概略断面図である。
自転式のブラストガン1は、一軸のトラバーサ11に固定され、Z軸方向に昇降制御されている。ブラストガン1の下方には、図10及び図11に示すように、ローラ7aによる搬送路7を設けており、その上を、パレット8を移動制御して搬送することができる。このため、自転するブラストガン1の中心軸と、各シリンダ4a〜4dの中心軸とが合うように、パレット8に載ったシリンダブロック4が移動して、自動的に配置される。
パレット8には、クランクジャーナル形状に合うように、リム8aが立てられており、シリンダブロック4を載せることで、各シリンダ4a〜4d(気筒)が分断されて、連続した管内空間が形成されて、パイプ状になる。このように、パレット8にリム8aを設けることにより、クランクシャフト合せ面4f(下端面)やネジ穴が保護され、ブラスト材2のはね返り粒子による加工面の損傷やブラスト材2のかみ込みを回避することができ、さらに、パレット8上における位置決めも、確実かつ容易になされる。
【0024】
シリンダブロック4を配置すると、これに連動して、ブラスト処理するシリンダブロック4のシリンダヘッド合せ面4eに、マスキング部材6が配置される。マスキング部材6は、円筒状に中ぐりされており、シリンダ4a〜4dの中心軸とマスキング部材6の内円筒の中心軸とは一致している。マスキング部材6の高さは、上部開口部からブラスト材2が吹出さないように十分に確保している。マスキング部材6は、図12に示すように、ブラストガン1のブラストノズル3(延長ノズル)が入る程度に絞られているように、絞り部6cを設けても良い。
【0025】
パレット8には、図10及び図11に示すように、リム8aの位置に関連させた貫通穴8bを設けており、リム8aにシリンダブロック4を載せると、マスキング部材6、シリンダ4a〜4d、クランクハウジング及びパレット8を1本のつながったパイプとすることができ、連続した内面を形成することができる。また、パレット8の下方には、貫通穴8bと連結した吸引管9aと、本体に対して摺動するエアシリンダ9bとを設けている。このようにすると、図13に示すように、ブラストノズル3から吹出されたブラスト材2は、マスキングした部分の開口部から飛び出すことはなく、マスキング部材6、シリンダ4a〜4d、パレット8の順に落下していくこととなり、パレット8の下部から吸引回収することで、すべてのブラスト材2を確実かつ効率的に回収できる。
したがって、ワーク(例えばシリンダブロック4)をキャビネット12内に配置してから、ブラスト処理する必要がなく、キャビネット12内へのワークの搬入、搬出のための駆動、制御が必要なくなり、機構が簡単になる。また、ワークの大きさ、形状やブラストガン1の動き、移動装置の大きさに制約がなくなる。さらに、キャビネット12(図1参照)に比べて、ブラスト材2が通る通路(マスキング部材6、シリンダ4a〜4d、パレット8によって形成されたパイプ)は、非常に狭く、容積が小さいため、ブラスト材2の回収のために要する集塵機の容量は少なくて済み、設置面積を小さくでき、キャビネット部分を含めると、装置を小型化できる。
なお、リム8aとは、その上面でシリンダブロック4の対応面に合う形状、例えば平たい壁状にしても良い。シリンダ4a〜4dの円形状に合わせる必要はなく、閉じた空間を形成するような形状であれば良い。また、適宜、リム8aのシリンダブロック4に当たる部分にゴム(図示省略)を用いて、気密にすることも可能である。
【0026】
概略的に計算すると、例えば、270mm×380mm×260mm(高さ)の4気筒エンジンを想定して、キャビネット12の大きさを推定すると、キャビネット12内でシリンダブロック4が移動すること及び、マスキング部材6の上下動とメンテナンス性を考慮すると、少なくとも、700mm×600mm×600mm(高さ)のキャビネット12が必要となり、その場合の容積は、0.252m3となる。
これに対して、本実施形態のように、各シリンダ4a〜4dを1つのパイプ状として取り扱った場合、シリンダボア(内径)が直径78mmで、クランクケース側の広がりを考慮しても0.010m3の容積となるため、換気やブラスト材2の回収のために必要とされる吸引能力が大きく違ってくる。
【0027】
パレット8下部からブラスト材2を回収するため吸引すると、マスキング部材6の上部開口部から空気がシリンダ4a〜4d内に流入し、マスキング部材6、シリンダ4a〜4d、パレット8によって形成されたパイプ内は、空気の流れが下向きに一方向となる。シリンダ4a〜4d上部から投射されたブラスト材2と、シリンダ内面5が削られて発生したアルミニウム微粉やブラスト材は、スムーズに排出回収されることになり、ボア面の清浄化が促進される。また、次工程における溶射皮膜の密着強さの低下を防止でき、ブラスト皮膜の形成時に不純物を巻込まないようにできる。
なお、ここで説明した装置は、一例であり、マスキング部材6と、シリンダ4a〜4d、そしてパレット8によって各気筒が1本のパイプを形成することが重要である。
【0028】
次に、ハウジング部22を有したAl合金製円筒21を用いてブラスト処理した場合の表面粗さの測定について、図14により説明する。図14は、シリンダ内面5の測定内容を表した図面である。その場合の条件(ブラスト条件)は、表1に示すとおりである。
【表1】
試料は3種類用いており、試料1は、円筒21を鉛直方向に立て、ブラストガン1を円筒21上方から、ブラスト材2が吹出す方向に移動しながら、ブラスト処理をした。試料2は、円筒21を鉛直方向に立て、ブラストガン1を円筒21下方から引き抜きながらブラスト処理をした。試料3は、円筒21を横に寝かせながら、ブラスト材2が吹出す方向に移動しながらブラスト処理をした。
表面粗さは、図14に示す2点の測定点23、24において、1cm×1cmの範囲を、市販の表面粗さ計(図示省略)を用いて、100本走査して面分析により測定した。その結果を表2に示す。これらは中心線平均粗さ(square Ra )であり、μmの単位で表される。この数値が大きいほど、表面が粗い。
【表2】
この測定結果から明らかなように、本実施形態に基づいて処理した試料1以外の試料2及び試料3では、測定点23、24によって表面粗さが低下していることがわかる。これは、溶射皮膜の密着強さに影響を与えることになる。
【0029】
【実施例】
次に、第2の実施形態(図10及び図11参照)の装置を製作し、実際に行ったシリンダ4a〜4dのブラスト処理について説明する。
実験で用いたシリンダブロック4は、直列4気筒4サイクルエンジンで、内径φ78mm、シリンダ長さ132mmで、クランクハウジングを有している。
マスキング部材6は、アルミニウム合金で製作され、内径φ78mm、高さ50mmの寸法である。先端は、カートリッジ式となっている。マスキング部材6は、エアシリンダ9bで上下動し、各シリンダ4a〜4dが指定位置に来たときにシリンダブロック4をホールドする。
パレット8は、アルミニウム合金で製作され、クランクジャーナル形状に合わせたリム8aが立てられており、シリンダブロック4を載せることで、各気筒が分断されてパイプ状となる。
パレット8に載せられたシリンダブロック4は、移動制御されており、マスキング部材円筒中心軸とシリンダ中心軸、集塵回収パイプ中心軸が合うように配置されており、それぞれがつながって1つのパイプ状となる。
【0030】
本装置を用いて、表1に示す条件で、ブラスト処理した後、表3に示す条件でプラズマ溶射し、溶射シリンダを完成させた。
【表3】
ブラスト処理では、クランクジャーナル部の加工面及びネジ穴が十分に保護され、均一なブラスト面が得られた。また、系外へのブラスト材の飛散がなく、キャビネットが不要であることが確認された。キャビネットが不要で、装置を小型化できたため、溶射装置と同じ防音室に納まり、次工程とのつながりも良くなった。このように、初期の目的と効果が達成できることが明らかになった。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、ブラストガンからブラスト材を吹出して、被加工物の上下方向に延びる円筒の内面を下方へとブラスト処理し、前記ブラストガンのブラストノズルを引き出す際に、前記ブラスト材の供給だけを止めて圧縮空気だけを放出するので、ブラスト材が円筒内に溜まらず、均一な粗面を得ることができ、また、はね返り粒子の影響を受けることなく良好な粗面を得ることができる。しかも、円筒内面のエアークリーニング効果を期待でき、そのための工程を別途設ける必要がなくなる。
【0032】
シリンダヘッド合せ面を上にしてシリンダブロックを立設し、該シリンダヘッド合せ面上にマスキング部材を置き、該マスキング部材が、マスキング部材本体と、該マスキング部材本体のシリンダヘッド合せ面側の端部にある着脱自在の当接部とからなり、該当接部だけをタングステンカーバイド製またはアルミニウム製とし、ブラストガンから斜め下方にブラスト材を吹出して、前記シリンダブロックのシリンダ内面を下方へとブラスト処理するので、ブラスト材がシリンダ内に溜まらず、均一な粗面を得ることができ、また、はね返り粒子の影響を受けることなく良好な粗面を得ることができる。さらに、シリンダヘッド面及び他のシリンダ内面を保護でき、ワークごとのマスキング着脱工程を省略でき、マスキング部材の保管スペースも少なくすることができる。それに加えて、当接部だけを消耗もしくは皮膜が堆積しにくくしたり、加工が容易な材料として消耗するたびに交換しても良いので、マスキング部材のコストを抑えることができる。
また、シリンダブロックの対応面に合う形状のリムが立てられたパレットにシリンダヘッド合せ面を上にしてシリンダブロックを載置して前記シリンダブロックの各シリンダを分断し、前記シリンダヘッド合せ面上にマスキング部材を置くことにより、前記マスキング部材から前記パレットまでを連続した管内空間とし、ブラストガンから斜め下方にブラスト材を吹出して、前記シリンダブロックのシリンダ内面を下方へとブラスト処理し、前記パレットからブラスト材を下方へ吸引するので、クランクシャフト合せ面やネジ穴が保護され、ブラスト材のはね返り粒子による加工面の損傷やブラスト材のかみ込みを回避することができ、さらに、パレット上における位置決めも、確実かつ容易になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における内燃機関のシリンダをブラスト処理する場合を表した概略構成図である。
【図2】図1におけるシリンダ内面をブラスト処理する状態を表した部分拡大図である。
【図3】図2の場合においてブラストガンの移動を表した部分拡大図である。
【図4】シリンダブロックを横にした場合の部分拡大図である。
【図5】ブラスト処理におけるブラスト材の移動の軌跡を概念的に表した部分拡大図である。
【図6】ブラストガンの移動方向とブラスト材が吹出す方向との関係を表した部分拡大図である。
【図7】ブラストガンの移動方向とブラスト材が吹出す方向との関係を表した部分拡大図である。
【図8】ブラスト処理するシリンダとマスキング部材との関係を表した部分拡大図であり、(a)は、最初にブラスト処理する場合の状態、(b)は、その次にブラスト処理する場合の状態をそれぞれ示す。
【図9】図8におけるマスキング部材を拡大した部分拡大図である。
【図10】本発明の第2の実施形態におけるブラスト装置全体の概略正面図である。
【図11】図10の概略右側面図である。
【図12】マスキング部材の一変形例を示した部分拡大図である。
【図13】空気の流れを概念的に表した概略断面図である。
【図14】シリンダ内面の測定内容を表した図面であり、(a)は平面図、(b)はその側面断面図である。
【符号の説明】
1 ブラストガン
2 ブラスト材
2a、2b、2c、2d ブラスト粒子
3 ブラストノズル
4 シリンダブロック
4a、4b、4c、4d シリンダ
4e シリンダヘッド合せ面
4f クランクシャフト合せ面
5 シリンダ内面
5a 上端
5b 下端
5c ブラストされた面
5d ブラストされていない面
6 マスキング部材
6a マスキング部材本体
6b カートリッジ式当接部
6c 絞り部
7 搬送路
7a ローラ
8 パレット
8a リム
8b 貫通穴
9a 吸引管
9b エアシリンダ
10a ブラストガン移動方向(上方から下方)
10b ブラストガン移動方向(下方から上方)
10c ブラスト材が吹出す方向
11 Z方向のトラバーサ
12 キャビネット
13 ブラスト材回収受け
21 円筒
22 ハウジング部
23、24 測定点
Claims (3)
- ブラストガンからブラスト材を吹出して、被加工物の上下方向に延びる円筒の内面を下方へとブラスト処理し、前記ブラストガンのブラストノズルを引き出す際に、前記ブラスト材の供給だけを止めて圧縮空気だけを放出することを特徴とする円筒内面のブラスト方法。
- シリンダヘッド合せ面を上にしてシリンダブロックを立設し、該シリンダヘッド合せ面上にマスキング部材を置き、該マスキング部材が、マスキング部材本体と、該マスキング部材本体のシリンダヘッド合せ面側の端部にある着脱自在の当接部とからなり、該当接部だけをタングステンカーバイド製またはアルミニウム製とし、ブラストガンから斜め下方にブラスト材を吹出して、前記シリンダブロックのシリンダ内面を下方へとブラスト処理することを特徴とする円筒内面のブラスト方法。
- シリンダブロックの対応面に合う形状のリムが立てられたパレットにシリンダヘッド合せ面を上にしてシリンダブロックを載置して前記シリンダブロックの各シリンダを分断し、前記シリンダヘッド合せ面上にマスキング部材を置くことにより、前記マスキング部材から前記パレットまでを連続した管内空間とし、ブラストガンから斜め下方にブラスト材を吹出して、前記シリンダブロックのシリンダ内面を下方へとブラスト処理し、前記パレットからブラスト材を下方へ吸引することを特徴とする円筒内面のブラスト方法。
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