JP2003128574A - コンアルブミンを有効成分とする腸溶性経口組成物 - Google Patents

コンアルブミンを有効成分とする腸溶性経口組成物

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JP2003128574A
JP2003128574A JP2001326057A JP2001326057A JP2003128574A JP 2003128574 A JP2003128574 A JP 2003128574A JP 2001326057 A JP2001326057 A JP 2001326057A JP 2001326057 A JP2001326057 A JP 2001326057A JP 2003128574 A JP2003128574 A JP 2003128574A
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Kunio Ando
邦雄 安藤
Seikichi Suzuki
清吉 鈴木
Hideko Motegi
日出子 茂手木
Hirohiko Shimizu
洋彦 清水
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KAKUNAI JUYOTAI KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生理活性を有するタンパク質を含む、治療効
果の高い、実用的な経口組成物を提供する。 【解決手段】 コンアルブミンを腸溶性経口組成物とす
る。本発明の組成物は、以下の工程により得られる、顆
粒剤、錠剤、カプセル剤の形態である:コンアルブミン
粉末および医薬または食品として許容される添加剤を混
合し;混合物を強圧成型し;成型物を微粒状物若しくは
顆粒とし;そして微粒状物若しくは顆粒を腸溶性皮膜で
被覆して顆粒剤とするか、微粒状物若しくは顆粒を打錠
し、打錠物を腸溶性皮膜で被覆して錠剤とするか、また
は微粒状物若しくは顆粒を腸溶性カプセルに充填してカ
プセル剤とする。工程中には水を使用しないことが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生理活性を呈するタンパ
ク質を経口投与する場合に、効果的にその生理活性を発
揮させる方法に関する。すなわち、本発明は経口投与さ
れたコンアルブミンが消化分解されずに胃を通過し、生
理活性を維持したままで十二指腸以下の下部消化管に到
達するようにした医薬または食品に関する。本発明の対
象となる物質は、酸性プロテアーゼ(例えばペプシン、
パパイン)に感受性が高く、経口投与すると胃内で加水
分解され、失活するタンパク質である。このようなタン
パク質には、卵白の塩基性タンパク質、コンアルブミン
(オボトランスフェリンと呼ばれることもある)が含ま
れる。
【0002】
【従来の技術】近年、牛乳由来のラクトフェリンに実験
的な大腸ガンの発ガン予防効果並びに悪性黒色腫の転移
予防効果が報告され、発ガンを予防するための素材とし
て注目を浴びている。さらに、C型肝炎患者に牛乳のラ
クトフェリンを大量に経口投与すると、血中のウイルス
・タイターが低い軽症患者では、病態の改善が認められ
るとする研究成績が報告された。
【0003】一方、鶏卵は卵白及び卵黄とも多数の生理
活性タンパク質を含んでいる。とりわけ、卵白由来のタ
ンパク質としてはリゾチームがよく知られているが、卵
白がコンアルブミンを多量に含んでいることは意外に知
られていない。
【0004】近年のX線回折法によるタンパク質の構造
解析により、コンアルブミンの立体構造が明らかにされ
た。以前からコンアルブミンは2個の3価鉄イオンと安定
な赤色の錯化合物を形成すること、強塩基性タンパク質
であること、微生物の培地から3価鉄イオンを奪うこと
により抗菌作用を示すこと等々のため、哺乳動物におけ
るラクトフェリンとの類似性が推定されてきた。コンア
ルブミン結晶を使って行われたX線回折により、推定さ
れていたとおり哺乳動物のラクトフェリンと驚くほど似
ていることが明らかになった。すなわち、両者とも分子
量は約8万ダルトンであり、分子はC末端を含むC-ローブ
とN末端を含むN-ローブの二つに分かれ、各々のローブ
は1個の3価鉄イオンとキレートを形成すること、複数の
シアル酸を含むオリゴ糖鎖がN-グリコシド結合している
こと、アミノ酸配列にも相同性が認められ、コンアルブ
ミンは鳥類においてラクトフェリンに相当するタンパク
質であることが明らかにされた。
【0005】コンアルブミンは、抗原提示能の増強、免
疫的寛容の導入、及び鎮痛消炎等々の作用を示すことが
知られている。また、特開平6−145066号には、コンア
ルブミンを単独で経口投与したとき、日和見感染症を惹
起する弱毒性病原菌の感染症を予防・治療する効果があ
ったことが開示されている。さらに、特開平6−145066
号には、コンアルブミンをヒトまたは動物に経口投与す
ると、同時に経口投与された静菌性化学療法剤の効果が
数倍に高まることも開示されている。
【0006】しかしながら、このようなコンアルブミン
の効果がどのような作用機序で発揮されるのかに関して
は分かっておらず、またコンアルブミンの効果は各試験
毎に大幅に変動し、意図した効果がまったく認められな
い場合があるため、これまでのコンアルブミンを含む製
剤は、予防・治療剤として実用的であるとはいえなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】消化管の全表面積はテ
ニスコートの1.5面分もあるが、胃の表面積は、その僅
か0.1%にも満たない。しかも、アルコールのように例外
もあるが、胃は栄養物及び薬物などをほとんど吸収しな
い。さらに、胃壁は分厚い粘液層で被覆されているの
で、コンアルブミンのような生理活性タンパク質が、胃
壁に結合することにより病態を改善するとは考え難い。
これらの生理活性タンパク質がペプシンにより加水分解
される以前に粘液層を通過し、粘膜と接触することはあ
り得ないからである。
【0008】一方、ラクトフェリンのレセプターは圧倒
的多数が小腸粘膜に局在し、したがって経口的に取り込
まれたラクトフェリンが生理的な機能を果たす際の最初
の反応は、小腸のレセプターとの結合にあると考えられ
た。そこで、コンアルブミンの作用機序を明らかにする
ため、コンアルブミンが哺乳動物のラクトフェリン・レ
セプターに結合するかどうかを検討した結果、コンアル
ブミンが確かに哺乳動物腸管の粘膜細胞上に存在するラ
クトフェリンレセプターに結合することが分かった。つ
まり、コンアルブミンの効果は、哺乳動物でラクトフェ
リン様作用を呈することにより発揮されると類推され
た。コンアルブミンの効果が小腸のラクトフェリンレセ
プターへの結合を介して生じるのであれば、経口投与さ
れたコンアルブミンが分解されることなく、小腸に到達
する必要がある。
【0009】ところが、コンアルブミンが小腸へ達する
途中に通過する胃は、塩酸を分泌して内部がpH1.0〜3.0
の強酸性に保たれている。さらに胃液は酸性に至適pHを
持つ酸性プロテアーゼ、ペプシンを含み、タンパク質を
ペプチドに加水分解する。食物を汚染している病原菌の
ほとんどは、強い酸性条件下にペプシン作用にさらされ
ることにより死滅すると考えてよい。つまり、胃は病原
菌の侵入を撃退する第一の関門である。都合が悪いこと
に生理活性タンパク質を経口的に摂取し、効果の発揮を
期待する場合、胃における分解が最大の障壁になる。胃
に流入した生理活性タンパク質は、強酸性条件下で特異
的な三次元構造が崩れ、ペプシンによってペプチドに加
水分解されるからである。このような状態ではコンアル
ブミン等のタンパク質が持っている生理活性はほとんど
失われると考えられる。
【0010】例えば、食物の消化吸収を補助するために
投与されている乳糖分解酵素、アミラーゼ、プロテアー
ゼ或いはリパーゼなどの消化酵素、を50μg/mlのペプシ
ンを含むpH1.2の人工胃液に1%の濃度で溶かし、37℃で
1.5時間インキュベートすると酵素活性は完全に失われ
る。卵白リゾチームも同様である。すなわち、卵白リゾ
チームは、ほとんどの大衆向け総合感冒薬に有効成分の
一つとして添加されているが、感冒薬錠剤が胃内で崩壊
すると、リゾチームもペプシンによる加水分解作用から
免れることはできず、小腸に流入する活性のあるリゾチ
ームはごく僅かと推定される。生理活性を呈するタンパ
ク質を経口的に摂取し、薬効を発揮させる場合、最大の
障害は胃における分解と不活化であり、その解決なし
に、健康増進の目的とする医薬品ないし食品として生理
活性タンパク質の実用化はあり得ない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は長年にわた
り生理活性タンパク質を経口投与して病態改善並びに健
康増進に役立てる研究を行ってきた。タンパク質はリシ
ンのような例外もあるが、概して安全性が高く、経口投
与で薬効が発現すれば理想的な治療薬になりうるからで
ある。検討の対象としたのは主としてコンアルブミン、
リゾチーム並びに免疫グロブリンである。これらのタン
パク質を実験動物に経口投与して生理活性の発現をみる
場合、同じ量を同じ条件の動物に投与しても作用が発現
する場合としない場合があり、著しく再現性に欠ける
が、この原因を突き詰めて行くと、消化管におけるタン
パク質の分解に行き当たった。
【0012】本発明者らの知見によれば、コンアルブミ
ンはペプシン及びパパインの様な酸性プロテアーゼに感
受性が高く、容易に加水分解されるが、その他のプロテ
アーゼに対しては著しく抵抗性で、実施例に示すように
糞便中に1週間放置してほとんど分解しなかった。従っ
て、分解せずに胃を通過させ、十二指腸に流入させるこ
とができれば、少量のコンアルブミンの投与で病態改善
及び健康増進効果が得られる。
【0013】本発明が採用した解決策は、コンアルブミ
ンを腸溶性の経口組成物とすることである。本明細書で
「腸溶性」というときは、特別な場合を除き、その組成
物に含まれる有効成分(本発明ではコンアルブミン)
を、実質的には分解させずに(すなわち、目的の効果を
発揮するのに有効な程度、有効成分の機能を保持させた
まま)小腸に到達させる性質をいう。例えば、胃では溶
解せずに小腸で溶解する基剤からなる皮膜で有効成分が
コーティングされていること、胃では溶解せずに小腸で
溶解する基剤からなるカプセル中に有効成分が充填され
ていること、または有効成分とともに有効成分が胃で消
化されることを阻害するための物質(例えば、ペプスタ
チンのようなペプシン阻害剤)を含むことにより、その
組成物を腸溶性とすることができる。
【0014】本発明の腸溶性経口組成物は、医薬または
食品(機能性食品を含む)の形態とすることができる。
【0015】本発明の腸溶性経口組成物の有効成分とし
て用いられるコンアルブミンに特に制限はなく、従来技
術により得られたものを用いることができる。コンアル
ブミンは卵白からリゾチームを抽出した残査に含まれ、
入手は比較的容易である。コンアルブミンの変異体、コ
ンアルブミンの一部も、ラクトフェリンレセプターと結
合することができ、元来のコンアルブミンの機能を維持
している限り、本発明でいう「コンアルブミン」に含ま
れ、本発明の腸溶性経口組成物の有効成分とすることが
できる。
【0016】コンアルブミンは卵白の主成分であり、食
品として摂取した場合の安全性がよく知られたものであ
るという点で、本発明の組成物中に含まれる量に特別の
制限はなく、目的に応じて設計することができる。例え
ば、以下で説明する疾患または状態の治療または改善の
ために、医薬または食品の形態の本発明の組成物を用い
る場合は、コンアルブミンを1日当たり約0.1mg〜約10
0,000mg、好ましくは約1mg〜約50,000mg、より好まし
くは約10mg〜約10,000mgを一度に又は分割して投与す
ることができるように設計する。
【0017】本発明の経口組成物は、以下で説明する静
菌性化学治療剤と併用する場合は、例えば、コンアルブ
ミンを1日当たり約0.1mg〜約100,000mg、好ましくは
約1mg〜約50,000mg、より好ましくは約10mg〜約10,00
0mgを一度に又は分割して投与することができるように
設計する。この目的で使用する場合、本発明の経口組成
物を静菌性化学治療剤を投与する直前または直後に投与
することができ、あるいは静菌性化学治療剤と同時に投
与することができる。
【0018】本発明の腸溶性経口組成物は、医薬とし
て、数日から数週間、場合によって数ヶ月連続して投与
することができる。また、機能性食品として、比較的長
期間、日常的に摂取可能である。
【0019】本発明の腸溶性経口組成物は、例えば、コ
ンアルブミンと医薬または食品として許容される添加剤
との混合物を強圧成型し、得られた微粒状物(粉末を含
む。)若しくは顆粒を腸溶性皮膜で被覆して顆粒剤の形
態としてもよく(得られた腸溶性膜で被覆された顆粒
を、カプセルに充填して腸溶性カプセル剤としてもよ
い。)、あるいは微粒状物若しくは顆粒を打錠し、打錠
物を腸溶性皮膜(「腸溶性コーティング」ということも
ある。)で被覆して錠剤としてもよく(錠剤は、有核
錠、多層錠であってもよい。)、あるいは微粒状物若し
くは顆粒を腸溶性カプセルに充填してカプセル剤として
もよい。
【0020】腸溶性コーティングのための基剤として
は、同様の目的で用いられている従来のものを本発明に
おいても用いることができる。このような基剤には、シ
ェラック、ツェイン、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース・フタレート(HPMCP)、カルボキシメチルエチル
セルロース、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、メタク
リル酸コポリマー(例えば、メチルメタアクリレート−
メタクリル酸コポリマー)、水に不溶のエチルセルロー
スおよびアミノアルキルメタアクリレートコポリマーが
含まれる。pH5〜6で溶解するものが好ましい。
【0021】腸溶性カプセルとしては、同様の目的で用
いられている従来のものを本発明においても用いること
ができる。このようなカプセルは、例えば、pH3.0以下
の酸性では溶解せず、中性または弱アルカリ性で溶解す
るヒドロキシアルキルセルロースを基剤とする。
【0022】本発明の腸溶性経口組成物は、医薬または
食品として許容される添加剤を含んでもよい。例えば、
本発明の組成物は、賦形剤として、乳糖、蔗糖、グルコ
ースなどの単糖ないし二糖類、コーンスターチ、ポテト
スターチのような澱粉類;結晶セルロース;軽質シリカ
ゲル、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグ
ネシウム、リン酸水素カルシウムなどの無機物を含むこ
とができる。また、本発明の組成物は、結合剤として、
澱粉類、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキ
シプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロ
ース-ナトリウム塩、ポリビニルピロリドン等を含んで
もよく、また、崩壊剤として、澱粉、カルボキシメチル
セルロース-ナトリウム塩、カルボキシメチルセルロー
ス-カルシウム塩、クロスカルメロースナトリウム、カ
ルボキシメチルスターチナトリウム等を含んでもよい。
【0023】本発明はまた、コンアルブミンを含む腸溶
性経口組成物の好ましい製造方法も提供する。有効成分
である卵白コンアルブミンは凍結乾燥粉末であり、比重
が非常に小さいから、直接錠剤に打錠することは困難で
ある。また、水分と高温で不安定なので、乾燥状態で製
剤化することが望ましい。そこで、本発明は、コンアル
ブミン粉末および医薬または食品として許容される添加
剤を混合し;混合物を強圧成型し;成型物を微粒状物若
しくは顆粒とし;そして微粒状物若しくは顆粒を腸溶性
皮膜で被覆して顆粒剤とするか、微粒状物若しくは顆粒
を打錠し、打錠物を腸溶性皮膜で被覆して錠剤とする
か、または微粒状物若しくは顆粒を腸溶性カプセルに充
填してカプセル剤とする各工程を含む、コンアルブミン
を含む腸溶性経口組成物の製造方法を提供する。本発明
の製造方法では、工程中に水を使用しないことが好まし
い。
【0024】本発明の水を使用しない製造方法は、例え
ば次のようなものである:(1)コンアルブミンと賦形
剤、結合剤、崩壊剤を混合し、混合物をスラグマシンで
強圧成型し薄い大きな平たい円盤をつくり、それを砕い
て篩過し、一定の大きさの顆粒をそろえる。この顆粒を
腸溶性皮膜で覆い、一定量をハードカプセルに充填す
る。(2)顆粒に滑沢剤を加えて打錠し、錠剤を腸溶性
皮膜で被覆する。
【0025】水を使用しないで製造された本発明の組成
物は腸溶性であるだけでなく、密栓して保存する限り、
室温に長期間(例えば2年間)保存しても安定であり、
実用上極めて有用である。
【0026】本発明の腸溶性経口組成物は、日本薬局方
(例えば、第十三改正)・一般試験法における腸溶性製
剤のための崩壊試験に適合するように設計可能である。
【0027】製造されたコンアルブミンを含む経口組成
物が、腸溶性であるか否かは、塩化ナトリウム2.0gに希
塩酸24ml及び水を加えて溶かし、1000mlとした第一液
(pH1.2,日本薬局方・一般試験法41)及び0.2Mリン酸2
水素カリウム試液250mlに0.2N水酸化ナトリウム試液118
ml及び水を加えて1000mlとした第二液(pH6.8)を用い
て崩壊性を試験することにより、確認することができ
る。第一液に120分間浸しても崩壊せず、第二液中では6
0分間浸すと崩壊する錠剤または顆粒は、胃では溶解せ
ず、十二指腸に流入して始めて崩壊し、コンアルブミン
が溶出されるものであり、腸溶性であると判断すること
ができる。
【0028】本発明の腸溶性経口組成物の効果は著し
く、これまで治療が難しかったC型肝炎、アトピー性皮
膚炎など種々の疾患に対し、1日あたり1〜10gを7日から
3ヶ月にわたって経口投与したところ、明らかな治療効
果ないしは改善効果を示した。
【0029】本発明の腸溶性経口組成物により、食事性
アレルギーに伴う種々の症状の予防・軽減が達成されう
る。詳細には、食事性アレルギーは、消化管粘膜が反応
の場になって起こる吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などを主
症状とするものと、消化管の免疫担当細胞が食物抗原と
接触した後、所属リンパ節に回帰して炎症反応を惹起す
るために起こる蕁麻疹、気管支喘息、片頭痛及び眼瞼や
口唇の浮腫を主症状とするものがあるが、いずれの場合
でも食物中の高分子物質に存在する抗原部位が、腸管粘
膜に存在するパイエル板などの免疫組織と接触すること
により発症すると考えられる。したがって、小腸に達し
たコンアルブミンは、これらの症状の予防・軽減に効果
を発揮しうる。
【0030】本発明の腸溶性経口組成物により、ラクト
フェリンレセプターが関与する種々の疾患または状態が
治療または改善されうる。詳細には、ラクトフェリンレ
セプターが存在する小腸は広い面積で外界と接触してい
るが、ラクトフェリンレセプターが外界からの刺激に対
する生物応答メカニズムの一端を担っていることは確か
である。したがって、本発明の組成物もコンアルブミン
を確実にラクトフェリンレセプターに作用させることに
よって、種々の好ましい生理活性を発揮しうる。
【0031】例えば、ラクトフェリンは、本願の出願人
らによる特願2000-357573号明細書に記載されているよ
うに、腸溶性製剤とした場合、(1)1日あたり0.9gを
内服することにより、3日〜1週間後にはC型肝炎の治療
効果が認められ、また(2)1日あたり0.45gを内服す
ることにより、2〜3日後には悪性リンパ腫患者の生活の
質が改善され、(3)1日あたり0.45gを内服すること
により、1週間後には術後の胃ガン患者の腹水が消失
し、全身性炎症反応症候群(systemic inflammatoryres
ponse syndrome:SIRS)の症状が消失し、食欲が快復
し、(4)1日あたり0.45gの内服2日後から、アトピー
性皮膚炎による皮膚の発疹が軽減され始め、また、シェ
ーグレン症候群のため唾液の分泌が減少している患者に
内服させたところ、唾液のpHが上昇すると同時に分泌量
が増加し、口腔の乾燥が大きく改善された。すなわち、
ラクトフェリン腸溶製剤は、自己免疫疾患に伴う生活の
質低下を明らかに改善する効果があった。
【0032】したがって、本発明のコンアルブミンを含
む腸溶性経口組成物は、全身性炎症反応症候群;炎症性
腸疾患;肥満及び糖尿病を含む生活習慣病;悪性腫瘍;
C型肝炎ウイルスを含む病原ウイルスによる感染症;病
原性微生物による感染症;シェーグレン症候群を含む自
己免疫疾患;アレルギー性鼻炎、慢性気管支喘息及びア
トピー性皮膚炎;ならびにこれらの疾患に伴う症状の治
療または改善のために有用である。
【0033】本発明の腸溶性経口組成物はまた、静菌性
化学治療剤、例えばβラクタム系抗生物質、テトラサイ
クリン系抗生物質、マクロライド系抗生物質を含む抗生
物質と併用し、その静菌効果を高めるために用いること
ができる(本願明細書の実施例3参照)。本発明の経口
組成物により、静菌性化学治療剤の安定した効果が得ら
れる。
【0034】これまで説明したように生理活性を示すあ
る種のタンパク質は、その作用が発揮される場が十二指
腸より下部の消化管である場合が多い。本発明の明細書
ではコンアルブミンを代表例として説明したが、消化に
より変化せずに胃を通過し、小腸に流入して始めて溶解
すると、これまで未知だった作用を発揮したり、投与量
を大幅に減少させることができる生理活性タンパク質は
コンアルブミンに限定されない。鶏卵に含まれる免疫グ
ロブリン及びリゾチームは、腸溶製剤化することにより
コンアルブミンと類似した効果を示すタンパク質であ
る。また、食物の消化吸収を助けるために経口投与され
るアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼは、作用を発揮
する場が小腸なので腸溶製剤化することが望ましい。さ
らに、腸管免疫組織をターゲットにする各種免疫系サイ
トカインも腸溶製剤にすることにより、効果がいっそう
高まることが期待される。従って、本発明の腸溶性経口
組成物は単にコンアルブミンに止まらず、広い範囲の生
理活性を呈するタンパク質に適用可能である。
【0035】
【実施例】<実施例1>一夜絶食した体重250〜300gのウ
イスター系雄性ラット6頭をエーテル麻酔し、幽門と十
二指腸の接合部を結紮した。ラットが麻酔から覚醒した
1時間後に卵白から抽出したコンアルブミン(50mg)並
びにリゾチーム(50mg)と1mgのペプシン阻害剤、ペプ
スタチンを5mlの生理食塩水に溶解して経口投与した。
ラットは投与15分、30分及び1時間後に2頭ずつ屠殺し
て、胃内容物を洗い出し、液量を正確に200mlとして、
残存しているコンアルブミン及びリゾチームを定量し
た。結果は表1に示すように残存するコンアルブミン
は、投与15分後で56%、30分で42%、60分で32%であっ
た。卵白タンパク質は有意に残留しており、胃内におけ
る卵白タンパク質の分解にかかわっているのがペプシン
であることは明らかである。
【0036】
【表1】
【0037】<実施例2>飼料及び水を自由摂取した体
重約300グラムのウイスター系雄性ラット6頭をエーテル
麻酔下に、幽門部と回腸末端を結紮し、小腸ループを作
成した。次に卵白コンアルブミン(50mg)及びリゾチー
ム(50mg)を5mlの生理食塩水に溶解し、注射筒を用い
て小腸ループに注入した。腹部の切開部を手早く縫合し
てから、ラットをケージに戻し、30、60及び120分後に
ループを摘出し、内容物をビーカーに移し、腸管壁を生
理食塩水で洗浄して被検液とした。高速液体クロマトグ
ラフィーにより被検液に含まれるコンアルブミンを定量
して、表2に示す値が得られた。
【0038】
【表2】
【0039】表2からわかるようにコンアルブミンは小
腸内でほとんど分解されないが、リゾチームは半減期約
30分で徐々に分解された。
【0040】<実施例3>5週令のICR系雄性マウス24頭
の腹腔内に肺炎桿菌Klebsiella pneumoniae strain AK
細胞を1x106cells/mouseずつ接種し、24時間後、無作為
に4群に分けた。その2群にアンピシリン(マウス1頭あ
たり0.2〜0.05mg)とコンアルブミン(2mg/mouse)を混
合して経口投与し、1群にコンアルブミン(2mg/mous
e)、あるいは別の1群にアンピシリン(0.2mg/mous
e)、残りの1群は蒸留水を経口的にあたえた。投与容量
は0.2ml/mouseである。マウスは毎日観察し、感染7日後
に生存しているマウスを治癒と判定した。結果は表3に
記載するとおりである。
【0041】
【表3】
【0042】<実施例4>pH3.0以下の酸性では溶解せ
ず、中性ないし弱アルカリ性で溶解するヒドロキシアル
キルセルローズ(信越化学工業製、商品名HP-55)を成
型加工して製造した日本薬局方1号の腸溶性ハードカプ
セルに、コンアルブミン10部とカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム5部の混合粉末を150mg充填し、嵌合部を
腸溶性基材でシールして腸溶性のコンアルブミン・ハー
ドカプセル製剤を製造した。
【0043】<実施例5>コンアルブミン50mgを含む直
径8mmの錠剤をゼラチン10部とリボ核酸ナトリウム20部
に水を加えて加温溶解して製造した厚さ0.7mmの膜を用
い、平板法により外被を形成させた後、乾燥して腸溶性
製剤を製造した。
【0044】<実施例6>コーティング機(フロイント
産業(株)製、ハイコーターHCT-48N)にコンアルブミ
ン50mgを含有する直径8mm、重量180mgの錠剤をいれ、カ
ルボキシメチルセルロース9%、グリセリン脂肪酸エステ
ル1%、エタノール45%、塩化メチレン45%よりなる腸溶性
コーティング液を噴霧し、対錠剤重量比で12%の腸溶性
コーティングを施して製品とした。
【0045】<実施例7>1錠にコンアルブミン50mgを含
有する直径8mm、重量180mgの錠剤をコーティング機(フ
ロイント産業(株)製、HC-MINI)にいれ、トウモロコ
シ穀粒から得られるタンパク質、ツェイン8部、グリセ
リン2部を70%エタノール150部に溶解した液を計算量だ
け噴霧し、対錠剤重量比で10%のコーティングを施した
錠剤を得た。
【0046】<実施例8>1錠にコンアルブミン50mgを含
有する直径8mm、重量180mgの錠剤をコーティング機(フ
ロイント産業(株)製、NHC-60N)にいれ、シェラック3
0部、ヒマシ油7部をイソプロパノール63部に溶解した液
を計算量だけ噴霧し、対錠剤重量比で10%のコーティン
グを施した錠剤を製造した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/00 A61P 3/04 3/04 3/10 3/10 11/02 11/02 11/06 11/06 17/00 17/00 29/00 29/00 31/12 31/12 35/00 35/00 37/02 37/02 37/08 37/08 A61K 37/02 (72)発明者 茂手木 日出子 神奈川県川崎市川崎区堀之内町1丁目1番 606号 (72)発明者 清水 洋彦 静岡県三島市大場1086番地の133 Fターム(参考) 4B018 LE01 MD20 ME03 ME07 ME14 4C076 AA31 AA37 AA53 BB01 BB05 CC29 CC32 CC33 EE32 EE33 FF01 FF25 FF68 GG11 GG16 4C084 AA02 BA01 BA08 BA23 CA70 MA02 MA05 MA35 MA37 MA41 MA52 NA10 NA13 NA15 ZA592 ZA702 ZA892 ZB072 ZB112 ZB132 ZB262 ZB322 ZB332 ZB352 ZC352

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンアルブミンを含む腸溶性経口組成
    物。
  2. 【請求項2】 コンアルブミン、及び所望により医薬ま
    たは食品として許容される添加剤を含有する微粒状物若
    しくは顆粒または打錠物を、胃液に対しては抵抗性があ
    り、小腸内で溶解する基剤、例えばシェラック、ツェイ
    ン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース・フタレー
    ト、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸
    セルロース、メタクリル酸コポリマー、水に不溶のエチ
    ルセルロースおよびアミノアルキルメタアクリレートコ
    ポリマーからなる群より選択される基剤を主成分とする
    皮膜でコーティングしてなる、請求項1に記載された腸
    溶性経口組成物。
  3. 【請求項3】 コンアルブミン、及び所望により医薬ま
    たは食品として許容される添加剤を含有する微粒状物若
    しくは顆粒または打錠物を、胃液に対しては抵抗性があ
    り、小腸内で溶解するカプセルに充填してなる、請求項
    1に記載された腸溶性経口組成物。
  4. 【請求項4】 以下の工程により得られる、顆粒剤、錠
    剤、カプセル剤の形態である、腸溶性経口組成物:コン
    アルブミン粉末および医薬または食品として許容される
    添加剤を混合し;混合物を強圧成型し;成型物を微粒状
    物若しくは顆粒とし;そして微粒状物若しくは顆粒を腸
    溶性皮膜で被覆して顆粒剤とするか、微粒状物若しくは
    顆粒を打錠し、打錠物を腸溶性皮膜で被覆して錠剤とす
    るか、または微粒状物若しくは顆粒を腸溶性カプセルに
    充填してカプセル剤とする。
  5. 【請求項5】 工程中に水を使用しない、請求項4に記
    載された腸溶性経口組成物。
  6. 【請求項6】 全身性炎症反応症候群;炎症性腸疾患;
    肥満及び糖尿病を含む生活習慣病;悪性腫瘍;C型肝炎
    ウイルスを含む病原ウイルスによる感染症;病原性微生
    物による感染症;シェーグレン症候群を含む自己免疫疾
    患;アレルギー性鼻炎、慢性気管支喘息及びアトピー性
    皮膚炎;ならびにこれらの疾患に伴う症状の治療または
    改善のために用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に
    記載された腸溶性経口組成物。
  7. 【請求項7】 コンアルブミンを1日当たり0.1mg〜10
    0,000mg(好ましくは約1mg〜約50,000mg、より好まし
    くは約10mg〜約10,000mg)投与するための、請求項1〜
    6のいずれか1項に記載された腸溶性経口組成物。
  8. 【請求項8】 静菌性化学治療剤、例えばβラクタム系
    抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、マクロライド
    系抗生物質を含む抗生物質と併用し、その静菌効果を高
    めるための、請求項1〜7のいずれか1項に記載された腸
    溶性経口組成物。
  9. 【請求項9】 コンアルブミンを1日当たり0.1mg〜10
    0,000mg(好ましくは約1mg〜約50,000mg、より好まし
    くは約10mg〜約10,000mg)投与するための、請求項8の
    いずれか1項に記載された腸溶性経口組成物。
  10. 【請求項10】 日本薬局方・一般試験法における腸溶
    性製剤のための崩壊試験に適合する、請求項1〜9のいず
    れか1項に記載された腸溶性経口組成物。
  11. 【請求項11】 以下の工程を含む、腸溶性経口組成物
    の製造方法:コンアルブミン粉末および医薬または食品
    として許容される添加剤を混合し;混合物を強圧成型
    し;成型物を微粒状物若しくは顆粒とし;そして微粒状
    物若しくは顆粒を腸溶性皮膜で被覆して顆粒剤とする
    か、微粒状物若しくは顆粒を打錠し、打錠物を腸溶性皮
    膜で被覆して錠剤とするか、または微粒状物若しくは顆
    粒を腸溶性カプセルに充填してカプセル剤とする。
  12. 【請求項12】 工程中に水を使用しない、請求項11に
    記載された腸溶性経口組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011037058A1 (ja) * 2009-09-22 2011-03-31 天野エンザイム株式会社 ラクターゼ剤

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