JP2003113089A - 脂質蓄積性阻害およびコレステロール低下作用を有するキトサン含有製剤および飲食品 - Google Patents

脂質蓄積性阻害およびコレステロール低下作用を有するキトサン含有製剤および飲食品

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JP2003113089A
JP2003113089A JP2001308765A JP2001308765A JP2003113089A JP 2003113089 A JP2003113089 A JP 2003113089A JP 2001308765 A JP2001308765 A JP 2001308765A JP 2001308765 A JP2001308765 A JP 2001308765A JP 2003113089 A JP2003113089 A JP 2003113089A
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Yoshio Goto
芳夫 後藤
Nobuhide Kaizu
暢秀 海津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂溶性ビタミンであるビタミンEの吸収阻害
(排泄)作用を半減させた、安全で摂取しやすい脂質蓄
積阻害およびコレステロール低下作用を有するキトサン
含有製剤および飲食品を提供する。 【解決手段】 本発明の脂質蓄積阻害およびにコレステ
ロール低下作用を有するキトサン含有製剤は、キトサン
と、レシチンと、植物性ステロール類と、食物繊維類
と、有機酸類と、カルシウム又はカルシウム塩類とを有
効成分として含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂溶性ビタミンで
あるビタミンEの吸収阻害(排泄)作用を半減させた、
安全で摂取しやすい脂質蓄積性阻害およびコレステロー
ル低下作用を有するキトサン含有製剤および飲食品に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、食生活の欧米化に伴い、動物性脂
肪の摂取が増加している。国民栄養調査によると、エネ
ルギーの摂取過剰によって、成人の肥満(BMI≧2
5.0)は、特に男性では20〜60歳代で20年前の
15.8%から平成9年で24.3%に増加しており、女
性では40〜60歳代で平成9年では25.2%を占め
るまでになっている。肥満は各種疾病のリスクファクタ
ーであり、肥満予防が疾病発症の予防につながることか
ら、肥満者の割合は20〜60歳代男性で15%以下
に、40〜60歳代女性で20%以下にすることを目標
とすることが報告されている。また、肥満予防は幼少期
からの課題であり、児童、生徒の肥満(日比式による標
準体重の20%以上)の割合が、20年前の7.2%か
ら、平成9年で10.7%に増加していることから、こ
の増加傾向をとめ、7%以下にすることを目標としてい
ることが報告されている。さらに、脂肪エネルギー比率
は、その増加にともなって動脈硬化性心疾患の発症率や
乳がん、大腸がんによる死亡率の増加が認められている
ことから、その適正摂取比率を成人で20〜25%、1
7歳以下で25〜30%としている。しかし、脂肪エネ
ルギー比率の上昇は、昭和20年代以降30年余りで3
倍近くの急激な増加を示し、若年成人でその増加が著し
く、平成9年では20〜40歳代で1日あたり平均2
7.1%に達していることから、この年代の脂肪エネル
ギー比率を平均25%以下にすることを目標としてい
る。また、すでに7〜14歳で脂肪エネルギー比率が平
均31.0%に達していることから、その上昇を抑える
ことも重要であることも報告されている。
【0003】このような恒常的な脂肪の過剰摂取による
肥満とそれに伴う合併症(例えば、糖尿病、高血圧症、
高脂血症による循環器系疾患などのいわゆる生活習慣
病)の発生との因果関係が問題視されている。例えば循
環器系疾患のリスクのひとつとして、従来から血中コレ
ステロール濃度の上昇が挙げられている。脂肪や糖質の
摂取によって一過性に食後の血中コレステロールが上昇
するが、過剰に脂質や糖質を摂取しつづけると高コレス
テロール血症の状態が継続し、動脈硬化症を伴った循環
器系疾患の危険性が高まる。
【0004】このように脂質の過剰摂取に伴う肥満やコ
レステロールの上昇を抑制或いは防止するには、一般に
食事のコントロール(食事療法)、代替脂肪の摂取など
によって動物性脂肪の摂取を抑制するか、薬物投与によ
る食欲抑制などの方法、或いは運動療法による摂取エネ
ルギーの消費による方法がとられている。しかし、食事
療法は、過度な制限食であることが多く、長期的に実行
するには困難を伴う。また、代替脂肪の摂取は、食品と
して味や加工性の面で必ずしも満足を与える結果となら
ない。さらに、食欲抑制剤による薬物療法は、マジンド
ール、フェンフルラミンなどが知られているが、医師の
指導下でしか投与できないことや、その副作用について
の報告がされている(Hadler.A.J.:J.Clin.pharm,12,4
53(1972),Stunkar.D.A.et al:lancet,1,503(1973))。
その他、運動療法による摂取エネルギーの消費方法は、
過剰な運動や食事療法を伴うことで良好な効果を挙げる
ことができるが、長期的にプログラムした方法で行う必
要性があり、非常に困難を伴う。一方、高コレステロー
ル血症の治療においては、コレステロールの生合成を抑
制する医薬品が知られているが、これらの薬剤の多くは
副作用を伴う。
【0005】そのため、食事制限することなく、過剰な
脂質の摂取によっても生体内に脂肪を蓄積させることな
く、機能性製剤又は飲食品の摂取によって生体内脂肪蓄
積や血中コレステロールの上昇を抑制することが可能と
なれば、極めて理想的であって実効性が高い。上述の目
的の機能性製剤として、近年、キトサンに、脂質吸収阻
害作用やコレステロール低下作用が見出され、多くの研
究や特許が公開されている(Nagyvary,J,J.:Nutr.Rep.I
nt.20,677(1977),I.Ikeda:J.Nutr.119,1383(1989),特
開平3-290170号公報,特開平6-7117号公報,特開2001-1
69753(P2001-169753A)公報,特開平3-290170号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの報告
では、キトサンは、コレステロールや脂質の蓄積を抑制
する作用を発揮するものの、動脈硬化抑制作用や生体内
過酸化抑制作用のある脂溶性ビタミンであるビタミンE
の吸収をも著しく阻害してしまうという大きな欠点があ
った。そこで、本発明者らは、キトサンが有するビタミ
ンEの吸収阻害作用を半減することができ、キトサン単
体の投与や著しい脂質吸収阻害作用があるとして公開さ
れているキトサンとビタミンCの配合(特開平6-7117号
公報)と同様かそれ以上の脂質吸収阻害作用と生体内脂
質蓄積抑制作用を有し、さらに血中コレステロール濃度
の上昇抑制又は低下作用をも有する機能性製剤および飲
食品を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記に鑑み提
案されたもので、キトサンと、レシチンと、植物性ステ
ロール類と、食物繊維類と、有機酸類と、カルシウム又
はカルシウム塩類とを有効成分として含有することを特
徴とする脂質蓄積性阻害およびコレステロール低下作用
を有するキトサン含有製剤又は飲食品に関し、脂溶性ビ
タミンであるビタミンAやビタミンEの吸収性をキトサ
ン単体もしくはキトサンとビタミンC混合物を投与した
場合のように抑制することなく、ビタミンEが有する動
脈硬化抑制作用や生体内過酸化抑制作用を有効に発揮さ
せることができる。さらに、本来キトサンが有するコレ
ステロールや脂質の蓄積を抑制する作用については維持
することができ、生体内脂肪蓄積を抑制して肥満を防止
すると共に、血中コレステロールの上昇を抑制又は低下
させて生活習慣病発症の危険を防止することができる。
尚、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンは他の食品中や生
体内に存在しているから、上記キトサン含有製剤又は飲
食品中に必ずしも含有させる必要はないが、例えば飲食
品に含有させるようにしても良い。
【0008】前記有効成分の混合割合は、キトサン80
〜120重量部、レシチン10〜100重量部、植物性
ステロール類5〜50重量部、食物繊維類60〜100
重量部、有機酸類15〜100重量部、カルシウム又は
カルシウム塩類5〜15重量部であることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のキトサン含有製剤、飲食
品に使用する全ての有効成分は、一般的に食品素材や食
品添加物として広く販売されており、容易に入手するこ
とが可能である。例えばキトサンは、蟹・海老原料やイ
カ中骨原料から製造されたものが既に上市されており、
市場から適宜に選定して用いることが容易である。
【0010】また、レシチンは、大豆由来のものや鶏卵
由来のものが食品用レシチンとして既に販売されてお
り、キトサン同様に市場より適宜に選定して用いること
が容易である。
【0011】植物ステロール類は、現在大豆等の胚芽成
分として抽出生成され、フィトステロールやスティグマ
ステロール、ベータシトステロールなどの混合物やフィ
トステロールの生成物として既に上市され、入手が容易
である。
【0012】食物繊維類としては、オオバコ、グルコマ
ンナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カラギー
ナン、カッパカラギーナン、セルロース、ポリデキスト
ロース、還元化澱粉などが挙げられ、これらの一種以上
を適宜に選定して用いることができる。
【0013】有機酸類としては、酢酸、酢酸塩、クエン
酸、クエン酸塩、グルコノデルタラクトン、グルコン
酸、グルコン酸塩、酒石酸、酒石酸塩、グルタミン酸、
グルタミン酸塩、乳酸、乳酸塩などが挙げられ、これら
の一種以上を適宜に選定して用いることができる。
【0014】カルシウム又はカルシウム塩類としては、
卵殻カルシウム、燐酸カルシウム、炭酸カルシウム、貝
カルシウム、珊瑚カルシウム、クエン酸カルシウムなど
を挙げることができるが、特にこれらに限定するもので
はない。
【0015】前記有効成分の混合割合は、キトサン80
〜120重量部、レシチン10〜100重量部、植物性
ステロール類5〜50重量部、食物繊維類60〜100
重量部、有機酸類15〜100重量部、カルシウム又は
カルシウム塩類5〜15重量部であることが望ましい。
より具体的な配合の一例を示すと、植物性ステロール類
としてフィトステロールを、食物繊維類としてオオバコ
とアルギン酸とを、有機酸類としてグルコノデルタラク
トンとクエン酸とを、カルシウム又はカルシウム塩類と
して卵殻カルシウムを用いた場合、キトサン100重量
部に対しては、レシチン10〜100重量部、好ましく
は10〜50重量部、フィトステロール5〜50重量
部、好ましくは5〜10重量部、オオバコ25〜75重
量部、好ましくは50重量部、アルギン酸10〜50重
量部、好ましくは10〜20重量部、卵殻カルシウム5
〜15重量部、好ましくは10重量部、グルコノデルタ
ラクトン10〜50重量部、好ましくは10〜30重量
部、クエン酸5〜50重量部、好ましくは5〜10重量
部を配合する。
【0016】前記有効成分はそれぞれが日本国内におい
て食品や食品添加物として使用実績もあり、安全性も確
認されており、連続使用が可能な素材であり、これらの
組み合わせは経口的に摂取して無害であって継続使用や
投与が可能である。また、前記有効成分の組み合わせ以
外に、本発明の機能を損なわない限り補助成分を適宜に
含んでもよい。即ち本発明のキトサン含有製剤および飲
食品に所望により含有してもよいその他の補助成分とし
ては、人体に無害なものであればあらゆるものが使用で
きる。
【0017】本発明のキトサン含有製剤の形態は、あら
ゆるものが考えられる。例えば、顆粒剤、錠剤、ゼラチ
ン皮膜に充填したハードカプセル剤、油脂やグリセリン
脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン酸
脂肪酸エステル、などの適当な乳化剤や懸濁安定剤、蜜
蝋、硬化油脂、ライスワックスなどの配合でゼラチン皮
膜に充填したソフトカプセル剤などの製剤にしても良
い。また、本発明のキトサン含有飲食品は、前記有効成
分の組み合わせを通常の飲食品に混入させれば良く、配
合する飲食品の形態や性状にあわせて適宜に混入すれば
よい。例えばビスケットのようなものには、ビスケット
の生地に本発明の前記有効成分の組み合わせ混合物を重
量比で5%程度配合することで充分にその効果を期待す
ることができる。ビタミンEなどの脂溶性ビタミンを含
有させた飲食品に混入した形態としても良い。尚、前記
有効成分に適宜に各種食材、栄養素、健康補助成分など
を加えるなどしたものは、製剤としても飲食品としても
みなせるものもある。
【0018】本発明のキトサン含有製剤および飲食品の
投与量は、動物実験のDataから推察して、前記有効成分
を一日あたり1〜50g/60kg/day程度投与すること
により、充分な効果が得られる。即ち本発明のキトサン
含有製剤および飲食品は、キトサンの効用である生体内
脂肪蓄積阻害作用(排泄作用)および血中コレステロー
ルの上昇抑制作用又は低下作用を有し、さらにはキトサ
ンやキトサンにビタミンCを配合した場合の欠点であっ
た脂溶性ビタミンであるビタミンEの吸収阻害作用(排
泄作用)を半減させることを可能としたものである。
【0019】また、キトサンの効用である生体内脂肪蓄
積阻害作用(排泄作用)および血中コレステロールの上
昇抑制作用又は低下作用は、キトサンやキトサンにビタ
ミンCを配合した場合と同様かそれ以上の効果を得るこ
とができ、生体内脂質蓄積を阻害することによって食事
制限や薬物の投与による制限をすることなく肥満を防止
でき、生活習慣病の危険因子の一つである血中コレステ
ロールの上昇抑制又は低下を図ることができる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではなく、前記特許請求の範囲を
変更しない限りどのように実施しても良い。尚、後述す
る実験飼料は、動物用の製剤でもあり飲食品でもある。
【0021】[実験方法] 1.実験動物は、SD系雄性ラットを一定期間環境に慣
らすため予備飼育して使用した。 2.実験の群分けは、以下の実験飼料によって各群6匹
づつ群わけした。 標準飼料(表1) 標準飼料+10%セルロース 標準飼料+10%キトサン 標準飼料+10%キトサン・レシチン粉末(キトサン
10:レシチン3) 標準飼料+10%キトサン・ビタミンC(キトサン1
0:ビタミンC1) 標準飼料+10%配合試料1(詳細は表2)・・・実
施例1 標準試料+10%配合試料2(詳細は表2)・・・実
施例2
【表1】
【表2】
【0022】3.実験期間およびに給餌方法 実験期間:6週間 給餌方法:自由摂取 給水方法:自由摂取
【0023】4.実験項目 ・測定生化学検査項目およびビタミン 血中総コレステロール,ビタミンE 上記項目をスタート時,1週間後,3週間後,6週間後
に測定。 ・剖検(3週間後および6週間後) 副睾丸周囲脂肪重量 ・糞中排泄脂肪重量 各群の糞中に排泄された脂質を抽出し飼料中油脂に対す
る油脂排泄率を測定した。 ・その他、生化学Data、ビタミンA、臓器重量などにつ
いても測定分析した。
【0024】[実験結果] 1.副睾丸周囲脂肪重量 肥満の指標となる生体内脂質蓄積の影響が最も効率よく
観察できる副睾丸周囲の脂肪蓄積率をラット体重100
g当りの比率として求め、その結果を表3に示した。
【表3】 上表3より明らかなように、各実験飼料摂取3週間後で
は、標準飼料を与えた群4.44±0.96g/100g
と比較してキトサンを含有する実験飼料〜を与えた
群の全てで、脂肪蓄積率が低値を示していた。特に本発
明の実施例1である実験飼料を与えた群では、1.6
4±0.58g/100gと各群と比較して明らかな低値
を示すか低値傾向を示し、脂肪蓄積が最も少なかった。
また、実験飼料摂取6週間後では、本発明の実施例1で
ある実験飼料を与えた群および実施例2である実験飼
料を与えた群で、副睾丸周囲脂肪組織重量が低かっ
た。したがって、副睾丸周囲脂肪組織重量(g/100
g)の蓄積は、本発明の実施例1,2により十分に抑制
されることが示された。また、この脂肪蓄積の抑制効果
は、キトサンとビタミンCの混合物である実験飼料よ
り明らかに大きく、本発明の実施例1,2が従来(特開
平6-7117号公報)のものよりも明らかに肥満を抑制する
結果を示した。
【0025】2.血中コレステロール濃度 血中コレステロールは、生活習慣病の危険因子として注
目されているが、血中総コレステロール濃度を測定し、
その結果を表4に示した。
【表4】 上表4より明らかなように各実験飼料摂取1週間後で
は、キトサンを含有する実験飼料〜を与えた群の全
てで、血中のコレステロールが低下する傾向が示され、
特に標準飼料にキトサン10:レシチン3を10%含む
実験飼料を与えた群と、標準飼料にキトサン10:ビ
タミンC1を10%含む実験飼料を与えた群では有意
な低下効果を示した(P<0.05)。各実験飼料摂取
3週間後では、本発明の実施例1である実験飼料を与
えた群および実施例2である実験飼料を与えた群で、
有意な血中コレステロールの低下効果が認められた(P
<0.05)。さらに、各実験飼料摂取6週間後では、
本発明の実施例1である実験飼料を与えた群のみが他
の群との比較で有意な血中コレステロールの低下効果が
認められた(P<0.05)。しかも、他の群のStart時
から6週間後のコレステロール値の上昇幅は0.3〜0.
5程度であったが、本発明の実施例2である実験飼料
を与えた群は上昇幅が約0.2程度と小さく、さらに実
施例1である実験飼料を与えた群は、Start時よりも
6週間後のコレステロール値が10%以上も低下してい
た。すなわち、キトサン単体やキトサンとビタミンC混
合物との比較で、本発明の実施例1,2は継続的に摂取
することにより、血中のコレステロールの上昇抑制作用
又は低下作用を示すことが見出された。
【0026】3.血中ビタミンE濃度 キトサンの摂取は、脂質蓄積の抑制作用や血中コレステ
ロール上昇抑制又は低下作用があることが知られている
反面、生体に必要不可欠である脂溶性ビタミンをも排泄
してしまうことが知られている。そのため、Start時に
18μmol/L程度であった血中ビタミンE濃度の変化を
測定し、その結果を表5に示した。
【表5】 上表5より明らかなようにキトサンを含有していない実
験飼料,を与えた群ではほぼビタミンE濃度は維持
されていたが、キトサンを含有する実験飼料〜を与
えた群ではビタミンE濃度は全て7〜9μmol/L程度ま
で著しく低下してしまい、キトサン摂取の欠点を示して
いた。しかし、本発明の実施例1,2である実験飼料
,を与えた群では、血中ビタミンE濃度は13μmo
l/L程度に維持され、他のキトサン含有実験飼料群と比
較して有意な差が見出された。この結果は、キトサンの
最大の欠点である栄養素であるビタミンEの排泄を本発
明の実施例1,2が抑制できることを示している。
【0027】4.糞中脂質排泄量 糞中に排泄された脂質量を測定し、表6に示した。
【表6】 上表6より明らかなようにキトサンを含有していない実
験飼料,やキトサン単体である実験飼料では殆ど
有意な変化が認められないが、本発明の実施例1,2で
ある実験飼料,やキトサンとレシチン混合物を配合
した実験飼料、およびキトサンとビタミンC混合物を
配合した実験飼料では、キトサンの作用として明らか
に脂質排泄量の増加が認められた。
【0028】尚、その他、脂溶性ビタミンのビタミン
A、生化学試験結果、臓器所見などを検討したが、全群
で、なんら異常は認められなかった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明のキトサン含
有製剤および飲食品は、キトサンの効用である生体内脂
肪蓄積阻害作用(排泄作用)および血中コレステロール
の上昇抑制作用又は低下作用を有し、さらにはキトサン
やキトサンにビタミンCを配合した場合の欠点であった
脂溶性ビタミンであるビタミンEの吸収阻害作用(排泄
作用)を半減させることができる。したがって、本発明
のキトサン含有製剤および飲食品は、ビタミンEが有す
る動脈硬化抑制作用や生体内過酸化抑制作用を有効に発
揮させることができる。さらに、本来キトサンが有する
コレステロールや脂質の蓄積を抑制する作用については
維持することができ、生体内脂肪蓄積を抑制して肥満を
防止すると共に、血中コレステロールの上昇を抑制又は
低下させて生活習慣病発症の危険を防止することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 2/38 A23L 2/38 B 4C206 C Z 2/52 A61K 31/19 A61K 31/19 31/194 31/194 31/366 31/366 31/56 31/56 31/685 31/685 31/734 31/734 33/06 33/06 35/54 35/54 35/78 C 35/78 A61P 3/00 A61P 3/00 3/04 3/04 3/06 3/06 A23L 2/00 F (72)発明者 海津 暢秀 東京都世田谷区赤堤2−10−17 Fターム(参考) 4B017 LC03 LK01 LK08 LK10 LK13 4B018 MD04 MD07 MD09 MD41 MD46 MD47 ME04 4C086 AA01 AA02 BA07 DA08 DA41 EA23 EA24 HA04 MA03 MA04 MA52 ZA70 ZC33 4C087 AA01 AA02 BB61 MA52 NA14 ZA70 ZC33 4C088 AB22 MA02 MA06 MA52 NA05 NA14 ZA70 ZC33 4C206 AA01 AA02 DA01 DA34 MA03 MA04 MA72 NA05 NA14 ZA70 ZC33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサンと、レシチンと、植物性ステロ
    ール類と、食物繊維類と、有機酸類と、カルシウム又は
    カルシウム塩類とを有効成分として含有することを特徴
    とする脂質蓄積性阻害およびコレステロール低下作用を
    有するキトサン含有製剤。
  2. 【請求項2】 キトサン80〜120重量部、レシチン
    10〜100重量部、植物性ステロール類5〜50重量
    部、食物繊維類60〜100重量部、有機酸類15〜1
    00重量部、カルシウム又はカルシウム塩類5〜15重
    量部を配合することを特徴とする請求項1に記載の脂質
    蓄積性阻害およびコレステロール低下作用を有するキト
    サン含有製剤。
  3. 【請求項3】 植物性ステロール類としてフィトステロ
    ールを、食物繊維類としてオオバコとアルギン酸とを、
    有機酸類としてグルコノデルタラクトンとクエン酸と
    を、カルシウム又はカルシウム塩類として卵殻カルシウ
    ムを用い、混合比がキトサン10:レシチン1:フィト
    ステロール0.5:オオバコ5:アルギン酸1:卵殻カ
    ルシウム1:グルコノデルタラクトン1:クエン酸0.
    5〜キトサン10:レシチン10:フィトステロール
    5:オオバコ5:アルギン酸5:卵殻カルシウム1:グ
    ルコノデルタラクトン5:クエン酸5であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の脂質蓄積性阻害およびコ
    レステロール低下作用を有するキトサン含有製剤。
  4. 【請求項4】 キトサンと、レシチンと、植物性ステロ
    ール類と、食物繊維類と、有機酸類と、カルシウム又は
    カルシウム塩類とを含有させてなることを特徴とする脂
    質蓄積性阻害およびコレステロール低下作用を有するキ
    トサン含有飲食品。
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