JP3668513B2 - 表示制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画面上に表示データをマルチウインドウで表示するための表示制御装置に関する。
近年、マルチウインドウシステムは、ワークステーションの他にパーソナルコンピュータ等の汎用機にも用いられ、画面上に表示しきれないデータを簡単かつ自由に扱うことを可能にしている。
【0002】
このようなマルチウインドウシステムでは、一般に、業務プログラム画面において、オペレータに入力を促す目的で、操作ガイダンス内容を表示するサービスを行なうことが多い。
操作ガイダンス内容をオペレータに知らしめる手順としては、機能キー押下やボタン/メニューの選択をトリガーとして、ヘルプ画面等を画面上にウインドウとしてオープンし、ガイダンスを提供することが行なわれている。
【0003】
しかし、業務プログラムウインドウの操作効率の向上が要求される中で、操作事象に合致した参照情報を、オペレータの意思に任せ、その都度、新画面を表示するのは操作効率が良いとはいえない。
業務プログラム画面が表示する項目の中から参照情報をオペレータに対して容易に提供する装置の必要性は極めて大きい。
【0004】
【従来の技術】
従来の画面操作においては、機能キー押下やボタン/メニューの選択をトリガーとして、表示中の業務プログラムに対応する関連画面(関連ウインドウ)をトリガーの内容によって表示している。
現在表示中の業務プログラム画面に対応する関連画面は、ヘルプ画面に代表されるように、主画面に対応する参照情報を一括管理するようなもので、オペレータから見ると業務プログラム画面での処理を離れて、もう一つの業務プログラムを操作・開始しなおすような状況となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上述した従来技術では、主たる業務の実行中に参照情報を得るためには、機能キー押下やボタン/メニューの選択を行ないそれをトリガーとして表示中の業務プログラムに対応する関連画面をトリガーの内容によって表示させ、多元的な情報を一括して表示する参照画面(ヘルプ画面)をオープンさせなければならず、オペレータに対する負担が極めて大きく、その負担を軽減することが望まれている。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、オペレータがガイダンス要求の入力操作を行なうことなく参照情報の提供を行なえるようにして、オペレータに対する負担を軽減するとともに、参照情報を得るまでの時間を短縮して作業の効率化をはかった表示制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理ブロック図で、この図1において、1は表示部2の画面2a上に表示データをマルチウインドウで表示するための表示制御装置であり、この表示制御装置1は、画面2a上に第1のウインドウ2Aを表示するための第1のウインドウ表示制御部3と、画面2a上に第2のウインドウ2Bを表示するための第2のウインドウ表示制御部4とを有している。
【0008】
そして、第1のウインドウ表示制御部3が、第1のウインドウ2A内で表示される項目に設定された表示データにカーソル位置付けられ第2のウインドウ2Bとの連携開始のトリガーが生成されると、その表示データについて予め定義されている参照情報の表示を第2のウインドウ表示制御部4に対して要求し、第2のウインドウ表示制御部4が、その参照情報を画面2a上の第2のウインドウ2B内に表示するようになっている。
【0009】
また、第2のウインドウ表示制御部4が、第2のウインドウ2B内に表示された参照情報から選択された情報を第1のウインドウ表示制御部3へ送り、第1のウインドウ表示制御部3が、第2のウインドウ表示制御部4からの情報を画面2a上の第1のウインドウ2A内において、カーソルを位置付けられた表示データの項目とは異なる項目に表示するようになっている。
【0010】
【作用】
図1にて上述した本発明の表示制御装置では、第1のウインドウ2A内の表示データの参照情報が予め定義されており、第1のウインドウ2A内でカーソルを付された状態で第2のウインドウ2Bとの連携開始のトリガーが生成されると、その表示データについて予め定義されている参照情報の表示要求が、第1のウインドウ表示制御部3から第2のウインドウ表示制御部4に対して行なわれ、第2のウインドウ表示制御部4により、その参照情報が画面2a上の第2のウインドウ2B内に表示される。
【0011】
つまり、第1のウインドウ2A上でカーソルを付された項目に応じて、その項目における表示データとリンクした参照情報が、第2のウインドウ2B内に同期して表示される。このとき、カーソルが移動し、他の項目の表示データに位置付けばその項目に応じて予め定義された参照情報が、第2のウインドウ2B内に表示される。
【0012】
従って、オペレータは、ガイダンス要求の入力操作を行なうことなく、参照情報を第2のウインドウ2B内の表示データとして参照でき、第1のウインドウ2Aが表示する項目についての参照情報をオペレータに対して容易に提供することができる。
また、第2のウインドウ2B内に表示された参照情報から選択された情報が、第2のウインドウ表示制御部4により第1のウインドウ表示制御部3へ送信され、その情報が、第1のウインドウ表示制御部3により、画面2a上の第1のウインドウ2A内において、カーソルを位置付けられた表示データの項目とは異なる項目に表示される。
【0013】
従って、別ウインドウ(第2のウインドウ)2Bでの入力操作(選択)結果を、第2のウインドウ表示制御部4と第1のウインドウ表示制御部3との間の通信連携により、元のウインドウ(第1のウインドウ)2Aに反映させることができる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2は本発明の一実施例としての表示制御装置を示すブロック図であり、この図2において、11はマウス,キーボード等の入力部、12は画面(図示略)を有するCRT等の表示部で、この表示部12の画面上に、後述するごとく、業務ウインドウ(第1のウインドウ)12A−1〜12A−3や関連ウインドウ(第2のウインドウ)12Bが表示されるようになっている。
【0015】
なお、業務ウインドウ12A−1〜12A−3は、画面上に表示された同一のものであるが、業務の進行に伴ってそれぞれの表示状態が変化しており、その表示状態毎に異なる符号を付して表示している。また、各業務ウインドウ12A−1〜12A−3内には、入力部11からの入力情報を設定される箇所にカーソル12Cが表示されている。
【0016】
また、13は本実施例の表示制御装置として機能するCPU、14はメモリで、メモリ14は、CPU13が動作するために必要な各種データやプログラムのほか、後述する業務プログラム用定義体(項目の属性を含む)を格納するものである。
そして、本実施例のCPU13は、表示部12の画面上に表示データをマルチウインドウで表示するためのもので、画面上に業務ウインドウ12A−1〜12A−3を表示するための業務ウインドウ表示制御部(第1のウインドウ表示制御部)15と、画面上に関連ウインドウ12Bを表示するための関連ウインドウ表示制御部(第2のウインドウ表示制御部)16を有して構成されている。
【0017】
ここで、業務ウインドウ表示制御部15は、業務ウインドウ12A−2内でカーソル12Cの位置する部分に表示された表示データについて予め定義されている参照情報の表示を関連ウインドウ表示制御部16に対して要求する機能を有している。
また、関連ウインドウ表示制御部16は、業務ウインドウ表示制御部15からの要求に応じてその参照情報を画面上の関連ウインドウ12B内に表示する機能をもつほか、関連ウインドウ2B内に表示された参照情報から選択された情報を業務ウインドウ表示制御部15へ送信する機能を有している。
【0018】
さらに、業務ウインドウ表示制御部15は、関連ウインドウ表示制御部16から送信された情報を画面上の業務ウインドウ12A−3内に表示する機能も有している。
次に、上述のごとく構成された本実施例の動作を、図2に示すブロック図を参照しながら、図3に示すフローチャート(ステップS1〜S9)に従って説明する。
【0019】
なお、本実施例では、操作中の業務ウインドウ12A−1〜12A−3で、カーソル12Cの位置付いた項目(表示データ)に対応した関連ウインドウ12Bを起動するために、業務プログラムの画面設計においてウインドウ表示内容を定義し格納する情報(業務プログラム用定義体)を作成するタイミングで、予め、項目と関連ウインドウ12Bとの関係がその定義体に項目の属性として定義されている。この項目の属性は、項目にカーソル12Cが設定される時にガイダンス等の関連画面(関連ウインドウ12B)を表示させることの他に、その関連画面を表示する情報をリンクさせるものである。
【0020】
本実施例を起動する際には、まず、業務プログラム用定義体を論理画面に展開し(図3のステップS1)、図2に示すように、業務画面つまり業務ウインドウ12A−1を表示部12の画面上に表示する(図3のステップS2)。
例えば図2では、機械設計等において必要な部品を業務プログラムで選択しようとする例が示されており、業務ウインドウ12A−1の部品項目にカーソル12Cを合わせ、業務ウインドウ12A−2として示すように、入力部11から部品名として‘ボルト’を設定する。
【0021】
そして、業務ウインドウ12A−2の部品項目(‘ボルト’の表示位置)にカーソル12Cを配置した状態で(図3のステップS3)、オペレータが入力部11を操作してキーアテンション(関連ウインドウ12Bとの連携開始のトリガー)を生成することにより、その項目(ここでは‘ボルト’)に関連するウインドウ12Bの開設が実行される。
【0022】
このとき、業務ウインドウ表示制御部15において、関連ウインドウ12Bの連携を開始し〔図2の(1) 参照〕、関連ウインドウ表示制御部16を起動する〔図2の(2) 参照〕。また、メモリ14に記憶されている該当項目の属性を参照し、関連ウインドウ12Bの表示を要求する該当項目の属性による処理の振分を行ない(図3のステップS4)、参照情報が必要か否かを判断する(図3のステップS5)。
【0023】
参照情報が必要である場合には、メモリ14のデータに基づいて、業務ウインドウ表示制御部15から関連ウインドウ表示制御部16への送信データ(参照情報を含むもの)を作成してから〔図2の(3) 参照〕、そのデータを関連ウインドウ表示制御部16へ送信する〔図2の(4) 参照)。
関連ウインドウ表示制御部16において、参照情報についてのデータを受信すると〔図2の(5) 参照〕、そのデータが、関連ウインドウ12B内に表示され(図3のステップS6)、オペレータにガイダンス情報として提供される。このとき、その表示によりガイダンス情報に対する入力操作をオペレータに促す。図2に示す関連ウインドウ12Bでは、例えば具体的なボルトの図面,その製品番号等がガイダンス情報等として表示されている。
【0024】
オペレータが、その関連ウインドウ12Bの表示を参照し、入力部11を操作して適当な部品(ボルト)を選択すると、関連ウインドウ表示制御部16では、業務ウインドウ表示制御部15への返信データ(例えば選択したボルトの製品番号等を含むもの)が作成され〔図2の(6) 参照〕、そのデータが業務ウインドウ表示制御部15へ送信される〔図2の(7) 参照〕。
【0025】
そして、業務ウインドウ表示制御部15では、関連ウインドウ表示制御部16から返信データを受信すると〔図2の(8) 参照;図3のステップS7でYES判定の場合〕、業務ウインドウ12A−3の連携を開始し〔図2の(9) 参照〕、返信データの出力処理を行ない〔図2の(10)参照〕、返信データを業務ウインドウ12A−3内に表示する(図3のステップS8)。
【0026】
これにより、例えば図2の業務ウインドウ12A−3に示すように、その業務画面内に関連ウインドウ12Bで選択されたボルトの製品番号が、その項目の部分に表示される。
なお、図3のステップS3〜S8による処理は、ステップS9で処理が終了したと判定されるまで繰り返し行なわれる。
【0027】
このようにして、本実施例では、業務ウインドウ12A−1〜12A−3上でカーソル12Cを付された項目に応じて、その項目における表示データとリンクした参照情報が、予め定義された属性に基づいて関連ウインドウ12B内に同期して表示される。
このとき、カーソル12Cが移動し、他の項目の表示データに位置付けばその項目独自の属性により予め定義された参照情報が、関連ウインドウ12B内に表示される。これにより、1つの業務プログラムで参照属性をもつ項目にカーソル12Cが設定された時点で任意の画面(関連ウインドウ12B)に参照情報を逐次表示することができる。
【0028】
従って、本実施例によれば、オペレータは、ガイダンス要求の入力操作を行なうことなく、参照情報を関連ウインドウ12B内の表示データとして参照でき、業務ウインドウ12A−1〜12A−3が表示する項目についての参照情報をオペレータに対して容易に提供できるので、オペレータは一つの業務プログラムに集中でき、オペレータに対する負担が大幅に軽減されるとともに、参照情報を得るまでの時間を短縮して作業効率,操作効率を大幅に向上することができる。
【0029】
また、別ウインドウ(関連ウインドウ)12Bでの入力操作(選択)結果が、関連ウインドウ表示制御部16と業務ウインドウ表示制御部15との間の通信連携により、元のウインドウ(業務ウインドウ)12A−3に反映させることができるので、オペレータによる作業効率,操作効率のさらなる向上に寄与する利点もある。
【0030】
なお、上述した実施例では、図2において、具体的な表示例として、機械設計等において必要な部品(ボルト)を業務プログラムで選択しようとする例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、種々の業務プログラムに適用することで、上述した実施例と同様の作用効果が得られることはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の表示制御装置によれば、第1のウインドウ上でカーソルを付された項目の位置に応じて、その項目における表示データとリンクした参照情報を、第2のウインドウ内に同期して表示することができるので、オペレータは、ガイダンス要求の入力操作を行なうことなく、参照情報を第2のウインドウ内の表示データとして参照でき、第1のウインドウが表示する項目についての参照情報をオペレータに対して容易に提供でき、オペレータに対する負担を大幅に軽減できるとともに、参照情報を得るまでの時間が短縮され作業効率,操作効率を大幅に向上できる効果がある。
【0032】
また、第2のウインドウでの選択結果を、第2のウインドウ表示制御部と第1のウインドウ表示制御部との間の通信連携により第1のウインドウに反映させることができ、オペレータによる作業効率,操作効率をさらに向上できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例としての表示制御装置を示すブロック図である。
【図3】本実施例の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 表示制御装置
2 表示部
2a 画面
2A 第1のウインドウ
2B 第2のウインドウ
3 第1のウインドウ表示制御部
4 第2のウインドウ表示制御部
11 入力部
12 表示
12A−1〜12A−3 業務ウインドウ(第1のウインドウ)
12B 関連ウインドウ(第2のウインドウ)
12C カーソル
13 CPU(表示制御装置)
14 メモリ
15 業務ウインドウ表示制御部(第1のウインドウ表示制御部)
16 関連ウインドウ表示制御部(第2のウインドウ表示制御部)

Claims (1)

  1. 画面上に表示データをマルチウインドウで表示するための表示制御装置において、
    該画面上に第1のウインドウを表示するための第1のウインドウ表示制御部と、該画面上に第2のウインドウを表示するための第2のウインドウ表示制御部とがそなえられ、
    該第1のウインドウ表示制御部が、該第1のウインドウ内で表示される項目に設定された表示データにカーソル位置付けられ該第2のウインドウとの連携開始のトリガーが生成されると、当該表示データについて予め定義されている参照情報の表示を該第2のウインドウ表示制御部に対して要求し、
    該第2のウインドウ表示制御部が、該参照情報を該画面上の該第2のウインドウ内に表示するとともに、該第2のウインドウ内に表示された該参照情報から選択された情報を該第1のウインドウ表示制御部へ送り、
    該第1のウインドウ表示制御部が、該第2のウインドウ表示制御部からの情報を、該画面上の該第1のウインドウ内において、該カーソルを位置付けられた上記表示データの項目とは異なる項目に表示することを
    特徴とする、表示制御装置。
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