JP3669795B2 - フルーツソース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パスタやサラダ用に適したフルーツソースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフルーツソースは、特開昭60−9446号公報、同60−118162号公報にもみられるように、フルーツを液状にし、これに砂糖や多糖類を加えたものであり、主としてデザートの味付に使用されている。
しかし、上記従来のフルーツソースは、パスタやサラダ等の素材の味付に使用すると、素材が甘く味付される反面、フルーツを加えたような外観や清涼感のある食味に仕上がらない傾向にある。
そこで、パスタやサラダ用に適したフルーツソースの開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明はパスタやサラダ等の素材の外観や食感をフルーツ様に仕上げることのできるフルーツソースを提供し、これにより、大人ばかりでなく、子供や若年者層においてもフルーツソースの需要を拡大することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的は、(1)フルーツ、香昧野菜及び調味料を原料するパスタ用のソースであって、ソース中に固形状のフルーツが含まれてあり、そのソースの糖度が13〜20度であり、甘酸比が30〜50であることを特徴とするフルーツソース、(2)ソースの原料としてフルーツ、香味野菜、調味料の他、食用油脂、醗酵乳及びニンニクのいずれか一以上を用いてある(1)記載のフルーツソース、によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。尚、本発明において「%」と表示するのは「重量%」を、また「部」と表示するのは「重量部」である。
本発明において糖度とは、ソースの糖度を日本工業規格に適合する糖度計で測定した数値をいう。また甘酸比とは、ソースの甘味成分を定量し、全ての甘味成分を砂糖の甘さに換算した場合に該当するソースの糖度をソースの酸度で除した数値をいう。ここで酸度とは常法によりソースを中和滴定した滴定値をクエン酸換算した値(%)をいう。
【0006】
本発明のフルーツソースの一部を構成するソースは、フルーツ、香味野菜及び調味料を原料とするものである。
フルーツとしては、リンゴ、パインアップル、みかん、もも、いちご、バナナ、メロン等好みのものを用いればよい。これらのフルーツはすりおろしたり、ミキサー掛けにしてペースト状にしソースの原料とする。
また、香味野菜としては、玉葱、葱、セロリ、にんじん等を用いればよい。ここで香味野菜を必須とするのは、香味野菜はフルーツや調味料と共に調理してソースに仕上げた場合、ソースに調味料として不可欠な要件であるこく味を付与する役割があるからである。香味野菜は炒めたり、ミキサー掛けにしたりしてペースト状、ピューレ状としソースの原料とする。さらに、調味料としては、食塩、化学調味料、砂糖、食酢等の好みのものを用いればよい。
【0007】
次に、本発明のフルーツソースには、ソース中に固形状のフルーツが含まれている。これはフルーツソースをパスタやサラダ等の素材に加えて味付するに当り、素材をフルーツだくさんの華やかな外観にするばかりでなく、素材にフルーツの歯ざわりのよい食感を付与するためである。
ここで用いるフルーツとしては、パインアップル、マンゴー、パパイヤ等のトロピカル系のフルーツの他、黄桃、杏等の果肉の強いものが望ましい。
これらのフルーツは5〜10mm角に調整してソース中に含ませるのが、実用的である。
尚、固形状のフルーツは、好みにもよるが、素材にフルーツの外観と食感を付与するには、フルーツソース全体に対して20〜60%含ませることが望ましい。
【0008】
さらに、本発明のフルーツソースは、ソースの糖度を10〜20度、好ましくは13〜20度とし、またその甘酸比を15〜65、好ましくは30〜50に仕上げる。
糖度を所定の範囲としたのは、後の試験例にも示すように、ソースを素材に加えて味付するに当り、素材にフルーツらしい甘さを付与するためであり、その糖度が低く過ぎると素材の甘さが足りず、一方、糖度が高すぎると素材が甘くなり過ぎ、いずれも不適である。
【0009】
また、甘酸比を所定の範囲としたのは、後の試験例にも示すように、素材にフルーツらしい清涼感を付与するためであり、甘酸比が低く過ぎると素材がすっぱくなり過ぎ、一方、甘酸比が高過ぎると素材が甘くなり過ぎ、いずれもフルーツらしい清涼感が出ないので不適である。
フルーツソースのソースの糖度や甘酸比を上記範囲にするには、原料として使用するフルーツ、調味料の中の砂糖、人工甘味料等の甘味料や、食酢、濃縮果汁等の酸味料の使用割合を適宜調整すればよい。
【0010】
尚、ソースの原料として、フルーツ、香味野菜及び調味料の他に、大豆サラダ油、オリーブ油、バター等の食用油脂、ヨーグルト、チーズ等の醗酵乳、ニンニク(粉末、またはすりおろし)のいずれかの一以上を加えると、さらに美味なフルーツソースに仕上げることができる。
食用油脂を用いると、ソースがなめらかとなり、また醗酵乳やニンニクを用いるとソースに特有の旨みが付与されるからである。
【0011】
本発明のフルーツソースを得るには、パスタソースやフルーツソースの一般的な製法によればよく、後に述べる実施例の製法に準じれば容易に製造することができる。
【0012】
得られたフルーツソースは、容器詰めしてチルドや冷凍で流通させることができるが、常温流通をさせる場合、容器詰めしたものを加熱殺菌するとよい。
【0013】
次に本発明を実施例・試験例に基づき説明する。
【実施例】
実施例1
(イ).5mm角に調整した玉葱200gを攪拌しながら、その重量が120gになるまで炒めた後、これにすりおろしたリンゴ50g、ミキサー掛けしたパインアップル65gを加えてソースベースを得た。
(ロ).(イ)とは別に小麦粉10g、砂糖20g、調味料13g(食塩8g、グルタミン酸ソーダ5g)、香辛料0.4g(ローレル0.2g、ホワイトペッパー0.2g)を混合し、この混合物を200ccの清水に混合・溶解して調味液を得た。
(ハ).次に、(ロ)の調味料中に、(イ)のソースベースを混合し、これにレモン濃縮 果汁2gを加え、攪拌しつつ加熱した。
(ニ).そして、(ハ)が沸騰したところで、それぞれ10mm角に調整したパインアップル110g、パパイヤ100g、マンゴー40g、杏60gを加えた後、全体が1kgになるように清水を加えて、フルーツソースを得た。
得られたフルーツソースの糖度を糖度計(アタゴ株式会社)で測定したところ15度であった。またその甘酸比は50であった。
【0014】
実施例2
実施例1の(イ)においてすりおろしニンニク3gとオリーブ油30gを余計に加え、またその(ロ)において粉末チーズ30gを余計に加えた他は、実施例1と同じ原料を用い、同じ方法でフルーツソース1kgを得た。
得られたフルーツソースの糖度は15度であり、またその甘酸比は49であった。
【0015】
【試験例】
試験例1(糖度の影響)
実施例1において、(ロ)の砂糖と(ハ) のレモン濃縮果汁の使用量を調整した他は、実施例1と同じ原料を用い、同じ方法で表1に示すようにそれぞれ糖度が異なり、甘酸比が同一の9種類のフルーツソースを試作した。
そして、各ソース0.8部をそれぞれ茹でたスパゲッティ1部に加えて味付をし、試食して、味付スパゲッティがフルーツらしい甘さを感じるかどうかを観察した。
その結果は表1の通りである。
【0016】
【表1】
【0017】
表1より、フルーツソースの糖度は10〜20度であればフルーツらしい甘さを感じ、さらにその糖度が13〜20度であれば、よりフルーツらしい甘さを感じることが理解できる。
【0018】
試験例2(甘酸比の影響)
実施例1において、(ロ) の砂糖と(ハ) のレモン濃縮果汁の使用量を調整した他は、実施例1と同じ原料を用い、同じ方法で表2に示すようにそれぞれ甘酸比が異なり、糖度が同一の9種類のフルーツソースを試作した。
そして、各ソース0.8部をそれぞれ茹でたスパゲッティ1部に加えて味付をし、試食して、味付スパゲッティがフルーツらしい清涼感を有するかどうか観察した。
その結果は表2の通りである。
【0019】
【表2】
【0020】
表2より、フルーツソースの甘酸比は、15〜65であれば、すっぱさと甘さのバランスがとれてフルーツらしい清涼感を示し、さらにその甘酸比が30〜50であれば、よりフルーツらしい清涼感のものになることが理解できる。
【0021】
試験例3(固形状フルーツの影響)
次の三つのサンプルを用意した
テスト区1:実施例1のフルーツソース(糖度15度、甘酸比50、フルーツソース中に含まれる固形状フルーツの量40%)
テスト区2:テスト区1のサンプルを60メッシュフィルターでろ過して固形物を除き、ろ液のソースにあらためて除いた固形物の半量を加えたフルーツソース(糖度15度、甘酸比49、フルーツソース中に含まれる固形状フルーツの量18%)
対照区:テスト区1のサンプルを60メッシュフィルターでろ過して固形物を除いたソース(糖度15度、甘酸比49、ソース中に含まれる固形状フルーツの量0%)
そして、各ソース0.8部をそれぞれ茹でたスパゲッティ1部に加えて味付をし、味付したスパゲッティの外観、食味、食感を観察した。
その結果は表3の通りである。
【0022】
【表3】
【0023】
表3より、ソース中に固形状フルーツが含まれるフルーツソースは、スパゲッティの外観を華やかに仕上げると同時に、フルーツの歯ごたえがあるものであることが理解できる。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のフルーツソースは、フルーツ、香味野菜及び調味料を原料とし、そのソースの糖度が13〜20度であり、甘酸比が30〜50であるので、パスタをフルーツらしい甘さでかつ清涼感のあるものに味付することができる。その上、ソース中に固形状のフルーツが含まれているので、パスタをフルーツ果肉の華やかな外観にすると同時に、その歯ごたえをフルーツ風のものに仕上げることができる。したがって、本発明のフルーツソースは、外観、食味及び食感のどの面からみても、大人ばかりでなく子供や若年者層にも好まれるものであり、その需要の拡大に寄与することができる。
Claims (2)
- フルーツ、香味野菜及び調味料を原料とするパスタ用のソースであって、ソース中に固形状のフルーツが含まれてあり、そのソースの糖度が13〜20度であり、甘酸比が30〜50であることを特徴とするフルーツソース。
- ソースの原料としてフルーツ、香味野菜、調味料の他、食用油脂、醗酵乳及びニンニクのいずれか一以上を用いてある請求項1記載のフルーツソース。
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