JP3655995B2 - 調理器連動形レンジフード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱調理器の動作に連動して台所で発生する油煙や湿気を室外へ排気する調理器連動形レンジフードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、調理器の動作に連動してレンジフードを運転させる調理器連動形レンジフードが普及しつつある。
【0003】
従来のこの種の調理器連動形レンジフードは図7に示すものが一般的であった。以下、その構成について図7を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、台所で発生する油煙や湿気を室外へ排気するための送風機101と、調理器102の点火用つまみにこの点火用つまみの回動に連動して信号を発するスイッチ103と、スイッチ103からの信号入力を受けつけ、調理器の点火口数を検知して、その信号に対応するモードにて送風機101を運転制御する制御部104により調理器連動形レンジフード105は構成されていた。
【0005】
上記構成において、スイッチ103により調理器102の運転状態が認識されると、制御部104は、あらかじめ定められた所定の運転モードにて送風機101を運転、停止して、台所で発生する油煙や湿気を室外へ排気していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のレンジフード構成では、点火用つまみの回動に連動して信号を発するスイッチ103からの信号入力を受けつけ、調理器の点火口数を検知して、その信号に対応するモードにて送風機101を運転制御するため、調理器102がガス調理器であっても電気調理器であっても送風機101の運転パターンに違いがないので、調理器102がガス調理器の場合には排気量がガスの燃焼量に合っていない場合があり、また調理器102が電気調理器の場合には上昇気流が少ないため排気量が少なくて油煙や湿気を室外へ排気しきれない場合があるなど、適切な排気量の確保ができないという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、調理器の種類を識別することにより適切な排気量を確保することのできる調理器連動形レンジフードを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の調理器連動形レンジフードにおいては、現在設置されている調理器の種類をレンジフードが自動的に検知して各モードにて運転する構成としたものである。
【0009】
この本発明によれば、調理器の種類を識別することにより適切な排気量を確保することのできる調理器連動形レンジフードを提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、台所に設けた調理器から発生する油煙や湿気を室外へ排気する送風機と、前記調理器がガス調理器か電気調理器であるか、および動作状態を認識し識別する識別部と、この識別部によりガス調理器と識別されたときに、ガスの燃焼状態に合わせて排気風量調節を行うガス調理器モードと、前記識別部により電気調理器と識別されたときに、所定の風量にて運転する電気調理器モードとを設けた制御部とを備え、前記送風機を、前記識別部により自動的に識別された調理器に対応したモードで前記制御部により運転制御する構成とした調理器連動型レンジフードの構成としたものであり、調理器の種類を識別し、識別された調理器に対応したモードで運転するので、適切な排気量で運転することができ、排気量の不足により台所が油煙や湿気で汚染することが防止できる作用を有する。
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、台所1に設けた調理器2から発生する油煙や湿気を室外に排気する送風機3と、紫外線センサー4と温度センサー5から出力される信号により調理器2がガス調理器であるか電気調理器であるか、および調理器2の動作状態を認識する識別部6と、この識別部6によりガス調理器と識別されたときにガスの燃焼状態にあわせて排気風量調節を行うガス調理器モードと識別部6により電気調理器と識別されたときに所定の風量にて運転する電気調理器モードとを設けた制御部7とを設け、送風機3を識別部6により自動的に識別された調理器2に対応したモードで制御部7により運転制御するようにレンジフード本体8を構成する。
【0012】
上記構成において、紫外線センサー4により紫外線を検知し、かつ温度センサー5により所定値以上の温度を検知した場合にはガス調理器が動作開始したと識別部6が判断し、ガス調理器モードにて制御部7が送風機3を所定回転数にて運転して排気を行い、その後、温度センサー5により検知した温度を所定値と比較して制御部7が送風機3の回転数を変化させ排気する。
【0013】
また、紫外線センサー4により紫外線を検知できず、かつ温度センサー5により所定値以上の温度を検知した場合には電気調理器が動作開始したと識別部6が判断し、電気調理器モードにて制御部7が送風機3を所定回転数にて運転して排気を行う。
【0014】
このように本発明の実施の形態1の調理器連動形レンジフードによれば、調理器2の種類を識別することにより適切な排気量を確保することができることとなる。
【0015】
(実施の形態2)
図3に示すように、制御部7Aに手動運転モードを設け、排気風量を手動調節する運転指定部9の操作により制御する構成とする。
【0016】
上記構成において、現状の排気状態が思わしくない場合には、使用者が運転指定部9を手動で操作することにより排気風量を設定することができることとなる。
【0017】
このように本発明の実施の形態2の調理器連動形レンジフードによれば、現状の排気状態が思わしくない場合には、使用者が任意に排気風量を設定できるので使用者の意志を反映した排気量を確保することができることとなる。
【0018】
(実施の形態3)
図4および図5に示すように、ガス調理器内に連動用出力接続部10、ブリッジダイオード11、抵抗12、トランジスター13、マイコン14、コンロの着火を検出するための着火確認部15を設け、電気調理器内に連動用出力接続部10A、ブリッジダイオード11A、抵抗12A、コンロの動作を検出するためのフォトカプラー16を設け、レンジフード本体(図示せず)内に連動用出力接続部10B、抵抗12B、12C、12D、制御部7B、直流安定化装置17を設けた構成とする。
【0019】
上記構成において、ガス調理器内に設けられた連動用出力接続部10とレンジフード内に設けられた連動用出力接続部10Bを有線で接続した状態で、着火確認部15からの信号をマイコン14が受け付け、あらかじめ設定した内容に従ってマイコン14からトランジスター13へ信号を出力させトランジスター13をON−OFFさせると、接続点18の波形が矩形波となる。接続点18の電圧19を抵抗12B,抵抗12Cにて分圧した値を制御部7Bが受け付け、制御部7Bは、あらかじめ設定した内容の矩形波の信号を受け付けると、所定のモードに従い送風機(図示せず)を制御して排気を行う。
【0020】
また、電気調理器内に設けられた連動用出力接続部10Aとレンジフード本体内に設けられた連動用出力接続部10Bを有線で接続した状態で、電気調理器が動作を開始するとフォトカプラー16がONして接続点18の電圧が低下する。接続点18の電圧19を抵抗12B,抵抗12Cにて分圧した値を制御部7Bが受け付け、受け付けた電圧が継続的に所定値以下であれば制御部7Bは電気調理器が動作したと認識して所定の風量で送風機を制御して排気を行う。
【0021】
このように本発明の実施の形態3の調理器連動形レンジフードによれば、レンジフード本体と調理器を有線にて接続するので、簡単な構成でレンジフード本体と調理器との間で確実に連動を行うことができることとなる。
【0022】
(実施の形態4)
図6に示すように、ガス調理器内に赤外線、電波、音波等の無線信号を送信するための連動用無線信号送信部20、マイコン14A、コンロの着火を検出するための着火確認部15Aを設け、電気調理器内に連動用無線信号送信部20A、マイコン14B、コンロの着火を検出するための着火確認部15Bを設け、レンジフード本体(図示せず)内に赤外線、電波、音波等の無線信号を受信するための連動用無線信号受信部21、制御部7Cを設けた構成とする。
【0023】
上記構成において、ガス調理器内に設けられた着火確認部15Aからの信号をマイコン14Aが受け付け、あらかじめ設定した内容に従ってマイコン14Aから出力された信号が連動用無線信号送信部20よりレンジフード本体(図示せず)内に設けられた連動用無線信号受信部21へ送信され、連動用無線信号受信部21から制御部7Cが、あらかじめ設定した内容の信号を受け付けると、所定のモードに従い送風機(図示せず)を制御して排気を行う。
【0024】
また、電気調理器内に設けられた着火確認部15Bからの信号をマイコン14Bが受け付け、あらかじめ設定した内容に従ってマイコン14Bから出力された信号が連動用無線信号送信部20Aよりレンジフード本体内に設けられた連動用無線信号受信部21へ送信され、連動用無線信号受信部21から制御部7Cが、あらかじめ設定した内容の信号を受け付けると、所定のモードに従い送風機を制御して排気を行う。
【0025】
このように本発明の実施の形態4の調理器連動形レンジフードによれば、レンジフード本体と調理器との間を赤外線、電波、音波等の無線信号にて通信するので、レンジフード本体と調理器とを接続する必要がなく設置工事が簡単にできるという作用を有する。
【0026】
【発明の効果】
以上の実施の形態から明らかなように、本発明によれば台所に設けた調理器から発生する油煙や湿気を室外へ排気する送風機と、前記調理器がガス調理器か電気調理器であるか、および動作状態を認識し識別する識別部と、この識別部によりガス調理器と識別されたときに、ガスの燃焼状態に合わせて排気風量調節を行うガス調理器モードと、前記識別部により電気調理器と識別されたときに所定の風量にて運転する電気調理器モードとを設けた制御部とを備え、前記送風機を前記識別部により自動的に識別された調理器に対応したモードで前記制御部により運転制御する構成としたので、適切な排気量を確保できる調理器連動型レンジフードを提供することができる。
【0027】
また、制御部に手動運転モードを設け、排気風量を手動調節する運転指定部の操作により制御する構成としたので、使用者は必要に応じ手動で排気風量を設定することができ、使用者の意志を反映した排気風量を確保することができる。
【0028】
また、制御部および調理器に連動用出力接続部を設け、制御部と調理器の連動用出力接続部を有線で接続し連動させる構成としたので、簡単な構成でレンジフード本体と調理器との間で確実に連動を行うことができる。
【0029】
また、調理器に連動用無線信号送信部を設け、制御部に前記調理器からの無線信号を受信する連動用無線信号受信部を接続し連動させる構成としたので、レンジフード本体と調理器とを有線で接続する必要がなく設置工事が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の調理器連動形レンジフードの構成を示すブロック図
【図2】同調理器連動型レンジフードの設置状態を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態2の調理器連動形レンジフードの構成を示すブロック図
【図4】本発明の同実施の形態3の調理器連動形レンジフードの構成を示すブロック図
【図5】同調理器連動型レンジフードの電圧波形のタイムチャート
【図6】本発明の実施の形態4の調理器連動型レンジフードの構成を示すブロック図
【図7】従来の調理器連動形レンジフードの構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 台所
2 調理器
3 送風機
6 識別部
7 制御部
7A 制御部
7B 制御部
7C 制御部
9 運転指定部
10 連動出力部
10A 連動出力部
10B 連動出力部
Claims (4)
- 台所に設けられた調理器から発生する油煙や湿気を室外へ排気する送風機と、前記調理器がガス調理器か電気調理器であるか、および動作状態を認識し、識別する識別部と、この識別部によりガス調理器と識別されたときにガスの燃焼状態に合わせて排気風量調節を行うガス調理器モードと、前記識別部により電気調理器と識別されたときに所定の風量にて運転する電気調理器モードとを設けた制御部とを備え、前記送風機を、前記識別部により自動的に識別された調理器に対応したモードで前記制御部により運転制御する構成とした調理器連動型レンジフード。
- 制御部に手動運転モードを設け、排気風量を手動調節する運転指定部の操作により制御する構成とした請求項1記載の調理器連動型レンジフード。
- 制御部および調理器に連動用出力接続部を設け、制御部と調理器の連動用出力接続部を有線で接続し連動させる構成とした請求項1記載の調理器連動型レンジフード。
- 調理器に連動用無線信号送信部を設け、制御部に前記調理器からの無線信号を受信する連動用無線信号受信部を接続し連動させる構成とした請求項1記載の調理器連動型レンジフード。
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