JP2005502720A - 食欲抑制用組成物および関連する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明はキトサンとGMPを含み、キトサンとGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である経口投与用組成物に関する。本発明はまたヒトおよび動物において、キトサンとGMPを含み、キトサンとGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である組成物を経口投与することにより食欲を制御する方法も含む。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、食欲を抑制すること、例えば満腹感を誘発し、食欲を減退させ、血清コレステロールおよび脂質を低下させるにより体重減少を促進することを意図した食品、飲料および栄養補助食品を製造するためのキトサンおよびグリコマクロペプチドの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
動物における食欲は生理学的には複雑である。いくつかの重要な因子としては情緒の状態、胃腸の物理的状態および多数のホルモンのレベル(体液濃度)が挙げられる。コレシストキニン(CCK)は栄養物の摂取により引き金が引かれる信号に応答した腸の上皮細胞により産生されるホルモンである。CCKは食欲の抑制に重要なホルモンであると考えられている。CCKは脳を含む、体の多数の部位で作用する。
【0003】
CCKレベルが増加すると食欲が減退し胃が空になるのが遅くなる。従って、CCK産生の開始を早めれば分泌されるCCKの総レベルが増加し、食欲が減退し、それにより食物の総摂取量が減少する。さらに、CCKレベルが上昇しても、やはり満腹感が誘発されるが、この満腹感は食物に対する関心および必要性の認識が低下することを特徴とする状態である。CCKが長期間増加し続けると体重が減少するか、体重の増加の程度が減少する。さらに、食物の摂取が減少すると、一般に血清コレステロールレベルおよび総脂質レベルが改善される。
【0004】
CCK産生は、なかんずく胆汁酸の存在に基づくフィードバック制御により調節されるが、胆汁酸は界面活性剤様の分子であり、脂肪または脂質の分散および乳化を促進することにより脂肪の消化を改善する。肝臓内で産生された後、胆汁酸は胆嚢に貯蔵され、胆嚢はCCKに応答して収縮し胆汁酸を腸内に放出する。ある研究者グループは生理学的濃度の遊離胆汁酸が存在するとCCK産生が抑制されると推定している。アイ.クープ等「十二指腸内胆汁酸によるコレシストキニン放出および膵臓の酵素分泌の生理学的調節」、消化管第39巻、第661頁〜667頁(1996年)(I. Koop et al., Physiological Control of Cholecystokinin Release and Pancreatic Enzyme Secretion by Intraduodenal Bile Acids, Gut 39:661-667 (1996)。
【0005】
キトサンは甲殻類の殻を加水分解することにより生成されることもあるアニオン性ポリマーである。米国特許第4,223,023号および同第5,932,561号はキトサンが脂質に結合することを開示している。得られる結合複合体は消化吸収に抵抗性があり、糞便中に比較的に変化していない形で排泄される。その結果、体は多量のカロリーを奪われる。従って、キトサンは体重減少を促進するために食品および栄養補給製品に広く使用されている。
【0006】
米国特許第5,932,561号は、また、キトサンが体による吸収同化に利用できるコレステロールの量を低下させることを開示している。さらに、キトサンは血清コレステロールレベルを低下させることが見出されている。キトサンによるコレステロールの低下はディー.クリチェフスキ、シー.ボンフィールド、ジェイ.ダブリュ.アンダーソン編集、「食物繊維、化学、生理および健康効果」、プレナム プレス社、ニューヨーク(1990年)のジェイ.ダブリュ.アンダーソン等「可溶性繊維」、第339頁〜363頁(J.W. Anderson et al., Soluble Fiber, pp. 339-363, in Dietary Fiber, Chemistry, Physiology, and Health Effects, eds. D.Kritchevsky, C.Bonfield, J.W. Anderson, Plenum Press, New York (1990))に大幅に再検討されている。餌用キトサンはラットにおいて血清コレステロールを低下するのに、グラム当たりでペクチン、グアールガム、オオバコまたはオート麦ぬかよりも有効である。
【0007】
米国特許第5,932,561号は、さらに、キトサンは胆汁酸にも結合することを開示している。デオキシコール酸のような胆汁酸はコレステロールに対して若干構造的に類似している。ある研究者グループはキトサンを補給した餌をラットに給餌すると、胆汁酸の糞便中排泄レベルは対照餌を摂取した動物、または同様のレベルのグルコマンナンを補給した餌を給餌された動物におけるよりも高いことを見出した。シー.エム.ガラハー等、「ラットにおいてグルコマンナンおよびキトサンによるコレステロール低下はコレステロール吸収の変化並びに胆汁酸および脂肪の分泌の変化により媒介される」、ジャーナル・オブ・ヌトリション第130巻第2753頁〜2759頁(2000年)(C.M. Gallaher, et al., Cholesterol Reduction by Glucomannan and Chitosan Is Mediated by Changes in Cholesterol Absorption and Bile Acid and Fat Excretion in Rats, J. Nutrition 130: 2753-2759 (2000))。従って、キトサンは胆汁酸によく結合するので腸管下部における胆汁酸の再吸収の通常のプロセスが乱され、胆汁酸は糞便中に分泌される。
【0008】
グリコマクロペプチド(GMP)は主要な搾乳タンパク質であるκ−カゼインのタンパク質分解性切断により生成される。GMPはチーズ製造のホウェイ流中に存在し、市販材料としては純度の異なる種々のホウェイ単離物が挙げられる。例えば、アーマー・プロテイン(Armor Proteines)社(サン・ブリース・アン・コグル(Saint Brice en Cogles)、フランス国)は約14%GMPの材料を供給している。グランビア・イングレディエンツ(Glanbia Ingredients)社(マジソン、ウィスコンシン州)も約16%GMPを含有するホウェイタンパク質単離物を供給している。
【0009】
GMPはCCKレベルを増加させることが見出された。GMPについての初期の研究は1990年代にエム.イボン、ティー.コリング等によりフランス国レンヌ(Rennes)市のラボラトワール・デュ・ルシェルシュ・レチエール(Laboratoire de Rescherches Laitieres)において行われた。イボン等「カゼインマクロペプチド(CMP)の消化制御効果」、リプロダクション・ヌトリション・ディベロップメント第34巻第527頁〜537頁(1994年)(Yvon et al., Effects of Caseinmacropeptide (CMP) on Digestion Regulation, Reprod. Nutr. Dev. 34:527-537 (1994))。イボン等は彼らがカゼインマクロペプチドまたはCMPと命名した材料を記載している。この材料はκ−カゼインのプロテアーゼ切断により生成された(κ−カゼインは搾乳中に見出される4種類のカゼインのうちの1つであり、カゼインの13%を占めている)。CMPはこのタンパク質をコードしている遺伝子に異型接合性があるため、並びに翻訳後の燐酸化およびグリコシル化のパターンに変動があるために、混成(heterogeneous)である。イボン等はCMPの4つの主要な画分を記載している。「ラットの腸管細胞によるCCK放出に対するカゼインからの胃内消化物の効果」、ジャーナル・オブ・ヌトリショナル・バイオケミストリー第5巻第578頁〜584頁(1994年)(Effects of Gastric Digestive Products from Casein on CCK Release by Intestinal Cells in Rats, J.Nutr. Biochem. 5:578-584 (1994))。これら研究者は4つの画分をそれぞれ単離されたラットの回腸セグメントに注入し、CCKの放出を測定した。4つの画分のうち1つだけがCCK産生を促進した。これらの著者による後続の論文から、CCKレベルを高めるためにはこのペプチドをグリコシル化することが必要であり、ウシκ−カゼインの2つの遺伝的変異体のうちの一方(α変異体)のみから得られたCMPが有効であることが判った。「ラットにおけるカゼインマクロペプチド(CMP)のコレシストキニン(CCK)放出に対する効果」、リプロダクション・ヌトリション・ディベロップメント第34巻第613頁〜614頁(1994年)(Effect of Caseinmacropeptide (CMP) on Cholecystokinin (CCK) Release in Rat, Reprod. Nutr. Dev. 34:613-614 (1994))。
【0010】
ある研究は注入されたGMPのヒトCCKレベルに対する効果を観ている。コーニング、ティー等、1997年国際ホウェイ会議、文書発表要約集、シカゴ(Corning, T. et al., 1997 International Whey Conference, Abstracts of Paper Presentations, Chicago)。この研究には6名の志願者が参加した;2名はカゼイン50gを摂取し、2名はホウェイタンパク質50gを摂取し、2名はGMP(変異体Aのわずかにグリコシル化された形態である精製材料)25mgを摂取した。試験物質を注入した後、血清CCKおよびガストリンレベルを4時間に渡って測定した。措置はすべてCCKを基準線より高めた。カゼインは350%増加させ、ホウェイタンパク質は415%増加させ、GMPは268%増加させた。これらの結果は、GMPの摂取量が少ない(カゼインとホウェイタンパク質はGMPの2000倍のレベルで摂取された)ことを考慮すると、特に驚くべきものであった。興味深いことに、血清ガストリンレベルはカゼインおよびホウェイタンパク質により増加するが、GMPによって増加することはない。
【0011】
カゼインの酵素的消化およびGMPの単離について多数の方法が記載されている。例えば、米国特許第4,427,658号、同第5,061,622号、同第5,075,424号、同第5,216,129号、同第5,278,288号、同第5,280,107号、同第5,780,439号および同第5,968,586号がある。これらの公報の内容は、本明細書において参照されることにより、本発明の一部を構成する。また、ティー.ナカノおよびエル.オジメク、「ゲルクロマトグラフィーおよび酸性溶液処理によるカゼイン酸塩加水分解物からのグリコマクロペプチドの精製」、ジャーナル・オブ・フード・サイエンス第65巻第588頁〜590頁(2000年)(T.Nakano and L.Ozimek, Purification of Glycomacropeptide from Caseinate Hydrolysate by Gel Chromatography and Treatment with Acidic Solution, J. of Food Science, 65:588-590 (2000))、およびエム.タニモト等、「レンネット・カゼイン・ホウェイからのκ−カゼイン・グリコマクロペプチドの大規模調製」、バイオサイエンス バイオテクノロジー ビオケミストリー、第56巻、第40頁〜141頁(1992年)(M.Tanimoto, et al., Large Scale Preparation of κ-Casein Glycomacropeptide from Rennet Casein Whey, Biosci. Biotech. Biochem., 56:40-141 (1992))を参照されたい。これらの文献の内容は本明細書において参照されることにより本発明の一部を構成する。
【0012】
純粋に辞書的見地からは、GMPおよびCMPは異なる用語である。しかしながら、それらは本質的に同じ物質を記述するものとして当業者により使用されてきた。従って、これら2つの用語は機能的に均等である。さらに、この物質は文献ではκ−カゼイン・グリコマクロペプチドとも記載されている。ワイ.カワサキ等、「κ−カゼイン・グリコマクロペプチドおよびラクトフェリンによるインフルエンザウイルス血球凝集の阻害」、バイオサイエンス バイオテクノロジー ビオケミストリー、第57巻、第1214頁〜1215頁(1993年)Y.Kawasaki., et al., Inhibition by κ-Casein Glycomacropeptide and Lactoferrin of Influenza Virus Hemagglutination, Biosci. Biotech. Biochem. 57:1214-1215 (1993))。
【0013】
米国特許第6,207,638号はカロリー的に効率のよい仕方で食前に満腹感を向上し、かつ食後に満腹感を延長させる乾燥粉末を開示している。この乾燥粉末はタンパク質5.56%〜46.89%、GMP0.15%〜15.38%、オレイン酸5.56%〜46.8%、他の長鎖脂肪酸11.11%〜58.62%、可溶性繊維5.56%〜46.89%、および不溶性繊維2.70%〜37.36%を含有しているものとして開示されている。上記米国特許第6,207,638特許はCCK放出を促進し、かつCCK放出のネガティブフィードバック機構を遮断することにより、より少ないカロリーを消費するだけで満腹感が向上され、満腹効果が食後3時間まで延長されることを開示している。
【0014】
このように、キトサンを注入することにより、胆汁酸を結合した結果、それによりCCKの放出を調節している胆汁酸フィードバックが阻害され、かつGMPを注入することにより、その結果CCK放出が促進され、CCK放出の負のフィードバック機構が遮断される結果、CCKレベルが向上することが見出された。しかしながら、本発明以前は、キトサンとGMPの両方を使用する単一の組成でCCKレベルを向上することができたものはない。従って、キトサンとGMPの両方を含有する単一の組成物並びに関連する食欲抑制方法を提供する必要がある。
【0015】
発明の開示
本発明は、キトサンとGMPの両方を含有し、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である単一組成物に対する需要を満たす組成物、並びに関連する、ヒトおよび動物における食欲抑制方法を対象とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本明細書において使用されているように、「キトサン」という用語は、カニやエビなどの甲殻類動物の外骨格に由来するキチンを脱アセチル化することにより生成される生体高分子、甲殻類動物または真菌に由来する部分的にまたは完全に脱アセチル化されたアミノ多糖類である化合物、発酵方法により得られる化合物、単離した酵素を用いた新規(de novo)合成により得られる化合物、または従来の有機化学的方法を用いる合成により得られる化合物を含む。
【0017】
本明細書において使用されているように、「グリコマクロペプチド」または「GMP」という用語はともに実質的に純粋な物質、例えばCMP,GMPおよびκ−カゼイン・グリコマクロペプチド並びに成分の混合物を含有する市販材料をいう。
【0018】
本明細書において使用されているように、「栄養補給食品」という用語は1994年の栄養補給食品健康および教育法、米国公法103−417、1994年10月25日の第3章に定義されている物質をいう。
【0019】
本明細書において使用されているように、「食欲抑制」という用語は満腹感を誘発すること、食欲を減退させること、またはそれらの両方をいう。
【0020】
本明細書において使用されているように、全ての数値範囲は少なくともこれらの範囲の両端点間に入る全ての数値を含む。
【0021】
体重超過および血中コレステロールおよび脂質の上昇は現代社会に特有である。ヒトその他の動物はそのような病気の種を抱えていることが知られている。このようにヒトその他の動物において体重を減少させる製品に対する需要がある。体重減少を促進するもっとも安全でかつ摂取者に受け入れやすい方法の一つは食欲を減退させることによる。この結果、食物の摂取が減少する。運動のレベルが一定に保たれるならば、固体の体重は減少するか、または体重の増加が停止する。本発明はCCKレベルを増加する材料を注入する結果食欲を減退させることを対象にしている。
【0022】
化学的には、キトサンは重合されたD,L−グルコサミン、すなわち水およびたいていの有機溶媒に不溶性のポリカチオン性分子である。しかしながら、キトサンの塩類は水に可溶性である。キトサン塩類の溶解度は、多数の因子によって決定される。これらの因子としては、限定されないが、ポリマーの分子量、脱アセチル化度、用いた反対イオン、および反対イオンによるポリマーの中和度が挙げられる。製剤が異なると胆汁酸を結合する能力も変わり、食欲抑制、例えば食欲を減退させることおよび満腹感を誘発することにもっとも有効な製剤は胆汁酸を結合する能力が最大であるものである。代表的なキトサン源としては、ベタセイン(Betassane(登録商標))(ディービーシー社(DVC, Inc.)、デラウェア州ウィルミントン市)、リポサン ウルトラ(LipoSan Ultra(商標))(バンソン社(Vanson, Inc.))、プロミナ K(Promina K(登録商標))(ビオプーラ(Biopura)、ポルトガル国リオ・デ・モーロ市)、およびHFP−キトサン(ジャクワング株式会社(Jakwang Co., Ltd.)、韓国アンスング(Ansung)市)が挙げられる。
【0023】
キトサンは現在栄養補給食品に用いられて個人の食餌中に注入された脂肪のある部分の吸収代謝を阻害している。キトサンはほとんど消化吸収されずに消化管を通過する。キトサンは腸内細菌叢により限られた程度だけ代謝される。その特徴的な正に帯電したイオンにより、キトサンは反応してキトサン−脂質複合体を形成するが、この複合体は、注入された脂肪が腸管内で吸収または消化されることなく、消化管を通過することができる。この性質をもっているため、キトサンは高血中脂質、高脂血症および高コレステロール血症並びに体重問題を抱える患者の治療に有用である。キトサンはCCKレベルを向上させるために使用することができ、それにより食欲を減退させかつ満腹感を誘発するという本発明の発見は、食餌中の脂肪に結合してその消化を阻止することにより体重抑制を促進するキトサンのこれまでに認識されていた能力とは明確に異なる発見である。
【0024】
グリコマクロペプチド(GMP)またはカゼインマクロペプチドはκ−カゼインに由来するペプチド類の特異なクラスである。GMPはチーズ製造過程にキモシンによりカゼインが加水分解されることにより生成される。グリコマクロペプチドは約64個のアミノ酸を含有し、分子量が約6,700ダルトンの負に帯電した分子の混合物である。グリコマクロペプチド分子は分子量が約20,100ダルトンのトライマーとして存在していてもよい。
【0025】
グリコマクロペプチドは熱およびpHの変化による変性に抵抗性である。GMPは純粋な形では市販されていないが、GMPは特別に濾過されたホウェイタンパク質単離物の一成分として入手できる。これらの特別に濾過されたホウェイタンパク質単離物は約15%〜約20%のグリコマクロペプチドを含有する。一例はグランビア・イングレディエンツ(Glanbia Ingredients)社、ウィスコンシン州モンロー市により販売されているプロボン(PROVON)ホウェイタンパク質単離物であり、このものは典型的には約18%のGMPを含有する。他の一例はアーマー・プロテイン(Armor Proteines)社(サン・ブリース・アン・コグル(Saint Brice en Cogles)、フランス国)により販売されているビタラーマー(Vitalarmor)GMP20であり、このものは典型的には約18%のGMPを含有する。第3の例はカーベリグループ(Carbery Group)社(アイルランド国バリニーン(Valineen)市)により販売されているカーボレック イソラック(Carbolec Isolac)である。
【0026】
本発明によれば、キトサンとGMPとを含み、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である組成物を用いて、満腹感を誘発することおよび食欲を減退させることを含む食欲抑制用の食品、飲料および栄養補給食品が製造される。また、本発明によれば、ヒトまたは他の動物に、有効量のキトサンとGMPを経口投与する、満腹感を誘発することおよび食欲を減退させることを含む食欲抑制方法が提供される。これらの組成物は、それを必要とするヒトおよび他の動物において、総血清コレステロール、LDLコレステロールおよび血中脂質を低下させることも企図している。
【0027】
GMPは胃酸および酵素に対する抵抗性が顕著に高いので、これらの食用に適した形態でキトサンと有利に組み合わせることができる。特に、本発明の製品が食事の直前、例えば15分前に、または食事中に摂取されるならば、脂肪、胆汁酸が急速に結合し、かつCCKの放出が増加する。このようなCCK放出の増加は満腹感の発生を強化し、食物の摂取が減少する。理論に拘束されるつもりはないが、本発明の組成物は2つの異なる機作により体重抑制効果を与える。すなわち、(a)溶解されたキトサンにより食餌中の脂肪を結合して脂肪の吸収を阻害すること、および(b)GMPとキトサンの両方により誘導されたCCK産生の促進の結果、食餌の摂取中に満腹感がより早期にかつより強く生じることである。
【0028】
本発明の1回分当りのキトサンの量としては約100mg〜約10g、約200mg〜約5g、および約300mg〜約1.5gが挙げられる。これらの量はキトサン自体の量を表し、キトサンを可溶性にするのに用いられた反対イオンの量を含まない。これらの量はキトサン組成物中に存在する水も含まない。キトサンは典型的には反対イオンの部分的または完全中和塩として提供される。種々のキトサン製剤の溶解度は使用した反対イオンとポリマーの中和度とによって変わる。
【0029】
本発明の、1食あたりのGMPの量としては、約5mg〜約10g、約10mg〜5g、約25mg〜2g、約100mg〜約1,000mg、約550mg〜約1,000mg、および約500mg〜約550mgが挙げられる。グリコマクロペプチドは易溶解性である。しかしながら、GMPは、たいていのポリペプチドと同様に、昇温条件下では変性したり分解したりし易い。従って、高温焼成やバッチ式消毒のような条件は避けたり、最低限にしたりしてGMPを機能する形態に維持する必要がある。
【0030】
本発明の組成物は食品、飲料および栄養補給食品を含む。このような組成物としては、限定されないが、粉末混合物、既成飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、搾乳ミルク、チーズ、栄養バー、クッキー、クラッカー、チップス、スイートブレッド、キャラメル、ヌガー、チョコレート、ハードキャンディー、チューイングガム、ゼリービーンズ、キャンディーバーのような菓子等が挙げられる。さらに、本発明の組成物はカプセル、錠剤、噛み砕き可能な錠剤、ゲルキャップ等のような広範囲の剤型を含む。
【0031】
栄養バー用生地は押出し切断して、小片にすることもでき、これらは焼いても焼かなくてもよい。これらの小片はまた菓子用ころもをコーティングしてもよい。
【0032】
処方から殺菌が必要な場合、例えば乳製品ベースの飲料の場合は、処方を公知または当業者の伎倆の範囲内の任意の方法により殺菌してもよい。例えば、処方を190°Fで5分間低温殺菌してもよく、またはマイクロ・サーミック(Micro Thermic)ユニット内で285°Fで3秒間の超高温殺菌により殺菌してもよい。
【0033】
本発明の組成物および方法はヒトおよび他の動物の両方に投与適用することができる。他の動物としては、限定されないが、ウマ、ブタ、ウシ、ネズミ、イヌまたはネコ種の哺乳動物が挙げられる。
【0034】
上記の組成物および方法はキトサンとGMPの両方を含有すると説明したが、本発明では上記組成物はキトサンまたはGMPのいずれかを含有することができる。
【0035】
実施例
本発明の具体的実施形態を以下の実施例により説明する。本発明はこれらの実施例中に記載されている特定の限定に制限されず、添付の特許請求の範囲に限定される。特に記さない限り、以下のパーセントおよび比は重量による。
【実施例1】
【0036】
【表1】
乾燥成分を計量しミキシングボウル中でホバート(Hobart)ミキサーを用いて低速で20分間混ぜ合わせた。次いで、このバッチを2つのサブバッチに分けた。各サブバッチをターブラ・パウダー・ミキサー(Turbula Powder Mixer)(シェーカー・ミキサー・タイプT2F,バコフェン(Bachofen)AG)内で約5分間完全混合した。次いで、これら2つのサブバッチを混ぜ合わせ600μmスクリーンを通して分級した。篩に残っている大きな片を機械的に破砕し、篩材料に加えた。このバッチを再び2つのサブバッチに分け、これらをターブラ・パウダー・ミキサー内で5分間混合した。2つのサブバッチを混ぜ合わせた後、完成した粉末化飲料製品の重量を計量して1回分22gを、フォイルを積層した小袋に入れ、熱シールした。
【実施例2】
【0037】
チョコレート飲料
実施例1の小袋の中身をブレンダー内で250mlのグラスの水と混合することができる。この飲料は食事の約15分前に投与することができる。
【実施例3】
【0038】
【表2】
上記成分を特定量用いて、この飲料をクエン酸を水に溶解することにより調製する。キトサン材料をワーリングブレンダー内で最高速度で混合して、水に溶解したクエン酸に約3分間混合する。残りの乾燥成分をすべて混ぜ合わせキトサン−水溶液に高速で約5分間混合する。次いで、この混合物を撹拌下に水浴中で145°Fに加熱する。残りの成分をすべて添加し、この熱い調製物に混合する。この製剤を、マイクロサーミックユニットを用いて285°Fで3秒間、超高温殺菌により殺菌する。次いで、殺菌された飲料調製物を約140°Fに冷却し、第1段階は5000psiで、第2段階は1000psiでホモジナイズする。この完成飲料製品を無菌的に包装し、冷却し、冷凍保存する。この飲料は1回分のサイズが240gである。
【実施例4】
【0039】
大豆タンパク質飲料
上記組成物を殺菌工程を除いて摂取直前に調製する。この飲料の1回分のサイズは240gである。
【実施例5】
【0040】
【表3】
上記成分を特定量用いて、栄養バーを、生地混合スピンドル付きホバートミキサーを用いて調製した。赤砂糖をコーンシロップに溶解した。キトサンをこのコーンシロップに添加し、中速度で5分間混合した。粉、ホウェイタンパク質単離物、塩、シナモンおよび重炭酸ナトリウムを添加し、中速度で約30秒間混合した。レーズン、オーツおよびクリスプライスを混合した後、大豆−レシチン混合物を生地に添加し、均一に混合した。完成した生地をベーキングパンに移し、ワックス紙で覆い、生地ローラピンで押圧して所望の厚さにした。この生地を予熱したオーブンで400°Fで約15分間焼くか、または生地が十分に焼かれるまで焼いた。この焼いた製品を室温に冷却し、約35gの小片に切断した。各小片を約5gのチョコレートコーティングに浸漬または塗布した。冷却してチョコレートコーティングを適切に固まらせた後、バーをホイルで包み、包装した。得られたバーは1回分40gのサイズ当り約1500mgのキトサンと500mgのGMPを含有していた。最高の治療効果のためには、このバーは食事の約15分前に摂取する必要がある。
【実施例6】
【0041】
【表4】
上記成分を特定量用いて、パドル付き台所用(Kitchen Aide)ミキサーを用いて、噛み応えのソフトな菓子を調製した。砂糖とキトサン材料を混ぜ合わせ、コーンシロップに高速度で5分間混合した。A部の残りの成分を添加し、このキトサンコーンシロップ調製物と混同した。この調製物を適当な容器に移し、撹拌しながら、水浴中で200°Fに加熱した。温度を200°Fに約10分間保った後、B部の成分を添加し、A部の調製物と混合した。混合物の温度を244°Fに昇温した後、熱いサンプルを浅いパンに注ぎ、冷蔵庫内で冷却した。固化工程後、このサンプルを10gの小片に切断し、ホイルで包み包装した。この噛み応えのあるキャンディー製品は、それぞれ約10gの4つのキャンディー小片からなる1回分40gのサイズ当り約500mgのキトサンと500mgのGMPとを含有していた。
【実施例7】
【0042】
【表5】
上記成分を特定量用いて、成分を混ぜ合わせ、造粒機を通過させて微粉末材料を製造した。完全に混合した後、この粉末材料を打錠機に通して圧縮し、それぞれ1250mgの重量の噛み砕き可能な錠剤にした。各錠剤は約300mgのキトサンと100mgのグリコマクロペプチドとを含有していた。好適な1回分のサイズは3個〜4個の噛み砕き可能な錠剤であり、食事の約15分前に摂取される。
【実施例8】
【0043】
【表6】
上記成分を特定量用いて、コーンシロップと糖をガラスビーカー内で合わせた。キトサンを添加し、糖シロップ中で、ライトニング(Lightning)ミキサーを用いて1200rpmで約5分間撹拌することにより水和した。この調製物を生地スピンドル付き実験室用ホバートミキサーに移した。粉、塩、シナモンおよび重炭酸ナトリウムを添加し、低速度で約60秒間混合した。レーズン、オーツおよびクリスプライスを生地と約60秒混合した。大豆−レシチン混合物を生地に均一に混合した。完成した生地をベーキングパンに移し、ワックス紙で覆い、生地ローラピンで押圧して所望の厚さにした。この生地を予熱したオーブンで400°Fで約15分間焼き、室温に冷却した。十分に焼いたサンプルを約40gはたは約35gの小片に切断した。40gの小片をホイルで包み包装した。35gの小片を約5gのチョコレートコーティングに浸漬または塗布した。冷却してチョコレートコーティングを適切に固まらせた後、このサンプルをホイルで包み、包装した。得られた製品は1回分40gのサイズ当り約1500mgのキトサンを含有していた。最高の治療効果のためには、このバーは食事の約15分前に摂取する必要がある。
【実施例9】
【0044】
臨床試験および設計
本臨床試験の目的は任意にGMPを併存したキトサンの食欲減退および満腹感誘発効果を確認することである。本試験は、各被験者が無作為に異なる場合に、任意にGMPが併存しているキトサンを含有する製品または同様の肌理と味とを有するプラシーボを摂取する交差設計を含む。
【0045】
好ましくは、本試験は男性または女性の年齢21才〜70才の20名の被験者が参加する。被験者は主要な内在的な代謝上の問題(例えば、糖尿病や高血圧症)を抱えていてはならず、また通常食を摂取しなければならない。各試験日に被験者は絶食状態で診療所を訪問する。次いで、被験者はキトサンと任意にGMPを上述のように含有する製品、例えば実施例1に開示したようなもの、または同様の味と肌理の等カロリーのプラシーボを摂取する。この製品を摂取してから15分後に、被験者はスタウファー(Stouffer(登録商標))のマカロニ・ビーフ・トマト添え、380カロリーを含む凍結した一皿料理で食事前に電子レンジで加熱するもののような標準食を摂取する。被験者はこの食餌とともに水を摂取することが許可されている。食餌を摂取してから3時間半後、15分毎に被験者は用紙に記入して各自の空腹感および満腹感を決定する。この用紙は一連の100mm幅の目に見えるアナログスケールを含んでいる。このスケールの両端に記述的単語が印刷され、被験者が感ずるであろう満腹または空腹の両極端を示している。被験者はその身体的応答を満腹か空腹かのいずれかを示す線上の一点を通る線を垂直に引くことにより示す。データを統計的に分析して、プラシーボの摂取によるものに対する食欲抑制剤を含有する製品の摂取による空腹感の減退および満腹感の増進を決定する。任意に、3時間45分後に、被験者にクラフト(Kraft(登録商標))のマカロニ・チーズ・ディナーが無制約に提供される。マカロニ・チーズの部分を食前と食後に計量して各被験者が摂取した総カロリーを計算できるようにする。これらのデータも分析して、キトサンと、任意にGMPを含む製品の、この第2の食餌の際の食物摂取量の減少効果を決定する。
【0046】
試験製品またはプラシーボの注入後、30分、60分、120分の間隔で血液サンプルをEDTAと、サンプル中のCCKの分解を抑えるプロテアーゼ阻害剤であるアプロテニンとを含む10ml試験管に抽出する。これらの血液サンプルを直ちに氷上で冷却し、血漿を冷凍遠心機で分離する。この血漿を直ちに−20℃以下で凍結する。例えばスウェーデン国マルメ(Malmo)市のユーロ・ディアグノスティカ(Euro Diagnostica)により販売されているエウリア(Euria)−CCKキットを用いるような、ラジオイムノアッセイによりCCKレベルを決定する。このCCK分析の結果を分析して、キトサンと、任意にGMPとを摂取することによる血中CCKレベルの増加を決定する。
【0001】
本発明は、食欲を抑制すること、例えば満腹感を誘発し、食欲を減退させ、血清コレステロールおよび脂質を低下させるにより体重減少を促進することを意図した食品、飲料および栄養補助食品を製造するためのキトサンおよびグリコマクロペプチドの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
動物における食欲は生理学的には複雑である。いくつかの重要な因子としては情緒の状態、胃腸の物理的状態および多数のホルモンのレベル(体液濃度)が挙げられる。コレシストキニン(CCK)は栄養物の摂取により引き金が引かれる信号に応答した腸の上皮細胞により産生されるホルモンである。CCKは食欲の抑制に重要なホルモンであると考えられている。CCKは脳を含む、体の多数の部位で作用する。
【0003】
CCKレベルが増加すると食欲が減退し胃が空になるのが遅くなる。従って、CCK産生の開始を早めれば分泌されるCCKの総レベルが増加し、食欲が減退し、それにより食物の総摂取量が減少する。さらに、CCKレベルが上昇しても、やはり満腹感が誘発されるが、この満腹感は食物に対する関心および必要性の認識が低下することを特徴とする状態である。CCKが長期間増加し続けると体重が減少するか、体重の増加の程度が減少する。さらに、食物の摂取が減少すると、一般に血清コレステロールレベルおよび総脂質レベルが改善される。
【0004】
CCK産生は、なかんずく胆汁酸の存在に基づくフィードバック制御により調節されるが、胆汁酸は界面活性剤様の分子であり、脂肪または脂質の分散および乳化を促進することにより脂肪の消化を改善する。肝臓内で産生された後、胆汁酸は胆嚢に貯蔵され、胆嚢はCCKに応答して収縮し胆汁酸を腸内に放出する。ある研究者グループは生理学的濃度の遊離胆汁酸が存在するとCCK産生が抑制されると推定している。アイ.クープ等「十二指腸内胆汁酸によるコレシストキニン放出および膵臓の酵素分泌の生理学的調節」、消化管第39巻、第661頁〜667頁(1996年)(I. Koop et al., Physiological Control of Cholecystokinin Release and Pancreatic Enzyme Secretion by Intraduodenal Bile Acids, Gut 39:661-667 (1996)。
【0005】
キトサンは甲殻類の殻を加水分解することにより生成されることもあるアニオン性ポリマーである。米国特許第4,223,023号および同第5,932,561号はキトサンが脂質に結合することを開示している。得られる結合複合体は消化吸収に抵抗性があり、糞便中に比較的に変化していない形で排泄される。その結果、体は多量のカロリーを奪われる。従って、キトサンは体重減少を促進するために食品および栄養補給製品に広く使用されている。
【0006】
米国特許第5,932,561号は、また、キトサンが体による吸収同化に利用できるコレステロールの量を低下させることを開示している。さらに、キトサンは血清コレステロールレベルを低下させることが見出されている。キトサンによるコレステロールの低下はディー.クリチェフスキ、シー.ボンフィールド、ジェイ.ダブリュ.アンダーソン編集、「食物繊維、化学、生理および健康効果」、プレナム プレス社、ニューヨーク(1990年)のジェイ.ダブリュ.アンダーソン等「可溶性繊維」、第339頁〜363頁(J.W. Anderson et al., Soluble Fiber, pp. 339-363, in Dietary Fiber, Chemistry, Physiology, and Health Effects, eds. D.Kritchevsky, C.Bonfield, J.W. Anderson, Plenum Press, New York (1990))に大幅に再検討されている。餌用キトサンはラットにおいて血清コレステロールを低下するのに、グラム当たりでペクチン、グアールガム、オオバコまたはオート麦ぬかよりも有効である。
【0007】
米国特許第5,932,561号は、さらに、キトサンは胆汁酸にも結合することを開示している。デオキシコール酸のような胆汁酸はコレステロールに対して若干構造的に類似している。ある研究者グループはキトサンを補給した餌をラットに給餌すると、胆汁酸の糞便中排泄レベルは対照餌を摂取した動物、または同様のレベルのグルコマンナンを補給した餌を給餌された動物におけるよりも高いことを見出した。シー.エム.ガラハー等、「ラットにおいてグルコマンナンおよびキトサンによるコレステロール低下はコレステロール吸収の変化並びに胆汁酸および脂肪の分泌の変化により媒介される」、ジャーナル・オブ・ヌトリション第130巻第2753頁〜2759頁(2000年)(C.M. Gallaher, et al., Cholesterol Reduction by Glucomannan and Chitosan Is Mediated by Changes in Cholesterol Absorption and Bile Acid and Fat Excretion in Rats, J. Nutrition 130: 2753-2759 (2000))。従って、キトサンは胆汁酸によく結合するので腸管下部における胆汁酸の再吸収の通常のプロセスが乱され、胆汁酸は糞便中に分泌される。
【0008】
グリコマクロペプチド(GMP)は主要な搾乳タンパク質であるκ−カゼインのタンパク質分解性切断により生成される。GMPはチーズ製造のホウェイ流中に存在し、市販材料としては純度の異なる種々のホウェイ単離物が挙げられる。例えば、アーマー・プロテイン(Armor Proteines)社(サン・ブリース・アン・コグル(Saint Brice en Cogles)、フランス国)は約14%GMPの材料を供給している。グランビア・イングレディエンツ(Glanbia Ingredients)社(マジソン、ウィスコンシン州)も約16%GMPを含有するホウェイタンパク質単離物を供給している。
【0009】
GMPはCCKレベルを増加させることが見出された。GMPについての初期の研究は1990年代にエム.イボン、ティー.コリング等によりフランス国レンヌ(Rennes)市のラボラトワール・デュ・ルシェルシュ・レチエール(Laboratoire de Rescherches Laitieres)において行われた。イボン等「カゼインマクロペプチド(CMP)の消化制御効果」、リプロダクション・ヌトリション・ディベロップメント第34巻第527頁〜537頁(1994年)(Yvon et al., Effects of Caseinmacropeptide (CMP) on Digestion Regulation, Reprod. Nutr. Dev. 34:527-537 (1994))。イボン等は彼らがカゼインマクロペプチドまたはCMPと命名した材料を記載している。この材料はκ−カゼインのプロテアーゼ切断により生成された(κ−カゼインは搾乳中に見出される4種類のカゼインのうちの1つであり、カゼインの13%を占めている)。CMPはこのタンパク質をコードしている遺伝子に異型接合性があるため、並びに翻訳後の燐酸化およびグリコシル化のパターンに変動があるために、混成(heterogeneous)である。イボン等はCMPの4つの主要な画分を記載している。「ラットの腸管細胞によるCCK放出に対するカゼインからの胃内消化物の効果」、ジャーナル・オブ・ヌトリショナル・バイオケミストリー第5巻第578頁〜584頁(1994年)(Effects of Gastric Digestive Products from Casein on CCK Release by Intestinal Cells in Rats, J.Nutr. Biochem. 5:578-584 (1994))。これら研究者は4つの画分をそれぞれ単離されたラットの回腸セグメントに注入し、CCKの放出を測定した。4つの画分のうち1つだけがCCK産生を促進した。これらの著者による後続の論文から、CCKレベルを高めるためにはこのペプチドをグリコシル化することが必要であり、ウシκ−カゼインの2つの遺伝的変異体のうちの一方(α変異体)のみから得られたCMPが有効であることが判った。「ラットにおけるカゼインマクロペプチド(CMP)のコレシストキニン(CCK)放出に対する効果」、リプロダクション・ヌトリション・ディベロップメント第34巻第613頁〜614頁(1994年)(Effect of Caseinmacropeptide (CMP) on Cholecystokinin (CCK) Release in Rat, Reprod. Nutr. Dev. 34:613-614 (1994))。
【0010】
ある研究は注入されたGMPのヒトCCKレベルに対する効果を観ている。コーニング、ティー等、1997年国際ホウェイ会議、文書発表要約集、シカゴ(Corning, T. et al., 1997 International Whey Conference, Abstracts of Paper Presentations, Chicago)。この研究には6名の志願者が参加した;2名はカゼイン50gを摂取し、2名はホウェイタンパク質50gを摂取し、2名はGMP(変異体Aのわずかにグリコシル化された形態である精製材料)25mgを摂取した。試験物質を注入した後、血清CCKおよびガストリンレベルを4時間に渡って測定した。措置はすべてCCKを基準線より高めた。カゼインは350%増加させ、ホウェイタンパク質は415%増加させ、GMPは268%増加させた。これらの結果は、GMPの摂取量が少ない(カゼインとホウェイタンパク質はGMPの2000倍のレベルで摂取された)ことを考慮すると、特に驚くべきものであった。興味深いことに、血清ガストリンレベルはカゼインおよびホウェイタンパク質により増加するが、GMPによって増加することはない。
【0011】
カゼインの酵素的消化およびGMPの単離について多数の方法が記載されている。例えば、米国特許第4,427,658号、同第5,061,622号、同第5,075,424号、同第5,216,129号、同第5,278,288号、同第5,280,107号、同第5,780,439号および同第5,968,586号がある。これらの公報の内容は、本明細書において参照されることにより、本発明の一部を構成する。また、ティー.ナカノおよびエル.オジメク、「ゲルクロマトグラフィーおよび酸性溶液処理によるカゼイン酸塩加水分解物からのグリコマクロペプチドの精製」、ジャーナル・オブ・フード・サイエンス第65巻第588頁〜590頁(2000年)(T.Nakano and L.Ozimek, Purification of Glycomacropeptide from Caseinate Hydrolysate by Gel Chromatography and Treatment with Acidic Solution, J. of Food Science, 65:588-590 (2000))、およびエム.タニモト等、「レンネット・カゼイン・ホウェイからのκ−カゼイン・グリコマクロペプチドの大規模調製」、バイオサイエンス バイオテクノロジー ビオケミストリー、第56巻、第40頁〜141頁(1992年)(M.Tanimoto, et al., Large Scale Preparation of κ-Casein Glycomacropeptide from Rennet Casein Whey, Biosci. Biotech. Biochem., 56:40-141 (1992))を参照されたい。これらの文献の内容は本明細書において参照されることにより本発明の一部を構成する。
【0012】
純粋に辞書的見地からは、GMPおよびCMPは異なる用語である。しかしながら、それらは本質的に同じ物質を記述するものとして当業者により使用されてきた。従って、これら2つの用語は機能的に均等である。さらに、この物質は文献ではκ−カゼイン・グリコマクロペプチドとも記載されている。ワイ.カワサキ等、「κ−カゼイン・グリコマクロペプチドおよびラクトフェリンによるインフルエンザウイルス血球凝集の阻害」、バイオサイエンス バイオテクノロジー ビオケミストリー、第57巻、第1214頁〜1215頁(1993年)Y.Kawasaki., et al., Inhibition by κ-Casein Glycomacropeptide and Lactoferrin of Influenza Virus Hemagglutination, Biosci. Biotech. Biochem. 57:1214-1215 (1993))。
【0013】
米国特許第6,207,638号はカロリー的に効率のよい仕方で食前に満腹感を向上し、かつ食後に満腹感を延長させる乾燥粉末を開示している。この乾燥粉末はタンパク質5.56%〜46.89%、GMP0.15%〜15.38%、オレイン酸5.56%〜46.8%、他の長鎖脂肪酸11.11%〜58.62%、可溶性繊維5.56%〜46.89%、および不溶性繊維2.70%〜37.36%を含有しているものとして開示されている。上記米国特許第6,207,638特許はCCK放出を促進し、かつCCK放出のネガティブフィードバック機構を遮断することにより、より少ないカロリーを消費するだけで満腹感が向上され、満腹効果が食後3時間まで延長されることを開示している。
【0014】
このように、キトサンを注入することにより、胆汁酸を結合した結果、それによりCCKの放出を調節している胆汁酸フィードバックが阻害され、かつGMPを注入することにより、その結果CCK放出が促進され、CCK放出の負のフィードバック機構が遮断される結果、CCKレベルが向上することが見出された。しかしながら、本発明以前は、キトサンとGMPの両方を使用する単一の組成でCCKレベルを向上することができたものはない。従って、キトサンとGMPの両方を含有する単一の組成物並びに関連する食欲抑制方法を提供する必要がある。
【0015】
発明の開示
本発明は、キトサンとGMPの両方を含有し、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である単一組成物に対する需要を満たす組成物、並びに関連する、ヒトおよび動物における食欲抑制方法を対象とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本明細書において使用されているように、「キトサン」という用語は、カニやエビなどの甲殻類動物の外骨格に由来するキチンを脱アセチル化することにより生成される生体高分子、甲殻類動物または真菌に由来する部分的にまたは完全に脱アセチル化されたアミノ多糖類である化合物、発酵方法により得られる化合物、単離した酵素を用いた新規(de novo)合成により得られる化合物、または従来の有機化学的方法を用いる合成により得られる化合物を含む。
【0017】
本明細書において使用されているように、「グリコマクロペプチド」または「GMP」という用語はともに実質的に純粋な物質、例えばCMP,GMPおよびκ−カゼイン・グリコマクロペプチド並びに成分の混合物を含有する市販材料をいう。
【0018】
本明細書において使用されているように、「栄養補給食品」という用語は1994年の栄養補給食品健康および教育法、米国公法103−417、1994年10月25日の第3章に定義されている物質をいう。
【0019】
本明細書において使用されているように、「食欲抑制」という用語は満腹感を誘発すること、食欲を減退させること、またはそれらの両方をいう。
【0020】
本明細書において使用されているように、全ての数値範囲は少なくともこれらの範囲の両端点間に入る全ての数値を含む。
【0021】
体重超過および血中コレステロールおよび脂質の上昇は現代社会に特有である。ヒトその他の動物はそのような病気の種を抱えていることが知られている。このようにヒトその他の動物において体重を減少させる製品に対する需要がある。体重減少を促進するもっとも安全でかつ摂取者に受け入れやすい方法の一つは食欲を減退させることによる。この結果、食物の摂取が減少する。運動のレベルが一定に保たれるならば、固体の体重は減少するか、または体重の増加が停止する。本発明はCCKレベルを増加する材料を注入する結果食欲を減退させることを対象にしている。
【0022】
化学的には、キトサンは重合されたD,L−グルコサミン、すなわち水およびたいていの有機溶媒に不溶性のポリカチオン性分子である。しかしながら、キトサンの塩類は水に可溶性である。キトサン塩類の溶解度は、多数の因子によって決定される。これらの因子としては、限定されないが、ポリマーの分子量、脱アセチル化度、用いた反対イオン、および反対イオンによるポリマーの中和度が挙げられる。製剤が異なると胆汁酸を結合する能力も変わり、食欲抑制、例えば食欲を減退させることおよび満腹感を誘発することにもっとも有効な製剤は胆汁酸を結合する能力が最大であるものである。代表的なキトサン源としては、ベタセイン(Betassane(登録商標))(ディービーシー社(DVC, Inc.)、デラウェア州ウィルミントン市)、リポサン ウルトラ(LipoSan Ultra(商標))(バンソン社(Vanson, Inc.))、プロミナ K(Promina K(登録商標))(ビオプーラ(Biopura)、ポルトガル国リオ・デ・モーロ市)、およびHFP−キトサン(ジャクワング株式会社(Jakwang Co., Ltd.)、韓国アンスング(Ansung)市)が挙げられる。
【0023】
キトサンは現在栄養補給食品に用いられて個人の食餌中に注入された脂肪のある部分の吸収代謝を阻害している。キトサンはほとんど消化吸収されずに消化管を通過する。キトサンは腸内細菌叢により限られた程度だけ代謝される。その特徴的な正に帯電したイオンにより、キトサンは反応してキトサン−脂質複合体を形成するが、この複合体は、注入された脂肪が腸管内で吸収または消化されることなく、消化管を通過することができる。この性質をもっているため、キトサンは高血中脂質、高脂血症および高コレステロール血症並びに体重問題を抱える患者の治療に有用である。キトサンはCCKレベルを向上させるために使用することができ、それにより食欲を減退させかつ満腹感を誘発するという本発明の発見は、食餌中の脂肪に結合してその消化を阻止することにより体重抑制を促進するキトサンのこれまでに認識されていた能力とは明確に異なる発見である。
【0024】
グリコマクロペプチド(GMP)またはカゼインマクロペプチドはκ−カゼインに由来するペプチド類の特異なクラスである。GMPはチーズ製造過程にキモシンによりカゼインが加水分解されることにより生成される。グリコマクロペプチドは約64個のアミノ酸を含有し、分子量が約6,700ダルトンの負に帯電した分子の混合物である。グリコマクロペプチド分子は分子量が約20,100ダルトンのトライマーとして存在していてもよい。
【0025】
グリコマクロペプチドは熱およびpHの変化による変性に抵抗性である。GMPは純粋な形では市販されていないが、GMPは特別に濾過されたホウェイタンパク質単離物の一成分として入手できる。これらの特別に濾過されたホウェイタンパク質単離物は約15%〜約20%のグリコマクロペプチドを含有する。一例はグランビア・イングレディエンツ(Glanbia Ingredients)社、ウィスコンシン州モンロー市により販売されているプロボン(PROVON)ホウェイタンパク質単離物であり、このものは典型的には約18%のGMPを含有する。他の一例はアーマー・プロテイン(Armor Proteines)社(サン・ブリース・アン・コグル(Saint Brice en Cogles)、フランス国)により販売されているビタラーマー(Vitalarmor)GMP20であり、このものは典型的には約18%のGMPを含有する。第3の例はカーベリグループ(Carbery Group)社(アイルランド国バリニーン(Valineen)市)により販売されているカーボレック イソラック(Carbolec Isolac)である。
【0026】
本発明によれば、キトサンとGMPとを含み、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である組成物を用いて、満腹感を誘発することおよび食欲を減退させることを含む食欲抑制用の食品、飲料および栄養補給食品が製造される。また、本発明によれば、ヒトまたは他の動物に、有効量のキトサンとGMPを経口投与する、満腹感を誘発することおよび食欲を減退させることを含む食欲抑制方法が提供される。これらの組成物は、それを必要とするヒトおよび他の動物において、総血清コレステロール、LDLコレステロールおよび血中脂質を低下させることも企図している。
【0027】
GMPは胃酸および酵素に対する抵抗性が顕著に高いので、これらの食用に適した形態でキトサンと有利に組み合わせることができる。特に、本発明の製品が食事の直前、例えば15分前に、または食事中に摂取されるならば、脂肪、胆汁酸が急速に結合し、かつCCKの放出が増加する。このようなCCK放出の増加は満腹感の発生を強化し、食物の摂取が減少する。理論に拘束されるつもりはないが、本発明の組成物は2つの異なる機作により体重抑制効果を与える。すなわち、(a)溶解されたキトサンにより食餌中の脂肪を結合して脂肪の吸収を阻害すること、および(b)GMPとキトサンの両方により誘導されたCCK産生の促進の結果、食餌の摂取中に満腹感がより早期にかつより強く生じることである。
【0028】
本発明の1回分当りのキトサンの量としては約100mg〜約10g、約200mg〜約5g、および約300mg〜約1.5gが挙げられる。これらの量はキトサン自体の量を表し、キトサンを可溶性にするのに用いられた反対イオンの量を含まない。これらの量はキトサン組成物中に存在する水も含まない。キトサンは典型的には反対イオンの部分的または完全中和塩として提供される。種々のキトサン製剤の溶解度は使用した反対イオンとポリマーの中和度とによって変わる。
【0029】
本発明の、1食あたりのGMPの量としては、約5mg〜約10g、約10mg〜5g、約25mg〜2g、約100mg〜約1,000mg、約550mg〜約1,000mg、および約500mg〜約550mgが挙げられる。グリコマクロペプチドは易溶解性である。しかしながら、GMPは、たいていのポリペプチドと同様に、昇温条件下では変性したり分解したりし易い。従って、高温焼成やバッチ式消毒のような条件は避けたり、最低限にしたりしてGMPを機能する形態に維持する必要がある。
【0030】
本発明の組成物は食品、飲料および栄養補給食品を含む。このような組成物としては、限定されないが、粉末混合物、既成飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、搾乳ミルク、チーズ、栄養バー、クッキー、クラッカー、チップス、スイートブレッド、キャラメル、ヌガー、チョコレート、ハードキャンディー、チューイングガム、ゼリービーンズ、キャンディーバーのような菓子等が挙げられる。さらに、本発明の組成物はカプセル、錠剤、噛み砕き可能な錠剤、ゲルキャップ等のような広範囲の剤型を含む。
【0031】
栄養バー用生地は押出し切断して、小片にすることもでき、これらは焼いても焼かなくてもよい。これらの小片はまた菓子用ころもをコーティングしてもよい。
【0032】
処方から殺菌が必要な場合、例えば乳製品ベースの飲料の場合は、処方を公知または当業者の伎倆の範囲内の任意の方法により殺菌してもよい。例えば、処方を190°Fで5分間低温殺菌してもよく、またはマイクロ・サーミック(Micro Thermic)ユニット内で285°Fで3秒間の超高温殺菌により殺菌してもよい。
【0033】
本発明の組成物および方法はヒトおよび他の動物の両方に投与適用することができる。他の動物としては、限定されないが、ウマ、ブタ、ウシ、ネズミ、イヌまたはネコ種の哺乳動物が挙げられる。
【0034】
上記の組成物および方法はキトサンとGMPの両方を含有すると説明したが、本発明では上記組成物はキトサンまたはGMPのいずれかを含有することができる。
【0035】
実施例
本発明の具体的実施形態を以下の実施例により説明する。本発明はこれらの実施例中に記載されている特定の限定に制限されず、添付の特許請求の範囲に限定される。特に記さない限り、以下のパーセントおよび比は重量による。
【実施例1】
【0036】
【表1】
乾燥成分を計量しミキシングボウル中でホバート(Hobart)ミキサーを用いて低速で20分間混ぜ合わせた。次いで、このバッチを2つのサブバッチに分けた。各サブバッチをターブラ・パウダー・ミキサー(Turbula Powder Mixer)(シェーカー・ミキサー・タイプT2F,バコフェン(Bachofen)AG)内で約5分間完全混合した。次いで、これら2つのサブバッチを混ぜ合わせ600μmスクリーンを通して分級した。篩に残っている大きな片を機械的に破砕し、篩材料に加えた。このバッチを再び2つのサブバッチに分け、これらをターブラ・パウダー・ミキサー内で5分間混合した。2つのサブバッチを混ぜ合わせた後、完成した粉末化飲料製品の重量を計量して1回分22gを、フォイルを積層した小袋に入れ、熱シールした。
【実施例2】
【0037】
チョコレート飲料
実施例1の小袋の中身をブレンダー内で250mlのグラスの水と混合することができる。この飲料は食事の約15分前に投与することができる。
【実施例3】
【0038】
【表2】
上記成分を特定量用いて、この飲料をクエン酸を水に溶解することにより調製する。キトサン材料をワーリングブレンダー内で最高速度で混合して、水に溶解したクエン酸に約3分間混合する。残りの乾燥成分をすべて混ぜ合わせキトサン−水溶液に高速で約5分間混合する。次いで、この混合物を撹拌下に水浴中で145°Fに加熱する。残りの成分をすべて添加し、この熱い調製物に混合する。この製剤を、マイクロサーミックユニットを用いて285°Fで3秒間、超高温殺菌により殺菌する。次いで、殺菌された飲料調製物を約140°Fに冷却し、第1段階は5000psiで、第2段階は1000psiでホモジナイズする。この完成飲料製品を無菌的に包装し、冷却し、冷凍保存する。この飲料は1回分のサイズが240gである。
【実施例4】
【0039】
大豆タンパク質飲料
上記組成物を殺菌工程を除いて摂取直前に調製する。この飲料の1回分のサイズは240gである。
【実施例5】
【0040】
【表3】
上記成分を特定量用いて、栄養バーを、生地混合スピンドル付きホバートミキサーを用いて調製した。赤砂糖をコーンシロップに溶解した。キトサンをこのコーンシロップに添加し、中速度で5分間混合した。粉、ホウェイタンパク質単離物、塩、シナモンおよび重炭酸ナトリウムを添加し、中速度で約30秒間混合した。レーズン、オーツおよびクリスプライスを混合した後、大豆−レシチン混合物を生地に添加し、均一に混合した。完成した生地をベーキングパンに移し、ワックス紙で覆い、生地ローラピンで押圧して所望の厚さにした。この生地を予熱したオーブンで400°Fで約15分間焼くか、または生地が十分に焼かれるまで焼いた。この焼いた製品を室温に冷却し、約35gの小片に切断した。各小片を約5gのチョコレートコーティングに浸漬または塗布した。冷却してチョコレートコーティングを適切に固まらせた後、バーをホイルで包み、包装した。得られたバーは1回分40gのサイズ当り約1500mgのキトサンと500mgのGMPを含有していた。最高の治療効果のためには、このバーは食事の約15分前に摂取する必要がある。
【実施例6】
【0041】
【表4】
上記成分を特定量用いて、パドル付き台所用(Kitchen Aide)ミキサーを用いて、噛み応えのソフトな菓子を調製した。砂糖とキトサン材料を混ぜ合わせ、コーンシロップに高速度で5分間混合した。A部の残りの成分を添加し、このキトサンコーンシロップ調製物と混同した。この調製物を適当な容器に移し、撹拌しながら、水浴中で200°Fに加熱した。温度を200°Fに約10分間保った後、B部の成分を添加し、A部の調製物と混合した。混合物の温度を244°Fに昇温した後、熱いサンプルを浅いパンに注ぎ、冷蔵庫内で冷却した。固化工程後、このサンプルを10gの小片に切断し、ホイルで包み包装した。この噛み応えのあるキャンディー製品は、それぞれ約10gの4つのキャンディー小片からなる1回分40gのサイズ当り約500mgのキトサンと500mgのGMPとを含有していた。
【実施例7】
【0042】
【表5】
上記成分を特定量用いて、成分を混ぜ合わせ、造粒機を通過させて微粉末材料を製造した。完全に混合した後、この粉末材料を打錠機に通して圧縮し、それぞれ1250mgの重量の噛み砕き可能な錠剤にした。各錠剤は約300mgのキトサンと100mgのグリコマクロペプチドとを含有していた。好適な1回分のサイズは3個〜4個の噛み砕き可能な錠剤であり、食事の約15分前に摂取される。
【実施例8】
【0043】
【表6】
上記成分を特定量用いて、コーンシロップと糖をガラスビーカー内で合わせた。キトサンを添加し、糖シロップ中で、ライトニング(Lightning)ミキサーを用いて1200rpmで約5分間撹拌することにより水和した。この調製物を生地スピンドル付き実験室用ホバートミキサーに移した。粉、塩、シナモンおよび重炭酸ナトリウムを添加し、低速度で約60秒間混合した。レーズン、オーツおよびクリスプライスを生地と約60秒混合した。大豆−レシチン混合物を生地に均一に混合した。完成した生地をベーキングパンに移し、ワックス紙で覆い、生地ローラピンで押圧して所望の厚さにした。この生地を予熱したオーブンで400°Fで約15分間焼き、室温に冷却した。十分に焼いたサンプルを約40gはたは約35gの小片に切断した。40gの小片をホイルで包み包装した。35gの小片を約5gのチョコレートコーティングに浸漬または塗布した。冷却してチョコレートコーティングを適切に固まらせた後、このサンプルをホイルで包み、包装した。得られた製品は1回分40gのサイズ当り約1500mgのキトサンを含有していた。最高の治療効果のためには、このバーは食事の約15分前に摂取する必要がある。
【実施例9】
【0044】
臨床試験および設計
本臨床試験の目的は任意にGMPを併存したキトサンの食欲減退および満腹感誘発効果を確認することである。本試験は、各被験者が無作為に異なる場合に、任意にGMPが併存しているキトサンを含有する製品または同様の肌理と味とを有するプラシーボを摂取する交差設計を含む。
【0045】
好ましくは、本試験は男性または女性の年齢21才〜70才の20名の被験者が参加する。被験者は主要な内在的な代謝上の問題(例えば、糖尿病や高血圧症)を抱えていてはならず、また通常食を摂取しなければならない。各試験日に被験者は絶食状態で診療所を訪問する。次いで、被験者はキトサンと任意にGMPを上述のように含有する製品、例えば実施例1に開示したようなもの、または同様の味と肌理の等カロリーのプラシーボを摂取する。この製品を摂取してから15分後に、被験者はスタウファー(Stouffer(登録商標))のマカロニ・ビーフ・トマト添え、380カロリーを含む凍結した一皿料理で食事前に電子レンジで加熱するもののような標準食を摂取する。被験者はこの食餌とともに水を摂取することが許可されている。食餌を摂取してから3時間半後、15分毎に被験者は用紙に記入して各自の空腹感および満腹感を決定する。この用紙は一連の100mm幅の目に見えるアナログスケールを含んでいる。このスケールの両端に記述的単語が印刷され、被験者が感ずるであろう満腹または空腹の両極端を示している。被験者はその身体的応答を満腹か空腹かのいずれかを示す線上の一点を通る線を垂直に引くことにより示す。データを統計的に分析して、プラシーボの摂取によるものに対する食欲抑制剤を含有する製品の摂取による空腹感の減退および満腹感の増進を決定する。任意に、3時間45分後に、被験者にクラフト(Kraft(登録商標))のマカロニ・チーズ・ディナーが無制約に提供される。マカロニ・チーズの部分を食前と食後に計量して各被験者が摂取した総カロリーを計算できるようにする。これらのデータも分析して、キトサンと、任意にGMPを含む製品の、この第2の食餌の際の食物摂取量の減少効果を決定する。
【0046】
試験製品またはプラシーボの注入後、30分、60分、120分の間隔で血液サンプルをEDTAと、サンプル中のCCKの分解を抑えるプロテアーゼ阻害剤であるアプロテニンとを含む10ml試験管に抽出する。これらの血液サンプルを直ちに氷上で冷却し、血漿を冷凍遠心機で分離する。この血漿を直ちに−20℃以下で凍結する。例えばスウェーデン国マルメ(Malmo)市のユーロ・ディアグノスティカ(Euro Diagnostica)により販売されているエウリア(Euria)−CCKキットを用いるような、ラジオイムノアッセイによりCCKレベルを決定する。このCCK分析の結果を分析して、キトサンと、任意にGMPとを摂取することによる血中CCKレベルの増加を決定する。
Claims (37)
- キトサンとGMPとを含み、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外であることを特徴とする経口投与用組成物。
- 約100mg〜約10gのキトサンと約5mg〜約10gのGMPとを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 約100mg〜約10gのキトサンを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 約200mg〜約5gのキトサンを含有することを特徴とする請求項3に記載の組成物。
- 約500mg〜約1.5gのキトサンを含有することを特徴とする請求項4に記載の組成物。
- 約5mg〜約10gのGMPを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 約10mg〜約5gのGMPを含有することを特徴とする請求項6に記載の組成物。
- 約25mg〜約2gのGMPを含有することを特徴とする請求項7に記載の組成物。
- 約500mg〜約1.5gのキトサンと約25mg〜約2gのGMPとを含有することを特徴とする請求項2に記載の組成物。
- 前記摂取用組成物は食品、飲料および栄養補助食品からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記食品はバー、クッキー、クラッカー、シリアルおよび菓子の形態からなる群から選ばれることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
- 前記飲料は調製された飲料であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
- 前記飲料は乾燥混合物であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
- 前記栄養補助食品は錠剤、カプレット、カプセル、ソフトジェルおよび粉末からなる群から選ばれることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
- キトサンとGMPとを含有し、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である組成物を経口投与することを特徴とするヒトにおける食欲抑制方法。
- 前記組成物は約100mg〜約10gのキトサンと約5mg〜約10gのGMPとを含有することを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 約100mg〜約10gのキトサンを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 約200mg〜約5gのキトサンを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 約500mg〜約1.5gのキトサンを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 約5mg〜約10gのGMPを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 約10mg〜約5gのGMPを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項21に記載の方法。
- 約25mg〜約2gのGMPを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項32に記載の組成物。
- 約500mg〜約1.5gのキトサンと約25mg〜約2gのGMPとを含有する組成物を経口投与することを特徴とする請求項16に記載の組成物。
- 前記組成物は食品、飲料および栄養補助食品からなる群から選ばれることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 前記食品はバー、クッキー、クラッカー、シリアルおよび菓子からなる群から選ばれることを特徴とする請求項24に記載の方法。
- 前記飲料は調製された飲料であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
- 前記飲料は乾燥混合物から調製されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
- 前記栄養補助食品は錠剤、カプレット、カプセル、ソフトジェルおよび粉末からなる群から選ばれることを特徴とする請求項24に記載の方法。
- キトサンとGMPとを含有し、該キトサンおよびGMPがカチオン性ガムまたは多糖類/タンパク質複合体以外である組成物を経口投与することを特徴とする動物における食欲抑制方法。
- 前記動物は肥満していることを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記組成物は約100mg〜約10gのキトサンを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
- 前記組成物は約200mg〜約5gのキトサンを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
- 前記組成物は約500mg〜約1.5gのキトサンを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
- 前記組成物は食品、飲料および栄養補助食品からなる群から選ばれることを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記食品はバー、クッキー、クラッカー、シリアルおよび菓子からなる群から選ばれることを特徴とする請求項34に記載の方法。
- 前記飲料は調製された飲料および乾燥混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項34に記載の方法。
- 前記栄養補助食品は錠剤、カプレット、カプセル、ソフトジェルおよび粉末からなる群から選ばれることを特徴とする請求項34に記載の方法。
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