JP3668241B2 - 脂質代謝改善用組成物 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、ラクトフェリンを含む、医薬組成物に関する。本発明の組成物は、脂質代謝改善剤として用いることができる。詳細には、本発明の組成物は、高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパク(LDL)コレステロール血症、低高比重リポタンパク(HDL)コレステロール血症、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症を処置するため、また、高度肥満、高脂血症、高血圧症、II型糖尿病などの生活習慣病の処置するために有用である。本発明の組成物は、基礎代謝量を向上させうる。
背景技術
現代は飽食の時代である。それにともなって肥満が克服しなければならない健康上の重要課題として浮上してきた。米国では小学校児童の約30%が、標準体重を30%以上超えた肥満児とされている。さまざまな疫学調査で明らかなように、学齢期の肥満は、その大部分は成人に達した後も進行する。それとともに、三十代後半からの中年の加齢期に標準体重を30%以上超過する肥満者が続出するので、合計すると欧米における肥満人口は、人類が経験したことのない大きな割合を占めるに至った。欧米ほど顕著ではないが、我が国でも運動不足と飽食による肥満児の増加が大きな問題となってきた。
云うまでもなく肥満は、虚血性心疾患、本態性高血圧症、II型糖尿病、ある種のガンを発症させる重要な危険因子であり、高度肥満の低年齢化は、生活習慣病の激増を予告している。また、脂肪肝およびコレステロール胆石症も、肥満および脂質代謝異常を背景とする看過できない疾患である。肥満は生活習慣病の発症を促進するだけでなく、活動を不活発にさせ、社会生活への適応を心理的に難しくする。従って、肥満は経済的および社会的に大きな損失である。肥満者が激増しつつある諸国では、健康状態を維持しつつ肥満を予防/治療する方法の開発が急務になってきた。
とりわけ、副作用なしに消化管における脂肪吸収を阻害できる薬剤ないし加工食品は、肥満を予防/治療する上で必須である。過食による肥満は血中の低比重リポタンパク(LDL)に含まれるコレステロール濃度を増大させ、逆に血中高比重リポタンパク(HDL)のコレステロール濃度を低下させて動脈硬化発症の引き金になる。従って、副作用の懸念がなく、血中の高比重リポタンパク(HDL)コレステロールを増大させ、逆に低比重リポタンパクコレステロール(LDL)を減少させる薬剤ないし加工食品の開発は、グローバルにもっとも要望されているものの一つである。ハイドロキシ・メチルグルタリルCoA還元酵素を阻害し、体内のコレステロール合成量を減少させるプラバスタチン、シンバスタチン、アトロバスタチンなどスタチン系薬物が、循環系疾患治療に大きな役割を占めていることからも、肥満、すなわち、脂質代謝異常治療がいかに緊急の問題か明らかである。
肥満の原因は過食である。食欲をコントロールし、ジョギングなどの運動療法を併用して身体のエネルギー消費を増大させれば、理論的には誰でも減量できるはずである。しかし、自らの意思で節食・運動することは、口で言うほど簡単ではなく、節食が可能であっても現実はそれほど単純ではない。小児期に確立した食習慣は、数ある習慣のなかでもっとも変更し難いと云われている。食欲は、手軽に満たすことができる楽しみの一つだからである。さらに、肥満すると熱エネルギーの消費が減少し、その分が体脂肪として貯蔵されるので、肥満は肥満をよぶ悪循環に陥る。節食による減量は、健康上の問題も提起している。摂取エネルギー減少による減量は、減少して欲しい白色脂肪組織だけでなく、実質臓器の重量も同じ割合で減少させるのである。実質臓器の重量減少は免疫能を低下させ、病原ウイルス、病原微生物に対する生体の抵抗性を弱め、風邪などの病気にかかりやすくする。従って、現代で求められるのは、実質臓器の重量減少をともなわず、白色脂肪組織に貯蔵された中性脂肪を選択的に燃焼させる減量法である。
神経中枢に働きかけ節食させる薬剤としては、マジンドール(C. Sirtori et al., Am. J. Med. Sci. 261:341-7(1971))のように摂食中枢に働きかけ食欲を減退させる薬剤、あるいは興奮剤、アンフェタミン系化合物(O. J. Kalant, “The Amphetamines: Toxicity and Addiction(Thomas, Springfield, 1966))のように強い異化作用を発揮し、身体の構成成分を分解してブドウ糖として供給するため、食欲を減退させる薬剤などが主要なものである。しかし、マジンドールは強い便秘を誘発し、肝障害を起こす副作用がある。また、アンフェタミン系薬剤は習慣性があり、いったん薬物依存症に陥ると抜け出すことは非常に難しいので、食欲調節剤としてはまったく使われなくなった。
小腸を外科手術により切り取って短縮し、消化吸収にかかわる小腸粘膜の面積を縮小し、栄養の吸収を制限する治療法も行われている。しかし、いかに肥満あるいは高脂血症を改善するためとは言え、健全な消化管の一部を切り取るのは邪道である。腹部外科手術による病原菌感染症の危険、あるいは加齢につれて小腸短縮による影響が何らかの障害となって表面化してくる可能性があるからである。
欧米型の食事は、炭水化物を主要なエネルギー源とする日本を含む東アジア型とは異なり、中性脂肪が主要なエネルギー源である。欧米型食物のなかで中性脂肪が摂取カロリー中に占める割合は、地域ごとに若干異なるが35%から43%と見積もられている。理想的には摂取エネルギーに占める脂肪の割合は30%以下が望ましく、さらに、飽和脂肪酸が大部分を占める獣脂と乳脂肪は摂取する脂肪の半分以下、残りは不飽和脂肪酸が多い植物油および魚油として摂取することが推奨されている。しかし、獣脂と乳脂肪を豊富に含む畜肉および乳製品等の食品は、美味であり味覚の満足度が高いので、その摂取を控えることによる飽和脂肪の摂取削減は至難の業である。いずれにせよ西欧型の食事は脂肪が主要なエネルギー源なので、摂取食物に含まれる中性脂肪の消化管吸収を阻害することが、もっとも合理的かつ効果的な予防/治療法である。節食と運動による肥満の予防/治療には限界があるからである。
食事性の中性脂肪とエステル型コレステロールは小腸において胆汁に含まれる胆汁酸、コレステロールおよびタンパク質により表層を被覆され微細なミセルを形成する。膵臓から分泌されるリパーゼがミセル表面に結合して中性脂肪を2個の脂肪酸とモノグリセライドに分解し、それらは小腸粘膜から吸収される。従って、小腸管腔でリパーゼと結合し酵素活性を失活させる薬剤は、加水分解される中性脂肪の量を減少させるので、結果的に中性脂肪の消化管吸収を阻害する。一方、中性脂肪ミセル表層が水と接触する界面に作用し、親水性を低下させる物質は、ミセル同士が融合してリパーゼが作用する表面積を縮小させるので、中性脂肪の加水分解が減少し、その結果、消化管吸収を抑制する。つまり、食事として摂取した中性脂肪の消化管吸収を抑制するには、リパーゼ阻害剤を投与する方法と、リパーゼが作用する中性脂肪のミセル表層面積を減らし、中性脂肪の加水分解を減少させて消化管吸収を低下させる二つの方法がある。
前者としては、オルリスタット(H. S. Fleury et al., Int. J. Obesity 11(Suppl. 3):35-42(1987))が実用化されている唯一のリパーゼ阻害剤である。オルリスタットは高度肥満者の減量を目的とする治療薬として広く使われており、摂取した食事性脂肪の約30%が吸収を阻害され排泄されると報告されている。しかし、頻繁な下痢、腹部膨満、ガス発生が欠点とされ、さらに全身的な副作用としては高血圧、肝不全の誘発が報告されている。発売当初は爆発的に普及したが、頻発する副作用のため次第に使われなくなり、現在では使用量が最盛期の1/3に減っている。減量を目的としてオルリスタットを長期使用する場合、定期的なモニターが必要であり、主として医師の監督のもとで重度の肥満者に使用されている。
食事性脂肪のミセル同士を融合させることにより膵リパーゼが作用する面積を減少させ、食事性中性脂肪の吸収を阻害する薬物あるいは加工食品は、まだ広汎に実用化されていない。しかし、小麦胚芽に含まれるタンパクであるピューロチアニン(特開平4-300839)、抗生物質であり食品の防腐剤として実用化されているε-ポリリジン(特開平4-221320)、プロタミン、ヒストン、ポリ-L-アルギニン(特開平3-284627)などの塩基性タンパク質あるいは塩基性ペプタイドは、in vitroで膵リパーゼ活性を阻害し、消化管において脂肪の吸収を阻害する効果を示す。
いずれの方法で脂肪の消化管吸収を阻害するにせよ、これらの方法は、それ自身に内包する欠点から免れることは難しい。欠点とは、小腸における消化吸収を免れた中性脂肪が、大量に大腸に流入することである。哺乳類の消化管には多種多様の腸内細菌が生息しており、ヒトの場合には百種を越える腸内細菌が150兆個も大腸に生活していると算定されている。大腸に生息する腸内細菌は、小腸における消化過程で消化できなかった食物残渣、あるいは消化吸収を免れたごく少量の栄養物に依存して生活している。つまり、大腸は栄養の供給が乏しい環境であり、貧弱な栄養環境に適応した微生物が生活している。しかも、重要なことは、それらの腸内細菌が宿主と共生関係にあり、大腸が機能を発揮するうえで必須の酪酸を始めとする低級脂肪酸を産生し宿主に供給していることである。しかし、脂肪の吸収が阻害され大腸が栄養的に豊かな環境に変化すると、富栄養化した環境に適応した微生物が爆発的に増殖し、健康維持に必要なビフィズス菌、乳酸菌などを圧倒して増殖する可能性が排除できない。オルリスタットを投与した際に認められた下痢、ガス発生、腹部膨満などの副作用は、大腸における腸内細菌叢の変化を反映しているのである。
発明の開示
本発明者らは牛乳から得られるラクトフェリンを製剤化し、健常者ならびに病者に経口投与したところ、脂質代謝が急速かつ有意に改善されることを見いだした。すなわち、ラクトフェリン腸溶製剤を健常者、病者に投与すると、統計的な有意差で、血中コレステロール値と同中性脂肪値の低下、血中HDLコレステロール値の上昇および同LDLコレステロール値の低下が起こり、本態性高血圧症、II型糖尿病などの病態改善が随伴するのである。すなわち、臨床的な脂質代謝改善作用は明らかである。
また、高脂肪飼料を供与した齧歯類動物を使ってラクトフェリンによる脂質代謝改善作用を検討したところ、ヒトの場合と同様の血中脂質の変化に加え、肝臓におけるコレステロールおよび中性脂肪がラクトフェリン投与により有意に減少することを発見した。つまり、ラクトフェリンはヒトおよび齧歯類動物で食事性コレステロールならびに中性脂肪の消化管吸収を阻害することにより、肝臓における脂質蓄積を抑制し、血中脂質のプロファイルを改善させる作用があることが判明したのである。
ラクトフェリンはヒトに経口投与すると、ビフィズス菌を増加させる効果が確認されている(川瀬ら、酪農科学・食品の研究、45巻A75-81, 1996年)。ラクトフェリンをヒトに経口投与しても、脂肪吸収阻害物質で見られる下痢、ガス発生、腹部膨満感などの副作用はほとんど認められなかった。つまり、ラクトフェリン群タンパク質は、小腸における消化吸収を免れた脂肪が大腸に流入しても、ビフィズス菌などの有用腸内細菌を増殖させるので、腸内細菌の菌交代にともなう弊害が起こり難い利点を有しているといえる。このようなことからラクトフェリン群タンパク質は長期にわたり連用可能であると考えられた。
このような知見に基づき、本発明者らは、ラクトフェリンを有効成分とする、脂質代謝改善用組成物、高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパク(LDL)コレステロール血症、低高比重リポタンパク(HDL)コレステロール血症、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症からなる群より選択される少なくとも一つの疾患または状態を処置するための組成物を完成させた。本発明の組成物は、高度肥満、高脂血症、高血圧症、II型糖尿病などの生活習慣病治療に有効である。
【図面の簡単な説明】
図1は、ラクトフェリン投与によるICR系マウスの血液中のタンパク質濃度の上昇と、中性脂肪値および遊離脂肪酸値の低下とを示したグラフである(実施例1)。16頭の3週令のICR系雄性マウスを無作為に2群に分け、一方の群を対照として粉末飼料(日本クレア、CE−2)を与え、他方の群に1%のラクトフェリンを添加した粉末飼料を与え4週間飼育した。4周後に屠殺して採血し、血清総蛋白質、中性脂質、遊離脂肪酸を定量した。
左側の格子バーは対照群、右側の点線バーはラクトフェリン群である。棒は標準偏差を示す(それぞれn=8)。**P<0.01, in Student's t-test
図2は、図1と同じ実験においてラクトフェリン投与によるマウス血中コレステロールの変化を示したグラフである(実施例1)。左側の格子バーは対照群、右側の点線バーはラクトフェリン群である。棒は標準偏差を示す(それぞれn=8)。**P<0.01, in Student's t-test
図3は、図1と同じ実験においてマウス血中のHDLコレステロール値/総コレステロール値の比を示したグラフである(実施例1)。左側の格子バーは対照群、右側の点線バーはラクトフェリン群である。棒は標準偏差を示す(それぞれn=8)。**P<0.05, in Student's t-test
図4は、図1と同じ実験においてラクトフェリンによる肝臓の脂質含量の変化を示したグラフである(実施例2)。左側の格子バーは対照群、右側の点線バーはラクトフェリン群。棒は標準偏差を示す(それぞれn=8)。*P<0.05, **P<0.01, in Student's t-test
図5は、ラクトフェリン腸溶錠のヒト・ボランティアー中性脂肪値に与える効果を示したグラフである(実施例3)。●および○はラクトフェリン腸溶錠を内服した場合、×は内服しなかった場合を示す。
図6は、8名の成人ボランティアーにおけるラクトフェリン腸溶錠の総コレステロール値に与える効果を示したグラフである(実施例4)。P<0.01 in Student's paired t-test
図7は、成人ボランティアーにおけるラクトフェリン腸溶錠のウエスト(胴囲)および体重に与える効果を示したグラフである。
図8〜11は、ラクトフェリン腸溶錠の中性脂肪値および総コレステロール値に与える効果を示したグラフである(実施例5〜8)。
図12は、ラクトフェリン腸溶錠の中性脂肪値および総コレステロール値に与える効果を詳細に示したグラフである(実施例9)。●は、飲酒した翌朝の中性脂肪の測定値を示す。
図13Aは、ラクトフェリン腸溶錠を経口投与した場合の血中のラクトフェリン濃度を示したグラフである(実施例10)。
図13Bは、血中のラクトフェリン濃度を測定した際の、ラクトフェリン腸溶錠の投与タイミングおよび血液採取スケジュールを表した図である。
図14Aは、成人ボランティアーのラクトフェリン服用群、図14Bは成人ボランティアーのコントロール群について、起床時体温と昼食1時間後の体温とを測定した結果を示したグラフである(実施例11)。
発明の詳細な説明
本発明の組成物は、ラクトフェリンを有効成分とする。本明細書でいう「ラクトフェリン」には、牛乳から抽出されるウシラクトフェリンおよび遺伝子工学によりつくられる遺伝子組換えラクトフェリンが含まれる。
本発明の組成物には、経口投与した場合に、脂質代謝改善作用、基礎代謝量向上作用を発揮する限り、いかなるラクトフェリンをも用いることができる。ラクトフェリンは分子量が8万程度の高分子であり2個の3価鉄イオンとキレートをつくる性質があるが、本明細書でいう「ラクトフェリン」には、鉄イオンフリーの型から完全に鉄イオンが飽和された型の全てが含まれ、また由来を問わず、ヒト、ウシ、組み換え型等、あらゆるラクトフェリンが含まれる。
本発明の組成物は、ラクトフェリンの1種類のみを含んでいても、または2種類を含んでいてもよい。
本発明の組成物は経口投与されるものである。その形態は、医薬組成物であってもよく、食品、飲料、ドリンク剤の形態であってもよい。本発明の組成物は、経口投与に便利な剤形、例えば粉末剤、散剤、顆粒剤、錠剤またはカプセル剤の形態であることが好ましい。
本発明の組成物を製剤化する際に用いる賦形剤としては、乳糖、蔗糖、グルコース,ソルビトール、ラクチトールなどの単糖ないし二糖類、コーンスターチ、ポテトスターチのような澱粉類、結晶セルロース、無機物としては軽質シリカゲル、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウムなどがある。ただし、還元性の単糖類および二糖類は、有効成分のラクトフェリン群タンパク質(またはラクトフェリン群タンパク質の酵素分解物)のε-アミノ基とアミノカルボニル反応をおこし、変性させるおそれがある。特に、水分や鉄イオンの存在下では、急速なアミノカルボニル反応が進行するおそれがある。
本発明の組成物を製剤化する際に用いる賦形剤としては、崩壊剤としては澱粉類、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩、ポリビニルピロリドンなどがある。滑沢剤としては蔗糖脂肪酸エステル、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどを使用することができる
本発明の組成物は、単独で投与しても、他の薬剤と併用してもよい。また、本発明の組成物を食品や飼料中に添加して投与することもできる。
本発明の組成物は、乾燥状態で製剤化することが好ましい。代表的な本発明の組成物の有効成分であるラクトフェリンは、高温・多湿では不安定だからである。詳細には、ラクトフェリンのアミノ基と賦形剤等に存在する還元基との間ではアミノ−カルボニル反応が生じうる。これはさらに多段階を経て、不可逆的に反応物の重合による褐色色素の形成に至る(褐変反応)。酸化を触媒する物質の存在や、高温は、この反応を促進する。すなわち、ラクトフェリンを製剤化する際、水が存在するとラクトフェリンに含まれるFe3+などの影響で、アミノ−カルボニル反応が促進されうる。また打錠による発熱もまた、この反応を一層促進する。よって、薬理効果の維持された安定なラクトフェリン製剤を得るためには、製剤化はできるだけ乾燥状態で行うのがよい。
ラクトフェリン粉末は通常、非常に比重が軽いためにそのまま打錠できないことから、より薬理効果の維持された安定な製剤である本発明の組成物を得るには、例えば、有効成分と賦形剤、結合剤、崩壊剤を混合し、混合物をスラグマシンで強圧成型し薄い大きな平たい円盤をつくり、それを砕いて篩過し、一定の大きさの顆粒をそろえる。そして錠剤とする場合には、顆粒に滑沢剤を加えて打錠し、錠剤を所望によりコーティング皮膜で覆って製品化するのがよい。また、カプセル剤とする場合には、顆粒の一定量をカプセルに充填して、カプセル剤とするのがよい。
本発明の組成物は、腸溶性の製剤とするところが好ましい。本発明者らは、先にした国際出願PCT/JP01/10212(WO02/41912)で詳述しているように、腸管粘膜上にはラクトフェリン・センサーともいうべき構造が存在するとの仮説を有しており、他方、ラクトフェリンが、ペプシンに対して感受性は強いが他のプロテアーゼに対しては著しく抵抗性であるとの知見を有している。すなわち、腸管粘膜上に作用部位が存在し、かつペプシンに対して高感受性であるラクトフェリンにおいては、腸溶性の製剤とすることに特に技術的意義を有する。
腸溶性とするには、胃液に対しては抵抗性があり、小腸内で溶解する基剤、例えばシェラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロース・フタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、メタクリル酸コポリマー、水に不溶のエチルセルロースおよびアミノアルキルメタアクリレートコポリマーからなる群より選択される基剤を主成分とする皮膜で、腸溶性のカプセルに有効成分を含む顆粒を充填するか、または有効成分を含む顆粒に滑沢剤を加えて打錠して得た錠剤をコーティングするとよい。
特に本発明者らは、ラクトフェリンを内服した者の血液中に、ラクトフェリンを確認した。このような知見は既存のラクトフェリン製剤では得られてこなかった。ラクトフェリンを有効成分とする腸溶性製剤の形態であるものは、本発明の好ましい実施態様の一つである。さらに、乾燥状態で製剤化され、かつラクトフェリンを有効成分とする腸溶性製剤の形態であるものは、本発明の特に好ましい実施態様の一つである。
ラクトフェリン腸溶錠の投与および血液採取は、次のスケジュールで行った。すなわち、7:00に朝食を採った後、9:30少し前にラクトフェリン投与前の血液採取し(Preサンプル)、9:30にラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を投与した後、13:30および17:30に血液採取した(それぞれ、4hrおよび8hrサンプル)(図12B)。
製造された組成物が、腸溶性であるか否かは、塩化ナトリウム2.0gに希塩酸24ml及び水を加えて溶かし、1000mlとした第一液(pH1.2,日本薬局方・一般試験法41)及び0.2Mリン酸2水素カリウム試液250mlに0.2N水酸化ナトリウム試液118ml及び水を加えて1000mlとした第二液(pH6.8)を用いて崩壊性を試験することにより、確認することができる。第一液に120分間浸しても崩壊せず、第二液中では60分間浸すと崩壊する錠剤または顆粒は、胃では溶解せず、十二指腸に流入して始めて崩壊し、有効成分が溶出されるものであり、腸溶性であると判断することができる。
本発明の組成物は、血中の脂質プロファイル改善する効果を発揮しうる。そのため、本発明の組成物は、高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパク(LDL)コレステロール血症、低高比重リポタンパク(HDL)コレステロール血症の処置のために用いることができる。
また、本発明の組成物は、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症を処置するためにも用いうる。
さらに、本発明の組成物は、ラクトフェリン等の有効成分がが食事性脂質の消化管吸収を阻害することにより、脂質代謝を改善すると考えられ、ひいては摂取エネルギーを減少させることによる減量効果を発揮しうる。したがって、肥満、並びに高脂血症、高血圧症およびII型糖尿病等の生活習慣病を処置するために有用である。
さらに、本発明の組成物は、基礎代謝量を向上させうる。例えば、起床時体温を上昇させ、および/または起床時体温と活動時の体温(例えば、起床後数時間後の体温、食事1時間後の体温)との差を増大させうる。基礎代謝量とは、目覚めている状態で生命を維持するために必要な最小限のエネルギー消費のことであるが、加齢とともにと基礎代謝は下がりはじめ、ビタミン類、タンパク質が不足しているとき、気温の高いとき、睡眠中にも基礎代謝は下がる。同性・同年齢ならば、その体表面積に比例することが知られており、同じ体重なら体脂肪が多く、筋肉の割り合いの少ない者ほど基礎代謝は低い。したがって、肥満者は概して、そうでない者より基礎代謝量が劣っている。本発明の組成物は、肥満者等の基礎代謝の改善のためにも用いうる。
本発明の有効成分は、下部消化管のビフィズス菌および乳酸菌を増加しうるので、放屁、下痢、腹部膨満などの副作用をともなわず投与することができる。
本発明の組成物は、一般的には、有効成分として一日当たり約0.1mg〜約50,000mg、好ましくは約0.5mg〜約10,000mgを、最も好ましくは約10mg〜約2,000mgを、一度にまたは分割して、本発明の組成物による処置が必要とされている患者に対し、食前、食事後、食間および/または就寝前等に投与することができる。投与量は、個別に、投与される患者の年齢、体重、および投与目的に応じて定めることもできる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
<製造例1>
ラクトフェリン1部と馬鈴薯澱粉1部をよく混合し、水を使用することなくスラグマシンで円盤状に圧縮し、円盤を粉砕して16メッシュの篩を通過する顆粒を集めて日本薬局方1号のハードカプセルに150mgずつ充填した。
<製造例2>
ラクトフェリン5.5kg、乳糖8kg、結晶セルロース10kg、カルボキシメチルセルロース・カルシウム1kg、グリセリン脂肪酸エステル0.5kgを混合し、実施例1のように乾式で顆粒化した後、ラクトフェリンを1錠中に50mg含む直径8mm、重量平均250mgの錠剤に加圧成型した。
<製造例3(ラクトフェリン腸溶錠の製造)>
ラクトフェリン5.5kg、乳糖8kg、結晶セルロース10kg、カルボキシメチルセルロース・カルシウム1kg、グリセリン脂肪酸エステル0.5kgを混合し、実施例1のように乾式で顆粒化した後、ラクトフェリンを1錠中に50mg含む直径8mm、重量平均250mgの錠剤に加圧成型した。この錠剤を、コーティング機に入れ、セラック30部、ヒマシ油7部をイソプロパノール63部に熔解した液を計算量だけ噴霧し、対錠剤重量比で10%の腸溶性コーティングを適した錠剤を製造した。
<実施例1>
5週令のICR系雄性マウス16頭を無作為に8頭ずつの2群に分け、対照群をラット・マウス用標準飼料(日本クレア製、CE-2)で飼育し、その他の群はCE-2に1%のラクトフェリン(ニュージーランド、タツア・ミルク・バイオロジクス社製、純度84%)を添加して4週間飼育した。この間、3日ごと測定した体重は、対照群と比べラクトフェリン群が若干上回る速度で増加したが、両群の間に有意差はなかった。また、4週後の剖検時において秤量した肝臓、膵臓、脾臓、小腸、盲腸、内臓脂肪および副睾丸脂肪組織等の重量についても有意差はなかった。さらに、単位体重あたりの体長および腸の長さにも両群の間に有意差はなかった。
血中成分について測定したところ、ラクトフェリンの経口投与により、血中中性脂肪値は20.8%(P<0.05)(図1B)、血中遊離脂肪酸値は27.9%(P<0.05)(図1C)、それぞれ有意に低下し、血液中の総タンパク質濃度は逆に5.8%(P<0.01)上昇した(図1A)。次に血中コレステロール値を定量したところ、ラクトフェリン群は対照群と比べ血中総コレステロール値は上昇傾向が認められたが、その上昇はHDLコレステロールが34.5%上昇した(P<0.01)ためであることが明らかになった(図2)。血中HDLコレステロール値の上昇は、HDLコレステロール値/総コレステロール値の比がラクトフェリン投与により7.1%有意に上昇している(P<0.05)ことからも明らかである(図3)。
ラクトフェリンは分子量が8万ダルトン弱の高分子であり、消化管からはほとんど吸収されないと考えられてきた。しかし、経口投与すると、本実施例に示すように血中タンパク濃度の上昇、血中中性脂肪値と遊離脂肪酸値の低下、さらにHDLコレステロールを上昇させる作用を示した(図1、2および3)。
吸収されないとすると、消化管内で脂質の吸収を阻害している可能性がもっとも強い。そこで吸収された食事性脂肪が貯蔵される場である肝臓の脂質を測定した。
4週後にマウスから摘出した肝臓は、2.5M蔗糖含有リン酸緩衝液(pH7.4)でホモジナイズし、磨砕物にクロロフォルム:メタノール(2:1)の混合溶媒を加えて脂質を抽出して、コレステロールと中性脂肪を測定した。ラクトフェリンを1%標準飼料CE-2に添加することにより、対照群と比べ肝臓のコレステロール含量は21.7%(P<0.01)、中性脂肪含量は41.8%(P<0.05)減少した(図4)。つまり、ラクトフェリンによる血中脂質プロファイルの改善作用は、ラクトフェリンが消化管における食事性脂肪の吸収を阻害することによりもたらされると推測された。ラクトフェリンが食事性脂質の消化管吸収を阻害することにより、脂質代謝を改善し、ひいては摂取エネルギーを減少させることによる減量効果を示すことは従来知られておらず、本発明者らが始めて明らかにした事実である。
<実施例2>
42歳の男性が、大量飲酒(ウイスキー500ml程度)後、ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を、9錠、3分割で(すなわち、一日あたり9錠を均等に3分割して、起床時、昼食前および就寝前に)内服した。
飲酒後2日目には、中性脂肪値が正常域またはその近くにまで下がった。服用しなかった場合は、飲酒後7日目でも200mg/dlを超えたままであった(図5)。
<実施例3>
総コレステロール値の高い8名が、それぞれ、ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を、一日あたり9錠、3分割で、継続して内服した。
約1ヶ月には、8名のうち総コレステロール値が正常値より高めであった6名では総コレステロール値が低下したが(P<0.01 in Student's t-test)、正常域にあった2名には総コレステロール値の変動は認められなかった(図6)。このことからラクトフェリンはヒトにとって不要なコレステロールのみを低下させると考察される。なお血液採取は定時(午前11時頃)に行った。
<実施例4>
女性の健常者12名が、1日3錠〜9錠のラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を、約1ヶ月〜2ヶ月、継続して内服した。この間、特に食事・運動の指導は行わなかった。
ほとんどの者でウエスト(胴囲)の減少および体重の減少が診られた(図7)。
<実施例5>
37歳の男性の飲酒家(毎日ビール大瓶1本、ウィスキーダブル1杯)が、ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を内服した。当初、9錠、3分割で内服したが、眠くて仕事ができず、2日目から就寝前3錠に変更した。
8日目に測定したところ、中性脂肪値は有意に低下していた。14日目には総コレステロール値も減少した(図8)。この男性は、のプラバスタチンを以前から服用していたが、総コレステロール値が210mg/dlまで低下したのは初めてであった。この間、食生活に特に変化はなかった。なお血液採取は昼食前に行った。
<実施例6>
中性脂肪値および総コレステロール値の高い43歳の女性が、ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を、1日目および2日目は9錠、3分割で、3日目は3錠を就寝前に、4日目以降は6錠を3錠ずつ起床時および就寝前に内服した。
12日目には総コレステロール値が231mg/dlに減少した(図9)。また体重は2kg減少した。この間、食生活に特に変化はなかった。血液採取は午前10時〜11時の間に行った。
<実施例7>
41歳の女性は、高トリグリセライド(TG)血症のため、リパンチルを数ヶ月服用していた。しかしながら、肝機能障害が出現したため、リパンチル服用を中止し、6日間強力ミノファーゲンの静注を施行した。肝機能はおちついてきたが、中性脂肪値は再度上昇し始めた。
ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)の服用(9錠、3分割)を開始したところ、当初183mg/dlであった中性脂肪値が、翌日には153mg/dlに低下した。またリパンチルを服用しないと200mg/dl以下にならなかった総コレステロール値が、7日目には122mg/dlに低下した(図10)。この間、食生活に特に変化はなかった。血液採取は午前9時〜10時の間に行った。
<実施例8>
特に肥満のない65歳の女性がラクトフェリン腸溶錠を内服した。
この女性は、総コレステロール値のみ250mg/dl以上という高値を示していたが、最近は加齢に伴い中性脂肪もやや高かった。プラバスタチンを服用することにより総コレステロール値は低下するが、足がつる等の副作用のため、服用できなかった。
ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)の服用(9錠、3分割)を開始したところ、10日目に総コレステロール値は240mg/dl台となった(図11)。この間、食生活に変化はなかった。血液採取は午前10時〜11時の間に行った。
<実施例9>
42歳の男性の飲酒家(平均すると3から4日に1回、ウイスキーを200〜300ml程度)が、ラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を、1日あたり9錠、3分割して内服した。
1日に3回程度、採血して血中の中性脂肪値及び総コレステロール値を測定したところ、明らかな総コレステロール値の低下が認められ、また、中性脂肪値は、日間変動はあるが(食事により変動)、全体として減少する傾向が診られた(図12)。なお、飲酒した翌朝の中性脂肪値(図12中では●で表されている。)は高いが、飲酒を中断した後は速やかに低下した。
<実施例10>
ラクトフェリン腸溶錠を経口投与した場合の血中のラクトフェリン濃度を抗ウシラクトフェリン抗体を用いるELISA法により測定した。
[ELISA法によるラクトフェリン測定]
1.96穴平底マイクロプレート(NUNC社製)に0.05M炭酸緩衝液(pH9.6)で500倍(2μg/ml)に希釈した抗ウシラクトフェリン抗体(Goat, anti-bovine LF affinity purified, Bethyl Lab.社製)を100μl/well入れ、4℃で一晩吸着させた。
2.プレートを0.05%Tween20-リン酸緩衝液(PBS)にて3回洗浄した。ブロッキング剤として、1.3%ゼラチン含有PBSを300μl入れ、室温で30分間インキュベートした。
3.プレートを0.05%Tween20-PBSにて3回洗浄し、0.05%Tween20、0.5M NaCl及び1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBS(以下、NB-PBS)にて希釈したスタンダードあるいはサンプルを100μl/well入れ、4℃で8時間反応させた。
4.プレートを0.05%Tween20-PBSにて3回洗浄し、NB-PBSにて1,000倍に希釈した抗ウシラクトフェリン抗体(Rabbit, anti-bovine LF, IgG grade,ヤガイ社製)を100μl/well入れ、4℃で8時間反応させた。
5.プレートを0.05%Tween20-PBSにて3回洗浄し、NB-PBSにて5,000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgG抗体(Goat, anti-rabbit IgG, American Quail International社製)を100μl/well入れ、4℃で8時間反応させた。
6.プレートを0,05%Tween20-PBSにて3回洗浄した。さらに、基質溶液としてリン酸塩緩衝液に溶解した2,2-azino-bis(3-ethyl-benzothiazoline-6-sulfonic acid)Diammonium salt(1.18mM,三光純薬社製)を100μl/well入れ、37℃で1時間反応させた。
7.マイクロプレートリーダー(Sunrise Series, Type Classic,チカン社製)にて、波長405nmの吸光度を測定し、スタンダードで作成した検量線によりラクトフェリン濃度を算出した。
体重60kgの男性にラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を18錠(900mg/60kg=15mg/kg)投与したところ、4hr後および8hr後に採取した血液中には、ラクトフェリンが確認された(図13A)。
ラクトフェリン腸溶錠の投与および血液採取は、次のスケジュールで行った。すなわち、7:00に朝食を採った後、9:30少し前にラクトフェリン投与前の血液採取し(Preサンプル)、9:30にラクトフェリン腸溶錠(製造例3)を投与した後、13:30および17:30に血液採取した(それぞれ、4hrおよび8hrサンプル)(図13B)。
<実施例11>
12名からなるラクトフェリン腸溶錠(製造例3)服用群と、31名からなるコントロール群について、起床時体温と昼食1時間後の体温とを測定した。
ラクトフェリン服用群(図14A)はコントロール群(図14B)に比較し、起床時(P<0.05 in Student's unpaired t-test)および昼食1時間後(P<0.01 in Student's unpaired t-test)の体温はラクトフェリン服用群がいずれも有意に高かった。ラクトフェリン服用群はコントロール群に比較して基礎代謝量が上昇しているものと考察された。

Claims (8)

  1. ラクトフェリンを有効成分とする、脂質代謝改善用組成物。
  2. 高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパクコレステロール血症、低高比重リポタンパクコレステロール血症、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症からなる群より選択される少なくとも一つの疾患における脂質代謝改善に使用する、請求項1記載の脂質代謝改善用組成物。
  3. ラクトフェリンを有効成分とする、基礎代謝量を増大させるための組成物。
  4. 高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパクコレステロール血症、低高比重リポタンパクコレステロール血症、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症からなる群より選択される少なくとも一つの疾患における基礎代謝量を増大させるために使用する、請求項3記載の基礎代謝量を増大させるための組成物。
  5. 脂質代謝改善用医薬の製造における、ラクトフェリンの有効成分としての使用。
  6. 高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパクコレステロール血症、低高比重リポタンパクコレステロール血症、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症からなる群より選択される少なくとも一つの疾患における脂質代謝改善に使用する医薬である、請求項5記載の使用。
  7. 基礎代謝量を増大させるための医薬の製造における、ラクトフェリンの有効成分としての使用。
  8. 高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高低比重リポタンパクコレステロール血症、低高比重リポタンパクコレステロール血症、肥満、脂肪肝およびコレステロール胆石症からなる群より選択される少なくとも一つの疾患における基礎代謝量を増大させるための医薬である、請求項7記載の使用。
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