JP2011012005A - 高脂血症改善剤 - Google Patents

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博明 上林
Kumiko Kitamura
久美子 北村
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Abstract

【課題】優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有し、天然物系で安全性が高く、飲食品として摂取できる中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤の提供。
【解決手段】ダンマラン型サポニンのアグリコン体であるプロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有することを特徴とする中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤、並びに該中性脂肪量調節剤、該コレステロール量調節剤、該遊離脂肪酸量調節剤、及び該抗肥満剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする高脂血症改善剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオールの少なくともいずれかを含有する中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、並びに該中性脂肪量調節剤、該コレステロール量調節剤、該遊離脂肪酸量調節剤、及び該抗肥満剤の少なくともいずれかを含有する高脂血症改善剤に関する。
近年、食生活の欧米化により、糖尿病、動脈硬化、心臓病、脳血管障害などが増加している。動脈硬化の発症には種々の要因が伴うが、これらの中でも高脂血症が主要な要因の一つとして知られている。
血液中には、コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の4種の脂質が存在する。高脂血症は、これらの脂質、特に中性脂肪量やコレステロール量が過多の疾病である。遊離脂肪酸はエネルギーとして消費されるが、肝臓で中性脂肪を合成するため、肥満の場合は肝臓に運ばれる遊離脂肪酸量が増加し、結果的に中性脂肪量を増加させることとなる。増えた脂質は血管の内側に溜まり動脈硬化を発症するが、自覚症状はなく、ついには心筋梗塞や脳梗塞の発作を起こす。また、動脈硬化は、高血圧を悪化させたり、腎臓病などの原因となったりする点で問題であった。
高脂血症の治療乃至予防としては、生活習慣の改善及び薬物治療が挙げられる。
前記生活習慣の改善としては、食事療法や運動療法などが挙げられる。肥満は脂質代謝異常や耐糖能異常などを引き起こし、動脈硬化を促進することがあるため、食事療法により総エネルギー量の適正化や栄養素配分及びコレステロール摂取量の適正化を図ること、運動療法により適正体重を維持することが重要である。しかしながら、食事制限や運動療法は最適な方法の設定が難しく、本人の根気も必要である点で問題であった。
前記薬物治療としては、HMG−CoA還元酵素阻害剤などの薬剤投与が報告されている。前記薬剤は、コレステロールの調節作用を有するが、肝障害、横紋筋融解症、クレアチンキナーゼ(CPK)上昇、下痢、腹痛などの副作用を有する点で問題であった。
また、ビタミンEやポリフェノールのような抗酸化物質や、リジン、プロリンのようなアミノ酸の経口摂取も報告されているが、高脂血症の予防改善効果としては、全く十分なものではない点で問題であった。更に、ウコギ科植物、特に、田七人参の経口摂取も報告されている(特許文献1〜3参照)が、その効果も十分ではない点で問題であった。
したがって、中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有し、高脂血症を改善でき、天然物系で安全性が高く、飲食品として摂取できる薬剤の速やかな提供が求められているのが現状である。
国際公開第2005/030235号パンフレット 特開昭59−48421号公報 特開2004−201598号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有し、天然物系で安全性が高く、飲食品として摂取できる中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、田七人参由来サポニンのアグリコン体であるプロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオールが、中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有することから、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかが、中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤に好適に利用できること、前記アグリコン体が田七人参の強酸処理物から好適に得ることができること、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の少なくともいずれかが、高脂血症改善剤に好適に利用できること、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、前記抗肥満剤、及び高脂血症改善剤は、天然物系で安全性が高いため、飲食品に好適に利用できることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1>ダンマラン型サポニンのアグリコン体であるプロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有することを特徴とする中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<2>アグリコン体が、ウコギ科人参の強酸処理物中に含まれる前記<1>に記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<3>強酸処理物が、ウコギ科人参に0.01mol/L〜4mol/Lの濃度の強酸水溶液を作用させて低級アルコールの存在下で加水分解処理を施して得られる前記<2>に記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<4>低級アルコールの使用量が、加水分解液総量に対して1容量%以上80容量%以下である前記<3>に記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<5>加水分解後の液を中和し、濾過し、残渣を乾燥して得られる前記<3>から<4>のいずれかに記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<6>加水分解処理後かつ濾過前に、加水分解処理後の液に水を加え、加水分解処理後の液中の低級アルコール濃度を0.05容量%以上50容量%以下に調製して得られる前記<5>に記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<7>1日あたりの摂取量が、1mg〜300mgである前記<1>から<6>のいずれかに記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤である。
<8>中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする高脂血症改善剤である。
<9>中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有し、天然物系で安全性が高く、飲食品として摂取できる中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤を提供することができる。
(中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤)
本発明の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤は、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
<プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、及びパナキサジオール>
前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールは、ダンマラン系トリテルペン類に属する化合物である。
前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールは、植物由来のサポニン(配糖体)から糖がはずれ、アグリコン体になったものである。
前記植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ウコギ科人参が好ましく、これらの中でも田七人参がより好ましい。
前記田七人参由来のサポニンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジンセノサイド−Rg、ノトジンセノサイド−R、ジンセノサイド−Re、ジンセノサイド−Rb、ジンセノサイド−Rd、ジンセノサイド−Rcなどが挙げられる。
−入手方法−
前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかの入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ウコギ科人参から抽出して得る方法、前記ウコギ科人参を酵素発酵して得る方法、前記ウコギ科人参を加水分解して得る方法、合成により得る方法などが挙げられる。また、市販品を用いることもできる。
前記抽出して得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、超臨界抽出法、HPLC抽出法などが挙げられる。
これらの中でも、加水分解して得る方法が好ましく、酸加水分解して得る方法がより好ましい。前記ウコギ科人参を加水分解することで、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができ、優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を発揮できる点で有利である。
なお、前記ウコギ科人参は、天然から採取されたそのままの状態で使用してもよく、例えば、洗浄、乾燥、裁断、破砕、粉砕などを適宜組み合わせた前処理を施してから使用してもよい。これらの中でも、前記ウコギ科人参としては、粉末状のものを使用することが、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができる点で好ましい。
−−加水分解処理−−
前記加水分解の処理方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ウコギ科人参に所望の濃度の強酸水溶液を作用させる方法などが挙げられる。
前記強酸水溶液としては、強酸を含む水溶液であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸などの無機酸を含む水溶液が好ましく、前記塩酸を含む水溶液がより好ましい。
前記強酸水溶液における酸の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01mol/L〜4mol/Lが好ましく、0.5mol/L〜3mol/Lがより好ましい。
前記酸の濃度が0.01mol/L未満であると、加水分解が不十分で、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができないという問題が生じ、4mol/Lを超えると、加水分解が進み過ぎる、コスト的に不利であるなどの問題が生じる。
一方、前記酸の濃度が前記好ましい範囲内であると、十分な加水分解により、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができる点で有利である。
前記強酸水溶液の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ウコギ科人参に対して、2倍容量〜20倍容量を使用することが好ましい。前記強酸水溶液の使用量が、前記ウコギ科人参に対して2倍容量未満であると、前記ウコギ科人参が十分に浸らず加水分解処理が不十分になることなどがあり、20倍容量を超えると、コスト的に不利になることなどがある。
−−−低級アルコールの使用−−−
前記加水分解処理は、低級アルコールの存在下で行うことが好ましい。前記低級アルコールを使用することにより、前記ウコギ科人参と、前記強酸水溶液との親和性を向上させ、効率よく加水分解を進めることが可能となる。
前記低級アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メタノール、エタノール、プロパノールが好ましく、安全性の点からエタノールがより好ましい。
前記低級アルコールの使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加水分解液総量に対して1容量%〜80容量%が好ましく、10容量%〜50容量%がより好ましく、20容量%〜40容量%が更に好ましい。前記低級アルコールの使用量が、前記加水分解液総量に対して1容量%未満であると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができないことがあり、80容量%を超えると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができないことや、コスト的に不利になることなどがある。一方、前記低級アルコールの使用量が、前記好ましい範囲内であると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができる点で有利である。
なお、前記「加水分解液総量」とは、前記強酸水溶液、及び前記低級アルコールを含めた全反応液量のことをいう。
−−−加水分解液総量−−−
前記強酸水溶液、及び前記低級アルコールを含めた全反応液量(加水分解液総量)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ウコギ科人参に対し2倍容量〜20倍容量が好ましい。前記全反応液量が、前記ウコギ科人参に対して2倍容量未満であると、前記ウコギ科人参が十分に浸らず加水分解処理が不十分になることなどがあり、20倍容量を超えると、コスト的に不利になることなどがある。
−−−加水分解処理温度−−−
前記加水分解処理における処理温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃〜100℃が好ましく、70℃〜90℃がより好ましい。前記処理温度が、60℃未満であると、加水分解が不十分で、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができないことなどがあり、100℃を超えると、特殊な製造設備が必要となり、コスト的に不利になることなどがある。一方、前記処理温度が前記好ましい範囲内であると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができる点で有利である。
−−−加水分解処理時間−−−
前記加水分解処理における処理時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30分間〜24時間が好ましく、2時間〜8時間がより好ましい。前記処理時間が、30分間未満であると、加水分解が不十分で前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができないことなどがあり、24時間を超えると、反応が進み過ぎること、コスト的に不利になることなどがある。一方、前記処理時間が前記好ましい範囲内であると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかを効率よく得ることができる点で有利である。
−−中和処理−−
前記加水分解処理後、得られた加水分解処理後の液を中和することが好ましい。前記中和する方法としては、特に制限はなく、公知の手法により行うことができ、例えば、前記加水分解処理後の液に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの強塩基水溶液を適宜加える方法などが挙げられる。なお、前記中和後のpHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、pH5〜pH8が好ましい。
−−濾過処理−−
前記中和工程後の加水分解処理後の液は、濾過し、濾液と残渣とに分離することが好ましい。前記濾過する方法としては、特に制限はなく、公知の手法により行うことができる。なお、濾過後は、更に塩がなくなるまで水洗を繰り返してもよい。
−−−加水濾過−−−
前記加水分解処理工程で低級アルコールを使用しなかった場合は、中和後そのまま前記濾過処理を行うことができるが、低級アルコールを使用した場合は、濾過前に、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかの残渣への残留を促す目的で、水を加えて加水分解処理後の液中の低級アルコール濃度を下げることが好ましい。
この場合に添加する水の量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、多いほど好ましいが、加水分解処理後の液中の低級アルコール濃度が0.05容量%以上50容量%以下となるように添加することがより好ましく、30容量%以下となるように添加することが更に好ましく、10容量%以下となるように添加することが特に好ましい。
前記加水分解処理後の液中の低級アルコール濃度が、50容量%を超えたまま濾過に供すると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかが低級アルコールに溶解して濾液として排出されてしまい、残渣中の含有量が減少してしまう点で不利となる。
一方、前記加水分解処理後の液中の低級アルコール濃度を、前記より好ましい範囲内とすると、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかの残渣中の含有率をより高めることができる点で有利である。
−−乾燥処理−−
前記濾過工程後の残渣は、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかとしてそのまま使用してもよく、乾燥して使用してもよい。
前記乾燥する方法としては、特に制限はなく、公知の手法により行うことができ、例えば、凍結乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥法、減圧乾燥法などが挙げられる。
−含有量−
前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤中に含まれる、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかの含有量としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤は、前記プロトパナキサトリオール、前記パナキサトリオール、前記プロトパナキサジオール、及び前記パナキサジオールの少なくともいずれかそのものであってもよい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬理学的に許容される担体の中から前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の剤型などに応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。また、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤を後述する飲食品に利用する場合、前記その他の成分としては、例えば、各種補助的原料又は添加物などが挙げられる。前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用>
前記中性脂肪量調節剤の中性脂肪量調節作用とは、血漿中の中性脂肪量が高いときにはそれを低下させる作用、血漿中の中性脂肪量が正常なときにはそれを維持する作用をいう。
前記コレステロール量調節剤のコレステロール量調節作用とは、血漿中のコレステロール量が高いときにはそれを低下させる作用、血漿中のコレステロール量が正常なときにはそれを維持する作用をいう。
前記遊離脂肪酸量調節剤の遊離脂肪酸量調節作用とは、血漿中の遊離脂肪酸量が高いときにはそれを低下させる作用、血漿中の遊離脂肪酸量が正常なときにはそれを維持する作用をいう。
前記抗肥満剤の抗肥満作用とは、血漿中の脂肪量が多いときにはそれを低下させる作用、血漿中の脂肪量が正常なときにはそれを維持する作用、内蔵脂肪量が多いときにはそれを減少させる作用、内蔵脂肪量が正常なときにはそれを維持する作用、体重が多いときにはそれを減少させる作用、体重が正常なときにはそれを維持する作用をいう(特許第3794669号公報参照)。ここで内臓脂肪としては、内臓の脂肪であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後腹膜脂肪、副睾丸周囲脂肪、腎周囲脂肪などが挙げられる。
<摂取>
前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の摂取方法、摂取量、摂取回数、摂取時期、及び摂取対象としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記摂取方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、経口で摂取する方法が、容易に摂取できるため継続しやすい点で好ましい。
前記摂取量としては、特に制限はなく、摂取対象個体の年齢、体重、体質、症状、他の成分を有効成分とする医薬の投与の有無など、様々な要因を考慮して適宜選択することができるが、1日あたりの摂取量が、1mg〜300mgが好ましい。前記好ましい範囲内であると、優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を発揮できる点で有利である。
前記摂取時期としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。使用者にとって服用に関る煩わしさを軽減するためには、食事と同時、あるいは食後など、摂取時期を限定すべきではなく、食事と同時摂取することがなくとも中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用が発揮されることが好ましいが、摂取する形態が通常の食品として、食事の中で支障なく摂取することが可能な剤型であるならば、中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用としては摂取時期により異なるものではなく、食事と非同時摂取に拘るものではない。
前記摂取対象となる動物種としては、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、その作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、トリ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタ、サルなど)に対して適用することも可能である。
<使用>
前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤は、1種単独で使用されてもよいし、2種以上を併用してもよく、他の成分を有効成分とする医薬と併せて使用されてもよい。また、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤は、他の成分を有効成分とする医薬中に、配合された状態で使用されてもよい。
<用途>
前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤は、優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有することから、後述する高脂血症改善剤として好適に利用できる。また、後述する飲食品にも好適に利用することができる。
(高脂血症改善剤)
本発明の高脂血症改善剤は、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の少なくともいずれかを含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
<中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤>
前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の少なくともいずれかの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記高脂血症改善剤は、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の少なくともいずれかのみを含有するものであってもよく、また、前記高脂血症改善剤は、前記中性脂肪量調節剤、前記コレステロール量調節剤、前記遊離脂肪酸量調節剤、及び前記抗肥満剤の少なくともいずれかそのものであってもよい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬理学的に許容される担体の中から前記高脂血症改善剤の剤型などに応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、水、デンプンなどが挙げられる。また、前記高脂血症改善剤を後述する飲食品に利用する場合、前記その他の成分としては、例えば、各種補助的原料又は添加物などが挙げられる。前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<使用>
前記高脂血症改善剤は、1種単独で使用されてもよいし、他の成分を有効成分とする医薬と併せて使用されてもよい。また、前記高脂血症改善剤は、他の成分を有効成分とする医薬中に、配合された状態で使用されてもよい。
<用途>
前記高脂血症改善剤の用途としては、例えば、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、腎臓病、大動脈瘤、糖尿病、肥満症、甲状腺機能異常などの予防乃至治療に好適に利用することができる。また、後述する飲食品にも好適に利用することができる。
(飲食品)
本発明の飲食品は、前記中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤の少なくともいずれかを含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
ここで、前記飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
前記飲食品中の前記中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤の少なくともいずれかの配合量としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、対象となる飲食品の種類に応じて適宜配合することができる。
前記飲食品は、前記中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤の少なくともいずれかのみを含有するものであってもよく、また、前記飲食品は、前記中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤そのものであってもよい。
<飲食品の種類>
前記飲食品の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料などの飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷などの冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺などの麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パンなどの菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシなどの水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージなどの水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳などの乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシングなどの油脂及び油脂加工食品;ソース、たれなどの調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボールなどのレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品、栄養補助食品、医薬品、医薬部外品などが挙げられる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、飲食品を製造するにあたって通常用いられる、補助的原料又は添加物などが挙げられる。
前記補助的原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1:高脂血症改善剤の製造)
ジンセノサイド−Rg、ノトジンセノサイド−R、ジンセノサイド−Re、ジンセノサイド−Rb、ジンセノサイド−Rd、ジンセノサイド−Rcなどのサポニン類を含有する田七人参粉末1,000g(松浦薬業(株)製)に、5.9質量%塩酸6,666mL及び99.9質量%エタノール水溶液3,334mLを懸濁し、6時間、80℃で加熱することで加水分解を行い、アグリコン含有エキスを調製した。次いで、このアグリコン含有エキスに6.6Mの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH6.7に調整し、エタノール濃度を下げた後、吸引濾過を行った。残渣を加温減圧乾燥することにより、アグリコンを含有する田七人参強酸処理物を得た。
(実施例1:高脂血症改善作用の検討)
<方法>
−飼料の調製−
プロトパナキサトリオール(PPT)(フナコシ(株)製)、パナキサトリオール(PT)(フナコシ(株)製)、プロトパナキサジオール(PPD)(フナコシ(株)製)、及びパナキサジオール(PD)(フナコシ(株)製)のいずれかを、それぞれ0.05質量%となるように飼料CE2(日本クレア(株)製)に添加した。
田七人参強酸処理物(製造例1)、及び田七人参粉(松浦薬業(株)製)のいずれかを、それぞれ1.0質量%となるように飼料CE2(日本クレア(株)製)に添加した。
対照群の飼料としては、何も添加していない飼料CE2(日本クレア(株)製)を用いた。
−摂取−
2型糖尿病モデルKK−Ay/Ta Jc1マウス(オス、4週齢、8匹/群、日本クレア(株))を7日間予備飼育した後、前記した方法で調製したPPT、PT、PPD、PD、田七人参強酸処理物、及び田七人参粉のいずれかをそれぞれ添加、若しくは添加しないで調製した飼料CE2で5日間飼育した。
なお、田七人参粉を添加した飼料CE2を摂取させた群は、比較対照群である。
−血漿中の中性脂肪濃度、総コレステロール濃度、及び遊離脂肪酸濃度の測定、並びに内臓脂肪量及び体重の計測−
前記した方法で5日間飼育したマウスを、一晩絶食した後、体重を計測した。また、血液を採取し、血漿中の中性脂肪濃度をグルコースCII−テストワコー(和光純薬工業(株)製)にて、血漿中の総コレステロール濃度をコレステロールE−テストワコー(和光純薬工業(株)製)にて、血漿中の遊離脂肪酸濃度をトリグリセリドE−テストワコー(和光純薬工業(株)製)にて定量した。更に、後腹膜脂肪、副睾丸周囲脂肪、及び腎周囲脂肪を採取し、それぞれの重量の総和を内臓脂肪量として計測した。定量した血漿中の中性脂肪濃度、総コレステロール濃度、及び遊離脂肪酸濃度、並びに計測した内臓脂肪量及び体重はダネットの多重検定で評価し、0.05以下のp値については、統計的に有意と考えた。
<結果>
−血漿中の中性脂肪量調節作用−
血漿中の中性脂肪の定量結果を、表1〜2に示す。
Figure 2011012005
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表1〜2より、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオール、田七人参強酸処理物摂取群は、対照群と比較して有意な中性脂肪量調節作用が認められた。一方、田七人参粉を摂取させた比較群では、対照群と比較して明確な中性脂肪量調節作用が認められなかった。
−血漿中のコレステロール量調節作用−
血漿中のコレステロールの定量結果を、表3〜4に示す。
Figure 2011012005
Figure 2011012005
表3〜4より、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオール、田七人参強酸処理物摂取群は、対照群と比較して有意なコレステロール量調節作用が認められた。一方、田七人参粉を摂取させた比較群では、対照群と比較して明確なコレステロール量調節作用が認められなかった。
−血漿中の遊離脂肪酸量調節作用−
血漿中の遊離脂肪酸の定量結果を、表5〜6に示す。
Figure 2011012005
Figure 2011012005
表5〜6より、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオール、田七人参強酸処理物摂取群は、対照群と比較して有意な遊離脂肪酸量調節作用が認められた。一方、田七人参粉を摂取させた比較群では、対照群と比較して明確な遊離脂肪酸量調節作用が認められなかった。
−抗肥満作用−
内臓脂肪量の測定結果を、表7〜8に示す。
Figure 2011012005
Figure 2011012005
表7〜8より、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオール、田七人参強酸処理物摂取群は、対照群と比較して有意に内臓脂肪量が減少していることが認められた。一方、田七人参粉を摂取させた比較群では、対照群と比較して明確な内蔵脂肪量の減少が認められなかった。
体重の測定結果を、表9〜10に示す。
Figure 2011012005
Figure 2011012005
表9〜10より、プロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、パナキサジオール、田七人参強酸処理物摂取群は、対照群と比較して有意に体重が減少していることが認められた。一方、田七人参粉を摂取させた比較群では、対照群と比較して明確な体重の減少が認められなかった。
本発明の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤は、優れた中性脂肪量調節作用、コレステロール量調節作用、遊離脂肪酸量調節作用、及び抗肥満作用を有することから、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、腎臓病などの予防乃至治療に有効である。
更に、前記中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、抗肥満剤、及び高脂血症改善剤は、天然物系で安全性が高いため、飲食品に好適に利用可能である。

Claims (4)

  1. ダンマラン型サポニンのアグリコン体であるプロトパナキサトリオール、パナキサトリオール、プロトパナキサジオール、及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有することを特徴とする中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤。
  2. アグリコン体が、ウコギ科人参の強酸処理物中に含まれる請求項1に記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤。
  3. 強酸処理物が、ウコギ科人参に0.01mol/L〜4mol/Lの濃度の強酸水溶液を作用させて低級アルコールの存在下で加水分解処理を施して得られる請求項2に記載の中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤。
  4. 中性脂肪量調節剤、コレステロール量調節剤、遊離脂肪酸量調節剤、及び抗肥満剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする高脂血症改善剤。
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